JP2014158962A - パンツタイプ使い捨ておむつ - Google Patents

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Abstract

【課題】臀裂に対するフィット性を改善する
【解決手段】上記課題は、後身頃Bの外装シート20における、臀裂対向部及びその両脇部に位置する部分のうち臀裂対向部に、少なくとも幅方向両端部が幅方向両端に向かうにつれてウエスト開口部側に向かう斜め部分42tとなる細長状の臀裂部弾性部材42がその長手方向に伸長された状態で固定されており、この臀裂部弾性部材42の長手方向の収縮作用により臀裂対向部が装着者の臀裂に入り込む屈曲フィット部40となるように構成されている、ことを特徴とするパンツタイプ使い捨ておむつにより解決される。
【選択図】図10

Description

本発明は、臀裂に対するフィット性を改善したパンツタイプ使い捨ておむつに関する。
パンツタイプ使い捨ておむつは、前身頃及び後身頃を有する外装シートと、この外装シートの内面に固定された、吸収体を含む内装体とを備え、前記外装シートの前身頃と後身頃とが両側部において接合されることにより、ウエスト開口部及び左右一対のレッグ開口部が形成されているものである。
パンツタイプ使い捨ておむつにおいては、身体へのフィット性を向上させるために、外装シートに、種々の弾性部材を伸長状態で固定することが行われており(例えば特許文献1〜7参照)、中でも、ウエスト部弾性部材、腰回り弾性部材及び湾曲弾性部材を備えているもの(特許文献6記載に代表される)は、比較的に身体に対するフィット性が高いものとなっている。ここに、ウエスト部弾性部材は、ウエスト開口部の縁部に、縦方向に間隔を空けて幅方向に沿って複数本平行に配置されているものである。また、腰回り弾性部材は、ウエスト部弾性部材よりも前後方向中央部側の領域に、縦方向に間隔を空けて幅方向に沿って配置されているものである。さらに、湾曲弾性部材は、前身頃及び後身頃の少なくとも一方の両側部から、幅方向中央に向かうにつれて反対の身頃側へ向かうように湾曲しつつ延在するものである。
しかしながら、従来の一般的なパンツタイプ使い捨ておむつにおいては、普通の下着と違って股間部がモコモコするという問題点があった。そして、本発明者らの研究によれば、この問題点の原因の一つは、臀裂から股間にかけての部分において吸収体が身体から浮くこと、つまり当該部位におけるフィット性が不十分であることであった。
この問題点に対して、臀裂のフィット性を改善するものとしては、背側の湾曲弾性部材を股間横断部においてウエスト開口部側に凸状に突出する配置としたもの等、種々の形態が提案されている(例えば、特許文献8,9参照)が、おむつ内面は臀裂にフィットする形状となるものの、フィットした状態に維持され難く、臀裂から股間にかけてのフィット性が不十分となり易いという問題点があった。
特開平7−265357号公報 特開平7−299094号公報 特開平11−36103号公報 特開2001−258931号公報 特開2001−204762号公報 特開2006−043415号公報 特表2007−113978号公報 特開2007−97621号公報 特開2008−253289号公報 特開2002−209942号公報 特開2005−087622号公報
そこで本発明の主たる課題は、臀裂に対するフィット性を改善することにある。
上記課題を解決した本発明は次のとおりである。
<請求項1記載の発明>
前身頃及び後身頃を形成する外装シートと、この外装シートの内面に固定された、吸収体を含む内装体とを備え、前記前身頃における外装シートの両側部と後身頃における外装シートの両側部とがそれぞれ接合されてサイドシール部が形成されることにより、ウエスト開口部及び左右一対のレッグ開口部が形成された、パンツタイプ使い捨ておむつにおいて、
後身頃の右のサイドシール部から後身頃の右のレッグ開口部に沿って前側に向かい、更に臀裂対向部を右から左へ幅方向に横切りつつ後向きに方向転換され、更に後身頃の左のレッグ開口部に沿って後身頃の左のサイドシール部に至る;細長状の背側湾曲弾性部材が、その長手方向に所定の伸長率で伸長された状態で固定されており、
前記後身頃の外装シートにおける、前記臀裂対向部及びその両脇部に位置する部分のうち臀裂対向部に、少なくとも幅方向両端部が幅方向両端に向かうにつれて前記ウエスト開口部側に向かう斜め部分となる細長状の臀裂部弾性部材がその長手方向に伸長された状態で固定されており、この臀裂部弾性部材の長手方向の収縮作用により前記臀裂対向部が装着者の臀裂に入り込む屈曲フィット部となるように構成されており、
前記背側湾曲弾性部材における前記臀裂対向部及びその両脇部並びにこの両脇部の更に幅方向外側に位置する部分のうち、両脇部に位置する部分が細かく切断され、かつこの切断部の幅方向外側の部分及び幅方向中央側の部分が切断されずに非切断部分として残されており、このうち前記切断部の幅方向中央側の非切断部分により前記臀裂部弾性部材が構成され、前記切断部の幅方向外側の非切断部分により前記後身頃における左右のレッグ開口部に沿う部分に収縮力が作用するように構成されている、
ことを特徴とするパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
このような臀裂部弾性部材を設けると、臀裂部弾性部材の長手方向の収縮作用により臀裂対向部が装着者の臀裂に入り込む立体形状の屈曲フィット部となるだけでなく、斜め部分が臀裂対向部の幅方向両端部において内装体をウエスト側に引き上げる作用を発揮する。よって、本発明によれば、臀裂に対して良好にフィットするようになる。
また、このように臀裂対向部を横断するパターンで背側湾曲弾性部材を設けるとともに、臀裂対向部の両脇部で細かく切断することにより、臀裂部弾性部材と、後身頃においてレッグ開口部を締め付ける弾性部材とを、既存技術を利用して簡易に設けることができる。
<請求項2記載の発明>
前記臀裂部弾性部材の収縮力作用部分は、臀裂対向部の前端部から前後方向中間までは後側に向かうにつれて幅が拡大し、それよりも更に後側では後側に向かうにつれて幅が縮小する形状を有しており、
前記臀裂部弾性部材は、前記臀裂部弾性部材の収縮力作用部分における最小幅部分の両側縁より幅方向中央側に位置する部分が、幅方向に沿う直線状部分とされ、前記臀裂部弾性部材の収縮力作用部分における最小幅部分の両側縁より幅方向外側に位置する部分が、前記斜め部分とされている、請求項1記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
臀裂部弾性部材の収縮力作用部分をこのような形状とすることにより、臀裂に対して好適にフィットする屈曲フィット部を形成することができる。さらに、臀裂部弾性部材に上述のような直線状部分と斜め部分とを設けることにより、直線状部分が臀裂対向部の幅方向中間部において内装体を臀裂に押し当てる作用を主に担い、斜め部分が臀裂対向部の幅方向両端部において内装体をウエスト側に引き上げる作用を主に担うようになり、臀裂に対するフィット性がより一層のものとなる。
<請求項3記載の発明>
