JP2014148630A - 竹酢液の製造方法 - Google Patents

竹酢液の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014148630A
JP2014148630A JP2013019036A JP2013019036A JP2014148630A JP 2014148630 A JP2014148630 A JP 2014148630A JP 2013019036 A JP2013019036 A JP 2013019036A JP 2013019036 A JP2013019036 A JP 2013019036A JP 2014148630 A JP2014148630 A JP 2014148630A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bamboo
bamboo vinegar
vinegar
water vapor
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013019036A
Other languages
English (en)
Inventor
Haruo Nishida
治男 西田
Takehiro Yasuoka
丈博 安岡
Keisaku Yamashiro
恵作 山城
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyushu Institute of Technology NUC
Original Assignee
Kyushu Institute of Technology NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyushu Institute of Technology NUC filed Critical Kyushu Institute of Technology NUC
Priority to JP2013019036A priority Critical patent/JP2014148630A/ja
Publication of JP2014148630A publication Critical patent/JP2014148630A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/10Biofuels, e.g. bio-diesel

Landscapes

  • Chemical And Physical Treatments For Wood And The Like (AREA)

Abstract

【課題】タール成分を除去するための付加的な処理プロセスやタール成分を生成させない方法において用いられる圧力容器等を必要とせず、タール成分が少ない竹酢液を、簡易な設備およびプロセスで得ることができる竹酢液の製造方法を提供する。
【解決手段】竹を常圧過熱水蒸気で熱処理し、生成する竹酢成分を含む水蒸気を冷却凝縮して竹酢液を得る。竹を常圧過熱水蒸気で熱処理するための装置は、適宜のものを用いることができる。装置は、開放系であってもよいが、密閉系であることが熱処理および竹酢液の回収を効率的に行ううえで好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、竹の水蒸気分解によって生成する竹酢液の製造方法に関する。
竹酢液は、一般的には、竹を高温で乾留した際に生じる乾留液の上澄み分のことである代表的な例としては、炭焼き時に副産物として竹酢液が製造される。90%程度の水分を含む竹酢液溶液中には、多種の有機酸、ポリフェノール、アルコール類を含んでおり、抗菌作用等を目的として広く市販化されている。しかし、竹酢液には製造過程で生じ、毒性を有するタール成分を含むため、用途に応じて確実に除去することが求められる。
得られる竹酢液中に含まれるタール成分を除くことを目的とした以下のようなプロセスが開示されている。
例えば、竹酢液の原液を40〜60℃の温度で蒸留し、ホルムアルデヒド等の成分を揮発させる方法が開示されている(特許文献1参照)。
また、竹乾留液を予めアルカリ性に調整した後、炭酸ガスにより中性になるまで曝気して疎水性タール成分を除去し、さらに60〜80℃の温度で減圧蒸留して、フェノール類等を留出、除去する工程を含む竹酢液の処理方法が開示されている(特許文献2参照)。
また、タール成分を除去するために、竹酢液をフィルタや活性炭を用いてろ過する方法や(特許文献3、4参照)、吸着処理する方法(特許文献5参照)が開示されている。
しかし、これらの方法は、竹酢液の原液をさらに処理する付加的な処理プロセスを必要とするものであるため、設備費用や処理費用の増大をきたす。
