JP2014152687A - バルブタイミング可変機構の製造方法 - Google Patents

バルブタイミング可変機構の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】内燃機関に組み付けられたバルブタイミング可変機構におけるロックピンと穴とのクリアランスのばらつきを抑制できるバルブタイミング可変機構の製造方法を提供する。
【解決手段】第1工程でロータ3をハウジング4に対し径方向に片寄せした状態でロックピン20と穴19とのクリアランスが適正範囲内の値に調整された後、第2工程でロータ3をハウジング4に対し第1工程での片寄せ方向と同方向に片寄せした状態でロータ3がカムシャフト2の端面に固定される。これにより、第2工程でロータ3をカムシャフト2の端面に固定したとき、ハウジング4に対するロータ3の径方向についての相対位置が第1工程を実行したときの状態からずれることは抑制される。その結果、上記ずれが生じるときのずれ量に対応して、ロックピン20と穴19とのクリアランスにばらつきが生じることも抑制される。
【選択図】図7

Description

本発明は、バルブタイミング可変機構の製造方法に関する。
特許文献1に示されるように、内燃機関のバルブタイミング可変機構は、クランクシャフトからの回転伝達を受けるハウジングと、そのハウジング内に設けられてカムシャフトと一体回転しつつ同ハウジングに対し回転方向について相対移動可能なロータとを備えている。このバルブタイミング可変機構のハウジングに対するロータの回転方向についての相対移動を通じて、クランクシャフトに対するカムシャフトの相対回転位相が変更されることにより、カムシャフトの回転に伴って開閉動作する機関バルブの開閉タイミング(バルブタイミング)が可変とされる。
上記バルブタイミング可変機構は、ハウジングに対するロータの回転方向についての相対移動を禁止したり許可したりするロック機構を備えている。このロック機構は、ハウジングとロータとのうちの一方に設けられた穴に対し他方に設けられたロックピンを没入させることによりハウジングに対するロータの相対移動を禁止する一方で、上記穴に没入されたロックピンを同穴から抜き出すことによりハウジングに対するロータの相対移動を許可する。上記ロック機構が設けられたバルブタイミング可変機構の内燃機関への組み付けを含む製造は、例えば以下のように行われる。
すなわち、まず第1工程として、形成後のバルブタイミング可変機構におけるロックピンを穴に没入したときの両者のクリアランスが適正範囲内の値となるよう、そのクリアランスの調整が行われる。ここで、同クリアランスが適正範囲よりも小さい場合にはロックピンを穴に没入したり抜き出したりすることが困難になり、上記クリアランスが適正範囲よりも大きい場合にはロックピンを穴に没入させたときにハウジングに対するロータの相対移動を適切に禁止することが困難になる。このため、バルブタイミング可変機構では、ロック機構におけるロックピンと穴とのクリアランスを適正範囲内の値とすることが重要になる。上記クリアランスは、ロックピンにおける穴に没入する部分に嵌め込まれる円環状の調整ブッシュの径方向厚さを変更することによって調整可能である。このため、第1工程では、ロックピンにおける穴に没入する部分に嵌め込まれる調整ブッシュを径方向厚さの異なるものに適宜交換することにより、ロックピン(正確には調整ブッシュ)の外周面と穴の内周面とのクリアランスが適正範囲内の値に調整される。
続いて、第2工程として、上記第1工程を行った後にハウジングをカムシャフトの外周面に対し周方向に変位可能な状態とし、その状態のもとでハウジング内に設けられたロータをカムシャフトの端面に固定する。これにより、カムシャフトに対する軸線方向及び径方向についてのハウジングの変位が規制されるとともに、カムシャフトの外周面に対する周方向についてのハウジングの変位が許容される。更に、ハウジング内のロータがカムシャフトと一体回転可能となり、且つ、ハウジングに対し回転方向について相対移動可能となる。
特開平2006−9673公報
ところで、第1工程でロックピンと穴とのクリアランスを適正範囲内の値に調整したときと、第2工程でロータをカムシャフトの端面に固定したときとで、ハウジングに対するロータの径方向についての相対位置がずれると、そのときのずれ量に対応して上記クリアランスにばらつきが生じる。こうしたばらつきによって上記クリアランスに適正範囲からのずれが生じると、ロックピンを穴に没入したり抜き出したりすることが困難になったり、ロックピンを穴に没入させたときにハウジングに対するロータの相対移動を適切に禁止することが困難になったりする。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、内燃機関に組み付けられたバルブタイミング可変機構におけるロックピンと穴とのクリアランスのばらつきを抑制できるバルブタイミング可変機構の製造方法を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決するバルブタイミング可変機構の製造方法では、第1工程で、ハウジングとその内部のロータとの一方に設けられた穴と他方に設けられて上記穴に対し出没するロックピンとのクリアランスが適正範囲内の値に調整される。