前記臀裂部弾性部材の収縮力作用部分のうち前記後側に向かうにつれて幅が縮小する形状の部分に、前記臀裂部弾性部材が、前後方向に間隔を空けて複数本並設されるとともに、ウエスト側の臀裂部弾性部材ほど前記直線状部分の幅が狭くなるように設けられている、請求項2記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
臀裂部弾性部材の収縮力作用部分のうち後側に向かうにつれて幅が縮小する形状の部分に臀裂部弾性部材を複数本並設する場合、直線状部分の幅をこのように変化させることにより、斜め部分をより広く確保することができ、臀裂部弾性部材の斜め部分によるフィット性向上効果が臀裂対向部の後側において損なわれ難くなる。
<請求項4記載の発明>
前記後身頃の外装シートと前記内装体とが重なる領域のうち、前記臀裂部弾性部材の斜め部分を含む所定領域が、前記内装体と前記外装シートとが固定されていない非固定領域とされている、請求項2記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
このように、単に臀裂部弾性部材に斜め部分を設けてその収縮作用により臀裂に対するフィット性を向上させるだけでなく、臀裂部弾性部材の斜め部分を含むように外装シート及び内装体の非固定領域を設けたことにより、臀裂部弾性部材の斜め部分の収縮作用で内装体を収縮させずに、内装体を臀裂にフィットさせることができる。よって、臀裂に接触する部分が臀裂部弾性部材による吸収体の収縮により局所的に硬質化(高密度化)して異物感をもたらすといった事態が起こり難い。また、内装体は臀裂部弾性部材とは独立的に移動、変形できるため、外装シートが身体に対してズレても内装体は身体に追従して移動、変形できるため、フィット状態が維持され易くなる。これらの結果、臀裂から股間にかけてのフィット性が良好になる。また、内装体における臀裂対向部に臀裂部弾性部材の斜め部分の収縮力が直接作用しないため、臀裂に接触する部分において吸収体にヨレやワレが発生し難くなることはいうまでもない。
<請求項5記載の発明>
前記非固定領域の幅方向両側に、前記外装シートと前記内装体とが固定された側部固定領域を有するとともに、前記臀裂部弾性部材の直線状部分を含む所定領域に、前記外装シートと前記内装体とが固定された中央部固定領域を有する、請求項4記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
このような側部固定領域及び中央部固定領域を設けることによって、臀裂部弾性部材の幅方向収縮作用が内装体の臀裂対向部の両脇部を引き寄せるように作用し、内装体が幅方向の収縮を伴わずに装着者の臀裂に入り込むように折れ曲がり、フィットするようになる。
<請求項6記載の発明>
前身頃の右のサイドシール部から前身頃の右のレッグ開口部に沿って後側に向かい、更に臀裂対向部の前側を右から左へ幅方向に横切りつつ前向きに方向転換され、更に前身頃の左のレッグ開口部に沿って前身頃の左のサイドシール部に至る;細長状の腹側湾曲弾性部材が、その長手方向に所定の伸長率で伸長された状態で固定されており、
前身頃における縦方向の弾性変形時引張応力が、後身頃における縦方向の弾性変形時引張応力よりも大きい、
請求項1〜5のいずれか1項に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
このように前身頃及び後身頃に縦方向の収縮力を発揮する腹側湾曲弾性部材及び背側湾曲弾性部材を設けて、前身頃における縦方向の弾性変形時の引張応力を後身頃のそれよりも大きくすると、装着状態においては、背側湾曲弾性部材による収縮力に抗する腹側湾曲弾性部材による収縮力によって、おむつの股間部が前側に移動しつつ持ち上がって股間にフィットし、これに伴い臀裂対向部が前側に引っ張られ、その結果として臀裂部弾性部材によるフィット部はその形状を維持したまま臀裂にフィットするようになる。よって、臀裂から股間にかけて良好にフィットするとともに、そのフィットが身体の動きに追従して弾力的に維持され、装着時に股間部がモコモコし難くなる。
以上のとおり、本発明によれば、臀裂に対するフィット性が改善される等の利点がもたらされる。
展開状態のパンツタイプ使い捨ておむつの平面図(内面側)である。 展開状態のパンツタイプ使い捨ておむつの平面図(外面側)である。 展開状態のパンツタイプ使い捨ておむつの要部平面図である。 図1のC−C断面図である。 図1のA−A断面図である。 図1のB−B断面図である。 接着剤塗布パターンを示す平面図である。 弾性部材カットパターンを示す平面図である。 パンツタイプ使い捨ておむつの装着状態の斜視図である。 パンツタイプ使い捨ておむつの装着状態の背面図である。 図1のD−D断面図である。 従来のパンツタイプ使い捨ておむつの装着状態の背面図である。 展開状態のパンツタイプ使い捨ておむつの要部拡大平面図である。 展開状態のパンツタイプ使い捨ておむつの要部拡大平面図である。
以下、本発明の一実施形態について、添付図面を参照しつつ詳説する。
図1〜図11は実施形態のパンツタイプ使い捨ておむつ1を示している。このパンツタイプ使い捨ておむつ1(以下、単におむつともいう。)は、前身頃F及び後身頃Bを形成する外装シート20と、この外装シート20の内面に固定され一体化された内装体10とを有しており、内装体10は液透過性表面シート11と液不透過性裏面側シート12との間に吸収体13が介在されてなるものである。製造に際しては、外装シート20の内面(上面)に対して内装体10の裏面がホットメルト接着剤Gなどの接合手段によって固定された後に、内装体10および外装シート20が前身頃F及び後身頃Bの境界である縦方向(前後方向)中央で折り畳まれ、その両側部が相互に熱溶着またはホットメルト接着剤などによって接合され、サイドシール部21,22が形成されることによって、ウエスト開口部及び左右一対のレッグ開口部が形成されたパンツタイプ使い捨ておむつとなる。
(外装シートの構造例)
外装シート20は、図4〜図6にも示されるように、それぞれ上層不織布20A及び下層不織布20B(つまり、この形態では下層不織布が最外側不織布となる)からなる2層構造の不織布シートとされ、上層不織布20Aと下層不織布20Bとの間、及び下層不織布20Bをウエスト開口縁で内面側に折り返してなる折り返し部分20Cの不織布間に各種弾性部材が伸長状態で挟持固定され、伸縮性が付与されている。平面形状は、中間両側部に夫々脚部開口を形成するために形成された凹状の脚回りライン29により、全体として擬似砂時計形状をなしている。弾性部材としては、合成ゴムや天然ゴムを糸状、紐状、網状、シート状等の任意の形態に加工したものを用いることができる。
特に、図示形態の外装シート20においては、図1〜図3に示すように、前身頃F及び後身頃Bのそれぞれにおいて、ウエスト開口部近傍23に配置されたウエスト部弾性部材24,24…と、ウエスト部弾性部材よりも股間側に配置された、縦方向に間隔をおいて幅方向に沿って配置された複数の腰回り弾性部材25,25…と、腰回り弾性部材群25,25…とは別に、前身頃Fと後身頃Bとを接合する両サイドシール部21,22から幅方向中央に向かうにつれて反対の身頃側へ向かうように湾曲しつつ、内装体10の両側部と重なる部位まで(又は両側部の近傍まで等、必ずしも重ならなくても良い)延在するとともに、互いに交差することなく間隔をおいて配置された複数本の湾曲弾性部材26…,28…とを備えている。なお、本外装シート20では、湾曲弾性部材26…,28…により脚周りに対するフィット性が確保されるため、脚回りライン29に沿って前身頃Fから後身頃Bまで実質的に連続する脚回り弾性部材は設けられていないが、湾曲弾性部材26…,28…とともに又はこれに代えて設けることも可能である。