一方、タール成分を生成させない竹酢液の製造方法として、竹酢液を、高温高圧の水蒸気を用い水蒸気分解する方法(特許文献6参照)や、水蒸気爆砕する方法や(特許文献7参照)、さらには低温での燻煙前処理する方法(特許文献8参照)が開示されている。
しかし、これらの方法は、圧力容器や燻煙前処理のための特別な装置およびプロセスを必要とする。また、圧力容器を用いることは、耐圧化のための設備費がかかるばかりでなく、安全性の確保が必要であり、さらに、スケールアップにも限界がある。
特開2000−053973号公報 特開2000−160165号公報 特開平5−095769号公報 特開2001−323282号公報 特開2012−144584号公報 特開2005−015722号公報 特開2006−299186号公報 特開2005−179245号公報
解決しようとする問題点は、竹の乾留処理によって生成するタール成分を除去する従来の方法においては付加的な処理プロセスを必要とする点、一方、タール成分を生成させない従来の方法においてはスケールアップが難しい圧力容器を必要とし、あるいは燻煙前処理のための特別な装置およびプロセスを必要とする点である。
本発明に係る竹酢液の製造方法は竹を常圧過熱水蒸気で熱処理し、生成する竹酢成分を含む水蒸気を冷却凝縮して得ることを特徴とする。
本発明に係る竹酢液の製造方法は、竹を常圧過熱水蒸気で熱処理し、生成する竹酢成分を含む水蒸気を冷却凝縮して竹酢液を得るため、タール成分が少ない竹酢液を簡易な設備およびプロセスで得ることができる。
図1は実施例で回収された竹酢液の高速液体クロマトグラムを示す図である。 図2は実施例の常圧過熱水蒸気処理後の竹と参考例としての生竹の熱重量(TG)および微分熱重量(DTG)測定結果を示す図である。
本発明の実施の形態について、以下に説明する。
本発明の実施の形態に係る竹酢液の製造方法は、竹を常圧過熱水蒸気で熱処理し、生成する竹酢成分を含む水蒸気を冷却凝縮して竹酢液を得る。
竹は、広義には、イネ目イネ科タケ亜科のうち、木本のように茎が木質化する種の総称である。日本に生育する竹は600種あるといわれており、そのうちの代表的なものとして、マダケ、モウソウチク(孟宗竹)、ハチク等が挙げられる。本発明の実施の携帯においては、一般的な竹のみならず、アズマザサ、ヤダケ、アズマネザサ、スズタケ、クマザサやチシマザサなどのイネ科タケ亜科に属するササ類を含む。
本発明の実施の形態において、用いる竹の種類を限定するものではない。また、本発明の実施の形態において、竹とは幹、枝、葉、および根からなる総体的なものを意味する。
竹は、その主要な構成成分として、セルロース、ヘミセルロースおよびリグニンからなる。ヘミセルロースはセルロースとリグニン、あるいはセルロース同士を結合させる接着剤の役割を担っている。このヘミセルロースは、320℃以下の低温で分解し、酢酸やギ酸を生成する。一方、セルロースは、320℃以上の高い温度で分解し、リグニンは、ヘミセルロースやセルロースの分解温度とも一部重なりながら500℃以上の高温度域におよぶ広い温度帯で分解する。本発明の実施の形態における170〜320℃の温度域は、ヘミセルロースの優先分解と一部のリグニンの分解が起こる温度帯である。
本発明の実施の形態における常圧過熱水蒸気とは、定容積状態で加熱して得られる加圧飽和水蒸気と異なり、膨張できる状態で100℃の水蒸気をさらに加熱して得られる、標準気圧下で100℃以上の過熱水蒸気をいう。
常圧過熱水蒸気のメリットは、圧力が常圧、すなわち大気圧であるため、(1)例えば反応容器を用いる場合、容器の耐圧が不要であり、(2)スケールアップが容易であるという点である。また、(3)常圧過熱水蒸気によって分解除去される成分が、水蒸気流に乗って留出回収されるため、分解生成物が反応容器内で液化滞留しない点である。さらに、(4)加圧水蒸気の場合、反応終了後に竹酢液を回収する際、加圧状態のまま冷却するためには冷却凝縮装置も圧力容器とする必要がある。あるいは、減圧して冷却する時は、圧力を開放することで一気に膨張した大量の水蒸気を効率的に冷却凝縮するために長大な冷却凝縮装置を備える必要がある。一方、常圧水蒸気処理の場合、処理中、一定の範囲の流量で水蒸気が流通するので、これを冷却凝縮する際は、よりコンパクトな冷却凝縮装置で実施可能である。
本発明の実施の形態における竹を常圧過熱水蒸気で熱処理するための装置は、適宜のものを用いることができる。装置は、開放系であってもよいが、密閉系であることが熱処理および竹酢液の回収を効率的に行ううえで好ましい。
密閉系の装置としては、例えば、実質的に密閉可能な容器またはカバーを設けたコンベヤを用いることができる。実質的に密閉可能とは、空気の流入が無く、酸素による酸化(燃焼)が抑えられるような容器形態をいう。
