JP2014144201A - 血圧計 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧電ポンプを用いた血圧計の駆動中に生じ得る加圧力の変動を低減させ、また、圧電ポンプに個体ばらつきがあっても一定流速で加圧可能な血圧計を提供する。
【解決手段】血圧計10は、カフ50を加圧する圧電ポンプ25と、圧電ポンプ25の駆動周波数を生成する周波数生成部31と、周波数生成部31により生成された駆動周波数で圧電ポンプ25を駆動する駆動回路26と、圧電ポンプ25により加圧されるカフ50内の圧力を検出する圧力センサ23と、圧力センサ23による検出データに基づいて被測定者の血圧値を測定する血圧値測定部34と、を有する。周波数生成部31は、圧電ポンプ25の共振周波数が変動する所定周波数範囲全体で、駆動周波数を繰り返し時間変化させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、圧電ポンプを用いた血圧計に関する。
特許文献1には、ポンプ室をダイヤフラムで隔離し、ダイヤフラムの背面に圧電素子を配置し、圧電素子の屈曲変形によりダイヤフラムを追従変形させ、ポンプ室を容積変化させてポンプ室内の流体を輸送する圧電マイクロポンプが記載されている。
特許文献2には、圧電ダイヤフラムポンプを駆動源とし、この駆動源からの圧縮空気を上腕、手首、指等の人体血圧測定部位に装着されるカフに供給して、人体血圧測定部位の動脈圧情報によって血圧測定を行なうことを特徴とする圧電ダイヤフラムポンプを用いた血圧計が記載されている。
特許第4793441号公報 特開2001−65461号公報
圧電ポンプを用いた血圧計では、圧電ポンプのインピーダンスの共振周波数に駆動周波数を合わせて圧電ポンプを駆動している。しかしながら、駆動周波数を圧電ポンプの共振周波数に設定しても、駆動中の自己発熱などによって共振周波数がシフトし、駆動中でも加圧特性が大きく変動してしまう。
そこで、本発明の目的は、圧電ポンプを用いた血圧計の駆動中に生じ得る加圧力の変動を低減させることである。また、本発明の目的は、圧電ポンプに個体ばらつきがあっても、一定流速で加圧可能な血圧計を提供することである。
本発明に係る血圧計は、カフを加圧する圧電ポンプと、圧電ポンプの駆動周波数を生成する周波数生成部と、周波数生成部により生成された駆動周波数で圧電ポンプを駆動する駆動部と、圧電ポンプにより加圧されるカフ内の圧力を検出する圧力検出部と、圧力検出部による検出データに基づいて被測定者の血圧値を測定する血圧値測定部と、を有し、周波数生成部が、圧電ポンプの共振周波数が変動する所定周波数範囲全体で、駆動周波数を繰り返し時間変化させることを特徴とする。
本発明に係る血圧計では、周波数生成部が、圧電ポンプによる流速変化の時定数より短い周期で、所定周波数範囲全体で時間変化する駆動周波数を生成することが好ましい。
本発明に係る血圧計では、周波数生成部が、所定駆動周波数を周波数範囲内でランダムに時間変化させることが好ましい。
本発明によれば、圧電ポンプを用いた血圧計の駆動中に生じ得る加圧力の変動を低減させることが可能になる。また、本発明によれば、圧電ポンプに個体ばらつきがあっても、一定流速で加圧可能な血圧計を提供することが可能になる。
血圧計10の斜視図である。 血圧計10の概略ブロック図である。 圧電ポンプの動作を説明するための図である。 圧電ポンプの加圧力の変動を説明するための図である。 周波数生成部31が生成する駆動周波数と加圧力の関係を説明するための図である。 血圧計10による血圧測定の動作例を示したフローチャートである。 駆動周波数を拡散させない場合における圧電ポンプ25の実効電流の波形を示した図である。 駆動周波数を拡散させた場合における圧電ポンプ25の実効電流の波形を示した図である。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る血圧計について詳細に説明する。ただし、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
図1は、血圧計10の斜視図である。血圧計10は、本体20およびカフ50により構成される。カフ50は、不図示の空気袋を内蔵し、所定のベルトによって被測定者の被測定部(例えば、手首または上腕部)に固定される。血圧計10は、カフ50を加圧する過程で被測定者の血圧を自動測定する。図1では手首に装着するタイプの電子血圧計を示しているが、それに限定されるものではない。
