JP2014156780A - エンジンおよび鞍乗型車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】テンショナとカムチェーンガイドとの両方の役割を果たすブレードテンショナを用いてカムチェーンに張力を付与する構成であって、シリンダボディの側面が開かない形式のエンジンに、カムチェーンを容易に取り付けられるようにすることにある。
【解決手段】
テンショナ158は、板バネ166と、板バネ166を支持し、チェーン室内でカムチェーン154に接触するブレードシュー168とを有している。エンジン44は、テンショナ158に形成された支持孔250内に挿し通され、テンショナ158を搖動可能な状態で支持するボルト164と、ブレードシュー168の接触部178と接することでテンショナ158を支持する支持ピン170と、を備えている。ボルト164はシリンダヘッド128に設けられている。支持ピン170はクランクケース84に設けられ、支持ピン170は、接触部178がスライド可能な状態でテンショナ158を支持する。
【選択図】図5

Description

本発明は、エンジンおよび鞍乗型車両に関し、詳しくは、カムチェーンの着脱が容易なエンジンおよび鞍乗型車両に関する。
鞍乗型車両の一種である自動二輪車が知られている。自動二輪車が備えるエンジンは、例えば、特開2009―228673号公報(特許文献1)に開示されている。特許文献1に記載のエンジンでは、クランクシャフトの動力が、カムチェーンを介して、カムシャフトに伝達される。
カムチェーンは、チェーン室内に配置される。チェーン室は、クランクケース、シリンダボディおよびシリンダヘッドに跨って形成される。カムチェーンには、弛みが出ないように、張力が付与される。特許文献1に記載のエンジンは、チェーンガイドをカムチェーンに押し付けるテンショナを備えている。テンショナによって、カムチェーンに張力を付与する。
カムチェーンをエンジンに取り付ける際には、次のような動作を行う。クランクケースにシリンダボディおよびシリンダヘッドが取り付けられていない状態で、クランクシャフトに取り付けられたスプロケットにカムチェーンを巻き掛ける。そして、シリンダボディをクランクケースに取り付ける際にカムチェーンガイドをシリンダボディに取り付ける。シリンダボディにシリンダヘッドを取り付け、カムシャフトに取り付けるためのスプロケットにカムチェーンを巻き掛ける。カムシャフト側のスプロケットをカムシャフトに固定する。最後に、シリンダヘッドにテンショナを取り付け、カムチェーンに張力を付与する。
特開2009−228673号公報
特許文献1に記載のエンジンは、カムチェーンガイドの他に、テンショナを備えるので、部品点数が多くなっている。部品点数を削減するため、テンショナとカムチェーンガイドとの両方の役割を果たすブレードテンショナを用いることが考えられる。この場合には、ブレードテンショナはカムチェーンガイドを取り付けるタイミングに取り付けられる。この場合、ブレードテンショナの取り付け作業中から、ブレードテンショナによりカムチェーンに張力が付与されることとなる。この状態では、カムチェーンをカムシャフト側のスプロケットに巻き掛ける際に、カムチェーンに張力が作用しカムシャフト側のスプロケットにカムチェーンを巻き掛けるのが難しいという問題がある。
シリンダボディには側面が開閉自在になっている構成のものがある。シリンダボディの側面が開く構成においては、シリンダボディおよびシリンダヘッドの側面を開いてカムチェーンの取り付け作業中にカムチェーンに張力が付与されないようにブレードテンショナを支持すること等が考えられる。しかし、鞍乗型車両のエンジンは、シリンダボディの側面が開放できる構成になっていないのが一般的である。この場合には、上記のようにカムチェーンを取り付けるのが困難である。
本発明の課題は、ブレードテンショナを用いてカムチェーンに張力を付与する構成であって、シリンダボディの側面が開放できない構成のエンジンに、カムチェーンを容易に取り付け可能な仕組みを提供することにある。
課題を解決するための手段および効果
本発明に係るエンジンは、チェーン室を有するエンジンであって、クランクシャフトと、カムシャフトと、クランクシャフトに取り付けられた第1のスプロケットと、カムシャフトに取り付けられた第2のスプロケットと、第1のスプロケットを収容する第1の空間を有するクランクケースと、クランクケースに取り付けられ、第2の空間を形成する筒部を有するシリンダボディと、シリンダボディに取り付けられ、第2のスプロケットを収容し、第3の空間を形成するシリンダヘッドとを備えている。第1の空間は筒部の一端を介して第2の空間と接続され、第3の空間は筒部の他端を介して第2の空間と接続され、第1の空間、第2の空間および第3の空間を含むチェーン室が形成されている。エンジンは、さらに、チェーン室内に配置され、第1のスプロケットおよび第2のスプロケットに巻き掛けられるチェーンと、チェーン室内に収容され、チェーンに張力を与える張力付与部材とを備えている。張力付与部材は、板バネと、板バネを支持し、チェーン室内でチェーンに接触する接触部材とを含んでいる。エンジンは、さらに、張力付与部材に形成された支持孔内に挿し通され、張力付与部材を搖動可能な状態でシリンダヘッドに支持する支持軸と、張力付与部材の被支持部と接することで、張力付与部材を支持する支持部と、を備えている。支持部は、クランクケースに設けられている。支持部は、被支持部がスライド可能な状態で前記張力付与部材を支持する。
