JP2014157486A - 発光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】発光装置において、外部に出射する光の強度分布の均一性を高める。
【解決手段】透光性を有する保護カバー10(カバー)と、保護カバー10とは反対の向きに光Lを出射するLEDパッケージ22(発光体)と、LEDパッケージ22に対して、保護カバー10とは反対の側に配置され、LEDパッケージ22から出射した光Lを、保護カバー10に向けて反射する凹反射面81を有するリフレクタ80(反射部材)とを備え、凹反射面81は、複数の小反射面81aの組み合わせにより形成され、小反射面81aのそれぞれは、一部がLEDパッケージ22の発光点22cを焦点とする仮想の回転放物面Sに接するように形成され、複数の小反射面81aは、小反射面81aをLEDパッケージ22の光軸C(回転放物面の回転軸)に直交する面Kに投影して得られる投影小反射面81Aが互いに略同じ形状で等間隔Pに配置されるように形成されている。
【選択図】図9
【解決手段】透光性を有する保護カバー10(カバー)と、保護カバー10とは反対の向きに光Lを出射するLEDパッケージ22(発光体)と、LEDパッケージ22に対して、保護カバー10とは反対の側に配置され、LEDパッケージ22から出射した光Lを、保護カバー10に向けて反射する凹反射面81を有するリフレクタ80(反射部材)とを備え、凹反射面81は、複数の小反射面81aの組み合わせにより形成され、小反射面81aのそれぞれは、一部がLEDパッケージ22の発光点22cを焦点とする仮想の回転放物面Sに接するように形成され、複数の小反射面81aは、小反射面81aをLEDパッケージ22の光軸C(回転放物面の回転軸)に直交する面Kに投影して得られる投影小反射面81Aが互いに略同じ形状で等間隔Pに配置されるように形成されている。
【選択図】図9
Description
本発明は発光ダイオード(LED)などを用いた発光装置に関し、詳細には、発光体から出射された光を反射部材で反射させて発光体の背面方向(光の出射方向とは反対の方向)に出射する反射型の発光装置の改良に関する。
発光装置として、発光体(LEDパッケージ)の発光面に対向させて反射部材(リフレクタ)を配置し、LEDパッケージから出射した光(出射光)をリフレクタで反射させ、その反射した光(反射光)をLEDパッケージの背面側に配置されたカバーの外部に出射させる、いわゆる反射型のものが開発されている(特許文献1)。
また、光源の外部に設けられたランプカバーに、複数の小さな反射面(小反射面)を組み合わせた、いわゆるファセットリフレクタを形成して、外部へ出射させる光の輝度を向上させる技術が提案されている(特許文献2)。
しかし、特許文献2に記載された技術は、本来はすり鉢状の反射面を、光源を中心とした同心円と放射状の直線とによって仕切った配列で複数の小反射面が形成されているため、強度が等しい光は特定の同心円に沿って連なり、外部から見たとき、同心円状の光の環が目立つものとなる。
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、外部から視認したときの光の強度分布の均一性を高めることができる発光装置を提供することを目的とする。
本発明に係る発光装置は、発光体から出射した光をカバーに向けて反射させる反射部材の反射面を、カバー側から見て同一形状で、かつ等間隔となる複数の小反射面の組み合わせで形成したことにより、光の強度分布の均一性を高めたものである。
すなわち、本発明に係る発光装置は、外面が発光面となる透光性を有するカバーと、前記カバーの内面に設けられ前記外面とは反対の向きに光を出射する発光体と、前記発光体を挟んで、前記カバーとは反対の側に配置され、前記発光体から出射した光を、前記カバーに向けて反射する反射面を有する反射部材とを備え、前記反射部材は、前記反射面が複数の小反射面の組み合わせにより形成されたものであり、前記複数の小反射面のそれぞれは、少なくとも一部が前記発光体を焦点とする仮想の回転放物面に接するように形成され、前記複数の小反射面は、前記小反射面を前記回転放物面の回転軸に直交する面に投影して得られる投影小反射面が互いに略同じ形状で等間隔に配置されるように形成されていることを特徴とする。
