JP2015121727A - 静電像現像用トナー及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】着色剤由来の着色部位がウレア結合及び/又はウレタン結合を介して樹脂構造の一部に結合する変性着色ポリエステル樹脂を含有していることを特徴とする静電像現像用トナー。
【選択図】図1
Description
例えば、電子写真法では、感光体上に静電荷像(潜像)を形成した後、トナーを用いて潜像を現像して、トナー画像を形成している。このトナーは通常、有色である。トナー画像は、通常、熱溶融性結着樹脂を含み、紙等の記録媒体上に転写された後、加熱等の方法で定着される。
このようなトナー組成物を粉砕する際には、粒径分布が広い粒子が形成されやすい。このとき、良好な解像度と階調性のある複写画像を得ようとすると、例えば、粒径5μm以下の微粉と、粒径20μm以上の粗粉とを分級により除去しなければならず、収率が非常に低くなるという問題がある。また、前記粉砕法では、着色剤、帯電制御剤等を熱可塑性樹脂中に均一に分散させることが困難であり、得られるトナーは、流動性、現像性、耐久性、画像品質等に悪影響が生じるという問題がある。
しかしながら、いずれにおいても、油相を水系媒体中で懸濁、造粒して得られるトナーにおいて、顔料がトナー表面に偏在することが考慮されていない。
そして、このマスターバッチ法は、粉砕トナーの製造のみならず、重合トナーの製造においても多用されてきた。換言すれば、重合法においても樹脂中への着色剤の均一分散は簡単なことではなかった。また、マスターバッチの製造における前記フラッシング法の採用は、着色剤の結着樹脂中への均一分散のためには機械的手段のみでなく、化学的手段の利用が有利であることを物語るものでもある。
しかしこれらは、着色部位−イソシアネート由来のウレタンブリッジ又は−ウレアブリッジ−ポリエステル樹脂骨格、の構造を有するものではなく、未だ改善の余地が多分にある。
また、特許文献11の特開2008−116613号公報には、示差熱測定における1回目の昇温過程での吸熱ピーク温度よりも2回目の昇温過程での吸熱ピーク温度が高い非結晶性ポリエステルを、50〜100℃の溶融温度の結晶性ポリエステル中に分散させてなる結着結果樹脂を用いたトナーは低温定着性と保存性を両立させることができるものである旨記載されており、特許文献12の特許第4661944号公報には、結晶性ポリエステルと非結晶性ポリエステルとを混練する際、最初は非結晶性ポリエステル樹脂の示差熱測定における吸熱ピーク温度付近で混練し、次に若干高い温度で混練することを内容とする静電荷現像用トナーの製法が開示されており、特許文献13の特開2010−139643号公報には、低温定着性が向上し、現像剤のつぶれによる潜像保持体や帯電部材等の表面への付着又は固着が抑制された非磁性一成分トナーを提供する目的で、トナー粒子の表面に外添された無機粒子の疎密値が一定範囲にある結晶性樹脂を用いた非磁性一成分トナーが開示されており、特許文献14の特開2010−230917号公報にも、低融解温度の結晶性ポリエステルを、特定Tgの非結晶性ポリエステル樹脂及び離型剤ワックスとブレンドして用いることが記載されている。
しかし、これら特許文献記載のトナーも、着色部位−イソシアネート由来のウレタンブリッジ又は−ウレアブリッジ−ポリエステル樹脂骨格、の構造を有するものを用いたトナーではない。
しかし、着色剤をポリエステル樹脂のいくつかまたはすべてに共有結合、つまり着色剤を任意に樹脂と共有結合させてしまうと、色変化が起こってしまう。
イソシアネートとの、アミンおよびアルコールの反応で形成するウレア基やウレタン基は、水酸基とカルボン酸で形成されるエステル基と比較すると、吸収波長帯の変化が小さいため、原着色剤の持つ特有の色をほぼ変化させずに用いることができる。
そして、着色剤(着色部位)がポリエステル樹脂と結合しているもの(変性着色ポリエステル)を用いることで、樹脂が均一に分散することと同様に着色剤(着色部位)も均一に分散させることができる。着色剤(着色部位)が分散していることで、着色度の高いトナーが得られる。
而して、前記課題は、つぎの(1)「着色剤由来の着色部位がウレア結合及び/又はウレタン結合を介して樹脂構造の一部に結合する変性着色ポリエステル樹脂を含有していることを特徴とする静電像現像用トナー」により解決される。
(2)「前記着色変性ポリエステルの源としての中間ポリエステル(活性水素基含有)における全活性水素含有部位に対する前記着色部位の割合が50〜90%であることを特徴とする前記(1)に記載の静電像現像用トナー。」
(3)「前記着色部位がPY185由来の部位であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の静電像現像用トナー。」
(4)「着色剤由来の着色部位がウレア結合及び/又はウレタン結合を介して結合する変性着色ポリエステル樹脂を含有しているトナーの製造方法であって、前記着色剤から形成され変性イソシアネート基を含有する変性着色剤を、活性水素基を含有する中間ポリエステルと反応させて、若しくは、イソシアネート基含有ポリエステルと活性水素基を含有する着色剤を反応させて、前記変性着色ポリエステルを形成する工程を含むことを特徴とする静電像現像用トナーの製造方法。」
(5)「前記イソシアネート基を含有する変性着色剤は、イソシアネート基を結合する前の原着色剤中の活性水素含有部位に結合したイソシアネート基を含有するものであり、ニトロ基をオスミウム−活性炭素還元法によりアミン基に変換させて前記原着色剤の該活性水素含有部位を生成する工程を含むことを特徴とする前記(4)に記載の静電像現像用トナーの製造方法。」
(6)「前記イソシアネート基を含有する変性着色剤は、前記原着色剤中の活性水素含有部位に結合したイソシアネート基を含有するものであり、前記ニトロ基が少なくとも2つであることを特徴とする前記(5)に記載の静電像現像用トナーの製造方法。」
(7)「前記イソシアネート基を含有する変性着色剤は、原着色剤中の活性水素含有部位に結合したイソシアネート基を含有するものであり、前記原着色剤のニトリル基が水素化ホウ素ナトリウムによるヒドリド還元によりアミン基に変換させて該活性水素含有部位を生成する工程を含むことを特徴とする前記(4)に記載の静電像現像用トナーの製造方法。」
(8)「潜像を担持する潜像担持体と、潜像担持体表面に均一に帯電を施す帯電手段と、帯電した該潜像担持体の表面に画像データに基づいて露光し、静電潜像を書き込む露光手段と、潜像を可視像化するトナーと、潜像担持体表面に形成された静電潜像にトナーを供給し現像する現像手段と、潜像担持体表面の可視像を被転写体に転写する転写手段と、被転写体上の可視像を定着させる定着手段と、を備える画像形成装置であって、前記トナーが、前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の静電像現像用トナーであることを特徴とする画像形成装置。」
(9)「潜像担持体と、少なくとも潜像担持体上の潜像をトナーを用いて現像する現像装置とを一体化して画像形成装置に対して着脱可能に構成したプロセスカートリッジにおいて、前記トナーが、前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の静電像現像用トナーであることを特徴とするプロセスカートリッジ。」
(10)「潜像担持体表面に均一に帯電を施す帯電工程と、帯電した潜像担持体の表面に画像データに基づいて露光し、静電潜像を書き込む露光工程と、潜像担持体表面に形成された静電潜像を現像し、可視像化する現像工程と、潜像担持体表面の可視像を被転写体に転写する転写工程と、被転写体上の可視像を定着させる定着工程と、を有し、前記現像工程に、前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の静電像現像用トナーを用いることを特徴とする画像形成方法。」
(11)「トナー母体粒子の体積平均粒径が3〜9μm、体積平均粒径と個数平均粒径の比(体積平均粒径/個数平均粒径)が、1.25以下、平均円形度が0.930以上0.990未満であることを特徴とする前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の静電像現像用トナー。」
