JP2014142143A - ヒートパイプ - Google Patents
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Abstract
【課題】薄型でありながら高い放熱性能を示すヒートパイプを提供すること。
【解決手段】閉空間を形成するように接合された2枚の板材と、前記閉空間に封入された作動液と、を備え、互いに離間した受熱領域と放熱領域とを有し、前記受熱領域における前記閉空間内に、前記2枚の板材の表面が鋭角を成すように接合された接合部と、前記接合部と連通し、かつ前記受熱領域と前記放熱領域とにわたって形成された放熱用流路とを有するヒートパイプ。
【選択図】図1
【解決手段】閉空間を形成するように接合された2枚の板材と、前記閉空間に封入された作動液と、を備え、互いに離間した受熱領域と放熱領域とを有し、前記受熱領域における前記閉空間内に、前記2枚の板材の表面が鋭角を成すように接合された接合部と、前記接合部と連通し、かつ前記受熱領域と前記放熱領域とにわたって形成された放熱用流路とを有するヒートパイプ。
【選択図】図1
Description
本発明は、ヒートパイプに関するものである。
近年、薄型携帯機器(パソコン、携帯電話等)の薄型化が加速されている。また、それと同時にこれらの携帯機器における情報処理量の増大及び処理速度の高速化も加速しているため、機器内で発生する熱の放熱処理が大きな問題になっている。上記の携帯機器は実装密度が高く局部的な発熱が生じる場合があるため、局部的な熱を拡散するグラファイトシート等を用いて機器の均一温度化をしている機器も出現している。しかし、グラファイトシートは熱伝導率が高いものの、熱伝導で熱の輸送をおこなっているため、熱の拡散効率には限界がある。そこで、熱伝導で熱輸送するだけではなく相変化をも利用した高性能な薄型ヒートパイプの出現が望まれている。
平板状ヒートパイプとしては、例えば特許文献1、2に記載されたものがある。特許文献1に記載される平板状ヒートパイプは、複数の平板状の部材を積層することにより冷媒(作動液)の循環通路を形成するようにしたものである。具体的には、中間板と称される平板状部材に気相空間及び連絡通路を設けるとともに、一対の平板状部材の内表面にそれぞれ格子状の凹部を形成することによって液相空間及び連通孔を形成し、それぞれの内表面を中間板に向けた状態でこれらを積層している。これにより、平板状部材の液相空間が連通孔によって気相空間に連通するとともに、平板状部材の液相空間の間が連絡通路によって互いに連通される。
上記のように構成された平板状ヒートパイプでは、一方の平板状部材に温度の高い被冷却体を接触させると、平板状部材の液相空間で気相となった作動液が連通孔を通じて気相空間に移動し、気相空間の空間方向に沿って拡散する。つぎに、拡散した気相冷媒が相対的に温度の低い平板状の部材に接触すると、気相冷媒は熱を奪われて液化し、平板状部材の液相空間に至る。一方の平板状部材の液相空間に達した作動液は、毛細管力によって面方向に広がり、再び被冷却体に接触して蒸発する。また、もう一方の平板状部材の液相空間に達した作動液は、毛細管力によって面方向に広がり、さらに連絡通路を通過して被冷却体が接触した平板状部材の液相空間に戻ることになる。これらの動作を繰り返すことにより、被冷却体を冷却している。
特許文献2に記載される平板状ヒートパイプは、熱伝導性の良好な金属材料からなる単位薄板の積層構造体の中にヒートパイプが内蔵されているプレート型ヒートパイプである。この平板状ヒートパイプでは、所定の単位薄板の接着面には所定の深さ、所定の幅、所定のピッチで蛇行する一連の蛇行長尺細溝が形成されている。この蛇行細溝はその両端末が連結されたエンドレスのループ型をなすか、または両端末が連結されない非ループ型であるかの何れかである。また、積層構造体としては、単位薄板の複数枚が相互に積層されているか、単位薄板と、細溝が形成されていない平薄板とが相互に積層されてあるかの何れかにより、プレート内の積層境界面に蛇行する長尺細径の密閉トンネルを有する層の所定数が形成されている。そして、この密閉トンネル内に所定のヒートパイプ作動液の所定量が封入されて、ループ形蛇行細管ヒートパイプ又は非ループ型蛇行細管ヒートパイプと同一の内部構造のループ型蛇行細径トンネルヒートパイプ又は非ループ形蛇行細径トンネルヒートパイプとして構成されている。この細径トンネル内の円形換算直径は、トンネル内に封入された作動液がその表面張力により常にトンネル内を閉塞し、任意の保持姿勢でこの閉塞状態を維持したままトンネルの軸方向に循環または振動するように充分に細径された直径に設定されている。