本発明に係る発光装置によれば、外部から視認したときの光の強度分布の均一性を高めることができる。
以下、本発明に係る発光装置の実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態は、本発明に係る発光装置を図1に示した交通信号灯200の各色(赤色、橙色、青緑色)にそれぞれ対応した灯火部であるLED光源ユニット100(発光装置の一例)に適用した例である。なお、交通信号灯の色は、赤、黄、青と表現することがある。
(構成)
図1に示した交通信号灯200は、中空角柱状の本体ケース150に、3つのLED光源ユニット100,100,100が鉛直方向に並んで配置され、各LED光源ユニット100の上縁に沿って庇160が設けられている。
図1に示した交通信号灯200は、中空角柱状の本体ケース150に、3つのLED光源ユニット100,100,100が鉛直方向に並んで配置され、各LED光源ユニット100の上縁に沿って庇160が設けられている。
本実施形態の交通信号灯200は、図1に示したように、3つのLED光源ユニット100が縦に並んだものであるが、3つのLED光源ユニット100が横に並んだものであってもよい。
ただし、積雪地向けの交通信号灯200としては、図示のように、LED光源ユニット100が縦に並んだ縦型のものの方が、横に並んだ横型のものよりも、全体の着雪量が少なく、雪害対応の観点で有利である。
各LED光源ユニット100は、図2,3に示すように、略円板皿状に形成された保護カバー10(カバー)と、渦巻き状に形成された電気回路20と、光を反射させるリフレクタ80(反射部材)と、ゴムパッキン90とを備えている。
保護カバー10は、例えばポリカーボネートにより形成されていて、後述するLEDパッケージ22(発光体:図6等参照)から出射された光Lを透過させる透光性を有している。
この保護カバー10は、厚さが略均一で、外面10a(外方に向いた面)が発光面となる、緩やかな凸の曲面(例えば球面)で形成され、内面10b(内方に向いた面)は緩やかな凹の曲面(例えば球面)に形成されている。
外面10aが曲面で形成されていることにより、太陽光などの強い光が保護カバー10に照射されたときであっても、外面10aで反射した光が、平面の場合のように外面10aの全面に亘って反射し、その反射した光の向きが特定の一方向に揃うのを防ぐことができる。
この結果、いずれの方向から交通信号灯200を見ても、太陽光が映り込むことによる強い反射光の影響でLED光源ユニット100から発光した光Lの全てを視認できなくなるのを防止することができる。つまり、太陽光が映り込んでいない部分でLED光源ユニット100から発光した光Lを視認することができる。
保護カバー10自体は略均一の厚さに形成されていて、光Lの透過時における屈折の影響を排除乃至低減している。
保護カバー10の厚さが略均一である結果、内面10bも緩やかな曲面となっている。なお、この内面10bには、後述の電気回路20の基板21が接して設けられるため、基板21が接する部分には、図4に示すように、底面10fが平坦な面の、渦巻き状に延びた溝10eが形成されている。
電気回路20は、図5に示すように、渦巻き状に形成された基板21の実装面21aに、36個のLEDパッケージ22(発光体)と、LEDパッケージ22を定電流で発光させるために駆動する駆動部品として3個のトランジスタ(MOS−FET)25とが接続されている。
LEDパッケージ22は、それぞれセラミックや樹脂などで成形された金型の中にLEDチップが実装され、シリコン樹脂等で封入されたものである。
36個のLEDパッケージ22および3個のトランジスタ25は、渦巻き状の基板21が延びる方向に沿って一列に、略等間隔で分布して設けられている。
基板21の、実装面21aの裏側の面には、図6示すように、実装されたトランジスタ25に交流の商用電源で電力を供給する、銅箔等による電源配線26bが形成されている。以下、この電源配線26bが形成された面を配線面21bという。
