JP2014155939A - 鋳造用中子造型金型のエジェクタピン高さを検出する方法、装置及び高さ調節方法 - Google Patents

鋳造用中子造型金型のエジェクタピン高さを検出する方法、装置及び高さ調節方法 Download PDF

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Abstract

【課題】下型2の挿通孔4の上縁からのエジェクタピン5の突出量及び/又は引込み量を簡単に且つ精度良く検出することができるようにする。
【解決手段】エジェクタプレート3を所定高さに位置付けた状態で距離センサ18を下型2の上方において水平移動させて複数のエジェクタピン5各々の頂面までの距離を検出し、得られた距離データをデータ解析装置によって解析して複数のエジェクタピン5各々の挿通孔4の上縁高さを基準とする相対高さを求める。
【選択図】図1

Description

本発明は、鋳造用中子造型金型のエジェクタピン高さを検出する方法及びその装置、並びに鋳造用中子造型金型のエジェクタピン高さを調節する方法に関する。
例えば、エンジンのシリンダヘッドの鋳造においては、吸気ポート、排気ポート、ウォータジャケット、オイルジャケット等を形成するための中子が母型にセットされる。これら鋳造用中子は、上型と下型よりなる金型内に鋳砂(例えば、コールドボックス法であれば、砂をガス硬化性樹脂で被覆したガス硬化性鋳砂)を吹込んでこれを固め、離型することによって得られる。
下型からの中子の離型には、下型の挿通孔に挿入された複数のエジェクタピンを上昇させて中子を下型から突き上げる方法が用いられている。これらエジェクタピンは、下型の下に配置されたエジェクタプレートに立設されている。そして、エジェクタプレートを支持して昇降する昇降プレートの四隅に、エジェクタピンをその頂面が下型のキャビティ面と面一になった退避位置(中子造型位置)に位置付けるリターンピンが立設されている。リターンピンは頂部に大径のヘッドを有し、このヘッドが下型ホルダーのリターンピン座に受けられることにより、エジェクタピンが退避位置になる。このような鋳造用中子を造型する金型構造は例えば特許文献1に開示されている。
特開2008−23580号公報
上記鋳造用中子造型金型では、造型ショット数の増大に伴って鋳砂によるキャビティ面やエジェクタピンの汚れや摩耗が進む。そのため、所定のショット数に達すると、下型及びエジェクタユニットを取り外し、分解・清掃等がなされた別の下型及びエジェクタユニットと交換することになる。また、段替えにおいても、下型及びエジェクタユニットの交換が行われる。この交換において、新たにセットしたエジェクタピンの頂面と下型のキャビティ面との間に段差を生じていると、得られる中子形状に影響が出てくるから、許容範囲を超える段差があるときは、エジェクタピンの高さ調節が必要になる。
上記段差の原因の一つはリターンピンヘッドやリターンピン座の摩耗ないしへたりである。リターンピン座に対するリターンピンヘッドの着座と離れとが繰り返されるから、ショット数が増えると、鋳砂の噛み込み等の影響もあって、リターンピン座やリターンピンヘッドが摩耗し、或いはへたってくる。その結果、リターンピンヘッドが着座したときのエジェクタピンの高さが低くなる。上記段差を生ずる別の原因は、エジェクタピンの基部を受けるエジェクタプレート等に汚れが堆積することであり、その汚れによってエジェクタピンの高さにばらつきを生ずる。或いは下型と下型ホルダーとの間に堆積する汚れや、エジェクタプレート又は昇降プレートの経年歪も上記段差の原因となる。
上記段差、すなわち、下型のキャビティ面からのエジェクタピンの突出量又は引込み量が許容範囲に収まっているか否かについては、従来、ノギスによる計測や手触りで判断されている。しかし、ノギスでは段差の大きさを測定し難い場合があり、また、手触りでは作業者によって誤差を生じ、さらには作業時間が長くなるという問題もある。
そこで、本発明は、下型のキャビティ面からのエジェクタピン頂面の突出量及び引込み量を簡単に且つ精度良く検出することができるようにする。
