JP2014148205A - 車高調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両が走行状態から停車状態となるときに、ライダーの体格にかかわらず停車時には確実に車高を下げて足付性が確保できる車高調整装置を提供する。
【解決手段】車両の車軸と車体との間に介装される懸架バネ3の一端を支持する油圧ジャッキ4と、モーター53の駆動によりピストン52を進退させて作動油を油圧ジャッキ4のジャッキ油室4Aに給排するポンプ5とを備える車高調整装置1であって、車両の車軸と車体との間に介装されて懸架バネ3の振動を減衰する油圧ダンパー2のダンパー油室2Aとジャッキ油室4Aとを連通する油路Aと、油路Aを開閉する弁6とを備えるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、車高調整装置に関し、特に、二輪車用の車高調整装置に関する。
従来、車高調整装置は、自動二輪車の車軸と車体との間に介装されるダンパーに取り付けられたジャッキにより懸架バネの一端を支持させ、ポンプによりジャッキのジャッキ油室へ作動油を給排するものが知られている(特許文献1)。このポンプは、ポンプ油室内に充満された作動油をモーターの回転によりネジ軸を回転させ、このネジ軸に螺合するピストンを移動させることでポンプ油室の容積を増減させて、ジャッキ油室への作動油の給排を行うことで車高の上げ下げを可能としている。
しかしながら、上記モーターの回転速度には限界があるため、ジャッキ油室内への作動油の出し入れの速度、言い換えれば、車高を上下するときの速度に遅延が生じる可能性がある。このため、走行状態から停車するときに、車高を最低位にしてライダーの足付性を確保しようとした場合、例えば身長が小柄なライダーの場合には、上記遅延のために車高が完全に最低位となる前に停車してしまい、十分な足付性を確保することができないという問題があった。
特開2010−149548号公報
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、車両が走行状態から停車状態となるときに、ライダーの体格にかかわらず停車時には確実に車高を下げて足付性が確保できる車高調整装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の車高調整装置の構成として、車両の車軸と車体との間に介装される懸架バネの一端を支持する油圧ジャッキと、モーターの駆動によりピストンを進退させて作動油を油圧ジャッキのジャッキ油室に給排するポンプとを備える車高調整装置であって、車両の車軸と車体との間に介装されて懸架バネの振動を減衰する油圧ダンパーのダンパー油室とジャッキ油室とを連通する油路と、油路を開閉する弁とを備えたので、車両が停車するときに、弁を開いてダンパー油室とジャッキ油室との油路を連通させることにより、ジャッキ油室内の作動油をポンプ油室とダンパー油室とに排出してすばやく車高を下げ、ライダーの体格に関わらず確実に足付性を確保することができる。
また、本発明の車高調整装置の他の構成として、車両が備える車速検出手段から出力される車速信号に基づいて車速と加速度を求め、加速度が減速状態を示す値、かつ車速があらかじめ設定された閾値以下のときに、ジャッキ油室からポンプのポンプ油室に作動油を排出させるようにポンプを駆動させるとともに、弁を開いてジャッキ油室の作動油がダンパー油室に流通可能となるようにポンプと弁とを制御する制御手段をさらに備えたので、走行中の車両が停車するときに、自動的に車高をすばやく下げ、ライダーの体型に関わらず確実に足付性を確保することができる。
また、本発明の車高調整装置の他の構成として、油路は、ダンパー油室におけるリザーバー室と連通するので、油圧ダンパーの動作にかかわらず、ジャッキ油室からリザーバー室に作動油を排出することができる。すなわち、ダンパー油室のうちリザーバー室は、油圧ダンパーの動作にともなう圧力変化が小さいのでジャッキ油室から排出された作動油を円滑に流入させることができる。
