JP2014147150A - バランス補正装置及び蓄電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】蓄電セル間の電圧を確実に均等化する。
【解決手段】直列接続された複数の蓄電セルB1,B2を備えて構成される集合電池3の蓄電セルB1,B2の夫々に対する電流の供給をオンオフ制御することにより、蓄電セルB1,B2の夫々に共通に接続されたインダクタLを介して蓄電セルB1,B2間で電力の授受を生じさせ、蓄電セルB1,B2間の電圧を均等化させるバランス補正装置(バランス補正回路1)において、蓄電セルB1,B2間の電圧の計測値が一致したことを検出すると、その検出時点から所定時間が経過した後に上記オンオフ制御を停止させるようにする。上記所定時間は、蓄電セルB1,B2間の電圧が一致したことを検出してから蓄電セルB1,B2間の電圧の差が所定の閾値未満になるまでに要する時間よりも長い時間に設定される。
【選択図】図1

Description

この発明は、直列接続された複数の蓄電セルからなる集合電池において、蓄電セル間又は直列接続された複数の蓄電セルからなる蓄電モジュール間の電圧を均等化するバランス補正装置及び蓄電装置に関する。
複数の蓄電セルが直列接続されてなる集合電池においては、放電能力の低下や寿命の短縮化を防ぐべく、蓄電セル間の電圧(起電力)のばらつきを抑える必要がある。とくに電気自動車等に用いられる蓄電装置のように多数の蓄電セルからなる集合電池については蓄電セル間の電圧のばらつきを厳密に抑えることが求められる。
蓄電セル間の電圧を均等化する仕組みとして、例えば、特許文献1には、直列接続された2次電池B1,B2の接続点にインダクタLの一端を接続しておき、インダクタLの他端を電池B1の他端に接続して形成される第1閉回路に電流を流す第1モードと、インダクタLの他端を電池B2の他端に接続して形成される第2閉回路に電流を流す第2モードとを短時間ずつ交互に繰り返す動作(スイッチング動作)を適当な期間、実行することにより、電池B1と電池B2の電圧を均等化するバランス補正方法について開示されている(以下、同文献に開示されているバランス補正方式のことをコンバータ方式と称する。)。
また特許文献2には、ノートパソコン等に使用されるパック電池において、負荷電流が少ない場合におけるパック電池内の損失を低減しつつセルバランスを補正すべく、複数個の素電池を直列に接続し、これら素電池の出力電圧を入力とし、各素電池を充電する方向に出力を接続したON/OFF方式のコンバータ回路、並びに負荷電流の大きさに応じて一次側電流を増減させる電流制御回路を備えたパック電池について開示されている(以下、同文献に開示されているバランス補正方式のことをトランス方式と称する。)。
特開2001−185229号公報 特開平11−176483号公報
ところで、上記の特許文献に開示されているバランス補正装置により蓄電セル間の電圧を均等化する場合には、電圧センサ(電圧計)により測定される各蓄電セルの電圧を随時比較し、蓄電セル間の電圧が一致していることをもってバランス補正回路のオンオフ制御(以下、スイッチング動作とも称する)を停止させる。
しかし計測された電圧値が見かけ上一致している場合でも、線路インピーダンスや蓄電セルの内部インピーダンスの影響があるために蓄電セル間の電圧が実際に均等になっているとは限らず、計測された電圧値が一致していることをもってスイッチング動作を停止してしまうと、その後に線路インピーダンスや蓄電セルの内部インピーダンスで発生した電圧降下により、最終的な蓄電セル間の電圧にばらつきが生じてしまうことがある。
図6に示すコンバータ方式のバランス補正回路50を例として具体的に説明する。同図に示すように、蓄電セルB1とB2とが直列接続されて集合電池3が構成されている。集合電池3の正負端子31,32には、集合電池3に充電電流を供給する電流供給源(例えば、充電器、回生回路)、もしくは集合電池3の起電力を利用する負荷(例えば、モータ、需要家負荷、電子回路)が接続される。
蓄電セルB1の負極と蓄電セルB2の正極とを結ぶ線路には、インダクタLの一端が接続されている。インダクタLの他端と蓄電セルB1の正極とを結ぶ線路には、スイッチング素子S1が設けられている。インダクタLの他端と蓄電セルB2の負極とを結ぶ線路には、スイッチング素子S2が設けられている。
