JP2014164450A - クーポン発券システム、利用者装置のアプリケーションプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 ユーザが所有するユーザ端末から、特典が付与されたクーポンを随時獲得することができ、店舗側では一般的に普及しているPOSレジを使用できて、クーポン発券に伴うネットワークの敷設やクーポン情報に関するメンテナンスを軽減することができるクーポン発券システムを提供する。
【解決手段】 クーポン情報を配信するクーポン管理サーバ装置と利用者装置とがネットワークで接続され、ユーザのリクエストに応じてクーポン情報を利用者装置に電子的に配信する。ユーザは電子的に入手したクーポン券をオフラインで稼働する店舗内のクーポン発券機を用いて発券することにより、ユーザは特典が付与されたクーポン券を随時獲得、利用することができ、店舗側では従来設備を使用でき、クーポン情報に係るメンテナンス負荷がかからない。
【選択図】図1
【解決手段】 クーポン情報を配信するクーポン管理サーバ装置と利用者装置とがネットワークで接続され、ユーザのリクエストに応じてクーポン情報を利用者装置に電子的に配信する。ユーザは電子的に入手したクーポン券をオフラインで稼働する店舗内のクーポン発券機を用いて発券することにより、ユーザは特典が付与されたクーポン券を随時獲得、利用することができ、店舗側では従来設備を使用でき、クーポン情報に係るメンテナンス負荷がかからない。
【選択図】図1
Description
本発明は、ユーザの来店及び商品購入の動機づけのため、また、店舗による施策の効果測定のために配布される商品の割引などに用いるクーポン券のクーポン発券システムに関する。
従前より、一般的な店頭での商取引において、購買意欲の促進や特定の商品を周知させる目的で、また、店舗による販促対象商品の販売効果を測定する目的でクーポン券の配布が広く行われている。このクーポン券は商品の購入時にユーザが店頭で呈示することにより、該クーポン券に記載されている商品の購入金額の割引や商品に関連した景品の付与等の特典がユーザに与えられる。これらのクーポン券はチラシや刊行物の誌面上等に設けられる形でユーザに提供されることが多い。従ってこれらのクーポン券を使用するために、ユーザは該クーポン券をチラシや誌面から切り抜いて現物を財布等に入れて持ち歩く必要があった。
近年では、従来の紙媒体のクーポン券に代わりクーポンの情報を電子的に配信し、受信者はこの電子的なクーポン情報をクーポン券と同様に使用できる、いわゆる電子クーポンの使用が伸張しつつある。特に、インターネット等のネットワークの発達により、これらのネットワークを介して、スマートフォン等の携帯端末に電子クーポンを配信することが盛んに行われるようになってきている。以下の記載では、クーポン券とは紙媒体に印刷された物理的なクーポン券を意味し、クーポン情報とはクーポンの対象商品、特典、有効期間、利用店舗やバーコードデータなどのユーザ、店舗装置への通知内容を意味するものとする。また、電子クーポンとは、クーポン情報を電子データ化したもので、携帯電話などの利用者装置に蓄積することによりクーポン券と同様に使用できるものとする。
特許文献1では、ユーザがスマートフォン等の携帯端末を用いて、例えばコンビニエンスストア本部のサーバシステムにインターネット経由でアクセスし、該ユーザに提供されているクーポンの取得を要請すると、サーバは該携帯端末にバーコード付きのクーポン画面を送信し、ユーザは店舗にてそのクーポン画面を呈示すると、店舗ではバーコードリーダで携帯端末の表示画面上のクーポン画面を読み取り、値引き処理を行うといったクーポン情報そのものを携帯端末に表示して利便性を高める方法が示されている。
また、特許文献2では、例えば店舗の本部から関係する各店舗に向けてクーポンなどを印刷するための情報(パケット)を、無線通信網を使って、複数の店舗の中に置かれたプリンタ装置に一斉送信または選択的に送信するもので、ユーザが店舗においてプリンタ装置からクーポン券を印刷して使用することができるシステムが呈示されている。
しかしながら、特許文献1に開示されたクーポン情報の配布および使用方法において、配布された電子クーポンとバーコードを表示する携帯電話の液晶画面は、紙に比べて反射光が多く、コントラストが低いため、一般的に普及しているバーコードリーダでは読み取ることができず、全ての店舗の決済端末(POSレジなど)に付随するバーコードリーダを、液晶画面対応の製品に交換する必要があり、店舗における導入負荷が大きい。
特許文献2に開示された方法においては、地下や高層ビルなど基地局からの電波が届かない場所など無線通信網のカバーエリアに制限があるため、プリンタ設置場所が制約されてしまう。また、回線の混雑などの要因で通信状態が悪くなると、所定のサービスをタイムリーに受けられない可能性があるという問題がある。
