JP2014161377A - キャビテーションデバイス及び、キャビテーションデバイスを有する処置具装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】処置に適したキャビテーション発生量を維持し、小型細径化できるキャビテーションデバイス及びキャビテーションデバイスを搭載する処置具装置を提供する。
【解決手段】キャビテーションデバイス2は、先端側に形成された第1の流路部10a、第1の流路部より流路径の細い第2の流路部10b及び第1の流路部よりも流路径が太く第2の流路部よりも基端側に形成された第3の流路部10cが同軸上に連通するベンチュリ管構造であり、各流路内を流通する流体にキャビテーションを発生させる灌水部10と、第1の流路部から対象物に対して放出された気泡群によって細分化、粉砕、若しくは、乳化された対象物及び気泡群と共に流出された流体を吸引する吸引部11と、灌水部の先端部に設置され、長軸方向に沿って縦振動をする超音波振動子7と、を有し、灌水部10及び吸引部11は、同一軸上で、径方向に並んで配置される。
【選択図】図4
【解決手段】キャビテーションデバイス2は、先端側に形成された第1の流路部10a、第1の流路部より流路径の細い第2の流路部10b及び第1の流路部よりも流路径が太く第2の流路部よりも基端側に形成された第3の流路部10cが同軸上に連通するベンチュリ管構造であり、各流路内を流通する流体にキャビテーションを発生させる灌水部10と、第1の流路部から対象物に対して放出された気泡群によって細分化、粉砕、若しくは、乳化された対象物及び気泡群と共に流出された流体を吸引する吸引部11と、灌水部の先端部に設置され、長軸方向に沿って縦振動をする超音波振動子7と、を有し、灌水部10及び吸引部11は、同一軸上で、径方向に並んで配置される。
【選択図】図4
Description
本発明は、キャビテーションデバイスを搭載する処置具装置に関する。
一般的に、罹患組織への治療方法として、超音波プローブを用いた超音波治療が知られている。超音波プローブは、断片体組織に対して超音波エネルギーを用いる装置である。超音波プローブは、高周波の音響振動の形を成す非常に強力な超音波を発生し、この超音波によりプローブに近接する体組織または周辺の流体内の水分子と強力な化学的及び物理的反応を引き起こすことになる。これらの反応は最終的に、いわゆる「キャビテーション」過程をもたらす。「キャビテーション」は、微視的な気泡が作る空洞に周辺の水分子が入り込んで該空洞を満たす際に、それらは大きな力で衝突しあう。崩壊された気泡から外方に走る衝撃波が、プローブの周囲の周辺組織などの材料を断片化または焼灼する。
例えば、特許文献1では、プローブの長手方向に沿った横方向の超音波エネルギーを放射して、プローブによる掃引の間に来る体腔内の表面上の異常細胞を断片化する横モード(横振動)で動作する超音波プローブが開示されている。この超音波プローブの横振動により、超音波プローブは、プローブの活性部分が罹患部位または病変に近接して配置されるので、罹患組織は、プローブの全長に亘って発生する複数のエネルギーの腹と隣接する全ての領域において除去される。
前述した超音波プローブによって、横モードで動作する超音波プローブが提供され、超音波プローブは、罹患組織を断片化することにより、隣接する非罹患組織を切除することなく、罹患組織を除去できる。
しかし、特許文献1に記載されるような超音波プローブは、縦振動よりも音圧レベルの低い横振動を適用しているために、キャビテーションの発生量が少ない。さらに、超音波の出力パワーは、振動子の体積に比例するため小型細径化されるほどキャビテーション能力は低下することが知られている。
