JP2014155481A - 香料組成物 - Google Patents

香料組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2014155481A
JP2014155481A JP2013044783A JP2013044783A JP2014155481A JP 2014155481 A JP2014155481 A JP 2014155481A JP 2013044783 A JP2013044783 A JP 2013044783A JP 2013044783 A JP2013044783 A JP 2013044783A JP 2014155481 A JP2014155481 A JP 2014155481A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
component group
methyl
ppm
food
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013044783A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6160131B2 (ja
JP2014155481A5 (ja
Inventor
Riyo Yamanoshita
理世 山ノ下
Hidehiko Wakabayashi
秀彦 若林
Hideyo Yoshida
秀世 吉田
Sachi Hirai
佐知 平井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ajinomoto Co Inc filed Critical Ajinomoto Co Inc
Priority to JP2013044783A priority Critical patent/JP6160131B2/ja
Publication of JP2014155481A publication Critical patent/JP2014155481A/ja
Publication of JP2014155481A5 publication Critical patent/JP2014155481A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6160131B2 publication Critical patent/JP6160131B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Seasonings (AREA)

Abstract

【課題】高温加熱により発現する風味飲食品及び調味料に対しスパイス感や塩味増強効果及び不快臭のマスキング効果を併せ持つ幅広く利用可能な香料組成物を提供する。
【解決手段】3−メチルフェノール及び4−エチルフェノールを含有し、且つ3−メチルフェノールと4−エチルフェノールとの重量比が1:1×10〜5×10である成分を、さらに、2、3−ジメチルピラジン及び/又は2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オンを、成分Aグループとして含む香料組成物とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、飲食品及び調味料に風味を付与・塩味やスパイス感を増強・不快臭をマスキングすることのできる香料組成物に関する。また、本発明は、当該香料組成物を含有する飲食品及び調味料、並びにそれらの製造方法に関する。さらに、本発明は、当該香料組成物を利用した加熱調理香の付与方法、塩味増強方法、スパイス感の増強方法及び不快臭のマスキング方法に関する。
飲食品に付与される風味の一つとして、加熱調理により発現する風味がある。当該風味の原因としては、一般に、飲食品を加熱したときに、これに含有されている成分が分解されたり、或いは当該成分間において反応が行われたりすることによって、加熱前には存在しなかった揮発性物質が発生しているためと考えられている。
加熱調理により発現する風味を得るためには、例えば、アミノ−カルボニル反応やカラメル化反応等が利用されており、いわゆる「リアクションフレーバー」として多くの技術が知られている(非特許文献1〜3)。しかしながら、これらの技術における反応の多くは水溶液中で行われているため、「炒め」や「焼き」等の高温加熱により発現する風味を再現することが困難である。
高温加熱により発現する風味を得るべく、水分をなるべく使用しない粉体系でのアミノ−カルボニル反応を利用した技術が開示されている(特許文献1)。当該技術では上記反応を利用してフレーバー組成物が調製されているが、用いられる材料が粉体であるため特定の装置を必要としたり、反応の制御が容易ではなかったりする。また、風味付与対象の飲食品に応じて組成や調製条件を調整する必要があり、所望の風味以外の香気成分も生成されるため使用範囲が限定される等の問題点も見られる。
一方食塩は飲食品を調味する基本調味料として広く用いられている一方で、その過剰摂取が高血圧及び心疾患などの循環器疾患に対して悪影響を与えることが知られているが、食塩以外の物質で飲食品の塩味を補完又は増強し、おいしさを維持・増強する技術の開発が望まれている。
一般に食塩以外の物質を用いて飲食品の塩味を補完又は増強する方法としては、食塩代替物質を使用する方法(特許文献2、3)と塩味増強物質を使用する方法(特許文献4、5)等がある。しかし好ましくない苦味や異味を伴うなど、その食品素材特有の風味等により使用する飲食品によっては好ましくない官能特性をもたらすなどの問題を生じることが知られている。
一方塩味増強方法として、飲食品中に含まれる香気成分を利用した方法が報告されている。例えば、4−ヒドロキシ−2(5)−エチル−5(2)−メチル−3(2H)−フラノンについては、フルフリルアルコールとの混合物とすることによって、各々の単独状態での匂いとは質が異なる「塩辛い匂い」を呈することが報告されている(特許文献6)。しかしこれはあくまでも混合物とした場合の匂いの質に関する報告であり、4−ヒドロキシ−2(5)−エチル−5(2)−メチル−3(2H)−フラノンを単独で飲食品に添加し、その飲食品を口中で味わった時の塩味増強効果についての報告ではない。
また香味を増強するための植物抽出物等(特許文献7)、カレー等の調理食品に添加してスパイス感や風味を増強する紅茶抽出物(特許文献8)、スパイス感を向上させるためのポリ−γ−グルタミン酸(特許文献9)、香辛料等の香気や風味成分の散逸や変性を低減させるためのトレハロース(特許文献10)等のスパイス感を増強させるための物質や素材が知られている。
しかし余計な風味を付与することなくもとのスパイス本来の風味を強化することは難しく、また上記のような特殊な素材は高価であり、さらに適用できるスパイスの対象は限られている。
ところで香りは好ましい香りばかりではなく不快臭や悪臭を含む飲食品もあり、そのような不快臭を消すことが求められる場合がある。例えば、コラーゲン等の独特の臭いや油の劣化臭を改善する方法(特許文献11)、鳥獣肉臭や魚介類の生臭さのような不快臭をマスキングする方法(特許文献12、13)等が知られているが、特殊な素材を使用するものが多く、その添加量も多く必要なためコストがかかり、効果も十分とはいえなかった。さらにもとの食品本来の風味とは異なる風味を付けることで不快臭をマスキングするものが多く汎用的には使用できなかった。
このように高温加熱により発現する風味を付与し、更には酸味や苦味など好ましくない官能特性を付与しないで塩味やスパイス感を増強し、そのうえ不快臭をマスキングする物質は知られていない。
特開2005−198505号公報 US 7892756 WO 2008/148724 WO 2008/122138 US 2011/0064861 特開平03−272662号公報 特開2006−296356号公報 特開2006−34146号公報 WO 2008/029504 特開平11−215965号公報 特開2006−197857号公報 特開2012−70647号公報 特開2010−233460号公報
M.A. J.S. van Boekel, Biotechnology Advances 24 (2006), pp230-233 Food Chemistry 4th revised and extended ed. pp270-283, H.-D.Belitz ・ W. Grosch ・ P. Schieberle, Springer-Verlag BerlinHeidelberg 2009 Food Chemistry 4th revised and extended ed. pp360-374, H.-D.Belitz ・ W. Grosch ・ P. Schieberle, Springer-Verlag BerlinHeidelberg 2009
本発明は、高温加熱により発現する風味を付与し、容易に製造することができ、且つ飲食品及び調味料に対して塩味やスパイス感増強効果を有し、さらに不快臭を軽減することができる幅広く利用可能な組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の香気成分として3−メチルフェノール及び4−エチルフェノールを用い、さらにこれらを特定の重量比で混合することや他の化合物を添加することによって、高温加熱により発現する風味付与及び塩味やスパイス感増強効果が得られ、さらに不快臭を軽減しうることを見出し、さらに研究を重ねることによって本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下の通りである。
[1]以下の成分グループA:
(A)3−メチルフェノール及び4−エチルフェノール
を、3−メチルフェノールと4−エチルフェノールとの重量比を1:1×10〜5×10:1として添加する工程を含む、調味料又は飲食品の製造方法。
[2]成分グループAとして、2,3−ジメチルピラジン及び/又は2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オンをさらに添加する、[1]に記載の方法。
[3]以下の成分グループB:
(B)マルトール、4−メチル−5−チアゾールエタノール及び2,3−ジヒドロ−3,5−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オンからなる群より選択される少なくとも一つの化合物
をさらに添加する工程を含む、[1]又は[2]に記載の方法。
[4]成分グループBが以下の(B1)〜(B5)から選択される、[3]に記載の方法:(B1)マルトール、
(B2)4−メチル−5−チアゾールエタノール、
(B3)2,3−ジヒドロ−3,5−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オン、
(B4)マルトール及び4−メチル−5−チアゾールエタノール、
(B5)マルトール及び2,3−ジヒドロ−3,5−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オン。
[5]成分グループAと成分グループBとの重量比が1:1×10−10〜1:1×10である、[3]又は[4]に記載の方法。
[6]以下の成分グループC:
(C)ピラジン、ピロール−2−カルボキシアルデヒド、メチルピラジン及び2−アセチルピロールからなる群より選択される少なくとも一つの化合物
をさらに添加する工程を含む、[1]〜[5]のいずれか1項に記載の方法。
[7]成分グループCが以下の(C1)〜(C6)から選択される、[6]に記載の方法:(C1)ピラジン、
(C2)メチルピラジン、
(C3)ピラジン及びピロール−2−カルボキシアルデヒド、
(C4)ピラジン及び2−アセチルピロール、
(C5)ピロール−2−カルボキシアルデヒド及びメチルピラジン、
(C6)メチルピラジン及び2−アセチルピロール。
[8]成分グループAと成分グループCとの重量比が1:1×10−6〜1:1×10である、[6]又は[7]に記載の方法。
[9]加熱調理香が付与された調味料又は飲食品の製造方法である、[1]〜[8]のいずれか1項に記載の方法。
[10]塩味が増強された調味料又は飲食品の製造方法である、[1]〜[8]のいずれか1項に記載の方法。
[11]スパイス感が増強された調味料又は飲食品の製造方法である、[1]〜[8]のいずれか1項に記載の方法。
[12]不快臭が軽減された調味料又は飲食品の製造方法である、[1]〜[8]のいずれか1項に記載の方法。
[13][1]〜[12]のいずれか1項に記載の方法により製造される、調味料又は飲食品。
[14]以下の成分グループA:
(A)3−メチルフェノール及び4−エチルフェノール
を含有し、且つ3−メチルフェノールと4−エチルフェノールとの重量比が1:1×10〜5×10:1である、香料組成物。
[15]成分グループAとして、2,3−ジメチルピラジン及び/又は2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オンをさらに含有する、[14]に記載の香料組成物。
[16]以下の成分グループB:
(B)マルトール、4−メチル−5−チアゾールエタノール及び2,3−ジヒドロ−3,5−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オンからなる群より選択される少なくとも一つの化合物をさらに含有する、[14]又は[15]に記載の香料組成物。
[17]成分グループBが以下の(B1)〜(B5)から選択される、[16]に記載の香料組成物:
(B1)マルトール、
(B2)4−メチル−5−チアゾールエタノール、
(B3)2,3−ジヒドロ−3,5−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オン、
(B4)マルトール及び4−メチル−5−チアゾールエタノール、
(B5)マルトール及び2,3−ジヒドロ−3,5−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オン。
[18]成分グループAと成分グループBとの重量比が1:1×10−10〜1:1×10である、[16]又は[17]に記載の香料組成物。
[19]以下の成分グループC:
(C)ピラジン、ピロール−2−カルボキシアルデヒド、メチルピラジン及び2−アセチルピロールからなる群より選択される少なくとも一つの化合物
をさらに含有する、[14]〜[18]のいずれか1項に記載の香料組成物。
[20]成分グループCが以下の(C1)〜(C6)から選択される、[19]に記載の香料組成物:
(C1)ピラジン、
(C2)メチルピラジン、
(C3)ピラジン及びピロール−2−カルボキシアルデヒド、
(C4)ピラジン及び2−アセチルピロール、
(C5)ピロール−2−カルボキシアルデヒド及びメチルピラジン、
(C6)メチルピラジン及び2−アセチルピロール。
[21]成分グループAと成分グループCとの重量比が1:1×10−6〜1:1×10である、[19]又は[20]に記載の香料組成物。
[22]加熱調理香の付与用である、[14]〜[21]のいずれか1項に記載の香料組成物。
[23][14]〜[22]のいずれか1項に記載の香料組成物を含有する、調味料又は飲食品。
[24]塩味増強用である、[14]〜[21]のいずれか1項に記載の香料組成物。
[25][24]に記載の香料組成物を含有する、調味料又は飲食品。
[26]スパイス感の増強用である、[14]〜[21]のいずれか1項に記載の香料組成物。
[27]不快臭のマスキング用である、[14]〜[21]のいずれか1項に記載の香料組成物。
[28]以下の成分グループA:
(A)3−メチルフェノール及び4−エチルフェノール
を、3−メチルフェノールと4−エチルフェノールとの重量比を1:1×10〜5×10:1として添加する工程を含む、調味料又は飲食品への加熱調理香の付与方法。
[29]以下の成分グループB:
(B)マルトール、4−メチル−5−チアゾールエタノール及び2,3−ジヒドロ−3,5−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オンからなる群より選択される少なくとも一つの化合物
を添加する工程をさらに含む、[28]に記載の方法。
[30]以下の成分グループC:
(C)ピラジン、ピロール−2−カルボキシアルデヒド、メチルピラジン及び2−アセチルピロールからなる群より選択される少なくとも一つの化合物
を添加する工程をさらに含む、[28]又は[29]に記載の方法。
[31]以下の成分グループA:
(A)3−メチルフェノール及び4−エチルフェノール
を、3−メチルフェノールと4−エチルフェノールとの重量比を1:1×10〜5×10:1として添加する工程を含む、調味料又は飲食品の塩味増強方法。
[32]以下の成分グループB:
(B)マルトール、4−メチル−5−チアゾールエタノール及び2,3−ジヒドロ−3,5−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オンからなる群より選択される少なくとも一つの化合物
を添加する工程をさらに含む、[31]に記載の方法。
[33]以下の成分グループC:
(C)ピラジン、ピロール−2−カルボキシアルデヒド、メチルピラジン及び2−アセチルピロールからなる群より選択される少なくとも一つの化合物
を添加する工程をさらに含む、[31]又は[32]に記載の方法。
[34]以下の成分グループA:
(A)3−メチルフェノール及び4−エチルフェノール
を、3−メチルフェノールと4−エチルフェノールとの重量比を1:1×10〜5×10:1として添加する工程を含む、調味料又は飲食品のスパイス感の増強方法。
[35]以下の成分グループA:
(A)3−メチルフェノール及び4−エチルフェノール
を、3−メチルフェノールと4−エチルフェノールとの重量比を1:1×10〜5×10:1として添加する工程を含む、調味料又は飲食品における不快臭のマスキング方法。
本発明の香料組成物を利用することにより、飲食品及び調味料に対し、高温加熱により発現する風味を付与することができる。また本発明の香料組成物は飲食品及び調味料の塩味を増強することができるため、飲食品等の低塩化または減塩化が実現でき成人病等の予防・改善効果を有する。
さらにスパイス感を増強したり、反対に不快臭をマスキングできるため、飲食品や加工食品の有する香気や風味を簡単に調整することができる。
