JP2014154853A - 太陽電池用封止材ロール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】太陽電池用封止材ロール10は封止材シート11が巻き取られたものであり、封止材シート11はポリエチレン系樹脂を含む樹脂組成物からなり、太陽電池用封止材ロール10は下記(a)、(b)を満たす。
(a)巻芯12への巻き終わりから5m以内の封止材シート11を太陽電池用封止材ロール10から5m/分の速度で巻き出した際の張力T1及び巻芯12への巻き始めから5m以内の封止材シート11を太陽電池用封止材ロール10から5m/分の速度で巻き出した際の張力T2が100N/1000mm幅以下
(b)巻芯12への巻き終わりから5m以内の封止材シート11の20℃における貯蔵弾性率E1及び巻芯12への巻き始めから5m以内の封止材シート11の20℃における貯蔵弾性率E2が1MPa以上50MPa以下
【選択図】図1
Description
[1] 封止材シートが巻回体に巻き取られた太陽電池用封止材ロールであって、
前記封止材シートは、ポリエチレン系樹脂を含む樹脂組成物からなり、
前記太陽電池用封止材ロールは、下記(a)及び(b)を満たすことを特徴とする太陽電池用封止材ロール。
(a)前記巻回体への巻き終わりから5m以内の前記封止材シートを前記太陽電池用封止材ロールから5m/分の速度で巻き出した際の張力T1及び前記巻回体への巻き始めから5m以内の前記封止材シートを前記太陽電池用封止材ロールから5m/分の速度で巻き出した際の張力T2が、100N/1000mm幅以下
(b)前記巻回体への巻き終わりから5m以内の前記封止材シートの20℃における貯蔵弾性率E1及び前記巻回体への巻き始めから5m以内の前記封止材シートの20℃における貯蔵弾性率E2が、1MPa以上50MPa以下
[2] 前記封止材シートの表面の十点平均粗さRzJISは、0.1μm以上50μm以下であることを特徴とする前記[1]に記載の太陽電池用封止材ロール。
[3] 前記ポリエチレン系樹脂は、エチレン−α−オレフィン共重合体を含むことを特徴とする前記[1]または[2]に記載の太陽電池用封止材ロール。
[4] 前記封止材シートは、ASTM 2765−95で測定したキシレン可溶物が70質量%以上であることを特徴とする前記[1]〜[3]の何れか1項に記載の太陽電池用封止材ロール。
本発明の実施形態に係る太陽電池用封止材ロールについて説明する。図1は、本実施形態に係る太陽電池用封止材ロールの一例を示す図である。図1に示すように、太陽電池用封止材ロール10は、封止材シート11が巻芯(巻回体)12の周囲に巻き取られたロール体である。
封止材シート11について説明する。封止材シート11は、ポリエチレン系樹脂を含む樹脂組成物からなるものであれば、特に限定されるものではない。樹脂組成物に含まれるポリエチレン系樹脂の含有量は、特に限定されるものではないが、樹脂組成物100質量%中、50質量%以上であることが好ましく、65質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましい。
ポリエチレン系樹脂の種類として、具体的には、超低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン(エチレン−α−オレフィン共重合体)、中密度ポリエチレンまたは高密度ポリエチレン等が挙げられる。中でも、エチレン−α−オレフィン共重合体は、結晶性が低く、光の透過率及び柔軟性に優れ、太陽電池素子の発電特性を阻害すること、または太陽電池素子に過剰な応力を加えて太陽電池素子の寿命が短くなること等を抑制できるため、好ましい。これらは1種のみが単独で用いられてもよく、また2種類以上が混合されて使用されてもよい。また、封止材シート11は単層でもよく、2層以上積層してもよい。
(i)示差走査熱量測定における加熱速度10℃/分で測定される結晶融解熱量が0J/g以上70J/g以下
(ii)示差走査熱量測定における加熱速度10℃/分で測定される結晶融解ピーク温度が100℃以上であり、かつ、結晶融解熱量が5J/g以上70J/g以下
封止材シート11は、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、諸物性(柔軟性、耐熱性、透明度、接着性等)や成形加工性または経済性等をさらに向上させる目的で、上述以外の樹脂を含むことができる。上述以外の樹脂として、例えば、変性ポリオレフィン系樹脂、粘着付与樹脂、各種エラストマー(オレフィン系、スチレン系等)等が挙げられる。