本発明は、上記課題を解決するために、距離センサを利用してエジェクタピンの高さを検出するようにした。
ここに提示する鋳造用中子造型金型のエジェクタピン高さを検出する方法は、
鋳造用中子を造型するキャビティを形成する上型及び下型と、
上記下型の下に配置されたエジェクタプレートと、
上記エジェクタプレートに立設され、上記下型に形成された挿通孔を通して鋳造用中子を当該下型から突き上げる複数のエジェクタピンとを備えている鋳造用中子造型金型において、
上記エジェクタプレートを所定高さに位置付けた状態で距離検出装置を上記下型の上方において水平移動させて上記複数のエジェクタピン各々の頂面までの距離を検出し、
上記距離検出装置で得られた距離データをデータ解析装置によって解析して、上記複数のエジェクタピン各々の上記挿通孔上縁高さを基準とする相対高さを求めることを特徴とする。
この方法において、複数のエジェクタピン各々について距離検出装置によって検出される距離はエジェクタピン各々の頂面高さに対応する。そして、この距離データに基づいてデータ解析装置により各エジェクタピンの挿通孔上縁高さを基準とする相対高さを求めるから、エジェクタピンの高さを所定の許容範囲に収まるように調節することが容易になる。
好ましい態様では、上記複数のエジェクタピン各々の上記相対高さを求める基準高さに所定の許容範囲が設けられていることを特徴とする。これにより、エジェクタピンの高さを所定の許容範囲に収めることが容易になる。
好ましい態様では、上記下型は、互いに結合される複数の分割型によって構成され、各分割型毎に当該分割型に配置されている上記エジェクタピン各々の上記相対高さを求めることを特徴とする。これにより、各分割型毎にエジェクタピンの高さ調節を行なうことができるから、各エジェクタピンの高さを所定の許容範囲に収める上で有利になる。
上記エジェクタピンの高さを検出する方法の実施に適した装置は、
鋳造用中子を造型するキャビティを形成する上型及び下型と、
上記下型の下に配置されたエジェクタプレートと、
上記エジェクタプレートに立設され、上記下型に形成された挿通孔を通して鋳造用中子を当該下型から突き上げる複数のエジェクタピンとを備えている鋳造用中子造型金型のエジェクタピン高さを検出する装置であって、
上記エジェクタプレートが所定高さに位置付けられた状態で上記下型の上方を水平移動し、上記複数のエジェクタピン各々の頂面までの距離を検出する距離検出装置と、
上記距離検出装置で得られた距離データを解析して上記複数のエジェクタピン各々の上記挿通孔上縁高さを基準とする相対高さを求めるデータ解析装置と、
上記複数のエジェクタピン各々の上記相対高さを表示する表示装置とを備えていることを特徴とする。
この装置によれば、距離検出装置によって複数のエジェクタピン各々の高さに対応する距離データが得られ、この距離データに基づいてデータ解析装置により各エジェクタピンの挿通孔上縁高さを基準とする相対高さが求められ、その結果が表示装置によって表示される。よって、エジェクタピンの高さを所定の許容範囲に収まるように調節することが容易になる。
好ましい態様では、上記複数のエジェクタピン各々の上記相対高さを求める基準高さに所定の許容範囲が設けられていることを特徴とする。これにより、エジェクタピンの高さを所定の許容範囲に収めることが容易になる。
好ましい態様では、上記表示装置は、上記複数のエジェクタピン各々の上記相対高さを数値で表示し、又は上記複数のエジェクタピン各々の上記相対高さを上記キャビティ面の三次元画像又は二次元画像における各エジェクタピンに対応する部位に色で表示する、つまり、色相の違い及び/又は色の濃淡で表示することを特徴とする。
特に、複数のエジェクタピン各々の上記相対高さを上記キャビティ面の三次元画像又は二次元画像における各エジェクタピンに対応する部位に色で表示すると、各エジェクタピンの高さを直感的に認識することができ、エジェクタピンの高さ調節が容易になる。
また、ここに提示する鋳造用中子造型金型のエジェクタピン高さを調節する方法は、
鋳造用中子を造型するキャビティを形成する上型及び下型と、