なお、実装面21aにも、LEDパッケージ22同士やLEDパッケージ22と駆動回路とを接続する銅箔等によるLED間信号線26cが形成されている。
基板21は、例えば、50〜400[μm]程度の厚さで形成され基材FR4(Flame Retardant Type 4)に銅箔で電源配線26bおよびLED間信号線26cを形成し、透明なレジストを塗布したガラスエポキシ基板であり、基材の部分は光Lを含めて可視光線をある程度透過するが、電源配線26bおよびLED間信号線26cの部分は光Lを透過しない。
ここで、基板21の基材はガラスエポキシ基板に限定するものではなく、光学透過特性を有するものとして耐熱透明フィルム、例えば透明ポリイミドフィルムが望ましい。
電気回路20は、その外径が保護カバー10の内面10bの直径よりもわずかに小さい程度に形成されていて、基板21の配線面21bが保護カバー10の内面10bに形成された溝10eの底面10fに接して設けられている。保護カバー10に対する基板21の接着は、例えば、熱伝導性の良い接着剤や両面テープ等が用いられている。
そして、電気回路20が保護カバー10の内面10b(溝10eの底面10f)に接着された状態で、36個のLEDパッケージ22は、保護カバー10の内面10bの全面に亘る領域内で、おおよそ均一に分布した配置となる。
基板21の配線面21bが保護カバー10の内面10bに接着されていることで、実装面21aの各LEDパッケージ22から出射された光Lは、リフレクタ80に向かう方向に進む。
基板21に実装された36個のLEDパッケージ22と3個のトランジスタ25および駆動回路と電源配線26bおよびLED間信号線26cとによって構成された電気回路は、図7に示すものとなっている。
基板21に実装された36個のLEDパッケージ22のうち、図5に示した基板21の渦巻きの外周部分に配置されている17個のLEDパッケージ22は、図7の回路図における1段目のLEDブロック22Aに対応し、残りの19個のLEDパッケージ22は、2段目のLEDブロック22Bに対応している。
リフレクタ80は、電気回路20を挟んで、保護カバー10とは反対の側に、電気回路20の実装面21aに対向して配置されている。
リフレクタ80の、実装面21aに対向したおもて面80aには、図8に示すように、36個の凹反射面81(反射面)が形成されている。これら36個の凹反射面81は、保護カバー10に接着された電気回路20の36個のLEDパッケージ22の位置にそれぞれ対応した位置に形成されている。
各凹反射面81は、それぞれ対応するLEDパッケージ22から発光した光Lを、保護カバー10に向けて反射させる鏡面となっている。
これらの凹反射面81のそれぞれは、複数の小さな反射面81a(以下、小反射面81aという。)の組み合わせにより形成されたものであり、各凹反射面81を形成するこれら小反射面81aのそれぞれは、図9に示すように、少なくとも一部がLEDパッケージ22の発光点22cを焦点とする仮想の回転放物面S(回転放物面Sを、LEDパッケージ22の光軸Cを含む平面で切断したときの放物線Mを、二点鎖線で示す。)に接するように形成されている。
つまり、各小反射面81aは、回転放物面Sと共通する接線を有するように形成されている。なお、回転放物面Sは、放物線Mを光軸C回りに回転して形成された曲面である。
また、各凹反射面81を形成する複数の小反射面81aは、この小反射面81aを回転放物面Sの回転軸である光軸Cに直交する面Kに投影して得られた投影小反射面81Aが、図10に示すように互いに略同一の正六角形状で、かつ投影小反射面81A同士の間隔Pが等間隔となるように形成されている。
図示の例では、投影小反射面81Aの正六角形の全ての辺が、隣り合う他の投影小反射面81Aの正六角形の辺を共用するように、投影小反射面81A同士が接して配置されている。
なお、面Kに投影して得られた投影小反射面81Aの形状が互いに同一であるため、回転放物面Sに沿って並ぶ小反射面81aの形状は、光軸Cから離れるにしたがって長い形状となっている。
ここで、小反射面81aは、全てが異なる形状となっていなくてもよく、一部が同一の形状となっていてもよい。
