JP2014142863A - 情報処理装置、及び、タッチパネルパラメータの補正方法並びにプログラム - Google Patents

情報処理装置、及び、タッチパネルパラメータの補正方法並びにプログラム Download PDF

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    • G06F3/0418Control or interface arrangements specially adapted for digitisers for error correction or compensation, e.g. based on parallax, calibration or alignment

Abstract

【課題】タッチパネルパラメータを自動的にユーザに適した値に調整できる情報処理装置を提供する。
【解決手段】情報処理装置10(CPU14、OS21)は、タッチパネル11に対するタップ操作又は戻るボタン13の押下操作がなされたときに、なされた操作の種類と当該操作がなされた時刻とを示すレコードを操作履歴テーブル33に記憶し、操作履歴テーブル33上の情報に基づき、ユーザが行った操作シーケンスの中から、タップ操作である第1操作、前記戻りボタンの押下操作である第2操作、タップ操作である第3操作がこの順になされた、第1操作と第2操作との間の時間間隔が規定時間以下である特殊操作シーケンスを特定し、当該特殊操作シーケンスの特定結果に基づき、タッチパネルパラメータを更新する。
【選択図】図1

Description

本発明は、情報処理装置と、タッチパネルパラメータの補正方法と、プログラムとに関する。
近年、タッチパネル(タッチスクリーン)をタップして操作する情報処理装置(スマートフォン、タブレットPC(Personal Computer))が多くなってきているが、タッチパ
ネルのタップの仕方はユーザにより異なる。具体的には、タッチパネルに表示されているオブジェクトの下の方をタップする傾向があるユーザも、逆にオブジェクトの上の方をタップする傾向があるユーザもいる。また、ダブルタップを極めて早く行うユーザも、ダブルタップを早く行えないユーザも存在している。
そのため、タッチパネルを備えた情報処理装置(以下、単に情報処理装置と表記する)には、通常、ユーザの指が触れた領域とタップ座標の対応関係を設定/調整するための機能が付与されている。また、情報処理装置には、タップ操作の種類の判定用の時間閾値を設定/調整するための機能も付与されている。
ただし、一般的な情報処理装置が有する各機能は、いずれも、専用の設定画面を表示させなければ、上記のようなタッチパネルに関するパラメータ(以下、タッチパネルパラメータと表記する)を設定できないものとなっている。換言すれば、一般的なタッチパネルパラメータの設定(調整)機能は、各種タッチパネルパラメータを設定/調整できることを知らないユーザとっては、全く役に立たないものとなっている。
さらに、既存の情報処理装置の閾値関連の設定機能は、“スライダ等の操作により閾値を変更し、ダブルタップ等を行うことにより正しく閾値が変更できたかをチェックする”といった作業を繰り返さなければ、適切な設定を行えないものとなっている。
特開2003−288172号公報
開示の技術の課題は、ユーザが、設定画面を用いたタッチパネルパラメータの設定作業を行わなくても良い情報処理装置と、そのような情報処理装置を実現できる技術とを、提供することにある。
開示の技術の一観点による情報処理装置は、
タッチパネルと、
前記タッチパネルに、現時点における画面の前画面が表示させるためのアイテムと、
操作履歴情報記憶部と、
前記タッチパネルを入出力装置として利用するアプリケーションを実行する制御部と
を含む。
そして、情報処理装置の制御部は、
前記タッチパネルに対するタップ操作又は前記アイテムの操作が行われたときに、行わ
れた操作の種類と当該操作が行われた時刻とを示す操作履歴情報を前記操作履歴情報記憶部に記憶する操作履歴記憶処理と、
前記操作履歴情報記憶部に記憶された操作履歴情報に基づき、ユーザが行った操作シーケンスの中から、タップ操作である第1操作、前記アイテムの操作である第2操作、タップ操作である第3操作がこの順に行われた、前記第1操作と前記第2操作との間の時間間隔が規定時間以下である操作シーケンスを特定し、当該操作シーケンスの特定結果に基づき、前記タッチパネルに対して行われたタップ操作のタップ座標の補正量を更新するタッチパネルパラメータ更新処理と
を行う。
また、開示の技術の一観点によるタッチパネルパラメータの補正方法は、
タッチパネルと、前記タッチパネルに、現時点における画面の前画面を表示させるためのアイテムとを備えた情報処理装置のタッチパネルパラメータの補正方法であって、
プロセッサが、
前記タッチパネルに対するタップ操作又は前記アイテムの操作が行われたときに、行われた操作の種類と当該操作が行われた時刻とを示す操作履歴情報を操作履歴情報記憶部に記憶し、
前記操作履歴情報記憶部に記憶された操作履歴情報に基づき、ユーザが行った操作シーケンスの中から、タップ操作である第1操作、前記アイテムの操作である第2操作、タップ操作である第3操作がこの順に行われた、前記第1操作と前記第2操作との間の時間間隔が規定時間以下である操作シーケンスを特定し、
前記操作シーケンスの特定結果に基づき、前記タッチパネルに対して行われたタップ操作のタップ座標の補正量を規定する座標補正値を更新する。
また、開示の技術の一観点によるプログラムは、
タッチパネルと、前記タッチパネルに、現時点における画面の前画面を表示させるためのボタンと、記憶装置とを備えた情報処理装置に、
前記タッチパネルに対するタップ操作又は前記アイテムの操作が行われたときに、行われた操作の種類と当該操作が行われた時刻とを少なくとも示す操作履歴情報を前記記憶装置に記憶し、
前記記憶装置に記憶された操作履歴情報に基づき、ユーザが行った操作シーケンスの中から、タップ操作である第1操作、前記戻りボタンの押下操作である第2操作、タップ操作である第3操作がこの順に行われた、前記第1操作と前記第2操作との間の時間間隔が規定時間以下である操作シーケンスを特定し、
前記操作シーケンスの特定結果に基づき、前記タッチパネルに対して行われたタップ操作のタップ座標の補正量を規定する座標補正値を補正する
処理を行わせる。
開示の技術によれば、ユーザが、設定画面を用いたタッチパネルパラメータの設定作業を行わなくても良い情報処理装置、そのような情報処理装置を実現できる技術を提供できる。
図1は、第1実施例に係る情報処理装置の概略構成図である。 図2は、第1実施例に係る情報処理装置の外観図である。 図3は、第1実施例に係る補正情報の説明図である。 図4は、第1実施例に係る解析結果テーブルの説明図である。 図5は、第1実施例に係る操作判別処理の流れ図である。 図6は、第1実施例に係る操作履歴テーブルの説明図である。 図7は、第1実施例に係る補正情報更新処理の流れ図である。 図8は、第1実施例に係る座標補正情報生成処理の流れ図である。 図9は、タップ先が誤認定された場合のユーザの操作例の説明図である。 図10は、タップ先が誤認定された場合のユーザの操作例の説明図である。 図11は、第1実施例に係るロングタップ閾値補正情報生成処理の流れ図である。 図12は、写真のサムネイル画面を表示するアプリケーションプログラムの機能の説明図である。 図13は、タップ操作の種類が誤認定された場合のユーザの操作例の説明図である。 図14は、第1実施例に係るダブルタップ閾値補正情報生成処理の流れ図である。 図15は、第2実施例に係る情報処理装置の概略構成図である。 図16は、第2実施例に係る操作履歴テーブルの説明図である。 図17は、第2実施例に係る解析結果テーブルの説明図である。 図18は、第2実施例に係るシステム用補正情報の説明図である。 図19は、第2実施例に係るアプリ別補正情報の説明図である。 図20は、第2実施例に係る操作判別処理の流れ図である。 図21は、タップオブジェクト特定処理の流れ図である。 図22は、間隔設定処理の流れ図である。 図23は、間隔閾値とイベント種類の組み合わせとの対応関係の説明図である。 図24は、第2実施例に係る補正情報更新処理の流れ図である。 図25Aは、テーブル変換処理の内容を説明するための図(その1)である。 図25Bは、テーブル変換処理の内容を説明するための図(その2)である。 図25Cは、テーブル変換処理の内容を説明するための図(その3)である。 図26Aは、テーブル変換処理の内容を説明するための図(その1)である。 図26Bは、テーブル変換処理の内容を説明するための図(その2)である。 図27は、第2実施例に係る座標補正情報生成処理の流れ図である。 図28は、第2実施例に係るロングタップ閾値補正情報生成処理の流れ図である。 図29は、第2実施例に係るロングタップ閾値補正情報生成処理の流れ図である。 図30は、第2実施例に係る情報処理装置の機能を説明するための図である。
以下、本発明の2実施例について図面を参照して詳細に説明する。尚、以下で説明する本発明の各実施例に係る情報処理装置の構成、及び、情報処理装置内のCPUによる処理手順は、特に記載がない限りは、本発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
《第1実施例》
図1、図2に、夫々、第1実施例に係る情報処理装置10の概略構成図、外観図を示す
図1に示してあるように、第1実施例に係る情報処理装置10は、タッチパネル11、押しボタン部12、CPU(Central Processing Unit)14、ROM(Read Only Memory)15及びRAM(Random Access Memory)16を、備える。尚、本情報処理装置10は
、既存のスマートフォンのOS(Operating System)をOS21に変更することにより実現(製造)した装置である。従って、情報処理装置10は、図1には示していない近接センサ、照度センサ、姿勢センサ、マイク、スピーカー、カメラ、無線通信回路等も備える。
タッチパネル11は、液晶パネル(液晶ディスプレイ)上に透明な位置入力装置を配置した、タッチスクリーンとも称されているユニットである。図2に示してあるように、このタッチパネル11は、情報処理装置10の筐体前面をほぼ覆うサイズを有している。
押しボタン部12(図1)は、情報処理装置10に設けられている各種押しボタン(キースイッチ)を構成要素としたユニットである。この押しボタン部12には、タッチパネル11に表示されている画面を、前画面に戻す際にユーザが押下する戻るボタン13(図2参照)が含まれる。より正確には、押しボタン部12には、それを押下することにより、タッチパネル11の表示内容が、前回のタップ操作(又は戻るボタン13の押下操作)前に表示されていたものに戻る“戻るボタン13”が含まれる。以下、戻るボタン13の押下操作のことを、キャンセル操作と表記する。
ROM15は、OS21、各種アプリケーションプログラム(以下、アプリと表記する)、補正情報30等を記憶した、書き換え可能な不揮発性記憶装置(本実施例では、フラッシュROM)である。このROM15には、タッチパネル11用のドライバ(以下、タッチパネルドライバと表記する)、押しボタン部12用のドライバ等も記憶されている。
RAM16は、CPU14が実行する各種プログラム(OS21、ドライバ、アプリ)がROM15からロードされる揮発性記憶装置である。情報処理装置10の動作中、このRAM16には、CPU14が実行する各種プログラムと共に、補正情報30、操作履歴テーブル33及び解析結果テーブル34が記憶される。
CPU14は、RAM16上の各種プログラムに従って各種処理を行うユニットである。
OS21は、ロングタップ閾値及びダブルタップ閾値が、自動的に、よりユーザに適した値に変更されるように、既存のOS(本実施例では、Android(Google Inc.の商標または登録商標))を改良したプログラムである。また、OS21は、タップ座標補正値が、自動的に、よりユーザに適した値に変更されるように、既存のOSを改良したプログラムともなっている。
ここで、ロングタップ閾値(以下、LT閾値とも表記する)とは、ロングタップ操作のタップ時間の最短時間を規定する時間情報のことである。具体的には、タップ操作には、タップ時間が比較的に短いシングルタップ操作と、タップ時間が比較的に長いロングタップ操作と、シングルタップ操作を短時間の間に2回繰り返すダブルタップ操作とがある。CPU14は、或るタップ操作がロングタップ操作であるかシングルタップ操作であるかを、当該タップ操作のタップ時間がLT閾値以上であるか否かによって判定する。尚、タップ時間とは、ユーザの指がタッチパネル11に触れていた時間のことである。タップ時間は、タッチパネルドライバにより特定(検出)される。
ダブルタップ閾値(以下、DT閾値とも表記する)とは、ダブルタップ操作中の2シングルタップ操作の最長時間間隔を規定する時間情報のことである。すなわち、CPU14は、シングルタップ操作が行われた場合、その操作が、ダブルタップ操作の1回目のシングルタップ操作であるか否かを判断するために、このDT閾値が示している時間の間、次のタップ操作が行われるのを監視する。
タップ座標補正値とは、ユーザがタップしたタッチパネル11上のオブジェクト(ボタン等)を特定するためのタップ座標を算出するために、タッチパネルドライバが検出するタップ座標に加算されるx方向の補正値及びy方向の補正値のことである。
以下、本実施例に係る情報処理装置10の構成及び動作をさらに具体的に説明する。
まず、起動時における情報処理装置10の動作を説明する。
情報処理装置10の電源が投入されると、CPU14は、OS21及び幾つかのドライバをROM15からRAM16上にロードして各プログラムに従った動作を開始する。OS21に従った動作を開始したCPU14は、起動時処理を開始して、補正情報30をROM15から読み出してRAM16に記憶する。
図3に、補正情報30の構成(データ構造)を示す。この図3に示してあるように、補正情報30は、タップ座標補正値である座標補正値と、LT(ロングタップ)閾値の補正値であるLT補正値と、DT(ダブルタップ)閾値の補正値であるDT補正値とを含む。尚、製造直後の情報処理装置10のROM15に記憶されている補正情報30は、座標補正値、LT補正値、DT補正値が全て“0”となっている情報である。また、CPU14(OS21)は、情報処理装置10の電源がOFFされた場合等に、RAM16上の補正情報30をROM15に書き戻す。
補正情報30中の座標補正値、LT補正値、DT補正値は、一般的な情報処理装置にてタップ座標、LT閾値、DT閾値の補正に使用されている情報と本質的には同じ情報である。ただし、補正情報30中の各補正値は、設定画面を表示させることによりユーザが設定する値ではなく、ユーザのタッチパネル11及び戻るボタン13に対する操作履歴に基づき、よりユーザに適した値となるように自動的に更新される値となっている。
補正情報30をRAM16上に読み出したCPU14は、起動時処理の完了後に実行する操作判別処理で使用するLT閾値及びDT閾値を、以下の式により、算出する。
LT閾値=LT基準閾値+補正情報30中のLT補正値
DT閾値=DT基準閾値+補正情報30中のDT補正値