上記下型の下に配置されたエジェクタプレートと、
上記エジェクタプレートに立設され、上記下型に形成された挿通孔を通して鋳造用中子を当該下型から突き上げる複数のエジェクタピンと、
上記エジェクタプレートを支持して昇降する昇降プレートと、
上記昇降プレートに立設されたピン本体の頂面に大径のヘッドがねじ止めされてなる複数のリターンピンと、
上記複数のリターンピン各々のヘッドの周縁部下面を受けて上記エジェクタピンを中子造型位置に退避させる複数のリターンピン座とを備えている鋳造用中子造型金型のエジェクタピン高さを調節する方法であって、
上記エジェクタプレートを所定高さに位置付けた状態で距離検出装置を上記下型の上方において水平移動させて上記複数のエジェクタピン各々の頂面までの距離を検出し、
上記距離検出装置で得られた距離データをデータ解析装置によって解析して上記複数のエジェクタピン各々の上記挿通孔上縁高さを基準とする相対高さを求め、
上記複数のリターンピンのうちの少なくとも1本についてそのピン本体の頂面とヘッドとの間に挟むシムの厚さ及び/又は枚数を変更することによって上記複数のエジェクタピンの高さを所定の許容範囲に収まるように調節することを特徴とする。
この方法によれば、リターンピンのピン本体の頂面とヘッドとの間に挟むシムの厚さ及び/又は枚数の変更によって、リターンピン座に受けられるリターンピンの高さ、具体的にはヘッド下面の高さが変わり、そのことによって、エジェクタピンの高さが調節されることになる。複数のエジェクタピン各々の高さを個別に調節するのではなく、リターンピンの高さ調節で複数のエジェクタピンの高さを所定の許容範囲に収まるように調節する手法であるから、その調節作業が簡易になる。
本発明に係るエジェクタピンの高さを検出する方法及びその装置によれば、距離検出装置によって複数のエジェクタピン各々の頂面高さに対応する距離データを取得し、この距離データに基づいてデータ解析装置により各エジェクタピンの挿通孔上縁高さを基準とする相対高さを求めるから、エジェクタピンの高さを所定の許容範囲に収まるように調節することが容易になる。
また、本発明に係るエジェクタピンの高さを調節する方法によれば、距離検出装置によって複数のエジェクタピン各々の頂面高さに対応する距離データを取得し、この距離データに基づいてデータ解析装置により各エジェクタピンの挿通孔上縁高さを基準とする相対高さを求め、リターンピンの高さをシムによって調節して複数のエジェクタピンの高さを所定の許容範囲に収まるようにするから、エジェクタピンの高さ調節作業が簡易になる。
鋳造用中子造型金型におけるエジェクタピンの高さを検出する装置を示す一部断面にした構成図である。 リターンピンのヘッド部分の断面図である。 エジェクタピンの高さの検出及び調節の手順を示すフロー図である。 下型が外された下型構造体の断面図である。 リターンピンのヘッドを外し、下型を構成する固定型及び可動型を下型ホルダーに載せた状態の下型構造体の断面図である。 固定型に可動型を結合した状態の下型構造体の断面図である。 距離センサの移動経路を示す平面図である。 エジェクタピンの高さを表示した下型のキャビティ面の画像を示す平面図である。 図8のA−A線における参考断面図である。 実施例に係る鋳造用中子造型金型構造体の断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1に示す鋳造用中子造型金型において、1は下型ホルダー、2は下型ホルダー1に固定された下型である。図1では上型及び上型ホルダーの図示は省略しているが、上型と下型2とによって鋳造用中子を造型するキャビティが形成される。本例の下型2は、上型と下型2との合わせ面に直交する合わせ面で互いに結合される固定型2aと可動型2bとによって構成されている。
下型2の下方にエジェクタプレート3が配置されている。このエジェクタプレート3に、下型2に形成された挿通孔4を通して鋳造用中子を下型2から突き上げる複数のエジェクタピン5が立設されている。エジェクタピン5は基端にフランジを有し、このフランジが押え板6によってエジェクタプレート3に固定されている。
