JP2014156842A - 油圧制御弁 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 油圧制御弁50は、第1ドレン通路64と第2ドレン通路65とを接続する接続管80を備えている。第1ドレン通路64から第2ドレン通路65に至るまでの流路には、第1ドレン通路64と第2ドレン通路65とが接続管により途切れ目なく接続されることによって、急拡大する部分が形成されない。そのため、遅角室34の油圧を排出するときの作動油の流れに乱れが生じにくく、圧力損失が低減する。よって、油圧制御の応答性を向上させることができる。
【選択図】図3
Description
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、油圧制御の応答性を向上させることができる油圧制御弁を提供することである。
したがって、第1ドレン通路から第2ドレン通路に至るまでの流路には、第1ドレン通路と第2ドレン通路とが接続管により接続されることによって、急拡大する部分が形成されない。そのため、流路が急拡大する従来のものと比べて、油圧室の油圧を排出するときの作動油の流れに乱れが生じにくく、圧力損失が低減する。よって、油圧制御の応答性を向上させることができる。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による油圧制御弁が適用されたバルブタイミング調整装置を図1に示す。バルブタイミング調整装置10は、エンジンのクランク軸(図示しない)とカム軸5との回転位相を変化させることにより、カム軸5が開閉駆動する吸気弁の開閉タイミングを調整するものであり、エンジンのクランク軸からカム軸5までの回転伝達経路に設けられている。クランク軸に対しカム軸5の回転を進めることを「進角させる」といい、またクランク軸に対しカム軸5の回転を遅らせることを「遅角させる」という。
ハウジング20は、中空筒状であり、径方向内側に突き出す複数の隔壁部21を形成している。各隔壁部21は、回転方向で互いに離間するように配置されている。
フロントプレート24は、環状部材であり、ハウジング20に対し軸方向の他方に設けられている。
ハウジング20、スプロケット22およびフロントプレート24は、カム軸5と同軸上に配置されており、回転方向の複数箇所をボルト26により一体に固定されている。
以上のように構成されたバルブタイミング調整装置10は、カム軸5の回転位相が目標値よりも遅角側である場合、進角室33に作動油を供給しつつ遅角室34から作動油を排出する。これにより、ベーンロータ30がハウジング20に対し進角側に相対回動する。
また、バルブタイミング調整装置10は、カム軸5の回転位相が目標値と一致する場合、進角室33および遅角室34の作動油を保持する。これにより、ベーンロータ30とハウジング20との回転位相が保持される。
スリーブボルト40のスリーブ部41は、径方向へ貫通する各種ポートを有している。上記ポートには、副供給ポート51、ロックポート52、遅角ポート53、供給ポート54および進角ポート55があり、ねじ部42側から上述の順序で設けられている。
スリーブボルト40のねじ部42は、軸方向へ貫通する第2ドレン通路65を有している。第2ドレン通路65は、第1ドレン通路64と同軸上に配置されている。
本発明の第2実施形態による油圧制御弁を図9に基づき説明する。油圧制御弁100の接続管101の管部102は、径方向へ貫通し接続管101の内外を連通する複数の連通孔103を有している。連通孔103は、特許請求の範囲に記載の「連通手段」に相当し、スプール45とスリーブボルト40と接続管101とにより区画形成される空間104を接続管101内部と連通している。したがって、第2実施形態によれば、空間104の密閉状態を無くすことによって空間104のダンパ作用を抑制し、スプール45の軸方向移動をスムーズにすることができる。
本発明の第3実施形態による油圧制御弁を図10に基づき説明する。油圧制御弁110の接続管111の管部112は、一部がメッシュ113から構成されている。メッシュ113は、径方向へ貫通し接続管111の内外を連通する複数の連通孔114を有している。連通孔114は、特許請求の範囲に記載の「連通手段」に相当し、空間104を接続管111内部と連通している。したがって、第3実施形態によれば、第2実施形態と同様に、空間104の密閉状態を無くすことによって空間104のダンパ作用を抑制し、スプール45の軸方向移動をスムーズにすることができる。
