JP2014154682A - 重合膜成膜装置のクリーニング方法および重合膜成膜装置 - Google Patents

重合膜成膜装置のクリーニング方法および重合膜成膜装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 クリーニングを行っても、新たな反応副生成物や残渣の発生を抑制することが可能な重合膜成膜装置のクリーニング方法を提供すること。
【解決手段】 処理室の内部を、重合膜の重合反応温度よりも高いクリーニング温度帯に昇温し、昇温した前記処理室の内部を、酸素を含むガスを用いてクリーニングする工程を含み、上記クリーニングする工程が、(1)処理室の内部を第1のクリーニング温度帯に昇温し、処理室の内部の温度を第1のクリーニング温度帯に維持しつつ、酸素を含むガスを用いてクリーニングする第1のクリーニング工程(ステップ1)と、(2)処理室の内部を第1のクリーニング温度帯よりも高い第2のクリーニング温度帯に昇温し、処理室の内部の温度を第2のクリーニング温度帯に維持しつつ、酸素を含むガスを用いてクリーニングする第2のクリーニング工程(ステップ2)とを含む。
【選択図】図3

Description

この発明は、重合膜成膜装置のクリーニング方法および重合膜成膜装置に関する。
重合膜、例えば、ポリイミド薄膜に代表される高分子薄膜は、半導体集積回路装置の層間絶縁膜や、フラットパネルディスプレイ、例えば、液晶表示装置の液晶配向膜として用いることが検討されている。
高分子薄膜は、原料モノマーを溶媒に溶かし、これを半導体ウエハ上にスピンコートして重合させるスピンコート法や、溶媒に溶かした原料モノマーを気化させ、気化した原料モノマーを被処理体表面上に蒸着し、被処理体の表面で重合反応を進行させる蒸着重合法(例えば、特許文献1)などを用いて成膜される。
蒸着重合法は、半導体製造装置である成膜装置を用いて重合膜を成膜することができる。成膜装置を用いて重合膜を成膜した場合にも、シリコン等の他の薄膜と同様に、成膜装置の処理室の内壁表面上や、処理室内にある内部構造物表面上にも成膜が進む。このように成膜されて付着した重合膜は、処理室内におけるパーティクル等の原因になり得る。このため、1〜数回の成膜毎に、付着した重合膜を除去する、いわゆる“クリーニング”を行なう。
重合膜は、主に炭素(C)、水素(H)等から構成される。このため、特許文献1には、処理室を400℃から800℃の範囲で加熱し、加熱した処理室の内部に酸素ガスを流し、処理室の内壁表面上や内部構造物表面上に付着した重合膜を、酸素と熱化学反応させて、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO)、水(HO)に分解して除去することが記載されている。
特開2012−15195号公報
特許文献1に記載されているように、処理室の内壁上や内部構造物上に成膜された重合膜は、加熱した処理室の内部に酸素ガスを流すことで除去することができる。
ところが、重合膜の種類によっては、400℃から800℃の範囲で加熱した処理室内に酸素ガスを流す、というクリーニングを行うと、クリーニング後の処理室の内壁上や内部構造物上に、新たな反応副生成物や残渣が発生する、という現象が確認された。
この発明は、クリーニングを行っても、新たな反応副生成物や残渣の発生を抑制することが可能な重合膜成膜装置のクリーニング方法およびそのクリーニング方法を実行することが可能な重合膜成膜装置を提供する。
本願発明者は、どのような重合膜が、クリーニング後に新たな反応副生成物や残渣を発生させてしまうのかについて分析を続けたところ、重合膜を得るためのモノマーどうしの組み合わせに関係があることを突き止めた。つまり、
(1)モノマーどうしの組み合わせが、芳香族化合物と芳香族化合物(全芳香族重合膜)
(2)モノマーどうしの組み合わせが、芳香族化合物と芳香族化合物ではない化合物(半芳香族重合膜)
である。
(1)の場合には、クリーニング後に反応副生成物や残渣が発生しない。
これに対し、(2)の場合には、クリーニング後に反応副生成物や残渣が発生する。
本願発明者は、半芳香族重合膜の場合、クリーニング後に反応副生成物や残渣が発生する理由として、モノマーどうしの結合エネルギーが互いに異なっており、それぞれのモノマーに由来した付着成分が熱分解する温度が互いに異なっているのではないか、と推測した。
この発明は上記の知見に基づき為されたものであり、その第1の態様に係る重合膜成膜装置のクリーニング方法は、処理室の内部において重合膜を成膜する重合膜成膜装置のクリーニング方法であって、前記処理室の内部を、前記重合膜の重合反応温度よりも高いクリーニング温度帯に昇温し、昇温した前記処理室の内部を、酸素を含むガスを用いてクリーニングする工程を含み、前記クリーニングする工程が、(1)前記処理室の内部を第1のクリーニング温度帯に昇温し、前記処理室の内部の温度を前記第1のクリーニング温度帯に維持しつつ、酸素を含むガスを用いてクリーニングする第1のクリーニング工程と、(2)前記処理室の内部を前記第1のクリーニング温度帯よりも高い第2のクリーニング温度帯に昇温し、前記処理室の内部の温度を前記第2のクリーニング温度帯に維持しつつ、酸素を含むガスを用いてクリーニングする第2のクリーニング工程とを含む。