車高調整装置の概略構成図である。 制御装置の制御ブロック図である。 車高調整装置の動作を示す図である。
図1は、車高調整装置の一例を示す概略構成図である。同図に示すように、車高調整装置1は、油圧ダンパー2に付帯して構成され、図外の車両(例えば二輪車等)の車軸と車体との間に介装される懸架バネ3の一端を支持する油圧ジャッキ4と、モーター53の駆動によりピストン52を進退させて油圧ジャッキ4のジャッキ油室4Aに作動油を給排するポンプ5とを備え、車両の車軸と車体との間に介装されて懸架バネ3の振動を減衰する油圧ダンパー2のダンパー油室2Aとジャッキ油室4Aとを連通する油路Aと、この油路Aの連通を開閉する弁6とを設け、車両の状態に応じて車高の高さが所定の高さとなるように、弁6とポンプ5とを制御する制御装置8とを備える。本実施形態では、油圧ジャッキ4と油圧ダンパー2とは同一の作動油により動作する。
まず、車高調整装置1の説明に先立ち、油圧ジャッキ4が付帯される油圧ダンパー2について説明する。油圧ダンパー2は、ダンパーチューブ11と、中空円筒の軸体からなるピストンロッド12とにより構成され、それぞれ、車両の車体側取付部又は車軸側取付部に取り付けるための取付部13A;13Bを備え、車両の車軸と車体との間に介装可能となっている。ダンパーチューブ11の外周とピストンロッド12の先端側には、それぞれスプリングシート14;15が設けられ、このスプリングシート14;15間に懸架バネ3が介装される。
ダンパーチューブ11は、一端が閉口する筒体であって、内部の開口端側にリング状のロッドガイド16が液密に固定される。このロッドガイド16は、ダンパー油室2A側にオイルシール17A、ダンパーチューブ11の開放端側にダストシール17Bを備え、このオイルシール17A,ロッドガイド16,ダストシール17Bをピストンロッド12が貫通することでダンパーチューブ11内の液密状態を維持したまま、ピストンロッド12を摺動自在に支持する。
ダンパーチューブ11の内部には、油圧ダンパー2の閉口端側からフリーピストン18、フリーピストンストッパ19、メインピストン20の順に設けられ、ダンパーチューブ11の内部空間を複数の空間に区画する。
フリーピストン18は、ダンパーチューブ11の内周面と液密に摺動自在に設けられ、ダンパーチューブ11の内部空間をガス室21と、ダンパー油室2Aとに区画する。ガス室21には、例えば、窒素ガス等の気体が所定圧で封入され、ダンパー油室2Aには作動油が充満される。
フリーピストンストッパ19は、ダンパーチューブ11の軸線方向の所定位置において内周面に加締め固定され、ダンパー油室2Aをリザーバー室22と減衰室23とに区画する。フリーピストンストッパ19は、厚さ方向に貫通する流路19Aを備え、この流路19Aを介してリザーバー室22と減衰室23とを連通させて、油圧ダンパー2の圧縮行程及び伸長行程における後述のメインピストン20の摺動に伴なうピストンロッド12の侵入体積分の容積変化分の作動油を減衰室23側からリザーバー室22に給排するようにしている。
ダンパーチューブ11のリザーバー室22に対応する位置には、ポンプ5から延長する配管24の一端が接続され、配管24とダンパー油室2Aとを連通させて、ダンパー油室2A内の作動油を流入出可能に構成される。
メインピストン20は、ピストンロッド12の挿入端に固定され、ダンパーチューブ11内において、液密かつ摺動自在に設けられる。メインピストン20は、減衰室23を圧側室23Aと伸側室23Bとに区画し、油圧ダンパー2の動作時の伸長行程において伸側室23Bに移動するときに、メインピストン20に設けられた図外の流路を流通する作動油により伸側減衰バルブ20Aを撓み変形させて伸側減衰力を発生させ、圧縮行程において圧側室23Aに移動するときに、圧側減衰バルブ20Bを撓み変形させ、通路抵抗による圧側減衰力を発生させて減衰力を発生させる。