本体20は、少なくとも、表示部21および操作部22を有する。表示部21は、最大血圧値および最低血圧値を表示するための液晶表示パネルなどで構成される。操作部22は、測定の開始/停止を指示するためのスイッチ22−1と、被測定者を選択するためのスイッチ22−2とを有する。
図2は、血圧計10の概略ブロック図である。本体20は、表示部21と、操作部22と、圧力センサ23と、検出回路24と、圧電ポンプ25と、駆動回路26と、昇圧回路27と、排気部28と、制御部30とを有する。
圧力センサ23は、カフ50内の圧力を検出する。圧力センサ23は圧力検出部の一例である。検出回路24は、圧力センサ23の圧力データから被測定者の脈波などを検出する。
圧電ポンプ25は、ダイヤフラムで隔離されたポンプ室と、ダイヤフラムの背面に配置された圧電素子とを有する。圧電ポンプ25は、圧電素子を電圧で屈曲変形させることによりダイヤフラムを追従変形させて、ポンプ室の容積を変化させる。そして、ポンプ室からカフ50に空気を送り込むことによって、その内部を加圧する。
駆動回路26は、制御部30により生成された駆動周波数で圧電ポンプ25の圧電素子に電力を供給し、圧電素子を駆動する。さらに、駆動回路26は、制御部30により生成されたパルス波形で圧電素子を間欠駆動する。駆動回路26は駆動部の一例である。
昇圧回路27は、図示しない電源部から供給された電源電圧を、圧電ポンプ25の圧電素子を駆動可能な程度まで昇圧し、昇圧された電源を圧電素子に供給する。排気部28は、図示しない排気弁を有し、排気弁を通じてカフ50内の空気を排気する。
制御部30は、CPUや、RAM、ROMなどを含んだ制御回路として構成される。制御部30は、周波数生成部31と、加圧制御部32と、排気制御部33と、血圧値測定部34と、表示制御部35とを有する。
周波数生成部31は、圧電ポンプの共振周波数が変動する所定周波数範囲内で時間変化する駆動周波数を生成する。周波数生成部31の機能の詳細については後述する。
加圧制御部32は、圧電素子を間欠駆動するパルス波形のデューティ比をパルス幅変調(PWM)により変化させて、駆動回路26による圧電ポンプ25の加圧速度を制御する。すなわち、デューティ比を高く(間欠駆動ONの時間を長く)することにより加圧を速くし、デューティ比を低く(間欠駆動ONの時間を短く)することにより加圧を遅くする。加圧制御部32は、圧力センサ23により検出された圧力が所定の加圧終了圧力になるまでカフ50を加圧するように、駆動回路26を制御する。
排気制御部33は、排気部28によるカフ50内の空気の排気を制御する。血圧値測定部34は、検出回路24により検出された各脈波の開始圧力値やその測定時間などのデータに基づき、例えばオシロメトリック法を利用して、被測定者の最大血圧値と最小血圧値を測定する。血圧値測定部34は、カフ50が加圧される過程で、カフ50の圧力が加圧終了圧力になるまで血圧測定を行う。表示制御部35は、血圧値測定部34により測定された最大血圧値と最小血圧値を表示部21に表示させる。
ここで、圧電ポンプについて説明する。図3(A)〜図3(D)は、圧電ポンプの動作を説明するための図である。圧電ポンプ25は、ダイヤフラム25Aと、ダイヤフラム25Aで隔離されたポンプ室25Bと、ダイヤフラム25Aの背面に配置された圧電素子25Cとを有する。
図3(A)〜図3(C)は、ダイヤフラム25Aの面に垂直な、圧電ポンプ25の断面を示す。図3(A)は圧電ポンプ25の非駆動時または電圧切替時を、図3(B)は圧電素子25Cが上に凸に変形したときを、図3(C)は圧電素子25Cが下に凸に変形したときを、それぞれ示す。
また、図3(D)は、圧電素子25Cに印加される交番電圧を示す。この交番電圧の周波数が、圧電ポンプ25の駆動周波数である。+Vと−Vの間で変化する交番電圧を圧電素子25Cに印加すると、例えば+Vの半周期の間、圧電素子25Cは図3(B)のように上に凸に変形し、−Vの半周期の間、圧電素子25Cは図3(C)のように下に凸に変形する。圧電素子25Cは、電圧切替時に図3(A)のように平面形状に復帰するため、ダイヤフラム25Aも平坦に戻る。圧電ポンプ25は、このようにポンプ室25Bの容積を変化させることにより、ポンプ室25Bから図2のカフ50に空気を送り込む。
