以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、この実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。スロットマシン1の前面扉は、施錠装置19にキーを差し込み、時計回り方向に回動操作することにより開放状態とすることができる。このスロットマシン1の上部前面側には、可変表示装置2が設けられている。可変表示装置2の内部には、3つのリール3L、3C、3Rから構成されるリールユニット3が設けられている。
リール3L、3C、3Rは、それぞれステッピングモータから構成されるリールモータ3ML、3MC、3MR(図2参照)の駆動によって回転/停止させられる。リールモータ3ML、3MC、3MRを構成するステッピングモータの詳細については、後述する。リール3L、3C、3Rの外周部に描かれた図柄は、リール3L、3C、3Rの駆動がそれぞれ停止したときにおいて、可変表示装置2において上中下三段に表示される。また、リール3L、3C、3Rの外周部には、互いに識別可能な複数種類の図柄が21個ずつ、所定の順序で描かれている。リール3L、3C、3Rにおける図柄の配列については、後述する。
リールユニット3内には、リール3L、3C、3Rのそれぞれに対して、その基準位置を検出するリールセンサ3SL、3SC、3SR(図2参照)と、背面から光を照射するリールランプ3LP(図2参照)とが設けられている。可変表示装置2には、上中下段の3本及び対角線の2本の合計5本の入賞ラインが設定される。
また、可変表示装置2の周囲には、各種表示部が設けられている。可変表示装置2の下側には、払出数表示部21と、クレジット表示部22と、ペイアウト表示部23とが設けられている。払出数表示部21は、7セグメント表示器による払出数表示器51(図2参照)によって構成され、後述するビッグボーナスにおいて払い出されたメダル数の合計を表示する。さらに、払出数表示部21は、エラーが発生したときに、発生したエラーの種類に対応したコード(エラーコード)を表示するためにも用いられる。
クレジット表示部22は、7セグメント表示器によるクレジット表示器52(図2参照)によって構成され、後述するようにメダルの投入枚数及び払い出し枚数に応じてデータとして蓄積されたクレジットの数を表示する。ペイアウト表示部23は、7セグメント表示器によるペイアウト表示器53(図2参照)によって構成され、入賞が成立した場合に払い出されるメダルの枚数を表示する。
可変表示装置2の左側には、1枚賭け表示部24、2枚賭け表示部25、及び3枚賭け表示部27が設けられている。1枚、2枚、3枚賭け表示部24、25、27は、それぞれ1枚、2枚、3枚賭けランプ54、55、57(図2参照)が点灯状態となることで、現時点で設定されている賭け数を遊技者に示す。
可変表示装置2の右側には、投入指示表示部29と、スタート表示部30と、ウェイト表示部31と、リプレイ表示部32と、ゲームオーバー表示部33とが設けられている。投入指示表示部29は、投入指示ランプ59(図2参照)が点灯状態となることで、メダルが投入可能なことを示す。スタート表示部30は、スタートランプ60(図2参照)が点灯状態となることで、スタート可能、すなわちスタートレバー11の操作受付可能であることを示す。ウェイト表示部31は、ウェイトランプ61(図2参照)が点灯状態となることで、後述するウェイトがかかっていることを示す。リプレイ表示部32は、リプレイランプ62(図2参照)が点灯状態となることで、後述するリプレイ入賞をしたことを示す。ゲームオーバー表示部33は、ゲームオーバーランプ63(図2参照)が点灯状態となることで、スロットマシン1が打ち止めになったことを示す。
可変表示装置2の上側には、演出手段としての液晶表示器4が設けられている。液晶表示器4は、遊技状態、当選フラグの設定状況、または可変表示装置2に導出された図柄の種類、もしくは遊技者の選択に応じて様々な演出用の画像を表示する。また、液晶表示器4には、遊技履歴などの遊技に直接的または間接的に関わる様々な情報を表示することが可能である。
また、可変表示装置2の下方に設けられた台状部分の水平面には、メダル投入口13と、1枚BETボタン14と、MAXBETボタン15と、精算ボタン16とが設けられている。1枚BETボタン14及びMAXBETボタン15には、データとして蓄積されたクレジット(最大50)から賭け数の設定を可能としているときに点灯するBETボタンランプ70a、70b(図2参照)が内部に配されている。
メダル投入口13は、遊技者がここからメダルを投入するものであり、投入指示表示部29が点灯しているときにメダルの投入が投入メダルセンサ44(図2参照)によって検出されると、賭け数が設定され、或いはクレジットがデータとして蓄積される。1枚BETボタン14及びMAXBETボタン15は、データとして蓄積されているクレジットから賭け数(それぞれ1、3)を設定する際に遊技者が操作するボタンであり、遊技者によって操作されたことが1枚BETスイッチ45(図2参照)またはMAXBETスイッチ46(図2参照)によって検出されると、クレジットからの賭け数の設定が行われる。
精算ボタン16は、既に賭け数として設定されたメダル、或いは蓄積されたクレジットに対応したメダルの払い出しを指示するためのボタンである。精算ボタン16の操作が精算スイッチ47(図2参照)によって操作が検出されると、賭け数が設定されていれば、まず設定された賭け数に応じたメダルが払い出され、賭け数が設定されていなければ(精算ボタン16の操作で先に賭け数分のメダルが払い出された場合を含む)、データとして蓄積されたクレジットに応じたメダルが払い出される。
その台状部分の垂直面には、スタートレバー11と、停止ボタン12L、12C、12Rとが設けられている。スタートレバー11は、ゲームを開始する際に遊技者が操作するもので、その操作がスタートスイッチ41(図2参照)によって検出されると、リール駆動モータ3ML、3MC、3MRが駆動開始され、リール3L、3C、3Rが回転開始する。リール3L、3C、3Rが回転開始した後所定の条件が成立することにより停止ボタン12L、12C、12Rの操作が可能となると、その内部に備えられた操作有効ランプ63L、63C、63R(図2参照)が点灯状態となって、その旨が遊技者に示される。
停止ボタン12L、12C、12Rは、それぞれ遊技者が所望のタイミングでリール3L、3C、3Rの回転を停止させるべく操作するボタンであり、その操作がストップスイッチ42L、42C、42R(図2参照)で検出されると、リール3L、3C、3Rの回転が停止される。停止ボタン12L、12C、12Rの操作から対応するリール3L、3C、3Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ミリ秒である。
リール3L、3C、3Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190ミリ秒の間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、後述する停止制御テーブルにより選択される停止図柄は、停止ボタン12L、12C、12Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
さらに、停止ボタン12L、12C、12Rを覆うパネルが、ボーナス告知部36として適用されている。ボーナス告知部36は、ボーナス告知ランプ66(図2参照)が点灯状態となることで、後述する各種ボーナスの入賞が可能となっていることを遊技者に告知する。また、停止ボタン12Rの右側には、メダルが詰まったときなどにおいてスロットマシン1に機械的に振動を与えるメダル詰まり解消ボタン18が設けられている。
スロットマシン1の下部前面側には、メダル払い出し口71と、メダル貯留皿72とが設けられている。メダル払い出し口71は、ホッパー80(図2参照)によって払い出しが行われたメダルを外部に排出するものである。メダル貯留皿72は、払い出されたメダルを貯めておくためのものである。メダル貯留皿72の上の前面パネルには、内部に設置された蛍光灯6(図2参照)が発した光が照射される。
スロットマシン1の下部前面側と、上部前面側の左右とには、それぞれ演出手段としてのスピーカ7U、7L、7Rが設けられている。スピーカ7U、7L、7Rは、スタートレバー11や停止ボタン12L、12C、12Rの操作時、或いは入賞時において所定の効果音を出力する。さらにはエラーの発生時、前面扉の解放時、設定値の変更時、並びに賭け数及びクレジットの精算時における警報音の出力を行うと共に、遊技状態に応じた様々な演出音の出力を行う。
さらに、スロットマシン1の前面側には、可変表示装置2及び液晶表示器4の周囲を取り囲むように、演出手段としての遊技効果ランプ75A〜75M(図2参照)の発光により光による演出を行う遊技効果表示部5A〜5Mが設けられている。遊技効果表示部5A〜5Mは、遊技の進行状況に応じた様々なパターンで光による演出を行うものである。なお、遊技効果表示部5A〜5Mの発光色は、単色からなるものであっても、複数色からなるものであっても構わない。
図2は、このスロットマシン1の制御回路の構成を示す図である。図示するように、このスロットマシン1の制御回路は、電源基板100、遊技制御基板101、演出制御基板102、リール中継基板103、リールランプ中継基板104、外部出力基板105、演出中継基板106、及び操作部中継基板107に大きく分けて構成される。
電源基板100は、AC100Vの外部電源電圧を変圧し、遊技制御基板101その他のスロットマシン1の各部に動作電力を供給する。図2では、遊技制御基板101、ホッパー80、各スイッチ91〜94にのみ接続されているように示しているが、電源基板100は、他の各部への電力の供給も行っている。電源基板100は、スロットマシン1の内部に設けられ、メダルの払い出し動作を行うホッパーモータ82と、メダルの払い出しを検知する払い出しセンサ81とから構成されるホッパー80に接続されている。
電源基板100は、後述する内部抽選への当選確率を設定し、これに基づいて算出されるメダルの仮想払出率の設定値(設定1〜設定6)を変更するための設定スイッチ91、設定スイッチ91を操作有効とする設定キースイッチ92、内部状態(RAM112)をリセットする第2リセットスイッチ93、及び電源のON/OFF切り替えを行うメインスイッチ94にもそれぞれ接続されており、これらのスイッチの検出信号を遊技制御基板101へと送る。これらのスイッチ91〜94は、スロットマシン1の内部に設けられている。
遊技制御基板101は、スロットマシン1における遊技の進行全体の流れを制御するメイン側の制御基板であり、CPU111、RAM112、ROM113及びI/Oポート114を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部110を搭載している。また、乱数発生回路115、サンプリング回路116、電源監視回路117、リセット回路118その他の回路を搭載している。
CPU111は、計時機能、タイマ割り込みなどの割り込み機能(割り込み禁止機能を含む)を備え、ROM113に記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うと共に、スロットマシン1内の制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。CPU111の処理ワードは、1バイトであり、RAM112やROM113のアドレスは、1バイト単位で付けられている。
RAM112は、CPU111がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。RAM112は、バッテリバックアップされており、スロットマシン1がOFFされても、記憶内容を保持するものとなっている。RAM112には、リールモータ3ML、3MC、3MRをそれぞれ構成するステッピングモータのステップ数をカウントするカウンタのための領域が設けられている。クレジット数に関するデータは、RAM112に記憶されるものとなっている。ROM113は、CPU111が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。I/Oポート114は、遊技制御基板101に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
乱数発生回路115は、パルスを発生する度にカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路116は、乱数発生回路115がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路115は、遊技の進行に使用される乱数の種類毎に設けられていて、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められている。CPU111は、その処理に応じてサンプリング回路116に指示を送ることで、乱数発生回路115が示している数値を乱数として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。
電源監視回路117は、電源基板100から供給される電源電圧を監視し、電圧の低下を検出したときに、電圧低下信号を制御部110に対して出力する。制御部110は、特に図示はしないが、電源監視回路117に接続された割込入力端子を備えており、割込入力端子に電圧低下信号が入力されることでCPU111に外部割り込みが発生し、CPU111は、電断割込処理を実行する。
リセット回路118は、電源投入時において制御部110が起動可能なレベルまで電圧が上昇したきにリセット信号を出力して制御部110を起動させると共に、制御部110から定期的に出力される信号に基づいてリセットカウンタの値がクリアされずにカウントアップした場合、すなわち制御部110が一定時間動作を行わなかった場合に、制御部110に対してリセット信号を出力し、制御部110を再起動させる。
CPU111は、また、タイマ割り込み処理により、RAM112の特定アドレスの数値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。CPU111は、I/Oポート114を介して演出制御基板102に、後述する各種のコマンドを送信する。なお、遊技制御基板101から演出制御基板102へ情報(コマンド)は一方向のみで送られ、演出制御基板102から遊技制御基板101へ向けて情報(コマンド)が送られることはない。
遊技制御基板101から演出制御基板102に送信されるコマンドは、1つが2バイトで構成され、上位1バイトがコマンドの種類を示す制御情報、下位1バイトが制御状態の内容を示す情報である。遊技制御基板101から演出制御基板102にコマンドを送信する場合、CPU111は、送信すべきコマンドを、上位バイト、下位バイトの順でRAM112に設けられたコマンド送信バッファに設定する。
CPU111は、場合によっては同時期に複数のコマンドを演出制御基板102に送信する必要があるので、RAM112のコマンド送信バッファには、所定数のコマンドを設定することのできるだけの容量がある。例えば、同時期に2つのコマンドを送信する場合には、1つめのコマンドの上位バイト、下位バイト、2つめのコマンドの上位バイト、下位バイトといった具合に、RAM112のコマンド送信バッファに設定される。コマンド送信バッファに設定された各コマンドの上位バイト、下位バイトは、I/Oポート114からバイト単位で演出制御基板102に送られる。
遊技制御基板101には、操作部中継基板107を介して、1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42L、42C、42R、精算スイッチ47、第1リセットスイッチ48、投入メダルセンサ44が接続されており、これらのスイッチ/センサ類の検出信号が入力される。また、リール中継基板103を介して、リールセンサ3SL、3SC、3SRの検出信号が入力される。I/Oポート114を介して入力されるこれらスイッチ/センサ類の検出信号、或いは前述したように電源基板100を介して入力される各種スイッチの検出信号に従って、遊技制御基板101上のCPU111は、処理を行っている。
遊技制御基板101には、また、操作部中継基板107を介して、流路切り替えソレノイド49、払出数表示器51、クレジット表示器52、ペイアウト表示器53、投入指示ランプ59、1枚賭けランプ54、2枚賭けランプ55、3枚賭けランプ57、ゲームオーバーランプ63、スタートランプ60、リプレイランプ62、BETボタンランプ70a、70b、操作有効ランプ63L、63C、63Rが接続されており、CPU111は、遊技の進行状況に従ってこれらの動作を制御している。
また、遊技制御基板101には、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MRが接続されている。CPU111は、後述する内部抽選によりRAM112に設定される当選フラグに従って選択される停止制御テーブルを参照して、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MRを制御して、リール3L、3C、3Rを停止させる。遊技制御基板101には、さらに演出中継基板106を介して演出制御基板102が接続されている。
演出中継基板106は、遊技制御基板101から演出制御基板102へ送信される情報の一方向性を担保するために設けられた基板である。演出中継基板106は、この状態を調べることによって遊技制御基板101や演出制御基板102を調べなくても、遊技制御基板101の制御部110に不正な信号(特に演出制御基板102に外部から入力されるようになっている信号)が入力されるような改造がなされていないかどうかをチェックすることができるようにするものである。
演出制御基板102は、スロットマシン1における演出の実行を制御するサブ側の制御基板であり、CPU121、RAM122、ROM123及びI/Oポート124を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部120を搭載している。また、乱数発生回路125及びサンプリング回路126を搭載しており、CPU121は、サンプリング回路126により乱数発生回路125がカウントしている値を取得することにより、遊技制御基板101と同様のハードウェア乱数機能を形成している。割り込み処理によるソフトウェア乱数機能も有している。
CPU121は、ROM123に記憶されたプログラム(後述)を実行して、演出の実行に関する処理を行うと共に、演出制御基板102内の各回路及びこれに接続された各回路を制御する。RAM122は、CPU121がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。RAM122も、バッテリバックアップされており、スロットマシン1がOFFされても、記憶内容を保持するものとなっている。ROM123は、CPU121が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。I/Oポート124は、演出制御基板102に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
CPU121による演出の実行は、I/Oポート124を介して遊技制御基板101から受信したコマンドに基づいて行われる。遊技制御基板101から送信されたコマンドがI/Oポート124に届くと、CPU121に対してコマンド受信割り込みが発生し、このコマンド受信割り込み処理によって、当該受信したコマンドをRAM122のコマンド受信バッファに順次入れていく。CPU121は、コマンド受信バッファに入れられたコマンドを2バイト単位で取り出し、その上位バイトでコマンドの種類を、下位バイトでコマンドの示す内容を判断して処理を行う。
遊技制御基板101から同時期に複数のコマンドが送信されている場合などは、CPU121は、当然のことながら複数のコマンドを同時に処理することができない。このため、RAM122のコマンド受信バッファも、複数のコマンドを入れておけるだけの容量があり、CPU121は、コマンド受信バッファから取り出した1つのコマンドに基づく処理が終了した時点で未だ別のコマンドがコマンド受信バッファに入れられていれば、次のコマンドに基づく処理を行うものとする。なお、RAM122のコマンド受信バッファの容量は、RAM112のコマンド送信バッファの容量よりも大きくなっている。
演出制御基板102には、遊技効果ランプ75A〜75M、液晶表示器4、スピーカ7L、7R、7U、蛍光灯6、ウェイトランプ61、ボーナス告知ランプ66が接続されている。また、リールランプ中継基板104を介してリールランプ3LPが接続されている。演出制御基板102の制御部120は、これら各部をそれぞれ制御して、演出を行っている。
リール中継基板103は、遊技制御基板101と外部出力基板105及びリールユニット3との間を中継している。リールランプ中継基板104は、演出制御基板102とリールユニット3との間を中継している。リール中継基板103には、また、満タンセンサ90が接続されており、その検出信号が入力される。満タンセンサ90は、スロットマシン1の内部に設けられ、ホッパー80からオーバーフローしたメダルを貯留するオーバーフロータンク内のメダルが満タンになったことを検知するものである。
満タンセンサ90により満タンが検知されると、満タンエラーとなる。なお、満タンセンサ90により満タンが検出されているかどうかは、1ゲームに1回、例えば、賭け数の確定したタイミングでチェックするものとすることができる。もっとも、前回のゲームでリプレイに入賞していたときには、満タンセンサ90により満タンが検出されているかどうかをチェックしないものとなっている。
外部出力基板105は、後述する情報提供端子板を介してホールの管理コンピュータなどの外部装置に接続されており、遊技制御基板101からリール中継基板103を介して入力された各種のボーナス中信号、メダルIN信号、メダルOUT信号、及びセキュリティ信号を、当該外部装置に出力する。セキュリティ信号には、後述するようにドア開放信号、設定値変更信号、投入エラー信号、払い出しエラー信号、他のエラー信号、及び精算中信号が含まれる。
外部出力基板105には、前面扉が開放状態にあることを検出する扉開放センサ95が搭載されており、扉開放センサ95の検出信号に基づいてセキュリティ信号のうちのドア開放信号が出力される。外部出力基板105は、スロットマシン1への電力の供給が行われているとき(すなわち、スロットマシン1がONのとき)に蓄電するとともに、電力の供給が遮断されているとき(すなわち、スロットマシン1がOFFのとき)に、該蓄電した電力を外部出力基板105に供給する蓄電池から構成されるバックアップ電源を搭載している。