従って、本発明の目的は、処置に適したキャビテーション発生量を維持し、小型細径化できるキャビテーションデバイス及びキャビテーションデバイスを搭載する処置具装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明に係る実施形態のキャビテーションデバイスは、先端側に形成された第1の流路部、第1の流路部より流路径の細い第2の流路部及び第1の流路部よりも流路径が太く第2の流路部よりも基端側に形成された第3の流路部が同軸上に連通するベンチュリ管構造であり、各流路内を流通する流体にキャビテーションを発生させる灌水部と、第1の流路部から対象物に対して放出された気泡群によって細分化、粉砕、若しくは、乳化された対象物及び気泡群と共に流出された流体を吸引する吸引部と、灌水部の先端部に設置され、長軸方向に沿って縦振動をする超音波振動子と、を有し、灌水部及び吸引部は、同一軸上で、径方向に並んで配置される。
前述のような一態様で、処置に適したキャビテーション発生量を維持し、小型細径化されたキャビテーションデバイス及びキャビテーションデバイスを搭載する処置具装置を提供できる。
本発明のキャビテーションデバイス及びキャビテーションデバイスを搭載する処置具装置は、処置に適したキャビテーション発生量を維持し、小型細径化を実現する。
本実施形態では、一態様について図を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、キャビテーションデバイス2を搭載する処置具装置1のブロック図であり、図2は、第1の実施形態に係るキャビテーションデバイス2の斜視図である。また、図3は、第1の実施形態に係るキャビテーションデバイス2の先端部の斜視図である。
[第1の実施形態]
図1は、キャビテーションデバイス2を搭載する処置具装置1のブロック図であり、図2は、第1の実施形態に係るキャビテーションデバイス2の斜視図である。また、図3は、第1の実施形態に係るキャビテーションデバイス2の先端部の斜視図である。
図1に示すように、キャビテーションデバイス2を搭載する処置具装置1は、後述するキャビテーションデバイス2と、流体を加圧するためのポンプ3と、キャビテーションにより細分化、粉砕、若しくは、乳化された対象物及び流体の残流を吸引する吸引装置4と、キャビテーションデバイス2、ポンプ3及び吸引装置4を制御するための制御装置5と、を有している。
図2に示すように、キャビテーションデバイス2は、デバイス本体であるホルダ6と、ホルダ6の先端部に形成された環状の凹部に嵌合される超音波振動子(圧電素子)7と、を有している。
ホルダ6は、ポンプ3から供給される流体を流通する灌水部10と、流体を吸引するための吸引部11と、吸引部の流路を分割するリブ12(図6参照)とが形成されている。また、図3に示すように、ホルダ6は、灌水部10の周囲を取り囲むように壁6aが形成され、灌水部10及び壁6aの間に後述する筒状の超音波振動子7を嵌合するための長手軸方向に延長する環状の凹部が形成されている。さらに、環状の凹部は、灌水部10と同軸に設けられている。この壁6aの先端は、吸引部11の先端よりも突出している。
図4は、キャビテーションデバイス2の横断面図である。
例えば図4に示すように、灌水部10は、ホルダ6の中心部で長手方向に基端から先端に連通する流路部10c、10b、10aが形成されている。灌水部10は、先端側の第1の流路部10aと、周囲の灌水部よりも流路が細径である第2の流路部10bと、基端側に設けられた第3の流路部10cと、が同軸上に連通して設けられている。灌水部10は、ベルヌーイの法則に従って第2の流路部10bの少なくとも1部分から第1の流路部10aの先端部にかけてキャビテーション(流体力学的キャビテーション)が発生しやすいように、第2の流路部10bが周囲の流路径よりも小さくなるように形成されているベンチュリ管構造である。また、灌水部10の先端は、吸引部11の先端より突出し、壁6aの先端と同等の位置まで突出している。また、灌水部10は、第3の流路部10c(ホルダ6)の基端部が流体を流入する入口であり、第1の流路部10a(ホルダ6)の先端部が流体を対象物に放出する出口である。
