JP2014143254A - 描画データの生成方法、処理装置、プログラム、描画装置及び物品製造方法 - Google Patents

描画データの生成方法、処理装置、プログラム、描画装置及び物品製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 例えば、パターンデータの回転処理を伴う描画データの生成を効率的に行う。
【解決手段】 二次元格子上のドットで表現されたパターンデータに基づいて、描画装置により基板に描画を行うための描画データを生成する生成方法は、前記パターンデータを回転させる角度に基づいて、前記二次元格子を複数の矩形領域に分割し、前記複数の矩形領域のそれぞれに関して、前記角度に基づいて前記パターンデータの部分データの並進移動量を求める。
【選択図】 図3

Description

本発明は、描画データの生成方法、処理装置、プログラム、描画装置及び物品製造方法に関する。
近年より、半導体集積回路のパターンを描画する装置として、荷電粒子線描画装置が用いられている。荷電粒子線描画装置を用いてパターンを描画する場合、CAD等から作成された設計パターンデータを、荷電粒子線描画装置に入力可能なデータ形式に変換する必要がある。一般に、CAD等から生成される設計パターンデータは、図形の端点データ等から形成されるベクトル形式データ(ベクタデータ)であり、装置に入力される描画データは、2値乃至多値のビットマップ形式データ(ラスタデータ)である。ここで、設計パターンデータから描画データが生成されるまでの一連の中間処理データを、「パターンデータ」と呼ぶ。
描画装置や描画工程に由来する誤差として、機械的位置誤差、光学収差、下地との重ね合わせ誤差などがある。これらの誤差を補正し、所望のパターンを描画するために、設計パターンデータや描画データに幾何変換を施す必要がある。この幾何変換を補正処理とも呼ぶ。幾何変換の一例として、倍率、並進、回転の演算があり、それら以上に高次の演算あるいは非線形な演算が含まれることもある。こうした補正処理は、データ変換過程で行うものであるが、処理対象データにベクタデータを用いるかラスタデータを用いるかについては、それぞれ求める性能のトレードオフがある。計算精度の上では、ベクタデータに対して補正処理をする方が良いが、処理回路の複雑さの上では、ラスタデータの方が有利である。なお、実装コストやデータ量については、対象とするパターンや補正処理の内容に依存するので一概には判断できない。
特許文献1の描画方法では、荷電粒子線で描画される形状と目標パターンの形状との位置ずれを高次の多項式で近似し、近似した結果に基づいてデータの並進移動を行う。パターンの接続箇所については、データの境界部に余白を設けることで、接続ずれを抑えている。特許文献2の描画方法では、荷電粒子線で描画される形状と所望なパターンの形状の位置合わせにおいて、両者の中心位置を描画データの並進移動で合わせると共に、回転ずれを2軸の偏向器で合わせる。こちらも、パターンの接続箇所については、データの境界部に余白を設けることで、接続ずれを抑えている。
ところで、半導体集積回路の高集積化及び大規模化に伴い、設計パターンデータのデータ量は増加し、補正処理も高精度に(即ち極微量の補正量に)なってきている。特許文献1の方法は、高精度な補正処理を実現するが、補正量の計算に高次の多項式による近似を用いる必要がある。そのため、特許文献1の補正処理は、三角関数の近似計算回路ないし大規模ルックアップテーブルを要するので、補正処理のための演算回路が高価になってしまう。その上、特許文献1の補正処理は、並進移動による補正処理のみであり、回転誤差を補正することができない。また、特許文献2の描画方法では、回転誤差を補正できるが、補正量の計算には高価な演算回路がある上に、回転ずれを合わすために2軸の偏向器を別途必要とする。
特開2003−297732号公報 特開2006−086182号公報
従来技術においては、高価な演算回路が必要とされ、時にはデータだけではない別の機構を具備する必要がある。さらには、処理すべきデータ量の増加と随伴して、データ変換や補正処理の演算回路は高度かつ大規模になってしまう。その結果、スループットが低下し、装置コストが肥大化してしまう。換言すれば、別途機構を加えることなく、補正処理の処理効率を改善することが求められる。