スロットマシン1の電源がONされているときには、外部出力基板105は、電源基板101からの電力供給で、扉開放センサ95により前面扉が開放状態にあることを検出し、前面扉が開放状態にあることを示すドア開放信号を含むセキュリティ信号を外部装置に出力する。一方、スロットマシン1の電源がOFFされているときには、外部出力基板105は、このバックアップ電源から電力供給で、扉開放センサ95により前面扉が開放状態にあることを検出し、前面扉が開放状態にあることを示すドア開放信号を含むセキュリティ信号を外部装置に出力する。
外部出力基板105は、メダル投入口13からメダルが投入される度、或いは1枚BETボタン14またはMAXBETボタン15が操作される度にメダルIN信号を出力するのではなく、スタートレバー11の操作時にまとめてメダルIN信号を出力するものとしている。図3(a)は、メダルIN信号の出力状況を示すタイミングチャートである。図示するように、CPU111は、スタートレバー11の操作が検出された時点、すなわち当該ゲームにおける賭け数が確定した時点で、設定された賭け数分のメダルIN信号をまとめて出力する。詳しくは、メダルの投入が許可された状態においてメダルの投入が1枚検出される毎に、賭け数が1ずつ加算される。
その後、スタートレバー11の操作が検出された時点、すなわち当該ゲームに用いられる賭け数が確定した時点で、設定された賭け数分のメダルIN信号をまとめて出力する。図3(a)では、3枚のメダルが投入された場合を示しており、スタートレバー11の操作時にメダルIN信号が続けて3回出力される様子を示している。また、賭け数の全部または一部がクレジットを用いて設定された場合も、スタートレバー11の操作が検出された時点で、設定された賭け数分のメダルIN信号をまとめて出力するものとなっている。
一方、メダルOUT信号は、メダルの払い出しを伴う小役の入賞により、ホッパー80からメダルを1枚払い出す度に出力するものとしている。ホッパー80からメダルを払い出すのではなく、クレジットを加算する場合も、クレジットを1加算する毎に、メダルOUT信号を出力するものとしている。図3(b)は、ホッパー80からメダルが払い出される場合を例としたメダルOUT信号の出力状況を示すタイミングチャートである。
図示するように、メダルOUT信号は、1枚ずつのメダルの払い出しが払い出しセンサ81によって検出される度に、1パルスのメダルOUT信号を出力する。このため、図3(b)に示すように、メダルの払い出し中に最後のメダルの払い出しが検出されてから予め定められた払い出しメダルなし時間が経過してメダル切れと判定されたり、メダルの連続検出時間が予め定められたメダル詰まりと判定され、払い出しエラー状態となって払い出し動作が停止した場合には、払い出し動作の停止までに実際に払い出された枚数分のメダルOUT信号のみが出力される。
払い出しエラーが解除され、残りの払い出しが再開すると、残りのメダルの払い出しが1枚ずつ払い出しセンサ81によって検出される度に、残りのメダルの払い出しに伴うメダルOUT信号が出力されることとなる。そして、最後のメダルの払い出しが検出され、メダルOUT信号の出力が完了した時点で1ゲームの制御が終了し、この時点でメダルの投入が許可される。
ところで、遊技制御基板101や演出制御基板102等は、機種変更の際には交換が必要となるため、その際には本体から取り外される。遊技制御基板101を取り外す際には各種遊技用電子部品(1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42L、42C、42R、投入メダルセンサ44、リールセンサ3SL、3SC、3SR、リールモータ3ML、3MC、3MR、ホッパーモータ82、払い出しセンサ81など)との接続を解除する必要があるため、故障等が発生しない限り本体から取り外して交換する必要がないのでスロットマシンの本体所定箇所に固設されている各種遊技用電子部品と遊技制御基板101とは、中継基板100、103、106、107を経由して接続されているとともに、これら基板同士及び基板と遊技用電子部品とは中継ケーブルを介して接続されている。また中継ケーブルと基板とは、中継ケーブルの端部に設けられたケーブル側コネクタと基板の配線パターンと電気的に接続された基板側コネクタとの接続により電気的に接続されている。
遊技制御基板101には、電源基板100の電圧生成回路により生成された直流電圧が供給される。電源基板100から供給される直流電圧は、コンデンサからなるバックアップ電源に蓄電され、これによってRAM112の記憶状態が保持されるようになっている。バックアップ電源の供給ラインは、バックアップ電源に蓄積された電圧は、遊技制御基板101、操作部中継基板107、投入メダルセンサ44、操作部中継基板107を経由した後、遊技制御部110に供給され、遊技制御部110におけるRAM112の記憶状態が保持されるようになっている。このため、スロットマシン1に対する電力供給が遮断されている状態で、遊技制御基板101の基板側コネクタと中継ケーブルのケーブル側コネクタとの接続、中継ケーブルのケーブル側コネクタと操作部中継基板107の基板側コネクタとの接続、操作部中継基板107の基板側コネクタと中継ケーブルのケーブル側コネクタとの接続、のいずれかの接続を解除することで、バックアップ電源の供給ラインが切断され、遊技制御部110のRAM112のデータを保持できず、消失することとなる。
また、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、遊技制御基板101と遊技用電子部品との間のコネクタ接続の解除を規制することで、各種電子部品から不正に信号を取り出し、また、各種電子部品に不正に信号を入力する打ち込み器具の接続を困難としている。具体的には、遊技制御基板101の基板側コネクタと中継ケーブルのケーブル側コネクタとの接続、中継ケーブルのケーブル側コネクタと操作部中継基板107の基板側コネクタとの接続、操作部中継基板107の基板側コネクタと中継ケーブルのケーブル側コネクタとの接続についてこれらコネクタ同士の接続の解除を、コネクタ規制部材によって規制するようになっている。コネクタ規制部材は、規制解除部位を破壊しない限り取り外し不能とされており、遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との間のコネクタ接続を解除するためには、解除規制部位を破壊しなければならず、これにより、遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との間のコネクタ接続が1つでも解除されると、その痕跡が残るとともに、その痕跡を消すことが極めて困難となっている。
また、遊技制御基板101は基板ケースに収容され、該基板ケースに収容された状態にスロットマシン1の本体に取り付けられるとともに、基板ケースを構成する上部ケースの封止片と下部ケースの封止片とを固着することにより、封止片を破壊しなければ、基板ケースを解放し、収容された遊技制御基板101へのアクセスを不能とすることで遊技制御基板101への不正を困難なものとする。もっとも、このままでは、封止片が外部に露呈するため、封止片を破壊して基板ケースを開放することが比較的容易になる。そこで、基板ケースの封止片を覆う被覆部材を取り付け、これにより基板ケースの封止片が被覆部材に被覆され、封止片に直接アクセスすることが不可能となり、封止片を破壊し、上部ケースと下部ケースとを開放して遊技制御基板101を取り出すのに非常に困難な作業を要することとなるため、遊技制御基板101を不正な基板に交換するという不正行為がされるのを防止している。
次に、リールモータ3ML、3MC、3MRを構成するステッピングモータについて説明する。リールモータ3ML、3MC、3MRをそれぞれ構成するステッピングモータは、例えば、ハイブリッド型ステッピングモータであり、ステータと、これに対向するロータとで構成される。ロータは、多数の歯車状突起を有し、これに回転軸と同方向に磁化された永久磁石が組み込まれている。
ステッピングモータは、遊技制御基板101のCPU111からパルス信号(励磁パルス)を受け、ステータの各励磁相φ1〜φ4に順次励磁電流が流れて、これらの励磁相φ1〜φ4が所定の順序に従って励磁されることによりロータを回転駆動させ、回転軸の回転によりリール3L、3C、3Rを回転させる。ステッピングモータを回転駆動するための制御方法としては、例えば、1−2相励磁方式が適用される。1−2相励磁方式は、励磁相φ1〜φ4のうちでパルス信号を入力する励磁相を(φ1,φ2)、(φ1)、(φ4,φ1)、(φ4)、(φ3,φ4)、(φ3)、(φ2,φ3)、(φ2)、(φ1,φ2)…と順次切り替えており、パルス信号を入力する励磁相を1相または2相とすることを交互に繰り返すものとなっている。
このように励磁相φ1〜φ4に励磁電流を与えるためのパルス信号を入力する度に、ステッピングモータの回転軸は、1ステップずつ回転することとなる。ステッピングモータの回転ステップは、リールモータ3ML、3MC、3MRのそれぞれについてRAM112に設けられたカウンタによりカウントされるものとなる。そして、カウントされているステッピングモータの回転ステップに応じて入力するパルス信号の励磁相をどのように切り替えればよいかが分かるものとなる。
また、リール3L、3C、3Rの回転に伴ってリールセンサ3SL、3SC、3SRにより基準位置が検出されると、カウンタの値がクリアされるものとなる。従って、リールモータ3ML、3MC、3MRの回転角度、すなわちリール3L、3C、3Rの図柄位置は、その回転ステップによりカウントされるカウンタの値(ステップ数)を参照すれば分かることとなる。
ステッピングモータの回転を停止させる場合には、目標停止位置に合わせて詳細を後述する2相励磁制御によりロータの回転を急制動させた後、後述する3相励磁制御によりロータを停止させる。これにより、リールモータ3ML、3MC、3MRのロータと一体的に結合されているリール3L、3C、3Rの回転を停止させるものである。
次に、設定値の変更について説明する。設定キースイッチ92をON状態としてスロットマシン1を起動すると、設定変更モードに移行し、ここでRAM112の格納領域のうち、リールモータ3ML、3MC、3MRをそれぞれ構成するステッピングモータのステップ数をカウントするカウンタと使用中スタック領域を除く全ての格納領域を初期化する。設定変更モードにおいて、設定スイッチ91により新たな設定値を設定し、スタートレバー11の操作により新たな設定値を確定させてから設定キースイッチ92をOFF状態とすると、ゲームを実行するための処理を開始させることができる。
一方、設定キースイッチ92をOFF状態としてスロットマシン1を起動した場合は、RAM112のデータが壊れているかどうかを診断し、RAM112のデータが壊れていなかった場合、すなわち前回のスロットマシン1の電源をOFFしたときのデータが正常なままで残っている場合には、RAM112に記憶されているデータはそのままとして、前回にスロットマシン1の電源をOFFしたときの状態から、ゲームを実行するための処理を開始させることができる。ゲームを実行するための処理は、1ゲーム毎に繰り返して行われるものとなる。
次に、可変表示装置2を構成するリール3L、3C、3Rにおける図柄配列について説明する。図4は、この実施の形態にかかるスロットマシン1において、可変表示装置2を構成するリール3L、3C、3Rに描かれた図柄の配列を示す図である。図示するように、リール3L、3C、3Rの外周部には、それぞれ「赤7」(図中、黒で表示している7)、「青7」(図中、斜線で示している7)、「白7」(図中、白抜きで表示している7)、「BAR」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「JAC」、「★」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が、それぞれに21個ずつ所定の順序で描かれている。
図面での都合上、これらの図柄はリール3L、3C、3R毎に縦に並べて記載されているが、実際には円筒形のリール3L、3C、3Rの外周部に描かれているものであるため、図柄の配列としては循環しており、20番の図柄と0番の図柄は隣あっている。また、例えば、20番の図柄から4コマを引き込んだ位置にある図柄というのは、3番の図柄ということになる。
図示するように、リール3L、3C、3Rの何れについても「JAC」は、互いに5コマ以内の間隔で配置されている。「ベル」は、左のリール3Lについては6コマ間隔で配置されている箇所があるが、中と右のリール3C、3Rについては5コマ以内の間隔で配置されている。「スイカ」は、中のリール3Cについては5コマ以内の間隔で配置されているが、左のリール3Lについては0番と7番と12番の3箇所にしか配置されていない。右のリール3Rについて、「チェリー」は、1つだけしか配置されてなく、「スイカ」同士での配置間隔は5コマ以内となっている箇所があるが、「スイカ」と「チェリー」との互いの配置間隔は7コマ以上ある。
「赤7」、「青7」、「白7」、「BAR」は、リール3L、3C、3Rの何れについても、配置間隔が5コマよりも大きくなっている箇所がある(1つのリール上で1個しか配置されていないこともある)。特に左のリール3Lについては、「赤7」と「青7」、「赤7」と「BAR」の互いの配置間隔が7コマ以上となっている。中のリール3Cについては、「赤7」と「青7」、「青7」と「白7」、「白7」と「BAR」の互いの配置間隔が7コマ以上となっている。右のリール3Rについては、「赤7」と「青7」、「赤7」と「白7」、「青7」と「BAR」の互いの配置間隔が7コマ以上となっている。
上記スロットマシン1においては、可変表示装置2の何れかの入賞ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められている。遊技状態としては、通常遊技状態の他に、特別遊技状態としてのビッグボーナス、レギュラーボーナスと、通常遊技状態よりもリプレイ当選確率(後述するリプレイA〜Cの当選確率の合計)が高くなるRTとしての特別RT、レアRT1、レアRT2、有利RT、不利RTとがある。ビッグボーナス中でレギュラーボーナスが提供される場合を除いて、複数種類の遊技状態に同時に制御されることはなく、新たな遊技状態が開始されれば、これまで制御されていた遊技状態は終了となる。なお、遊技状態の遷移については、後ほど詳しく説明する。
また、入賞となる役の種類には、大きく分けて、特別遊技状態への移行を伴う特別役(ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)、レギュラーボーナス)と、メダルの払い出しを伴う小役(スイカ、ベル、チェリー)と、賭け数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役(リプレイA、リプレイB、リプレイC)とがある。図5(a)は、このスロットマシン1において入賞となる役の種類と可変表示装置2における図柄の組み合わせを説明する図である。
ビッグボーナス(A)は、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナス以外の遊技状態において何れかの入賞ラインに「赤7−赤7−赤7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(B)は、ビッグボーナス以外の遊技状態において「青7−青7−青7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(C)は、ビッグボーナス以外の遊技状態において何れかの入賞ラインに「白7−白7−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)またはビッグボーナス(C)に入賞すると、遊技状態がビッグボーナスに移行する。
レギュラーボーナスは、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナス以外の遊技状態において何れかの入賞ラインに「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。レギュラーボーナス入賞すると、遊技状態がレギュラーボーナスに移行する。レギュラーボーナスでは、小役(特にベル)の当選確率が他の遊技状態に比べて高くなる。
レギュラーボーナスは、12ゲームを消化したとき、または8ゲーム入賞(役の種類は、いずれでも可)したときの何れか早いほうで終了する。ビッグボーナスにおいては、メダルの払い出し枚数が465枚を越えるまで、レギュラーボーナスが繰り返して提供される(ビッグボーナス中の各ゲームの開始時(内部抽選を行う前)にレギュラーボーナスに制御されているかどうかをチェックし、レギュラーボーナスに制御されていなければ、レギュラーボーナスに制御する)。
なお、後述する内部抽選においてビッグボーナス(A)〜(C)、或いはレギュラーボーナスに当選していても、リール3L、3C、3Rについて「赤7」、「青7」、「白7」、「BAR」が必ずしも必ずしも5コマ以内の間隔で配置されている訳ではないので、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によってはこれらの役に入賞しない場合がある。もっとも、ビッグボーナス(A)〜(C)、或いはレギュラーボーナスの当選は、入賞するまで持ち越される。
スイカは、何れの遊技状態においても何れかの入賞ラインに「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、8枚のメダルが払い出される。リール3L、3Rについて「スイカ」が必ずしも5コマ以内の間隔で配置されている訳ではないので、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によってはスイカに入賞しない場合がある。小役であるスイカの当選は、入賞しなくても持ち越されない。
ベルは、何れの遊技状態においても何れかの入賞ラインに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、15枚のメダルが払い出される。リール3Lについて「ベル」の配置間隔は最大で6コマであるものの、リール3C、3Rについて「ベル」が5コマ以内の間隔で配置されているため、左のリール3Lを3番目に操作する場合を除いて、ベルに当選しているときには停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に関わらずにベルに入賞する(但し、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスに当選しているときに、これらの役の入賞を優先してリール制御を行うことで、ベルを取りこぼすことがある)。
チェリーは、何れの遊技状態においても右のリール3Rについて何れかの入賞ラインに「チェリー」の図柄が導出されたときに入賞となり、1入賞ラインについて2枚のメダルが払い出される。チェリーに入賞したときには、1入賞ライン当たりで2枚のメダルの払い出しとなるが、チェリーに入賞するときには必ず右のリール3Rの上段または下段に「チェリー」が停止されるので、合計4枚のメダルが払い出されることとなる。
右のリール3Rについて「チェリー」は、7コマ以内の間隔で配置されている訳ではないので、停止ボタン12Rの操作タイミングによってはチェリーに当選していても入賞しないことがある。また、詳細を後述するように、チェリーに当選しているときには、右のリール3Rに「チェリー」を停止させることができるか否かに関わらず、停止ボタン12Lの操作タイミングによって左のリール3Lに「チェリー」が停止されることがある。ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかに当選しているときも、左のリール3Lに「チェリー」が停止されることがある。
リプレイAは、何れかの入賞ラインに「JAC−JAC−JAC」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。リプレイBは、何れかの入賞ラインに「JAC−JAC−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。リプレイCは、何れかの入賞ラインに「JAC−ベル−JAC」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。なお、リプレイA〜Cをまとめて、単に「リプレイ」と呼ぶ場合がある。
リプレイに入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭け数を設定することなく開始できる。レギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供された場合を含む)では、リプレイA〜Cの何れにも入賞することはないが、他の遊技状態では、詳細を後述するように、遊技状態毎に抽選対象となるリプレイの種類が定められている。例えば、リプレイAは、特別RT以外で入賞し得るが、リプレイCは、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスとの同時当選の場合を除いて、不利RTでしか入賞し得ない。
リール3L、3C、3Rについての「JAC」、リール3C、3Rについての「ベル」は、5コマ以内の間隔で配置されているため、内部抽選においてリプレイA、リプレイBまたはリプレイCに当選しているときには、必ずこれらの役に入賞する。また、リプレイA、リプレイB及びリプレイCは、当選時において他の如何なる役よりも優先して入賞するようにリール制御が行われるため、リプレイA、リプレイBまたはリプレイCに当選しているときには、さらに他の役に当選(ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選の持ち越しを含む)していても、必ずこれらの役に入賞する。
ビッグボーナス及びレギュラーボーナス以外の遊技状態のうちでゲーム数の制限がない通常遊技状態、特別RT、レアRT1またはレアRT2においてスイカに入賞すると、有利RTに遊技状態が制御される。有利RTは、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナス、またはリプレイBの入賞によって終了させられる場合の他、200ゲームを消化するまで制御される。既に有利RTに制御されているときにスイカに入賞しても、改めて有利RTに制御されることはなく、これまでの有利RTがそのまま継続するだけである。ゲーム数に制限のある不利RTにおいてスイカに入賞しても、ゲーム数に制限のある有利RTには制御されない。
