JP2014160151A - 現像装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】像保持体(PR)と第1の現像部材(21)とが対向する位置に対応して第1の磁極(S22)が配置された第1の磁石部材(21a)を有する前記第1の現像部材(21)と、第1の現像部材(21)の下流側に配置された第2の現像部材(22)であって、像保持体(PR)と第2の現像部材(22)とが対向する位置に対応して第1の磁極(S22)と同極性の第2の磁極(S12)が配置された第2の磁石部材(22a)を有する前記第2の現像部材(22)と、を備え、像保持体(PR)の回転中心(PRa)と第1の回転体(21b)の回転中心(21c)とを結ぶ仮想線分(51)に対して、像保持体(PR)の回転方向の下流側にずれた位置に第1の磁極(S22)が配置されることを特徴とする現像装置(G)。
【選択図】図5
Description
特許文献1としての特開2007−240619号公報には、感光体ドラム(1)の現像領域における表面移動方向に沿って回転可能な第1現像剤担持体(3a)および第2現像剤担持体(3b)が、感光体ドラム(1)の回転方向に沿って順に対向して配置された構成が記載されている。
特許文献1に記載の第1現像剤担持体(3a)には、感光体ドラム(1)の回転方向に対して上流側にずれた位置に、現像極(S1)が配置されており、第2現像剤担持体(3b)には、感光体ドラム(1)に対する最近接位置に、現像極(S1)と同極性の現像極(S1)が配置されている。
特許文献2では、第2現像剤担持体(Gb)の表面は、感光体(PR)との対向領域である第2の現像領域(Q2b)において、感光体(PR)の表面の移動方向とは逆方向に移動するように回転方向が設定されている。また、特許文献2では、第2現像剤担持体(Gb)の表面は、感光体(PR)との対向領域である第2の現像領域(Q2b)に対応して、第2の現像磁極(S5)が配置されている。
さらに、特許文献2では、第2現像剤担持体(Gb)の第2の現像磁極(S5)と、第1の現像領域(Q2a)に対応して配置された第1現像剤担持体(Ga)の第1の現像磁極(N4)とが逆極性に設定されている。
特許文献3に記載の逆回転現像ロール(1)には、感光体(101)との最近接位置に、磁極(S2)が配置されており、順回転現像ロール(2)には、感光体(101)との最近接位置に、磁極(S2)と同極性の磁極(S3)が配置されている。
回転する像保持体に対向して配置された第1の現像部材であって、磁性を有する現像剤を吸着する磁力を発生させ且つ前記像保持体と前記第1の現像部材とが対向する位置に対応して第1の磁極が配置された第1の磁石部材と、前記第1の磁石部材を囲んで回転可能に支持され且つ表面に現像剤を保持して回転する第1の回転体と、を有する前記第1の現像部材と、
前記像保持体の回転方向に対して前記第1の現像部材の下流側に配置された第2の現像部材であって、現像剤を吸着する磁力を発生させ且つ前記像保持体と前記第2の現像部材とが対向する位置に対応して前記第1の磁極と同極性の第2の磁極が配置された第2の磁石部材と、前記第2の磁石部材を囲んで回転可能に支持され且つ表面に現像剤を保持して回転する第2の回転体と、を有する前記第2の現像部材と、
を備え、
前記像保持体の回転中心と前記第1の回転体の回転中心とを結ぶ仮想線分に対して、前記像保持体の回転方向の下流側にずれた位置に前記第1の磁極が配置されると共に、
前記第1の現像部材および前記第2の現像部材の現像剤で前記像保持体の表面に形成された潜像を可視像に現像する
ことを特徴とする。
前記像保持体と対向する領域において、前記像保持体の回転方向に対して逆方向に回転する前記第1の回転体、
を備えたことを特徴とする。
前記第1の磁極の位置における現像剤の層の厚さが前記像保持体と前記第1の回転体との間隔以下となるように前記像保持体の回転方向の下流側にずれた位置に配置された前記第1の磁極、
を備えたことを特徴とする。
前記第2の現像部材の重力方向上側に配置された前記第1の現像部材、
を備えたことを特徴とする。
回転する像保持体と、