ここで、LT基準閾値とは、LT閾値のデフォルト値として予め設定されている値のことである。同様に、DT基準閾値とは、DT閾値のデフォルト値として予め設定されている値のことである。
LT閾値及びDT閾値の算出を終えたCPU14は、有意なレコードを全く記憶していない空の操作履歴テーブル33及び解析結果テーブル34を、RAM16上に用意(生成)する。
解析結果テーブル34は、起動時処理の完了後にCPU14が実行する補正情報更新処理で利用される、図4に示した構成(データ構造)を有するテーブルである。
この解析結果テーブル34のidフィールドは、各レコードのid(識別子)として、“レコード追加前の解析結果テーブル34上のレコード数”が設定されるフィールドである。補正値フィールドは、タップ座標用、LT閾値用又はDT閾値用の補正値(詳細は後
述)が設定されるフィールドである。
補正対象フィールドは、補正値フィールドに設定されている補正値が、タップ座標、LT閾値、DT閾値のいずれを補正するためのものであるかを示す補正対象識別子が設定されるフィールドである。以下の説明では、補正値フィールドに設定されている補正値が、タップ座標、LT閾値、DT閾値用の補正値であることを示す補正対象識別子のことを、夫々、“タップ座標”、“DT閾値”、“LT閾値”と表記する。さらに、“タップ座標”、“DT閾値”、“LT閾値”が補正対象フィールドに設定されている解析結果テーブル34のレコードのことを、夫々、座標補正用レコード、DT閾値補正用レコード、LT閾値補正用レコードと表記する。
操作履歴テーブル33は、ユーザがタップ操作やキャンセル操作を行う度に、ユーザが行った操作の内容を示すレコードが追加されるテーブルである。この操作履歴テーブル33の詳細は、操作判別処理の内容と共に後ほど説明する。
空の操作履歴テーブル33及び解析結果テーブル34をRAM16上に用意したCPU14は、起動時処理を終了する。そして、CPU14は、操作判別処理を実行しながら、補正情報更新処理を、所定の開始条件が満たされる度に実行する状態となる。
まず、操作判別処理の内容を説明する。尚、以下の説明では、座標補正値加算前後のタップ座標を区別しやすくするために、タッチパネルドライバにより検出されるタップ座標のことを、検出座標と表記する。
図5に、操作判別処理の流れ図を示す。
この操作判別処理は、ユーザの操作毎に、その操作の内容を把握し、把握した操作の内容をアプリに通知すると共に操作履歴テーブル33に記録する処理である。
図5に示してあるように、操作判別処理を実行しているCPU14は、通常は、タッチパネルドライバや押しボタン部12用のドライバからの情報に基づき、タップ操作やキャンセル操作が行われるの監視している(ステップS101;無し)。
このステップS101にて、CPU14(OS21)がタッチパネルドライバから得る情報は、タップ時間と検出座標とである。また、ステップS101の処理の監視対象となるタップ操作は、シングルタップ操作及びロングタップ操作である。ただし、ユーザが行ったタップ操作が何であるかの実際の判断は、ステップS101ではなく、ステップS105、S108又はS111で行われる。
CPU14は、タップ操作が行われた場合(ステップS101;タップ)には、ステップS103にて、検出座標にRAM16上の補正情報30(図3)中の座標補正値を加算することによりタップ座標を算出する。また、CPU14は、算出したタップ座標に基づき、 今回のタップ操作でタップされたオブジェクト(以下、タップオブジェクトと表記
する)を特定する。そして、CPU14は、タップオブジェクトを自身に表示させているアプリを操作対象アプリとして特定してから、ステップS103の処理を終了する。
尚、ステップS103にて、CPU14がタップオブジェクトとして特定するオブジェクトは、基本的には、実行中の1つ又は複数のアプリに従ってCPU14がタッチパネル11上に表示している図形や文字列である。ただし、CPU14は、タップ座標からはタップされたと認定できるオブジェクトが、タップされたことの通知をアプリが要求していないものである場合には、当該オブジェクトをタップオブジェクトとして特定しない。この場合、CPU14は、当該オブジェクトを表示しているアプリを操作対象アプリとして
特定してから、ステップS103の処理を終了する。
ステップS103の処理を終えたCPU14は、タップオブジェクトの特定に成功した場合(ステップS104;YES)には、今回のタップ操作のタップ時間が、LT閾値以上であるか否かを判断する(ステップS105)。すなわち、CPU14は、タッチパネルドライバから得ているタップ時間が、算出済みの“LT基準閾値+LT補正値”以上であるか否かを判断する(ステップS105)。
タップ時間がLT閾値以上であった場合(ステップS105;YES)、CPU14は、ロングタップイベントの発生を、ステップS103で特定した操作対象アプリに通知する(ステップS106)。ここで、『シングル/ロング/ダブルタップイベントの発生を操作対象アプリに通知する』とは、『ステップS103の処理で特定したオブジェクトがシングル/ロング/ダブルタップされたことを操作対象アプリに通知する』ということである。
ステップS106の処理を終えたCPU14は、今回、ユーザが行った操作の内容を示すレコードを操作履歴テーブル33に追加する(ステップS112;詳細は後述)。
一方、タップ時間がLT閾値未満であった場合(ステップS105;NO)、CPU14は、ステップS107にて以下の処理を行う。
CPU14は、まず、DT閾値が示す時間(以下、判定時間と表記する)が経過することと、タッチパネル11に指が触れることとを、監視する処理を行う。そして、CPU14は、タッチパネル11に指が触れることなく、判定時間が経過した場合には、ステップS107の処理を終了する。
また、CPU14は、判定時間の経過前にタッチパネル11に指が触れた場合には、ステップS107の処理開始後の経過時間をタップ間隔として記憶する。そして、CPU14は、タップ操作が完了する(タッチパネル11から指が離れる)のを待機し、タップ操作が完了したときに、ステップS107の処理を終了する。
ステップS107の処理を終えたCPU14は、当該処理を判定時間の経過に因り終了した場合(ステップS108;YES)には、シングルタップイベントの発生を操作対象アプリに通知する(ステップS109)。また、CPU14は、ステップS107の処理をタップ操作が行われたことに因り終了した場合(ステップS108;NO)には、ダブルタップイベントの発生を操作対象アプリに通知する(ステップS110)。
ステップS109又はS110の処理を終えたCPU14は、今回、ユーザが行った操作の内容を示すレコードを操作履歴テーブル33に追加する(ステップS112)。
また、CPU14は、タップオブジェクトの特定に失敗した場合(ステップS104;NO)には、今回のタップ操作がシングルタップ操作、ロングタップ操作のいずれであるかを判定する(ステップS111)。すなわち、このステップS111にて、CPU14は、今回のタップ操作のタップ時間がLT閾値以上であるか否かを判断する。
そして、CPU14は、今回、ユーザが行った操作の内容を示すレコードを操作履歴テーブル33に追加する(ステップS112)。
また、CPU14は、キャンセル操作が行われた場合(ステップS101;キャンセル)には、キャンセルイベントの発生を操作対象アプリに通知する(ステップS102)。
すなわち、CPU14は、戻るボタン13が押下されたことを操作対象アプリに通知する。そして、CPU14は、今回、ユーザが行った操作の内容を示すレコードを操作履歴テーブル33に追加する(ステップS112)。
以下、ステップS112の処理の内容を具体的に説明する。
図6に、操作履歴テーブル33の構成(データ構造)を示す。
この図6に示してあるように、操作履歴テーブル33は、idフィールド、時刻フィールド、種類フィールド、座標フィールド、間隔フィールド及び通知先フィールドを有する。
ステップS112の処理時、CPU14は、この操作履歴テーブル33に、以下の値を各フィールドに設定したレコードを追加する。尚、以下の説明において、S操作、L操作、D操作、C操作とは、夫々、シングルタップ操作、ロングタップ操作、ダブルタップ操作、キャンセル操作のことである。また、レコード追加対象操作とは、ステップS101、S105、S108又はS111の処理時に、ユーザが行ったと判定された操作のことである。
〔idフィールド〕
レコード追加前の操作履歴テーブル33上のレコード数
〔時刻フィールド〕
“協定世界時における1970年1月1日午前0時0分0秒からのミリ秒単位の経過時間”で表
したレコード追加対象操作の完了時刻(以下、操作時刻と表記する)
〔種類フィールド〕
レコード追加対象操作がS操作である場合:
自レコードがS操作に関するレコードであることを示す操作種類“S”
レコード追加対象操作がD操作である場合:
自レコードがD操作に関するレコードであることを示す操作種類“D”
レコード追加対象操作がL操作である場合:
自レコードがL操作に関するレコードであることを示す操作種類“L”
レコード追加対象操作がC操作である場合:
自レコードがC操作に関するレコードであることを示す操作種類“C”
尚、この種類フィールドに設定される操作種類(S、D、L、C)は、S等の文字であっても、S等を示す情報であっても良い。
〔座標フィールド〕
レコード追加対象操作がタップ操作(S操作、L操作又はD操作)である場合:
タップ座標
レコード追加対象操作がC操作である場合:
NULL
〔間隔フィールド〕
レコード追加対象操作がS操作又はL操作である場合:
タップ時間
レコード追加対象操作がD操作である場合:
タップ間隔
レコード追加対象操作がC操作である場合:
NULL
〔通知先フィールド〕
タップオブジェクトが特定されていない場合:
操作対象アプリの識別情報(図6では、“p0”、“p1”;以下、操作対象アプリ名と表記する)
タップオブジェクトが特定されている場合:
操作対象アプリ名と、タップオブジェクトの識別情報(図6では、“オブジェクト1”等)
尚、この通知先フィールドは、本実施例に係る情報処理装置10では参照されないフィールドである。
ステップS112(図5)にて、CPU14は、上記のような内容のレコードを操作履歴テーブル33に追加する。そして、ステップS112の処理を終えたCPU14は、ステップS101以降の処理を再び開始する。
次に、補正情報更新処理の開始条件について説明する。
CPU14は、上記内容の操作判別処理を行いながら、操作履歴テーブル33(図6)上のレコード数が所定数以上となることと、前回の補正情報更新処理完了後の経過時間が所定時間以上となることとを、監視する。そして、CPU14は、操作履歴テーブル33のレコード数が所定数以上となった場合と、当該レコード数が所定数以上となることなく所定時間が経過した場合とに、補正情報更新処理を開始し、操作判別処理と補正情報更新処理とを並行的に実行している状態となる。
次に、補正情報更新処理の内容を説明する。
まず、以下の説明で使用する幾つかの用語を定義しておくことにする。
以下の説明では、操作履歴テーブル33(図6)上の、操作種類がX(=S、C等)となっているレコードのことを、Xレコード(Sレコード、Cレコード等)と表記する。また、操作履歴テーブル33上の、id値が連続しているN(=3又は4)個のレコードを、id値が小さな方から、第1レコード〜第Nレコードと表記する。さらに、操作履歴テーブル33上の或るレコードαよりもid値が“1”小さい、“1”大きい操作履歴テーブル33上のレコードのことを、夫々、レコードαの前レコード、次レコードと表記する。
図7に、補正情報更新処理の流れ図を示す。
この図7に示してあるように、補正情報更新処理を開始したCPU14は、座標補正情報生成処理(ステップS201)と、LT閾値補正情報生成処理(ステップS202)と、DT閾値補正情報生成処理(ステップS203)とを行う。
座標補正情報生成処理は、基本的には、以下の一連の処理を、“タップ先が誤認定されたためにユーザが行った3操作”が特定できなくなるまで繰り返す処理である。
・操作履歴テーブル33上の情報に基づき、タップ先が誤認定されたためにユーザが行った3操作を特定
・特定した3操作の内容に基づき、補正情報30中の座標補正値に加算する補正値を算出・算出した補正値を設定した座標補正用レコードを解析結果テーブル34に追加
そして、座標補正情報生成処理は、タップ先が誤認定されたために行われた3操作を、『タップ先が誤認定された場合、ユーザは、通常、短時間内にキャンセル操作を行ってから、短時間内にタップ操作をやり直す』ことを利用して特定する処理となっている。
以下、座標補正情報生成処理の内容を詳細に説明する。尚、以下では、流れ図を用いて、座標補正情報生成処理の手順を一旦説明した後、具体的な操作例を用いて、座標補正情報生成処理の内容を、さらに具体的に説明することにする。
図8に、座標補正情報生成処理の流れ図を示す。
この図8に示してあるように、座標補正情報生成処理を開始したCPU14は、まず、操作履歴テーブル33から、最初のT→C→Tレコード(S→C→Sレコード、L→C→Lレコード、又は、D→C→Dレコード)を検索する(ステップS301)。
このステップS301にて検索されるT→C→Tレコード(T=S、L又はD)は、操作履歴テーブル33上の“id値が連続した3レコードであって、第1〜第3レコードの操作種類が、夫々、T、C、Tとなっている3レコード”である。さらに、T→C→Tレコードは、以下の条件1及び2も満たしている。
条件1:第2レコードの操作時刻−第1レコードの操作時刻≦第1既定時間
条件2:第3レコードの操作時刻−第2レコードの操作時刻≦第2既定時間
ここで、第1既定時間、第2既定時間とは、いずれも、予め設定されている時間(本実施例では、第1既定時間が2秒、第2既定時間が3秒)のことである。
尚、詳細説明は省略するが、ステップS301の処理は、1個のT→C→Tレコードを以下の手順で検索するものである。
(1)Tレコードの検索により第1レコードを決定し、決定した第1レコードの操作時刻を把握する。
(2)第1レコードの次レコードを第2レコードとして特定し、第2レコードの操作時刻及び操作種類を把握する。
(3a)第2レコードの操作種類がCではない場合、又は、第1、第2レコードの操作時刻について条件1が成立しない場合には、(1)からやり直す。
(3b)第2レコードの操作種類がCであり、且つ、第1、第2レコードの操作時刻について条件1が成立する場合には、第2レコードの次レコードを第3レコードとして特定し、第3レコードの操作時刻及び操作種類を把握する。
(4a)第3レコードの操作種類が第1レコードの操作種類と一致しない場合、又は、第2、第3レコードの操作時刻について条件2が成立しない場合には、(1)からやり直す。
(4b)第3レコードの操作種類が第1レコードの操作種類と一致し、且つ、第2、第3レコードの操作時刻について条件2が成立する場合には、第1〜第3レコードを、T→C→Tレコードの検索結果とする。
T→C→Tレコードが検索できた場合(ステップS302;YES)、CPU14は、当該T→C→Tレコード中の2つのTレコードに設定されている2座標の座標差と、当該2座標が示している点間の距離である補正距離とを算出する(ステップS303)。このステップにてCPU14が算出する座標差は、第3レコードの座標から第1レコードの座標を減じた値である。換言すれば、ステップS303にてCPU14が算出する座標差は、検索したT→C→Tレコード中の、id値が大きい方のTレコードの座標から、id値が小さい方のTレコードの座標を減じた値である。