ビッグボーナス及びレギュラーボーナス以外の遊技状態のうちでゲーム数の制限がない通常遊技状態、レアRT1またはレアRT2においてリプレイAに入賞すると(特別RTもゲーム数の制限がないが、リプレイAが抽選対象とならない)、不利RTに遊技状態が制御される。不利RTは、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナス、リプレイB、またはリプレイCの入賞によって終了させられる場合の他、300ゲームを消化するまで制御される。既に不利RTに制御されているときにリプレイAに入賞しても、改めて不利RTに制御されることはなく、これまでの不利RTがそのまま継続するだけである。ゲーム数の制限のある有利RTにおいてリプレイAに入賞しても、ゲーム数に制限のある不利RTには制御されない。
また、不利RTにおいてリプレイBに入賞すると、レアRT1に遊技状態が制御される。ビッグボーナス、レギュラーボーナス、特別RT及び不利RT以外の遊技状態では、リプレイBに入賞するのがビッグボーナス(A)〜(C)またはレギュラーボーナスとの同時当選となる場合だけであり、リプレイBに入賞してもレアRT1に遊技状態が制御されることはない。また、不利RTにおいてリプレイCに入賞すると、レアRT2に遊技状態が制御される。既にレアRT2に制御されている場合は、当該レアRT2がそのまま継続するだけである。通常遊技状態、特別RT、レアRT1及び有利RTは、リプレイCを抽選対象としないので、レアRT2には、不利RTにおいてリプレイCに入賞した場合にのみ制御される。
ビッグボーナスの遊技状態が終了した後に制御される特別RTで15ゲームを消化すると、通常遊技状態に制御される。レギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供されたものを含まず)が終了した後には、特別RTを介することなく通常遊技状態に制御される。また、有利RT、不利RTが、それぞれの規定ゲーム数(200ゲーム、300ゲーム)を消化することにより終了したときには、通常遊技状態に制御される。
以下、内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するかどうかを、可変表示装置2の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートレバー11の操作時)、決定するものである。内部抽選では、乱数発生回路115から内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)が取得される。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技者が設定した賭け数と、設定スイッチ91により設定された設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。内部抽選における当選は、排他的なものである。
内部抽選では、各役について遊技状態及び設定値毎に登録されている判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、その対象となっている役に当選したものと判定される。当選と判定されると、当該役の当選フラグがRAM112に設定される。判定値数は、ROM113に遊技状態別当選役テーブルに登録されている。内部抽選の結果に応じて設定された当選フラグのうち、特別役の当選フラグは、入賞するまで次のゲーム以降に持ち越される。また、各種小役、再遊技役の当選フラグは、入賞したか否かに関わらずに、当該ゲーム限りで消去される。
図5(b)は、遊技状態別当選役テーブルを示す図である。遊技状態別当選役テーブルは、ROM113に予め格納され、内部抽選において遊技状態毎に各抽選対象となる役の判定値数を登録したテーブルである。ここでは、所定の設定値のものだけを示しているが、設定値の違いに応じて微妙に異なる値が登録されている(設定値1〜6のうちでは、設定値1が最も判定値数が小さく、設定値6が最も判定値数が大きい(但し、設定値に関わらずに同じ判定値数となっている役もある))。内部抽選においては、複数の役が同時に抽選対象となる場合もある。
この遊技状態別当選役テーブルに従って、内部抽選では、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(A)+チェリー、ビッグボーナス(A)+リプレイB、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(B)+チェリー、ビッグボーナス(B)+リプレイB、ビッグボーナス(C)、ビッグボーナス(C)+チェリー、ビッグボーナス(C)+リプレイB、レギュラーボーナス、レギュラーボーナス+チェリー、レギュラーボーナス+リプレイB、スイカ、ベル、チェリー、リプレイA、リプレイB、リプレイCの判定値数が順番に遊技状態に応じて取得される。
もっとも、レギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供されるものを含む)に対しては、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(A)+チェリー、ビッグボーナス(A)+リプレイB、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(B)+チェリー、ビッグボーナス(B)+リプレイB、ビッグボーナス(C)、ビッグボーナス(C)+チェリー、ビッグボーナス(C)+リプレイB、レギュラーボーナス、レギュラーボーナス+チェリー、レギュラーボーナス+リプレイBの判定値数として0が登録されているため、これらの役に当選することはない。
また、ビッグボーナス及びレギュラーボーナス以外の遊技状態では、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)、レギュラーボーナスが抽選の対象となるが、前回以前のゲームでビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選し、その当選フラグが持ち越されているゲームでは、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの当選となることはない。
前回以前のゲームからビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)またはビッグボーナス(C)の当選が持ち越されている状態でビッグボーナス(A)+チェリー、ビッグボーナス(A)+リプレイB、ビッグボーナス(B)+チェリー、ビッグボーナス(B)+リプレイB、ビッグボーナス(C)+チェリー、ビッグボーナス(C)+リプレイB、レギュラーボーナス+チェリー、レギュラーボーナス+リプレイB判定値数を加算したときにオーバーフローしたときは、チェリーまたはリプレイBのみの当選となる(ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選は、そのまま持ち越し)。
ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの当選が持ち越されている状態で、チェリー(同時に抽選対象となるビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスについては当選と判定されない)、スイカ、ベル、チェリー、リプレイA、リプレイB、またはリプレイCに当選したときには、これらの役の当選フラグが、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスの当選フラグに重ねて設定されるものとなる。
各種小役の判定値数について説明すると、レギュラーボーナスにおいてベルの判定値数が58210と他の遊技状態の10254よりも極めて高い値となっており、また、レギュラーボーナス毎にビッグボーナス(A)〜(C)またはレギュラーボーナスとの同時当選となるチェリーの判定値数が0となっているのを除いて、何れの遊技状態においても変わりがない。スイカについては、判定値数が6699であるので、6699/65536≒1/9.78の確率でスイカに当選する(もっとも、スイカは、取りこぼしのある役なので、当選したからといって必ずしも入賞するとは限らない)。
リプレイの単独当選についての判定値数について説明すると、通常遊技状態では、リプレイAの判定値数として8916が登録され、リプレイB、Cの判定値数として0が登録されている。つまり、通常遊技状態では、8916/65536≒1/7.35の確率で不利RTに遊技状態を制御させるリプレイAに当選する(当選=入賞となる)。特別RTでは、リプレイBの判定値数として8917が登録され、リプレイA、Cの判定値数として0が登録されている。つまり、特別RTでは、不利RTに遊技状態を制御させるリプレイAには当選しない。
レアRT1では、リプレイAの判定値数として8917が登録され、リプレイB、Cの判定値数として0が登録されている。つまり、レアRT1では、通常遊技状態とほぼ同じ8917/65536≒1/7.35の確率で不利RTに遊技状態を制御させるリプレイAに当選する(当選=入賞となる)。一方、レアRT2では、リプレイAの判定値数として1982が登録され、リプレイCの判定値数として6935が登録され、リプレイBの判定値数として0が登録されている。つまり、レアRT2では、不利RTに遊技状態を制御させるリプレイAには1982/65536≒1/33.1の確率でしか当選しない。
不利RTでは、リプレイAの判定値数として8775が登録され、リプレイBの判定値数として88が登録され、リプレイCの判定値数として54が登録されている。ビッグボーナス(A)〜(C)またはレギュラーボーナスとの同時当選の場合を含めると、リプレイBの判定値数の合計は88+19×4=164ということになる。不利RTからはリプレイAに入賞しても有利RTに制御されることはないものの、164/65536≒1/399.6の確率でレアRT1に遊技状態を制御させるリプレイBに当選し、54/65536≒1/1213.6の確率でレアRT2に遊技状態を制御させるリプレイCに当選する。
また、特別RT、不利RT以外ではリプレイBの単独当選の判定値としては0が登録されているものの、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスと同時当選となる判定値数として、それぞれ19が登録されている。従って、不利RT以外からも(19×4)/65536≒1/862.3の確率でリプレイBに当選する(当選=入賞となる)が、この場合は、必ずビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選していることとなる。不利RTでリプレイBに入賞した場合でも、そのうちの(19×4)/164≒1/2.16の確率でビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選していることとなる。
また、リプレイの判定値数の合計数は、通常遊技状態では8992、特別RT、レアRT1、レアRT2及び不利RTでは8993、有利RTでは50605となっている。何れかの種類のリプレイに当選する確率は、有利RT以外においてはおおよそ1/7.29、有利RTではおおよそ1/1.30となっている。
このようにリプレイの合計当選確率が設定されることで、有利RT以外の遊技状態ではメダルの払出率が1よりもかなり小さい(すなわち、賭け数の設定のために投入するメダルの数に対して内部抽選で当選する小役に対して払い出されることとなるメダルの数の方が小さい)が、有利RTではメダルの払出率が1よりもかなり大きくなる(すなわち、賭け数の設定のために投入するメダルの数に対して内部抽選で当選する小役に対して払い出されることとなるメダルの数の方が大きい)。もっとも、ビッグボーナスやレギュラーボーナスにおけるメダルの払出率は、有利RTよりもさらに大きい。この遊技状態毎のメダルの払出率の関係は、何れの設定値でも同じである。
次に、この実施の形態にかかるスロットマシン1における遊技状態の遷移について詳しく説明する。図6は、スロットマシン1における遊技状態の遷移図である。スロットマシン1においては、有利RTにも不利RTにも移行可能な初期遊技状態としての通常遊技状態、特別RT、レアRT1及びレアRT2があり、また、特別遊技状態としてのビッグボーナス及びレギュラーボーナスがある。また、図6においては区分していないが、上記区分の各遊技状態のうちでビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスに当選している状態は、当選していない状態とは別の遊技状態として考えられる。
通常遊技状態は、ゲーム数の制限なく制御される遊技状態であり、通常遊技状態においてビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに入賞するとビッグボーナスに、レギュラーボーナスに入賞するとレギュラーボーナスに、スイカに入賞すると有利RTに、リプレイAに入賞すると不利RTに遊技状態が制御される。リプレイBに入賞しても、必ずビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスとの同時当選となっているので、レアRT1に制御されることはない。また、通常遊技状態ではリプレイCに入賞し得ないので、通常遊技状態からレアRT2に制御されることはない。
特別RTは、15ゲームを限度として制御される遊技状態であり、特別RTにおいてビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに入賞するとビッグボーナスに、レギュラーボーナスに入賞するとレギュラーボーナスに、スイカに入賞すると有利RTに、15ゲームを消化すると通常遊技状態に遊技状態が制御される。また、特別RTではリプレイA、リプレイCに入賞し得ないので、特別RTから不利RT、レアRT2に制御されることはない。
レアRT1は、ゲーム数の制限なく制御される遊技状態であり、レアRT1においてビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに入賞するとビッグボーナスに、レギュラーボーナスに入賞するとレギュラーボーナスに、スイカに入賞すると有利RTに、リプレイAに入賞すると不利RTに制御される。レアRT1においてリプレイBに入賞(但し、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスとの同時当選のみ)しても、そのままレアRT1が継続されるだけである。
レアRT2は、ゲーム数の制限なく制御される遊技状態であり、レアRT2においてビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに入賞するとビッグボーナスに、レギュラーボーナスに入賞するとレギュラーボーナスに、スイカに入賞すると有利RTに、リプレイAに入賞すると不利RTに遊技状態が制御される。リプレイBに入賞しても、必ずビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスとの同時当選となっているので、レアRT1に制御されることはない。また、レアRT2においてリプレイCに入賞しても、そのままレアRT2が継続されるだけである。
有利RTは、200ゲームを限度として制御される遊技状態であり、有利RTにおいてビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに入賞するとビッグボーナスに、レギュラーボーナスに入賞するとレギュラーボーナスに遊技状態が制御される。リプレイBに入賞しても、必ずビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスとの同時当選となっているので、レアRT1に制御されることはない。また、これらの役に入賞することなく有利RTにおいて200ゲームを消化すると、通常遊技状態に制御される。
また、有利RTではリプレイCに入賞し得ないので、有利RTからレアRT2に制御されることはない。有利RTにおいてスイカに入賞しても、改めて最初から有利RTに制御されるのではなく、これまでの有利RTがそのまま継続するだけである。有利RTにおいてリプレイAに入賞しても、不利RTもゲーム数に制限のある遊技状態であるため、不利RTに制御されることはない。
不利RTは、300ゲームを限度として制御される遊技状態であり、不利RTにおいてビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに入賞するとビッグボーナスに、レギュラーボーナスに入賞するとレギュラーボーナスに、リプレイBに入賞するとレアRT1に、リプレイCに入賞するとレアRT2に遊技状態が制御される。これらの役に入賞することなく不利RTにおいて300ゲームを消化すると、通常遊技状態に制御される。
また、不利RTにおいてリプレイAに入賞しても、改めて最初から不利RTに制御されるのではなく、これまでの不利RTがそのまま継続するだけである。不利RTにおいてスイカに入賞しても、有利RTもゲーム数に制限のある遊技状態であるため、有利RTに制御されることはない。
ビッグボーナスは、メダルの払い出し総数が465枚を越えるまで制御される遊技状態であり、メダルの払い出し総数が465枚を越えると、特別RTに遊技状態が制御される。レギュラーボーナスは、8ゲームの入賞または12ゲームの消化まで制御される遊技状態であり、8ゲームに入賞または12ゲームを消化すると、通常遊技状態に遊技状態が制御される。
次に、リール3L、3C、3Rの停止制御について説明する。可変表示装置2を構成するリール3L、3C、3Rは、スタートレバー11が操作され、且つ前回のゲームにおけるリール3L、3C、3Rの回転開始から所定時間を経過していることを条件に、回転開始される。そして、遊技者によって停止ボタン12L、12C、12Rが操作されると、対応するリール3L、3C、3Rの回転が停止されるものとなる。
リール3L、3C、3Rの回転停止は、対応する停止ボタン12L、12C、12Rの操作から190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲内で当選フラグの設定されている役の図柄を入賞ライン上に揃えるように、また、190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲内で当選フラグの設定されていない役の図柄を入賞ライン上に揃えないように制御される。
ここで、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかの当選フラグが持ち越された状態でリプレイAに当選することによってリプレイA当選フラグも重複して設定されているときには、リプレイAの図柄を優先して入賞ライン上に揃えるように制御される。停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に関わらずに、リプレイAに入賞するので、この場合においてビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスに入賞することはない。
ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかの当選フラグが持ち越された状態でリプレイBに当選すること、或いはビッグボーナス(A)〜(C)の何れかとリプレイBに同時当選することによって、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかの当選フラグと重複してリプレイB当選フラグが設定されている場合も、リプレイBの図柄を優先して、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に関わらずに、リプレイBに入賞するものとしている。リプレイCについても、同様にビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスに優先して入賞させられる。
なお、リプレイA〜リプレイCに必ず入賞してビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスに入賞することがないのは、リプレイA〜リプレイCに優先して入賞させる停止制御を行うと、リール3L、3C、3Rにおける「JAC」、リール3Rにおける「ベル」の配列ではリプレイA〜リプレイCを取りこぼすことがないからそうなっているのであって、リプレイA〜リプレイCを優先して入賞させる停止制御がリプレイA〜リプレイCを取りこぼさない停止制御ということを意味するのではない。例えば、図4と異なり、左、中、右のリール3L、3C、3Rについて「JAC」、中と右のリール3C、3Rについて「ベル」の図柄間隔が5コマよりも大きくなっている配列であれば、リプレイA〜リプレイCを優先して入賞させる停止制御でもリプレイA〜リプレイCを取りこぼすことは生じ得る。
また、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかの当選フラグが持ち越された状態でスイカまたはベルに当選することによって、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかの当選フラグとスイカまたはベルの当選フラグとが重複して設定されている場合には、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に応じてビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスのうちの当選しているものへの入賞可能性が残っているときにはビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスに入賞するようにリール3L、3C、3Rの停止制御を行い、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によりビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの入賞が不能となったが当選しているスイカまたはベルに入賞させることができるのであれば、当選しているスイカまたはベルに入賞させるようにリール3L、3C、3Rの停止制御を行う。
例えば、ビッグボーナス(A)当選フラグとスイカ当選フラグとが重複して設定されている場合において、左から右の順で停止ボタン12L、12C、12Rが操作されるものとすると、左の停止ボタン12Lの操作タイミングが左のリール3Lについて10番〜18番の図柄が下段に位置するタイミングであれば、16番および/または18番の「赤7」を左のリール3Lに停止させる。これ以外のタイミングでは「赤7」を停止させることができないが、0番、7番または12番の「スイカ」を停止させることができるので、「スイカ」を停止させる。左のリール3Lについて「赤7」と「スイカ」が同時に停止される場合はない。
