JP2014153040A - ヒートポンプサイクル装置 - Google Patents

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博 安孫子
Masanori Noguchi
将典 野口
Toshihisa Tomita
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Abstract

【課題】水熱交換器内部に備えられた水熱交温度検出手段を用いて検出した水熱交冷媒温度を用いて、正確に目標吐出温度を算出できるヒートポンプサイクル装置を提供する。
【解決手段】制御手段60は、水熱交温度センサ56から取り込んだ水熱交冷媒温度と、圧縮機1の回転数とを用いて、水熱交換器3での凝縮温度を算出する。次に、制御手段60は、算出した凝縮温度、熱交温度センサ53から取り込んだ蒸発温度、圧縮機1の回転数とを用いて、目標吐出温度を算出する。そして、制御手段60は、吐出温度センサ51で検出した吐出温度が目標吐出温度となるように、膨張弁4の開度を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷媒と空気や水との間で熱交換を行うヒートポンプサイクル装置に関する。
従来、ヒートポンプサイクル装置としては、冷媒と空気との熱交換を行うことで部屋の空調を行う空気調和機が代表的な装置である。そして、この空気調和機を安価に実現するために、冷媒回路を流れる冷媒の圧力を検出するための圧力センサを設けないものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の空気調和機は、圧縮機と室外熱交換器と膨張弁とを備えた室外機と、蒸発器を備えた室内機とが冷媒配管で接続された冷媒回路を有し、室外熱交換器には、室外熱交換器を流れる冷媒温度を検出する冷媒温度センサが備えられ、また、圧縮機の吐出側には圧縮機から吐出される冷媒温度である吐出温度を検出する吐出温度センサが備えられている。そして、この空気調和機では、室外熱交換器が凝縮器として機能するときに、冷媒温度センサで検出した凝縮温度や圧縮機の回転数を使用して目標吐出温度を算出し、吐出温度センサで検出した吐出温度が目標吐出温度となるように膨張弁の開度を制御することで、運転効率が最大となる。
一方、ヒートポンプサイクル装置の1つであり、冷媒と水との熱交換を行うことで生成した湯水を利用した暖房運転や給湯を行うヒートポンプ式給湯装置では、空気調和機における冷媒の熱交換対象が空気であることとは異なり、暖房端末(床暖房装置やラジエター)や貯湯タンクと水熱交換器(空気調和機における室内熱交換器に相当し、冷媒と水との熱交換を行う)とを給湯配管で接続してなる給湯回路を循環する水が熱交換対象であることが大きな相違点ではあるが、冷媒回路としては空気調和機とほぼ同じ構成であるため、空気調和機の室外機をヒートポンプ式給湯装置の室外機として流用することがある。
特開2012−132578号公報
ヒートポンプ式給湯装置においても、装置を安価に実現するために冷媒回路に圧力センサを設けないことがある。圧力センサを設けないヒートポンプ式給湯装置では、前述した圧力センサを設けない空気調和機の場合と同様に、凝縮器として機能する水熱交換器での凝縮温度や圧縮機の回転数を使用して目標吐出温度を算出し、吐出温度センサで検出した吐出温度が目標吐出温度となるように膨張弁の開度を制御する。
水熱交換器としては、例えば、図2に示す水熱交換器3のような構造のものがある。この水熱交換器3は、冷媒を流す冷媒用熱交配管3aと、水を流す水用熱交配管3bと、密閉容器3cとを備えている。冷媒用熱交配管3aはらせん状に形成されて密閉容器3c内に配置され、その両端が密閉容器3c外部に突出して冷媒回路と接続される。水用熱交配管3bは、密閉容器3c内部で冷媒用熱交配管3aの内部に導入/内部から導出される第1の枝管である枝管3b1と、密閉容器3c内部に向けて開口した第2の枝管である枝管3b2および3b3とに分岐しており、水用熱交配管3bの両端が密閉容器3c外部に突出して給湯回路と接続される。