本発明は現実の店舗における商取引に用いられるクーポン券の発行に関するものであり、その目的とするところは、ユーザが電子的に入手した電子クーポンをオフラインで稼働するクーポン発券機を用いて発券することにより、店舗の決済端末(POSレジなど)に付随するバーコードリーダを改修することなく、クーポン情報のデータ更新などのメンテナンスを軽減することができる、クーポン発券システムを提供するものである。
前記課題を解決するための、本願の第1の発明は、電子クーポンを配信するクーポン管理サーバ装置と利用者装置とがネットワークで接続され、電子クーポンを保持した利用者装置とクーポン発券機とが近距離無線通信で接続されてクーポン券を発券するクーポン発券システムであって、前記クーポン管理サーバ装置は、利用者装置からネットワークを通じた複数種のリクエストを受付けて、対応する情報を返信する送受信手段と、利用者装置からクーポンサービスを受けるために必要なユーザ登録を要求するユーザ登録リクエストを受付けて、ユーザ情報を取得してユーザ情報データベースに格納し利用者装置にユーザ識別子を含む登録通知を返信する登録手段と、クーポン情報を蓄積したクーポン管理データベースと、利用者装置からの1件以上の電子クーポンの取得を要求するクーポンリクエストを受付けて、該電子クーポンを利用者装置に送信するクーポン配信手段と、前記各手段を制御する制御手段と、を備えるサーバ装置であって、前記利用者装置は、ネットワークを通じて前記クーポン管理サーバ装置に向けて複数種のリクエストを送信するとともにクーポン管理サーバ装置より電子クーポンを受信して、該電子クーポンをデータ記憶部に保持し、該保持された電子クーポンを近距離無線通信を通じて前記クーポン発券機に送信する機能を備えた装置であって、前記クーポン発券機は、近距離無線通信を通じて前記利用者装置から受信した電子クーポンをクーポン券として印刷するとともに、該クーポン券の発券履歴を近距離無線通信を通じて前記利用者装置に送信する機能を備えた装置であって、これらで構成されることを特徴とするクーポン発券システムである。これによって、ユーザは利用者装置を用いてクーポン管理サーバから取得したいクーポン券を随時電子的に入手し、該クーポン券をオフラインで稼働するクーポン発券機を用いて発券し、店舗にて使用して該クーポンの係る特典を受けることができる。さらに、店舗側では従来のクーポン券を取り扱うときと同じ設備を利用でき、クーポン発券機のネットワーク接続やクーポン情報のメンテナンスなどの負荷もかからない。
第2の発明は、前記クーポン管理サーバ装置のクーポン配信手段は、利用者装置からの電子クーポンの取得を要求するクーポンリクエストを受付けて、該電子クーポンを利用者装置に送信した後、該クーポンの配信履歴を配信発券履歴データベースに記録するとともに、クーポンリクエストに含まれる発券履歴を配信発券履歴データベースに記録する機能を備え、前記利用者装置は、近距離無線通信を通じてクーポン発券機から受信したクーポン券の発券履歴をデータ記憶部に保持するとともに、前記クーポン管理サーバ装置に送信していない発券履歴をクーポンリクエストと併せて前記クーポン管理サーバ装置に向けて送信する第1の発明におけるクーポン発券システムである。こうすることで、クーポン管理サーバ装置が利用者装置に送信した電子クーポンが実際にクーポン券として発券されたかどうかトレース可能となり、クーポン付与商品の販売効果の測定や検証などに利用することができる。
第3の発明は、利用者装置を、第1の発明または第2の発明のいずれかに記載のクーポン発券システムで使用する利用者装置として動作させるアプリケーションプログラムである。これは、第1または第2の発明における利用者装置で動作するアプリケーションプログラムの機能を抽出したものである。
本発明によれば、ユーザが利用者装置に保持している電子クーポンをオフラインで稼働するクーポン発券機を用いて発券することにより、店舗の決済端末(POSレジなど)に付随するバーコードリーダを改修することなくクーポンの特典を享受でき、さらにクーポン情報のデータ更新などのメンテナンスを軽減することができる。
また、本発明の異なる実施形態によれば、クーポン管理サーバ装置(以降、クーポン管理サーバと称す)は、電子クーポンの配信履歴とクーポン券の発券履歴についてユーザが意識することなく取得できる。
以下に、本発明の一つの実施形態に係るシステムの構成について図面を参照してさらに詳細に説明する。
図1は、本実施形態の全体構成を示す図である。100はクーポン管理サーバであり、インターネット上で1つ以上の利用者装置200に対しクーポン券の情報を提供する装置である。本装置はコンピュータプログラム(詳細な説明は後述)といくつかのデータベース(詳細な説明は後述)を備えている。