本発明の第4実施形態による油圧制御弁を図11に基づき説明する。油圧制御弁120では、接続管80の外壁と第2ドレン通路121の内壁との間には隙間122が形成されている。隙間122は、特許請求の範囲に記載の「連通手段」に相当し、空間104を第2ドレン通路121と連通している。したがって、第4実施形態によれば、第2実施形態と同様に、空間104の密閉状態を無くすことによって空間104のダンパ作用を抑制し、スプール45の軸方向移動をスムーズにすることができる。
本発明の第5実施形態による油圧制御弁を図12および図13に基づき説明する。油圧制御弁130のスプール45のドレン溝131は、遅角ドレンポート71が遅角ポート53と第1ドレン通路64とを接続するとき当該遅角ポート53と遅角ドレンポート71との間の流路を形成する環状溝であり、特許請求の範囲に記載の「第1環状溝」に相当する。ドレン溝131は、底面に対して軸方向の両側に第1円錐面132および第2円錐面133を有している。第1円錐面132は、軸方向において遅角ドレンポート71側に行くほど外径が小さくなる円錐面であり、また、第2円錐面133は、第1円錐面132に対し遅角ドレンポート71側に位置し、軸方向において遅角ドレンポート71側に行くほど外径が大きくなる円錐面である。図13に示すように、スプール45の軸心134を含む断面において、第1円錐面132と軸心134とがなす角度θ1は、第2円錐面133と軸心134とがなす角度θ2よりも大きく設定されている。
本発明の第6実施形態による油圧制御弁を図15に基づき説明する。油圧制御弁140では、ドレン溝141の内面の角は丸みを帯びている。そのため、流れに乱れが生じにくく、ドレン溝141外へ流出する作動油の流速が増す。したがって、流入口からドレン溝141内に流入する作動油がスプール45に与える軸方向の力と、流出口からドレン溝141外へ流出する作動油がスプール45に与える軸方向の力との差を一層小さくすることができる。
本発明の第7実施形態による油圧制御弁を図16に基づき説明する。油圧制御弁150では、スリーブ部41の内壁は、ドレン溝131の第2円錐面133に対し径方向外側に位置する環状溝151を有している。環状溝151は、特許請求の範囲に記載の「第2環状溝」に相当する。そのため、図中に矢印F2で示すようにドレン溝131の流出口付近で生じる流れの旋回によって、ドレン溝131外へ流出する作動油の流速が増す。したがって、流入口からドレン溝131内に流入する作動油がスプール45に与える軸方向の力と、流出口からドレン溝131外へ流出する作動油がスプール45に与える軸方向の力との差を一層小さくすることができる。
本発明の他の実施形態では、スリーブボルトのねじ部に代えて、第2ドレン通路を有する通路形成部が設けられてもよい。スリーブ部は、ねじ締結に限らず、例えば圧入等によりカム軸に固定されてもよい。
本発明の他の実施形態では、接続管は、スリーブボルトと一体に設けられてもよい。また、接続管は、スプールまたはスリーブボルトと同一部材から構成されてもよい。
本発明の他の実施形態では、接続管のスプールの端面からの突き出し長さは、スプールの端面から第2ドレン通路入口までの最大長さ以下であってもよい。接続管は、少なくとも、当該接続管を通じて作動油が排出されるときにスプールと第2ドレン通路とを接続すればよい。
本発明の他の実施形態では、バルブタイミング調整装置は、エンジンの排気バルブの開閉タイミングを調整してもよい。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
20・・・ハウジング
30・・・ベーンロータ
33・・・進角室(油圧室)
34・・・遅角室(油圧室)
41・・・スリーブ部
42・・・ねじ部(通路形成部)
45・・・スプール
50、100、110、120、130、140、150・・・油圧制御弁
53・・・遅角ポート(通孔)
64・・・第1ドレン通路
65、121・・・第2ドレン通路
71・・・遅角ドレンポート(ドレンポート)
80、101、111・・・接続管
Claims (14)
- ベーン式のバルブタイミング調整装置(10)に内蔵され、ハウジング(20)内で前記ベーンロータ(30)が区画形成する油圧室(33、34)の油圧を制御する油圧制御弁(50、100、110、120、130、140、150)であって、
前記ベーンロータの中心部を軸方向へ延びるように中空筒状に形成され、径方向へ貫通し前記油圧室に連通する通孔(53)を有しているスリーブ部(41)と、
前記スリーブ部内で軸方向へ移動可能であり、軸方向へ延びる第1ドレン通路(64)、および、軸方向位置に応じて前記通孔と前記第1ドレン通路とを連通させるドレンポート(71)を有しているスプール(45)と、
前記スリーブ部の一端部に設けられ、軸方向へ延びる第2ドレン通路(65、121)を有している通路形成部(42)と、
