JP2014157223A - 透明トナー、画像形成用現像剤及びプロセスカートリッジ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】母体樹脂、および離型剤から構成され、該母体樹脂の少なくとも1種類はポリエステル樹脂であり、該離型剤がエステル結合を含んだものであり、着色度が0.5未満、かつ該離型剤含有表面溶剤抽出成分が12mg/g以上、19mg/g未満である透明トナー。
【選択図】図1
Description
また高画質化の要求も大きく、写真画像等の高品位な画像形成の要求に対しては記録用紙等の被記録媒体表面に光沢性を付与することによって、鮮明な高光沢画像を提供できることが知られている。
そして、これまでの透明トナーにおいては、トナーの組成を変えることで光沢性を制御する方法はトナーに用いる樹脂の粘性を制御するものがほとんどであり、それだけでは充分な画像品質、保存性、定着特性を満たすには不十分であるのが実情である。
この文献によると、このトナーは、結着樹脂及び離型剤を含有するトナー材料が有機溶媒に溶解乃至分散されている液を水系媒体中に乳化乃至分散させることにより製造されている母体粒子を有するトナーであって、前記結着樹脂は、ポリエステル樹脂を含有し、前記離型剤は、合成エステル系ワックスに対して炭化水素系ワックスを重量比1/9〜9/1で混合したものであって、前記炭化水素系ワックスは、透明融点60〜95℃であり、かつ、前記合成エステル系ワックスは、透明融点65〜90℃であり、直鎖状モノエステルおよび分岐構造を有するエリスリトール系エステルからなり、前記離型剤のDSC測定を行った際に、二回目の昇温時における炭化水素ワックスのガラス転移温度(Tg)をTg1、合成エステルワックスのTgをTg2、前記離型剤のTgをTg1+2としたとき、Tg1>Tg1+2、かつ、Tg2>Tg1+2という関係を有することを特徴とする。
しかしながら、樹脂と相溶させるためと、必要品質を出す為に、エステル系と非エステル系低融点離型剤を共に用いる必要があった。また顔料を含まないトナーにおける場合、相対的に表面露出する離型剤の量が増加してしまう問題が残る。
本発明の目的は、上記の問題点・欠点を解消し、離型性、低温定着性及び耐熱保存性が良好な透明トナーを提供することにある。
<トナー>
本発明のトナーとしては、少なくとも一種類はポリエステル系樹脂を含む母体樹脂、エステル系離型剤を必須成分とする。なお、トナーには、流動性や現像性、帯電性を補助するため必要に応じて、外添剤を添加したり、異形化剤を添加したり、帯電制御剤を添加したり、また別の樹脂により表面を覆ったコアシェル構造や、表層に別の樹脂を配置して海島構造を有していたりしてもよい。
母体樹脂としては、ポリエステル、ポリウレタン、ポリウレア、エポキシ樹脂、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂などが挙げられる。また、異なる樹脂が化学的に結合したハイブリッド樹脂を使用してもよい。さらに、トナーを水系媒体中で製造する方法(少なくとも結着樹脂成分及び離型剤を有機溶媒中に含んでなる油相が水系媒体(水相)中に分散されたO/W型分散液から、有機溶媒を除去することでトナーを造粒する方法)が採られる場合には、樹脂の末端もしくは側鎖に反応性官能基を導入し、トナーの製造過程において結合させることにより伸長させてもよい。
なお、前記酸価は、JIS K1557−1970に準じて測定される。
ポリオール(1)としては、ジオール(1−1)と3価以上のポリオール(1−2)が挙げられ、(1−1)単独、または(1−1)と少量の(1−2)の混合物が好ましい。ジオール(1−1)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;3,3′−ジフルオロ−4,4′−ジヒドロキシビフェニル、等の4,4′−ジヒドロキシビフェニル類;ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、1−フェニル−1,1−ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン(別名:テトラフルオロビスフェノールA)、2,2−ビス(3−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン等のビス(ヒドロキシフェニル)アルカン類;ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル等のビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル類;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上のポリオール(1−2)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
ポリカルボン酸(2)としては、ジカルボン酸(2−1)と3価以上のポリカルボン酸(2−2)が挙げられ、(2−1)単独、または(2−1)と少量の(2−2)の混合物が好ましい。ジカルボン酸(2−1)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルキレンジカルボン酸(マレイン酸、フマル酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)、3−フルオロイソフタル酸、2−フルオロイソフタル酸、2−フルオロテレフタル酸、2,4,5,6−テトラフルオロイソフタル酸、2,3,5,6−テトラフルオロテレフタル酸、5−トリフルオロメチルイソフタル酸、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2'−ビス(トリフルオロメチル)−4,4′−ビフェニルジカルボン酸、3,3'−ビス(トリフルオロメチル)−4,4′−ビフェニルジカルボン酸、2,2'−ビス(トリフルオロメチル)−3,3′−ビフェニルジカルボン酸、ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸無水物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルキレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上のポリカルボン酸(2−2)としては、炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、ポリカルボン酸(2)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いてポリオール(1)と反応させてもよい。ポリオールとポリカルボン酸の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/2、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.3/1〜1/1.3である。
