JP2014148261A - 作業台船の固定方法、保守方法、設置方法、浮体及び浮体式風力設備 - Google Patents

作業台船の固定方法、保守方法、設置方法、浮体及び浮体式風力設備 Download PDF

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Hiroto Ito
弘人 伊藤
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正夫 小松
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Abstract

【課題】作業台船による浮体への作業を安全に行うために、作業台船と浮体とを容易に固定することができる作業台船の固定方法等を提供する。
【解決手段】作業台船の固定方法は、水中に没するロワーハル16及び盤木17を有する浮体11に、クレーン台船1を固定する作業台船の固定方法であって、クレーン台船1を、水中に没した状態のロワーハル16の上方に位置させる作業台船配置工程S1と、ロワーハル16を浮上させて、ロワーハル16の盤木17上にクレーン台船1を着座させる作業台船着座工程S2と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、作業台船の固定方法、作業台船による保守方法、風車の設置方法、浮体及び浮体式風力設備に関するものである。
従来、デッキ上に設けられたクレーンによって、風車または基礎を吊り上げて、洋上の目標位置に設置する洋上風車設置用船舶が知られている(例えば、特許文献1参照)。この洋上風車設置用船舶は、予め設置されている基礎を目標位置として風車を移動させるが、この場合、洋上風車設置用船舶は、基礎に接近して停泊することになる。
特開2012−112370号公報
ここで、洋上風車設置用船舶等の作業台船は、基礎に限らず、例えば、浮体式風車等の浮体式構造物に対して、保守または荷物の運搬等を目的として、接舷する場合がある。この場合、洋上における作業台船と浮体式構造物との振動モードが異なるため、この状態で作業台船による作業を行うと、作業台船と浮体式構造物とが接触する可能性がある。特に、作業台船がクレーン台船であり、また、浮体式構造物が浮体式風車である場合には、異なる振動モードの状態で、クレーン台船による作業を行うと、クレーン台船のクレーンが、浮体式風車のタワーに接触する可能性がある。
そこで、本発明は、作業台船による浮体への作業を安全に行うために、作業台船と浮体とを容易に固定することができる作業台船の固定方法、作業台船による保守方法、風車の設置方法、浮体及び浮体式風力設備を提供することを課題とする。
本発明の作業台船の固定方法は、水中に没する水中構造体を有する浮体に、作業台船を固定する作業台船の固定方法であって、前記作業台船を、水中に没した状態の前記水中構造体の上方に位置させる作業台船配置工程と、前記水中構造体の浮上及び前記作業台船の沈下の少なくとも一方を行って、前記水中構造体上に前記作業台船を着座させる作業台船着座工程と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、水中構造体上に作業台船を着座させることで、水中構造体と作業台船との間に摩擦が生じ、水中構造体に対する作業台船の摩擦面における移動を規制することができる。このため、水中構造体上に作業台船を着座させることで、水中構造体と作業台船とを摩擦により固定することができる。よって、水中構造体を有する浮体と作業台船とを一体化することができ、浮体と作業台船との振動モードを同じ振動モードにすることができる。そして、同じ振動モードの状態で、作業台船による浮体への作業を行うことができるため、接触等が生じることなく、安全に作業を実行することが可能となる。なお、作業台船配置工程では、作業台船に設けられている自動船位保持機構(DPS:Dynamic Positioning System)を用いて、作業台船を水中構造体の上方に位置させてもよい。
この場合、前記作業台船配置工程では、前記浮体と前記作業台船とをつなぐ係留具により、前記作業台船を係留した状態で、前記作業台船を前記水中構造体の上方に位置させることが好ましい。
この構成によれば、作業台船に自動船位保持機構が設けられていない場合であっても、作業台船と水中構造体とを係留具により係留した状態で、水中構造体の上方に作業台船を安全に位置させることができる。
この場合、前記作業台船着座工程後、前記作業台船と前記水中構造体とを連結する作業台船連結工程を、さらに備えることが好ましい。