左のリール3Lについて、例えば、16番の「赤7」が下段に停止されている場合において、中の停止ボタン12Cが中のリール3Cについて12番〜17番の図柄が下段に位置するタイミングで操作されたのであれば、18番の「赤7」を上段または中段に停止させる。中の停止ボタン12Cがそれ以外のタイミングで操作されたのであれば、「赤7」をテンパイさせることができず、左のリール3Lに「スイカ」も停止されていないので、ここで何れの役にも入賞する可能性がなくなる。一方、左のリール3Lについて、例えば、「スイカ」が停止されていれば、当該「スイカ」の停止している入賞ラインに中のリール3Cの何れかの「スイカ」を引き込んでテンパイさせる。
左と中のリール3L、3Cについて、例えば、「赤7」が右下がりの対角線方向の入賞ラインにテンパイしている場合において、右の停止ボタン12Rが右のリール3Rについて14番〜18番の図柄が下段に位置するタイミングで操作されたのであれば、18番の「赤7」を下段に停止させて、ビッグボーナス(A)に入賞させる。右の停止ボタン12Rがそれ以外のタイミングで操作されたのであれば、何れの役にも入賞しない。
一方、左と中のリール3L、3Cについて、例えば、「スイカ」が右下がりの対角線方向の入賞ラインにテンパイしている場合においては、右の停止ボタン12Rが右のリール3Rについて6番〜15番の図柄が下段に位置するタイミングで操作されたのであれば、10番、13番または15番の「スイカ」を下段に停止させて、スイカに入賞させる。右の停止ボタン12Rがそれ以外のタイミングで操作されたのであれば、何れの役にも入賞しない。
また、ビッグボーナス(A)〜(C)またはレギュラーボーナスとチェリーに同時当選した場合は、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に応じてビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスのうちの当選しているものへの入賞可能性が残っているときにはビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスに入賞するようにリール3L、3C、3Rの停止制御を行い、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によりビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの入賞が不能となったがチェリーに入賞させることができるのであれば、チェリーに入賞させるようにリール3Rの停止制御を行う。
例えば、ビッグボーナス(A)+チェリーに当選し、ビッグボーナス(A)及びチェリーの当選フラグが重複して設定されている場合において、左から右の順で停止ボタン12L、12C、12Rが操作されるものとすると、第1リールとして1番目に停止される左のリール3Lについては、左の停止ボタン12Lの操作タイミングが左のリール3Lについて10番〜18番の図柄が下段に位置するタイミングであれば、16番および/または18番の「赤7」を左のリール3Lに停止させる。これ以外のタイミングであれば、左のリール3Lに「赤7」は停止しないが、左の停止ボタン12Lの操作タイミングが4番〜10番の図柄が下段に位置するタイミングであれば、10番の「チェリー」を左のリール3Lに停止させる。
左のリール3Lについて、例えば、16番の「赤7」が下段に停止されている場合において、中の停止ボタン12Cが中のリール3Cについて12番〜17番の図柄が下段に位置するタイミングで操作されたのであれば、18番の「赤7」を上段または中段に停止させる。中の停止ボタン12Cがそれ以外のタイミングで操作されたのであれば、「赤7」をテンパイさせることができず、ビッグボーナス(A)に入賞する可能性がなくなる。
左と中のリール3L、3Cについて、例えば、「赤7」が右下がりの対角線方向の入賞ラインにテンパイしている場合において、右の停止ボタン12Rが右のリール3Rについて14番〜18番の図柄が下段に位置するタイミングで操作されたのであれば、18番の「赤7」を下段に停止させて、ビッグボーナス(A)に入賞させる。19番〜1番の図柄が下段に位置するタイミングで操作されたのであれば、1番の「チェリー」を右のリール3Rに停止させて、チェリーに入賞させる。それ以外のタイミングで右の停止ボタン12Rが操作されたのであれば、何れの役にも入賞しない。
一方、左と中のリール3L、3Cについて「赤7」が何れの入賞ラインにもテンパイしていない場合においては、右の停止ボタン12Rが16番〜1番の図柄が下段に位置するタイミングで操作されたのであれば、1番の「チェリー」を右のリール3Rに停止させて、チェリーに入賞させる。それ以外のタイミングで右の停止ボタン12Rが操作されたのであれば、何れの役にも入賞しない。
チェリーは、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかと同時当選することが可能な小役であって、右のリール3Rに「チェリー」が導出されるだけで入賞となる小役である。チェリーに当選しているときには、左の停止ボタン12Lの操作タイミングが左のリール3Lに「チェリー」を停止できるタイミング、すなわち左のリール3Lの下段に4番〜17番の図柄が位置するタイミングであると、左のリール3Lの上段または下段に「チェリー」が停止されるものとなっている。
また、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかに当選しているとき(チェリーを含む他の役に当選しているときを含む)にも、停止ボタン12Lの操作タイミングにより左のリール3Lの上段または下段に「チェリー」が停止されることがある。チェリーにも当選せず、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れにも当選していないときには、左のリール3Lに「チェリー」が停止されることはない。もっとも、左のリール3Lに「チェリー」を停止させることよりも、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選しているものの図柄、或いは他に当選しているものの図柄を左のリール3Lに停止させることの方が優先される。但し、当選している役の図柄を導出できる限りにおいて、可能な限り「チェリー」も左のリール3Lに停止されるものとなる。
例えば、ビッグボーナス(C)に当選しているときにおいて左のリール3Lの下段に17番の「チェリー」が位置するタイミングで停止ボタン12Lが1番目に操作された場合、4コマの引き込み範囲で1番の「白7」を引き込めるので、17番の「チェリー」が下段に停止されることはない。また、ビッグボーナス(B)に当選しているときにおいて左のリール3Lの下段に7番の図柄が位置するタイミングで停止ボタン12Lが1番目に操作された場合は、1コマまたは2コマの引き込みで左のリールの中段と上段、または下段と中段に、それぞれ「青7」、「チェリー」を停止させるものとなる。
また、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によっては取りこぼしが生じる役に当選しているときにおいて、先に停止したリールに導出された図柄で当該当選している役への入賞の可能性がなくなっていても、残りのリールを停止させるときには、可能な限り当選している役の図柄を引き込む制御を行う。
例えば、スイカに単独で当選しているときに停止ボタン12L、12C、12Rが左から右に順次操作されたものとした場合、1番目に操作した停止ボタン12Lの操作タイミングが左のリール3Lの下段に13番または14番の図柄が位置するタイミングであると、左のリール3Lには「スイカ」が停止されない。この時点でスイカに入賞する可能性は、全くなくなってしまう。
スイカに入賞する可能性がなくなっても、4コマの引き込み範囲で可能な限り「スイカ」を引き込み、例えば、2番目に中の停止ボタン12Cを操作したときに、リール3Cについて「スイカ」を中段の何れかに停止させる。最後に操作される停止ボタン12Rの操作タイミングが右のリール3Rの下段に6番〜15番の図柄が位置するタイミングであれば、右のリール3Rの上中下段の何れかに「スイカ」を停止させる。
なお、上記のリール3L、3C、3Rの停止制御は、遊技状態及び当選フラグの設定状況(及び既に停止しているリールに導出された図柄)に応じて未だ停止していないリールの停止操作位置と停止位置との関係を定めた停止制御テーブルを未停止のリールについて予め作成し、停止ボタン12L、12C、12Rがそれぞれ操作されたときに、予め作成された停止制御テーブルを参照して、対応するリールの回転を停止させるものとしている。なお、停止制御テーブルでは、停止操作位置に対して停止位置が一意に定められている。
この実施の形態にかかるスロットマシン1では、上記したようにリール3L、3C、3Rの停止制御が行われるが、ボーナスへの移行を伴う特別役として、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの4種類が用意されている。前述したように、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスのそれぞれの図柄組み合わせは、「赤7−赤7−赤7」、「青7−青7−青7」、「白7−白7−白7」、「BAR−BAR−BAR」となっている。
ここで、ビッグボーナス(A)とビッグボーナス(B)について検討すると、リール3L、3C、3Rの何れについても「赤7」と「青7」の図柄には7コマ以上の配置間隔がある。例えば、左のリール3Lを例にすると、これが1番目に停止されるとしても4コマの引き込み範囲内で「赤7」を上中下段の何れかに停止させることができ、且つ「白7」を上中下段の何れかに停止させることのできる停止ボタン12Lの操作タイミングはない。従って、ビッグボーナス(A)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とビッグボーナス(B)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とは排他的なものとなる。
ビッグボーナス(A)とビッグボーナス(C)について検討すると、左と中のリール3L、3Cについては「赤7」と「白7」の配置間隔が7コマよりも小さくなっている箇所があるが、右のリール3Rについては、「赤7」と「白7」の図柄には7コマ以上の配置間隔があるので、ビッグボーナス(A)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とビッグボーナス(C)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とも排他的なものとなる。
ビッグボーナス(B)とビッグボーナス(C)について検討すると、右のリール3Rについては「青7」と「白7」の配置間隔が7コマよりも小さくなっている箇所があるが、左と中のリール3L、3Cについては「青7」と「白7」の図柄には7コマ以上の配置間隔がある。従って、ビッグボーナス(B)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とビッグボーナス(C)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とも排他的なものとなる。
ビッグボーナス(A)とレギュラーボーナスについて検討すると、中と右のリール3C、3Rについては「赤7」と「BAR」の配置間隔が7コマよりも小さくなっている箇所があるが、左のリール3Lについては「赤7」と「BAR」の図柄には7コマ以上の配置間隔がある。従って、ビッグボーナス(A)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とレギュラーボーナスに入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とも排他的なものとなる。
ビッグボーナス(B)とレギュラーボーナスについて検討すると、左と中のリール3L、3Cについては「青7」と「BAR」の配置間隔が7コマよりも小さくなっている箇所があるが、右のリール3Rについては「青7」と「BAR」の図柄には7コマ以上の配置間隔がある。従って、ビッグボーナス(B)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とレギュラーボーナスに入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とも排他的なものとなる。
ビッグボーナス(C)とレギュラーボーナスについて検討すると、左と右のリール3L、3Rについては「白7」と「BAR」の配置間隔が7コマよりも小さくなっている箇所があるが、中のリール3Cについては「白7」と「BAR」の図柄には7コマ以上の配置間隔がある。従って、ビッグボーナス(C)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とレギュラーボーナスに入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とも排他的なものとなる。
つまり、ビッグボーナス(A)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順と、ビッグボーナス(B)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順と、ビッグボーナス(C)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順と、レギュラーボーナスに入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とは、互いに排他的なものとなっている。従って、ビッグボーナス(A)に入賞可能な操作手順で停止ボタン12L、12C、12Rを操作してハズレとなった、または小役に入賞したとしても、ビッグボーナス(A)には当選していないことが分かるのみで、ビッグボーナス(B)、(C)、レギュラーボーナスに当選しているか否かは分からない。
次のゲームでビッグボーナス(B)に入賞可能な操作手順で停止ボタン12L、12C、12Rを操作してハズレとなった、または小役に入賞したとしても、ビッグボーナス(B)にも当選していないことが分かるのみで、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナスに当選しているか否かは依然として分からない。さらに次のゲームでビッグボーナス(C)に入賞可能な操作手順で停止ボタン12L、12C、12Rを操作してハズレとなった、または小役に入賞したとしても、ビッグボーナス(C)にも当選していないことが分かるのみで、レギュラーボーナスに当選しているか否かは依然として分からない。さらに次のゲームでレギュラーボーナスに入賞可能な操作手順で停止ボタン12L、12C、12Rを操作してハズレとなった、または小役に入賞したときに、レギュラーボーナスにも当選していないということが分かる。
このように4種類のビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスのそれぞれに入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が排他的なものであることから、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れにも当選していないことが分かる(最初にビッグボーナス(A)を狙ったゲームよりも後からビッグボーナス(A)〜(C)に当選することはあるが、確率的に低いのでこれを無視して考える)までには4ゲームを要することとなる。
一方、リプレイA〜リプレイCに当選しているときには、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかに当選しているか否かに関わらず、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に関わらずに、必ずリプレイA〜リプレイCに入賞することとなる。従って、リプレイA〜リプレイCに入賞したゲームでは、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかに入賞可能な操作手順で停止ボタン12L、12C、12Rを操作していたとしても、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスに当選しているかどうかが分かることはない。
次に、遊技制御基板101から演出制御基板102に送信されるコマンドについて説明する。遊技制御基板101から演出制御基板102に送信されるコマンドには、少なくとも当選状況通知コマンド、リール停止コマンド、停止操作解除コマンド、入賞情報コマンド、及び遊技状態コマンドが含まれている。遊技制御基板101から演出制御基板102に送信されるコマンドには、これ以外のコマンドも含まれているが、本発明に直接関わるものではないため、詳細な説明を省略している。
当選状況通知コマンドは、RAM112における当選フラグの設定状況を示すもので、スタートレバー11が操作されて内部抽選が行われたときに送信される。リール停止コマンドは、停止ボタン12L、12C、12Rがそれぞれ操作されたときに送信されるコマンドであり、操作された停止ボタンの種類と、停止ボタン12L、12C、12Rの操作に応じてリール3L、3C、3Rに停止されることとなる図柄の種類(例えば、可変表示装置2の中段に停止される図柄の番号)とを示すものである。停止操作解除コマンドは、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が解除されたときに送信されるコマンドである。
入賞情報コマンドは、可変表示装置2の表示結果に応じて発生した入賞の種別を示すもので、可変表示装置2に表示結果が導出されて入賞判定が行われたときに送信される。入賞情報コマンドは、また、チャンス目の導出の有無に関する情報も示すものである。遊技状態コマンドは、次のゲームで適用される遊技状態と設定値を示すものであり、1ゲームの終了時において送信される。
次に、この実施の形態にかかるスロットマシン1において、演出制御基板102のCPU121により実行される演出の処理について説明する。演出制御基板102のCPU121により実行される演出としては、液晶表示器4への画像の表示による演出、スピーカ7L、7R、7Uからの音声出力による演出、リールランプ3LPや遊技効果ランプ75A〜75Mといったランプ類の点灯態様の制御による演出がある。
この実施の形態にかかるスロットマシン1に特有の演出を行うため、演出制御基板102のCPU121は、各ゲームの当選状況及び当選状況の変化、各ゲームの遊技状態及び遊技状態の変化、小役入賞により払い出されたメダルの枚数、並びにリプレイ入賞に基づかない賭け数の設定、スロットマシン1において設定されている設定値を把握できなければならない。これらは、当選状況通知コマンド、遊技状態コマンド、入賞情報コマンド、BETコマンドにより判断されるものである。
当選状況の変化と遊技状態の変化は2回分のゲームの当選状況、遊技状態を判断しなければならないため、当選状況通知コマンドが示す当選状況と、遊技状態コマンドが示す遊技状態とは、それぞれ最新の2ゲーム分のものがRAM122に保存されるものとなっている。また、賭け数の設定がリプレイ入賞に基づくものか否かは、BETコマンドを受信したときに、先に受信した入賞情報コマンドが示す入賞状況(RAM122に保存される)がリプレイA〜Cの当選を示しているかどうかにより判断される。
スピーカ7L、7R、7Uからの音声の出力による演出として、スタートレバー11を操作して1ゲームが開始するときに、所定の効果音を出力する演出がある。スタートレバー11の操作時における効果音の出力は、後述するRTナビのために利用されている。また、遊技状態に応じた楽曲を継続して再生出力する演出があり、遊技状態がボーナス(ビッグボーナスまたはレギュラーボーナス)に制御されているときと、有利RTに制御されているときには、それぞれ他の遊技状態に制御されているときに再生出力される通常楽曲とは異なるボーナス中楽曲、有利RT中楽曲がスピーカ7L、7R、7Uから再生出力される。
ボーナス中楽曲には、ボーナス中楽曲A、ボーナス中楽曲B、プレミアボーナス中楽曲の3種類があり、これらは、メロディーラインが異なるものであっても、メロディーラインは同じでアレンジだけが異なるだけのものであってもよい。一方、有利RT中楽曲には、有利RT中楽曲A、有利RT中楽曲B、プレミア有利RT中楽曲の3種類があり、これらも、メロディーラインが異なるものであっても、メロディーラインは同じでアレンジだけが異なるだけのものであってもよい。
ボーナス中に何れのボーナス中楽曲が再生出力されるか、有利RT中に何れの有利RT中楽曲が再生出力されるかは、不利RTに制御されることなく遊技が継続している間における最初に有利RTに制御されたときからのメダルの純増枚数(小役入賞により払い出されたメダルの枚数から賭け数の設定に消費したメダルの枚数を減算した枚数(通常遊技状態、特別RT、レアRT1またはレアRT2に制御されている間も算出対象:以下、これを純増総数と呼ぶ))と、その間に有利RTに制御された回数(以下、有利RT連荘数と呼ぶ)とによって決められる。
ボーナスの開始時点における純増総数が1000枚以下であるときには、当該ボーナスが終了するまでボーナス中楽曲Aが再生出力され、有利RTの開始時点における純増枚数が1000枚以下であるときには、当該有利RTが終了するまで有利RT中楽曲Aが再生出力される。ボーナスの開始時点における純増総数が1000枚を越え、且つ有利RT連荘数が5回未満であるときには、当該ボーナスが終了するまでボーナス中楽曲Bが再生出力され、有利RTの開始時点における純増総数が1000枚を越え、且つ有利RT連荘数が5回未満であるときには、当該有利RTが終了するまで有利RT中楽曲Bが再生出力される。
さらに、ボーナスの開始時点における純増総数が1000枚を越え、且つ有利RT連荘数が5回以上であるときには、当該ボーナスが終了するまでプレミアボーナス中楽曲が再生出力され、有利RTの開始時点における純増総数が1000枚を越え、且つ有利RT連荘数が5回以上であるときには、当該有利RTが終了するまでプレミア有利RT中楽曲が再生出力される。有利RT連荘数が5回以上であっても、純増総数が1000枚を越えていなければ、ボーナス中楽曲A、有利RT中楽曲Aが再生出力される。
