JP2014147424A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】おむつ本体に取り付けられて使用される吸収性物品において、装着感が良好で、おむつ本体への体液の不要な漏れを防止することが可能な吸収性物品を提供する。
【解決手段】おむつ本体2に取り付けられて使用される吸収性物品であって、ギャザーシート104には、当該吸収性物品1の外側に折り返されて形成された折り返し部105aが設けられ、ギャザーシート104の長手方向両端部には、折り返し部105aと、当該ギャザーシート104のうちの当該折り返し部105aに対向する折り返し対向部105bと、が固着された固着部(第1固着部106a)が形成され、当該吸収性物品1がおむつ本体2に取り付けられた際に当該おむつ本体2に設けられた立体ギャザー(本体側立体ギャザー24b)が、折り返し部105aと折り返し対向部105bとの間に配置される。
【選択図】図3

Description

本発明は、吸収性物品に関する。
従来、吸収性物品として、おむつ本体に取り付けられて使用される吸収パッド(インナーパッド)が知られている。吸収パッドは、体液の吸収に対しておむつ本体を補助するためのものであるとともに、おむつ本体自体の取り替え頻度を少なくすることによって使用コストを抑えるためのものである。
このような吸収パッドには、ギャザーシートからなる立体ギャザーが設けられている場合が多く(例えば、特許文献1及び2参照)、吸収パッドの立体ギャザーとおむつ本体の立体ギャザーとの両方が脚周りに沿って配置されることにより、脚周りからの体液の漏れを防止することができる。
特許第5052993号公報 特許第4425038号公報
しかしながら、吸収パッドとおむつ本体との両方に立体ギャザーが設けられている場合、着用者の脚の動き等に伴って脚周りと立体ギャザーとの間に隙間が生じたり吸収パッドの吸収体がヨレたりすると、脚周りに対する、吸収パッドの立体ギャザーの接触の仕方と、おむつ本体の立体ギャザーの接触の仕方と、が異なってしまって、吸収パッドの立体ギャザーと、おむつ本体の立体ギャザーと、の間に隙間ができることがある。吸収パッドの立体ギャザーと、おむつ本体の立体ギャザーと、の間に隙間ができると、吸収パッドに余力があるにもかかわらず、その隙間からおむつ本体へと体液が漏れてしまって、おむつ本体も一緒に取り替えなくてはならなくなることがある。また、脚周りへのフィット性が低下したり、吸収パッドがおむつ本体からずれたりして、装着感が悪化してしまうことがある。
本発明の課題は、おむつ本体に取り付けられて使用される吸収性物品において、装着感が良好で、おむつ本体への体液の不要な漏れを防止することが可能な吸収性物品を提供することである。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
透液性のトップシートと、バックシートと、前記トップシートと前記バックシートとの間に介装される吸収体と、前記トップシート側における前記吸収体の幅方向両側縁部に設けられた一対のギャザーシートと、を備え、おむつ本体に取り付けられて使用される吸収性物品において、
前記ギャザーシートには、当該吸収性物品の外側に折り返されて形成された折り返し部が設けられ、
前記ギャザーシートの長手方向両端部には、前記折り返し部と、当該ギャザーシートのうちの当該折り返し部に対向する折り返し対向部と、が固着された固着部が形成され、
当該吸収性物品が前記おむつ本体に取り付けられた際に当該おむつ本体に設けられた立体ギャザーが、前記折り返し部と前記折り返し対向部との間に配置されることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載の吸収性物品において、
前記折り返し部には、当該吸収性物品の内側に折り返されて形成された第2折り返し部が設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、
請求項1又は2に記載の吸収性物品において、
前記折り返し部のうちの前記折り返し対向部側の面には、前記立体ギャザーに着脱自在に止着される止着部材が設けられていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、
請求項1から3の何れか一項に記載の吸収性物品において、
