JP2014152920A - 転がり軸受装置の製造方法および転がり軸受装置の製造装置 - Google Patents

転がり軸受装置の製造方法および転がり軸受装置の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】短時間で所望の予圧を付加し、トルクのばらつきを低減した転がり軸受装置を製造する。
【解決手段】軸方向に間隔をあけて同軸に配列される2つの転がり軸受の内輪に軸部材が圧入状態で嵌合された転がり軸受装置組立体の前記内輪を、該内輪どうしが軸方向に相互に近接する方向に押し込む押し込み工程と、該押し込み工程により前記内輪を押し込む押し込み力を測定する測定工程とを含み、該測定工程により測定された前記内輪の押し込み力の変化量が所定値にほぼ達した場合に、前記押し込み工程による前記内輪の押し込みを終了する転がり軸受装置の製造方法を提供する。
【選択図】図2

Description

本発明は、転がり軸受装置の製造方法および転がり軸受装置の製造装置に関するものである。
従来、磁気記録装置(HDD)等に用いられる転がり軸受装置を製造する製造方法が知られている(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)。特許文献1に記載の転がり軸受装置の製造方法は、内輪とシャフト(回転軸)との間に嫌気性接着剤を塗布して内輪にシャフトを嵌合させ、重りにより内輪に対して一定の荷重を付加したまま接着剤が硬化するまで保持することで内輪とシャフトとを接合している。
また、特許文献2に記載の転がり軸受装置の製造方法は、内輪とシャフト(軸)とを圧入により固定する転がり軸受装置に対し、共振周波数を測定しながらシャフトに内輪を押し込み、共振周波数が一定になるように予圧をかけている。
特開2000−346085号公報 特開2003−239956号公報
しかしながら、特許文献1に記載の転がり軸受装置の製造方法は、接着剤が硬化するまで待つため時間がかかり量産性に劣るという不都合がある。また、特許文献2に記載の転がり軸受装置の製造方法は、内輪や外輪における転動体の転走面(レースウェイ)の曲率の個体差に従いトルクばらつきが発生するという不都合がある。さらに、特許文献2に記載の転がり軸受装置の製造方法では、共振周波数を精度よく測定するために、ランダムに加振した結果を複数回にわたりフーリエ変換して平均化する必要があり、フーリエ変換するための時間がかかるという不都合がある。また、周波数を掃引しながら加振する場合も、掃引するための時間がかかる。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、短時間で所望の予圧を付加し、トルクのばらつきを低減した転がり軸受装置を製造することができる製造方法および製造装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は以下の製造方法並びにこの製造方法を実現する製造装置手段を提供する。
本発明は、軸方向に間隔をあけて同軸に配列される2つの転がり軸受の内輪に軸部材が圧入状態で嵌合された転がり軸受装置組立体の前記内輪を、該内輪どうしが軸方向に相互に近接する方向に押し込む押し込み工程と、該押し込み工程により前記内輪を押し込む押し込み力を測定する測定工程とを含み、該測定工程により測定された前記内輪の押し込み力の変化量が所定値にほぼ達した場合に、前記押し込み工程による前記内輪の押し込みを終了する転がり軸受装置の製造方法を提供する。
本発明によれば、押し込み工程により、内輪どうしが相互に近接する方向に内輪を押し込むことで、転がり軸受装置組立体の内輪および外輪と転動体とを隙間なく接触させて、2つの転がり軸受に予圧をかけることができる。
この場合において、測定工程により測定された内輪の押し込み力の変化量が所定値にほぼ達した場合に押し込み工程による内輪の押し込みを終了することで、内輪の内径と軸部材の外径の差、すなわち、締め代が相違することにより内輪の押し込み力が変化した場合でも、2つの転がり軸受に所望の予圧量を付加することができる。
したがって、共振周波数を測定しながらその周波数が一定になるように予圧をかける従来の転がり軸受装置の製造方法のようにフーリエ変換や掃引するのにかかる時間を省くことができ、短時間で所望の予圧を付加して、トルクのばらつきを低減した転がり軸受装置を簡易に製造することができる。
上記発明においては、前記内輪に嵌合される領域が均一な直径を有する前記軸部材を用いることとしてもよい。
このように構成することで、転がり軸受に予圧がかかり始める直前まで、押し込み力の変動を抑制して内輪をほぼ一定の押し込み力でスムーズに押し込むことができる。これにより、予圧を高精度に付加することができる。
上記発明においては、前記押し込み工程が、前記内輪を押し込み始めてから前記測定工程により測定される押し込み力の増加量が所定の閾値を超える直前までの予圧付加前期間と、前記押し込み力の増加量が所定の閾値を超えた直後から前記内輪の押し込みを終了するまでの予圧付加中期間とを通して、前記測定工程により押し込み力を測定する間は前記内輪の押し込みを一旦停止することとしてもよい。
このように構成することで、内輪の押し込み速度の変化に起因する押し込み力の変動を受けることなく、内輪の押し込み力を測定することができる。したがって、内輪を押し込む量を精度よく調整することができる。
上記発明においては、前記押し込み工程が、前記予圧付加期間中は、前記測定工程により前記内輪の押し込み力を測定するごとに、該内輪を押し込む量を徐々に低減していくこととしてもよい。
このように構成することで、所望の予圧量に近づくに従い内輪を押し込む量を微調整でき、押し込み過ぎを防止することができる。
上記発明においては、前記押し込み工程が、前記内輪を押し込み始めてから前記測定工程により測定される押し込み力の増加量が所定の閾値を超える直前までの予圧付加前期間と、前記押し込み力の増加量が所定の閾値を超えた直後から前記内輪の押し込みを終了するまでの予圧付加中期間とを通して一定の速度で前記内輪を押し込み、前記測定工程が、前記押し込み工程により前記内輪を押し込んでいる最中の押し込み力を測定することとしてもよい。
このように構成することで、内輪の押し込み速度の変化に起因する押し込み力の変動を受けることなく内輪の押し込み力を測定し、内輪を押し込む量を精度よく調整することができる。
上記発明においては、前記測定工程が、前記予圧付加期間中は前記内輪の押し込み力の測定間隔を徐々に短くしていくこととしてもよい。
このように構成することで、所望の予圧量に近づくに従い内輪の押し込み力の変化に迅速に対応し、押し込み過ぎを防止することができる。
上記発明においては、軸方向に間隔をあけて同軸に配列される2つの転がり軸受の外輪を嵌合部材に圧入状態で嵌合させた転がり軸受装置組立体の前記外輪を、該外輪どうしが軸方向に相互に近接する方向に押し込む押し込み工程と、該押し込み工程により前記外輪を押し込む押し込み力を測定する測定工程とを含み、該測定工程により測定された前記外輪の押し込み力の変化量が所定値にほぼ達した場合に、前記押し込み工程による前記外輪の押し込みを終了する転がり軸受装置の製造方法を提供する。
本発明によれば、押し込み工程により、外輪どうしが相互に近接する方向に外輪を押し込むことで、転がり軸受装置組立体の内輪および外輪と転動体とを隙間なく接触させて、2つの転がり軸受に予圧をかけることができる。
この場合において、測定工程により測定された内輪の押し込み力の変化量が所定値にほぼ達した場合に押し込み工程による内輪の押し込みを終了することで、外輪の外径と嵌合部材の内径の差、すなわち、締め代が相違することにより外輪の押し込み力が変化した場合でも、2つの転がり軸受に所望の予圧量を付加することができる。したがって、短時間で所望の予圧を付加して、トルクのばらつきを低減した転がり軸受装置を簡易に製造することができる。
上記発明においては、前記外輪を嵌合する領域が均一な内径を有する前記嵌合部材を用いることとしてもよい。
このように構成することで、転がり軸受に予圧がかかり始める直前まで、押し込み力の変動を抑制して内輪をほぼ一定の押し込み力でスムーズに押し込むことができ、予圧を高精度に付加することができる。
上記発明においては、前記押し込み工程が、前記外輪を押し込み始めてから前記測定工程により測定される押し込み力の増加量が所定の閾値を超える直前までの予圧付加前期間と、前記押し込み力の増加量が所定の閾値を超えた直後から前記外輪の押し込みを終了するまでの予圧付加中期間とを通して、前記測定工程により押し込み力を測定する間は前記外輪の押し込みを一旦停止することとしてもよい。