シリンダヘッドに張力付与部材を搖動可能に支持する支持軸が配置され、被支持部がクランクケース内に配置されるため、チェーンを取り付ける際には、被支持部を取り付けの妨げにならない位置に移動させることができる。このため、チェーンの取り付け作業中、張力付与部材の被支持部が取り付け作業を妨げず、容易にチェーンを取り付けることができる。シリンダボディの側面が開かない形式のエンジンであっても、張力付与部材をクランクケース側で操作できるため、エンジンにチェーンを容易に取り付けることができる。
本発明の実施の形態による自動二輪車の全体構成を示す図である。 図1に示した自動二輪車のパワーユニットを示す図である。 クランクケースに配置された変速装置の一部等を示す図である。 動力伝達機構を示す図である。 クランクシャフトの軸方向から見た場合の動力伝達機構を示す図である。 図5の一部の平面断面図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態に係る自動二輪車10について説明する。本実施形態では、自動二輪車10として、スクーター型式の自動二輪車を例に説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその部材についての説明は繰り返さない。
〈全体構成〉
図1は、本発明の実施の形態に係る自動二輪車10の左側面図である。なお、以下の説明において前後左右と方向を示す場合、自動二輪車10のシート22に着座した乗員から見た前後左右の方向を意味するものとする。図中矢印Fは、自動二輪車10の前方向を、矢印Uは、自動二輪車10の上方向を示す。
自動二輪車10は、車両本体12、自動二輪車10の前部に設けられた前輪14および自動二輪車10の後部に設けられた後輪16を備えている。
車両本体12は、主に、車体フレーム18、ハンドル20、シート22およびパワーユニット24を備えている。
車体フレーム18は、パワーユニット24およびシート22などを支持する。図1では車体フレーム18を破線で示している。車体フレーム18はヘッドパイプ19を有している。ヘッドパイプ19にはステアリングシャフトが回転自在に挿入されている。ステアリングシャフトの上端にはハンドル20が取り付けられている。ステアリングシャフトの両端にフロントフォーク26が取り付けられている。フロントフォーク26の下端には前輪14が回転自在に取り付けられている。車体フレーム18は鉄鋼などの剛性の高い金属によって形成されている。
車体フレーム18は車体カバー28によって覆われている。車体カバー28は樹脂製である。車体カバー28は、フットボード30、フロントカバー32、ハンドルカバー34、フロントフェンダー36、リアフェンダー37およびサイドカバー38を有している。
フットボード30はシート22の下方に設けられる。フットボード30は前後方向に延びている。
フロントカバー32はシート22の前方に位置している。フロントカバー32はヘッドパイプ19を覆うように設けられる。フロントカバー32にはヘッドライト42が配置されている。
ハンドルカバー34はハンドル20の一部を覆う。ハンドルカバー34はフロントカバー32の上方に設けられている。ハンドルカバー34には図示しない速度メータ等の計測器類を表示するパネルが取り付けられている。
フロントフェンダー36は前輪14の上方に配置されている。フロントフェンダー36はフロントカバー32の下方に配置されている。フロントフェンダー36はフロントカバー32よりも前方に突出するように設けられている。
サイドカバー38はシート22の下方に設けられている。サイドカバー38は後輪16の上方に位置している。サイドカバー38の下方であって後輪16の上方にはリアフェンダー37が配置されている。サイドカバー38はシート22の下方から後方に延びている。
ハンドル20はシート22に着座した乗員の前方に配置されている。ハンドル20は左右方向に延びる。ハンドル20の両端には乗員が握持可能なグリップが配置されている。
シート22はパワーユニット24の上方に配置されている。シート22の下方にはヘルメット等の物を収納可能な収納スペースが設けられている。
パワーユニット24は後輪16の近傍に配置されている。パワーユニット24は車体フレーム18に対して上下方向に搖動自在に支持されている。パワーユニット24が備えるエンジン44、クランクケース84およびミッションケース89が車体カバー28から露出している。パワーユニット24の詳細については後述する。
次に図2および図3を参照してパワーユニット24の構成について説明する。図2はパワーユニット24のうちエンジン44およびクランクケース84内の構造を示す断面図である。図3はパワーユニット24のうち変速装置46の構造を示す断面図である。図3は図2の後方の構造を示している。図2および図3において、矢印Fは車両の前方向、矢印Lは車両の左方向を示す。
パワーユニット24はスイングアーム式のパワーユニットである。パワーユニット24は、主に、エンジン44(図2)と、エンジン44の左側に配置された変速装置46(図2および図3)と、変速装置46の左側に配置された遠心式クラッチ48(図3)とを有している。
変速装置46はVベルト54を用いた無段変速装置である。変速装置46は、駆動プーリ50、従動プーリ52およびVベルト54を有している。