利用者装置200は、ネットワーク500を介してクーポン管理サーバ100との間で情報の送受信を行う。また、利用者装置200は近距離無線通信機能600を用いてクーポン発券機300との間で情報の送受信を行う。クーポン発券機300は好ましくは店舗内に置かれ、クーポン券を発券する。クーポン券は店舗の決済端末(POSレジなど)のバーコードリーダ等で読込まれ利用される。
ネットワーク500は簡略化されて表示しているが、例えばインターネットのようなゲートウェイを介した複数のネットワークの組合せであり、LAN(Local Area Network)、電話回線、移動体通信網等から構成され、クーポン管理サーバ100と利用者装置200の間で情報の送受信を可能とするためのものである。
近距離無線通信機能600は簡略化されて表示しているが、例えば赤外線通信やbluetooth(IEEE802.15.1)、NFC(Near Field Communication)などのような無線通信規格を用いて端末間で近距離無線通信を行うもので、クーポン発券機300と利用者装置200の間で情報の送受信を可能とするためのものである。
本実施形態では、クーポン管理サーバ100はHTTP(HyperText Transfer Protocol)サーバとして構成するものとする。また、利用者装置200は、HTML文書の表示が行えるウェブブラウザを備えており、インターネットなどのネットワークを介し、クーポン管理サーバ100との間でWWW(World Wide Web)を用いて、クーポン管理サーバ100上に存在するウェブページの閲覧を行うことができる。
図2は、本実施形態のクーポン管理サーバ100と利用者装置200についてより詳しく説明する機能ブロック図である。クーポン管理サーバ100は、利用者装置200にクーポン券の情報を配信するコンピュータであり、1件以上のクーポン情報を蓄積したクーポン情報データベース170とユーザの識別のためのユーザ情報を蓄積するユーザ情報データベース180およびユーザごとの配信履歴と発券履歴を蓄積する配信発券履歴データベース190を備える。
また、クーポンアプリケーションのユーザ登録を行う登録手段130と、ユーザに提供可能なクーポン券の情報を利用者装置に一覧表示させてユーザからのクーポン取得要求に対して当該クーポン券の情報を送信するとともにクーポンの配信履歴および発券履歴を管理するクーポン配信手段140と、これらの手段と前記データベースを関連付けて制御する制御手段120と、ネットワーク500を通じて利用者装置200とデータの送受信を行う送受信手段110のそれぞれのプログラムを備える。
利用者装置200は、クーポン管理サーバ100から配信を受けたクーポン取得と発券に関する処理を行うクーポンアプリケーション230と、ネットワーク500を通じてクーポン管理サーバ100とデータの送受信を行うネットワーク通信手段210と取得したクーポン券の情報と発券履歴を記憶するデータ記録部290と、クーポン発券機300に対しクーポン券の発券に伴うデータの送受信を行う端末間通信手段220を備える。
以下に、本実施形態のデータベースについて説明する。また、本実施形態では、クーポン管理サーバ100および利用者装置200が持つ各種のデータベースについて、説明の上で必要最低限の項目しか例示していないが、実際の運用においては、これらに派生する様々な項目が付加され保存されていてもよい。
図3はクーポン管理サーバ100のデータベースを説明する図である。クーポン管理サーバ100は保有している全てのクーポンに関するクーポン情報を保持するクーポン情報データベース170とユーザの識別子と個人情報等の属性を保持するユーザ情報データベース180およびユーザ毎のクーポン配信履歴と発券履歴を保持する配信発券履歴データベース190を保持している。
クーポン情報データベース170はクーポン1件につき1つのレコードからなっており、1レコードは例えば図3の(a)のように、クーポン識別子(ID)とバーコード用ID、商品名、値引額(特典)、有効期間開始日および有効期間終了日から構成されている。また、ユーザ情報データベース180はユーザ1名あたり1つのレコードからなっており、1レコードは例えば図3の(b)のように、ユーザ識別子(ID)と生年月日、性別および郵便番号から構成されている。
配信発券履歴データベース190には配信履歴と発券履歴に関するレコードが蓄積される。配信履歴については1つの配信履歴毎に1つのレコードが記録され、例えば図3の(c)のようなレコード構成となっており、ユーザ識別子(ID)とクーポンIDおよび配信日時で構成される。また、発券履歴は1つの発券履歴毎に1つのレコードが記録され、例えば図3の(d)のようなレコード構成となっており、ユーザ識別子(ID)とクーポンID、発券日時および発券機識別子(ID)で構成される。これらのレコードをユーザ識別子でソートしておくとユーザ毎の情報管理(例えば購入商品の傾向分析など)を行う際に便利である。尚、異なる実施形態において、本配信履歴の記録は行わなくてもよい。