このように構成することで、外輪の押し込み速度の変化に起因する押し込み力の変動を受けることなく外輪の押し込み力を測定することができ、外輪を押し込む量を精度よく調整することができる。
上記発明においては、前記押し込み工程が、前記予圧付加期間中は、前前記測定工程により前記外輪の押し込み力を測定するごとに、該外輪を押し込む量を徐々に低減していくこととしてもよい。
このように構成することで、所望の予圧量に近づくに従い外輪を押し込む量を微調整でき、押し込み過ぎを防止することができる。
上記発明においては、前記押し込み工程が、前記外輪を押し込み始めてから前記測定工程により測定される押し込み力の増加量が所定の閾値を超える直前までの予圧付加前期間と、前記押し込み力の増加量が所定の閾値を超えた直後から前記外輪の押し込みを終了するまでの予圧付加中期間とを通して一定の速度で前記外輪を押し込み、前記測定工程が、前記押し込み工程により前記外輪を押し込んでいる最中の押し込み力を測定することとしてもよい。
このように構成することで、外輪の押し込み速度の変化に起因する押し込み力の変動を受けることなく外輪の押し込み力を測定し、外輪を押し込む量を精度よく調整することができる。
上記発明においては、前記測定工程が、前記予圧付加期間中は前記外輪の押し込み力の測定間隔を徐々に短くしていくこととしてもよい。
このように構成することで、所望の予圧量に近づくに従い外輪の押し込み力の変化に迅速に対応し、押し込み過ぎを防止することができる。
上記発明においては、前記測定工程が、前記予圧付加前期間中は、複数回にわたり測定した押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値と押し込み力の最新の測定値との差分により前記押し込み力の増加量を算出することとしてもよい。
このように構成することで、転がり軸受に予圧がかかる直前まで、測定ノイズの影響を抑えて内輪あるいは外輪を精度よく押し込むことができる。
上記発明においては、前記予圧付加前期間中に複数回にわたり測定した押し込み力の測定値の近似曲線の95%信頼区間の上限値または下限値を前記所定の閾値とすることとしてもよい。
複数回にわたり測定した内輪または外輪の押し込み力の測定値の近似曲線に対して、加工のヒキメの影響による押し込み力の周期的な変動や定常的な測定ノイズよりも十分に大きな変化が最新の測定値にあった場合、すなわち、過去の測定値に対して、最新の測定値に不連続な変化があった場合に、最新の測定値が近似曲線の95%信頼区間(閾値)を超えることになる。したがって、このように構成することで、内輪および外輪と転動体とが接触(ガタつめ)して内輪または外輪の押し込み力が急激に上昇したことを検出することができる。
上記発明においては、前記測定工程が、前記予圧付加前期間中に複数回にわたり測定した押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値と前記予圧付加中期間に測定した押し込み力の測定値との差分により前記押し込み力の変化量を算出することとしてもよい。
軸部材の外径や内輪の内径の軸方向のわずかな変化(テーパ)による押し込み力のなだらかな変化、または、嵌合部材の内径や外輪の外径の軸方向のわずかな変化による押し込み力のなだらかな変化が近似曲線に近似される。したがって、このように構成することで、加工のヒキメの影響による押し込み力の周期的な変動や定常的な測定ノイズがあった場合でも、その影響を除去することができる。
上記発明においては、前記測定工程が、前記予圧付加前期間中に複数回にわたり測定した押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値と前記予圧付加中期間に複数回にわたり測定した押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値との差分により前記押し込み力の変化量を算出することとしてもよい。
このように構成することで、測定ノイズの影響を抑え、予圧量を精度よく調整することができる。
上記発明においては、前記測定工程が、前記予圧付加前期間中に複数回にわたり測定した押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値と前記予圧付加中期間に測定した押し込み力の測定値との差分と、前記予圧付加前期間中に複数回にわたり測定した押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値と前記予圧付加中期間に複数回にわたり測定した押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値との差分の大きい方を前記押し込み力の変化量とすることとしてもよい。
このように構成することで、内輪あるいは外輪の押し込み過ぎを防止し、予圧量を精度よく調整することができる。
本発明は、同軸に配置された相対回転可能な内輪と外輪を有し軸方向に間隔をあけて同軸に配列される2つの転がり軸受と、該2つの転がり軸受の各前記内輪に圧入状態で嵌合された軸部材とを備える転がり軸受装置組立体を支持する支持部と、前記2つの転がり軸受の前記内輪どうしが軸方向に近接する方向に該内輪を押し込む押し込み部と、所定の第1変位量で前記支持部と前記押し込み部とを前記軸方向に相対的に移動可能な第1駆動部と、該第1駆動部の前記第1変位量よりも大きく総変位量よりも小さい第2変位量で、前記支持部と前記第1駆動部とを前記軸方向に相対的に移動可能な第2駆動部と、前記支持部と前記押し込み部との間に発生する前記内輪の押し込み力を測定する測定部と、前記第1駆動部の駆動および前記第2駆動部の駆動を制御し、前記測定部により測定された前記内輪の押し込み力の変化量が所定値にほぼ達した場合に、前記第1駆動部の駆動および前記第2駆動部の駆動を終了する制御部とを備える転がり軸受装置の製造装置を提供する。
本発明によれば、制御部により第1駆動部の駆動および第2駆動部が駆動し、これら第1駆動部の駆動または第2駆動部押し込み部の変位量に従い押し込み部により転がり軸受装置組立体の内輪どうしが軸方向に近接する方向に内輪を押し込むことで、2つの転がり軸受に予圧をかけた状態で内輪と軸部材とを圧入固定した転がり軸受装置を製造することができる。
この場合において、制御部により、測定部によって測定された内輪の押し込み力の変化量が所定値にほぼ達した場合に第1駆動部および第2駆動部の駆動を終了することで、内輪の内径と軸部材の外径の差、すなわち、締め代が相違することにより内輪の押し込み力が変化した場合でも、内輪の押し込みを所望の量で終了して2つの転がり軸受に所望の予圧量を付加することができる。
また、制御部により、第1駆動部の駆動だけでは内輪を押し込む量が足りない場合に、第2駆動部により第1駆動部を一方向に移動させた状態で第1駆動部を駆動させれば、内輪の押し込み量の微調整を容易にし、所望のトルクを満たすように転がり軸受に簡易かつ精度よく予圧をかけることができる。
上記発明においては、前記制御装置が、前記内輪を押し込み始めてから前記測定部により測定される押し込み力の増加量が所定の閾値を超える直前までの予圧付加前期間と、前記押し込み力の増加量が所定の閾値を超えた直後から前記内輪の押し込みを終了するまでの予圧付加中期間とを通して、前記測定部により押し込み力を測定する間は前記内輪の押し込みを一旦停止することとしてもよい。
このように構成することで、内輪の押し込み速度の変化に起因する押し込み力の変動を受けることなく内輪の押し込み力を測定し、内輪を押し込む量を精度よく調整することができる。
上記発明においては、前記制御装置が、前記予圧付加期間中は、前記測定部により前記内輪の押し込み力を測定するごとに、該内輪を押し込む量を徐々に低減していくこととしてもよい。
このように構成することで、所望の予圧量に近づくに従い内輪を押し込む量を微調整でき、押し込み過ぎを防止することができる。
上記発明においては、前記制御部が、前記内輪を押し込み始めてから前記測定部により測定される押し込み力の増加量が所定の閾値を超える直前までの予圧付加前期間と、前記押し込み力の増加量が所定の閾値を超えた直後から前記内輪の押し込みを終了するまでの予圧付加中期間とを通して一定の速度で前記内輪を押し込み、前記測定部が、前記内輪を押し込んでいる最中の押し込み力を測定することとしてもよい。
このように構成することで、内輪の押し込み速度の変化に起因する押し込み力の変動を受けることなく内輪の押し込み力を測定し、内輪を押し込む量を精度よく調整することができる。
上記発明においては、前記測定部が、前記予圧付加期間中は前記内輪の押し込み力の測定間隔を徐々に短くしていくこととしてもよい。
このように構成することで、所望の予圧量に近づくに従い内輪の押し込み力の変化に迅速に対応し、押し込み過ぎを防止することができる。