変性ポリオレフィン系樹脂の種類は特に限定されるものではないが、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、エチレン−メチルメタアクリレート共重合体(E−MMA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(E−EAA)、エチレン−グリシジルメタアクリレート共重合体(E−GMA)、シラン変性ポリオレフィン、アイオノマー樹脂(イオン架橋性エチレン−メタクリル酸共重合体、イオン架橋性エチレン−アクリル酸共重合体)及び無水マレイン酸グラフト共重合体からなる群から選ばれる少なくとも一種の樹脂であることが好ましい。
粘着付与樹脂としては、例えば、石油樹脂、テルペン樹脂、クマロン−インデン樹脂、ロジン系樹脂、またはそれらの水素添加誘導体等が挙げられる。具体的には、石油樹脂としては、例えば、シクロペンタジエンまたはその二量体からの脂環式石油樹脂やC9成分からの芳香族石油樹脂が例示でき、テルペン樹脂としては、例えば、β−ピネンからのテルペン樹脂やテルペン−フェノール樹脂が例示でき、クマロン−インデン樹脂としては、例えば、クマロン−インデン共重合体、クマロン−インデン−スチレン共重合体が例示でき、また、ロジン系樹脂としては、例えば、ガムロジン、ウッドロジン等のロジン樹脂、グリセリンやペンタエリスリトール等で変性したエステル化ロジン樹脂等が例示できる。また、粘着付与樹脂は、主に分子量により種々の軟化温度を有するものが得られるが、上述のポリエチレン系樹脂と混合した場合の相溶性、経時的なブリード性、色調または熱安定性等の観点から、軟化温度が好ましくは100℃以上150℃以下、より好ましくは120℃以上140℃以下の脂環式石油樹脂の水素添加誘導体を用いることが特に好ましい。また、粘着付与樹脂の含有量は、封止材シート11を構成する樹脂組成物100質量%中、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。
封止材シート11には、必要に応じて、種々の添加剤を添加することができる。添加剤としては、例えば、シランカップリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐候安定剤、光拡散剤、造核剤、顔料(例えば白色顔料)、難燃剤、変色防止剤等が挙げられる。本実施形態においては、シランカップリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐候安定剤から選ばれる少なくとも一種の添加剤が添加されていることが後述する理由等から好ましい。
シランカップリング剤は、封止材シート11の保護材(ガラス、樹脂製のフロントシート、バックシート等)や太陽電池素子等に対する接着性を向上させるのに有用であり、例えば、ビニル基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基のような不飽和基、アミノ基、エポキシ基等とともに、アルコキシ基のような加水分解可能な基を有する化合物が挙げられる。シランカップリング剤の具体例としては、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等を例示することができる。本実施形態においては、接着性が良好であり、黄変等の変色が少ないこと等から、シランカップリング剤として、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランまたはγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランが好適に用いられる。シランカップリング剤の添加量は、限定されるものではないが、押出成形時の樹脂圧の増加やゲル、フィッシュアイ等の異物の発生を抑制すると共に成形品からのブリードアウト等が発生することを抑制するため、シランカップリング剤の添加量は、封止材シート11を構成する樹脂組成物100質量部に対し、5質量部以下であることが好ましく、3質量部以下であることがより好ましい。また、シランカップリング剤の添加量は、接着性を発現させるため、0.1質量部以上であることが好ましく、0.2質量部以上であることがより好ましい。また、シランカップリング剤と同様に、有機チタネート化合物等のカップリング剤も有効に活用できる。
酸化防止剤としては、特に限定されるものではなく、種々の市販品が適用できる。酸化防止剤としては、モノフェノール系、ビスフェノール系、高分子型フェノール系等のフェノール系、硫黄系、ホスファイト系等の各種タイプのものを挙げることができる。
紫外線吸収剤としては、種々の市販品が適用でき、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、サリチル酸エステル系等各種タイプのものを挙げることができる。
上記の紫外線吸収剤以外に耐候性を付与する耐候安定剤としては、ヒンダードアミン系光安定化剤が好適に用いられる。ヒンダードアミン系光安定化剤は、紫外線吸収剤のようには紫外線を吸収しないが、紫外線吸収剤と併用することによって著しい相乗効果を有する。