エジェクタプレート3はその下方に設けられた昇降プレート7に結合されている。昇降プレート7からロッド8が下方に突出している。昇降プレート7は、不図示の昇降駆動手段からの押上げ力をロッド8で受けてエジェクタプレート3と共に上昇し、押し上げ力が解除されることによりエジェクタプレート3と共に下降する。
昇降プレート7の周縁部はエジェクタプレート3よりも外側に張り出し、この張り出した周縁部に複数のリターンピン9が全周にわたって間隔をおいて立設されている。例えば、矩形状の昇降プレート7であれば、昇降プレート7の四隅にリターンピン9が立設される。リターンピン9は、ピン本体11とこのピン本体11の上端に設けられたヘッド12とを備えてなる。ヘッド12はピン本体11よりも大径に形成されている。図2に示すように、ヘッド12はピン本体11の頂面にねじ13で止められている。従って、ピン本体11の頂面とヘッド12との間に挟むシム14の厚さ及び/又は枚数を変える(枚数をゼロにすることを含む。)ことにより、リターンピン9の高さ、具体的にはヘッド12の下面の高さを調節することができる。
下型ホルダー1における下型2のまわりには、リターンピン9の上下方向の移動をガイドすべく上下方向に延びる複数のガイド筒15が固定されている。リターンピン9は、そのピン本体11がガイド筒15を貫通し、ヘッド12の周縁部下面がガイド筒15の頂面に形成されたリターンピン座15aに受けられるようになっている。リターンピン9がリターンピン座15aに着座したときにエジェクタピン5が中子造型位置に退避した状態になる。つまり、エジェクタピン5の頂面が下型2のキャビティ面16と共に中子造型用のキャビティを形成する状態になる。
下型ホルダー1には可動型2bを固定型2aに結合するために押動するシリンダ装置による押動手段17が設けられている。なお、図2において、10は下型ホルダー1のガイド筒15に当接して型締め荷重を受ける上型側のロッドである。
そうして、本発明の本旨は複数のエジェクタピン5の高さを精度良く検出し、それらエジェクタピン5の高さを所定の許容範囲に収まるように調節することにある。そのために、図1に示すように、エジェクタプレート3を所定高さに位置付けた状態で、距離検出装置としての距離センサ18を下型2の上方に配置し、これを水平移動させて複数のエジェクタピン5各々の頂面までの距離を検出する。この距離センサ18で得られた距離データがデータ解析装置19によって解析されて各エジェクタピン5の高さ及びリターンピン9の高さ調整量が求められ、その結果が表示装置21によって表示される。
距離センサ18を下型2の上方において水平移動させるために、支柱22より水平に張り出したアーム型駆動手段が設けられている。アーム型駆動手段は、支柱22に支持された第1アーム23と、第1アーム23の先端に支持された第2アーム24と、第2アーム24の先端に支持された第3アーム25とを備え、第3アーム25の先端に距離センサ18が支持されている。アーム23〜25各々の基端には距離センサ18を水平移動させる駆動手段としてのステッピングモータ26が設けられている。このモータ26の作動によりアーム23〜25が回動して距離センサ18が水平移動する。距離センサ18としては例えばレーザーを投光光源とする三角測距方式のものを採用することができる。図1に示す制御装置27は、距離センサ18、データ解析装置19、表示装置21及びモータ26の制御を司るものであり、コンピュータを利用して構成されている。
図3はエジェクタピン5の高さの検出及び調節の手順を示す。金型による中子の造型が所定のショット数に達すると、分解・清掃等のために下型2及びエジェクタユニット(エジェクタプレート3、エジェクタピン5及び押え板6)を下型ホルダー1から外し、既に分解・清掃等が行われた別の下型2及びエジェクタユニットを下型ホルダー1に組み付ける(ステップS1,S2)。