次に、処理効率を改善する目的として、高価な演算回路を必要とする回転演算が削減できうるか確認する。図1に、簡素な図形を用いたパターンデータの補正処理過程を示す。図中のプロットは、解りやすくするため、十分細かい座標分解能で、パターン領域内を点描したものである。図1の(a)は、単一の矩形パターンが存在する回転補正前の設計パターンデータを示す。このパターンデータに対して、極微量の回転補正量を加えた結果が図1の(b)である。前述のように、描画データはラスタデータであるので、先の結果をさらに描画データの単位で離散化した結果が図1の(c)となる。図1の(b)、(c)によれば、描画データに回転演算の結果が反映されていないことがわかる。なお、図1の(d)は、後述する本発明の演算処理を施して得たパターンデータである。
図2は、図1と同様の補正処理を、大きな図形について行ったものである。先と同様の比較を図2の(b)、(c)で行えば、誤差はあるものの、描画データに回転演算の結果が反映されていることがわかる。図1、図2からわかるように、極微量の補正量であっても、回転補正は必要であると言える。しかしながら、その演算結果が反映されるのは大きな図形であって、回路パターンのような細かな図形も多く混在する場合には、演算が結果的に無駄になってしまうことが想定される。なお、図2の(d)は、後述する本発明の演算処理を施して得たパターンデータである。
本発明は、例えば、パターンデータの回転処理を伴う描画データの生成を効率的に行うことを目的とする。
本発明は、二次元格子上のドットで表現されたパターンデータに基づいて、描画装置により基板に描画を行うための描画データを生成する生成方法であって、前記パターンデータを回転させる角度に基づいて、前記二次元格子を複数の矩形領域に分割し、前記複数の矩形領域のそれぞれに関して、前記角度に基づいて前記パターンデータの部分データの並進移動量を求める、ことを特徴とする。
本発明によれば、例えば、パターンデータの回転処理を伴う描画データの生成を効率的に行うことができる。
小さく簡素な図形を用いたパターンデータの補正処理の結果を示す図。 大きく簡素な図形を用いたパターンデータの補正処理の結果を示す図。 従来技術及び本発明の処理部を示す図。 本発明の処理部において回転演算を置換するためのフローチャート。 実施例1の補正処理の処理過程を表す模式図。 実施例2の補正処理の処理過程を表す模式図。 実施例3の補正処理の処理過程を表す模式図。
二次元格子上のドットで表現されたパターンデータに基づいて、描画装置により基板に描画を行うための描画データを生成する本発明に係る生成方法の詳細を図示の実施例によって説明する。本発明では、パターンデータに従って描画装置を用いて描画を行った場合にパターンの回転、シフト(並進移動)及び倍率の変更が発生する。
[実施例1]
実施例1の描画データの生成方法におけるパターンデータの補正処理について、図3を用いて説明する。図3の(a)は、従来技術における補正処理を行う処理装置1の処理の内容をブロック図で表現したものである。従来の処理装置1は、設計パターンデータから得られる中間データとしてのパターンデータ(元データ)を入力として、その元データに幾何補正を施し、補正済のデータ(描画データ)を出力する。処理装置1が行う幾何補正には、基本的な線形の補正として、パターンの倍率の変更、回転およびシフトの補正が含まれる。処理装置1が、回転の補正にDSP等の演算器を用いる場合には、三角関数の近似多項式を用いる。処理装置1により高速なオンラインの処理を求める場合には、回転の補正にFPGAのような組み合わせ回路が用いられる。そして、近似多項式による回転の補正の換わりに、予めメモリ上に用意された三角関数のルックアップテーブル(LUT)を参照して回転の補正が行われる。図3の(a)では、ルックアップテーブルを参照する方式が示され、処理装置1は、回転補正用の参照テーブルを具備している。このルックアップテーブルのサイズは、要求される精度により決まる。