ピストン20が取り付けられるピストンロッド12の逆側の先端には、油圧ダンパー2においてメインピストン20による減衰力とは異なる機構により減衰力を生じさせるとともに、この減衰力を調整するための減衰調整機構30が取り付けられる。減衰調整機構30は、ピストンロッド12と、減衰力制御ロッド31と、減衰調整部32とにより構成され、ピストンロッド12の内部を貫通する減衰力制御ロッド31をピストンロッド12の先端に取り付けられた減衰調整部32で回転させることで、図示しないピストンロッド12の伸側室23B側の壁面を貫通する流路孔の開口面積を変化させて、伸側室23Bから流路孔及びピストンロッド12と減衰力制御ロッド31との隙間を介して圧側室23Aへ流れる作動油の流量を調整することにより減衰力が調整可能に構成されている。
なお、減衰調整部32は内部に、例えばモーターからなるアクチュエーター33を備えており、制御装置8から出力される信号によりアクチュエーター33が動作して減衰力制御ロッド31を駆動することで、減衰力が調整可能となっている。
この減衰調整部32に上述した車両への取付部13Bが固着されるとともに、減衰調整部32がピストンロッド12に取り付けられることで、スプリングシート15を支持している。
車高調整装置1は、油圧ジャッキ4とポンプ5とを備える。
油圧ジャッキ4は、ダンパーチューブ11の外周に付帯するように設けられ、ダンパーチューブ11の外周に固定されるインナーハウジング41と、インナーハウジング41に液密に固定されるアウターハウジング42と、インナーハウジング42とアウターハウジング42との間を液密状態に摺動可能に設けられるプランジャ43とにより構成され、インナーハウジング41と、アウターハウジング42と、プランジャ43とで囲まれる空間がジャッキ油室4Aとして構成される。
アウターハウジング42の外周部には、後述のポンプ5から延長する配管25の一端を取り付けるための配管接続部42Aを備える。この配管接続部42Aは、配管25とジャッキ油室4Aとを連通する流通孔45を備える。
すなわち、配管25,流通孔45を介してジャッキ油室4A内に作動油が供給されることで、プランジャ43が押し出されてジャッキ油室4Aの容積が増加し、懸架バネ3を押圧することで懸架バネ3の反力を得てダンパーチューブ11を持ち上げ、車高が上がる。また、配管25,流通孔45を介してジャッキ油室4Aから作動油を排出することで、プランジャ43が懸架バネ3の反力により押し戻されてジャッキ油室4Aの容積が減少することでダンパーチューブ11を下降させ、車高が下がる構成である。
ポンプ5は、ポンプ油室5Aと、駆動機構50とを備える。ポンプ油室5Aは、上記ジャッキ油室4Aに給排する作動油を貯留するための円筒状の空間であって、外部に連通する配管接続部51を備える。配管接続部51には、ダンパー油室2Aに向かう配管24の他端と、ジャッキ油室4Aに向かう配管25の他端とが接続される。したがって、配管24は、配管25と互いに連通し、さらに、配管25を介してジャッキ油室4Aとも連通する。すなわち、配管24と配管25とによりジャッキ油室4Aとダンパー油室2Aとを連通する油路Aが形成される。また、配管25によりジャッキ油室4Aとポンプ油室5Aとを連通する油路Bが形成される。この油路A,Bは、液密に構成され、油路A,B内には、作動油が充満される。
駆動機構50は、モーター53と減速機構54とを備える。本実施形態では、モーター53を減速機構54に取り付けて、モーター53の回転力を減速機構54により所定の回転軸力を得たのちに、減速機構54の出力軸55から回転駆動力を出力する。出力軸55は、外周部に所定ピッチのねじ切り加工を施したネジ部を備え、このネジ部を介してピストン52が取り付けられる。ピストン52は、ポンプ油室5Aの内径に対応する寸法の円筒状の柱体であって、一端側に出力軸55のネジ部に螺合するネジ穴を備え、出力軸55のネジ部との間でネジ機構を構成する。