ステップS303の処理を終えたCPU14は、算出した補正距離と、補正距離上限値(図8では、上限値)とを比較する(ステップS304)。ここで、補正距離上限値とは、予め設定されている、mm単位の長さに変換した場合に数mm程度(例えば、3mm)となる長さを示す値のことである。
補正距離が補正距離上限値より大きかった場合(ステップS304;NO)、CPU14は、ステップS301に戻り、次のT→C→Tレコードを操作履歴テーブル33から検索する。
一方、補正距離が補正距離上限値以下であった場合(ステップS304;YES)、CPU14は、算出した座標差を、補正値として設定した座標補正用レコードを解析結果テーブル34(図4)に追加する(ステップS305)。より具体的には、CPU14は、id、補正対象、補正値フィールドに、夫々、レコード追加前の解析結果テーブル34上のレコード数、“タップ座標”、算出した座標差を設定したレコードを、解析結果テーブル34に追加する。
ステップS305の処理を終えたCPU14は、ステップS301に戻って、次のT→C→Tレコードを操作履歴テーブル33から検索する。
CPU14は、T→C→Tレコードの検索に失敗するまで、換言すれば、未処理のT→C→Tレコードがなくなるまで、同様の処理を繰り返す。そして、CPU14は、未処理のT→C→Tレコードがなくなったとき(ステップS302;NO)に、この座標補正情報生成処理を終了する。
以下、図9に示した操作例を用いて、座標補正情報生成処理の内容をさらに具体的に説明する。尚、以下の説明において、『或るポイントがタップポイントとして特定された』とは、『タップ座標として、タッチパネル11上の或るポイントの座標が算出された』ということである。換言すれば、タップポイントとは、その座標が、算出されたタップ座標と一致する、タッチパネル11上のポイントのことである。
図9の(A)に示したように、ユーザが、リンクAにリンクされたWebページAを表示させるために、領域51をタップ(シングルタップ)し、その結果として、ポイント52がタップポイントとして特定された場合を考える。
この場合、リンクBにリンクされているWebページBが表示される。従って、ユーザは、短時間のうちに、図9の(B)に示したように、キャンセル操作を行う(戻るボタン13を押す)。さらに、ユーザは、短時間のうちにタップ操作をやり直す。この際、ユーザは、タッチパネル11の、1回目にタップした領域51よりも上方の領域53をタップする(図9の(C))。タッチパネル11の領域53がタップされると、タップポイントとしてポイント54が特定される。そして、その結果として、ユーザが閲覧を希望していたWebページA(図9の(D))が表示されるので、2回目のタップ操作後、しばらくの間は、キャンセル操作等が行われないことになる。
このように、或るオブジェクトをタップするつもりで行ったタップ操作のタップ先が誤認定されてしまった場合、ユーザは、短時間のうちにキャンセル操作を行ってから、短時間のうちに、タップする領域を意図的にずらした形でタップ操作をやり直す。
そして、タップ先が誤認定された場合、ユーザは、タップ先が誤認定されたことに気がつき次第、キャンセル操作と2回目のタップ操作とを行う。そのため、キャンセル操作が行われるのは、通常、タップ操作後、2秒以内である。また、2回目のタップ操作が行われるは、当該タップ操作を慎重に行ったとしても、精々、キャンセル操作後、3秒以内である。
従って、上記した条件1及び2を満たすT→C→Tレコードを操作履歴テーブル33か
ら検索すれば(ステップS301)、図9に示してあるような、タップ先が誤認定された場合に行われる3操作に関するレコードを検索できる。
また、第3レコードの座標から第1レコードの座標を減算すれば(ステップS303)、“座標補正値に加算すると、第1レコード記録時と同内容のタップ操作時に第3レコードの座標がタップ座標として算出されることになる座標差”を得ることが出来る。
具体的には、検索されたT→C→Tレコードが、図9の(A)〜(C)に示した3操作に関するS→C→Sレコードであった場合を考える。この場合、ステップS303では、座標差として、“ポイント54の座標−ポイント52の座標”が算出される。
図9の(A)に示したタップ操作についての検出座標を検出座標A、ポイント52の座標を座標#1と表記すると、図9の(A)に示した操作が行われた時点における補正情報30中の座標補正値は、“座標#1−検出座標A”と表せる。そのため、上記座標差加算後の座標補正値は、“座標#1−検出座標A”+“ポイント52の座標−座標#1”、つまり、“ポイント52の座標−検出座標A”となる。そして、図9の(A)に示したものと同内容のタップ操作についての検出座標は、検出座標Aである。従って、当該タップ操作がなされた際に、タップ座標として、検出座標A+“ポイント52の座標−検出座標A”、すなわち、図9の(C)のタップ操作時のタップ座標であるポイント52の座標が算出されることになる。
このように、T→C→Tレコードの第3レコードの座標から第1レコードの座標を減算すれば、“座標補正値に加算すると、第1レコード記録時と同内容のタップ操作時に、第3レコードの座標がタップ座標として算出されることになる座標差”を算出できる。ただし、上記算出手順から明らかなように、この座標差は、T→C→Tレコードから算出される度に座標補正値に加算する訳にはいかない値である。そのため、座標差は、座標補正用レコードの要素として、一旦、解析結果テーブル34に記憶される(ステップS305)。
解析結果テーブル34に記憶された各座標差は、補正情報更新処理(図7)のステップS204にて処理される。
具体的には、ステップS204にて、CPU14は、解析結果テーブル34に記憶された各座標差の平均値を算出し、算出した平均値を補正情報30中の座標補正値に加算する処理を行う。
詳細については後述するが、ステップS202で行われるLT閾値補正情報生成処理も、算出したLT閾値用の補正値を、LT閾値補正用レコードの要素として、一旦、解析結果テーブル34に記憶する処理となっている。また、ステップS203で行われるDT閾値補正情報生成処理も、算出したDT閾値用の補正値を、DT閾値補正用レコードの要素として、一旦、解析結果テーブル34に記憶する処理となっている。
そのため、ステップS204では、各LT閾値用の補正値の平均値を算出し、算出した平均値をLT補正値に加算する処理、及び、各DT閾値用の補正値の平均値を算出し、算出した平均値をDT補正値に加算する処理も行われる。
また、続くステップS205では、平均値加算後のLT補正値、DT補正値を用いて、LT閾値、DT閾値が再算出される。
図8に戻って座標補正情報生成処理の説明を続ける。
ステップS304の処理(判断)を設けているのは、1回の補正情報更新処理によるタップ座標(タップポイント)のシフト量を制限しておけば、座標補正値の更新時にユーザに違和感を与えないことが出来るためである。
また、図9に示した操作例は、タップ操作のやり直し回数が1回のものであったが、座標補正情報生成処理によれば、タップ操作が複数回やり直された場合にも、座標補正値を、よりユーザに適した値に補正することが出来る。
例えば、図10に模式的に示したように、やり直したタップ操作(図10の(C))でもリンクAがタップされたと認定されなかった場合を考える。この場合、ユーザは、再度、キャンセル操作を行ってから(図10の(D))、2回目にタップした領域よりも上方の領域53をタップ(図10の(E))することにより、目的とするWebページAを得る(図10の(F))。
このような一連の操作が行われていた場合、座標補正情報生成処理では、図10の(A)〜(C)の操作に関する3レコードと、図10の(C)〜(E)の操作に関する3レコードとが、検索される。
そして、図10の(A)〜(C)の操作に関する3レコードからは、座標差として、“ポイント55の座標−ポイント52の座標”が算出される。また、 図10の(C)〜(
E)の操作に関する3レコードからは、座標差として、“ポイント54の座標−ポイント55の座標”が算出される。
そして、座標補正値には、それらの平均値、すなわち、0.5×(ポイント55の座標−ポイント51の座標+ポイント54の座標−ポイント55の座標)=0.5×(ポイント54の座標−ポイント52の座標)が加算される(図7;ステップS204)。
座標補正値に0.5×(ポイント54の座標−ポイント52の座標)が加算されると、CPU14は、領域51がタップされた場合に、タップ座標として、ポイント52とポイント54の中点の座標を算出する状態となる。
この中点の座標が、リンクAがタップされたと判定されるものではない場合はある。ただし、座標補正値に0.5×(ポイント54の座標−ポイント52の座標)が加算されれば、タップポイントは、“ポイント54の座標−ポイント52の座標”方向へ移動する。また、やり直し回数が3回以上であっても、タップポイントは、“ポイント54の座標−ポイント52の座標”方向へ移動する。尚、やり直し回数が増えるにつれ、移動量は減少する。
そして、タップポイントが、“ポイント54の座標−ポイント52の座標”方向へ移動すれば、移動量が少量であっても、タップ先が誤認定されにくくなる。従って、上記内容/手順の座標補正情報生成処理は、タップ操作が複数回やり直された場合にも、座標補正値を、よりユーザに適した値に補正できるものとなっていることになる。
次に、LT(ロングタップ)閾値補正情報生成処理の内容を説明する。
図11に、LT閾値補正情報生成処理の流れ図を示す。尚、この図11及び以下の説明において、LT閾値上限値、LT閾値下限値とは、夫々、LT閾値の上限値、下限値として予め設定されている値のことである。
このLT閾値補正情報生成処理のステップS401〜S405の処理は、基本的には、
以下の一連の処理を、“L操作のつもりで行った操作がS操作であると誤認定されたためにユーザが行った3操作”が特定できなくなるまで繰り返す処理である。
・操作履歴テーブル33上の情報に基づき、“L操作のつもりで行った操作がS操作であると誤認定されたためにユーザが行った3操作”を特定
・特定した3操作の内容に基づき、補正情報30中のLT補正値に加算する補正値(<0)を算出
・算出した補正値を設定したLT閾値補正用レコードを解析結果テーブル34に追加
また、LT閾値補正情報生成処理のステップS411〜S415の処理は、基本的には、以下の一連の処理を、“S操作のつもりで行った操作がL操作であると誤認定されたためにユーザが行った3操作”が特定できなくなるまで繰り返す処理である。
・操作履歴テーブル33上の情報に基づき、“S操作のつもりで行った操作がL操作であると誤認定されたためにユーザが行った3操作”を特定
・特定した3操作の内容に基づき、補正情報30中のLT補正値に加算する補正値(>0)を算出
・算出した補正値を設定したLT閾値補正用レコードを解析結果テーブル34に追加
そして、LT閾値補正情報生成処理は、上記した各3操作を、『タップ操作の種類が誤認定された場合、ユーザは、通常、短時間の内にキャンセル操作を行ってから、短時間の内にタップ操作をやり直す』ことを利用して特定する処理となっている。
以下、さらに具体的に説明する。
図11に示してあるように、このLT閾値補正情報生成処理を開始したCPU14は、まず、操作履歴テーブル33から、最初のS→C→Lレコードを検索する(ステップS401)。
ステップS401で検索されるS→C→Lレコードは、操作履歴テーブル33上の“id値が連続した3レコードであって、第1〜第3レコードの操作種類が、夫々、S、C、Lとなっており、上記した条件1及び2を満たす3レコード”である。すなわち、ステップS401では、S操作後、第1規定時間(2秒)以内にC操作が行われ、その後、第2規定時間(3秒)以内にL操作が行われたことを示している3レコードが、操作履歴テーブル33から検索される。
S→C→Lレコードが検索できた場合(ステップS402;YES)、CPU14は、当該S→C→Lレコード中のSレコードの間隔Tdを取得する(ステップS403)。より具体的には、CPU14は、Sレコードの間隔フィールドに設定されている間隔を取得し、取得した間隔をTdとして記憶する。尚、既に説明したように、Sレコードの間隔フィールドに設定されている値(間隔)は、タップ時間である。
次いで、CPU14は、“Td≧LT閾値下限値”が成立するか否かを判断する(ステップS404)。
“Td≧LT閾値下限値”が成立しない場合(ステップS404;NO)、CPU14は、ステップ401に戻って、操作履歴テーブル33から次のS→C→Lレコードを検索する。
一方、“Td≧LT閾値下限値”が成立する場合(ステップS404;YES)、CPU14は、“Td−LT閾値”を補正値フィールドに設定したLT閾値補正用レコードを解析結果テーブル34に追加する(ステップS405)。すなわち、CPU14は、LT閾値の値をTdに変更するための“Td−LT閾値”を補正値として設定したLT閾値補
正用レコードを解析結果テーブル34に追加する(ステップS405)。
ステップS405の処理を終えたCPU14は、ステップS401に戻って、操作履歴テーブル33から次のS→C→Lレコードを検索する。
CPU14は、未処理のS→C→Lレコードがなくなるまで、同様の処理を繰り返す。そして、CPU14は、未処理のS→C→Lレコードがなくなった場合(ステップS402;NO)には、ステップS411以降の処理を開始する。
ステップS411以降の処理の内容を説明する前に、ここで、ステップS401〜405の処理の内容をさらに具体的に説明しておくことにする。
写真(JPEG(Joint Photographic Experts Group)ファイル等)のサムネイル画面を表示するアプリであって、或る写真のサムネイルがタップされると当該写真を全画面表示するアプリを、情報処理装置10で実行している場合を考える。また、当該アプリは、図12に示したように、或るサムネイルがロングタップされると当該サムネイルをドラッグによる移動が可能な状態とし、任意のサムネイルがダブルタップされると削除等を行う写真を選択するための選択モードに移行するものであるとする。
この場合、或るサムネイルを移動させたいユーザは、そのサムネイルをロングタップする。ただし、図13の(A)に示したように、タップ時間がLT閾値未満であった場合、CPU14(OS21)は、シングルタップ操作が行われたと判定する(図5参照)。従って、写真が全画面表示されることになるが、この動作は、ユーザが希望したものではない。そのため、ユーザは、図13の(B)、(C)に示したように、短時間のうちに(通常、2秒以内に)、キャンセル操作を行ってから、短時間うちに(通常、3秒以内に)、ロングタップ操作をやり直す。そして、やり直した操作のタップ時間がLT閾値以上であった場合には、図13の(D)に示したように、サムネイルがドラッグ可能な状態となり、しばらくの間は、キャンセル操作等が行われないことになる。
このような一連の操作が行われていた場合、現在のLT閾値の値がユーザに適した値よりも大きいと判断することが出来る。また、ユーザにより適したLT閾値が、図13の(A)のタップ操作のタップ時間程度の値であると判断することも出来る。