図2に示すように、駆動プーリ50はエンジン44に設けられたクランクシャフト56の左端部に取り付けられている。駆動プーリ50は、第1駆動プーリ58および第2駆動プーリ60を有している。第1駆動プーリ58は第2駆動プーリ60に対向して配置されている。第2駆動プーリ60は、第1駆動プーリ58より左側に配置されている。第1駆動プーリ58と第2駆動プーリ60とは外周方向に向かって徐々に互いに離れる傾斜面62をそれぞれ有している。駆動プーリ50には、第1駆動プーリ58と第2駆動プーリ60との間隔を制御するための間隔制御機構64が設けられている。
間隔制御機構64は、複数のウェイトローラ66と、第1駆動プーリ58の右側に設けられた円板部材68とを有している。円板部材68は剛性が高い素材で形成されている。ウェイトローラ66が外周側に移動すると、ウェイトローラ66によって第1駆動プーリ58が第2駆動プーリ60側に移動させられる。
図3を参照して従動プーリ52について説明する。なお、図3は遠心式クラッチ48や変速装置46を示している。
従動プーリ52は駆動プーリ50から動力が伝達されて回転する。従動プーリ52はクランクシャフト56と平行に配置された第1出力シャフト70に取り付けられている。従動プーリ52は、第1従動プーリ72と第1従動プーリ72の右側に配置される第2従動プーリ74とを有している。第1従動プーリ72が第2従動プーリ74に近づくように、遠心式クラッチ48のプレートに支持されるスプリング76から、図3の右方向に力が加えられている。
Vベルト54は駆動プーリ50の動力を従動プーリ52に伝達する。Vベルト54は駆動プーリ50と従動プーリ52とに掛け渡されている。より詳細には、Vベルト54は、第1駆動プーリ58と第2駆動プーリ60とに挟まれるとともに、第1従動プーリ72と第2従動プーリ74とに挟まれるように配置されている。
遠心式クラッチ48は変速装置46の従動プーリ52の左側に接続されている。遠心式クラッチ48は第1出力シャフト70の一端部に設けられている。遠心式クラッチ48は、クラッチハウジング78、クラッチシュー80およびクラッチスプリング82を主に有している。駆動プーリ50の回転速度が上昇すると、クラッチシュー80の回転速度も上昇する。クラッチシュー80は遠心力によりクラッチハウジング78に押し付けられ、クラッチシュー80の回転力がクラッチハウジング78に伝達される。クラッチハウジング78に伝達された動力は、クラッチハウジング78に接続されている第1出力シャフト70に伝達される。
第1出力シャフト70の後方には、後輪16が接続される第2出力シャフト180が配置されている。第1出力シャフト70と第2出力シャフト180とは図示しないギアを介して動力が伝達可能になっている。
〈エンジン〉
次に、主に図2を参照して、エンジン44の構成について詳細に説明する。
エンジン44は自動二輪車10の動力を発生する装置である。エンジン44は空冷方式のエンジンである。エンジン44は、主に、クランクシャフト56、クランクケース84、シリンダ88、ピストン86および動力伝達機構90を備えている。クランクシャフト56の前方にピストン86が配置されている。ピストン86の左側に動力伝達機構90が配置されている。
クランクシャフト56はピストン86から動力が伝達されて回転する。クランクシャフト56は、クランクピン92、第1クランクウェブ94、第2クランクウェブ96、第1クランクシャフト98および第2クランクシャフト100を主に有している。
クランクピン92はクランクシャフト56とピストン86のコンロッド122とを接続する。
第1クランクウェブ94はクランクピン92を支持する。第1クランクウェブ94にはピストン86およびコンロッド122の振動により生じる慣性力を軽減するウェイト102が設けられている。第1クランクウェブ94は平板状の部材である。
第2クランクウェブ96はクランクピン92を支持する。第2クランクウェブ96は第1クランクウェブ94に対向するように配置されている。第2クランクウェブ96にはピストン86およびコンロッド122の振動により生じる慣性力を軽減するウェイト104が設けられている。第2クランクウェブ96は平板状の部材である。
第1クランクシャフト98は第1クランクウェブ94に接続されている。第1クランクシャフト98は第1クランクウェブ94から略直交する方向に延びる。第1クランクシャフト98の先端部には変速装置46の駆動プーリ50が設けられている。
第2クランクシャフト100は第2クランクウェブ96に接続されている。第2クランクシャフト100は第2クランクウェブ96から略直交する方向に延びる。第2クランクシャフト100の先端部にはジェネレータ106が設けられている。ジェネレータ106は電力を発生させる。
クランクケース84はベアリングを介してクランクシャフト56を支持する。クランクケース84の後側にはミッションケース89が配置されている。ミッションケース89内には変速装置46などが収納されている。クランクケース84は、ミッションケース89とボルト350により接続されている。
シリンダ88はピストン86の直線往復運動をガイドする。シリンダ88は、シリンダボディ126およびシリンダヘッド128を有している。
シリンダボディ126には断面円形状のシリンダボア132が設けられている。シリンダボディ126のシリンダボア132にはピストン86が配置されている。シリンダボア132によってピストン86の進行方向がガイドされている。シリンダボディ126はクランクケース84に取り付けられている。