(12)「前記(1)乃至(3)のいずれか又は前記(11)に記載の静電像現像用トナーを含む静電像現像剤。」
(13)「更に、キャリアーを含む前記(12)に記載の二成分静電像現像剤」。
(14)「前記(1)乃至(3)のいずれか又は前記(11)に記載の静電像現像用トナーを収納せるトナー容器。」
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のトナーは、少なくともポリエステル樹脂と着色剤(着色部位)とを結合させた形の変性着色ポリエステル樹脂を含むことを必須とする。換言すれば、着色剤由来の着色部位がウレア結合及び/又はウレタン結合を介してポリエステル樹脂構造の一部に結合する変性着色ポリエステル樹脂を含有していることを必須とする。
しかし例えば、つぎの(イ)〜(ハ)の製造方法のうちでは、(イ)及び(ロ)の方法が好ましく、(イ)の方法が最も好ましい。(イ)初めにイソシアネート基含有の変性着色剤を形成し、次に、形成され少なくとも1個の未反応イソシアネート基を含有する「変性着色剤」と「活性水素基を含有する中間ポリエステル」と反応させて、前記変性着色ポリエステルを形成する方法。
(ロ)初めに「活性水素基を含有する中間ポリエステル」から「イソシアネート基含有ポリエステル」を形成し、形成された該「イソシアネート基含有ポリエステル」と「活性水素基を含有する着色剤」とを反応させて前記変性着色ポリエステルを形成する方法。
(ハ)「活性水素基を含有する着色剤」と、「ブリッジ構造形成のため例えば2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物」と、「中間ポリエステル(活性水素基含有)」との3者を混合し3者を同時に反応させて前記変性着色ポリエステルを形成する方法。
または、ポリイソシアネート、例えばジ−若しくはトリ−イソシアネートのうちの一部イソシアネート基をマスキング(キャッピング又はブロッキング)したものを、アミノ基含有の着色料とウレタン化反応させ、つぎに、得られた変性着色料を昇温して該変性着色料中のマスキングから生じているカルバミン酸からイソシアネートを解離させて活性化してもよい。このような手法は、現在では所謂「一液型コーティング剤」、「一液型接着剤」として良く知られている。前記イソシアネート基のマスキングは、フェノール、オキシム、CH・酸化合物、重亜硫酸塩(MがSn,Zn,Fe等の金属であるMHSO3)などの求核材料によるイソシアネート基に対する求核性を利用したものである。生じたカルバミン酸は室温では安定で、昇温によりイソシアネートを生じる。
得られた変性着色ポリエステル樹脂は、粉砕トナー、及び重合トナー(準重合トナー、半重合トナーを含む)の製造における従来のマスターバッチに代えて、又は従来のマスターバッチに加えて、色材としても使用することができる。
そして例えば、各種トナー材料を含有する有機溶剤からなる油相を、水性相中に微小液滴状に分散してなるエマルションから有機溶剤を除去することによってトナー母体を調製するトナーの製造法に特に有利に用いることができる。また、このトナー製造法における前記分散過程では、所望により、トナー材料中の一部の重合性又は架橋性材料を重合又は架橋反応させてもよい。しかし、本発明のトナーは、このような製法によるものに限られる訳ではない。
本発明においては、上記のように、中間ポリエステル(原料ポリエステル樹脂)を含む油相を水性相で微細な油滴に分散しO/w型エマルションに分散する分散工程遂行中に、目的とするポリエステル樹脂(未変性ポリエステル樹脂)に部分重合又は部分架橋することができる。また、少なくとも1部の中間ポリエステルを、ウレタン変性及び/又はウレア変性ポリエステルに変換することができる。又はウレアブリッジ又はウレタンブリッジを介して着色部位と結合する変性ポリエステルに変換することができる。しかし、本発明におけるポリエステル樹脂は、このような製法によるものに限られる訳ではない。
また、水酸基価は、5mgKOH/g以上であることが好ましく、さらに好ましくは10mgKOH/g〜120mgKOH/g、特に好ましくは20mgKOH/g〜80mgKOH/gである。5未満では耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になることがある。120mgKOH/gを超えると造粒性が悪化することがあるため好ましくない。
そして、この水酸基価は、本発明における中間ポリエステル(活性水素基含有)における前記全活性水素含有部位を算出するための基とすることができる。その場合、前記「着色部位の割合が50〜90%」は、ポリエステルの1つの結合部位(活性水素含有基としての1個のOH基)に、例えば2分子以上のイソシアネートとH2O分子との反応により生じたウレア結合ブリッジを介して、1個の着色部位が結合する場合もあるが、前記「50〜90%」の内容は、そのような構造をも含む定義である。
ポリエステル樹脂のピーク分子量は、通常1000〜30000、好ましくは1500〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。1000以上であると耐熱保存性が良好となり、30000以下であると静電荷像現像用トナーとしては低温定着性が良好となる。
ポリオール(1)としては、ジオール(1−1)と3価以上のポリオール(1−2)が挙げられ、(1−1)単独、または(1−1)と少量の(1−2)の混合物が好ましい。
ジオール(1−1)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;3,3’−ジフルオロ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、等の4,4’−ジヒドロキシビフェニル類;ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、1−フェニル−1,1−ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン(別名:テトラフルオロビスフェノールA)、2,2−ビス(3−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン等のビス(ヒドロキシフェニル)アルカン類;ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル等のビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル類;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。
3価以上のポリオール(1−2)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
ポリカルボン酸(2)としては、ジカルボン酸(2−1)と3価以上のポリカルボン酸(2−2)が挙げられ、(2−1)単独、または(2−1)と少量の(2−2)の混合物が好ましい。
ジカルボン酸(2−1)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)、3−フルオロイソフタル酸、2−フルオロイソフタル酸、2−フルオロテレフタル酸、2,4,5,6−テトラフルオロイソフタル酸、2,3,5,6−テトラフルオロテレフタル酸、5−トリフルオロメチルイソフタル酸、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ビフェニルジカルボン酸、3,3’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ビフェニルジカルボン酸、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−3,3’−ビフェニルジカルボン酸、ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸無水物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。