また、得られるトナーの力学的強度を高めたり、静電潜像現像用トナーとして用いる場合においては先の力学的強度に加え定着時における高温オフセットを防止したりする目的で、油相中に末端にイソシアネート基を有する変性樹脂を溶解してトナーを得ても良い。変性樹脂を得る方法としては、イソシアネート基を含有するモノマーとともに重合反応をしてイソシアネート基を有する樹脂を得る方法、末端に活性水素を有する樹脂を重合して得た後、ポリイソシアネートと反応させることでポリマー末端にイソシアネート基を導入する方法などが挙げられるが、末端にイソシアネート基を導入するという制御性から後者の方法が好ましく採用されうる。
変性樹脂のイソシアネート基は、水相中で油相を分散させ粒子を得る過程で加水分解をして一部はアミノ基となり、生成したアミノ基は未反応のイソシアネート基を反応していき、伸長反応が進行していく。上記の反応以外にも伸長反応を確実に反応させる、もしくは架橋点を導入する目的で、アミン化合物を併用することができる。アミン化合物(B)としては、ジアミン(B1)、3価以上のポリアミン(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。
アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。
B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリン化合物などが挙げられる。
イソシアネート基を有するプレポリマー(A)とアミン類(B)の比率は、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の数がイソシアネート基を有するプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]の数の4倍以下、好ましくは2倍以下、より好ましくは1.5倍以下、さらに好ましくは1.2倍以下である。4倍を超えると、過剰のアミノ基がイソシアネートをブロックしてしまい変性樹脂の伸長反応が起きないため、ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
本発明のトナーには、低温定着性を向上させるために結晶性ポリエステルが含有されていてもよい。結晶性ポリエステルも前述のポリオールとポリカルボン酸の重縮合物として得られるが、ポリオールとしては脂肪族ジオールが好ましく具体的にはエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール等が挙げられ、その中でも1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールや1,8−オクタンジオールが好ましく、さらに好ましくは1,6−ヘキサンジオールである。
前記結晶性ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、500〜6,000が好ましく、700〜5,500がより好ましい。
前記重量平均分子量(Mw)と前記数平均分子量(Mn)との比で表される分子量分布(Mw/Mn)は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、2〜8が好ましい。
前記分子量分布(Mw/Mn)が、2未満であると、製造が困難で、コストがかかることがあり、8を超えると、シャープメルト性が悪化することがある。
前記結晶性ポリエステル樹脂の融点は、例えば、示差走査型熱量測定(DSC)により得られるDSC曲線により測定することができる。
帯電性、保存性をより高めるために、シェル粒子をトナー表面近傍に配置させても良い。シェル粒子は、水系媒体中に分散されたものを用いることができる。シェル粒子を構成する樹脂としてはビニル系樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ポリウレア、エポキシ樹脂等が挙げられる。この中で水系媒体に分散したシェル粒子を簡便に得られることからビニル系樹脂が好ましい。シェル粒子の水系分散体を得る方法としては、乳化凝集法、懸濁重合法、分散重合法など公知の重合法によれば良い。
(a)モノマー混合物を懸濁重合法、乳化重合法、シード重合法または分散重合法等の重合反応により反応させ、シェル粒子の分散液を製造する。
(b)あらかじめモノマー混合物を重合し、得られた樹脂を機械回転式またはジェット式等の微粉砕機を用いて粉砕し、次いで、分級することによってシェル粒子を製造する。
(c)あらかじめモノマー混合物を重合し、得られた樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液を、霧状に噴霧することによりシェル粒子を製造する。
(d)あらかじめモノマー混合物を重合し、得られた樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液に溶剤を添加するか、またはあらかじめ溶剤に加熱溶解した樹脂溶液を冷却することによりシェル粒子を析出させ、次いで、溶剤を除去してシェル粒子を製造する。
(e)あらかじめモノマー混合物を重合し、得られた樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液を、適当な分散剤存在下で水性媒体中に分散させ、これを加熱または減圧等によって溶剤を除去する。
(f)あらかじめモノマー混合物を重合し、得られた樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液中に適当な乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化する。
本発明において、離型剤は必須になる。一般に離型剤を加えることで定着離型性を高めることが出来る。離型剤としては、ワックスやシリコーンオイルなどの、定着プロセスで加熱されたときに十分に粘度が低く、かつトナーのほかの物質とも定着部材表面に相溶あるいは膨潤しにくい物質が使用される。保存安定性を考えると、通常保管時にトナー中で固体として存在するワックスを用いるのか好ましい。
前記分子量に対するエステル基の数は以下の式に従い求めることができる。
[エステル基の数]
={([鹸化価]―[酸価])/56.11}×[離型剤重量平均分子量]÷1000
鹸化価は次のようにして測定される。
即ち、離型剤の鹸化価はJIS K0070−1992に準じて測定される。離型剤1gをTHF10mlに溶解させる。このTHF溶解液全量と、0.5mol・L-1の水酸化カリウム・エタノール溶液25mlを、冷却管を付けた三角フラスコに加え、スターラーで攪拌しながら穏やかに加熱し還流しながら反応させる。常温に放冷後、指示薬としてフェノールフタレイン指示薬を1ml加え0.5mol・L-1の塩酸を徐々に加え、指示薬の淡紅色が現れなくなるまで中和を行った。このときの塩酸の体積をAとする。