例えば図4に示すように、灌水部10は、ホルダ6の中心部で長手方向に基端から先端に連通する流路部10c、10b、10aが形成されている。灌水部10は、先端側の第1の流路部10aと、周囲の灌水部よりも流路が細径である第2の流路部10bと、基端側に設けられた第3の流路部10cと、が同軸上に連通して設けられている。灌水部10は、ベルヌーイの法則に従って第2の流路部10bの少なくとも1部分から第1の流路部10aの先端部にかけてキャビテーション(流体力学的キャビテーション)が発生しやすいように、第2の流路部10bが周囲の流路径よりも小さくなるように形成されているベンチュリ管構造である。また、灌水部10の先端は、吸引部11の先端より突出し、壁6aの先端と同等の位置まで突出している。また、灌水部10は、第3の流路部10c(ホルダ6)の基端部が流体を流入する入口であり、第1の流路部10a(ホルダ6)の先端部が流体を対象物に放出する出口である。
図4及び図5を参照して、流体力学的キャビテーションの原理について説明する。
図5は、図4に示す第2の流路部10bにおける最も小径B−Bの圧力P0’と飽和蒸気圧P1との関係を示す状態図である。
図5に示すように、キャビテーションは、一般的に、短時間に飽和水蒸気圧P1より圧力が低くなるように変動させた場合に発生する。本実施形態のキャビテーションデバイス2は、ベルヌーイの法則に従って、流体力学的キャビテーションを適用されている。ベルヌーイの定理は、以下の式で示される。
図5は、図4に示す第2の流路部10bにおける最も小径B−Bの圧力P0’と飽和蒸気圧P1との関係を示す状態図である。
図5に示すように、キャビテーションは、一般的に、短時間に飽和水蒸気圧P1より圧力が低くなるように変動させた場合に発生する。本実施形態のキャビテーションデバイス2は、ベルヌーイの法則に従って、流体力学的キャビテーションを適用されている。ベルヌーイの定理は、以下の式で示される。
ここで、vは流体の速度、pは圧力、ρは密度を表す。また、以下で、P0:第3の流路部10c(C−C)の圧力、V0:第3の流路部10cの流速、P0’:第2の流路部10b(B−B)の圧力、V0’:第2の流路部10bの流速、P0’ ’:第1の流路部10a(A−A)の圧力、V0’ ’:第1の流路部10aの流速とする。
式(1)により、第2の流路部10bは、第3の流路部10cよりも流路径が細いために、単位時間内に流れる第2の流路部10bと第3の流路部10cとの各々の任意断面を流れる流量は等しいので、第2の流路部10bにおける流速は、第3の流路部10cにおける流速よりも速くなる。ベルヌーイの法則に従って、第2の流路部10bの圧力は、第3の流路部10cの圧力よりも低くなる。従って、図5に示すように、第3の流路部10cの圧力P0から第2の流路部10bの圧力P0’に圧力を減ずることで、飽和蒸気圧P1よりも低い圧力となり気泡群が発生する。
吸引部11は、灌水部10を取り囲むように形成されている。例えば、吸引部11は、径方向に同心状に、長手方向にホルダ6の先端から基端まで灌水部10に並行して連通するように形成されている。また、吸引部11は、基端部に後述するすくなくとも1つのリブ12が形成されている。吸引部11は、キャビテーションによって細分化、粉砕若しくは、乳化等された対象物及び流体を吸引装置4に流通する。ここで、吸引部11は、ホルダ6の先端部が細分化、粉砕若しくは乳化等されたえ対象物及び残留した流体等を吸引するための吸引口であり、ホルダ6の基端部が吸引装置4に排出する排出口である。
図6は、第1の実施形態に係るキャビテーションデバイス1の基端部の斜視図である。
リブ12は、吸引部11の基端部で流体の流通を妨げないように一部分に形成されている。例えば、図6に示すように、リブ12は、吸引部11に4つ設置されている。
リブ12は、吸引部11の基端部で流体の流通を妨げないように一部分に形成されている。例えば、図6に示すように、リブ12は、吸引部11に4つ設置されている。
図7Aは、超音波振動子7の概要図であり、図7Bは、積層構造の超音波振動子7の概要図である。