シリンダヘッド128はシリンダボディ126に取り付けられる。より詳細にはシリンダヘッド128は、シリンダボディ126を挟んでクランクケース84と対向するように配置されている。シリンダヘッド128にはシリンダボディ126のシリンダボア132と連続する燃焼室114を構成する壁面が設けられている。燃焼室114には、燃焼室114の外部に接続される複数の孔(図示せず)が設けられている。この孔には図示しないバルブが設けられており、燃焼室114に吸気および燃焼室114から排気する際にバルブが駆動される。燃焼室114には燃料を供給する図示しない燃料供給装置が取り付けられている。シリンダヘッド128には燃料室114内の混合気に点火するための点火装置198が取り付けられている。シリンダヘッド128には燃料室114に設けられた複数のバルブを駆動させるためのカムシャフト142が配置されている。
ピストン86はエンジン44のシリンダヘッド128とともに燃焼室114を構成する。ピストン86は燃焼室114の燃焼ガスから圧力を受けてクランクシャフト56を回転させる。ピストン86はクランクシャフト56に取り付けられている。ピストン86は、ピストンヘッド116、ピストンリング118、ピストンピン120およびコンロッド122を有している。
ピストンヘッド116は円板状の先端面124と先端面124の周端から垂直で後方に延びる円筒部125とを有している。ピストンヘッド116にはピストンピン120を挿入可能なピストンボスが側面に形成されている。ピストンヘッド116のピストンボスの前側にはピストンリング118が挿入可能な3つのリング溝が形成されている。ピストンヘッド116の先端面124にはバルブ逃げが形成されている。
ピストンリング118は2つのコンプレッションリングとオイルリングとを有している。コンプレッションリングは先端面124に近いほうの2つのリング溝に挿入される。オイルリングはピストン86とシリンダ88のシリンダボディ126の隙間から混合気や燃焼ガスが漏れるのを防止する。オイルリングはシリンダボディ126のガイド壁のオイルを掻き落とす。
ピストンピン120はピストンヘッド116のピストンボスに差し込まれてコンロッド122とピストンヘッド116とを接続する。
コンロッド122はピストンヘッド116の運動をクランクシャフト56に伝達する。コンロッド122はピストンヘッド116とクランクシャフト56とに接続されている。コンロッド122は両端部にクランクピン92またはピストンピン120を挿入可能な円筒状の孔を有している。
動力伝達機構90はクランクシャフト56の動力をカムシャフト142に伝達し、燃焼室114に設けられた複数のバルブを駆動させる。動力伝達機構90の詳細な構成については、後述する。
図4、図5および図6を参照して動力伝達機構90について説明する。図4は図2の一部を拡大して示す平面断面図である。図5は図4のチェーン室210を左側から見た断面図である。図6は図5の一部の平面断面図である。図5において、矢印Fは車両の前方向、矢印Uは車両の上方向を示す。
図4及び図5に示すように、動力伝達機構90は、チェーン室210、第1スプロケット108、第2スプロケット146、カムチェーン154、チェーンガイド156、テンショナ158および支持ピン170を有している。
チェーン室210はピストン86の左側に設けられている。チェーン室210は、第1スプロケット108、第2スプロケット146、カムチェーン154、チェーンガイド156、テンショナ158および支持ピン170を収納する。チェーン室210は、クランクケース84に設けられた第1空間110と、シリンダボディ126に設けられた第2空間138およびシリンダヘッド128に設けられた第3空間148を有している。
第1空間110は第1スプロケット108を収納する。第1空間110はクランクシャフト56の軸方向視においてクランクシャフト56の軸中心とカムシャフト142の軸中心とを結ぶ直線と直交する方向、すなわち図2の紙面に直交する方向(上下方向)に延びている。言い換えると、クランクシャフト56とカムシャフト142を含む平面に直交する方向に延びている。第1空間110は、第1壁184、第2壁186、第3壁188および第4壁190によって囲まれている。第1壁184には第1クランクシャフト98を支持するベアリング182が取り付けられている。第2壁186は駆動プーリ50の右側に配置されている。第3壁188は第1壁184と第2壁186とを接続する。第4壁190は第1空間110を露出させる第1開口112を有している。第4壁190は第1空間110の前方に配置されている。第2壁186と、第3壁188および第4壁190とは、ボルト192によって接続されている。
第2空間138はシリンダボディ126の筒部194内に形成されている。筒部194の一端には第1開口112と重なる第2開口136が形成されている。筒部194の他端には第2空間138を露出させる第3開口140が形成されている。第1空間110と第2空間138とは第1開口112および第2開口136を介して接続されている。言い換えると、第1空間110は筒部194の一端を介して第2空間138に接続されている。第2空間138はシリンダボア132の左側に配置されている。第2空間138は断面長方形状の空間である。第2空間138は筒部194の壁部196によって囲まれている。筒部194は一端と他端においてのみ開口している。すなわち、筒部194は一端と他端においてのみ第2空間138の外部と連通している。