本発明は、同軸に配置された相対回転可能な内輪と外輪を有し軸方向に間隔をあけて同軸に配列される2つの転がり軸受と、該2つの転がり軸受の各前記外輪を圧入状態で嵌合させた嵌合部材とを備える転がり軸受装置組立体を支持する支持部と、前記2つの転がり軸受の前記外輪どうしが軸方向に近接する方向に該外輪を押し込む押し込み部と、所定の第1変位量で前記支持部と前記押し込み部とを前記軸方向に相対的に移動させる第1駆動部と、該第1駆動部の前記第1変位量よりも大きく総変位量よりも小さい第2変位量で、前記支持部と前記第1駆動部とを前記軸方向に相対的に移動させる第2駆動部と、前記支持部と前記押し込み部との間に発生する前記外輪の押し込み力を測定する測定部と、前記第1駆動部の駆動および前記第2駆動部の駆動を制御し、前記測定部により測定された前記外輪の押し込み力の変化量が所定値にほぼ達した場合に、前記第1駆動部の駆動および前記第2駆動部の駆動を終了する制御部とを備える転がり軸受装置の製造装置を提供する。
本発明によれば、制御部により第1駆動部の駆動および第2駆動部が駆動し、これら第1駆動部の駆動または第2駆動部押し込み部の変位量に従い押し込み部により転がり軸受装置組立体の外輪どうしが軸方向に近接する方向に外輪を押し込むことで、2つの転がり軸受に予圧をかけた状態で外輪と嵌合部材とを圧入固定した転がり軸受装置を製造することができる。
この場合において、制御部により、測定部によって測定された外輪の押し込み力の変化量が所定値にほぼ達した場合に第1駆動部および第2駆動部の駆動を終了することで、外輪の外径と嵌合部材の内径の差、すなわち、締め代が相違することにより外輪の押し込み力が変化した場合でも、外輪の押し込みを所望の量で終了して2つの転がり軸受に所望の予圧量を付加することができる。
また、制御部により、第1駆動部の駆動だけでは外輪を押し込む量が足りない場合に、第2駆動部により押し込み部に対して近接する方向に第1駆動部を移動させた状態で第1駆動部を再度駆動させれば、外輪を押し込む量の微調整を容易にし、所望のトルクを満たすように転がり軸受に簡易かつ精度よく予圧をかけることができる。
上記発明においては、前記制御装置が、前記外輪を押し込み始めてから前記測定部により測定される押し込み力の増加量が所定の閾値を超える直前までの予圧付加前期間と、前記押し込み力の増加量が所定の閾値を超えた直後から前記外輪の押し込みを終了するまでの予圧付加中期間とを通して、前記測定部により押し込み力を測定する間は前記外輪の押し込みを一旦停止することとしてもよい。
このように構成することで、外輪の押し込み速度の変化に起因する押し込み力の変動を受けることなく外輪の押し込み力を測定し、外輪を押し込む量を精度よく調整することができる。
上記発明においては、前記制御装置が、前記予圧付加期間中は、前前記測定部により前記外輪の押し込み力を測定するごとに、該外輪を押し込む量を徐々に低減していくこととしてもよい。
このように構成することで、所望の予圧量に近づくに従い外輪の押し込み力を微調整でき、押し込み過ぎを防止することができる。
上記発明においては、前記制御装置が、前記外輪を押し込み始めてから前記測定部により測定される押し込み力の増加量が所定の閾値を超える直前までの予圧付加前期間と、前記押し込み力の増加量が所定の閾値を超えた直後から前記外輪の押し込みを終了するまでの予圧付加中期間とを通して一定の速度で前記外輪を押し込み、前記測定部が、前記外輪を押し込んでいる最中の押し込み力を測定することとしてもよい。
このように構成することで、外輪の押し込み速度の変化に起因する押し込み力の変動を受けることなく外輪の押し込み力を測定し、外輪を押し込む量を精度よく調整することができる。
上記発明においては、前記測定部が、前記予圧付加期間中は前記外輪の押し込み力の測定間隔を徐々に短くしていくこととしてもよい。
このように構成することで、所望の予圧量に近づくに従い外輪の押し込み力の変化に迅速に対応し、押し込み過ぎを防止することができる。
上記発明においては、前記測定部が、前記予圧付加前期間中は、複数回にわたり測定した押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値と押し込み力の最新の測定値との差分により前記押し込み力の増加量を算出することとしてもよい。
このように構成することで、転がり軸受に予圧がかかる直前まで、測定ノイズの影響を抑えて内輪あるいは外輪を精度よく押し込むことができる。
上記発明においては、前記予圧付加前期間中に複数回にわたり測定した押し込み力の測定値の近似曲線の95%信頼区間の上限値または下限値を前記所定の閾値とすることとしてもよい。
このように構成することで、複数回にわたり測定した内輪または外輪押し込み力の測定値の近似曲線に対して、加工のヒキメの影響による押し込み力の周期的な変動や定常的な測定ノイズよりも十分に大きな変化が最新の測定値にあった場合、すなわち、過去の測定値に対して、最新の測定値に不連続な変化があった場合に、最新の測定値が近似曲線の95%信頼区間(閾値)を超えることになるので、内輪および外輪と転動体とが接触(ガタつめ)して内輪または外輪の押し込み力が急激に上昇したことを検出することができる。
上記発明においては、前記制御装置が、前記予圧付加前期間中に複数回にわたり測定した押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値と前記予圧付加中期間に測定した押し込み力の測定値との差分により前記押し込み力の変化量を算出することとしてもよい。
このように構成することで、軸部材の外径や内輪の内径の軸方向のわずかな変化(テーパ)による押し込み力のなだらかな変化、または、嵌合部材の内径や外輪の外径の軸方向のわずかな変化による押し込み力のなだらかな変化が近似曲線に近似されることにより、加工のヒキメの影響による押し込み力の周期的な変動や定常的な測定ノイズがあった場合でも、その影響を除去することができる。
上記発明においては、前記制御装置が、前記予圧付加前期間中に複数回にわたり測定した押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値と前記予圧付加中期間に複数回にわたり測定した押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値との差分により前記押し込み力の変化量を算出することとしてもよい。
このように構成することで、測定ノイズの影響を抑え、予圧量を精度よく調整することができる。
上記発明においては、前記制御装置が、前記予圧付加前期間中に複数回にわたり測定した押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値と前記予圧付加中期間に測定した押し込み力の測定値との差分と、前記予圧付加前期間中に複数回にわたり測定した押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値と前記予圧付加中期間に複数回にわたり測定した押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値との差分の大きい方を前記押し込み力の変化量とすることとしてもよい。
このように構成することで、内輪あるいは外輪の押し込み過ぎを防止し、予圧量を精度よく調整することができる。
本発明によれば、短時間で、トルクのばらつきを低減した転がり軸受装置を製造することができるという効果を奏する。