圧電ポンプの圧電素子は、LCRのインピーダンス等価回路で表すことができる。LCRのインピーダンス特性から、圧電素子は、周波数に対するその電流特性が共振点を有する。より大きな電流を流し、ダイヤフラムを大きく振らせてポンプとしての加圧力を得るためには、圧電素子のインピーダンスの共振周波数に駆動周波数を合わせて、圧電ポンプを駆動する。
しかしながら、圧電ポンプを用いた血圧計では、次のような問題点が生じる。まず第1に、圧電ポンプには個体ばらつきがあるため、圧電ポンプごとに共振周波数が異なる。したがって、加圧前に共振周波数をサーチし、用いられる圧電ポンプに合わせて駆動周波数を決めなければならない。第2に、用いられる圧電ポンプの共振周波数に駆動周波数を設定しても、駆動中の自己発熱などによって共振周波数がシフトし、駆動中でも加圧特性が大きく変動してしまう。第3に、カフを加圧する過程で被測定者の血圧を自動測定する血圧計では、一定流速で加圧しなければならないため、加圧中に共振周波数を再度サーチして駆動周波数を補正することは困難である。
図4(A)および図4(B)は、圧電ポンプの加圧力の変動を説明するための図である。図4(A)は、圧電ポンプの駆動周波数による加圧力の変動を示したグラフである。例えば、実線で示した加圧特性をある圧電ポンプが有し、その共振周波数であるfに駆動周波数を設定したとする。このときはFの加圧力が得られる。しかしながら、温度変化などにより加圧特性が破線で示したものに変化すると、共振周波数がfからfにシフトし、現在設定されている駆動周波数では加圧力がFからFに減少してしまう。
図4(B)は、加圧力の時間変化を示したグラフである。温度変化などにより加圧特性が変化して、駆動周波数が共振周波数からシフトすると、圧電ポンプを駆動する実効電流が低下する。加圧力は実効電流とともに低くなるため、結果として加圧力も時間とともに低下してしまう。
圧電ポンプを用いてカフを加圧する過程で被測定者の血圧を測定する血圧計では、圧電ポンプの加圧力が低下すると、圧電ポンプはカフを加圧しにくくなる。このため、所定の加圧終了圧力に達するまでの加圧時間が長くなり、血圧測定が終了するまでの時間も長くなってしまう。
そこで、血圧計10では、圧電ポンプ25の駆動周波数を、共振周波数の近傍で高速に拡散させ、圧電ポンプの個体ばらつきや共振周波数のシフトによる加圧力の変動を低減させる。このために、周波数生成部31は、固定された駆動周波数を生成するのではなく、圧電ポンプ25の共振周波数が変動する所定周波数範囲全体で、駆動周波数を拡散させるように繰り返し時間変化させる。具体的には、周波数生成部31は、共振周波数が変動する所定周波数範囲を細かく分割し、分割された各領域内の代表値に駆動周波数を繰り返し変化させる。
例えば、血圧計10の動作保証範囲が10℃〜40℃であり、圧電ポンプ25の自己発熱が50℃程度まで想定されるとする。この場合、上記の所定周波数範囲は、例えば、10℃〜50℃の温度範囲における、圧電ポンプ25の共振周波数の最小値以上かつ最大値以下とする。さらに、圧電ポンプ25の個体ばらつきを考慮してこれより広げた周波数範囲を、所定周波数範囲としてもよい。このように、所定周波数範囲は、共振周波数が変動し得る範囲として定めることができる。
圧電ポンプ25によりカフ50に送り込まれる空気の流速が変化する時定数は、30〜50msec程度であり、数10msecのオーダーになる。したがって、周波数生成部31は、数10msecより十分短い周期で、その周波数範囲全体を覆うように時間変化する駆動周波数を生成する。
図5(A)および図5(B)は、周波数生成部31が生成する駆動周波数と加圧力の関係を説明するための図である。図5(A)は、図4(A)と同様に、圧電ポンプの駆動周波数による加圧力の変化を示したグラフである。周波数生成部31は、例えば、共振周波数の近傍のf以上かつf以下の周波数範囲内で、矢印で示すように周期的に時間変化する駆動周波数を生成する。このことを、図5(A)では、多数の縦線で示す。
