JP2014163090A - トンネル構造及びその構築方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】防水シートの展張や応力状態の均一性を確保できると共に、確実性と耐久性に優れる防水効果が得られる。
【解決手段】吹付コンクリート11のアーチ部11aの内側に敷設される防水シート12と、充填材で形成されるアーチ部11aの内面と防水シート12の背面とに固着する固結層13と、防水シート12の内面に略沿うように打設される覆工コンクリート15と、防水シート12の内面の頂部に沿って基管141が延設され、且つ覆工コンクリート15の一方の打継目に対応する位置で、防水シート12の内面に沿って頂部から両肩部に向かって分岐管142・142が弧状に延設され、基管141と分岐管142が空気を強制吸引可能な通気性を有するT型ホース14を備え、基管141と分岐管142が、防水シート12の内面に固定され、覆工コンクリート15に略密接して覆工コンクリート15内に設けられるトンネル構造。
【選択図】図1

Description

本発明は、防水処理が施されるトンネル構造に係り、特に防水シートの内側に覆工コンクリートが空気を強制吸引しながら打設されるトンネル構造及びその構築方法に関する。
山岳トンネルでは、図7に示すように、地山1に掘削した坑壁面1aに所定ピッチで支保工2が設置され、一次覆工の吹付コンクリート3が吹き付けられると共にロックボルト4が打ち込まれ、更に、吹付コンクリート3の内側に防水シート5が敷設され、この防水シート5の内側に二次覆工の覆工コンクリート6が打設される構造が一般的である。
このトンネル構造で二次覆工の覆工コンクリート6を打設する際には、防水シート5の内側に型枠を設置し、型枠と防水シートとの間の空間に覆工コンクリート6を打設するが、コンクリートは型枠内の下側から充填されていくので、トンネルの天端部(アーチクラウン部)の付近には、覆工コンクリート6が充填されない空隙S1が残りやすい。このような空隙S1があると、防水シート5が破損した場合、地山1の湧水が破損箇所から空隙S1に浸入して、空隙S1から覆工コンクリート6の背面や打継目に拡散するため、漏水が生じてしまう。
そのため、覆工コンクリートの打継目の天端部付近や打継目間の天端部付近にも、覆工コンクリートを確実に充填して打設すべく、既打設の覆工コンクリートとの打継目に対応する位置で、防水シートの内面に多孔ホースをトンネル周方向に沿って弧状に配置して固定し、弧状の多孔ホースで空気を強制吸引しながら覆工コンクリートを打設することや、トンネルの天端部付近において、防水シートの内面に多孔ホースをトンネル軸方向に直線状に配置して固定し、直線状の多孔ホースで空気を強制吸引しながら覆工コンクリートを打設することが提案されている(特許文献1、2参照)。
特開2005−179891号公報 特開2005−90151号公報
ところで、図7のトンネル構造の防水シート5は吹付コンクリート3に鋲等で部分的に固着して敷設され、不均一に展張されることから、応力状態が不均一になって防水シート5の耐久性が低下する。また、防水シート5の部分的な固着に加え、吹付コンクリート3の内面の凹凸により、防水シート5は吹付コンクリート3に全体に亘って密接せず、吹付コンクリート3と敷設される防水シート5との間には空隙S2が生ずるが、この空隙S2は地山1からの湧水を防水シート5の特定箇所に集める要因となるため、防水シート5が破損しやすくなる。
特に、防水シートの内面に多孔ホースを固定して空気を強制吸引しながら覆工コンクリートを打設する工法では、減圧によって防水シートが内側に引っ張られることから、防水シートの展張や応力状態の不均一性や、防水シート背面側の空隙S2の拡がりはより大きくなり、防水の確実性や耐久性が一層低下してしまう。