本発明の香料組成物は、所定の化合物を特定の重量比で混合することにより得られるため、当業者において一般に利用されている装置で製造することができ、その製造条件も容易に制御することができる。
さらに、本発明の香料組成物は所定の化合物を含有するものであり、飲食品及び調味料の種類に応じて組成を調整する必要はないため、様々な飲食品及び調味料に広く利用することができる。
本発明は、以下の成分グループA:
(A)3−メチルフェノール及び4−エチルフェノール、
を含有し、且つ3−メチルフェノールと4−エチルフェノールとの重量比が1:1×10〜5×10:1である香料組成物(第1の態様)を提供する。
本発明で用いられる3−メチルフェノール及び4−エチルフェノールはいずれもフェノール類に分類される有機化合物の一種であり、それぞれCAS登録番号108−39−4及び123−07−9で表される化合物である。これらの化合物は、特に限定されないが、好適には市販品を用いることができる。
本発明の香料組成物において、3−メチルフェノールと4−エチルフェノールとの重量比は1:1×10〜5×10:1であり、好ましくは1:10000〜25000:1、より好ましくは1:200〜500:1、さらに好ましくは1:10〜50:1である。両者の重量比が上記範囲内であることにより、加熱調理香として優れた風味を飲食品及び調味料に付与することができる。
本明細書において「加熱調理香」とは、飲食品を高温(例えば、90〜700℃)で加熱調理した際に発現する香ばしい香りをいう。加熱調理香としては、例えば、炒め、焼き、揚げ、焙焼、煮込み等により発生した香りが含まれる。本発明では、3−メチルフェノール及び4−エチルフェノールを使用し、さらにこれらの重量比を上記範囲内とすることによって加熱調理香を飲食品及び調味料に付与することができるが、加熱調理香として、特に、燻った香ばしさ、及び直火で焼いた香ばしさを付与することができる。また、そのような香ばしさは飲食後直ちに感じられ、高い風味強度を有し得る。
本発明の香料組成物は、成分グループAとして、2,3−ジメチルピラジン及び/又は2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オンをさらに含有し得る。2,3−ジメチルピラジンはピラジン類に含まれる化合物の一つであり、そのCAS登録番号は5910−89−4である。2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オンはシクロペンテン誘導体の一つであり、そのCAS登録番号は80−71−7である。いずれの化合物も、特に限定されないが、市販品を好適に使用することができる。
本発明では、2,3−ジメチルピラジン及び/又は2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オンをさらに使用することにより、加熱調理香をさらに優れた香りとすることができ、特に、燻った香ばしさ、及び直火で焼いた香ばしさをさらに向上させることができる。2,3−ジメチルピラジン及び2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オンは、いずれか一方を使用することができるが、本発明では両方とも使用することが好ましい。これらを両方使用した場合、その重量比は特に限定されないが、通常、2,3−ジメチルピラジン:2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オンは1×10:1〜1:1×10、好ましくは10000:1〜1:1000000、より好ましくは1000:1〜1:10000、さらに好ましくは100:1〜1:1000である。
本発明の香料組成物は、マルトール、4−メチル−5−チアゾールエタノール及び2,3−ジヒドロ−3,5−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オンからなる群より選択される少なくとも一つの化合物を、成分グループBとしてさらに含有することができる。
本発明で用いられるマルトールは、IUPAC名として3−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピラン−4−オンともいい、そのCAS登録番号は118−71−8である。4−メチル−5−チアゾールエタノールはチアゾール類に含まれる化合物の一種であり、そのCAS登録番号は137−00−8である。2,3−ジヒドロ−3,5−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オンはマルトール類縁化合物の一つであり、そのCAS登録番号は28564−83−2である。これらの化合物は、特に限定されないが、市販品を好適に使用することができる。
本発明では、成分グループBとして、マルトール、4−メチル−5−チアゾールエタノール又は2,3−ジヒドロ−3,5−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オンを用いることにより、甘くて軽い香ばしさを飲食品及び調味料に付与することができる。そのような香ばしさは高い風味強度を有しており、飲食後の早い時期に、成分グループAにより付与される香ばしさに次いで感じられ得る。この成分グループBの作用により、飲食品及び調味料に対し、さらに優れた加熱調理香を付与することが可能となる。
成分グループBとして含まれる化合物は、単独であってもよく、或いは任意の組み合わせであってもよい。成分グループBとしては特に限定されないが、以下の(B1)〜(B5)で示される構成が好ましい。
(B1)マルトール、
(B2)4−メチル−5−チアゾールエタノール、
(B3)2,3−ジヒドロ−3,5−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オン、
(B4)マルトール及び4−メチル−5−チアゾールエタノール、
(B5)マルトール及び2,3−ジヒドロ−3,5−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オン。
上記(B4)の構成である場合、特に限定されないが、マルトールと4−メチル−5−チアゾールエタノールとの重量比は、例えば、マルトール:4−メチル−5−チアゾールエタノール=1×10:1〜1:1×10であり、好ましくは10000:1〜1:1000、より好ましくは100:1〜1:100、さらに好ましくは10:1〜1:10である。
上記(B5)の構成である場合、特に限定されないが、マルトールと2,3−ジヒドロ−3,5−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オンとの重量比は、例えば、マルトール:2,3−ジヒドロ−3,5−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オン=1×10:1〜1:1×10であり、好ましくは1000:1〜1:10000、より好ましくは100:1〜1:100、さらに好ましくは10:1〜1:10である。
成分グループBに関して、上記(B1)〜(B5)の中では、特に限定されるわけではないが、(B3)〜(B5)が好ましい。本発明では、これらの中でも(B3)及び(B4)が特に好ましい。
本発明の香料組成物において、成分グループAと成分グループBとの重量比は、特に限定されないが、通常、成分グループA:成分グループB=1:1×10−10〜1:1×10であり、好ましくは1:1×10−10〜1:1×10、より好ましくは1:1×10−10〜1:1×10、さらに好ましくは1:1×10−5〜1:1×10である。両者の重量比が上記範囲内であることにより、燻った香ばしさ及び直火で焼いた香ばしさと甘くて軽い香ばしさとのバランスが好適となり、相乗的作用によって加熱調理香をさらに向上させることができる。
本発明の香料組成物は、ピラジン、ピロール−2−カルボキシアルデヒド、メチルピラジン及び2−アセチルピロールからなる群より選択される少なくとも一つの化合物を、成分グループCとしてさらに含有することができる。
本発明で用いられるピラジンは、ベンゼンの1,4位の炭素が窒素で置換された化合物であり、そのCAS登録番号は290−37−9である。ピロール−2−カルボキシアルデヒドはピロール類の一つであり、そのCAS登録番号は1003−29−8である。メチルピラジンは、ピラジンの六員環における水素原子がメチル基に置換された化合物で、具体的には2−メチルピラジンであり、そのCAS登録番号は109−08−0である。2−アセチルピロールは、ピロール−2−カルボキシアルデヒドと同様にピロール類の一つであり、そのCAS登録番号は1072−83−9である。これらの化合物は、特に限定されないが、市販品を好適に使用することができる。
本発明では、成分グループCとして、ピラジン、ピロール−2−カルボキシアルデヒド、メチルピラジン又は2−アセチルピロールを用いることにより、鍋肌で焼けた香ばしさを飲食品及び調味料に付与することができる。そのような香ばしさは、風味強度としては高いわけではないが、飲食後しばらくしてから、特に、成分グループBにより付与される香ばしさに次いで感じられ得る。この成分グループCが成分グループAと組み合わされることにより、飲食品及び調味料に対し、さらに優れた加熱調理香を付与することができる。さらに、成分グループCが成分グループA及び成分グループBと組み合わされれば、成分グループAとの組み合わせよりも優れた加熱調理香を飲食品及び調味料に対して付与することが可能となる。
成分グループCとして含まれる化合物は、単独であってもよく、或いは任意の組み合わせであってもよい。成分グループCとしては特に限定されないが、以下の(C1)〜(C6)で示される構成が好ましい。
(C1)ピラジン、
(C2)メチルピラジン、
(C3)ピラジン及びピロール−2−カルボキシアルデヒド、
(C4)ピラジン及び2−アセチルピロール、
(C5)ピロール−2−カルボキシアルデヒド及びメチルピラジン、
(C6)メチルピラジン及び2−アセチルピロール。
上記(C3)の構成である場合、特に限定されないが、ピラジンとピロール−2−カルボキシアルデヒドとの重量比は、例えば、ピラジン:ピロール−2−カルボキシアルデヒド=1×10:1〜1:1×10であり、好ましくは10000:1〜1:10000、より好ましくは100:1〜1:100、さらに好ましくは10:1〜1:10である。
上記(C4)の構成である場合、特に限定されないが、ピラジンと2−アセチルピロールとの重量比は、例えば、ピラジン:2−アセチルピロール=1×10:1〜1:1×10であり、好ましくは10000:1〜1:10000、より好ましくは100:1〜1:100、さらに好ましくは10:1〜1:10である。
上記(C5)の構成である場合、特に限定されないが、ピロール−2−カルボキシアルデヒドとメチルピラジンとの重量比は、例えば、ピロール−2−カルボキシアルデヒド:メチルピラジン=1×10:1〜1:1×10であり、好ましくは10000:1〜1:10000、より好ましくは100:1〜1:100、さらに好ましくは10:1〜1:10である。
上記(C6)の構成である場合、特に限定されないが、メチルピラジンと2−アセチルピロールとの重量比は、例えば、メチルピラジン:2−アセチルピロール=1×10:1〜1:1×10であり、好ましくは10000:1〜1:10000、より好ましくは100:1〜1:100、さらに好ましくは10:1〜1:10である。
成分グループCに関して、上記(C1)〜(C6)の中では、特に限定されるわけではないが、(C2)〜(C6)が好ましい。本発明では、これらの中でも(C2)、(C3)及び(C6)が特に好ましい。
本発明の香料組成物において、成分グループAと成分グループCとの重量比は、特に限定されないが、通常、成分グループA:成分グループC=1:1×10−6〜1:1×10であり、好ましくは1:1×10−6〜1:1×10、より好ましくは1:1×10−6〜1:1×10、さらに好ましくは1:1×10−4〜1:1×10である。両者の重量比が上記範囲内であることにより、燻った香ばしさ及び直火で焼いた香ばしさと鍋肌で焼けた香ばしさとのバランスが好適となり、相乗的作用によって加熱調理香をさらに向上させることができる。
成分グループA、成分グループB及び成分グループCのいずれもが本発明の香料組成物に含まれる場合、各グループの重量比は本発明の効果を奏する限り特に限定されないが、好ましくは、成分グループA:成分グループB:成分グループC=1:1×10−4〜1×10:1×10−4〜1×10であり、より好ましくは1:1×10−4〜10:1×10−4〜1×10であり、さらに好ましくは1:1×10−4〜1:1×10−4〜10である。
本発明において、本発明の香料組成物に含有される上記化合物の概念には、当該化合物と水溶液中で平衡関係にあり容易に相互変換し得る構造を有するもの(例えば、互変異性体、イオン化体等)が包含され、また両者の混合物も包含される。一例として、2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オンには、その互変異性体である3−メチル−1,2−シクロペンタンジオン(メチルシクロペンテノロンとも称する)(CAS登録番号:765−70−8)が包含され得る。また、別の例として、ピリジンや2−アセチルピロールにはそれらのイオン化体が包含され得る。
本発明の香料組成物は、上述した各種化合物を適宜添加及び混合することにより製造することができる。化合物を添加する順序や間隔は特に制限されず、使用目的に応じて適宜設定することができる。また、添加する化合物を成分グループごとにまとめる必要もなく、例えば、成分グループAのうちの任意の化合物(例えば、3−メチルフェノール)の後に成分グループBのうちの任意の化合物(例えば、マルトール)を添加し、次いで成分グループAのうちの他の化合物(例えば、4−エチルフェノール)を添加するという態様であってもよい。
本発明の香料組成物は、上述した各種化合物のみからなるものであってもよく、或いは他の成分をさらに含有するものであってもよい。他の成分としては、特に限定されないが、例えば、飽和又は不飽和の脂肪酸、及び脂肪族アルデヒド等が挙げられ、好ましくは2−ウンデセナール、ペンタナール、2−ヘプテナール、2,4−ヘプタジエナール、2,4−デカジエナール、2−デセナールが用いられる。これらの化合物は、食品を油で調理した際に感じられる風味を付与することができ、本発明の香料組成物において加熱調理香をさらに向上させることができる。特に、2−ウンデセナール、ペンタナール及び2−ヘプテナールは、食品を高温(例えば、150〜300℃)で調理した場合に感じられる風味の付与に寄与しており、高い風味強度を有している。また、2,4−ヘプタジエナール、2,4−デカジエナール及び2−デセナールは、それよりも低い温度(例えば、90〜150℃)で食品を調理した場合に感じられる風味の付与に寄与し、風味強度は低いものの喫食後もしばらく風味を持続させることができる。これらの化合物は、油を用いて調理され得る食品を風味付与の対象とした場合に好適である。
本発明の香料組成物には、香料分野において通常使用される基剤をさらに含有させることもできる。香料組成物が液状の場合には、基剤としては、例えば、水、エタノール、グリセリン、プロピレングリコール、各種動植物油類等が挙げられる。
また粉末状や顆粒状の固形の場合の基剤としては、例えば、澱粉、デキストリン、シクロデキストリン、スクロースやグルコースなどの各種糖類、蛋白質、ペプチド、アミノ酸、食塩、固形脂、二酸化ケイ素、およびそれらの混合物、また酵母菌体や各種の粉末エキス類等が挙げられる。
基剤を用いた場合、上記の各種化合物は、例えば、以下の濃度に設定することができる。
(成分グループA)
3−メチルフェノール:10重量ppm〜99重量%、好ましくは100重量ppm〜40重量%、より好ましくは500重量ppm〜20重量%
4−エチルフェノール:10重量ppm〜99重量%、好ましくは10重量ppm〜20重量%、より好ましくは100重量ppm〜10重量%
2,3−ジメチルピラジン:0〜99重量%、好ましくは0.01重量ppm〜5000重量ppm、より好ましくは0.1重量ppm〜500重量ppm
2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オン:0〜99重量%、好ましくは0.1重量ppm〜5重量%、より好ましくは5重量ppm〜5000重量ppm(成分グループB)
マルトール:0〜99重量%、好ましくは10重量ppm〜10重量%、より好ましくは100重量ppm〜5重量%
4−メチル−5−チアゾールエタノール:0〜99重量%、好ましくは10重量ppm〜10重量%、より好ましくは100重量ppm〜5重量%
2,3−ジヒドロ−3,5−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オン:0〜99重量%、好ましくは10重量ppm〜10重量%、より好ましくは100重量ppm〜5重量%
(成分グループC)
ピラジン:0〜99重量%、好ましくは100重量ppm〜40重量%、より好ましくは1000重量ppm〜20重量%
ピロール−2−カルボキシアルデヒド:0〜99重量%、好ましくは100重量ppm〜40重量%、より好ましくは1000重量ppm〜20重量%
メチルピラジン:0〜99重量%、好ましくは100重量ppm〜40重量%、より好ましくは1000重量ppm〜20重量%
2−アセチルピロール:0〜99重量%、好ましくは100重量ppm〜40重量%、より好ましくは1000重量ppm〜20重量%
本発明の香料組成物は、加熱調理香の付与用香料組成物として使用することができる。加熱調理香は上記した通りである。
本発明の香料組成物は、調味料及び飲食品に利用することができる。従って、本発明は、本発明の香料組成物を含有する調味料又は飲食品を提供する。