次に、封止材シート11の製膜方法について説明する。封止材シート11の製膜方法は、特に限定されるものではないが、公知の方法、例えば単軸押出機、多軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダー等の溶融混合設備を有し、Tダイを用いる押出キャスト法やカレンダー法等を採用することができる。本実施形態においては、ハンドリング性や生産性等の観点からTダイを用いる押出キャスト法が好適に用いられる。Tダイを用いる押出キャスト法での成形温度は、用いる樹脂組成物の流動特性や製膜性等によって適宜調整されるが、80℃以上300℃以下であり、好ましくは100℃以上250℃以下であり、より好ましくは120℃以上200℃以下であり、さらに好ましくは140℃以上180℃以下である。また、シランカップリング剤等を添加する場合は、反応に伴う樹脂圧の増加やフィッシュアイの増加を抑制するため、成形温度は低下させることが好ましい。
封止材シート11の表面の十点平均粗さRzJISは、0.1μm以上50μm以下であることが好ましい。十点平均粗さRzJISが上記範囲内であれば、太陽電池用封止材ロール10に巻き取った封止材シート11の巻き出しが容易であり、太陽電池モジュールの作製時に各部材を積層する工程において、封止材シート11自体を規定の位置に重ね合わせることを容易に行うことができる。十点平均粗さRzJISは、封止材シート11同士のブロッキング現象の抑制を図ると共に、封止材シート11の滑り性の向上を図る観点から、より好ましくは5μm以上40μm以下、更に好ましくは10μm以上35μm以下である。十点平均粗さRzJISは、シート成型時のキャストロールや押さえロールの表面形状を所望の形状にすること等により調整することができる。なお、十点平均粗さRzJISは、JIS−B0601(2001)に準拠した方法で測定することができる。
巻回体(巻芯)12は、封止材シート11が巻き取られるためのものである。巻芯12は、中空の円筒体である。本実施形態では、巻芯12は中空の円筒体であるが、棒状でもよい。また、巻芯12は軸方向に対して直交する方向の断面形状は円形としているが、四角形等の多角形状でもよい。巻芯12の材料は、作業性や封止材シート11の固定が容易であること等の観点から適宜選択されるが、ダンボール紙等の紙や、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリ塩化ビニル等の樹脂や、ガラス繊維や炭素繊維を熱硬化性樹脂等で含浸させた材料(FRP)や、アルミニウム等の金属が用いられる。工業的な入手のし易さ等から、好ましくは紙が多く用いられるが、防湿性(巻芯12から水分が封止材シート11に浸入しないようにすること)の観点から、アルミニウム箔が積層された紙も好ましく用いられる。また、巻芯12の端部は、必要に応じて鉄管等が嵌め込まれて補強されていてもよい。
太陽電池用封止材ロール10は、図2に示すように巻芯12への巻き終わりから5m以内の封止材シート11を太陽電池用封止材ロール10から5m/分の速度で巻き出した際の張力T1及び巻芯12への巻き始めから5m以内の封止材シート11を太陽電池用封止材ロール10から5m/分の速度で巻き出した際の張力T2は、100N/1000mm幅以下である。張力T1及び張力T2は、好ましくは、80N/1000mm幅以下であり、より好ましくは50N/1000mm幅以下である。張力T1及び張力T2が100N/1000mm幅を超えると、太陽電池用封止材ロール10から封止材シート11を巻き出した際に封止材シート11が変形してしまい寸法安定性に劣るなどの不具合を生じる可能性が高くなる。張力T1及び張力T2が100N/1000mm幅以下であれば、太陽電池用封止材ロール10から封止材シート11を巻き出した際に封止材シート11が変形して寸法安定性の低下を抑制することができるので好ましい。また、張力T1及び張力T2の下限値については特に限定されないが、10N/1000mm幅以上であれば、ハンドリング時に、封止材シート11が巻きずれること等を抑制できるので好ましい。