次に空滴定を行う。先ほどの還流に用いた0.5mol・L-1の水酸化カリウム・エタノール溶液25mlに対し、フェノールフタレイン指示薬を1ml加え0.5mol・L-1の塩酸を徐々に加え、指示薬の淡紅色が現れなくなるまで中和を行った。このときの塩酸の体積をBとする。すると鹸化価は以下の式で算出される。
[鹸化価]={(B−A)×[塩酸溶液ファクター]×28.05}
前記エステル基を含む離型剤の重量平均分子量は、後記〔分子量測定(GPC)〕の測定法により求めることができる。
離型剤はトナー中に2〜25重量%、好ましくは3〜20重量%、より好ましくは4〜15重量%含まれているのが良い。2重量%未満であると、定着離型性向上効果が発揮できず、また25重量%を超えるとトナーの機械強度が低下する。
有機溶剤は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、後の溶剤除去が容易になる点から好ましい。このような有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。
水系媒体としては、水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用することもできる。混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノール、イソプロパノール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などが挙げられる。
水系媒体中に油相を分散させて液滴を作成するために界面活性剤が用いられる。界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどの陰イオン界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの四級アンモニウム塩型の陽イオン界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムベタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。
上記水系媒体中に、トナー組成物の溶解物または分散物を、無機分散剤またはトナーの存在する中分散させてもよい。無機分散剤としては、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ハイドロキシアパタイトなどが用いられる。分散剤を用いたほうが、粒度分布がシャープになるとともに分散が安定である点で好ましい。
高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの窒素原子、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
なお、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナーからリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
帯電制御剤は公知のものが全て使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、四級アンモニウム塩(フッ素変性四級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩、カリックスアレーン誘導体、等である。
外添剤としては、公知の無機微粒子および高分子系微粒子を好ましく用いることができる。この外添加剤の一次粒子径は、5nm〜2μmであることが好ましく、特に5nm〜500nmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この外添加剤の使用割合は、トナーの0.01〜5重量%であることが好ましく、特に0.01〜2.0重量%であることが好ましい。
本発明の現像剤は、キャリアを有さない一成分系現像剤、即ち、磁性トナー又は非磁性トナーであってもよいが、キャリアをさらに有する二成分系現像剤であることが好ましい。二成分系現像剤中のキャリアとトナーの含有比は、キャリア100質量部に対してトナー1〜10質量部が好ましい。キャリアとしては、粒子径が20〜200μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉等を用いることができる。
また、被覆樹脂は、必要に応じて、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛等の導電粉等を含有していてもよい。
導電粉は、平均粒子径が1μm以下であることが好ましい。平均粒子径が1μmを超えると、電気抵抗の制御が困難になることがある。
〔混練・粉砕法〕
混練・粉砕法は、例えば、少なくとも結着樹脂及び離型剤を含有するトナー材料を溶融混練し、得られた混練物を粉砕し、分級することにより、トナーの母体粒子を製造する方法である。
前記分級は、前記粉砕で得られた粉砕物を分級して所定粒径の粒子に調整する。前記分級は、例えば、サイクロン、デカンター、遠心分離器等により、微粒子部分を取り除くことにより行うことができる。
本発明のトナーの製造方法としては、粉砕法に比べシャープな粒度分布が得られ、画像の均一性を向上させることができる点で、水系媒体中でトナーを造粒する方法が好ましく、少なくとも結着樹脂成分及び離型剤を有機溶媒中に含んでなる油相が水系媒体中に分散されたO/W型分散液から、有機溶媒を除去することでトナーを造粒する方法が好ましい。
有機溶媒中に樹脂などを溶解あるいは分散させた油相を作成する方法としては、有機溶媒中に攪拌をしながら樹脂などを徐々に添加していき、溶解あるいは分散させればよい。有機溶媒中で、必要に応じて分散助剤を添加し、離型剤、帯電制御剤を湿式で分散を行い、ウエットマスターを得ることが望ましい。さらに別の手段として、有機溶媒の沸点未満で溶融するようなものを分散するのであれば、有機溶媒中で、必要に応じて分散助剤を添加し、分散質とともに攪拌しながら加熱を行い、一旦溶解させた後、攪拌もしくはせん断しながら冷却を行うことによって晶析を行い、分散質の微結晶を生成させる方法を行っても良い。以上の手段を用いて分散された離型剤、帯電制御剤は、有機溶媒中に樹脂とともに溶解あるいは分散された後、さらに分散を行っても良い。分散に際しては公知のビーズミルやディスクミルなどの分散機を用いることができる。
水系媒体中に前述の工程で得られた油相を分散させ、油相からなるトナー母体が分散した分散液を作成する方法としては、特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。5分を超えて分散を行うと、望ましくない小径の粒子が残存してしまったり、分散が過分散状態になって系が不安定になり凝集体や粗大粒子が発生したりすることがあるので好ましくない。分散時の温度としては、通常、0〜40℃、好ましくは10〜30℃である。40℃を超えると分子運動が活発になることから分散安定性が低下し凝集体や粗大粒子が発生しやすくなるため好ましくない。また、0℃未満になると分散体の粘度が高くなり、分散に必要なせん断エネルギーが増大するため製造効率が低下する。界面活性剤は、前述のシェル粒子の製造法に関する説明で記載したものと同じものが使用できるが、溶媒を含む油滴を効率よく分散するためには、HLBが高めのジスルホン酸塩のものが好ましい。界面活性剤は、水系媒体中での濃度が1〜10重量%、好ましくは2〜8重量%、より好ましくは3〜7重量%の範囲にあるのが良い。10重量%を超えると、油滴が小さくなりすぎたり、逆ミセル構造を形成して逆に分散安定性が低下して油滴の粗大化が発生したりするため好ましくない。また1重量%未満では油滴の分散を安定に行うことができずに油滴が粗大化してしまうため好ましくはない。帯電制御剤は、油相に予め分散させた状態で添加しておくことが望ましい。