図3の(b)は、実施例1の補正処理を行う処理装置1を示すブロック図である。処理装置1は、図3の(a)と同一のパターンデータを入力としている。処理装置1は、この入力データのうち描画装置による回転の量を並進移動量(シフト量)に置換する処理を通して回転成分置換済パターンデータとする。その結果、処理装置1は,後段の幾何補正において、回転演算を省略して同等の処理をシフト演算で代替する。その結果、近似多項式を用いるような高負荷な演算や、大きなLUTを用いた演算を行う回転演算が省略でき、幾何補正の処理が高速化できる。
図3の(b)に示される回転演算置換処理について、図4のフローチャートまたその処理過程の表す図5の模式図を用いて説明する。回転演算置換処理のために入力されるパターンデータは、CAD等で作成されるような様々な図形データである。入力されるパターンデータが図5の(a)に太実線で示される簡単な矩形パターンであるとする。入力されるパターンデータは、二次元平面における二次元格子に従って配置されたドットの集合体として表現されている。ここでは、二次元平面の2つの座標軸をX軸、Y軸としている。矩形パターンのデータ構造は、頂点座標P1〜P4あるいは矩形を代表する代表点の座標(代表座標)P1と幅W、高さHとで表される。また、別途テスト露光の計測結果などからパターンの回転量を表す角度THが、予め求められている。回転角THだけ回転補正演算が行われたならば、回転補正後のパターンデータは、図5の(b)の太破線で示すようなパターンデータになる。回転移動のための演算は、回転前の各頂点の座標をP(x,y)、回転後の各頂点の座標をP’(x’,y’)と置くと、x’、y’は、次の数式1で表現される。
x’=xcos(TH)−ysin(TH)
y’=xsin(TH)+ycos(TH)・・・(1)
三角関数の計算にLUTを使用する場合には、回転角THとそのsin、cosの値との対応をまとめたLUTが別途用意される。数式1の計算は、処理装置1が、cos(TH)、sin(TH)の値をLUTから逐次検索し、検索値で置き換えてなされる。従来の処理装置1は、回転移動を正確に表現した後、そのパターンデータの座標を1単位の格子で離散化することで、図5の(c)の太実線点で囲まれたパターンを得ていた。
一方、本発明の実施例1の処理装置1は、補正処理に先立って、まずS1で、分割長Lの計算を行う。分割長Lは、X軸、Y軸のそれぞれに平行で二次元格子を同一の大きさの矩形領域に分割する2つの直線群の隣接しあう直線相互の間隔(格子サイズ)である。分割長Lは、分割長Lと回転角THとをかけた量が例えば1つの格子サイズとなるように決定される。分割長Lと回転角THとをかけた量は、格子サイズの整数倍にしても良いし、処理過程でデータ精度を保持しうる限りにおいて、そのLSB(最下位ビット値)であっても良い。したがって、分割長Lは、離散化のために、格子単位やその整数倍、あるいはLSBで丸められた値を用いる。LSBで丸められた値とは、例えば、数式2の結果が「7.1」である場合に小数点以下を丸めた「7」をいう。
本実施例1では、分割長Lは、例えば図5の(d)に示されるように格子の整数倍の大きさである。ここで、回転角THは、電子光学系の軸ずれや装置の機差、ウエハ(基板)の下地層のパターンとのアライメントを補正するための回転成分であり、シミュレーションや実際に描画したテストパターンの計測結果から求められる。そのため、回転角THは一つの値とは限らず、領域毎に異なる複数の値を用いても、それらの部分平均値を用いても良い。またこれらに限らず、装置の設計許容値を代入しても良い。なお、実施例1では、回転角THを一つの値として説明する。
分割長Lの計算が終わると、処理装置1は、決定された分割長Lでパターンデータに含まれる個々のパターン(部分パターン)を分割して分割長Lによる矩形領域ごとの部分データを取得する。処理装置1は、S2において、パターンデータに含まれるパターン(図形)の数Nを未処理図形数カウンタnに設定し、S3で図形分割処理(第1処理)のループを開始する。このループは、n=0、すなわち未処理の図形がなくなるまで循環する。図5の模式図では、図形は1つであるから、N=1となる。
ループ内では、処理装置1は、まずパターンデータから1つの図形を読み込む(S4)。このとき、読み込まれた図形の特徴点(P1)の存在する格子が着目される。処理装置1は、S5で、次段の分割判定にて、読み込んだ図形が分割長で規定する矩形領域内に収まっているかどうかを判断する。図5の(d)では、分割長Lで規定された矩形領域が一点鎖線で図示されており、図形が複数(2つ)の矩形領域にまたがっている。
