JP2014155934A - レードルターレット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のレードルターレット1は、取鍋3を保持するリンク式の昇降フレーム8と、昇降フレーム8を油圧シリンダまたはネジジャッキを用いて昇降自在に支持するターレット本体7と、ターレット本体7を上下方向を向く旋回軸R回りに旋回させることにより取鍋3を注湯位置Pに移動させる取鍋旋回手段9と、を備えたレードルターレット1であって、ターレット本体7には、昇降フレーム8に当接することで予め定められた注湯高さより下方に取鍋3が移動することを規制するストッパ部30が設けられていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
つまり、レードルターレットでは、取鍋旋回手段によって取鍋を旋回してタンディッシュ上の注湯位置まで移動させ、注湯位置に移動した取鍋の下面に注湯ノズルなどを取り付けて溶鋼をタンディッシュへ注湯する。取鍋が空になったら取鍋旋回手段を用いて空の取鍋をタンディッシュ上の注湯位置とは反対側の位置に旋回して移動させ、反対側の位置において取鍋を溶鋼が装入された新しい取鍋に取り替える。このようにしてレードルターレットでは、取鍋を交換しながらタンディッシュへの注湯が連続して行われる。
例えば、特許文献1〜特許文献4には、昇降フレーム(取鍋)を支持する支持アームに油圧シリンダなどで構成された昇降機構を備えたレードルターレットが開示されている(特許文献1の「シリンダ18」、特許文献2の「昇降用シリンダ13」、特許文献3の「シリンダ59」、特許文献4の「油圧シリンダ8」を参照)。
機構が破損してしまう可能性がある。
即ち、本発明のレードルターレットは、取鍋を保持するリンク式の昇降フレームと、当該昇降フレームを油圧シリンダまたはネジジャッキを用いて昇降自在に支持するターレット本体と、ターレット本体を上下方向を向く旋回軸回りに旋回させることにより取鍋を注湯位置に移動させる取鍋旋回手段と、を備えたレードルターレットであって、前記ターレット本体には、前記昇降フレームに当接することで予め定められた注湯高さより下方に取鍋が移動することを規制するストッパ部が設けられていることを特徴とする。
なお、好ましくは、前記ターレット本体には、前記取鍋が注湯可能な高さまで下降した際に前記昇降フレームに接触する規制面が形成されており、前記規制面が、前記昇降フレームに当接することで予め定められた注湯高さより下方に取鍋が移動することを規制するストッパ部とされているとよい。
なお、好ましくは、前記昇降フレームは、前記ターレット本体を挟み込むように一対で設けられており、前記一対の昇降フレームのそれぞれに、前記ストッパ部が設けられているとよい。
図1に示すように、連続鋳造設備2は、溶鋼を連続的に鋳造して鋳片を製造する設備である。この連続鋳造設備2は、溶鋼が貯留された取鍋3を載置位置Lから注湯位置Pに移動させた上で、注湯位置Pの下方に位置するタンディッシュ4に注湯するレードルターレット1を備えている。また、連続鋳造設備2は、取鍋3の溶鋼を一時的に貯留すると共に鋳型5へ注入するタンディッシュ4と、溶鋼を鋳造する鋳型5と、鋳型5から出たブルーム等の鋳片を支えつつ移送する複数のサポートロール6とを有している。さらに、連続鋳造設備2には、パスラインの中途部から終端部の間の複数位置に鋳片引抜装置が配備されている。
側が注湯位置Pである。
なお、以降の説明において、図2の紙面における左右方向を、レードルターレット1を説明する際の左右方向という。また、図2の紙面における上下方向を、レードルターレット1を説明する際の上下方向という。さらに、図3の紙面における上下方向を、レードルターレット1を説明する際の後前方向という。図2、図3の紙面における右側が「注湯位置P」であり、左側が「載置位置L」である。