また、液晶表示器4への画像の表示による演出は、遊技状態がボーナスであるか否かに応じて異なる演出が行われるものとなっている。レギュラーボーナスにおいては、レギュラーボーナス中演出が行われ、ビッグボーナスにおいては、ビッグボーナス中演出が行われる。ビッグボーナス中演出は、キャラクタA、B、C、Dによる4種類のパターンがある。また、ビッグボーナス中演出において、後述するRTナビの権利(ナビ権利)を付与するためのRTナビ抽選が行われ、ナビ権利の付与の有無が遊技者に報知されるものとなる。
図7は、ビッグボーナス中演出のキャラクタ選択、RTナビ抽選の契機及び当選確率、並びにナビ権利の付与の有無の報知タイミング及び報知態様の関係、並びに同時当選に基づくナビ権利の付与の報知タイミング及び報知態様の関係を示す図である。
図示するように、チェリーまたはリプレイBと同時当選したビッグボーナス(A)〜(C)の入賞に基づいてビッグボーナスに遊技状態が制御されたときには、この同時当選によってナビ権利が遊技者に付与されるので、ビッグボーナス中演出において改めてRTナビ抽選を行うことはない。また、ビッグボーナスの開始時において遊技者がキャラクタの種類を選択することはなく、キャラクタDの画像でナビ権利の付与が遊技者に報知される。また、この場合におけるビッグボーナス演出は、キャラクタDによるパターンで行われる。
一方、単独当選したビッグボーナス(A)〜(C)の入賞に基づいてビッグボーナスに遊技状態が制御されたときには、ビッグボーナスの開始時においては未だナビ権利は遊技者に付与されていない。このようなビッグボーナスの開始時において、遊技者は、ビッグボーナス中演出を行うキャラクタをキャラクタA〜Cの3種類のうちから停止ボタン12L、12C、12Rの何れかを操作するなどして選択する。ボーナス中演出は、遊技者が選択したキャラクタのパターンで行われるが、RTナビ抽選やナビ権利の付与の有無の報知も、選択したキャラクタによって異なるものとなっている。
遊技者がキャラクタAを選択した場合には、チェリーに当選したときに当選確率1/1のRTナビ抽選を行い、これに当選すると遊技者にナビ権利を付与するものとしている(実際には、抽選の処理を行わず、チェリーの当選でナビ権利を付与するものとしてもよい)。また、RTナビ抽選の結果によりナビ権利が付与されたことは、チェリーに当選したタイミングで、キャラクタAの画像によって報知される。そもそもチェリーに当選せずにビッグボーナスが終了した場合は、ナビ権利が付与されない。ビッグボーナスの終了まで報知が行わなければ、ナビ権利が付与されなかったということになる。
遊技者がキャラクタBを選択した場合には、スイカに当選したときに当選確率1/10.8のRTナビ抽選を行い、これに当選すると遊技者にナビ権利を付与するものとしている。また、RTナビ抽選の結果によりナビ権利が付与されたことは、スイカに当選したゲームが終了したタイミングで、キャラクタBの画像によって報知される。そもそもスイカに当選せずにビッグボーナスが終了した場合は、ナビ権利が付与されない。ビッグボーナスの終了までに報知が行われなければ、ナビ権利が付与されなかったということになる。
遊技者がキャラクタCを選択した場合には、ベルに当選したときに当選確率1/93.9のRTナビ抽選を行い、これに当選すると遊技者にナビ権利を付与するものとしている。また、RTナビ抽選の結果によりナビ権利が付与された場合も、ビッグボーナスの終了時においてキャラクタCの画像により報知が行われる。ビッグボーナス中におけるベルの当選確率は非常に高いので、ベルに当選することなくビッグボーナスが終了する場合はほとんどないが、仮にベルに当選することなくビッグボーナスが終了した場合には、ナビ権利が付与されなかったことが遊技者に報知される。
ところで、単独当選したビッグボーナス(A)〜(C)の入賞に基づいて制御されたビッグボーナスにおけるRTナビ抽選は、選択したキャラクタの種類に応じてチェリー、スイカまたはベルに当選したときであっても、既にビッグボーナスの開始から内部抽選で当選した小役に全て入賞したと仮定した場合に払い出されることとなるメダルの枚数(以下、払出仮定数という)が466枚を越えると行われなくなる。
例えば、ビッグボーナスの開始からベルに29ゲーム入賞し、それまでの間にスイカを4ゲーム取りこぼしていた場合には、払出仮定数は467枚となるので、ビッグボーナスの開始からのメダルの払い出し総数は未だ435枚なのでビッグボーナスは終了しないが、そこからビッグボーナスの終了までRTナビ抽選は行われなくなる。
また、払出仮定数が466枚を越えていなくても、メダルの払い出し総数が465枚を越えてビッグボーナスが終了すれば、RTナビ抽選は行われなくなる。例えば、ビッグボーナスの開始からベルに30ゲーム、スイカに2ゲーム入賞し、スイカまたはチェリーの取りこぼしがなかった場合には、メダルの払い出し総数も払出仮定数も466枚なので、払出仮定数は466枚を越えていないこととなるが、これでビッグボーナスの終了となるので、RTナビ抽選は行われなくなる。
なお、ナビ権利が付与されたことをCPU121が認識できるようにするため、チェリーまたはリプレイBと同時当選したとき、またはRTナビ抽選に当選したときには、ナビ権利付与フラグがRAM122に設定される。ビッグボーナスの開始時においてナビ権利付与フラグが既に設定されていれば、それはチェリーまたはリプレイBとビッグボーナス(A)〜(C)に同時当選していたということを示すものとなり、ビッグボーナスの開始時において遊技者にキャラクタを選択させることなくナビ権利の付与を報知するものとなる。このナビ権利付与フラグは、ビッグボーナスの終了後に最初にスイカ、リプレイAの何れかに入賞したときに消去される。
ビッグボーナスの終了までに遊技者にナビ権利が付与され、RAM122にナビ権利フラグが設定されていた場合には、ビッグボーナス終了後の特別RTまたは通常遊技状態においてRTナビが行われる。このRTナビは、有利RTに遊技状態を制御させるものとなるが、取りこぼしのあるスイカに当選したときに、その旨を遊技者に報知するものである。特別RTまたは通常遊技状態におけるゲームでスタートレバー11を操作したときに、このタイミングで行われる内部抽選でスイカに当選したときには、通常スタート音とは異なる特別スタート音がスピーカ7L、7R、7Uから出力される。
ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスの何れにも制御されていないときには、通常は、液晶表示器4に所定の背景画像が表示されており、第1リールとして停止した左のリール3Lに「チェリー」が導出されたゲームにおいて、液晶表示器4に表示される画像による演出でビッグボーナス(A)〜(C)またはレギュラーボーナスの当選報知(当選報知演出)が行われる。通常表示されている背景画像、当選報知演出の態様は、ステージ1〜ステージ3の3つの演出ステージのうちの何れが選択されているかによって異なる。
演出ステージの選択は、遊技者がスタートレバー11を操作して1ゲームが開始したとき(演出制御基板102で当選状況通知コマンドを受信したとき)に行われる。これまで選択されていたステージと異なるステージが新たに選択されると、液晶表示器4に表示される背景画像が、これまで選択されていたステージに対応した画像から新たに選択されたステージに対応した画像に切り替えられる。
演出ステージを変更するか否か、及び演出ステージの種類の選択は、遊技の進行状況に応じて異なっている。演出ステージの振り分けを行う場合、次に詳しく説明する演出ステージ振り分けテーブルを用い、演出ステージの振り分けのために乱数発生回路125から乱数(0〜255)を取得して、取得した乱数の値に基づいて振り分けを行う。なお、スロットマシン1の電源を投入したとき(設定値を変更したかどうかは問わない)には、必ずステージ1が選択されるものとなっている。
図8は、演出ステージの振り分けを行うための演出ステージ振り分けテーブルを示す図である。演出ステージの振り分けは、設定値が1〜6のいずれに設定されているかによって異なり、遊技の状況によっても異なっている。図8に示す演出ステージ振り分けテーブルの各枠内において、1段目から4段目がそれぞれ、演出ステージの変更なし、ステージ1の選択、ステージ2の選択、ステージ3の選択に対応する判定値数を示している。
また、演出ステージの振り分けを異ならせる遊技の進行状況の区分として、通常遊技状態、レアRT、内部中RTまたは不利RTの残りゲーム数が1〜50ゲームであるとき(以下、状況1)、特別RTまたは有利RTに制御されていてレギュラーボーナスに当選しているとき(以下、状況2)、特別RTまたは有利RTに制御されていてビッグボーナス(A)〜(C)に当選しているとき(以下、状況3)、不利RTの残りゲーム数が51ゲーム以上であるとき、若しくは特別RTまたは有利RTに制御されていてビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスに当選してないとき(以下、状況4)、の4つの区分がある。
例えば、設定値が6で遊技の進行状況が特別RTまたは有利RTに制御されていてレギュラーボーナスに当選しているものとなっている状況2にあるときでは、103/256の割合では演出ステージの変更はなく、57/256の割合でステージ1に、32/256の割合でステージ2に、64/256の割合でステージ3に振り分けられるものとなっている。
また、遊技の進行状況が状況2にあるときであっても設定値が5であると、108/256の割合では演出ステージの変更はなく、52/256の割合でステージ1に、48/256の割合でステージ2に、48/256の割合でステージ3に振り分けられるものとなっている。同様に、設定値が1〜4の場合も、演出ステージの変更がない割合と、各演出ステージに振り分けられる割合が異なっている。
また、設定値が6に設定されているときであっても遊技の進行状況が通常遊技状態、レアRT、内部中RTまたは不利RTの残りゲーム数が1〜50ゲームであるときの状況1であると、167/256の割合で演出ステージの変更はなく、41/256の割合でステージ1に、16/256の割合でステージ2に、32/256の割合でステージ3に振り分けられる。同様に、特別RTまたは有利RTに制御されていてビッグボーナス(A)〜(C)に当選しているときの状況3、不利RTの残りゲーム数が51ゲーム以上であるときまたは有利RTに制御されていてビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスに当選してないときの状況4でも、各演出ステージに振り分けられる割合が異なっている。
図8に示す演出ステージ振り分けテーブルによれば、設定値が高いほど演出ステージの変更される確率が高いことが分かり、設定値に応じて各種類の演出ステージに振り分けられる割合も異なっていることが分かる。前回のゲームでステージ3となっていて今回のゲームで演出ステージの変更なしとなる場合を含めて考えても、設定値(設定値1が最低で設定値6が最高)が高いほど高い割合でステージ3が選択されることが分かる。
さらに、遊技の進行状況の違いに応じて各種類の演出ステージに振り分けられる割合も異なっていることが分かる。前回のゲームでステージ3となっていて今回のゲームで演出ステージの変更なしとなる場合を含めて考えても、通常遊技状態、レアRT、内部中RTまたは不利RTの残りゲーム数が1〜50ゲームであるときの状況1では、不利RTの残りゲーム数が51ゲーム以上であるとき、若しくは特別RTまたは有利RTに制御されていてビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスに当選してないときの状況4よりも高い割合でステージ3が選択されることが分かる。また、有利RTに制御されていてレギュラーボーナスに当選しているときの状況2では、状況1よりもさらに高い割合でステージ3が選択され、有利RTに制御されていてビッグボーナス(A)〜(C)に当選しているときの状況3では、状況2よりもさらに高い割合でステージ3が選択されることが分かる。
次に、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選報知演出について説明する。この当選報知演出は、液晶表示器4への画像の表示で行われるものであるが、ステージ1〜3の何れが選択されているかによって表示される画像の内容に違いがある。もっとも、当選報知演出が行われる契機や演出の内容としての特徴は、ステージ1〜3の何れにおける当選報知演出でも違いがない。以下では、ステージ1〜3を特に区別せずに当選報知演出を説明するものとする。
ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選報知演出は、ビッグボーナス、レギュラーボーナス以外の遊技状態において、可変表示装置2を構成するリール3L、3C、3Rのうちで左のリール3Lを1番目に停止させて「チェリー」の図柄が停止されたときに開始され、当該ゲームで第3停止ボタン(停止ボタン12L、12C、12Rのうちで3番目に操作されるもの)の操作が解除されるまで継続して実行されるものとなる。第3停止ボタンの操作が継続されているときには、CPU121の内部タイマなどを用いて、その操作の開始からの経過時間が計時されるものとなっている。
なお、当選報知演出の開始契機である左のリール3Lに「チェリー」の図柄が停止されることが生じるのは、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかに当選している場合の他に、チェリーに当選している場合がある。また、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選以外で左のリール3Lに「チェリー」図柄を停止させ得るチェリーは、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスと同時当選し得る役である。
また、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選報知演出は、その開始から終了までの間において、3段階の部分に分けて実行される。すなわち、第1停止ボタンである左の停止ボタン12Lの操作によりリール3Lに「チェリー」が停止すると第1段階の演出が実行され、第2停止ボタンが操作されると第2段階の演出が実行され、第3停止ボタンが操作されると最終段階の演出が実行されるものとなっている。そして、第3停止ボタンの操作が解除されると、最終段階の演出も終了となり、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかに当選しているか否かが報知されるものとなる。
第1段階、第2段階の演出は、それぞれ所定の動画像を液晶表示器4に表示することによって実行され、それぞれについての一連の動画像の表示を終了すると、次の段階に移行するまでは当該動画像の最終画像が静止画像として液晶表示器4に表示されるものとなる。また、例えば、第1段階の演出を実行中(すなわち、第1段階に対応した動画像を表示中)に第2停止ボタンが操作されると、第1段階の演出が強制的に終了させられ、第2段階の演出の実行(すなわち、第2段階に対応した動画像の表示)が開始されるものとなる。第2段階の演出を実行中に第3停止ボタンが操作された場合も同様である。第1段階または第2段階の演出の動画像は、遊技者が第1停止ボタンまたは第2停止ボタンの操作を継続しているか否かによって表示態様が変わることはない。
最終段階の演出も、所定の動画像を液晶表示器4に表示することによって実行されるが、その動画像の画像データは巡回して再生されるものとなっており、第1段階、第2段階の演出のように一定期間で動画像の表示が終了してしまうことがなく、第3停止ボタンの操作が解除されるまで液晶表示器4に動画像が表示されて実行されるものとなっている。また、最終段階の演出の動画像では、最終段階の演出が開始されてから(すなわち、第3停止ボタンが操作されてから)の経過時間が所定時間となる度に大きさが拡大していく(但し、選択された発展度に応じた大きさまで)特定物体が表示されるものとなっている。
このように最終段階の演出は、特定物体の大きさの拡大ということにより所定時間を経過する度に演出の実行状態が発展していく(すなわち、特定物体の大きさの違いによる演出態様の変化が生じる)ものであるが、演出の実行状態の発展度(すなわち、特定物体の大きさが拡大される限度)には、発展度1(特定物体の大きさが拡大されるのが1回まで)〜発展度5(特定物体の大きさが拡大されるのが5回まで)の5種類のものがある。発展度1〜発展度5の何れを選択するかは、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選状況に応じて、次に説明する発展度選択テーブルに従って決定される。
図9は、演出の実行状態の発展度(特定物体の大きさが拡大される限度)を選択するための発展度選択テーブルを示す図である。図示するように、発展度1〜発展度5の何れを選択するかを決定するための当選状況の区分として、ビッグボーナス(A)〜(C)の当選、レギュラーボーナスの当選、ビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの何れにもハズレの3区分が定められている。
図9に示すように、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに当選しているときには、発展度1〜発展度5のそれぞれは、2.5%、12.5%、20%、67.5%、7.5%の割合で選択されるものとなっている。レギュラーボーナスに当選しているときには、発展度1〜発展度5のそれぞれは、7.5%、12.5%、20%、67.5%、2.5%の割合で選択されるものとなっている。ビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの何れにも当選していないときには、発展度1〜発展度5のそれぞれは、86.5%、12.5%、0.5%、0.5%、0%の割合で選択されるものとなっている。
ここで、遊技者が左の停止ボタン12Lを1番目に操作して左のリール3Lに「チェリー」の図柄が停止されたときに、遊技者が「チェリー」の図柄を狙って右の停止ボタン12Rを操作しても右のリール3Rに「チェリー」の図柄が停止されなければ、ビッグボーナス(A)〜(C)またはレギュラーボーナスの何れかに単独で当選したということが分かるものとなる(但し、遊技者によって右の停止ボタン12Rを「チェリー」を狙うのに適正なタイミングで操作されていたことを前提とする)。
そこで、右のリール3Rに「チェリー」の図柄が停止されることとなる場合、すなわちチェリーの単独当選か、ビッグボーナス(A)〜(C)またはレギュラーボーナスとチェリーの同時当選の場合で考え、内部抽選における当選確率を合わせて考えると、第3停止ボタンの操作を継続しているときの最終段階の演出の発展度が1である場合には、ビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの当選の可能性はほとんどないこととなる。また、ビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの何れかに当選しているとしても、そのうちの半分は価値が低いレギュラーボーナスの当選であることになる。
また、第3停止ボタンの操作を継続しているときの最終段階の演出の発展度が2である場合には、内部抽選における当選確率通りの確率で、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに当選、レギュラーボーナスに当選、或いはビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの何れにもハズレとなっているということになる。
また、第3停止ボタンの操作を継続しているときの最終段階の演出の発展度が3である場合には、おおよそ3分の1の割合でビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの何れかに当選しているということになる。ビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの何れかに当選している場合に、価値の高いビッグボーナス(A)〜(C)の何れかと価値の低いレギュラーボーナスの何れに当選しているかということは、内部抽選における当選確率通りの確率となっているということになる。
また、第3停止ボタンの操作を継続しているときの最終段階の演出の発展度が4である場合には、おおよそ3分の2の割合でビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの何れかに当選しているということになる。ビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの何れかに当選している場合に、価値の高いビッグボーナス(A)〜(C)の何れかと価値の低いレギュラーボーナスの何れに当選しているかということは、内部抽選における当選確率通りの確率となっているということになる。
さらに、第3停止ボタンの操作を継続しているときの最終段階の演出の発展度が5である場合には、ビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの何れかには必ず当選しているということになり、しかも、そのうちの9割は価値の高いビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに当選ということになっている。発展度5で行われる最終段階の演出は、ビッグボーナス(A)+チェリー、ビッグボーナス(B)+チェリー、ビッグボーナス(C)+チェリー、レギュラーボーナス+チェリーの当選確率を考えると実行されることが非常に稀なものとなっているが、遊技者の期待度を大いに高めさせるプレミア演出となっている。
演出制御基板102のCPU121は、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選報知演出の開始契機であるかどうかを、前回のゲームの終了時に受信した遊技状態コマンド(これが示す遊技状態をRAM122の所定の領域に保存しておき、遊技状態がビッグボーナス、レギュラーボーナス以外であるかを判定)と1ゲーム中で最初に停止したリール停止コマンド(左の停止ボタン12Lが操作され、左のリール3Lに「チェリー」が停止されるかどうかを判定)とに基づいて判断するものとしている。
また、当選報知演出の最終段階の演出を終了した後にビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかに当選している旨を報知するかハズレとなっている旨を報知するかは、当該ゲームの開始時に受信した当選状況通知コマンド(これが示す当選状況をRAM122の所定の領域に保存)に基づいて判断するものとしている。