スイッチング素子S1,S2は、例えば、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)を用いて構成されている。スイッチング素子S1,S2は、制御回路30によって生成される制御信号φ1,φ2によって制御されるゲートドライバD1,D2によって、一方のスイッチング素子がオンの場合は他方のスイッチング素子がオフするように、互いに相補的に動作する。
制御回路30は、蓄電セルB1,B2の夫々の端子間の電圧を、バランス補正回路50の所定位置(本例ではa−b間及びb−c間)に設けられた電圧センサ(電圧計)によってリアルタイムに監視する。そして制御回路30は、両蓄電セルB1,B2の計測電圧値が一致したことを検出すると、スイッチング動作(スイッチング素子S1,S2のオンオフ制御)を停止する。
そしてこのバランス補正回路50においては、例えば、電圧センサによって計測されるa−b間及びb−c間の夫々の電圧が見かけ上一致していても蓄電セルB1,B2間の電圧が均等になっているとは限らず、電圧センサによって計測される電圧が一致したことをもってスイッチング動作を停止してしまうと、線路インピーダンスR1,R2,R3や蓄電セルB1,B2の内部インピーダンスr1,r2で発生した電圧降下により、図7に示すように最終的な蓄電セルB1,B2間の電圧にばらつきが生じてしまうことがある。
本発明は、このような問題を解決すべくなされたもので、蓄電セル間の電圧を確実に均等にすることが可能な、バランス補正装置及び蓄電装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、直列接続された複数の蓄電セルからなる集合電池において、前記蓄電セル間又は直列接続された複数の前記蓄電セルからなる蓄電モジュール間の電圧を均等化するバランス補正装置であって、前記蓄電モジュールの夫々に対する電流の供給をオンオフ制御することにより、前記蓄電モジュールの夫々が共通に接続する素子を介して前記蓄電モジュール間で電力の授受を生じさせ、前記蓄電モジュール間の電圧を均等化させるスイッチング制御部と、前記蓄電モジュールの夫々の電圧を計測する電圧計測部と、を備え、前記スイッチング制御部は、前記電圧計測部により計測される前記蓄電モジュール間の電圧の計測値が一致したことを検出すると、その検出時点から所定の遅延時間が経過した後に前記オンオフ制御を停止する。
本発明のうちの他の一つは、上記バランス補正装置であって、前記所定時間は、前記蓄電モジュール間の前記電圧の計測値が一致したことを検出してから前記蓄電モジュール間の電圧の差が所定の閾値未満になるまでに要する時間よりも長い時間に設定される。
本発明のうちの他の一つは、上記バランス補正装置であって、前記電圧の計測値には、前記蓄電モジュールの夫々が有する内部インピーダンス及び前記電流の供給経路における線路インピーダンスのうちの少なくともいずれかの影響が含まれている。
本発明のうちの他の一つは、上記バランス補正装置であって、前後して接続する、第1の前記蓄電モジュールと第2の前記蓄電モジュールとの接続点にその一端が接続される、ンダクタと、前記第1の蓄電モジュールの正負端子間に前記インダクタとともに直列接続される、第1のスイッチング素子と、前記第2の蓄電モジュールの正負端子間に前記インダクタとともに直列接続される、第2のスイッチング素子と、を備え、前記スイッチング制御部は、前記第1のスイッチング素子と前記第2のスイッチング素子とを交互にオンオフ制御することにより、前記インダクタを介して前記蓄電モジュール間で電力の授受を生じさせ、前記蓄電モジュール間の電圧を均等化させる。
本発明のうちの他の一つは、上記バランス補正装置であって、直列接続された複数の前記蓄電モジュールで構成される集合電池の正負端子間に接続される一次巻線、及び前記蓄電モジュールの夫々の正負端子間に接続される複数の二次巻線を有するトランスと、前記集合電池と前記一次巻線とを含む経路において前記集合電池に直列接続されるスイッチング素子と、を備え、前記スイッチング制御部は、前記スイッチング素子をオンオフ制御することにより、前記トランスを介して前記蓄電モジュール間で電力の授受を生じさせ、前記蓄電モジュール間の電圧を均等化させる。
その他、本願が開示する課題、及びその解決方法は、発明を実施するための形態の欄、及び図面により明らかにされる。
本発明によれば、蓄電モジュール間の電圧を確実に均等にすることができる。
