JP2014146725A - 蓄電デバイス - Google Patents
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Abstract
【課題】活性炭を含む正極電極の成型性の低下を招来することなく、内部抵抗を低減して重負荷放電に対応可能な蓄電デバイスを提供する。
【解決手段】負極電極4と、活性炭を含む正極電極2とを有する蓄電デバイスにおいて、正極電極2に対して、導電性材料の一つとして少なくとも膨張化黒鉛を好ましくは重量比で3〜10%配合する。
【選択図】図1
【解決手段】負極電極4と、活性炭を含む正極電極2とを有する蓄電デバイスにおいて、正極電極2に対して、導電性材料の一つとして少なくとも膨張化黒鉛を好ましくは重量比で3〜10%配合する。
【選択図】図1
Description
本発明は、蓄電デバイスに係り、さらに詳しく言えば、電極成型性の低下を招来することなく内部抵抗の低減および放電(重負荷放電)特性の向上を図った特には扁平形の蓄電デバイスに関するものである。
多孔質の活性炭を含む電極を有した扁平形(コイン形もしくはボタン形)の蓄電デバイスの代表としては、電気二重層キャパシタが実用に供されている。電気二重層キャパシタは、活性炭からなる電極を用いて、電気二重層電荷吸着を反応メカニズムとするスーパーキャパシタである。
また、リチウムイオンキャパシタも実用に供されている。リチウムイオンキャパシタも、活性炭からなる正極と、グラファイトからなる負極とを用い、リチウムイオンをキャリアイオンとして用いることにより、二次電池の高いエネルギー密度と、電気二重層キャパシタの高い出力特性とを併せ持っている。そのため、近年注目されている蓄電デバイスの一つである。
図1に、一例として、外径18mm、厚さ2.1mmのコイン形リチウムイオンキャパシタの断面図を示す。
このリチウムイオンキャパシタは、ほぼ皿状であって上面に開口部を有する正極ケース1と、正極ケース1の開口部に嵌合される逆皿状の負極ケース5とからなる扁平なコイン形ケース(筐体)を備えている。正極ケース1、負極ケース5は、ともに例えばステンレス材よりなる。
正極ケース1内には、電気二重層電荷吸着を担う活性炭、導電性材料としてのカーボンブラック系(ケッチェンブラックやアセチレンブラック)導電材、結着材料としてのポリテトラフルオロエチレン結着材から形成された正極電極2が収納されている。
負極ケース5内には、負極活物質としてのリチウムイオンがドープされたグラファイト、導電性材料としてのカーボンブラック系(ケッチェンブラックやアセチレンブラック)導電材、結着材料としてのポリテトラフルオロエチレン結着材から形成される負極電極4が収納されている。
なお、コイン形においては、正極電極2、負極電極4ともに、打錠機等によりあらかじめペレット状に成形されたものが用いられる。
正極ケース1と負極ケース5は互いに嵌合された状態で、それらの周縁部同士が例えばポリプロピレン製の絶縁ガスケットにより電気的に絶縁され、かつ、外界より封止されるが、正極電極2と負極電極4との間には、例えばセルロース製のセパレータ3が配置されている。
また、ケースの内部は電解液7で満たされている。電解液7の溶媒としては、好ましくはエチレンカーボネートと、エチルメチルカーボネートと、リチウム塩としてLiPF6が用いられ、それぞれが20:63:17の重量比で混合されている。
近年、高性能な小型電子機器の発展に伴い、より重負荷で充放電できる扁平形蓄電デバイスの需要が高まっており、このような要望に対応して、内部抵抗を低く抑えた扁平形蓄電デバイスの開発が進められている。
すなわち、扁平形蓄電デバイスに内蔵されている電極に、カーボンブラック系(ケッチェンブラックやアセチレンブラック)の導電性材料を添加含有させ、内部抵抗を低減させる構成が試みられている。
しかしながら、電極にカーボンブラック系の導電性材料を添加する場合、少量ではほとんど効果が見られない。そこで、内部抵抗を目標値にまで低減させるため、その添加量を増加すると、電極の成型性(例えば、ペレット状とする際の成型性)が悪くなるという現象が起こる。