次に図1に示すように距離センサ18を下型2の上方に配置し、リターンピン9をリターンピン座15aに着座させた状態(エジェクタピン5を中子造型位置に退避させた状態)で、距離センサ18を駆動する(ステップS3,S4)。得られた距離データを解析し、エジェクタピン5の突出量・引込み量、並びにリターンピン9の高さ調整量を算出し、その算出結果を表示する(ステップS5〜S7)。その表示に基いてシム14によるリターンピン9の高さ、すなわち、エジェクタピン5の高さを調節する(ステップS8)。
図4乃至図6はステップS2の型組立を工程順に示す。図4に示すように、昇降プレート7にエジェクタユニット(エジェクタプレート3、エジェクタピン5及び押え板6)を取り付けた後、リターンピン9のヘッド12を外す。これにより、図5に示すように、エジェクタユニット及び昇降プレート7を下降させエジェクタピン5を下型ホルダー1の下型取付け面よりも下げることができる。その状態で下型2を構成する固定型2a及び可動型2bを下型ホルダー1に載せ、固定型2aを下型ホルダー1の定位置に固定する。そして、図6に示すように、可動型2bを押動手段17によって押動し、位置決めピン28とピン孔29(図5参照)との嵌合により位置合わせして固定型2aに結合する。しかる後、エジェクタユニットを上昇させてリターンピン9のピン本体11にヘッド12を結合する(図1参照)。
図7はステップS4における距離センサ18の移動経路Pの一例を示す。下型2のキャビティ面16の三次元形状、各エジェクタピン5の位置座標(X,Y)及び距離センサ18の移動経路Pに関する各データが制御装置27に与えられて記憶されている。上述のステッピングモータ26が制御装置27からの制御信号を受けて作動し、それによってアーム23〜25が回動し、距離センサ18が所定の移動経路Pで各エジェクタピン5の上方位置への移動・停止を繰り返す。距離センサ18は、各エジェクタピン5の上方位置に停止したときに、制御装置27からの制御信号を受けて当該エジェクタピン5の頂面までの距離を検出する。
データ解析装置19は、コンピュータにデータ解析ソフトを組み込んでなるものである。ステップS5において、距離センサ18によって得られる各エジェクタピン5に係る距離データと、当該エジェクタピン5が挿入された挿通孔4の上縁高さに係るデータとが制御装置27からデータ解析装置19に与えられる。データ解析装置19は、各エジェクタピン5に係る距離データと挿通孔4の上縁高さに係るデータとに基いて、予め定めた許容範囲の高さ(例えば、当該挿通孔4の上縁高さから±0.2mmの範囲の高さ)を基準とする各エジェクタピン5の相対高さ(突出量・引込み量)を算出する。さらに、それらエジェクタピン5の相対高さに基いて、全エジェクタピン5の相対高さの平均値をゼロ(突出量をプラス値とし、引込み量をマイナス値としたときの平均値をゼロ)又は所定値以下にするために必要な各リターンピン9の高さ調整量を算出する。なお、上記相対高さは挿通孔4の上縁高さを基準として算出してもよい。
ステップS7のデータ解析装置19による解析結果(上記算出結果)の表示はコンピュータに接続された表示装置(ディスプレイ)21で行なう。その解析結果は数値表示及び色表示の双方で行なう。数値表示においては、各エジェクタピン5の相対高さ(突出量・引込み量)及び各リターンピン9の高さ調整量を表にして画面表示する。色表示においては、下型2のキャビティ面16、エジェクタピン5及びリターンピン9を含む三次元画像又は二次元画像において、各エジェクタピン5の頂面に当該エジェクタピン5の相対高さを色相の違い及び/又は色の濃淡で表示し、各リターンピン9のヘッド12の頂面に当該リターンピン9の高さ調整量を色相の違い及び/又は色の濃淡で表示する。
図8はエジェクタピン5の相対高さを下型2のキャビティ面16の二次元画像に色相の違いと色の濃淡で表示した例を示す。図9は図8のA−A線で下型2の上部を切断して示す参考断面図である。図8では便宜上、色相の違いを左下がりハッチング(これは例えば赤色を表す。)と右下がりハッチング(これは例えば青色を表す。)とで表現し、ハッチングが密であるものは色が濃いことを、そして、ハッチングが粗であるものは色が薄いことを示す。