太陽電池用封止材ロール10は、巻芯12への巻き終わりから5m以内の封止材シート11の20℃における貯蔵弾性率E1及び巻芯12への巻き始めから5m以内の封止材シート11の20℃での貯蔵弾性率E2が、いずれも1MPa以上50MPa以下である。貯蔵弾性率E1及び貯蔵弾性率E2は、好ましくは3MPa以上40MPa以下であり、より好ましくは5MPa以上35MPa以下であり、さらに好ましくは8MPa以上30MPa以下である。貯蔵弾性率E1及び貯蔵弾性率E2が50MPaを超えると、封止材シート11の透明度が不足するなどの不具合が発生する可能性がある。また、貯蔵弾性率E1及び貯蔵弾性率E2が1MPaを下回ると、封止材シート11を巻芯12から巻き出す際に封止材シート11が変形して寸法精度を悪化させるなどの不具合が発生する可能性がある。貯蔵弾性率E1及び貯蔵弾性率E2が50MPa以下であれば、封止材シート11の透明度の低下を抑制できるため好ましい。貯蔵弾性率E1及び貯蔵弾性率E2が1MPa以上であれば、封止材シート11を巻芯12から巻き出す際に発生した張力により、封止材シート11の変形による寸法精度の低下を抑制できるため好ましい。貯蔵弾性率E1及び貯蔵弾性率E2は、溶融させた樹脂を冷却して固化する方法(キャスト法)を用いて得られた封止材シート11の結晶化の程度等によって調整することができる。すなわち、供給する樹脂の比率または樹脂を冷却する際の条件等を安定化させることによって、太陽電池用封止材ロール10の巻き始めと巻き終わりとの封止材シート11の貯蔵弾性率E1及び貯蔵弾性率E2を安定(均一)化させることができる。
次に、太陽電池用封止材ロール10から切り出した封止材シート11を太陽電池モジュールに適用した場合について説明する。太陽電池モジュールは、太陽電池素子が上下の保護材の間に設けられる。太陽電池モジュールとして、種々の構成のものが挙げられることができ、例えば、(i)上部保護材/封止材シート11/太陽電池素子/封止材シート11/下部保護材のように、太陽電池素子の両側から封止材シート11で挟むように構成されたもの、(ii)上部保護材/封止材シート11/内周面上に太陽電池素子を設けた下部保護材のように、下部保護材の内周面上に設けた太陽電池素子上に封止材シート11と上部保護材を設けるように構成されたもの、(iii)内周面下に太陽電池素子を設けた上部保護材/封止材シート11/下部保護材のように、上部保護材の内周面下に設けた太陽電池素子の下に封止材シート11と下部保護材を設けるように構成されたものなどを挙げることができる。なお、記号「/」は、記号「/」を挟む層が隣接して積層されていることを表す。
太陽電池素子の種類としては、例えば、単結晶シリコン型、多結晶シリコン型、アモルファスシリコン型、ガリウム−砒素、銅−インジウム−セレン、カドミウム−テルル等のIII−V族やII−VI族化合物半導体型、色素増感型、有機薄膜型等が挙げられる。
上部保護材としては、例えば、ガラス、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル、フッ素含有樹脂等の板材やフィルムの単層もしくは多層の保護材を挙げることができる。下部保護材としては、金属、無機材料や各種熱可塑性樹脂フィルム等の単層もしくは多層のシートであり、例えば、錫、アルミ、ステンレス等の金属、ガラス等の無機材料、ポリエステル、無機物蒸着ポリエステル、フッ素含有樹脂、ポリオレフィン等の熱可塑性樹脂フィルム単層もしくは多層の保護材を挙げることができる。
(張力)
各実施例で得られた封止材ロールを直径70mm及び長さ800mmのアルミ製の軸にセットし、端部をクリップで担持した後、5m/分の速度で巻き出しながらテンションゲージ(商品名「Model393」、BONSO Electronics Ltd.製)で巻芯への巻き終わりから5m以内の封止材シートを太陽電池用封止材ロールから5m/分の速度で巻き出した際の張力T1及び巻芯への巻き始めから5m以内の封止材シートを太陽電池用封止材ロールから5m/分の速度で巻き出した際の張力T2を測定した。
粘弾性測定装置(商品名「粘弾性スペクトロメーターDVA−200」、アイティ計測(株)製)を用いて、各実施例で得られた封止材ロールから切り出した封止材シートから作製した試料(縦4mm、横60mm)を振動周波数10Hz、ひずみ0.1%、昇温速度3℃/分、チャック間25mmで横方向について、0℃から50℃まで測定し、得られたデータから巻芯への巻き終わりから5m以内の封止材シートの20℃における貯蔵弾性率E1及び巻芯への巻き始めから5m以内の封止材シートの20℃における貯蔵弾性率E2を求めた。
各実施例で得られた封止材ロールから切り出した封止材シートの表面の十点平均粗さRzJISは、JIS−B0601(2001)に準拠して、微細形状測定機(商品名「サーフコーダET4000A」、(株)小坂研究所製)を用いて測定した。
(寸法精度)
各実施例で得られた封止材ロールを直径70mm及び長さ800mmのアルミ製の軸にセットし、封止材シートを太陽電池用封止材ロールから5m/分の速度で巻き出しながら設定長さ1000mmの寸法に切断して、切断された封止材シートを50枚作製した。切断された封止材シートの実際長さをそれぞれ測定し、実際長さの平均値を求め、設定長さに対する差を算出して下記基準で評価した。
(◎)±5mm以内
(○)±5mmより大きく±10mm以内
(×)±10mmより大きい