前記折り返し部と前記折り返し対向部との間には、前記おむつ本体に設けられた前記立体ギャザーのうちの基端から自由端までの長さの1/3以上の部分が配置されることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、
請求項1から4の何れか一項に記載の吸収性物品において、
前記ギャザーシートには、ギャザーを形成する糸ゴムが設けられ、
前記糸ゴムは、前記折り返し部の折り返し起点と、前記折り返し部の先端と、に設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、着用者の脚の動き等に伴って吸収性物品の立体ギャザー(ギャザーシート)と、おむつ本体の立体ギャザーと、が連動して動くため、吸収性物品の立体ギャザーと、おむつ本体の立体ギャザーと、の間に隙間ができにくい。また、折り返し部と折り返し対向部とでおむつ本体の立体ギャザーを挟み込むことができ、その挟み込んだ状態を維持することができるため、おむつ本体の立体ギャザーが、吸収性物品の立体ギャザーから外れにくい。よって、吸収性物品に余力があるにもかかわらずおむつ本体へと体液が漏れてしまうことも、脚周りへのフィット性が低下したり吸収性物品がおむつ本体からずれたりすることもないので、装着感が良好で、かつ、おむつ本体への体液等の不要な漏れを防止することが可能となる。
吸収性物品の斜視図である。 おむつ本体の斜視図である。 吸収性物品をおむつ本体に取り付けた状態を示す要部断面図である。 図1のIV−IV線における断面図である。 図1のV−V線における断面図である。 図1のVI−VI線における断面図である。 吸収性物品の変形例1を示す図である。 吸収性物品の変形例2を示す図である。
以下、図を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
なお、以下の説明では、本実施形態における吸収性物品1を展開した状態において、装着時に人体(着用者)の腹側に位置する側を前側、背側に位置する側を後側、着用者と接触する側を上側、着用者と接触する側とは反対側を下側とし、前後方向と上下方向との双方に直交する方向を左右方向(幅方向)とする。
また、前後方向をX方向、左右方向をY方向、上下方向をZ方向とする。
図1は、吸収性物品1の斜視図であり、図2は、おむつ本体2の斜視図であり、図3は、吸収性物品1をおむつ本体2に取り付けた状態を示す要部断面図である。また、図4は、図1のIV−IV線における断面図であり、図5は、図1のV−V線における断面図であり、図6は、図1のVI−VI線における断面図である。
吸収性物品1は、尿取りパッド等のインナーパッドであり、おむつ本体2に着脱・交換自在に取り付けられて使用される。
<おむつ本体>
図2及び図3に示すように、おむつ本体2は、いわゆるパンツ型の紙おむつであり、着用者の身体との接触面側に設けられる本体側トップシート21と、着用者の身体との接触面とは反対側の外部側に設けられる本体側バックシート22と、本体側トップシート21と本体側バックシート22との間に介装される本体側吸収体23と、本体側吸収体23の幅方向両側縁部(左側縁部及び右側縁部)に設けられた本体側ギャザーシート24,24と、を備えて構成される。
本体側トップシート21は、透液性のシートからなり、本体側吸収体23の表面側(装着時における身体側)を覆う形状に形成されている。
本体側バックシート22は、例えば不透液性のシートからなる外面シート22aと、外面シート22aに貼設される例えば不透液性のシートからなる内面シート22bと、により構成され、本体側吸収体23の裏面側(装着時における外部側)を覆う形状に形成されている。
本体側バックシート22の一方の端部には、着用者の腹周りを被覆する腹周り構成部25が形成され、他方の端部には、着用者の背周りを被覆する背周り構成部26が形成され、腹周り構成部25と背周り構成部26との間には、着用者の股間部を被覆する本体側股下部27が形成されている。
そして、おむつ本体2は、腹周り構成部25の幅方向側の各端部(左端部、右端部)と、背周り構成部26の幅方向側の各端部(左端部、右端部)と、がそれぞれ固着されて脇部を形成することで、パンツ型の形状に成形されている。
腹周り構成部25及び背周り構成部26は、略等しい幅を有する略矩形状に形成されている。