本発明における調味料としては、特に限定されないが、具体的には天然系調味料と風味調味料とが例示される。天然系調味料としては、例えば、鶏肉エキス、牛肉エキス、豚肉エキス、羊肉エキスなどの各種畜肉エキス類;鶏がらエキス、牛骨エキス、豚骨エキスなどの各種がらエキス類;鰹エキス、鯖エキス、ぐちエキス、帆立エキス、蟹エキス、蝦エキス、煮干エキス、干し貝柱エキスなどの各種魚介エキス類;鰹節エキス、鯖節エキス、宗田節エキスなどの各種節エキス類;オニオンエキス、白菜エキス、セロリエキスなどの各種野菜エキス類;昆布エキスなどの各種海藻エキス類;ガーリックエキス、唐辛子エキス、胡椒エキス、カカオエキスなどの各種香辛料エキス類;酵母エキス類;各種タンパク加水分解物;醤油、魚醤、蝦醤、味噌などの各種発酵調味料等が挙げられる。また、風味調味料としては、例えば、鶏風味調味料、牛風味調味料、豚風味調味料などの各種畜肉風味調味料;鰹風味調味料、煮干風味調味料、干し貝柱風味調味料、甲殻類風味調味料などの各種魚介風味調味料;各種香辛野菜風味調味料;昆布風味調味料等が挙げられる。また、基礎調味料である、塩、うま味調味料等が挙げられる。
本発明の香料組成物を調味料に添加及び混合する方法及び条件は特に限定されず、調味料の剤型等に応じて適宜設定することができる。本発明の香料組成物を構成する上記の各種化合物を全て混合した上で調味料に添加してもよく、或いは各種化合物を個別に調味料に添加してもよい。
本発明の香料組成物及び上記各種化合物は、調味料の製造中のみならず、調味料の製造後にも添加することができる。
本発明の香料組成物が含有される飲食品としては、例えば、野菜炒め、炒飯、焼きそば、回鍋肉、麻婆豆腐、青椒肉絲、干焼蝦仁、肉野菜炒め、ナシゴレン、焼きビーフン、炒り卵、きんぴらごぼう、カレールウ、肉炒め等の炒め物;焼き魚、焼き鳥、ステーキ、焼肉、すき焼き、ハンバーグ、焼き野菜、焼きおにぎり、米菓、各種焼き菓子、ピザ生地、パン等の焼き物;から揚げ、フライ、素揚げ、てんぷら等の各種揚げ物およびそのバッターやパン粉;ドレッシング(例、和風ドレッシング、クリーミードレッシング、シーザードレッシング、フレンチドレッシング、タルタルソース、マヨネーズ等);ソース(例、ステーキソース、生姜焼きのたれ、ピザソース、カラメルソース、みたらし団子のたれ、焼肉のたれ、デミグラスソース等);コーヒー、紅茶、中国茶、緑茶、ココア、麦茶、ハーブティー、コンソメスープ、ポタージュスープ、クリームスープ等の飲料等;及びこれらの加工品(例、電子レンジ調理用飲食品、インスタント食品、冷凍食品、乾燥食品等)等が挙げられる。
本発明の香料組成物を飲食品に添加及び混合する方法及び条件は特に限定されず、飲食品の種類等に応じて適宜設定することができる。本発明の香料組成物を構成する上記の各種化合物を全て混合した上で飲食品に添加してもよく、或いは各種化合物を個別に飲食品に添加してもよい。従って、本発明は、本発明の香料組成物を構成する上記化合物をそれぞれ添加する工程を含む、飲食品の製造方法を提供する。添加する化合物の種類、組合せ、重量比等はいずれも本発明の香料組成物のものと同じであり、また、添加する化合物の順序及び間隔は、特に制限されない。
本発明の香料組成物及び上記各種化合物は、飲食品の製造中のみならず、飲食品の製造後にも添加することができる。また、本発明の香料組成物及び上記各種化合物は、飲食品の飲食前のみならず、飲食中にも添加することができる。
本発明の香料組成物が飲食品に含有される場合、上記の各種化合物の含有量は飲食品の種類に応じて適宜設定することができる。例えば、炒め物、焼き物、又は揚げ物等に本発明の香料組成物が含有される場合、上記の各種化合物は、以下の濃度で含有される。
(成分グループA)
3−メチルフェノール:1×10−8重量ppb〜10重量ppm、好ましくは0.001重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.1重量ppb〜1重量ppm
4−エチルフェノール:1×10−8重量ppb〜10重量ppm、好ましくは2×10−6重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.1重量ppb〜1重量ppm
2,3−ジメチルピラジン:0〜10重量ppm、好ましくは1×10−13重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.001重量ppb〜1重量ppm
2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オン:0〜10重量ppm、好ましくは1×10−10重量ppb〜1重量ppm、より好ましくは0.0001重量ppb〜100重量ppb
(成分グループB)
マルトール:0〜30重量ppm、好ましくは1×10−10重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.0001重量ppb〜1重量ppm
4−メチル−5−チアゾールエタノール:0〜30重量ppm、好ましくは1×10−10重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.0001重量ppb〜5重量ppm
2,3−ジヒドロ−3,5−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オン:0〜30重量ppm、好ましくは1×10−10重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.0001重量ppb〜1重量ppm
(成分グループC)
ピラジン:0〜60重量ppm、好ましくは1×10−5重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.001重量ppb〜5重量ppm
ピロール−2−カルボキシアルデヒド:0〜60重量ppm、好ましくは1×10−5重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.001重量ppb〜5重量ppm
メチルピラジン:0〜60重量ppm、好ましくは1×10−5重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.001重量ppb〜5重量ppm
2−アセチルピロール:0〜60重量ppm、好ましくは1×10−5重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.001重量ppb〜5重量ppm
また、例えば、ドレッシング又はソース等に本発明の香料組成物が含有される場合、上記の各種化合物は、以下の濃度で含有される。
(成分グループA)
3−メチルフェノール:1×10−8重量ppb〜10重量ppm、好ましくは0.001重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.1重量ppb〜1重量ppm
4−エチルフェノール:1×10−8重量ppb〜10重量ppm、好ましくは2×10−6重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.1重量ppb〜1重量ppm
2,3−ジメチルピラジン:0〜10重量ppm、好ましくは1×10−13重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.001重量ppb〜1重量ppm
2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オン:0〜10重量ppm、好ましくは1×10−10重量ppb〜1重量ppm、より好ましくは0.0001重量ppb〜100重量ppb
(成分グループB)
マルトール:0〜30重量ppm、好ましくは1×10−10重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.0001重量ppb〜1重量ppm
4−メチル−5−チアゾールエタノール:0〜30重量ppm、好ましくは1×10−10重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.0001重量ppb〜5重量ppm
2,3−ジヒドロ−3,5−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オン:0〜30重量ppm、好ましくは1×10−10重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.0001重量ppb〜1重量ppm
(成分グループC)
ピラジン:0〜60重量ppm、好ましくは1×10−5重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.001重量ppb〜5重量ppm
ピロール−2−カルボキシアルデヒド:0〜60重量ppm、好ましくは1×10−5重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.001重量ppb〜5重量ppm
メチルピラジン:0〜60重量ppm、好ましくは1×10−5重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.001重量ppb〜5重量ppm
2−アセチルピロール:0〜60重量ppm、好ましくは1×10−5重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.001重量ppb〜5重量ppm
上記各種化合物の飲食品や調味料中の含量は、自体公知の方法で測定することができる。例えばガスクロマトグラフ−質量分析装置を用いてSPME(Solid Phase
Micro Extraction)法などのヘッドスペース分析法あるいは溶剤抽出などによる直接注入法によって測定することができる。また、必要に応じて抽出した成分に濃縮などの前処理を行うことも可能である。
具体的には、3−メチルフェノールは測定試料1gを20ml容のヘッドスペースバイアルに密封して50℃に加温しながらSPMEファイバー(Supelco社製、DVB/CAR/PDMS 50/30μm)を用いてヘッドスペース中の成分を吸着・濃縮した後にガスクロマトグラフに導入することにより測定することができる。
本発明は、以下の成分グループA:
(A)3−メチルフェノール及び4−エチルフェノール、
を含有し、且つ3−メチルフェノールと4−エチルフェノールとの重量比が1:1×10〜5×10:1として添加する工程を含む、調味料又は飲食品の製造方法を提供する。
また前記製造方法においては、成分グループBを添加する工程、更に成分グループCを添加する工程を含んでもよい。
添加する化合物の種類、組合せ、重量比等はいずれも本発明の香料組成物のものと同じである。
本発明の製造方法においては、調味料又は飲食品は、加熱調理香が付与された調味料又は飲食品が好ましく、本発明の製造方法により製造される調味料又は飲食品も本発明に包含される。
本発明の調味料又は飲食品の製造方法においては、上記の各種化合物は、以下の濃度で調味料又は飲食品に含有するように添加する。
(成分グループA)
3−メチルフェノール:0.01重量ppb〜1000重量ppm、好ましくは1重量ppb〜100重量ppm、より好ましくは10重量ppb〜10重量ppm
4−エチルフェノール:0.01重量ppb〜1000重量ppm、好ましくは1重量ppb〜100重量ppm、より好ましくは10重量ppb〜10重量ppm
2,3−ジメチルピラジン:0〜100重量ppm、好ましくは0.001重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.01重量ppb〜1重量ppm
2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オン:0〜100重量ppm、好ましくは0.01重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.1重量ppb〜0.1重量ppm
(成分グループB)
マルトール:0〜300重量ppm、好ましくは0.1重量ppb〜50重量ppm、より好ましくは1重量ppb〜1重量ppm
4−メチル−5−チアゾールエタノール:0〜300重量ppm、好ましくは0.1重量ppb〜50重量ppm、より好ましくは1重量ppb〜1重量ppm
2,3−ジヒドロ−3,5−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オン:0〜300重量ppm、好ましくは0.1重量ppb〜50重量ppm、より好ましくは1重量ppb〜1重量ppm
(成分グループC)
ピラジン:0〜600重量ppm、好ましくは20重量ppb〜100重量ppm、より好ましくは50重量ppb〜10重量ppm
ピロール−2−カルボキシアルデヒド:0〜600重量ppm、好ましくは20重量ppb〜100重量ppm、より好ましくは50重量ppb〜10重量ppm
メチルピラジン:0〜600重量ppm、好ましくは20重量ppb〜100重量ppm、より好ましくは50重量ppb〜10重量ppm
2−アセチルピロール:0〜600重量ppm、好ましくは20重量ppb〜100重量ppm、より好ましくは50重量ppb〜10重量ppm
本発明においては、本発明の香料組成物に含まれる上記の各種化合物を添加する工程を含む、調味料又は飲食品への加熱調理香の付与方法もさらに提供される。
具体的には成分グループAを添加する工程を含む、加熱調理香の付与方法であり、前記方法において、成分グループBを添加する工程、更に成分グループCを添加する工程を含んでもよい。
添加する成分、重量比、添加量等の定義は上記香料組成物で定義したものと同じである。
本発明は、成分グループA又は成分グループBを含有する塩味増強用香料組成物(第2の態様)を提供する(以下本発明の塩味増強用組成物と略する)。
本発明で用いられる以下の成分グループA、B及びCの化合物の定義は香料組成物と同じである。
本発明の塩味増強用組成物において、成分グループAの3−メチルフェノールと4−エチルフェノールとの重量比は1:1×10〜5×10:1であり、好ましくは1:10〜5×10:1であり、より好ましくは1:10000〜25000:1、さらに好ましくは1:200〜500:1、最も好ましくは1:10〜50:1である。両者の重量比が上記範囲内であることにより、飲食品及び調味料に含まれる塩味を増強することができる。
本発明の塩味増強用組成物は、成分グループAとして、2,3−ジメチルピラジン及び/又は2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オンをさらに含有し得る。
本発明では、2,3−ジメチルピラジン及び/又は2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オンをさらに使用することにより、塩味強度を上げることができる。2,3−ジメチルピラジン及び2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オンは、いずれか一方を使用することができるが、本発明では両方とも使用することが好ましい。これらを両方使用した場合、その重量比は特に限定されないが、通常、2,3−ジメチルピラジン:2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オンは、1×10:1〜1:1×10、好ましくは10000:1〜1:1000000、より好ましくは1000:1〜1:10000、さらに好ましくは100:1〜1:1000である。
成分グループBとして含まれる化合物は、単独であってもよく、或いは任意の組み合わせであってもよい。成分グループBとしては特に限定されないが、上述の(B1)〜(B5)で示される構成が好ましい。(B1)〜(B5)の重量比や好ましい組合せは上述の通りである。
本発明の塩味増強用組成物は、成分グループA又は成分グループBを単独で含有する、または成分グループAと成分グループBを組み合わせて含有する。
本発明の塩味増強用組成物において、組み合わせて用いる場合には、成分グループAと成分グループBとの重量比は、上述の通りである。両者の重量比が上記範囲内であることにより、塩味の強度を上げることができる。
本発明の塩味増強用組成物は、ピラジン、ピロール−2−カルボキシアルデヒド、メチルピラジン及び2−アセチルピロールからなる群より選択される少なくとも一つの化合物を、成分グループCとしてさらに含有することができる。
成分グループCとして含まれる化合物の構成および重量比は上記と同様である。
本発明の塩味増強用組成物において、成分グループAと成分グループCとの重量比は、上述の通りである。両者の重量比が上記範囲内であることにより、塩味の強度を上げることができる。
成分グループA、成分グループB及び成分グループCのいずれもが本発明の塩味増強用組成物に含まれる場合、各グループの重量比は上述の通りである。
本発明は、成分グループA:3−メチルフェノールと4−エチルフェノールとの重量比を1:1×10〜5×10:1として添加する工程、又は成分グループB:(B)マルトール、4−メチル−5−チアゾールエタノール及び2,3−ジヒドロ−3,5−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オンからなる群より選択される少なくとも一つの化合物を添加する工程を含む、塩味が増強された調味料又は飲食品の製造方法を提供する。
また前記製造方法においては、成分グループAを添加する工程及び成分グループBを添加する工程を含む製造方法であっても、更に成分グループCを添加する工程を含む製造方法でもよい。
添加する化合物の種類、組合せ等はいずれも本発明の香料組成物のものと同じである。
また前記製造方法により製造される調味料又は飲食品も本発明に包含される。
本発明の塩味増強用組成物は、上述した各種化合物を適宜添加及び混合することにより製造することができる。化合物を添加する順序や間隔は特に制限されず、使用目的に応じて適宜設定することができる。また、添加する化合物を成分グループごとにまとめる必要もなく、例えば、成分グループAのうちの任意の化合物(例えば、3−メチルフェノール)の後に成分グループBのうちの任意の化合物(例えば、マルトール)を添加し、次いで成分グループAのうちの他の化合物(例えば、4−エチルフェノール)を添加するという態様であってもよい。
本発明の塩味増強用組成物は、上述した各種化合物のみからなるものであってもよく、或いは他の成分をさらに含有するものであってもよい。他の成分としては、特に限定されないが、例えば、塩化カリウム、塩化カルシウム等の無機塩類、アルギニン、リシン、アスパラギン酸、グルタミン酸等のアミノ酸類およびその塩、5’−リボヌクレオチド類およびその塩類などが用いられる。
