JP2014144893A - 誘電体磁器及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】比誘電率(εr)が45以上、且つ、1GHz換算におけるQ値(Qf)が40000以上、且つ、共振周波数の温度係数(τf)の絶対値が10ppm/℃以下である誘電体磁器を提供する。
【解決手段】誘電体磁器は、一般式がaZrO2−bTiO2−cZnO−dNb25で表され、モル比a、b、c、dが百分率でそれぞれ
0.20≦a≦0.30
0.45≦b≦0.70
0.05≦c≦0.10
0.05≦d≦0.10
であって、且つ、a+b+c+d=1であり、
ZrTi26相を形成している。
【選択図】なし

Description

本発明は、例えばマイクロ波、ミリ波等の高周波領域において、共振器、フィルター、IC基板、導波路、コンデンサー等の材料として使用される誘電体磁器及びその製造方法に関するものである。
この種の誘電体磁器には、比誘電率(εr)が大きいこと、Q値(誘導損失tan δの逆数)が高いこと、共振周波数の温度係数(τf)の絶対値が小さいこと等が要求される。これらの要求に応えるため、従来より、種々の組成の誘電体磁器が開発されており、その一つにZrTiO4系磁器がある。
例えば、特許文献1には、Zrと、Tiと、{Mg,Co,Zn,Ni,Mn}からなる群(A)から選ばれた少なくとも一種の成分と、{Nb,Ta}からなる群(B)から選ばれた少なくとも一種の成分の複合酸化物を主成分とし、該主成分が、組成式:xZrO2−yTiO2−zA(1+u)/3(2-u)/32で表わされ、x,y,z,u(ただし、x,y,zはモル分率)が下記式で示される範囲にあり、
0.10≦x≦0.60
0.20≦y≦0.60
0.01≦z≦0.7
0≦u≦1.90
群(A)から選ばれた少なくとも一種の成分と群(B)から選ばれた少なくとも一種の成分が、固溶置換しているZrTiO4相もしくは結晶学的にZrTiO4相を主成分とし、さらに副成分として{Ba,Sr,Ca,Cu,Bi,W}からなる群(C)から選ばれた少なくとも一種の成分を含む誘電体磁器が提案されている。
特許文献1の誘電体磁器は、それ以前のZrTiO4磁器には、εrが小さい、無負荷Q値が低い、τfが焼成時熱履歴により激しく変動する等の問題があったことに鑑みて案出されたものであり、ZrとTiと群(A)成分と(B)成分の複合酸化物を主成分とし、さらに副成分として群(C)成分を含む構成によれば、ZrTiO4系磁器のτfの焼成時熱履歴による変動を低減できるとしている。また、上記組成式と上記式の好ましい構成によれば、無負荷Q値を高くし、εrを大きくし、τfを任意に変化させ得るとしている。また、群(A)成分と(B)成分が固溶置換しているZrTiO4相もしくは結晶学的にZrTiO4相を主成分とすることにより、より無負荷Q値を高くし、εrを大きくし、共振周波数の温度安定性が優れるとしている。
特開平8−225369号公報
しかし、特許文献1の誘電体磁器は、τfの焼成時熱履歴による変動を低減できるものであるとしても、τfの絶対値を必ずしも小さくできるものではなかった。特に、εrが45以上、且つ、τfの絶対値が10ppm/℃以下を同時に達成した実施例は、特許文献1に存在しない。
そこで、本発明の目的は、比誘電率(εr)が45以上、且つ、1GHz換算におけるQ値(Qf)が40000以上、且つ、共振周波数の温度係数(τf)の絶対値が10ppm/℃以下を同時に達成できる誘電体磁器を提供することにある。
本発明の誘電体磁器は、一般式がaZrO2−bTiO2−cZnO−dNb25で表され、モル比a、b、c、dが百分率でそれぞれ
0.20≦a≦0.30
0.45≦b≦0.70
0.05≦c≦0.10
0.05≦d≦0.10
であって、且つ、a+b+c+d=1であり、
ZrTi26相を形成していることを特徴とする。
0.20≦a≦0.30、0.45≦b≦0.70、0.05≦c≦0.10、0.05≦d≦0.10としたのは、εrが大きくなり、Q値が高くなり、τfの絶対値が小さくなるからである。0.27≦a≦0.29、0.53≦b≦0.57、0.07≦c≦0.09、0.07≦d≦0.09であることが、より好ましい。
上記の組成により、比誘電率(εr)が45以上、且つ、1GHz換算におけるQ値(Qf)が40000以上、且つ、共振周波数の温度係数(τf)の絶対値が10ppm/℃以下を同時に達成できる誘電体磁器物を提供することができる。その主因は、上記の組成により、ZrTi26相が生じるためであると考えられる。すなわち、上記の特許文献1の誘電体磁器ではZrTi24相を主成分としているが、これをZrTi26相とすることによって、εr、Q値、τf等の誘電特性が向上すると考えられる。ZrTi26相が誘電特性を向上させる原理については、現時点では不明であり調査中である。
