JP2014154168A - データ記憶装置およびデータを記憶するための方法 - Google Patents

データ記憶装置およびデータを記憶するための方法 Download PDF

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Abstract

【課題】メモリ中のデータを管理する改善された方法および装置を提供する。
【解決手段】一部の実施形態によれば、不揮発性(NV)バッファは、選択された論理アドレスを有する入力済みの書き込みデータを記憶するように適合される。書き込み回路は、記憶された入力済み書き込みデータをNVバッファ中に保持しながらも、この入力済み書き込みデータのコピーをNVメインメモリに転送するように適合される。検証回路は、所定の経過時間間隔の終了時に検証動作を実施して、この入力済み書き込みデータのコピーのNVメインメモリに対する転送の成功を検証するように適合される。この入力済み書き込みデータは、転送の成功が検証されるまで、NVバッファ中に保持される。
【選択図】図2

Description

本開示の様々な実施形態は、概して、データ記憶デバイス中のデータを管理することを対象としている。
一部の実施形態では、不揮発性(NV:Non−Volatile)バッファは、選択された論理アドレスを有する入力された書き込みデータを記憶するように適合される。書き込み回路は、この記憶された入力済み書き込みデータをNVバッファ中に保持しながらも、この入力された書き込みデータのコピーをNVメインメモリに転送するように適合される。検証回路は、所定の経過時間間隔の終了時に検証動作を実施して、この入力済み書き込みデータのコピーのNVメインメモリに対する転送の成功を検証するように適合される。
本開示の様々な実施形態を特徴付けるこれらおよび他の特徴および態様は、以下の詳細な説明および添付の図面を見れば理解することが可能である。
本開示の様々な実施形態によるデータ記憶デバイスの機能ブロック図を提供する。 一部の実施形態による図1のデバイスの態様を図示する。 図2のフラッシュメモリのフラッシュメモリセルを示す。 一部の実施形態によるフラッシュメモリセルの配列の一部を模式的に表す。 図5は、図2のフラッシュメモリ配列の消去ブロックを示す。 図2の不揮発性(NV)書き込みバッファ中で有用なスピントルク転送ランダムアクセスメモリ(STRAM)のセルを表す。 図2の不揮発性(NV)書き込みバッファ中で有用な抵抗ランダムアクセスメモリ(RRAM(登録商標))を図示する。 図2の不揮発性(NV)書き込みバッファ中で有用な相変化ランダムアクセスメモリ(PCRAM)を示す。 図9は、一部の実施形態によるNVバッファの書き換え可能不揮発性メモリセルの配置の略図である。 図9に配置されるような書き換え可能メモリセルを用いるNVバッファに対する例示のフォーマットを提供する。 一部の実施形態による図2のデバイスによって実施される例示の検証動作を図示する。 一部の実施形態による図2のデバイスによって実施される例示の比較動作を図示する。 更なる実施形態によるデバイスによるハッシュ値の生成を示す。 一部の実施形態による図13の回路によって生成されたハッシュ値の使用を示す。 一部の実施形態によるデータに対する様々な書き込みモードの使用を表す。 本開示の様々な実施形態に従って実施することが可能なステップの概略を表すデータ書き込みルーチンである。
本開示は、概して、データ記憶デバイス中のデータの管理に関する。
不揮発性(NV)メモリは、メモリデバイスから電力が取り除かれた後など、データ状態を維持するためのリフレッシュ動作が必要なく、記憶されたデータがメモリ中で持続するような仕方で、データを記憶する傾向がある。
書き込み検証動作(時々、書き込み/読み出し検証動作または単に検証動作と呼ばれる)を実施して、データが、書き込み動作中に不揮発性メモリに成功裏に書き込まれたことを保証することが可能である。
概して、検証動作は、データをローカルバッファメモリに一時的に格納し、そのデータをメインメモリに書き込んで、データがローカルバッファからメインメモリにコピーされるようにし、メインメモリからデータの集合を読み出し、メインメモリから読み返されたデータを、ローカルバッファ中のデータのオリジナルの集合と比較する、ことを伴いかねない。2つのデータ集合が一致すれば、書き込み動作は、成功したものと検証されることが可能であり、ローカルバッファ中のオリジナルのデータ集合は、廃棄するまたは別様に放棄して、他のデータのために場所を空けておくようにすることが可能である。
停電または他の障害事象が、検証動作の完了に先立って発生した場合、またはデータが、検証動作に先立って、破損したりローカルバッファから廃棄されたりした場合、書き込み動作が不成功であれば、このデータは失われ得る。これらのリスクがあるため、不揮発性(NV)ローカルバッファを用いて、高い優先度の書き込みデータを、このデータをNVメインメモリに転送するに先立って、一時的に記憶することが普通である。
入力されたデータをNVバッファに格納することによって、実質的に、これらデータが常にNVメモリに記憶されていることが保証され、これでデータ損失というリスクが軽減される傾向がある。そのうえ、入力されたデータをNVバッファに格納することによって、コマンド完了ステータスを、データがホストデバイスに受信されるとすぐにこのホストに対して安全に発行することが可能となり、これによって、書き込み動作を即座に提供することを必要とする替りに、後続の書き込み動作によって、データがNVメインメモリに移動されて、より適切な時点で実施することが許容される。
動作可能中は、書き込みデータをNVメインメモリに転送する仕方を改善する必要性が継続的に存在する。したがって、本開示の様々な実施形態は、概して、データ記憶システム中でのデータ保全性およびシステム信頼性を向上させることを対象とする。
以下に説明するように、様々な実施形態が、概して、ホストデバイスからのユーザデータが記憶される、フラッシュメモリなどのNVメインメモリを採用する。NV書き込みバッファを用いて、転送待ちの書き込みデータをメインメモリに一時的に格納する。NV書き込みバッファは、磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)、スピントルクランダムアクセスメモリ(STRAM)、抵抗ランダムアクセスメモリ(RRAM)、相変化ランダムアクセスメモリ(PCRAM)などの非フラッシュNV構造を取り得る。
入力する書き込みデータはNV書き込みバッファに記憶され、さらに、書き込み動作が予定されていて、実施され、この書き込みデータをNVバッファからNVメインメモリにコピーする。一旦データがNVメインメモリに転送されると、所定の経過時間間隔が開始される。