特許文献1に記載された平板状ヒートパイプでは、3枚以上の複数の平板状部材で冷媒の循環通路を構成するため、簡易な製造工程で製造することができる。しかしながら、3枚以上の複数の平板状部材を使用するため、平板状ヒートパイプをある一定以下の薄さにすると極端に性能が低下する。したがって、薄型携帯機器への適用には適さないという問題があった。一方、特許文献2に記載された平板状ヒートパイプは、薄型とするには適するものの、温度差が大きくないと作動が間欠的な作動になりやすかったり、またループ系が長いと温度差がつきやすかったりするため、所望の熱的性能を満たさない場合があるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、薄型でありながら高い放熱性能を示すヒートパイプを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るヒートパイプは、閉空間を形成するように接合された複数の板材と、前記閉空間に封入された作動液と、を備え、受熱領域と放熱領域とを有し、前記受熱領域における前記閉空間内に、前記板材の接合近辺で鋭角を成すように接合された接合部と、前記接合部と連通し、かつ前記受熱領域と前記放熱領域とにわたって形成された放熱用流路とを有することを特徴とする。
また、本発明に係るヒートパイプは、上記発明において、前記板材が2枚であることを特徴とする。
また、本発明に係るヒートパイプは、上記発明において、前記複数の放熱用流路を連通させる連通流路を備えることを特徴とする。
また、本発明に係るヒートパイプは、上記発明において、前記複数の放熱用流路の幅が異なることを特徴とする。放熱用流路の幅は、受熱される部分部分の熱により変えることにより性能を最大限引き出すことができる。
また、本発明に係るヒートパイプは、上記発明において、前記放熱用流路に沿って形成された帰還用流路を1本以上備えることを特徴とする。
また、本発明に係るヒートパイプは、上記発明において、複数の前記帰還用流路の前記受熱領域側および前記放熱領域側の各端部に連通する2つの共通流路を備えることを特徴とする。
また、本発明に係るヒートパイプは、上記発明において、前記受熱領域側の共通流路と前記放熱用流路との間に配置された、該共通流路から前記放熱用流路へ前記作動液を供給するための液供給路を有する逆流防止部を備えることを特徴とする。
また、本発明に係るヒートパイプは、上記発明において、前記放熱用流路の高さは0.5mm以下であることを特徴とする。
本発明によれば、薄型でありながら高い放熱性能を示すヒートパイプを実現できるという効果を奏する。
以下に、図面を参照して本発明に係るヒートパイプの実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、各図面において、同一または対応する要素には適宜同一の符号を付している。さらに、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係などは、現実のものとは異なる場合があることに留意する必要がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係るヒートパイプの模式的な上面図である。図2は、図1に示すヒートパイプのA−A線断面図である。図1、2に示すように、ヒートパイプ10は、2枚の板材1、2を備えている。
図1は、実施の形態1に係るヒートパイプの模式的な上面図である。図2は、図1に示すヒートパイプのA−A線断面図である。図1、2に示すように、ヒートパイプ10は、2枚の板材1、2を備えている。
板材1は平板状の板材がプレス加工等によって凹凸状に加工されたものである。板材2は平板状である。板材1、2は、たとえばアルミニウムや銅などの金属からなるが、ヒートパイプに使用できる材料であれば特に限定されない。また、板材1、2の厚さはたとえば0.1mm、縦100mm×横60mmの大きさである。
2枚の板材1、2は、本実施の形態1では閉空間を形成するように拡散結合により金属接合されているが、それに限定されるものでない。図1において斜線部は板材1、2の接合部を示しており、外周にわたって形成された接合部によってその内周側に閉空間が形成されている。この閉空間には作動液が封入されている。作動液は水や代替フロン等、ヒートパイプの作動液として使用できるものであれば特に限定されない。