ここにいう表層樹脂層とは、トナー母体表面が持つ隆起した部分もしくは、トナー表面を覆ったシェル粒子の凝集集合体である。シェル粒子の融着の仕方は限定されず、例えば球体でその一部または全てが埋没している形状、溶解し、複数の粒子が凝集、結着することにより作られたペースト状が挙げられる。
このほかにトナー母体と表層樹脂微粒子を混合攪拌し、機械的に付着、被覆させる方法がある。
得られた樹脂分散体から有機溶剤を除去するためには、系全体を攪拌しながら徐々に昇温し、液滴中の有機溶剤を完全に蒸発除去する方法を採用することができる。あるいはまた、得られた樹脂分散体を攪拌しながら乾燥雰囲気中に噴霧して、液滴中の有機溶剤を完全に除去することも可能である。もしくは、樹脂分散体を攪拌しながら減圧し、有機溶媒を蒸発除去しても良い。後の2つの手段は、最初の手段と併用することも可能である。乳化分散体が噴霧される乾燥雰囲気としては、空気、窒素、炭酸ガス、燃焼ガス等を加熱した気体、特に使用される最高沸点溶媒の沸点以上の温度に加熱された各種気流が一般に用いられる。スプレードライヤー、ベルトドライアー、ロータリーキルンなどの短時間の処理で十分、目的とする品質が得られる。
末端にイソシアネート基を有する変性樹脂を添加している場合は、イソシアネートの伸長・架橋反応を進めるために熟成工程を行っても良い。熟成時間は通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜65℃、好ましくは35〜50℃である。
上記の方法で得られたトナーの分散液には、副材料が含まれているため、これからかトナーのみを取り出すために洗浄を行う。トナーの洗浄方法としては、遠心分離法、減圧濾過法、フィルタープレス法などの方法があるが、特に限定されるものではない。いずれの方法によっても、トナーと10倍等量の水を混合させた際の溶液のイオン伝道度が10 μS/cm以下になるようにトナー洗浄する必要がある。この洗浄に用いる水系溶媒は水あるいは水にメタノール、エタノールなどのアルコールを混合した混合溶媒を用いるが、コストや排水処理などによる環境負荷を考えると、水を用いるのが好ましい。
洗浄されたトナーは水系媒体を多く抱き込んでいるため、乾燥を行い、水系媒体を除去することでトナーのみを得ることができる。乾燥方法としては、スプレードライヤー、真空凍結乾燥機、減圧乾燥機、静置棚乾燥機、移動式棚乾燥機、流動槽乾燥機、回転式乾燥機、攪拌式乾燥機などの乾燥機を使用することができる。乾燥されたトナーは最終的に水分が1%未満になるまで乾燥を行うのが好ましい。また、乾燥後のトナーは軟凝集をしており使用に際して不都合が生じる場合には、ジェットミル、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、コーヒーミル、オースターブレンダー、フードプロセッサーなどの装置を利用して解砕を行い、軟凝集をほぐしても良い。
本発明のトナーにおいては、なるべく均一な粒子径であることが望ましい。トナーの体積平均粒径が3〜9μm、好ましくは4〜7μmの範囲にあることが好ましい。3μm未満ではトナー付着力が相対的に増大し、電界によるトナー操作性が落ちるため好ましくない。また、9μmを超える場合は、細線の再現性など画像品位が低下する。また、前記トナーの体積平均粒径と個数平均粒径の比(体積平均粒径/個数平均粒径)は、1.25以下が好ましく、1.20以下がより好ましく、1.17以下がさらに好ましい。1.25を超えると、繰り返し使用するうちに粒径の大きなトナーもしくは場合によっては小さなトナーが消費され、現像装置内に残存するトナーの平均粒径が変化するため、残存したトナーを現像するための最適な現像条件がずれてしまい、その結果、帯電不良、搬送量の極端な増加もしくは減少、トナー詰まり、トナーこぼれなど諸現象が発生しやすくなる。
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、さらに測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子またはトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの体積平均粒径(D4)、個数平均粒径(D1)を求めることができる。
トナーの平均円形度は0.930〜0.990、好ましくは0.950〜0.980、さらに好ましくは0.960〜0.970とするのがよい。平均円形度が0.930未満であると、トナーの流動性が低いため現像における不具合を起こしやすく、また転写効率も低下する。円形度が0.990を超えると、クリーニング不良を引き起こしやすくなるので好ましくない。
トナーのTHF可溶成分の重量平均分子量は5000〜15000、好ましくは7000〜11000であるのが望ましい。5000未満であると保管性が悪くなり、15000を超えると定着を阻害する傾向がみられる。
また、THF可溶成分の標準偏差は3.80未満、好ましくは3.10未満であるのが望ましい。3.80以上であると保存性が悪く、定着をも阻害する傾向がみられる。
離型剤含有表面溶剤抽出成分とは、表面近傍に配置されている離型剤が有機溶剤により抽出された成分のことであり、その成分量の多い、少ないは表面に配置された離型剤の量の目安として意味をもつものである。
本発明のトナーにおいては、離型剤含有表面溶剤抽出成分量は12mg/g以上、19mg/g未満、好ましくは14mg/g以上、17mg/g未満である。12mg/g以上未満であるとトナーの離型性が得られなくなるといった不具合が見受けられる。また、19mg/g以上であると保管性の悪化といった不具合が見受けられる。この抽出成分量を12mg/g以上、19mg/g未満にするには、例えば離型剤と樹脂とのそれぞれの官能基を持つ樹脂を添加したり、表面樹脂により被覆させたりすることで可能である。なお、離型剤含有表面溶剤抽出成分量の算出については後記のとおりである。
本発明の透明トナーは、着色度(X−Rite社製色度計、Model 938にて測定される反射濃度ID)が0.5未満、好ましくは0.3未満である。0.5以上では透明トナーとしては不適である。