実質的に密閉可能な容器(以下、これを単に容器ということがある)には、水蒸気導入口および水蒸気導出口が設けられる。また、容器は、例えば、開閉可能な蓋が設けられ、あるいは、搬入・搬出可能に設けられ、竹を配置および取出し可能に構成される。容器を用いた熱処理は、回分方式であってもよいが、効率的に処理する観点からは連続方式であることが好ましい。連続方式として例えばロータリーキルンを用いることは好ましい実施態様である。
カバーを設けたコンベヤ(以下、これを単にコンベヤということがある。)には、例えばコンベヤの両端に水蒸気導入部および水蒸気導出部が設けられる。また、コンベヤのカバーは、コンベヤの周囲の空間を実質的に密閉可能に覆うように構成される。竹は、例えばコベアーの一端から搬入、配置され、コンベヤの他端から搬出、取出しされる。
例えば蓋付き容器を用いる場合、容器の蓋を開けて容器内に竹を配置して蓋を閉じた後、水蒸気導入口から常圧の過熱水蒸気を導入する。竹の分解により生じた揮発竹酢成分は水蒸気導出口から導出される。この場合、竹を容器の内部に収容できる寸法、例えば、最大寸法が数十cm〜数mになるように切って用いる。なお、大型の容器を用いれば、竹の裁断は実質的にほとんど不要になる。竹酢成分の発生が実質的に終了すると、容器から竹の反応残渣を取出し、新たな竹を容器に配置して処理を間歇的に繰り返す。ここで取り出された竹の残渣は、粉砕処理によりバイオマスコンポジット原料として利用することができる。
また、容器として、竹が容器内部を自重でまたは搬送装置で移動し、取出し可能な傾斜円筒容器やロータリーキルンを用いることもできる。この場合、竹の処理と竹酢液の回収を連続的に行うことができて効率的であるとともに、竹と水蒸気との接触がより均一となり、さらに、竹の破砕および粉砕を装置内で同時に行うこともできるため、処理効率が高い。
例えばベルトコンベヤを用いる場合、コンベヤの上部にカバーを設ける。例えばコンベヤの一端から竹を搬入し、他端から書類が終わった竹の残渣を搬出する。例えばコベアーのいずれかの端を水蒸気導入部として常圧過熱水蒸気を導入し、他の端を水蒸気導出部として水蒸気を導出する。この場合、竹の裁断は実質的に不要となり、また、連続処理により処理効率が高い。
用いる常圧過熱水蒸気の温度は170〜320℃であることが好ましい。この温度帯ではヘミセルロース成分の分解が主反応となり、タール成分や芳香族成分の生成は抑えられる。常圧過熱水蒸気の温度が170℃を下回る場合、竹の分解が十分に行われず、また、処理した竹の乾燥も不十分となるおそれがある。竹の分解をより速やかに行う場合には、常圧過熱水蒸気の温度は190℃以上であることがより好ましい。一方、常圧過熱水蒸気の温度が320℃を上回る場合、セルロースの分解が始まり、リグニンの分解も加速されるため、タール成分の生成が増加しやすい。
常圧過熱水蒸気処理は、常圧過熱水蒸気を0.1〜3.0kg/(h・竹1kg)の流量で流通させることが好ましい。これにより、適切なヘミセルロース成分の優先的分解と竹酢液の導出量および濃度が確保できる。
常圧過熱水蒸気が0.1kg/(h・竹1kg)を下回る流量の場合、竹への熱供給が不足し、竹の分解が不十分となるおそれがある。一方、3.0kg/h・竹1kgを超える流量の場合、分解反応および分解生成物の留出はより速やかに進行するものの、過剰な水蒸気の一部は反応に関与せずに流通し、冷却凝縮して得られる竹酢液の濃度を低下させるだけでなく、冷却凝縮装置の長大化を余儀なくされるおそれ場合がある。分解反応の進行と導出する水蒸気の冷却凝縮の効率、さらに竹酢液の濃度を勘案すると、常圧過熱水蒸気を0.2〜1.0kg/(h・竹1kg)の流量とすることがより好ましい。
容器またはベルトコンベヤから導出する水蒸気を冷却凝縮することにより、タール成分を含まない竹酢液を得ることができる。このとき、熱分解によってタール成分が生成したとしても、タール成分は水蒸気との親和性が低く沸点も高いため、水蒸気とともに留出するおそれは少ない。なお、水蒸気に親和性の高い酢酸やギ酸などの脂肪酸が竹酢液成分として水蒸気とともに留出回収される。
冷却凝縮の方法は、特に限定されず、公知の冷却凝縮方法が利用可能である。好適に利用される冷却凝縮方法としては、冷水中に直接水蒸気を導いて冷却する直接冷却方式と、熱交換器(凝縮器)を用い、管壁等を介して間接的に水蒸気を冷却凝縮する間接冷却方式がある。
直接冷却方式は、導出される水蒸気中の竹酢成分の濃度が高く、希釈が必要な場合に有効に用いられる方式である。導出された水蒸気を直接冷水中曝気することによって吸収させる方式や、冷却水を吸収塔で降らし、気液接触で冷却して竹酢液を回収する方式等が好適に用いられる。