本発明の塩味増強用組成物には、通常使用される基剤をさらに含有させることもできる。使用しうる基剤は香料組成物で述べたものと同じである。
本発明は、本発明の塩味増強用組成物を含有する調味料又は飲食品を提供する。
本発明の塩味増強用組成物を調味料に添加及び混合する方法及び条件は特に限定されず、調味料の剤型等に応じて適宜設定することができる。本発明の塩味増強用組成物を構成する上記の各種化合物を全て混合した上で調味料に添加してもよく、或いは各種化合物を個別に調味料に添加してもよい。従って、本発明は、本発明の塩味増強用組成物を構成する上記化合物をそれぞれ添加する工程を含む、調味料の製造方法を提供する。添加する化合物の種類、組合せ、重量比等はいずれも本発明の塩味増強用組成物のものと同じであり、また、添加する化合物の順序及び間隔は、特に制限されない。
本発明の塩味増強用組成物及び上記各種化合物は、調味料の製造中のみならず、調味料の製造後にも添加することができる。
本発明の塩味増強用組成物が調味料に含有される場合、上記の各種化合物は、以下の濃度で含有することができる。
(成分グループA)
3−メチルフェノール:0.01重量ppb〜1000重量ppm、好ましくは1重量ppb〜100重量ppm、より好ましくは10重量ppb〜10重量ppm
4−エチルフェノール:0.01重量ppb〜1000重量ppm、好ましくは1重量ppb〜100重量ppm、より好ましくは10重量ppb〜10重量ppm
2,3−ジメチルピラジン:0〜100重量ppm、好ましくは0.001重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.01重量ppb〜1重量ppm
2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オン:0〜100重量ppm、好ましくは0.01重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.1重量ppb〜0.1重量ppm
(成分グループB)
マルトール:0〜300重量ppm、好ましくは0.1重量ppb〜50重量ppm、より好ましくは1重量ppb〜1重量ppm
4−メチル−5−チアゾールエタノール:0〜300重量ppm、好ましくは0.1重量ppb〜50重量ppm、より好ましくは1重量ppb〜1重量ppm
2,3−ジヒドロ−3,5−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オン:0〜300重量ppm、好ましくは0.1重量ppb〜50重量ppm、より好ましくは1重量ppb〜1重量ppm
(成分グループC)
ピラジン:0〜600重量ppm、好ましくは20重量ppb〜100重量ppm、より好ましくは50重量ppb〜10重量ppm
ピロール−2−カルボキシアルデヒド:0〜600重量ppm、好ましくは20重量ppb〜100重量ppm、より好ましくは50重量ppb〜10重量ppm
メチルピラジン:0〜600重量ppm、好ましくは20重量ppb〜100重量ppm、より好ましくは50重量ppb〜10重量ppm
2−アセチルピロール:0〜600重量ppm、好ましくは20重量ppb〜100重量ppm、より好ましくは50重量ppb〜10重量ppm
本発明の塩味増強用組成物が含有される飲食品としては、香料組成物における飲食品と同様のものが挙げられるが、食塩を含有するものであれば特に制限されない。飲食品に含まれる食塩濃度は、通常0.01重量%〜10重量%、好ましくは0.08重量%〜8重量%、さらに好ましくは0.2重量%〜5重量%である。食塩濃度が0.01重量%未満の場合、食塩単独の味覚の閾値は0.08重量%であることから、本発明の塩味増強効果をもっても塩味を感じにくい傾向がある。特に、食塩濃度が0.2重量%以上であると、口中で塩味の強さが持続して感じやすくなる点で、好ましい。
本発明の塩味増強用組成物が含有される食塩を成分として含む調味料類に含まれる食塩濃度は、食塩を成分として含む調味料類が風味調味料、天然系調味料等の場合には、通常0.1重量%〜80重量%、好ましくは1重量%〜70重量%、さらに好ましくは5重量%〜60重量%であり、食塩を成分として含む調味料類が食卓塩等の場合には、通常10重量%〜100重量%、好ましくは20重量%〜90重量%、さらに好ましくは30重量%〜80重量%である。
食塩を成分として含む調味料としては、風味調味料、天然系調味料、畜肉エキス、魚介エキス、海藻エキス、植物エキス、味噌、醤油、魚醤、各種醤類、各種つゆ・たれ類、液体や固体の濃縮スープ、また、低ナトリウム卓上塩、各種調味塩、ふりかけ、およびそれらの混合物や配合物などが挙げられる。
本発明が適用される飲食品は、食塩濃度を低減した飲食品(具体的には、食塩濃度が8重量%以下の飲食品)が、減塩の点から好ましい。
本発明の塩味増強用組成物を飲食品に添加及び混合する方法及び条件は特に限定されず、飲食品の種類等に応じて適宜設定することができる。本発明の塩味増強用組成物を構成する上記の各種化合物を全て混合した上で飲食品に添加してもよく、或いは各種化合物を個別に飲食品に添加してもよい。従って、本発明は、本発明の塩味増強用組成物を構成する上記化合物をそれぞれ添加する工程を含む、飲食品の製造方法を提供する。添加する化合物の種類、組合せ、重量比等はいずれも本発明の塩味増強用組成物のものと同じであり、また、添加する化合物の順序及び間隔は、特に制限されない。
本発明の塩味増強用組成物及び上記各種化合物は、飲食品の製造中のみならず、飲食品の製造後にも添加することができる。また、本発明の塩味増強用組成物及び上記各種化合物は、飲食品の飲食前のみならず、飲食中にも添加することができる。
本発明の塩味増強用組成物が飲食品に含有される場合、上記の各種化合物の含有量は飲食品の種類に応じて適宜添加することができる。本発明の塩味増強用組成物が含有される場合、上記の各種化合物は、飲食品中には以下の濃度で含有される。
(成分グループA)
3−メチルフェノール:1×10−8重量ppb〜10重量ppm、好ましくは0.001重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.1重量ppb〜1重量ppm
4−エチルフェノール:1×10−8重量ppb〜10重量ppm、好ましくは2×10−6重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.1重量ppb〜1重量ppm
2,3−ジメチルピラジン:0〜10重量ppm、好ましくは1×10−13重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.001重量ppb〜1重量ppm
2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オン:0〜10重量ppm、好ましくは1×10−10重量ppb〜1重量ppm、より好ましくは0.0001重量ppb〜100重量ppb
(成分グループB)
マルトール:0〜30重量ppm、好ましくは1×10−10重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.0001重量ppb〜5重量ppm
4−メチル−5−チアゾールエタノール:0〜30重量ppm、好ましくは1×10−10重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.0001重量ppb〜1重量ppm
2,3−ジヒドロ−3,5−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オン:0〜30重量ppm、好ましくは1×10−10重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.0001重量ppb〜1重量ppm
(成分グループC)
ピラジン:0〜60重量ppm、好ましくは1×10−5重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.001重量ppb〜5重量ppm
ピロール−2−カルボキシアルデヒド:0〜60重量ppm、好ましくは1×10−5重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.001重量ppb〜5重量ppm
メチルピラジン:0〜60重量ppm、好ましくは1×10−5重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.001重量ppb〜5重量ppm
2−アセチルピロール:0〜60重量ppm、好ましくは1×10−5重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.001重量ppb〜5重量ppm
また、例えば、ドレッシング又はソース等に本発明の塩味増強用組成物が含有される場合、上記の各種化合物は、以下の濃度で含有される。
(成分グループA)
3−メチルフェノール:1×10−8重量ppb〜10重量ppm、好ましくは0.001重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.1重量ppb〜1重量ppm
4−エチルフェノール:1×10−8重量ppb〜10重量ppm、好ましくは2×10−6重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.1重量ppb〜1重量ppm
2,3−ジメチルピラジン:0〜10重量ppm、好ましくは1×10−13重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.001重量ppb〜1重量ppm
2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オン:0〜10重量ppm、好ましくは1×10−10重量ppb〜1重量ppm、より好ましくは0.0001重量ppb〜100重量ppb
(成分グループB)
マルトール:0〜30重量ppm、好ましくは1×10−10重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.0001重量ppb〜1重量ppm
4−メチル−5−チアゾールエタノール:0〜30重量ppm、好ましくは1×10−10重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.0001重量ppb〜5重量ppm
2,3−ジヒドロ−3,5−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オン:0〜30重量ppm、好ましくは1×10−10重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.0001重量ppb〜1重量ppm
(成分グループC)
ピラジン:0〜60重量ppm、好ましくは1×10−5重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.001重量ppb〜5重量ppm
ピロール−2−カルボキシアルデヒド:0〜60重量ppm、好ましくは1×10−5重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.001重量ppb〜5重量ppm
メチルピラジン:0〜60重量ppm、好ましくは1×10−5重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.001重量ppb〜5重量ppm
2−アセチルピロール:0〜60重量ppm、好ましくは1×10−5重量ppb〜10重量ppm、より好ましくは0.001重量ppb〜5重量ppm
本発明において、好適には、食塩濃度が0.01重量%〜10重量%である飲食品に、(1)成分グループA、(2)成分グループB、(3)成分グループA及び成分グループB又は(4)成分グループA、成分グループB及び成分グループCの化合物を食品に応じて上記記載の濃度になるように添加する工程を含む、飲食品又は調味料の製造方法も含まれる。
本発明において、好適には、食塩濃度が0.01重量%〜10重量%である飲食品に、(1)成分グループA、(2)成分グループB、(3)成分グループA及び成分グループB又は(4)成分グループA、成分グループB及び成分グループCの化合物を食品に応じて上記記載の濃度になるように添加する工程を含む、調味料又は飲食品の塩味増強方法も含まれる。
本発明は、成分グループA:
(A)3−メチルフェノール及び4−エチルフェノール、
を含有し、且つ3−メチルフェノールと4−エチルフェノールとの重量比が1:1×10〜5×10:1)であるスパイス感増強用香料組成物(第3の態様)を提供する(以下本発明のスパイス感増強用組成物と略する)。
本発明において、「スパイス感」とはスパイスが持つ特有の風味や辛みを意味する。「スパイス感を増強する」とは、スパイスが持つ特有の風味や辛みを増強し、あたかもスパイスを増量したような効果を意味する。
本発明で用いられる以下の成分グループA、B及びCの化合物の定義は香料組成物と同じである。
本発明のスパイス感増強用組成物において、成分グループAの3−メチルフェノールと4−エチルフェノールとの重量比は1:1×10〜5×10:1であり、好ましくは1:10〜5×10:1であり、より好ましくは1:10000〜25000:1、さらに好ましくは1:200〜500:1、最も好ましくは1:10〜50:1である。両者の重量比が上記範囲内であることにより、飲食品及び調味料に含まれるスパイス感を増強することができる。
スパイスとしては、ナツメグ、メース、ガーリック、ローレル、タイム、ブラックペッパー、ホワイトペッパー、バジル、ジンジャー、ターメリック、フェンネル、キャラウェイ、チリペッパー、シナモン、マジョラム、ローズマリー、クミン、セロリ、コリアンダー、オニオン等が挙げられる。好ましくは、ナツメグ、メース、ガーリック、ローレル、ブラックペッパー、ホワイトペッパー、バジル、ジンジャー、ターメリック、フェンネル、キャラウェイ、チリペッパー、シナモン、クミン、オニオン等が挙げられる。特に好ましくは、ブラックペッパー、ホワイトペッパー、ガーリック、オニオン等が挙げられる。
本発明のスパイス感増強用組成物は、成分グループAとして、2,3−ジメチルピラジン及び/又は2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オンをさらに含有し得る。使用態様や重量比は上記香料組成物と同様である。
成分グループBとして含まれる化合物は、単独であってもよく、或いは任意の組み合わせであってもよい。好ましい構成、(B1)〜(B5)の重量比及び好ましい組合せは上記香料組成物と同様である。
成分グループCとして含まれる化合物は、単独であってもよく、或いは任意の組み合わせであってもよい。好ましい構成、(C1)〜(C6)の重量比及び好ましい組合せは上記香料組成物と同様である。
本発明のスパイス感増強用組成物における、成分グループA、成分グループB及び成分グループCとの組合せ、重量比は特に定義されない限り上記香料組成物と同様である。各重量比が上記範囲内であることにより、スパイス感の強度を上げることができる。
本発明は、成分グループA:3−メチルフェノールと4−エチルフェノールとの重量比を1:1×10〜5×10:1として添加する工程を含む、スパイス感が増強された調味料又は飲食品の製造方法を提供する。
また前記製造方法においては、成分グループAを添加する工程及び成分グループBを添加する工程を含む製造方法であっても、更に成分グループCを添加する工程を含む製造方法であってもよい。
添加する化合物の種類、組合せ等はいずれも本発明の香料組成物のものと同じである。
また前記製造方法により製造される調味料又は飲食品も本発明に包含される。
本発明のスパイス感増強用組成物は、上述した各種化合物を適宜添加及び混合することにより製造することができる。化合物を添加する順序や間隔は特に制限されず、使用目的に応じて適宜設定することができる。その他の条件は上記香料組成物のものと同じである。
本発明のスパイス感増強用組成物は、上述した各種化合物のみからなるものであってもよく、或いは他の成分をさらに含有するものであってもよい。他の成分としては、上記香料組成物及び塩味増強用組成物について用いられるものが挙げられる。
本発明のスパイス感増強用組成物には、通常使用される基剤をさらに含有させることもできる。使用しうる基剤は香料組成物で述べたものと同じである。
本発明は、本発明のスパイス感増強用組成物を含有する調味料又は飲食品を提供する。
本発明のスパイス感増強用組成物を調味料に添加及び混合する方法及び条件は特に限定されず、調味料の剤型等に応じて適宜設定することができる。本発明のスパイス感増強用組成物を構成する上記の各種化合物を全て混合した上で調味料に添加してもよく、或いは各種化合物を個別に調味料に添加してもよい。従って、本発明は、本発明のスパイス感増強用組成物を構成する上記化合物をそれぞれ添加する工程を含む、調味料の製造方法を提供する。添加する化合物の種類、組合せ、重量比等はいずれも本発明のスパイス感増強用組成物のものと同じであり、また、添加する化合物の順序及び間隔は、特に制限されない。
本発明のスパイス感増強用組成物及び上記各種化合物は、調味料の製造中のみならず、調味料の製造後にも添加することができる。
本発明のスパイス感増強用組成物が調味料に含有される場合、上記の各種化合物は、香料組成物で述べたものと同じ濃度で含有することができる。
本発明のスパイス感増強用組成物が含有される飲食品としては、香料組成物における飲食品と同様のものが挙げられるが、スパイスを含有するものであれば特に制限されない。
飲食品中のスパイス濃度は、通常0.001重量%〜20重量%、好ましくは0.01重量%〜10重量%、さらに好ましくは0.1重量%〜1重量%である。
スパイスを成分として含む調味料としては、風味調味料、天然系調味料、畜肉エキス、魚介エキス、海藻エキス、植物エキス、味噌、醤油、魚醤、各種醤類、各種つゆ・たれ類、液体や固体の濃縮スープ、また、低ナトリウム卓上塩、各種調味塩、ふりかけ、およびそれらの混合物や配合物などが挙げられる。
本発明のスパイス感増強用組成物が含有される調味料に含まれるスパイス濃度は、通常0.001重量%〜20重量%、好ましくは0.01重量%〜10重量%、さらに好ましくは0.1重量%〜1重量%である。