より詳しくは、ロータをハウジングに対し径方向に片寄せし、その状態のもとでロックピンと穴とのクリアランスが適正範囲内の値に調整される。こうした第1工程の後の第2工程では、ハウジングをカムシャフトの外周面に対し周方向に変位可能な状態とされるとともに、そのハウジング内のロータを同ハウジングに対し第1工程での片寄せ方向と同方向に片寄せし、その状態のもとでロータがカムシャフトの端面に固定される。このように第1工程及び第2工程を実施すれば、第1工程でロックピンと穴とのクリアランスを適正範囲内の値に調整したときと、第2工程でロータをカムシャフトの端面に固定したときとで、ハウジングに対するロータの径方向についての相対位置がずれることは抑制される。更に、上記ハウジングに対するロータの径方向についての相対位置のずれ量に対応して、ロックピンと穴とのクリアランスにばらつきが生じることも抑制される。従って、上記クリアランスのばらつきに起因して、同クリアランスに適正範囲からのずれが生じることを抑制できる。
なお、上記第1工程でのハウジングに対するロータの径方向についての片寄せは片寄せ治具によって行い、上記第2工程でのハウジングに対するロータの第1工程での片寄せと同じ方向への片寄せも上記片寄せ治具によって行うことが考えられる。
上記ロック機構は、ハウジングに対するロータの回転方向についての相対移動範囲の端以外の位置である中間ロック位置にて、穴に対するロックピンの出没を行うものを採用することが考えられる。また、上記バルブタイミング可変機構は、ロータの中心線を中心とする渦巻き状に形成されるスプリングを備え、そのスプリングを次のように構成することが考えられる。このスプリングは、一方の端部をロータに対し係合させるとともにもう一方の端部をハウジングに対し係合させ、ロータが中間ロック位置よりも遅角側に位置するときに同ロータを周方向進角側に付勢する一方で同ロータに対し上記付勢に起因する径方向への合力も作用させるものとする。そして、第1工程及び第2では、ロータを中間ロック位置よりも遅角側に変位させることにより、ロータの径方向に作用する上記合力で同ロータをハウジングに対し径方向に片寄せし、その片寄せの実行後にロータを中間ロック位置に移動させてロックピンを穴に没入させる。これにより、第2工程でのロータのハウジングに対する片寄せ方向と第1工程でのロータのハウジングに対する片寄せ方向とが同じ方向になる。
上記ロータは、同ロータをその中心線方向に貫通するボルトをカムシャフトに形成されたねじ穴にねじ込んで締め付けることにより、同カムシャフトの端面に固定されるものとすることが考えられる。この場合、第2工程では、ロータを貫通するボルトをカムシャフトのねじ穴にねじ込んでからロータをハウジングに対し片寄せし、その後に上記ボルトを締め付けることによりロータをカムシャフトの端面に固定することが好ましい。ここで、仮にハウジングに対しロータを径方向に片寄せした後、ボルトをロータに通してカムシャフトのねじ穴にねじ込もうとした場合、ボルトとねじ穴とがカムシャフトの径方向についてずれた状態となり、ボルトのねじ穴へのねじ込みがうまくいかない可能性がある。しかし、こうした問題が生じることは、上述したように第2工程を行うことによって抑制される。
更に、上述したように、ロータをボルトによってカムシャフトの端面に固定し、且つ、上記スプリングをロータが中間ロック位置よりも遅角側に位置するときに同ロータを周方向進角側に付勢する一方で同ロータに対し上記付勢に起因する径方向への合力も作用させるようにした場合、第2工程を次のように行うことが考えられる。すなわち、ロータを中間ロック位置よりも進角側に変位させた状態で同ロータを貫通するボルトをカムシャフトのねじ穴にねじ込んでから、ロータを中間ロック位置よりも遅角側に変位させることにより上記合力で同ロータをハウジングに対し径方向に片寄せする。その片寄せの実行後、ロータを中間ロック位置に移動させてロックピンを穴に没入させてからボルトを締め付けることによりロータをカムシャフトの端面に固定する。ここで、仮にハウジングに対しロータを径方向に片寄せした後、ボルトをロータに通してカムシャフトのねじ穴にねじ込もうとした場合、ボルトとねじ穴とがカムシャフトの径方向についてずれた状態となり、ボルトのねじ穴へのねじ込みがうまくいかない可能性がある。しかし、こうした問題が生じることは、上述したように第2工程を行うことによって抑制される。また、ハウジングに対するロータの片寄せを行うための上記合力の付与を解除するか行うかは、ロータを中間ロック位置に対し進角側に変位させるか否かによって簡単に切り換えられるため、上述した第2工程を実現するための作業が複雑になることを抑制できる。