図5(B)は、駆動周波数を周期的に時間変化(スイープ)させた場合の、実効電流と加圧力の時間変化を示したグラフである。共振周波数の個体ばらつきやシフトがあっても、駆動周波数は共振周波数を含む一定の範囲内で周期的に変化するため、それに応じて、圧電ポンプを駆動する実効電流は、破線で示した曲線のように周期的に変化する。言い換えると、駆動周波数を周期的に変化させることにより、共振周波数の個体ばらつきやシフトは、実効電流の振幅変動の位相変化に置き換わる。そして、周波数を拡散させるスイープの周期が圧電ポンプによる流速変化の時定数より十分短いので、加圧力は積分化(平均化)されて、実線で示したようにほぼ一定値をとる。この結果、共振周波数の個体ばらつきやシフトがあっても、圧電ポンプ25ではほぼ一定の加圧力が得られる。
上記のように、血圧計10では、圧電ポンプ25の駆動周波数を共振周波数の近傍で高速に拡散させて、共振周波数の個体ばらつきやシフトによる影響を平均化する。共振周波数の近傍で駆動周波数を拡散させるので、共振周波数がシフトしても、圧電ポンプ25の実効電流の変化はほぼ一定になる。こうして圧電ポンプ25の加圧力がほぼ一定になれば、単に電圧振幅や間欠駆動のパルス幅を制御することにより、圧電ポンプ25の加圧能力の範囲内で容易に流速を制御することが可能になる。
なお、駆動周波数の拡散は、周期的(規則的)に行ってもよいし、ランダムに行ってもよい。ランダムに行う場合も、周波数生成部31は、共振周波数の近傍の一定範囲内で駆動周波数を時間変化させる。駆動周波数を周期的に変化(スイープ)させると、後述するように、そのスイープに起因して実効電流の波形にノイズが生じることがあるが、駆動周波数の拡散をランダムに行えば、このようなノイズは生じない。このため、スイープによるノイズの発生を抑えるには、駆動周波数をランダムに拡散させることが好ましい。
次に、血圧計10による血圧測定の動作について説明する。図6は、血圧計10による血圧測定の動作例を示したフローチャートである。図6に示す処理フローは、制御部30のROMに予め記録されているプログラムに従って、制御部30のCPUが実行する。
血圧測定に際して、被測定者は、カフ50を手首に装着し、スイッチ22−2を用いて被測定者を選択した上で、スイッチ22−1を用いて測定開始を指示する。
最初に、排気制御部33が、排気部28の排気弁を閉じて、カフ50を加圧できる状態とする(S11)。次に、加圧制御部32によって駆動回路26を制御し、カフ50内に空気を送り込むことによって、カフ50内の加圧を開始する(S12)。
加圧時は、周波数生成部31が、圧電ポンプ25の共振周波数の近傍で駆動周波数を拡散させるように、その周波数範囲内で時間変化する駆動周波数を生成する(S13)。そして駆動回路26が、この時間変化する駆動周波数で圧電ポンプ25を駆動してカフ50内を加圧する。そして血圧値測定部34が、圧力センサ23による検出データに基づいて被測定者の血圧値を測定する(S14)。カフ50内の圧力が加圧終了圧力に達して血圧測定が終了するまで、ステップ13およびステップ14が繰り返される(S15)。
血圧測定が終了すると、加圧制御部32が、駆動回路26を制御して圧電ポンプ25によるカフ50内への加圧を終了する(S16)。このとき、排気制御部33が、排気部28の排気弁を開いて、カフ50内の空気を排気する(S17)。その後、表示制御部35が、表示部21を制御して測定結果を表示する(S18)。以上で、血圧計10による血圧測定の動作は終了する。
以下では、圧電ポンプ25の駆動周波数を拡散させない場合と拡散させた場合について、圧電ポンプ25の実効電流に生じる変動幅を比較した実験について説明する。図7(A)および図7(B)は、駆動周波数を拡散させない場合における圧電ポンプ25の実効電流の波形を示した図である。縦軸と横軸は、それぞれ実効電流の振幅と時間を示す。ここでは、圧電ポンプ25はパルス幅が10msecのパルス波形で間欠駆動されるとし、その10msecの間の波形を示す。
図7(A)は、共振周波数が22.56kHzのときの実効電流の波形を示す。ここでは、圧電ポンプ25の駆動周波数を共振周波数と同じ22.56kHzに設定したとする。このとき、駆動周波数が共振周波数と合っているため、10msec間の駆動電流の実効値は、100.9mArmsと比較的高い値になる。
図7(B)は、駆動周波数を上記の通り固定したまま、共振周波数が22.27kHzに変化したときの実効電流の波形を示す。共振周波数が22.56kHzから22.27kHzにシフトすることにより、10msec間の駆動電流の実効値は70.3mArmsに減少する。したがって、実効電流は、100.9−70.3=30.6mArmsの幅で変動する。加圧力は実効電流とともに低くなるため、この実効電流の変動幅に応じて、加圧能力も変動することになる。