本発明の第1実施形態に係る転がり軸受装置の製造方法および製造装置により製造される転がり軸受装置の縦断面図である。 本発明の第1実施形態に係る転がり軸受装置の製造方法および製造装置により転がり軸受装置を製造する際の時間と内輪の押し込み力との関係を示すグラフである。 本発明の第1実施形態に係る転がり軸受装置の製造装置の縦断面図である。 図3の製造装置に転がり軸受装置組立体を固定した状態を示す縦断面図である。 本発明の第1実施形態に係る転がり軸受装置の製造方法のガタつめ工程を説明するフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る転がり軸受装置の製造方法によるガタつめ工程終了後の製造装置および転がり軸受装置を示す縦断面図である。 本発明の第1実施形態に係る転がり軸受装置の製造方法の予圧付加工程を説明するフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る転がり軸受装置の製造方法による予圧付加工程終了後の製造装置および転がり軸受装置を示す縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係る転がり軸受装置の製造方法のガタつめ工程を説明するフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る転がり軸受装置の製造方法の予圧付加工程を説明するフローチャートである。 本発明の各実施形態の変形例に係る転がり軸受装置組立体の一例を示す縦断面図である。 図11の転がり軸受装置組立体のガタつめ工程完了時の状態を示す縦断面図である。 図11の転がり軸受装置組立体の予圧付加工程完了時の状態を示す縦断面図である。 本発明の各実施形態の変形例に係る転がり軸受装置の製造方法および製造装置により転がり軸受装置を製造する際の時間と内輪の押し込み力との関係を示すグラフである。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態に係る転がり軸受装置の製造方法および転がり軸受装置の製造装置について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る転がり軸受装置の製造方法および製造装置は、例えば、ハードディスクドライブ装置(HDD装置)等に用いられる図1に示すような転がり軸受装置1を製造することができるようになっている。
まず、図1に示す転がり軸受装置1について説明する。
転がり軸受装置1は、同図に示すように、軸方向に間隔をあけて同軸に配列される第1転がり軸受10および第2転がり軸受20と、これらの転がり軸受10,20に嵌合されるシャフト(軸部材)31と、転がり軸受10,20間に軸方向に挟まれる円環形状のスペーサ33とを備えている。
第1転がり軸受10は、同軸に配置された円環形状の内輪11および外輪13と、これら内輪11と外輪13との間の円環状空間に周方向に間隔をあけて内蔵される複数個の転動体15とを備えている。
第2転がり軸受20は、第1転がり軸受10と同様に、内輪21および外輪23と、複数個の転動体25とを備えている。図1に示す例では、内輪21は、軸方向の一端を形成する厚肉部21aと、厚肉部21aから軸方向の他端までを形成する薄肉部21bとを有している。
内輪21の厚肉部21aは、シャフト31の外径寸法よりも若干小さい内径寸法を有しており、シャフト31に圧入状態で固定されている。内輪21の薄肉部21bは、シャフト31の外径寸法よりも大きい内径寸法を有しており、シャフト31に対して径方向に隙間を有している。外輪23および転動体25は、第1転がり軸受10の外輪13および転動体15と同様の形状および寸法を有している。
これら転がり軸受10,20の内輪11,21の外周面には、それぞれ深溝型若しくはアンギュラ型の内輪軌道(レースウェイ)が形成され、外輪13,23の内周面には、それぞれ深溝型若しくはアンギュラ型の外輪軌道(レースウェイ)が形成されている。各転動体15,25は、図示しないリテーナにより等間隔に配置された状態で、内輪11,21のレースウェイと外輪13,23のレースウェイとの間にそれぞれ転動可能に保持されている。
シャフト31は、中空の略円筒形状に形成されている。このシャフト31は、転がり軸受10,20に嵌合される均一な直径を有する嵌合部31aと、軸方向の一端に配置され嵌合部31aよりも径方向外方に突出する鍔状のフランジ部31bとを有している。
このシャフト31には、嵌合部31aにおけるフランジ部31b側から順に第1転がり軸受10、第2転がり軸受20が嵌め込まれており、第1転がり軸受10の内輪11の軸方向の一方の端面がフランジ部31bに突き当てられている。第2転がり軸受20は、内輪21の薄肉部21b側を第1転がり軸受10側に向けて配置されている。
スペーサ部材33は、リング状に形成されており、例えば、外径寸法が外輪13,23の外径寸法と略等しく、内径寸法が外輪13,23の内径寸法と略等しい大きさを有している。このスペーサ部材33の軸方向の一方の端面には、第1転がり軸受10の外輪13の軸方向の一方の端面が突き当てあられ、スペーサ部材33の軸方向の他方の端面には、第2転がり軸受20の外輪23の軸方向の一方の端面が突き当てられている。これにより、転がり軸受10,20の内輪11,21間には、スペーサ部材33の軸方向の長さに応じた隙間が形成されている。
このように構成された転がり軸受装置1は、内輪11,21どうしが相互に近接するように内輪21を軸方向に押圧した状態で、内輪21がシャフト31に位置決め固定されている。これにより、転がり軸受装置1は、内輪11,21および外輪13,23と転動体15,25とが隙間なく接触し、転がり軸受10,20に予圧が付加された状態が維持されている。
この転がり軸受装置1は、シャフト31を軸回りに回転させると、内輪11,21と外輪13,23との間で転動体15,25が転動することにより、シャフト31に固定された内輪11,21がシャフト31と共に外輪13,23に対して軸回りに回転するようになっている。
以下、転がり軸受装置1の仮組み状態、例えば、第1転がり軸受10はシャフト31のフランジ部31bに内輪11が突き当てられ、スペーサ33は外輪21上に配置され、第1転がり軸受10は内輪21にシャフト31が嵌合されているもののスペーサ33に外輪23が突き当てられる前まで組み立てられた状態を転がり軸受装置組立体1Aという。
次に、本実施形態に係る転がり軸受装置の製造方法について説明する。
本実施形態に係る転がり軸受装置1の製造方法は、転がり軸受装置組立体1Aの第2転がり軸受20の内輪21を内輪11,21どうしが相互に近接する方向に押し込む押し込み工程と、押し込み工程により内輪21を押し込む押し込み力を測定する測定工程とを含んでいる。そして、測定工程により測定された内輪21の押し込み力の変化量が所定値にほぼ達した場合に、押し込み工程による内輪21の押し込みを終了するようになっている。
押し込み工程は、図2に示されるように、内輪21を押し込み始めてから測定工程により測定される押し込み力の増加量が所定の閾値を超える直前までの予圧付加前期間と、押し込み力の増加量が所定の閾値を超えた直後から内輪21の押し込みを終了するまでの予圧付加中期間とに分けられる。以下、予圧付加前期間に内輪21を押し込む作業をガタつめ工程といい、予圧付加中期間に内輪21を押し込む作業を予圧付加工程という。
本実施形態に係る転がり軸受装置の製造方法においては、図3に示すような製造装置40を用いて転がり軸受装置1が製造される。
製造装置40は、転がり軸受装置組立体1Aを支持する受け台(支持部)41と、受け台41により支持された転がり軸受装置組立体1Aの内輪21を軸方向に押し込む内輪プッシャー(押し込み部)43と、内輪プッシャー43を軸方向に進退させる第1アクチュエータ(第1駆動部)45Aおよびリ第2アクチュエータ(第2駆動部)45Bと、内輪21の押し込み力を測定するロードセル(測定部)47と、これらのアクチュエータ45A,45Bを制御する制御装置(制御部)49とを備えている。
受け台41には、シャフト31のフランジ部31b側の端面を固定することができるようになっている。これにより、受け台41は、シャフト31を直立状態に配して転がり軸受装置組立体1Aを支持することができるようになっている。
内輪プッシャー43は、第1アクチュエータ45Aに接続された円柱形状の本体部43aと、本体部43aから軸方向に突出する円環形状の接触部43bとを備えている。接触部43bは、第2転がり軸受20の内輪21の軸方向の端面と略等しい形状および寸法に形成された接触面を有している。
第1アクチュエータ45Aとしては、例えば、圧電素子が用いられる。この第1アクチュエータ45Aは、内輪プッシャーの本体部43aに接続されており、制御装置49により所定の第1変位量で内輪プッシャー43を軸方向に移動させることができるようになっている。
第2アクチュエータ45Bとしては、例えば、リニアモータが用いられる。第2アクチュエータ45Bは第1アクチュエータ45Aに接続されている。この第2アクチュエータ45Bは、制御装置49により、第1アクチュエータ45Aの第1変位量よりも大きく総変位量よりも小さい第2変位量で、第1アクチュエータ45Aによる内輪プッシャー43の移動方向と同一方向に第1アクチュエータ45Aを移動させることができるようになっている。
ロードセル47は、受け台41に接続されている。このロードセル47は、受け台41により支持された転がり軸受組立体1Aの内輪21が内輪プッシャー43により内輪11,21どうしが近接する方向に押し込まれると、受け台41と内輪プッシャー43との間に発生する内輪21の押し込み力を測定することができるようになっている。
