JP2014146730A - パーティクル除去用シート、パーティクル除去方法、基板処理装置 - Google Patents

パーティクル除去用シート、パーティクル除去方法、基板処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】粘着層Taを有する粘着シートTを用いて基板Wからパーティクルを除去するにあたって、PREの向上を可能とする。
【解決手段】剥離に伴って粘着テープTが曲がった部分Tcにおいては、基材層Taの基板側の面に引っ張り応力Fbが生じるとともに基材層Tbの反基板側の面に圧縮応力Faが生じる。この際、引っ張り弾性率よりも曲げ弾性率が大きいことから、引っ張り応力Fbよりも大きい圧縮応力Faが生じる。基材層Taの反基板側の面に生じる圧縮応力Faの反作用は、基材層Taによって粘着層Tbを基板Wへ押しつけるように働く。そのため、大きな圧縮応力Faを発生させることは、粘着層Tbを基板Wにしっかりと押し付けて、貼り圧を確保することに寄与し、粘着層Tbによってパーティクルを確実に補足することにつながる。その結果、PREの向上が可能となっている。
【選択図】図7

Description

この発明は、粘着層を有するパーティクル除去用シートを用いて対象物からパーティクルを除去する技術に関するものである。パーティクル除去の対象物としては、例えば、半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、光ディスク用基板などの各種基板が挙げられる。
特許文献1、2には、支持フィルムに粘着剤層を形成した粘着テープを用いて半導体基板に付着した異物を除去する洗浄技術が記載されている。具体的には、この洗浄技術は、粘着層を接触させることで粘着テープを基板に貼った後に粘着テープを基板から剥がすことで、粘着層の粘着力によって補足された異物を基板から除去するものである。
特開平8−115896号公報 特開平8−115897号公報
ちなみに、上述の粘着テープのように粘着層を有するパーティクル除去シートを用いて、対象物からパーティクルを確実に除去するにあたっては、PRE(Particle Removal Efficiency)を向上させることが重要である。
この発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、粘着層を有するパーティクル除去シートを用いて対象物からパーティクルを除去するにあたって、PREの向上を可能とする技術を提供することを目的とする。
この発明にかかるパーティクル除去用シートは、上記目的を達成するために、曲げ弾性率が引っ張り弾性率よりも大きい基材層と、基材層に重ねて形成された粘着層とを備えたことを特徴としている。
この発明にかかるパーティクル除去方法は、上記目的を達成するために、曲げ弾性率が引っ張り弾性率よりも大きい基材層および基材層に重ねて形成された粘着層を有するパーティクル除去用シートを、粘着層を接触させることで対象物に貼付けた後に、パーティクル除去用シートを対象物から剥がすことを特徴としている。
この発明にかかる基板処理装置は、上記目的を達成するために、基板を保持する基板保持部と、曲げ弾性率が引っ張り弾性率よりも大きい基材層および基材層に重ねて形成された粘着層を有するパーティクル除去用シートを用いて、基板保持部に保持された基板からパーティクルを除去するパーティクル除去部とを備え、パーティクル除去部は、粘着層を接触させることでパーティクル除去用シートを基板に貼付けた後に、パーティクル除去用シートを基板から剥がして、基板からパーティクルを除去することを特徴としている。
このように構成された発明によれば、基材層に粘着層を重ねたパーティクル除去シートを用いて、基板洗浄が実行される。つまり、粘着層を接触させることでパーティクル除去シートを対象物(例えば、基板)に貼付けた後に、パーティクル除去シートを対象物から剥がすことで、粘着層で補足したパーティクルが基板から除去される。この際、曲げ弾性率が引っ張り弾性率よりも大きい基材層をパーティクル除去シートが具備するため、PREの向上が可能となっている。この理由は次のとおりである。
対象物からの剥離にあたっては、対象物から離れる向きにパーティクル除去シートが曲げられる。そして、パーティクル除去シートが曲がった部分においては、基材層の対象物側の面に引っ張り応力が生じるとともに基材層の反対象物側の面に圧縮応力が生じる。この際、引っ張り弾性率よりも曲げ弾性率が大きいことから、基材層の対象物側の面に生じる引っ張り応力よりも、基材層の反対象物側の面に生じる圧縮応力の方が大きくなる。つまり、基材層の反対象物側の面に大きな圧縮応力を発生させることができる。基材層の反対象物側の面に生じる圧縮応力の反作用は、基材層によって粘着層を対象物へ押し付けるように働くため、大きな圧縮応力を発生させることは、粘着層を対象物にしっかりと押し付けて、粘着層によってパーティクルを確実に補足することにつながる。その結果、この発明では、PREの向上が可能となっている。