本発明は上記課題に鑑み提案するものであって、防水シートの内面に通気性のホースを固定して空気を強制吸引しながら覆工コンクリートを打設しても、防水シートの展張や応力状態の均一性を確保することができると共に、防水シートの背面側の空隙と内面側の空隙の双方を無くすことが可能であり、確実性と耐久性に優れる防水効果が得られるトンネル構造及びその構築方法を提供することを目的とする。
本発明のトンネル構造は、地山のアーチ部の内側、若しくは一次覆工材のアーチ部の内側に敷設される防水シートと、前記アーチ部と前記防水シートとの間に充填される充填材で形成され、前記アーチ部と前記防水シートの背面とに固着する固結層と、前記防水シートの内面に略沿うように打設される覆工コンクリートと、アーチ状に敷設された前記防水シートの内面の頂部に沿って基管が延設され、且つ前記覆工コンクリートの一方の打継目に対応する位置で、前記防水シートの内面に沿って前記頂部から両肩部に向かって分岐管が弧状に延設され、前記基管と前記分岐管が空気を強制吸引可能な通気性を有するT型ホースとを備え、前記T型ホースの前記基管と前記分岐管が前記防水シートの内面に固定され、前記基管と前記分岐管が前記覆工コンクリートに略密接して前記覆工コンクリート内に設けられることを特徴とする。
この構成によれば、充填材で形成される固結層で防水シートを固着することから、防水シートの内面に通気性のホースを固定して空気を強制吸引しながら覆工コンクリートを打設しても、減圧で防水シートが内側に引っ張られることがなく、防水シートの展張や応力状態の均一性を確保することができる。また、固結層で防水シートの背面側の空隙を無くし、空気を強制吸引しながら打設される覆工コンクリートで天端部付近における防水シートの内面側の空隙を無くし、防水シートの背面側の空隙と内面側の空隙の双方を無くすことが可能となる。従って、確実性と耐久性に優れる防水効果を実現することができる。更に、空気の強制吸引をT型ホースの全長で行うことが可能であることから、トンネル内の作業空間で生ずるホース本数を減少させ、施工管理を容易化することができると共に、強制吸引に必要な吸引ポンプも一台等と少なくて済み、施工機器数や施工コストの低減を図ることができる。
本発明のトンネル構造は、前記T型ホースが、T型継手を介して前記基管と前記分岐管が接続され、前記基管と前記分岐管の各々が、通気性と通水性を有する筒状織物から構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、同一構成の筒状織物を用いて基管と分岐管とすることが可能であり、T型ホースの製造コストを低減することができる。また、筒状織物の繊維をフィルターとして、土砂やセメント成分を引き込まずに、エアとコンクリート中の余剰水のみを吸引することができる。
本発明のトンネル構造の構築方法は、地山のアーチ部、若しくは一次覆工材のアーチ部に近接させて、防水シートを展張して配置する工程と、前記アーチ部と前記防水シートとの間に充填材を充填し、前記充填材が固結して形成される固結層を前記アーチ部と前記防水シートの背面とに固着する工程と、基管と分岐管が通気性を有するT型ホースを用い、前記基管をアーチ状に敷設された前記防水シートの内面の頂部に沿って延設し、且つ既打設の覆工コンクリートとの打継目に対応する位置で、前記分岐管を前記防水シートの内面に沿って前記頂部から両肩部に向かって弧状に延設し、前記基管と前記分岐管を前記防水シートの内面に固定する工程と、前記基管の後端開口を妻板から引き出すように型枠を配置して、前記型枠内に覆工コンクリートを打設すると共に、打設進行の任意時点から前記基管の後端開口から空気を強制吸引して、前記基管と前記分岐管を構成する通気性材料をフィルターとして打設空間の空気を強制吸引しながら前記覆工コンクリートを打設することにより、前記基管と前記分岐管が前記覆工コンクリートに略密接して内部に設けられ且つ前記防水シートの内面に略沿うように前記覆工コンクリートを形成する工程と、
を備えることを特徴とする。