バルブタイミング可変機構、及び、同機構を駆動するための油圧回路を示す略図。 ロック機構の構造を示す断面図。 ロック機構の構造を示す断面図。 図1のバルブタイミング可変機構を矢印A−A方向から見た断面図。 バルブタイミング可変機構に設けられるフロントブッシュ及びスプリングを示す正面図。 バルブタイミング可変機構の製造方法の第1工程を説明するための概略断面図。 バルブタイミング可変機構の製造方法の第2工程を説明するための概略断面図。 (a)及び(b)は、ハウジングに対するロータの相対位置、及び、その相対位置でのロックピンと穴とのクリアランスを示す略図。 (a)及び(b)は、ハウジングに対するロータの相対位置、及び、その相対位置でのロックピンと穴とのクリアランスを示す略図。 (a)及び(b)は、ハウジングに対するロータの相対位置、及び、その相対位置でのロックピンと穴とのクリアランスを示す略図。 ロックピンと穴とのクリアランスのばたらつきの大きさを示す説明図。
以下、バルブタイミング可変機構の製造方法の一実施形態について、図1〜11を参照して説明する。
図1に示すように、内燃機関のバルブタイミング可変機構1は、同機関のカムシャフト2(例えば吸気カムシャフト)に対しボルトにより固定されたロータ3と、カムシャフト2と同一軸線上に上記ロータ3を囲むように設けられて内燃機関のクランクシャフトの回転が伝達されるハウジング4とを備えている。このハウジング4の内周面には、カムシャフト2の軸線に向かって突出する突部5が周方向について所定の間隔をおいて複数形成されている。また、上記ロータ3の外周面には、カムシャフト2の軸線から離れる方向に突出する複数のベーン6がそれぞれ上記各突部5の間に位置するように形成されている。これにより、ハウジング4内における各突部5の間に位置する部分が、ベーン6により進角側油圧室7と遅角側油圧室8とに区画されている。
そして、進角側油圧室7にオイルを供給するとともに遅角側油圧室8からオイルを排出すると、上記ロータ3がハウジング4に対し図中の右回転方向に相対移動してカムシャフト2のクランクシャフトに対する相対回転位相が進角側に変化し、それによって内燃機関の機関バルブ(この例では吸気バルブ)のバルブタイミングが進角側に変化する。また、遅角側油圧室8にオイルを供給するとともに進角側油圧室7からオイルを排出すると、上記ロータ3がハウジング4に対し図中左回転方向に相対移動してカムシャフト2のクランクシャフトに対する相対回転位相が遅角側に変化し、それによって内燃機関の機関バルブのバルブタイミングが遅角側に変化する。
バルブタイミング可変機構1の進角側油圧室7及び遅角側油圧室8に対するオイルの給排は、同機構1とオイルポンプ9とを繋ぐ油圧回路に設けられたオイルコントロールバルブ10の駆動を通じて制御される。このオイルコントロールバルブ10は、オイルポンプ9に対し供給通路11を介して接続されるとともに、そのオイルポンプ9により汲み上げられるオイルを貯留するためのオイルパン12に対し排出通路13を介して接続されている。また、オイルコントロールバルブ10は、バルブタイミング可変機構1の進角側油圧室7に対し進角側油路14を介して接続されるとともに、同機構1の遅角側油圧室8に対し遅角側油路15を介して接続されている。
バルブタイミング可変機構1は、ハウジング4に対するロータ3の回転方向についての相対移動範囲の端以外の位置である中間ロック位置にて、ハウジング4に対するロータ3の回転方向についての相対移動を禁止する禁止動作や、その禁止を解除して上記相対移動を許可する許可動作を実行するロック機構16A,16Bを備えている。なお、ロック機構16Aはハウジング4に対するロータの中間ロック位置から回転方向遅角側への相対移動を禁止するためのものであり、ロック機構16Bはハウジング4に対するロータの中間ロック位置から回転方向進角側への相対移動を禁止するためのものである。これらロック機構16A,16Bの許可動作は、同機構16A,16Bの解除室16aへのオイルの供給を通じて同解除室16aの油圧を上昇させることによって行われる。また、ロック機構16A,16Bの禁止動作は、同機構16A,16Bの解除室16aからのオイルの排出を通じて同解除室16aの油圧を低下させることによって行われる。
図2に示すように、ロック機構16A,16Bには、解除室16a内の油圧に基づく力及びばね18の付勢力を受けてハウジング4に形成された穴19に対し出し入れされるロックピン20が設けられている。このロックピン20における穴19に没入される部分には、その穴19とロックピン20とのクリアランスを調整するための円環状の調整ブッシュ21が嵌め込まれている。穴19とロックピン20とのクリアランスの調整は、上記調整ブッシュ21を径方向の厚さが異なるものに適宜交換することによって実現される。なお、ここでのクリアランスとは、ロック機構16Aにあってはロックピン20の外周面と穴19の内周面との間におけるロータ3の回転方向遅角側の部分の最大距離のことであり、ロック機構16Bにあってはロックピン20の外周面と穴19の内周面との間におけるロータ3の回転方向進角側の部分の最大距離のことである。