なお、第1リールとして停止された左のリール3Lに「チェリー」の図柄が停止され、これによって当選報知演出が実行された場合に、当該ゲームでビッグボーナス(A)〜(C)またはレギュラーボーナスに入賞した場合には、遊技者が第3停止ボタンの操作を継続しているか否かに関わらずに最終段階が実行されることなく当選報知演出が終了させられて、ボーナス入賞演出が行われるものとなっている。演出制御基板102のCPU121は、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの入賞を、入賞情報コマンドに基づいて判断するものとしている。
以下、この実施の形態にかかるスロットマシン1における当選報知演出の実行を、具体例に基づいて説明する。図10〜図13は、それぞれ当選報知演出の実行例を示す図である。これらの例では、左から右の順でリール3L、3C、3Rが停止され(すなわち、左から右の順で停止ボタン12L、12C、12Rが操作され)、左のリール3Lが第1リールに、右の停止ボタン12Rが第3停止ボタンとなるものとする。また、第1リールとなった左のリール3Lには、「チェリー」の図柄が停止されたものとする。
図10は、ビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの何れかに当選していて、最終段階の演出の実行状態が発展する前に第3停止ボタンである停止ボタン12Rの操作が解除された場合の例を示す。図11は、ビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの何れかに当選していて発展度2以上が選択され、2の状態まで発展したところで停止ボタン12Rの操作が解除された場合の例を示す。
図12は、ビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの何れかに当選していて発展度2が選択され、発展度が見極められてから停止ボタン12Rの操作が解除された場合の例を示す。図13は、ビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの何れにも当選していないで発展度1が選択され、発展度が見極められてから停止ボタン12Rの操作が解除された場合の例を示す。
図10〜図13の何れの例においても、第3停止ボタンとなる停止ボタン12Rが操作されると、図10(a)、図11(a)、図12(a)、図13(a)にそれぞれ示すように、最終段階の演出の開始画像410としてキャラクタ402がバズーカ砲を発射する動画像が液晶表示器4に表示される。遊技者がそのまま停止ボタン12Rの操作を続けると、液晶表示器4に示す画像は、図10(b)、図11(b)、図12(b)、図13(b)にそれぞれ示すように、バズーカ砲の弾丸401が飛んでいる様子を示す画像に切り替えられる。
図10の例では、図10(b)の弾丸401が飛んでいる様子を示す画像に切り替えられた後、停止ボタン12Rが操作されてから所定時間を経過する前に停止ボタン12Rの操作が解除されたものとする。ここで最終段階の演出が終了となり、ビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの何れかに当選していることを示す画像として、図10(c)に示すような弾丸401がキャラクタ403にヒットする様子を示す動画像411Aが液晶表示器4に表示された後、図10(d)に示すように、「WIN」という文字が含まれる静止画像412が液晶表示器4に表示される(静止画像412の表示は、ビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの何れかに入賞するまで継続される)。
図11の例では、図11(b)の弾丸401が飛んでいる様子を示す画像に切り替えられた後、停止ボタン12Rが操作されたまま所定時間を経過したものとする。ここでは発展度3以上が選択されているので、まず、図11(c)に示すように、液晶表示器4に表示されている画像において、飛んでいる弾丸401の大きさが1段階拡大される。停止ボタン12Rが操作されたまま2回目の所定時間を経過したものとすると、ここでは発展度3以上が選択されているので、図11(d)に示すように、液晶表示器4に表示されている画像において、飛んでいる弾丸401の大きさがさらに1段階拡大される。
その後、停止ボタン12Rが操作されてから3回目の所定時間を経過する前に停止ボタン12Rの操作が解除されたものとする。ここで最終段階の演出が終了となり、ビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの何れかに当選していることを示す画像として、図11(e)に示すような弾丸401がキャラクタ403にヒットする様子を示す動画像411Bが液晶表示器4に表示された後、図11(f)に示すように、「WIN」という文字が含まれる静止画像412が液晶表示器4に表示される(静止画像412の表示は、ビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの何れかに入賞するまで継続される)。
図12の例では、図12(b)の弾丸401が飛んでいる様子を示す画像に切り替えられた後、停止ボタン12Rが操作されたまま所定時間を経過したものとする。ここでは発展度1が選択されているので、まず、図12(c)に示すように、液晶表示器4に表示されている画像において、飛んでいる弾丸401の大きさが1段階拡大される。停止ボタン12Rが操作されたまま2回目の所定時間を経過したものとすると、ここでは発展度1が選択されているので、図12(d)に示すように、液晶表示器4に表示されている画像において、飛んでいる弾丸401の大きさはもう拡大されない。これで、発展度1が選択されていたことが見極められる。
その後、停止ボタン12Rが操作されてから3回目の所定時間を経過する前に停止ボタン12Rの操作が解除されたものとする。ここで最終段階の演出が終了となり、ビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの何れかに当選していることを示す画像として、図12(e)に示すような弾丸401がキャラクタ403にヒットする様子を示す動画像411Cが液晶表示器4に表示された後、図12(f)に示すように、「WIN」という文字が含まれる静止画像412が液晶表示器4に表示される(静止画像412の表示は、ビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの何れかに入賞するまで継続される)。
図13の例では、停止ボタン12Rが操作されてから1回目の所定時間の経過、2回目の所定時間の経過によって液晶表示器4に表示される画像は、それぞれ図13(c)、図13(d)に示すように、図12(c)、図12(d)において示した画像と同じものとなる。
その後、停止ボタン12Rが操作されてから3回目の所定時間を経過する前に停止ボタン12Rの操作が解除されたものとする。ここで最終段階の演出が終了となり、ビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの何れにも当選していないことを示す画像として、図13(e)に示すような弾丸401がキャラクタ403によって弾き返される様子を示す動画像421が液晶表示器4に表示された後、図13(f)に示すように、「LOSE」という文字を含み、弾き返された弾丸401がキャラクタ402にヒットする様子を示す動画像422が液晶表示器4に表示される(動画像422の表示は、一定期間の経過または次のゲームのための賭け数を設定すると終了する)。
以上説明したように、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナス以外の遊技状態において、左のリール3Lを第1リールとして停止させ、そこに「チェリー」の図柄が停止されると、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選報知演出が行われる。当選報知演出は、第2停止ボタンの操作まで実行される第1段階、第3停止ボタンの操作まで実行される第2段階、及び第3停止ボタンの操作が解除されるまで実行される最終段階の演出からなる。
ここで、第3段階の演出では、第3停止ボタンの操作が継続していれば、選択された発展度に応じた大きさとなるまで所定時間毎に表示されている動画像に含まれる特定物体の大きさが拡大され、演出の実行状態が発展していくものとなっている。このような最終段階の演出における実行状態を発展させるために、遊技者は第3リールを停止させるべく第3停止ボタンを操作したら、その操作を継続しているだけでよいので、演出の実行状態を発展させるために何度も同じ操作を繰り返す必要がなく、その操作に対して遊技者に煩わしさを感じさせないで済む。
しかも、第3停止ボタンの操作は、操作の継続が必ずしも必要な訳ではないが、その操作自体は、スロットマシン1における遊技を進行させるためには遊技者が必ず行わなければならない必須の操作である。このように演出の実行状態を発展させるためだけに遊技の進行とは無関係な操作を遊技者が別途行う必要がないので、さらに遊技者に煩わしさを感じさせないで済むものとなる。
ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選報知演出における最終段階の演出は、第3停止ボタンの操作が継続している間において選択された発展度まで所定時間毎に演出の実行状態が発展させられるものであるが、その実行状態の発展度(すなわち、特定物体の大きさが拡大される限度)には、発展度1〜発展度5の5種類のものがある。ここで、発展度1〜発展度5の何れが選択されるかの割合は、ビッグボーナス(A)〜(C)の当選、レギュラーボーナスの当選、ビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの何れにもハズレの区分に応じて異なるものとなっている。
そして、発展度1が選択される場合のほとんどは、ビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの何れにも当選していない場合であるが、発展度が高くなるほどビッグボーナス(A)〜(C)やレギュラーボーナスに当選している場合に選択されることが多くなる。このように選択された発展度により最終段階の演出の実行状態が発展する度合いに応じて、遊技者は、ビッグボーナス(A)〜(C)やレギュラーボーナスの当選を期待することができるものとなる。
また、前述したとおり、最終段階の演出における実行状態を発展させるために遊技者が行わなければならない操作は、あまり煩わしさを感じさせないで済む第3停止ボタンの操作を継続することだけであるので、遊技者に煩わしい操作が嫌われて最終段階の演出が発展される様子を遊技者が見ないで遊技を先に進めてしまうということがあまり生じない。このように第3停止ボタンの操作の継続という簡易な操作で演出の実行状態が発展する最終段階の演出が行われ、その発展度に応じて遊技者に期待感を与えることができるようになるので、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、第3停止ボタンの操作を継続している間に当選報知演出が行われている場合に、該第3停止ボタンの操作を解除すると、そこでビッグボーナス(A)〜(C)またはレギュラーボーナスに当選しているか否かが確定的に報知されるものとなっている。演出の実行状態が発展する当選報知演出の最終段階の演出は、第3停止ボタンの操作が解除される直前の状態、すなわち第3停止ボタンの操作が継続されている状態で行われるものであるため、ビッグボーナス(A)〜(C)またはレギュラーボーナスの当選の有無が確定的に分かるものとなる直前において、当選しているのかどうかと考える遊技者の期待感を高めさせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
しかも、当選報知演出の最終段階は、遊技者が第3停止ボタンの操作を継続しているという状態において実行されるものであるため、遊技者が意識的に液晶表示器4において行われる演出に関心を向けるものとなり、その演出効果が非常に高いものとなる。一方、演出の実行状態が発展する様子を知覚するために遊技者が行う操作である第3停止ボタンの操作の継続は、遊技者にとって酷く煩わしい操作でもないため、遊技者の意識が演出よりも操作の方に強く向けられてしまうということもなく、当選報知演出の最終段階における演出効果を高いものとすることができる。
また、発展度5は、ビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの何れかに当選しているときのみに限って選択されるものであるため、当選報知演出における最終段階の演出の実行状態が発展度5で実行されているときには、ビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの何れかに当選しているということとなる。このように実行状態の発展度が最も高い発展度5で最終段階の演出を実行された場合に、遊技者の期待感を大いに高めさせることができ、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
しかも、発展度5は、レギュラーボーナスに当選しているときには2.5%の割合で選択されるのに対して、ビッグボーナス(A)〜(C)に当選しているときには7.5%の割合で選択されるものとなっている。そして、内部抽選の当選確率を考え合わせると、発展度5で最終段階の演出が行われているときの9割は、より価値の高いビッグボーナス(A)〜(C)の当選であるということになる。これにより、発展度5で最終段階の演出を実行された場合に、遊技者の期待感をよりいっそう高めさせることができ、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
また、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選報知演出が行われるのは、第1リールとなった左のリール3Lに「チェリー」の図柄が停止されたときであるが、左のリール3Lに「チェリー」の図柄が停止されたということは、これだけでもビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの何れかに当選された可能性があることを示すものとなっている。このため、実行状態が発展する最終段階の演出よりも前に実行される第1段階、第2段階の演出で遊技者の期待感を高めさせることができるので、遊技の興趣を向上させることができる。
そして、第1段階、第2段階の演出でビッグボーナス(A)〜(C)やレギュラーボーナスの当選に対する遊技者の期待感を高めさせた後、続けて行われる第3段階の演出における実行状態の発展度に応じてビッグボーナス(A)〜(C)やレギュラーボーナスの当選に対する遊技者の期待感をさらに高めさせることができるので、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
また、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選報知演出において実行状態が発展させられるものとなるのは、第3停止ボタンの操作が継続しているときに行われる最終段階の演出であり、これが行われるときには当該ゲームにおける可変表示装置2の表示結果は既に導出されていることとになる。このため、最終段階の演出で実行状態を発展させているときに、可変表示装置2に導出された表示結果(とりわけ、左のリール3Lに「チェリー」が停止するだけではなく、右のリール3Rにも「チェリー」が停止してチェリーの入賞となった表示結果)に対して遊技者の期待感を募らせることができ、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選報知演出の開始契機となる左のリール3Lへの「チェリー」の図柄の停止は、ビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの何れかに当選している場合の他、チェリーに当選しているときにも発生し得る。チェリーは、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスのそれぞれと同時当選し得る役となっているので、左のリール3Lに「チェリー」の図柄が停止して当選報知演出が開始された後、右のリール3Rに「チェリー」の図柄が停止してチェリーの入賞となったとしても、なおも遊技者がビッグボーナス(A)〜(C)やレギュラーボーナスの当選を期待できるものとなる。
さらに、最終段階の演出における実行状態の発展として特定物体の大きさが拡大されるのが1回だけの発展度1では、ビッグボーナス(A)〜(C)やレギュラーボーナスに当選している割合が非常に小さいのに対して、発展度が高くなるに従ってビッグボーナス(A)〜(C)やレギュラーボーナスに当選している割合も高くなる。つまり、ビッグボーナス(A)〜(C)やレギュラーボーナスの当選の期待度を見極めるために遊技者が第3停止ボタンの操作を継続しなければならない期間は、その期待度に応じて長くなる。
仮に第3停止ボタンの操作を継続すること自体を煩わしいと感じるような遊技者であっても、ビッグボーナス(A)〜(C)やレギュラーボーナスの当選の期待度が高くなるのであれば、その煩わしいという感覚が薄れることとなる。このため、最終段階の演出の実行状態が発展する(すなわち、特定物体の大きさが拡大する)ものとなっている期間が長くなっても、その期間の長期化に比例した期待度の高まりによって、第3停止ボタンの操作を継続することを遊技者に煩わしく感じさせないで済むようになる。
また、通常遊技状態、特別RT、レアRT1またはレアRT2においてスイカに入賞すると有利RTに遊技状態が制御され、通常遊技状態、レアRT1またはレアRT2においてリプレイAに入賞すると不利RTに遊技状態が制御される。不利RTは、300ゲームの間継続する遊技状態となっているが、この不利RTにおいてスイカに入賞しても有利RTに遊技状態が制御されることはなく、一旦不利RTに遊技状態が制御されてしまうと、ここから有利RTに遊技状態が制御されるチャンスがなくなってしまう。
不利RTにおいてビッグボーナス(A)〜(C)またはレギュラーボーナスに当選し、これらに入賞させることでビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに制御されれば、300ゲームの消化を待たずに不利RTを終了させることができるが、不利RTにおいてビッグボーナス(A)〜(C)またはレギュラーボーナスに当選するチャンスは、通常遊技状態、特別RT、レアRT1、レアRT2または有利RTにおいてビッグボーナス(A)〜(C)またはレギュラーボーナスに当選するチャンスと全く変わりがない。
もっとも、不利RTにおいては、リプレイB及びリプレイCに当選する可能性があり、300ゲームを消化する前であってもリプレイB、リプレイCに入賞すると、それぞれレアRT1、レアRT2に遊技状態が制御される。レアRT1またはレアRT2に遊技状態が制御されれば、ここでスイカに入賞すれば有利RTに遊技状態が制御されるので、有利RTに制御されるチャンスが再び生じるものとなる。
つまり、不利RTにおいて300ゲームを消化する前であっても、また、ビッグボーナス(A)〜(C)またはレギュラーボーナスに当選しなくても、リプレイBまたはリプレイCの入賞によってレアRT1またはレアRT2に遊技状態が制御されるチャンスがあり、そのチャンスを生かしてレアRT1またはレアRT2に遊技状態が制御されれば、再び有利RTに遊技状態が制御されるチャンスも生じるものとなる。このため、不利RTに遊技状態が制御されたときであっても、遊技者を落胆させずに済むものとなる。
また、不利RTからの脱出を可能とするリプレイB、リプレイCのうちでレアRT1に遊技状態を制御させることとなるリプレイBは、ビッグボーナス(A)〜(C)またはレギュラーボーナスと同時に当選し得る役となっている。すなわち、リプレイBに入賞すると、単に不利RTから脱出して有利RTへの制御のチャンスが生まれるレアRT1に制御されるというだけではなく、ビッグボーナス(A)〜(C)またはレギュラーボーナスの何れかに当選している可能性もあるということになるので、遊技者の期待感を高めさせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
ところで、リプレイBは、ビッグボーナス(A)〜(C)またはレギュラーボーナスと同時に当選し得る役となっているので、同時当選であることを条件とすれば、通常遊技状態、レアRT1、レアRT2または有利RTに遊技状態が制御されているときにもリプレイBに入賞することがある。通常遊技状態、レアRT1、レアRT2または有利RTにおいてリプレイBに入賞するのは、この同時当選の場合だけであるので、リプレイBの入賞に希少性が生じるものとなる。また、この希少なリプレイBの入賞で、ビッグボーナス(A)〜(C)またはレギュラーボーナスの何れかに当選していることが確定的に分かるものとなるので、遊技者の期待感を大いに高めさせることができ、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
また、有利RTにおけるメダルの払出率が1を越えるのに対して、レアRT1におけるメダルの払出率が1を下回っているが、有利RTにおけるリプレイBの入賞は、ビッグボーナス(A)〜(C)またはレギュラーボーナスとの同時当選でしか発生し得ず、レアRT1に遊技状態を制御させることがない。このため、メダルの払出率が1を越える有利RTでレアRT1の図柄であるリプレイBに入賞しても、有利RTにおける遊技者の利益を失わせることがなく、遊技者の期待感を削いでしまうことがない。
また、ビッグボーナスの終了後に制御される特別RTでは、不利RTに遊技状態を制御させるリプレイAの当選確率が0となっているが、通常遊技状態ではおおよそ1/7.3、リプレイBの入賞により不利RTから制御されるレアRT1でもおおよそ1/7.3、リプレイCの入賞により不利RTから制御されるレアRT2ではおおよそ1/33.1となっている。
このように通常遊技状態、特別RT、レアRT1及びレアRT2の間で不利RTに遊技状態を制御させるリプレイAの当選確率に差があり、特にビッグボーナスの終了後に制御される特別RTでは再び不利RTに制御される危険がないのに対して、不利RTから制御されたレアRT1、レアRT2では再び不利RTに制御される危険もあるものとなることで、特別RTの比較での遊技における面白みが増し、さらに遊技の興趣を向上させることができる。また、レアRT1とレアRT2でも再び不利RTに制御される危険度に違いがあるので、不利RTにおいてリプレイBとリプレイCの何れに入賞するかにまで遊技者に関心を持たせることができ、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