S5の分割判定において2以上の矩形領域にまたがる図形であると判定された場合には、処理装置1は、図形の分割処理が必要と判断し、以下の処理を行う。処理装置1は、S6で、未処理図形数カウンタnを1つインクリメントし、分割処理によって処理図形数が増えることを通知する。続いて、処理装置1は、S7で、図形を分割長Lによる矩形領域で分割した場合の矩形領域と図形との交点(分割座標Q)を求める。このとき、求めるべき分割座標は、着目する矩形領域だけでよく、2以上の矩形領域にまたがる図形は、図形を分割した後に順に計算される。分割座標が求まれば、処理装置1は、S8で、着目している矩形領域外の図形Q1−P2−P3−Q2を新生図形としてパターンデータに保存する。続いて、処理装置1は、S9で、着目している矩形領域内の図形を、分割座標を用いて、矩形領域内に収まる図形P1−Q1−Q2−P4に更新する。ここで分割処理は終了する。
処理装置1は、S10で、処理対象図形について、回転角を補正するための各座標軸の方向におけるシフト量を決定する図形の代表座標Dを算出する(第2処理)。部分データの代表座標は、分割長Lで元の座標値を規格化したものである。図形P1−Q1−Q2−P4の代表座標は(0,0)、図形Q1−P2−P3−Q2の代表座標は(1,0)となる。各図形の代表座標は、より具体的には、原点あるいは回転中心に最寄りの特徴点の座標値、又は特徴点の重心座標値を用いて決定する。処理装置1は、S11で、図形の代表座標を算出した後、その情報を部分データの図形に付加して保存する。すなわち、パターンデータに格納される図形データは、図形の情報と特徴点の座標情報を持つことになる。全ての図形の処理が終わると、ループは終了し(S12)、回転演算置換処理は終了する。また、この結果得られる出力は、元のパターンデータに座標情報が付加された回転成分置換済パターンデータとなる。
次に、図3の(b)に戻って、幾何補正処理について説明する。回転成分置換済パターンデータが入力されると、処理装置1は、倍率およびシフトの補正演算を回転成分置換済データに施す。倍率の補正量をM(Mx,My)、演算前の頂点の座標をP(x,y)、演算後の頂点の座標をP’(x’,y’)と置くと、倍率の補正演算後の頂点の座標x’、y’は数式2で計算される。
x’=Mx×x
y’=My×y ・・・(2)
同様に、シフト移動の補正演算については、シフト量をS(Sx,Sy)とすると、シフトの補正演算後の頂点の座標x’、y’は、シフト量をSx及びSyを用いて数式3で計算される。
x’=x+Sx
y’=y+Sy ・・・(3)
パターンデータに座標情報をもつ実施例1では、パターンの回転を次のようにシフトに置換する。処理装置1は、部分パターンの代表座標D(Dx,Dy)と回転角THと分割長Lとを用いて、回転量を補正するためのシフト量SR(SRx,SRy)を数式4により求める。
SRx=−L×TH×Dy
SRy=L×TH×Dx ・・・(4)
こうして求めた回転量を補正するシフト量SRは、既存のシフト移動と同時に処理できるため、実施例1の処理装置1は、シフト移動の演算で、数式3の換わりに数式5を用いる。
x’=x+Sx+SRx
y’=y+Sy+SRy ・・・(5)
倍率補正およびシフト移動がなく回転補正のみを適用した場合には、これら一連の処理の結果として、図5の(f)のハッチングで示されるパターンが得られる。実施例1では、分割長の決定ならびに図形の分割において、座標系の2軸に共通の値を定義したが、軸毎に別々の値を定義してもよい。X方向とY方向の分割長Lを別々の値に設定することで、パターンデータの種類(形状や密度)に応じた最適な分解能を持つことができ、処理効率と計算精度のバランスを図ることができる。また、図形の分割する大きさを領域毎に可変にしても良い。パターンの粗密に合わせて分割長を定義したり、光学系のディストーションを補正可能なように、部分ごとに分割長を切り替えたりすることは有意義である。
図2を再度参照して、以上で説明した実施例1の補正処理を実施した場合の計算結果を、従来方式と比較する。(a)の元図形を回転して得られる(b)の図形を基準に、(c)の従来方式の処理、(d)の実施例1の方式の処理で補正された各図形の誤差を面積比で比較した結果を以下に列挙する。