第3空間148はカムシャフト142の端部に取り付けられた第2スプロケットを収納する。シリンダヘッド128の後部には第3開口140と重なる第4開口144が形成されている。第2空間138と第3空間148とは第3開口140および第4開口144を介して接続されている。すなわち、第3空間148は筒部194の他端を介して第2空間138と接続されている。
第1スプロケット108は第1クランクシャフト98に取り付けられている。第1スプロケット108は第1クランクウェブ94に隣接して設けられている。第1スプロケット108は円板状の部材である。
第2スプロケット146は第1スプロケット108よりも径の大きな円板状の部材である。第2スプロケット146はカムシャフト142の端部にボルトによって取り付けられている。
カムチェーン154は第1スプロケット108の動力を第2スプロケット146に伝達する。カムチェーン154は第1スプロケット108および第2スプロケット146に巻き掛けられている。カムチェーン154は第1空間110、第2空間138および第3空間148に亘って配置されている。カムチェーン154には本実施の形態においてはサイレントチェーンが用いられている。
チェーンガイド156はカムチェーン154をガイドする。チェーンガイド156は、第1空間110、第2空間138および第3空間148に亘って配置されている。チェーンガイド156はクランクケース84に収納された第1ガイド支持部160とシリンダボディ126に取り付けられる第2ガイド支持部162によって支持されている。なお、第2ガイド支持部162はチェーンガイド156に設けられている。チェーンガイド156は板状の部材を折り曲げて、折り曲げられた板状の部材にゴムを焼き付けて形成されている。チェーンガイド156は第1空間110から第3空間148に向かう方向に延びる。言い換えると、チェーンガイド156は前後方向に延びている。チェーンガイド156は前後方向において、一端が第2スプロケット146の回転中心であるクランクシャフト142の近傍まで伸びている。チェーンガイド156は他端が第1スプロケット108の回転中心であるクランクシャフト56の近傍まで伸びている。
テンショナ158はカムチェーン154に張力を付与する。テンショナ158は第1空間110、第2空間138および第3空間148に亘って配置される。さらに詳細には、テンショナ158はカムチェーン154とクランクケース84の側壁との間、カムチェーン154とシリンダボディの側壁との間およびカムチェーン154とシリンダヘッド128の側壁との間に配置されている。テンショナ158は弓状に撓んでいる。言い換えると、テンショナ158は円弧状に湾曲している。テンショナ158は、ボルト164、板バネ166およびブレードシュー168を有している。テンショナ158はクランクシャフト56の軸方向視において、搖動可能である。より詳細には、テンショナ158は図5の実線で示す位置と後方側先端が一点鎖線で示す位置の間を図5の矢印Rの方向に搖動可能である。
ボルト164はテンショナ158の搖動支点となる。ボルト164はカムシャフト142と平行に配置されている。ボルト164はテンショナ158の前端部に位置している。ボルト164はシリンダヘッド128に固定される。シリンダヘッド128にはボルト164を配置可能な空間200が形成されている。図6に示すように、ボルト164はシリンダヘッド128に設けられた孔260に配置される。孔260にはシール部材165が配置されている。シール部材165によってシリンダヘッド128とボルト164の間がシールされている。
板バネ166は、ボルト164、支持ピン170およびカムチェーン154からの力を受けて弾性変形する。板バネ166は前後方向に延びている。板バネ166は、長方形状の金属部材を複数枚重ねて、この実施形態においては4枚重ねて形成されている。板バネ166は弓状に撓む。言い換えると、板バネ166は円弧状に湾曲する。板バネ166の一端はシリンダヘッド128内に位置している。板バネ166の他端はクランクケース84内に位置している。
ブレードシュー168はカムチェーン154および支持ピン170と接触する。ブレードシュー168は板バネ166に取り付けられている。ブレードシュー168は板バネ166を支持する。ブレードシュー168は樹脂製である。ブレードシュー168は、板状部172、搖動支点部174、金属板支持部176および接触部178を有している。
板状部172は板バネ166のカムチェーン154側の面を覆うように設けられている。板状部172は板バネ166に沿って設けられている。板状部172は板バネ166の幅とほぼ同じ幅である。ここで、板バネ166の幅とはクランクシャフト56の軸方向長さを意味している。言い換えると、幅とは図5の紙面に直交する方向、すなわち図6の左右方向の長さを意味している。板状部172は板バネ166の延びる方向に延びる。板状部172は前後方向において第1スプロケット108と第2スプロケット146との間でカムチェーン154と接触する。