この構成によれば、水中構造体と作業台船との摩擦による固定だけでなく、水中構造体と作業台船との連結による固定もできる。このため、水中構造体と作業台船とをより強固に固定することができるため、安全性を高めることができる。
この場合、前記浮体は、コラムと、前記コラムに連結されるロワーハルとを有し、前記水中構造体は、前記ロワーハルを含むことが好ましい。
この構成によれば、作業台船をロワーハル上に着座させることができる。
本発明の作業台船による保守方法は、上記された作業台船の固定方法により固定された作業台船による保守方法であって、前記作業台船着座工程後、前記作業台船により保守作業を行う保守作業工程を、備えることを特徴とする。
この構成によれば、水中構造体と作業台船とを同じ振動モードとした状態で、作業台船による浮体または浮体上に設置される設備等への保守作業を実行することができるため、接触等を生じることなく、安全に保守作業を実行することが可能となる。なお、保守作業は、点検、整備及び修理等の作業を含む。
本発明の風車の設置方法は、上記された作業台船の固定方法により固定された前記作業台船による風車の設置方法であって、前記作業台船着座工程後、前記作業台船により前記浮体上に風車の設置作業を行う風車設置作業工程を、備えることを特徴とする。
この構成によれば、水中構造体と作業台船とを同じ振動モードとした状態で、作業台船による浮体上への風車の設置作業を実行することができるため、接触等を生じることなく、安全に風車の設置作業を実行することが可能となる。
本発明の浮体は、水中に没する水中構造体を有し、前記水中構造体の上面に、作業台船が着座する着座面が形成されることを特徴とする。
この構成によれば、水中構造体の着座面に、作業台船を着座させることができる。このため、水中構造体と作業台船とを摩擦により固定することができる。よって、浮体と作業台船とを一体化することができ、浮体と作業台船との振動モードを同じ振動モードにすることができる。
この場合、前記着座面に緩衝材を設けることが好ましい。
この構成によれば、着座面に着座する作業台船に加わる負荷を、緩衝材により軽減することができる。
この場合、前記水中構造体は、コラムに連結されるロワーハルと、前記ロワーハルの上面に配設される盤木と、を有し、前記着座面は、前記盤木の上面に形成されることが好ましい。
この構成によれば、ロワーハル上にボラード等の突起物が設けられている場合、盤木により着座面を底上げすることができるため、突起物と作業台船との物理的な干渉を回避することができる。なお、盤木とは、船体を支える部材であり、材料としては、木材に限らず、コンクリート材または鋼材等を含んでいる。
この場合、前記水中構造体は、コラムに連結されるロワーハルと、前記ロワーハルから上方側に突出する突出部と、を有し、前記着座面は、前記突出部の上面に形成されることが好ましい。
この構成によれば、ロワーハル上にボラード等の突起物が設けられている場合、突出部により着座面を底上げすることができるため、突起物と作業台船との物理的な干渉を回避することができる。また、ロワーハルと突出部とを一体にすることができるため、ロワーハルと突出部とが位置ずれすることがない。
本発明の浮体式風力設備は、上記される浮体と、前記浮体上に配設される風力設備と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、作業台船が着座可能な浮体式風力設備を提供することができる。なお、風力設備としては、風車があるが、風車に限らず、浮体に設置可能な風力設備であれば、とくに限定されない。
図1は、実施例1に係る浮体式風車とクレーン台船との概略構成図である。 図2は、浮体式風車の平面図である。 図3は、実施例1に係る作業台船の固定方法に関する説明図である。 図4は、実施例2に係る浮体式風車とクレーン台船との概略構成図である。
以下に、本発明に係る実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、実施例1に係る浮体式風車とクレーン台船との概略構成図である。図2は、浮体式風車の平面図である。図1に示すように、作業台船の固定方法では、例えば、作業台船としてクレーン台船1が適用され、浮体式風力設備として浮体式風車10が適用されている。作業台船の固定方法では、クレーン台船1と浮体式風車10とを固定して、一体化することで、クレーン台船1の浮体式風車10に対する各種作業を、安全に実行することを可能にしている。以下、作業台船の固定方法の説明に先立ち、クレーン台船1及び浮体式風車10について、それぞれ説明する。なお、実施例1では、作業台船としてクレーン台船1に適用して説明するが、作業台船であれば、いずれの台船であってもよい。同様に、実施例1では、浮体式風力設備として浮体式風車10に適用して説明するが、浮体式風力設備であれば、いずれの設備であってもよい。