油相の固形分濃度の測定は以下のようにして行った。あらかじめ質量が正確に秤量されたアルミ皿(1〜3g程度)の上に、油相2g程度を30秒以内に乗せ、乗せた油相の質量を正確に秤量する。これを150℃のオーブンに1時間入れ溶媒を蒸発させた後、オーブンから取り出し放置冷却し、アルミ皿と油相固形分を合わせた質量を電子天秤で測定する。アルミ皿と油相固形分を合わせた質量からアルミ皿の質量を引いて油相固形分の質量を算出し、それを乗せた油相の質量で除して油相の固形分濃度を算出する。また、油相中の固形分に対する溶媒の量の割合は、油相の質量から油相固形分の質量を引いた値(溶媒の質量)を油相固形分の質量で除した値である。
樹脂および離型剤の酸価はJIS K1557−1970に準じて測定される。具体的な測定方法を以下に示す。試料の粉砕品約2gを精秤する(W(g))。200mlの三角フラスコに試料を入れ、トルエン/エタノール(2:1)の混合溶液100mlを加え、5時間溶解した後、指示薬としてフェノールフタレイン溶液を加える。0.1規定の水酸化カリウムアルコール溶液を用いて上記溶液をビュレットを用いて滴定する。この時のKOH溶液の量をS(ml)とする。ブランクテストをし、この時のKOH溶液の量をB(ml)とする。次式により酸価を計算する。
酸価=〔(S−B)×f×5.61〕/W
(f:KOH溶液のファクター)
使用するポリエステル樹脂などの熱特性を測定する方法としては、例えば示差走査熱量計(例えばDSC−6220R:セイコーインスツル社)を用いて、まず、室温から昇温速度10℃/minで150℃まで加熱した後、150℃で10min間放置、室温まで試料を冷却して10min放置、再度150℃まで昇温速度10℃/minで加熱して、ガラス転移点以下のベースラインと、ガラス転移を示す曲線部分の接線との交点で求めることができる。
樹脂、トナーのTHF抽出成分および離型剤の分子量測定は、GPC(gel permeation chromatography)によって、以下の条件で測定した。
・装置:GPC−150C(ウォーターズ社製)
・カラム:KF801〜807(ショウデックス社製)
・温度:40℃
・溶媒:THF(テトラヒドロフラン)
・流速:1.0mL/分
・試料:濃度0.05〜0.6%の試料を0.1mL注入した。
以上の条件で測定した樹脂の分子量分布から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して樹脂の数平均分子量および重量平均分子量を算出した。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、昭和電工社製ShowdexSTANDARDのStd.No S−7300、S−210、S−390、S−875、S−1980、S−10.9、S−629、S−3.0、S−0.580、トルエンを用いた。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いた。ファーストピークを用いて分子量を求めた。また重量平均分子量の標準偏差はファーストピークのそれぞれの電位値に対して算出した。
トナー0.1 gを6,000 kg重の付加となるように、1分間プレスしディスク化したものを用い、ディスクの表面をPerkin Elmer社製FT−IRにて、ATR法(Geクリスタル使用)により測定した。吸光度において828cm−1のピーク強度(樹脂成分)に対する2850cm−1のピーク強度(Wax成分)の相対強度比(P2850/P828)を離型剤相対強度とした。
図1に本発明を適用した画像形成装置の概略を示す。
画像形成装置100は、カラーレーザプリンタであるが、他のタイプのプリンタ、ファクシミリ、複写機、複写機とプリンタとの複合機等、他の画像形成装置であっても良い。画像形成装置100は、外部から受信した画像情報に対応する画像信号に基づき画像形成処理を行なう。画像形成装置100は、一般にコピー等に用いられる普通紙の他、OHPシートや、カード、ハガキ等の厚紙や、封筒等の何れをもシート状の記録媒体として画像形成を行なうことが可能である。
感光体ドラム20Y、20M、20C、20Wは、本体99の内部のほぼ中央部に配設された無端のベルトとして構成された転写ベルト11の外周面側すなわち作像面側に位置している。
張架ローラ33は、転写ベルト11を介して2次転写装置5を当接されており、2次転写部57を形成している。張架ローラ66は、転写ベルト11に、転写に適した所定の張力を与える加圧部材としてのテンションローラたる機能を有している。
クリーニング装置13は、転写ベルト11上の残留トナー等の異物をブラシローラ68及びクリーニングブレード76で掻き取り、除去して、転写ベルト11をクリーニングする。
シート給送装置61は、最上位の転写紙Sの上面に押圧される給紙ローラとしての給送ローラ3を有しており、給送ローラ3が所定のタイミングで反時計回り方向に回転駆動されることにより、最上位の転写紙Sをレジストローラ対4に向けて給送するようになっている。
シート給送装置61から送り出された転写紙Sは、給紙路32を経てレジストローラ対4に至り、レジストローラ対4のローラ間に挟まれる。レジストローラ対4はその後、転写紙Sを2次転写部57に向けて給送する。
加圧部材は、回転体であれば、加圧ローラ94のようなローラ状でなくベルト状であっても良い。定着ローラ93、定着ベルト92はそれぞれ単独で、あるいはこれらの総称で、定着部材と言われるものである。
その際、温度検出手段86によって検出した温度に基づいて、ヒータランプ81の駆動が制御される。温度検出手段86は、サーモパイル85が定着ベルト92を介して加熱ローラ91に対向する位置に配設されていることから、実質的にこの位置に配設され、この位置において定着ベルト92の表面温度を検出するものとなっている。温度検出手段86がこの位置で温度を検出することにより、定着ベルト92の表面温度が良好に検出される。なお、温度検出手段は、少なくともこの位置に配設されていれば、他の位置にも配設可能である。定着装置6のその余については後述する。
クリーニング装置71Yは感光体ドラム20Yに対してカウンター方向で当接した図示しないクリーニングブレードである弾性ゴムブレードを備えており、1次転写ローラ12Yによる1次転写後に感光体ドラム20Y上に残留しているトナーをクリーニングブレードによって感光体ドラム20Yから掻き落として除去し感光体ドラム20Yをクリーニングする。
感光体ドラム20Y、20M、20C、20Wは、転写後に残留した転写残トナーをクリーニング装置71Y、71M、71C、71Wにより除去され、除電装置によって除電され、帯電装置79Y、79M、79C、79Wによる次の帯電に供される。
2次転写を終えた2次転写部57通過後の転写ベルト11は、クリーニング装置13に備えられたクリーニングブレード76によってその表面をクリーニングされ、次の転写に備える。
性に優れたものが選択される。
ゴム層92bは蓄熱機能を重視するため、その層厚L1は400μm以上、1000μm以下の範囲とすることが好ましいことが分かった。これは、層厚L1が400μmより小さいと蓄熱効果が十分現われず、トナーへの熱量が不十分になりやすく、光沢ムラが発生しやすくなるとともに、逆に、1000μmより大きいと熱慣性が大きくなりすぎ、立ち上がり特性が悪くなることによるものである。