図7Aに示すように、超音波振動子7は、中空円筒形状に形成されている。図2及び図3に示すように、超音波振動子7は、前述したホルダ6の凹部に挿入され、先端が灌水部10の先端よりも前方に突出している。この際に、超音波振動子7は、灌水部10の先端部の径方向の周囲で第1の流路部と第2の流路部の一部分にかかって設置されている。図7Aに示すように、超音波振動子7は、バルク構造、若しくは、図7Bに示すように積層構造である。超音波振動子7は、一端部がホルダ6の凹部の長手方向の底面に固定され、それ以外の部分はホルダ6に接しないように隙間を有している。また、超音波振動子7は、電極を有し、これらのプラスマイナスの電極間に交番信号を印加することで縦振動による長手方向への伸縮運動をする。
図7Aに示すように、超音波振動子7は、中空円筒形状に形成されている。図2及び図3に示すように、超音波振動子7は、前述したホルダ6の凹部に挿入され、先端が灌水部10の先端よりも前方に突出している。この際に、超音波振動子7は、灌水部10の先端部の径方向の周囲で第1の流路部と第2の流路部の一部分にかかって設置されている。図7Aに示すように、超音波振動子7は、バルク構造、若しくは、図7Bに示すように積層構造である。超音波振動子7は、一端部がホルダ6の凹部の長手方向の底面に固定され、それ以外の部分はホルダ6に接しないように隙間を有している。また、超音波振動子7は、電極を有し、これらのプラスマイナスの電極間に交番信号を印加することで縦振動による長手方向への伸縮運動をする。
図8A及び図8Bを参照して、音響学的キャビテーション(超音波キャビテーション)の原理を示す。
図8Aは、超音波振動に係るキャビテーションの発生を示す図であり、図8Bは、流体力学的キャビテーションに係るキャビテーションの発生を示す図である。
図8Aは、超音波振動に係るキャビテーションの発生を示す図であり、図8Bは、流体力学的キャビテーションに係るキャビテーションの発生を示す図である。
超音波振動子7は、図8Aに示されるように、灌水部10を流通してくる流体に縦振動の超音波振動を加圧し、超音波の圧力振幅が1気圧(飽和蒸気圧P1)以下になる負圧状態になるとキャビテーションが発生する。このとき、縦振動は、一般的に横振動よりも振動圧力が大きい。図8Bに示すように、流体学的キャビテーションによって第2の流路部10bの一部分の圧力P0’に低下させることで、圧力振幅が飽和蒸気圧P1以下の負圧状態を作り出せるためキャビテーションを発生する。
超音波エネルギーが印加されると気泡群が発生し、発生したキャビテーションによる気泡群は、超音波振動による音響エネルギーによって圧壊され衝撃波を発生する。この衝撃波は、次々に気泡を連鎖的に圧壊させて行き、圧壊に際し急激な熱の発生やマイクロジェットを発生することになる。このように、飽和蒸気圧P1を周期的に下回る負圧の状態が実現できると、空洞の発生、成長、圧壊という段階を経過する現象、即ち、キャビテーション現象が発生する。
本実施形態では、ホルダ6の基端部にポンプ3から流体が供給される。供給された流体は、灌水部10の第2の流路部10bにおいてベルヌーイの法則に従って、圧力が低下する。圧力の低下により気泡が発生し、その後、第1の流路部10aまでのわずかな圧力の上昇により気泡が成長する。また、灌流部先端出口付近では超音波振動子7の縦振動による超音波の音圧によっても流体中に気泡が発生する。これら、流体力学的作用および音響学的(超音波)作用で発生した気泡群は超音波振動子7による音響エネルギーによって圧壊され衝撃波を発生する。
キャビテーションデバイス2の先端部から放出される一連のキャビテーション現象により対象物を粉砕若しくは乳化等する。このとき、超音波振動子7の先端は、吸引部11の先端よりも突出しているので、キャビテーションによって発生した気泡群が吸引部11には吸引されない。