クレーン台船1は、デッキ6を有する台船5と、台船5のデッキ6上に搭載されるクレーン7とを備えている。台船5は、図示は省略するが、自動船位保持機構(DPS:Dynamic Positioning System)が設けられている。自動船位保持機構は、台船5の姿勢を制御するスラスタを有し、海洋上に浮かぶ台船5を所定の位置及び姿勢に保持するように、スラスタを制御する。クレーン7は、デッキ6上に積載される荷物を吊り上げて、所定の位置に移動させる。所定の位置としては、例えば、後述するコラム15の上面(いわゆるコラムトップ21)である。クレーン7は、その吊り上げ高さがコラムトップ21よりも上方となるように構成されている。
次に、浮体式風車10について説明する。浮体式風車10は、海洋上に浮かぶ浮体11と、浮体11上に設置される風車12とを有している。
浮体11は、平面視L字状に形成されており、図示しない係留具を用いて、海底に係留されている。浮体11は、3つのコラム15と、3つのコラム15を連結する2つのロワーハル16と、2つのロワーハル16上に設けられる盤木17とを備えている。なお、2つのロワーハル16及び盤木17は、水中に没する水中構造体として機能している。
3つのコラム15は、センターコラム15a、右舷コラム15b、左舷コラム15cとを含んで構成されている。3つのコラム15は、センターコラム15aと右舷コラム15bとを結ぶ線と、センターコラム15aと左舷コラム15cとを結ぶ線とが直角となるように配置されている。各コラム15は、その下面がロワーハル16に接続され、その上面がコラムトップ21となっている。センターコラム15aのコラムトップ21には、風車12が設置され、また、クレーン台船1からの荷物が載置されるデッキ23が設けられている。デッキ23は、上面となるコラムトップ21から延出して設けられている。また、右舷コラム15b及び左舷コラム15cのコラムトップ21は、デッキ24となっている。各コラム15の側面には、喫水標25が形成されており、この喫水標25を指標として、浮体11の喫水を確認することが可能となっている。
2つのロワーハル16は、右舷ロワーハル16aと、左舷ロワーハル16bとを含んで構成されている。右舷ロワーハル16aと左舷ロワーハル16bとは、それぞれの長辺方向が直交して一体に形成されており、平面視L字状に形成されている。各ロワーハル16の内部には、バラスト水を溜めるバラストタンク31が形成されている。各ロワーハル16は、その上面がタンクトップ32となっており、その下面がタンクボトム33となっている。
そして、右舷ロワーハル16aの後方側の端部におけるタンクトップ32には、右舷コラム15bが立設する。また、左舷ロワーハル16bの後方側の端部におけるタンクトップ32には、左舷コラム15cが立設する。さらに、右舷ロワーハル16aと左舷ロワーハル16bとが直交する直交部位におけるタンクトップ32には、センターコラム15aが立設する。ここで、センターコラム15aの下方に位置するロワーハル16の内部には、バラストタンク31に溜められるバラスト水を排水するためのポンプ室35が設けられている。ポンプ室35では、バラストタンク31に溜められるバラスト水の貯留量を調整しており、これにより、浮体11の浮き沈みを調整している。
盤木17は、コラム15が設けられていないロワーハル16の上面(タンクトップ32)に設けられている。盤木17は、船体を支持する部材であり、実施例1では、例えば、海水よりも比重の重いコンクリート材または鋼材を用いて構成されている。盤木17は、その上面が、船体が着座する着座面38となっており、その下面が、ロワーハル16の上面に当接して固定されている。なお、盤木17は、上記した材料の他、木材を用いてもよい。
図2に示すように、盤木17は、ロワーハル16の上面に複数設けられている。複数の盤木17は、格子状に配置されており、ロワーハル16の長辺方向に所定の間隔を空けて一列に配置されると共に、ロワーハル16の短辺方向に所定の間隔を空けて一列に配置されている。そして、複数の盤木17の着座面38には、上記したクレーン台船1が着座可能となっている。この盤木17は、その高さが、ロワーハル16に設けられる図示しないボラード等の突起物よりも高くなっており、これにより、盤木17に着座する船体と、ロワーハル16の突起物とが物理的に干渉しない構成となっている。