前記スプールの前記第1ドレン通路と前記通路形成部の前記第2ドレン通路とを接続している接続管(80、101、111)と、
を備えることを特徴とする油圧制御弁。 - 前記接続管は、前記スプールと一体に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の油圧制御弁。
- 前記接続管は、前記スプールから前記通路形成部側に延び、先端部が前記第2ドレン通路内に挿入されていることを特徴とする請求項2に記載の油圧制御弁。
- 前記接続管の前記スプールの端面(86)からの突き出し長さ(L1)は、前記スプールが前記第2ドレン通路から最も離れた位置にあるとき、前記スプールの前記端面から前記第2ドレン通路までの長さ(L2)よりも長いことを特徴とする請求項3に記載の油圧制御弁。
- 前記接続管の内径は、軸方向で一定であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の油圧制御弁。
- 前記接続管の内径は、前記第1ドレン通路の内径と同じであることを特徴とする請求項5に記載の油圧制御弁。
- 前記接続管に対し径方向外側に位置し、前記通路形成部と前記スプールとの間に設けられ、前記スプールを前記通路形成部とは反対側に付勢しているスプリング(46)を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の油圧制御弁。
- 前記接続管は、軸方向において前記スプールと前記スプリングとの間で径方向外側に突き出す鍔部(84)を形成していることを特徴とする請求項7に記載の油圧制御弁。
- 前記スプールと前記スリーブ部と前記通路形成部と前記接続管とにより区画形成される空間(104)を前記接続管内部または前記第2ドレン通路と連通させる連通手段(103、114、122)を備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の油圧制御弁(100、110、120)。
- 前記連通手段は、径方向に開き前記接続管の内外を連通している連通孔(103、114)から構成されていることを特徴とする請求項9に記載の油圧制御弁(100、110)。
- 前記連通手段は、前記接続管の外壁と前記第2ドレン通路(121)の内壁との隙間(122)から構成されていることを特徴とする請求項9に記載の油圧制御弁(120)。
- 前記スプールの外壁は、前記ドレンポートが前記通孔と前記第1ドレン通路とを接続するとき当該通孔と当該ドレンポートとの間の流路を形成する第1環状溝(131、141)を有し、
前記第1環状溝は、軸方向において前記ドレンポート側に行くほど外径が小さくなる第1円錐面(132)と、当該第1円錐面に対し前記ドレンポート側に位置し、軸方向において前記ドレンポート側に行くほど外径が大きくなる第2円錐面(133)と、を有し、
前記スプールの軸心を含む断面において、前記第1円錐面と軸心とがなす角度(θ1)は、前記第2円錐面と軸心とがなす角度(θ2)よりも大きいことを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の油圧制御弁(130、140、150)。 - 前記第1環状溝(141)の内面の角は丸みを帯びていることを特徴とする請求項12に記載の油圧制御弁(140)。
- 前記スリーブ部の内壁は、前記第1環状溝の前記第2円錐面に対し径方向外側に位置する第2環状溝(151)を有していることを特徴とする請求項12または13に記載の油圧制御弁(150)。
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JP2012026322A (ja) * | 2010-07-21 | 2012-02-09 | Toyota Motor Corp | センターボルト |
US20120073535A1 (en) * | 2009-06-05 | 2012-03-29 | Schaeffler Technologies Gmbh & Co. Kg | Control valve for controlling pressure-medium flows comprising an integrated check valve |
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- 2013-02-18 JP JP2013028950A patent/JP6139168B2/ja active Active
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