また、腹周り構成部25及び背周り構成部26における外面シート22aと内面シート22bとの間には、弾性部材としての複数本の糸ゴム25a,…、26a,…が挟み込まれて固着されている。これにより、着用者の胴周り及び腰周りで、おむつ本体2が伸縮自在に変形することで、着用者の身体に密着するようになっている。
本体側バックシート22の幅方向両側縁部の各々には、腹周り構成部25の幅方向側の各端部から本体側股下部27を通り背周り構成部26の幅方向側の各端部に亘って、着用者の脚周りを囲む一対の脚周り部28,28が形成されている。
脚周り部28には、着用者の脚周りに対応させて形成された脚周り用開口部の縁部に沿って、着用者の脚周りに接触する一対の脚周りギャザー28a,28aが形成されている。
脚周りギャザー28aにおける外面シート22aと内面シート22bとの間には、着用者の股間部やそけい部等に対する本体側バックシート22の密着性を向上させるための複数本の糸ゴム28b,…が配設されている。
本体側吸収体23は、尿などの水様成分を含む体液等を吸収するものである。具体的には、本体側吸収体23は、綿やパルプなどの吸収性素材や、繊維あるいはフィルム等のシート状基材と高吸水性樹脂とが組み合わされて形成された吸収体コア23aと、吸収体コア23aを覆う透液性のクレープ紙23bと、を備えて構成される。
吸収体コア23aは、例えば、腹周り構成部25から本体側股下部27を通って背周り構成部26に亘って配設されている。
クレープ紙23bは、吸収体コア23aを全体的に包装しており、透液性を有して体液を吸収する働きをなす。
本体側吸収体23の本体側バックシート22側には、防水フィルム29が配設されている。
防水フィルム29は、遮水性を有し、クレープ紙23bを通過した水様成分が本体側バックシート22側に漏れることを防止する働きをなす。
本体側ギャザーシート24は、本体側トップシート21側における本体側吸収体23の幅方向両側縁部に、吸収体コア23aの腹側端部から背側端部に亘って設けられている。すなわち、本体側ギャザーシート24は、おむつ本体2の股下両端部に相当する位置に備えられている。
また、本体側ギャザーシート24は、例えば不透液性のシートからなり、二つ折りにして折り合わされた面を、例えば、ホットメルトや、ヒートシール、超音波シール等によって固着することにより形成されている。また、本体側ギャザーシート24は、その基端部が本体側トップシート21と外面シート22aとの間に挟まれるように固着されることによって固定されている。そして、本体側ギャザーシート24の折り合わされた面の間には、複数本の糸ゴム24a,…が挟み込まれている。これにより、本体側ギャザーシート24の自由端部が起立した状態となって、本体側立体ギャザー24bが形成される。また、本体側ギャザーシート24は、糸ゴム24aによって着用者の体型に合わせて伸縮自在に変形することで、着用者の身体に密着するようになっている。
<吸収性物品>
吸収性物品1は、着用者の股間を腹側から背側にかけて覆うように形成されている。
図1に示すように、吸収性物品1の長手方向(X方向)の一方の端部(前端部)が、着用者の腹側に位置する腹側部11を形成し、他方の端部(後端部)が、着用者の背側に位置する背側部12を形成し、腹側部11と背側部12との間が、着用者の股間に位置する股間部13を形成する。
図3及び図4に示すように、吸収性物品1は、着用者の身体との接触面側に設けられる透液性のトップシート101と、着用者の身体との接触面とは反対側の外部側に設けられるバックシート102と、トップシート101とバックシート102との間に介装される吸収体103と、トップシート101側における吸収体103の幅方向両側縁部(左側縁部及び右側縁部)に、当該吸収性物品1の長手方向に沿って設けられた一対のギャザーシート104,104と、を備えて構成される。
吸収体103は、その長手方向の長さが、吸収性物品1の長手方向の長さとほぼ等しくなるように、腹側部11から股間部13を通り背側部12に亘る位置に配置され、吸収性物品1の使用時に体液等を吸収する役割を果たす。
吸収体103は、綿やパルプなどの吸収性素材や、繊維あるいはフィルム等のシート状基材に、高吸水性樹脂を混入したものが使用される。