そして、図13の(A)〜(C)の操作に関する操作履歴テーブル33上の3レコードは、Sレコード、Cレコード、Lレコードの順に並んだ、各2レコードの操作時刻差が小さい3レコードとなる。
従って、上記条件1、2を満たすS→C→Lレコードを操作履歴テーブル33から検索すれば(ステップS401)、図13の(A)〜(C)の操作に関する3レコードを検索できる。また、S→C→Lレコード中のSレコードの間隔Tdに基づき、LT閾値の値がTdとなるように補正値を決定しておけば(ステップS405)、タップ時間がTd程度のタップ操作がL操作として認定されるようにすることが出来る。
ステップS404は、LT閾値が過度に小さくなるのを抑止するために設けたステップである。ただし、ステップS404は、最初のタップ操作がロングタップ操作を意図したものではない操作に関するS→C→Lレコードを、LT閾値用の補正値の算出対象から除外するステップとしても機能する。
具体的には、ロングタップ操作を行うべきだったのに誤ってシングルタップ操作を行ってしまった場合にも、S→C→Lレコードが操作履歴テーブル33に記録される。また、
或るオブジェクトをシングルタップした後、何らかの理由で即座にキャンセル操作を行ってから、他のオブジェクトをロングタップした場合にも、S→C→Lレコードが操作履歴テーブル33に記録される。
そして、そのようなS→C→Lレコード上の情報に基づきLT閾値が補正されると不適切な補正が行われてしまうことになる。ただし、そのようなS→C→Lレコード中のSレコードの間隔は、最初のタップ操作がダブルタップ操作を意図したものではないが故に、通常のシングルタップ操作のタップ時間となっている。従って、ステップS404の判断により、最初のタップ操作がロングタップ操作を意図したものではない3操作に関するS→C→Lレコードは、LT閾値用の補正値の算出対象から除外されることになる。
また、図13に示した操作例は、2回目のタップ操作でロングタップ操作と認定されたものであるが、m+1回目(m≧2)のタップ操作で初めてロングタップ操作と認定される場合もある。
m+1回目のタップ操作で初めてロングタップ操作と認定された場合、操作履歴テーブル33には、Sレコード→…→m回目のタップ操作に関するSレコード→Cレコード→m+1回目のダブルタップ操作に関するLレコードという順にレコードが記録される。従って、この場合には、m回目のタップ操作、その後のキャンセル操作、及び、m+1回目のタップ操作に関する3レコードが、S→C→Lレコードとして検索されることになる。
そして、LT閾値補正情報生成処理の処理手順(図11)は、S→C→Lレコードが検索されれば、“Td<LT閾値下限値”が成立しない限り、LT閾値が減少するものとなっている。尚、ロングタップ操作を意図して行っているタップ操作のタップ時間がLT閾値下限値未満であるということは通常ない。
従って、本LT閾値補正情報生成処理の処理手順によれば、m+1(m>2)回目のタップ操作で初めてロングタップ操作と認識された場合にも、LT閾値を、よりユーザに適した値に補正できる。
以下、LT閾値補正情報生成処理の残りのステップの内容を説明する。
ステップS401〜S405の処理を終えたCPU14は、ステップS411にて、操作履歴テーブル33から、最初のL→C→Sレコードを検索する。
このステップS411で検索されるL→C→Sレコードは、上記したS→C→Lレコード中のTレコードとLレコードとを入れ替えたものに相当する3レコードである。すなわち、ステップS411では、L操作後、第1規定時間(2秒)以内にC操作が行われ、その後、第2規定時間(3秒)以内にS操作が行われたことを示している3レコードが操作履歴テーブル33から検索される。
L→C→Sレコードが検索できた場合(ステップS412;YES)、CPU14は、当該L→C→Sレコード中のLレコードの間隔Tdを取得する(ステップS413)。より具体的には、CPU14は、Lレコードの間隔フィールドに設定されている間隔(タップ時間)を取得し、取得した間隔をTdとして記憶する。そして、CPU14は、“Td≦LT閾値上限値”が成立するか否かを判断する(ステップS414)。
“Td≦LT閾値上限値”が成立しない場合(ステップS414;NO)、CPU14は、ステップS411に戻って、次のL→C→Sレコードを操作履歴テーブル33から検索する。
一方、“Td≦LT閾値上限値”が成立する場合(ステップS414;YES)、CPU14は、“Td−LT閾値”を補正値フィールドに設定したLT閾値補正用レコードを解析結果テーブル34に追加する(ステップS415)。そして、CPU14は、ステップS411に戻って、次のL→C→Sレコードを操作履歴テーブル33から検索する。
CPU14は、未処理のL→C→Sレコードがなくなるまで、同様の処理を繰り返す。そして、CPU14は、未処理のL→C→Sレコードがなくなったとき(ステップS412;NO)に、このLT閾値補正情報生成処理を終了する。
以下、LT閾値補正情報生成処理のステップS411〜S415の処理の内容をさらに具体的に説明する。
ステップS411の処理は、“S操作のつもりで行ったタップ操作#1がL操作であると判定されたため、ユーザが、第1規定時間内にC操作を行ってから第2規定時間内にS操作をやり直した場合に記録される3レコード”を検索するための処理である。換言すれば、ステップS411の処理は、現在のLT閾値の値がユーザに適した値よりも小さくなっていることを示している3レコードを検索するために行っている処理である。
ステップS411の処理によれば、実際に、そのような3レコードを検索することが出来る。また、検索されたL→C→Sレコード中のLレコードの間隔Tdに基づき、LT閾値の値がTdとなるように補正値を決定しておけば(ステップS415)、タップ操作#1とタップ時間が略等しいタップ操作がS操作として認定されるようにすることが出来る。
ただし、S操作を行うべきなのに間違ってL操作を行ってしまう場合もある。そして、そのような場合にも、短時間のうちにC操作が行われてから、短時間のうちにS操作が行われる。従って、操作履歴テーブル33にL→C→Sレコードが記録されるが、初回の操作を間違った結果として記録されたL→C→Sレコードは、現在のLT閾値の値がユーザに適した値よりも小さくなっていることを示しているものではない。そのため、そのようなL→C→Sレコードの殆どを補正値の算出対象から除外できるようにするために、ステップS414の判断を行っているのである。
また、S操作のつもりで行った操作がL操作であると誤認定され続け、m+1回目(m≧2)のタップ操作で初めてS操作と認定される場合もある。この場合、操作履歴テーブル33には、Lレコード→…→m回目のタップ操作に関するLレコード→Cレコード→m+1回目のタップ操作に関するSレコードという順にレコードが記録される。従って、ステップS411の処理時に、m回目のタップ操作、その後のキャンセル操作、m+1回目のタップ操作に関する3レコードがL→C→Sレコードとして検索される。
そして、“Td≦LT閾値上限値”が成立するか否かが判断されるが、S操作のつもりで行ったタップ操作のタップ時間がLT閾値上限値より大きいことはないので、“Td≦LT閾値上限値”が成立すると判断され、ステップS415の処理が行われる。
このように、上記処理手順によれば、m+1(m>2)回目のタップ操作で初めてS操作と認識された場合にも、LT閾値を、よりユーザに適した値に補正できる。
以下、DT補正情報生成処理(図7;ステップS203)の内容を説明する。
図14に、DT補正情報生成処理の流れ図を示す。
この図14に示してあるように、DT閾値補正情報生成処理を開始したCPU14は、
まず、操作履歴テーブル33から、最初のS→S→C→Dレコードを検索する(ステップS501)。
S→S→C→Dレコードは、基本的には、操作履歴テーブル33上の“id値が連続した4レコードであって、第1、第2レコードの操作種類がいずれもSであり、第3レコードの操作種類がCであり、第4レコードの操作種類がDである4レコード”である。ただし、S→S→C→Dレコードは、以下の条件3〜条件5も満たしている。尚、以下の説明において、第3既定時間とは、予め設定されている時間(本実施例では、1秒)のことである。
条件3:第2レコードの操作時刻−第1レコードの操作時刻≦第3既定時間
条件4:第3レコードの操作時刻−第2レコードの操作時刻≦第1既定時間
条件5:第4レコードの操作時刻−第3レコードの操作時刻≦第2既定時間
このステップS501の処理で操作履歴テーブル33から検索される4レコードは、以下のような4操作に関するものである。
図12に示したような、S操作とD操作とが可能なオブジェクトを有するアプリの使用時には、DT閾値がユーザに適した値よりも小さくなっているが故に、D操作のつもりで行った操作が2回のS操作として認定されてしまう場合がある。そして、D操作のつもりで行った操作が2回のS操作として認定されてしまった場合、ユーザは、短時間のうちにC操作を行ってから、短時間のうちにD操作をやり直す。ステップS501の処理では、そのような一連の操作を示す4レコードが操作履歴テーブル33から検索される。
S→S→C→Dレコードが検索できた場合(ステップS502;YES)、CPU14は、当該S→S→C→Dレコード中の2つのSレコードに設定されている操作時刻の差をTsとして算出する(ステップS503)。より具体的には、CPU14は、idが大きい方のSレコードの操作時刻から他方のSレコードの操作時刻を減ずることにより2つのS操作のタップ間隔を算出し、算出したタップ間隔をTsとして記憶する。
その後、CPU14は、Tsと、予め設定されている、DT閾値の上限値を規定する情報であるDT閾値下限値とを比較する(ステップS504)。
“Ts≧DT閾値上限値”が成立しない場合(ステップS504;NO)、CPU14は、ステップS501に戻って、次のS→S→C→Dレコードを操作履歴テーブル33から検索する。
また、CPU14は、“Ts≧DT閾値上限値”が成立する場合(ステップS504;YES)には、“Ts−DT閾値”を補正値フィールドに設定したDT閾値補正用レコードが解析結果テーブル34を追加する(ステップS505)。
そして、CPU14は、ステップS501に戻って、次のS→S→C→Dレコードを操作履歴テーブル33から検索する。
CPU14は、未処理のS→S→C→Dレコードがなくなるまで、同様の処理を繰り返す。そして、CPU14は、未処理のS→S→C→Dレコードがなくなった場合(ステップS502;NO)には、ステップS511以降の処理を開始する。
既に明らかであるとは考えるが、ここで、ステップS501〜S505の処理について幾つかの事項を補足しておくことにする。
或るS→S→C→Dレコードが検索され、その先頭のSレコードの間隔がTsであった場合、“Ts≦DT閾値”が成立するように、DT閾値を増大させれば、タップ間隔=Tsの2S操作がD操作として認定される状態を形成できる。そして、“Ts−DT閾値”分、DT閾値を増大させれば、“Ts=DT閾値”が成立することになる。そのため、DT閾値補正用レコードに補正値として“Ts−DT閾値”を設定しているのである。
ただし、DT閾値が過度に大きくなると、S操作に対する応答が遅い(図5のステップS105、S107参照)とユーザが感じるようになってしまう。そのため、ステップS504にて、TsとDT閾値上限値とを比較し、TsがDT閾値上限値よりも大きい場合には、ステップS505の処理が実行されないようにしているのである。
以下、DT閾値補正情報生成処理のステップS511以降の処理の内容を説明する。
ステップS501〜S505の処理を終了したCPU14は、ステップS511にて、操作履歴テーブル33から、最初のD→C→S→Sレコードを検索する。
D→C→S→Sレコードは、基本的には、操作履歴テーブル33上の“idが連続した4レコードであって、第1レコードの操作種類がDであり、第2レコードの操作種類がCであり、第3、第4レコードの操作種類がいずれもSである4レコード”である。ただし、D→C→S→Sレコードは、以下の条件6〜条件8も満たしている。
条件6:第2レコードの操作時刻−第1レコードの操作時刻≦第1既定時間(=2秒)
条件7:第3レコードの操作時刻−第2レコードの操作時刻≦第2既定時間(=3秒)
条件8:第4レコードの操作時刻−第3レコードの操作時刻≦第3既定時間(=1秒)
D、C、S、Sというレコードの順番と条件6〜8とから明らかなように、ステップS511では、“2回のS操作のつもりで行った操作がD操作として認定されたため、C操作を行ってから2回のS操作をやり直した操作”に関する4レコードが検索される。
D→C→S→Sレコードが検索できた場合(ステップS512;YES)、CPU14は、“Da+DT閾値≦DT閾値下限値”が成立しているか否かを判断する(ステップS513)。ここで、Daとは、1回の補正情報更新処理によるDT閾値(DT閾値補正値)の減少時間(例えば、−5ms)として予め設定されている負の値のことである。
“Da+DT閾値≦DT閾値下限値”が成立しない場合(ステップS513;NO)、CPU14は、ステップS511に戻って、次のD→C→S→Sレコードを操作履歴テーブル33から検索する。
一方、“Da+DT閾値≦DT閾値下限値”が成立する場合(ステップS513;YES)、CPU14は、Daを、補正値フィールドに設定したDT閾値補正用レコードを操作履歴テーブル33に追加する(ステップS514)。すなわち、CPU14は、DT閾値を、一定量減少させるためのDaを補正値として設定したDT閾値補正用レコードを操作履歴テーブル33に追加する。
尚、ステップS513の判断をなくし、ステップS514の処理を、“Dレコードの間隔−DT閾値”を補正値フィールドに設定したDT閾値補正用レコードを操作履歴テーブル33に追加する処理に変更することも出来る。また、ステップS513の判断を他の判断に変更し、ステップS514の処理を、“Dレコードの間隔−DT閾値”を補正値フィールドに設定したDT閾値補正用レコードを操作履歴テーブル33に追加する処理に変更
することも出来る。
ステップS514の処理を終えたCPU14は、ステップS511に戻る。
CPU14は、未処理のD→C→S→Sレコードがなくなるまで、同様の処理を繰り返す。そして、CPU14は、未処理のD→C→S→Sレコードがなくなったとき(ステップS512;NO)に、このDT閾値補正情報生成処理を終了する。
DT閾値補正情報生成処理(図7;ステップS203)を終えたCPU14は、既に説明したように、解析結果テーブル34上の補正値の平均値を補正対象識別子別に算出して補正情報30中の対応する補正値に加算する(ステップS204)。次いで、CPU14は、LT閾値及びDT閾値を再算出する(ステップS205)。
その後、CPU14は、操作履歴テーブル33及び解析結果テーブル34をクリアする(ステップS206)。そして、CPU14は、補正情報更新処理を終了して、操作判別処理を実行しながら、操作履歴テーブル33上のレコード数が所定数以上となること等を監視している状態となる。
《第2実施例》
図15に、第2実施例に係る情報処理装置20の概略構成を示す。
本実施例に係る情報処理装置20は、第1実施例に係る情報処理装置10のOS21を、OS22に変更した装置である。そして、OS22に従ってCPU14が行う各処理は、OS21に従ってCPU14が行う各処理と共通する部分が多いものとなっている。そのため、以下では、第1実施例に係る情報処理装置10と異なる部分を中心に、第2実施例に係る情報処理装置20の構成及び動作を説明する。