特に、前記aと前記bとの比が、1.5≦b/a≦2.5の範囲であることが好ましい。よりZrTi26相を形成しやすいからである。このように、b/a比を調整することによってZrTi26相の生成を制御できる。
また、ZrTi26相を第一の主成分とし、ZnNb26相を第二の主成分としているとともに、xZrTi26−(1−x)ZnNb26と表したときに、0.75≦x≦0.80を満たすことが好ましい。
ZrTi26は、τfがマイナス、ZrNb26はτfがプラスであるので、ZrNb26を増やすとτfが増える。xを0.75≦x≦0.80に調整すると、τfの絶対値を10ppm/℃以下に制御しやすい。
Mg、Mn、Wから選択される1以上の副成分をさらに含有することが好ましい。これらをさらに含有することにより、Q値をさらに向上できるという効果がある。
また、本発明の誘電体磁器の製造方法は、ZrTi26相を第一の主成分とし、ZnNb26相を第二の主成分とする誘電体磁器の製造方法であって、誘電率(εr)が45以上、且つ、1GHz換算におけるQ値(Qf)が40000以上、且つ、共振周波数の温度係数(τf)の絶対値が10ppm/℃以下を同時に得るために、xZrTi26−(1−x)ZnNb26と表したときのxを変化させることを特徴とする。
前述のとおり、ZrTi26相を主成分とすることによって、比誘電率、Q値等の誘電特性が向上する。また、ZrTi26は、τfがマイナス、ZrNb26はτfがプラスであるので、xを変化させることにより、τfの絶対値を制御できる。
本発明によれば、比誘電率(εr)が45以上、且つ、1GHz換算におけるQ値(Qf)が40000以上、且つ、共振周波数の温度係数(τf)の絶対値が10ppm/℃以下を同時に達成できる誘電体磁器を提供することができる。
誘電体磁器は、一般式がaZrO2−bTiO2−cZnO−dNb25で表され、モル比a、b、c、dが百分率でそれぞれ
0.20≦a≦0.30
0.45≦b≦0.70
0.05≦c≦0.10
0.05≦d≦0.10
であって、且つ、a+b+c+d=1であり、
ZrTi26相を形成しており、
比誘電率(εr)が45以上、且つ、1GHz換算におけるQ値(Qf)が40000以上、且つ、共振周波数の温度係数(τf)の絶対値が10ppm/℃以下である。
出発原料には化学的に高純度(98重量%以上の純度)のZrO2,TiO2,ZnO,Nb25を用い、これらを表1に示す試料番号1〜3の配合組成(モル比)となるように秤量し、ボールミルを用いて水とともに1〜20時間湿式混合した。
Figure 2014144893
この混合物をボールミルから取り出して乾燥したのち、空気中において1100〜1200℃の温度で1〜10時間仮焼した。仮焼物は水とともに前記のボールミルで1〜20時間湿式粉砕した。粉砕泥しょうをボールミルから取り出して乾燥したのち、粉末にバインダーとしてポリビニールアルコール溶液を添加して混合し均質とし、ふるいを通して整粒した。整粒粉体は金型と油圧プレスを用いて成形圧力1〜3ton/cm2で直径10mm、厚さ約5mmの円板に成形した。
成形体を高純度のマグネシアさや鉢の中に入れ、空気中において400℃の温度で2時間保持してバインダーアウトを行なった後、空気中において、昇温速度50〜300℃/時間で昇温し、1200〜1400℃の温度で1〜10時間保持して焼成した後、降温速度50〜300℃/時間で降温し、誘電体磁器を得た。
得られた誘電体磁器の円板部(主面)を平面研磨し、アセトン中で超音波洗浄し、150℃で1時間乾燥した後、導体空洞型誘電体円柱共振器法による測定から共振周波数を求め、測定周波数6〜8GHzで比誘電率(εr)、Q値、共振周波数の温度係数(τf)を測定した。Q値は、マイクロ波誘電体において一般に成立する(Q値)×(測定周波数f)=(一定)の関係から、1GHzでのQ値(Qf)に換算した。共振周波数の温度係数は、25℃の時の共振周波数を基準にして、25〜85℃の温度係数(τf)を算出した。これらの誘電特性値を上掲の表1に示す。
表1に示す結果から明らかなように、本実施例の試料番号1〜3の誘電体磁器は、εrが45以上、且つ、Qfが40000以上、且つ、τfの絶対値が10ppm/℃以下を同時に達成するものであった。
試料番号1〜3の誘電体磁器は、粉末X線回折及び局所X線回折により、ZrTi26相を第一の主成分とし、ZnNb26相を第二の主成分としていることを確認した。また、xZrTi26−(1−x)ZnNb26と表したときに、xは、試料番号1で0.768、試料番号2で0.768、試料番号3で0.769であり、このようにxを0.75≦x≦0.80の範囲で変化させることにより、εr、Qf、τfを制御して、εr45以上、Qf40000以上、且つ、τf絶対値10ppm/℃以下を同時に達成できることを確認した。
なお、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。