ウエスト部弾性部材24,24…は、サイドシール部21,22を有する縦方向範囲のうち、ウエスト開口縁近傍に上下方向に間隔をおいて配設された複数条の糸ゴム状弾性部材であり、身体のウエスト部回りを締め付けるように伸縮力を与えることによりおむつのウエスト開口縁を身体に装着するためのものである。このウエスト部弾性部材24は、図示例では糸ゴムを用いたが、例えばテープ状の伸縮部材を用いてもよい。また、図示形態のウエスト部弾性部材24,24…は、ウエスト部における下層不織布20Bの折り返し部分20Cの不織布間に挟持されているが、上層不織布20Aと下層不織布20Bとの間に挟持しても良い。
腰回り弾性部材25,25…は、サイドシール部21,22と対応する縦方向範囲、及びそれよりも股間側の範囲のうち、概ね上部から下部までの範囲に亘り、上下方向に間隔をおいて幅方向に沿って配設された糸ゴム等の細長状弾性部材であり、前身頃F及び後身頃Bの腰回り部分に夫々幅方向の伸縮力を与え、おむつを身体に密着させるためのものである。なお、ウエスト部弾性部材24,24…と腰回り弾性部材25,25…との境界は必ずしも明確でなくてよい。例えば、前身頃F及び後身頃Bに上下方向に間隔をおいて幅方向に配置された弾性部材の内、数は特定できなくても、上部側の何本かがウエスト部弾性部材として機能し、残りの弾性部材が腰回り弾性部材として機能していればよい。
後身頃Bにおいて、腰回り弾性部材25,25…とは別に配設された背側湾曲弾性部材26,26…は、その長手方向中間に縦方向との鋭角側交差角θ(以下、縦方向交差角ともいう)が最小となる最小点を有するとともに、この最小点から幅方向両側に向かうにつれて縦方向交差角θが0度〜90度の範囲内で増加する所定の曲線であって、且つおむつを展開した状態で内装体10の両側部と重なる領域内に縦方向交差角θが60°以下となる交差部分70を有する所定の曲線に沿って配置されているものである。背側湾曲弾性部材26は、一本であっても良いが複数本であるのが好ましく、図示例では5本の糸ゴム状弾性部材であり、これら背側湾曲弾性部材26,26…は互いに交差することなく、間隔をおいて配置されている。この背側湾曲弾性部材群26,26…は、2,3本程度の弾性伸縮部材を間隔を密にして実質的に一束として配置されるのではなく、所定の伸縮ゾーンを形成するように所定の間隔を空けて複数本以上配置される。
外装シート20の前身頃Fにおいて、腰回り弾性部材群25,25…とは別に配設された腹側湾曲弾性部材28,28…も、その長手方向中間に縦方向との縦方向交差角θが最小となる最小点を有するとともに、この最小点から幅方向両側に向かうにつれて縦方向交差角θが0度〜90度の範囲内で増加する所定の曲線であって、且つおむつを展開した状態で内装体10の両側部と重なる領域内に縦方向交差角θが60°以下となる交差部分70を有する所定の曲線に沿って配置されている。腹側湾曲弾性部材28,28…は、一本であっても良いが複数本であるのが好ましく、図示例では5本の糸状弾性部材であり、これら腹側湾曲弾性部材28,28…は、互いに交差することなく、間隔をおいて配置されている。この腹側湾曲弾性部材群28,28…も、2、3本程度の弾性伸縮部材を間隔を密にして実質的に一束として配置されるのではなく、所定の伸縮ゾーンを形成するように所定の間隔を空けて複数本以上配置される。
湾曲弾性部材26…,28…は図示例のようにその全体が湾曲していなくても良く、部分的に直線状の部分を有していても良い。また、湾曲弾性部材26…,28…を、前身頃F及び後身頃Bの両方に設ける場合、前身頃F側に配置された湾曲弾性部材の群の一部又は全部と、後身頃B側に配置された湾曲弾性部材26の群の一部又は全部とが股間部又はその前側若しくは後側近傍で交差する形態(図示せず)も採用できるが、図示例のように、前身頃F側に配置された湾曲弾性部材28の群と、後身頃B側に配置された湾曲弾性部材26の群とは互いに交差することなく前後方向中間部、特に前身頃Fに若干偏った位置で縦方向に離間している形態が好適であり、その縦方向離間範囲90における最小縦方向離間距離は10〜20mm程度とし、この部分に後述する広幅の固定領域を設けるのが好ましい。
他方、図示例では、前身頃F及び後身頃Bに配置された腰回り弾性部材25,25…及び湾曲弾性部材26…,28…は、内装体10を横切る部分には設けられておらず、当該部分が非伸縮領域とされている。このように、弾性部材を有しない又は設けられていない形態には、弾性部材が存在しない形態の他、弾性部材は存在するが収縮力が作用しない程度に細かく切断させている形態も含まれる。図8は、後者の例を示しており、腰回り弾性部材25,25…及び湾曲弾性部材26…,28…を、一方側の側部接合縁22から内装体10を横切って他方(反対)側の側部接合縁22まで連続的に設けた後に、所定の切断パターンCPにより内装体10を横切る部分の一部又は全部を切断し、不連続とするものである。弾性部材25,26,28を内装体10と重なる部分で不連続とすることにより、内装体10(特に吸収体13)の幅方向の収縮を防止することができる。もちろん、腰回り弾性部材25,25…及び湾曲弾性部材26…,28…を、内装体10を横切って連続的に配置することもできる。
上述した外装シート20は、例えば特開平4−28363号公報や、特開平11−332913号公報記載の技術により製造することができる。また、湾曲弾性部材26…,28…を内装体10上で切断し不連続化するには、特開2002−35029号公報、特開2002−178428号公報及び特開2002−273808号公報に記載される切断方法が好適に採用される。
(屈曲フィット部)
特徴的には、図2及び図13に示すように、後身頃Bの外装シート20における、臀裂対向部及びその両脇部に位置する部分のうち臀裂対向部に、少なくとも幅方向両端部が幅方向両端に向かうにつれてウエスト開口部側に向かう斜め部分42tとなる細長状の臀裂部弾性部材42がその長手方向に伸長された状態で固定されており、この臀裂部弾性部材42の長手方向の収縮作用により、図10及び図11に示すように、臀裂対向部が装着者の臀裂に入り込む屈曲フィット部40となるように構成されている。
臀裂部弾性部材42は、図示例では幅方向中間部が幅方向に沿う直線状部分42sとされ、その両側が斜め部分42tとされているが、斜め部分42tのみで幅方向に沿う直線状部分42sの無い形態とすることができる。また、図示例の斜め部分42tは湾曲置しているが、斜め方向に沿う直線状部分42sとすることもできる。
斜め部分42tの幅は適宜定めることができるが、おむつの全長Lの2〜6%程度とするのが好ましい。また、直線状部分42sを設ける場合、その幅はおむつの全長Lの0〜6%程度とするのが好ましい。