図4は利用者装置200のデータベースを説明する図である。利用者装置200は取得したクーポン券の情報(電子クーポンと称す)と発券履歴をデータ記録部290に記憶する。データ記録部290には、取得した1つの電子クーポン毎に1つのレコードが記録される。このレコードは、例えば図4の(a)のように、クーポン識別子(ID)とバーコード用ID、商品名、値引額(特典)、有効期間開始日および有効期間終了日および利用済フラグから構成される。また発券履歴は1回の発券毎に1つのレコードが記録され、例えば図4の(b)のようなレコード構成となっており、クーポンIDと発券日時および発券機識別子(ID)で構成される。
図5は、クーポン管理サーバ100のハードウェア構成を示す図である。クーポン管理サーバ100はハードウェアとしては一つのコンピュータシステムである。図5で示すようにクーポン管理サーバ100は、制御部101、記憶部102、周辺機器I/F部103、入力部104、表示部105、通信部106を備え、それらがバス109を介して接続される。尚、図5のハードウェア構成は一例であり、別途、目的に応じて様々な構成を採ることが可能である。
制御部101は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等で構成される。CPUは、記憶部102、ROM、記録媒体等に格納されるプログラムをRAM上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、バス109を介して接続された各装置を駆動制御し、コンピュータが行う処理を実現する。ROMは、不揮発性メモリであり、クーポン管理サーバ100のブートプログラムやBIOS等のプログラム、データ等を恒久的に保持している。RAMは、揮発性メモリであり、記憶部102、ROM、記録媒体等からロードしたプログラム、データ等を一時的に保持するとともに、制御部101が各種処理を行う為に使用するワークエリアを備える。
記憶部102は、HDD(ハードディスクドライブ)であり、制御部101が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OS(オペレーティングシステム)等が格納される。プログラムに関しては、OS(オペレーティングシステム)に相当する制御プログラムや、登録手段130として機能するプログラムコード、クーポン配信手段140として機能するプログラムコードが格納されている。これらのプログラムコードは、制御部101により必要に応じて読み出されてRAMに移され、CPUに読み出されて実行されることにより各種の手段として機能する。
周辺機器I/F(インタフェース)部103は、クーポン管理サーバ100に周辺機器を接続させるためのポートであり、周辺機器I/F部103を介してコンピュータは周辺機器とのデータの送受信を行う。
入力部104は、データの入力を行い、例えば、キーボード等の入力装置を有する。入力部104を介して、クーポン管理サーバ100に対して、操作指示、動作指示、データ入力等を行うことができる。表示部105は、液晶パネル等のディスプレイ装置である。
通信部106は、通信制御装置、通信ポート等を有し、クーポン管理サーバ100とネットワーク500間の通信を媒介する有線または無線の通信インタフェースであり、ネットワーク500を介して、他のコンピュータ特に利用者装置200との通信制御を行う。バス109は、各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
特に図示はしないが、利用者装置200についてもクーポン管理サーバ100に準じたハードウェアの構成をしており、表示部と記憶部とタッチパネルなどの入力部を備える。特に記憶部は、クーポン管理サーバ100の記憶部102と同様に利用者装置200の制御部が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OS(オペレーティングシステム)等が格納される。プログラムに関しては、OS(オペレーティングシステム)に相当する制御プログラムや、クーポンアプリケーション230として機能するプログラムコードが格納されている。このプログラムコードは、制御部により必要に応じて読み出されてRAMに移され、CPUに読み出されて実行されることにより各種の手段として機能する。
また、利用者装置200の通信部は、通信制御装置、通信ポート等を有し、一つはネットワーク500間の通信を媒介する通信インタフェースであり、ネットワーク500を介して、他のコンピュータ特にクーポン管理サーバ100との通信制御を行う通信手段を備えるとともに、もう一つは近距離の端末間の通信を媒介する通信インタフェースであり、近距離無線通信機能600を介して他のコンピュータ特にクーポン発券機300との通信制御を行う通信手段を備える。