以上のように、曲げ弾性率が引っ張り弾性率よりも大きい基材層をパーティクル除去シートが具備するため、PREの向上が可能となる。
本発明を適用可能な基板処理装置を例示する模式図であり、同図(a)は基板処理装置の平面図であり、同図(b)は基板処理装置の側面図である。 図1に例示する基板処理装置の電気的構成を示すブロック図である。 粘着テープの一例を模式的に示す図である。 粘着テープの貼圧とPREとの関係を求めるために行った実験の動作を模式的に示す動作説明図である。 図4に示す実験において用いたサンプルの構成を模式的に示す平面図である。 図4に示す実験の結果をグラフで示す図である。 曲げ弾性率が引っ張り弾性率より大きい基材層を有する粘着テープの機能を模式的に示した説明図である。
図1は、本発明を適用可能な基板処理装置を例示する模式図であり、同図(a)は基板処理装置の平面図であり、同図(b)は基板処理装置の側面図である。また、図2は、図1に例示する基板処理装置の電気的構成を示すブロック図である。なお、図1においては、水平面をX−Y面とし、鉛直方向をZ軸方向とする直交座標系X−Y−Zが定義されている。この基板処理装置は、基板Wの表面Wfに対して粘着ベルトを当接させた後で当該粘着ベルトを剥離して基板表面Wfからパーティクル(汚染物質)を除去するものである。
この基板処理装置では、回転モーター2の回転軸21が鉛直方向Zの上方に延び、その回転軸21の上端に円形の保持テーブル3が固着され、保持テーブル3の上面で基板Wの裏面全体を支持可能となっている。そして、装置全体を制御する制御ユニット4からの回転指令に応じて回転モーター2が作動すると、回転中心軸A0を中心に保持テーブル3が回転する。また、回転モーター2の回転量(あるいは回転角や回転位置)を計測するエンコーダー22(図2)が設けられており、エンコーダー22の出力に基づいて制御ユニット4は保持テーブル3に保持される基板Wの回転位置を正確に算出する。
回転軸21の軸心には、鉛直方向Zに保持テーブル3の底面中央にまで延びる配管23が形成される。一方、保持テーブル3では、保持テーブル3の底面中央から保持テーブル3の内部に配管が延びるとともに、その配管の上端部から複数の配管が水平方向に放射状に分岐し、さらに各分岐配管から複数の配管が保持テーブル3の上面に延びている。こうして、保持テーブル3の内部に配管31が形成され、保持テーブル3の上面では、複数の開口32が放射状に形成されている。そして、回転モーター2の回転軸21と保持テーブル3とが相互に連結されると、図1(b)に示すように、配管23の上端部が回転軸21と保持テーブル3の連結部で配管31と連通される。
この配管23の下端部には圧力調整機構5が接続されている。この圧力調整機構5は、配管23に対して負圧を与えて保持テーブル3の上面に載置される基板Wを吸引保持する負圧供給系と、配管23に対して正圧を与えて基板Wの吸引保持を解除する正圧供給系とを有している。この負圧供給系では、負圧源として機能する吸引ポンプ51が開閉弁52を介して配管23に接続されており、制御ユニット4からの制御指令に応じて吸引ポンプ51が作動するとともに開閉弁52が開成されると、吸引ポンプ51が配管23内を排気して、配管23に繋がる配管31内が減圧される。これによって保持テーブル3の上面に載置された基板Wが吸引保持される。一方、正圧供給系では、正圧源として工場の用力のひとつである窒素ガス供給源53が開閉弁54を介して配管23に接続されており、制御ユニット4からの制御指令に応じて開閉弁54が開成されると、窒素ガスが配管23、31内に圧送されて基板Wの吸引保持が解除される。なお、ここでは、負圧を利用して基板Wを保持テーブル3に保持するように構成しているが、保持方式はこれに限定されるものではない。