また、第2の態様に係る重合膜成膜装置は、重合膜を成膜する処理室と、前記処理室内を加熱する加熱機構と、前記処理室内に、前記重合膜を成膜するための第1のモノマーを含むガス、および第2のモノマーを含むガスを供給する成膜ガス供給機構と、前記処理室内に、クリーニングガスとして酸素を含むガスを供給するクリーニングガス供給機構と、前記処理室内を排気する排気機構と、前記加熱機構、前記成膜ガス供給機構、前記クリーニングガス供給機構、前記排気機構を制御する制御装置と、を備え、前記処理室内のクリーニングを実施する際、前記制御装置が、上記第1の態様に係る重合膜成膜装置のクリーニング方法を実行するように、前記加熱機構、前記クリーニングガス供給機構、および前記排気機構を制御する。
この発明によれば、クリーニングを行っても、新たな反応副生成物や残渣の発生を抑制することが可能な重合膜成膜装置のクリーニング方法およびそのクリーニング方法を実行することが可能な重合膜成膜装置を提供できる。
この発明の一実施形態に係る重合膜成膜装置のクリーニング方法を実施することが可能な重合膜成膜装置の一例を概略的に示す断面図 温度と重合膜から発生するガスとの関係を示す図 この発明の一実施形態に係る重合膜成膜装置のクリーニング方法のステップの一例を示すフローチャート この発明の一実施形態に係る重合膜成膜装置のクリーニング方法の温度制御の一例を示すタイムチャート (A)図〜(C)図は芳香族化合物であるモノマーの例を示す図 (A)図〜(F)図は芳香族化合物ではないモノマーの例を示す図 この発明の一実施形態に係る重合膜成膜装置のクリーニング方法の温度制御の他例を示すタイムチャート
以下、この発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。なお、全図にわたり、共通の部分には共通の参照符号を付す。
(重合膜成膜装置)
まず、蒸着重合法を用いて重合膜を成膜することが可能であり、かつ、この発明の一実施形態に係る重合膜成膜装置のクリーニング方法を実施することが可能な重合膜成膜装置の一例を説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る重合膜成膜装置のクリーニング方法を実施することが可能な重合膜成膜装置の一例を概略的に示す断面図である。
図1に示すように、重合膜成膜装置100は、被処理体を、ボート上に、高さ方向に複数枚積み重ねて成膜処理を行う縦型バッチ式成膜装置である。重合膜成膜装置100は、有天井の円筒状の外管101と、外管101の内側に設けられ、有天井の円筒状の内管102とを備えている。外管101および内管102は、例えば、石英製であり、内管102の内側を、被処理体、例えば、シリコンウエハWを複数収容し、収容された複数のシリコンウエハWに対して一括して重合膜の成膜処理を施す処理室103とする。本例においては、重合膜として、例えば、ポリイミド膜を、蒸着重合法を用いて、シリコンウエハWの被処理面上に成膜する。
内管102の側壁の一方には、処理室103内に成膜処理ガスを導入するガス導入部として、高さ方向に、例えば、垂直に延びるインジェクタ104が設けられている。インジェクタ104は内部にガス拡散空間であるプリミックス空間105を備えている。プリミックス空間105は、成膜処理ガス供給機構106に接続される。
本例の成膜処理ガス供給機構106は、第1のモノマーであるモノマーAの供給源となるモノマーA供給源107aと、第2のモノマーであるモノマーBの供給源となるモノマーB供給源107bとを備えている。本例においては、モノマーAおよびモノマーBには、互いに結合エネルギーが異なったものを使用する。そのようなモノマーAの一例は、芳香族化合物である。モノマーBの一例は芳香族化合物ではない化合物である。
また、本例においては重合膜としてポリイミド膜を成膜する。このため、モノマーAは、モノマーBと重合されることによってイミド結合を形成し得るものから選ばれている。そのようなモノマーAの一例としては、ピロメリット酸二無水物(PMDA)を挙げることができる。また、モノマーBである芳香族化合物ではない化合物としては、脂環式化合物、又は鎖式化合物を挙げることができる。鎖式化合物は、分枝がない直鎖式化合物であってもよい。
モノマーA供給源107aおよびモノマーB供給源107bには、液状の、もしくは溶媒に溶かされたモノマーAおよびモノマーBが格納されている。これらのモノマーAおよびモノマーBは、気化器108aおよび108bに送給される。気化器108aおよび108bは、送給されたモノマーAおよびモノマーBを気化させる。気化器108aおよび108bは、それぞれガス供給管109aおよび109bに接続されている。ガス供給管109aおよび109bはプリミックス空間105に接続され、気化されたモノマーAおよびモノマーBは、ガス供給管109aおよび109bを介してプリミックス空間105に供給される。気化されたモノマーAおよびモノマーBは、プリミックス空間105においてプリミックスされ、インジェクタ104に設けられた複数の吐出孔110を介して、処理室103の内部に、例えば、水平方向に吐出される。