この構成によれば、充填材で形成される固結層で防水シートを固着することから、防水シートの内面に通気性のホースを固定して空気を強制吸引しながら覆工コンクリートを打設しても、減圧で防水シートが内側に引っ張られることがなく、防水シートの展張や応力状態の均一性を確保することができる。また、固結層で防水シートの背面側の空隙を無くし、空気を強制吸引しながら打設される覆工コンクリートで天端部付近の防水シートの内面側の空隙を無くし、防水シートの背面側の空隙と内面側の空隙の双方を無くすことが可能となる。従って、確実性と耐久性に優れる防水効果のトンネル構造を得ることができる。更に、空気の強制吸引をT型ホースの全長で行うことが可能であることから、トンネル内の作業空間で生ずるホース本数を減少させ、施工管理を容易化することができると共に、強制吸引に必要な吸引ポンプも一台等と少なくて済み、施工機器数や施工コストの低減を図ることができる。
本発明によれば、防水シートの内面に通気性のホースを固定して空気を強制吸引しながら覆工コンクリートを打設しても、防水シートの展張や応力状態の均一性を確保することができると共に、防水シートの背面側の空隙と内面側の空隙の双方を無くすことが可能であり、確実性と耐久性に優れる防水効果を実現することができる。
本発明の実施形態のトンネル構造の天端部付近を示す横断面図。 実施形態のトンネル構造に設置されたT型ホースを示す斜視説明図。 (a)はT型ホースの平面図、(b)はT型ホースのT型継手の斜視図、(c)は基管(分岐管)の横断面の一部を示す横断面図、(d)は基管(分岐管)の縦断面の一部を示す縦断面図。 (a)〜(c)は実施形態のトンネル構造の構築方法において作業工程の前段を示す横断面図。 (a)〜(c)は実施形態のトンネル構造の構築方法において作業工程の後段を示す横断面図。 実施形態のトンネル構造の構築方法における作業手順を示すフローチャート。 (a)は従来のトンネル構造例の天端部付近を示す横断面図、(b)は従来のトンネル構造例の縦断面図。
〔実施形態のトンネル構造及びその構築方法〕
本発明における実施形態のトンネル構造では、図1に示すように、地山10のアーチ部10aに一次覆工材として吹付コンクリート11が設けられ、吹付コンクリート11のアーチ部11aの内側には防水シート12が敷設されている。吹付コンクリート11の少なくともアーチ部11aの内面と防水シート12との間には充填材を充填して固結層13が形成されており、固結層13はアーチ部11aの内面と防水シート12の背面とに固着している。尚、図示例の構造では支保工やロックボルトの記載を省略している。
防水シート12の内面には、図1〜図3に示すように、基管141と分岐管142をT型継手143で接続したT型ホース14が固定して設けられ、基管141と分岐管142が防水シート12の内面に固定されている。
基管141、分岐管142の各々は、通気性と通水性を有するシームレスの筒状織物であり、繊維を筒状に織り込んで形成されている。本例では、図3(c)、(d)に示すように、並列する横糸141b、142bの上下に蛇行するように縦糸141a、142aが織り込まれ、隣接する縦糸141a、142aの上下位置は逆になるように織り込まれて、基管141、分岐管142がそれぞれ形成されている。
この筒状織物の基管141、分岐管142はメッシュ状になっているので、織物の繊維をフィルターとして全長からエアを強制吸引することができ、さらに、コンクリートに接した場合にはコンクリートのセメントを透過させることなく余剰水のみを通過させることが可能である。
基管141の一端はT型継手143に接続され、その他端は後述する覆工コンクリート15の打設時には吸引ポンプ20に接続される。2つの分岐管142の一端はそれぞれT型継手に接続され、その他端(先端)はそれぞれ閉塞されている。
基管141は、アーチ状に敷設された防水シート12の内面の頂部に沿って延設され、図示例では基管141を下側から支持するように、基管141の長手方向に間隔を開けて設けられたシートラップ部144の両端部を防水シート12に溶着或いは接着する等により、防水シート12の内面に固定されている。