また、基板処理装置では、基板昇降機構6が設けられている。この基板昇降機構6は、水平に配置された環状のフレーム61と、このフレーム61に同心円状に配置された複数のリフトピン62と、フレーム61を昇降させるソレノイドなどのピン昇降機構63とを備えている。複数のリフトピン62は、保持テーブル3に設けられた複数の貫通孔33を下方から臨むように形成されている。そして、制御ユニット4からの上昇指令に応じてピン昇降機構63が伸張すると、フレーム61が上昇し、これに伴ってリフトピン62が貫通孔33を下方から貫通してリフトピン62の先端部が保持テーブル3の上面から鉛直方向Zの上方に突き出る。これによって、保持テーブル3の鉛直方向Zの上方に設定された基板受渡位置で未処理基板Wを受け取り可能となっている。そして、基板Wを受け取った後、制御ユニット4からの下降指令に応じてピン昇降機構63が収縮することで、基板Wが保持テーブル3の上面に移載される。また、制御ユニット4からの上昇指令に応じてピン昇降機構63が再度伸張すると、リフトピン62が上昇して保持テーブル3に保持されている基板Wを基板受渡位置に持ち上げる。
保持テーブル3の鉛直方向Zの上方位置では、粘着テープT(図3)を用いて基板Wの表面Wfからパーティクルを除去する洗浄ヘッド7が設けられている。ここで、図3は、粘着テープの一例を模式的に示す図である。粘着テープTは、シート状の基材層Taの表面に粘着層Tbを重ねた構成を具備しており、粘着性を有しない非粘着面Sa(基材層Ta側の面)と、粘着性を有する粘着面Sb(粘着層Tb側の面)とを有する。基材層Taは、所定の厚み(例えば、10[μm]〜100[μm])で形成されることで、適当な剛性を具備するように仕上げられている。また、この実施形態の粘着テープTは、曲げ弾性率が引っ張り弾性率より大きい基材層Taを有する。
このような粘着テープTの具体例としては、セロハンや酢酸セルロース等で構成された基材層Taを用いたものが挙げられる。セロハンの基材層Taを用いた粘着テープTとしては、例えば、35000[kgf/cm]の引っ張り弾性率を有する基材層Taに、0.025[mm]の厚みを有した天然ゴム製の粘着層Tbを重ねて形成したものが挙げられる。また、酢酸セルロースの基材層Taを用いた粘着テープTとしては、例えば、17000〜24000[kgf/cm]の曲げ弾性率を有し、5000〜28000[kgf/cm]の引っ張り弾性率を有する基材層Taに粘着層Tbを重ねて形成したものが挙げられる。なお、曲げ弾性率および引っ張り弾性率は、JIS(Japanese Industrial Standards)によって定められた手法(JIS K7171、JIS K 7161)により測定できる。
図1、図2に戻って、洗浄ヘッド7の説明を続ける。洗浄ヘッド7はX方向に往復移動自在なヘッド本体71を有しており、制御ユニット4からの移動指令に応じてヘッド駆動機構76(図2)がヘッド本体71をX方向に移動させる。このヘッド本体71の内部では、粘着テープ供給部72およびテープ回収部73がヘッド本体71に対して着脱自在となっており、装着状態では図1(b)に示すように粘着面を下方に向けた状態で粘着テープTが粘着テープ供給部72から送り出される一方、基板表面Wfのパーティクル除去に使用された粘着テープTについてはテープ回収部73で巻き取られる。
これら粘着テープ供給部72およびテープ回収部73の回転中心72a、73aよりも鉛直方向Zの下方側では、貼付け/剥離ローラ74が押圧部材75によって下方側へ押し下げられている。この貼付け/剥離ローラ74は、粘着テープ供給部72から送り出されしかもテープ回収部73で巻き取られていない粘着テープTの非粘着面Sa(図3)に対して当接した状態で下方側へ押し下げられている。これによって、貼付け/剥離ローラ74に巻き掛けられた粘着テープTの粘着面Sb(図3)がヘッド本体71の底面よりも下方に突出している。
したがって、制御ユニット4からの移動指令によってヘッド本体71が(−X)方向に移動すると、貼付け/剥離ローラ74が粘着テープTを介して保持テーブル3に保持される基板Wの表面Wfに当接して粘着テープTが貼付けられる。これによって基板Wの表面Wf上のパーティクルは粘着テープTの粘着層Tbに貼り付く。また、その貼付直後には、粘着テープTは基板表面Wfに沿って剥離される。このように粘着テープTがX方向に剥離されることによって基板表面Wf上のパーティクルが粘着テープTに移動して基板表面Wfから除去される。そして、パーティクルを粘着除去した粘着テープTはテープ回収部73に回収される。
なお、ここでは、ヘッド本体71の移動に伴って貼付け/剥離ローラ74が基板Wの表面Wfに対して従動回転し、粘着テープ供給部72も従動回転するとともに、テープ回収部73も回転するように構成している。ただし、粘着テープ供給部72およびテープ回収部73の回転軸にモーターを連結して粘着テープTの送り出しおよび回収を能動的に制御してもよい。