こうしたロック機構16A,16Bでは、ロックピン20と穴19とを位置合わせした状態のもと、解除室16aからのオイルの排出を通じて同解除室16a内の油圧に基づく力を小さくすることにより、上記ばね18の付勢力でロックピン20を穴19内に没入する禁止動作が行われる。また、ロック機構16A,16Bでは、ロックピン20を穴19に没入した状態のもと、解除室16aに対するオイルの供給を通じて同解除室16a内の油圧に基づく力を大きくすることにより、上記ばね18の付勢力に抗して図3に示すように穴19からロックピン20を抜き出す許可動作が行われる。
なお、ロータ3(ベーン6)には、ロック機構16A,16Bの上記禁止動作が行われた状態のとき(図2)、進角側油圧室7と遅角側油圧室8とを連通する連通路17が形成されている。この連通路17は、図3に示すようにロック機構16A,16Bの許可動作が完了しているときにはロックピン20により遮断状態となる。
図1に示すように、バルブタイミング可変機構1の進角側油圧室7及び遅角側油圧室8に対するオイルの給排、並びに、ロック機構16A,16Bの解除室16aに対するオイルの給排は、バルブタイミング可変機構1及びロック機構16A,16Bとオイルポンプ9とを繋ぐ油圧回路を構成する複数の油路を通じて行われる。この油圧回路における複数の油路の途中には、それら油路によるバルブタイミング可変機構1及びロック機構16A,16Bに対するオイルの給排態様を変更するオイルコントロールバルブ10が設けられている。
オイルコントロールバルブ10は、オイルポンプ9に対し供給通路11を介して接続されるとともに、そのオイルポンプ9により汲み上げられるオイルを貯留するためのオイルパン12に対し排出通路13を介して接続されている。なお、上記供給通路11に関しては、オイルポンプ9の下流側で二つに分岐してオイルコントロールバルブ10に対し二ヶ所で繋がっている。また、オイルコントロールバルブ10は、バルブタイミング可変機構1の進角側油圧室7に対し進角側油路14を介して接続されるとともに、同機構1の遅角側油圧室8に対し遅角側油路15を介して接続されている。更に、オイルコントロールバルブ10は、バルブタイミング可変機構1に設けられたロック機構16A,16Bの解除室16aに対し解除用油路22を介して接続されている。
そして、オイルコントロールバルブ10を用いてバルブタイミング可変機構1及びロック機構16A,16Bに対するオイルの給排態様を変更することで、バルブタイミング可変機構1の動作によってクランクシャフトに対するカムシャフト2の相対回転位相が変更されたり、ロック機構16A,16Bの禁止動作や許可動作が行われたりする。
次に、バルブタイミング可変機構1のカムシャフト2への取り付け態様について詳しく説明する。
図4に示すように、バルブタイミング可変機構1のロータ3は、同ロータ3を貫通するボルト23をカムシャフト2に形成されたねじ穴32にねじ込んで締め付けることにより、カムシャフト2の端部に固定されて同カムシャフト2に対し一体回転可能となっている。一方、そのロータ3を囲むハウジング4は、カムシャフト2の外周面によって同カムシャフト2の周りを相対回転可能な状態で支持されている。このハウジング4は、ロータ3を厚さ方向(図中左右方向)の両側から挟むフロントプレート24及びリヤプレート25と、ロータ3の外周に位置して同ロータ3の外周全体を囲むサイドリング26とを備え、それらフロントプレート24、リヤプレート25、及びサイドリング26を一体回転可能に連結することによって形成されている。
また、上記ボルト23の頭部23aとロータ3との間には、そのロータ3に固定されて同ロータと一体回転するフロントブッシュ27が挟まれている。フロントブッシュ27の周りには、カムシャフト2を中心とする渦巻き状のスプリング28が設けられている。このスプリング28は、ハウジング4に対するロータ3が上記中間ロック位置よりも遅角側に相対移動したとき、そのロータ3を周方向について上記中間ロック位置に向けて付勢するためのものである。
図5に示すように、スプリング28における一方の端部28a、詳しくはカムシャフト2の中心CL寄りの端部28aは、フロントブッシュ27に形成された切り欠き部31と係合されている。フロントブッシュ27はロータ3に固定されていることから、このときのスプリング28の上記端部28aはロータ3に対しフロントブッシュ27を介して係合された状態となる。また、スプリング28におけるもう一方の端部28b、詳しくはカムシャフト2の中心CLから離れた端部28bは、ハウジング4(正確にはフロントプレート24)に固定されたピン29、もしくはフロントブッシュ27に固定されたピン30と係合可能となっている。