また、電極にカーボンブラック系の導電性材料よりも導電性の高い人造黒鉛を添加する方法もある。人造黒鉛によれば、その添加量が少量でも若干の効果が得られるが、この手法もまた電極の成型性が低下するという問題がある。そのため、多量に添加した場合には、電極の製造が困難となる。
したがって、本発明の課題は、活性炭を含む正極電極の成型性の低下を招来することなく、内部抵抗を低減し得るようにし、その結果、重負荷放電を行うことが可能な蓄電デバイスを提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、負極電極と、活性炭を含む正極電極とを有する蓄電デバイスにおいて、上記正極電極に導電性材料の一つとして少なくとも膨張化黒鉛が配合されていることを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、上記請求項1において、上記正極電極に対する膨張化黒鉛の配合量が重量比で3〜10%であることを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、上記請求項1または2において、ほぼ皿状であって上面に開口部を有する正極ケースと、上記正極ケースの開口部に嵌合される負極ケースとを、それらの周縁部同士を絶縁ガスケットにて封止してなるコイン型ケースを備え、上記負極電極および上記正極電極がともにペレット状に成形され、上記負極電極と上記正極電極とが、それぞれ導電塗料を介して上記負極ケースの内面と上記成極ケースの内面に添設され、上記負極電極と上記正極電極との間にセパレータが配置されているとともに、上記コイン型ケース内に所定の電解液が充填されていることを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、上記請求項3において、上記負極電極にリチウムイオンをドーピングするため、上記負極電極の上記セパレータ側の面上にリチウム金属箔が圧着されていることを特徴としている。
本発明には、請求項5に記載されているように、上記負極電極を集電体に添着した負極電極体と、上記正極電極を集電体に添着した正極電極体とをセパレータを介して渦巻き状に巻回してなるデバイス素子と、有底筒状の外装ケースとを備え、上記デバイス素子が所定の電解液とともに上記外装ケース内に収納され、上記外装ケースの開口部が封口部材により封口され、上記負極電極体に接続された負極端子と上記正極電極体に接続された正極端子とが上記封口部材から引き出されている巻回型の蓄電デバイスも含まれる。
また、本発明には、請求項6に記載されているように、上記負極電極を集電体に添着した負極電極体と、上記正極電極を集電体に添着した正極電極体の各複数枚をセパレータを介して交互に積層してなるデバイス素子と、角筒状の密閉可能な外装体とを備え、上記デバイス素子が所定の電解液とともに上記外装体内に密閉状態で収納され、上記外装体から上記各正極電極体の端子部を束ねた正極端子と、上記各負極電極体の端子部を束ねた負極端子とが引き出されている積層型の蓄電デバイスも含まれる。
また、本発明には、請求項7に記載されているように、蓄電デバイスに用いられる正極電極であって、導電性材料の一つとして少なくとも膨張化黒鉛が配合されていることを特徴とする正極電極も含まれる。
本発明によれば、活性炭を含む正極電極に導電性材料の一つとして少なくとも膨張化黒鉛を配合したことにより、電極の成型性の低下を招来することなく内部抵抗を低減して、重負荷放電に対応可能な扁平形蓄電デバイスを提供することができる。
その理由は明らかでないが、人造黒鉛に比べて膨張化黒鉛のほうが擬似的な層間の絡み合いを有し、かつ、層状結晶が部分的に壊れた柔らかな構造となっているため、嵩高である活性炭のような粒子を圧縮成型する場合には、膨張化黒鉛が活性炭に絡んで圧縮性を高めたためと推測される。