高吸水性樹脂としては、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸及びその塩類、アクリル酸塩重合体架橋物、澱粉−アクリル酸グラフト共重合体、澱粉−アクリロニトリルグラフト共重合体の加水分解物、ポリオキシエチレン架橋物、カルボキシメチルセルロース架橋物、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド等の水膨欄性ポリマーを部分架橋したもの、あるいはイソブチレンとマレイン酸との共重合体等が好適に用いられる。
なお、吸収体103は、形状保持等のために、例えば、クレープ紙や透液性の不織布や孔開きシートなどの透液性のシート材によって囲繞することが望ましい。
また、吸収体103は、多層構造であっても良いし、単層構造であっても良い。
トップシート101は、吸収性物品1を装着した際に着用者に接する面を形成し、吸収体103の上側に設けられ、尿などの水様成分を含む体液等を受けて、吸収体103まで輸送する役割を果たす、透液性のシートである。
透液性のシートとしては、例えば、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート等の糸を平織り等したネット状のシート素材、多数の透孔を形成したフィルムシート材、ポリエチレンやポリプロピレンなどのフィルムシート材、透液性を有する織布、不織布が適し、特に不織布が適する。不織布としては、ポリエチレンやポリプロピレンなどのオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラなどの再生繊維、綿等の天然繊維を繊維素材として、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって加工したものを用い得る。
バックシート102は、吸収性物品1を装着した際に着用者に接する面とは反対側の面を形成し、吸収体103の下側に設けられ、体液等が吸収性物品1の外部へと染み出したり漏れ出したりすることを防ぐ役割を果たす、不透液性のシートである。
不透液性のシートとしては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどの少なくとも遮水性を有するシート材であって、ムレ防止の観点から透湿性を有するシート材であることが好ましい。この遮水性と透湿性とを具備するシート材としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂中に無機充填剤を溶融混練してシートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シート材が好適に用いられる。
またその他にも、不透液性を有するフィルム層と、通気性を有する不織布層と、からなるラミ不織布を用いても良い。ラミ不織布とは、例えばポリエチレンシート等に不織布を積層した、ラミネート不織布と呼ばれる不織布のことであり、不透液性と通気性を併せ持つ不織布である。
なお、バックシート102は、必ずしも不透液性のシートでなくても良い。
また、バックシート102のトップシート101側の面とは反対側の面(下面)は、不織布で覆われていても良い。これにより、バックシート102の傷付きを防止することができる。また、クロスライクさが得られるため、見た目にムレ難さを与えることができるとともに、着用者の肌への負担を軽減させることができる。バックシート102の下面を覆う不織布としては、例えば、ケミカルボンド不織布、サーマルボンド不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、メルトブローン不織布、ヒートロール不織布、エアスルー不織布、不透液性不織布、あるいはこれらの組み合わせからなるシートが挙げられるが、これらに限られるものではない。
トップシート101及びバックシート102は、吸収体103よりも幅広に形成されており、吸収体103よりも幅方向(Y方向)外側の部分が所定の接着剤によって互いに接着されている。
トップシート101及びバックシート102のうちの吸収体103よりも幅方向外側の部分は、所定位置を起点として吸収性物品1の内側(幅方向内側)に折り返されている。そして、バックシート102の折り返された部分(折り返し部102a)には、吸収性物品1の立体ギャザーを構成するギャザーシート104が貼り付けられている。
ギャザーシート104,104は、例えば不透液性のシートからなり、トップシート101側における吸収体103の幅方向(Y方向)両側縁部に、吸収体103の長手方向(X方向)に沿うように腹側部11から背側部12に亘ってそれぞれ備えられている。