これに対し、離型層92cは離型性を重視して用いるので、その層厚L2は層厚L1に比べ小さくても十分その機能を果たすものであり、2μm以上、20μm以下の範囲とすることが好ましいことが分かった。これは、層厚L2が2μmより小さいと、耐久性が不足するとともに、逆に、20μmより大きいと熱輸送量に問題が生じ、光沢ムラが発生しやすくなることによるものである。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、シクロヘキサン−1,4−ジオール100部、テレフタル酸123部、アジピン酸173部およびジブチルチンオキサイド1部を入れ、常圧230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で8時間反応した。その後、反応容器に無水トリメリット酸26部を入れ、180℃、常圧で2時間反応し、[ポリエステル1]を得た。[ポリエステル1]は、数平均分子量3800、重量平均分子量27000、ガラス転移温度(Tg)44℃、酸価12mgKOH/gであった。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物264部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物523部、テレフタル酸123部、アジピン酸173部およびジブチルチンオキサイド1部を入れ、常圧230℃で3時間反応した。その後、反応容器に無水トリメリット酸26部を入れ、180℃、常圧で2時間反応し、[ポリエステル2]を得た。[ポリエステル2]は、数平均分子量3000、重量平均分子量30000、Tg52℃、酸価14mgKOH/gであった。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物264部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物523部、テレフタル酸123部、アジピン酸173部およびジブチルチンオキサイド1部を入れ、常圧230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で8時聞反応した。その後、反応容器に無水トリメリット酸26部を入れ、180℃、常圧で2時間反応し、[ポリエステル3]を得た。[ポリエステル3]は、数平均分子量4000、重量平均分子量47000、Tg65℃、酸価12mgKOH/gであった。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、1,6−ヘキサンジオール500部、セバシン酸857部、ジブチルチンオキサイド2.5部を入れ、常圧200℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で1時聞反応し、[結晶性ポリエステル]を得た。
[結晶性ポリエステル]は、DSC測定にて64℃で吸熱ピークを示した。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部およびジブチルスズオキシド2部を仕込み、常圧下、230℃で8時間反応させた。次に、10〜15mmHgの減圧下で、5時間反応させて、[中間体ポリエステル1]を合成した。得られた[中間体ポリエステル1]は、数平均分子量が2200、重量平均分子量が9700、酸価が0.5mgKOH/g、水酸基価が52mgKOH/gであった。
次に、冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル1]410部、イソホロンジイソシアネート89部、酢酸エチル500部を入れ100℃で5時間反応し、[イソシアネート変性ポリエステル1]を得た。
中京油脂社製の、SELOSOL R−585(パラフィンワックス)を[離型剤1]として用いた。
ノナノール、デカノールおよびウンデカノール混合体620部およびノナン二酸、デカン二酸およびウンデカン二酸混合体340部を反応釜に加え硫酸マグネシウム20部と共に8時間加熱し脱水反応させ、合成エステルを得た。得られた結晶は[離型剤2]として用いた。
[離型剤2]は、その分子量に対するエステル基の数の比率(エステル基の数/分子量)は0.0041個/(g・mol−1)であり、平均分子量は490であった。
ノナノール、デカノールおよびウンデカノール混合体310部およびノナン酸、デカン酸およびウンデカン酸混合体340部を反応釜に加え硫酸マグネシウム10部と共に8時間加熱し脱水反応させ、合成エステルを得た。得られた結晶は[離型剤3]として用いた。
[離型剤3]は、その分子量に対するエステル基の数の比率(エステル基の数/分子量)は0.0029個/(g・mol−1)であり、平均分子量は348であった。
イコサノール、ヘンイコサノールおよびドコサノール混合体310部およびイコサン酸、ヘンイコサ酸およびドコサン酸混合体340部を反応釜に加え硫酸マグネシウム10部と共に8時間加熱し脱水反応させ、合成エステルを得た。得られた結晶は[離型剤4]として用いた。
[離型剤4]は、その分子量に対するエステル基の数の比率(エステル基の数/分子量)は0.0016個/(g・mol−1)であり、平均分子量は624であった。
(トナー製造工程)
〈油相作成工程〉
撹拌棒および温度計をセットした容器に、[ポリエステル1]545部、[離型剤2]272部、酢酸エチル1450部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間で30℃に冷却し、さらに1時間混合し[原料溶解液1]を得た。
[原料溶解液1]1500部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、5パスの条件で分散を行った。次いで、[ポリエステル1]の66%酢酸エチル溶液655部を加え、上記条件のビーズミルで1パスし、[離型剤分散液1]を得た。
[離型剤分散液1]976部をTKホモミキサー(特殊機化社製)で5,000rpmにて1分間混合した後、[イソシアネート変性ポリエステル1]88部加えTKホモミキサーで5,000rpmにて1分間混合し[プレーン油相1]を得た。得られた[プレーン油相1]の固形分を測定したところ52.0質量%であった。[プレーン油相1]の固形分質量に対し、6質量%のLR−147(日本カーリット社製)を加えTKホモミキサーで5,000rpmにて10分間混合し[油相1]を得た。
イオン交換水970部、分散安定用の有機樹脂微粒子(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の25wt%水性分散液40部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液95部、酢酸エチル98部を混合撹拌し[水相1]を得た。
得られた[油相1]1200部に[水相1]1200部を加え、ミキサーのせん断熱による温度上昇を抑えるために水浴で冷却をすることにより液中温度を20〜23℃の範囲になるように調整しながら、TKホモミキサーを用い回転数8,000〜15,000rpmで調整して2分間混合したのち、アンカー翼を取り付けたスリーワンモーターで回転数130〜350rpmの間に調整しながら10分間攪拌し、トナーとなる油相の液滴が水相に分散された[トナースラリー1]を得た。