また、ロードセル47は、測定工程において、押し込み工程の予圧付加前期間と予圧付加中期間とを通して、内輪21の押し込みが停止している最中に内輪21の押し込み力を測定するようになっている。また、ロードセル47は、内輪21の押し込み力を測定すると、その測定値を制御装置49に送るようになっている。
制御装置49は、内輪プッシャー43を移動させる駆動信号を第1アクチュエータ45Aと第2アクチュエータ45Bとに選択的に送ることができるようになっている。例えば、制御装置49は、第1アクチュエータ45Aの駆動だけでは内輪21を押し込む量が足りない場合に、第2アクチュエータ45Bにより第1アクチュエータ45Aを一旦移動させた状態で第1アクチュエータ45Aを駆動させるようになっている。これにより、内輪21を押し込む量の微調整を容易にし、所望のトルクを満たすように転がり軸受10,20に簡易かつ精度よく予圧をかけることができる。
この制御装置49は、押し込み工程において、予圧付加前期間と予圧付加中期間とを通して、内輪21を所定量押し込むとその押し込みを一旦停止するようにアクチュエータ45A,45Bを駆動させるようになっている。また、制御装置49は、予圧付加期間中には、一定の押し込み力で内輪21を押し込むようになっている。
また、制御装置49は、測定工程において、押し込み工程の予圧付加前期間中、すなわち、ガタつめ工程中は、ロードセル47から送られてくる複数回にわたり測定された内輪21の押し込み力の測定値の近似曲線を作成し、作成した近似曲線に基づいて内輪21の押し込み力を算出するようになっている。以下、近似曲線に基づいて算出した内輪21の押し込み力を「計算値」という。
また、制御装置49は、算出した計算値から内輪21の押し込み力の最新の測定値を減算して、内輪21の押し込み力の増加量を算出するようになっている。
また、制御装置49は、作成した近似曲線の95%信頼区間の上限値または下限値を所定の閾値として設定し、内輪21の押し込み力の増加量が所定の閾値を超えるか否かを判断するようになっている。このようにすることで、作成した近似曲線に対して、加工のヒキメの影響による内輪21の押し込み力の周期的な変動や定常的な測定ノイズよりも十分に大きな変化が最新の測定値にあった場合、すなわち、過去の測定値に対して、最新の測定値に不連続な変化があった場合に、最新の測定値が近似曲線の95%信頼区間(閾値)を超えることになる。したがって、内輪21および外輪23と転動体25とが接触(ガタつめ)して内輪21の押し込み力が急激に上昇したことを検出することができる。
また、制御装置49は、測定工程において、押し込み工程の予圧付加中期間中、すなわち、予圧付加工程中は、予圧付加前期間中にロードセル47から送られてきた内輪21の押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値から、予圧付加中期間にロードセル47により測定された内輪21押し込み力の測定値を減算して、内輪21の押し込み力の変化量を算出するようになっている。このようにすることで、シャフト31の外径や内輪21の内径の軸方向のわずかな変化(テーパ)による押し込み力のなだらかな変化が近似曲線に近似されることにより、加工のヒキメの影響による内輪21の押し込み力の周期的な変動や定常的な測定ノイズがあった場合でも、その影響を除去することができる。
そして、制御装置49は、予圧付加工程において、内輪21の押し込み力の変化量が所定値にほぼ達した場合に、第1アクチュエータ45Aの駆動および第2アクチュエータ45Bの駆動を終了するようになっている。
このように構成された転がり軸受装置の製造方法および製造装置について以下に説明する。
本実施形態に係る転がり軸受装置の製造方法および製造装置40により転がり軸受装置1を製造するには、まず、図4に示すように、転がり軸受装置組立体1Aのシャフト31を受け台41に固定し、受け台41により転がり軸受装置1Aを支持させる。
そして、本実施形態に係る製造装置40を内輪プッシャー43の移動方向が転がり軸受装置組立体1Aの軸方向に一致するように配し、第2転がり軸受20の内輪21の軸方向の端面に内輪プッシャー43の接触部43bの接触面を接触させる。
この状態で、ガタつめ工程、予圧付加工程の順に実施する。
まず、ガタつめ工程では、図5のフローチャートに示されるように、制御装置49によりアクチュエータ45A,45Bが選択的に駆動されて、内輪プッシャー43により内輪21が内輪11に近接する方向に所定量押し込まれる(ステップSA1、押し込み工程)。
内輪21が所定量押し込まれると、制御装置49によりアクチュエータ45A,45Bの駆動が一旦停止され、内輪21の押し込みが一旦停止する(ステップSA2)。内輪21の押し込みが停止したら、受け台41と内輪プッシャー43との間に発生する内輪21の押し込み力がロードセル47により測定される(ステップSA3、測定工程)。ロードセル47により測定された内輪21の押し込み力の測定値は制御装置49に送られる。
次いで、制御装置49により、最初は予め記憶されている過去のデータの内輪21の押し込み力の近似曲線から内輪21の押し込み力(計算値)が算出される(ステップSA4、測定工程)。そして、制御装置49により、算出した計算値から内輪21の押し込み力の最新の測定値が減算され、内輪21の押し込み力の増加量(差分)が算出される(ステップSA5、測定工程)。
次いで、制御装置49により、算出した内輪21の押し込み力の増加量、すなわち、内輪21の押し込み力の計算値と測定値との差分が所定の閾値よりも大きいか所定の閾値以下かが判断される(ステップSA6)。差分が所定の閾値以下の場合は、ステップSA1に戻る。
ステップSA1〜ステップSA6を繰り返すと、内輪21の押し込みとその押し込み力の測定(ステップSA1〜SA3)が行われてロードセル47から制御装置49に測定値が送られてくる度に、制御装置49により、その測定値に基づいて内輪21の押し込み力の測定値の近似曲線が作成される。そして、制御装置49により、その近似曲線に基づいて計算値が算出され(ステップSA4)、算出した計算値と測定値との差分により内輪21の押し込み力の増加量が算出される(ステップSA5、測定工程)。
これにより、転がり軸受10,20に予圧がかかり始める直前までは、押し込み力の変動を抑制して内輪21をほぼ一定の押し込み力でスムーズに押し込むことができる。したがって、図2に示すように、ガタつめ工程においては押し込み力が略一定の近似曲線となる。
続いて、ステップSA6において、制御装置49により、計算値と測定値との差分により算出された内輪21の押し込み力の増加量が所定の閾値よりも大きいと判断されると(ステップSA6「YES」)、ガタつめ工程が終了して予圧付加工程に移る。ガタつめ工程中に作成された内輪21の押し込み力の最終の近似曲線は制御装置49により記憶される。図6は、ガタつめ工程終了後の転がり軸受装置1とその製造装置40の様子を示している。
予圧付加工程では、図7のフローチャートに示されるように、ガタつめ工程と同様に、制御装置49によりアクチュエータ45A,45Bが選択的に制御されて、内輪プッシャー43により内輪21が一定の速度および一定の時間間隔で押し込まれる(ステップSB1、押し込み工程)。
内輪21が所定量押込まれると、制御装置49によりアクチュエータ45A,45Bの駆動が停止されて内輪21の押し込みが一旦停止し(ステップSB2)、ロードセル47により内輪21の押し込み力が測定される(ステップSB3、測定工程)。
次いで、制御装置49により、ガタつめ工程中に作成した内輪21の押し込み力の最終の近似曲線に基づいて、内輪21の押し込み力が算出される(ステップSB4、測定工程)。以下、最終の近似曲線に基づいて算出された内輪21の押し込み力を「基準値」という。続いて、制御装置49により、算出した基準値から内輪21の押し込み力の最新の測定値が減算され、内輪21の押し込み力の変化量(差分)が算出される(ステップSB5、測定工程)。
次いで、制御装置49により、算出した内輪21の押し込み力の変化量、すなわち、基準値と測定値との差分が所定値にほぼ達したか所定値未満かが判断される(ステップSB6)。制御装置49により、差分が所定値未満と判断されると、ステップSB1に戻る。一方、制御装置49により、差分が所定値にほぼ達したと判断されると(ステップSB6「YES」)、制御装置49によるアクチュエータ45A,45Bの駆動が終了する。
これにより、内輪21の押し込みが終了し、予圧付加工程が終了する。図8は予圧付加工程終了時の転がり軸受装置1との製造装置40を示している。この転がり軸受装置1を製造装置40から取り外すと、転がり軸受10,20に予圧がかけられた転がり軸受装置1が完成する。