このような斜め部分42tを有する臀裂部弾性部材42を設けると、その長手方向の収縮作用により臀裂対向部が装着者の臀裂に入り込む立体形状の屈曲フィット部40となるだけでなく、斜め部分42tが臀裂対向部の幅方向両端部において内装体10をウエスト側に引き上げる作用を発揮する。よって、臀裂に対して良好にフィットするようになる。
臀裂部弾性部材42は、後身頃Bの所定部位に、専用の弾性部材を設ける他、専用の弾性部材とともに又はこれに代えて、腰回り弾性部材25や湾曲弾性部材26…のうち、臀裂対向部を幅方向に沿って横切る部分を利用して構成することもできる。専用の弾性部材を設ける場合、糸ゴム等の細長状弾性部材を用いる他、シート状の弾性部材を用いることもできる。
図示例は、後身頃Bに設けられる湾曲弾性部材26…の一部を、斜め部分42tを有する臀裂部弾性部材42として利用し、腰回り弾性部材25の一部を、斜め部分42tを有しない臀裂部弾性部材43として利用するものである。より詳細には、図8にも示すように、後身頃Bの外装シート20における臀裂対向部を通る部分に多数の腰回り弾性部材25を幅方向に連続的に設け、湾曲弾性部材26…を股間側に湾曲した部分の一部(全部でも良い)が臀裂対向部を幅方向に横切るように連続的に設けた後、所定の切断パターンCPにより、これら細長状弾性部材25…,26…における臀裂対向部の両脇部に位置する部分を細かく切断し、この切断部の幅方向外側の部分及び中央側の部分(臀裂対向部に位置する部分)を切断せずに非切断部分として残しており、この非切断部分のうち臀裂対向部に位置する部分が臀裂部弾性部材42として機能し、臀裂対向部に幅方向の収縮力が作用し、後身頃Bの臀裂対向部が屈曲して内面が峰状に隆起するようになっている。なお、この例からも判るように、斜め部分42tを有する臀裂部弾性部材42を設ける限り、斜め部分42tを有しない臀裂部弾性部材43を併設することができる。
臀裂部弾性部材42,43の収縮力作用部分X(臀裂部弾性部材42,43を有する領域)は、前後方向に延びる長方形状や、前側に向かうにつれて幅が広がる形状(例えば、底辺が前側に位置する二等辺三角形状や、その二等辺が曲線のラッパ状)であっても良いが、図示例のように、臀裂対向部の前端部から前後方向中間までは後側に向かうにつれて幅が拡大し、それよりも更に後側では後側に向かうにつれて幅が縮小する形状を有していると、特に臀裂に対して好適にフィットする屈曲フィット部40が形成されるため好ましい。
この場合、斜め部分42tを有する臀裂部弾性部材42は、臀裂部弾性部材の収縮力作用部分Xにおける最小幅部分X1の両側縁より幅方向中央側に位置する部分が、幅方向に沿う直線状部分42sとされ、臀裂部弾性部材の収縮力作用部分Xにおける最小幅部分X1の両側縁より幅方向外側に位置する部分が、斜め部分42tとされているのが好ましい。これにより、斜め部分42tを有する臀裂部弾性部材42における直線状部分42sが臀裂対向部の幅方向中間部において内装体を臀裂に押し当てる作用を主に担い、斜め部分42tが臀裂対向部の幅方向両端部において内装体をウエスト側に引き上げる作用を主に担うようになり、臀裂に対するフィット性がより一層のものとなる。
更にこの場合、図14に示すように、臀裂部弾性部材42,43の収縮力作用部分Xのうち後側に向かうにつれて幅が縮小する形状の部分X2において、斜め部分42tを有する臀裂部弾性部材42はウエスト側のものほど直線状部分42sの幅が狭くなるようなパターンで設けるのも好ましい形態である。臀裂部弾性部材42,43の収縮力作用部分Xのうち後側に向かうにつれて幅が縮小する形状の部分X2に、斜め部分42tを有する臀裂部弾性部材42を複数本並設する場合、直線状部分42sの幅をこのように変化させることにより、斜め部分42tをより広く確保することができ、臀裂部弾性部材42の斜め部分42tによるフィット性向上効果が臀裂対向部の後側において損なわれ難くなる。
臀裂部弾性部材42の収縮力作用部分Xの寸法は適宜定めることができるが、幅は吸収体13よりも狭く、例えば40〜90mmの範囲内とするのが望ましく、前後方向長さは吸収体13の前後方向長さの1/5〜1/2程度とするのが望ましい。また、その前端は前後方向中央又はその近傍に位置しているのが好ましい。前述の切断パターンにおける非切断部分NCは、収縮力作用部分Xと同じ形状で、同じ又は若干大きめの寸法となる。また、前述の吸収体13に設ける溝41又はスリットの前後方向長さ及び幅は、この収縮力作用部分Xより短くても、長くても、同じでも良いが、幅については収縮力作用部分X未満とするのが好ましい。
また、図3及び図13に示すように、後身頃Bの外装シート20と内装体10とが重なる領域のうち、臀裂部弾性部材42の斜め部分42tを含む所定領域が、内装体10と外装シート20とが固定されていない非固定領域80とされていると好ましい。
このように、単に臀裂部弾性部材42,43に斜め部分42tを設けて臀裂に対するフィット性を向上させるだけでなく、臀裂部弾性部材42の斜め部分42tを含むように外装シート20及び内装体10の非固定領域80を設けたことにより、臀裂部弾性部材42の斜め部分42tの収縮作用で内装体10を収縮させずに、内装体10を臀裂にフィットさせることができる。よって、臀裂に接触する部分が臀裂部弾性部材42による吸収体13の収縮により局所的に硬質化(高密度化)して異物感をもたらすといった事態が起こり難い。また、内装体10は臀裂部弾性部材42とは独立的に移動、変形できるため、外装シート20が身体に対してズレても内装体10は身体に追従して移動、変形できるため、フィット状態が維持され易くなる。これらの結果、臀裂から股間にかけてのフィット性が良好になる。また、内装体10における臀裂対向部に臀裂部弾性部材42の斜め部分42tの収縮力が直接作用しないため、臀裂に接触する部分において吸収体13にヨレやワレが発生し難くなることはいうまでもない。
内装体10の非固定領域80は、臀裂部弾性部材42の斜め部分42tと対向する部位に設けられている限り、その寸法は適宜定めることができるが、図示例のように非固定領域80の側縁が臀裂部弾性部材42の収縮力作用部分Xの側縁と同位置、又はその内側近傍若しくは外側近傍に位置しているのが好ましい。
内装体10の固定領域は、臀裂部弾性部材の斜め部分42tを含む所定の非固定領域80を設けることを除いて、特に限定されるものではないが、図3に示すように非固定領域80の幅方向両側に、外装シート20と内装体10とが固定された側部固定領域81を設けると、臀裂部弾性部材42,43の幅方向収縮作用が内装体10の臀裂対向部の両脇部を引き寄せるように作用し、内装体10が幅方向の収縮を伴わずに装着者の臀裂に入り込むように折れ曲がり、フィットするようになるため好ましい。もちろん、非固定領域80の幅方向両側に側部固定領域81を設けずに、その分まで非固定領域を拡大しても良い(図示略)。
また、非固定領域80は臀裂部弾性部材42の直線状部分42sまでも一体的に含むように形成しても良い(この点からも分るように、臀裂部弾性部材42の斜め部分42tを含む領域以外にも非固定領域80を設けることができる。)が、臀裂部弾性部材42の直線状部分42sは幅方向に沿う収縮力のみを作用させるものであり、内装体10の収縮による悪影響は斜め部分42tと比べて少ないため、むしろ内装体10の固定を確実にするために、臀裂部弾性部材42の直線状部分42sを含む所定領域に、外装シート20と内装体10とが固定された中央部固定領域84を設けるのは好ましい。