本発明のスパイス感増強用組成物を飲食品に添加及び混合する方法及び条件は特に限定されず、飲食品の種類等に応じて適宜設定することができる。本発明のスパイス感増強用組成物を構成する上記の各種化合物を全て混合した上で飲食品に添加してもよく、或いは各種化合物を個別に飲食品に添加してもよい。従って、本発明は、本発明のスパイス感増強用組成物を構成する上記化合物をそれぞれ添加する工程を含む、飲食品の製造方法を提供する。添加する化合物の種類、組合せ、重量比等はいずれも本発明のスパイス感増強用組成物のものと同じであり、また、添加する化合物の順序及び間隔は、特に制限されない。
本発明のスパイス感増強用組成物が飲食品に含有される場合、上記の各種化合物の含有量は飲食品の種類に応じて適宜添加することができる。本発明のスパイス感増強用組成物が含有される場合、上記の各種化合物は、飲食品中には上記香料組成物と同様の濃度で含有される。
また、ドレッシング又はソース等に本発明のスパイス感増強用組成物が含有される場合、上記の各種化合物は、上記香料組成物と同様の濃度で含有される。
本発明において、スパイス濃度が0.001重量%〜20重量%である飲食品に、(1)成分グループA、(2)成分グループA及び成分グループB、(3)成分グループA、成分グループB及び成分グループCの化合物を食品に応じて上記香料組成物と同じ濃度になるように添加する工程を含む、飲食品又は調味料の製造方法も含まれる。
本発明において、スパイス濃度が0.001重量%〜20重量%である飲食品に、(1)成分グループA、(2)成分グループA及び成分グループB、(3)成分グループA、成分グループB及び成分グループCの化合物を食品に応じて上記香料組成物と同じ濃度になるように添加する工程を含む、調味料又は飲食品のスパイス感増強方法も含まれる。
本発明は、成分グループA:
(A)3−メチルフェノール及び4−エチルフェノール、
を含有し、且つ3−メチルフェノールと4−エチルフェノールとの重量比が1:1×10〜5×10:1である不快臭のマスキング用香料組成物(第4の態様)を提供する(以下本発明の不快臭のマスキング用組成物と略する)。
本発明において「不快臭」とは主として各種畜肉原料、魚介原料、野菜原料、酵母原料などに起因する“生臭さ”や“青臭さ”、“発酵臭”などを総称した表現である。
また「不快臭のマスキング」とは、不快臭成分を低減、不快臭の質を変化させるなどの方法により結果的に不快臭を感じる度合いを低下させることを意味する。
本発明で用いられる以下の成分グループA、B及びCの化合物の定義は香料組成物と同じである。
本発明の不快臭のマスキング用組成物において、成分グループAの3−メチルフェノールと4−エチルフェノールとの重量比は1:1×10〜5×10:1であり、好ましくは1:10〜5×10:1であり、より好ましくは1:10000〜25000:1、さらに好ましくは1:200〜500:1、最も好ましくは1:10〜50:1である。両者の重量比が上記範囲内であることにより、飲食品及び調味料に含まれる不快臭をマスキングすることができる。
本発明の不快臭のマスキング用組成物は、成分グループAとして、2,3−ジメチルピラジン及び/又は2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オンをさらに含有し得る。使用態様や重量比は上記香料組成物と同様である。
成分グループBとして含まれる化合物は、単独であってもよく、或いは任意の組み合わせであってもよい。好ましい構成、(B1)〜(B5)の重量比及び好ましい組合せは上記香料組成物と同様である。
成分グループCとして含まれる化合物は、単独であってもよく、或いは任意の組み合わせであってもよい。好ましい構成、(C1)〜(C6)の重量比及び好ましい組合せは上記香料組成物と同様である。
本発明の不快臭のマスキング用組成物における、成分グループA、成分グループB及び成分グループCとの組合せ、重量比は特に定義されない限り上記香料組成物と同様である。各重量比が上記範囲内であることにより、不快臭のマスキング効果を上げることができる。
本発明は、成分グループA:3−メチルフェノールと4−エチルフェノールとの重量比を1:1×10〜5×10:1として添加する工程を含む、不快臭がマスキングされた調味料又は飲食品の製造方法を提供する。
また前記製造方法においては、成分グループAを添加する工程及び成分グループBを添加する工程を含む製造方法であっても、更に成分グループCを添加する工程を含む製造方法でもよい。
添加する化合物の種類、組合せ等はいずれも本発明の香料組成物のものと同じである。
また前記製造方法により製造される調味料又は飲食品も本発明に包含される。
本発明の不快臭のマスキング用組成物は、上述した各種化合物を適宜添加及び混合することにより製造することができる。化合物を添加する順序や間隔は特に制限されず、使用目的に応じて適宜設定することができる。その他の条件は上記香料組成物のものと同じである。
本発明の不快臭のマスキング用組成物は、上述した各種化合物のみからなるものであってもよく、或いは他の成分をさらに含有するものであってもよい。他の成分としては、上記香料組成物及び塩味増強用組成物について用いられているものが挙げられる。
本発明の不快臭のマスキング用組成物には、通常使用される基剤をさらに含有させることもできる。使用しうる基剤は香料組成物で述べたものと同じである。
本発明は、本発明の不快臭のマスキング用組成物を含有する調味料又は飲食品を提供する。
本発明の不快臭のマスキング用組成物を調味料に添加及び混合する方法及び条件は特に限定されず、調味料の剤型等に応じて適宜設定することができる。本発明の不快臭のマスキング用組成物を構成する上記の各種化合物を全て混合した上で調味料に添加してもよく、或いは各種化合物を個別に調味料に添加してもよい。従って、本発明は、本発明の不快臭のマスキング用組成物を構成する上記化合物をそれぞれ添加する工程を含む、調味料の製造方法を提供する。添加する化合物の種類、組合せ、重量比等はいずれも本発明の塩味増強用組成物のものと同じであり、また、添加する化合物の順序及び間隔は、特に制限されない。
本発明の不快臭のマスキング用組成物が調味料に含有される場合、上記の各種化合物は、上記香料組成物で述べたものと同じ濃度で含有することができる。
本発明の不快臭のマスキング用組成物が含有される飲食品としては、各種畜肉含有食品、魚介類含有食品、野菜類含有食品および畜肉、魚介、野菜および酵母などのエキスやそれらの分解物を含む飲食品であり、形態としては冷凍食品やレトルト食品などの各種加工食品、調味料、ソース、ドレッシング、飲料、ベーカリー製品などを含む固体、粉体、液体およびペーストなど様々の飲食品等が挙げられる。
本発明の不快臭のマスキング用組成物を飲食品に添加及び混合する方法及び条件は特に限定されず、飲食品の種類等に応じて適宜設定することができる。本発明の不快臭のマスキング用組成物を構成する上記の各種化合物を全て混合した上で飲食品に添加してもよく、或いは各種化合物を個別に飲食品に添加してもよい。従って、本発明は、本発明の不快臭のマスキング用組成物を構成する上記化合物をそれぞれ添加する工程を含む、飲食品の製造方法を提供する。添加する化合物の種類、組合せ、重量比等はいずれも本発明の塩味増強用組成物のものと同じであり、また、添加する化合物の順序及び間隔は、特に制限されない。
本発明の不快臭のマスキング用組成物及び上記各種化合物は、飲食品の製造中のみならず、飲食品の製造後にも添加することができる。
本発明の不快臭のマスキング用組成物が飲食品に含有される場合、上記の各種化合物の含有量は飲食品の種類に応じて適宜添加することができる。本発明の不快臭のマスキング用組成物が含有される場合、上記の各種化合物は、飲食品中には上記香料組成物と同じ濃度で含有される。
また、例えば、ドレッシング又はソース等に本発明の不快臭のマスキング用組成物が含有される場合、上記の各種化合物は、上記香料組成物と同じ濃度で含有される。
本発明において、不快臭のある飲食品に、(1)成分グループA、(2)成分グループA及び成分グループB又は(3)成分グループA、成分グループB及び成分グループCの化合物を食品に応じて上記香料組成物と同じ濃度になるように添加する工程を含む、飲食品又は調味料の製造方法も含まれる。
本発明において、不快臭のある飲食品に、(1)成分グループA、(2)成分グループA及び成分グループB又は(3)成分グループA、成分グループB及び成分グループCの化合物を食品に応じて上記香料組成物と同じ濃度になるように添加する工程を含む、調味料及び飲食品における不快臭のマスキング方法も含まれる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の実施範囲はこれらの例によってなんら限定されるものではない。尚、本明細書において「ppm」及び「ppb」と記載されている場合は、特に断りのない限りそれぞれ「重量ppm」及び「重量ppb」を意味する。
1.各種化合物の加熱調理香付与効果の評価
下表1に示される各種化合物を10mg秤量し、全量が10gになるまで水を加えた後、十分に攪拌して1000ppmの溶液を調製した。得られた溶液を水で希釈して、下表2〜7に示される所定濃度の溶液(添加溶液)を調製した。
Figure 2014155481
各種化合物の添加溶液を、デミグラスソース(製品名:ちょっとだけデミグラスソース、販売元:ハインツ日本株式会社)10gに所定量添加し、十分に攪拌して混合した。尚、添加溶液の添加量は下記の表2〜7に示す通りである。その後、添加溶液の添加量と同量の水のみを添加したもの(無添加品)を基準にして、各サンプルの風味を評価した。
風味の評価は、3名の専門パネルで下記の基準で行った。
−:無添加品よりも好ましくない
±:無添加品と差がない
+:無添加品よりもわずかに好ましい加熱調理感がある
++:無添加品よりもやや好ましい加熱調理感がある
+++:無添加品よりも好ましい加熱調理感がある
++++:無添加品よりもかなり好ましい加熱調理感がある
+++++:無添加品よりも非常に好ましい加熱調理感がある
(1)3−メチルフェノール及び4−エチルフェノールの効果
3−メチルフェノール及び4−エチルフェノールについて、添加溶液中の各種化合物の濃度、添加溶液の添加量、サンプル中の各種化合物の濃度、及び評価結果を下記の表2及び表3に示す。
Figure 2014155481
Figure 2014155481
上記の表2に示されたとおり、3−メチルフェノール及び4−エチルフェノールはいずれも、単独で添加した場合には好ましい加熱調理香を付与することはできなかった。しかしながら、表3に示されるように、両者を組み合わせた場合には好ましい加熱調理香が付与されることがわかった。また、その場合の両者の比率は、重量比として、3−メチルフェノール:4−エチルフェノール=1:1×10〜5×10:1であった。
(2)成分グループA(3−メチルフェノール、4−エチルフェノール、2,3−ジメチルピラジン、2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オン)の効果
3−メチルフェノール、4−エチルフェノール、2,3−ジメチルピラジン及び2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オンについて、添加溶液中の各種化合物の濃度、添加溶液の添加量、サンプル中の各種化合物の濃度、及び評価結果を下記の表4に示す。
Figure 2014155481
上記の表4に示されたとおり、3−メチルフェノール及び4−エチルフェノールに、2,3−ジメチルピラジン及び/又は2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オンを追加した3成分又は4成分の組み合わせにより、より好ましい加熱調理香が付与されることがわかった。但し、2,3−ジメチルピラジン及び2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オンの濃度が高い場合は、加熱調理感の好ましさが失われることが示された。
(3)成分グループB(マルトール、4−メチル−5−チアゾールエタノール)の効果
成分グループAに、成分グループBとしてマルトール及び4−メチル−5−チアゾールエタノール(Sulfurol)を組み合わせて、加熱調理香の付与効果を検討した。添加溶液中の各種化合物の濃度、添加溶液の添加量、サンプル中の各種化合物の濃度、及び評価結果を下記の表5に示す。以下、各種化合物の濃度において「E」は10のべき乗を表す。例えば、「1E−08」は「1×10−8」を表す。
Figure 2014155481
上記の表5に示されたとおり、成分グループAと成分グループBとを組み合わせると好ましい加熱調理香が付与されることがわかった。具体的には実施例18〜26において「+」以上の結果が得られ、これらの結果を含む成分グループAと成分グループBとの比率は、重量比として、成分グループA:成分グループB=1:1.5×10−10〜1:6.7×10であった。また、上記比率は、好ましくは1:1.5×10−10〜1:6.7×10、より好ましくは1:1.5×10−10〜1:6.7×10−1、さらに好ましくは1:1.5×10−5〜1:1.5×10−3であった。
(4)成分グループC(2−メチルピラジン)の効果
成分グループAに、成分グループCとして2−メチルピラジンを組み合わせて、加熱調理香の付与効果を検討した。添加溶液中の各種化合物の濃度、添加溶液の添加量、サンプル中の各種化合物の濃度、及び評価結果を下記の表6に示す。
Figure 2014155481
上記の表6に示されたとおり、成分グループAと成分グループCとを組み合わせると好ましい加熱調理香が付与されることがわかった。具体的には実施例27〜34において「+」以上の結果が得られ、これらの結果を含む成分グループAと成分グループCとの比率は、重量比として、成分グループA:成分グループC=1:7.6×10−6〜1:3.4×10であった。また、上記比率は、好ましくは1:7.6×10−6〜1:3.4×10、より好ましくは1:7.6×10−6〜1:3.4×10であった。
(5)成分グループB(マルトール、4−メチル−5−チアゾールエタノール)及び成分グループC(2−メチルピラジン)の効果
成分グループAに、成分グループB(マルトール、4−メチル−5−チアゾールエタノール(Sulfurol))及び/又は成分グループC(2−メチルピラジン)を組み合わせて、加熱調理香の付与効果を検討した。添加溶液中の各種化合物の濃度、添加溶液の添加量、サンプル中の各種化合物の濃度、及び評価結果を下記の表7に示す。
Figure 2014155481
上記の表7に示されたとおり、成分グループAに成分グループB及び成分グループCを追加すると好ましい加熱調理香が付与されることがわかった。これらの結果を含む成分グループA〜Cの比率は、重量比として、成分グループA:成分グループB:成分グループC=1:1.5×10−4〜16:7.6×10−4〜7.7×10であった。また、上記比率は、好ましくは1:1.5×10−4〜1.6:7.6×10−4〜77であった。
2.各種調理メニューへの加熱調理香付与効果の評価
上記の表1に示される各種化合物100mgにエタノールを加えて全量を10mLとし、十分に攪拌及び溶解して10000ppm(w/v)の溶液を調製した。得られた各種化合物のエタノール溶液を下表8に示される量で混合し、混合溶液を調製した。
Figure 2014155481
混合溶液を各種調理メニューに添加し、所定の方法で調理した。尚、混合溶液の添加量及び添加方法、並びに調理方法は下表9に示す通りである。その後、混合溶液の添加量と同量のエタノールのみを添加したもの(無添加品)を基準にして、各サンプルの風味を評価した。
風味の評価は、3名の専門パネルで下記の基準で行った。
−:無添加品よりも好ましくない
±:無添加品と差がない
+:無添加品よりもわずかに好ましい
++:無添加品よりもやや好ましい
+++:無添加品よりも好ましい
++++:無添加品よりもかなり好ましい
+++++:無添加品よりも非常に好ましい
調理メニューの種類、調理量、混合溶液の添加量、調理方法、及び評価結果を下記の表9に示す。
Figure 2014155481
上記の表9に示されたとおり、いずれの調理メニューにおいても好ましい加熱調理香が付与されることが明らかとなった。
3.成分グループB及び成分グループCにおける化合物の検討
下表10に示される化合物を上記表1に示される化合物に追加して、成分グループB及び成分グループCにおける化合物の組み合わせを検討した。
Figure 2014155481
各種化合物を10mg秤量し、全量が10gになるまで水を加えた後、十分に攪拌して1000ppmの溶液を調製した。得られた溶液を水で希釈して、下表11〜12に示した所定濃度の溶液(添加溶液)を調製した。
各種化合物の添加溶液を、デミグラスソース(製品名:ちょっとだけデミグラスソース、販売元:ハインツ日本株式会社)10gに所定量添加し、十分に攪拌して混合した。尚、添加溶液の添加量は下記の表11〜12に示す通りである。その後、添加溶液の添加量と同量の水のみを添加したもの(無添加品)を基準にして、各サンプルの風味を評価した。風味の評価は、3名の専門パネルで上記「1.」に示したものと同じ基準で行った。
(1)成分グループBにおける化合物
成分グループB(マルトール、4−メチル−5−チアゾールエタノール(Sulfurol)、2,3−ジヒドロ−3,5−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オン)を成分グループAに組み合わせて、加熱調理香の付与効果を検討した。添加溶液中の各種化合物の濃度、添加溶液の添加量、サンプル中の各種化合物の濃度、及び評価結果を下記の表11に示す。
Figure 2014155481
上記の表11に示されたとおり、成分グループBとして、マルトール、4−メチル−5−チアゾールエタノール、2,3−ジヒドロ−3,5−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オン、マルトールと4−メチル−5−チアゾールエタノールとの組み合わせ、及びマルトールと2,3−ジヒドロ−3,5−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オンとの組み合わせは、いずれも好ましい加熱調理香を付与することがわかった。
(2)成分グループCにおける化合物