撹拌機および温度計をセットした容器に、[トナースラリー1]を投入し、攪拌を行いながら30℃で8時間脱溶剤を行い、[分散スラリー1]を得た。[分散スラリー1]を少量スライドグラス上に置き、カバーガラスを挟んで光学顕微鏡にて200倍の倍率で様子を観察したところ、均一なトナーが観察された。また[分散スラリー1]を1ml取って10mlに希釈し、遠心分離を行ったところ、上澄み液は透明であった。
[分散スラリー1]100部を減圧濾過した後、
(1):濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(2):(1)の濾過ケーキにイオン交換水900部を加え、超音波振動を付与してTKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。リスラリー液の電気伝導度が10μC/cm以下となるようにこの操作を繰り返した。
(3):(2)のリスラリー液のpHが4となる様に10%塩酸を加え、そのままスリーワンモーターで攪拌30分後濾過した。
(4):(3)の濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。リスラリー液の電気伝導度が10μC/cm以下となるようにこの操作を繰り返し[濾過ケーキ1]を得た。[濾過ケーキ1]を循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い、[トナー母体1]が得られた。
上記で得た[トナー母体1]100部に、シリカ1(平均一次粒径が20nmの疎水性シリカHDK−2000(旭化成ワッカーシリコーン社製))0.7部をヘンシェルミキサーにて混合し、[トナー1]を得た。
また、THF可溶成分の重量平均分子量は4800であり、その可溶成分の標準偏差は3.70であった。
実施例1中、[離型剤2]272部を[離型剤2]181部に変更したこと以外は同様の方法で[トナー2]を得た。
[トナー2]は、体積平均粒径が5.5μm、円形度が0.970、FTIR−ATR法により求められる(P2850/P828)が0.178であった。
また、THF可溶成分の重量平均分子量は4800であり、その可溶成分の標準偏差は3.71であった。
実施例1中、 [離型剤2] 272部を[離型剤3]181部に変更したこと以外は同様の方法で[トナー3]を得た。
[トナー3]は、体積平均粒径が5.5μm、円形度が0.970、FTIR−ATR法により求められる(P2850/P828)が0.168であった。
また、THF可溶成分の重量平均分子量は4800であり、その可溶成分の標準偏差は3.70であった。
実施例1中、[離型剤2]を[離型剤4]に変更したこと以外は同様の方法で[トナー4]を得た。
[トナー4]は、体積平均粒径が5.5μm、円形度が0.970、FTIR−ATR法により求められる(P2850/P828)が0.149であった。
また、THF可溶成分の重量平均分子量は4800であり、その可溶成分の標準偏差は3.71であった。
実施例2中、[ポリエステル1]を[ポリエステル2]に変更したこと以外は同様の方法で[トナー5]を得た。
[トナー5]は、体積平均粒径が5.5μm、円形度が0.971、FTIR−ATR法により求められる(P2850/P828)が0.166であった。
また、THF可溶成分の重量平均分子量は5500であり、その可溶成分の標準偏差は3.88であった。
実施例5中、 [離型剤2]を[離型剤4]に変更したこと以外は同様の方法で[トナー6]を得た。
[トナー6]は、体積平均粒径が5.5μm、円形度が0.971、FTIR−ATR法により求められる(P2850/P828)が0.148であった。
また、THF可溶成分の重量平均分子量は5500であり、その可溶成分の標準偏差は3.88であった。
実施例6中、[ポリエステル2]を[ポリエステル3]に変更したこと以外は同様の方法で[トナー7]を得た。
[トナー7]は、体積平均粒径が5.5μm、円形度が0.970、FTIR−ATR法により求められる(P2850/P828)が0.148であった。
また、THF可溶成分の重量平均分子量は11000であり、その可溶成分の標準偏差は3.55であった。
実施例2中、[ポリエステル1]545部を[ポリエステル1]490部、[結晶性ポリエステル]550部に変更したこと以外は同様の方法で[トナー8]を得た。
[トナー8]は、体積平均粒径が5.5μm、円形度が0.970、FTIR−ATR法により求められる(P2850/P828)が0.169であった。
また、THF可溶成分の重量平均分子量は5200であり、その可溶成分の標準偏差は3.83であった。
実施例7中、[ポリエステル1]545部を[ポリエステル3]490部、[結晶性ポリエステル]550部に変更したこと以外は同様の方法で[トナー8]を得た。
[トナー9]は、体積平均粒径が5.5μm、円形度が0.970、FTIR−ATR法により求められる(P2850/P828)が0.139であった。
また、THF可溶成分の重量平均分子量は12000であり、その可溶成分の標準偏差は3.62であった。
(シェル剤の作成)
イオン交換水498部に、ドデシル硫酸ナトリウム0.7部を入れて80℃に加熱して溶解させ、水系媒体を得た。別途スチレン170部、アクリル酸ブチル30部入れて攪拌し、均一なモノマー溶液を得た。得られたモノマー溶液を水系媒体中に投入し、超音波ホモジナイザーVCX750(SONICS & MATERIALS Inc.)を用い、90〜110Wで10分間超音波照射を行いモノマー溶液を水系媒体中に分散させた。途中、超音波照射により液温が上昇するが、ウォーターバスなどにより、水温が50℃を超えないように調整した。得られた分散液を、冷却間、攪拌機および窒素導入管のついた反応容器中に移し、攪拌しながら60℃に保持し、過硫酸カリウム2.6部をイオン交換水104部に溶解させたものを加え、120分間重合反応を行った。その後冷却して、体積平均粒子径126 nmの白色の[シェル剤]を得た。得られた[シェル剤]を2mlシャーレに取り、分散媒を蒸発させて得られた乾固物を測定したところ、重量平均分子量が60000、Tgが52℃であった。
「得られた[油相1]1200部に[水相1]1200部を加え、ミキサーのせん断熱による温度上昇を抑えるために水浴で冷却をすることにより液中温度を20〜23℃の範囲になるように調整しながら、TKホモミキサーを用い回転数8,000〜15,000rpmで調整して2分間混合したのち、アンカー翼を取り付けたスリーワンモーターで回転数130〜350rpmの間に調整しながら10分間攪拌した。その後[シェル剤]を、トナー質量に対しシェル剤の固形分質量比が6%となるように加え、さらに10分間攪拌した。トナーとなる油相の液滴が水相に分散された[トナースラリー1]を得た。」
また、THF可溶成分の重量平均分子量は14500であり、その可溶成分の標準偏差は3.92であった。