内管102の側壁の他方には、処理室103内を排気する複数の排気口111が形成されている。複数の排気口111はそれぞれ、外管101と内管102とによって区画された空間に連通している。空間は排気空間112として機能し、排気空間112は排気管113を通じて、処理室103内を排気する排気機構114に接続される。排気機構114は、例えば、真空ポンプ等の排気装置115を備えており、処理室103の内部の雰囲気を排気するほか、処理室103の内部の圧力を、処理に必要とされる圧力に設定したりする。
外管101の開放側端部(下端側)は、例えば、ステンレススチールにより円筒体状に成形されたマニホールド116にOリング等のシール部材117を介して連結されている。マニホールド116は、外管101の下端側を支持する。また、内管102の開放側端部は、例えば、マニホールド116の内側周囲につば状に設けられた内管支持部118に接続されている。
マニホールド116の下方からは、複数枚の被処理体、例えば、シリコンウエハWを多段に載置可能なボート150が、内管支持部118の内側を介して処理室103内に挿入可能となっている。ボート150は石英製であり、複数本の支柱151を有し、支柱151には溝152が複数形成され、複数のシリコンウエハWは、複数の溝152によって支持される。
ボート150は、石英製の保温筒119を介してテーブル120上に載置される。テーブル120は、マニホールド116の下端側の開口部を開閉する、例えば、ステンレススチール製の蓋部121を貫通する回転軸122上に支持される。蓋部121の、回転軸122が貫通する貫通部には、例えば、磁性流体シール123が設けられ、回転軸122を気密にシールしつつ回転可能に支持している。蓋部121の周辺部とマニホールド116の下端との間には、例えば、Oリングよりなるシール部材124が介設されている。これにより処理室103内のシール性が保持されている。回転軸122は、例えば、ボートエレベータ等の昇降機構(図示せず)に支持されたアーム125の先端に取り付けられている。これにより、ボート150および蓋部121等は、一体的に昇降されて処理室103内に対して挿脱される。
外管101の外側周囲には、外管101を囲むように加熱装置130が設けられている。加熱装置130は、処理室103内に収容された複数枚のシリコンウエハWを加熱する。
重合膜成膜装置100は、処理室103の内部、例えば、処理室103等の内壁や、ボート150等の内部構造物をクリーニングするクリーニングガスを供給するクリーニングガス供給機構200を有している。クリーニングガス供給機構200は、例えば、クリーニングガスの供給源となるクリーニングガス供給源201を備えており、クリーニングガス供給源201は、流量制御器202及び開閉弁203を介して、供給ノズル204に接続されている。クリーニングガスの一例は、酸素(O)ガスである。この酸素ガスは、例えば、不活性ガスである窒素により、クリーニングに適切な濃度となるように希釈されてもよい。
供給ノズル204は、例えば、石英管よりなり、マニホールド116の側壁を内側へ貫通して上方向へ屈曲されて垂直に延びる。クリーニングガスは、供給ノズル204から処理室103内に供給される。
重合膜成膜装置100には制御部300が接続されている。制御部300は、例えば、マイクロプロセッサ(コンピュータ)からなるプロセスコントローラ301を備えており、重合膜成膜装置100の各構成部の制御は、プロセスコントローラ301が行う。プロセスコントローラ301には、ユーザーインターフェース302と、記憶部303とが接続されている。
ユーザーインターフェース302は、オペレータが重合膜成膜装置100を管理するためにコマンドの入力操作等を行うためのタッチパネルディスプレイやキーボードなどを含む入力部、および重合膜成膜装置100の稼働状況を可視化して表示するディスプレイなどを含む表示部を備えている。
記憶部103は、重合膜成膜装置100で実行される成膜処理やクリーニング処理などの各種処理をプロセスコントローラ301の制御にて実現するための制御プログラムや、重合膜成膜装置100の各構成部に、処理条件に応じた処理を実行させるためのプログラムを含んだ、いわゆるプロセスレシピが格納される。プロセスレシピは、記憶部303の中の記憶媒体に記憶される。記憶媒体は、ハードディスクや半導体メモリであってもよいし、CD-ROM、DVD、フラッシュメモリ等の可搬性のものであってもよい。また、プロセスレシピは、他の装置から、例えば専用回線を介して適宜伝送させるようにしてもよい。
プロセスレシピは、必要に応じてユーザーインターフェース302からのオペレータの指示等にて記憶部303から読み出され、読み出されたプロセスレシピに従った処理をプロセスコントローラ301が実行することで、重合膜成膜装置100は、プロセスコントローラ301の制御のもと、要求された処理を実行する。
この発明の一実施形態に係る重合膜成膜装置のクリーニング方法は、例えば、図1に示すような重合膜成膜装置100に対して実施することができる。
(温度と発生するガスとの関係)
クリーニング方法の説明に先立ち、温度と発生するガスとの関係を説明する。