具体的には、ギャザーシート104は、バックシート102の折り返し部102aのうちのトップシート101側とは反対側の面に貼り付けられている。ギャザーシート104は、バックシート102の折り返し部102aの先端(折り返し部102aの自由端部の先端)よりも延出しており、折り返し部102aよりも延出している部分(延出部分)に、吸収性物品1の外側(幅方向外側)に折り返されて形成された折り返し部105aが設けられている。
ギャザーシート104の折り返し部105aは、吸収性物品1をおむつ本体2に取り付けた状態(図3参照)において、吸収性物品1の立体ギャザー(ギャザーシート104)でおむつ本体2の本体側立体ギャザー24bを覆うために形成されている。
すなわち、吸収性物品1をおむつ本体2に取り付けた際に、当該おむつ本体2に設けられた本体側立体ギャザー24bが、ギャザーシート104の折り返し部105aと、ギャザーシート104のうちの折り返し部105aに対向する部分(折り返し対向部105b)と、の間に配置されるよう構成されている。
これにより、吸収性物品1の立体ギャザーと、おむつ本体2の本体側立体ギャザー24bと、が連動して動くため、吸収性物品1の立体ギャザーと、おむつ本体2の本体側立体ギャザー24bと、の間に隙間ができることを防止することが可能となる。
吸収性物品1の立体ギャザー(ギャザーシート104)に折り返し部105aが設けられていない場合、着用者の脚の動き等に伴って脚周りと立体ギャザー(吸収性物品1の立体ギャザーやおむつ本体2の本体側立体ギャザー24b)との間に隙間が生じたり吸収性物品1の吸収体103がヨレたりすると、脚周りに対する、吸収性物品1の立体ギャザーの接触の仕方と、おむつ本体2の本体側立体ギャザー24bの接触の仕方と、が異なってしまって、吸収性物品1の立体ギャザーと、おむつ本体2の本体側立体ギャザー24bと、の間に隙間ができることがある。吸収性物品1の立体ギャザーと、おむつ本体2の本体側立体ギャザー24bと、の間に隙間ができると、吸収性物品1に余力があるにもかかわらず、その隙間からおむつ本体2へと体液等が漏れてしまって、おむつ本体2も一緒に取り替えなくてはならなくなり、おむつ本体2自体の取り替え頻度が不要に多くなってしまうことがある。また、脚周りへのフィット性が低下したり、吸収性物品1がおむつ本体2からずれたりして、装着感が悪化してしまうことがある。
これに対し、本実施形態の場合、吸収性物品1の立体ギャザー(ギャザーシート104)に折り返し部105aが設けられており、吸収性物品1をおむつ本体2に取り付けた状態において、吸収性物品1の立体ギャザー(ギャザーシート104)でおむつ本体2の本体側立体ギャザー24bを覆うことができる。これにより、着用者の脚の動き等に伴って、吸収性物品1の立体ギャザーと、おむつ本体2の本体側立体ギャザー24bと、が連動して動き、吸収性物品1の立体ギャザーと、おむつ本体2の本体側立体ギャザー24bと、の間に隙間ができにくいため、装着感が良好で、かつ、おむつ本体2への体液等の不要な漏れを防止することが可能となる。
図5に示すように、ギャザーシート104の長手方向の両端部(前端部及び後端部)は、折り返し部105aと折り返し対向部105bとが固着されているとともに、折り返し部105aとギャザーシート104の固定端部(バックシート102に貼り付けられている部分)とが固着された状態で、トップシート101に固着されている。
すなわち、ギャザーシート104の前端部及び後端部には、折り返し部105aと折り返し対向部105bとが固着された第1固着部106aと、折り返し部105aとギャザーシート104の固定端部とが固着された第2固着部106bと、ギャザーシート104とトップシート101とが固着された第3固着部106cと、が形成されている。
ギャザーシート104の前端部及び後端部に、折り返し部105aと折り返し対向部105bとが固着された第1固着部106aを形成することにより、図6に示すように、ギャザーシート104の前後方向(X方向)中間部(固着部106a,106b,106cが形成されていない部分)のうちの前端部及び後端部(固着部106a,106b,106cが形成されている部分)に近い領域では、折り返し部105aと折り返し対向部105bとが近接した状態、すなわち折り返し部105aと折り返し対向部105bとの間の空間が狭い状態が維持される。したがって、当該領域における折り返し部105aと折り返し対向部105bとでおむつ本体2の本体側立体ギャザー24bを挟み込むことができる。また、本体側立体ギャザー24bを挟み込んだ状態を維持できるため、本体側立体ギャザー24bが外れにくくなり、例えば着用者が脚を勢いよく動かしても、吸収性物品1の立体ギャザーでおむつ本体2の本体側立体ギャザー24bを覆った状態を保ち続けることが可能となる。