さらに、内装体10の固定を確実にするために、非固定領域80の前後両側にも前後固定領域82を設けるのが好ましい。
また、側部及び前後の固定領域81,82は、内装体10の裏面のうち非固定領域80以外の全体を外装シート20に対して固定することにより形成しても良いが、固定領域81,82は湾曲弾性部材26…,28…と重ならないように形成することが望ましい。よって、図示例のように、湾曲弾性部材26…,28…のカーブに合わせて、内装体10の両側縁までは達しない範囲で、ウエスト側に向かうにつれて階段状に固定領域81,82の幅が広くなるように形成することが望ましい。このような階段状の固定領域81,82は、長さ及び位置の異なる複数の帯状固定部83を幅方向に並設することにより形成することができる。
(縦方向の弾性変形時引張応力のバランス)
また、本発明では、前身頃Fにおける縦方向の弾性変形時引張応力が、後身頃Bにおける縦方向の弾性変形時引張応力よりも大きくなる前後収縮力バランスとするのが好ましい。 図示例では、前身頃F及び後身頃Bにおいて股間部をウエスト側に持ち上げるように縦方向成分の収縮力を発揮する引上げ弾性部材として湾曲弾性部材26…,28…が設けられており、その前後収縮力バランスにより、前身頃Fにおける縦方向の弾性変形時引張応力が、後身頃Bにおける縦方向の弾性変形時引張応力よりも大きくなるように構成されている。弾性変形時引張応力は、おむつの両サイドシール部21,22を剥がして展開状態にした後、測定対象身頃のウエスト開口縁部と、測定対象でない反対の身頃の股間側端部とを引張試験機のチャックでそれぞれ掴み、引張試験を行うことにより計測することができる。弾性変形時引張応力の差は適宜定めることができるが、前身頃Fにおける80%伸長状態(最大伸長状態を100%としたき)の縦方向の弾性変形時引張応力が、後身頃Bにおけるそれの1.1〜1.2倍程度であるのが好ましい。なお、このことからも分かるように、弾性変形時引張応力の大小は同じ伸長状態(50〜80%の伸長状態とするのが好ましい)での大小を意味する。
このように前身頃F及び後身頃Bに引上げ弾性部材26…,28…を設けて、前身頃Fにおける縦方向の弾性変形時の引張応力を後身頃Bのそれよりも大きくすると、図10及び図11に示すように、装着状態においては、後身頃Bの引上げ弾性部材26…による収縮力に抗する前身頃Fの引上げ弾性部材28…による収縮力によって、おむつの股間部が前側に移動しつつ持ち上がって股間にフィットし、これに伴い屈曲フィット部40の前端部が前側に引っ張られ、その結果として屈曲フィット部40はその屈曲状態を維持したまま臀裂にフィットするようになる。よって、臀裂から股間にかけて良好にフィットするとともに、そのフィットが身体の動きに追従して弾力的に維持され、装着時に股間部がモコモコし難くなる。これに対して、従来の一般的なパンツタイプ使い捨ておむつでは、図12に示すように、臀裂対向部が膨出して肌から大きく離間する結果、股間部がモコモコし、普通の下着と顕著に異なる違和感が発生する。
図示例では、引上げ弾性部材は湾曲弾性部材26…,28…のみで構成している。湾曲弾性部材26…,28…は、前身頃Fにおいては鼠蹊部に対するフィット性を向上させ、後身頃Bにおいては臀部の膨らみに対するフィット性を向上させる機能も有するものである。もちろん、湾曲弾性部材26…,28…に代えて又はこれとともに、細長状、シート状等の弾性部材を幅方向中間部に縦方向に沿って伸長状態で固定し、引き上げ弾性部材としても良い(図示略)。湾曲弾性部材26…,28…を他の種類の引き上げ弾性部材と組み合わせて用いる場合、図示例とは異なり、湾曲弾性部材26…,28…を、前身頃F及び後身頃Bのいずれか一方にのみ設け、他方に他の引き上げ弾性部材を設けるだけでも良い。
特に、図示例のような湾曲弾性部材26…,28…を設ける場合、内装体10の側縁より幅方向外側の部位では、後身頃Bにおける湾曲弾性部材26の縦方向間隔が、前身頃Fにおける湾曲弾性部材28の縦方向間隔よりも広い配置となっていると、前身頃Fの湾曲弾性部材28によって鼠蹊部に入り込むようなフィット性が発揮され、後身頃Bの湾曲弾性部材26によって臀部の膨らみが包まれるようなフィット性が発揮されるだけでなく、屈曲フィット部40がその屈曲状態を維持したまま臀裂にフィットする際、臀裂に対してきつく食い込むといった事態が発生し難くなるため好ましい。
前述の前後収縮力バランスは、各身頃F,Bにおける縦方向の弾性変形時引張応力の因子、例えば引上げ弾性部材26…,28…の太さ、伸長率、本数等の少なくとも一つを前後で異ならしめることにより実現できる。引上げ弾性部材26…,28…の太さ等を調整する場合、引上げ弾性部材26…,28…の本数は、おむつのサイズや配置に応じて定めるのが好ましいため、その配置及び本数を基本として、前述の前後収縮力バランスが得られるように、太さ及び伸長率の少なくとも一方を、後身頃Bよりも前身頃Fが太く又は高くなるようにするのが好ましい。
具体的に、図示例の場合には次の範囲内で各部の仕様を定めるのが好ましい。なお、弾性部材の太さの単位をdtexに統一しているが、合成ゴムに限定するものではなく、天然ゴムを用いることもでき、天然ゴムを用いる場合の単位dtexとは、当該dtexの合成ゴムと同等のSSカーブを有する天然ゴムの太さ(例:ウエスト部弾性部材24に天然ゴムを用いる場合は0.5mm〜3.0mm)を意味するものである。
・外装シート20
素材:不織布
坪量:30〜75g/m2、特に36〜60g/m2
・前身頃F及び後身頃Bのウエスト部弾性部材24
太さ:470〜1,240dtex、特に940〜1,240dtex
本数:5〜10本、特に8〜10本(各身頃)
間隔:0〜5mm、特に3〜5mm
固定時の伸長率:200〜350%、特に250〜300%
・前身頃Fの腰回り部弾性部材25
太さ:470〜1,240dtex、特に470〜620dtex
本数:6〜26本、特に8〜16本
間隔:10〜40mm、特に15〜35mm
固定時の伸長率:200〜350%、特に250〜300%
・後身頃Bの腰回り部弾性部材25のうち、臀裂部弾性部材42を構成しないもの
太さ:470〜1,240dtex、特に470〜620dtex
本数:6〜24本、特に9〜14本
間隔:10〜40mm、特に15〜35mm
固定時の伸長率:200〜350%、特に250〜300%
・後身頃Bの腰回り部弾性部材25のうち、臀裂部弾性部材42を構成するもの
太さ:470〜1,240dtex、特に940〜1,240dtex
本数:5〜20本、特に9〜10本
間隔:5〜20mm、特に10〜16mm
固定時の伸長率:200〜350%、特に250〜330%
・前身頃Fの湾曲弾性部材28
太さ:620〜1,240dtex、特に620〜940dtex
本数:3〜10本、特に5〜10本
間隔:10〜35mm、特に16〜32mm
固定時の伸長率:230〜380%、特に300〜380%で且つ後身頃Bの湾曲弾性部材26より高い伸長率
・後身頃Bの湾曲弾性部材26(臀裂部弾性部材42構成部分も含む)
太さ:620〜1,240dtex、特に620〜940dtex
本数:3〜10本、特に5〜10本
間隔:10〜35mm、特に16〜32mm