次に、本実施形態の処理の流れについて、それぞれの装置の機能を含めて図を用いて詳細に説明する。先に述べたように、基本的に本システムは、HTML文書の表示や入力フォームを通じて情報を送信することができる、ウェブブラウザを備えたコンピュータである利用者装置200が、インターネットなどのネットワークを介し、HTTPサーバでもあるクーポン管理サーバ100との間で、WWWを用いたウェブページの閲覧や情報交換を行うとともに、専用アプリケーションを用いてデータの送受信を行うことにより、電子クーポンを取得し、当該電子クーポンを近距離無線通信機能600を介してクーポン発券機300によりクーポン券として印刷し利用するものである。
先ず、本実施形態において初回に一度だけ実施する必要があるクーポンアプリケーションの取得と登録について説明する。ユーザは先ず、所有する利用者装置200を用いて、所定のウェブサイトからクーポンアプリケーションを利用者装置200にダウンロードしインストールする。この後、クーポンアプリケーションはユーザ登録を行うことによって正常に作動して、電子クーポンを受取ることができるようになる。図6は、クーポンアプリケーションのユーザ登録の流れを説明するブロック図である。クーポンアプリケーションのユーザ登録をしたいとき、利用者装置200上のクーポンアプリケーションを起動することにより、ネットワーク500を介してクーポン管理サーバ100のウェブサイトにアクセスしクーポンアプリケーションのユーザ登録を要求するユーザ登録リクエストを送信する(S01)。
クーポン管理サーバ100はこのリクエストを受けると、登録手段130を起動して、ユーザ登録用のウェブページ(図示せず)を送信する(S02)。ユーザ登録にあたっては、ユーザを識別するユニークなユーザ識別子(ID)を決定するが、ユーザ識別子はユーザが希望した識別子を用いてもよいし、例えばUUID(Universally Unique Identifier)などを用いてユーザ識別子を自動的に生成してもよい。この他、クーポンを選択的に配布するために有用な、例えば生年月日、性別、郵便番号などの情報の入力を促すようにしてもよい。ユーザは受信したウェブページにこれらのユーザ情報(個人情報)を入力し、クーポン管理サーバ100のウェブサイトに向けて返信する(S03)。
登録手段130はユーザ情報が入力された登録用のウェブページを受信すると、ユーザ情報データベース180に当該ユーザ情報を登録するとともに、登録したユーザ識別子を利用者装置200に返信する(S04)。利用者装置200上のクーポンアプリケーションはユーザ識別子を受信すると、自身のクーポンアプリケーションにユーザ識別子を埋め込むことにより、クーポンアプリケーションがクーポン取得可能な状態となる(S05)。
図7は、クーポン券の取得に関する一連の流れを説明する図である。先ず、ユーザは利用者装置200を用いてクーポンアプリケーション230を起動する(S11)。ユーザはいずれかのクーポン券の取得を希望する場合、電子クーポンの取得を要求するクーポンリクエストをクーポン管理サーバ100に向けて送信する。このとき、データ記録部290を検索し、まだクーポン管理サーバ装置に送信していない発券履歴を保持している場合、この未送信の発券履歴を併せてクーポン管理サーバ100に送信する。ここでクーポンアプリケーション230は、送信したデータ記録部290内の発券履歴を消去するか送信済みとして取り扱う(S12)。
クーポン管理サーバ100は送受信手段110を介してこのリクエストの受信を検知すると、制御手段120を通じてクーポン配信手段140を起動して、登録されたユーザのアプリケーションからのリクエストかどうか、ユーザ情報データベース180を参照して確認する。ここで登録されたユーザからのリクエストと認証した場合、取得要求のあったクーポンについて、クーポン情報データベース170に格納されたデータからクーポン情報を抽出し電子クーポンとして、利用者装置200に向けて配信するとともに、配信した電子クーポンに基づいて配信履歴を作成し、配信発券履歴データベース190に記録するようにしてもよい(S13)。利用者装置200のクーポンアプリケーション230は、クーポン管理サーバ100から電子クーポンを受信すると、データ記録部290に当該電子クーポンを記憶する。
ユーザは取得したクーポンを使用するとき、利用者装置200のクーポンアプリケーション230を起動し、クーポン発券機300に向けて、近距離無線通信機能600を用いてデータ記録部290に記録されている電子クーポンのクーポン情報を送信する(S14)。クーポン発券機300はクーポンを使用する店舗内またはその近傍に設置されるのが好ましい。