次に、本発明を図1に示したコイン形リチウムイオンキャパシタに適用した実施形態について説明するが、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。なお、この実施形態の説明において、各部材には図1の参照符号を用いている。
この実施形態に係る蓄電テバイスは、図1に示したコイン形リチウムイオンキャパシタと同じく、基本的な構成として、ほぼ皿状であって上面に開口部を有する正極ケース1と、正極ケース1の開口部に嵌合される逆皿状の負極ケース5とからなる扁平なコイン形ケース(筐体)を備えている。正極ケース1、負極ケース5は、ともに例えばステンレス材よりなる。
正極ケース1内には正極電極2が収納され、また、負極ケース5内には負極電極4が収納されるが、各電極2,4ともに、導電塗料(導電性接着材)を介して対応するケース内面に添設されることが好ましい。
正極電極2と負極電極4との間に、例えばセルロースからなるセパレータ3が配置された状態で、正極ケース1と負極ケース5とが互いに嵌合され、その内部に所定の電解液7が充填されたのち、それらの周縁部同士が例えばポリプロピレン製の絶縁ガスケットにより電気的に絶縁され、かつ、外界より封止される。
この実施形態に係る蓄電テバイスはコイン形(ボタン形とも言う)であることから、正極電極2と負極電極4は、打錠機等によりあらかじめペレット状に成型されるが、特に正極電極2の成型性をよくするため、活性炭を含む正極電極2に、導電性材料の一つとして膨張化黒鉛が配合される。
正極電極2に対する膨張化黒鉛の好ましい配合量は、重量比で3〜10%である。なお、市販されている膨張化黒鉛としては、例えば日本黒鉛工業社製の品番KEX−5,CMX−20,CMX−40等がある。
次に、本発明の具体的な実施例1〜5と、その比較例1〜4について説明する。なお、各例ともに、ケース(コインセル)の寸法は、外径18mm,厚さ2.1mmである。また、各例(比較例2,3を除く)で用いた膨張化黒鉛は、日本黒鉛工業社製の品番CMX−40であり、実施例2〜4および比較例1,2で用いた人造黒鉛は、日本黒鉛工業社製の品番SP20である。
〔実施例1〕
〈正極電極の製造〉
正極材として、活性炭と、結着材としてのポリテトラフルオロエチレンと、膨張化黒鉛とを重量比で88:3:9の割合でV型ブレンダーにて混合した後、ローラーコンパクターで圧縮した後、パワーミルにて粉砕し、自動振盪機を用いて粒径20μm〜250μmの範囲に分級した(第1混合粉)。
〈正極電極の製造〉
正極材として、活性炭と、結着材としてのポリテトラフルオロエチレンと、膨張化黒鉛とを重量比で88:3:9の割合でV型ブレンダーにて混合した後、ローラーコンパクターで圧縮した後、パワーミルにて粉砕し、自動振盪機を用いて粒径20μm〜250μmの範囲に分級した(第1混合粉)。
続いて、第1混合粉を打錠機にて、外径13mm、厚さ0.99mmにペレット状に成型した後、正極ケースの内壁面側に導電塗料を塗布し、その上に正極電極を載せ、正極電極を載せた正極ケースごと真空雰囲気中において150℃で約8時間かけて乾燥させた。
〈負極電極の製造〉
負極材として、グラファイトと、ポリテトラフルオロエチレンと、膨張化黒鉛とを重量比で91.5:1.5:7の割合でV型ブレンダーにて混合した後、ローラーコンパクターで圧縮した後、パワーミルにて粉砕し、自動振盪機を用いて粒径20μm〜250μmの範囲に分級した(第2混合粉)。
負極材として、グラファイトと、ポリテトラフルオロエチレンと、膨張化黒鉛とを重量比で91.5:1.5:7の割合でV型ブレンダーにて混合した後、ローラーコンパクターで圧縮した後、パワーミルにて粉砕し、自動振盪機を用いて粒径20μm〜250μmの範囲に分級した(第2混合粉)。
続いて、第2混合粉を打錠機にて、外径13mm、厚さ0.30mmにペレット状に成型した後、負極ケースの内壁面側に導電塗料を塗布し、その上に負極電極を載せ、負極電極を載せた負極ケースごと真空雰囲気中において150℃で約8時間かけて乾燥させた。
〈電解液の製造〉
溶媒としてのエチレンカーボネートと、エチルメチルカーボネートと、リチウム塩としてのLiPF6とを20:63:17の質量比で混合して電解液を製造した。