以上説明したように本実施形態に係る転がり軸受装置の製造方法および製造装置によれば、測定工程により測定された内輪21の押し込み力の変化量が所定値にほぼ達した場合に押し込み工程による内輪21の押し込みを終了することで、内輪21の内径とシャフト31の外径の差、すなわち、締め代が相違することにより内輪21の押し込み力が変化した場合でも、2つの転がり軸受10,20に所望の予圧量を付加することができる。
したがって、共振周波数を測定しながらその周波数が一定になるように予圧をかける従来の製造方法のようにフーリエ変換や掃引するのにかかる時間を省くことができる。これにより、転がり軸受10,20に短時間で所望の予圧を付加して、トルクのばらつきを低減した転がり軸受装置1を簡易に製造することができる。
本実施形態においては、予圧付加工程において、一定の押し込み力で内輪21の押し込みを繰り返すこととしたが、これに代えて、制御装置49が、予圧付加工程において、内輪21の押し込みを一旦停止するごとに、すなわち、ロードセル47により内輪21の押し込み力が測定されるごとに(測定工程)、内輪21を押し込む量を徐々に低減していくこととしてもよい(押し込み工程)。このようにすることで、所望の予圧量に近づくに従い内輪21を押し込む量を微調整でき、押し込み過ぎを防止することができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係る転がり軸受装置の製造方法および製造装置について説明する。
本実施形態に係る転がり軸受装置1の製造方法は、ロードセル47による内輪21の押し込み力の測定タイミングが第1実施形態と異なる。転がり軸受装置の製造装置40に関しては第1実施形態と共通である。
以下、第1実施形態に係る転がり軸受装置の製造方法および製造装置40と構成を共通する箇所には、同一符号を付して説明を省略する。
制御装置49は、押し込み工程において、予圧付加前期間と予圧付加中期間とを通して一定の速度で内輪21を押し込むようになっている(押し込み工程)。
ロードセル47は、測定工程において、押し込み工程の予圧付加前期間と予圧付加中期間とを通して、内輪21が押し込まれている最中にその押し込み力を測定するようになっている。また、ロードセル47は、予圧付加中期間中には、一定の測定間隔で内輪21の押し込み力を測定するようになっている。
このように構成された転がり軸受装置の製造方法および製造装置40の作用について説明する。
本実施形態に係る転がり軸受装置の製造方法および製造装置40により転がり軸受装置1を製造するには、ガタつめ工程では、まず、図9のフローチャートに示されるように、制御装置49によりアクチュエータ45A,45Bが選択的に駆動されて、内輪プッシャー43により内輪21が内輪11に近接する方向に一定の速度で押し込まれる(ステップSC1)。
そして、内輪21が一定の速度で押し込まれながら、受け台41と内輪プッシャー43との間に発生する内輪21の押し込み力がロードセル47により測定され(ステップSC2、測定工程)、測定値がロードセル47から制御装置49に送られる。
次いで、制御装置49により、最初は予め記憶されている過去のデータの内輪21の押し込み力の近似曲線に基づいて内輪21の押し込み力が算出され(ステップSA4、測定工程)、算出した計算値と内輪21の押し込み力の最新の測定値との差分により、内輪21の押し込み力の増加量が算出される(ステップSA5、測定工程)。制御装置49により、差分が所定の閾値以下と判断されると(ステップSA6「NO」)、ステップSC2に戻る。
本実施形態においても、ステップSC1〜ステップSA6を繰り返すと、内輪21の押し込み力の測定(ステップSC2)が行われてロードセル47から測定値が送られてくる度に、制御装置49により測定値に基づいて内輪21の押し込み力の測定値の近似曲線が作成される。そして、制御装置49により、その近似曲線に基づいて計算値が算出され(ステップSA4、測定工程)、算出した計算値と測定値との差分により内輪21の押し込み力の増加量が算出される(ステップSA5、測定工程)。
続いて、ステップSA6において、制御装置49により、計算値と測定値との差分により算出された内輪21の押し込み力の増加量が所定の閾値よりも大きいと判断されると(ステップSA6「YES」)、ガタつめ工程が終了して最終の近似曲線が記憶されて予圧付加工程に移る。
予圧付加工程では、図10のフローチャートに示されるように、ガタつめ工程から継続して内輪21が内輪11に近接する方向に一定の速度で押し込まれ、その最中に受け台41と内輪プッシャー43との間に発生する内輪21の押し込み力がロードセル47により測定される(ステップSD1、測定工程)。
次いで、制御装置49により、ガタつめ工程中に形成された内輪21の押し込み力の最終の近似曲線に基づいて内輪21の押し込み力(基準値)が算出され(ステップSB4、測定工程)、算出した基準値と測定値との差分により内輪21の押し込み力の変化量が算出される(ステップSB5、測定工程)。
次いで、制御装置49により、算出した内輪21の押し込み力の変化量(差分)が所定値未満と判断されると(ステップSB6「NO」)ステップSD1に戻る。一方、制御装置49により、内輪21の押し込み力の変化量(差分)が所定値にほぼ達したと判断されると(ステップSB6「YES」)、アクチュエータ45A,45Bの駆動が停止して内輪21の押し込みが終了し(ステップSD2)、予圧付加工程が終了する。これにより、転がり軸受10,20に予圧がかけられた転がり軸受装置1が完成する。
以上説明したように本実施形態に係る転がり軸受装置の製造方法および製造装置によれば、内輪21の押し込みを一旦停止してからその押し込み力を測定する場合と同様に、内輪21の押し込み速度の変化に起因する押し込み力の変動を受けることなく押し込み力を測定し、内輪21の押し込み力を精度よく調整することができる。
本実施形態においては、予圧付加工程において、ロードセル47が一定の測定間隔で内輪21の押し込み力を測定することしたが、これに代えて、ロードセル47が、予圧付加工程において、内輪12の押し込み力の測定間隔を徐々に短くしていくこととしてもよい。このようにすることで、所望の予圧量に近づくに従い内輪21の押し込み力の変化に迅速に対応し、押し込み過ぎを防止することができる。
上記各実施形態は以下のように変形することができる。
上記各実施形態においては、制御装置49が、測定工程において、予圧付加前期間中に複数回にわたり測定された押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値と予圧付加中期間に測定した押し込み力の測定値との差分により内輪21の押し込み力の変化量を算出することとした。これに対して、第1変形例としては、制御装置49が、測定工程において、予圧付加中期間においても複数回にわたり測定された押し込み力の測定値の近似曲線を作成して、その近似曲線に基づいて内輪の押し込み力の計算値を算出することとしてもよい。そして、予圧付加前期間中に複数回にわたり測定された押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値から、予圧付加中期間に複数回にわたり測定された押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値を減算して、その差分により内輪21の押し込み力の変化量を算出することとしてもよい。このようにすることで、測定ノイズの影響を抑え、予圧量を精度よく調整することができる。
また、第2変形例としては、制御装置49が、測定工程において、予圧付加前期間中に複数回にわたり測定された押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値と予圧付加中期間に測定された押し込み力の測定値との差分と、予圧付加前期間中に複数回にわたり測定された押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値と予圧付加中期間に複数回にわたり測定された押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値との差分を比較し、これらの差分の大きい方を内輪21の押し込み力の変化量とすることとしてもよい。このようにすることで、内輪21の押し込み過ぎを防止し、予圧量を精度よく調整することができる。
また、上記各実施形態においては、軸部材として、嵌合部31aが均等な径寸法を有するシャフト31を例示して説明したが、第3変形例としては、図11〜図13に示すように、軸方向の位置に応じて径寸法が異なる嵌合部131aを有するシャフト131を採用することとしてもよい。