リフレクタ80の周縁の枠部82には、図3に示すように、電気回路20に外部の制御機器から商用電源等の電力を供給するための電力線が接続されるコネクタ88が形成されている。
コネクタ88と電気回路20の電極26a,26aとは、図示を省略した電線によって接続されていて、その電線は、リフレクタ80を貫いて配線されている。
ゴムパッキン90は、保護カバー10およびリフレクタ80の周縁に密着して、これら保護カバー10およびリフレクタ80を、図2に示すように一体化して保持し、保護カバー10とリフレクタ80とで仕切られた内部の空間に雨や雪などが浸入するのを阻止している。
(作用、効果)
以上のように構成された本実施形態のLED光源ユニット100によれば、コネクタ88を通じて供給された電力により、電気回路20の各トランジスタ25が駆動され、各トランジスタ25の駆動によって、各LEDパッケージ22の発光点22cから、図9に示すように、リフレクタ80に向けて光Lが出射される。
以上のように構成された本実施形態のLED光源ユニット100によれば、コネクタ88を通じて供給された電力により、電気回路20の各トランジスタ25が駆動され、各トランジスタ25の駆動によって、各LEDパッケージ22の発光点22cから、図9に示すように、リフレクタ80に向けて光Lが出射される。
発光点22cから出射された光Lは、光軸Cを中心に拡がってリフレクタ80の各小反射面81aに到達する。
各小反射面81aのそれぞれの一部は、発光点22cを焦点とする仮想の回転放物面Sに接するように形成されているため、これら小反射面81aの組み合わせによって形成された凹反射面81は、全体として、発光点22cを焦点とする回転放物面Sに近似して構成されている。
したがって、凹反射面81で反射された光Lは、光軸Cに概略平行な光Lとして保護カバー10に向けて反射されるが、詳細には、各小反射面81aのうち回転放物面Sに接する部分で反射された光Lは、光軸Cに平行な光L1(以下、平行光L1という。)となり、回転放物面Sに接しない部分で反射した光Lは、光軸Cに対して所定の角度ずれた、平行光L1の周辺光L2となる。
各小反射面81aのそれぞれの部分で反射されて得られた平行光L1と周辺光L2とが、反射光Lとして保護カバー10に向かって進み、その反射光Lは保護カバー10を透過してLED光源ユニット100の外部の人(歩行者や自動車等の運転者など)などに視認される。
したがって、LED光源ユニット100の外部の人は、反射光Lを各投影小反射面81Aとして視認することになるが、それら投影小反射面81Aは大きさや形状、投影小反射面81A間の間隔Pが揃っているため、そこから反射された光Lを見る者に対して、特定の大きさまたは形状の小反射面81aに注目を集めさせることがない。
しかも、投影小反射面81A間の間隔Pが等間隔であるため、反射光Lの強度分布も、急激に変化することがない。
よって、LED光源ユニット100の外部の人によって視認される光Lの強度分布の均一性が高められるとともに、LED光源ユニット100の正面からずれた角度方向からみたときの反射光Lの強度や光像の形状(見た目)が、正面(光軸Cに沿った方向)から見たときと比べて急激に変化するのを防ぐことができる。
本実施形態のLED光源ユニット100は、小反射面81aを、面Kへの投影した投影小反射面81Aの形状が正六角形のものとしたが、本発明に係る発光装置における小反射面は、この形態に限定されるものではなく、例えば、図11に示すように、面Kへの投影した投影小反射面81Aが正三角形のものや、図示はしないが、投影小反射面81Aが正方形のものであってもよい。
また、各凹反射面81に対応する複数の投影小反射面81Aは、全て単一の形状でなくてもよい。
すなわち、隣接する複数の小反射面81aによって囲まれた領域が、この小反射面81aとは形状が異なる別の小反射面81bとして形成され、これら別の小反射面81bも、少なくとも一部が発光点22cを焦点とする仮想の回転放物面Sに接するように形成され、これら別の小反射面81b同士も、面Kに投影して得られた別の投影小反射面81B同士が互いに略同じ形状で、かつ別の投影小反射面81B間の間隔P′が等間隔となるように形成されているものであればよい。