1つの方式では、所定の経過時間間隔は、時間間隔を始動し、一旦選択された時間値が経過したら(例えば、30秒など)その完了を示すタイマー回路を使用して設定され得る。別の方式では、所定の経過時間間隔は、後続のアクセスコマンド(例えば、読みだしコマンドおよび/または書き込みコマンド)のカウント値で測定されて、選択された個数X個のアクセスコマンド(例えば、10個のコマンドなど)が受信されて時間間隔を示すようにする。後者の場合、間隔中で通過した測定時間は、デバイスの作業負荷に関連して変化する。
経過時間間隔が終了して、関連するデータに対して、介在する更新済み書き込み要求がなにも受信されていない場合には、検証動作が実施されて、データがNVメインメモリに成功裏に書き込まれたことを検証する。書き込み動作が成功した場合、NVバッファ中のデータは廃棄されて、他のデータのためにスペースが空けられる。検証動作が不成功であれば、別の書き込み動作を実施する、または他の是正措置を講じることが可能である。
介在する書き込み要求が、経過時間間隔中に受信された場合、本システムは、新たな書き込み要求が更新された書き込みデータの集合を提供しているかどうかチェックする。そうであれば、前に受信されたデータの集合に対する予定の検証動作を取り消すことが可能であり、また、前述のプロセスを、新たな書き込みデータに対して再開始することが可能である。
処理待ちの書き込みデータに対して、介在する書き込み要求が、時間間隔中に受信された場合、読み出し要求を、キャッシュヒットとして、NVバッファから迅速に提供することが可能である。介在する読み出し要求および/または書き込み要求が発生すると、キャッシュ戦略の変更、書き込み増幅緩和、高速(「略式(sloppy)」)の書き込みの使用などの多くの後処理行動を始動することが可能である。
様々な実施形態のこれらおよび他の特徴ならびに利点は、様々な実施形態に従って構築されて動作されるデータ記憶デバイス100を提供する図1を見直すことから始めることにより理解可能である。データ記憶デバイス100は、一般的には、コントローラ102およびメモリモジュール104を含む。コントローラ102は、デバイス100に対してトップレベルの制御を提供する。メモリモジュール104は、ユーザデータを、外部のホストデバイス(個別には示されていない)などの要求側エンティティに記憶する/これから回収する。一部の実施形態では、コントローラの機能性は、個別のコントローラが不要になるように、メモリモジュール104に組み込むことが可能である。
具体的な例を提供する目的で、システム100は、ソリッドステートドライブ(SSD)や、携帯式サムドライブや、メモリスティックや、メモリカードなどのフラッシュメモリ方式の記憶デバイスとして企図される。メモリモジュール104は代替例では様々なタイプの不揮発性メモリをいくつでも組み込むことが可能であるから、これは単に図示目的であり、制限目的ではないことが理解されるであろう。
図2は、一部の実施形態による図1のデバイス100の部分を図示する。コントローラ102は、ホストデバイスとの転送動作を指図するためにローカルメモリに適切なプログラミングを記憶しているプログラム可能プロセッサとして示されている。メモリモジュール104は、インターフェース(I/F)回路106と、読み出し/書き込み/消去(R/W/E)チャネル108と、フラッシュメモリ配列110と、ローカル揮発性バッファ112と、不揮発性(NV)バッファ114と、を含む。
I/F回路106は、ホストとの主要インターフェース通信を提供して、コマンド、ステータス制御情報、およびデータを送受信する。R/W/Eチャネル108は、データをエンコーディングし、フラッシュメモリ配列110に書き込み、これから読み出すために、適切な行ドライバおよび列ドライバならびに他のデコーディング回路を含む。チャネル108は、コントローラ102の制御下で他の動作、ならびにゴミ収集、キャッシュ管理および検証動作などの動作を実施する。
ローカルバッファ112は、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)または類似の構造の形態を取り得るが、フラッシュメモリ110と関連付けられたユーザデータおよびメタデータを記憶する。メタデータは、フラッシュメモリ110に記憶されて、必要に応じてローカルバッファ112に転送されて、様々なアクセス(読み出しおよび書き込み)動作をサポートする。
NVバッファは、以下に検討するように、検証動作待ちの書き込みデータを、フラッシュメモリ110にコピーされているデータ上に一時的に記憶する。NVバッファ112は書き換え可能であり、これで、データはバッファに書き込んで、次に、必要に応じて上書きされ得ることが企図される。
図3は、フラッシュメモリ配列110のフラッシュメモリセル120を示す。半導体基板124のドープ領域122は、ゲート構造126で橋渡しされるソース領域およびドレイン領域を形成する。ゲート構造は、介在するバリア層132および134によって分離されている浮遊ゲート(FG)128と制御ゲート(CG)130とを含む。データは、電荷が浮遊ゲート128上に蓄積されるのに関連してセル120に記憶される。
図4は、列136および行138に配置された複数のセル120を示す。各々の列136中のセル120は、NAND構成に組み込まれて、分離したビットライン(BL)140によってアクセスされる。各々の行138に沿ったセル120は、関連付けられた行に沿った各々のセルの制御ゲート(CG)130を相互接続する分離したワードライン(WL)142に接続される。
セルは、ビットライン140およびワードライン142に適切な電圧を印加して、チャネルからそれぞれの浮遊ゲート128に電荷を移動させることによって、書き込み(プログラム)される。セル120の浮遊ゲート128上に電荷が存在することによって、このセルをドレイン・ソース導通状態にするために制御ゲート130に印加する必要がある、しきい値電圧が増加する。プログラムされた状態は、それぞれのビットライン140およびワードライン142に一連の電圧を印加して、セルが導通状態に転移するしきい値を検出することによって読み出される(感知される)。
累積された電荷を除去して、セル120を消去されていない、初期化された状態に復帰させるには、特殊な消去動作が必要である。図5は、図4で説明されるメモリセルから形成される消去ブロック144を示す。消去ブロック144は、一時に消去動作を受けることが可能なメモリセルの最小グループを表す。