ギャザーシート104のうちの折り返し部102aよりも延出している部分(延出部分)には、ギャザーを形成する複数本の糸ゴム(弾性伸縮部材)104a,…がギャザーシート104の長手方向に沿って配設されている。ギャザーシート104は、糸ゴム104aによって着用者の体型に合わせて伸縮自在に変形することで、着用者の身体にフィットするようになっている。
本実施形態の場合、折り返し部105aと折り返し対向部105bとの境界点(折り返し起点)と、折り返し部105aの先端と、のそれぞれに1本ずつ糸ゴム104aが配設されているとともに、折り返し対向部105bに2本の糸ゴム104aが配設されている。
折り返し対向部105bに配設される糸ゴム104a(この場合、折り返し部105aと折り返し対向部105bとの境界点に配設される糸ゴム104aを含む)は、ほぼ等間隔で配置されている。これにより、折り返し対向部105bをほぼ面状に起立させることが可能となる。
なお、折り返し対向部105bに配設される糸ゴム104a(この場合、折り返し部105aと折り返し対向部105bとの境界点に配設される糸ゴム104aは含まない)の本数は、複数本であれば任意である。
ここで、折り返し部105aの折幅は、適宜任意に変更可能であるが、折り返し部105aと折り返し対向部105bとの間に、おむつ本体2の本体側立体ギャザー24bのうちの自由端側の部分であって、当該本体側立体ギャザー24bの基端から自由端までの長さの1/3以上の部分が配置される折幅であることが好ましく、おむつ本体2の本体側立体ギャザー24bのうちの自由端側の部分であって、当該本体側立体ギャザー24bの基端から自由端までの長さの1/2以上の部分が配置される折幅であることがより好ましい。これにより、おむつ本体2の立体ギャザー(本体側立体ギャザー24b)が、吸収性物品1の立体ギャザー(ギャザーシート104)からより一層外れにくくなる。
以上説明した本実施形態の吸収性物品1によれば、透液性のトップシート101と、バックシート102と、トップシート101とバックシート102との間に介装される吸収体103と、トップシート101側における吸収体103の幅方向両側縁部に設けられた一対のギャザーシート104,104と、を備え、おむつ本体2に取り付けられて使用される吸収性物品であって、ギャザーシート104には、当該吸収性物品1の外側に折り返されて形成された折り返し部105aが設けられ、ギャザーシート104の長手方向両端部には、折り返し部105aと、当該ギャザーシート104のうちの当該折り返し部105aに対向する折り返し対向部105bと、が固着された固着部(第1固着部106a)が形成され、当該吸収性物品1がおむつ本体2に取り付けられた際に当該おむつ本体2に設けられた立体ギャザー(本体側立体ギャザー24b)が、折り返し部105aと折り返し対向部105bとの間に配置されるよう構成されている。
すなわち、吸収性物品1をおむつ本体2に取り付けた際に、吸収性物品1の立体ギャザー(ギャザーシート104)で、おむつ本体2の立体ギャザー(本体側立体ギャザー24b)が覆うことができるので、着用者の脚の動き等に伴って吸収性物品1の立体ギャザーと、おむつ本体2の立体ギャザーと、が連動して動くようになる。
また、ギャザーシート104の長手方向両端部には、折り返し部105aと折り返し対向部105bとが固着された固着部(第1固着部106a)が形成されているので、折り返し部105aと折り返し対向部105bとでおむつ本体2の本体側立体ギャザー24bを挟み込むことができ、その挟み込んだ状態を維持することができる。