水熱交換器3では、一方の水用熱交配管3bを流れて密閉容器3cに流入した水は枝管3b1と枝管3b2とに分流し、枝管3b1に流れる水は冷媒用熱交配管3a内で冷媒と熱交換を行う。また、枝管3b2に流れる水は密閉容器3c内部に流入して冷媒用熱交配管3aを流れる冷媒と熱交換を行う。そして、枝管3b1で暖められた水と密閉容器3c内部で暖められ枝管3b3に流入した水とが、他方の水用熱交配管3bで合流して密閉容器3cから流出する。
以上説明した水熱交換器3では、図2に示すように、密閉容器3c内部に冷媒用熱交配管3aを流れる冷媒温度(以降、水熱交冷媒温度と記載)を検出するための水熱交温度検出手段である水熱交温度センサ56が設けられている。この水熱交温度センサ56で検出する水熱交冷媒温度は、密閉容器3c内部に貯留されている水の影響を受けるため、水熱交温度センサ56で検出した水熱交冷媒温度が実際の凝縮温度からずれてしまい凝縮温度を正確に検出できない。
圧縮機の吐出側に圧力センサを備えていれば、この圧力センサで検出した圧力値を用いて水熱交換器3での凝縮温度を正確に求めることができるが、上述したように圧力センサを備えないヒートポンプ式給湯装置では凝縮温度が正確に検出できず、これを元に算出する目標吐出温度が不正確となり膨張弁の開度制御が正確に行えない虞があった。
本発明は以上述べた問題点を解決し、水熱交換器内部に備えられた水熱交温度検出手段を用いて検出した水熱交冷媒温度を用いて、正確に目標吐出温度を算出できるヒートポンプサイクル装置を提供することを目的とする。
本発明は上述の課題を解決するものであって、本発明のヒートポンプサイクル装置は、圧縮機と冷媒と水との熱交換を行う水熱交換器と流量調整手段と熱源側熱交換器とが順次冷媒配管で接続されてなる冷媒回路と、水熱交換器と室内ユニットと循環ポンプとが順次給湯配管で接続されてなる給湯回路と、圧縮機と循環ポンプとを駆動制御するとともに流量調整手段の開度制御を行う制御手段とを備えたものであって、冷媒回路は、圧縮機から吐出される冷媒の温度である吐出温度を検出する吐出温度検出手段と、熱源側熱交換器が蒸発器として機能するときに熱源側熱交換器での蒸発温度を検出する蒸発温度検出手段とを備えるものである。また、水熱交換器は、水を貯留できる密閉容器と、密閉容器内に配置され冷媒回路に接続される冷媒用熱交配管と、密閉容器内に配置され給湯回路に接続される水用熱交配管と、 密閉容器内に配置され冷媒用熱交配管を流れる冷媒の温度である水熱交冷媒温度を検出する水熱交温度検出手段を備えるものである。そして、制御手段は、水熱交温度検出手段から取り込んだ水熱交冷媒温度に圧縮機の回転数を用いて算出した補正値を加算して 凝縮温度を算出し、算出した凝縮温度 と蒸発温度検出手段から取り込んだ蒸発温度と圧縮機の回転数 とを用いて、吐出温度の目標値となる目標吐出温度を算出し、吐出温度検出手段で検出した吐出温度が目標吐出温度となるように、流量調整手段の開度制御を行うものである。
本発明のヒートポンプサイクル装置は、水熱交温度検出手段を用いて検出した水熱交冷媒温度と圧縮機の回転数とを用いて水熱交換器での凝縮温度を正確に算出できる。従って、冷媒回路に圧力センサを設けることなく正確に目標吐出温度を算出でき 、膨張弁の開度制御が正確に行うことができる。
本発明の実施形態におけるヒートポンプサイクル装置の構成図である。 本発明の実施形態における、利用側熱交換器の概略図である。 本発明の実施形態における、膨張弁開度制御の際の処理を説明するフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に基づいて詳細に説明する。実施形態としては、貯湯タンクと、床暖房装置やラジエター等の室内ユニットとを有し、利用側熱交換器で冷媒と熱交換を行った湯水で貯湯タンク内部に貯留された水を加熱するヒートポンプサイクル装置を例に挙げて説明することとする。尚、本発明は以下の実施形態に限定されることはなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