前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像の形成装置と、
前記像保持体の表面の潜像を可視像に現像する請求項1ないし4のいずれかに記載の現像装置と、
前記像保持体の表面の可視像を媒体に転写する転写装置と、
前記媒体に転写された可視像を定着する定着装置と、
を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、像保持体と第1の回転体との相対速度が大きな領域で、現像を安定させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、本発明の構成を有しない場合に比べて、現像が可能な領域を広げることができる。
請求項4に記載の発明によれば、本発明の構成を有しない場合に比べて、第1の現像部材から第2の現像部材への現像剤の落下を低減することができる。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
なお、以下の図面を使用した説明において、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
図1において、実施例1の画像形成装置の一例としての複写機Uは、記録部の一例であって、画像記録装置の一例としてのプリンタ部U1を有する。プリンタ部U1の上部には、読取部の一例であって、画像読取装置の一例としてのスキャナ部U2が支持されている。スキャナ部U2の上部には、原稿の搬送装置の一例としてのオートフィーダU3が支持されている。実施例1のスキャナ部U2には、入力部の一例としてのユーザインタフェースU0が支持されている。前記ユーザインタフェースU0は、操作者が入力をして、複写機Uの操作が可能である。
読取り用の光学系Aの左方には、撮像部材の一例としての撮像素子CCDが配置されている。撮像素子CCDには、画像処理部GSが電気的に接続されている。
画像処理部GSは、プリンタ部U1の書込回路DLに電気的に接続されている。書込回路DLは、潜像の形成装置の一例としての露光機ROSに電気的に接続されている。
感光体ドラムPRには、帯電領域Q0において、帯電器の一例としての帯電ロールCRが対向して配置されている。前記帯電ロールCRには、電源回路Eから帯電電圧が印加される。なお、電源回路Eは、制御部の一例としてのコントローラCにより制御される。前記コントローラCは、画像処理部GSや書込回路DL等との間でも信号の送受信を行って、各種制御を行う。
感光体ドラムPRの回転方向に対して、帯電領域Q0の下流側に設定された書込領域Q1において、感光体ドラムPRの表面に、露光機ROSから、書込光の一例としてのレーザビームLが照射される。
感光体ドラムPRの回転方向に対して、書込領域Q1の下流側に設定された現像領域Q2には、現像装置Gが感光体ドラムPRの表面に対向して配置されている。
感光体ドラムPRの回転方向に対して、現像領域Q2の下流側には、転写領域Q3が設定されている。
給紙トレイTR1〜TR4の左上方には、媒体の取出部材の一例としてのピックアップロールRpが配置されている。ピックアップロールRpの左方には、捌き部材の一例としてのさばきロールRsが配置されている。
各給紙トレイTR1〜TR4の左方には、上方に延びる媒体の搬送路SH1が形成されている。搬送路SH1には、媒体の搬送部材の一例としての搬送ロールRaが複数配置されている。搬送路SH1には、シートSの搬送方向の下流部であり且つ転写領域Q3の上流側に、送出部材の一例としてのレジロールRrが配置されている。
転写ベルトTBは、駆動部材の一例としての駆動ロールRdと、従動部材の一例としての従動ロールRfとにより回転可能に支持されている。
転写ベルトTBの内側には、転写器の一例としての転写ロールTRが支持されている。前記転写ロールTRは、転写ベルトTBを挟んで感光体ドラムPRに対向して配置されている。したがって、転写ロールTRと感光体ドラムPRとが対向する領域により、転写領域Q3が構成されている。前記転写ロールTRには、電源回路Eから転写電圧が印加される。