固定時の伸長率:200〜350%、特に250〜300%
(外装シートの柔軟化に関する構成)
腰回り弾性部材25…を有する縦方向範囲と湾曲弾性部材26…,28…を有する縦方向範囲31とが一部(又は全部でも良い)重複しており、且つこの重複範囲30内に腰回り弾性部材25…が複数本(例えば5〜10本程度)含まれるとともに、そのうちの少なくとも一部の腰回り弾性部材25…の相互間隔d1が他の腰回り弾性部材25…の相互間隔d2よりも広くなっていると好ましい。また、重複範囲30外においても、湾曲弾性部材26…,28…を有する縦方向範囲31とウエスト部弾性部材24を有する縦方向範囲との間の中間範囲32に、腰回り弾性部材25…が複数本(例えば10〜16本程度)設けられていると好ましい。
このように、腰回り弾性部材25…を有する縦方向範囲と湾曲弾性部材26…,28…を有する縦方向範囲との重複範囲30をある程度許容しつつ、その範囲内に腰回り弾性部材25…の相互間隔の広い部分を設けることによって、フィット性を損ねずに、弾性部材の密集を抑制することができる。その結果、上記重複範囲30において外装シート20にプリーツが密集せず、厚みの不必要な増加、弾性部材自体及びその接着による硬質化が抑制され、もって柔軟で快適な装着感が得られるようになる。
通常の場合、上述の腰回り弾性部材25…の相互間隔d1は15〜50mm程度、他の腰回り弾性部材25…の相互間隔d2は10〜20mm程度とするのが好ましい。また、重複範囲30の縦方向長さは展開状態でのおむつの全長Lの15〜30%程度であるのが好ましく、重複範囲30に占める腰回り弾性部材25…の相互間隔の広い間隔部分35の割合は縦方向長さの比(すなわち、間隔d1の総和/重複範囲30の縦方向長さ)で60〜100%程度であるのが好ましい。上記重複範囲30が狭すぎると、腰回り弾性部材25…の間隔を広げる意義が薄くなり、広過ぎると腰回り弾性部材25…の間隔の広い部分35が増加することによりフィット性が低下する。また、上記重複範囲30内に占める腰回り弾性部材25…の相互間隔の広い部分35の割合が少な過ぎると柔軟性の向上は見込めるものの顕著な向上は困難となる。
具体的に、図示例の場合、重複範囲30に占める腰回り弾性部材25…の相互間隔d1の広い部分35の割合は、前身頃Fでは40%程度、後身頃Bでは100%となっている。このように、柔軟性向上に関する構成は、前身頃Fと後身頃Bとで異ならしめることができ、外装シート20における前身頃F及び後身頃Bのいずれか一方にのみ適用することも可能である(以下同じ)。
他方、ウエスト部弾性部材24、腰回り弾性部材25…及び湾曲弾性部材26…,28…は、外装シート20を構成する一対のシート層20A,20Bの間に挟まれるとともに、それらシート層20A,20Bに対して接着剤により接着固定されており、その接着剤塗布量は外装シート20の柔軟性を大きく左右する。よって、図7に示すように、その接着剤による接着部分B1,B2は、ウエスト部弾性部材24の配置部分及びその近傍、腰回り弾性部材25…の配置部分及びその近傍、湾曲弾性部材26…,28…の配置部分及びその縦横各所定距離a以内(通常の場合±25mm以内、より好ましくは±10mm以内、特に好ましくは±5mm以内)の領域のみとし、これらの接着剤以外には両シート層間に接着剤を塗布しないようにするのが好ましい。このように、接着剤塗布部分を可能な限り低減することにより、接着剤による硬質化を各段に抑制することができる。しかも、これと前述の腰回り弾性部材25…の局所的間隔増大とが組み合わさると、予想以上の柔軟性向上効果が得られる。
図7は、製造工程におけるホットメルト接着剤の塗布部位B1,B2を示しており、湾曲弾性部材26…,28…は二点鎖線で示されるように内装体10を横切る部分の切断前の状態を示している。ウエスト部弾性部材24及び腰回り弾性部材25…を両シート層20A,20Bに固定するための接着剤B1,B2は、実質的に各弾性部材24,25の配置部位及びその近傍にのみ塗布されている。このような接着剤の塗布は、外周面に接着剤を塗布した弾性部材24,25を両シート層20A,20Bで挟むことにより実現することができ、そのような弾性部材24,25の外周面への接着剤の塗布はノードソン社のシュアラップノズルにより行うことができる。
一方、湾曲弾性部材26…,28…を両シート層20A,20Bに固定するための接着剤は、矩形の接着剤塗布部分B2が湾曲弾性部材26…,28…の湾曲方向に沿って階段状に並設されることにより、湾曲弾性部材26…,28…の長手方向全体にわたり、湾曲弾性部材26…,28…の配置部分及びその縦横各所定距離a以内の領域にのみ接着剤が塗布されている。このような接着剤の塗布は、塗布工程においてシート層20A,20Bの横方向(おむつの幅方向)がラインMD方向(流れ方向)に沿う通常の形態では、ラインCD方向(MD方向と交差する方向)に複数のスロット塗布ノズルを並設し、各ノズルから独立的かつ間欠的に接着剤を塗布することにより行うことができる。
(内装体の構造例)
内装体10は、図4〜図6に示すように、不織布などからなる液透過性表面シート11と、ポリエチレン等からなる液不透過性裏面側シート12との間に、吸収体13を介在させた構造を有しており、表面シート11を透過した排泄液を吸収保持するものである。
吸収体13の表面側(肌当接面側)を覆う液透過性表面シート11としては、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維は、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法は嵩高でソフトである点で優れている。液透過性表面シート11に多数の透孔を形成した場合には、尿などが速やかに吸収されるようになり、ドライタッチ性に優れたものとなる。液透過性表面シート11は、吸収体13の側縁部を巻き込んで吸収体13の裏面側まで延在している。
吸収体13の裏面側(非肌当接面側)を覆う液不透過性裏面側シート12は、ポリエチレンまたはポリプロピレンなどの液不透過性プラスチックシートが用いられるが、近年はムレ防止の点から透湿性を有するものが好適に用いられる。この遮水・透湿性シートは、たとえばポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン樹脂中に無機充填材を溶融混練してシートを形成した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートである。
吸収体13としては、公知のもの、例えばパルプ繊維の積繊体、セルロースアセテート等のフィラメントの集合体、あるいは不織布を基本とし、必要に応じて高吸収性ポリマーを混合、固着等してなるものを用いることができ、図示例では平面形状を略方形状として成形されたものが使用され、その幅寸法は股間部への当たりによって着用者にゴワ付き感を与えない寸法幅となっている。この吸収体13は、形状及びポリマー保持等のため、必要に応じてクレープ紙等の、液透過性及び液保持性を有する包装シート14によって包装することができる。吸収体13の形状は、図示形態のように長方形状とする他、背側及び腹側に対して股間部の幅が狭い砂時計形状(括れ形状)とすることもできる。