風車12は、センターコラム15aのコラムトップ21上に立設しており、タワー41と、ナセル42と、ブレード43とを有している。
タワー41は、鉛直方向に延在して形成され、その下方側がセンターコラム15aに連結され、その上方側にナセル42が設けられている。タワー41は、例えば、3つの分割タワー41a、41b、41cを連結して構成されている。下方側の分割タワー41aは、その下端部がセンターコラム15aに連結され、その上端部が中央の分割タワー41bに連結される。このとき、下方側の分割タワー41aと中央の分割タワー41bとの当接面が下方側分割面P1となっている。また、中央の分割タワー41bは、その下端部が下方側の分割タワー41aに連結され、その上端部が上方側の分割タワー41cに連結される。このとき、中央の分割タワー41bと上方側の分割タワー41cとの当接面が中央側分割面P2となっている。上方側の分割タワー41cは、その下端部が中央の分割タワー41bに連結され、その上端部がナセル42に連結される。このとき、上方側の分割タワー41cとナセル42との当接面が上方側分割面P3となっている。そして、タワー41の内部には、作業者がタワー41の下方からタワー41の上方のナセル42にアクセスするための昇降機(図示省略)が設けられている。
ナセル42は、回転軸を中心に回転可能なブレード43が取り付けられている。また、ナセル42は、鉛直方向に立設するタワー41に対し旋回可能に取り付けられている。このため、ナセル42は、風向きに応じてブレード43を風上側のほうに旋回させている。また、このナセル42には、下方側に位置するセンターコラム15aのデッキ23に対し、荷物を上げ下ろし可能なウインチ51が設けられている。
次に、図3を参照して、クレーン台船1(作業台船)の固定方法について説明する。クレーン台船1を浮体式風車10に固定する際、先ず、浮体式風車10を、ロワーハル16が水中に没した状態となる所定の喫水とする。この状態において、クレーン台船1は、図2及び図3に示すように、ロワーハル16の上方に位置するように移動する(ステップS1:作業台船配置工程)。このとき、クレーン台船1は、自動船位保持機構(DPS)によりクレーン台船1の姿勢を保持しつつ、所定の位置に移動する。
続いて、ステップS1の実行後、浮体式風車10のバラストタンク31に溜めてあるバラスト水を、ポンプ室35において排水することで、浮体式風車10を浮上させる。浮体式風車10を浮上させると、ロワーハル16に設けられる盤木17の上面(着座面38)に、クレーン台船1が着座する(ステップS2:作業台船着座工程)。クレーン台船1が着座することで、クレーン台船1の浮力よりもクレーン台船1の荷重が大きくなることから、着座面38に垂直抗力が作用し、これにより、クレーン台船1の底面と盤木17の着座面38との間に摩擦が作用する。なお、実施例1では、クレーン台船1の全荷重が盤木17に加わるように、浮体式風車10は、クレーン台船1の底面が海面上に露出するように浮上させている。しかしながら、クレーン台船1の浮力よりもクレーン台船1の荷重が大きければよいため、浮体式風車10にクレーン台船1を軟着底させてもよい。つまり、クレーン台船1の浮力よりもクレーン台船1の荷重が大きければ、クレーン台船1の底面が海中に没した状態であってもよい。なお、軟着底とすることで、ロワーハル16の剛性を、全荷重かけた場合の剛性に比して低減することができる。
続いて、上記したクレーン台船1の固定方法により固定されたクレーン台船1(作業台船)による保守方法について説明する。実施例1に係るクレーン台船1による保守方法では、クレーン台船1による保守対象を、浮体11上に設置される風車12としている。クレーン台船1による保守方法では、作業台船着座工程S2の後、クレーン台船1により保守作業を行う保守作業工程を実行する。なお、保守作業工程では、作業員による点検、整備及び修理等の作業を含む。
クレーン台船1による保守作業工程では、例えば、風車12の交換部品の積み替え等を行っている。クレーン台船1による保守作業工程を行う場合、先ず、作業員により風車12のタワー41内部に設けられる昇降機を利用して、風車12の保守点検を実行する。作業員は、保守点検後、風車12内に故障または交換時期を迎えた交換部品があれば、風車12のナセル42に設けられるウインチ51を使用して、センターコラム15aのデッキ23上に交換部品を降ろす。