分岐管142・142は、先に打設された覆工コンクリート15’と、この分岐管142を有するT型ホース14に略密接して打設される覆工コンクリート15との打継目に相当する、覆工コンクリート15の一方の打継目に対応する位置で、防水シート12の内面に沿って頂部から両肩部に向かってそれぞれ弧状に延設され、図示例では分岐管142を下側から支持するように、分岐管142の長手方向に間隔を開けて設けられたシートラップ部144の両端部を防水シート12に溶着或いは接着する等により、防水シート12の内面に固定されている。
防水シート12の内側には、その内面に略沿うようにして覆工コンクリート15が打設されており、T型ホース14の基管141、分岐管142、T型継手143は覆工コンクリート15に略密接して覆工コンクリート15内に設けられる。尚、覆工コンクリート15は、トンネル長手方向に所定単位長さずつ順次打ち継いで設けられ、この所定単位長さの覆工コンクリート15に対応してT型ホース14が防水シート12の内面に設置されて覆工コンクリート15内に設けられる。
本実施形態のトンネル構造を構築する際には、図6の作業手順に従って行い、先ず、防水シート12を架台31に載せて展張し(S1)、架台31を持ち上げ、地山内面に設けられる吹付コンクリート11のアーチ部11aの内面に近接させて、防水シート12を展張して配置し、アーチ部11aと防水シート12との間の空間を閉塞する型枠(図示省略)を設けることにより、防水シート12の背面側の空間を閉塞する(S2)。図4(a)は、防水シート12を架台31に載せて展張した状態、図4(b)は、展張した防水シート12を吹付コンクリート11のアーチ部11aの内面に近接させて配置した状態を示している。
更に、防水シート12の背面側であるアーチ部11aと防水シート12との間の閉塞空間に充填材を充填して打設し(S3)、図4(c)に示すように、充填材が固結して形成される固結層13をアーチ部11aと防水シート12の背面とに固着する。充填材が固結して固結層13が形成された後には、前述の型枠を撤去すると共に架台31を下降する(S4)。
その後、防水シート12の内面側にT型ホース14を配置し、シートラップ部144を溶着して取り付ける(S5、S6)。T型ホース14の配置、取り付けでは、固結層13で固定されてアーチ状に敷設された防水シート12の内面の頂部に沿って基管141を延設し、既打設の覆工コンクリート15’とこのT型ホース14が内部に設けられる後述する覆工コンクリート15との打継目に対応する位置において、分岐管142・142を防水シート12の内面に沿って頂部から両肩部に向かって弧状に延設する(図2、図5(a)参照)。そして、基管141、分岐管142に設けられるシートラップ部144を防水シート12に溶着する等により、防水シート12の内面に固定する。
その後、図5(b)に示すように、防水シート12の内面側の覆工コンクリート15を打設する空間を閉塞するようにして架台32で支持して型枠33を配置すると共に、型枠33の妻部を閉塞する妻板(図示省略)からT型ホース14の基管141の後端開口を引き出すようにし(S7)、基管141の後端開口を吸引ポンプ20に接続する(図2参照)。
そして、型枠33内に覆工コンクリート15を打設すると共に、打設開始時点や打設開始からある程度の充填が行われた所定時点など、打設進行の任意時点から基管141の後端開口から吸引ポンプ20を駆動して空気を強制吸引し、基管141の全長に亘る微小な孔と分岐管142の全長に亘る微小な孔を介して、打設空間の空気を強制吸引しながら覆工コンクリート15を打設する(S8)。
この際、防水シート12の頂部に沿って設けられた基管141による空気の強制吸引により、トンネル長手方向の天端部付近に覆工コンクリート15を引き寄せて確実に充填していくことができ、更に、防水シート12の頂部から両肩部に沿って弧状に設けられた分岐管142による空気の強制吸引により、エア溜まりが生じ易い既打設の覆工コンクリート15’との打継目の天端部付近において、覆工コンクリート15を引き寄せて確実に充填していくことができる(図5(c)参照)。