コンバータ方式のバランス補正回路1の一例である。 スイッチング素子S1,S2のオンオフ制御を行っている期間にインダクタLを流れる電流の波形であり、(b)は、蓄電セルB1の電圧E1が蓄電セルB2の電圧E2よりも大きい場合にインダクタLを流れる電流の波形であり、(c)は、蓄電セルB1の電圧E1が蓄電セルB2の電圧E2よりも小さい場合にインダクタLを流れる電流の波形であり、(d)は、蓄電セルB1の電圧E1と蓄電セルB2の電圧E2とが均等である場合にインダクタLを流れる電流の波形である。 バランス補正回路1について行った試験結果を示すグラフである。 バランス補正回路1について行った試験結果を示す表である。 トランス方式のバランス補正回路2の一例である。 コンバータ方式のバランス補正回路50の一例である。 スイッチング動作停止後の蓄電セルB1,B2の電圧変化を説明する図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。尚、以下の説明において、同一又は類似の部分に同一の符号を付して重複する説明を省略することがある。
図1は本発明の一実施形態として示すバランス補正回路1(バランス補正装置)である。バランス補正回路1は、例えば、直列接続された複数の蓄電セルからなる集合電池を利用する蓄電装置(電気自動車、ハイブリッド自動車、電気二輪車、鉄道車両、昇降機、系統連携用蓄電装置、パーソナルコンピュータ、ノートブック型コンピュータ、携帯電話機、スマートフォン、PDA機器等)に適用される。蓄電セルは、例えば、リチウムイオン二次電池、リチウムイオンポリマー二次電池等が代表的であるが、蓄電セルは、例えば、電気二重層キャパシタ等の他の種類の蓄電素子であってもよい。
例えば集合電池を構成する蓄電セル間で製造品質や劣化の度合いが異なる場合、蓄電セル間の電池特性(電池容量、放電電圧特性)に差が生じることがある。そしてこうした電池特性の差に起因して、充放電時等に蓄電セル間の電圧にばらつきが生じることがある。このようなばらつきの発生を抑制すべく、バランス補正回路1は、蓄電セル間の電圧もしくは直列接続された複数の蓄電セルからなる蓄電モジュール間の電圧を均等化(セルバランスの確保)させるように動作する。
同図に示すように、蓄電セルB1とB2とが直列接続されて集合電池3を構成している。集合電池3の正負端子31,32には、集合電池3に充電電流を供給する電流供給源(例えば、充電器、回生回路)、集合電池3の起電力を利用して機能する負荷(例えば、モータ、需要家負荷、電子回路)等が接続される。
蓄電セルB1の負極と蓄電セルB2の正極とを結ぶ線路には、インダクタLの一端が接続されている。インダクタLの他端と蓄電セルB1の正極とを結ぶ線路には、スイッチング素子S1が設けられている。インダクタLの他端と蓄電セルB2の負極とを結ぶ線路には、スイッチング素子S2が設けられている。
スイッチング素子S1,S2は、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)を用いて構成されている。スイッチング素子S1,S2は、制御回路10(スイッチング制御部)によって生成される制御信号φ1,φ2によって制御されるゲートドライバD1,D2によって、一方のスイッチング素子がオンの場合は他方のスイッチング素子がオフするように、互いに相補的に動作する。スイッチング素子S1,S2の夫々のドレイン−ソース間には寄生ダイオードが形成されており、スイッチング素子S1,S2がオフしている場合でも寄生ダイオードを通ってドレイン−ソース間に電流が流れる。
同図において、抵抗r1,r2は夫々、蓄電セルB1,B2の内部抵抗である。また抵抗R1〜R3は、いずれも線路抵抗であり、このうち抵抗R1は、蓄電セルB1の正極とスイッチング素子S1とを結ぶ線路の線路抵抗、抵抗R2は、蓄電セルB1の負極と蓄電セルB2の正極との間の接続点J1と、スイッチング素子S1とスイッチング素子S2との間の接続点J2とを結ぶ線路の線路抵抗、抵抗R3は、蓄電セルB2の負極とスイッチング素子S1とを結ぶ線路の線路抵抗である。
制御回路10は、制御信号生成回路101、タイマ回路102、及び計測回路103を備える。このうち制御信号生成回路101は、ゲートドライバD1,D2に供給する2相の制御信号φ1,φ2を生成する。尚、本実施形態では、制御信号φ1,φ2は、所定のデューティ比(例えば50%)の2相の方形波(例えばPWMパルス(PWM:Pulse Width Modulation))であるものとする。タイマ回路102は、後述するオンオフ制御の停止のタイミングを計るための計時を行う。計測回路103は、バランス補正回路1を構成している線路の所定部位における電圧を計測する電圧センサを含む。計測回路103により計測された電圧値は制御信号生成回路101に入力される。