図1は、本発明によるヒートポンプサイクル装置の構成を示している。このヒートポンプサイクル装置100は、能力可変型の圧縮機1、四方弁2、冷媒と水との熱交換を行う水熱交換器3、流量調整手段である膨張弁4、熱源側熱交換器5、アキュムレータ6を順に冷媒配管11で接続した冷媒回路10を有しており、四方弁2を切り換えることによって冷媒循環方向を切り換えることができるようになっている。
この冷媒回路10において、圧縮機1の吐出口付近の冷媒配管11には、圧縮機1から吐出された冷媒の温度を検出するための吐出温度検出手段である吐出温度センサ51が備えられている。また、水熱交換器3と膨張弁4との間の冷媒配管11には、膨張弁4付近の冷媒温度を検出する冷媒温度センサ52が、膨張弁4と熱源側熱交換器5との間の冷媒配管11には、熱源側熱交換器5の温度を検出する蒸発温度検出手段である熱交温度センサ53が、それぞれ備えられている。また、熱源側熱交換器5近傍には、外気温度検出手段である外気温度センサ54が設けられている。
熱源側熱交換器5の近傍には、ヒートポンプサイクル装置100の筺体内部に外気を取り込んで熱源側熱交換器5に外気を流通させるファン7が配置されている。ファン7は、図示しない回転数を可変できるモータの出力軸(回転軸)に取り付けられている。また、膨張弁4は、ステッピングモータを用いて弁の開度をパルス制御可能としたものである。
水熱交換器3には、冷媒配管11と給湯配管12aとが接続されており、より詳細には、冷媒用熱交配管3aに冷媒配管11が接続され、水用熱交配管3bに給湯配管12aが接続されている。また、水熱交換器3の冷媒用熱交配管3aには、冷媒用熱交配管3aを流れる冷媒の温度を検出する水熱交温度センサ56が設けられている。尚、水熱交換器3の詳細な構造については、背景技術で図2を用いて説明した通りであるため、ここでの詳細な説明は省略する。
ヒートポンプサイクル装置100は、上述した水熱交換器3、循環ポンプ30、床暖房装置やラジエター等の室内端末40 、貯湯タンク70を、給湯配管12aと貯湯タンク側配管12bと室内ユニット側配管12cとで相互に接続した給湯回路12を有している。給湯配管12aの一端は三方弁31に接続されており、三方弁31を切り換えることによって水熱交換器3から流出した水を室内端末40あるいは貯湯タンク70に流すよう切り換えることができるようになっている。尚、室内端末40と貯湯タンク70とが、本発明の室内ユニットである。
給湯配管12aの一端と、室内ユニット側配管12cの一端と、貯湯タンク側配管12bの一端とが各々三方弁31に接続されている。 また、給湯配管12aの他端には、室内ユニット側配管12cの他端と貯湯タンク側配管12bの他端とが接続されている(図1において、給湯配管12aと貯湯タンク側配管12bと室内ユニット側配管12cとの接続部を接続点13としている)。室内ユニット側配管12cには、室内端末40が設けられており、また、貯湯タンク側配管12bには、貯湯タンク70が設けられている。
貯湯タンク70内部の下方には、スパイラル形状に形成された熱交換部71が備えられている。熱交換部71の両端は貯湯タンク側配管12bに接続されており、貯湯タンク側配管12bを流れる湯水が熱交換部71を流れることによって、貯湯タンク70に貯留されている水を加熱する。また、貯湯タンク70内部の上下方向の略中央部には、貯湯タンク70内部に貯留されている水の温度を検出する貯湯タンク温度センサ55が備えられている。
貯湯タンク70の上部には、貯湯タンク70内部に貯留されている湯水を浴槽や洗面台蛇口等に供給するための給湯口73が備えられている。また、貯湯タンク70の下部には、貯湯タンク70内部に水を供給するための入水口72が備えられており、入水口72には図示しない水道管が直結されている。
接続点13と水熱交換器3との間には、能力可変型の循環ポンプ30が設けられている。循環ポンプ30を駆動することにより、水熱交換器3で冷媒と熱交換された水が、図1に示す矢印90の方向に循環する。尚、水熱交換器3から流出した水は、三方弁31の切り換えに応じて室内ユニット側配管12cに流れて室内端末40に流入する、あるいは、貯湯タンク側配管12bに流れて貯湯タンク70に流入する。そして、室内端末40や貯湯タンク70から流出した水は、接続点13を介して水熱交換器3に流入する。