ここで、ハウジング4に対しロータ3及びフロントブッシュ27が中間ロック位置よりも遅角側(矢印Y1方向)に相対移動すると、スプリング28における上記端部28bがフロントプレート24のピン29と係合する一方、その係合に伴ってフロントブッシュ27のピン30が端部28bから矢印Y1方向に離間する。その結果、フロントブッシュ27(ロータ3)がスプリング28によって中間ロック位置に向けてロータ3の回転方向進角側に付勢される。また、ハウジング4に対しロータ3及びフロントブッシュ27が中間ロック位置よりも進角側(矢印Y2方向)に相対移動すると、スプリング28における上記端部28bがフロントブッシュ27のピン30と係合する一方、その係合に伴って端部28bがフロントプレート24のピン29から矢印Y2方向に離間する。このときには、フロントブッシュ27(ロータ3)がスプリング28によって中間ロック位置に向けて付勢されることはない。
従って、ハウジング4に対しロータ3及びフロントブッシュ27が中間ロック位置よりも遅角側(矢印Y1方向)に相対移動したときのみ、スプリング28の端部28bがピン29と係合する。このピン29はフロントプレート24に形成されているため、このときには端部28bがピン29を介してフロントプレート24(ハウジング4)に係合された状態となり、それに伴いロータ3がスプリング28によって中間ロック位置に向けて同ロータ3の回転方向進角側に付勢される。
次に、バルブタイミング可変機構1の内燃機関への組み付けを含む製造方法について説明する。
この製造方法では、第1工程として、形成後のバルブタイミング可変機構1におけるロックピン20を穴19に没入したときの両者のクリアランスが適正範囲内の値となるよう、そのクリアランスの調整が行われる。
詳しくは、図6に示すように、円柱状の仮組み治具33の外周面にハウジング4のリヤプレート25を挿入し、更にロータ3を貫通するボルト23を仮組み治具33に形成されたねじ穴34にある程度ねじ込んでバルブタイミング可変機構1を仮組み治具33に仮組みする。この状態のもとでは、カムシャフト2に対する軸線方向及び径方向についてのハウジング4の変位が規制されるとともに、ボルト23とロータ3との間の隙間の分だけハウジング4に対しロータ3が径方向に変位することが可能になる。その後、片寄せ治具35を用いてロータ3をハウジング4に対し径方向に片寄せする。この片寄せ治具35は、ハウジング4に固定することが可能であり、且つ、ロータ3に固定されたフロントブッシュ27を矢印Y3方向に押圧することが可能となっている。従って、仮組み治具33に仮組みされたバルブタイミング可変機構1では、片寄せ治具35により、ハウジング4に対しロータ3が矢印Y3方向に片寄せされる。
このようにハウジング4に対しロータ3を片寄せした後、ボルト23を締め付けることによってロータ3が仮組み治具33に固定される。そして、上述したようにハウジング4に対しロータ3を片寄せした状態のもと、ロックピン20における穴19に没入する部分に嵌め込まれる調整ブッシュ21を径方向厚さの異なるものに適宜交換することにより、ロックピン20(正確には調整ブッシュ21)の外周面と穴19の内周面とのクリアランスが適正範囲内の値に調整される。ちなみに、ここでのクリアランスの適正範囲とは、ロックピン20を穴19に対し的確に没入したり抜き出したりすることが可能であり、且つ、ロックピン20を穴19に没入させたときにハウジング4に対するロータ3の回転方向についての相対移動を適切に禁止することが可能なクリアランスの範囲のことである。なお、上述した調整ブッシュ21の交換は、ハウジング4におけるリヤプレート25をサイドリング26に対し一時的に取り外すことによって実現することが可能である。
上記第1工程を行った後、ボルト23を緩めることにより、仮組み治具33からバルブタイミング可変機構1が取り外される。そして、第2工程として、ロックピン20と穴19との上記クリアランスのばらつきを可能な限り抑えつつ、上記バルブタイミング可変機構1の内燃機関のカムシャフト2に対する組み付けが行われる。
詳しくは、図7に示すように、カムシャフト2の外周面にハウジング4のリヤプレート25を挿入し、更にロータ3を貫通するボルト23をカムシャフト2のねじ穴32にねじ込んでバルブタイミング可変機構1をカムシャフト2に仮組みする。この状態のもとでは、カムシャフト2に対する軸線方向及び径方向についてのハウジング4の変位が規制されるとともに、カムシャフト2の周方向についてのハウジング4の変位が許容される。更に、ボルト23とロータ3との間の隙間の分だけ、ハウジング4に対しロータ3が径方向に変位することが可能になる。その後、片寄せ治具35を用いてロータ3をハウジング4に対し径方向について第1工程での片寄せ方向(図6の矢印Y3)と同方向(図7の矢印Y4)に片寄せする。そして、上述したようにハウジング4に対しロータ3を片寄せした後、ボルト23を締め付けることによってロータ3をカムシャフト2の端面に固定する。これにより、ロータ3がカムシャフト2と一体回転可能となり、且つ、同ロータ3がカムシャフト2の外周面に対し周方向に変位可能なハウジング4に対し回転方向について相対移動可能となる。
次に、本実施形態のバルブタイミング可変機構1の製造方法を採用したことによる作用について説明する。