なお、感光体ドラムPRの回転方向に対して、転写領域Q3の下流側には、像保持体の清掃器の一例としてのドラムクリーナCLpが、感光体ドラムPRの表面に対向して配置されている。
定着装置Fの右方には、媒体の搬送路の一例として、上方に延びる排出路SH2が接続されている。
排出路SH2には、媒体の搬送部材の一例として、媒体を搬送可能且つ正逆回転可能な搬送ロールRbや排出ロールRhが配置されている。
プリンタ部U1の上面には、媒体の排出部の一例としての排紙トレイTRhが形成されている。
排出路SH2と反転路SH3との分岐部には、搬送方向の切替部材の一例としてのゲートMGが配置されている。実施例1のゲートMGは、弾性変形可能な薄膜形状、いわゆるフィルムにより構成されている。定着装置Fから搬送されるシートSがゲートMGを通過する場合は、シートSにゲートMGが押されて弾性変形して、シートSが排出路SH2に通過可能となるように配置されている。そして、シートSが排出路SH2から反転路SH3に搬送される場合、ゲートMGは、弾性復元した状態で保持され、シートSが、定着装置Fの側に進入することを妨げ、反転路SH3の側にシートSを案内するように配置されている。
前記原稿トレイTG1に収容された複数の原稿Giは、プラテンガラスPG上の原稿の読み取り位置を順次通過して、原稿排紙トレイTG2に排出される。
前記オートフィーダU3を使用して自動的に原稿を搬送して複写を行う場合は、読取り用の光学系Aは初期位置に停止した状態で、プラテンガラスPG上の読み取り位置を順次通過する各原稿Giを露光する。
原稿Giを作業者が手でプラテンガラスPG上に置いて複写を行う場合、読取り用の光学系Aが左右方向に移動して、プラテンガラスPG上の原稿が、露光されながら走査される。
原稿Giからの反射光は、光学系Aを通って、撮像素子CCDに集光される。前記撮像素子CCDは、撮像面上に集光された原稿の反射光を電気信号に変換する。
前記感光体ドラムPRの表面は、帯電領域Q0において帯電ロールCRによりに帯電される。潜像書込位置Q1において、露光機ROSから出力されたレーザビームLは、感光体ドラムPRの表面に静電潜像を形成する。現像領域Q2において、現像装置Gは、現像領域Q2を通過する感光体ドラムPRの静電潜像を、可視像の一例としてのトナー像に現像する。現像装置Gで現像剤が消費されると、消費量に応じて、図示しない現像剤の容器から現像装置Gに現像剤が補給される。
レジロールRrから搬送されたシートSは、転写ベルトTBの表面に支持されて、転写領域Q3を通過する。転写領域Q3を通過するシートSには、転写ロールTRに印加された転写電圧により、感光体ドラムPR表面のトナー像が転写される。
転写領域Q3を通過後の感光体ドラムPR表面には、ドラムクリーナCLpにより残留トナーが除去されて清掃される。清掃後の感光体ドラムPRの表面は、帯電ロールCRにより再帯電される。
トナー像が定着された記録シートSは、ゲートMGを弾性変形させながら通過して、排出路SH2に搬送される。排紙トレイTRhに排出されるシートSは、搬送ロールRbにより搬送されて、排出ロールRhにより、排紙トレイTRhに排出される。
図2は実施例1の現像装置の要部断面説明図である。
図3は実施例1の現像装置の説明図であり、図2のIII−III線断面図である。
図1、図2において、実施例1の現像装置Gは、容器1を有する。前記容器1には、現像剤が収容されている。なお、実施例1では、現像剤として、磁性粉体の一例としてのキャリアと、現像用の粉体の一例としてのトナーと、を含む現像剤、いわゆる2成分現像剤により構成されている。
容器1は、前後方向に延びる容器の本体1aを有する。容器の本体1aの前端部には、前方に延びる筒部1bが支持されている。また、容器の本体1aの後端部には、後方に延びる筒部1cが支持されている。
前記アドミクス室2とサプライ室3とで、循環部の一例としての循環室2,3が構成されている。
前記容器の本体1aの右上端部には、第1の現像部材の収容部の一例としての第1の現像室11が形成されている。また、サプライ室3の右上方且つ第1の現像室11の下方には、第2の現像部材の収容部の一例としての第2の現像室12が形成されている。