データは、ページ146という様式で記憶される。消去ブロック144は、合計でNページを有し、各々のページが、選択された量のデータ(例えば、4096ビットなど)を記憶する。ページ146は、行136のメモリセルに対応するが、単一レベルセル(SLC)記録では、選択された行に沿った各々のセル120が、1ページ分のデータを記憶する。マルチレベルセル(MLC)記録では、選択された行に沿った各々のセル120は、2ページ分(以上)のデータを記憶する。一般に、各々のセルは、2個の明瞭な蓄積電荷レベルを提供することによって、最大でNビットのデータを記憶することが可能である。
データは、通常は、最初に消去動作をセルに実施することなく、フラッシュメモリセル120のグループに上書きすることが可能であるため、選択された論理アドレス(例えば、論理ブロックアドレスLBAなど)と関連付けられた各々のデータ集合は、通常は、配列中の新たな位置に書き込まれる。例えば、LBAXと確認されたデータブロックは、図5のページ1に書き込まれ得る。データブロックLBAXの次いで提示されたバージョンが、書き込み目的で提供された場合、それは、新たな位置(例えば、ページ3など)に書き込まれ得る。一般に、配列110中の次の利用可能な位置が選択されて、所与のLBAの各々の新たなバージョンを書き込む。次に利用可能な位置は同じ消去ブロック144にあり得るが、より最近に割り当てられた消去ブロック144である可能性の方が高い。
メタデータは、デバイス100によって維持されて、各々のLBAの様々なバージョンの位置を追跡する。メタデータは、各々のLBAの最も現行のバージョンの位置を管理するために、一連の前向きポインタを含む。先行するバージョンは、陳腐であると印付けされ得る。消去ブロック中でまたは多くのこのようなブロックで成り立っているより規模の大きいガーベージコレクションユニット(GCU:Garbage Collection Unit)中で十分なレベルのデータが陳腐であると、消去ブロックまたはGCUは、ガーベージコレクションプロセスを受け、これによって、現行バージョンのデータは新たな位置に移動され、消去ブロックまたはGCUは消去され、そして消去ブロックまたはGCUは、ユーザデータを記憶する際の次の使用のための位置付け待ちの割り当てプールに戻される。
上記したように、図2のNVバッファ114を用いて、配列110中の1つ以上のページ146に書き込まれる入力済み書き込みデータを一時的に格納する。必須ではないが、NVバッファ114は、異なったタイプのソリッドステート不揮発性メモリセル構造を用いることが企図される。このようなしかしこれに限られないが、図6〜8に示すようなさまざまな構造を用いることが可能である。
図6は、スピントルク転送ランダムアクセスメモリ(STRAM)構造を有するメモリセル150を示す。このメモリセルは、切り替えデバイス154と直列の磁気トンネル接合(MTJ)152を含む。切り替えデバイス143は、金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)を構成しているところが示されているが、ダイオードなどの単方向性デバイスを含む他の様式の切り替えデバイスを用いることも可能である。
MTJ152は、頂部および底部の導電性電極156および158と、フリー層160と、基準層162と、介在するバリア層164と、を含む。他のMTJ構成を用いることが可能である。フリー層160は、変動磁気配向性を持つ磁気応答性材料の層を1つ以上含む。基準層は、固定磁気配向性を持つ磁気応答性材料の層を1つ以上含む。基準層は、永久磁石や合成反強磁性(SAF)層などのピニング層と、ピニング層によって磁気的に配向された強磁性層などのピン止め層と、を含み得る。磁気配向の方向(複数可)は、MTJ152中の電流に対して直行または並行であり得る。
MTJは、基準層162を基準としたフリー層160の配向に関連して様々な電気抵抗を示す。フリー層160が基準層162と同じ方向に配向されている並行配向では、比較的低い抵抗となる。フリー層160が基準層162と反対方向に配向されている反並行配向では、比較的高い抵抗となる。スピントルク電流を印加して、フリー層を並行配向と反平行配向との間で転移させることが可能である。
メモリセル150は、ビットライン(BL)166、ソースライン(SL)167およびワードライン(WL)168を含む複数の制御ラインによって相互接続される。ワードライン168は、選択ラインとして動作して、ビットライン166とソースライン167との間で電流がMTJ152の中を通過することを可能とする。
図7は、抵抗ランダムアクセスメモリ(RRAM)セル170を提供する。セル170は、図6の切り替えデバイス154と組み合わされたRRAMプログラム可能素子172を含む。頂部と底部の導電性電極174および176は、酸化物層または電解層を構成し得る介在層を分離する。介在層178は、通常は、比嘉有的高い電気抵抗を有する。
プログラミング動作中、イオン移動が始動され、この結果、RRAM素子172中の電気抵抗を下げるフィラメント179が形成される。フィラメント179は、プログラミング電流のシーケンスをそれぞれワードライン166、ビットライン167およびソースライン168に印加することによって形成される。RRAMセル170は、このセルに異なった組み合わせの電圧を印加することによってその初期状態にリセットすることが可能である。素子182の抵抗の変化を制御することになる、バリアを横切ってまたは中間構造にイオンもしくはホールを移動させることによって状態変化する構造などの、必ずしも導電性フィラメントを形成しない他のRRAM構成が企図される。
図8は、相変化ランダムアクセスメモリ(PCRAM)セル180を示す。以前と同様に、セル180は、図6〜7の切り替えデバイス154と直列のプログラム可能素子182を有する。頂部と底部の電極184および186は、相変化材料188を分離する。相変化材料は、熱応答性であり、そのガラス転移温度以上の温度に熱せられると転移する(融解する)。層188が次いで冷却される速度に依存して、この材料の少なくとも一部が不定形状態または結晶状態を取り得るが、それぞれ高抵抗と低抵抗となる。図8に、セル180が高抵抗状態にプログラムされたことを示す不定形ゾーン189を示す。
図6〜8に例示するものとは別に、他の形態の不揮発性ソリッドステートメモリセルを利用可能であることが理解されるであろう。図9は、デバイス154などの切り替えデバイスと組み合わされた、図6〜8の素子152、172および182のうちの選択された1つに対応し得る、各々が抵抗感知素子(RSE)192を有するNVメモリセル190の一般的な用途を示す。これらセルは、行および列に配置されて、上記のビットライン、ソースラインおよびワードライン166、167および168を介して相互接続される。
必須ではないが、図2のNVバッファ114は、図9に示すような構造をとることが企図される。NVバッファ114は、本来書き換え可能であって、これで、各々のワードライン168に沿った各々のセル集合が、メインフラッシュメモリ110に対する転送待ちのデータを記憶するように配置され、次に、消去動作をメモリに実施することなく新たなデータで上書きされることが可能となっている。