また、ヘッド本体71の(−X)方向側の側面には、CCDカメラなどの撮像部81が取り付けられており、保持テーブル3に保持された基板Wの表面Wfを上方より撮像可能となっている。そして、撮像部81により撮像された画像は画像処理部82に送られ、画像処理部82が撮像部81からの画像信号に対して所定の画像処理を加えて得られる画像データを制御ユニット4に与える。
制御ユニット4は、各種演算処理を行うCPU(Central Processing Unit)41および洗浄処理を行うためのプログラムや各種データを記憶するメモリ42を有する。そして、制御ユニット4は、当該プログラムにしたがって装置各部を制御することで、基板Wの表面Wf上のパーティクルを除去して基板Wを洗浄する。詳述すると、制御ユニット4は、撮像部81の撮像画像から求まる基板Wの回転位置に基づいて回転モーター21を動作させることで、保持テーブル3を回転させて、基板Wの回転位置を調整する。これによって、例えば基板Wの表面に形成されるパターンの向きと、粘着テープの剥離方向Xとが最適化される。具体例を挙げると、パターンの向きに対する剥離方向Xの角度θを非直角にすることが望ましく、角度θを70゜以下に調整するのがより望ましく、さらに言えば、20゜以下とするのが好適である。そして、制御ユニット4は、基板Wの回転位置の調整を完了すると、基板表面Wfからのパーティクルの除去を、粘着テープTを用いて上述した要領で実行する。
ところで、粘着テープTによるパーティクル除去においてPREを向上させるにあたっては、粘着テープTを基板Wに貼付ける貼圧を確保することが重要である。この点について、図4〜図6を用いて説明する。ここで、図4は、粘着テープの貼圧とPREとの関係を求めるために行った実験の動作を模式的に示す動作説明図である。図5は、図4に示す実験において用いたサンプルの構成を模式的に示す平面図である。図6は、図4に示す実験の結果をグラフで示す図である。
図4の実験は、パーティクルの付着したサンプル90を、粘着テープTによって洗浄することで実行される。具体的には、サンプル90は、支持台91の上に載置されて固定部材91によって固定される。一方、粘着テープTは、粘着面Sbをサンプル90に向けた状態で、支持台91の上方の貼付部材93の外周に設けられる。そして、図4の「下降」の欄に示すように、貼付部材93がサンプル90に向けて下降される。これによって、貼付部材93の外周に設けられた粘着テープTがサンプル90に貼付けられる。さらに、図4の「押圧」の欄に示すように、貼付部材93によって粘着テープTをサンプル90に押圧することで、粘着テープTに所定の貼圧を与える。続いて、図4の「上昇」の欄に示すように、貼付部材93を上昇させることで、粘着テープTをサンプル90から剥離する。そして、粘着テープTの貼付け前と粘着テープTの剥離後とにおけるサンプル90のSEM(Scanning Electron Microscope)画像を比較することで、PREを求める。
なお、図5に示すように、サンプル90には、複数(8本)のライン91を平行に並べたライン群が間隔を空けて複数配置されている。各ライン91は、図5の横方向に9.5[mm]の長さを有している。一方、SEMによる観察視野は、図5の横方向に35[μm]の長さを有し、図5の縦方向に10[μm]の幅を有する。そして、検査エリア92内の複数箇所をSEMによって観察した結果から、PREの平均およびばらつき(最大値、最小値)を求める。特に、貼圧とPREの相関を求めるために、貼圧を変化させながら、PREの平均およびばらつきを求めた。なお、貼圧以外の条件(貼付部材93の昇降速度など)は一定とした。その結果、図6に示すように、貼圧の上昇に伴って、PREの平均は向上し、PREのばらつきは小さくなることが判った。このことから、粘着テープTを用いたパーティクルの除去においてPREを向上させるためには、粘着テープTの貼圧を確保することが重要であると判る。これに対して、曲げ弾性率が引っ張り弾性率より大きい基材層Taを有する粘着テープTは、極めて有利である。
図7は、曲げ弾性率が引っ張り弾性率より大きい基材層を有する粘着テープの機能を模式的に示した説明図である。上述のような基板処理装置では、基板Wの表面Wfから粘着テープTを剥離するにあたっては、基板Wから離れる向きDrに粘着テープTが曲げられる。そして、粘着テープTが曲がった部分Tcにおいては、基材層Taの基板側の面に引っ張り応力Fbが生じるとともに基材層Tbの反基板側の面に圧縮応力Faが生じる。この際、引っ張り弾性率よりも曲げ弾性率が大きいことから、引っ張り応力Fbよりも大きい圧縮応力Faが生じる(例えば、上述のセロハンで基材層Taを組成したものでは、Fa=5987[g/cm]、Fb=5462[g/cm]となることが確認された。ただし、剥離速度=0.5[cm/分]、剥離角度=180°、剥離時に加える力=229.8[g]の条件下で確認した)。基材層Taの反基板側の面に生じる圧縮応力Faの反作用は、基材層Taによって粘着層Tbを基板Wへ押しつけるように働く。そのため、大きな圧縮応力Faを発生させることは、粘着層Tbを基板Wにしっかりと押し付けて、貼圧を確保することに寄与し、粘着層Tbによってパーティクルを確実に補足することにつながる。その結果、PREの向上が可能となっている。