以上説明した構成の他に、ヒートポンプサイクル装置100には制御手段60が備えられている。制御手段60は、各温度センサで検出した温度や、室内端末40が送信する要求能力コードを取り込み、これらに応じて圧縮機1やファン7や循環ポンプ30の駆動制御、四方弁2の切り換え制御、膨張弁4の開度制御や三方弁31の切り換え制御等といった、ヒートポンプサイクル装置100の運転に関わる様々な制御を行う。
尚、室内端末40が送信する要求能力コードとは、使用者が指示した設定温度を実現するために必要な室内端末40に流入する湯温と外気温度とに応じて予め定められて図示しない室内端末40の制御部に記憶されているものである。また、制御手段60は、図示しない記憶部に要求能力コードに対応して圧縮機1の回転数が定められたテーブルを記憶しており、取り込んだ要求能力コードに応じて圧縮機1の回転数を決定している。そして、制御手段60は、決定した圧縮機1の回転数を記憶部に記憶する。
図1では、冷媒回路10を暖房サイクルとしてヒートポンプサイクル装置100を運転したときの冷媒の流れを矢印80で示している。圧縮機1から吐出された冷媒は四方弁2を介して水熱交換器3に流入し、冷媒用熱交配管3aを流れるときに水用熱交配管3bを流れる水と熱交換を行って凝縮する(水熱交換器3が凝縮器として機能する)。水熱交換器3から流出した冷媒は、膨張弁4を通過して減圧し、熱源側熱交換器5に流入して空気と熱交換を行って蒸発する(熱源側熱交換器5が蒸発器として機能する)。そして、熱源側熱交換器5から流出した冷媒は、四方弁2を介して圧縮機1に吸入され再び圧縮されて圧縮機1から吐出される。
次に、以上説明した本発明のヒートポンプサイクル装置100における、膨張弁4の開度制御について具体的に説明する。制御手段60は、以下に説明する方法で圧縮機1の目標吐出温度を算出し、吐出温度センサ51で検出した圧縮機1の吐出温度が目標吐出温度となるように膨張弁4の開度を制御することで、運転効率が最大となる。
制御手段60は、次に示す式(1)〜(3)を用いて、目標吐出温度Tdtを算出する。
Tdt=TdL+A ・・・(1)
TdL=((a×Te+b)×Tc+Tsh+c)−(d×Te) ・・・(2)
A=((e×Cr)+f)×Tc+(g×Cr))−h ・・・(3)
上記式(1)〜(3)において、TdLは理論吐出温度、Aは調整値、Teは蒸発温度、Tcは凝縮温度、Tshは設定過熱度であり冷媒回路10の設計時に設定される圧縮機1の吸入過熱度、Crは圧縮機1の回転数、である。
式(1)に示すように、目標吐出温度Tdtは、理論吐出温度TdLに調整値Aを加算して求められる。理論吐出温度TdLは、冷媒回路10の圧力損失や圧縮機1の運転効率を加味せずに求めた理論値であり、理論吐出温度TdLの算出式(2)中のa、b、c、dは、各々冷媒回路10で使用する冷媒に基づく定数である。
調整値Aは、上述した冷媒回路10の圧力損失や圧縮機1の運転効率に基づいて理論吐出温度TdLを補正し実際の冷媒回路10に適応した目標吐出温度Tdtを求めるためのものであり、調整値Aの算出式(3)中のe、f、g、hは、冷媒回路10の設計時に想定した冷媒回路の圧力損失や採用した圧縮機1の運転効率に基づく定数である。
また、式(2)で使用する蒸発温度Teは、図1においては蒸発器として機能する熱源側熱交換器5における蒸発温度であり、熱交温度センサ53で検出することができる。
一方、式(2)および(3)で使用する凝縮温度Tcは、凝縮器として機能する水熱交換器3における凝縮温度である。ヒートポンプサイクル装置100が空気調和機であり、利用側熱交換器が水熱交換器3ではなく空気と冷媒との熱交換を行うものであれば、熱交換器中に配置された冷媒温度センサで検出した冷媒温度を凝縮温度Tcとして使用できるが、本実施形態のように、利用側熱交換器が水熱交換器3であり、図2に示すように、水熱交温度センサ56が冷媒の熱交換対象である水に曝されている場合は、水熱交温度センサ56で検出した冷媒温度(水熱交冷媒温度)が水の影響を受けるので、水熱交温度センサ56で検出した水熱交冷媒温度が実際の凝縮温度Tcからずれる。