また、スロットマシン1における遊技状態のうちで、ビッグボーナス、レギュラーボーナス及び有利RTは、メダルの払出率が1を越える遊技者にとって有利な遊技状態であるが、通常遊技状態、特別RT、レアRT1、レアRT2及び不利RTは、メダルの払出率が1を下回る遊技者にとって不利な遊技状態である。ここで、通常遊技状態、特別RT、レアRT1及びレアRT2は、不利RTと同様にメダルの払出率が1を下回る遊技状態であるといっても、それぞれのスイカ、リプレイAの当選確率を考えれば、比較的短期間で終了する遊技状態である。一方、不利RTは、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナス、リプレイBまたはリプレイCに入賞しない限り300ゲーム継続すること、及びこれらの役の当選確率を考えれば、比較的長期間継続する遊技状態である。
ところで、上記した遊技状態のうちのビッグボーナス、レギュラーボーナス及び有利RTは、メダルの払出率が1を越えるので、これらの遊技状態に制御されている間は、通常、小役入賞により払い出されるメダルの数の方が賭け数の設定に用いられるメダルの数よりも多く、遊技者の手持ちのメダルが増えていくことになる。このようなビッグボーナスまたはレギュラーボーナス、若しくは有利RTに制御されている間に、それぞれボーナス中楽曲、有利RT中楽曲をスピーカ7L、7R、7Uから再生出力することによって、遊技者の手持ちのメダルが増加していく過程を盛り上げていくことができる。
また、通常遊技状態、特別RT、レアRT1及びレアRT2は、メダルの払出率が1を下回るといっても短期間で終了するため、これらの遊技状態に制御されている間における遊技者の手持ちのメダルの減少は極少数に限られている。従って、不利RTに制御されることなく、ビッグボーナス、レギュラーボーナスまたは有利RT、若しくは通常遊技状態、特別RT、レアRT1またはレアRT2の間だけで遊技状態が制御されている間は、遊技者の手持ちのメダルが大きな増加傾向にあるということになる。
このように不利RTに制御されることなくビッグボーナス、レギュラーボーナスまたは有利RT、若しくは通常遊技状態、特別RT、レアRT1またはレアRT2の間だけで遊技状態が制御されている間には、そこで最初に有利RTに制御されたときからの純増メダルの枚数(純増総数)が1000枚を越えるようなこともある。
開始時において純増総数が1000枚以下のときのビッグボーナスまたはレギュラーボーナス、若しくは有利RTでは、それぞれボーナス中楽曲A、有利RT中楽曲Aが再生出力されるが、開始時おいて純増総数が1000枚を越えているときのビッグボーナスまたはレギュラーボーナス、若しくは有利RTでは、それぞれボーナス中楽曲B、有利RT中楽曲Bが再生出力される。このように純増総数が1000枚を越えているかどうかによって再生出力される楽曲を変更することで、遊技者の手持ちのメダルの枚数の増加と再生される楽曲の変化を十分にリンクさせることができるものとなる。
さらに、不利RTに制御されることなくビッグボーナス、レギュラーボーナスまたは有利RT、若しくは通常遊技状態、特別RT、レアRT1またはレアRT2の間だけで遊技状態が制御されている間において有利RTに制御された回数(有利RT連荘数)が5回を越え、純増総数も1000枚を越えていると、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナス、若しくは有利RTにおいて再生出力される楽曲が、それぞれプレミアボーナス中楽曲、プレミア有利RT中楽曲に変更される。このように有利RT連荘数が5回も越えるとプレミアボーナス中楽曲、プレミア有利RT中楽曲が再生出力されることにより、有利RT連荘数が多くなった遊技者に非常な満足感を与えることができる。
この実施の形態にかかるスロットマシン1では、ビッグボーナスに制御されているときにはビッグボーナス中演出が、レギュラーボーナスに制御されているときにはレギュラーボーナス中演出が、液晶表示器4において行われるものとなる。ここで、単独当選したビッグボーナス(A)〜(C)の入賞に基づくビッグボーナスである場合には、当該ビッグボーナスの開始時において、ビッグボーナス中演出で登場するキャラクタの種類を遊技者が選択するものとなっている。
また、単独当選したビッグボーナス(A)〜(C)の入賞に基づくビッグボーナスでは、ビッグボーナスの終了後の特別RT、通常遊技状態においてスイカの当選を報知するRTナビを行うかどうかを決定するRTナビ抽選を行うものとなっている。このRTナビ抽選を行う機会は、遊技者がビッグボーナスの開始時に選択したキャラクタの種類に応じて異なっており、キャラクタAを選択したときにはチェリー当選時、キャラクタBを選択したときにはスイカ当選時、キャラクタCを選択したときにはベル当選時に行われるものとなっている。また、それぞれのRTナビ抽選の当選確率も異なっている(各々の役の当選確率を考慮すると、ビッグボーナス全体ではほぼ同じ確率で当選する)。
このようにビッグボーナスの開始時における遊技者自らのキャラクタの選択が、ビッグボーナス終了後のRTナビの有無に直結することとなるので、RTナビの権利を得た遊技者が自らの選択に満足感を得ることができるものとなる。さらに、RTナビが行われる旨の報知も、キャラクタA、B、Cのそれぞれを選択した場合に、チェリーに当選したゲームの開始時、スイカに当選したゲームの終了時、ビッグボーナスの終了時という具合に異なるものとなっており、さらにその報知も選択したキャラクタの画像で行われるので、RTナビの権利を得た遊技者が自らの選択に満足感を得ることができるものとなる。
一方、チェリーまたはリプレイBと同時当選したビッグボーナス(A)〜(C)の入賞に基づくビッグボーナスでは、既に同時当選の際に遊技者にナビ権利が付与されており、ビッグボーナスの終了後にRTナビが行われることが決まっている。このようにビッグボーナスの開始前からビッグボーナスの終了後にRTナビが行われることが決まっていた場合には、ビッグボーナスの開始時において遊技者にキャラクタを選択させず、RTナビが行われることがここで報知される。さらに、当該ビッグボーナスにおけるビッグボーナス中演出は、単独当選したビッグボーナス(A)〜(C)の入賞に基づくビッグボーナスにおけるビッグボーナス中演出については選択し得ないキャラクタDの画像で行われるものとなっている。
このようにビッグボーナスの開始前に既にRTナビが行われることが決まっていた場合には、ビッグボーナスの開始時に遊技者にキャラクタを選択させることなくRTナビが行われることを報知するので、遊技に意外性を生じさせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。さらに、ビッグボーナスの開始時においてキャラクタの種類を選択しなければならないのか、それとも既にRTナビが行われていることが決まっているのかについて遊技者に興味を持たせることができるので、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
ところで、遊技者の選択に従ってRTナビ抽選が行われることがあるビッグボーナスは、その終了条件を払い出しメダル枚数が465枚を越えたときとしているため、小役に入賞したか否かや入賞した小役の種類が何であるかによって継続ゲーム数が異なってくる。ここで、メダルの払い出しを伴う小役としてはスイカ、ベル、チェリーの3種類があるが、何れも停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によって取りこぼしのある役となっている(ベルは、停止ボタン12Lを1番目または2番目に操作すれば取りこぼすことはないが、3番目に操作すれば取りこぼすこともある)。
このため、ビッグボーナスにおいて内部抽選で当選した小役を遊技者が停止ボタン12L、12C、12Rの操作で態と取りこぼすようなことを行えば、ビッグボーナスにおいて実行されるゲーム数を増加させることができる。ここで、ビッグボーナスに制御されている限り遊技者の選択に従って無制限にRTナビ抽選を行うものとすると、ビッグボーナスのゲーム数が増加されれば、RTナビ抽選が行われるゲーム数も増加し、ビッグボーナスの終了までにRTナビ抽選に当選する確率が高くなる。こうなると、スロットマシン1の提供者側が想定していなかったような高確率で、ビッグボーナスの終了後にRTナビが行われることになってしまう虞がある。
これに対して、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、ビッグボーナスにおいてRTナビ抽選を行うのを、当選した小役に必ず入賞するものと仮定した場合に払い出されることとなるメダルの総数である払出仮定数が466枚を越えるまでとしている。このため、ビッグボーナスの開始からの払い出しメダル総数が465枚を越える前であっても、払出仮定数が466枚を越えていればRTナビ抽選が行われることがないので、ビッグボーナスの継続ゲーム数の引き延ばしが行われて、想定外の高確率でビッグボーナスの終了後にRTナビが行われることになってしまうようなことがなくなる。
また、ビッグボーナスが終了される払い出しメダル総数は465枚を越えたときとしているのに対して、RTナビ抽選が行われなくなる払出仮定数は466枚を越えたときとなっている。このため、場合によっては、当選した小役に全て入賞させた場合に実行されるゲーム数よりも多くのゲーム数をRTナビ抽選が行われなくなるまでに実行させることも可能となる。このため、この払い出しメダル総数の465枚越えと、払出仮定数の466枚越えとをできる限り生かすという遊技における攻略要素が生じてくるので、遊技の興趣を向上させることができる。
また、ビッグボーナス、レギュラーボーナス以外の通常遊技状態、特別RT、レアRT1、レアRT2、有利RTまたは不利RTに制御されているときには、液晶表示器4に通常は背景画像が表示され、また、第1リールとして左のリール3Lを停止させたときに、そこに「チェリー」の図柄が停止されると、当該ゲームにおいてビッグボーナス(A)〜(C)またはレギュラーボーナスの当選を報知する当選報知演出が行われる。背景画像の態様、当選報知演出の態様は、ステージ1〜ステージ3の3つの演出ステージのうちの何れが選択されているかによって異なるものとなっている。
ところで、通常遊技状態、特別RT、レアRT1、レアRT2、有利RTまたは不利RTのうちで有利RTに制御されているときには有利RT中楽曲がスピーカ7L、7R、7Uから再生出力されるが、通常遊技状態、特別RT、レアRT1、レアRT2または不利RTに制御されているときには何れも通常楽曲が再生出力されるので、楽曲の違いでは、通常遊技状態、特別RT、レアRT1、レアRT2及び不利RTのうちで何れの遊技状態に制御されているかが分かることはない。特に新たに遊技を開始した遊技者にとっては、通常楽曲が再生出力されている限り、通常遊技状態、特別RT、レアRT1、レアRT2及び不利RTのうちで何れの遊技状態に制御されているのかは全く分からない。
もっとも、演出ステージは、ビッグボーナス及びレギュラーボーナス以外の通常遊技状態、特別RT、レアRT1、レアRT2、有利RTまたは不利RTに制御されている各ゲームで、演出ステージ振り分けテーブルに従って振り分けが行われるが、スイカの入賞により有利RTに制御されるものとなる通常遊技状態、特別RT、レアRT1またはレアRT2に制御されているとき、若しくは再び通常遊技状態に戻ることが近くなっている不利RTの残りゲーム数が50ゲーム以下のときには、不利RTの残りゲーム数が51ゲーム以上である場合に比べて、ステージ3が選択される確率が高くなっており、また、ステージ2とステージ1についても選択確率に違いがある。
つまり、演出ステージの違いによって現時点で通常遊技状態またはレアRTに制御されて有利RTに制御されるチャンスがあるかどうか、或いは不利RTの終了が近く、有利RTに制御されるチャンスが得られるのが近くなっているかどうかを推測できるようになるので、演出ステージの違いにも遊技者の注目を集めさせることができ、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
さらに演出ステージの選択については、遊技の状況が同じ区分にあるのであれば、設定値が高いほどステージ3が選択される確率が高くなっており、また、ステージ2とステージ1が選択される確率にも違いがある。このため、演出の演出ステージの違いによって設定値も推測することができるようになり、演出の演出ステージの違いに対してよりいっそうの遊技者の注目を集めさせることができ、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
また、設定値を変更することによって遊技制御基板101のRAM112が初期化されるが、リールモータ3ML、3MC、3MRをそれぞれ構成するステッピングモータのステップ数をカウントするためのカウンタの値は初期化されない。このため、設定値の変更後においてもCPU111が把握するリールモータ3ML、3MC、3MRをそれぞれ構成するステッピングモータのステップ数(RAM112のカウンタでカウントされているステップ数)が実際のステップ数と異なることがなく、パルス信号の励磁相が異なってリール3L、3C、3Rが滑らかに回転開始ができずに設定値の変更がされていることが遊技者に察知されてしまうということを防ぐことができる。
また、満タンセンサ90によりオーバーフロータンクの満タンが検出されているかどうかを1ゲームに1回ずつチェックし、満タンが検出されている場合には、満タンエラーに制御する。もっとも、前回のゲームでリプレイ入賞していた場合(すなわちRAM112にリプレイゲーム中フラグが設定されている場合)には、このチェックを行っていない。前回のゲームでリプレイ入賞していた場合は、遊技者がメダルを投入せずに賭け数が設定されるので、発生可能性の低い満タンエラーのチェックを省くことで遊技制御基板101の制御部110にかかる負荷を小さくすることができる。
また、外部出力基板105は、スタートレバー11の操作時にまとめてメダルIN信号を出力するものとしている。賭け数として設定するメダルの投入の度にメダルIN信号を出力するものとした場合には、精算ボタン16の操作により既に設定した賭け数がキャンセルされると、出力したメダルIN信号の取消が必要となってしまう。また、1枚BETボタン14またはMAXBETボタン15の操作によりクレジットから賭け数を設定した場合と、メダル投入口13からメダルの現物を投入して賭け数を設定した場合とで、メダルIN信号を出力するためのプログラムが別々に必要になってしまう。この実施の形態にかかるスロットマシン1のようにスタートレバー11の操作時にまとめてメダルIN信号を出力することで、このような不都合が生じるのを防ぐことができる。
一方、外部出力基板105は、ホッパー80からメダルを1枚払い出す度にメダルOUT信号を出力するものとしている。仮に小役入賞に基づいてメダルを払い出すときに、払い出すメダルの数だけメダルOUT信号をまとめて出力するものとした場合には、ホッパー80においてメダル切れエラーが発生したときなどに、実際に払い出されたメダルとの間に誤差が生じてしまう。また、メダルの払い出しの終了時に払い出したメダルの数だけメダルOUT信号をまとめて出力するものとした場合には、次のゲームが開始されてからもメダルOUT信号の出力が継続されているという可能性が生じる。この実施の形態にかかるスロットマシン1のようにホッパー80からメダルを1枚払い出す度にメダルOUT信号を出力することで、このような不都合が生じるのを防ぐことができる。
また、遊技の進行状況に応じて、各種のコマンドが遊技制御基板101から演出制御基板102へと送信されるものとなっているが、遊技制御基板101のRAM112に設けられたコマンド送信バッファよりも、演出制御基板102のRAM122に設けられたコマンド受信バッファの方が容量が大きくなっている。このため、遊技制御基板101から一度に大量のコマンドが送られてきても、演出制御基板102の側では未処理のコマンドを十分に貯めておくことができるので、演出制御基板102のCPU121が処理しきれないコマンドが生じ、演出の実行に支障が生じてしまうのを防ぐことができる。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
上記の実施の形態では、停止ボタン12L、12C、12Rのそれぞれが操作される度にリール停止コマンドを送信し、それぞれの操作が解除される度に停止操作解除コマンドを遊技制御基板101から演出制御基板102に送信するものとしていた。もっとも、演出制御基板102のCPU121が操作の解除を判断しなければならないのは、停止ボタン12L、12C、12Rのうちで3番目に操作される第3停止ボタンの解除だけである。また、第3停止ボタンが操作されると、リール3L、3C、3Rの全ての回転が停止し、可変表示装置2に表示結果が導出されるものとなっている。
そこで、停止ボタン12L、12C、12Rのそれぞれが操作される度にリール停止コマンドを送信するだけで、操作が解除されても停止操作解除コマンドは送信しないものとし、その代わりに、第3停止ボタンの操作が解除されたタイミングで入賞情報コマンドや遊技状態コマンドを遊技制御基板101から演出制御基板102に送信するものとしてもよい。演出制御基板102のCPU121は、例えば、入賞情報コマンドを受信することによって第3停止ボタンの操作が解除されたものと判断すればよい。
この場合、遊技制御基板101の側が停止ボタン12L、12C、12Rが操作されたタイミングでリール停止コマンドを送信し、第3停止ボタンの操作が解除されたタイミングで入賞情報コマンドや情報コマンドなどの何らかのコマンドを送信する仕様となっているのであれば、こちら側の仕様を何ら改変することなく演出制御基板102側の仕様を変更するだけで、本願発明を実現することが可能となる。
上記の実施の形態では、演出の実行状態が発展される最終段階の演出を含むビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選報知演出は、第1リールとして停止された左のリール3Lに「チェリー」の図柄が停止されたときに開始され、第2停止ボタンの操作で第2段階へ、第3停止ボタンの操作で最終段階へ移行するものとしていたが、少なくとも最終段階の演出のように実行状態が発展される演出が含まれるのであれば、何段階の演出によって行われるものであっても構わない。
例えば、第2リールの停止までに左のリール3Lに「チェリー」の図柄が停止されたのであれば(左のリール3Lは、第1リールであっても第2リールであってもよい)、第2リールが停止されたときからビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選報知演出の第1段階の演出を開始させ、第3停止ボタンの操作で最終段階(上記の実施の形態における最終段階の演出と同じもの)の演出に移行して、第3停止ボタンの操作が解除されるまで最終段階の演出を行うものとしてもよい。
また、第1リールとして左のリール3Lに「チェリー」の図柄が停止されたときには、そこから3段階からなる当選報知演出を開始させるものとするが、第2リールとして左のリール3Lに「チェリー」の図柄が停止されたときには、そこから2段階からなる当選報知演出(最終段階は、上記の実施の形態における最終段階の演出と同様の態様のもの)を開始させるものとしてもよい。
また、第3リールの停止までに左のリール3Lに「チェリー」の図柄が停止されたのであれば、第3リールが停止されたときから第3停止ボタンの操作が継続されていることを条件として、上記の実施の形態における最終段階の演出と同様の態様によるビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選報知演出を行うものとしてもよい。
さらに、第3リールの停止までに右のリール3Rに「チェリー」の図柄が停止され、チェリーに入賞した場合に(左のリール3Lに「チェリー」の図柄が停止されたかどうかを問わない)、第3リールが停止されたときから第3停止ボタンの操作が継続されていることを条件として、上記の実施の形態における最終段階の演出と同様の態様によるビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選報知演出を行うものとしてもよい。
上記の実施の形態では、ビッグボーナス(A)〜(C)またはレギュラーボーナスに当選しているとき、ビッグボーナス(A)〜(C)またはレギュラーボーナスとチェリーに当選しているとき、並びにチェリーに当選しているときに、左のリール3Lに「チェリー」が停止されることがあるものとなっており、この左のリール3Lへの「チェリー」の停止を条件として、当選報知演出を開始させるものとなっていた。
これに対して、ビッグボーナス(A)〜(C)またはレギュラーボーナスに当選しているときと、ビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの何れにも当選していないときとの何れにも、リール3L、3C、3Rのそれぞれに停止された図柄の組み合わせが所定の組み合わせとなるチャンス目が可変表示装置2に導出されるものとなるものとしてもよい。この場合、第3リールが停止されて可変表示装置2に導出されたときには、上記の実施の形態における最終段階の演出と同様の態様によるビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選報知演出を行うものとすることができる。
上記の実施の形態では、演出の実行状態が発展される最終段階の演出を含むビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選報知演出は、ビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの何れかの単独当選、ビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの何れかとチェリーの同時当選、並びにチェリーの単独当選により左のリール3Lに「チェリー」の図柄が停止されたときに実行されるものとしていた。しかしながら、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選報知演出を開始させる契機は、これに限るものではない。
例えば、ビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの何れかとの同時当選であるか単独当選であるか否かに関わらず、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナス以外の遊技状態において同時当選役であるチェリーおよび/またはリプレイBに当選したことを条件として、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選報知演出を実行するものとしてもよい。ここでの当選報知演出は、例えば、さらにゲームの開始から第1停止ボタンの操作までの段階を加えた複数段階の演出とすることもできる。