まず、以下の説明で、新たに用いる幾つかの用語を定義する。
以下の説明では、タップ先/種類が誤認定された最初のタップ操作のことを、初回操作と表記する。また、初回操作後、何回か操作をやり直すことにより、目的とする動作を情報処理装置20(アプリ)に行わせることが出来たタップ操作のことを、最終操作と表記する。さらに、初回操作から最終操作までの一連の操作のことを、特殊操作シーケンスと表記する。要するに、図9の(A)、図10の(A)のような操作のことを、初回操作と表記し、図9の(C)、図10の(E)のような操作のことを、最終操作と表記する。また、図9の(A)〜(C)、図10の(A)〜(E)のような操作シーケンスのことを、特殊操作シーケンスと表記する。
図15に戻って、情報処理装置20の構成及び動作を説明する。
図15に示してあるように、情報処理装置20は、RAM16上に、システム用補正情報31、幾つか(図15では、1つ)のアプリ別補正情報32、操作履歴テーブル35及び解析結果テーブル36が記憶されている状態で動作する。また、情報処理装置20のCPU14は、操作判別処理及び補正情報更新処理を行う。
図16〜図19に、夫々、操作履歴テーブル35、解析結果テーブル36、システム用補正情報31、アプリ別補正情報32の構成(データ構造)を示す。
図16に示してあるように、操作履歴テーブル35は、情報処理装置10の操作履歴テーブル33(図6)に、前間隔フィールド及び後間隔フィールドを追加した構成を有している。
この操作履歴テーブル35の、前間隔フィールド及び後間隔フィールド以外の各フィールドは、操作履歴テーブル33の同名のフィールドと同じ情報が設定されるフィールドである。
前間隔フィールド、後間隔フィールドは、夫々、“自レコードの操作時刻−前レコードの操作時刻”(以下、前間隔と表記する)、“次レコードの操作時刻−自レコードの操作時刻”(以下、後間隔と表記する)が設定されるフィールドである。ただし、特殊操作シーケンスの構成要素である可能性がある操作に関するレコードの前間隔/後間隔フィールドだけに、前間隔/後間隔は設定される。前間隔/後間隔フィールドへの前間隔/後間隔の設定手順、前間隔/後間隔フィールドに設定された前間隔/後間隔の用途については後述することにする。
図17に示してあるように、解析結果テーブル36は、解析結果テーブル34(図4)に、アプリ名フィールドを追加した構成を有するテーブルである。
この解析結果テーブル36のidフィールド、補正対象フィールド、補正値フィールドは、夫々、解析結果テーブル34のidフィールド、補正対象フィールド、補正値フィールドに設定されるものと同じ情報が設定されるフィールドである。解析結果テーブル36のアプリ名フィールドは、補正値フィールドに設定されている補正値の算出に使用された操作履歴テーブル35のレコード上の操作対象アプリ名(通知先フィールドに設定されているアプリ名)が設定されるフィールドである。
以下、この解析結果テーブル36上の、“タップ座標”、“DT閾値”、“LT閾値”が補正対象フィールドに設定されているレコードのことも、夫々、座標補正用レコード、DT閾値補正用レコード、LT閾値補正用レコードと表記する。
図18に示してあるように、システム用補正情報31は、補正情報30(図3)と同構成の情報である。
このシステム用補正情報31は、補正情報30と同様に、情報処理装置20の起動時にROM15からRAM16へロードされ、情報処理装置20の終了時等にROM15に書き戻される情報である。また、システム用補正情報31は、補正情報30の更新手順と同様の手順で更新される情報ともなっている。
ただし、本実施例に係る補正情報更新処理(以下、第2補正情報更新処理とも表記する)は、特殊操作シーケンスの要素シーケンス(図10の(A)〜(C)の3操作等)に基づき、補正値を算出することがない処理(詳細は後述)となっている。また、第2補正情報更新処理は、特殊操作シーケンスの内容に基づき算出したタップ座標/LT閾値/DT閾値用の補正値の平均値をさらに1/2した値を、システム用補正情報31中の各補正値に加算する処理ともなっている。従って、システム用補正情報31の各補正値の値自体は、ユーザによる操作履歴が同じであっても、補正情報30中の各補正値の値とは異なる。
図19に示してあるように、アプリ別補正情報32は、システム用補正情報31(図18)と同構成の情報である。このアプリ別補正情報32は、或るアプリの初回実行時に、その時点におけるシステム用補正情報31のコピーが、そのアプリ用のものとしてRAM16上に用意される情報である。また、各アプリ用のアプリ別補正情報32は、更新に用いられる解析結果テーブル36のレコードが、各アプリのアプリ名が設定されているレコードだけであることを除けば、システム用補正情報31と同手順/アルゴリズムで更新される情報となっている。尚、CPU14(OS22)は、或るアプリの終了時に、そのア
プリ用の、RAM16上のアプリ別補正情報32をROM15に保存する。
次に、本実施例に係る操作判別処理の内容を説明する。
図20に、本実施例に係る操作判別処理(以下、第2操作判別処理とも表記する)の流れ図を示す。
この第2操作判別処理のステップS601、S602、S604〜S611の処理は、夫々、第1実施例に係る操作判別処理(図5;以下、第1操作判別処理とも表記する)のステップS101、S102、S104〜S111の処理と同じものである。そのため、以下では、ステップS603、S612、ステップS613の処理の内容を中心に、この第2操作判別処理の内容を説明する。
尚、以下の説明において、システム用座標補正値、システム用LT補正値、システム用DT補正値とは、夫々、システム用補正情報31(図18)中の座標補正値、LT補正値、DT補正値のことである。操作対象アプリ用補正情報とは、操作対象アプリ用のアプリ別補正情報32(図19)のことである。操作対象アプリ用座標補正値、操作対象アプリ用LT補正値、操作対象アプリ用DT補正値とは、夫々、操作対象アプリ用補正情報中の座標補正値、LT補正値、DT補正値のことである。
図20に示してあるように、第2操作判別処理を実行しているCPU14(OS22)は、タップ操作がなされた場合(ステップS601;タップ)には、タップオブジェクト特定処理(ステップS603)を行う。
このタップオブジェクト特定処理は、図21に示した手順の処理である。
すなわち、タップオブジェクト特定処理を開始したCPU14(OS22)は、まず、検出座標にRAM16上のシステム用座標補正値(システム用補正情報31中の座標補正値)を加算することにより暫定座標を算出する(ステップS701)。
次いで、CPU14は、算出した暫定座標と、実行中の各アプリにより表示されている各オブジェクトの形状等に関する情報とに基づき、今回のタップ操作の操作対象となっているアプリ(以下、操作対象アプリと表記する)を特定する(ステップS702)。
操作対象アプリの特定を終えたCPU14は、操作対象アプリ用補正情報(操作対象アプリ用のアプリ別補正情報32)がRAM16上に存在しているか否かを判断する(ステップS703)。そして、CPU14は、操作対象アプリ用補正情報がRAM16上に存在していた場合(ステップS703;YES)には、ステップS707以降の処理を開始する。
一方、操作対象アプリ用補正情報がRAM16上に存在していなかった場合(ステップS703;NO)、CPU14は、操作対象アプリ用補正情報がROM15上に存在しているか否かを判断する(ステップS704)。操作対象アプリ用補正情報がROM15上に存在していた場合(ステップS704;YES)、CPU14は、ステップS705にて、その操作対象アプリ用補正情報をRAM16上に読み出してから、ステップS707以降の処理を開始する。
また、CPU14は、操作対象アプリ用補正情報がROM15上に存在していなかった場合(ステップS704;NO)には、RAM16上のシステム用補正情報31のコピーを操作対象アプリ用補正情報32としてRAM16上に記憶する(ステップS706)。
そして、CPU14は、ステップS707以降の処理を開始する。
ステップS707にて、CPU14は、暫定座標に操作対象アプリ用座標補正値を加算することによって、タップ座標を算出する。また、CPU14は、LT基準閾値に、システム用LT補正値と操作対象アプリ用LT補正値とを加算することによって、LT閾値を算出する。さらに、CPU14は、DT基準閾値に、システム用DT補正値と操作対象アプリ用DT補正値とを加算することによって、DT閾値を算出する。
尚、CPU14は、算出したタップ座標が操作対象アプリ以外のアプリにより表示されているオブジェクト上の点の座標であった場合には、操作対象アプリにより表示されているオブジェクト上の点の座標となるように、タップ座標を変更する。具体的には、CPU14は、“暫定座標+k・操作対象アプリ用座標補正値”が、操作対象アプリにより表示されているオブジェクト上の点の座標となるkの最大値kmaxを求め、タップ座標を、“
暫定座標+kmax・操作対象アプリ用座標補正値”に変更する。
ステップS707の処理を終えたCPU14は、算出したタップ座標に基づき、タップオブジェクトを特定する(ステップS708)。尚、このステップS708の処理は、ステップS103の処理と同様に、タップオブジェクトを特定しない場合がある処理である。
そして、ステップS708の処理を終えたCPU14は、このタップオブジェクト特定処理(図21の処理)を終了する。
要するに、このタップオブジェクト特定処理は、ステップS103の処理と同様に、タップ座標を算出し、算出したタップ座標に基づきタップオブジェクトを特定する処理である。ただし、タップオブジェクト特定処理では、システム用座標情報31とアプリ別補正情報32とを利用してタップ座標が算出される。また、タップオブジェクト特定処理では、タップ操作の種類を判定するためのLT閾値及びDT閾値が、システム用座標情報31とアプリ別補正情報32とを利用して算出される。
図20に戻って、第2操作判別処理の説明を続ける。
タップオブジェクト特定処理後、或るイベント(シングルタップイベント等)の発生を操作対象アプリに通知したCPU14(OS22)は、操作履歴テーブル35に、ユーザが行った操作の内容を示すレコードを追加する(ステップS612)。このステップS612の処理時に操作履歴テーブル35に追加されるレコードは、前間隔及び後間隔フィールドにNULLが設定されていることを除けば、ステップS112(図5)の処理時に操作履歴テーブル33に追加されるレコードと同じものである。
その後、CPU14は、間隔設定処理(ステップS613)を行う。
図22に、間隔設定処理の流れ図を示す。この間隔設定処理は、現レコード及び前レコードが、特殊操作シーケンスの構成要素である可能性がある操作に関するレコードである場合に限り、前レコードの後間隔フィールド、現レコードの前間隔フィールドに、それぞれ、前間隔、後間隔を設定する処理である。尚、現レコードとは、今回、操作履歴テーブル35に追加されたレコードのことであり、前レコードとは、前回、操作履歴テーブル35に追加されたレコードのことである。
図22に示してあるように、間隔設定処理を開始したCPU14(OS22)は、まず、現レコードの操作時刻から前レコードの操作時刻を減じた値Δtを算出する(ステップ
S801)。
次いで、CPU14は、現レコードの操作種類と前レコードの操作種類とから、ステップS803の処理で使用する間隔閾値を選択する(ステップS802)。
図23に、このステップS802の処理で選択される間隔閾値と操作種類の組み合わせとの対応関係を示す。この図23から明らかなように、CPU14は、前レコードの操作種類がS(シングルタップ)、D(ダブルタップ)又はL(ロングタップ)であり、現レコードの操作種類がC(キャンセル)であった場合には、間隔閾値として2000ms(2秒)を選択する。
CPU14は、前レコードの操作種類がCであり、現レコードの操作種類がS、L又はDであった場合には、間隔閾値として3000msを選択する。また、CPU14は、前レコードの操作種類、現レコードの操作種類が共にSであった場合には、間隔閾値として1000msを選択し、前、現レコードの操作種類の組み合わせが他の組み合わせであった場合には、間隔閾値として0msを選択する。
尚、2000ms、3000ms、1000msという間隔閾値は、夫々、第1実施例における第1既定時間、第2既定時間、第3既定時間に相当する情報である。
ステップS802(図22)の処理を終えたCPU14は、“Δt≦間隔閾値”が成立しているか否かを判断する(ステップS803)。“Δt≦間隔閾値”が成立していた場合(ステップS803;YES)、CPU14は、Δtを、前レコードの後間隔フィールドと現レコードの前間隔フィールドとに設定する(ステップS804)。そして、CPU14は、この間隔設定処理を終了する。
一方、“Δt≦間隔閾値”が成立していなかった場合(ステップS803;NO)、CPU14は、ステップS804の処理を行うことなく、間隔設定処理を終了する。
要するに、上記した、第1実施例に係る3種の補正情報生成処理の内容から明らかなように、特殊操作シーケンスの構成要素である可能性がある操作は、以下の操作である。
(1)C操作の完了後、3秒以内に行われているT(S、L又はD)操作
(2)その完了後、3秒以内にT操作が行われているC操作
(3)T操作の完了後、2秒以内になされたC操作
(4)その完了後、2秒以内にC操作が行われているT操作
(5)S操作の完了後、1秒以内に行われたS操作
(6)その完了後、1秒以内にS操作が行われているS操作
間隔設定処理のステップS802では、現レコードと前レコードの操作種別の組み合わせから、(1)、(3)又は(5)の説明文中の秒数(3、2、1)が、間隔閾値として選択されている。また、“Δt≦間隔閾値?”という判断(ステップS803)では、現レコードと前レコードの操作種別の組み合わせに応じて、“Δt≦3?”、“Δt≦2?”、“Δt≦1?”のいずれかが行われている。そして、現レコードの操作が、特殊操作シーケンスの構成要素である可能性がある場合、前レコードの操作も、特殊操作シーケンスの構成要素である可能性がある((1)と(2)、(3)と(4)、(5)と(6)参照)。そのため、Δtを前レコードの後間隔フィールドと現レコードの前間隔フィールドとに同時に設定している(ステップS804)のである。
以下、第2補正情報更新処理(CPU14(OS22)が実行する補正情報更新処理)
の内容を説明する。
図24に、第2補正情報更新処理の流れ図を示す。
まず、テーブル変換処理(ステップS901〜S904の処理)の内容を説明する。
尚、以下の説明において、“前間隔が設定されている”、“後間隔が設定されている”とは、夫々、“前間隔フィールドの値がNULLではない”、“後間隔フィールドの値がNULLではない”ということである。X(=S、CS等)レコードとは、操作種類がXとなっている操作履歴テーブル35上のレコードのことである。また、Tとは、S、L又はDのことである。従って、CTとは、CS、CL又はCDのことである。このCTは、CTという文字列であっても、CTを示す情報であっても良い。
テーブル変換処理は、操作履歴テーブル35を、『特殊操作シーケンスの初回操作と最終操作とに関する情報を、タップ操作のやり直し回数によらず、連続した2レコードの検索で得られるテーブル』に変換(加工)する処理である。