図2及び図3に示すように、ターレット本体7の上面には、左右方向の中央側に、後述する昇降フレーム8を支持するフレーム支持部11が前端側と後端側とに分かれて前後1つずつ立設するように設けられている。それぞれのフレーム支持部11は、ターレット本体7の上面から上方に向かって起立した2枚の板部材から構成されている。これらの板部材は、左右方向に沿って設けられており、前後に並んで配備されていて、前後の板部材の間に後述する第1のリンク部材12及び第2のリンク部材13の基端側を挟み込むようにして揺動自在に支持できるようになっている。
また、ターレット本体7の旋回部15の外周側には、周方向に亘ってギヤ部16が設けられており、このギヤ部16が取鍋旋回手段9を構成している。つまり、このギヤ部16の外側から図示しない駆動ギヤなどをギヤ部16に噛み込ませて旋回部15を回転させることにより、ターレット本体7は基部14に対して上下方向を向く旋回軸R回りに旋回できるようになっている。
ク部材13は、前後方向に平行に並んでそれぞれ前後1組ずつ設けられている。また、第1のリンク部材12の下方に第2のリンク部材13が配備されていて、第1のリンク部材12における長手方向の中途側同士は前後方向を向くビーム部材18を用いて連結されており、ビーム部材18の前後方向の中途側に後述する昇降機構10(昇降シリンダ19)が配備されている。
フレーム体17は、立設状に配備された板状の部材であり、前後方向に距離をあけて一対に配備されていて、前側のフレーム体17と後側のフレーム体17との間に挟み込むようにして取鍋3を支持している。本実施形態では、フレーム体17は、上方から見た場合にターレット本体7の左前側、右前側、左後側、右後側の4箇所に配備されており、左前側及び左後側のフレーム体17で左側の取鍋3を、また右前側及び右後側のフレーム体17で右側の取鍋3を支持している。
例えば、ターレット本体7の左側に設けられるフレーム体17を例に挙げれば、フレーム体17の左側に突出した部分(ターレット本体7から離れる方向に突出した部分)の上面には、取鍋3を支持可能な支持面20が形成されている。この支持面20には、取鍋3の外壁面に設けられた一対の膨出部21の下面が係合するようになっており、フレーム体17の支持面20が膨出部21を下側から支えることで、取鍋3を支持できるようになっている。
したリンク構造を有する昇降機構10では、取鍋3を水平な姿勢に保ったまま昇降したり支持したりすることが可能となる。
ビーム部材18の前側の端部の下端と後側の端部の下端は、第1のリンク部材12の長手方向の中途の上面に固定されている。また、ビーム部材18の長手方向(前後方向)の中途側には、昇降シリンダ19(昇降機構10)を連結する連結部26が設けられている。この連結部26は、ビーム部材18の下面から下方に向かって起立状に形成された2枚の連結板を、前後方向に平行に備えている。これら2枚の連結板の間には、それぞれの連結板を連通するようにシリンダ連結軸27が設けられており、このシリンダ連結軸27に後述する昇降シリンダ19の上端が前後方向を向く軸回りに揺動自在に連結されている。
次に、ストッパ部30の構成について、詳しく説明する。
図2〜図4に示すように、昇降フレーム8は、中央から上方及び左右両方の3方向に突出するような逆T字状(逆三角形状)の板部材として形成されており、3方向に突出した部分のうち、ターレット本体7側に近づく方向に突出した部分の下面は水平方向に沿って平坦に形成されている。
最小ストロークまで縮退する前に、ターレット本体7の上面に形成されたストッパ部30の規制面31がフレーム体17の下面に面接触または点接触または線接触して、昇降フレーム8を一定の高さに固定した上でタンディッシュ4への注湯が行われる。例えば、規制面31が昇降フレーム8のフレーム体17の下面に当接する高さは、油圧シリンダが最小ストロークまで縮退する高さより20mm程度高い高さに設定されている。つまり、上述した機械式のストッパ部30を有する本発明のレードルターレット1では、取鍋3の高さを固定するために油圧シリンダのような内部リークがある部材を用いる必要がないので、時間が経過しても取鍋3や昇降フレーム8の高さ変化することが無く、取鍋3や昇降フレーム8の高さを確実に保持することができる。