前記アドミクス室2とサプライ室3の上方には、貯留部の一例としての貯留室13が形成されている。実施例1の貯留室13の底部は、サプライ室3の上部に接続されている。したがって、貯留室13の現像剤はサプライ室3に流入可能に構成されている。
サプライ室3には、第2の搬送部材の一例としてのサプライオーガ17が配置されている。実施例1のサプライオーガ17は、第2の軸部の一例としての第2の回転軸17aを有する。第2の回転軸17aの外周には、第2の搬送部の一例としての第2の搬送羽根17bが支持されている。第2の搬送羽根17bは、軸方向に対して螺旋状に形成されている。なお、実施例1の第2の回転軸17aは、排出室8の後端まで延びている。第2の回転軸17aには、排出室8に対応する範囲で、排出用の搬送部の一例としての排出羽根17cが支持されている。
前記各オーガ16,17は、回転時に、互いに逆方向に現像剤を搬送するように、回転方向および搬送羽根16b,17bの螺旋の方向が設定されている。
前記第1の現像室11には、第1の現像部材の一例としての第1の現像ロール21が支持されている。第1の現像ロール21は、第1の磁石部材の一例としての第1の磁石ロール21aを有する。第1の磁石ロール21aは、容器1に固定支持されている。第1の磁石ロール21aの外周には、現像剤の保持体の一例であって、第1の回転体の一例としての第1の現像スリーブ21bが配置されている。第1の現像スリーブ21bは、中空の円筒状に形成されている。
なお、実施例1では、感光体ドラムPRと各現像ロール21,22とは、予め設定された間隔を空けた状態で保持される。また、第1の現像ロール21と感光体ドラムPRとが対向する領域により第1の現像領域Q2aが構成される。第2の現像ロール22と感光体ドラムPRとが対向する領域により第2の現像領域Q2bが構成される。
また、実施例1の第1の現像スリーブ21bは、第1の現像領域Q2aにおいて、感光体ドラムPRの回転方向とは逆方向に回転する。また、実施例1の第2の現像スリーブ22bは、第2の現像領域Q2bにおいて、感光体ドラムPRの回転方向に沿った方向に回転する。したがって、実施例1では、感光体ドラムPRに対して、第1の現像スリーブ21bがagainst方向に回転し、且つ、第2の現像スリーブ22bがwith方向に回転する。
第1の現像スリーブ21bの回転方向に対して、第1の現像領域Q2aの下流側の位置に、現像剤の案内部材の一例としてのシュート36が配置されている。実施例1のシュート36は、第1の現像スリーブ21bの表面に先端が近接して配置されている。シュート36の基端部は、貯留室13まで延びている。したがって、シュート36は、第1の現像スリーブ21bから剥離した現像剤を貯留室13に案内する。
図2において、第2の磁石ロール22aは、サプライオーガ17に対応する位置に、吸着磁極の一例としてのピックアップ磁極N11が配置されている。
第2の現像スリーブ22bの回転方向に対して、ピックアップ磁極N11の下流側には、層厚の規制磁極の一例としてのトリミング磁極S11が配置されている。トリミング磁極S11は、トリマー31に対応して配置されている。トリミング磁極S11は、ピックアップ磁極N11とは逆極性の磁極により構成されている。
第2の現像スリーブ22bの回転方向に対して、トリミング磁極S11の下流側には、一方の対向磁極の一例としての受け渡し磁極N12が配置されている。実施例1の受け渡し磁極N12は、現像スリーブ21b,22bの最近接位置41に対応して配置されている。受け渡し磁極N12は、トリミング磁極S11とは逆極性の磁極により構成されている。
第2の現像スリーブ22bの回転方向に対して、第2の現像磁極S12の下流側には、剥離磁極の一例としてのピックオフ磁極N13が配置されている。ピックオフ磁極N13は、ピックアップ磁極N11と同極性且つ第2の現像磁極S12とは逆極性の磁極により構成されている。また、ピックオフ磁極N13とピックアップ磁極N11との間で磁力が極小になる位置が、サプライ室3に対応するように、ピックオフ磁極N13が配置されている。