図8(A)および図8(B)は、駆動周波数を拡散させた場合における圧電ポンプ25の実効電流の波形を示した図である。縦軸と横軸は、それぞれ実効電流の振幅と時間を示す。図7(A)および図7(B)と同様に、圧電ポンプ25はパルス幅が10msecのパルス波形で間欠駆動されるとし、その10msecの間の波形を示す。
ここでは、共振周波数が変化し得る22.27kHz〜22.56kHzにマージンを加えた22.1kHz〜22.9kHzの範囲において、周波数生成部31が、圧電ポンプ25による流速変化の時定数(数10msec)より十分短い2msecの周期で駆動周波数をスイープする。具体的には、周波数生成部31は、22.1kHz〜22.9kHzの周波数範囲を20分割し、(22.9kHz−22.1kHz)/20=0.04kHzの増分で、10msecのパルス幅の間に上記の周波数範囲を5回覆うように、駆動周波数をスイープする。
図8(A)は、共振周波数が22.56kHzのときの実効電流の波形を示す。駆動周波数を時間変化させることにより、振幅にうねりが生じていることが分かる。これは、駆動周波数をスイープしていく過程で、共振周波数に最も近付いたときに波形の振幅が最大になり、共振周波数から最も離れたときに波形の振幅が最小になるためである。
図8(A)では、10msec間の駆動電流の実効値は、86.7mArmsになる。この値は、駆動周波数を共振周波数の22.56kHzに合わせた図7(A)の場合よりやや小さい。これは、共振周波数の22.56kHzを含む範囲内で駆動周波数を拡散させているため、10msecの間に、駆動周波数が共振周波数に一致するときと一致しないときが含まれるからである。
図8(B)は、駆動周波数を上記の通り拡散させたまま、共振周波数が22.27kHzに変化したときの実効電流の波形を示す。このとき、10msec間の駆動電流の実効値は、80.2mArmsに減少する。したがって、実効電流は、86.7−80.2=6.5mArmsの幅で変動する。加圧能力もこの実効電流の変動幅に応じて変動する。
このように、周波数生成部31が駆動周波数をスイープすることにより、実効電流の変動幅は、30.6mArmsから6.5mArmsに縮小される。すなわち、共振周波数が変化しても、実効電流の変動幅が約1/5程度に縮小され、これに応じて圧電ポンプ25の加圧特性の変動幅も約1/5程度に縮小される。したがって、血圧計10では、圧電ポンプ25の駆動中に生じ得る加圧力の変動を低減させることが確かめられる。
なお、図8(A)および図8(B)の波形で見られる振幅のうねりは、周波数生成部31が駆動周波数をスイープすることにより生じるノイズである。駆動周波数の拡散をランダムに行えば、駆動周波数を拡散させた場合でも、ノイズのない図7(A)および図7(B)のような実効電流の波形が得られる。
10 血圧計
20 本体
21 表示部
22 操作部
23 圧力センサ
24 検出回路
25 圧電ポンプ
26 駆動回路
27 昇圧回路
28 排気部
30 制御部
31 周波数生成部
32 加圧制御部
33 排気制御部
34 血圧値測定部
35 表示制御部
50 カフ

Claims (3)

  1. カフを加圧する圧電ポンプと、
    前記圧電ポンプの駆動周波数を生成する周波数生成部と、
    前記周波数生成部により生成された前記駆動周波数で前記圧電ポンプを駆動する駆動部と、
    前記圧電ポンプにより加圧される前記カフ内の圧力を検出する圧力検出部と、
    前記圧力検出部による検出データに基づいて被測定者の血圧値を測定する血圧値測定部と、を有し、
    前記周波数生成部が、前記圧電ポンプの共振周波数が変動する所定周波数範囲全体で、前記駆動周波数を繰り返し時間変化させることを特徴とする血圧計。
  2. 前記周波数生成部が、前記圧電ポンプによる流速変化の時定数より短い周期で、前記所定周波数範囲全体で時間変化する駆動周波数を生成する、請求項1に記載の血圧計。
  3. 前記周波数生成部が、前記駆動周波数を前記所定周波数範囲内でランダムに時間変化させる、請求項1または2に記載の血圧計。
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