まず、図1に示した重合膜成膜装置を用いて、芳香族化合物であるモノマーAと、芳香族化合物ではない化合物であるモノマーBとを蒸着重合させ、シリコンウエハW上に重合膜を成膜する。そして、この重合膜を、酸素ガスを含む雰囲気(=クリーニングガス雰囲気)で熱処理したとき、温度と重合膜から発生するガスとの関係を調べた。発生するガスについては、排気されるガス中の一酸化炭素(CO)ガス、二酸化炭素(CO)ガス、水蒸気(HO)ガス、シアン化水素(HCN)ガス濃度(ppm)を、温度ごとに分析した。この結果を図2に示す。なお、図2に示す温度は、シリコンウエハW(サンプル)が載置されている載置台の設定温度であるが、これは処理室103の内部温度と等価な温度である、と考えることができる。
図2に示すように、芳香族化合物であるモノマーAと、芳香族化合物ではない化合物であるモノマーBとを蒸着重合させて成膜した重合膜の場合、重合膜が酸化されることで発生するCOガスおよび二酸化炭素COガスの発生ピークに、2つのピークI、ピークIIが存在することが明らかとなった。
ピークIは、低温域側温度帯(約270℃以上、約450℃以下)にあり、約400℃である。ピークIIは、高温域側温度帯(約450℃超、実測では約710℃以下)にあり、約550℃である。ピークIにおいては、COガスよりもCOガスの発生量が多く、ピークIIにおいては、反対にCOガスよりCOガスの発生量が多い。
また、本例では、モノマーAとモノマーBとの重合膜はポリイミド膜である。HCNガスは、ポリイミド膜中のイミド結合(イミド環)を形成していた窒素(N)および炭素(C)に、水素(H)が化合することで発生したガスである。HCNガスは、排気されるガス中に概ね10ppm以下で含まれるが、約550℃を超えると約100ppm付近に濃度が上昇する(ピークIII)。HOガスは、排気されるガス中に約350〜650ppm程度含まれているが、COガスやCOガスが活発に発生している時には、約500ppm以下に抑えられる傾向がある。
本願発明者は、COガスおよびCOガスの発生に2つのピークI、IIが発生することは、芳香族化合物であるモノマーAと、芳香族化合物ではない化合物であるモノマーBとの結合エネルギーの相違が原因ではないか、と考えた。
つまり、本願発明者は、低温域側温度帯で発生するピークIは、モノマーAとモノマーBのうち、結合エネルギーが低い方のモノマー(芳香族化合物ではない化合物:モノマーB)に由来した成分が酸素ガスと酸化反応し、COガス、COガスとなって揮発したものであり、高温域側温度帯で発生するピークIIは、結合エネルギーが高い方のモノマー(芳香族化合物:モノマーA)に由来した成分が酸素ガスと酸化反応し、COガス、COガスとなって揮発したものではないか、と考えた。
それならば、酸素ガスを用いたクリーニング時、今までのように、処理室103の内部の温度を500〜700℃に一気に上げた場合であっても、ピークIを含む低温域側温度帯を通過している。だから、結合エネルギーが低いモノマーBに由来した成分についても、高温域側温度帯、例えば、500〜700℃で、酸素ガスを用いてクリーニングすれば、モノマーBに由来した成分についても、モノマーAに由来した成分と同様に、COガス、COガスとなって揮発するはずである。
しかしながら、なぜ、クリーニング後の処理室103の内部、例えば、処理室103の内壁等の上や、ボート150等のような内部構造物の上に、新たな反応副生成物や残渣が発生するのであろうか。これについては、次のように仮定した。
それは、酸素ガスを用いたクリーニングの際、処理室103の内部温度を急激に上昇させると、モノマーBに由来した成分が揮発する低温域側温度帯を一気に通過する。このため、モノマーBに由来した成分を酸化させるのに必要な酸素が足りなくなる。このため、モノマーBに由来した成分を全て酸化しきり、除去することができない。このため、高温域側温度帯に向かうにつれ(もしくは高温域側温度帯において)、酸化ではない熱分解が始まる。熱分解しても、酸素が足りないのであるからCOガスやCOガスとはならない。このため、モノマーBに由来した成分が変質し、さらには約500℃〜700℃といった高い熱が加わることによって、新たな物質、即ち反応副生成物が生成される。これが原因となって残渣が発生するのではないだろうか。
(重合膜成膜装置のクリーニング方法)
この発明の一実施形態は、上記仮定に基づき為されたものである。
図3はこの発明の一実施形態に係る重合膜成膜装置のクリーニング方法のステップの一例を示すフローチャート、図4はこの発明の一実施形態に係る重合膜成膜装置のクリーニング方法の温度制御の一例を示すタイムチャートである。
一実施形態に係る重合膜成膜装置のクリーニング方法は、図1に示した重合膜成膜装置100を用いて、モノマーAとして、芳香族化合物であり、モノマーBと重合されることによってイミド結合を形成し得るものを選び、モノマーBとして、芳香族化合物ではない化合物を選び、蒸着重合法により重合膜を成膜した後に行う例を示している。
まず、図3のステップ1および図4の時刻t0に示すように、処理室103の内部に、クリーニングガス、本例では酸素を含むガスを供給する。例えば、この酸素を含むガスの供給と同時に、処理室103の内部を、重合膜の重合反応温度よりも高い第1のクリーニング温度帯に昇温する。第1のクリーニング温度帯は、本例では図2に示した低温域側温度帯(約270℃以上450℃以下)に含まれた温度帯である。なお、排気機構114は、一実施形態に係るクリーニング方法を実行している間、処理室103の内部を排気し続ける。また、一般的な重合膜の重合反応温度は、約180℃以上約240℃以下である。