ピストン52の先端側には、ポンプ油室5Aとの液密状態を維持するシール56が取り付けられる。そして、ポンプ油室5A内にピストン52を挿入し、ポンプ油室5Aを形成する図外のハウジングと駆動機構50を収容する図外のハウジングとを固定することでポンプ5が構成される。なお、ピストン52は、ポンプ油室5Aの内周面に対して回転不能となるように回り止めされる。例えば、ピストン52の外周面に軸線方向に沿って所定長さの溝を形成しておき、ポンプ油室5Aの内周面に固定された軸体を設けて、溝と軸体とを係合させることで、ピストン52が出力軸55と共周りすることを防ぐことができる。
上記構成によれば、モーター53を右回転又は左回転させることで、出力軸55とネジ機構を構成するピストン52がポンプ油室5A内において進退させることにより、ポンプ油室5A内の作動油をジャッキ油室4Aに給排するための加圧駆動と減圧駆動とをさせることとができる。モーター53は、後述の制御装置8と接続され、上記駆動が制御される。
上記、配管24の途中には、弁6が取り付けられる。この弁6は、例えば、電磁弁であって、後述の制御装置8と接続され、弁6の開閉が制御される。なお、本実施形態では、信号が入力されていない状態では弁6を閉じて配管24の流路を遮断しているノーマルクローズバルブとして説明する。
したがって、弁6が開くことで、ジャッキ油室4Aとダンパー油室2Aとを連通する油路Aが形成され、車体重量がかかるジャッキ油室4A室内の圧力の高い作動油が、圧力の低いダンパー油室2Aへと排出される。また、弁6を閉じることで、ジャッキ油室4Aとダンパー油室2Aとの連通が遮断され、油路Aが断たれる。
制御装置8は、いわゆるコンピュータであって、ハードウェア資源として設けられた演算手段としてのCPU、記憶手段としてのROM,RAM、通信手段としての入出力インターフェイス等を備える。CPUは、記憶手段に格納された車高調整プログラムに従って後述の処理を実行する。この制御装置8には、車両に設けられた車速検出手段9と、図外の入力手段とが接続される。車速検出手段9は、例えば車輪の回転や変速機の回転を検出して、車両の速度を信号として出力する。入力手段は、例えば、制御装置8を収容するケースなどに固定される複数のボタンであって、ボタンの操作により、走行状態における車高の調整やライダーの体重や身長に応じた車高の調整を可能にする。
図2は、制御装置8の制御処理を示す図である。同図に示すように、制御装置8は、走行状態判定手段8Aと、車高制御手段8Bとを備える。
走行状態判定手段8Aは、上記車速検出手段9から出力される信号に基づいて速度及び加速度を演算し、この速度及び加速度により走行状態を判定する。
走行状態の判定の一例として以下の4つのパターンが挙げられる。
1.停車判定:速度及び加速度がともにゼロのときには停車状態であると判定する。
2.発車判定:速度が第1閾値α以上で加速度が加速を示す値(正値)が第3閾値γ以上のときには、発車状態と判定する。第1閾値αには、例えば5km/h等が設定される。
3.走行判定:速度が第2閾値βよりも大きいときには走行状態であると判定する。第2閾値βには、例えば10km/h等が設定される。
4.停車減速判定:速度が第2閾値β以下で加速度が減速を示す値(負値)のときには、停車に至る減速状態であると判定する。
車高制御手段8Bは、走行状態判定手段8Aで判定された上記4つのパターンに対応する制御モードにより弁6と、ポンプ5との駆動を制御する。
1.の停車判定のときは、停車制御モードを実行し、弁6を閉じた状態、かつ、ポンプ油室5Aの容積が最大の状態をポンプ5に維持させる減圧状態維持に、弁6とポンプ5を制御する。つまり、最低位の車高を維持させる。
2.の発車判定のときは、発車制御モードを実行し、弁6を閉じた状態を維持させ、記憶手段にあらかじめ設定された車高となるまでポンプ5を加圧駆動させる。つまり、最低位から所定の高さまで車高を上昇させる。