また、実施例1の第1の現像磁極S22は、第1の現像領域Q2aに対応した位置に配置されている。実施例1では、図2に示すように、第1の現像ロール21の中心21cと感光体ドラムPRの回転中心PRaとを結ぶ、仮想線分51に対して、第1の現像ロール21の中心21cを中心に、第1の現像スリーブ21bの回転方向上流側に傾斜角度αずれた位置に、第1の現像磁極S22が配置されている。すなわち、第1の現像ロール21と感光体ドラムPRとの最近接位置に対して、第1の現像スリーブ21bの回転方向の上流側に傾斜角度αずれた位置に、実施例1の第1の現像磁極S22が配置されている。
第1の現像スリーブ21bの回転方向に対して、第1の搬送磁極N22の下流側には、第2の搬送磁極S23が配置されている。第2の搬送磁極S23は、第1の搬送磁極N22と逆極性の磁極により構成されている。
なお、実施例1では、第1のピックオフ磁極N23と第2のピックオフ磁極N24との間の磁力が極小になる位置が、シュート36の先端に対応するように、各ピックオフ磁極N23,N24が配置されている。
前記構成を備えた実施例1の複写機Uでは、画像形成の動作が開始されると、現像装置Gの現像ロール21,22、オーガ16,17、パドル18が回転を開始する。オーガ16,17の回転に伴って、アドミクス室2とサプライ室3に収容された現像剤が撹拌されながら、互いに逆方向に搬送される。各室2,3の下流部まで搬送された現像剤は、流入部6,7を通じて、他方の室2,3に流入する。したがって、アドミクス室2とサプライ室3との間で、現像剤が循環する。また、アドミクス室2からサプライ室3に流入する現像剤の一部は、現像剤の排出口8aに搬送される。したがって、劣化した現像剤は、現像剤の排出口8aから少しずつ排出される。
トリマー31を通過した現像剤は、第2の現像スリーブ22bの回転に伴って、受け渡し磁極N12および受け取り磁極S21,N21との間の領域に搬送される。
よって、感光体ドラムPRの回転の高速化等に伴って、一度の現像では、現像不良が発生する恐れがある構成に比べて、実施例1の現像装置Gでは、2回の現像で現像不良の発生が低減されている。
現像剤は、シュート36の位置で第1の現像スリーブ21bから離脱する。第1の現像スリーブ21bから離脱した現像剤は、シュート36に沿って案内されて、貯留室13に流入する。パドル18は、貯留室13に流入した現像剤をサプライ室3に戻す。
第2の現像領域Q2bで消費されなかった現像剤は、第2の現像スリーブ22bの表面に付着した状態で、ピックオフ磁極N13とピックアップ磁極N11との間の磁力が極小の位置で、第2の現像スリーブ22bから離脱する。第2の現像スリーブ22bから離脱した現像剤は、サプライ室3に戻される。サプライ室3に戻された現像剤は、サプライオーガ17で撹拌されながら搬送される。サプライ室3の現像剤は、第2の現像ロール22に吸着されて再使用されたり、アドミクス室2に搬送されて循環する。
図4Aにおいて、従来の現像装置において、第2の現像ロール01から第1の現像ロール02に現像剤が受け渡される構成では、特許文献3に記載の構成のように、受け渡し磁極03に対向して、受け渡し磁極03とは逆極性の受け取り磁極04が配置されている。また、受け渡し磁極03と受け取り磁極04との間の隙間に、トリマー06が配置されている。この構成では、受け渡し磁極03と受け取り磁極04との間の磁界における磁力のバランスと、トリマー06と各ロール01,02との隙間と、で現像剤が振り分けられる。したがって、トリマー06の位置を通過できなかった現像剤は、受け渡し磁極03と受け取り磁極04との間の磁界に保持されて、受け渡し磁極03と受け取り磁極04との間の空間に滞留しやすい。受け渡し磁極03と受け取り磁極04との間の空間で現像剤が滞留すると、現像剤が負荷、ストレスを受けて、現像剤が劣化しやすくなる。また、トリマー06で現像剤が規制される際にも、現像剤がストレスを受けて劣化しやすい。現像剤が劣化すると、流動性や帯電量が変動しやすくなったり、現像剤のトナー濃度が変動しやすくなる。そして、流動性等が変動すると、トリマー06を通過する現像剤の量が変動する恐れがあり、現像不良に繋がる恐れがある。