図8において、頂面にハッチングを施していないエジェクタピン5(色表示では例えば白色とする)は、その相対高さが予め定めた許容範囲に収まっていることを示す。頂面に左下がりの密ハッチング(例えば濃い赤色)を付けたエジェクタピン5は許容範囲からの突出量が大であることを示し、頂面に左下がりの粗ハッチング(例えば薄い赤色)を付けたエジェクタピン5は許容範囲からの突出量が小であることを示す。頂面に右下がりの密ハッチング(例えば濃い青色)を付けたエジェクタピン5は許容範囲からの引込み量が大であることを示し、頂面に右下がりの粗ハッチング(例えば薄い青色)を付けたエジェクタピン5は許容範囲からの引込み量が小であることを示す。
リターンピン9の高さ調整量に関しても、その調整量を例えば0.1mm刻みとし、高さを高くする場合を特定色の濃淡で、高さを低くする場合を別の特定色の濃淡で三次元画像又は二次元画像におけるリターンピン9の頂面に表示する。
なお、エジェクタピン5の相対高さ及びリターンピン9の高さ調整量は、色の濃淡のみによって、或いは色相の違いのみによって表示するようにしてもよい。
ステップS8のリターンピン9の高さ(エジェクタピン5の高さ)の調節は、リターンピン9のピン本体11の頂面とヘッド12との間に挟むシム14の厚さを変更することによって行なう。すなわち、例えば0.1mm刻みで厚さが異なる複数のシム14を用意しておき、現シム14を、表示装置22に表示されるリターンピン9の高さ調整量に基いて適切な厚さのシム14に変更する。
上述の如く、リターンピン9の高さの調節は全エジェクタピン5の相対高さの平均値をゼロ又は所定値以下とするものであるから、その調節では、エジェクタピン5の相対高さが許容高さに収まらないケースも生じうる。その場合は、相対高さが許容高さに収まらない当該エジェクタピン5を交換することにより、或いは当該エジェクタピン5の基端のフランジとエジェクタプレート3との間にシムを挟み込むことにより、その相対高さを許容範囲に収める。
[実施例]
図10は多数個取りの鋳造用中子造型金型の一例を示す。これは、4バルブエンジンの吸気ポート中子を多数個取りする例である。下型2及び上型の31は、型分解・清掃、或いは段替え作業の容易化のために軽量化を図るべく、軽合金(例えば、ジュラルミン)で中空状に形成されている。各中子造型用キャビティは、スワールポート中子形成部32とタンブルポート中子形成部33とを有し、それらポート中子形成部32,33にエジェクタピン5が配置されている。図10において、図1の鋳造用中子造型金型と同じ機能を持つ要素には同じ符号を付している。念のために、その他の符号を付した要素を説明すると、34は上型ホルダーであり、35はエジェクタプレート3と昇降プレート7とを連結するためのスライドバーである。
当該実施例のようにエジェクタピン5が下型2のキャビティ面16の深い凹部になった部位に配置されているときでも、距離センサ18をエジェクタピン5の上方に位置付けるから、該エジェクタピン5の頂面までの距離を正確に検出することができ、従って、該エジェクタピン5の相対高さを精度良く求めることができる。
下型が複数の分割型で構成されているときは、各分割型毎にエジェクタピンの頂面までの距離を検出してその相対高さを求めるようにすることができる。
なお、上記実施形態は、シムの厚さを変更することでリターンピン高さを変更する例であるが、シムの枚数を変えることでリターンピン高さを変更するようにしてもよい。
1 下型ホルダー
2 下型
3 エジェクタプレート
4 挿通孔
4a 影
5 エジェクタピン
5a 影
7 昇降プレート
9 リターンピン
11 ピン本体
12 ヘッド
14 シム
15 ガイド筒
15a リターンピン座
16 キャビティ面
18 距離センサ(距離検出装置)
19 データ解析装置
21 表示装置

Claims (7)

  1. 鋳造用中子を造型するキャビティを形成する上型及び下型と、
    上記下型の下に配置されたエジェクタプレートと、
    上記エジェクタプレートに立設され、上記下型に形成された挿通孔を通して鋳造用中子を当該下型から突き上げる複数のエジェクタピンとを備えている鋳造用中子造型金型のエジェクタピン高さを検出する方法であって、