NVバッファ114は、フラッシュメモリ110より高速のデータI/O速度を有し、したがって、データを、必要に応じてNVバッファ114に迅速に書き込んだりこれから読み出したりして、フラッシュメモリとのアクセス動作をサポートすることが可能である。NVバッファ114は、内容参照可能メモリ(CAM:Content Addressable Memory)または類似の構造の形態で配置され得る。図10は、NVバッファ114に対する例示のCAM構造を示す。このCAM構造は、最大でN個のエントリ194を記憶することが可能である。各々のエントリは、タグフィールド196中の識別子タグと、ワードフィールド198中のワードペイロードを含む。識別子タグは、LBAアドレスで、ワードペイロードは、LBAアドレスを関連付けられた対応するページデータであり得る。
図11は、本開示のデータ書き込み管理回路200の態様を示す。回路200は、検証動作および他の関連動作を実施するために、上述のメモリモジュール104の様々な態様に組み込むことが可能である。本開示の目的のために、書き込みデータのある集合が、メインフラッシュメモリ配列110に対する書き込み目的で、ホストからデバイス100に提示されることが企図される。この書き込みデータには、選択された論理アドレス、例えば、LBA1001が与えられる。実際には、多くのLBA分のデータをフラッシュメモリに書き込むことを伴う1つの書き込み要求(書き込みコマンド)を発行することが可能であることが理解されるであろう。
図11に示すように、ホストから受信された書き込みデータは、NVバッファ114の利用可能なエントリ194(図10)に一時的に記憶され、この入力された書き込みデータのコピーが、フラッシュメモリ配列110の次の利用可能なページ146(図5)に書き込まれる。これらのステップは、上述したように実施されるが、LBA番号(1001)を、関連付けられたエントリに対するフィールド196中のタグエントリおよびワードフィールド198中のユーザデータとして用いることを含む。エンコーディングは、書き込みデータをNVバッファ114にロードすることに先立ってまたはこれに次いで適用される。データをフラッシュメモリ配列110に書き込むことは、メタデータを参照して、このデータが書き込まれる物理アドレス(例えば、ページなど)を特定し、また、適切なエンコーディングもしくは他の処理をデータに適用してデータを記憶することを含む。データは、セルの関連付けられた浮遊ゲート128上の蓄積された電荷量に関連してフラッシュメモリセルの選択された行138に記憶される。
一旦データが書き込まれると、タイマー回路が所定の経過時間間隔にわたってカウントを始動させる。この間隔の長さは、任意の適当な値でよく、また、数秒(例えば、3〜5秒など)台または以上であり得る。データの優先レベルが異なれば異なる他の持続時間を選択することも可能である。この持続時間(複数可)はさらに、デバイス100の動作負荷に基づいて、動作中に順応して変化させることが可能である。データ管理回路200はさらに、検証動作を、経過時間間隔の終了時に実施されるように予定する。
一部の実施形態では、経過時間の経過という点での間隔の長さは、メインメモリ(例えば、フラッシュ110)の緩和時間を超えるように選択することが可能である。データをフラッシュメモリに書き込むことは、電荷をメモリの不祇王ゲート構造に転送することを伴い、また、電荷の転送の完了時には、フラッシュのセルが最終的な蓄積電荷状態に安定化する比較的短い持続時間が存在することが認識される。この時間間隔は、電流を生成するフラッシュメモリセルでは約30秒以上であるが、本明細書では緩和時間と呼ばれる。他のメモリセル構造では、関連する緩和時間が異なり得る。経過時間間隔の持続時間を、緩和時間を超えるように選択することによって、検証動作を、セルの最終プログラム状態が安定した後のある時点で実施することが可能である。
他の実施形態では、タイマー回路は、アクセスコマンド(例えば、読み出しコマンドおよび/または書き込みコマンド)を、時間経過ではなく分量でカウントすることが可能である。言い換えれば、所定の時間間隔を、ホストデバイスからの受信されたX個のアクセスコマンドで定義され、これで、検証動作が、X個のコマンドが受信される(場合によっては、提供される)までは実施されないようにし得る。Xという個数は、10、20、50などの任意の2以上の整数でよい。この場合では時間間隔中に経過した実際の経過時間値は、作業負荷に基づいて変動する、すなわち、比較的多くのI/Oアクセスコマンドが提供される作業負荷が高い環境では、時間間隔中に経過した時間の実際の合計値は、I/Oアクセスコマンドの数が比較的少ない低作業負荷環境でよりも小さいことが理解されよう。
この時間間隔中、デバイス100は、通常の動作モードで動作し、必要に応じて、追加のアクセス要求を提供する。一旦タイマー回路202が、経過時間間隔の終了を告げると、予定されている検証動作が(以下の説明する場合を除き)開始される。R/W/Eチャネル108は、時間間隔の開始時に書き込まれたフラッシュメモリ配列110から書き込みデータを読み返す。この読み返されたデータは、所望しだいで、NVバッファを含むローカルバッファ112または他のいずれかの適当な位置に一時的に記憶される。書き込み動作中にこのデータに対してエンコーディングを適用すると、適当なデコーディング(例えば、エラー検出と補正など)を適用し、これで、データが、NVバッファ114中に未だ待機中の書き込みデータと名目上同じ状態となるようにする。
比較回路204は、排他的論理和(XOR)演算を含む任意の数の周知の技法を用いて、NVバッファ114中のオリジナルの書き込みデータを、読み返されたデータと比較する。
検証動作の結果次第の、また、経過時間間隔中にさらなる事象が発生したか否かによる多くの様々な処理経路を、図11に示す。
比較回路204が、これら2つのデータ集合が一致すると判定すると、書き込み動作は成功したと検証され、この後、ステップ206に示すように、書き込みデータは、NVバッファ112から除去(廃棄)される。NVバッファ112中に利用可能なキャッシュライン194が存在すれば、データは、必ずしも即座に除去されたり上書きされたりすることはなく、むしろ、新たなデータを収容するためにキャッシュラインが次いで必要とされたときに選択されて上書きされ得ることが理解されるであろう。書き込みデータをNVバッファに残すことによって、実質的に処理経費が追加されることはなく、当座の間、後続の読み出しキャッシュヒットを可能とし得る。