成分グループC(ピラジン、ピロール−2−カルボキシアルデヒド、メチルピラジン、2−アセチルピロール)を成分グループAに組み合わせて、加熱調理香の付与効果を検討した。添加溶液中の各種化合物の濃度、添加溶液の添加量、サンプル中の各種化合物の濃度、及び評価結果を下記の表12に示す。
Figure 2014155481
上記の表12に示されたとおり、成分グループCとして、ピラジン、メチルピラジン、ピラジンとピロール−2−カルボキシアルデヒドとの組み合わせ、ピラジンと2−アセチルピロールとの組み合わせ、ピロール−2−カルボキシアルデヒドとメチルピラジンとの組み合わせ、及びメチルピラジンと2−アセチルピロールとの組み合わせは、いずれも好ましい加熱調理香を付与することがわかった。
4.炒飯での各種化合物の加熱調理香付与効果の評価
上記の表1に示される各種化合物を10mg秤量し、全量が10gになるまで水を加えた後、十分に攪拌して1000ppmの溶液を調製した。得られた溶液を水で希釈して、下表13〜17に示される所定濃度の溶液(添加溶液)を調製した。
各種化合物の添加溶液を、冷凍炒飯(製品名:五目炒飯、販売元:株式会社セブン&アイ・ホールディングス)20gに所定量添加し、十分に攪拌及び混合し、電子レンジで温めた。尚、添加溶液の添加量は下記の表13〜17に示す通りである。その後、添加溶液の添加量と同量の水のみを添加したもの(無添加品)を基準にして、各サンプルの風味を評価した。風味の評価は、3名の専門パネルで上記「1.」に示したものと同じ基準で行った。
(1)3−メチルフェノール及び4−エチルフェノールの効果
3−メチルフェノール及び4−エチルフェノールについて、添加溶液中の各種化合物の濃度、添加溶液の添加量、サンプル中の各種化合物の濃度、及び評価結果を下記の表13に示す。
Figure 2014155481
上記の表13に示されたとおり、3−メチルフェノール及び4−エチルフェノールは、上記「1.」で示された範囲内で組み合わせて添加することにより、炒飯においても好ましい加熱調理香を付与することがわかった。
(2)成分グループA(3−メチルフェノール、4−エチルフェノール、2,3−ジメチルピラジン、2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オン)の効果
3−メチルフェノール、4−エチルフェノール、2,3−ジメチルピラジン及び2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オンについて、添加溶液中の各種化合物の濃度、添加溶液の添加量、サンプル中の各種化合物の濃度、及び評価結果を下記の表14に示す。
Figure 2014155481
上記の表14に示されたとおり、3−メチルフェノール及び4−エチルフェノールに、2,3−ジメチルピラジン及び2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オンを追加した4成分の組み合わせにより、より好ましい加熱調理香が付与されることがわかった。
(3)成分グループB(マルトール、4−メチル−5−チアゾールエタノール)の効果
成分グループAに、成分グループBとしてマルトール及び4−メチル−5−チアゾールエタノール(Sulfurol)を組み合わせて、加熱調理香の付与効果を検討した。添加溶液中の各種化合物の濃度、添加溶液の添加量、サンプル中の各種化合物の濃度、及び評価結果を下記の表15に示す。
Figure 2014155481
上記の表15に示されたとおり、炒飯においても成分グループAと成分グループBとを組み合わせた方が、成分グループAを単独で用いた場合よりも好ましい加熱調理香が付与されることがわかった。また、成分グループAと成分グループBとの比率は、上記「1.」で示された範囲内であった。
(4)成分グループC(2−メチルピラジン)の効果
成分グループAに、成分グループCとして2−メチルピラジンを組み合わせて、加熱調理香の付与効果を検討した。添加溶液中の各種化合物の濃度、添加溶液の添加量、サンプル中の各種化合物の濃度、及び評価結果を下記の表16に示す。
Figure 2014155481
上記の表16に示されたとおり、炒飯においても成分グループAと成分グループCとを組み合わせた方が、成分グループAを単独で用いた場合よりも好ましい加熱調理香が付与されることがわかった。また、成分グループAと成分グループCとの比率は、上記「1.」で示された範囲内であった。
(5)成分グループB(マルトール、4−メチル−5−チアゾールエタノール)及び成分グループC(2−メチルピラジン)の効果
成分グループAに、成分グループB(マルトール、4−メチル−5−チアゾールエタノール(Sulfurol))及び成分グループC(2−メチルピラジン)を組み合わせて、加熱調理香の付与効果を検討した。添加溶液中の各種化合物の濃度、添加溶液の添加量、サンプル中の各種化合物の濃度、及び評価結果を下記の表17に示す。
Figure 2014155481
上記の表17に示されたとおり、炒飯においても成分グループAに成分グループB及び成分グループCを追加した方が、成分グループAを単独で用いた場合よりも好ましい加熱調理香が付与されることがわかった。
5.スープでの各種化合物の塩味増強効果の評価
上記表1に示される各種化合物を10mg秤量し、全量が10gになるまで水を加えた後、十分に攪拌して1000ppmの溶液を調製した。得られた溶液を水で希釈して、下表18〜20に示される所定濃度の溶液(添加溶液)を調製した。
各種化合物の添加溶液を、オニオンコンソメスープ(製品名:クノール(登録商標)カップスープ オニオンコンソメ、販売元:味の素株式会社)100g(食塩濃度0.8重量%)に所定量添加し、十分に攪拌して混合した。尚、添加溶液の添加量は下記の表18〜20に示す通りである。
その後、添加溶液の添加量と同量の水のみを添加したもの(無添加品)を基準にして、各サンプルの風味を評価した。
風味の評価は、3名の専門パネルで下記の基準で行った。
−:無添加品よりも塩味強度が弱い
±:無添加品と差がない
+:無添加品よりもわずかに塩味強度が上がる
++:無添加品よりもやや塩味強度が上がる
+++:無添加品よりも適度に塩味強度が上がる
++++:無添加品よりもかなり塩味強度が上がる
+++++:無添加品よりも非常に塩味強度が上がる
(1)3−メチルフェノール及び4−エチルフェノールの効果
3−メチルフェノール及び4−エチルフェノールについて、添加溶液中の各種化合物の濃度、添加溶液の添加量、サンプル中の各種化合物の濃度、及び評価結果を下記の表18〜20に示す。
Figure 2014155481
上記の表18に示されたとおり、3−メチルフェノール及び4−エチルフェノールを添加することにより、スープにおいて塩味強度が上がることがわかった。
(2)成分グループB(マルトール、4−メチル−5−チアゾールエタノール)の効果
成分グループAに、成分グループBとしてマルトール及び4−メチル−5−チアゾールエタノール(Sulfurol)を組み合わせて、塩味増強効果を検討した。添加溶液中の各種化合物の濃度、添加溶液の添加量、サンプル中の各種化合物の濃度、及び評価結果を下記の表19に示す。
Figure 2014155481
上記の表19に示されたとおり、スープにおいて成分グループAと成分グループBを組み合わせると塩味強度が上がることがわかった。
(3)成分グループB(マルトール、4−メチル−5−チアゾールエタノール)及び成分グループC(2−メチルピラジン)の効果
成分グループAに、成分グループB(マルトール、4−メチル−5−チアゾールエタノール(Sulfurol))及び成分グループC(2−メチルピラジン)を組み合わせて、塩味増強効果を検討した。添加溶液中の各種化合物の濃度、添加溶液の添加量、サンプル中の各種化合物の濃度、及び評価結果を下記の表20に示す。
Figure 2014155481
上記の表20に示されたとおり、スープにおいて成分グループAに成分グループB及び成分グループCを追加すると塩味強度が上がることがわかった。
6.麻婆豆腐での各種化合物の塩味増強効果の評価
上記表1に示される各種化合物を10mg秤量し、全量が10gになるまで水を加えた後、十分に攪拌して1000ppmの溶液を調製した。得られた溶液を水で希釈して、下表21に示される所定濃度の溶液(添加溶液)を調製した。
各種化合物の添加溶液を、広東式麻婆豆腐(製品名:CookDo(登録商標)(中華合わせ調味料) 広東式麻婆豆腐用、販売元:味の素株式会社)620g(食塩濃度0.8重量%)に所定量添加し、十分に攪拌して混合した。
尚、添加溶液の添加量は下記の表21に示す通りである。
その後、添加溶液の添加量と同量の水のみを添加したもの(無添加品)を基準にして、各サンプルの風味を評価した。
風味の評価は、3名の専門パネルで下記の基準で行った。
−:無添加品よりも塩味強度が弱い
±:無添加品と差がない
+:無添加品よりもわずかに塩味強度が上がる
++:無添加品よりもやや塩味強度が上がる
+++:無添加品よりも適度に塩味強度が上がる
++++:無添加品よりもかなり塩味強度が上がる
+++++:無添加品よりも非常に塩味強度が上がる
Figure 2014155481
上記の表21に示されたとおり、麻婆豆腐において成分グループA、成分グループB及び成分グループCを組み合わせると塩味強度が上がることがわかった。
7.各種化合物のスパイス感増強効果の評価
各種化合物の添加溶液を、コショー(GABAN(登録商標)「コショー」)0.02gを加えた水20gに所定量添加し、十分に撹拌して混合した。コショー水溶液20gに対する添加溶液の添加量は下記の表に示す通りである。
その後、添加溶液の添加量と同量の水のみを添加したもの(無添加品)を基準にして、各サンプルの風味を評価した。
スパイス強度の評価は、3名の専門パネルで下記の基準で行った。
−:無添加品よりもスパイス強度が弱い
±:無添加品と差がない
+:無添加品よりもわずかにスパイス強度が上がる
++:無添加品よりもややスパイス強度が上がる
+++:無添加品よりも適度にスパイス強度が上がる
++++:無添加品よりもかなりスパイス強度が上がる
+++++:無添加品よりも非常にスパイス強度が上がる
(1)3−メチルフェノール及び4−エチルフェノールの効果
3−メチルフェノール及び4−エチルフェノールについて、添加溶液中の各種化合物の濃度、添加溶液の添加量、サンプル中の各種化合物の濃度、及び評価結果を下記の表22に示す。
Figure 2014155481
上記の表22に示されたとおり、コショーにおいて3−メチルフェノール及び4−エチルフェノールを添加することにより、スパイス強度が上がることがわかった。
(2)成分グループB(4−メチル−5−チアゾールエタノール、マルトール)の効果
成分グループAに、成分グループBとして4−メチル−5−チアゾールエタノール(Sulfurol)及びマルトールを組み合わせて、スパイス感の増強効果を検討した。添加溶液中の各種化合物の濃度、添加溶液の添加量、サンプル中の各種化合物の濃度、及び評価結果を下記の表23に示す。
Figure 2014155481
上記の表23に示されたとおり、成分グループAと成分グループBとを組み合わせるとスパイス強度が上がることがわかった。
(3)成分グループB(4−メチル−5−チアゾールエタノール、マルトール)及び成分グループC(2−メチルピラジン)の効果
成分グループAに、成分グループB(4−メチル−5−チアゾールエタノール(Sulfurol)及びマルトール)及び成分グループC(2−メチルピラジン)を組み合わせて、スパイス感の増強効果を検討した。添加溶液中の各種化合物の濃度、添加溶液の添加量、サンプル中の各種化合物の濃度、及び評価結果を下記の表24に示す。
Figure 2014155481
上記の表24に示されたとおり、成分グループAに成分グループB及び成分グループCを追加するとスパイス感が増強されることがわかった。
8.各種調理メニューへのスパイス増強効果の評価
各種化合物の添加溶液を、冷凍炒飯(SEVEN&I PREMIUM「五目炒飯」)50gに所定量添加し、十分に撹拌して混合した後、電子レンジで加熱した。
無添加品を基準にして、各サンプルの風味を評価した。
Figure 2014155481
上記の表25に示されたとおり、冷凍炒飯において成分グループA、成分グループB及び成分グループCを組み合わせるとスパイス強度が上がることがわかった。
各種化合物の添加溶液を、コンソメ(味の素(株)製「コンソメ」)5.3gをお湯100mlに溶かした溶液50gに所定量添加し、十分に撹拌して混合した。無添加品を基準にして、各サンプルの風味を評価した。
Figure 2014155481
上記の表26に示されたとおり、コンソメにおいて成分グループA、成分グループB及び成分グループCを組み合わせるとスパイス強度が上がることがわかった。
各種化合物の添加溶液を、下記表28に示す材料を用いて作成したハンバーグ50gに所定量添加し、十分に撹拌して混合した後、焼成した。無添加品を基準にして、各サンプルの風味を評価した。
Figure 2014155481
Figure 2014155481
上記の表27に示されたとおり、ハンバーグにおいて成分グループA、成分グループB及び成分グループCを組み合わせるとスパイス強度が上がることがわかった。
マッシュポテト(カルビー「マッシュポテトの素」)を水で7倍に薄めたもの20gに、各種スパイスおよび化合物の添加溶液を、十分に撹拌して混合した。無添加品を基準にして、各サンプルの風味を評価した。
Figure 2014155481
Figure 2014155481
表30に示すように各香辛料のスパイスの増強効果が確認された。
9.各種化合物の不快臭のマスキング効果の評価
フライパンを熱し、そこに油2gを入れ、肉(「牛やわらかサイコロステーキ(牛肉成型肉)」;株式会社神戸物産)100gを加熱した。各種化合物の添加溶液を、肉10gに所定量添加し、十分に撹拌して混合した。尚、添加溶液の添加量は下記の表に示す通りである。その後、添加溶液の添加量と同量の水のみを添加したもの(無添加品)を基準にして、各サンプルの風味を評価した。
−:無添加品よりも臭みマスク効果が弱い
±:無添加品と差がない
+:無添加品よりもわずかに臭みマスク効果が上がる
++:無添加品よりもやや臭みマスク効果が上がる
+++:無添加品よりも適度に臭みマスク効果が上がる
++++:無添加品よりもかなり臭みマスク効果が上がる
(1)3−メチルフェノール及び4−エチルフェノールの効果
3−メチルフェノール及び4−エチルフェノールについて、添加溶液中の各種化合物の濃度、添加溶液の添加量、サンプル中の各種化合物の濃度、及び評価結果を下記の表31に示す。
Figure 2014155481
上記の表31に示されたとおり、肉において3−メチルフェノール及び4−エチルフェノールを添加することにより、不快臭のマスキング効果が上がることがわかった。
(2)成分グループB(4−メチル−5−チアゾールエタノール、マルトール)の効果
成分グループAに、成分グループBとして4−メチル−5−チアゾールエタノール(Sulfurol)及びマルトールを組み合わせて、不快臭のマスキング効果を検討した。添加溶液中の各種化合物の濃度、添加溶液の添加量、サンプル中の各種化合物の濃度、及び評価結果を下記の表32に示す。
Figure 2014155481
上記の表32に示されたとおり、成分グループAと成分グループBとを組み合わせると不快臭のマスキング効果が上がることがわかった。
(3)成分グループB(4−メチル−5−チアゾールエタノール、マルトール)及び成分グループC(2−メチルピラジン)の効果
成分グループAに、成分グループB(4−メチル−5−チアゾールエタノール(Sulfurol)及びマルトール)及び/又は成分グループC(2−メチルピラジン)を組み合わせて、不快臭のマスキング効果を検討した。添加溶液中の各種化合物の濃度、添加溶液の添加量、サンプル中の各種化合物の濃度、及び評価結果を下記の表33に示す。
Figure 2014155481
上記の表33に示されたとおり、成分グループAに成分グループB及び成分グループCを追加すると不快臭のマスキング効果が増強されることがわかった。
10.各種調理メニューへの不快臭のマスキング効果の評価
各種化合物の添加溶液を、表35に記載の材料を用いて作成したハンバーグ50gに所定量添加し、十分に混合した。無添加品を基準にして、各サンプルの風味を評価した。
Figure 2014155481
Figure 2014155481
上記の表34に示されたとおり、ハンバーグにおいて成分グループAと成分グループB及びCを組み合わせると不快臭のマスキング効果が上がることがわかった。
各種化合物の添加溶液を、調味液に所定量添加し、十分に撹拌して混合した後、具材を入れて加熱した。なお表37に示す材料で作ったぶり大根185gに対する添加溶液の添加量は下記表36に示す通りである。無添加品を基準にして、各サンプルの風味を評価した。
Figure 2014155481
Figure 2014155481
[1]ぶりを切り、酒と生姜につけた。
[2]大根を1cm幅に切り、4等分にしたものを容器に入れ、「ほんだし煮物上手(登録商標)」と水と各種化合物を加え、電子レンジ600Wで3分加熱した。
[3][2]に[1]を加え、電子レンジ600Wで3分30秒加熱した。
[4]電子レンジから出し、5分以上蒸らした。
上記の表36に示されたとおり、ぶり大根において成分グループAと成分グループB及びCを組み合わせると不快臭のマスキング効果が上がることがわかった。
フライパンを加熱し、そこに油を入れ、表39に示すように、一口大に切った小松菜を加え加熱した。そこに、調味料、水と各種化合物を加え、よく混合した。なお表39に示す野菜炒め128gに対する添加溶液の添加量は下記表38に示す通りである。無添加品を基準にして、各サンプルの風味を評価した。
Figure 2014155481
Figure 2014155481
上記の表38に示されたとおり、野菜炒めにおいて成分グループAと成分グループB及びCを組み合わせると不快臭のマスキング効果が上がることがわかった。
本発明によれば、飲食品及び調味料に対し、高温加熱により発現する風味を効果的に付与し塩味を増強することができる香料組成物が提供される。また、本発明の香料組成物を用いて、加熱調理香が付与され塩味が増強された飲食品及び調味料が提供される。さらにスパイス感が増強され不快臭のマスクされた飲食品及び調味料が提供される。よって、本発明の香料組成物は飲食品の分野において特に有用である。