    上記エジェクタプレートを所定高さに位置付けた状態で距離検出装置を上記下型の上方において水平移動させて上記複数のエジェクタピン各々の頂面までの距離を検出し、
    上記距離検出装置で得られた距離データをデータ解析装置によって解析して上記複数のエジェクタピン各々の上記挿通孔上縁高さを基準とする相対高さを求めることを特徴とする鋳造用中子造型金型のエジェクタピン高さを検出する方法。
  2. 請求項1において、
    上記複数のエジェクタピン各々の上記相対高さを求める基準高さに所定の許容範囲が設けられていることを特徴とする鋳造用中子造型金型のエジェクタピン高さを検出する方法。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    上記下型は、互いに結合される複数の分割型によって構成され、各分割型毎に当該分割型に配置されている上記エジェクタピン各々の上記相対高さを求めることを特徴とする鋳造用中子造型金型のエジェクタピン高さを検出する方法。
  4. 鋳造用中子を造型するキャビティを形成する上型及び下型と、
    上記下型の下に配置されたエジェクタプレートと、
    上記エジェクタプレートに立設され、上記下型に形成された挿通孔を通して鋳造用中子を当該下型から突き上げる複数のエジェクタピンとを備えている鋳造用中子造型金型のエジェクタピン高さを検出する装置であって、
    上記エジェクタプレートが所定高さに位置付けられた状態で上記下型の上方を水平移動し、上記複数のエジェクタピン各々の頂面までの距離を検出する距離検出装置と、
    上記距離検出装置で得られた距離データを解析して上記複数のエジェクタピン各々の上記挿通孔上縁高さを基準とする相対高さを求めるデータ解析装置と、
    上記複数のエジェクタピン各々の上記相対高さを表示する表示装置とを備えていることを特徴とする鋳造用中子造型金型のエジェクタピン高さを検出する装置。
  5. 請求項4において、
    上記複数のエジェクタピン各々の上記相対高さを求める基準高さに所定の許容範囲が設けられていることを特徴とする鋳造用中子造型金型のエジェクタピン高さを検出する装置。
  6. 請求項4又は請求項5において、
    上記表示装置は、上記複数のエジェクタピン各々の上記相対高さを数値で表示し、又は上記複数のエジェクタピン各々の上記相対高さを上記キャビティ面の三次元画像又は二次元画像における各エジェクタピンに対応する部位に色相の違い及び/又は色の濃淡で表示することを特徴とする鋳造用中子造型金型のエジェクタピン高さを検出する装置。
  7. 鋳造用中子を造型するキャビティを形成する上型及び下型と、
    上記下型の下に配置されたエジェクタプレートと、
    上記エジェクタプレートに立設され、上記下型に形成された挿通孔を通して鋳造用中子を当該下型から突き上げる複数のエジェクタピンと、
    上記エジェクタプレートを支持して昇降する昇降プレートと、
    上記昇降プレートに立設されたピン本体の頂面に大径のヘッドがねじ止めされてなる複数のリターンピンと、
    上記複数のリターンピン各々のヘッドの周縁部下面を受けて上記エジェクタピンを中子造型位置に退避させる複数のリターンピン座とを備えている鋳造用中子造型金型のエジェクタピン高さを調節する方法であって、
    上記エジェクタプレートを所定高さに位置付けた状態で距離検出装置を上記下型の上方において水平移動させて上記複数のエジェクタピン各々の頂面までの距離を検出し、
    上記距離検出装置で得られた距離データをデータ解析装置によって解析して上記複数のエジェクタピン各々の上記挿通孔上縁高さを基準とする相対高さを求め、
    上記複数のリターンピンのうちの少なくとも1本についてそのピン本体の頂面とヘッドとの間に挟むシムの厚さ及び/又は枚数を変更することによって上記複数のエジェクタピンの高さを所定の許容範囲に収まるように調節することを特徴とする鋳造用中子造型金型のエジェクタピン高さを調節する方法。
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