比較回路204が、これら2つのデータ集合が一致しないと判定すると、エラーが発生したと推定され、ステップ208に示すように、補正動作を取る。補正動作には、データをフラッシュメモリ配列110中の新たな位置に再書き込みすることと、上記のステップを繰り返すことを含む。この失敗は、フラッシュメモリの欠陥または他の異常状態であり得るため、他のステップも取り得る。例えば、データが書き込まれる位置の割り当てを解除するなどの可能性を評価し得る。
図11は、NVバッファ114(例えば、LBA1001)に記憶されている書き込みデータに対して、ホストデバイスからの読み出し要求がデバイス100によって受信された状況を示す、追加の処理経路210を示す。そうである場合、書き込みデータのコピーが、経路211で示すように、NVバッファからの読み返しデータとして出力される。これが、キャッシュヒットとなる。
このデータに対して読み出し要求が即座に受信されたという事実によってさらに、このデータが「ホットな」データ、すなわち、ホストが現在比較的高いレベルの興味を示しているデータとして分類されることになる。したがって、LBA1001に対するこのホットな書き込みデータは、後続のキャッシュヒットを予期して、NVバッファ114中に維持される。理解されるように、キャッシュヒットは、一般的に、好ましいとされるが、それは、関連の読み出し要求が、フラッシュメモリ配列110からデータを読み出す必要なく満足させることが可能であり、これによって、時間およびシステム資源の節約になるからである。
LBA1001に対する書き込みデータに空間的にまたは時間的に関連する他のデータを規定された読み出し動作としてNVバッファ114に移動させて、潜在的なキャッシュヒットさらにサポートするなどの他のステップをこの時点で取り得る。空間的に(空間)関連したデータは、LBAシーケンス中の近接したLBA(例えば、LBA1002、1003など)であり得る。時間的に(時間)関連したデータは、LBA1001とほぼ同じ時間に書き込まれたLBAであり得る。
図12は、データ管理回路200によって実施され得る関連の動作シーケンスを示す。上記と同様に、LBA1001に対する書き込みデータが、ホストから受信され、NVバッファ114に記憶され、メインフラッシュメモリ配列110にコピーされる。この時点で、タイマー回路202が、経過時間間隔をカウントし始めて、一旦時間間隔が完了したら、検証動作が、発生するように予定する。
しかしながら、経過時間間隔の完了に先立って、経路214に示すように、LBA1001と関連するデータに対して新たな書き込み要求がホストから受信される。この時点で、回路200は、この新たな書き込みデータが、NVバッファ中の既存の書き込みデータと異なるかどうか判定する。比較回路204は、これら2つのデータ集合を、図11で上述した比較と類似の仕方で比較する。多くの様々な可能な処理経路を取り得る。
ステップ216に示すように、2つのデータ集合が一致すれば、ホストデバイスは、単に、同じデータに対して別の書き込み要求を提供したことになり、新たなデータは無視することが可能である。重複した同じデータ集合を書き込むこと(書き込み増幅)を回避することによって、時間およびシステム資源を有利に軽減することが可能であり、また、損耗を軽減することが可能である。
2つのデータ集合が一致しなければ、ステップ218で示すように、LBA1001に対するより古いバージョンの書き込みデータが、NVバッファ114から排気され、タイマー回路のカウントダウンが中止され、検証動作が中止される。この後、LBA1001に対する新たな書き込みデータ集合(新たな時間間隔および予定の検証動作を含む)が、上述したように処理される。
追加の処理が、ステップ220で適用され得る。比較的短い時間期間で複数の書き込み要求がホストから受信されたため、データは以前と同様に「ホットな」データとして分類することが可能である。この場合、次いで受信されたホットな書き込みデータ集合が、ハッシュおよび/または高速(略式)書き込みを用いて処理され得る。
ハッシュ生成器222を図13に示す。一般に、ハッシュ生成器222は、ハッシュ関数を用いて、入力データ集合からハッシュ値の集合を生成する。ハッシュ関数は、選択された長さの第1のデータ集合(「鍵」)を選択された長さの第2のデータ集合(「ハッシュ値」)にマッピングする任意の数の様々なタイプのアルゴリズムとして特徴付けることが可能である。多くの場合、第2のデータ集合は、第1のデータ集合より短い。ハッシュ生成器222によって用いられるハッシュ関数は、変形的で、指示的に透明で、耐衝突性であるべきである。
変形は、入力値(鍵)の内容が、出力ハッシュ値を通り一遍で検査しても再生不可能であるように、ハッシュ関数によって入力値を変更することに関連する。指示的透明性とは、同じ入力値が提示される毎に同じ出力ハッシュ値が生成されるような、ハッシュ関数の特徴である。耐衝突性とは、互いに異なったビット値を有する2つの入力が同じ出力ハッシュ値に対してはマッピングしない範囲を示す特徴である。ハッシュ生成器222によって用いられる1つまたは複数のハッシュ関数は、チェックサム、チェックディジット、指紋、暗号関数、パリティ値などを含む、任意の数の様式を取ることが可能である。
一部の実施形態では、SHA256ハッシュなどのSHAシリーズハッシュ関数が、適用される。SHAハッシュ値の最下位ビットなどのSHA256ハッシュの選択されたビットもまた、ハッシュ値として使用することが可能である。
ハッシュ生成器222は、システムによって要求されたようにハッシュ値を生成するように構成することが可能である。図13に示すように、図12の更新済み書き込みデータを次いで書き込む間に、ハッシュ値が生成されて、更新済み書き込みデータのコピーと共にフラッシュメインメモリ110に記憶される。後続の検証動作の間に、図11で上述したように、比較がなされる。しかしながら、完了した入力済み書き込みデータと読み返されたデータとを比較する替りに、関連のハッシュ値が比較回路204によって比較される。このようにして、十分な比較を実施して、データがフラッシュメモリ配列110に成功裏に書き込まれたことを検証する。
ハッシュ値は更に、書き込み拒否処理の間に、図14に示すように書き込み増幅を軽減するために用いることが可能である。図14では、選択されたLBA(すなわちLBA1001)に対する新たなバージョンの書き込みデータが、フラッシュメモリ配列110に書き込むために受信され、NVバッファ114に一時的に格納される。メタデータデコード回路224は、フラッシュメモリ配列110に記憶されているこのメタデータにアクセスして、選択されたLBAに対する以前に記憶されたデータの位置を特定し、この以前に記憶された(古い)ハッシュ値を返送する。