ポリオールとポリカルボン酸の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/2、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.3/1〜1/1.3である。
本発明に必須な着色剤としては、水酸基またはアミノ基を少なくとも1基有する、若しくはそれら活性基を有するように誘導できるものを用いる必要がある。水酸基の前駆体としては例えばケトン基、カルボン酸基などを含む着色剤があげられ、アミン基の前駆体としては、ニトロ基、ニトロソ基などを含む着色剤があげられる。
本発明は変性着色ポリエステル樹脂を必須とする。この樹脂は末端にイソシアネート基を有する着色剤とポリエステル樹脂とを、窒素原子を介して結合しているものである。変性着色ポリエステル樹脂の樹脂部分を得る方法としては、イソシアネートを含有するモノマーとともに重合反応をしてイソシアネート基を有する樹脂を得る方法、末端に活性水素を有する樹脂を重合して得た後、ポリイソシアネートと反応させることでポリマー末端にイソシアネート基を導入する方法などが挙げられるが、着色剤の活性基をイソシアネート化させる方法が好ましく採用されうる。活性水素としては、水酸基(アルコール性水酸基およびフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられ、これらのうち好ましいものはアルコール性水酸基である。変性樹脂の骨格としては、粒子の均一性を考慮すると有機溶媒に溶解する樹脂と同じものを用いるのが好ましく、ポリエステル骨格を有するものが良い。アルコール性水酸基をポリエステルの末端に有する樹脂を得る方法としては、ポリオールとポリカルボン酸との重縮合において、ポリオールの官能基数をポリカルボン酸の官能基数よりも多めにして重縮合反応を行えばよい。
この樹脂部分と、水酸基やアミノ基といった活性基を有する着色剤とを適切な溶媒、例えば、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、などのエステルや、アセトン、エチルメチルケトン、エチルケトンなどのケトンや、ベンゼンなどの芳香族など、適切な溶媒を用いて反応させ、ウレタンやウレア結合を形成させればよい。また活性基を得るために、着色剤を予め化学処理し、ケトン基、カルボニル基、ニトロ基、ニトロソ基、ニトリル基などを水酸基、またはアミノ基に誘導しても良い。
変性ポリエステル樹脂の着色剤と未反応のイソシアネート基は、水相中で油相を分散させ粒子を得る過程で加水分解をして一部はアミノ基となり、生成したアミノ基は未反応のイソシアネート基を反応していき、伸長反応が進行していく。上記の反応以外にも伸長反応を確実に反応させる、もしくは架橋点を導入する目的で、アミン化合物を併用することができる。アミン化合物(B)としては、ジアミン(B1)、3価以上のポリアミン(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。
B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
アミン類(B)の比率は、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の数がイソシアネート基を有する変性着色ポリエステル樹脂中のイソシアネート基[NCO]の数の4倍以下、好ましくは2倍以下、より好ましくは1.5倍以下である。4倍を超えると、過剰のアミノ基がイソシアネートをブロックしてしまい変性樹脂の伸長反応が起きないため、ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化するなどの弊害を生じることが多い。
トナーに高帯電を付与するために帯電制御剤を用いてもよい。帯電制御剤としては公知のものが全て使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、四級アンモニウム塩(フッ素変性四級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩、カリックスアレーン等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、E−108、E−304(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。
また、本発明の乾式静電荷像現像用トナーは、定着離型性を高める目的で主部に離型剤を含有しても良い。離型剤としては、ワックスやシリコーンオイルなどの、定着プロセスで加熱されたときに十分に粘度が低く、かつトナー粒子のほかの物質とも定着部材表面に相溶あるいは膨潤しにくい物質が使用される。トナー粒子そのものの保存安定性を考えると、通常保管時にトナー粒子中で固体として存在するワックスを用いるのか好ましい。
ワックスとしては、長鎖炭化水素、カルボニル基含有ワックスなどがあり、長鎖炭化水素としては、ポリオレフィンワックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなど);石油系ワックス(パラフィンワックス、サゾールワックス、マイクロクリスタリンワックスなど);のほか、フィッシャートロプシュワックスも挙げられる。
カルボニル基含有ワックスとしては、ポリアルカン酸エステル(カルナウバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレートなど);ポリアルカノールエステル(トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなど);ポリアルカン酸アミド(エチレンジアミンジベヘニルアミドなど);ポリアルキルアミド(トリメリット酸トリステアリルアミドなど);およびジアルキルケトン(ジステアリルケトンなど)などが挙げられる。
この中で、特に離型性がよい長鎖炭化水素が好ましい。さらに、長鎖炭化水素を離型剤として用いる場合、カルボニル基含有ワックスを併用してもよい。離型剤はトナー粒子中に2〜25質量%、好ましくは3〜20質量%、より好ましくは4〜15質量%含まれているのが良い。2質量%以上であると、定着離型性向上効果が発揮され、また25質量%以下であるとトナー粒子の機械強度が高くなる。
低温定着性を向上させるために結晶性ポリエステルを含有させてもよい。結晶性ポリエステルも前述のポリオールとポリカルボン酸の重縮合物として得られるが、ポリオールとしては脂肪族ジオールが好ましく具体的にはエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール等が挙げられ、その中でも1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールや1,8−オクタンジオールが好ましく、さらに好ましくは1,6−ヘキサンジオールである。
なお、結晶性樹脂と非結晶性樹脂とは熱特性で判別される。
結晶性樹脂は、例えばDSC測定においてワックスのように明確な吸熱ピークを有する樹脂を指す。
一方、非結晶性樹脂はガラス転移に基づく緩やかなカーブが観測される。
外添剤としては、公知の無機微粒子および高分子系微粒子を好ましく用いることができる。この外添加剤の一次粒子径は、5nm〜2μmであることが好ましく、特に5nm〜500nmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この外添加剤の使用割合は、トナーの0.01〜5質量%であることが好ましく、特に0.01〜2.0質量%であることが好ましい。
このような流動化剤は表面処理を行って、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止することができる。例えばシランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどが好ましい表面処理剤として挙げられる。