また、トリマー06を使用する構成では、現像ロール01,02とトリマー06の間隔の製造誤差や組立誤差等や、磁極03,04の位置の精度で、現像剤の量が変動する恐れもある。
なお、第1の現像ロール21の表面に移動した現像剤は、第1の受け取り磁極S21と第2の受け取り磁極N21との間に形成される磁界44で、第1の現像ロール21に保持される。すなわち、実施例1の第1の現像ロール21では、受け取り磁極S21,N21間の磁界で保持可能な現像剤が第1の現像ロール21に吸着されることとなる。よって、従来の構成では、第1の現像ロール01やトリマー06の設置誤差等で隙間の広さがばらつく恐れがあり、第1の現像ロール01の表面に保持される現像剤の量が変動する恐れがあったが、実施例1の現像装置Gでは、磁界で保持可能な現像剤の量が第1の現像ロール21に保持される。よって、第1の現像ロール21の表面に保持される現像剤の量が安定しやすくなっている。
したがって、トリマー06を使用して物理的に現像剤の層を振り分ける構成に比べて、現像剤にかかるストレスが低減された状態で現像剤が安定して振り分けられる。よって、従来の構成に比べて、現像剤の劣化を抑制可能且つ安定した振り分けが可能になっている。
ここで、現像剤が受け渡される領域において、2つの磁極S21,N21が配置されている側と、1つの磁極N12が配置されている側とでは、2つの磁極S21,N21が配置されている側の方が、2つの磁極S21,N21間での磁界で現像剤の量が安定しやすい。そして、実施例1の現像装置Gでは、against方向に回転する第1の現像ロール21に、2つの磁極S21,N21が配置されており、第1の現像ロール21の表面に保持される現像剤の量が安定しやすく、高速回転や高画質化に対応可能である。
また、実施例1の構成では、図5Aにおいて、第1の現像領域Q2aにおいて、第1の現像磁極S22に対応する位置に搬送された第1の現像スリーブ21bの現像剤のうち、磁性を有するキャリアが第1の現像磁極S22が形成する磁力線に沿って並んだ状態となる。いわゆる、キャリアが穂立ちされる。そして、穂立ちしたキャリアは、プラスの極性に帯電している。よって、穂立ちしたキャリアに、マイナス極性に帯電したトナーが吸着される。
第1の現像ロール21には、現像電圧が印加されている。また、感光体ドラムPRの表面には、図1に示すように、潜像書込位置Q1において、前記レーザビームLが照射された露光部と、レーザビームLが非照射の非露光部とが設けられている。帯電したトナーは、現像電圧と、露光部および非露光部との電位差に応じて、感光体ドラムPRの表面の露光部にトナーが移動する。よって、潜像が可視像に現像される。
ここで、複写機Uの小型化に伴い、現像装置Gを小型化すると、現像装置Gの小型化に応じて、現像ロール021,022どうしの間の距離が短くなる。よって、第1の現像磁極S022と第2の現像磁極N031との距離が短くなる。そして、第1の現像磁極S022と第2の現像磁極N031との距離が短くなるに連れて、磁界031の磁力が強くなる。
第1の現像スリーブ021bの表面には、第1の現像磁極S022に対応する位置に、第1の現像磁極S022が形成する磁力線に沿って、現像剤が穂立ちされる。感光体ドラム011の表面には、穂立ちした現像剤が接触する場合がある。したがって、穂立ちした現像剤の一部が、感光体ドラム011の表面に接触して、第1の現像領域012を現像剤が通過できない場合がある。
通過できなかった現像剤は、第1の現像領域012に対して、第1の現像スリーブ021bの回転方向上流側、すなわち、感光体ドラム011と2つの現像ロール021,022に囲まれた領域037で滞留する。領域037に滞留する現像剤は、領域037に形成される磁界031に保持される恐れがある。磁界031に現像剤が保持されてしまうと、現像剤が第1の現像領域012に搬送され難くなる。
よって、領域037で磁界031に現像剤が保持される従来の現像装置の構成に比べて、実施例1の現像装置Gの構成では、領域37において磁界に現像剤が保持されずに、領域37で現像剤が滞留し難い。よって、現像能力が劣化する前に現像剤が第1の現像領域Q2aに搬送され易い。