ヒートパイプ10は被冷却体(発熱体)H(図2参照)と接触させるための受熱領域S1と、受熱領域S1とは離間した放熱領域S2とを有する。
閉空間内では接合部1aによって複数の流路が形成されている。以下、形成される流路について説明する。
まず、複数の放熱用流路11が、受熱領域S1と放熱領域S2とにわたって形成されている。放熱用流路11の幅W1については、同一であってもよいが、互いに異なる幅の流路があってもよい。また、接合部1aには、複数の放熱用流路11を連通させる幅W2の複数の連通流路12が形成されている。また、放熱用流路11に沿って、幅W3の複数の帰還用流路13が形成されている。これらの流路は複数であることが好ましいが、1つであってもよい。
さらに、帰還用流路13の受熱領域S1側および放熱領域S2側の各端部に連通する2つの共通流路14、15が形成されている。共通流路14、15の幅はそれぞれ幅W4、W5である。
また、受熱領域S1側の共通流路15と放熱用流路11との間には、幅W6の液供給路16を有する逆流防止部1bが形成されている。
図3は、図2の領域S3の一部拡大図である。図3に示すように、板材1と板材2とは、表面が鋭角を成すように接合部1aで接合されている。これによって、接合部1aには鋭角的な内部空間を有する沸騰キャビティー17が形成されている。なお、図3に示すように、放熱用流路11は高さhを有している。高さhはたとえば0.4mm以下、0.1mm以上であり、より具体的な例としては0.3mmである。なお、他の流路の高さについては、高さhとほぼ同じとしてもよい。流路幅はたとえば0.5mm以上であり、より具体的な例としては1.5mmである。なお、隣り合う流路幅は受熱領域に印加される熱密度により変えることが望ましい。このように、流路幅を受熱領域S1に印加される熱密度により変えることによって、ヒートパイプ10の性能を最大限に引き出すことができる。
つぎに、このヒートパイプ10の動作について説明する。まず、受熱領域S1に図2に示すような被冷却体Hを接触させ、たとえば2Wの熱が与えられると、これによって内部に封入された作動液Lが加熱される。すると、図4(a)に示すように、沸騰キャビティー17に沸騰核である蒸気泡B1が形成される。蒸気泡B1は、潜熱を奪いながら図4(b)に示すように急速に成長し、図4(c)に示すように沸騰キャビティー17から離脱する。離脱した蒸気泡B1は作動液Lとの界面でさらに蒸発して大きくなり、図1に流れF1に示すように、周囲の作動液Lを伴って放熱用流路11を移動する。
また、図4(c)に示すように、蒸気泡B1が離脱した後の沸騰キャビティー17には蒸気泡B2が残留している。この蒸気泡B2は被冷却体Hから与えられる熱によって急速に成長し、その後沸騰キャビティー17から離脱すると周囲の作動液Lを伴って放熱用流路11を移動して放熱領域S2に移動する。蒸気泡B1は急激な膨張を伴って移動するので、放熱領域S2の作動液Lは、共通通路14、帰還用通路13、共通通路15、液供給路16の順で押し出されて、加熱領域に再び液が供給されるようになる。
このように沸騰キャビティー17が形成されていると、作動液Lの蒸発と蒸気泡の形成とが促進され、受熱領域S1と放熱領域S2との温度差が低温度差でも沸騰が生じやすくなる。このように低温度差で蒸気泡が形成され、かつ蒸気泡と液が移動すると、蒸発熱伝達は飛躍的に向上する。
また、沸騰キャビティー17は、板材1と板材2とが鋭角を成すように接合部1aで接合させることで、また沸騰キャビティーが出来やすいように表面に微小な凹凸を取り付けることで形成を促進させることができる。同時に、接合部1aは放熱用流路11を形成しているものである。したがって、沸騰キャビティー17と放熱用流路11とは連通している。その結果、沸騰キャビティー17の近傍に作動液Lが保持されやすくなるとともに、沸騰キャビティー17に連続して放熱用流路11から作動液Lが供給される。これによって、蒸気泡の成長、離脱を間欠的にかつ連続的(非定常状態)に起こすことができるので、蒸発熱伝達が促進される。
また、沸騰キャビティー17は、板材1と板材2とが鋭角を成すように接合部1aで接合された、被冷却体Hからの熱が集中しやすいところに形成されているので、より低温度差で蒸気泡の形成が促進される。