例えば、図12に示すように、凹反射面81を面Kに投影したとき、第1の小反射面81aに対応する第1の投影小反射面81Aはそれぞれ八角形であり、これら第1の投影小反射面81Aは縦横にそれぞれ等間隔Pで配列され、4つの第1の投影小反射面81Aで囲まれた領域は正方形であり、これらの正方形の領域は互いに同一形状であり、しかも等間隔P′で配列されているため、これらの正方形の領域も投影小反射面(第2の投影小反射面81B)ということができる。
この場合、凹反射面81を形成する小反射面81a,81bにそれぞれ対応した投影小反射面81A,81Bは、形状が互いに異なる2種類のものとなるが、これら2種類の投影小反射面81A,81Bは、2種類の投影小反射面81A,81Bを組み合わせた「セット体の投影小反射面」として捉えることで、そのセット体の投影小反射面が複数、等間隔で繰り返すように配列されているものとなるため、本発明に係る発光装置の一例である。
同様に、図13に示すものは、面Kに投影した形状が円形で、かつ等間隔Pで配列された第1の投影小反射面81Aを投影する第1の小反射面81aと、3つの第1の投影小反射面81Aで囲まれた三角形状(三角形の各辺を内側に凹ませたような形状)で、かつ等間隔P′で配列された第2の投影小反射面81Bを投影する第2の小反射面81bとによって、凹反射面81が形成されたものであり、この形態の凹反射面81を有するLED光源ユニットも、本発明に係る発光装置の一例である。
このように、面Kへ投影した形状が互いに異なる2種類の投影小反射面81A,81Bをそれぞれ投影する小反射面81a,81bによって凹反射面81を形成したものでは、小反射面の形状の選択の自由度を拡げることができる。
すなわち、面Kへ投影された投影小反射面81Aの形状を単一種類とした小反射面81aの組み合わせだけで凹反射面81を形成しようとすると、小反射面81aの辺縁の全部が、他の小反射面81aの辺縁に接するような形状の小反射面81aしか選択できないが、2種類の小反射面81a,81bにより凹反射面81を形成したものでは、そのような選択の制約が緩和され、より多くの形状の小反射面で凹反射面81を形成することができる。
本発明の発光装置は、凹反射面81の最外周の縁部まで含めた全ての小反射面81aの、面Kへの投影像である全ての投影小反射面81Aが完全に同一形状である必要はない。凹反射面81の最外周の縁部は、2つ以上の凹反射面81,81同士が隣接するため、組立性を考慮した場合などは、この最外周の縁部における小反射面81aは、凹反射面81,81同士を滑らかに接続させることが重視されるからである。
なお、本実施形態における各小反射面81aは、LEDパッケージ22に向けて突出した凸面で形成されているが、本発明における小反射面は、発光体に向けて陥凹した凹面であってもよいし、平面であってもよい。また、凸面、凹面および平面のうち2種類以上の面の組み合わせによる曲面であってもよい。
また、反射型の発光装置である本実施形態のLED光源ユニット100は、砲弾型LEDパッケージのような狭指向性ではなく広配光LEDパッケージを使用していること、および、凹反射面81とLEDパッケージ22との間の距離を大きく設定していることにより、1つのLEDパッケージ22の発光が広がる範囲が大きくなるため、LEDパッケージ22の数量を大幅に低減することができ、コストを低減することができる。
例えば、従来の、非反射型の交通信号灯のLED光源ユニットは、百数十個から四百数十個のLEDパッケージを用いているが、本実施形態のLED光源ユニット100は、わずか36個のLEDパッケージ22によって、従来の非反射型のLED光源ユニットと同程度またはそれ以上の視認性を得ることができる。
しかも、点光源であるLEDパッケージ22の光をリフレクタ80の凹反射面81の全体に拡げて出射させるため、単位面積当たりの光量を低減することができ、まぶしさ(グレア)を軽減させることができるため、車両の運転者が直視するものである交通信号灯200のLED光源ユニット100として好適なものとなる。