トナーの製造方法は、特に限定されないが、溶解懸濁法、懸濁重合法、乳化凝集法等の公知の湿式造粒法、粉砕法などが挙げられる。粒径制御や形状制御のしやすさから、溶解懸濁法、乳化凝集法(乳化重合法)が好ましい。
有機溶媒中に変性着色ポリエステルや追加のポリエステルなどを溶解あるいは分散させた油相を作成する方法としては、有機溶媒中に攪拌をしながら変性着色ポリエステル樹脂、など含有成分を徐々に添加していき、溶解あるいは分散させればよい。
有機溶剤は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、後の溶剤除去が容易になる点から好ましい。このような有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチルなどの水不溶性溶剤の他に、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、THF(テトラヒドロフラン)などの水溶性溶剤を単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。有機溶媒中に溶解あるいは分散させる樹脂がポリエステル骨格を有する樹脂である場合、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系の溶媒もしくはメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系の溶媒を用いたほうが溶解性は高く好ましく、このなかでは溶媒除去性の高い酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトンが特に好ましい。
少なくとも界面活性剤を有する水系媒体中に前述の工程で得られた油相を分散させ、油相からなるトナーが分散した分散液を作成する方法としては、特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。5分を超えて分散を行うと、望ましくない小径の粒子が残存してしまったり、分散が過分散状態になって系が不安定になり凝集体や粗大粒子が発生したりすることがあるので好ましくない。分散時の温度としては、通常、0〜40℃、好ましくは10〜30℃である。40℃を超えると分子運動が活発になることから分散安定性が低下し凝集体や粗大粒子が発生しやすくなるため好ましくない。また、0℃未満になると分散体の粘度が高くなり、分散に必要なせん断エネルギーが増大するため製造効率が低下する。界面活性剤は、前述の凸用樹脂微粒子の製造法に関する説明で記載したものと同じものが使用できるが、溶媒を含む油滴を効率よく分散するためには、HLBが高めのジスルホン酸塩のものが好ましい。界面活性剤は、水系媒体中での濃度が1〜10質量%、好ましくは2〜8質量%、より好ましくは3〜7質量%の範囲にあるのが良い。10質量%を超えると、油滴が小さくなりすぎたり、逆ミセル構造を形成して逆に分散安定性が低下して油滴の粗大化が発生したりするため好ましくない。また1質量%未満では油滴の分散を安定に行うことができずに油滴が粗大化してしまうため好ましくはない。
水系媒体としては、水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用することもできる。
混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノール、イソプロパノール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などが挙げられる。
水系媒体中に油相を分散させて液滴を作成するために界面活性剤が用いられる。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどの陰イオン界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの四級アンモニウム塩型の陽イオン界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムベタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。
例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの窒素原子、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
洗浄されたトナー粒子は水系媒体を多く抱き込んでいるため、乾燥を行い、水系媒体を除去することでトナー粒子のみを得ることができる。乾燥方法としては、スプレードライヤー、真空凍結乾燥機、減圧乾燥機、静置棚乾燥機、移動式棚乾燥機、流動槽乾燥機、回転式乾燥機、攪拌式乾燥機などの乾燥機を使用することができる。乾燥されたトナー粒子は最終的に水分が1%未満になるまで乾燥を行うのが好ましい。また、乾燥後のトナー粒子は軟凝集をしており使用に際して不都合が生じる場合には、ジェットミル、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、コーヒーミル、オースターブレンダー、フードプロセッサーなどの装置を利用して解砕を行い、軟凝集をほぐしても良い。
トナーは体積平均粒径が3〜9μm、好ましくは4〜8μm、より好ましくは4〜7μmの範囲にあることが好ましい。3μm未満ではトナー付着力が相対的に増大し、電界によるトナー操作性が落ちるため好ましくない。また、9μmを超える場合は、細線の再現性など画像品位が低下する。
また、前記トナーの体積平均粒径と個数平均粒径の比(体積平均粒径/個数平均粒径)は、1.25以下が好ましく、1.20以下がより好ましく、1.17以下がさらに好ましい。1.25を超えると、トナーの粒径の均一性が低いため凸部の大きさにバラつきが生じやすい。また、繰り返すうちに粒径の大きなトナーもしくは場合によっては小さなトナーが消費され、現像装置内に残存するトナーの平均粒径が変化するため、残存したトナーを現像するための最適な現像条件がずれてしまい、その結果、帯電不良、搬送量の極端な増加もしくは減少、トナー詰まり、トナーこぼれなど諸現象が発生しやすくなる。
具体的には、ガラス製100mlのビーカーに10wt%界面活性剤「アルキルベンゼンスフォン酸塩ネオゲンSC−A」(第一工業製薬社製)を0.5ml添加して、各トナー0.5g添加しミクロスパーテルでかき混ぜ、次いでイオン交換水80mlを添加した。
得られた分散液を超音波分散器「W−113MK−II」(本多電子社製)で10分間分散処理した。
さらに、その分散液を上述のマルチサイザーIIIを用い、測定用溶液として「アイソトンIII」(ベックマンコールター社製)を用いて測定をおこなった。
トナーの平均円形度は0.930以上0.990未満、好ましくは0.940以上0.980未満、さらに好ましくは0.950以上0.960未満とするのがよい。平均円形度が0.930未満であると、トナーの流動性が低いため現像における不具合を起こしやすく、また転写効率も低下する。また平均円形度が0.990以上であるとクリーニング不良が起こりやすいので好ましくない。
トナーの平均円形度は、フロー式粒子像分析装置FPIA−3000により測定される。
具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.1〜0.5ml加え、さらに測定試料を0.1〜0.5g程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、分散液濃度を3,000〜1万個/μlとして前記装置によりトナーの形状および分布を測定することによって得られる。
本発明に係るこのような小サイズかつ狭い粒度分布、及び、球形のトナー粒子のトナーは、例えば重合法(前記油相を液滴状に分散した水系媒体中で部分伸長及び/又は部分架橋反応させる部分重合法を含む)等のケミカル法によって、比較的簡単に得ることができる。しかしこれは、粉砕法トナーの排除を意味するものではない。