さらに、放熱用流路11、逆流防止部1b、放熱用流路11より狭い幅の液供給路16が形成されているので、蒸気泡と作動液Lとを一方向に流れやすくすることができる。また、複数の放熱用流路11は連通流路12で連通しているので、ある放熱用流路11で蒸気泡が形成されたとき、蒸気泡が加速度的に大きくなる際にその力で通流路12を介して別の放熱用流路11に作動液Lが供給される。このようにして、連通流路12を介して蒸気泡と作動液Lとが互いに行き来したり交わったりすることによって、作動液Lのドライアウトが防止されるともに、蒸気泡と作動液Lとの流速が加速される。なお、通流路12の断面積は、放熱用流路11の断面積の1/3以下であることが好ましい。
蒸気泡は放熱領域(冷却領域)S2に達すると熱を奪われて液体に戻る。これによって受熱領域S1から放熱領域S2に熱が輸送される。その際、受熱領域S1では圧力が下がる領域が生じる。このとき圧力が下がった領域には、液供給路16及び隣接する放熱用流路11から連通流路12を介して作動液Lが供給され、蒸気泡の形成、離脱、流通の各現象が連続的に生じる状態が維持される。これによって、ヒートパイプ10の熱性能が向上する。
蒸気泡および作動液Lは、流れF2で示すように各放熱用流路11から共通流路14に流れる。作動液Lは、流れF3で示すように帰還用流路13を受熱領域S1側に流れる。さらには、作動液Lは流れF4で示すように共通流路15に流れる。
共通流路15と放熱用流路11との間には、液供給路16を有する逆流防止部1bが形成されている。蒸気泡と作動液Lとが放熱用流路11を受熱領域S1側から放熱領域S2側に一方向に流れると、作動液Lは共通流路15から液供給路16を介して流れF5のように放熱用流路11に流れ、受熱領域S1に供給される。このとき、逆流防止部1bは、蒸気泡が共通流路15側に逆流しにくくするように機能する。また、共通通路15の幅を放熱用流路より狭くすると共に逆流防止部1bをなくしても同一な効果を持たせることができる。
なお、熱輸送流路11やその他の流路の高さhは例えば0.4mm以下である。このように狭い空間内を蒸気泡と作動液とが高速で移動する場合、熱伝達率向上を阻害する境界層の発達がなく、壁面近傍の流速が高まるので、熱伝達率は向上する。これによって、ヒートパイプ10は、全体の厚さを0.5mm以下に薄くしながらも、十分な熱性能を実現できる。なお、特許文献1の構造では、0.5mm以下の厚さにすると熱輸送量が極端に小さくなり作動しなくなる場合があるが、本実施の形態1に係るヒートパイプ10では、薄型化しつつも十分な熱特性を確保することができる。本実施の形態1に係るヒートパイプ10は、このような薄型化を実現できることによって、フレキシビリティも高く、たとえば薄型携帯機器への適用にも適する。
なお、共通流路14、15の幅W4、W5については、共通流路14は気体である蒸気泡が流れる場合があり、共通流路15は液体である作動液のみが流れるように、幅W4の方が幅W5よりも広くなるように設定することが好ましい。
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2に係るヒートパイプの要部を示す模式的な上面図である。本実施の形態2に係るヒートパイプ10Aは、図1に示す実施の形態1に係るヒートパイプ10とは、逆流防止部1bに逆流防止機構1cが形成されている点が異なり、その他の点は同一である。
図5は、本発明の実施の形態2に係るヒートパイプの要部を示す模式的な上面図である。本実施の形態2に係るヒートパイプ10Aは、図1に示す実施の形態1に係るヒートパイプ10とは、逆流防止部1bに逆流防止機構1cが形成されている点が異なり、その他の点は同一である。
ヒートパイプ10Aでは、逆流防止機構1cによって、共通流路15から放熱用流路11に流れF5で示すように作動液が供給される際の作動液の逆流と、蒸気と作動液との共通流路15側への逆流とが防止される。
なお、上記実施の形態では、板材を凹凸状に加工して接合部を形成するようにしているが、ヘアライン加工や、微小な凹み等を設ける方法や、微細な粒子等を表面に取り付ける方法等によって、2枚の板材の表面が鋭角を成すように接合された接合部を形成してもよい。
(実施の形態3)
図6は、本発明の実施の形態3に係るヒートパイプの要部を示す上面図である。本実施の形態3に係るヒートパイプ10Bは、図1に示す実施の形態1に係るヒートパイプ10とは異なり、2枚の板で構成させたものでなく、上面および下面の板材としてはほぼ平らなものを使用して、上面および下面の板材の間に板材3Bを介挿し、重ね合わせ接合したものである。また、共通通路15Bは放熱用流路11Bより狭い幅にして逆流防止部を兼ねたものにしている。その他の点はヒートパイプ10と略同一である。