図24に示してあるように、テーブル変換処理を開始したCPU14は、まず、操作履歴テーブル35上の、前レコードがCレコードであり、前間隔が設定されている各Tレコードの操作種類をCTに変更する(ステップS901)。次いで、CPU14は、操作履歴テーブル35上の、次レコードがCレコードであり、後間隔が設定されている各Yレコードの操作種類Y(=S、D、L、CS、CDor CL)を、YCに変更する(ステップ
S902)。尚、上記した間隔設定処理(図22)は、主として、これらのステップの処理時に、2レコードの操作時刻差を算出しなくても良いようにするために行っているものである。
その後、CPU14は、操作履歴テーブル33上の各Cレコードを削除する(ステップS903)。また、CPU14は、操作履歴テーブル33上の各CTCレコードも削除する(ステップS903)。さらに、CPU14は、操作履歴テーブル33上の各CS→SCレコードも削除する(ステップS903)。ここで、CS→SCレコードとは、CSレコード、SCレコードという順(CSレコードが、SCレコードの前レコードとなっている順;以下、同様)に並んだ2レコードのことである。
以下、図9に示した内容の特殊操作シーケンスをユーザが行っていた場合と、図10に示した内容の特殊操作シーケンスをユーザが行っていた場合とを例に、テーブル変換処理(ステップS901〜S904の処理)の内容を具体的に説明する。
操作履歴テーブル35に1個もレコードが記憶されていない状態で、図9に示した内容の特殊操作シーケンスをユーザが行った場合、操作履歴テーブル35に、図9の(A)の操作を示すSレコードが追加される。その後、操作履歴テーブル35に、図9の(B)の操作を示すCレコード、図9の(C)の操作を示すSレコードが順次追加される。また、レコードの追加毎に間隔設定処理が行われるため、操作履歴テーブル35の内容は、図25Aに示したものとなる。
また、図10に示した内容の特殊操作シーケンスをユーザが行った場合には、操作履歴テーブル35に、図10の(A)の操作を示すSレコード、図10の(B)の操作を示すCレコード、図10の(C)の操作を示すSレコードが順次追加される。さらに、操作履歴テーブル35に、図10の(D)の操作を示すCレコードと図10の(E)の操作を示すSレコードも追加される。そして、レコードの追加毎に間隔設定処理が行われるため、特殊操作シーケンス開始前の操作履歴テーブル35に1個のレコードが記憶されていた場合、操作履歴テーブル35の内容は、図16に示したものとなる。
そして、テーブル変換処理の開始時における操作履歴テーブル35の内容が、図25Aに示したものであった場合には、ステップS901及びS902の処理により、操作履歴テーブル35の内容が図25Bに示したものに変更される。
また、図16に示した内容の操作履歴テーブル35に対してテーブル変換処理のステップS901及びS902の処理が行われた場合、操作履歴テーブル35の内容が図26Aに示したものに変更されることになる。
図25B、図26Aから明らかなように、ステップS901及びS902の処理により、操作履歴テーブル35は、操作種類だけから、各タップ操作が特殊操作シーケンスの構成要素である可能性がある操作であるか否かを判断できるものとなる。従って、操作履歴テーブル35上の各Cレコードを削除しても、特殊操作シーケンスの内容を把握できる。
また、CTC(CSC、CLC、CDC;図26Aでは、CSC)レコードは、その直前及び直後にC操作が行われているタップ操作、つまり、初回操作でも最終操作でもないタップ操作に関するレコードである。従って、操作履歴テーブル35上の各CSCレコードを削除しても、特殊操作シーケンスの初回操作及び最終操作に関するレコードは、操作履歴テーブル35上に残る。
そして、操作履歴テーブル35上の各CTCレコードと各Cレコードとを削除すれば、図25C、図26Bに示したように、特殊操作シーケンスの初回操作と最終操作とに関する2レコードが並んだ状態を形成できる。尚、図25C、図26Bに示してある操作履歴テーブル35は、夫々、図25B、図26Aに示してある操作履歴テーブル35から、CTCレコード及びCレコードを除去したものである。
そのため、上記内容の処理をステップS901〜S903にて行っているのである。
ただし、D操作として認定されなかった2シングルタップ操作(以下、SS操作と表記する)の内容は、2レコードとして操作履歴テーブル33に記録される。そして、ステップS901及びS902の処理により、初回操作ではないSS操作に関する2レコードは、CS→SCレコードとなる。そのため、CS→SCレコードを削除することにより、SS操作が関連する特殊操作シーケンスについても、初回のSS操作の内容を表すレコードと最終操作(D操作)に関するレコードが並んだ状態を形成できるようにしているのである。
尚、初回のSS操作の内容を表すレコードとは、“次レコードが、最終操作(D操作)に関するCDレコードとなっており、前間隔が設定されているSCレコード”のことである。
具体的には、SS操作時には操作履歴テーブル33に2つのSレコードが追加される。そして、間隔設定処理により、2番目のS操作に関するSレコードの前間隔フィールドに、前間隔(自レコードの操作時刻−前レコードの操作時刻)、すなわち、SS操作のタップ間隔が設定される。そして、補正情報更新処理が開始されると、ステップS902の処理により、当該Sレコードの操作種類がSCに変更されるが、SS操作の2番目のS操作ではないS操作に関するSCレコードには、前間隔が設定されていない(図23、図26A等参照)。従って、ステップS902(図24)の処理完了後に操作履歴テーブル33上に存在している“前間隔が設定されているSCレコード”は、それに設定されている前間隔と一致するタップ間隔のSS操作が行われたことを示すレコードであることになる。そして、CS→SCレコードが削除されると、初回のSS操作に関するSCレコードしか
操作履歴テーブル33上に残らない。従って、テーブル変換処理後に操作履歴テーブル33上に存在する“次レコードがCDレコードとなっており、前間隔が設定されているSCレコード”は、“初回のSS操作の内容を表すレコード”となっていることになる。
テーブル変換処理(図24)を完了したCPU14(OS22)は、座標補正情報生成処理(ステップS905)と、LT閾値補正情報生成処理(ステップS906)と、DT閾値補正情報生成処理(ステップS907)とを、行う。
以下、各情報生成処理の内容を説明する。尚、説明の便宜上、以下では、本実施例に係る座標補正情報生成処理、LT閾値補正情報生成処理、DT閾値補正情報生成処理のことを、夫々、第2座標補正情報生成処理、第2LT閾値補正情報生成処理、第2DT閾値補正情報生成処理と表記する。また、上記した第1実施例に係る座標補正情報生成処理、LT閾値補正情報生成処理、DT閾値補正情報生成処理のことを、夫々、第1座標補正情報生成処理、第1LT閾値補正情報生成処理、第1DT閾値補正情報生成処理と表記する。
図27に、第2座標補正情報生成処理の流れ図を示す。
この図27に示してあるように、第2座標補正情報生成処理を開始したCPU14は、まず、操作履歴テーブル35から、最初のTC→CTレコード(SC→CSレコード、LC→CLレコード又はDC→CDレコード)を検索する(ステップS1001)。このステップS1001で検索されるTC→CTレコードは、TCレコード、CTレコードの順に並んだ操作履歴テーブル35上の2レコードである。
すなわち、操作履歴テーブル35は、間隔設定処理及びテーブル変換処理により、図25Cや図26Bに示した内容のテーブルに変換/加工されている。そのため、TC→CTレコードの検索により、タップ先が誤認定されたために行われた特殊操作シーケンスの初回操作と最終操作とに関する2レコードを、当該特殊操作シーケンスのやり直し回数にとらず操作履歴テーブル35から検索することができる。
TC→CTレコードが検索できた場合(ステップS1002;YES)、CPU14は、当該TC→CTレコード中のTCレコードの座標及びCTレコードの座標を取得する(ステップS1003)。そして、CPU14は、TCレコードの座標からCTレコードの座標を減じた座標差と、当該2座標が示している点間の距離である補正距離とを算出する(ステップS1003)。CPU14は、このステップS1003にて、TCレコードの通知先アプリ名を取得し注目アプリ名として記憶する処理も行う。(ステップS1003)。尚、TCレコードの通知先アプリ名とCTレコードのアプリ名は一致している。従って、CTレコードからアプリ名を取得することも出来る。
ステップS1003の処理を終えたCPU14は、算出した補正距離と、補正距離上限値(図27では、上限値)とを比較する(ステップS1004)。補正距離が補正距離上限値以下であった場合(ステップS1004;YES)、CPU14は、ステップS1005にて、各フィールドに以下の情報を設定したレコードを解析結果テーブル36に追加する。
〔idフィールド〕
レコード追加前の解析結果テーブル36上のレコード数
〔補正対象フィールド〕
“タップ座標”
〔アプリ名フィールド〕
注目アプリ名
〔補正値フィールド〕
算出した座標差
要するに、CPU14は、算出した座標差を補正値として設定し、注目アプリ名を、アプリ名として設定した座標補正用レコードを解析結果テーブル36に追加する(ステップS1005)。そして、CPU14は、ステップS1001に戻って、再び、TC→CTレコードを操作履歴テーブル33から検索する。
一方、補正距離が補正距離上限値よりも大きかった場合(ステップS1004;NO)、CPU14は、ステップS1005の処理を行うことなく、ステップS1001に戻る。
CPU14は、未処理のTC→CTレコードがなくなるまで、同様の処理を繰り返す。そして、CPU14は、未処理のTC→CTレコードがなくなったとき(ステップS1002;NO)に、この座標補正情報生成処理を終了する。
以上の説明から明らかなように、第2座標補正情報生成処理は、第1座標補正情報生成処理(図8)と同手順で補正値(座標差)を算出する処理である。ただし、図10に示した内容の特殊操作シーケンスが行われていた場合、第2座標補正情報生成処理のステップS1001では、図10の(A)、(E)に示してある2操作の内容を示すTC→CT(SC→CS)レコードが検索される。また、その結果として、“ポイント54の座標−ポイント52の座差”が、タップ座標用の補正値として解析結果テーブル36に記録される。従って、本情報処理装置20によれば、図10の特殊操作シーケンスが行われていた場合、“ポイント54の座標−ポイント52の座標”分、タップ座標を補正できることになる。
一方、第1実施例の情報処理装置10は、既に説明したように、図10に示した内容の特殊操作シーケンスが行われていた場合、0.5×(ポイント54の座標−ポイント52の座標)しかタップ座標を補正できない装置となっている。従って、本実施例に係る情報処理装置20によれば、情報処理装置10よりも、良好にタップ座標(タップ座標補正値)を補正できる。
次に、第2LT閾値補正情報生成処理(図24;ステップS906)の内容を説明する。
図28に、第2LT閾値補正情報生成処理の流れ図を示す。
図28に示してあるように、第2LT閾値補正情報生成処理を開始したCPU14は、まず、操作履歴テーブル33から、最初のSC→CLレコードを検索する(ステップS1101)。このステップS1101で検索されるSC→CLレコードは、SCレコード、CLレコードという順に並んだ操作履歴テーブル35上の2レコードである。
SC→CLレコードが検索できた場合(ステップS1102;YES)、CPU14は、当該SC→CLレコード中のSCレコードに設定されている間隔、通知先アプリ名を、夫々、Td、注目アプリ名として記憶する(ステップS1103)。
次いで、CPU14は、“Td≧LT閾値下限値”が成立するか否かを判断する(ステップS1104)。“Td≧LT閾値下限値”が成立しない場合(ステップS1104;NO)、CPU14は、ステップ1101に戻って、操作履歴テーブル35から次のSC→CLレコードを検索する。
一方、“Td≧LT閾値下限値”が成立する場合(ステップS1104;YES)、CPU14は、“Td−注目アプリ用LT閾値”を補正値として設定したLT閾値補正用レコードを解析結果テーブル36に追加する(ステップS1105)。ここで、注目アプリ用LT閾値とは、注目アプリ名で識別される注目アプリに対して使用されるLT閾値のことである。すなわち、注目アプリ用LT閾値とは、“LT基準閾値+システム用LT補正値+注目アプリ用のアプリ別補正値32中のLT補正値”のことである。
尚、ステップS1105にて解析結果テーブル36に追加されるLT閾値補正用レコードは、アプリ名フィールドに注目アプリ名を設定したものである。また、“Td−LT閾値”ではなく“Td−注目アプリ用LT閾値”を補正値としているのは、実行中のアプリが何であるかによりLT閾値が変わる(図21)ため、ステップS1105の処理時のLT閾値を用いると適正な補正が行えない場合があるからである。
ステップS1105の処理を終えたCPU14は、ステップS1101に戻って、操作履歴テーブル33から次のSC→CLレコードを検索する。
CPU14は、未処理のSC→CLレコードがなくなるまで、同様の処理を繰り返す。そして、CPU14は、未処理のSC→CLレコードがなくなった場合(ステップS1102;NO)には、操作履歴テーブル33から、最初のLC→CSレコードを検索する(ステップS1111)。このステップS1111で検索されるLC→CSレコードは、LCレコード、CSレコードの順に並んだ操作履歴テーブル35上の2レコードである。
LC→CSレコードが検索できた場合(ステップS1112;YES)、CPU14は、当該LC→CSレコード中のLCレコードの間隔、通知先アプリ名を、夫々、Td、注目アプリ名として記憶する(ステップS1113)。そして、CPU14は、“Td≦LT閾値上限値”が成立するか否かを判断する(ステップS1114)。
CPU14は、“Td≦LT閾値上限値”が成立しない場合(ステップS1114;NO)、ステップS1111に戻って、次のLC→CSレコードを操作履歴テーブル33から検索する。
一方、“Td≦LT閾値上限値”が成立する場合(ステップS1114;YES)、CPU14は、“Td−注目アプリ用LT閾値”を補正値フィールドに設定したLT閾値補正用レコードを解析結果テーブル36に追加する(ステップS1115)。そして、CPU14は、ステップS1111に戻って、次のLC→CSレコードを操作履歴テーブル33から検索する。
CPU14は、未処理のLC→CSレコードがなくなるまで、同様の処理を繰り返す。そして、CPU14は、未処理のLC→CSレコードがなくなったとき(ステップS1112;NO)に、この第2LT閾値補正情報生成処理を終了する。
この第2LT閾値補正情報生成処理もは、第1座標補正情報生成処理と同様に、特殊操作シーケンスの初回操作に関するレコード上に情報に基づき、補正値を算出する。そして、情報処理装置10が実行する第1LT閾値補正情報生成処理は、特殊操作シーケンスの初回操作ではない操作に関するレコード上に情報に基づき、補正値を算出する場合がある装置である。従って、本実施例に係る情報処理装置20は、情報処理装置10よりも、良好にLT閾値を補正できる装置となっていると言うことが出来る。