第1工程及び第2工程において、ハウジング4に対するロータ3の径方向についての片寄せを実施しなかった場合、第1工程でロックピン20と穴19とのクリアランスを適正範囲内の値に調整したとしても、第2工程でロータ3をカムシャフト2の端面に固定したときに上記クリアランスが適正範囲からずれるおそれがある。
ここで、上述した片寄せを実施しないときには、第1工程及び第2工程において、ハウジング4に対するロータ3の径方向についての相対位置を固定することができない。このため、ハウジング4に対するロータ3の径方向についての相対位置が、図8(a)、図9(a)、及び図10(a)に示されるように変化するおそれがある。ちなみに、図8(a)はハウジング4とロータ3とが同軸上に位置した状態を示しており、図9(a)はハウジング4に対しロータ3が径方向について図中上側に変位した状態を示しており、図10(a)はハウジング4に対しロータ3が径方向について図中下側に変位した状態を示している。そして、ハウジング4とロータ3との径方向についての相対位置がそれぞれ図8(a)、図9(a)、及び図10(a)に示す状態になると、ロックピン20と穴19とのクリアランスにもそれぞれ例えば図8(b)の矢印C1、図9(b)の矢印C2、及び図10(b)の矢印C3で示すようにばらつきが生じる。
従って、上述した片寄せを実施しない場合、第1工程でロックピン20と穴19とのクリアランスを適正範囲内の値に調整したときと、第2工程でロータ3をカムシャフト2の端面に固定したときとで、ハウジング4に対するロータ3の径方向についての相対位置がずれるおそれがある。その結果、上記相対位置のずれ量に対応して上記クリアランスにばらつきが生じ、同ばらつきによって上記クリアランスに適正範囲からのずれが生じる。そして、上記クリアランスに適正範囲からのずれが生じることにより、ロックピン20を穴19に没入したり抜き出したりすることが困難になったり、ロックピン20を穴19に没入させたときにハウジング4に対するロータ3の相対移動を適切に禁止することが困難になったりする。
しかし、本実施形態では、第1工程でロータ3をハウジング4に対し径方向に片寄せした状態でロックピン20と穴19とのクリアランスが適正範囲内の値に調整された後、第2工程でロータ3をハウジング4に対し第1工程での片寄せ方向と同方向に片寄せした状態でロータ3がカムシャフト2の端面に固定される。このため、第1工程でロックピン20と穴19とのクリアランスを適正範囲内の値に調整したときと、第2工程でロータ3をカムシャフト2の端面に固定したときとで、ハウジング4に対するロータ3の径方向についての相対位置がずれることは抑制される。その結果、上記相対位置のずれ量に対応して、ロックピン20と穴19とのクリアランスにばらつきが生じることも抑制される。ちなみに、図11において、矢印ΔCnは、第1工程及び第2工程での上述した片寄せを実施しない場合の上記クリアランスのばらつきの大きさを示している。また、矢印ΔCは、第1工程及び第2工程での上述した片寄せを実施した場合の上記クリアランスのばらつきの大きさを示している。同図からも分かるように、上記クリアランスのばらつきを抑制することができるため、そのばらつきの増大に起因して上記クリアランスに適正範囲からのずれが発生することを抑制できるようになる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下に示す効果が得られる。
(1)第1工程及び第2工程を実行する際、それら両工程でハウジング4に対しロータ3が同じ方向に片寄せされる。これにより、第2工程でロータ3をカムシャフト2の端面に固定したとき、ハウジング4に対するロータ3の径方向についての相対位置が第1工程の実行時の相対位置からずれることは抑制される。その結果、上記ずれが生じたときのずれ量に対応して、ロックピン20と穴19とのクリアランスにばらつきが生じることも抑制されるため、そのばらつきの増大に起因して上記クリアランスに適正範囲からのずれが発生することを抑制できる。
(2)第1工程では、ロータ3を貫通するボルト23を仮組み治具33に形成されたねじ穴34にある程度ねじ込んでバルブタイミング可変機構1を仮組み治具33に仮組した状態のもとで、片寄せ治具35を用いてロータ3をハウジング4に対し径方向に片寄せする。ここで、仮にハウジング4に対しロータ3を径方向に片寄せした後、ボルト23をロータ3に通して仮組み治具33のねじ穴34にねじ込もうとした場合、ボルト23とねじ穴34とが仮組み治具33の径方向にずれた状態となり、それによってボルト23のねじ穴34へのねじ込みがうまくいかない可能性がある。しかし、こうした問題が生じることは、上述したように第1工程を行うことによって抑制される。