本実施形態によれば、ベルヌーイの法則に従って灌水部10の圧力が減圧される。また、この減圧された部分に、横振動よりも振動圧力が大きい縦振動する超音波振動子7によって、超音波の振動圧力が加算される。このために、超音波振動子が小さくなることによるキャビテーションの低下を補う事ができる。この結果、キャビテーションデバイスが小型化できる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態のキャビテーションデバイス2は、構造が異なっており、以外の構成要素は、第1の実施形態とほぼ同等であるため、第1の実施形態と同等の構成要素は、同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
第2の実施形態のキャビテーションデバイス2は、構造が異なっており、以外の構成要素は、第1の実施形態とほぼ同等であるため、第1の実施形態と同等の構成要素は、同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
図9Aは、第2の実施形態のキャビテーションデバイス2を正面側から見た斜視図であり、図9Bは、第2の実施形態のキャビテーションデバイス2の後背側から見た斜視図である。図10は、第2の実施形態のキャビテーションデバイス2の横断面図である。
本実施形態のキャビテーションデバイス2は、ホルダ6と、ホルダ6のフランジ16の先端に接着若しくは、ねじ込みにて固定されたカバー部13と、カバー部13の先端にネジ構造で嵌合されるキャップ部14と、を有している。
本実施形態のキャビテーションデバイス2は、例えば図9Aに示すように、吸水部11が中心部で長手方向に基端から先端に連通する流路が形成され、吸水部11と同軸で外側に灌水部10が形成されている。灌水部10は、吸水部11の外側で、カバー部13と、キャップ部14と、ホルダ6とで包囲されて形成されている。
図10に示すように、ホルダ6は、ポンプ3からの流体を灌水部10に流通する中空状の少なくとも1つの突起部15と、突起部15の穴部と連通する穴部を形成される径方向に突出したフランジ部16と、ホルダ6の先端部でホルダ6の中心軸に沿って形成された第1の穴部17と、第1の穴部17の基端側で同軸上に貫通して形成され、第1の穴部17よりも径が小さく、超音波振動子7の基端部を接着して固定される端面を有する第2の穴部18と、第2の穴部の基端側で同軸に基端まで貫通され、第2の穴部18よりも径が小さい第3の穴部19と、が形成されている。また、ホルダ6は、フランジ部16よりも基端部側の側面に超音波振動子7へ電線を接続するための開口22が形成されている。ここで、突起部15は、1若しくは複数個形成されている。
カバー部13は、ホルダのフランジ部16の先端側の端面に接着、若しくは、ねじ込みで固定されている。カバー部13は、例えば、先端部にねじ溝を形成されている。また、図9A及び図9Bに示すように、カバー部13は、内側に超音波振動子7を内包している。
図9A、図9B及び図10に示すように、キャップ部14は、カバー部13の先端部のねじ溝に嵌合されて固定される。キャップ部14は、先端部が丸みを帯びた円筒形状である。尚、キャップ部14の先端部は、角がない形状であればこの形状に限定しなくてもよい。キャップ部14は、例えば、カバー部13の先端部に固定されている。またキャップ14は、先端の軸中心部に第1の開口部20が設けられている。この第1の開口部20には、超音波振動子7の先端部が嵌合されている。また、第1の開口部20を取り囲むように径方向に複数のスリット状の第2の開口部21が形成されている。尚、これらの第2の開口部21は、網目状でもよい。
キャップ部14は、例えば、カバー部13部の先端部に形成されたネジ溝に嵌合されるようにネジ構造でもよい。このとき、締め込み量によって超音波振動子7の先端と、第1の開口部との間隔は、調整できる。
超音波振動子7は、円筒形状を成し、長軸方向に吸引部11として機能する中空部分を有し、超音波振動子7の基端部は、ホルダ6の第2の穴部18に嵌合されている。また、超音波振動子7の端面は、第2の穴部18の底面に接着され、端面以外の部分はホルダ6に接しないように固定されている。超音波振動子7の先端部は、振動した際に先端部が第1の開口部20に当たらない程度の近傍に配置されている。結果、超音波振動子7の先端部と第1の開口部20との間には、隙間が生じることになるが流路としては問題とならない。さらに、超音波振動子7の先端は、第2の開口部21よりも前方に配置されている。