油相の固形分濃度の測定は以下のようにして行った。あらかじめ質量が正確に秤量されたアルミ皿(1〜3g程度)の上に、油相2g程度を30秒以内に乗せ、乗せた油相の質量を正確に秤量する。これを150℃のオーブンに1時間入れ溶媒を蒸発させた後、オーブンから取り出し放置冷却し、アルミ皿と油相固形分を合わせた質量を電子天秤で測定する。アルミ皿と油相固形分を合わせた質量からアルミ皿の質量を引いて油相固形分の質量を算出し、それを乗せた油相の質量で除して油相の固形分濃度を算出する。また、油相中の固形分に対する溶媒の量の割合は、油相の質量から油相固形分の質量を引いた値(溶媒の質量)を油相固形分の質量で除した値である。
本発明の画像形成装置は、潜像を担持する潜像担持体と、潜像担持体表面に均一に帯電を施す帯電手段と、帯電した該潜像担持体の表面に画像データに基づいて露光し、静電潜像を書き込む露光手段と、潜像を可視像化するトナーと、潜像担持体表面に形成された静電潜像にトナーを供給し現像する現像手段と、潜像担持体表面の可視像を被転写体に転写する転写手段と、被転写体上の可視像を定着させる定着手段と、を少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、除電手段、クリーニング手段、リサイクル手段、制御手段等を有してなる。
次に本発明の実施形態に係る画像形成装置(プリンタ)の基本的な構成について図面を参照してさらに説明する。
複写装置本体150の中央部に設けられている中間転写ベルト50は、3個のローラ14、15及び16に張架されている無端ベルトであり、図中、矢印方向に移動することができる。ローラ15の近傍には、トナー像が記録紙に転写された中間転写ベルト50上に残留したトナーを除去するためのクリーニングブレードを有するクリーニング装置17が配置されている。ローラ14及び15により張架された中間転写ベルト50に対向すると共に、搬送方向に沿って、イエロー、シアン、マゼンタ及びブラックの画像形成ユニット120Y、120C、120M及び120Kが並置されている。また、画像形成ユニット120の近傍には、露光装置21が配置されている。さらに、中間転写ベルト50の画像形成ユニット120が配置されている側とは反対側には、二次転写ベルト24が配置されている。
なお、二次転写ベルト24は、一対のローラ23に張架されている無端ベルトであり、二次転写ベルト24上を搬送される記録紙と中間転写ベルト50は、ローラ16と23の間で接触することができる。また、二次転写ベルト24の近傍には、一対のローラに張架されている無端ベルトである定着ベルト26と、定着ベルト26に押圧されて配置された加圧ローラ27とを備える定着装置25が配置されている。なお、二次転写ベルト24及び定着装置25の近傍に、記録紙の両面に画像を形成する場合に、記録紙を反転させるためのシート反転装置28が配置されている。
各色の画像形成ユニット120で形成された各色のトナー像は、ローラ14、15及び16に張架されて移動する中間転写体50上に順次転写(一次転写)され、重ね合わされて複合トナー像が形成される。
あるいは、給紙ローラを回転して手差しトレイ54上の記録紙を繰り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。なお、レジストローラ49は、一般には接地されて使用されるが、記録紙の紙粉を除去するためにバイアスが印加された状態で使用されてもよい。次に、中間転写ベルト50上に形成された複合トナー像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転させることにより、中間転写ベルト50と二次転写ベルト24との間に記録紙を送出させ、複合トナー像を記録紙上に転写(二次転写)する。なお、複合トナー像を転写した中間転写ベルト50上に残留したトナーは、クリーニング装置17により除去される。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物264部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物523部、テレフタル酸100部、アジピン酸193部およびジブチルチンオキサイド1部を入れ、常圧230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で8時聞反応した。その後、反応容器に無水トリメリット酸26部を入れ、180℃、常圧で2時間反応し、[ポリエステル樹脂]を得た。[ポリエステル樹脂]は、数平均分子量4000、重量平均分子量47000、酸価12であった。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、イソフタル酸283部、無水トリメリット酸22部およびジブチルスズオキシド2部を仕込み、常圧下、230℃で8時間反応させた。次に、10〜15mmHgの減圧下で、5時間反応させて、[中間体ポリエステル]を合成した。得られた[中間体ポリエステル1]は、数平均分子量が2,200、重量平均分子量が9,700、酸価が0.5mgKOH/g、水酸基価が52mgKOH/gであった。
<変性着色剤1の合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中にイソホロンジイソシアネート268部を入れ、60度に恒温しながらPigment Yellow 7を155部、徐々に投入した。24時間反応させ、[変性着色剤1]を得た。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル]を220部、[変性着色剤1]を29.8部、酢酸エチル250部を入れ、5時間反応し、[変性着色ポリエステル1]を得た。
[変性着色ポリエステル1]の固形分が52.0重量%となるように酢酸エチルを加え、「TKホモミキサー(特殊機化製)で5,000rpmで3分間攪拌し、[油相1]を得た。
イオン交換水970部、分散安定用の有機樹脂微粒子(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の25wt%水性分散液40部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液95部、酢酸エチル98部を混合撹拌し[水相1]を得た。
得られた[油相1]133部に[水相1]227部を加え、ミキサーのせん断熱による温度上昇を抑えるために水浴で冷却をすることにより液中温度を20〜23℃の範囲になるように調整しながら、TKホモミキサーを用い回転数8,000rpmで2分間混合したのち、アンカー翼を取り付けたスリーワンモーターで回転数350rpmに調整しながら10分間攪拌し、芯粒子となる油相の液滴が水相に分散された[芯粒子スラリー1]を得た。
撹拌機および温度計をセットした容器に、[芯粒子スラリー1]を投入し、攪拌を行いながら30℃で8時間脱溶剤を行い、[分散スラリー1]を得た。
[分散スラリー1]100部を減圧濾過した後、
(1):濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(2):(1)の濾過ケーキにイオン交換水900部を加え、超音波振動を付与してTKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。リスラリー液の電気伝導度が10μC/cm以下となるようにこの操作を繰り返した。
(3):(2)のリスラリー液のpHが4となるように10%塩酸を加え、そのままスリーワンモーターで攪拌30分後濾過した。
(4):(3)の濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。リスラリー液の電気伝導度が10μC/cm以下となるようにこの操作を繰り返し[濾過ケーキ1]を得た。[濾過ケーキ1]を循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い、[トナー1]が得られた。[トナー1]の平均円形度は0.978であった。