以上に説明したように、この実施形態では、粘着テープTが本発明の「パーティクル除去用シート」に相当し、基材層Taが本発明の「基材層」に相当し、粘着層Tbが本発明の「粘着層」に相当し、基板Wが本発明の「対象物」に相当し、保持テーブル3が本発明の「基板保持部」に相当し、洗浄ヘッド7が本発明の「パーティクル除去部」に相当する。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態では、粘着テープTを巻き掛けた貼付け/剥離ローラ74を剥離方向Xに移動させることで、粘着テープTの貼付けおよび剥離が実行されていた。しかしながら、粘着テープの貼付けおよび剥離を行う具体的手法はこれに限られない。そこで、基板Wの表面Wfの全体に粘着テープTを貼付けた後に、基板Wの表面Wfの一端から他端に向けて粘着テープTを剥離するように構成しても良い。
また、粘着テープTの具体的構成についても種々の変形が可能であり、基材層Taや粘着層Tbの材料、形状、寸法などについても種々の変形が可能である。さらに、基材層Taが具備する曲げ弾性率や引っ張り弾性率の値についても、上述の内容に限られない。
参考例
ここで、基材層Taの曲げ弾性率と引っ張り弾性率の大小関係が、圧縮応力と引っ張り応力との大小関係に及ぼす影響を、上述とは別の数値を挙げて説明する。この参考例では、粘着テープとして、ポリエチレンテレフタラートの基材層に、acryic copolymer adhesiveで構成された粘着剤を重ねたものを用いた。また、基材層の曲げ弾性率と引っ張り弾性率の大小関係は上記実施形態と逆であり、曲げ弾性率は引っ張り弾性率より小さい。具体的には、曲げ弾性率は、24500〜31600[kgf/cm]であり、引っ張り弾性率は、28100〜42100[kgf/cm]である。
そして、剥離速度=0.5[cm/分]、剥離角度=180°、剥離時に加える力=210.8[g]の条件下で確認したところ、圧縮応力は、5650[g/cm]となり、引っ張り応力は、8870[g/cm]となった。つまり、基材層の曲げ弾性率が引っ張り弾性率より小さいと、基材層に発生する圧縮応力が引っ張り応力より小さくなり、圧縮応力を確保することが必ずしも容易でない。このことからも、圧縮応力の確保のためには、基材層の曲げ弾性率を引っ張り弾性率より大きくすることが好適であると判る。
この発明は、粘着層を有するパーティクル除去用シートを用いて対象物からパーティクルを除去する技術に適用することができる。パーティクル除去の対象物としては、例えば、半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、光ディスク用基板などの各種基板が挙げられる。
T…粘着テープ
Ta…基材層
Tb…粘着層
Fa…圧縮応力
Fb…引っ張り応力
3…保持テーブル
7…洗浄ヘッド

Claims (3)

  1. 曲げ弾性率が引っ張り弾性率よりも大きい基材層と、
    前記基材層に重ねて形成された粘着層と
    を備えたことを特徴とするパーティクル除去用シート。
  2. 曲げ弾性率が引っ張り弾性率よりも大きい基材層および前記基材層に重ねて形成された粘着層を有するパーティクル除去用シートを、前記粘着層を接触させることで対象物に貼付けた後に、前記パーティクル除去用シートを前記対象物から剥がすことを特徴とするパーティクル除去方法。
  3. 基板を保持する基板保持部と、
    曲げ弾性率が引っ張り弾性率よりも大きい基材層および前記基材層に重ねて形成された粘着層を有するパーティクル除去用シートを用いて、前記基板保持部に保持された前記基板からパーティクルを除去するパーティクル除去部と
    を備え、
    前記パーティクル除去部は、前記粘着層を接触させることで前記パーティクル除去用シートを前記基板に貼付けた後に、前記パーティクル除去用シートを前記基板から剥がして、前記基板から前記パーティクルを除去することを特徴とする基板処理装置。
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