続いて、バランス補正回路1の基本的な動作について、図2を参照しつつ説明する。
図2(a)は、制御回路10が、スイッチング素子S1,S2のオンオフ制御を行っている期間に生成する、制御信号φ1,φ2の波形である。同図に示すように、上記期間中、制御回路10は、同一周期で相補的にオンオフされる方形波からなる制御信号φ1,φ2を生成する。
図2(b)〜(d)は、スイッチング素子S1,S2のオンオフ制御を行っている期間においてインダクタLを流れる電流の波形である。このうち図2(b)は、蓄電セルB1の電圧E1が蓄電セルB2の電圧E2よりも大きい場合にインダクタLを流れる電流の波形であり、図2(c)は、蓄電セルB1の電圧E1が蓄電セルB2の電圧E2よりも小さい場合にインダクタLを流れる電流の波形であり、図2(d)は、蓄電セルB1の電圧E1と蓄電セルB2の電圧E2とが均等である(略等しい)場合にインダクタLを流れる電流の波形である。
ここで図2(b)に示すように、蓄電セルB1の電圧E1が蓄電セルB2の電圧E2よりも大きい場合(E1>E2)、スイッチング素子S1がオンでスイッチング素子S2がオフの期間中は、主に蓄電セルB1の正極→接続点J3→スイッチング素子S1→接続点J2→インダクタL→接続点J1→蓄電セルB1の負極の経路(以下、これを第1経路と称する。)で電流が流れる。つまりこの期間中は主に図1に示す実線矢印の方向に電流が流れてインダクタLにエネルギーが蓄積される。
その後、スイッチング素子S1がオフしてスイッチング素子S2がオンすると、インダクタLに蓄積されていたエネルギーが、インダクタL→接続点J1→蓄電セルB2の正極→蓄電セルB2の負極→接続点J4→スイッチング素子S2→インダクタLの経路で放出され、これにより蓄電セルB2が充電される。そしてインダクタLのエネルギーが無くなると、インダクタLには逆方向に電流が流れ始める。
また図2(c)に示すように、蓄電セルB1の電圧E1が蓄電セルB2の電圧E2よりも小さい場合(E1<E2)、スイッチング素子S1がオフでスイッチング素子S2がオンのときは、主に蓄電セルB2の正極→接続点J1→インダクタL→接続点J2→スイッチング素子S2→蓄電セルB2の負極の経路(以下、これを第2経路と称する。)で電流が流れる。つまりこの場合、主に図1に示す破線矢印の方向に電流が流れてインダクタLにエネルギーが蓄積される。
その後、スイッチング素子S2がオフしてスイッチング素子S1がオンすると、インダクタLに蓄積されていたエネルギーが、インダクタL→接続点J2→スイッチング素子S1→接続点J3→蓄電セルB1の正極→蓄電セルB1の負極→接続点J1→インダクタLの経路で放出され、これにより蓄電セルB1が充電される。そしてインダクタLのエネルギーが無くなると、インダクタLには逆方向に電流が流れ始める。
このように、蓄電セルB1,B2間の電圧に差が存在する場合、第1経路及び第2経路に交互に電流が流れることにより、蓄電セルB1と蓄電セルB2との間でエネルギーの授受が行われ、その結果両者の電圧が均等化されてセルバランスが確保される。尚、図2(d)に示すように、蓄電セルB1の電圧E1と蓄電セルB2の電圧E2とが均等である場合(E1<E2)、オンオフ制御に伴い蓄電セルB1,B2間で授受されるエネルギーの収支はバランスしており、蓄電セルB1,B2間の電圧は均等に保たれる。
<スイッチング動作の停止制御>
制御回路10は、制御信号φ1,φ2を出力してスイッチング素子S1,S2のオンオフ制御を行っている間、図1のa−b間並びにb−c間の電圧(電圧センサにより計測される電圧値)を随時監視している。そして制御回路10は、これらの計測電圧値が均等になったことを検出すると、制御信号φ1,φ2の出力を停止するための準備を開始する。具体的には、制御回路10は、タイマ回路102による計時を開始する。
その後、制御回路10は、タイマ回路102の計時値に基づき、図1におけるa−b間並びにb−c間の電圧が均等になったことを検出した時点を開始時点として、予め設定された所定の遅延時間が経過したか否かを監視する。そして上記遅延時間が経過すると、制御回路10は、スイッチング素子S1,S2のオンオフ制御を停止する。