<変性着色剤2の合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中にイソホロンジイソシアネート223部を入れ、60度に恒温しながらPigment Orange 24を201部、徐々に投入した。24時間反応させ、[変性着色剤2]を得た。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル]を220部、[変性着色剤2]を21.5部、酢酸エチル240部を入れ、5時間反応し、[変性着色ポリエステル2]を得た。
<変性着色剤3の合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中にイソホロンジイソシアネート223部を入れ、60度に恒温しながらPigment Red 40を149部、徐々に投入した。24時間反応させ、[変性着色剤3]を得た。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル]を220部、[変性着色剤3]を27.9部、酢酸エチル240部を入れ、5時間反応し、[変性着色ポリエステル3]を得た。
<変性着色剤4の合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中にイソホロンジイソシアネート223部を入れ、60度に恒温しながらPigment Green 10を328部、徐々に投入した。24時間反応させ、[変性着色剤4]を得た。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル]を220部、[変性着色剤4]を21.4部、酢酸エチル240部を入れ、5時間反応し、[変性着色ポリエステル4]を得た。
<変性着色剤5の合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中にメタノール2000部、Pigment Yellow 1を340部入れ一時間攪拌した。そこへ水素化ホウ素ナトリウム60部加えて反応させ、[変性着色剤誘導体5]を得た。脱溶媒後、イソホロンジイソシアネート223部を入れ、60度に恒温しながら24時間反応させ、[変性着色剤5]を得た。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル]を220部、[変性着色剤5]を28.5部、酢酸エチル240部を入れ、5時間反応し、[変性着色ポリエステル5]を得た。
<変性着色剤6の合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中にメタノール2000部、Pigment Yellow 3を395部入れ一時間攪拌した。そこへ水素化ホウ素ナトリウム30部加えて反応させ、[変性着色剤誘導体6]を得た。脱溶媒後、イソホロンジイソシアネート223部を入れ、60度に恒温しながら24時間反応させ、[変性着色剤6]を得た。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル]を220部、[変性着色剤6]を26.8部、酢酸エチル240部を入れ、5時間反応し、[変性着色ポリエステル6]を得た。
<変性着色剤7の合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中にメタノール2000部、Pigment Red1を293部入れ一時間攪拌した。そこへ水素化ホウ素ナトリウム30部加えて反応させ、[変性着色剤誘導体7]を得た。脱溶媒後、イソホロンジイソシアネート223部を入れ、60度に恒温しながら24時間反応させ、[変性着色剤7]を得た。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル]を220部、[変性着色剤7]を28.1部、酢酸エチル240部を入れ、5時間反応し、[変性着色ポリエステル7]を得た。
<変性着色剤8の合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中にメタノール2000部、Pigment Red6を328部入れ一時間攪拌した。そこへ水素化ホウ素ナトリウム30部加えて反応させ、[変性着色剤誘導体8]を得た。脱溶媒後、イソホロンジイソシアネート223部を入れ、60度に恒温しながら24時間反応させ、[変性着色剤8]を得た。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル]を220部、[変性着色剤8]を26.9部、酢酸エチル240部を入れ、5時間反応し、[変性着色ポリエステル7]を得た。
<変性着色剤9の合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中にメタノール2000部、Pigment Yellow185を337部入れ一時間攪拌した。そこへ水素化アルミニウムリチウム18部加えて反応させ、[変性着色剤誘導体9]を得た。脱溶媒後、イソホロンジイソシアネート223部を入れ、60度に恒温しながら24時間反応させ、[変性着色剤9]を得た。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル]を220部、[変性着色剤9]を26.7部、酢酸エチル240部を入れ、5時間反応し、[変性着色ポリエステル9]を得た。
<変性着色剤10の合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中にメタノール2000部、Solvent Red196を382部入れ一時間攪拌した。そこへ水素化アルミニウムリチウム18部加えて反応させ、[変性着色剤誘導体10]を得た。脱溶媒後、イソホロンジイソシアネート223部を入れ、60度に恒温しながら24時間反応させ、[変性着色剤10]を得た。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル]を220部、[変性着色剤10]を25.3部、酢酸エチル240部を入れ、5時間反応し、[変性着色ポリエステル10]を得た。
<変性着色剤11の合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中にメタノール2000部、Solvent Yellow138を421部入れ一時間攪拌した。そこへ水素化アルミニウムリチウム18部加えて反応させ、[変性着色剤誘導体11]を得た。脱溶媒後、イソホロンジイソシアネート223部を入れ、60度に恒温しながら24時間反応させ、[変性着色剤11]を得た。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル]を220部、[変性着色剤11]を25.3部、酢酸エチル240部を入れ、5時間反応し、[変性着色ポリエステル11]を得た。
<変性着色剤12の合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中にメタノール2000部、Pigment Yellow 1を340部入れ一時間攪拌した。そこへ5%Os/C(WAKO製 Osmium−Activated Carbon)20部加えて反応させ、[変性着色剤誘導体12]を得た。脱溶媒後、イソホロンジイソシアネート223部を入れ、60度に恒温しながら24時間反応させ、[変性着色剤12]を得た。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル]を220部、[変性着色剤12]を28.5部、酢酸エチル240部を入れ、5時間反応し、[変性着色ポリエステル12]を得た。
<変性着色剤13の合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中にメタノール2000部、Pigment Yellow 3を395部入れ一時間攪拌した。そこへ5%Os/C、20部加えて反応させ、[変性着色剤誘導体13]を得た。脱溶媒後、イソホロンジイソシアネート223部を入れ、60度に恒温しながら24時間反応させ、[変性着色剤13]を得た。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル]を220部、[変性着色剤13]を26.8部、酢酸エチル240部を入れ、5時間反応し、[変性着色ポリエステル13]を得た。