溶媒としてのエチレンカーボネートと、エチルメチルカーボネートと、リチウム塩としてのLiPF6とを20:63:17の質量比で混合して電解液を製造した。
〈コイン形蓄電デバイスの組立〉
負極ケースに導電塗料で接着した負極電極上に、リチウムイオンドーピング用としての外径9.5mm、厚さ100μmのリチウム金属箔を圧着した後、その上にセパレータを載せ、セパレータの周縁を絶縁ガスケットにて固定し、負極ケースと正極ケースの各々に所定量の電解液を滴下して、それらを嵌合勘合し、正極ケースの周縁先端部分をノックアウト法にてカシメることによりケースを密閉して、コイン形蓄電デバイスを作製した。
負極ケースに導電塗料で接着した負極電極上に、リチウムイオンドーピング用としての外径9.5mm、厚さ100μmのリチウム金属箔を圧着した後、その上にセパレータを載せ、セパレータの周縁を絶縁ガスケットにて固定し、負極ケースと正極ケースの各々に所定量の電解液を滴下して、それらを嵌合勘合し、正極ケースの周縁先端部分をノックアウト法にてカシメることによりケースを密閉して、コイン形蓄電デバイスを作製した。
〈負極電極のリチウムプレドーピング〉
このようにして、コイン形蓄電デバイスを組み立てた後、室温にて約72時間以上放置して、負極電極にリチウムイオンをプレドーピングした。
このようにして、コイン形蓄電デバイスを組み立てた後、室温にて約72時間以上放置して、負極電極にリチウムイオンをプレドーピングした。
〔実施例2〕
正極材として、活性炭と、ポリテトラフルオロエチレンと、膨張化黒鉛と、人造黒鉛とを重量比で88:3:3:6の割合でしたこと以外は実施例1と同様とした。
正極材として、活性炭と、ポリテトラフルオロエチレンと、膨張化黒鉛と、人造黒鉛とを重量比で88:3:3:6の割合でしたこと以外は実施例1と同様とした。
〔実施例3〕
正極材として、活性炭と、ポリテトラフルオロエチレンと、膨張化黒鉛と、人造黒鉛とを重量比で85:3:6:6の割合でしたこと以外は実施例1と同様とした。
正極材として、活性炭と、ポリテトラフルオロエチレンと、膨張化黒鉛と、人造黒鉛とを重量比で85:3:6:6の割合でしたこと以外は実施例1と同様とした。
〔実施例4〕
正極材として、活性炭と、ポリテトラフルオロエチレンと、膨張化黒鉛と、人造黒鉛とを重量比で87:3:9:1の割合でしたこと以外は実施例1と同様とした。
正極材として、活性炭と、ポリテトラフルオロエチレンと、膨張化黒鉛と、人造黒鉛とを重量比で87:3:9:1の割合でしたこと以外は実施例1と同様とした。
〔実施例5〕
正極材として、活性炭と、ポリテトラフルオロエチレンと、膨張化黒鉛とを重量比で87:3:10の割合でしたこと以外は実施例1と同様とした。
正極材として、活性炭と、ポリテトラフルオロエチレンと、膨張化黒鉛とを重量比で87:3:10の割合でしたこと以外は実施例1と同様とした。
〔比較例1〕
正極材として、活性炭と、ポリテトラフルオロエチレンと、膨張化黒鉛と、人造黒鉛とを重量比で88:3:2:7の割合でしたこと以外は実施例1と同様とした。
正極材として、活性炭と、ポリテトラフルオロエチレンと、膨張化黒鉛と、人造黒鉛とを重量比で88:3:2:7の割合でしたこと以外は実施例1と同様とした。
〔比較例2〕
正極材として、活性炭と、ポリテトラフルオロエチレンと、人造黒鉛とを重量比で88:3:9の割合でしたこと以外は実施例1と同様とした。
正極材として、活性炭と、ポリテトラフルオロエチレンと、人造黒鉛とを重量比で88:3:9の割合でしたこと以外は実施例1と同様とした。
〔比較例3〕
正極材として、活性炭と、ポリテトラフルオロエチレンと、ケッチェンブラックとを重量比で88:3:9の割合でしたこと以外は実施例1と同様とした。
正極材として、活性炭と、ポリテトラフルオロエチレンと、ケッチェンブラックとを重量比で88:3:9の割合でしたこと以外は実施例1と同様とした。
〔実施例4〕
正極材として、活性炭と、ポリテトラフルオロエチレンと、膨張化黒鉛とを重量比で86:3:11の割合でしたこと以外は実施例1と同様とした。