本実施形態では、ポンプ3で加圧された流体が、突起部15からカバー部13及びキャップ部14の内側に形成された灌水部10へ流れ込み、灌水部10であるカバー部13の内部が流体によって充填される。この流体が、キャップ部14に設けられたスリット状の開口部を通して流れ出すとき、開口部での流路が狭まるため、ベルヌーイの法則に従いキャップ部14を流通する流体の速度が加速され減圧し、気泡が発生する。また、灌水部10の先端付近の流体中にも気泡が発生する。超音波振動によりさらに音響的キャビテーションが加算され、気泡が増加する。これらの発生した気泡群は、超音波による音響エネルギーによって圧壊され衝撃波を発生する。衝撃波は次々に気泡を連鎖的に圧壊させて行き、圧壊に際し急激な熱の発生やマイクロジェットを発生させる。キャビテーションデバイス2の先端部から放出される一連のキャビテーション現象により対象物が細分化、粉砕、若しくは、乳化され、吸引部11に吸引される。
本実施形態において、流体力学的キャビテーションと音響学的キャビテーションとを併用することによって、同等の大きさの超音波振動子7で、さらに大きなキャビテーションを得ることができる。さらに、超音波振動子7の縦振動は、横振動よりも振動圧力が大きいために、さらに超音波振動子7を小型化することができる。従って、小型の極細形状のキャビテーションデバイスを作成できる。
1…キャビテーションデバイスを搭載する処置具装置、2…キャビテーションデバイス、3…ポンプ、4…吸引装置、5…制御装置、6…ホルダ、7…超音波振動子(圧電素子)、10…灌水部、10a…第1の流路部、10b…第2の流路部、10c…第3の流路部、11…吸引部、12…リブ、13…カバー部、14…キャップ部、15…突起部、16…フランジ部、17…第1の穴部、18…第2の穴部、19…第3の穴部、20…第1の開口部、21…第2の開口部。
Claims (11)
- 先端側に形成された第1の流路部、当該第1の流路部より流路径の細い第2の流路部及び前記第1の流路部よりも流路径が太く前記第2の流路部よりも基端側に形成された第3の流路部が同軸上に連通するベンチュリ管構造であり、各前記流路部内を流通する流体にキャビテーションを発生させる灌水部と、
前記第1の流路部から対象物に対して放出された気泡群によって細分化、粉砕、若しくは、乳化された前記対象物及び前記気泡群と共に流出された流体を吸引する吸引部と、
前記灌水部の先端部に設置され、長軸方向に沿って縦振動をする超音波振動子と、を有し、
前記灌水部及び前記吸引部は、同軸で、径方向に並んで配置されることを特徴としたキャビテーションデバイス。 - 前記灌水部は、前記第2の流路部の少なくとも一部分から前記第1の流路部にかけてキャビテーションが発生し、
前記第3の流路部の基端部は、前記灌水部の前記流体を流入する入口であり、
前記第1の流路部の先端部は、前記灌水部の前記流体を対象物に放出する出口であり、
前記吸引部の先端部は、前記流体を吸引するための吸引口であり、
前記吸引部の基端部は、前記流体を排出するための排出口である、請求項1に記載のキャビテーションデバイス。 - 前記灌水部を中心軸に沿って配置し、前記吸引部を前記灌水部の外周囲に設けられて形成されるホルダと、
前記灌水部の前記第1の流路部及び少なくとも前記第2の流路部の一部分に係るように、前記灌水部の外周に設置される中空形状の前記超音波振動子と、からなる請求項1に記載のキャビテーションデバイス。 - 前記ホルダは、径方向で前記吸引部及び前記灌水部の間に壁部を有し、
前記壁部及び前記灌水部の間で長手方向に凹部を形成され、
前記壁部及び前記灌水部は、先端が吸引部の先端より先端側に同等の位置まで突出して形成され、