<変性着色剤14の合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中にメタノール2000部、Pigment Red1を293部入れ一時間攪拌した。そこへ5%Os/C、20部加えて反応させ、[変性着色剤誘導体14]を得た。脱溶媒後、イソホロンジイソシアネート223部を入れ、60度に恒温しながら24時間反応させ、[変性着色剤14]を得た。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル]を220部、[変性着色剤14]を28.1部、酢酸エチル240部を入れ、5時間反応し、[変性着色ポリエステル14]を得た。
<変性着色剤15の合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中にメタノール2000部、Pigment Red6を328部入れ一時間攪拌した。そこへ5%Os/C、20部加えて反応させ、[変性着色剤誘導体15]を得た。脱溶媒後、イソホロンジイソシアネート223部を入れ、60度に恒温しながら24時間反応させ、[変性着色剤15]を得た。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル]を220部、[変性着色剤15]を26.9部、酢酸エチル240部を入れ、5時間反応し、[変性着色ポリエステル15]を得た。
<変性着色剤16の合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中にメタノール2000部、Pigment Orange5を338部入れ一時間攪拌した。そこへ水素化アルミニウムリチウム36部加えて反応させ、[変性着色剤誘導体16]を得た。脱溶媒後、イソホロンジイソシアネート223部を入れ、60度に恒温しながら24時間反応させ、[変性着色剤16]を得た。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル]を220部、[変性着色剤16]を26.5部、酢酸エチル240部を入れ、5時間反応し、[変性着色ポリエステル16]を得た。
<変性着色剤17の合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中にメタノール2000部、Pigment Red23を487部入れ一時間攪拌した。そこへ水素化アルミニウムリチウム36部加えて反応させ、[変性着色剤誘導体17]を得た。脱溶媒後、イソホロンジイソシアネート223部を入れ、60度に恒温しながら24時間反応させ、[変性着色剤17]を得た。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル]を220部、[変性着色剤17]を23.3部、酢酸エチル240部を入れ、5時間反応し、[変性着色ポリエステル17]を得た。
<変性着色ポリエステル18の合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル]を100部、実施例15で作成した[変性着色剤15]を26.9部、[ポリエステル樹脂]120部、酢酸エチル240部を入れ、5時間反応し、[変性着色ポリエステル18]を得た。
<変性着色ポリエステル19の合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル]を110部、実施例15で作成した[変性着色剤15]を26.9部、[ポリエステル樹脂]110部、酢酸エチル240部を入れ、5時間反応し、[変性着色ポリエステル19]を得た。
<変性着色ポリエステル20の合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル]を200部、実施例15で作成した[変性着色剤15]を26.9部、[ポリエステル樹脂]20部、酢酸エチル240部を入れ、5時間反応し、[変性着色ポリエステル20]を得た。
<変性着色ポリエステル21の合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル]を210部、実施例15で作成した[変性着色剤15]を26.9部、[ポリエステル樹脂]10部、酢酸エチル240部を入れ、5時間反応し、[変性着色ポリエステル21]を得た。
<変性着色ポリエステル22の合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル]を100部、実施例16で作成した[変性着色剤16]を26.5部、[ポリエステル樹脂]120部、酢酸エチル240部を入れ、5時間反応し、[変性着色ポリエステル22]を得た。
<変性着色ポリエステル23の合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル]を110部、実施例16で作成した[変性着色剤16]を26.5部、[ポリエステル樹脂]110部、酢酸エチル240部を入れ、5時間反応し、[変性着色ポリエステル23]を得た。
<変性着色ポリエステル24の合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル]を200部、実施例16で作成した[変性着色剤16]を26.5部、[ポリエステル樹脂]20部、酢酸エチル240部を入れ、5時間反応し、[変性着色ポリエステル24]を得た。
<変性着色ポリエステル25の合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル]を210部、実施例16で作成した[変性着色剤16]を26.5部、[ポリエステル樹脂]10部、酢酸エチル240部を入れ、5時間反応し、[変性着色ポリエステル25]を得た。
<変性着色剤26の合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中にメタノール2000部、Pigment Yellow185を337部入れ一時間攪拌した。そこへ水素化ホウ素ナトリウム19部加えて反応させ、[変性着色剤誘導体26]を得た。脱溶媒後、イソホロンジイソシアネート223部を入れ、60度に恒温しながら24時間反応させ、[変性着色剤26]を得た。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル]を220部、[変性着色剤26]を26.7部、酢酸エチル240部を入れ、5時間反応し、[変性着色ポリエステル26]を得た。
<変性着色剤27の合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中にメタノール2000部、Solvent Red196を382部入れ一時間攪拌した。そこへ水素化ホウ素ナトリウム19部加えて反応させ、[変性着色剤誘導体27]を得た。脱溶媒後、イソホロンジイソシアネート223部を入れ、60度に恒温しながら24時間反応させ、[変性着色剤27]を得た。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル]を220部、[変性着色剤27]を25.3部、酢酸エチル240部を入れ、5時間反応し、[変性着色ポリエステル27]を得た。
<変性着色剤28の合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中にメタノール2000部、Solvent Yellow138を421部入れ一時間攪拌した。そこへ水素化ホウ素ナトリウム19部加えて反応させ、[変性着色剤誘導体28]を得た。脱溶媒後、イソホロンジイソシアネート223部を入れ、60度に恒温しながら24時間反応させ、[変性着色剤28]を得た。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル]を220部、[変性着色剤28]を25.3部、酢酸エチル240部を入れ、5時間反応し、[変性着色ポリエステル28]を得た。
<油相作成工程>