したがって、従来の現像装置の構成に比べて、実施例1の現像装置Gの構成では、可視像の濃度低下や、欠陥の発生が低減される。よって、シートSに形成される画質の低下が低減される。
したがって、第1の現像ロール21と感光体ドラムPRとの最近接位置に対して、第1の現像スリーブ21bの回転方向上流側に傾斜角度αずれた位置で、第1の現像磁極S22の磁力線に沿って、現像剤が穂立ちされる。
すなわち、従来の構成では、第1の現像スリーブ021bの表面と感光体ドラム011の表面との間の領域のうち、隙間が最も狭い最近接位置で現像剤が穂立ちされる。また、現像剤の層厚が局所的に厚くなる。よって、感光体ドラム011の表面に穂立ちした現像剤が接触する場合、接触した際の接触圧が過大になる場合がある。そして、穂立ちした現像剤の接触圧が過大の場合、穂立ちした現像剤が感光体ドラム011の表面の可視像を掻き取る恐れがあった。
したがって、第1の現像スリーブ21bに対する感光体ドラムPRの表面の最近接位置では、現像剤は、磁力線に沿って、少し倒れた状態となる。よって、感光体ドラムPRの表面に穂立ちした現像剤が接触した際の接触圧が過大になることが低減される。
よって、最近接位置に第1の現像磁極S022が配置される従来の構成に比べて、実施例1の構成では、穂立ちした現像剤が感光体ドラムPRの表面の可視像を掻き取る恐れが低減される。したがって、従来の構成に比べて、実施例1の構成では、可視像の欠陥が低減される。
したがって、最近接位置に第1の現像磁極S022が配置される従来の構成に比べて、実施例1の構成では、感光体ドラムPRの表面の潜像を現像可能な領域の幅が広がっている。よって、従来の構成に比べて、実施例1の構成では、潜像の現像不良の低減が可能であり、シートSに形成される画質の低下を低減することが可能である。
また、この場合、最近接位置では、現像剤の穂立ちが少し倒れた状態で、穂立ちの先端部が感光体ドラムPRの表面に接触する。よって、最近接位置でも第1の現状磁極S22に対応する位置でも現像可能である。したがって、前述のように、最近接位置における接触圧が過大になることを抑制しつつ、現像可能な領域の幅を拡大可能である。
これに対して、実施例1の構成では、最近接位置の近傍で、感光体ドラムPRの表面の可視像が掻き取られたとしても、現像可能な領域が幅を有しており、最近接位置よりも感光体ドラムPRの回転方向下流側でも現像可能である。よって、実施例1の現像装置Gでは、可視像が掻き取られた箇所が再び現像され易い。
なお、実施例1の構成では、傾斜角度αは、感光体ドラムPRの表面の可視像を穂立ちした現像剤が掻き取る恐れを低減するためには、+8°より大きいことが望ましい。また、傾斜角度αは、第1の現像スリーブ21bと感光体ドラムPRとの最近接位置で、現像剤の穂立ちが倒れ過ぎて現像不良が発生する恐れを低減するためには、+20°より小さいことが望ましい。
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H011)を下記に例示する。
(H01)前記各実施例において、画像形成装置の一例として複写機Uを例示したが、これに限定されない。例えば、画像形成装置の一例としてのプリンタ、FAX、あるいはこれら複数の機能を備えた複合機等に適用可能である。また、単色の画像形成装置に限定されず、多色の画像形成装置にも適用可能である。
(H03)前記実施例において、1つの受け渡し磁極N12に対して、2つの受け取り磁極S21,N21を配置する構成が望ましいが、受け渡し磁極N12に対して、逆極性の受け取り磁極S21のみを配置する構成も可能である。
(H04)前記実施例において、受け渡し領域において、1つの磁極N12をwith側の現像ロール22に配置し、2つの磁極S21、N21をagainst側の現像ロール21に配置することが望ましいが、組み合わせを逆にすることも可能である。
(H06)前記実施例において、像保持体の一例としてのドラム形状の感光体ドラムPRを例示したが、これに限定されず、例えば、ベルト形状等の像保持体の構成も可能である。