クレーン台船1による保守作業工程では、センターコラム15aのデッキ23上に載置された交換部品をクレーン7で吊り上げて、台船5上のデッキ6に降ろして回収する。また、台船5上のデッキ6に搭載された新たな交換部品をクレーン7で吊り上げて、センターコラム15aのデッキ23上に降ろす。そして、作業員は、センターコラム15aのデッキ23上の新たな交換部品を、風車12のウインチ51を使用して吊り上げ、風車12に新たな交換部品を取り付ける。
以上のように、実施例1の構成によれば、盤木17を介してロワーハル16上にクレーン台船1を着座させることで、盤木17とクレーン台船1との間に摩擦が生じ、盤木17に対するクレーン台船1の摩擦面における移動を規制することができる。このため、盤木17上にクレーン台船1を着座させることで、盤木17とクレーン台船1とを摩擦により固定することができる。よって、ロワーハル16及び盤木17を有する浮体11とクレーン台船1とを一体化することができ、浮体11とクレーン台船1との振動モードを同じ振動モードにすることができる。そして、同じ振動モードの状態で、クレーン台船1による浮体11への作業を行うことができるため、接触等が生じることなく、安全に作業を実行することが可能となる。
また、実施例1の構成によれば、作業台船着座工程S2後、クレーン台船1により浮体式風車10に対し保守作業を行うことができる。このため、ロワーハル16とクレーン台船1とを同じ振動モードとした状態で、クレーン台船1による風車12への保守作業を実行することができるため、クレーン台船1のクレーン7と風車12のタワー41との接触を生じることなく、安全に保守作業を実行することが可能となる。
また、本実施例の構成によれば、水中に没するロワーハル16の上面に、盤木17を設け、盤木17の上面に、クレーン台船1が着座する着座面38を形成することができる。このため、ロワーハル16上にボラード等の突起物が設けられている場合であっても、盤木17により着座面38を底上げすることができるため、突起物とクレーン台船1との物理的な干渉を回避することができる。また、盤木17の着座面38に、クレーン台船1を着座させることで、ロワーハル16とクレーン台船1とを摩擦により固定することができる。
なお、実施例1では、作業台船として、クレーン台船1を適用したが、この構成に限定されず、例えば、荷物運搬台船等を適用してもよい。
また、浮体11の形状は、3つのコラム15及び2つのロワーハル16を用いて、平面視L字状に形成したが、この構成に限定されない。例えば、浮体11の形状は、平面視H字状、平面視十字状、または平面視ロ状(枠状)であってもよく、特に限定されない。
また、水中構造体として、ロワーハル16に適用して説明したが、水中に没すると共に浮上可能な構造体であれば、ロワーハル16に限らない。例えば、浮体11に付設されたロワーハル以外の構造体であってもよい。
また、実施例1では、作業台船配置工程S1において、クレーン台船1の自動船位保持機構を用いて、ロワーハル16の上方にクレーン台船1を位置させたが、この構成に限定されない。作業台船配置工程S1では、浮体11とクレーン台船1とをつなぐ係留具を用いて、浮体11とクレーン台船1とを係留した状態で、クレーン台船1をロワーハル16の上方に位置させてもよい。この構成によれば、クレーン台船1に自動船位保持機構が設けられていない場合であっても、クレーン台船1とロワーハル16とを係留具により係留した状態で、ロワーハル16の上方にクレーン台船1を安全に位置させることができる。
また、実施例1において、作業台船着座工程S2後、クレーン台船1とロワーハル16とを連結する作業台船連結工程を、さらに備えてもよい。この構成によれば、盤木17とクレーム台船1との摩擦による固定だけでなく、ロワーハル16とクレーン台船1との連結による固定もできる。このため、ロワーハル16とクレーン台船1とをより強固に固定することができるため、安全性を高めることができる。
また、実施例1では、ロワーハル16上に盤木17を設け、盤木17の上面を着座面38としたが、この構成に限定されない。例えば、ロワーハル16の上面を着座面38としてもよい。この場合、ボラード等の突起物は、ロワーハル16に凹状の窪みを形成し、この窪みの中に配設してもよい。また、ロワーハル16から突出する突出部を設け、突出部の上面を着座面38としてもよい。