[ポリエステル樹脂]110部、Pigment Yellow7を8部、酢酸エチルを120部加え、「TKホモミキサー(特殊機化製)で5,000rpmで60分間攪拌し、[比較例用油相1]を得た。
<油相作成工程>
[ポリエステル樹脂]110部、Pigment Yellow1を8部、酢酸エチルを120部加え、「TKホモミキサー(特殊機化製)で5,000rpmで60分間攪拌し、[比較例用油相2]を得た。
<油相作成工程>
[ポリエステル樹脂]110部、Pigment Yellow185を8部、酢酸エチルを120部加え、「TKホモミキサー(特殊機化製)で5,000rpmで60分間攪拌し、[比較例用油相3]を得た。
<油相作成工程>
[ポリエステル樹脂]110部、Pigment Red6を8部、酢酸エチルを120部加え、「TKホモミキサー(特殊機化製)で5,000rpmで60分間攪拌し、[比較例用油相3]を得た。
<油相作成工程>
[ポリエステル樹脂]110部、Solvent Yellow138を8部、酢酸エチルを120部加え、「TKホモミキサー(特殊機化製)で5,000rpmで60分間攪拌し、[比較例用油相3]を得た。
前記トナー1〜28、比トナー1〜5の着色度を以下のように測定し、評価(判定)した。
−測定方法−
各二成分現像剤を用いてアルミ基板上にカスケード現像にてトナー付着量0.3mg/cm2となるように現像した後、アルミ基板から特菱アート両面紙へ静電転写し、ベルト定着機(線速282mm/sec、ニップ時間40.1msec、ニップ圧37N/cm2)にて、定着温度180℃で定着した画像を作成した。
前記画像について、着色度(X−Rite社製Model938にてID測定)を測定した。
−評価基準−
該当色のIDが1.55以上を超良好(◎)、1.50以上1.55未満を良好(○)、1.45以上1.50未満を普通(△)1.45未満を不良(×)とした。
結果は次表に纏められる。
50〜95%の着色剤の活性基が樹脂と結合しているものが両立できて望ましい。着色剤と樹脂の結合還元方法を適切なものにすると、着色度が高くなる。総合的にPY185の顔料を適切な方法で樹脂と結合させて作成したトナーが最も望ましい結果となった。
10K ブラック用静電潜像担持体
10Y イエロー用静電潜像担持体
10M マゼンタ用静電潜像担持体
10C シアン用静電潜像担持体
14 支持ローラ
15 支持ローラ
16 支持ローラ
17 中間転写クリーニング装置
18 画像形成手段
20 帯電ローラ
21 露光装置
22 二次転写装置
23 ローラ
24 二次転写ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ベルト
28 シート反転装置
32 コンタクトガラス
33 第1走行体
34 第2走行体
35 結像レンズ
36 読取りセンサ
40 現像装置
41 現像ベルト
42K 現像剤収容部
42Y 現像剤収容部
42M 現像剤収容部
42C 現像剤収容部
43K 現像剤供給ローラ
43Y 現像剤供給ローラ
43M 現像剤供給ローラ
43C 現像剤供給ローラ
44K 現像ローラ
44Y 現像ローラ
44M 現像ローラ
44C 現像ローラ
45K ブラック現像ユニット
45Y イエロー現像ユニット
45M マゼンタ現像ユニット
45C シアン現像ユニット
49 レジストローラ
50 中間転写ベルト
51 ローラ
52 分離ローラ
53 手差し給紙路
54 手差しトレイ
55 切換爪
56 排出ローラ
57 排出トレイ
58 コロナ帯電装置
60 クリーニング装置
61 現像装置
62 転写ローラ
63 感光体クリーニング装置
64 除電ランプ
70 除電ランプ
80 転写ローラ
90 クリーニング装置
95 転写紙
100A 画像形成装置
100B 画像形成装置
100C 画像形成装置
120 画像形成ユニット
130 原稿台
142 給紙ローラ
143 ペーパーバンク
144 給紙カセット
145 分離ローラ
146 給紙路
147 搬送ローラ
148 給紙路
150 複写装置本体
160 帯電装置
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置(ADF)
L 露光
Claims (10)
- 着色剤由来の着色部位がウレア結合及び/又はウレタン結合を介して樹脂構造の一部に結合する変性着色ポリエステル樹脂を含有していることを特徴とする静電像現像用トナー。
- 前記着色変性ポリエステルの源としての中間ポリエステル(活性水素基含有)における全活性水素含有部位に対する前記着色部位の割合が50〜90%であることを特徴とする請求項1に記載の静電像現像用トナー。
- 前記着色部位がPY185由来の部位であることを特徴とする請求項1又は2に記載の静電像現像用トナー。
- 着色剤由来の着色部位がウレア結合及び/又はウレタン結合を介して結合する変性着色ポリエステル樹脂を含有しているトナーの製造方法であって、前記着色剤から形成され変性イソシアネート基を含有する変性着色剤を、活性水素基を含有する中間ポリエステルと反応させて、若しくは、イソシアネート基含有ポリエステルと活性水素基を含有する着色剤を反応させて、前記変性着色ポリエステルを形成する工程を含むことを特徴とする静電像現像用トナーの製造方法。
- 前記イソシアネート基を含有する変性着色剤は、イソシアネート基を結合する前の原着色剤中の活性水素含有部位に結合したイソシアネート基を含有するものであり、ニトロ基をオスミウム−活性炭素還元法によりアミン基に変換させて前記原着色剤の該活性水素含有部位を生成する工程を含むことを特徴とする請求項4に記載の静電像現像用トナーの製造方法。
- 前記イソシアネート基を含有する変性着色剤は、前記原着色剤中の活性水素含有部位に結合したイソシアネート基を含有するものであり、前記ニトロ基が少なくとも2つであることを特徴とする請求項5に記載の静電像現像用トナーの製造方法。
- 前記イソシアネート基を含有する変性着色剤は、原着色剤中の活性水素含有部位に結合したイソシアネート基を含有するものであり、前記原着色剤のニトリル基が水素化ホウ素ナトリウムによるヒドリド還元によりアミン基に変換させて該活性水素含有部位を生成する工程を含むことを特徴とする請求項4に記載の静電像現像用トナーの製造方法。
- 潜像を担持する潜像担持体と、潜像担持体表面に均一に帯電を施す帯電手段と、帯電した該潜像担持体の表面に画像データに基づいて露光し、静電潜像を書き込む露光手段と、潜像を可視像化するトナーと、潜像担持体表面に形成された静電潜像にトナーを供給し現像する現像手段と、潜像担持体表面の可視像を被転写体に転写する転写手段と、被転写体上の可視像を定着させる定着手段と、を備える画像形成装置であって、前記トナーが、請求項1乃至3のいずれかに記載の静電像現像用トナーであることを特徴とする画像形成装置。
- 潜像担持体と、少なくとも潜像担持体上の潜像をトナーを用いて現像する現像装置とを一体化して画像形成装置に対して着脱可能に構成したプロセスカートリッジにおいて、前記トナーが、請求項1乃至3のいずれかに記載の静電像現像用トナーであることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 潜像担持体表面に均一に帯電を施す帯電工程と、帯電した潜像担持体の表面に画像データに基づいて露光し、静電潜像を書き込む露光工程と、潜像担持体表面に形成された静電潜像を現像し、可視像化する現像工程と、潜像担持体表面の可視像を被転写体に転写する転写工程と、被転写体上の可視像を定着させる定着工程と、を有し、前記現像工程に、請求項1乃至3のいずれかに記載の静電像現像用トナーを用いることを特徴とする画像形成方法。
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US10168632B2 (en) * | 2016-12-28 | 2019-01-01 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Toner for electrostatic use |
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