3.の走行判定のときは、走行制御モードを実行し、弁6を閉じた状態と、所定量の作動油がジャッキに供給された加圧状態を維持させる。つまり、所定の車高を維持させる。
4.の停車減速判定のときは、停車減速制御モードを実行し、弁6を開くとともに、ジャッキ油室4Aの作動油を排出するようにポンプ5を減圧駆動させる。つまり、車高を最低位にする。
なお、駐車中では、エンジンキーがオフとなっているため、停車状態が維持される。
以下、本発明に係る車高調整装置1による車高の調整動作を説明する。
まず、駐車状態から発車状態に移行する場合について説明する。
駐車状態では、車両における電源がオフとなっているため、前回の停車時に車高が下がった最低位の状態を維持したままとなっている。
車両を発車させるため、ライダーが電源をオンとすると、制御装置8が起動し、走行状態判定手段8Aは、現在の車両の状態が停車中であると判定する。この判定により、車高制御手段8Bは停車制御モードに移行する。
次に、ライダーにより車両を発進させるための必要な動作が行なわれ、車両が徐々に動き始めて、車速検出手段9から出力される信号による車速が第1閾値α以上、加速度が第3閾値γ以上となったときに、走行状態判定手段8Aは発車状態であると判定する。この判定により車高制御手段8Bは、停車制御モードから発車制御モードに移行して、図3(a)に示すように、発車制御を実行する。すなわち、車高制御手段8Bは、弁6が閉じた状態であるので弁6には信号を出力せず、ポンプ5のみに信号を出力して、記憶手段にあらかじめ設定された車高となるまでポンプ5を加圧駆動させる。これにより、ポンプ油室5Aからジャッキ油室4Aに供給される作動油によってプランジャ43が押圧されて、スプリングシート14:15間の距離がL1からL2に短くなり、懸架バネ3からより大きな反力を得ることで、取付部13A,13Bの距離が離間して、車高が最低位の位置から所定の高さまで上昇する。
これにより、停車時や発車直前までの間は、足付性が確保される。また、発車後には、車両に十分な走行性能が得られる高さに、自動的に車高を戻すことができる。
次に、発車状態から走行状態に移行する場合について説明する。
発車後、速度が第2閾値βよりも大きな値が検出された場合、走行状態判定手段8Aは、現在の車両の状態が、走行状態であると判定する。この判定により車高制御手段8Bは、走行制御モードに移行して、弁6及びポンプ5のいずれにも信号を出力せず、発車状態で所定の高さまで上昇させた位置を維持させる。これにより、走行に最適な車高を維持させることができる。
次に、走行状態から停車状態に移行する場合について説明する。
走行状態における速度が第2閾値β以下で加速度が減速を示す値(負値)のときには、走行状態判定手段8Aは、停車に至る減速状態であると判定する。この判定により、車高制御手段8Bは、走行制御モードから停車減速制御モードに移行して、図3(b)に示すように、停車減速制御を実行する。すなわち、車高制御手段8Bは、弁6を開く信号と、ポンプ5にポンプ油室5Aの容積が最大となるように減圧駆動させる信号を出力する。すなわち、ジャッキ油室4A−ダンパー油室2Aの油路Aが連通し、この油路Aと、ジャッキ油室4A−ポンプ油室5A間の油路Bとでジャッキ油室4Aの作動油を図中破線で示すようにダンパー油室2Aとポンプ油室5Aとの両方に排出させて、プランジャ43が懸架バネ3の反力に押圧されて、スプリングシート14:15間の距離がL2からL1に長くなり、懸架バネ3の反力が小さくなって取付部13A,13Bの距離が近接して、車高が最低位の位置まですばやく下降させることができる。
これにより、走行状態から停車するまでに、自動的に車高を最低位にすばやく下げることができるので、足付性を確保し、身長の低い小柄なライダーでも安全に車両を保持でき転倒防止が可能となる。