正極材として、活性炭と、ポリテトラフルオロエチレンと、膨張化黒鉛とを重量比で86:3:11の割合でしたこと以外は実施例1と同様とした。
以上のようにして、実施例1〜5によるコイン形蓄電デバイスと、比較例1〜4によるコイン形蓄電デバイスをそれぞれ10個ずつ作製した。そして特性評価として、温度20℃にて1kHz交流インピーダンス法による内部抵抗(Ω)と、500μAにて4.0Vまで充電したのち、5mAで2.0Vまで放電させ、それぞれの容量(F)を測定した。
また、成型性としては、正極電極ペレットのみを真空雰囲気中において150℃で約8時間かけて乾燥させた後、各正極電極ペレット100個を高さ20cmから鉄板上に落下させ、割れ、欠けの発生率を調査した。それぞれの結果を次表1に示す。なお、内部抵抗および容量測定値はn=10の平均値である。
評価として、まず、実施例1〜5と比較例1〜3のペレットの割れ、欠けの発生率を比較すると、比較例1〜3でペレットの割れ、欠けが発生していることが分かる。これは、比較例1〜3では、膨張化黒鉛の配合比が2重量%以下と少ないため、膨張化黒鉛のバインダー効果が得られず、電極ペレットの割れ、欠けが発生したものと推察される。このことから、膨張化黒鉛の配合比は3重量%以上であることが好ましい、と言える。
次に、実施例1〜5と比較例4について、5mA放電後の容量を比較すると、比較例4の容量が実施例1〜5に対して低いことが分かる。これは、比較例4では、膨張化黒鉛の配合比を増やした分、電気容量を生み出す活性炭の配合比が少ないことによる。このことから、膨張化黒鉛の配合比は10重量%以下であることが好ましい、と言える。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものでなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲でいろいろな変形をとることができる。その一例として、上記実施形態では、正極電極と負極電極とをそれぞれペレット化して用いるコイン形もしくはボタン形と呼ばれる扁平形蓄電デバイスとしているが、本発明には、これ以外に図3に示す巻回型、図4に示す積層型の蓄電デバイスも含まれる。
これらの蓄電デバイスを作製するにあたっては、まず、図2(a)に示す正極電極体11と、図2(b)に示す負極電極体12とを作製する。
正極電極体11は、例えば上記実施例1のように、活性炭と、結着材としてのポリテトラフルオロエチレンと、膨張化黒鉛とを重量比で88:3:9の割合で配合した正極材11aをあらかじめシート状に形成して、例えばアルミニウム箔等の集電体11bに添着するか、もしくは正極材11aをスラリー状として集電体11bに塗工して得る。
負極電極体12は、例えば上記実施例1のように、グラファイトと、ポリテトラフルオロエチレンと、膨張化黒鉛とを重量比で91.5:1.5:7の割合でで配合した負極材12aをあらかじめシート状に形成して、例えば銅箔等の集電体12bに添着するか、もしくは負極材11aをスラリー状として集電体12bに塗工して得る。
なお、正極電極体11、負極電極体12ともに、電極材(正極材11a,負極材12a)は集電体の両面に設けられてもよい。
そして、巻回型については、図3に示すように、正極電極体11と負極電極体12とをセパレータ30を介して渦巻き状に巻回して円筒状のデバイス素子10Aを作製し、このデバイス素子10Aを有底円筒状の外装ケース40内に電解液とともに収納し、一方で正極引出端子41aと負極引出端子41bとを有する封口板41を用意し、その正極引出端子41aと負極引出端子41bとを、それぞれ正極電極体11と負極電極体12とに接続したうえで、外装ケース40の開口部を封口板41にて封口する。