また、実施例1では、盤木17上にクレーン台船1を直接着座させたが、この構成に限定されない。盤木17の着座面38には、緩衝材を設けてもよい。緩衝材としては、例えば、ゴム等の弾性材を用いた弾性プレートである。この構成によれば、盤木17の着座面38に着座するクレーン台船1に加わる負荷を、緩衝材により軽減することができる。
次に、図4を参照して、実施例2に係る作業台船の固定方法について説明する。なお、実施例1と重複した記載を避けるべく、実施例1と異なる部分についてのみ説明し、実施例1と同様のものについては、同じ符号を付して説明する。実施例2では、作業台船が、実施例1のクレーン台船1に比して高さが高いクレーン台船91となっている。
図4に示すように、クレーン台船91は、台船5と、台船5のデッキ6上に搭載されるタワー92と、タワー92の上方に設けられる旋回アーム93と、旋回アーム93の先端に設けられるクレーン94とを備えている。タワー92は、浮体式風車10のナセル42までの高さよりも高く形成されている。旋回アーム93は、タワー92の鉛直方向に直交する面内において、タワー92を中心として旋回可能となっている。また、旋回アーム93は、基端部から先端部へ向かう突出方向に伸縮可能となっている。クレーン94は、旋回アーム93の先端側において荷物を吊り上げ可能となっている。このように、クレーン94は、その吊り上げ高さがナセル42よりも上方となるように構成されている。
続いて、クレーン台船91の固定方法により固定されたクレーン台船91による浮体11への風車12の設置方法について説明する。なお、クレーン台船91の固定方法は、実施例1と同様の工程であるため、説明を省略する。風車12の設置方法では、作業台船着座工程S2の後、クレーン台船91により浮体11上に風車12の設置作業を行う風車設置作業工程を実行する。
クレーン台船91による風車設置作業工程では、洋上に浮かんでいる浮体11のセンターコラム15a上に、分割された風車12の一部を順に設置していく。具体的に、クレーン台船91は、台船5のデッキ6上に積載された下方側の分割タワー41aを吊り上げ、吊り上げた分割タワー41aをセンターコラム15aのコラムトップ21に載置する。センターコラム15aのコラムトップ21に載置された下方側の分割タワー41aは、作業員によりセンターコラム15aに連結される。
この後、クレーン台船91は、台船5のデッキ6上に積載された中央の分割タワー41bを吊り上げ、吊り上げた分割タワー41bを下方側の分割タワー41a上に載置する。下方側の分割タワー41aに載置された中央の分割タワー41bは、下方側分割面P1において、作業員により下方側の分割タワー41aに連結される。続いて、クレーン台船91は、台船5のデッキ6上に積載された上方側の分割タワー41cを吊り上げ、吊り上げた分割タワー41cを中央の分割タワー41b上に載置する。中央の分割タワー41bに載置された上方側の分割タワー41cは、中央側分割面P2において、作業員により中央の分割タワー41bに連結される。
そして、クレーン台船91は、台船5のデッキ6上に積載されたナセル42を吊り上げ、吊り上げたナセル42を上方側の分割タワー41c上に載置する。上方側の分割タワー41cに載置されたナセル42は、上方側分割面P3において、作業員により上方側の分割タワー41cに連結される。次に、クレーン台船91は、台船5のデッキ6上に積載されたブレード43を吊り上げる。吊り上げたブレード43は、作業員によりナセル42に取り付けられる。
以上のように、実施例2の構成によれば、クレーン台船91を用いることで、洋上に浮かぶ浮体11に風車12を設置することができる。これは、盤木17を介してロワーハル16上にクレーン台船91を着座させ、浮体11とクレーン台船91とを同じ振動モードにすることができるため、クレーン台船91による浮体11上への風車12の設置作業を、接触等を生じることなく、安全に実行できるためである。
なお、実施例1及び実施例2では、作業台船の固定方法により固定されたクレーン台船1、91により、保守作業または風車12の設置作業を行ったが、これらの作業に限定されず、別の作業を行ってもよい。
また、実施例1及び実施例2では、作業台船着座工程S2において、浮体11を浮上させることで、クレーン台船1、91を、ロワーハル16の盤木17上に着座させたが、この構成に限定されない。つまり、作業台船着座工程S2では、クレーン台船1、91を沈下させることで、ロワーハル16の盤木17上にクレーン台船1、91を着座させてもよい。また、作業台船着座工程S2では、浮体11を浮上させ、且つ、クレーン台船1、91を沈下させることで、ロワーハル16の盤木17上にクレーン台船1、91を着座させてもよい。この場合、クレーン台船1、91は、バラスト機構を有することが好ましい。この構成によれば、クレーン台船1、91のバラスト機構を作動させるだけで、クレーン台船1、91を、ロワーハル16の盤木17上に着座させることができる。このため、浮体11のバラスト水の調整量に比して、クレーン台船1、91のバラスト水の調整量が少ないため、バラスト水の調整量が少ない分、作業台船着座工程S2を迅速に行うことができる。