搖動支点部174は板状部172の一端に設けられている。搖動支点部174にはボルト164を挿入可能な支持孔250が設けられている。搖動支点部174は第2スプロケット146の近傍に配置されている。搖動支点部174は前後方向において第2スプロケット146の一部よりも前側に配置されている。搖動支点部174およびボルト164は、第3空間148の図4の右方向に位置するシリンダヘッド128の壁部とカムチェーン154との間に設けられる空間200に配置されている。搖動支点部174の支持孔250にボルト164が挿し通され、テンショナ158が搖動可能な状態でシリンダヘッド128に支持される。このように、テンショナ158は搖動支点部174において搖動可能であるとともに、搖動支点174、カムチェーン154および支持ピン170に支持されて、湾曲する。
金属板支持部176は板状部172との間で板バネ166を挟み込んで板バネ166を支持する。金属板支持部176は搖動支点部174から板バネ166に沿って延びる。
接触部178は板バネ166の他端(後方の端)に設けられている。接触部178は板バネ166のカムチェーン154側の面と逆側の面に接触している。接触部178は板状部172との間で板バネ166を挟み込んで板バネ166を支持するように配置されている。接触部178は支持ピン170と接触する。接触部178は第1スプロケット108の近傍に配置されている。接触部178は前後方向において第1スプロケット108の一部よりも後方に位置している。
支持ピン170はクランクケース84内に設けられている。支持ピン170はクランクシャフト56と平行に配置されている。支持ピン170は接触部178の前部と接触している。支持ピン170は接触部178と接することで、テンショナ158を支持する。支持ピン170はテンショナ158のカムチェーン154と接触する面と逆側の面を支持する。支持ピン170は円柱状の部材である。支持ピン170は円柱状の部分でテンショナ158と接触している。支持ピン170は接触部178がスライド可能な状態でテンショナ158を支持する。支持ピン170は少なくとも接触部178と接触する箇所に滑りやすくするための表面処理が施されている。より詳細には支持ピン170にはテフロン(登録商標)加工が施されている。支持ピン170は摩耗しにくい材料、言い換えるとブレードシュー168よりも硬度の高い材質の部材によって形成されている。図5において、支持ピン170の右方向には、第1空間110に含まれるスペース300が設けられている。言い換えると、クランクシャフト56の軸方向視において、クランクシャフト56の軸中心とカムシャフト142の軸中心とを結ぶ直線と直交する方向であってテンショナ158からカムチェーン154に向かう方向には、スペース300が設けられている。
〈動作〉
次に、エンジン44からの動力が後輪に伝達される動作を説明する。
まず、クランクシャフト56が回転する。クランクシャフト56が回転すると、クランクシャフト56に取り付けられた第1スプロケット108が回転する。第1スプロケット108の動力はカムチェーン154を介して第2スプロケット146へと伝達される。第2スプロケット146の回転に伴ってカムシャフト142が回転する。カムシャフト142が回転すると、複数のバルブが駆動する。複数のバルブが駆動するのと同時にクランクシャフト56の回転によりピストン86が駆動する。このようにして、燃焼室114に吸気が行われる。そして、燃料供給装置から燃料が燃焼室114に供給される。その後、クランクシャフト56の回転に伴って混合気が圧縮され、空気と燃料との混合気に点火される。混合気の燃焼によってピストンヘッド116が移動されるとともに、クランクシャフト56が回転してバルブが駆動する。バルブの駆動により燃焼室114から燃焼済みの気体が燃焼室114外へと排気される。図示しないセルモータからの動力によってクランクシャフト56が回転するのはエンジン44の始動時のみである。
クランクシャフト56が回転すると、その動力により変速装置46の駆動プーリ50が回転する。駆動プーリ50の動力はVベルト54を介して従動プーリ52へと伝達される。従動プーリ52の回転速度が上昇すると、遠心式クラッチ48のクラッチシュー80がクラッチハウジング78と接触する。そして、遠心式クラッチ48の動力が第1出力シャフト70に伝達される。第1出力シャフト70に伝達された動力は図示しないギアによって、第2出力シャフト180に伝達され、第2出力シャフト180から後輪16に動力が伝達される。
〈取り付け作業手順〉
エンジン44を組み立てる際やメンテナンスを行う際に、カムチェーン154を取り付ける作業手順について説明する。
まず、クランクケース84にシリンダボディ126を取り付ける。シリンダボディ126にシリンダヘッド128を取り付ける。このようにして、第1空間110、第2空間138および第3空間148を含むチェーン室210が形成される。このとき、第2壁186と、第3壁188および第4壁190とを連結するボルト192は取り付けられていない。このため、第1空間110の図4の左側は露出している。すなわち、図5に示す開口85から第1空間110を視認できる。
そして、クランクシャフト56に取り付けられた第1スプロケット108にカムチェーン154を巻き掛ける。次にクランクケース84の開口85(図5参照)からテンショナ158を第1空間110に挿入する。テンショナ158をシリンダボディ126の第2空間138およびシリンダヘッド128の第3空間140に挿入する。このとき、搖動支点部174を先端として、テンショナ158を第2空間138及び第3空間148へ挿入する。シリンダヘッド128に設けられた孔260とテンショナ158の搖動支点部174の支持孔250とが重なるように配置する。シリンダヘッド128の外部から搖動支点部174の支持孔250にボルト164を取り付ける。カムチェーン154に張力を与えないようにテンショナ158の接触部178を支持ピン170が配置される位置よりも図5の右側に移動させておく(図5の一点鎖線の位置に移動)。その後、カムチェーン154をカムシャフト142に設けられた第2スプロケット146に巻き掛ける。そして、カムチェーン154を第1スプロケット108および第2スプロケット146に巻き掛けた後に、テンショナ158の接触部178をカムチェーン154側(図5の実線の位置)に移動させ、支持ピン170を取り付ける。