ハッシュ生成器222は、入力された書き込みデータに対する新たなハッシュ値を生成し、比較回路204は、この新たなハッシュ値を古いハッシュ値と比較する。これらハッシュ値が一致すれば、この新たなバージョンの書き込みデータが単に既存のデータのコピーである統計的にかなりの確率が存在する。この時点で、新たな書き込みデータは、同じデータの新たな重複したコピーを記憶する必要はないため、以前と同様に廃棄され得る。更なる保証レベルが書き込み拒否プロセス中に必要とされる場合には、図11で上述したように、以前に記憶されたデータを回収して、XOR関数または類似のものを用いて完全なビット毎の比較を実施することによって、この動作を継続することが可能である。
ホット書き込みデータ(検証動作の未遂中に書き込み要求が受信されたデータ)に対するハッシュ値を実現することによって、重複データの高速拒否が実施可能となり、書き込み増幅を軽減することが可能である。
図15は、後続の書き込み動作中にホット書き込みデータに対してさらに実現可能である、略式書き込みの用途を示す。図15に示すように、R/W/E回路108は、経路228を介しての高速(略式)書き込み選択信号と、経路230を介しての低速(通常)書き込み選択信号とを含む、多くの入力を受信するように適合された制御回路226を含む。これらの信号は、必要に応じて、データ管理回路200によって生成されて出力されることが可能である。デフォルトの設定は、低速(通常)書き込みプロセスである。
回路108はさらに、チャージポンプ回路232およびプログラム検証回路234を含むことが図15に示されている。これらの回路232および234は、制御回路226の制御下にある。チャージポンプ回路232は、一般に、電荷の分量を、プログラム中の関連のフラッシュメモリセル120に転送するように動作する。プログラム検証回路234は、読み出し検証しきい値を定期的に印加して、セル120の浮遊ゲート128(図3)に蓄積されている電荷の総量を査定する。
低速(通常)書き込み選択モードにおいては、回路232および234は、通常の方法で動作して、電荷をフラッシュメモリセルに印加する。一部の場合には、これは、電圧源からキャパシタなどの記憶デバイスに蓄積することと、関連するビットラインおよびワードライン(図4)を介して電荷をフラッシュメモリセルに転送して、浮遊ゲート上の蓄積された電荷の量を徐々に増加させることを含み得る。プログラム検証回路は、各々の電荷転送動作の終了時に動作して、セル120による蓄積電荷の総量を査定する。最初に、しきい値などの通常のプロセスパラメータの集合を適用して、プログラムされたセル上の電荷の総量が選択された範囲内に収まることを保証するようにし得る。
高速(略式)書き込み選択モードにおいては、回路232および234は、高速で、制御の度合いが低いことを除いて、上記の通りに動作する。精度を犠牲にして、プログラミングプロセスを高速化するために、多くの技法を応用することが可能である。チャージポンプ回路は、例えば、通常動作中よりも各々の転送中により多くの電荷量を転送するように構成することが可能であるおよび/またはプログラム検証回路234によって評価される以前により多くの電荷集合を連続して転送することが可能である。
そのうえ、プログラム検証回路234は、プログラミング動作が完了したかどうかを判断するときに、緩和パラメータしきい値の第2の集合を用い得る。略式書き込みプロセスは、通常の書き込みプロセスより高速で、しかも潜在的に全体的な少ない消費電力で、データを書き込む傾向があるが、最終的にプログラムされたセルは、通常プロセスを用いてプログラムされた同じセルと比較してより大きい電荷分布変動を示す傾向があることが企図される。
ホット書き込みデータに対して略式書き込みを用いる1つの根拠は、フラッシュメモリ配列110中でのデータの持続時間は通常データのそれよりかなり短いであろうとする予測であることが理解されるであろう。したがって、本システムは、より大きい電荷分布変動を持つデータの短期間記憶を許容することが可能である。
図16は、書き込みデータの処理中に前述の説明に従ってデバイス100によって実施され得るステップを概略して示すデータ書き込みルーチン300を示す。上述したLBA1001に対する書き込みデータなどの書き込みデータは、ステップ302で、ホストデバイスから、書き込み要求(コマンド)と共に受信される。入力された書き込みデータは、ステップ304で、114などの書き換え可能な不揮発性(NV)バッファに記憶される。ライトバック処理を用いて、データがこの時点で成功裏に書き込まれたことをホストに報知されるようにし得る。
このルーチンはステップ306に進み、ここで、書き込みデータは、NVバッファからフラッシュメモリ配列110などのNVメインメモリにコピーされる。202などのタイマー回路は、ステップ308で始動されて、所定の経過時間間隔を開始する。タイマー回路はカウンターとして動作して、事前選択された時間量の経過を測定し得ることに気付くであろう。代替例では、タイマー回路は、ホストからデバイスが受信した介在するアクセスコマンドをカウントし、一旦所定のX個のアクセスコマンド(例えばX=10など)が受信されると(さらに、所望しだいでは処理されると)時間間隔を終了し得る。ステップ306で書き込まれたデータに対して、検証動作がステップ310で予定されるが、この検証動作は、一旦経過時間間隔が終了すると暫定的に発生することになる。
本ルーチンの次のプロセスは、もしあれば、経過時間間隔の途中で発生する。判定ステップ312では、書き込みデータ(例えば、LBA1001)に対する読み出し要求が受信されたかどうか問い合わせる。そうであれば、本プロセスはステップ314に進み、ここで、読み出し要求はNVバッファからのキャッシュヒットとして満足されて、書き込みデータは、さらなる処理のためにホットデータとして示される。このプロセスのこの時点でまたは後で、空間的または時間的に隣接しているデータが、将来のキャッシュヒットのためにNVバッファに移動され得る。そのうえ、キャッシュ保持方針を実施して、検証動作が成功裏に終了したあとで、データがNVバッファ114中に残るようにし得る。
このルーチンに続いて、本フローは判定ステップ316に進み、ここで、書き込み要求が時間間隔中に受信されたかどうか問い合わせされる。そうであれば、本ルーチンはステップ318に進み、ここで、新たな書き込み要求が同じデータ(例えば、LBA1001)に対するものであるか、または新たな書き込み要求が、異なったデータ集合に対するものであるかを判定する。後者の場合、本ルーチンは、ステップ306に戻り、新たなデータ集合が書き込まれて、新たな経過時間間隔がこの新たなデータに対して始動される。タイミング回路202は、任意の数のデータ集合に対して、任意の数の互いに異なった、そして重なり合った経過時間間隔を同時並行に管理することが可能であることが企図される。