そして、T型ホース14からの充填情報の確認により覆工コンクリート15の打設を停止する(S9、S10)。例えばT型ホース14の位置まで覆工コンクリート15が充填されるとコンクリート中の水等がT型ホース14で吸引されることから、T型ホース14の基管141の後端開口からコンクリート中の水等の成分が出てきた時に、或いは基管141の後端開口から水等の成分が出てきた時から所定時間(分岐管142の先端より上側の打設空間に覆工コンクリート15が充填されるまでの時間)経過した時に、覆工コンクリート15が打設空間に充填されたと判断して打設を停止する。この際、基管141、分岐管142は、微小な孔による通気性と通水性で余剰水を通過させて吸引させるものの、織り込まれた繊維をフィルターとしてコンクリートのセメントの吸引は防止される。
又は、充填情報の確認として、T型ホース14の吸気圧を吸引ポンプ20の計測部等で計測して、吸引ポンプ20の表示部での吸気圧の表示等により吸気圧が打設空間内の空気が無くなったことを示す所定気圧に到達した時に、覆工コンクリート15が打設空間に充填されたと判断して打設を停止する。
覆工コンクリート15の打設を完了した際には、図5(c)に示すように、トンネル長手方向の天端部付近や既打設の覆工コンクリート15’との打継目の天端部付近にも、覆工コンクリート15が確実に充填され、T型ホース14の基管141と分岐管142が覆工コンクリート15に略密接して内部に設けられ、且つ防水シート12の内面に略沿うように覆工コンクリート15が形成される。その後、架台32を下降する等により型枠33を撤去し、図1のトンネル構造が完成する。
上記実施形態のトンネル構造或いはトンネル構造の構築方法によれば、固結層13で防水シート12を固着することから、防水シート12の内面にT型ホース14を固定して空気を強制吸引しながら覆工コンクリート15を打設する際に、減圧で防水シート12が内側に引っ張られることがなく、防水シート12の展張や応力状態の均一性を確保することができる。また、固結層13と、空気を強制吸引しながら打設される覆工コンクリート15により、防水シート12の背面側の空隙と防水シート12の天端部付近の内面側の空隙の双方を無くすことが可能となる。従って、確実性と耐久性に優れる防水効果を実現することができる。更に、空気の強制吸引をT型ホース14の全長で行うことが可能であることから、トンネル内の作業空間で生ずるホース本数を減少させ、施工管理を容易化することができると共に、強制吸引に必要な吸引ポンプも一台等と少なくて済み、施工機器数や施工コストの低減を図ることができる。
また、同一構成の筒状織物を用いて基管141と分岐管142とすることが可能でありこの場合には、T型ホース14の製造コストを低減することができる。また、筒状織物の繊維をフィルターとして、土砂やセメント成分を引き込まずに、エアとコンクリート中の余剰水のみを吸引することができる。
〔実施形態の変形例等〕
本明細書開示の発明は、各発明、実施形態の他に、適用可能な範囲で、これらの部分的な構成を本明細書開示の他の構成に変更して特定したもの、或いはこれらの構成に本明細書開示の他の構成を付加して特定したもの、或いはこれらの部分的な構成を部分的な作用効果が得られる限度で削除して特定した上位概念化したものを含むものであり、下記変形例も包含する。
例えば上記実施形態では、一次覆工材の吹付コンクリート11のアーチ部11aに展張した防水シート12を近接させて配置し、アーチ部11aと防水シート12の背面とに固結層13を固着したが、地山10のアーチ部10aに展張した防水シート12を近接させて配置し、地山10のアーチ部10aと防水シート12の背面とに固結層13を固着する構成とすることも可能である。また、一次覆工材には吹付コンクリート11以外にも固結層13と固着可能な適宜のものを用いることが可能である。