次に、第2DT閾値補正情報生成処理の内容を説明する。
図29に、第2DT閾値補正情報生成処理の流れ図を示す。尚、この第2LT閾値補正情報生成処理も、第1DT閾値補正情報生成処理と、補正値の算出手順自体は同じものである。
図29に示してあるように、この第2DT閾値補正情報生成処理を開始したCPU14(OS22)は、まず、操作履歴テーブル33から、最初のSC→CDレコードを検索する(ステップS1201)。ここで、SC→CDレコードとは、前間隔が設定されているSCレコードとCDレコードとがこの順に並んだ操作履歴テーブル35上の2レコードのことである。尚、“前間隔が設定されている”という条件を付けてあるのは、既に説明したように、当該条件を付けておけば、“SS操作の内容を表すレコード”を検索できるからである。
SC→CDレコードが検索できた場合(ステップS1202;YES)、CPU14は、SC→CDレコードの要素として検索されたSCレコードの前間隔をTsとして記憶する(ステップS1203)。また、CPU14は、SCレコードの通知先アプリ名を注目アプリ名として記憶する(ステップS1203)。
次いで、CPU14は、“Ts≦DT閾値上限値”が成立するか否かを判断する(ステップS1204)。
“Ts≦DT閾値下限値”が成立する場合(ステップS1204;YES)、CPU14は、“Ts−注目アプリ用DT閾値”を補正値として設定し、注目アプリ名をアプリ名として設定したDT閾値補正用レコードを解析結果テーブル36を追加する(ステップS1205)。
そして、ステップS1205の処理を終えたCPU14は、ステップS1201に戻って、次のSC→CDレコードを操作履歴テーブル33から検索する。
一方、“Ts≦DT閾値下限値”が成立しない場合(ステップS1204;NO)、CPU14は、ステップS1205の処理を行うことなく、ステップS1201に戻る。
CPU14は、未処理のSC→CDレコードがなくなるまで、同様の処理を繰り返す。そして、CPU14は、未処理のSC→CDレコードがなくなった場合(ステップS1202;NO)には、操作履歴テーブル33から、DC→CSレコードを検索する(ステップS1211)。
DC→CSレコードは、DCレコードと、後間隔が設定されているCSレコードとが、この順に並んだ操作履歴テーブル35上の2レコードである。尚、“後間隔が設定されている”という条件を付けてあるのは、SS操作の1番目の操作に関するCSレコードを検索するためである。具体的には、Sレコードに後間隔が設定されるのは、次レコードがSレコード又はCレコードである場合(図23参照)である。そして、CSレコードは、次レコードがCレコードではないレコードである(図24参照)。従って、後間隔が設定されているCSレコードを検索すれば、次レコードがSレコードであるCSレコード、つままり、SS操作の1番目の操作に関するCSレコードを検索できることになる。
DC→CSレコードが検索できた場合(ステップS1212;YES)、CPU14は、DC→CSレコードの要素として検索されたDCレコードの通知先アプリ名を注目アプリ名として記憶する(ステップS1213)。
その後、CPU14は、“Da+DT閾値≦DT閾値上限値”が成立しているか否かを判断する(ステップS1214)。そして、CPU14は、“Da+DT閾値≦DT閾値
上限値”が成立しない場合(ステップS1214;NO)には、ステップS1211に戻る。
CPU14は、“Da+DT閾値≦DT閾値上限値”が成立しない場合(ステップS1213;NO)には、Daを補正値として設定し、注目アプリ名をアプリ名として設定したDT閾値補正用レコードを操作履歴テーブル33に追加する(ステップS1214)。そして、ステップS1214の処理を終えたCPU14は、ステップS1211に戻る。
CPU14は、未処理のDC→CSレコードがなくなるまで、同様の処理を繰り返す。そして、CPU14は、未処理のDC→CSレコードがなくなったとき(ステップS1202;NO)に、このDT閾値補正情報生成処理を終了する。
図24に戻って、第2補正情報更新処理の残りのステップを説明する。
3種の補正情報生成処理(ステップS905〜S907)を終えたCPU14(OS22)は、補正対象識別子別に、解析結果テーブル36上の補正値の平均値を算出する(ステップS908)。すなわち、CPU14は、座標補正用レコードの補正値の平均値(x方向の座標差の平均値及びy方向の座標差の平均値)と、LT閾値補正用レコードの補正値の平均値と、DT閾値補正用レコードの補正値の平均値とを、算出する。
そして、CPU14は、座標補正用レコードの補正値から算出した平均値の1/2をシステム用座標補正値(システム用補正情報31(図18)中の座標補正値)に加算する(ステップS908)。また、CPU14は、LT閾値補正用レコードの補正値から算出した平均値の1/2をシステム用LT補正値に加算し、DT閾値補正用レコードの補正値から算出した平均値の1/2をシステム用DT補正値に加算する(ステップS908)。
さらに、CPU14は、ステップS908にて、更新後のシステム用座標補正値が、予め設定されている座標補正範囲(本実施例では、円状の範囲)内の値であるか否かを判断する。そして、CPU14は、座標補正範囲外の値となっていた場合には、システム用座標補正値(x方向、y方向の補正値)を、(0,0)方向へシフトさせることにより、座標補正範囲の境界線上の値に変更する。
ステップS908の処理を終えたCPU14は、補正対象識別子及びアプリ名別(補正対象識別子とアプリ名との組み合わせ別)に、解析結果テーブル36上の補正値の平均値を算出する(ステップS909)。そして、CPU14は、算出した各平均値の1/2を、RAM16上の(RAM16上にない場合にはROM15上の)、対応するアプリ用補正値に加算する(ステップS909)。尚、対応するアプリ用補正値とは、対応するアプリ用のアプリ別補正情報32中の座標補正値、LT補正値又はDT補正値のことである。
さらに、CPU14は、ステップS909にて、更新後の各アプリ用座標補正値が、上記した座標補正範囲内の値であるか否かを判断する。そして、CPU14は、座標補正範囲外の値となっていた各アプリ用座標補正値については、アプリ用座標補正値を、(0,0)方向へシフトさせることにより、座標補正範囲の境界線上の値に変更する。
ステップS909の処理を終えたCPU14は、解析結果テーブル36及び操作履歴テーブル35をクリアする(ステップS910)。そして、CPU14は、この補正情報更新処理を終了して、操作判別処理を実行しながら、操作履歴テーブル35に所定数以上のレコードが追加されること等を監視している状態となる。
以上、詳細に説明したように、第1、第2実施例に係る情報処理装置10、20(OS21、22)は、ユーザの操作履歴を記録し、記録した情報から“タップ操作→短時間内
のキャンセル操作→短時間内のタップ操作”という操作シーケンスを特定し、操作シーケンスの特定結果に基づき、タップ座標の補正量を既定する座標補正値、LT閾値及びDT閾値を、よりユーザに適した値に更新する機能を有している。
従って、各実施例に係る情報処理装置10、20のユーザは、ユーザが設定画面を用いた、座標補正値等のタッチパネルパラメータの設定作業を行わなくても良いことになる。
また、第2実施例に係る情報処理装置20は、初回操作から最終操作までの特殊操作シーケンスを特定し、その特定結果に基づき、座標補正値等を、よりユーザに適した値に更新する。そして、初回操作が、ユーザの通常のタップ操作なのであるから、情報処理装置20は、初回操作を含まない3操作から座標補正値等を更新する場合がある情報処理装置10よりも、座標補正値等を良好に補正できる装置となっていると言うことが出来る。
さらに、情報処理装置20(OS22)は、各タッチパネルパラメータを、操作対象アプリ用補正値とシステム用補正値とを用いて補正する(図21参照)。従って、情報処理装置20は、特定のアプリ(例えば、ゲームアプリ)の実行中は、連続的に早くタップしてもダブルタップされたと判定しないが、他のアプリの実行中は、通常のタップ間隔の操作でダブルタップされたと判定する状態で動作させることが出来る。また、情報処理装置20を用いておけば、図30に模式的に示したように、2種のアプリβ、γによる画面がタッチパネル11上に表示されている場合に、各アプリの境界近傍の部分をタップしても誤認定が行われないようにすることも出来る。
《変形例》
上記した第1、第2実施例に係る情報処理装置10、20(OS21、22)は、各種の変形を行えるものである。例えば、各情報処理装置10、20(OS21、22)を、タップ座標の補正だけを行うものや、LT(ロングタップ)閾値の補正だけを行うものに変形することが出来る。また、情報処理装置10を、アプリケーションプログラムによって、補正情報更新処理(図7)やステップS112(図5)の処理が行われる装置に変形することも出来る。
情報処理装置20を、各補正値の値が上記した値の2倍になっているシステム用補正情報31及びアプリ別補正情報32を管理し、既にアプリ別補正情報32が用意されているアプリについては、そのアプリ用のアプリ別補正情報32を利用し、まだアプリ別補正情報32が用意されていないアプリについてはシステム用補正情報31を利用する装置に変形することも出来る。
情報処理装置10、20を、各補正対象について、補正する方向(タップ座標については2次元方向、LT閾値、DT閾値については1次元方向)だけを決定し、決定した方向に一定量だけ、補正対象を補正する装置に変形することも出来る。また、情報処理装置10を、解析結果テーブル34上の各補正対象についての補正値の平均値ではなく、各補正対象についての補正値の最大値を、補正情報30中の各補正値に加算する装置に変形することも出来る。当然、情報処理装置20に対して同様の変形を施すことも出来る。
情報処理装置10、20を、“タップ操作⇒所定時間内のキャンセル操作⇒その後のタップ操作”という操作シーケンスを特定し、当該操作シーケンスの内容に基づき、タッチパネルパラメータ(タップ座標補正量等)の補正量を求め、求めた補正量が異常な値ではない場合にタッチパネルパラメータを実際に補正する装置に変形することも出来る。
また、情報処理装置10、20は、戻るボタン13の押下操作が、キャンセル操作として機能する装置であったが、キャンセル操作は、何らかのアイテムの操作でありさえすれ
ば良い。従って、情報処理装置10、20を、戻るボタン13が、タッチスクリーン11上に表示されるボタンである装置に変形することも出来る。また、OS21やOS22を、CD−ROM(compact disc read-only memory)等の可搬型記録媒体に記録して配
布しても良い。さらに、第1既定時間等として上記した値とは異なる値を使っても良いことや、情報処理装置10、20を具体的なハードウェア構成が上記したものとは異なる装置(例えば、タブレットPC)に変形しても良いことなどは、当然のことである。
以上、開示した技術に関し、さらに、以下の付記を開示する。
(付記1)
タッチパネルと、
前記タッチパネルに、現時点における画面の前画面が表示させるためのアイテムと、
操作履歴情報記憶部と、
前記タッチパネルを入出力装置として利用するアプリケーションを実行する制御部と
を含み、
前記制御部は、
前記タッチパネルに対するタップ操作又は前記アイテムの操作が行われたときに、行われた操作の種類と当該操作が行われた時刻とを示す操作履歴情報を前記操作履歴情報記憶部に記憶する操作履歴記憶処理と、
前記操作履歴情報記憶部に記憶された操作履歴情報に基づき、ユーザが行った操作シーケンスの中から、タップ操作である第1操作、前記アイテムの操作である第2操作、タップ操作である第3操作がこの順に行われた、前記第1操作と前記第2操作との間の時間間隔が規定時間以下である操作シーケンスを特定し、当該操作シーケンスの特定結果に基づき、前記タッチパネルに対して行われたタップ操作のタップ座標の補正量を更新するタッチパネルパラメータ更新処理と
を行う
ことを特徴とする情報処理装置。
(付記2)
前記タッチパネルパラメータ更新処理が、
前記操作シーケンスとして、第1操作と第3操作とが同一種類のタップ操作である第1種操作シーケンスと、第1操作と第3操作とが異なる種類のタップ操作である第2種操作シーケンスとを特定し、前記第1種操作シーケンスの特定結果に基づき、前記座標補正値を更新すると共に、前記第2種操作シーケンスの特定結果に基づき、前記タッチパネルに対して行われたタップ操作の種類を判別するための時間閾値を更新する処理である
ことを特徴とする付記1に記載の情報処理装置。
(付記3)
前記制御部は、さらに、
前記タッチパネルのタップ座標をシステム用座標補正値に基づき補正することにより暫定座標を算出し、算出した暫定座標に基づき、実行中のアプリケーションの中からタップ操作が行われたアプリケーションを特定し、特定したアプリケーション用のアプリ別座標補正値と前記システム用座標補正値とに基づき前記タッチパネルのタップ座標を補正することにより補正後座標を算出し、当該補正後座標に基づき前記特定したアプリケーションのいずれのオブジェクトがタップされたかを判定する判定処理を行い、
前記操作履歴記憶処理が、
各タップ操作については、前記判定処理により特定されたアプリケーションの識別情報と前記判定処理により算出された前記補正後座標とを含む操作履歴情報を前記操作履歴情報記憶部に記憶する処理であり、
前記タッチパネルパラメータ処理が、
前記座標補正値として前記システム用座標補正値と1つ以上の前記アプリ別座標補正値とを更新する処理であって、特定した操作シーケンスについての前記第1操作及び前記第3操作に関する前記操作履歴情報を第1アルゴリズムで処理することにより前記システム用座標補正値を更新し、特定した操作シーケンスについての前記第1操作及び前記第3操作に関する前記操作履歴情報を、前記第1操作又は前記第3操作に含まれるアプリケーションの識別情報別に前記第1アルゴリズムで処理することにより、各アプリケーション用の前記アプリ別座標補正値を更新する処理である
ことを特徴とする付記1に記載の情報処理装置。
(付記4)
前記制御部は、さらに、
前記タッチパネルのタップ座標をシステム用座標補正値に基づき補正することにより暫定座標を算出し、算出した暫定座標に基づき、実行中のアプリケーションの中からタップ操作が行われたアプリケーションを特定し、特定したアプリケーション用のアプリ別補正値と前記システム補正値とに基づき前記タッチパネルのタップ座標を補正することにより補正後座標を算出し、算出した補正後座標に基づき前記特定したアプリケーションのいずれのオブジェクトがタップされたかを判定する判定処理であって、前記特定したアプリケーション用のアプリ別時間閾値とシステム用時間閾値とを用いて前記タッチパネルに対して行われたタップ操作の種類を判定する判定処理を行い、
前記操作履歴記憶処理が、
各タップ操作については、タップ時間と前記判定処理により特定されたアプリケーションの識別情報と前記判定処理により算出された前記補正後座標とを含む操作履歴情報とを前記操作履歴情報記憶部に記憶する処理であり、
前記タッチパネルパラメータ処理が、