前記超音波振動子は、一端面が前記凹部の長手方向の底面に固定されて、設置されている、ことを特徴とする請求項3に記載のキャビテーションデバイス。 - 前記凹部に固定されていないもう一方の前記超音波振動子の端面は、前記壁部及び前記灌水部の先端より突出して配置されている、ことを特徴とした3記載のキャビテーションデバイス。
- 前記超音波振動子は前記長軸方向に中空部を持つ構造であり、
先端部が丸みを帯びた円筒形状で中心部が開口された第1の開口部と、第1の開口部の径方向の周囲に開口される少なくとも1つの第2の開口部とを形成されたキャップを先端に備えたカバー部と、
前記カバー部と前記超音波振動子の底面を固定して支持するホルダと、を有し、
前記吸引部は、前記第1の開口部と前記超音波振動子の中空部とから構成され、前記灌水部は、前記超音波振動子の径方向の外側で前記ホルダ、前記第2の開口部及び前記カバー部で包囲される部分である、請求項1及び2に記載のキャビテーションデバイス。 - 前記ホルダは、軸中心に従って先端部に形成される第1の穴部と、
前記第1の穴部と同軸で貫通され、当該第1の穴部よりも径の小さい第2の穴部と、
前記第2の穴部の基端側に当該第2の穴部と貫通し、基端まで貫通する第3の穴部と、
流体を供給するための少なくとも1つの貫通穴を有し、径方向に突出するフランジ部と、を有し、
前記少なくとも1つの貫通穴は、前記灌水部と連通し、
前記第2の穴部は、前記超音波振動子の一端面を固定される壁面を有し、
前記第3の穴部は、前記超音波振動子の中空部と連通する、ことを特徴とする請求項6に記載のキャビテーションデバイス。 - 前記フランジ部は、基端側に前記少なくとも1との貫通穴と連通する中空状の突起部を有することを特徴とした7記載のキャビテーションデバイス。
- 前記キャップは、前記カバー部の先端部にネジ構造で嵌合され、
ネジの締め込み量によって、超音波振動子の先端と前記第1の開口部との間隔が、調整できることを特徴とする請求項7に記載のキャビテーションデバイス。 - 前記超音波振動子の先端は、前記第2の開口部より前方に配置されることを特徴とする請求項7に記載のキャビテーションデバイス。
- 前述の請求項のいずれか1のキャビテーションデバイスと、
流体を加圧するためのポンプと、
前記キャビテーションにより細分化、粉砕若しくは乳化された対象物及び流体の残流を吸引する吸引装置4と、
前記キャビテーションデバイス、前記ポンプ及び前記吸引装置を制御するための制御装置と、を有する処置具装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013032377A JP2014161377A (ja) | 2013-02-21 | 2013-02-21 | キャビテーションデバイス及び、キャビテーションデバイスを有する処置具装置 |
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JP2013032377A JP2014161377A (ja) | 2013-02-21 | 2013-02-21 | キャビテーションデバイス及び、キャビテーションデバイスを有する処置具装置 |
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JP (1) | JP2014161377A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022553499A (ja) * | 2019-09-16 | 2022-12-23 | バード・ペリフェラル・バスキュラー・インコーポレーテッド | 指向性マイクロキャビテーションを生成するためのマイクロキャビテーションシステム、デバイス、および超音波プローブアセンブリ |
-
2013
- 2013-02-21 JP JP2013032377A patent/JP2014161377A/ja active Pending
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