また、T型ホースの基管と分岐管は実施形態の基管141、分岐管142に限定されず、本発明の趣旨の範囲内で適宜であり、又、筒状織物で構成する場合の繊維の織り込み方も本発明の趣旨の範囲内で適宜である。
また、T型ホース14の基管141と分岐管142を防水シート12の内面に固定する構成は、シートラップ部144を基管141、142の複数箇所に下側から支持するように設け、シートラップ部144の両端部を防水シート12に固着する構成に限定されず適宜であり、例えば基管141、142の長手方向に沿って頂部周辺を防水シート12に接着等して固定する構成等とすることが可能である。
本発明は、例えば排水型トンネル、ウォータータイト型トンネル等で、防水シートの内側に空気を強制吸引しながら覆工コンクリートを打設して構築されるトンネルに利用することができる。
1…地山 1a…坑壁面 2…支保工 3…吹付コンクリート 4…ロックボルト 5…防水シート 6…覆工コンクリート S1、S2…空隙 10…地山 10a…アーチ部 11…吹付コンクリート 11a…アーチ部 12…防水シート 13…固結層 14…T型ホース 141…基管 142…分岐管 141a、142a…縦糸 141b、142b…横糸 143…T型継手 144…シートラップ部 15、15’…覆工コンクリート 20…吸引ポンプ 31、32…架台 33…型枠

Claims (3)

  1. 地山のアーチ部の内側、若しくは一次覆工材のアーチ部の内側に敷設される防水シートと、
    前記アーチ部と前記防水シートとの間に充填される充填材で形成され、前記アーチ部と前記防水シートの背面とに固着する固結層と、
    前記防水シートの内面に略沿うように打設される覆工コンクリートと、
    アーチ状に敷設された前記防水シートの内面の頂部に沿って基管が延設され、且つ前記覆工コンクリートの一方の打継目に対応する位置で、前記防水シートの内面に沿って前記頂部から両肩部に向かって分岐管が弧状に延設され、前記基管と前記分岐管が空気を強制吸引可能な通気性を有するT型ホースと、
    を備え、
    前記T型ホースの前記基管と前記分岐管が前記防水シートの内面に固定され、
    前記基管と前記分岐管が前記覆工コンクリートに略密接して前記覆工コンクリート内に設けられることを特徴とするトンネル構造。
  2. 前記T型ホースは、
    T型継手を介して前記基管と前記分岐管が接続され、
    前記基管と前記分岐管の各々が、通気性と通水性を有する筒状織物から構成されていることを特徴とする請求項1記載のトンネル構造。
  3. 地山のアーチ部、若しくは一次覆工材のアーチ部に近接させて、防水シートを展張して配置する工程と、
    前記アーチ部と前記防水シートとの間に充填材を充填し、前記充填材が固結して形成される固結層を前記アーチ部と前記防水シートの背面とに固着する工程と、
    基管と分岐管が通気性を有するT型ホースを用い、前記基管をアーチ状に敷設された前記防水シートの内面の頂部に沿って延設し、且つ既打設の覆工コンクリートとの打継目に対応する位置で、前記分岐管を前記防水シートの内面に沿って前記頂部から両肩部に向かって弧状に延設し、前記基管と前記分岐管を前記防水シートの内面に固定する工程と、
    前記基管の後端開口を妻板から引き出すように型枠を配置して、前記型枠内に覆工コンクリートを打設すると共に、打設進行の任意時点から前記基管の後端開口から空気を強制吸引して、前記基管と前記分岐管を構成する通気性材料をフィルターとして打設空間の空気を強制吸引しながら前記覆工コンクリートを打設することにより、前記基管と前記分岐管が前記覆工コンクリートに略密接して内部に設けられ且つ前記防水シートの内面に略沿うように前記覆工コンクリートを形成する工程と、
    を備えることを特徴とするトンネル構造の構築方法。
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