次に、図3のステップ2および図4の時刻t1〜t3に示すように、処理室103の内部の温度を第1のクリーニング温度帯に維持しつつ、酸素を含むガスを処理室103の内部に供給し、酸素を含むガスを用いてクリーニングする(第1のクリーニング工程)。
本例では、第1のクリーニング工程を次のようにして行う。
図4の時刻t1〜t2に示すように、処理室103の内部の温度が、第1のクリーニング温度帯中の、ある温度に達したら、そのある温度で保持する。本例では、約290℃で保持した。保持する時間は、モノマーBに由来した付着成分が酸素ガスと酸化反応し、COガス、COガスとなって揮発する量が、十分なレベルに達するであろう時間に設定される。このため、比較的長い時間に設定される。本例では、約3時間に設定した。
また、保持する温度であるが、これは、低温域側温度帯(約270〜約450℃)のうち、低温側であることが良いであろう。高温側で保持すると、モノマーBに由来した付着成分のうち、低温側で揮発可能であったものが変質し、新たな反応副生成物が発生する可能性があるためである。このような可能性を軽減するためには、低温域側温度帯のうち、低温側の温度で保持することが望ましい。つまり、モノマーBに由来した付着物を、ほとんど熱分解させないような温度で保持することが望ましい。低温側の温度範囲としては、モノマーBに由来した付着成分が酸化されて揮発しだす温度は約270℃である。この約270℃から+約70℃くらいまでの温度範囲、即ち、約270℃以上340℃以下の範囲が、実用的であろう。なお、約340℃という温度は、反応速度が急激に上がらない温度の限界値である。
時刻t2に達したら、処理室103の内部を、第1のクリーニング温度帯よりも高い第2のクリーニング温度帯に昇温する(図3中のステップ3)。
本例においては、第2のクリーニング温度帯に昇温する際、処理室103の内部温度は、まだ、第1のクリーニング温度帯にある。そこで、第1のクリーニング温度帯から第2のクリーニング温度帯に向けて昇温する際、昇温初期段階における昇温速度を、昇温後期段階における昇温速度よりも低く抑える。これは、第1のクリーニング温度帯から第2のクリーニング温度帯に急速に昇温すると、酸素ガスと未反応のモノマーBに由来した付着成分が変質し、新たな反応副生成物が発生する可能性があるためである。このような可能性を軽減するためには、昇温初期段階における昇温速度を、昇温後期段階における昇温速度よりも低く抑えることが望ましい。
なお、本例においては、昇温初期段階および昇温後期段階においても、処理室103の内部に酸素ガスを含むガスを供給し、クリーニングを続行している。
時刻t3に達したら、昇温速度を上昇させる。この昇温初期段階と昇温後期段階との切り替えは、低温域側温度帯を通過以後、つまり、モノマーBに由来した付着成分が揮発した状態以後に行われることがよい。本例では、処理室103の内部の温度が450℃に達した時点で昇温初期段階から昇温後期段階へと切り替え、昇温速度を上昇させた。低温域側温度帯を通過以後は、モノマーBに由来した付着成分は、処理室103の内部、例えば、処理室103の内壁等の上や、ボート150等のような内部構造物の上から揮発している、と考えることができる。このため、昇温速度を上昇させても、新たな反応副生成物が発生する可能性は低い。また、昇温中に、昇温速度を上昇させることで、クリーニングに要する時間を短縮、つまり、スループットの向上にも貢献できる。
昇温初期段階と昇温後期段階との切り替える目安となる温度であるが、本例では450℃としている。上記説明では、低温域側温度帯と高温域側温度帯との境界を450℃と定めたが、これは温度マージンを見込んだためである。第1のクリーニング工程においては、温度は低めに見込んでおいたほうが、新たな反応副生成物が発生する可能性を低減できるからである。
実際には、図2中のCOガス、COガスのガス放出曲線から見てとれるにように、約470℃付近に境界がある。このことから、昇温初期段階から昇温後期段階への切り替える温度は、この約470℃から−約30℃くらいまでの温度範囲、即ち、約440℃以上470℃以下の範囲が、実用的であろう。
時刻t3を超えたら、温度帯は、第1のクリーニング温度帯から第2のクリーニング温度帯に移行する。第2のクリーニング温度帯は、本例では図2に示した高温域側温度帯に含まれた温度帯である(約450℃超、実測では約710℃以下だが、実際には約750℃以下まで可能)。
そして、図3のステップ4および図4の時刻t3〜t6に示すように、処理室103の内部の温度を第2のクリーニング温度帯に維持しつつ、酸素を含むガスを処理室103の内部に供給し、酸素を含むガスを用いてクリーニングする(第2のクリーニング工程)。
本例では、第2のクリーニング工程を次のようにして行う。