したがって、着用者の脚の動き等に伴って吸収性物品1の立体ギャザーと、おむつ本体2の立体ギャザーと、が連動して動くため、吸収性物品1の立体ギャザーと、おむつ本体2の立体ギャザーと、の間に隙間ができにくい。また、折り返し部105aと折り返し対向部105bとでおむつ本体2の本体側立体ギャザー24bを挟み込むことができ、その挟み込んだ状態を維持することができるため、おむつ本体2の立体ギャザーが、吸収性物品1の立体ギャザーから外れにくい。よって、吸収性物品1に余力があるにもかかわらずおむつ本体2へと体液が漏れてしまうことも、脚周りへのフィット性が低下したり吸収性物品1がおむつ本体2からずれたりすることもないので、装着感が良好で、かつ、おむつ本体2への体液等の不要な漏れを防止することが可能となる。
また、本実施形態の吸収性物品1によれば、トップシート101及びバックシート102のうちの吸収体103よりも幅方向外側の部分は、所定位置を起点として吸収性物品1の内側(幅方向内側)に折り返されており、バックシート102の折り返された部分(折り返し部102a)には、吸収性物品1の立体ギャザーを構成するギャザーシート104が貼り付けられている。
したがって、吸収性物品1は、サイドフラップ部がない構造であるため、折り返し部105aと折り返し対向部105bとの間におむつ本体2の立体ギャザー(本体側立体ギャザー24b)を配置しやすくなる。
また、本実施形態の吸収性物品1によれば、折り返し部105aと折り返し対向部105bとの間には、おむつ本体2に設けられた立体ギャザー(本体側立体ギャザー24b)のうちの基端から自由端までの長さの1/3以上の部分が配置されることが好ましい。
この場合、おむつ本体2の立体ギャザー(本体側立体ギャザー24b)が、吸収性物品1の立体ギャザー(ギャザーシート104)からより一層外れにくくなる。
また、本実施形態の吸収性物品1によれば、ギャザーシート104には、ギャザーを形成する糸ゴム104aが設けられ、糸ゴム104aは、折り返し部105aの折り返し起点と、折り返し部105aの先端と、に設けられている。
すなわち、折り返し部105aの両端のみに糸ゴム104aが配設されているので、折り返し部105aの中間部と折り返し対向部105bとの間に糸ゴム104aによって伸縮しない空間部が形成され、おむつ本体2の立体ギャザー(本体側立体ギャザー24b)の先端が折り返し部105aと折り返し対向部105bとの間に挟みやすくなる。また、折り返し部105aの先端に糸ゴム104aが配設されているので、折り返し部105aの先端に伸縮力がかかり、おむつ本体2の立体ギャザー(本体側立体ギャザー24b)が、吸収性物品1の立体ギャザー(ギャザーシート104)からより一層外れにくくなる。
また、本実施形態の吸収性物品1のように、折り返し部105aに配設されている糸ゴム104aの本数を、折り返し対向部105bに配設されている糸ゴム104aの本数よりも少なくすることで、折り返し部105aが吸収体103側に起立することを抑えることができ、折り返し部105aと折り返し対向部105bとの間におむつ本体2の立体ギャザー(本体側立体ギャザー24b)が挟みやすくなる。
なお、折り返し部105aの中間部(折り返し起点と先端との間の部分)にも、糸ゴム104aを配設しても良い。その場合、折り返し部105aの中間部に配設する糸ゴム104aの伸張率を、折り返し部105aの折り返し起点と先端とに配設する糸ゴム104aの伸張率よりも低くすること、または折り返し部105aに配設する糸ゴム104aの伸張率を、折り返し対向部105bに配設する糸ゴム104aの伸張率よりも低くすることが好ましい。ここで、「伸張率」とは、弾性部材(糸ゴム)を引き伸ばさない状態(自然長)の長さH0と弾性部材を引き伸ばした状態の長さH1との関係(=H1/H0)を示している。例えば、自然長10cmのものを20cmに伸張させた場合、伸張率は200%となる。
<変形例1>
図7に示すように、ギャザーシート104の折り返し部105aのうちの折り返し対向部105b側の面には、おむつ本体2の本体側立体ギャザー24bに着脱自在に止着される止着部材107が設けられていても良い。
止着部材107は、おむつ本体2の本体側立体ギャザー24bに着脱自在に止着できる部材であれば任意であり、例えば、剥離紙を剥がすと粘着部分が露出する粘着テープであっても良いし、面ファスナであっても良いが、できるだけやわらかい素材のものの方が着用者の身体の動きに追従し易く、好適である。
止着部材107を設けることにより、折り返し部105aが、おむつ本体2の本体側立体ギャザー24bの外側(吸収体103とは反対側)に配置された状態を維持できるため、おむつ本体2の立体ギャザー(本体側立体ギャザー24b)が、吸収性物品1の立体ギャザー(ギャザーシート104)からより一層外れにくくなる。