実施例9中、〈トナー作成工程〉を実施例10のように変更し、[トナー11]を得た
[トナー11]は、体積平均粒径が5.6μm、円形度が0.973、FTIR−ATR法により求められる(P2850/P828)が0.149であった。
また、THF可溶成分の重量平均分子量は14900であり、その可溶成分の標準偏差は3.79であった。
実施例1の[離型剤2]を[離型剤1]へ変更し、[トナー0]を得た。
[トナー0]は、体積平均粒径が5.5μm、円形度が0.970、FTIR−ATR法により求められる(P2850/P828)が0.222であった。
また、THF可溶成分の重量平均分子量は4800であり、その可溶成分の標準偏差は3.70であった。
次に、得られた各[トナー0]〜[トナー11]を用いて、以下のように評価した。
<着色度評価>
−キャリアの作製−
トルエン100部に、シリコーン樹脂(オルガノストレートシリコーン)100部、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン5部、及びカーボンブラック10部を添加し、ホモミキサーで20分間分散させて、樹脂層塗布液を調製した。流動床型コーティング装置を用いて、体積平均粒径が50μmの球状マグネタイト1,000部の表面に樹脂層塗布液を塗布して、[キャリア1]を作製した。
−現像剤の作製−
各トナー5部と、前記[キャリア1]95部とを混合して、実施例1〜11及び比較例1の二成分現像剤を作製した。
−評価−
結果、12種類全てのトナー([トナー0]〜[トナー11])に対し、着色度が0.5未満であることを確認した。
離型剤含有表面溶剤抽出成分量は、室温にてトナー1gにn−ヘキサン3ml、メチルエチルケトン4 mlを加え、回転数120rpmで60 min、ジルコニアビーズ(φ=1mm)5gと共にロールミルで攪拌し、攪拌後の溶液をただちに吸引濾過し、濾液を40℃で30min真空乾燥して、表面より溶出した離型剤を定量することで得ることができる。濾別に用いるフィルターとしては、目開き1μmのPTFE製メンブランフィルター等を用いることが出来る。以下の評価基準で評価した。
◎:12mg/g以上15mg/g未満
○:15mg/g以上17mg/g未満
△:17mg/g以上19mg/g未満
×:19mg/g以上
定着ローラとして、テフロン(登録商標)ローラを使用した複写機MF2200(株式会社リコー製)の定着部を改造した装置を用いて、タイプ6200紙(株式会社リコー製)に、ベタ画像をトナー付着量0.8mg/cm2の条件で複写テストを行なった。
具体的には、定着温度を変化させて定着試験を行い、コールドオフセット温度(定着下限温度)を求めた。定着下限温度の評価条件は、紙送りの線速度を150mm/秒間〜200mm/秒間、面圧を1.2kgf/cm2、ニップ幅を4mmとした。
定着下限温度を以下の評価基準で評価した。
◎:130℃未満
○:130℃以上135℃未満
△:135℃以上140℃未満
×:140℃以上
トナーを10gずつ計量し、20mLのガラス容器に入れ、ガラス瓶をタッピング装置で100回タッピングした後、温度50℃、湿度80%にセットした恒温槽に24時間放置した後、針入度試験器(日科エンジニアリング社製、マニュアル記載条件)で針入度を測定し、以下の評価基準で評価した。
◎:針入度が20mm以上
○:針入度が15mm以上20mm未満
△:針入度が10mm以上15mm未満
×:針入度が10mm未満
20Y、20M、20C、20BK 像担持体
72Y、72M、72C、72BK クリーニング手段
79Y、79M、79C、79BK 帯電手段
81 加熱手段
86 温度検出手段
88Y、88M、88C、88BK プロセスカートリッジ
91 加熱ローラ
92 定着ベルト
92a 基材層
92b ゴム層
92c フッ素樹脂層
93 定着ローラ
94 加圧ローラ
99 画像形成装置本体
100 画像形成装置
L1 ゴム層の厚さ
L2 フッ素樹脂層の厚さ
S 記録媒体
Claims (10)
- 少なくとも1種類以上の母体樹脂、および離型剤から構成されるトナーであって、該母体樹脂の少なくとも1種類はポリエステル樹脂であり、該離型剤がエステル結合を含んだものであり、着色度が0.5未満、かつ該離型剤含有表面溶剤抽出成分が12mg/g以上、19mg/g未満であることを特徴とする透明トナー。
- FTIR−ATR法により求められる2850cm−1のピークと828cm−1のピークとの強度比(P2850/P828)が、0.09〜0.18の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の透明トナー。
- 前記離型剤の分子量に対するエステル基の数の比率(エステル基の数/分子量)が0.0010〜0.0040個/(g・mol−1)の範囲にあることを特徴とする請求項1又は2に記載の透明トナー。
- 前記離型剤の重量平均分子量が450〜700の範囲にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の透明トナー。
- 前記ポリエステル樹脂がフェノール系ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の透明トナー。
- トナーのゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるTHF可溶成分の重量平均分子量分布が5000〜15000であり、その可溶成分の標準偏差が3.80未満であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の透明トナー。
- 結晶性ポリエステル樹脂を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の透明トナー。
- 前記母体樹脂とは異なる樹脂により表面コーティングされている、または海島模様を有していることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の透明トナー。
- 画像形成装置に用いられる現像剤が、請求項1〜8のいずれかに記載の透明トナーを含む現像剤であることを特徴とする画像形成用現像剤。
- 画像形成装置に用いられ、像担持体と、帯電手段、現像手段、クリーニング手段のうちの少なくとも現像手段とを一体に有し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジであって、該現像手段において用いられるトナーが請求項1〜8のいずれかに記載の透明トナーであることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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- 2013-02-15 JP JP2013027660A patent/JP2014157223A/ja active Pending
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