図4の時刻t3〜t4に示すように、処理室103の内部の温度が、第2のクリーニング温度帯中の、ある温度に達したら、そのある温度で保持する。本例では、約700℃で保持した。保持する時間は、モノマーAに由来した付着成分が酸素ガスと酸化反応し、COガス、COガスとなって、ほぼ揮発するであろう時間に設定される。また、第2のクリーニング工程においては、モノマーBに由来した付着成分は既に揮発しているであろう、と考えられる。このため、高温域側温度帯のうち、高温側でのクリーニングが可能である。このため、第1のクリーニング工程において保持する時間(時刻t1〜t2)よりも、短く設定することができる。本例では、約半分の約1.5時間に設定した。
また、保持する温度であるが、上述したが、高温域側温度帯(約450℃超、実測では約710℃以下だが、実際には約750℃以下まで可能)のうち、高温側の温度で保持することが良い。高温側で保持することで、モノマーAに由来した付着成分を、より速く酸化反応させて、揮発させることができるためである。高温側の温度範囲としては、700℃から−20℃+50℃の温度範囲、即ち、約680℃以上750℃以下の範囲が、実用的であろう。なお、実測では710℃を上限としているが、実際のクリーニングレートは、温度が高いほど早まる傾向がある。このため、高温側の温度範囲は高い方がよい。実際には、第2のクリーニング工程においては、750℃を使うことが可能である。よって、クリーニングレートを上げたい場合には、高温側の温度範囲は、約700℃以上750℃以下に設定されることがよい。
次に、時刻t5に達したら、処理室103の内部を降温する(図3中のステップ5)。降温開始の時点で、第2のクリーニング工程は、事実上終了するが、処理室103の内部温度が約450℃に下がるまでは、第2のクリーニング温度帯にある。本例では、処理室103の内部温度が約450℃に達した時点(時刻t6)で、第2のクリーニング工程を終了する、とする。
次に、時刻t7に示すように、処理室103の内部温度が、降温終了温度、本例では約160℃に達したら、降温を停止し、酸素を含むガスの供給も止める。なお、約160℃の温度は、図1に示した重合膜成膜装置100を用いてモノマーAとモノマーBとを蒸着重合させ、重合膜を成膜させる際、シリコンウエハWを処理室103内にロードするロード温度である。これにより、クリーニング終了後速やかに、重合膜成膜装置100は、蒸着重合法を用いて、例えば、モノマーAとモノマーBとにより重合膜の成膜処理を実施することが可能である。
このような一実施形態に係る重合膜成膜装置のクリーニング方法であると、モノマーBに由来した付着成分を、酸素を含むガスと酸化反応させて揮発成分に変え、処理室103の内壁上や、処理室103内にある内部構造物上から除去する第1のクリーニング工程と、モノマーAに由来した付着成分を、酸素を含むガスと酸化反応させて揮発成分に変え、処理室103の内壁上や、処理室103内にある内部構造物上から除去する第2のクリーニング工程とを備えている。
このような第1、第2のクリーニング工程を備えるようにした結果、図1に示した重合膜成膜装置100が、処理室103内において、結合エネルギーが互いに異なったモノマーAとモノマーBとを重合反応させて重合膜を成膜するものであったとしても、クリーニング後に、新たな反応副生成物や残渣の発生を抑制することが可能となる、という利点を得ることができた。
また、図1に示した重合膜成膜装置100が備えた制御部300が、上述した一実施形態に係る重合膜成膜装置のクリーニング方法を実行するように、加熱装置130、クリーニングガス供給機構200、および排気機構114を制御することで、この発明の一実施形態に係る重合膜の成膜方法を実行することが可能な重合膜成膜装置を得ることができる。
また、一実施形態に係る重合膜成膜装置のクリーニング方法において、第2のクリーニング工程(ステップ4)の時間は、第1のクリーニング工程(ステップ2)の時間よりも短くされることが好ましい。これは、第1のクリーニング工程(ステップ2)の時間は、結合エネルギーがモノマーAよりも低いモノマーBに由来した付着した成分を、その変質を防ぐために熱分解させないようにゆっくりと酸素を含むガスと酸化反応させて、低温で確実に揮発させたい。しかし、第2のクリーニング工程(ステップ4)においては、モノマーAに由来した付着した成分を揮発させるだけでよいので、高温で揮発させることが可能である。したがって、第1のクリーニング工程のように時間をかけて行う必要はない。このため、第2のクリーニング工程においては、高温で、第1のクリーニング工程よりも短時間で済ませることで、クリーニング時間を短縮することができ、スループットを向上できる、という利点を得ることができる。
また、一実施形態に係る重合膜成膜装置のクリーニング方法における第1、第2のクリーニング温度帯の設定については、予め、モノマーAとモノマーBとを重合させて成膜した重合膜について、例えば、図2に示したような、その重合膜の温度と発生するガスとの関係を求めておき、この関係に基づいて設定されることが好ましい。
このような温度と発生するガスとの関係を、成膜する重合膜ごとに調べておき、その結果を、重合膜成膜装置のクリーニングに反映させることで、様々な重合膜の成膜およびクリーニングに対応可能な重合膜成膜装置のクリーニング方法、並びに重合膜成膜装置を得ることが可能となる。
(モノマーの例)