本発明によれば、車高を調整するジャッキ油室4Aの作動油をポンプ油室5Aだけでなく、ダンパー油室2Aにも排出するようにしたことにより、ジャッキ油室4A内の作動油を従来のようにポンプ油室5Aにだけ排出するときに比べて、より速く排出できるので、車高を下げるときの下降速度を大幅に向上させることができる。したがって、停車直前までにすばやく車高を最低位に下げることができるので、車両が停車するときの足付性を確保することができる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、上記実施形態では、制御装置8により弁6とポンプ5とを制御するとして説明したが、制御装置8に代えて、スイッチを設け、ライダーがスイッチを操作して動作させるようにしても良い。
また、ジャッキ油室4Aとダンパー油室2Aとを連通する油路Aを設けるとして説明したが、ダンパー油室2Aに区画される複数の室のうち、リザーバー室22に接続すると良い。リザーバー室22は、ダンパー油室2Aのうちで作動油の圧力の変化が小さいので、油圧ダンパー2の動作時にジャッキ油室4Aとの間の油路Aが形成されても、ジャッキ油室4Aからリザーバー室22に安定して作動油を排出することができる。
また、制御装置8は、車高を下げるときや上げるときに、減衰調整機構30のアクチュエーター33にも信号を出力して減衰力が最弱となるようにアクチュエーター33の駆動を制御しても良い。このように制御することで、車高上げ下げ時の抵抗が少なくなり、車高を下げるときの下降速度や車高を上げるときの上昇速度を速くすることができる。なお、車高の上げ下げの制御が完了した場合には所定の減衰力に調整される。さらに、制御装置8は、走行状態において車速検出手段9から出力される車速信号が所定の閾値以上の速度、例えば高速走行時には高減衰力となるようにアクチュエーター33を制御するように構成しても良い。
また、走行状態判定手段8Aが、速度値と加速度値とに基づいて車両の状態を判定するものとして説明したが、これに限定されず、速度と加速度(減速度)との関係から最終的に速度がゼロとなる車両が完全に停車するまでの時間を演算予測させて、この予測された時間よりも前に、停車前に完全に車高が最低位となるように、弁6とポンプ5とを制御するようにしても良い。このように構成することで、より確実にライダーの足付性を確保することができる。
さらに、ポンプ5の駆動のみによりジャッキ油室4Aから作動油を排出するときに要する時間を求めたマップと、弁6の駆動のみによりジャッキ油室4Aから作動油を排出するときに要する時間を求めたマップとをあらかじめ、制御装置8の記憶手段に記憶させておき、上記停車するまでの間に、車高が確実に低下するように弁6とポンプ5とを制御するタイミングをはかることで、停車と同時に車高が最低位となるように制御できる。
また、制御装置8は、走行状態判定手段8Aと車高制御手段8Bとを備えるとして説明したが、制御装置8に走行推測手段をさらに設け、車両の走行状態の変化を走行推測手段により推測させて、車高制御手段8Bによる制御に割り込み処理をさせるようにしても良い。
例えば、路上における信号が赤信号で停車に向けて停車減速制御がなされている途中で、青信号に変化した場合、車両が加速されるものと推測し、即座に車高を上げるように制御することも可能である。具体的には、車高制御手段8Bに加速制御モードを記憶させておき、走行推測手段により加速移行信号を車高制御手段8Bに出力させて停車減速制御モードに対する割り込み処理として実行させ、加速制御モードとして記憶された制御の、弁6を閉じるとともに、ポンプ5を加圧動作させるように弁6とポンプ5とを制御させれば良い。
走行状態の変化の予測は、例えば、車両に設けられたブレーキスイッチとスロットルポジションセンサとを利用することで可能である。すなわち、赤信号から青信号に変化した場合の車両は、減速状態から瞬間的な加速状態となるため、ブレーキが操作された状態からブレーキが開放されるとともに、スロットルが閉じた状態から所定量まで開ける操作が行なわれるため、これらの操作を走行推測手段が検出したときに、加速がなされるものと推測して加速移行信号を車高制御手段8Bに出力させることで可能である。