Claims (35)

  1. 以下の成分グループA:
    (A)3−メチルフェノール及び4−エチルフェノール
    を、3−メチルフェノールと4−エチルフェノールとの重量比を1:1×10〜5×10:1として添加する工程を含む、調味料又は飲食品の製造方法。
  2. 成分グループAとして、2,3−ジメチルピラジン及び/又は2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オンをさらに添加する、請求項1に記載の方法。
  3. 以下の成分グループB:
    (B)マルトール、4−メチル−5−チアゾールエタノール及び2,3−ジヒドロ−3,5−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オンからなる群より選択される少なくとも一つの化合物
    をさらに添加する工程を含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 成分グループBが以下の(B1)〜(B5)から選択される、請求項3に記載の方法:(B1)マルトール、
    (B2)4−メチル−5−チアゾールエタノール、
    (B3)2,3−ジヒドロ−3,5−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オン、
    (B4)マルトール及び4−メチル−5−チアゾールエタノール、
    (B5)マルトール及び2,3−ジヒドロ−3,5−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オン。
  5. 成分グループAと成分グループBとの重量比が1:1×10−10〜1:1×10である、請求項3又は4に記載の方法。
  6. 以下の成分グループC:
    (C)ピラジン、ピロール−2−カルボキシアルデヒド、メチルピラジン及び2−アセチルピロールからなる群より選択される少なくとも一つの化合物
    をさらに添加する工程を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 成分グループCが以下の(C1)〜(C6)から選択される、請求項6に記載の方法:(C1)ピラジン、
    (C2)メチルピラジン、
    (C3)ピラジン及びピロール−2−カルボキシアルデヒド、
    (C4)ピラジン及び2−アセチルピロール、
    (C5)ピロール−2−カルボキシアルデヒド及びメチルピラジン、
    (C6)メチルピラジン及び2−アセチルピロール。
  8. 成分グループAと成分グループCとの重量比が1:1×10−6〜1:1×10である、請求項6又は7に記載の方法。
  9. 加熱調理香が付与された調味料又は飲食品の製造方法である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 塩味が増強された調味料又は飲食品の製造方法である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  11. スパイス感が増強された調味料又は飲食品の製造方法である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  12. 不快臭が軽減された調味料又は飲食品の製造方法である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法により製造される、調味料又は飲食品。
  14. 以下の成分グループA:
    (A)3−メチルフェノール及び4−エチルフェノール
    を含有し、且つ3−メチルフェノールと4−エチルフェノールとの重量比が1:1×10〜5×10:1である、香料組成物。
  15. 成分グループAとして、2,3−ジメチルピラジン及び/又は2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オンをさらに含有する、請求項14に記載の香料組成物。
  16. 以下の成分グループB:
    (B)マルトール、4−メチル−5−チアゾールエタノール及び2,3−ジヒドロ−3,5−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オンからなる群より選択される少なくとも一つの化合物をさらに含有する、請求項14又は15に記載の香料組成物。
  17. 成分グループBが以下の(B1)〜(B5)から選択される、請求項16に記載の香料組成物:
    (B1)マルトール、
    (B2)4−メチル−5−チアゾールエタノール、
    (B3)2,3−ジヒドロ−3,5−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オン、
    (B4)マルトール及び4−メチル−5−チアゾールエタノール、
    (B5)マルトール及び2,3−ジヒドロ−3,5−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オン。
  18. 成分グループAと成分グループBとの重量比が1:1×10−10〜1:1×10である、請求項16又は17に記載の香料組成物。
  19. 以下の成分グループC:
    (C)ピラジン、ピロール−2−カルボキシアルデヒド、メチルピラジン及び2−アセチルピロールからなる群より選択される少なくとも一つの化合物
    をさらに含有する、請求項14〜18のいずれか1項に記載の香料組成物。
  20. 成分グループCが以下の(C1)〜(C6)から選択される、請求項19に記載の香料組成物:
    (C1)ピラジン、
    (C2)メチルピラジン、
    (C3)ピラジン及びピロール−2−カルボキシアルデヒド、
    (C4)ピラジン及び2−アセチルピロール、
    (C5)ピロール−2−カルボキシアルデヒド及びメチルピラジン、
    (C6)メチルピラジン及び2−アセチルピロール。
  21. 成分グループAと成分グループCとの重量比が1:1×10−6〜1:1×10である、請求項19又は20に記載の香料組成物。
  22. 加熱調理香の付与用である、請求項14〜21のいずれか1項に記載の香料組成物。
  23. 請求項14〜22のいずれか1項に記載の香料組成物を含有する、調味料又は飲食品。
  24. 塩味増強用である、請求項14〜21のいずれか1項に記載の香料組成物。
  25. 請求項24に記載の香料組成物を含有する、調味料又は飲食品。
  26. スパイス感の増強用である、請求項14〜21のいずれか1項に記載の香料組成物。
  27. 不快臭のマスキング用である、請求項14〜21のいずれか1項に記載の香料組成物。
  28. 以下の成分グループA:
    (A)3−メチルフェノール及び4−エチルフェノール
    を、3−メチルフェノールと4−エチルフェノールとの重量比を1:1×10〜5×10:1として添加する工程を含む、調味料又は飲食品への加熱調理香の付与方法。
  29. 以下の成分グループB:
    (B)マルトール、4−メチル−5−チアゾールエタノール及び2,3−ジヒドロ−3,5−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オンからなる群より選択される少なくとも一つの化合物
    を添加する工程をさらに含む、請求項28に記載の方法。
  30. 以下の成分グループC:
    (C)ピラジン、ピロール−2−カルボキシアルデヒド、メチルピラジン及び2−アセチルピロールからなる群より選択される少なくとも一つの化合物
    を添加する工程をさらに含む、請求項28又は29に記載の方法。
  31. 以下の成分グループA:
    (A)3−メチルフェノール及び4−エチルフェノール
    を、3−メチルフェノールと4−エチルフェノールとの重量比を1:1×10〜5×10:1として添加する工程を含む、調味料又は飲食品の塩味増強方法。
  32. 以下の成分グループB:
    (B)マルトール、4−メチル−5−チアゾールエタノール及び2,3−ジヒドロ−3,5−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オンからなる群より選択される少なくとも一つの化合物
    を添加する工程をさらに含む、請求項31に記載の方法。
  33. 以下の成分グループC:
    (C)ピラジン、ピロール−2−カルボキシアルデヒド、メチルピラジン及び2−アセチルピロールからなる群より選択される少なくとも一つの化合物
    を添加する工程をさらに含む、請求項31又は32に記載の方法。
  34. 以下の成分グループA:
    (A)3−メチルフェノール及び4−エチルフェノール
    を、3−メチルフェノールと4−エチルフェノールとの重量比を1:1×10〜5×10:1として添加する工程を含む、調味料又は飲食品のスパイス感の増強方法。
  35. 以下の成分グループA:
    (A)3−メチルフェノール及び4−エチルフェノール
    を、3−メチルフェノールと4−エチルフェノールとの重量比を1:1×10〜5×10:1として添加する工程を含む、調味料又は飲食品における不快臭のマスキング方法。
JP2013044783A 2012-03-29 2013-03-06 香料組成物 Active JP6160131B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013044783A JP6160131B2 (ja) 2012-03-29 2013-03-06 香料組成物