クーポン発券機300は、クーポン情報を受信すると、正規のクーポンアプリケーションから発信されたデータであることを確認し、更にクーポン情報の内容から当該クーポンの有効期間内であることを確認の上(S15)、クーポン券を発行する(S16)。クーポン発券機300は、クーポン券の発行が正常に完了したら発券履歴を利用者装置200に向けて送信する(S17)。利用者装置200のクーポンアプリケーション230は、クーポン発券機300から発券履歴メッセージを受信すると、データ記録部290に当該発券履歴を記憶するとともに、データ記録部290に記録されている当該電子クーポンの利用済フラグを立てる。
ユーザは、ユーザが取得可能なクーポンにはどのようなものがあるか知るために、利用者装置200のクーポンアプリケーション230を用いて、クーポン一覧の作成を要求する一覧作成リクエストをクーポン管理サーバ100に向けて送信するようにしてもよい。このとき、データ記録部290を検索し、まだクーポン管理サーバ装置に送信していない発券履歴を保持している場合、この未送信の発券履歴を併せてクーポン管理サーバ100に送信する。ここでクーポンアプリケーション230は、送信したデータ記録部290内の発券履歴を消去するか送信済みとして取り扱う。クーポン管理サーバ100は送受信手段110を介してこのリクエストの受信を検知すると、制御手段120を通じてクーポン配信手段140を起動して、登録されたユーザのアプリケーションからのリクエストかどうか、ユーザ情報データベース180を参照して確認する。ここで登録されたユーザからのリクエストと認証した場合、クーポン情報データベース170を参照し、ユーザが取得可能なクーポンを選択して、利用者装置200の画面上で一覧表示できるクーポン一覧データとして、利用者装置200に向けて送信する。
また、上述のようにユーザが積極的に取得可能なクーポンの情報を探す以外に、ある条件を満たしたときに、クーポン管理サーバ100のクーポン配信手段140がユーザに向けてクーポン一覧などの電子クーポンを提供するようにしてもよい。例えば、新たに配布対象となったクーポン情報がクーポン情報データベースに登録されたときにそれらのクーポン情報を、あるいは、ユーザ情報データベースに格納された年齢、性別、住所などのユーザの属性と、クーポン管理データベースに格納されたクーポン情報から、レコメンドアルゴリズムを用いて選択したクーポン情報を、利用者装置200の画面上で一覧表示できるクーポン一覧データとして、利用者装置200に向けて電子クーポンとして送信するようにしてもよい。
前記レコメンドアルゴリズムとして、例えば、クーポン管理データベースに格納されたクーポン情報から、対象商品がどの年代、性別に向けたものか、またどの地域の店舗で取り扱っているかを抽出し、ユーザ情報データベースに格納されたユーザの年齢、性別、住所から、年代、性別、地域の全てがマッチングするユーザを選択して電子クーポンの配布対象者とするような方法が考えられる。
図8は、システム内の各装置間で交信されるデータの構成例である。図8(a)はクーポン管理サーバ100から利用者装置200に向けて、また利用者装置200からクーポン発券機300に向けて送信されるクーポン情報の構成例である。このクーポン情報はクーポン識別子(ID)と有効期間開始日および有効期間終了日、バーコード用ID、商品名、値引額(特典)といった当該クーポンの有効期間を示すデータとクーポン券を印字させるためのデータを含んでおり、これらの可変的なクーポン情報を受信することにより、クーポン発券機300は、予め例えば店名や注意書きなどの固定化された印字用のデータのみを記憶しておけばよく、可変的なクーポン情報を蓄積しておく必要はない。
図8(b)はクーポン券が正常に発券された場合に、クーポン発券機300から利用者装置200に向けて送信される発券履歴の構成例である。これにはクーポン識別子(ID)と発券日時および発券した発券機の識別子(ID)が含まれる。
図9は、クーポン管理サーバ100のクーポン制御手段120のフローチャートである。先に説明したように、利用者装置200から、何らかのリクエストが送信されてきた場合、クーポン管理サーバ100は送受信手段110を介してこのリクエストを受信して、制御手段120を起動する。制御手段120は受信したリクエストがユーザ登録リクエストかどうか判定する(S111)、もし「ユーザ登録リクエスト」であれば、先に説明した登録手段130を起動して当該処理を行う(S112)。また、異なるリクエストであれば、先ず登録されたユーザのアプリケーションからのリクエストかどうか認証するため、リクエスト内に含まれるユーザ識別子が登録済みのユーザ識別子がどうかユーザ情報データベース180を参照して確認するなどの方法で、登録されたユーザからのリクエストと認証するのが望ましい(S113)。
制御手段120は、受信したリクエストが登録されたユーザからのリクエストと認証すると、クーポン配信手段140を起動する。クーポン配信手段140はリクエストの種類を判定し、それぞれのリクエストに対応する処理を行う(S114)。