1 クレーン台船
5 台船
6 台船のデッキ
7 クレーン
10 浮体式風車
11 浮体
12 風車
15 コラム
16 ロワーハル
17 盤木
21 コラムトップ
23 センターコラムのデッキ
24 右舷・左舷コラムのデッキ
25 喫水標
31 バラストタンク
32 タンクトップ
33 タンクボトム
35 ポンプ室
38 着座面
41 タワー
42 ナセル
43 ブレード
51 ウインチ
91 クレーン台船
92 タワー
93 旋回アーム
94 クレーン
P1 下方側分割面
P2 中央側分割面
P3 上方側分割面

Claims (11)

  1. 水中に没する水中構造体を有する浮体に、作業台船を固定する作業台船の固定方法であって、
    前記作業台船を、水中に没した状態の前記水中構造体の上方に位置させる作業台船配置工程と、
    前記水中構造体の浮上及び前記作業台船の沈下の少なくとも一方を行って、前記水中構造体上に前記作業台船を着座させる作業台船着座工程と、を備えることを特徴とする作業台船の固定方法。
  2. 前記作業台船配置工程では、前記浮体と前記作業台船とをつなぐ係留具により、前記作業台船を係留した状態で、前記作業台船を前記水中構造体の上方に位置させることを特徴とする請求項1に記載の作業台船の固定方法。
  3. 前記作業台船着座工程後、前記作業台船と前記水中構造体とを連結する作業台船連結工程を、さらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の作業台船の固定方法。
  4. 前記浮体は、コラムと、前記コラムに連結されるロワーハルとを有し、
    前記水中構造体は、前記ロワーハルを含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の作業台船の固定方法。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載された作業台船の固定方法により固定された作業台船による保守方法であって、
    前記作業台船着座工程後、前記作業台船により保守作業を行う保守作業工程を、備えることを特徴とする作業台船による保守方法。
  6. 請求項1から4のいずれか1項に記載された作業台船の固定方法により固定された前記作業台船による風車の設置方法であって、
    前記作業台船着座工程後、前記作業台船により前記浮体上に風車の設置作業を行う風車設置作業工程を、備えることを特徴とする風車の設置方法。
  7. 水中に没する水中構造体を有し、前記水中構造体の上面に、作業台船が着座する着座面が形成されることを特徴とする浮体。
  8. 前記着座面に緩衝材を設けることを特徴とする請求項7に記載の浮体。
  9. 前記水中構造体は、コラムに連結されるロワーハルと、前記ロワーハルの上面に配設される盤木と、を有し、
    前記着座面は、前記盤木の上面に形成されることを特徴とする請求項7または8に記載の浮体。
  10. 前記水中構造体は、コラムに連結されるロワーハルと、前記ロワーハルから上方側に突出する突出部と、を有し、
    前記着座面は、前記突出部の上面に形成されることを特徴とする請求項7または8に記載の浮体。
  11. 請求項7から10のいずれか1項に記載される浮体と、
    前記浮体上に配設される風力設備と、を備えることを特徴とする浮体式風力設備。
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JP2018172070A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 三菱日立パワーシステムズ株式会社 メンテナンス設備及び発電設備並びに機器のメンテナンス方法
CN111765049A (zh) * 2020-07-10 2020-10-13 大连理工大学 用于水库或湖泊的风力发电机更换的结构及其使用方法

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