新たな書き込みデータが処理待ちの書き込みデータと同じ論理アドレスを有している(例えば、双方ともがLBA1001に対するデータである)場合、本ルーチンは、ステップ318からステップ320に進み、ここで、それぞれのデータ集合が比較される。これは、図12で上述した。これら2つのデータ集合が判定ステップ222で一致すれば、ステップ324で新たなデータは不必要であるとして放棄することが可能である。
これら書き込みデータの集合が一致しなければ、新たな書き込みデータ集合は更新されたデータ、すなわち最も現行のバージョンのデータであり、古いデータ集合は今では陳腐であり、古いバージョンのデータであると推定される。このような場合、古いデータに対して書き込み検証を実施する更なる必要はない。本ルーチンはステップ326に進み、ここで、現行の時間間隔は中止され、予定されているステップ310からの検証動作は中止され、新たな書き込みデータはホットデータと示される。これには、図13〜15に上述したように、関連のLBA(複数可)に対する後続の書き込み動作に対してハッシュ値および/または略式書き込みの使用が伴う。
一方、経過時間間隔が経過し続けても、読み出し要求(ステップ312)も書き込み要求(316)も受信されない場合、本ルーチンは、判定ステップ328に進み、ここで、経過時間間隔が終了したかどうか判定される。そうでなければ、本ルーチンは戻って、必要に応じて、受信されたあらゆる読み出し要求および/書き込み要求を処理する。
いずれかの時点で、経過時間間隔が終了するが、このときに、本プロセスはステップ328からステップ330に進み、ここで、図11で概説したように、予定された検証ステップが実施される。書き込み検証が成功である場合、それまでに読み出し要求が受信されていなければ、書き込みデータは、NVバッファから排気され得る。次に、本プロセスはステップ332で終了するが、処理待ちの複数の書き込みデータ集合が、図16のフローを同時並行に受け、それに応じて処理されることが理解されよう。
ここで、本明細書に提示された様々な実施形態が多くの恩典を提供することが可能であることが理解されるであろう。入力された書き込みデータを一時的に格納するためにNVバッファを用いることによって、停電または他の異常な事象の際にデータ損失を軽減する助けとなり得る。書き込み検証プロセスを遅延させるためにタイマーを用いることによって、本システムは、検証動作をより便利な時点に予定しまた、介在する読み出し要求および/または書き込み要求に基づいてデータの相対的なステータス(例えば、データがホットな読み出しデータおよび/またはホットな書き込みデータとして見られているか)を判定することが可能となる。実際、この遅延によって、所与の論理アドレスに対する更新済のデータが時間間隔中に受信された場合に、不必要な検証動作を実施しないで済む。
あるデータをホットデータ(ホット読み出しデータであるか、ホット書き込みデータであるか)として示すことによって更に、規定された読み出しプルや、ハッシュ値の使用や、高速(略式)書き込みなどの適切なキャッシング方針および書き込み戦略を実現することが可能となる。書き込み増幅を軽減することが可能であるが、これによって、効果的なデータI/O速度を増して、NVメインメモリの摩耗を軽減し易くなる。
必ずしも制限的ではないが、RRAM、STRAM、PCRAMなどの書き換え可能NVバッファは、消去可能フラッシュメモリなどの異なった構造から成るNVメインメモリの動作性能を有利に拡大することが可能であることが企図される。他のタイプのバッファおよびメインメモリを用いることが可能である。
本開示の様々な実施形態の多くの特徴および利点を、構造および機能の詳細とともに、前述の記述中で説明した。それでも、この詳細な説明は、単に例示目的であり、特に、本開示の原理内で部分の構造及び配置という点で、添付の請求項が表現される用語の広い一般的な意味で示される全範囲に対して、詳細にわたって変更を加え得る。
100 データ記憶デバイス、102 コントローラ、104 メモリモジュール、106 I/F、108 R/W/Eチャネル、110 フラッシュメモリ、110 NVバッファ、112 ローカルバッファ。

Claims (25)

  1. 入力済み書き込みデータであって、関連付けられた論理アドレスを有する、入力済み書き込みデータを不揮発性(NV)バッファに記憶することと、
    前記記憶された入力済み書き込みデータを前記NVバッファ中に保持しながらも、前記入力済み書き込みデータのコピーを、NVメインメモリに転送することと、
    所定の経過時間の終了時に検証動作を実施して、前記入力済み書き込みデータの前記コピーの前記NVメインメモリに対する転送の成功を検証することと、
    を含む、方法。
  2. 前記NVバッファが、書き換え可能なソリッドステートメモリであり、前記NVメインメモリが、消去可能なソリッドステートメモリである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記書き換え可能なソリッドステートメモリが、スピントルクランダムアクセスメモリ(STRAM)、抵抗ランダムアクセスメモリ(RRAM)、または相変化ランダムアクセスメモリ(PCRAM)のうちから選択されるものであり、前記消去可能なソリッドステートメモリが、フラッシュメモリである、請求項2に記載の方法。
  4. 前記実施するステップの前記書き込み動作が、前記NVバッファ中の前記入力済み書き込みデータと関連付けられた介在する書き込み要求が不在であることに応答して実施され、前記NVバッファ中の前記入力済み書き込みデータと関連付けられた介在する書き込み要求が存在することに応答して、前記検証動作が実施されない、請求項1に記載の方法。
  5. 前記経過時間間隔中で、かつ前記検証動作以前、に受信された読み出し要求に応答して前記NVバッファからホストデバイスに対して前記入力済みの書き込みデータのコピーを転送することと、キャッシュ保持方針の変更を実施して、前記検証動作が成功裏に終了したあとで、前記NVバッファ中に前記入力済み書き込みデータを保持することと、を更に含む、請求項1に記載の方法。
  6. 思惑的なデータプルとしての前記読み出し要求に応答して、前記入力済みの書き込みデータと空間的および/または時間的に関連するデータの第2の集合を、前記NVバッファに転送すること、を更に含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記所定の経過時間間隔の終了に先立って、前記NVバッファ中の前記入力済みの書き込みデータとは異なる前記関連付けられた論理アドレスを有する入力済み書き込みデータの第2の集合を受信することと、前記第2の入力済み書き込みデータ集合の記憶すること、転送すること、開始することおよび実施することを繰り返すステップと、を更に含み、