また、上記制御装置8では、車速検出手段9から出力される信号で車高を制御するものとしたが、車速検出手段9に加えて、Gセンサ(加速度センサ)、サイドスタンドセンサ等から出力される信号を得て、車体の状態を判定して、弁6とポンプ5とを制御するようにしても良い。
例えば、Gセンサを車体に取り付け、車体の前後方向の姿勢を検出するように構成し、減速時に前後方向の姿勢が前のめり状態となるときには、所定の車高まで下げるように制御する減速制御モードを制御装置8に記憶させておくようにしても良い。この場合、ポンプ5は駆動せずに弁6を所定時間開放させてジャッキ油室4Aの作動油をダンパー油室2A側に所定量逃がした後に再び閉じる制御することで瞬時に所定の車高まで下げて安定した制動を提供することができる。なお、ジャッキ油室4Aからダンパー油室2Aに流れた作動油は、減速後の停車時に実行される停車制御モードによる弁6とポンプ5の動作によってポンプ油室5Aに戻されてダンパー油室2Aの作動油の油量がリセットされる。
また、サイドスタンドセンサによりサイドスタンドが機能していることを示すときには、車速検出手段9の出力に関係なく停車状態にあるとして、瞬時に車高を最低位に下げるか、下げた状態を維持させるように制御することも可能である。
また、油圧ダンパー2にダンパーチューブ11に対するピストンロッド12の伸縮ストローク長を検出する伸縮ストローク長検出手段を設けて、ストローク検出時の車高を推測できる。このとき、伸縮ストローク長検出手段の検出結果を、制御装置8によりフィルタ処理することで、ストロークの振幅状況を取得して路面の凹凸状況を推定させることができる。この場合の制御として、路面の振幅が大きいと推定された場合には、弁6には信号を出力せずに弁6を閉じた状態を維持させ、ポンプ5を加圧駆動させて車高を上げることで油圧ダンパー2の底突や伸切を回避させることができる。また、路面の振幅が小さいと推定された場合には、オンロード車であれば風の抵抗を緩和するために車高を下げ、オフロード車であれば車両の前後の揺れ(ピッチング)を防ぐために車高を下げるように制御することも可能である。
以上説明した本発明の車高調整装置は、二輪車における前側、後側のいずれのサスペンション、ATVやスノーモービル等のサスペンションにも適用できる。
1 車高調整装置、2 油圧ダンパー、2A ダンパー油室、3 懸架バネ、
4 油圧ジャッキ、4A ジャッキ油室、5 ポンプ、5A ポンプ油室、
6 弁、8 制御装置、22 リザーバー室、A;B 油路。

Claims (3)

  1. 車両の車軸と車体との間に介装される懸架バネの一端を支持する油圧ジャッキと、
    モーターの駆動によりピストンを進退させて作動油を油圧ジャッキのジャッキ油室に給排するポンプとを備える車高調整装置であって、
    車両の車軸と車体との間に介装されて前記懸架バネの振動を減衰する油圧ダンパーのダンパー油室と前記ジャッキ油室とを連通する油路と、
    前記油路を開閉する弁とを備えたことを特徴とする車高調整装置。
  2. 上記車両が備える車速検出手段から出力される車速信号に基づいて車速と加速度を求め、加速度が減速状態を示す値、かつ車速があらかじめ設定された閾値以下のときに、ジャッキ油室から上記ポンプのポンプ油室に作動油を排出させるようにポンプを駆動させるとともに、弁を開いてジャッキ油室の作動油がダンパー油室に流通可能となるようにポンプと弁とを制御する制御手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の車高調整装置。
  3. 上記油路は、ダンパー油室におけるリザーバー室と連通することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車高調整装置。
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