従って、水熱交温度センサ56で検出した水熱交冷媒温度を凝縮温度Tcとし、これを式(2)や(3)に代入して求めた理論吐出温度TdLや調整値Aは誤差を含むこととなり、求めた理論吐出温度TdLや調整値Aを式(1)に代入して求めた目標吐出温度Tdtも誤差を含むこととなる。吐出温度センサ51で検出した圧縮機1の吐出温度を上記誤差を含む目標吐出温度Tdtとなるように膨張弁4の開度を制御すれば、運転効率を最大とすることができない。
そこで、本発明では、制御手段60が次に示す式(4)を用いて、水熱交温度センサ56で検出した水熱交冷媒温度を補正して凝縮温度Tcを算出する。
Tc=(p×Cr)+q+Ti ・・・(4)
上記式(4)において、Crは式(3)と同じく圧縮機1の回転数、Tiは水熱交温度センサ56で検出した水熱交冷媒温度である。また、p、qは、試験により予め定められている定数である。尚、式(4)における「(p×Cr)+q」が、特許請求の範囲に記載の補正値である。
式(4)では、水熱交温度センサ56で検出した冷媒温度を補正して凝縮温度Tcを算出するときに圧縮機1の回転数を使用して上記補正値を算出しているが、その理由は次のとおりである。圧縮機1の回転数を変化させると、冷媒回路10での冷媒循環量が変化する。そして、水熱交換器3での凝縮温度Tcは冷媒循環量が多く成る程高くなる。しかし、水熱交温度センサ56が水に曝されているために、水熱交温度センサ56が水によって冷やされるので、 水熱交温度センサ56で検出した水熱交冷媒温度Tiは実際の凝縮温度Tcより低い温度となる。
そこで、圧縮機1の回転数(=冷媒回路10の冷媒循環量)の変化と、水熱交温度センサ56の検出温度と実際の凝縮温度Tcとの温度差との関係を試験により予め求めておき、これを式(4)のような補正式として水熱交温度センサ56で検出した水熱交冷媒温度Tiを補正すれば、正確な凝縮温度Tcを求めることができ、目標吐出温度Tdtを正確に算出できるようになる。
次に、図3に示すフローチャートを用いて、目標吐出温度Tdtを算出し、吐出温度センサ51で検出した圧縮機1の吐出温度と目標吐出温度Tdtとを用いて、膨張弁4の開度を制御するときの制御手段60での処理の流れについて説明する。図3に示すフローチャートでは、STはステップを表し、これに続く数字はステップ番号を表している。尚、室内端末40を用いた暖房運転や、熱源側熱交換器5の除霜運転等、本発明に関わる処理以外の、ヒートポンプサイクル装置100の一般的な制御に関しては、説明を省略する。
また、以下の説明では、上述した目標吐出温度Tdt、理論吐出温度TdL、調整値A、蒸発温度Te、凝縮温度Tc、水熱交温度センサ56で検出した水熱交冷媒温度Tiに加えて、吐出温度センサ51で検出した圧縮機1の吐出温度をTd、圧縮機1の吐出温度の性能上限値(圧縮機1の製造業者が性能を保証できる上限値として定めたもの)をTduとして説明する。
制御手段60は、吐出温度センサ51から吐出温度Tdを、水熱交温度センサ56から水熱交冷媒温度Tiを、熱交温度センサ53から蒸発温度Teをそれぞれ取り込む(ST1)。尚、制御手段60は、これら吐出温度Td、水熱交冷媒温度Ti、蒸発温度Teを定期的(例えば、10秒毎)に取り込んでおり、取り込んだ吐出温度Td、水熱交冷媒温度Ti、蒸発温度Teを図示しない記憶部に記憶している。
次に、制御手段60は、取り込んだ吐出温度Tdが性能上限値Tdu以上であるか否かを判断する(ST2)。吐出温度Tdが性能上限値Tdu以上であれば(ST2−Yes)、制御手段60は、圧縮機1を保護するために圧縮機1を停止する(ST8)。
次に、制御手段60は、吐出温度Tdが性能上限値Tduから所定温度T(例えば、5℃)を引いた温度以下となったか否かを確認する(ST9)。吐出温度Tdが性能上限値Tduから所定温度Tを引いた温度以下となっていなければ(ST9−No)、制御手段60は、ST8に処理を戻し、吐出温度Tdが性能上限値Tduから所定温度Tを引いた温度以下となっていれば(ST9−Yes)、制御手段60は、圧縮機1を再起動し(ST10)、ST1に処理を戻す。ここで、圧縮機1を再起動を判断する閾温度として、吐出温度Tdと性能上限値Tduから所定温度Tを引いた温度としているのは、制御のハンチング(頻繁に圧縮機1の停止/起動が切り換わること)を防ぐためである。