    前記検証動作が、前記NVバッファ中の前記入力済み書き込みデータに対しては実施されない、請求項1に記載の方法。
  8. 前記入力済み書き込みデータに応答して、選択されたハッシュ関数を用いてハッシュ値を生成することと、前記ハッシュ値を前記NVメインメモリ中に記憶することと、前記関連付けられた論理アドレスを共有する入力済み書き込みデータの第2の集合の受信を伴う後続の書き込み拒否プロセス中に、前記記憶されたハッシュ値を用いることと、を更に含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記入力済み書き込みデータを、前記関連付けられた論理アドレスを共有する入力済み書き込みデータの集合の受信の頻度に応答して、略式書き込みプロセスを用いて、書き込むこと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  10. タイマーを開始して、所定の経過時間間隔を、経過時間の事前選択された値で示すこと、を更に含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記事前選択された経過時間値が、不揮発性メインメモリと関連付けられたリラックス時間を超えるように選択される、請求項10に記載の方法。
  12. 前記タイマーが、ホストデバイスからX個のアクセスコマンドの受信に応答して前記所定の経過時間間隔を終了し、Xが2以上の整数である、請求項10に記載の方法。
  13. 選択された論理アドレスを有する入力済み書き込みデータを記憶するように適合される不揮発性(NV)バッファと、
    前記記憶された入力済み書き込みデータを前記NVバッファに保持しながらも、前記入力済み書き込みデータのコピーをNVメインメモリに転送するように適合される書き込み回路と、
    所定の経過時間間隔の終了時に検証動作を実施して、前記入力済み書き込みデータの前記コピーの前記NVメインメモリに対する転送の成功を検証するように適合される検証回路と、
    を備える、装置。
  14. 前記選択された論理アドレスを有する更新された入力済み書き込みデータの、前記経過時間間隔中での受信に応答して、前記検証回路が前記検証動作を中止し、前記更新された入力済み書き込みデータを前記NVバッファが記憶し、前記更新された入力済み書き込みデータのコピーを前記書き込み回路が前記NVメインメモリに転送する、請求項10に記載の装置。
  15. 前記更新された入力済み書き込みデータに応答して、ハッシュ値を生成するハッシュ生成器をさらに備え、前記書き込み回路が、前記生成されたハッシュ値を前記NVメインメモリに記憶する、請求項14に記載の装置。
  16. 前記検証回路が、前記NVメインメモリ中の前記生成されたハッシュ値と、前記NVバッファ中の前記更新された入力済み書き込みデータに応答して生成された第2の生成されたハッシュ値との比較に応答して、前記更新された入力済み書き込みデータに対して検証動作を実施する、請求項15に記載の装置。
  17. 読み出し回路をさらに備え、
    前記読み出し回路は、前記選択された論理アドレスを有するデータを要求する読み出し要求の受信に応答して、前記入力済み書き込みデータのコピーを前記NVバッファからホストに対して出力目的で転送し、キャッシュ保持方針を実施して、前記検証動作の成功裏の終了後に、前記入力済み書き込みデータを前記NVバッファ中に保持する、請求項13に記載の装置。
  18. 前記読み出し回路が更に、思惑的なデータプルとしての前記読み出し要求に応答して、前記入力済みの書き込みデータと空間的および/または時間的に関連するデータの第2の集合のコピーを、前記NVバッファに転送する、請求項13に記載の装置。
  19. 前記NVメインメモリが、複数のフラッシュメモリセルを含むフラッシュメモリを備え、前記書き込み回路が更に、前記入力済み書き込みデータの前記コピーを、前記フラッシュメモリセルの選択された集合に、蓄積された電荷を前記フラッシュメモリセルの前記選択された集合の浮遊ゲート構造上に格納することによって記憶するチャージポンプを備える、請求項13に記載の装置。
  20. 前記チャージポンプが、高速で略式の書き込みプロセスに従って、かつ、低速で正常な書き込みプロセスに従って、前記蓄積された電荷を選択的に格納するように適合され、前記チャージポンプが、前記入力済み書き込みデータのホットデータとしての分類を示す制御信号に応答して、前記高速で略式の書き込みプロセスを用いて、前記蓄積された電荷を格納する、請求項19に記載の装置。
  21. カウントを開始して、前記入力済み書き込みデータの前記コピーの前記NVメインメモリへの前記転送に応答して、前記所定の経過時間間隔を示すように適合されているタイマー回路を更に備える、請求項13に記載の装置。
  22. 前記タイマー回路が、前記所定の経過時間間隔を、経過時間の事前選択された値の経過で示す、請求項21に記載の装置。
  23. 前記タイマー回路が、ホストデバイスからX個のアクセスコマンドの受信に応答して前記所定の経過時間間隔を終了し、Xが2以上の整数である、請求項21に記載の装置。
  24. 前記所定の経過時間間隔が、受信されたアクセスコマンドの作業負荷速度に関連して変化される、請求項13に記載の装置。
  25. 内容参照可能メモリー(CAM)として配置され、選択された論理アドレスを有する入力済み書き込みデータを記憶するように適合された複数の書き換え可能不揮発性メモリセルを含む不揮発性(NV)バッファと、
    複数の消去可能フラッシュメモリセルを含むNVメインメモリと、
    前記記憶された入力済み書き込みデータを前記NVバッファ中に保持しながらも、前記入力済み書き込みデータのコピーを前記NVメインメモリに転送するように適合された書き込み回路と、
    所定の経過時間間隔を画定することを開始するように適合されたタイマー回路と、
    検証回路とを備え、
    前記検証回路は、前記選択された論理アドレスを有する更新された書き込みデータの前記所定の経過時間間隔中での受信に応答して、前記所定の経過時間間隔の画定を中止することを前記タイマー回路に命令し、かつ、前記更新された書き込みデータに対して、第2の所定の経過時間間隔を画定することを開始するように前記タイマー回路を再初期化する検証回路であって、前記選択された論理アドレスを有する更新された書き込みデータの前記所定の経過時間間隔中での不在に応答して、前記所定の経過時間間隔が終了したら検証動作を実施して、前記入力済み書き込みデータの前記コピーの前記NVメインメモリに対する成功した転送を検証する、装置。
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