さらに、上述したストッパ部30で取鍋3や昇降フレーム8の重量を支持すれば、昇降フレーム8を下降させた上で新たな取鍋3を載置する際に、取鍋3を載置する際の衝撃から昇降シリンダ19を保護することも可能となる。
また、上述した規制部材に代えて、あるいは規制部材に加えて、ロードセルのような計重手段を設けて、取鍋3の重量を計測できるようにしても良い。このようにターレット本体7の上面と昇降フレーム8との間に計重手段を設ける構成であれば、取鍋3から十分な距離があけられているので熱などに弱い計重機器を安全に設けることができ、これらの部材が熱で破損するリスクを下げることできる。
なお、タンディッシュ4内に浸漬ノズルを差し入れた場合に、溶鋼メニスカス部分において局所的溶損が起こることがある。このような局所的溶損を回避するために、タンディッシュ4の高さレベルを徐々に上昇(例えば、数チャージ毎に20mmステップで上昇)させる場合がある。このような場合に対しては、昇降フレーム8がストッパ部30に当接することで実現される「予め定められた注湯高さ」として、複数の高さを採用し、鋳造の進行に合わせて「予め定められた注湯高さ」が可変となる構成を採用することもできる。
2 連続鋳造設備
3 取鍋
4 タンディッシュ
5 鋳型
6 サポートロール
7 ターレット本体
8 昇降フレーム
9 取鍋旋回手段
10 昇降機構
11 フレーム支持部
12 第1のリンク部材
13 第2のリンク部材
14 基部
15 旋回部
16 ギヤ部
17 フレーム体
18 ビーム部材
19 昇降シリンダ
20 支持面
21 膨出部
22 第1揺動軸
23 第2揺動軸
24 第3揺動軸
25 第4揺動軸
26 連結部
27 シリンダ連結軸
28 固定部
29 シリンダ揺動軸
30 ストッパ部
31 規制面
F 設置面
L 載置位置
P 注湯位置
R 旋回軸
Claims (6)
- 取鍋を保持するリンク式の昇降フレームと、当該昇降フレームを油圧シリンダまたはネジジャッキを用いて昇降自在に支持するターレット本体と、ターレット本体を上下方向を向く旋回軸回りに旋回させることにより取鍋を注湯位置に移動させる取鍋旋回手段と、を備えたレードルターレットであって、
前記ターレット本体には、前記昇降フレームに当接することで予め定められた注湯高さより下方に取鍋が移動することを規制するストッパ部が設けられていることを特徴とするレードルターレット。 - 前記リンク式の昇降フレームは、前記ターレット本体に連結された基端側に対して、水平軸回りに上下方向に揺動可能とされたリンク部材の先端側に支持されていることを特徴とする請求項1に記載のレードルターレット。
- 前記ターレット本体には、前記取鍋が注湯可能な高さまで下降した際に前記昇降フレームに接触する規制面が形成されており、
前記規制面が、前記昇降フレームに当接することで予め定められた注湯高さより下方に取鍋が移動することを規制するストッパ部とされていることを特徴とする請求項2に記載のレードルターレット。 - 前記昇降フレームは、前記ターレット本体に近づく方向に向かって突出しており、
前記昇降フレームの前記突出した部分に、前記ストッパ部が設けられていることを特徴とする請求項3に記載のレードルターレット。 - 前記昇降フレームは、前記ターレット本体を挟み込むように一対で設けられており、
前記一対の昇降フレームのそれぞれに、前記ストッパ部が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のレードルターレット。 - 前記ストッパ部は、前記油圧シリンダが最小ストロークまで縮退する前に、昇降フレームに当接する位置に設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のレードルターレット。
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