尚、上記遅延時間は、例えば、図1のa−b間並びにb−c間の計測電圧値が一致したことを検出した後、蓄電セルB1,B2間の実際の電圧(起電力)の差が所定の閾値未満になるまでに要する時間よりも長い時間に設定される。また上記遅延時間は、例えば、蓄電セルB1,B2間の実際の電圧の差が、負荷を安全に動作させるために要求される許容範囲を逸脱しないように設定される。
このように、制御回路10は、図1のa−b間並びにb−c間の計測電圧値が均等になったことを検出した時点で直ちにスイッチング素子S1,S2のオンオフ制御を停止してしまうのではなく、上記検出時点から所定の遅延時間が経過した後にオンオフ制御を停止するので、蓄電セルへの充放電が完了し、電流が流れなくなることにより線路インピーダンスR1,R2,R3や蓄電セルB1,B2の内部インピーダンスr1,r2による電圧降下を防ぐ事ができ、蓄電セルB1,B2間の電圧(起電力)を確実に均等にすることができる。
<遅延時間について>
図3及び図4に、バランス補正回路1について上記遅延時間を見積るべく、バランス補正回路1に直列接続された2つのリチウムイオン二次電池で構成された集合電池3(電池容量4Ah)を接続して行った試験の結果を示す。尚、図3はスイッチング素子S1,S2のオンオフ制御を行った際の経過時間と蓄電セルB1,B2間の電圧との関係を示すグラフである。
このグラフの横軸は、試験を開始した時点からの経過時間であり、縦軸は、電圧(V)又は電流(A)である。またIsenseとして示す波形は、インダクタLを流れる電流の変化であり、Vsdとして示す波形は、スイッチング素子S1,S2のオンオフ制御のための駆動電圧(オン(=3.64V)でオンオフ制御実施、:オフ(=0V)でオンオフ制御停止)であり、Va−bとして示す波形は、図1のa−b間の電圧の計測値(蓄電セルB1の電圧)、Vb−cとして示す波形は、図1のb−c間の電圧の計測値(蓄電セルB2の電圧)である。
図4は、図3のグラフの値を数値として示した表である。同表にVave(V)として示す数値は、Va−b(V)とVb−c(V)の平均値であり、差分(mV)の「+」及び「−」の値は、夫々、Va−bとVaveとの差、Vb−cとVaveとの差である。
試験に際し、図3のグラフのt1,t3,t5,t7,t9,t11、t13の各タイミングにおいてVsdをオフし、またt2,t4,t6,t8,t10,t12、t14の各タイミングにおいてVsdをオンすることにより、スイッチング素子S1,S2のオンオフ制御を中断する期間(t1→t2,t3→t4,t5→t6,t7→t8,t9→t10,t11→t12,t13→t14)を生じさせた。
図3及び図4に示すように、中断期間(t1→t2,t3→t4,t5→t6,t7→t8)において、蓄電セルB1,B2間の電圧に比較的大きな開きが生じているが、中断期間(t9→t10)以降においては、Vsdをオフしても蓄電セルB1,B2間の電圧に殆ど開きが生じないことがわかる。またこのグラフの結果から、例えば、バランス補正後の蓄電セルB1,B2間の電圧差を2mV以下としたい場合には、遅延時間を10m程度以上に設定すればよいことがわかる。
ところで、以上の説明は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
例えば、バランス補正回路は、蓄電セルとは別体に設けられるものであってもよいし、蓄電セルと一体化されて電池パック等を構成するものであってもよい。
また例えば、以上に説明した仕組みは、直列接続された3つ以上の蓄電セルの電圧を均等化するのに用いられるバランス補正回路(例えば、特許文献1(特開2001−185229号公報)に開示されている3つ以上の蓄電セルの均等化に対応したバランス補正回路)にも適用することができる。
また以上ではコンバータ方式のバランス補正回路1について説明したが、以上に説明した仕組みはトランス方式のバランス補正回路にも適用することができる。
図5に本発明をトランス方式のバランス補正回路2に適用した場合の回路例を示す。同図において、蓄電セルB1,B2並びに集合電池3の構成は前述したコンバータ方式の場合と同様である。抵抗r1,r2は、夫々、蓄電セルB1,B2の内部抵抗である。また抵抗R1は、蓄電セルB1の正極とスイッチング素子Sとを結ぶ線路の線路抵抗、抵抗R2は、接続点J1と接続点J2とを結ぶ線路の線路抵抗、抵抗R3は、接続点J4とスイッチング素子Sとを結ぶ線路の線路抵抗である。