次に、モノマーの例について説明する。
図5(A)〜図5(C)は、芳香族化合物であるモノマーAの例を示す図である。
芳香族化合物であるモノマーAとしては、例えば、
ピロメリット酸二無水物(PMDA:図5(A))
4,4´-オキシジアニリン(4,4´-ODA:図5(B))
3,4´-オキシジアニリン(3,4´-ODA:図5(C))
などを用いることができる。これらのモノマーは、全て蒸着重合法の利用が可能である。
また、例えば、PMDAは、別のモノマーと重合されることによってイミド結合を作ることが可能な構造を有する。このため、PMDAをモノマーの一つとして用いれば、成膜される重合膜は、ポリイミド膜となる。ポリイミド膜は、優れた耐薬品性や化学的にも安定した性質を得ることが可能である。したがって、電子製品に使用される重合膜として有用である。
図6(A)〜図6(F)は、芳香族化合物ではないモノマーBの例を示す図である。
芳香族化合物ではないモノマーBとしては、脂環式化合物を挙げることができる。脂環式化合物であるモノマーとしては、例えば、
4,4´-ジアミノジシクロヘキシルメタン(H12MDA:図6(A))
4,4´-ジアミノ-3,3´-ジメチルヘキシルメタン(H12MDAMe:図6(B))
1,3´-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン(H6XDA:図6(C))
1,3´-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(H6XDI:図6(D))
などを用いることができる。これらのモノマーは、全て蒸着重合法の利用が可能である。
また、芳香族化合物ではないモノマーBとして、鎖式化合物も挙げることができる。鎖式化合物であるモノマーとしては、例えば、
1,6-ヘキサメチレンジアミン(HMDA:図6(E))
1,12-ドデカメチレンジアミン(DMDA:図6(F))
などを用いることができる。これらのモノマーは、全て蒸着重合法の利用が可能である。
なお、本明細書においては、鎖式化合物として、直鎖状化合物を例示している。直鎖状化合物であるモノマーとしては、特に図示はしないが、
1,8-オクタメチレンジアミン
1,10-デカメチレンジアミン
なども用いることができる。これらのモノマーについても、蒸着重合法の利用が可能である。
以上、この発明を一実施形態に従って説明したが、この発明は、上記実施形態に限定されることは無く、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である。また、この発明の実施形態は、上記一実施形態が唯一の実施形態でもない。
例えば、上記一実施形態においては、第1のクリーニング工程(ステップ2)において、処理室103の内部温度を、第1のクリーニング温度帯の、ある温度に保持する段階と、第2のクリーニング温度帯へ向けて昇温させる段階との二段階を経て行った。
しかし、第1のクリーニング工程は、上記二段階で行う必要は必ずしもない。第1のクリーニング工程は、処理室103の内部の温度を、第1のクリーニング温度帯に維持しつつ、酸素を含むガスを用いてクリーニングされればよい。つまり、第1のクリーニング温度帯にある間、例えば、図7に示すように、ゆっくりと昇温させるだけであってもよい。
この場合の昇温速度、および第1のクリーニング温度帯にある時間は、モノマーBに由来した付着物をほとんど熱分解させないような昇温速度、およびモノマーBに由来した付着成分が酸素ガスと酸化反応し、COガス、COガスとなって、ほぼ揮発するであろう時間に設定されればよい。
しかし、例えば、新たな反応副生成物や残渣の発生を、より確実に抑制することが必要となった場合には、第1のクリーニング工程は、上記二段階で行うことが好ましい。
その他、この発明はその要旨を逸脱しない範囲で様々に変形することができる。
103…処理室、114…排気機構、115…排気装置、130…加熱装置、200…クリーニングガス供給機構、201…クリーニングガス供給源、300…制御部

Claims (18)

  1. 処理室の内部において重合膜を成膜する重合膜成膜装置のクリーニング方法であって、
    前記処理室の内部を、前記重合膜の重合反応温度よりも高いクリーニング温度帯に昇温し、昇温した前記処理室の内部を、酸素を含むガスを用いてクリーニングする工程を含み、
    前記クリーニングする工程が、
    (1) 前記処理室の内部を第1のクリーニング温度帯に昇温し、前記処理室の内部の温度を前記第1のクリーニング温度帯に維持しつつ、酸素を含むガスを用いてクリーニングする第1のクリーニング工程と、
    (2) 前記処理室の内部を前記第1のクリーニング温度帯よりも高い第2のクリーニング温度帯に昇温し、前記処理室の内部の温度を前記第2のクリーニング温度帯に維持しつつ、酸素を含むガスを用いてクリーニングする第2のクリーニング工程と
    を含むことを特徴とする重合膜成膜装置のクリーニング方法。
  2. 前記重合膜成膜装置は、前記処理室内において、結合エネルギーが互いに異なった第1のモノマーと第2のモノマーとを重合反応させて前記重合膜を成膜するものであることを特徴とする請求項1に記載の重合膜成膜装置のクリーニング方法。