なお、上述の屈曲フィット部40は、吸収体13における臀裂対向部に縦方向に沿う溝41やスリットを設ける等によってその形成を補助することもでき、その場合、適切な位置を折り目として屈曲フィット部40が形成され、またその形状も維持され易くなる。
内装体10の両側部には脚周りにフィットする立体ギャザーBSが形成されているのが好ましい。この立体ギャザーBSはギャザー不織布15により形成される、ギャザー不織布としては、図5及び図6に示されるように、折返しによって二重シートとした不織布が好適に用いられ、液透過性表面シート11によって巻き込まれた吸収体13の側縁部をさらにその上側から巻き込んで吸収体13の裏面側まで延在して接着されている。より具体的には、ギャザー不織布15は、おむつ1の長手方向中間部では、立体ギャザーBS形成部分を残し、幅方向中間部から吸収体13の裏面側に亘る範囲がホットメルト接着剤等によって接着され、また長手方向前後端部では、幅方向中間部から一方側端縁までの区間が吸収体13の裏面側に亘る範囲で接着されるとともに、立体ギャザーBSを形成する部分を吸収体13の上面部にて折り畳むようにしながらホットメルト接着剤等により接着している。
二重シート不織布によって形成されたギャザー不織布15の内部には、起立先端側部分に複数本の糸状弾性伸縮部材16、16…が配設されている。糸状弾性伸縮部材16、16…は、製品状態において図5に二点鎖線で示すように、弾性伸縮力により吸収体側縁部より突出する不織布部分を起立させて立体ギャザーBSを形成するためのものである。
液不透過性裏面側シート12は、二重シート状のギャザー不織布15の内部まで進入し、図5に示されるように、立体ギャザーBSの下端側において防漏壁を構成するようになっている。この液不透過性裏面側シート12としては、排便や尿などの褐色が出ないように不透明のものを用いるのが望ましい。不透明化としては、プラスチック中に、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、ホワイトカーボン、クレイ、タルク、硫酸バリウムなどの顔料や充填材を内添してフィルム化したものが好適に使用される。
糸状弾性伸縮部材16としては、通常使用されるスチレン系ゴム、オレフィン系ゴム、ウレタン系ゴム、エステル系ゴム、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリスチレン、スチレンブタジエン、シリコン、ポリエステル等の素材を用いることができる。また、外側から見え難くするため、太さは925dtex以下、テンションは150〜350%、間隔は7.0mm以下として配設するのがよい。なお、糸状弾性伸縮部材に代えて、ある程度の幅を有するテープ状弾性伸縮部材を用いるようにしてもよい。
前述のギャザー不織布15を構成する素材繊維も液透過性表面シート11と同様に、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、アミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工方法に得られた不織布を用いることができるが、特にはムレを防止するために坪量を抑えて通気性に優れた不織布を用いるのがよい。さらにギャザー不織布15については、尿などの透過を防止するとともに、カブレを防止しかつ肌への感触性(ドライ感)を高めるために、シリコン系、パラフィン金属系、アルキルクロミッククロイド系撥水剤などをコーティングした撥水処理不織布を用いるのが望ましい。
(前後押えシート)
図1及び図4にも示されるように、外装シート20の内面上に取り付けられた内装体10の前後端部をカバーし、且つ内装体10の前後縁からの漏れを防ぐために、前後押えシート50,60が設けられている。図示形態について更に詳細に説明すると、前押えシート50は、前身頃F内面のうちウエスト側端部の折り返し部分20Cの内面から内装体10の前端部と重なる位置まで幅方向全体にわたり延在しており、後押えシート60は、後身頃B内面のうちウエスト側端部の折り返し部分20Cの内面から内装体10の後端部と重なる位置まで幅方向全体にわたり延在している。前後押えシート50,60の股下側縁部に幅方向の全体にわたり(中央部のみでも良い)若干の非接着部分を設けると、接着剤が食み出ないだけでなく、この部分を表面シートから若干浮かせて防漏壁として機能させることができる。
図示形態のように、前後押えシート50,60を別体として取り付けると、素材選択の自由度が高くなる利点があるものの、資材や製造工程が増加する等のデメリットもある。そのため、外装シート20をおむつ1内面に折り返してなる折り返し部分20Cを、吸収パッド200と重なる部分まで延在させて、前述の押えシート50,60と同等の部分を形成することもできる。
(外装シートを構成する不織布ついて)
外装シート20を構成する不織布のうち、少なくとも最も外側に位置する不織布20Bとして、捻れ度が3.8gf・cm/cm以下のものが好適である。ここに、「捻れ度」とは、例えばKES-YN1(カトーテック(株)製)を用いて測定することができるものであり、値が小さいほど捻れに対してしなやかであることを意味する。また、外装シートが不織布一枚からなる場合、それ自体が最も外側に位置する不織布を意味する。外装シート20を構成する不織布全て、つまり最も外側に位置しない他の不織布20A、50,60についても最外側不織布20Bと同様の不織布を採用するのが望ましい(以下同じ。)。このように、捻れ度が十分に低い不織布を用いると、おむつ全体としてのしなやかさが顕著に増加し、その結果、ゴワゴワした装着感や、肌との擦れによりかゆみやかぶれ等の肌トラブルが軽減し、脱ぎ着し易くなる等の利点がもたらされる。捻れ度が十分に低くないとしなやかさの改善効果は発現しない。このような捻れ度は、例えば原料繊維の種類の選択、繊度を細くする、繊維長を短くする、目付けや厚みを減らす等により達成することができる。
また、最外側不織布20Bにおける平均表面摩擦係数と平均偏差との比MIU/MMDが20以上であるのが好ましく、特に25以上であるのがより好ましい。MIU/MMD比を十分に大きくすることにより、外装シート表面の触感が良好となることにより、しなやかさが補われ、例えば肌との擦れによりかゆみやかぶれ等の肌トラブルがより一層軽減されるようになる。このようなMIU/MMD比は、例えば、繊度を細くする、表面加工を施す等により達成することができる。
また、外装シート20としての基本機能(隠蔽機能、強度等)を損ねないよう、最外側不織布20Bは、目付けが10〜30g/m2であり、且つ圧力0.5g/cm2のときの厚みT0が0.1〜1.0mmであるのが好ましい。より好ましい目付けは13〜22g/m2、厚みT0は0.1〜0.5mmである。
さらにしなやかさを補うため、最外側不織布20BのJIS−L−1096(45度カンチレバー法)による剛軟度は45mm以下であるのが好ましく、35mm以下であるのがより好ましい。これにより、特にゴワゴワ感の軽減及び脱ぎ着のし易さがより一層好ましいものとなる。このような剛軟度は、例えば、原料繊維の種類の選択や割合の変更、エンボス圧を下げる、目付や厚みを減らす等により達成することができる。