例えば、シャフト131は、嵌合部131aが、軸方向の両端を形成する径寸法が大きい厚肉部131cと、両厚肉部131cの間に配され厚肉部131cよりも径寸法が小さい薄肉部131dとを有し、嵌合部131aの両厚肉部131cが内輪11,21にそれぞれ圧入状態で嵌合され、薄肉部131dが内輪11,21との間に径方向に隙間を有することとしてもよい。
この場合、内輪11,21とシャフト31との相対位置によって圧入に要する力が変化する。そのため、例えば、図14に示すように、ガタつめ工程では内輪21の押し込み力が徐々に低下していく近似曲線となる。このような場合でも、2つの転がり軸受10,20に所望の予圧量を付加することができる。
以上、本発明の各実施形態およびその変形例について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、本発明を上記の各実施形態および変形例に適用したものに限定されることなく、これらの実施形態および変形例を適宜組み合わせた実施形態に適用してもよく、特に限定されるものではない。
また、上記各実施形態においては、予圧付加工程において、制御装置49が、ロードセル47から測定値が送られてくる度に、ガタつめ工程において作成した最終の近似曲線に基づいて基準値を算出することとしたが(例えば、図7および図10のステップSB4参照。)、これに代えて、制御装置49が、ガタつめ工程から予圧付加工程に移る際に、ガタつめ工程において作成した最終の近似曲線に基づいて基準値を算出して記憶しておくこととしてもよい。このようにすることで、予圧付加工程において、記憶している基準値から測定値を減算すればよく、ステップSB4を省略することができる。
また、上記各実施形態およびその変形例においては、シャフト31を備える転がり軸受装置1を製造する場合を例示して説明したが、例えば、転がり軸受10,20の各外輪11,21を圧入状態で嵌合させたスリーブ(図示略、嵌合部材)を備える転がり軸受装置を製造することもできる。その場合は、外輪23を押し込んで転がり軸受10,20に予圧をかけることもできる。スリーブは、外輪13,23を嵌合させる領域が均一な直径を有することとしてもよい。
外輪23を押し込む場合は、製造装置40が、内輪プッシャー43に代えて、2つの転がり軸受10,20の外輪13,23どうしが軸方向に近接する方向に外輪23を押し込む外輪プッシャー(図示略、押し込み部)を備えることとすればよい。外輪プッシャーとしては、接触部が、第2転がり軸受20の外輪23の軸方の端面と略等しい形状および寸法の円環形状に形成された接触面を有することとすればよい。
また、ロードセル47は、上述した内輪21の押し込み力を測定する場合と同様にして、外輪23の押し込み力を測定することとすればよい。また、制御装置49は、上述した内輪21を押し込む場合と同様にして、アクチュエータ45A,45Bを制御して外輪23を押し込むこととすればよい。
また、製造方法は、転がり軸受装置組立体の外輪23を、外輪23どうしが軸方向に相互に近接する方向に押し込む押し込み工程と、押し込み工程により外輪23を押し込む押し込み力を測定する測定工程とを含み、測定工程により測定された外輪23の押し込み力の変化量が所定値にほぼ達した場合に、押し込み工程による外輪23の押し込みを終了することとすればよい。
この場合、押し込み工程は、上述した内輪21を押し込む場合と同様にして外輪23を押し込むこととすればよい。また、測定工程は、上述した内輪21の押し込み力を測定する場合と同様にして外輪23の押し込み力を測定することとすればよい。
1 転がり軸受装置
1A 転がり軸受装置組立体
10 第1転がり軸受
11,21 内輪
13,23 外輪
15,25 転動体
20 第2転がり軸受
31 シャフト(軸部材)
41 受け台(支持部)
43 内輪プッシャー(押し込み部)
45A 第1アクチュエータ―(第1駆動部)
45B 第2アクチュエータ―(第2駆動部)
47 ロードセル(測定部)
49 制御装置(制御部)

Claims (32)

  1. 軸方向に間隔をあけて同軸に配列される2つの転がり軸受の内輪に軸部材が圧入状態で嵌合された転がり軸受装置組立体の前記内輪を、該内輪どうしが軸方向に相互に近接する方向に押し込む押し込み工程と、
    該押し込み工程により前記内輪を押し込む押し込み力を測定する測定工程とを含み、
    該測定工程により測定された前記内輪の押し込み力の変化量が所定値にほぼ達した場合に、前記押し込み工程による前記内輪の押し込みを終了する転がり軸受装置の製造方法。
  2. 前記内輪に嵌合される領域が均一な直径を有する前記軸部材を用いる請求項1に記載の転がり軸受装置の製造方法。
  3. 前記押し込み工程が、前記内輪を押し込み始めてから前記測定工程により測定される押し込み力の増加量が所定の閾値を超える直前までの予圧付加前期間と、前記押し込み力の増加量が所定の閾値を超えた直後から前記内輪の押し込みを終了するまでの予圧付加中期間とを通して、前記測定工程により押し込み力を測定する間は前記内輪の押し込みを一旦停止する請求項1または請求項2に記載の転がり軸受装置の製造方法。
  4. 前記押し込み工程が、前記予圧付加期間中は、前記測定工程により前記内輪の押し込み力を測定するごとに、該内輪を押し込む量を徐々に低減していく請求項3に記載の転がり軸受装置の製造方法。
  5. 前記押し込み工程が、前記内輪を押し込み始めてから前記測定工程により測定される押し込み力の増加量が所定の閾値を超える直前までの予圧付加前期間と、前記押し込み力の増加量が所定の閾値を超えた直後から前記内輪の押し込みを終了するまでの予圧付加中期間とを通して一定の速度で前記内輪を押し込み、
    前記測定工程が、前記押し込み工程により前記内輪を押し込んでいる最中の押し込み力を測定する請求項1または請求項2に記載の転がり軸受装置の製造方法。
  6. 前記測定工程が、前記予圧付加期間中は前記内輪の押し込み力の測定間隔を徐々に短くしていく請求項5に記載の転がり軸受装置の製造方法。
  7. 軸方向に間隔をあけて同軸に配列される2つの転がり軸受の外輪を嵌合部材に圧入状態で嵌合させた転がり軸受装置組立体の前記外輪を、該外輪どうしが軸方向に相互に近接する方向に押し込む押し込み工程と、
    該押し込み工程により前記外輪を押し込む押し込み力を測定する測定工程とを含み、
    該測定工程により測定された前記外輪の押し込み力の変化量が所定値にほぼ達した場合に、前記押し込み工程による前記外輪の押し込みを終了する転がり軸受装置の製造方法。
  8. 前記外輪を嵌合する領域が均一な内径を有する前記嵌合部材を用いる請求項7に記載の転がり軸受装置の製造方法。
  9. 前記押し込み工程が、前記外輪を押し込み始めてから前記測定工程により測定される押し込み力の増加量が所定の閾値を超える直前までの予圧付加前期間と、前記押し込み力の増加量が所定の閾値を超えた直後から前記外輪の押し込みを終了するまでの予圧付加中期間とを通して、前記測定工程により押し込み力を測定する間は前記外輪の押し込みを一旦停止する請求項7または請求項8に記載の転がり軸受装置の製造方法。
  10. 前記押し込み工程が、前記予圧付加期間中は、前前記測定工程により前記外輪の押し込み力を測定するごとに、該外輪を押し込む量を徐々に低減していく請求項9に記載の転がり軸受装置の製造方法。
  11. 前記押し込み工程が、前記外輪を押し込み始めてから前記測定工程により測定される押し込み力の増加量が所定の閾値を超える直前までの予圧付加前期間と、前記押し込み力の増加量が所定の閾値を超えた直後から前記外輪の押し込みを終了するまでの予圧付加中期間とを通して一定の速度で前記外輪を押し込み、
    前記測定工程が、前記押し込み工程により前記外輪を押し込んでいる最中の押し込み力を測定する請求項7または請求項8に記載の転がり軸受装置の製造方法。
  12. 前記測定工程が、前記予圧付加期間中は前記外輪の押し込み力の測定間隔を徐々に短くしていく請求項11に記載の転がり軸受装置の製造方法。
  13. 前記測定工程が、前記予圧付加前期間中は、複数回にわたり測定した押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値と押し込み力の最新の測定値との差分により前記押し込み力の増加量を算出する請求項3から請求項6および請求項9から請求項12のいずれかに記載の転がり軸受装置の製造方法。
  14. 前記予圧付加前期間中に複数回にわたり測定した押し込み力の測定値の近似曲線の95%信頼区間の上限値または下限値を前記所定の閾値とする請求項3から請求項6および請求項9から請求項13のいずれかに記載の転がり軸受装置の製造方法。