(3)第2工程では、ロータ3を貫通するボルト23をカムシャフト2のねじ穴32にある程度ねじ込んでバルブタイミング可変機構1をカムシャフト2に仮組みした状態のもとで、片寄せ治具35を用いてロータ3をハウジング4に対し径方向について第1工程での片寄せ方向と同方向に片寄せする。ここで、仮にハウジング4に対しロータ3を径方向に片寄せした後、ボルト23をロータ3に通してカムシャフト2のねじ穴32にねじ込もうとした場合、ボルト23とねじ穴32とがカムシャフト2の径方向にずれた状態となり、それによってボルト23のねじ穴32へのねじ込みがうまくいかない可能性がある。しかし、こうした問題が生じることは、上述したように第2工程を行うことによって抑制される。
なお、上記実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・第1工程及び第2工程でのハウジング4に対するロータ3の径方向についての片寄せは、スプリング28を利用して実現することも可能である。
ここで、スプリング28は、ロータ3が中間ロック位置よりも遅角側に位置するときに同ロータ3を周方向進角側に付勢する一方で、同ロータ3に対し上記付勢に起因する径方向(例えば図5の矢印X)への合力も作用させるものとする。詳しくは、ロータ3を周方向進角側に付勢するスプリング28の付勢力が同スプリング28の端部28bとハウジング4に固定されたピン29との間に作用するとともに、その付勢力の反力がロータ3に固定されたフロントブッシュ27の切り欠き部31とスプリング28の端部28aとの間に作用する。そして、上記付勢力と上記反力との合力がロータ3に対し図5の矢印X方向に作用する。すなわち、上記合力がロータ3に対し矢印X方向に作用するよう、ピン29及び端部28bの位置、並びに、切り欠き部31及び端部28aの位置が定められる。
なお、上記矢印X方向に作用する合力については、ロータ3が中間ロック位置及びそこよりも遅角側に位置するときのみロータ3に作用し、ロータ3が中間ロック位置よりも進角側に位置するときには作用しない。これは、ロータ3が中間ロック位置よりも進角側に位置するときにはスプリング28の付勢力がハウジング4とロータ3との間で作用せず、ロータ3が中間ロック位置及びそこよりも遅角側に位置するときのみスプリング28の付勢力がハウジング4とロータ3との間で作用するためである。
そして、第1工程では、ロータ3を中間ロック位置よりも進角側(図5の矢印Y2側)に変位させた状態で同ロータ3を貫通するボルト23を仮組み治具33のねじ穴34にある程度ねじ込んでから、ロータ3を中間ロック位置よりも遅角側(矢印Y1側)に変位させることにより上記合力で同ロータ3をハウジング4に対し径方向に片寄せする。その後、ロータ3を中間ロック位置に移動させてロックピン20を穴19に没入させてから、ボルト23を締め付けることによりロータ3を仮組み治具33の端面に固定し、その状態でロックピン20と穴19とのクリアランスを適正範囲内の値に調整する。更に、第2工程では、ロータ3を中間ロック位置よりも進角側に変位させた状態で同ロータ3を貫通するボルト23をカムシャフト2のねじ穴32にある程度ねじ込んでから、ロータ3を中間ロック位置よりも遅角側に変位させることにより上記合力で同ロータ3をハウジング4に対し径方向に片寄せする。その後、ロータ3を中間ロック位置に移動させてロックピン20を穴19に没入させてから、ボルト23を締め付けることによりロータ3をカムシャフト2の端面に固定する。
以上のように、第1工程及び第2工程では、ロータ3の径方向(矢印X方向)に作用する上記合力で同ロータ3をハウジング4に対し径方向に片寄せしているため、第2工程でのロータ3のハウジング4に対する片寄せ方向と第1工程でのロータ3のハウジング4に対する片寄せ方向とが同じ方向になる。また、第1工程及び第2工程において、仮にハウジング4に対しロータ3を径方向に片寄せした後、ボルト23をロータ3に通して仮組み治具33のねじ穴34やカムシャフト2のねじ穴32にねじ込もうとした場合、ボルト23とねじ穴34,32とが径方向にずれた状態となることがある。この場合、ボルト23のねじ穴34,32へのねじ込みがうまくいかないおそれがある。しかし、こうした問題が生じることは、上述したように第1工程及び第2工程を行うことによって抑制される。また、ハウジング4に対するロータ3の片寄せを行うための上記スプリング28の弾勢力の付与を解除するか行うかは、ロータ3を中間ロック位置に対し進角側に変位させるか否かによって簡単に切り換えられるため、上述した第1工程及び第2工程を実現するための作業が複雑になることを抑制できる。
・第1工程において、ハウジング4に対するロータ3の片寄せを行った後、同ロータ3にボルト23を通して仮組み治具33のねじ穴34に同ボルト23をねじ込み、そのボルト23を締め付けることでロータ3を仮組み治具33に固定するようにしてもよい。
・第2工程において、ハウジング4に対するロータ3の片寄せを行った後、同ロータ3にボルト23を通してカムシャフト2のねじ穴32に同ボルト23をねじ込み、そのボルト23を締め付けることでロータ3をカムシャフト2に固定するようにしてもよい。
・ロック機構16A,16Bにおいて、ロックピン20と穴19との位置関係が逆となっていてもよい。