ST2において、吐出温度Tdが性能上限値Tdu以上でなければ(ST2−No)、制御手段60は、圧縮機1の回転数CrとST1で取り込んだ水熱交冷媒温度Tiとを用い、式(4)を使用して凝縮温度Tcを算出する(ST3)。
次に、制御手段60は、ST3で算出した凝縮温度TcとST1で取り込んだ蒸発温度Teとを用い、式(2)を使用して理論吐出温度TdLを算出する(ST4)。
次に、制御手段60は、圧縮機1の回転数CrとST3で算出した凝縮温度Tcとを用い、式(3)を使用して調整値Aを算出する(ST5)。
尚、制御手段60は、式(2)〜(4)を用いて各値を算出する際、記憶している水熱交冷媒温度Ti、蒸発温度Te、設定過熱度Tsh、圧縮機1の回転数Cr、各定数a〜hおよびpとq、を記憶部から読み出して使用する。
次に、制御手段60は、ST4で算出した理論吐出温度TdLと、ST5で算出した調整値Aを用い、式(1)を使用して目標吐出温度Tdtを算出する(ST6)。
次に、制御手段60は、ST1で取り込んだ吐出温度Tdを記憶部から読み出してST6で算出した目標吐出温度Tdtとを比較し、吐出温度Tdが目標吐出温度Tdtとなるように膨張弁4の開度を制御する(ST7)。具体的には、取り込んだ吐出温度Tdが目標吐出温度Tdtよりも高い場合には、制御手段60は、その差に応じて膨張弁4の開度を大きくし、膨張弁4を開くよう制御する。また、取り込んだ吐出温度Tdが目標吐出温度Tdtよりも低い場合には、制御手段60は、その差に応じて膨張弁4の開度を小さくし、膨張弁4を閉じるよう制御する。
ST7の処理を終えた制御手段60は、ST1に処理を戻す。
以上説明した通り、本発明のヒートポンプサイクル装置は、水熱交温度検出手段を用いて検出した水熱交冷媒温度と圧縮機の回転数とを用いて水熱交換器での凝縮温度を算出するので、冷媒回路に圧力センサを設けることなく正確に目標吐出温度を算出でき、膨張弁の開度制御が正確に行うことができる。
1 圧縮機
3 水熱交換器
4 膨張弁
5 熱源側熱交換器
10 冷媒回路
12 給湯回路
51 吐出温度センサ
53 冷媒温度センサ
56 水熱交温度センサ
60 制御手段
100 ヒートポンプサイクル装置
Td 吐出温度
Tdt 目標吐出温度
TdL 理論吐出温度
Tc 凝縮温度
Te 蒸発温度
Ti 水熱交冷媒温度
Tsh 設定過熱度
Cr 圧縮機回転数
A 調整値

Claims (1)

  1. 圧縮機と、冷媒と水との熱交換を行う水熱交換器と、流量調整手段と、熱源側熱交換器とが順次冷媒配管で接続されてなる冷媒回路と、
    前記水熱交換器と、室内ユニットと、循環ポンプとが順次給湯配管で接続されてなる給湯回路と、
    前記圧縮機と前記循環ポンプとを駆動制御するとともに前記流量調整手段の開度制御を行う制御手段と
    を備えたヒートポンプサイクル装置であって、
    前記冷媒回路は、前記圧縮機から吐出される冷媒の温度である吐出温度を検出する吐出温度検出手段と、前記熱源側熱交換器が蒸発器として機能するときに同熱源側熱交換器での蒸発温度を検出する蒸発温度検出手段とを備え、
    前記水熱交換器は、水を貯留できる密閉容器と、同密閉容器内に配置され前記冷媒回路に接続される冷媒用熱交配管と、前記密閉容器内に配置される水用熱交配管と、 前記密閉容器内に配置され前記冷媒用熱交配管を流れる冷媒の温度である水熱交冷媒温度を検出する水熱交温度検出手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記水熱交温度検出手段から取り込んだ前記水熱交冷媒温度に前記圧縮機の回転数を用いて算出した補正値を加算して 前記水熱交換器での凝縮温度を算出し、
    算出した前記凝縮温度 と、前記蒸発温度検出手段から取り込んだ前記蒸発温度と、前記圧縮機の回転数とを用いて、前記吐出温度の目標値となる目標吐出温度を算出し、
    前記吐出温度検出手段で検出した前記吐出温度が前記目標吐出温度となるように、前記流量調整手段の開度制御を行うこと、
    を特徴とするヒートポンプサイクル装置。
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