同図に示すように、集合電池3の正負端子間には、トランスTrの一次巻線N1並びにスイッチング素子Sが接続されている。各蓄電セルB1,B2の正負端子間には、夫々、トランスTrの二次巻線N2が接続されている。スイッチング素子Sは、制御回路20によって生成される制御信号によってオンオフ制御される。制御回路20は、前述した制御回路10と同様、制御信号生成回路101、タイマ回路102、及び計測回路103を備える。制御信号生成回路201は、スイッチング素子Sをオンオフ制御するための制御信号を生成する。タイマ回路202及び計測回路203の機能については制御回路10におけるタイマ回路102、計測回路103と同様である。
スイッチング素子Sは、例えば、MOSFETやバイポーラトランジスタを用いて構成される。スイッチング素子Sがバイポーラトランジスタで構成されている場合、制御信号はベースに入力される。またスイッチング素子SがMOSFETで構成されている場合、制御信号はゲートに入力される。
このバランス補正回路2においては、集合電池3の電力が、一次巻線N1から各二次巻線N2に再分配されることにより蓄電セルB1,B2間の電圧が均等化される。
1 バランス補正回路、3 集合電池、10 制御回路、101 制御信号生成回路、102 タイマ回路、103 計測回路、B1,B2 蓄電セル、 r1,r2 内部抵抗、 R1,R2,R3 線路抵抗、 S1,S2 スイッチング素子、 L インダクタ

Claims (6)

  1. 直列接続された複数の蓄電セルからなる集合電池において、前記蓄電セル間又は直列接続された複数の前記蓄電セルからなる蓄電モジュール間の電圧を均等化するバランス補正装置であって、
    前記蓄電モジュールの夫々に対する電流の供給をオンオフ制御することにより、前記蓄電モジュールの夫々が共通に接続する素子を介して前記蓄電モジュール間で電力の授受を生じさせ、前記蓄電モジュール間の電圧を均等化させるスイッチング制御部と、
    前記蓄電モジュールの夫々の電圧を計測する電圧計測部と、
    を備え、
    前記スイッチング制御部は、前記電圧計測部により計測される前記蓄電モジュール間の電圧の計測値が一致したことを検出すると、その検出時点から所定の遅延時間が経過した後に前記オンオフ制御を停止する、
    バランス補正装置。
  2. 前記遅延時間は、前記蓄電モジュール間の前記電圧の計測値が一致したことを検出してから前記蓄電モジュール間の電圧の差が所定の閾値未満になるまでに要する時間よりも長い時間に設定される、請求項1に記載のバランス補正装置。
  3. 前記電圧の計測値には、前記蓄電モジュールの夫々が有する内部インピーダンス及び前記電流の供給経路における線路インピーダンスのうちの少なくともいずれかの影響が含まれている、請求項1に記載のバランス補正装置。
  4. 前後して接続する、第1の前記蓄電モジュールと第2の前記蓄電モジュールとの接続点にその一端が接続される、インダクタと、
    前記第1の蓄電モジュールの正負端子間に前記インダクタとともに直列接続される、第1のスイッチング素子と、
    前記第2の蓄電モジュールの正負端子間に前記インダクタとともに直列接続される、第2のスイッチング素子と、
    を備え、
    前記スイッチング制御部は、前記第1のスイッチング素子と前記第2のスイッチング素子とを交互にオンオフ制御することにより、前記インダクタを介して前記蓄電モジュール間で電力の授受を生じさせ、前記蓄電モジュール間の電圧を均等化させる、
    請求項1に記載のバランス補正装置。
  5. 直列接続された複数の前記蓄電モジュールで構成される集合電池の正負端子間に接続される一次巻線、及び前記蓄電モジュールの夫々の正負端子間に接続される複数の二次巻線を有するトランスと、
    前記集合電池と前記一次巻線とを含む経路において前記集合電池に直列接続されるスイッチング素子と、
    を備え、
    前記スイッチング制御部は、前記スイッチング素子をオンオフ制御することにより、前記トランスを介して前記蓄電モジュール間で電力の授受を生じさせ、前記蓄電モジュール間の電圧を均等化させる、
    請求項1に記載のバランス補正装置。
  6. 前記複数の蓄電セルと、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の前記バランス補正装置とを備える蓄電装置。
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