〈他の実施形態〉
上記の実施形態では、着脱可能な支持ピン170をクランクケース84に取り付けることで、テンショナ158を支持するようにしたが、本発明はこれに限られず、クランクケース84の所定位置に突起を形成しておいてテンショナ158を支持するようにしてもよい。
上記の実施形態では、シリンダ88を1つ備える自動二輪車10を例に説明したが、本発明はこれに限らず、シリンダを複数備える自動二輪車であっても適用できる。
上記の実施形態では、カムシャフト142を1本備える自動二輪車10を例に説明したが、本発明はこれに限らず、カムシャフトを2本備える自動二輪車であっても適用できる。
上記の実施形態では、自動二輪車について説明したが、本発明はこれに限らず、3又は4輪の鞍乗型車両等であっても適用できる。
上記の実施形態では、ヘッドカバーを用いない形式のエンジンについて説明したが、本発明はこれに限らずにヘッドカバーを用いる形式のエンジンであっても適用できる。
上記の実施形態では、支持ピン170によってテンショナ158を支持するようにしたが、支持ピン170の形状は円柱又は円錐形状に限られず、テンショナ158と接触する部分が曲面状の形状の部材であってもよい。
〈本実施形態の特徴〉
以下に本実施形態の特徴を説明する。
上記の実施形態では、シリンダヘッド128にテンショナ158を搖動可能に支持するボルト164が取り付けられており、クランクケース84内に接触部178が配置されている。クランクケース84はシリンダヘッド128に比べて大きなスペースを有しているため、カムチェーン154を取り付ける際にテンショナ158の接触部178をカムチェーン154から離間させることができる。言い換えると、接触部178を図5の破線の位置に移動させることができる。従って、カムチェーン154をエンジン44に取り付ける際にカムチェーン154にテンションが付与されず、カムチェーン154を取り付けやすくなる。
上記実施形態では、クランクケース84の第1空間110は、支持ピン170が配置される位置の図5の右側にスペース300を有しているため、テンショナ158の接触部178を容易に移動させることができる。
上記の実施形態では、支持ピン170のテンショナ158と接触する部分が曲面状であるため、支持ピン170の摩耗を抑えることができる。
上記実施形態では、支持ピン170に滑りやすくする表面処理が施されているため、接触部178が支持ピン170に接触しながらスライドしやすくなる。支持ピン170が接触部178との摩擦によって摩耗しにくくすることができる。
上記実施形態では、支持ピン170がブレードシュー168よりも硬度の高い材料によって形成されているため、支持ピン170が接触部178との摩擦によって摩耗しにくくすることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
10 自動二輪車
44 エンジン
56 クランクシャフト
84 クランクケース
86 ピストン
88 シリンダ
90 動力伝達機構
110 第1空間
112 第1開口
108 第1スプロケット(第1のスプロケット)
126 シリンダボディ
128 シリンダヘッド
136 第2開口
138 第2空間
140 第3開口
144 第4開口
146 第2スプロケット(第2のスプロケット)
148 第3空間
154 カムチェーン(チェーン)
156 カムチェーンガイド
158 テンショナ(張力付与部材)
164 ボルト(支持軸)
165 シール部材
166 板バネ
168 ブレードシュー(接触部材)
170 支持ピン(支持部)
178 接触部(被支持部)
194 筒部
210 チェーン室
250 支持孔

Claims (13)

  1. チェーン室を有するエンジンであって、
    クランクシャフトと、
    カムシャフトと、
    前記クランクシャフトに取り付けられた第1のスプロケットと、
    前記カムシャフトに取り付けられた第2のスプロケットと、
    前記第1のスプロケットを収容する第1の空間を有するクランクケースと、
    前記クランクケースに取り付けられ、第2の空間を形成する筒部を有するシリンダボディと、
    前記シリンダボディに取り付けられ、前記第2のスプロケットを収容する第3の空間を形成するシリンダヘッドとを備え、
    前記第1の空間は前記筒部の一端を介して前記第2の空間と接続され、
    前記第3の空間は前記筒部の他端を介して前記第2の空間と接続され、
    前記第1の空間、前記第2の空間および前記第3の空間を含む前記チェーン室が形成され、
    前記エンジンは、さらに、
    前記チェーン室内に配置され、前記第1のスプロケットおよび前記第2のスプロケットに巻き掛けられるチェーンと、
    前記チェーン室内に収容され、前記チェーンに張力を与える張力付与部材とを備え、