各実施例で得られた封止材ロールから切り出した厚みが0.5mmの封止材シートを、厚み3mmの白板ガラス(サイズ;縦75mm、横25mm)2枚の間に重ね、真空プレス機を用いて、150℃、15分の条件で積層プレスした試料を作製した。作製した試料を、JIS K7105に準じて、ヘーズメーター(商品名:NDH−5000、日本電色工業(株)製)を用いて全光線透過率を測定し、下記の基準で評価した。
(◎)全光線透過率が90%以上
(○)全光線透過率が85%以上、90%未満
(×)全光線透過率が85%未満、または明らかに白濁している場合
エチレン−オクテンランダム共重合体(ダウ・ケミカル(株)製、商品名:エンゲージ8200、オクテン含有量:10.1モル%(31質量%)、MFR:5g/10min、Tm:65℃、ΔHm:53J/g)を90質量部と、エチレン−オクテンブロック共重合体(ダウ・ケミカル(株)製、商品名:インフューズ9100、オクテン含有量:12.8モル%(37質量%)、MFR:1g/10min、Tm:119℃、ΔHm:38J/g)を5質量部と、シラン変性エチレン−オクテンランダム共重合体(三菱化学(株)製、商品名:リンクロンSL800N、MFR:1.7g/10min、Tm:54℃と116℃、ΔHm:22J/gと4J/g)を5質量部との割合になるように、混合計量器で混合した樹脂組成物(以下、PE−1と略する)を、幅が800mmのTダイを備えた40mmφ単軸押出機を用いて設定温度200℃で溶融混練し、設定温度を30℃とし、±3℃の範囲に温調されたキャストロールで急冷製膜することにより、幅が600mm、厚みが0.5mm、十点平均粗さRzJISが25μmである封止材シートを得た。
実施例1において、エチレン−オクテンランダム共重合体を、エチレン−プロピレン−ヘキセン3元ランダム共重合体(日本ポリエチレン(株)製、商品名:カーネルKJ640T、プロピレン含有量:7.4モル%(10質量%)、ヘキセン含有量:4.4モル%(10質量%)、MFR:30g/10min、Tm:53℃、ΔHm:58J/g)に変更した以外は実施例1と同様にして太陽電池用封止材ロールを得た。
実施例1において、巻取り時の張力を10N/1000mm幅、保管時の温度を40℃に変更した以外は実施例1と同様にして太陽電池用封止材ロールを得た。
実施例1において、エチレン−オクテンランダム共重合体の量を90質量部から30質量部と変更し、エチレン−オクテンブロック共重合体に替えて、汎用の結晶性ポリエチレンであるエチレン−ヘキセンランダム共重合体(プライムポリマー(株)製、商品名:ネオゼックス0234N、ヘキセン含有量:3.5モル%(6.8質量%)、MFR:2g/10min、Tm:125℃、ΔHm:121J/g)を70質量部と変更した以外は実施例1と同様にして太陽電池用封止材ロールを得た。
実施例1において、保管時の温度を55℃とした以外は実施例1と同様にして太陽電池用封止材ロールを得た。
11、11A、11B 封止材シート
12 巻芯(巻回体)
21 上部保護材(透明基板)
22A、22B 太陽電池素子
23 下部保護材(バックシート)
Claims (4)
- 封止材シートが巻回体に巻き取られた太陽電池用封止材ロールであって、
前記封止材シートは、ポリエチレン系樹脂を含む樹脂組成物からなり、
前記太陽電池用封止材ロールは、下記(a)及び(b)を満たすことを特徴とする太陽電池用封止材ロール。
(a)前記巻回体への巻き終わりから5m以内の前記封止材シートを前記太陽電池用封止材ロールから5m/分の速度で巻き出した際の張力T1及び前記巻回体への巻き始めから5m以内の前記封止材シートを前記太陽電池用封止材ロールから5m/分の速度で巻き出した際の張力T2が、100N/1000mm幅以下
(b)前記巻回体への巻き終わりから5m以内の前記封止材シートの20℃における貯蔵弾性率E1及び前記巻回体への巻き始めから5m以内の前記封止材シートの20℃における貯蔵弾性率E2が、1MPa以上50MPa以下 - 前記封止材シートの表面の十点平均粗さRzJISは、0.1μm以上50μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池用封止材ロール。
- 前記ポリエチレン系樹脂は、エチレン−α−オレフィン共重合体を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池用封止材ロール。
- 前記封止材シートは、ASTM 2765−95で測定したキシレン可溶物が70質量%以上であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の太陽電池用封止材ロール。
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