第1にリクエストが「クーポン取得リクエスト」だった場合(図12の(a)参照)、クーポンデータを配信するクーポン取得処理を行う。図10はクーポン取得に係るサブルーチンのフローチャートである。クーポン配信手段140はクーポン情報データベース170を参照し、取得の要求があったクーポンのバーコード用ID、商品名、値引額、有効期間等から構成される電子クーポンを作成する(S131)。この作成した電子クーポンを送受信手段110を介して利用者装置200に送信する(S132)。さらに取得の要求があったクーポンがある場合はこの処理を繰り返す(S133)。また、「クーポン取得リクエスト」に発券履歴が含まれている場合、含まれている発券履歴の数だけ発券履歴を作成し、配信発券履歴データベース190に記録する(S134)。この発券履歴のデータ内容はクーポン発券機300から利用者装置200に向けて送信された発券履歴と同じく、クーポン識別子(ID)と発券日時および発券した発券機の識別子(ID)から構成される。
第2にリクエストが「一覧作成リクエスト」だった場合(図12の(b)参照)、取得できるクーポンの一覧作成の処理を行う。図11はクーポン一覧作成に係るサブルーチンのフローチャートである。クーポン配信手段140はクーポン情報データベース170を参照し、該ユーザに対して有効なクーポンを抽出する(S151)。次に抽出したクーポンのデータを編集し、利用者装置で表示できる形式(HTMLなど)でクーポン一覧を作成し(S152)、クーポン一覧データとして送受信手段110を介して利用者装置200に送信する(S153)。また、「一覧作成リクエスト」に発券履歴が含まれている場合、前記のように、含まれている発券履歴の数だけ発券履歴を作成し、配信発券履歴データベース190に記録する(S154)。
図13は、クーポン券発券の流れを説明するブロック図である。ユーザは利用者装置200を用いてクーポンアプリケーションを起動し、クーポン券発券のためにクーポン発券機300に向けて、近距離無線通信のセッション開始のメッセージを送信する(S31)。クーポン発券機300はセッション開始のメッセージを受信すると、このメッセージについてフォーマットや必要情報の存在を調べて正規のクーポンアプリケーションから発信されたデータであることを確認した後、プリンタ等の付属設備のステータス(用紙切れやトナー残量など)を確認し、正常ならばセッション確立のメッセージを送信する(S32)。利用者装置200はクーポン発券機300に向けて、発券したい電子クーポンを送信する。電子クーポンにはバーコード用ID、商品名、値引額、有効期間等が含まれる(S33)。
本実施形態によれば、ユーザはクーポン券を持ち歩くことなく、取得したいクーポン券をクーポン管理サーバから随時電子的に入手し、該クーポン券を店舗内またはその付近においてオフラインで稼働するクーポン発券機300を用いて発券することができる。これにより、店舗側では店舗の決済端末(POSレジなど)に付随するバーコードリーダを改修することなく、従来形式のクーポン券の読取でクーポン券に係る特典を提供でき、クーポン発券機300は利用者装置200からクーポン券に記載する情報を得ることにより、自身では可変的な情報を持たず、保持している店名や注意書きなどの固定情報と併せて印刷することにより、店舗側でのクーポン情報のデータ更新などのクーポン発券機300のメンテナンスを軽減することができる、ユーザにも店舗側にもメリットがあるクーポン発券システムを提供できる。
本発明は、上述の実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲内で種々変更、応用が可能である。例えば、クーポンアプリケーションの取得について、所定のアプリケーションを蓄積しているウェブサイトからダウンロードするのではなく、クーポン管理サーバがクーポンアプリケーションを保有していてそこから取得するものとして構成してもよい。また、クーポン発券機や決済端末(POSレジなど)はオフラインで機能することが特徴ではあるが、他の端末とのネットワーク接続を否定するものではない。特に、POSレジはネットワークに接続されることで別の決済系にデータを提供することが行われる。また、クーポン発券機300は、予め例えば店名や注意書きなどの固定化された印字用のデータのみを記憶しておけばよいが、これらの一部または全部は、クーポン発券機300の記憶部に蓄積せず、印刷用の用紙に予め印刷しておいてもよい。本システムは金銭の授受を伴わないサービスを提供する施設での利用も可能である。尚、利用者装置としてタブレット型のパソコン等の携帯端末であっても同様に本発明の実施をすることが可能である。
100 クーポン管理サーバ
110 送受信手段
120 制御手段
130 登録手段
140 クーポン配信手段
170 ユーザ情報データベース
180 クーポン情報データベース