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012077180 2012-03-29
JP2012077180 2012-03-29
JP2013004920 2013-01-15
JP2013004920 2013-01-15
JP2013044783A JP6160131B2 (ja) 2012-03-29 2013-03-06 香料組成物

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2014155481A true JP2014155481A (ja) 2014-08-28
JP2014155481A5 JP2014155481A5 (ja) 2016-04-21
JP6160131B2 JP6160131B2 (ja) 2017-07-12

Family

ID=51576826

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013044783A Active JP6160131B2 (ja) 2012-03-29 2013-03-06 香料組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6160131B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3331379A2 (en) * 2015-08-07 2018-06-13 V. Mane Fils Composition comprising taste modulation compounds, their use and foodstuff comprising them
WO2018181630A1 (ja) * 2017-03-29 2018-10-04 味の素株式会社 焼けた油の風味を付与するための組成物
WO2018181628A1 (ja) * 2017-03-29 2018-10-04 味の素株式会社 肉又は豆の焦げ風味を付与するための組成物
JP2020184910A (ja) * 2019-05-13 2020-11-19 アサヒ飲料株式会社 ナトリウム含有飲料
WO2023190557A1 (ja) * 2022-03-28 2023-10-05 味の素株式会社 塩味増強剤

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006025706A (ja) * 2004-07-16 2006-02-02 Kiyomitsu Kawasaki ナッツ様フレーバー組成物

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006025706A (ja) * 2004-07-16 2006-02-02 Kiyomitsu Kawasaki ナッツ様フレーバー組成物

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
J. AGRIC. FOOD CHEM., (1998), 46, [2], P.620-624, JPN6016049410, ISSN: 0003466774 *

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3331379A2 (en) * 2015-08-07 2018-06-13 V. Mane Fils Composition comprising taste modulation compounds, their use and foodstuff comprising them
JP2018523472A (ja) * 2015-08-07 2018-08-23 ヴェ マン フィユV. Mane Fils 味覚調節化合物を含む組成物、それらの使用およびそれらを含む食品
WO2018181630A1 (ja) * 2017-03-29 2018-10-04 味の素株式会社 焼けた油の風味を付与するための組成物
WO2018181628A1 (ja) * 2017-03-29 2018-10-04 味の素株式会社 肉又は豆の焦げ風味を付与するための組成物
JPWO2018181630A1 (ja) * 2017-03-29 2020-02-06 味の素株式会社 焼けた油の風味を付与するための組成物
JPWO2018181628A1 (ja) * 2017-03-29 2020-02-06 味の素株式会社 肉又は豆の焦げ風味を付与するための組成物
JP7147748B2 (ja) 2017-03-29 2022-10-05 味の素株式会社 肉又は豆の焦げ風味を付与するための組成物
JP7156270B2 (ja) 2017-03-29 2022-10-19 味の素株式会社 焼けた油の風味を付与するための組成物
JP2020184910A (ja) * 2019-05-13 2020-11-19 アサヒ飲料株式会社 ナトリウム含有飲料
JP7240949B2 (ja) 2019-05-13 2023-03-16 アサヒ飲料株式会社 ナトリウム含有飲料
WO2023190557A1 (ja) * 2022-03-28 2023-10-05 味の素株式会社 塩味増強剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP6160131B2 (ja) 2017-07-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7156270B2 (ja) 焼けた油の風味を付与するための組成物
JP6160131B2 (ja) 香料組成物
JP5688995B2 (ja) 香味改善剤
JP6414051B2 (ja) 風味付与組成物、煮込み料理様風味が付与された飲食品及びその製造方法
JP6610662B2 (ja) 香料組成物
JP6123789B2 (ja) スパイス香増強
TW201608995A (zh) 和風味強化劑及蒸煮臭(retort odor)遮蔽劑
JPWO2015156380A1 (ja) 香料組成物
JP6801209B2 (ja) 香料組成物
JP7147748B2 (ja) 肉又は豆の焦げ風味を付与するための組成物
JP7172992B2 (ja) 炭様の刺激的な風味を付与するための組成物
JP5867661B1 (ja) 香料組成物
JP3366260B2 (ja) 蒸し料理用調味ソース
JP7363481B2 (ja) 風味組成物
JP4105130B2 (ja) 風味向上剤
JP6429643B2 (ja) メチオナール及び低級脂肪酸エステルを含む旨味増強剤
JP7238455B2 (ja) 食品、香味料および食品の製造方法、ならびに食品に香味を付与する方法
JP7110201B2 (ja) 冷凍ミートソース
WO2017170196A1 (ja) 調理感付与剤
JP2024029277A (ja) 揚げたて感付与組成物
JP2024011146A (ja) 揚げたて感付与組成物
WO2021132200A1 (ja) 香料組成物の製造方法
JP2023024015A (ja) 揚げたて感付与組成物
JP2024089473A (ja) カレー製品およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160304

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160304

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170104

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170303

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170516

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170529

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6160131

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250