  15. 前記測定工程が、前記予圧付加前期間中に複数回にわたり測定した押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値と前記予圧付加中期間に測定した押し込み力の測定値との差分により前記押し込み力の変化量を算出する請求項3から請求項6および請求項9から請求項14のいずれかに記載の転がり軸受装置の製造方法。
  16. 前記測定工程が、前記予圧付加前期間中に複数回にわたり測定した押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値と前記予圧付加中期間に複数回にわたり測定した押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値との差分により前記押し込み力の変化量を算出する請求項3から請求項6および請求項9から請求項14のいずれかに記載の転がり軸受装置の製造方法。
  17. 前記測定工程が、前記予圧付加前期間中に複数回にわたり測定した押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値と前記予圧付加中期間に測定した押し込み力の測定値との差分と、前記予圧付加前期間中に複数回にわたり測定した押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値と前記予圧付加中期間に複数回にわたり測定した押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値との差分の大きい方を前記押し込み力の変化量とする請求項3から請求項6および請求項9から請求項14のいずれかに記載の転がり軸受装置の製造方法。
  18. 同軸に配置された相対回転可能な内輪と外輪を有し軸方向に間隔をあけて同軸に配列される2つの転がり軸受と、該2つの転がり軸受の各前記内輪に圧入状態で嵌合された軸部材とを備える転がり軸受装置組立体を支持する支持部と、
    前記2つの転がり軸受の前記内輪どうしが軸方向に近接する方向に該内輪を押し込む押し込み部と、
    所定の第1変位量で前記支持部と前記押し込み部とを前記軸方向に相対的に移動可能な第1駆動部と、
    該第1駆動部の前記第1変位量よりも大きく総変位量よりも小さい第2変位量で、前記支持部と前記第1駆動部とを前記軸方向に相対的に移動可能な第2駆動部と、
    前記支持部と前記押し込み部との間に発生する前記内輪の押し込み力を測定する測定部と、
    前記第1駆動部の駆動および前記第2駆動部の駆動を制御し、前記測定部により測定された前記内輪の押し込み力の変化量が所定値にほぼ達した場合に、前記第1駆動部の駆動および前記第2駆動部の駆動を終了する制御部とを備える転がり軸受装置の製造装置。
  19. 前記制御装置が、前記内輪を押し込み始めてから前記測定部により測定される押し込み力の増加量が所定の閾値を超える直前までの予圧付加前期間と、前記押し込み力の増加量が所定の閾値を超えた直後から前記内輪の押し込みを終了するまでの予圧付加中期間とを通して、前記測定部により押し込み力を測定する間は前記内輪の押し込みを一旦停止する請求項18に記載の転がり軸受装置の製造装置。
  20. 前記制御装置が、前記予圧付加期間中は、前記測定部により前記内輪の押し込み力を測定するごとに、該内輪を押し込む量を徐々に低減していく請求項19に記載の転がり軸受装置の製造装置。
  21. 前記制御部が、前記内輪を押し込み始めてから前記測定部により測定される押し込み力の増加量が所定の閾値を超える直前までの予圧付加前期間と、前記押し込み力の増加量が所定の閾値を超えた直後から前記内輪の押し込みを終了するまでの予圧付加中期間とを通して一定の速度で前記内輪を押し込み、
    前記測定部が、前記内輪を押し込んでいる最中の押し込み力を測定する請求項18に記載の転がり軸受装置の製造装置。
  22. 前記測定部が、前記予圧付加期間中は前記内輪の押し込み力の測定間隔を徐々に短くしていく請求項21に記載の転がり軸受装置の製造装置。
  23. 同軸に配置された相対回転可能な内輪と外輪を有し軸方向に間隔をあけて同軸に配列される2つの転がり軸受と、該2つの転がり軸受の各前記外輪を圧入状態で嵌合させた嵌合部材とを備える転がり軸受装置組立体を支持する支持部と、
    前記2つの転がり軸受の前記外輪どうしが軸方向に近接する方向に該外輪を押し込む押し込み部と、
    所定の第1変位量で前記支持部と前記押し込み部とを前記軸方向に相対的に移動させる第1駆動部と、
    該第1駆動部の前記第1変位量よりも大きく総変位量よりも小さい第2変位量で、前記支持部と前記第1駆動部とを前記軸方向に相対的に移動させる第2駆動部と、
    前記支持部と前記押し込み部との間に発生する前記外輪の押し込み力を測定する測定部と、
    前記第1駆動部の駆動および前記第2駆動部の駆動を制御し、前記測定部により測定された前記外輪の押し込み力の変化量が所定値にほぼ達した場合に、前記第1駆動部の駆動および前記第2駆動部の駆動を終了する制御部とを備える転がり軸受装置の製造装置。
  24. 前記制御装置が、前記外輪を押し込み始めてから前記測定部により測定される押し込み力の増加量が所定の閾値を超える直前までの予圧付加前期間と、前記押し込み力の増加量が所定の閾値を超えた直後から前記外輪の押し込みを終了するまでの予圧付加中期間とを通して、前記測定部により押し込み力を測定する間は前記外輪の押し込みを一旦停止する請求項23に記載の転がり軸受装置の製造装置。
  25. 前記制御装置が、前記予圧付加期間中は、前前記測定部により前記外輪の押し込み力を測定するごとに、該外輪を押し込む量を徐々に低減していく請求項24に記載の転がり軸受装置の製造装置。
  26. 前記制御装置が、前記外輪を押し込み始めてから前記測定部により測定される押し込み力の増加量が所定の閾値を超える直前までの予圧付加前期間と、前記押し込み力の増加量が所定の閾値を超えた直後から前記外輪の押し込みを終了するまでの予圧付加中期間とを通して一定の速度で前記外輪を押し込み、
    前記測定部が、前記外輪を押し込んでいる最中の押し込み力を測定する請求項23に記載の転がり軸受装置の製造装置。
  27. 前記測定部が、前記予圧付加期間中は前記外輪の押し込み力の測定間隔を徐々に短くしていく請求項26に記載の転がり軸受装置の製造装置。
  28. 前記測定部が、前記予圧付加前期間中は、複数回にわたり測定した押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値と押し込み力の最新の測定値との差分により前記押し込み力の増加量を算出する請求項19から請求項22および請求項24から請求項27のいずれかに記載の転がり軸受装置の製造装置。
  29. 前記予圧付加前期間中に複数回にわたり測定した押し込み力の測定値の近似曲線の95%信頼区間の上限値または下限値を前記所定の閾値とする請求項19から請求項22および請求項24から請求項28のいずれかに記載の転がり軸受装置の製造装置。
  30. 前記制御装置が、前記予圧付加前期間中に複数回にわたり測定した押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値と前記予圧付加中期間に測定した押し込み力の測定値との差分により前記押し込み力の変化量を算出する請求項19から請求項22および請求項24から請求項29のいずれかに記載の転がり軸受装置の製造装置。
  31. 前記制御装置が、前記予圧付加前期間中に複数回にわたり測定した押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値と前記予圧付加中期間に複数回にわたり測定した押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値との差分により前記押し込み力の変化量を算出する請求項19から請求項22および請求項24から請求項29のいずれかに記載の転がり軸受装置の製造装置。
  32. 前記制御装置が、前記予圧付加前期間中に複数回にわたり測定した押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値と前記予圧付加中期間に測定した押し込み力の測定値との差分と、前記予圧付加前期間中に複数回にわたり測定した押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値と前記予圧付加中期間に複数回にわたり測定した押し込み力の測定値の近似曲線に基づく計算値との差分の大きい方を前記押し込み力の変化量とする請求項19から請求項22および請求項24から請求項29のいずれかに記載の転がり軸受装置の製造装置。
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