間接冷却方式は、空冷、水冷、および蒸発式凝縮器など公知の冷却凝縮装置が使用できる。空冷凝縮器としては、アルミニウム製の薄板のフィンがあるプレートフィンチューブ形で、自然風あるいはファンを用いて強制的に冷却することができる。水冷凝縮器としては、横形と縦形のシェルアンドチューブおよびダブルチューブ(二重管)型などが利用できる。蒸発式凝縮器としては、アンモニアやフルオロ系冷媒などが好適に用いられる。これらの関節冷却方式の中で、装置のシンプルさや保守の容易さなどから、空冷および水冷式凝縮器がより好適に使用される。
以上説明した本発明の実施の形態に係る竹酢液の製造方法は、タール成分の沈降処理やフィルタや活性炭などによるろ過処理、再蒸留などの付加的な処理プロセスを実質的に伴わない。また、容器内に竹を配置して処理する場合、圧力容器を用いる場合に必要となる容器の安全性確保が不要である。このため、より簡易な装置および方法でタール成分を含まない竹酢液を得ることができる。処理された竹残渣は、バイオマスコンポジット原料として利用可能である。
なお、本発明者らは複合材原料としての竹繊維を得るための前処理として竹を常圧過熱水蒸気処理する技術を開示しているが(特開2012−040701)、これは竹酢液の製造方法を何ら開示するものではない。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、これらの実施例は何ら本発明の範囲を制限するものではない。
(竹酢液製造の実施例1〜3)
孟宗竹(直径約10〜15cm、長さ約30cm、重量8kg)を下記仕様の直本工業社製過熱水蒸気処理装置に入れ、水蒸気蒸発量2、4kg/h、または6kg/hとし、210℃で3h、常圧過熱水蒸気処理を行った。水蒸気処理装置から排出された水蒸気は、約3mのチューブ式空冷コンデンサーを用いて冷却凝縮し、1時間おきに回収した。
回収した竹酢液は、下記の高速液体クロマトグラフLC-10ATシステム(島津製作所製)を用いて、成分分析を行った。実施例3の処理時間1→2h(処理開始1hから2hの間の意)の分析結果を図1に示す。溶離時間22.047分にピークをもつギ酸と溶離時間23.7分にピークをもつ酢酸の生成が確認された。それぞれの成分は検量線を作製し、定量的な生成量の分析を行った。分析結果を表1に示す。また、常圧過熱水蒸気処理後の竹の分解状況は、示差熱・熱重量同時測定装置TG/DTA7200(SII株式会社製)を用いて、下記の条件で熱分析を行った。
(過熱水蒸気処理装置)
蒸気発生部: ヒーター容量 6.3kW
最高換算蒸発量 9.45kg/h
最高使用圧力 0.11MPa
竹処理槽: ヒーター容量 8kW
庫内寸法 W590x D385x H555mm
回収システム:チューブ式空冷コンデンサー
(竹酢液のLC分析方法)
カラム Phenomenex
Rezex ROA-Organic Acid H+
温度 40℃
検出器 電気伝導度検出器 CDD−6A
キャリアー 0.0025
mM H2SO4 (0.5 mL/min)
(水蒸気処理後の竹の分解状況のTG/DTA評価方)
昇温条件: 温度範囲 室温〜500℃
昇温速度 10℃/分
窒素ガス流量 100mL/分
Figure 2014148630
実施例では空冷コンデンサーを用いたため、すべての排出水蒸気を冷却凝縮することができなかったが、水蒸気に変換された水の量と凝縮した竹酢液の量との比較から、少なくとも約50%の冷却効率で竹酢液を回収した。回収された竹酢液は、薄茶色〜黄色の透明な液体であり、タール成分は観察されなかった。竹酢液は、明らかな酢酸臭が確認された。
表1の結果から、いずれの実施例についても、最初の1時間(0h→1h)で竹中の水分も留出してくるため、竹酢液の回収量は最大となった。竹酢液中の成分としては、酢酸が主成分であり、ギ酸が副成分として確認された。その他の成分は、タール成分も含めて、検出されなかった。続く1時間(1h→2h)では、竹中の水分の留出が収まったことにより、酢酸及びギ酸の濃度が上昇した。さらに続く1時間(2h→3h)では、換算蒸発量が少ない2kg/hの場合、さらに酢酸及びギ酸の濃度が上昇したが、換算蒸発量が多い4および6kg/hの場合、酢酸及びギ酸の生成量は、前の1時間(1h→2h)よりも減少した。この結果より、210℃の常圧過熱水蒸気を用いた竹の処理による分解反応は、タール成分が発生せず、得られる竹酢液は、酢酸とギ酸からなる透明な水溶液であることと、水蒸気投入量が多いほど短時間で、竹酢液成分の発生濃度が高くなることがわかった。
図2に、実施例1の過熱水蒸気(2kg/h)処理3h後の竹(図2中、Aで示す。)および参考例としての生竹(図2中、Bで示す。)の熱重量(TG)および微分熱重量(DTG)測定結果を示す。
実施例1の過熱水蒸気(2kg/h)処理3h後の竹の微分熱重量変化(DTG)プロファイルには、参考例としての生竹のDTGスペクトルに現れるヘミセルロースに由来する200〜300℃の温度域のピークが分解によって消失していることが確認された。