190 配信発券履歴データベース
200 利用者装置
300 クーポン発券機
500 ネットワーク
600 近距離無線通信機能
110 送受信手段
120 制御手段
130 登録手段
140 クーポン配信手段
170 ユーザ情報データベース
180 クーポン情報データベース
190 配信発券履歴データベース
200 利用者装置
300 クーポン発券機
500 ネットワーク
600 近距離無線通信機能
Claims (3)
- 電子クーポンを配信するクーポン管理サーバ装置と利用者装置とがネットワークで接続され、電子クーポンを保持した前記利用者装置とクーポン発券機とが近距離無線通信で接続されてクーポン券を発券するクーポン発券システムであって、
前記クーポン管理サーバ装置は、
前記利用者装置からネットワークを通じた複数種のリクエストを受付けて、対応する情報を返信する送受信手段と、
前記利用者装置からクーポンサービスを受けるために必要なユーザ登録を要求するユーザ登録リクエストを受付けて、ユーザ情報を取得してユーザ情報データベースに格納し前記利用者装置にユーザ識別子を含む登録通知を返信する登録手段と、
クーポン情報を蓄積したクーポン管理データベースと、
前記利用者装置からの1件以上の電子クーポンの取得を要求するクーポンリクエストを受付けて、該電子クーポンを前記利用者装置に送信するクーポン配信手段と、
前記各手段を制御する制御手段と、を備えるサーバ装置であって、
前記利用者装置は、
ネットワークを通じて前記クーポン管理サーバ装置に向けて複数種のリクエストを送信するとともにクーポン管理サーバ装置より電子クーポンを受信して、該電子クーポンをデータ記憶部に保持し、該保持された電子クーポンを近距離無線通信を通じて前記クーポン発券機に送信する機能を備えた装置であって、
前記クーポン発券機は、
近距離無線通信を通じて前記利用者装置から受信した電子クーポンをクーポン券として印刷するとともに、該クーポン券の発券履歴を近距離無線通信を通じて前記利用者装置に送信する機能を備えた装置であって、これらで構成されることを特徴とするクーポン発券システム。 - 前記クーポン管理サーバ装置のクーポン配信手段は、
前記利用者装置からの電子クーポンの取得を要求するクーポンリクエストを受付けて、該電子クーポンを前記利用者装置に送信した後、該クーポンの配信履歴を配信発券履歴データベースに記録するとともに、クーポンリクエストに含まれる発券履歴を配信発券履歴データベースに記録する機能を備え、
前記利用者装置は、
近距離無線通信を通じてクーポン発券機から受信したクーポン券の発券履歴をデータ記憶部に保持するとともに、前記クーポン管理サーバ装置に送信していない発券履歴をクーポンリクエストに含めて前記クーポン管理サーバ装置に向けて送信する請求項1記載のクーポン発券システム。 - 利用者装置を、請求項1または請求項2のいずれかに記載のクーポン発券システムで使用する利用者装置として動作させるアプリケーションプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013033906A JP2014164450A (ja) | 2013-02-22 | 2013-02-22 | クーポン発券システム、利用者装置のアプリケーションプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013033906A JP2014164450A (ja) | 2013-02-22 | 2013-02-22 | クーポン発券システム、利用者装置のアプリケーションプログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2014164450A true JP2014164450A (ja) | 2014-09-08 |
Family
ID=51615013
Family Applications (1)
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JP2013033906A Pending JP2014164450A (ja) | 2013-02-22 | 2013-02-22 | クーポン発券システム、利用者装置のアプリケーションプログラム |
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JP (1) | JP2014164450A (ja) |
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2013
- 2013-02-22 JP JP2013033906A patent/JP2014164450A/ja active Pending
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