なお、本実施形態のLED光源ユニット100は、保護カバー10に太陽光などの強い光が照射されていても、光Lの少なくとも一部を視認可能とするために、保護カバー10の外面10aは緩やかな曲面形状に形成されているが、本発明に係る発光装置におけるカバーは、この実施形態のものに限定されるものではなく、外面を平面としたものであってもよく、カバーの内面も平面であってもよい。
また、本実施形態のLED光源ユニット100は、保護カバー10に電気回路20が接着されているが、電気回路20の各トランジスタ25やLEDパッケージ22による伝熱からの伝熱により、保護カバー10は非常に高温となる。
したがって、この熱によって、保護カバー10に付着した雪や氷を溶かすことができ、付着した雪や氷によって光Lが遮られるのを防止することができる。
なお、本実施形態のLED光源ユニット100において、図14に示すように、保護カバー10とリフレクタ80との間に、光Lを透過する透光性を有する断熱カバー70を備えたものとしてもよい。
このようなものでは、電気回路20に接して温められた空気が対流する空間を、断熱カバー70によって狭く仕切ることができ、その対流による空気の熱を保護カバー10に効率良く伝達させ、保護カバー10の外面10aに付着した雪や氷を溶かす性能を向上させることができる。
したがって、断熱カバー70を有するLED光源ユニット100は、保護カバー10の外面10aに雪や氷が付着することによる光Lの視認性の低下を防止乃至抑制する効果が一層高く、特に寒冷地等での使用に好適である。
上述した実施形態は、本発明に係る発光装置を交通信号灯200のLED光源ユニット100に適用した例であるが、本発明に係る発光装置は、この実施形態に限定されるものではなく、街路灯や照明器具、電光看板等に適用することができる。
10 保護カバー(カバー)
22 LEDパッケージ(発光体)
22c 発光点
80 リフレクタ(反射部材)
81 凹反射面
81a,81b 小反射面
81A,81B 投影小反射面
100 光源ユニット(発光装置)
C 光軸(回転軸)
K 回転放物面の回転軸に直交する面
L 光,出射光,反射光
L1 平行光
L2 周辺光
M 放物線
P,P′ 間隔
S 回転放物面
22 LEDパッケージ(発光体)
22c 発光点
80 リフレクタ(反射部材)
81 凹反射面
81a,81b 小反射面
81A,81B 投影小反射面
100 光源ユニット(発光装置)
C 光軸(回転軸)
K 回転放物面の回転軸に直交する面
L 光,出射光,反射光
L1 平行光
L2 周辺光
M 放物線
P,P′ 間隔
S 回転放物面
Claims (3)
- 外面が発光面となる透光性を有するカバーと、前記カバーの内面に設けられ前記外面とは反対の向きに光を出射する発光体と、前記発光体を挟んで、前記カバーとは反対の側に配置され、前記発光体から出射した光を、前記カバーに向けて反射する反射面を有する反射部材とを備え、
前記反射部材は、前記反射面が複数の小反射面の組み合わせにより形成されたものであり、
前記複数の小反射面のそれぞれは、少なくとも一部が前記発光体を焦点とする仮想の回転放物面に接するように形成され、
前記複数の小反射面は、前記小反射面を前記回転放物面の回転軸に直交する面に投影して得られる投影小反射面が互いに略同じ形状で等間隔に配置されるように形成されていることを特徴とする発光装置。 - 隣接する複数の前記小反射面によって囲まれた領域が前記小反射面とは別の反射面として形成され、
前記別の小反射面も、少なくとも一部が前記発光体を焦点とする仮想の回転放物面に接するように形成され、
複数の前記別の小反射面も、この小反射面を前記回転放物面の回転軸に直交する面に投影して得られる別の投影小反射面が互いに略同じ形状で等間隔に配置されるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。 - 前記小反射面は、前記投影小反射面同士の間隔が、前記直交する面内の互いに異なる2以上の方向について等間隔となるように形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の発光装置。
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