処理なしの場合の誤差 :((a)−(b))/(b)=0.216
従来方式の処理による誤差:((c)−(b))/(b)=0.103
実施例1の処理による誤差:((d)−(b))/(b)=0.196
この結果をみると、実施例1の処理後に残存する誤差は、従来方式の処理後に残存する誤差よりも大きいが、補正処理を行わなかった場合と比べると誤差が低減されている。なお、図2の例は、本発明を説明するためのものであって、グリッド格子に対する図形の大きさや回転補正量は、現実のものとは大きく異なる。実際の回転補正量は、極微量であって、多くの場合に回転演算が反映されない。その点から、誤差の低減が見られた実施例1の補正処理は、処理効率を改善しながら誤差を低減することができるといえる。
[実施例2]
パターンデータや描画領域の寸法比を考慮し、座標軸ごとに適した分割比で分割処理を行うことで、分割処理の回数を抑制し、処理効率を向上させる実施例2の補正処理を、図6を用いて説明する。実施例2では、補正処理の対象とするパターンデータが、図6の(a)に示されるように、X軸方向に長い長方形のパターンデータであるとする。回転補正量THによって、分割長Lが決まる。このパターンデータは、実施例1のようにX軸方向、Y軸方向に分割長さを同一とすれば、図6の(b)に示されるように、X軸方向に4、Y軸方向に2、計8つの図形に分割される。
実施例2では、図4に示されるフロー中のS7において、処理装置1は、軸毎に用いる分割長を変えて分割座標を算出する。すなわち、図6の(c)のように、Y軸方向の分割長を実施例1(図6の(a))の2倍とする。すると、補正処理された後のパターンデータは、Y軸方向には分割されず、その結果、図6の(d)に示すように4つの図形に減る。図6の(b)、(d)で鎖線で示す正確な補正結果に対して、(b)に実線で示す実施例1の補正処理後のパターンデータと(d)に実線で示す実施例2の補正処理後のパターンデータとの残存誤差を比較すると、両者に大きな違いはないことが見て取れる。このことから、パターンデータの寸法比が偏っているような場合には、分割長を軸毎に設定することで、分割処理の規模を低減し、処理効率を向上することができる。なお、実施例2では、軸毎の分割長をL、2Lとしたが、これらの比は、正の整数の比で任意に設定できる。
[実施例3]
実質的に作用の少ない部分パターンに対する分割処理を除外することで、処理効率を向上させる実施例3の補正処理を、図7を用いて説明する。実施例3では、補正前のパターンデータが、図7の(a)に示されるように、分割長よりも長い辺を持つ大図形からなる第1部分と、分割長よりも短い辺を持つ小図形からなる第2部分とを含んでいる。このパターンデータの第1部分および第2部分の双方に対して補正処理を行った後のパターンデータは、図7の(b)に実線で囲まれたハッチングで示されるパターンデータである。
これに対して、小図形からなる第2部分については分割処理を行わず、大図形からなる第1部分についてのみ分割処理を行った後のパターンデータは、図7の(c)に実線で囲まれたハッチングで示されるとおりである。すなわち、実施例3では、図4中のS5の分割判定工程で、処理部は、第2部分については分割不要と判定してS10の部分データの座標を算出する工程に飛ぶ。具体的には、S5の分割判定の判定条件に、辺の長さが分割長より大きければ分割要とする設定条件を追加すればよい。処理装置1は、S10の部分データの座標を算出する工程で、小図形からなる第2部分を一つのパターンデータとみなし、回転中心CRに最寄りの特徴点が属する座標を算出する。ここではD(0,0)となる。
図7の(b)、(c)に鎖線で示す正確な補正結果に対して、(b)に実線で示す実施例1の補正処理後のパターンデータと(c)に実線で示す実施例3の補正処理後のパターンデータとの残存誤差を比較すると、明らかに(c)の方が良好である。このことから、パターンデータの寸法が分割長よりも小さい場合には、分割処理を不要とすることで、処理効率を改善と誤差の低減との双方を達成することができる。なお、実施例3では、分割長Lを分割判定の条件に用いたが、実施例2で説明したような軸毎に異なる比の分割長を用いても良い。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施例の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる
本発明は、LSI等の半導体集積回路の設計パターンデータから荷電粒子線描画装置で入力可能な描画データを作成する方法として適用でき、極短紫外線露光装置やX線露光装置、マルチビーム電子線描画装置などのリソグラフィ装置においても利用可能である。
[物品製造方法]
本発明の実施形態に係る物品製造方法は、例えば、半導体デバイス等のマイクロデバイスや微細構造を有する素子等の物品を製造するのに好適である。該製造方法は、感光剤が塗布された基板の該感光剤に上記のリソグラフィ装置を用いて潜像パターンを形成する工程(基板にパターンを形成する工程)と、当該工程で潜像パターンが形成された基板を現像する工程とを含みうる。さらに、該製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含みうる。本実施形態の物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。

Claims (10)

  1. 二次元格子上のドットで表現されたパターンデータに基づいて、描画装置により基板に描画を行うための描画データを生成する生成方法であって、
    前記パターンデータを回転させる角度に基づいて、前記二次元格子を複数の矩形領域に分割し、
    前記複数の矩形領域のそれぞれに関して、前記角度に基づいて前記パターンデータの部分データの並進移動量を求める、
    ことを特徴とする生成方法。
  2. 前記分割は、前記二次元格子の格子サイズと前記角度とに基づいて行う、ことを特徴とする請求項1に記載の生成方法。
  3. 前記矩形領域のサイズをL、前記角度をTH、前記二次元格子における前記部分データの代表座標をDx及びDyとして、前記並進移動量としてのSRx及びSRyは、それぞれ、
    SRx=−L×TH×Dy、及び
    SRy=L×TH×Dx
    なる式に基づいて求める、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の生成方法。
  4. 前記矩形領域は、長方形である、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の生成方法。
  5. 前記矩形領域のサイズは、前記パターンデータによって表される部分パターンのサイズに基づいて決定する、ことを特徴とする請求項4に記載の生成方法。
  6. 前記パターンデータによって表される部分パターンが前記矩形領域のサイズより小さく且つ2以上の前記矩形領域にまたがる場合、該部分パターンに対応する前記部分データに対しては前記並進移動量を求めない、ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の生成方法。
  7. 二次元格子上のドットで表現されたパターンデータを処理して、基板に描画を行うための描画データを生成する処理装置であって、
    前記パターンデータを回転させる角度に基づいて、前記二次元格子を複数の矩形領域に分割する第1処理と、
    前記複数の矩形領域のそれぞれに関して、前記角度に基づいて前記パターンデータの部分データの並進移動量を求める第2処理と、
    を実行することを特徴とする処理装置。
  8. 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の生成方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  9. 描画データに基づいて荷電粒子線で基板に描画を行う描画装置であって、
    前記描画データを生成する請求項7に記載の処理装置を有することを特徴とする描画装置。
  10. 請求項9に記載の描画装置を用いて基板に描画を行う工程と、
    前記工程で描画を行われた前記基板を現像する工程と、
    を含むことを特徴とする物品製造方法。
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