積層型には、角筒型セルとラミネートパッケージ型セルとがあるが、角筒型セルついては、図4(a)に示すように、正極電極体11と負極電極体12の各複数枚をセパレータ30を介して交互に積層して扁平状のデバイス素子10Bを作製し、このデバイス素子10Bを有底角筒状の外装ケース50内に電解液とともに収納し、一方で正極引出端子51aと負極引出端子51bとを有する封口板51を用意し、各正極電極体11をアルミ材等のリボン箔52aで束ねて正極引出端子51aに接続し、同様に各負極電極体12をアルミ材等のリボン箔52bで束ねて負極引出端子51bに接続したうえで、外装ケース50の開口部を封口板51にて封口する。
ラミネートパッケージ型セルについては、上記扁平状のデバイス素子10Bを電解液とともに、図4(b)に示すラミネートパッケージからなる外装体60内に収納して密閉し、その外装体60から正極引出端子61aと負極引出端子61bとを引き出す。
1 正極ケース
2 正極電極
3 セパレータ
4 負極電極
5 負極ケース
2 正極電極
3 セパレータ
4 負極電極
5 負極ケース
Claims (7)
- 負極電極と、活性炭を含む正極電極とを有する蓄電デバイスにおいて、上記正極電極に導電性材料の一つとして少なくとも膨張化黒鉛が配合されていることを特徴とする蓄電デバイス。
- 上記正極電極に対する膨張化黒鉛の配合量が重量比で3〜10%であることを特徴とする請求項1記載の蓄電デバイス。
- ほぼ皿状であって上面に開口部を有する正極ケースと、上記正極ケースの開口部に嵌合される負極ケースとを、それらの周縁部同士を絶縁ガスケットにて封止してなるコイン型ケースを備え、上記負極電極および上記正極電極がともにペレット状に成形され、上記負極電極と上記正極電極とが、それぞれ導電塗料を介して上記負極ケースの内面と上記成極ケースの内面に添設され、上記負極電極と上記正極電極との間にセパレータが配置されているとともに、上記コイン型ケース内に所定の電解液が充填されていることを特徴とする請求項1または2に記載の蓄電デバイス。
- 上記負極電極にリチウムイオンをドーピングするため、上記負極電極の上記セパレータ側の面上にリチウム金属箔が圧着されていることを特徴とする請求項3に記載の蓄電デバイス。
- 上記負極電極を集電体に添着した負極電極体と、上記正極電極を集電体に添着した正極電極体とをセパレータを介して渦巻き状に巻回してなるデバイス素子と、有底円筒状の外装ケースとを備え、上記デバイス素子が所定の電解液とともに上記外装ケース内に収納され、上記外装ケースの開口部が封口部材により封口され、上記負極電極体に接続された負極端子と上記正極電極体に接続された正極端子とが上記封口部材から引き出されていることを特徴とする請求項1または2に記載の蓄電デバイス。
- 上記負極電極を集電体に添着した負極電極体と、上記正極電極を集電体に添着した正極電極体の各複数枚をセパレータを介して交互に積層してなるデバイス素子と、角筒状の密閉可能な外装体とを備え、上記デバイス素子が所定の電解液とともに上記外装体内に密閉状態で収納され、上記外装体から上記各正極電極体の端子部に接続された正極端子と、上記各負極電極体の端子部に接続された負極端子とが引き出されていることを特徴とする請求項1または2に記載の蓄電デバイス。
- 蓄電デバイスに用いられる正極電極であって、導電性材料の一つとして少なくとも膨張化黒鉛が配合されていることを特徴とする正極電極。
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Citations (2)
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JP2002260971A (ja) * | 1994-08-12 | 2002-09-13 | Asahi Glass Co Ltd | 電気二重層キャパシタ |
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- 2013-01-30 JP JP2013015012A patent/JP2014146725A/ja active Pending
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