Claims (1)

  1. 竹を常圧過熱水蒸気で熱処理し、生成する竹酢成分を含む水蒸気を冷却凝縮して得ることを特徴とする竹酢液の製造方法。
JP2013019036A 2013-02-04 2013-02-04 竹酢液の製造方法 Pending JP2014148630A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013019036A JP2014148630A (ja) 2013-02-04 2013-02-04 竹酢液の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013019036A JP2014148630A (ja) 2013-02-04 2013-02-04 竹酢液の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014148630A true JP2014148630A (ja) 2014-08-21

Family

ID=51571869

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013019036A Pending JP2014148630A (ja) 2013-02-04 2013-02-04 竹酢液の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014148630A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016135749A (ja) * 2015-01-23 2016-07-28 国立大学法人九州工業大学 抗菌剤および抗菌剤含有成形体
JP2017206557A (ja) * 2017-08-18 2017-11-24 国立大学法人九州工業大学 食中毒原因菌選択性抗菌剤および食中毒原因菌選択性抗菌剤含有成形体
CN115369190A (zh) * 2022-02-21 2022-11-22 淮阴师范学院 竹醋液受控催化生物质定向水解制取低聚木糖混液的方法

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000063848A (ja) * 1998-08-26 2000-02-29 Sanwa Life Sera Kk 加熱水蒸気による炭化炉
JP2001051587A (ja) * 1999-08-10 2001-02-23 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 外国語学習装置、外国語学習方法、及び外国語学習用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP2001115167A (ja) * 1999-10-22 2001-04-24 Toyoda Techno Kk 過熱水蒸気を熱源とする乾留方法及びその装置
JP2002080854A (ja) * 2000-09-08 2002-03-22 Chugoku Mentenance:Kk 有機物の再資源化装置及び再資源化方法、並びに炭化物の製造装置、電源装置及び酢液の製造装置
JP2002194362A (ja) * 2000-12-27 2002-07-10 Kogi Corp 過熱水蒸気による炭化方法
JP2002371284A (ja) * 2001-06-18 2002-12-26 Hokuriku Electric Power Co Inc:The 炭化装置
JP2003024920A (ja) * 2001-07-19 2003-01-28 Hokuriku Electric Power Co Inc:The 木質系廃棄物の処理装置及びその運転方法
JP2005325156A (ja) * 2004-05-12 2005-11-24 Tatsumi Ono 過熱蒸気を利用した加熱処理装置