しなやかさを向上させると強度が低下し易いため、最外側不織布20Bは、JIS−P−8113に規定される引張強度が幅方向において40〜120kgf/m、特に60〜100kgf/m、前後方向において10〜80kgf/m、特に25〜60kgf/mであり、JIS−P−8116に規定される引裂強度が前後方向において4〜30kgf/m、特に8〜25kgf/mであるのが好ましい。このような引張強度及び引裂強度は、例えば、繊維同士の絡まり度合いを増す等により達成することができる。
最外側不織布20Bの圧縮特性もしなやかさと密接に関連するものである。よって、最外側不織布20Bの圧縮特性は、圧縮硬さLCが0.3〜1.0、特に0.5〜0.9であり、且つ圧縮仕事量WCが0.01〜0.10、特に0.01〜0.07であり、圧縮レジリエンスRCが20〜90%、特に25〜70%であるのが好ましい。このような圧縮硬さLC、圧縮仕事量WC、圧縮レジリエンスRCは、例えば、原料繊維の種類の選択や割合の変更、目付や厚みを減らす等により達成することができる。
最外側不織布20Bは、原料繊維の物質、構造、製法、繊度、繊維長(短繊維、フィラメント)等については、特に限定されない。例えば、原料繊維としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維等から適宜選択でき、また繊維構造としては並列型、芯鞘型等の2層型複合繊維、多層型複合繊維、非複合繊維、混合繊維、分割繊維等から適宜選択することができる。さらに、製法としては、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等、公知の方法から適宜選択して用いることができる。繊維の繊度や繊維長についても公知の仕様を採用することができるが、繊度は0.7〜3dtex、特に1〜2.5dtexが好ましい。
本発明は、上記例のようなパンツタイプ使い捨ておむつにおいて利用できるものである。
1・パンツタイプ使い捨ておむつ、10・内装体、11・液透過性表面シート、12・液不透過性裏面側シート、13・吸収体、14・包装シート、15・ギャザー不織布、16・糸状弾性伸縮部材、20・外装シート、21,22・側部接合縁、24・ウエスト部弾性部材、25・腰回り弾性部材、26・背側湾曲弾性部材、28・腹側湾曲弾性部材、29・脚回りライン、20C…外装シート折り返し部、42…臀裂部弾性部材、80…非固定領域、81…側部固定領域、82…前後固定領域、F・前身頃、B・後身頃。
パンツタイプ使い捨ておむつ、10内装体、11液透過性表面シート、12液不透過性裏面側シート、13吸収体、14包装シート、15ギャザー不織布、16糸状弾性伸縮部材、20外装シート、21,22側部接合縁、24ウエスト部弾性部材、25腰回り弾性部材、26背側湾曲弾性部材、28腹側湾曲弾性部材、29脚回りライン、20C…外装シート折り返し部、42…臀裂部弾性部材、80…非固定領域、81…側部固定領域、82…前後固定領域、F前身頃、B後身頃。

Claims (6)

  1. 前身頃及び後身頃を形成する外装シートと、この外装シートの内面に固定された、吸収体を含む内装体とを備え、前記前身頃における外装シートの両側部と後身頃における外装シートの両側部とがそれぞれ接合されてサイドシール部が形成されることにより、ウエスト開口部及び左右一対のレッグ開口部が形成された、パンツタイプ使い捨ておむつにおいて、
    後身頃の右のサイドシール部から後身頃の右のレッグ開口部に沿って前側に向かい、更に臀裂対向部を右から左へ幅方向に横切りつつ後向きに方向転換され、更に後身頃の左のレッグ開口部に沿って後身頃の左のサイドシール部に至る;細長状の背側湾曲弾性部材が、その長手方向に所定の伸長率で伸長された状態で固定されており、
    前記後身頃の外装シートにおける、前記臀裂対向部及びその両脇部に位置する部分のうち臀裂対向部に、少なくとも幅方向両端部が幅方向両端に向かうにつれて前記ウエスト開口部側に向かう斜め部分となる細長状の臀裂部弾性部材がその長手方向に伸長された状態で固定されており、この臀裂部弾性部材の長手方向の収縮作用により前記臀裂対向部が装着者の臀裂に入り込む屈曲フィット部となるように構成されており、
    前記背側湾曲弾性部材における前記臀裂対向部及びその両脇部並びにこの両脇部の更に幅方向外側に位置する部分のうち、両脇部に位置する部分が細かく切断され、かつこの切断部の幅方向外側の部分及び幅方向中央側の部分が切断されずに非切断部分として残されており、このうち前記切断部の幅方向中央側の非切断部分により前記臀裂部弾性部材が構成され、前記切断部の幅方向外側の非切断部分により前記後身頃における左右のレッグ開口部に沿う部分に収縮力が作用するように構成されている、
    ことを特徴とするパンツタイプ使い捨ておむつ。
  2. 前記臀裂部弾性部材の収縮力作用部分は、臀裂対向部の前端部から前後方向中間までは後側に向かうにつれて幅が拡大し、それよりも更に後側では後側に向かうにつれて幅が縮小する形状を有しており、
    前記臀裂部弾性部材は、前記臀裂部弾性部材の収縮力作用部分における最小幅部分の両側縁より幅方向中央側に位置する部分が、幅方向に沿う直線状部分とされ、前記臀裂部弾性部材の収縮力作用部分における最小幅部分の両側縁より幅方向外側に位置する部分が、前記斜め部分とされている、請求項1記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
  3. 前記臀裂部弾性部材の収縮力作用部分のうち前記後側に向かうにつれて幅が縮小する形状の部分に、前記臀裂部弾性部材が、前後方向に間隔を空けて複数本並設されるとともに、ウエスト側の臀裂部弾性部材ほど前記直線状部分の幅が狭くなるように設けられている、請求項2記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
  4. 前記後身頃の外装シートと前記内装体とが重なる領域のうち、前記臀裂部弾性部材の斜め部分を含む所定領域が、前記内装体と前記外装シートとが固定されていない非固定領域とされている、請求項2記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
  5. 前記非固定領域の幅方向両側に、前記外装シートと前記内装体とが固定された側部固定領域を有するとともに、前記臀裂部弾性部材の直線状部分を含む所定領域に、前記外装シートと前記内装体とが固定された中央部固定領域を有する、請求項4記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
  6. 前身頃の右のサイドシール部から前身頃の右のレッグ開口部に沿って後側に向かい、更に臀裂対向部の前側を右から左へ幅方向に横切りつつ前向きに方向転換され、更に前身頃の左のレッグ開口部に沿って前身頃の左のサイドシール部に至る;細長状の腹側湾曲弾性部材が、その長手方向に所定の伸長率で伸長された状態で固定されており、
    前身頃における縦方向の弾性変形時引張応力が、後身頃における縦方向の弾性変形時引張応力よりも大きい、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
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