止着部材107のX方向の長さ、吸収性物品1のギャザーシート104に対する止着部材107の配設個数や配設位置等は、止着部材107によって、吸収性物品1のギャザーシート104を、おむつ本体2の本体側立体ギャザー24bに止着できるのであれば、適宜任意に設定可能である。
なお、折り返し対向部105bのうちの折り返し部105a側の面に止着部材107を設けることも可能である。
<変形例2>
図8に示すように、ギャザーシート104の折り返し部105aには、吸収性物品1の内側(幅方向内側)に折り返されて形成された第2折り返し部105cが設けられていても良い。
この場合、折り返し部105aの折り返し起点は、折り返し部105aと折り返し対向部105bとの境界点と、第2折り返し部105cの折り返し点と、の2点となり、これら折り返し起点のそれぞれに1本ずつ糸ゴム104aが配設されている。また、第2折り返し部105cは、折り返し部105aの一部であるため、第2折り返し部105cの先端が、折り返し部105a先端となり、当該先端に1本の糸ゴム104aが配設されている。
第2折り返し部105cを設けることにより、第2折り返し部105cが、おむつ本体2の本体側立体ギャザー24bの外側(吸収体103とは反対側)に引っかかり、折り返し部105aが、おむつ本体2の本体側立体ギャザー24bの外側(吸収体103とは反対側)に配置された状態を維持できるため、おむつ本体2の立体ギャザー(本体側立体ギャザー24b)が、吸収性物品1の立体ギャザー(ギャザーシート104)からより一層外れにくくなる。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。また、前述の実施形態及び変形例の各構成を組み合わせて適用しても良い。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 吸収性物品
2 おむつ本体
24b 本体側立体ギャザー(立体ギャザー)
101 トップシート
102 バックシート
103 吸収体
104 ギャザーシート
104a 糸ゴム
105a 折り返し部
105b 折り返し対向部
105c 第2折り返し部
106a 第1固着部(固着部)
107 止着部材

Claims (5)

  1. 透液性のトップシートと、バックシートと、前記トップシートと前記バックシートとの間に介装される吸収体と、前記トップシート側における前記吸収体の幅方向両側縁部に設けられた一対のギャザーシートと、を備え、おむつ本体に取り付けられて使用される吸収性物品において、
    前記ギャザーシートには、当該吸収性物品の外側に折り返されて形成された折り返し部が設けられ、
    前記ギャザーシートの長手方向両端部には、前記折り返し部と、当該ギャザーシートのうちの当該折り返し部に対向する折り返し対向部と、が固着された固着部が形成され、
    当該吸収性物品が前記おむつ本体に取り付けられた際に当該おむつ本体に設けられた立体ギャザーが、前記折り返し部と前記折り返し対向部との間に配置されることを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記折り返し部には、当該吸収性物品の内側に折り返されて形成された第2折り返し部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記折り返し部のうちの前記折り返し対向部側の面には、前記立体ギャザーに着脱自在に止着される止着部材が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記折り返し部と前記折り返し対向部との間には、前記おむつ本体に設けられた前記立体ギャザーのうちの基端から自由端までの長さの1/3以上の部分が配置されることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の吸収性物品。
  5. 前記ギャザーシートには、ギャザーを形成する糸ゴムが設けられ、
    前記糸ゴムは、前記折り返し部の折り返し起点と、前記折り返し部の先端と、に設けられていることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の吸収性物品。
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