(H07)前記実施例において、アドミクス室2やサプライ室3、貯留室13、オーガ16,17やパドル18の構成は、実施例に例示した構成に限定されない。例えば、貯留室13からアドミクス室2に現像剤を流入させる構成としたり、パドル18をオーガ16,17と同様の構成としたり等、任意の変更が可能である。
(H09)前記実施例において、N,S等の極性や磁極の位置、数等に関しては、実施例に例示した構成に限定されない。設計や仕様等に応じて、任意に変更可能である。
(H010)前記実施例において、第2の現像ロール22の上方に第1の現像ロール21を配置する構成が望ましいが、これに限定されない。例えば、第1の現像ロール21と第2の現像ロール22とが、上下方向同じ高さで左右方向に並んで配置される構成も可能である。
21a…第1の磁石部材、
21b…第1の回転部材、
21c…回転中心
22…第2の現像部材、
51…仮想線分、
F…定着装置、
G…現像装置、
N22…磁極、
PR…像保持体、
PRa…回転中心、
Q2a…第1の現像領域、
Q2b…第2の現像領域、
S…媒体、
S12…第2の磁極、
S22…第1の磁極、
TR…転写装置、
U…画像形成装置。
Claims (5)
- 回転する像保持体に対向して配置された第1の現像部材であって、磁性を有する現像剤を吸着する磁力を発生させ且つ前記像保持体と前記第1の現像部材とが対向する位置に対応して第1の磁極が配置された第1の磁石部材と、前記第1の磁石部材を囲んで回転可能に支持され且つ表面に現像剤を保持して回転する第1の回転体と、を有する前記第1の現像部材と、
前記像保持体の回転方向に対して前記第1の現像部材の下流側に配置された第2の現像部材であって、現像剤を吸着する磁力を発生させ且つ前記像保持体と前記第2の現像部材とが対向する位置に対応して前記第1の磁極と同極性の第2の磁極が配置された第2の磁石部材と、前記第2の磁石部材を囲んで回転可能に支持され且つ表面に現像剤を保持して回転する第2の回転体と、を有する前記第2の現像部材と、
を備え、
前記像保持体の回転中心と前記第1の回転体の回転中心とを結ぶ仮想線分に対して、前記像保持体の回転方向の下流側にずれた位置に前記第1の磁極が配置されると共に、
前記第1の現像部材および前記第2の現像部材の現像剤で前記像保持体の表面に形成された潜像を可視像に現像する
ことを特徴とする現像装置。 - 前記像保持体と対向する領域において、前記像保持体の回転方向に対して逆方向に回転する前記第1の回転体、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。 - 前記第1の磁極の位置における現像剤の層の厚さが前記像保持体と前記第1の回転体との間隔以下となるように前記像保持体の回転方向の下流側にずれた位置に配置された前記第1の磁極、
を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の現像装置。 - 前記第2の現像部材の重力方向上側に配置された前記第1の現像部材、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の現像装置。 - 回転する像保持体と、
前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像の形成装置と、
前記像保持体の表面の潜像を可視像に現像する請求項1ないし4のいずれかに記載の現像装置と、
前記像保持体の表面の可視像を媒体に転写する転写装置と、
前記媒体に転写された可視像を定着する定着装置と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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JPH02140778A (ja) * | 1988-11-22 | 1990-05-30 | Mita Ind Co Ltd | 現像装置 |
JP2001013789A (ja) * | 1999-06-28 | 2001-01-19 | Minolta Co Ltd | 現像装置 |
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