Claims (6)

  1. 一般式がaZrO2−bTiO2−cZnO−dNb25で表され、モル比a、b、c、dが百分率でそれぞれ
    0.20≦a≦0.30
    0.45≦b≦0.70
    0.05≦c≦0.10
    0.05≦d≦0.10
    であって、且つ、a+b+c+d=1であり、
    ZrTi26相を形成していることを特徴とする誘電体磁器。
  2. 前記aと前記bとの比が、1.5≦b/a≦2.5の範囲である請求項1記載の誘電体磁器。
  3. ZrTi26相を第一の主成分とし、ZnNb26相を第二の主成分としているとともに、xZrTi26−(1−x)ZnNb26と表したときに、0.75≦x≦0.80を満たす請求項1又は2記載の誘電体磁器。
  4. Mg、Mn、Wから選択される1以上の副成分をさらに含有する請求項1乃至3のいずれか一項に記載の誘電体磁器。
  5. 誘電率(εr)が45以上、且つ、1GHz換算におけるQ値(Qf)が40000以上、且つ、周波数温度特性(τf)の絶対値が10ppm/℃以下である請求項1乃至4のいずれか一項に記載の誘電体磁器。
  6. ZrTi26相を第一の主成分とし、ZnNb26相を第二の主成分とする誘電体磁器の製造方法であって、誘電率(εr)が45以上、且つ、1GHz換算におけるQ値(Qf)が40000以上、且つ、共振周波数の温度係数(τf)の絶対値が10ppm/℃以下を同時に得るために、xZrTi26−(1−x)ZnNb26と表したときのxを変化させることを特徴とする誘電体磁器の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112028621A (zh) * 2020-09-08 2020-12-04 中物院成都科学技术发展中心 一种中介电常数的滤波器用介质陶瓷及其制备方法
CN113105226A (zh) * 2021-04-22 2021-07-13 安徽沃信通信科技有限公司 一种微波陶瓷介质材料及其制备方法

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