    前記張力付与部材は、
    板バネと、
    前記板バネを支持し、前記チェーン室内で前記チェーンに接触する接触部材とを含み、
    前記エンジンは、さらに、
    前記張力付与部材に形成された支持孔内に挿し通され、前記張力付与部材を搖動可能な状態で前記シリンダヘッドに支持する支持軸と、
    前記張力付与部材の被支持部と接することで、前記張力付与部材を支持する支持部と、を備え、
    前記支持部は、前記クランクケースに設けられ、
    前記支持部は、前記被支持部がスライド可能な状態で前記張力付与部材を支持する、
    エンジン。
  2. 請求項1に記載のエンジンであって、
    前記クランクシャフトの軸方向視において、前記張力付与部材は搖動可能であり、
    前記支持部は前記張力付与部材の前記チェーンと接触する面と逆側の面を支持し、
    前記クランクシャフトの軸方向視において前記クランクシャフトの軸中心と前記カムシャフトの軸中心とを結ぶ直線と直交する方向であって、前記張力付与部材から前記チェーンに向かう方向の逆の方向を第1の方向とすると、前記第1の空間は、前記支持部より前記第1の方向に延びるスペースを有している、
    エンジン。
  3. 請求項1又は2に記載のエンジンであって、
    前記支持部に支持される前記被支持部は前記接触部材に設けられており、
    前記支持部は、前記接触部材よりも硬度の高い材質によって形成されている、エンジン。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載のエンジンであって、
    前記接触部材の一端側に前記支持孔が形成され、
    前記接触部材の他端側に前記被支持部が形成される、
    エンジン。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のエンジンであって、
    前記接触部材は一端と他端との間の少なくとも一部で前記チェーンと接触するエンジン。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載のエンジンであって、
    前記支持部は、前記被支持部と対向する部分が、曲面状に形成されているエンジン。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載のエンジンであって、
    前記支持部は、円柱状の部分を有しており、前記被支持部と前記円柱状の部分で接触するエンジン。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載のエンジンであって、
    前記支持部は、前記張力付与部材と接触する箇所にテフロン(登録商標)加工が施されているエンジン。
  9. 請求項1に記載のエンジンであって、
    前記クランクシャフトの軸方向視において前記クランクシャフトの軸中心と前記カムシャフトの軸中心とを結ぶ直線と直交する方向であって、前記張力付与部材から前記チェーンに向かう方向の逆の方向を第1の方向とすると、前記チェーンの前記第1の方向側に位置する前記シリンダヘッドの壁部と、前記チェーンとの間に前記支持軸を配置可能なスペースを有している、
    エンジン。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載のエンジンであって、
    前記シリンダヘッドには、前記支持軸が配置可能な孔が形成されており、
    前記孔にはシール部が配置されている、
    エンジン。
  11. 請求項1から10のいずれかに記載のエンジンを備える鞍乗型車両。
  12. チェーンが配置可能なチェーン室が設けられたエンジンに前記チェーンを取り付ける取り付け方法であって、
    第1のスプロケットを収容する第1の空間を有するクランクケースと、前記クランクケースに取り付けられ、第2の空間を形成する筒部を有するシリンダボディと、前記シリンダボディに取り付けられ、第2のスプロケットが収容可能な第3の空間を有するシリンダヘッドとを、前記第1の空間、前記第2の空間および前記第3の空間を含む前記チェーン室を構成するように組み立てる第1のステップと、
    前記クランクケースに収納されるクランクシャフトに設けられた第1スプロケットに前記チェーンを巻き掛ける第2のステップと、
    板バネと、前記板バネに取り付けられた接触部材とを有する張力付与部材を前記第1空間から前記第3空間に向けて挿入し、前記シリンダヘッドに前記張力付与部材を搖動可能に取り付ける第3のステップと、
    第2のスプロケットに前記チェーンを取り付ける第4のステップと、
    前記チェーンが巻き掛けられた前記第2のスプロケットを前記カムシャフトに取り付ける第5のステップと、
    前記クランクケース内に位置する前記張力付与部材の他端を前記チェーン側に移動させ、前記張力付与部材の他端を支持する支持部で支持させる第6ステップと、
    を備える取り付け方法。
  13. 請求項11に記載の取り付け方法であって、
    前記第3のステップは、前記張力付与部材の一端部に形成された支持孔を前記シリンダヘッド内に位置させ、前記シリンダヘッドの外部から前記支持軸を前記支持孔に挿入するステップを含む、
    取り付け方法。
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