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000063848A (ja) * 1998-08-26 2000-02-29 Sanwa Life Sera Kk 加熱水蒸気による炭化炉
JP2001051587A (ja) * 1999-08-10 2001-02-23 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 外国語学習装置、外国語学習方法、及び外国語学習用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP2001115167A (ja) * 1999-10-22 2001-04-24 Toyoda Techno Kk 過熱水蒸気を熱源とする乾留方法及びその装置
JP2002080854A (ja) * 2000-09-08 2002-03-22 Chugoku Mentenance:Kk 有機物の再資源化装置及び再資源化方法、並びに炭化物の製造装置、電源装置及び酢液の製造装置
JP2002194362A (ja) * 2000-12-27 2002-07-10 Kogi Corp 過熱水蒸気による炭化方法
JP2002371284A (ja) * 2001-06-18 2002-12-26 Hokuriku Electric Power Co Inc:The 炭化装置
JP2003024920A (ja) * 2001-07-19 2003-01-28 Hokuriku Electric Power Co Inc:The 木質系廃棄物の処理装置及びその運転方法
JP2005325156A (ja) * 2004-05-12 2005-11-24 Tatsumi Ono 過熱蒸気を利用した加熱処理装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016135749A (ja) * 2015-01-23 2016-07-28 国立大学法人九州工業大学 抗菌剤および抗菌剤含有成形体
JP2017206557A (ja) * 2017-08-18 2017-11-24 国立大学法人九州工業大学 食中毒原因菌選択性抗菌剤および食中毒原因菌選択性抗菌剤含有成形体
CN115369190A (zh) * 2022-02-21 2022-11-22 淮阴师范学院 竹醋液受控催化生物质定向水解制取低聚木糖混液的方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8940060B2 (en) Methods and apparatuses for forming low-metal biomass-derived pyrolysis oil
CN106753499A (zh) 一种木炭烧制过程中制备木醋液的方法
RU2011142912A (ru) Усовершенствованные схемы процессов и способы для удаления кислых газов высокого давления
JP2014148630A (ja) 竹酢液の製造方法
Ultrasonik Characterization of activated carbon using chemical activation via microwave ultrasonic system
CN112875783A (zh) 含挥发性物质废水的处理系统及方法
CN103086839A (zh) 以甲烷氯化物残液生产四氯乙烯联产六氯乙烷的生产工艺
WO2014106667A3 (de) Verfahren zur solvolyse von wässrigen organischen suspensionen und lösungen zu konzentrierten, wässrigen, schwarzlaugenähnlichen und/oder salzartigen lösungen organischer verbindungen
RU2014129056A (ru) Переработка хлорсодержащих радиоактивных отходов на основе углерода
JP2023085332A (ja) 熱処理プロセスから製品を抽出する方法および装置
CN104400855B (zh) 木材防腐、阻燃、硬化和空气净化处理的四合一方法
CN215479768U (zh) 一种利用烟道废气和焦炉煤气制备碳酸氢铵的设备
JP4019272B2 (ja) 低沸点有機物含有排水の処理方法及び装置
FI111086B (fi) Menetelmä ja laite kasvihuonekaasupäästöjen vähentämiseksi
JP4296575B2 (ja) 植物の細胞組織成分の収集方法
CN113461029A (zh) 一种利用烟道废气和焦炉煤气制备碳酸氢铵的方法及设备
RU2006138505A (ru) Способ получения производного (мет)акриловой кислоты
TWI633180B (zh) Continuous operation method for producing vinegar liquid and activated carbon
EA020743B1 (ru) Способ извлечения диоксида углерода из газа с использованием нагреваемого технологическим газом ребойлера для извлечения диоксида углерода в отпарном аппарате
CN204198664U (zh) 一种生物质裂解炭化气化装置
EP3310712A1 (de) Effizientes verfahren zum entgiften von cyanidhaltigen abgasen und abwässern in einem verfahren zur herstellung von alkalimetallcyaniden
JP5863707B2 (ja) 燻液の製造装置及び燻液の製造方法
CN106635423A (zh) 植物精油的制备方法
WO2018130385A1 (de) Verfahren und vorrichtung zur kühlung einer elektrolyseeinheit und zur wasseraufbereitung
Vladic et al. PRODUCTION OF WINE POWDER USING SPRAY DRYING TECHNIQUE

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140807

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20140807

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20140902

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140905

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140918

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20141008