・二つのロック機構でハウジング4に対するロータの回転方向についての相対移動を禁止したが、これに代えて一つのロック機構だけで上記相対移動を禁止するようにしてもよい。
・バルブタイミング可変機構によってバルブタイミングが可変とされる機関バルブは、排気バルブであってもよい。この場合、バルブタイミング可変機構のスプリングによってハウジングに対しロータが最進角位置に向けて付勢されるとともに、その最進角位置にてロック機構によるハウジングに対するロータの相対移動の禁止が行われる。
1…バルブタイミング可変機構、2…カムシャフト、3…ロータ、4…ハウジング、5…突部、6…ベーン、7…進角側油圧室、8…遅角側油圧室、9…オイルポンプ、10…オイルコントロールバルブ、11…供給通路、12…オイルパン、13…排出通路、14…進角側油路、15…遅角側油路、16A…ロック機構、16B…ロック機構、16a…解除室、17…連通路、18…ばね、19…穴、20…ロックピン、21…調整ブッシュ、22…解除用油路、23…ボルト、23a…頭部、24…フロントプレート、25…リヤプレート、26…サイドリング、27…フロントブッシュ、28…スプリング、28a…端部、28b…端部、29…ピン、30…ピン、31…切り欠き部、32…ねじ穴、33…仮組み治具、34…ねじ穴、35…片寄せ治具。

Claims (5)

  1. ハウジングとその内部のロータとの一方に設けられた穴に対し他方に設けられたロックピンを出没させるロック機構が設けられたバルブタイミング可変機構に適用され、前記穴に没入される前記ロックピンと同穴とのクリアランスを調整する第1工程と、その第1工程の後に前記ハウジングをカムシャフトの外周面に対し周方向に変位可能な状態として同ハウジング内に設けられた前記ロータを前記カムシャフトの端面に固定する第2工程と、を行うバルブタイミング可変機構の製造方法において、
    前記第1工程で前記ロックピンと同穴とのクリアランスを調整する際に前記ロータを前記ハウジングに対し径方向に片寄せし、前記第2工程で前記ロータを前記カムシャフトの端面に固定する際に前記ロータを前記ハウジングに対し前記第1工程での片寄せ方向と同方向に片寄せする
    ことを特徴とするバルブタイミング可変機構の製造方法。
  2. 前記第1工程では片寄せ治具を用いて前記ロータを前記ハウジングに対し径方向に片寄せし、前記第2工程でも前記片寄せ治具を用いて前記ロータを前記ハウジングに対し前記第1工程での片寄せ方向と同じ方向に片寄せする
    請求項1記載のバルブタイミング可変機構の製造方法。
  3. 前記ロック機構は、前記ハウジングに対する前記ロータの回転方向についての相対移動範囲の端以外の位置である中間ロック位置にて、前記穴に対する前記ロックピンの出没を行うものであり、
    前記バルブタイミング可変機構は、前記ロータの中心線を中心とする渦巻き状に形成されるスプリングを備えており、
    前記スプリングは、その一方の端部が前記ロータに対し係合されるとともにもう一方の端部が前記ハウジングに対し係合されており、前記ロータが中間ロック位置よりも遅角側に位置するときに同ロータを周方向進角側に付勢する一方で、同ロータに対し前記付勢に起因する径方向への合力も作用させるものであり、
    前記第1工程及び前記第2では、前記ロータを前記中間ロック位置よりも遅角側に変位させることにより、前記ロータの径方向に作用する前記合力で同ロータを前記ハウジングに対し径方向に片寄せし、その片寄せの実行後に前記ロータを前記中間ロック位置に移動させて前記ロックピンを前記穴に没入させる
    請求項1記載のバルブタイミング可変機構の製造方法。
  4. 前記ロータは、同ロータをその中心線方向に貫通するボルトを前記カムシャフトに形成されたねじ穴にねじ込んで締め付けることにより、同カムシャフトの端面に固定されるものであり、
    前記第2工程では、前記ロータを貫通する前記ボルトを前記カムシャフトの前記ねじ穴にねじ込んでから前記ロータを前記ハウジングに対し片寄せし、その後に前記ボルトを締め付けることにより前記ロータを前記カムシャフトの端面に固定する
    請求項1又は2記載のバルブタイミング可変機構の製造方法。
  5. 前記ロータは、同ロータをその中心線方向に貫通するボルトを前記カムシャフトに形成されたねじ穴にねじ込んで締め付けることにより、同カムシャフトの端面に固定されるものであり、
    前記第2工程では、前記ロータを中間ロック位置よりも進角側に変位させた状態で同ロータを貫通する前記ボルトを前記カムシャフトの前記ねじ穴にねじ込んでから、前記ロータを中間ロック位置よりも遅角側に変位させることにより前記合力で同ロータを前記ハウジングに対し径方向に片寄せし、その片寄せの実行後に前記ロータを前記中間ロック位置に移動させて前記ロックピンを前記穴に没入させてから前記ボルトを締め付けることにより前記ロータを前記カムシャフトの端面に固定する
    請求項3記載のバルブタイミング可変機構の製造方法。
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