前記座標補正値として前記システム用座標補正値と1つ以上の前記アプリ別座標補正値とを更新すると共に前記時間閾値として前記システム用時間閾値と1つ以上の前記アプリ別時間閾値とを更新する処理であって、特定した第1種操作シーケンスについての前記第1操作及び前記第3操作に関する前記操作履歴情報を第1アルゴリズムで処理することにより前記システム用座標補正値を更新し、特定した第1種操作シーケンスについての前記第1操作及び前記第3操作に関する前記操作履歴情報を、前記第1操作又は前記第3操作に含まれるアプリケーションの識別情報別に前記第1アルゴリズムで処理することにより、各アプリケーション用の前記アプリ別座標補正値を更新し、特定した第2種操作シーケンスについての前記第1操作及び前記第3操作に関する前記操作履歴情報を第2アルゴリズムで処理することにより前記システム用時間閾値を更新し、特定した第1種操作シーケンスに関する前記第1操作及び前記第3操作についての前記操作履歴情報を、前記第1操作又は前記第3操作に含まれるアプリケーションの識別情報別に前記第2アルゴリズムで処理することにより、各アプリケーション用の前記アプリ別時間閾値を更新する処理である
ことを特徴とする付記2に記載の情報処理装置。
(付記5)
タッチパネルと、
前記タッチパネルに、現時点における画面の前画面を表示させるためのアイテムと、
操作履歴情報記憶部と、
前記タッチパネルを入出力装置として利用するアプリケーションを実行する制御部と
を含み、
前記制御部は、
前記タッチパネルに対するタップ操作又は前記アイテムの操作が行われたときに、行われた操作の種類と当該操作が行われた時刻とを示す操作履歴情報を前記操作履歴情報記憶部に記憶する操作履歴記憶処理と、
前記操作履歴情報記憶部に記憶された操作履歴情報に基づき、ユーザが行った操作シーケンスの中から、タップ操作である第1操作、前記戻りボタンの押下操作である第2操作、第1操作とは種類が異なるタップ操作である第3操作がこの順に行われた、前記第1操作と前記第2操作との間の時間間隔が規定時間以下である操作シーケンスを特定し、当該操作シーケンスの特定結果に基づき、前記タッチパネルに対して行われたタップ操作の種類を判別するための時間閾値を更新するタッチパネルパラメータ更新処理と
を行う
ことを特徴とする情報処理装置。
(付記6)
タッチパネルと、前記タッチパネルに、現時点における画面の前画面を表示させるためのアイテムとを備えた情報処理装置のタッチパネルパラメータの補正方法であって、
プロセッサが、
前記タッチパネルに対するタップ操作又は前記アイテムの操作が行われたときに、行われた操作の種類と当該操作が行われた時刻とを示す操作履歴情報を操作履歴情報記憶部に記憶し、
前記操作履歴情報記憶部に記憶された操作履歴情報に基づき、ユーザが行った操作シーケンスの中から、タップ操作である第1操作、前記アイテムの操作である第2操作、タップ操作である第3操作がこの順に行われた、前記第1操作と前記第2操作との間の時間間隔が第1規定時間以下である操作シーケンスを特定し、
前記操作シーケンスの特定結果に基づき、前記タッチパネルに対して行われたタップ操作のタップ座標の補正量を規定する座標補正値を更新する
ことを特徴とするタッチパネルパラメータの補正方法。
(付記7)
タッチパネルと、前記タッチパネルに、現時点における画面の前画面を表示させるためのボタンと、記憶装置とを備えた情報処理装置に、
前記タッチパネルに対するタップ操作又は前記アイテムの操作が行われたときに、行われた操作の種類と当該操作が行われた時刻とを少なくとも示す操作履歴情報を前記記憶装置に記憶し、
前記記憶装置に記憶された操作履歴情報に基づき、ユーザが行った操作シーケンスの中から、タップ操作である第1操作、前記戻りボタンの押下操作である第2操作、タップ操作である第3操作がこの順に行われた、前記第1操作と前記第2操作との間の時間間隔が第1規定時間以下である操作シーケンスを特定し、
前記操作シーケンスの特定結果に基づき、前記タッチパネルに対して行われたタップ操作のタップ座標の補正量を規定する座標補正値を補正する
処理を行わせることを特徴とするプログラム。
(付記8)
タッチパネルと、前記タッチパネルに、現時点における画面の前画面を表示させるためのアイテムと、記憶装置とを備えた情報処理装置により実行されるプログラムを記録したコンピュータ可読媒体であって、
前記プログラムは、前記情報処理装置に、
前記タッチパネルに対するタップ操作又は前記アイテムの操作が行われたときに、行われた操作の種類と当該操作が行われた時刻とを少なくとも示す操作履歴情報を前記記憶装置に記憶し、
前記記憶装置に記憶された操作履歴情報に基づき、ユーザが行った操作シーケンスの中から、タップ操作である第1操作、前記戻りボタンの押下操作である第2操作、タップ操作である第3操作がこの順に行われた、前記第1操作と前記第2操作との間の時間間隔が規定時間以下である操作シーケンスを特定し、
前記操作シーケンスの特定結果に基づき、前記タッチパネルに対して行われたタップ操作のタップ座標の補正量を規定するタッチパネルパラメータである座標補正値を補正する
処理を行わせる
ことを特徴とするコンピュータ可読媒体。
(付記9)
タッチパネルと、
前記タッチパネルに、表示中の画面の前画面を表示させるためのアイテムと、
操作履歴情報記憶部と、
前記タッチパネルを入出力装置として利用するアプリケーションを実行する制御部と
を含み、
前記制御部は、
前記タッチパネルに対するタップ操作又は前記アイテムの操作がなされる度に、行われた操作の種類と当該操作が行われた時刻とを示す操作履歴情報を前記操作履歴情報記憶部に記憶する操作履歴記憶処理と、
前記操作履歴情報記憶部に記憶された操作履歴情報の中から、或る処理の開始指示としてユーザが行った初回タップ操作に関する操作履歴情報及び当該初回タップ操作では前記処理が開始されなかったために前記ユーザが行った最終タップ操作に関する操作履歴情報を特定し、特定した操作履歴情報に基づき、ユーザが行ったタップ操作のタップ座標の補正量を規定する座標補正値を更新するタッチパネルパラメータ更新処理と
を行う
ことを特徴とする情報処理装置。
(付記10)
タッチパネルと、
前記タッチパネルに、表示中の画面の前画面を表示させるためのアイテムと、
操作履歴情報記憶部と、
前記タッチパネルを入出力装置として利用するアプリケーションを実行する制御部と
を含み、
前記制御部は、
前記タッチパネルに対するタップ操作又は前記アイテムの操作がなされる度に、行われた操作の種類と当該操作が行われた時刻とを示す操作履歴情報を前記操作履歴情報記憶部に記憶する操作履歴記憶処理と、
前記操作履歴情報記憶部に記憶された操作履歴情報の中から、或る処理の開始指示としてユーザが行った初回タップ操作に関する操作履歴情報及び当該初回タップ操作では前記処理が開始されなかったために前記ユーザが行った最終タップ操作に関する操作履歴情報を特定し、特定した操作履歴情報に基づき、ユーザが行ったタップ操作の種類を判別するための時間閾値を更新するタッチパネルパラメータ更新処理と
を行う
ことを特徴とする情報処理装置。
(付記11)
タッチパネルパラメータ更新処理が、
前記第1操作と前記第2操作との間の時間間隔、前記第2操作と前記第3操作との間の時間間隔がそれぞれ前記規定時間、第2既定時間以下である操作シーケンスを特定する処理である
ことを特徴とする付記1から5のいずれかに記載の情報処理装置。
10、20 情報処理装置
11 タッチパネル
12 ボタン部
13 戻るボタン
14 CPU
15 ROM
16 RAM
21、22 OS
30 補正情報
31 システム用補正情報
32 アプリ別補正情報
33、35 操作履歴テーブル
34、36 解析結果テーブル

Claims (6)

  1. タッチパネルと、
    前記タッチパネルに、現時点における画面の前画面が表示させるためのアイテムと、
    操作履歴情報記憶部と、
    前記タッチパネルを入出力装置として利用するアプリケーションを実行する制御部と
    を含み、
    前記制御部は、
    前記タッチパネルに対するタップ操作又は前記アイテムの操作が行われたときに、行われた操作の種類と当該操作が行われた時刻とを示す操作履歴情報を前記操作履歴情報記憶部に記憶する操作履歴記憶処理と、
    前記操作履歴情報記憶部に記憶された操作履歴情報に基づき、ユーザが行った操作シーケンスの中から、タップ操作である第1操作、前記アイテムの操作である第2操作、タップ操作である第3操作がこの順に行われた、前記第1操作と前記第2操作との間の時間間隔が規定時間以下である操作シーケンスを特定し、当該操作シーケンスの特定結果に基づき、前記タッチパネルに対して行われたタップ操作のタップ座標の補正量を更新するタッチパネルパラメータ更新処理と
    を行う
    ことを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記タッチパネルパラメータ更新処理が、
    前記操作シーケンスとして、第1操作と第3操作とが同一種類のタップ操作である第1種操作シーケンスと、第1操作と第3操作とが異なる種類のタップ操作である第2種操作シーケンスとを特定し、前記第1種操作シーケンスの特定結果に基づき、前記座標補正値を更新すると共に、前記第2種操作シーケンスの特定結果に基づき、前記タッチパネルに対して行われたタップ操作の種類を判別するための時間閾値を更新する処理である
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記制御部は、さらに、
    前記タッチパネルのタップ座標をシステム用座標補正値に基づき補正することにより暫定座標を算出し、算出した暫定座標に基づき、実行中のアプリケーションの中からタップ操作が行われたアプリケーションを特定し、特定したアプリケーション用のアプリ別座標補正値と前記システム用座標補正値とに基づき前記タッチパネルのタップ座標を補正することにより補正後座標を算出し、当該補正後座標に基づき前記特定したアプリケーションのいずれのオブジェクトがタップされたかを判定する判定処理を行い、
    前記操作履歴記憶処理が、
    各タップ操作については、前記判定処理により特定されたアプリケーションの識別情報と前記判定処理により算出された前記補正後座標とを含む操作履歴情報を前記操作履歴情報記憶部に記憶する処理であり、
    前記タッチパネルパラメータ処理が、
    前記座標補正値として前記システム用座標補正値と1つ以上の前記アプリ別座標補正値とを更新する処理であって、特定した操作シーケンスについての前記第1操作及び前記第3操作に関する前記操作履歴情報を第1アルゴリズムで処理することにより前記システム用座標補正値を更新し、特定した操作シーケンスについての前記第1操作及び前記第3操作に関する前記操作履歴情報を、前記第1操作又は前記第3操作に含まれるアプリケーションの識別情報別に前記第1アルゴリズムで処理することにより、各アプリケーション用の前記アプリ別座標補正値を更新する処理である
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  4. 前記制御部は、さらに、
    前記タッチパネルのタップ座標をシステム用座標補正値に基づき補正することにより暫定座標を算出し、算出した暫定座標に基づき、実行中のアプリケーションの中からタップ操作が行われたアプリケーションを特定し、特定したアプリケーション用のアプリ別補正値と前記システム補正値とに基づき前記タッチパネルのタップ座標を補正することにより補正後座標を算出し、算出した補正後座標に基づき前記特定したアプリケーションのいずれのオブジェクトがタップされたかを判定する判定処理であって、前記特定したアプリケーション用のアプリ別時間閾値とシステム用時間閾値とを用いて前記タッチパネルに対して行われたタップ操作の種類を判定する判定処理を行い、
    前記操作履歴記憶処理が、
    各タップ操作については、タップ時間と前記判定処理により特定されたアプリケーションの識別情報と前記判定処理により算出された前記補正後座標とを含む操作履歴情報とを前記操作履歴情報記憶部に記憶する処理であり、
    前記タッチパネルパラメータ処理が、
    前記座標補正値として前記システム用座標補正値と1つ以上の前記アプリ別座標補正値とを更新すると共に前記時間閾値として前記システム用時間閾値と1つ以上の前記アプリ別時間閾値とを更新する処理であって、特定した第1種操作シーケンスについての前記第1操作及び前記第3操作に関する前記操作履歴情報を第1アルゴリズムで処理することにより前記システム用座標補正値を更新し、特定した第1種操作シーケンスについての前記第1操作及び前記第3操作に関する前記操作履歴情報を、前記第1操作又は前記第3操作に含まれるアプリケーションの識別情報別に前記第1アルゴリズムで処理することにより、各アプリケーション用の前記アプリ別座標補正値を更新し、特定した第2種操作シーケンスについての前記第1操作及び前記第3操作に関する前記操作履歴情報を第2アルゴリズムで処理することにより前記システム用時間閾値を更新し、特定した第1種操作シーケンスに関する前記第1操作及び前記第3操作についての前記操作履歴情報を、前記第1操作又は前記第3操作に含まれるアプリケーションの識別情報別に前記第2アルゴリズムで処理することにより、各アプリケーション用の前記アプリ別時間閾値を更新する処理である
    ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
  5. タッチパネルと、前記タッチパネルに、現時点における画面の前画面を表示させるためのアイテムとを備えた情報処理装置のタッチパネルパラメータの補正方法であって、
    プロセッサが、
    前記タッチパネルに対するタップ操作又は前記アイテムの操作が行われたときに、行われた操作の種類と当該操作が行われた時刻とを示す操作履歴情報を操作履歴情報記憶部に記憶し、
    前記操作履歴情報記憶部に記憶された操作履歴情報に基づき、ユーザが行った操作シーケンスの中から、タップ操作である第1操作、前記アイテムの操作である第2操作、タップ操作である第3操作がこの順に行われた、前記第1操作と前記第2操作との間の時間間隔が規定時間以下である操作シーケンスを特定し、
    前記操作シーケンスの特定結果に基づき、前記タッチパネルに対して行われたタップ操作のタップ座標の補正量を規定する座標補正値を更新する
    ことを特徴とするタッチパネルパラメータの補正方法。
  6. タッチパネルと、前記タッチパネルに、現時点における画面の前画面を表示させるためのボタンと、記憶装置とを備えた情報処理装置に、
    前記タッチパネルに対するタップ操作又は前記アイテムの操作が行われたときに、行われた操作の種類と当該操作が行われた時刻とを少なくとも示す操作履歴情報を前記記憶装置に記憶し、
    前記記憶装置に記憶された操作履歴情報に基づき、ユーザが行った操作シーケンスの中から、タップ操作である第1操作、前記戻りボタンの押下操作である第2操作、タップ操
    作である第3操作がこの順に行われた、前記第1操作と前記第2操作との間の時間間隔が規定時間以下である操作シーケンスを特定し、
    前記操作シーケンスの特定結果に基づき、前記タッチパネルに対して行われたタップ操作のタップ座標の補正量を規定する座標補正値を補正する
    処理を行わせることを特徴とするプログラム。
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