  3. 前記第1のクリーニング温度帯は、前記第1、第2のモノマーのうち、結合エネルギーが低い方のモノマーに由来した付着成分を、前記酸素を含むガスと酸化反応させ得る温度帯であり、
    前記第2のクリーニング温度帯は、前記第1、第2のモノマーのうち、結合エネルギーが高い方のモノマーに由来した付着成分を、前記酸素を含むガスと酸化反応させ得る温度帯であることを特徴とする請求項2に記載の重合膜成膜装置のクリーニング方法。
  4. 前記(1)工程は、前記結合エネルギーが低い方のモノマーに由来した付着成分を、前記酸素を含むガスと酸化反応させて揮発成分に変え、前記処理室の内部から除去する工程であり、
    前記(2)工程は、前記結合エネルギーが高い方のモノマーに由来した付着成分を、前記酸素を含むガスと酸化反応させて揮発させて揮発成分に変え、前記処理室の内部から除去する工程であることを特徴とする請求項3に記載の重合膜成膜装置のクリーニング方法。
  5. 前記(1)工程において、前記処理室の内部の温度を前記第1のクリーニング温度帯に維持する際、前記第1のクリーニング温度帯にある温度のうち、低温側の温度で保持することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の重合膜成膜装置のクリーニング方法。
  6. 前記低温側の温度は、270℃以上340℃以下であることを特徴とする請求項5に記載の重合膜成膜装置のクリーニング方法。
  7. 前記(2)工程において、前記処理室の内部の温度を前記第2のクリーニング温度帯に維持する際、前記第2のクリーニング温度帯にある温度のうち、高温側の温度で保持することを特徴とする請求項3から請求項6のいずれか一項に記載の重合膜成膜装置のクリーニング方法。
  8. 前記高温側の温度は、680℃以上750℃以下であることを特徴とする請求項7に記載の重合膜成膜装置のクリーニング方法。
  9. 前記(2)工程の時間は、前記(1)工程の時間よりも短いことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の重合膜成膜装置のクリーニング方法。
  10. 前記第1、第2のモノマーのうち、結合エネルギーが低い方のモノマーは、芳香族化合物ではない化合物であり、
    前記第1、第2のモノマーのうち、結合エネルギーが高い方のモノマーは、芳香族化合物であることを特徴とする請求項2から請求項9のいずれか一項に記載の重合膜成膜装置のクリーニング方法。
  11. 前記芳香族化合物ではない化合物は、脂環式化合物、又は鎖式化合物であることを特徴とする請求項10に記載の重合膜成膜装置のクリーニング方法。
  12. 前記鎖式化合物は、直鎖状化合物であることを特徴とする請求項11に記載の重合膜成膜装置のクリーニング方法。
  13. 前記芳香族化合物は、前記芳香族化合物でない化合物と重合されることによってイミド結合を形成し得るものであることを特徴とする請求項10から請求項12のいずれか一項に記載の重合膜成膜装置のクリーニング方法。
  14. 前記第1のクリーニング温度帯から前記第2のクリーニング温度帯に向けて昇温する際、昇温初期段階における昇温速度を、昇温後期段階における昇温速度よりも低く抑えることを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の重合膜成膜装置のクリーニング方法。
  15. 前記昇温初期段階と前記昇温後期段階との切り替えは、前記第1、第2のモノマーのうち、結合エネルギーが低い方のモノマーに由来した付着成分を、前記酸素を含むガスと酸化反応させ得る温度帯の通過以後に行われることを特徴とする請求項14に記載の重合膜成膜装置のクリーニング方法。
  16. 前記昇温初期段階と前記昇温後期段階との切り替えは、440℃以上470℃以下で行われることを特徴とする請求項15に記載の重合膜成膜装置のクリーニング方法。
  17. 前記第1のクリーニング温度帯、および第2のクリーニング温度帯は、予め成膜される重合膜の温度と発生するガスとの関係を求めておき、この関係から設定されることを特徴とする請求項1から請求項16のいずれか一項に記載の重合膜成膜装置のクリーニング方法。
  18. 重合膜を成膜する処理室と、
    前記処理室内を加熱する加熱機構と、
    前記処理室内に、前記重合膜を成膜するための第1のモノマーを含むガス、および第2のモノマーを含むガスを供給する成膜ガス供給機構と、
    前記処理室内に、クリーニングガスとして酸素を含むガスを供給するクリーニングガス供給機構と、
    前記処理室内を排気する排気機構と、
    前記加熱機構、前記成膜ガス供給機構、前記クリーニングガス供給機構、前記排気機構を制御する制御装置と、を備え、
    前記処理室内のクリーニングを実施する際、前記制御装置が、請求項1から請求項16のいずれか一項に記載の重合膜成膜装置のクリーニング方法を実行するように、前記加熱機構、前記クリーニングガス供給機構、および前記排気機構を制御することを特徴とする重合膜成膜装置。
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