図6は、本発明の実施の形態3に係るヒートパイプの要部を示す上面図である。本実施の形態3に係るヒートパイプ10Bは、図1に示す実施の形態1に係るヒートパイプ10とは異なり、2枚の板で構成させたものでなく、上面および下面の板材としてはほぼ平らなものを使用して、上面および下面の板材の間に板材3Bを介挿し、重ね合わせ接合したものである。また、共通通路15Bは放熱用流路11Bより狭い幅にして逆流防止部を兼ねたものにしている。その他の点はヒートパイプ10と略同一である。
図7は。図6に示すヒートパイプ10Bの受熱領域S1Bにおける板材の接合面を示す断面図である。図7に示すように、ヒートパイプ10Bでは、板材1Bと板材3Bとの接合面1Ba、および板材2Bと板材3Bとの接合面2Baに鋭角的な内部空間を有する沸騰キャビティー17Bが形成されている。この沸騰キャビティー17Bは、板材3Bの幅方向(図6および図7における紙面左右方向の)の端部の厚さを中央部の厚さよりも薄くすることによって形成されている。この沸騰キャビティー17Bも、作動液の蒸発と蒸気泡の形成とを促進し、受熱領域と放熱領域との温度差が低温度差でも沸騰を生じやすくさせることができる。
実施の形態3に係るヒートパイプ10Bのように、ヒートパイプを構成する板材は2枚に限られず、3枚以上でもよい。また、実施の形態3に係るヒートパイプ10Bの沸騰キャビティー17Bのような沸騰キャビティーは、板材間に接合する部分と接合しない部分とを適宜設けることによっても形成することができる。このように、沸騰キャビティーは、板材の接合近辺で表面が鋭角を成すように接合された、様々な態様の接合部によって実現することができる。
また、上記実施の形態により本発明が限定されるものではない。上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
1、2 板材
1a 接合部
1b 逆流防止部
1c 逆流防止機構
10、10A、10B ヒートパイプ
11 放熱用流路
12 連通流路
13 帰還用流路
14、15 共通流路
16 液供給路
17 沸騰キャビティー
B1、B2 蒸気泡
H 被冷却体
L 作動液
S1 受熱領域
S2 放熱領域
S3 領域
W1、W2、W3、W4、W5、W6 幅
h 高さ
1a 接合部
1b 逆流防止部
1c 逆流防止機構
10、10A、10B ヒートパイプ
11 放熱用流路
12 連通流路
13 帰還用流路
14、15 共通流路
16 液供給路
17 沸騰キャビティー
B1、B2 蒸気泡
H 被冷却体
L 作動液
S1 受熱領域
S2 放熱領域
S3 領域
W1、W2、W3、W4、W5、W6 幅
h 高さ
Claims (8)
- 閉空間を形成するように接合された複数枚の板材と、
前記閉空間に封入された作動液と、
を備え、受熱領域と放熱領域とを有し、前記受熱領域における前記閉空間内に、前記板材の接合近辺で表面が鋭角を成すように接合された接合部と、前記接合部と連通し、かつ前記受熱領域と前記放熱領域とにわたって形成された放熱用流路とを有することを特徴とするヒートパイプ。 - 前記板材が2枚であることを特徴とする請求項1のヒートパイプ。
- 前記複数の放熱用流路を連通させる連通流路を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のヒートパイプ。
- 前記複数の放熱用流路の幅が異なることを特徴とする請求項2または3に記載のヒートパイプ。
- 前記放熱用流路に沿って形成された帰還用流路を1本以上備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のヒートパイプ。
- 複数の前記帰還用流路の前記受熱領域側および前記放熱領域側の各端部に連通する2つの共通流路を備えることを特徴とする請求項5に記載のヒートパイプ。
- 前記受熱領域側の共通流路と前記放熱用流路との間に配置された、該共通流路から前記放熱用流路へ前記作動液を供給するための液供給路を有する逆流防止部を備えることを特徴とする請求項6に記載のヒートパイプ。
- 前記放熱用流路の高さは0.5mm以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載のヒートパイプ。
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