この場合、内部抽選においてチェリーおよび/またはリプレイBに当選したということは、ビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの何れかにも当時に当選している可能性があるということである。ゲームの開始時において何らの演出も行われなければ、遊技者に期待させるものは何もないことになるが、ここでは未だリール3L、3C、3Rの何れも停止していないゲームの開始時から当選報知演出が開始されることとなる。
これにより、まず、ゲームの開始時から当選報知演出が開始されることで遊技者に期待感を与えることができ、さらに第3停止ボタンが操作され、その操作が継続している間に行われる最終段階の演出での実行状態の発展に応じて遊技者に期待感を与えることができるので、遊技の興趣を向上させることができる。また、第3停止ボタンの操作の継続で実行状態の発展される演出が行われることで、内部抽選での当選に基づいて導出されたチェリーおよび/またはリプレイBに対して遊技者の期待感を募らせることができ、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
なお、チェリーおよび/またはリプレイBに当選したことを条件としてビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選報知演出を実行するものとした場合でも、その当選報知演出の開始時期を必ずしもゲームの開始時とする必要はなく、第1停止ボタン(第1リールの停止時)、第2停止ボタンの操作時(第2リールの停止時)、第3停止ボタンの操作時の何れとすることも可能である。当選報知演出に含まれる段階の数は、その開始時期に応じて定めるものとすることができる。
また、実行状態が発展される演出を第3停止ボタンの操作が継続している間において行うのではなく、可変表示装置2に表示結果が導出されるよりも前の期間、例えば、第1停止ボタンの操作が継続している間において行うものとすることもできる。この場合は、実行状態が発展される演出が行われているときに、そのゲームのうちにビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスに入賞させることも可能となるので、期待感が今まさに高まっているという状態で遊技者にゲームを進めさせることができるようになる。
上記の実施の形態では、当選報知演出の最終段階の演出は、第3停止ボタンの操作が継続している時間が所定時間となる度に、選択された発展度に応じて演出の実行状態を発展させるものとなっており、演出の実行状態が発展される時間間隔が等間隔になっていた。もっとも、当選報知演出の最終段階の演出の実行状態を発展させるのは、予め定められたタイミングで行うのであれば、等間隔で行うものに限らない。例えば、第3停止ボタンの操作の操作が開始されてから3秒を経過したときに1度目の実行状態の発展を行い、さらに5秒(操作開始からは8秒)を経過したときに2度目の実行状態の発展を行い、さらに7秒(操作開始からは15秒)を経過したときに3度目の実行状態の発展を行うものとしてもよい(但し、発展させる程度は、選択された発展度に従う)。
上記の実施の形態では、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選報知演出における最終段階の演出は、動画像として表示される特定物体の大きさを拡大することによって演出の実行状態を発展させるものとしていたが、演出の実行状態を発展させるための態様は、これに限るものではない。例えば、最終段階の演出の画像にゲージを含ませるものとし、ゲージの長さを伸ばすことによって演出の実行状態を発展させたり、最終段階の演出の画像にメーター(アナログ、デジタルの何れも可)を表示させ、メーターが示す値を増加させることによって演出の実行状態を発展させるものとしてもよい。
或いは、最終段階の演出の動画像において大きさや長さなどは変わらないが、そこに登場するキャラクタなどの動きを速くしたり、色彩を(例えば、薄い色から濃い色に)変化させることなどによって、演出の実行状態を発展させるものとしてもよい。さらには、最終段階の演出の画像の一部を変化させるのではなく、画像全体を変化させる(例えば、液晶表示器4において最終段階の演出の画像が表示される領域を拡大させる)ことによって、演出の実行状態を発展させるものとしてもよい。
上記の実施の形態では、演出の実行状態が発展される最終段階の演出を含むビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選報知演出は、液晶表示器4に動画像を表示することにより行われるものであったが、実行状態を発展させることができる演出であれば、リールランプ3LP、遊技効果ランプ75A〜75Mなどのランプ類の点灯や、スピーカ7L、7R、7Uからの音声の出力などによって行うものとしてもよい。
例えば、リールランプ3LPの点灯によりビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選報知演出を行うものとする場合、9つのリールランプ3LPのうちで点灯されるものの位置を順次移動することで当選報知演出を行うものとすることができ、点灯されるものの位置の移動速度を高めていくことにより演出の実行状態を発展させるものとすることができる。また、スピーカ7L、7R、7Uからの音声の出力によりビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選報知演出を行うものとする場合、スピーカ7L、7R、7Uから出力する音声の音量や音程を高くすることにより演出の実行状態を発展させるものとすることができる。
液晶表示器4への画像の表示、ランプ類の点灯、スピーカ7L、7R、7Uからの音声の出力といった演出が実行される演出手段の種類に関わりなく、何れの態様により演出の実行状態を発展させる場合に、その発展度として複数種類のものがあり、何れかの発展度がビッグボーナス(A)〜(C)の当選、レギュラーボーナスの当選、ビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの何れにもハズレという区分に応じて選択比率が変わるようにすることができる。
上記の実施の形態では、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選報知演出において、遊技者の第3停止ボタンの操作が継続している間に演出の実行状態を発展させるものとしていたが、このように遊技者の操作が継続している間に演出の実行状態を発展させる演出は、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選以外の抽選結果を報知するものにも適用することができる。
例えば、上記したRTナビ抽選の当選報知演出に演出の実行状態を発展させる演出を適用するものとし、RTナビ抽選が行われたゲームにおいて第3停止ボタンの操作が継続している間に所定時間を経過する度に演出の実行状態を発展させる演出を行うことができる。ここでの演出の実行状態の発展度は、RTナビ抽選に当選したか否かに応じて異なる確率で選択するものとすることができる。
また、ビッグボーナスやレギュラーボーナス以外の遊技者にとって有利な遊技状態(RT、ATなど)を発生させるか否かを抽選により決定するものにおいて、当該有利な遊技状態を発生させるか否かの決定結果に応じて発展度が選択されるようにして実行状態が発展される演出を行うものとしてもよい。その他にも、遊技において遊技者にとって有利な状況を発生させるか否かの抽選全般について、その抽選結果に応じて発展度が選択されるようにして実行状態が発展される演出を行うものとしてもよい。
なお、所定時間を経過する度に演出の実行状態を発展させるために継続して行うことが必要な遊技者の操作は、報知する対象の抽選に応じて定めるものとすることができる。その操作は、遊技を進行させるために必要な操作とすることも、遊技を進行させるために必ずしも必要とならない操作とすることもできる。本来の遊技の進行とは全く無関係な操作とすることもできる。
上記の実施の形態では、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選報知演出における最終段階の演出は、第3停止ボタンの操作が継続されている間において所定時間を経過する度に演出の実行状態を発展させるものとしていた。そして、この当選報知演出の実行状態の発展度として5種類のものがあり、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選状況に応じて当選報知演出の発展度が選択されるものとなっていた。
これに対して、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選報知演出における最終段階の演出で、演出の実行状態が発展される場合における1回当たりの発展での発展度には差がないものとするが、第3停止ボタンの操作が継続されている間において演出の実行状態を発展させる時間間隔をビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選状況に応じて選択するものとしてもよい。
この場合、例えば、演出の実行状態を発展させる時間間隔として、時間1(最も長い)〜時間5(最も短い)までの5種類のものを定めておき、ビッグボーナス(A)〜(C)の当選、レギュラーボーナスの当選、ビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの何れにもハズレという区分に応じた上記の実施の形態における発展度1〜発展度5の選択割合と同じ割合で、時間1〜時間5を選択するものとすることができる。
このように異なる時間間隔で同じ発展度で演出の実行状態を発展させる場合も、上記の実施の形態のように同じ時間間隔で異なる発展度で演出の実行状態を発展させる場合と同じ効果を得ることができる。なお、ビッグボーナス(A)〜(C)の当選、レギュラーボーナスの当選、ビッグボーナス(A)〜(C)及びレギュラーボーナスの何れにもハズレという区分に応じて、演出の実行状態の発展度を選択することと、演出の実行状態を発展させる時間間隔を選択することとを、併用して行うものとしてもよい。
上記の実施の形態では、特別RT、通常遊技状態、レアRT1またはレアRT2においてスイカに入賞したときに、有利RTに遊技状態を制御するものとし、通常遊技状態、レアRT1またはレアRT2においてリプレイAに入賞したときに、不利RTに遊技状態を制御するものとしていた。さらに、特別RTにおいて15ゲームを消化したときに、通常遊技状態に遊技状態を制御するものとし、不利RTにおいてリプレイBに入賞したときに、レアRT1に遊技状態を制御するものとし、不利RTにおいてリプレイCに入賞したときに、レアRT2に遊技状態を制御するものとしていた。
もっとも、このように遊技状態を制御させるための図柄は、入賞役である小役や再遊技役の図柄に限るものではなく、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順により取りこぼしのある所定の役に当選し、該役を取りこぼすことによって導出され得るものとなるハズレの図柄としてもよい。例えば、スイカは、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順(特に右の停止ボタン12Rの操作タイミング)に応じて入賞する役であるが、これを取りこぼすと「スイカ−スイカ−ベル」の図柄組み合わせが何れかの入賞ラインに導出されるものとすることができる。
そして、「スイカ−スイカ−ベル」の図柄組み合わせを、特別RT、通常遊技状態、レアRT1またはレアRT2から有利RTに制御させるための有利RT図柄として適用することができる。また、通常遊技状態、レアRT1またはレアRT2から不利RTに遊技状態を制御させるための不利RT図柄や、300ゲームの消化を待たずに不利RTからレアRT1やレアRT2に遊技状態を制御させるための不利RTパンク図柄についても、所定の小役または再遊技役の取りこぼしにより導出可能となる所定のハズレ図柄を適用することができる。
また、通常遊技状態またはレアRTから有利RTに遊技状態を制御させるための有利RT図柄と、不利RTに遊技状態を制御させるための不利RT図柄とは、同一の役の当選フラグに基づいて導出されるものとすることができる。例えば、スイカを有利RT図柄とするが、スイカの取りこぼしによってのみ導出され得る図柄組み合わせを不利RT図柄とすることができる。不利RT図柄を所定の入賞役の図柄とし、有利RT図柄をこれの取りこぼしにより導出される図柄としてもよい。
上記の実施の形態では、不利RTに遊技状態を制御させるための図柄をリプレイAとしていたが、このリプレイAの当選確率は、レアRT1とレアRT2とで異なっていた。これに対して、有利RTに遊技状態を制御させるための図柄をスイカといった小役の図柄ではなく、何れかの種類のリプレイの図柄とした場合には、有利RTに遊技状態を制御させるものとなる種類のリプレイの当選確率が、レアRT1とレアRT2とで異なるようにしてもよい。
上記の実施の形態では、各遊技状態の区分においてビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスに当選している状態は、これらに当選していないと別の状態として扱うものとしていたが、通常遊技状態、特別RT、レアRT1、レアRT2、有利RTまたは不利RTにおいてビッグボーナス(A)〜(C)またはレギュラーボーナスに当選したときに(チェリーとの同時当選、リプレイBとの同時当選を含む)、これらの遊技状態とは異なる内部中RTに遊技状態を制御するものとしてもよい。
内部中RTは、例えば、リプレイ当選確率が有利RTよりも低いが他の遊技状態よりも高く、メダルの払出率がほぼ1となるものとしてもよい。また、内部中RT中はリプレイBに入賞してもレアRT1に遊技状態が制御されないものとすると、ビッグボーナス(A)〜(C)またはレギュラーボーナスとリプレイBに同時当選したときには、まず、内部抽選時のビッグボーナス(A)〜(C)またはレギュラーボーナスの当選に基づいて内部中RTに制御されるので、当該ゲームの終了時にリプレイBに入賞してもレアRT1に遊技状態が制御されないものとすることができる。
上記の実施の形態では、有利RTに遊技状態を制御させるための図柄であるスイカは、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順により取りこぼしの発生する役であるのに対して、不利RTに遊技状態を制御させるための図柄であるリプレイAは、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順による取りこぼしがない役であるので、RTナビで当選の報知される役は、有利RTに遊技状態を制御させるスイカだけとなっていた。これに対して、不利RTに遊技状態を制御させるための図柄も停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順により取りこぼしの発生する役である場合には、この役の当選もRTナビにおいて報知するものとしてもよい。
さらに、不利RTを終了させて、有利RTにも制御可能となるレアRT1、レアRT2に遊技状態を制御させるためのリプレイBおよび/またはリプレイCが停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順により取りこぼしの発生する役である場合には、不利RTにおいてリプレイBおよび/またはリプレイCの当選を報知する不利RT終了ナビを行ってもよい。不利RT終了ナビは、不利RTにおいて必ず行うものとしても、所定の条件が成立したときにだけ行うものとしてもよい。例えば、上記の実施の形態と異なり、不利RTに遊技状態を制御させるための図柄が2種類ある場合には、その何れか一方の図柄によって制御された不利RTにおいて不利RT終了ナビを行うものとしてもよい。
上記の実施の形態では、単独当選したビッグボーナス(A)〜(C)の入賞に基づくビッグボーナスで行われるRTナビ抽選は、当該ビッグボーナスの開始時において遊技者が選択したキャラクタの種類に応じてチェリー、スイカ、ベルに当選したときに実行されるものとしていたが、RTナビ抽選の実行契機は、これに限るものではない。例えば、遊技者が選択したキャラクタの種類に応じてチェリー、スイカ、ベルに当選するだけではなく実際に入賞したときに、RTナビ抽選が実行されるものとしてもよい。
また、例えば、キャラクタAを選択したときにはビッグボーナス中の各ゲームで当選確率1/XのRTナビ抽選を行い、キャラクタBを選択したときには2ゲーム毎に当選確率2/XのRTナビ抽選を行い、キャラクタCを選択したときには5ゲーム毎に当選確率5/XのRTナビ抽選を行うものとしてもよい(Xは、5よりも大きな定数)。何れにしても、ビッグボーナスが終了するまでに発生する可能性がある所定の事象が発生したときに、RTナビ抽選を行うものとすることができる。
上記の実施の形態では、単独当選したビッグボーナス(A)〜(C)の入賞に基づくビッグボーナスにおいて、例えば、遊技者がキャラクタBを選択していたときには、払出仮定数が466枚を越えないことを条件に、スイカに当選したゲームでは何回でもRTナビ抽選が行われるものとなっていた。もっとも、このようにビッグボーナス中にRTナビ抽選が行われる機会が複数あるものに限るものではなく、例えば、ビッグボーナス中でおける1回目のスイカの当選ゲームに限り、RTナビ抽選が行われるものとしてもよい。
ビッグボーナスにおいて1回もスイカに当選することがないまま、メダルの払い出し総数が465枚を越えてビッグボーナスが終了してしまう可能性もあるが、ビッグボーナスのゲーム数が増えれば、1回もスイカに当選せずにビッグボーナスが終了してしまう確率が低くなる(すなわち、1回はスイカに当選する確率が高くなる)。この場合も、RTナビ抽選が行われるのは、払出仮定数が466枚を越えないことを条件とすることで、ビッグボーナスの終了後にRTナビが行われることとなる確率が想定外に高くなってしまうことがなくなる。
上記の実施の形態では、単独当選したビッグボーナス(A)〜(C)の入賞に基づくビッグボーナスにおいて払出仮定数が466枚を越える前までRTナビ抽選が行われるものとしていたが、ビッグボーナスにおいてRTナビ抽選を行う限度は、このように払出仮定数によって定めるものに限らない。例えば、ビッグボーナスにおける消化ゲーム数が予め定められた規定のゲーム数に到達するまでなど、ビッグボーナスの終了条件とは異なる予め定められた条件が成立するまで、RTナビ抽選を行うものとしてもよい。
ここで、ビッグボーナスにおける消化ゲーム数を条件としてRTナビ抽選を行うものとするものとする場合、RTナビ抽選が行われることとなるゲーム数は、ビッグボーナスの終了までに必要な最低ゲーム数(この例では、466÷15=31.06・・・よりも大きい最低の整数である32ゲーム)よりも大きいゲーム数(33ゲーム以上)とすることが好ましい。例えば、RTナビ抽選が行われるゲーム数を33ゲームとした場合、仮にビッグボーナス中の全てのゲームでベル(15枚役)に当選しても、そのうちの1ゲームを取りこぼせばビッグボーナス中のゲームを増やすことができる。
このように消化ゲーム数などのビッグボーナスの終了条件とは異なる条件でRTナビ抽選が行われる限度として定めることで、消化ゲーム数などの定められた条件が成立すればビッグボーナスが継続中でもRTナビ抽選が行われることがなくなるので、想定外の高確率でRTナビが行われることがなくなる。一方、ビッグボーナス中の消化ゲーム数をRTナビ抽選が行われる限度として定める場合も、これをビッグボーナスの終了までに必要な最低ゲーム数よりも大きいゲーム数とすることで、この払い出しメダル総数の465枚越えと、RTナビ抽選が行われるまでの33ゲームをできる限り生かすという遊技における攻略要素が増えるので、遊技の興趣を向上させることができる。
上記の実施の形態では、チェリーまたはリプレイBとビッグボーナス(A)〜(C)に同時当選したときに、RTナビ抽選によらずにビッグボーナスが開始されるよりも前に遊技者にナビ権利を付与するものとしていたが、ビッグボーナスの開始前に遊技者にナビ権利を付与することとなる契機は、これに限るものではない。例えば、ビッグボーナス(A)〜(C)のうちのビッグボーナス(A)の入賞に基づくビッグボーナスでは、ビッグボーナスの開始前に(ここでは、ビッグボーナス(A)の当選時に)遊技者にナビ権利を付与するものとしてもよい。或いは、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナス以外の何れの遊技状態においても非常に低い確率(例えば、1/500程度)で当選するリプレイEを設け、前回のビッグボーナスまたはレギュラーボーナスの終了から今回のビッグボーナスの開始までの間にリプレイEに当選していたときに、ナビ権利を遊技者に付与するものとしてもよい。
上記の実施の形態では、単独当選したビッグボーナス(A)〜(C)の入賞に基づくビッグボーナスにおける払出仮定数が、ビッグボーナスの終了条件となる払い出しメダル総数の規定値の465枚よりも大きい466枚を越えたときに、未だビッグボーナスが継続していてもRTナビ抽選を行わないものとすることとしていた。しかしながら、RTナビ抽選が行われないものとなる払出仮定数の規定値とビッグボーナスの終了条件となる払い出しメダル総数の規定値との関係は、これに限るものではない。
払出仮定数の規定値は、ビッグボーナスの終了条件となる払い出しメダル総数の規定値よりも大きい任意の数に定めることができる。もっとも、その差は、あまり大きすぎないように適度に定める必要があり、例えば、当選した小役を数回程度(1回でも可)取りこぼしたときに、ビッグボーナス中の払い出しメダル総数が規定数に達するゲームと、払出仮定数が規定数に達するゲームと同じになる程度に定めることが好ましい。
また、ビッグボーナス(A)〜(C)の入賞により制御されるビッグボーナスの終了条件となる払い出しメダル総数の規定数は、入賞したビッグボーナスの種類に応じて異なるものとしていてもよく、RTナビ抽選を行わなくなる払出仮定数も、ビッグボーナスの種類毎に異なるものに定めることができる。例えば、ビッグボーナス(C)の入賞により制御されるビッグボーナスが払い出しメダル総数が120枚を越えたときに終了するものである場合は、当該ビッグボーナスでは払出仮定数が121枚を越える前までRTナビ抽選を行うものとすることができる。
なお、本発明においては、払出仮定数が、ビッグボーナスの終了条件となる払い出しメダル総数の規定値と同じ465枚を越えたときにRTナビ抽選を行わないものとしたり、465枚よりも少ない所定数を越えたときにRTナビ抽選を行わないものとすることを、除外するものではない。
上記の実施の形態では、単独当選したビッグボーナス(A)〜(C)の入賞に基づくビッグボーナスの終了後には、該ビッグボーナス中のRTナビ抽選に当選しているとRTナビが行われたが、RTナビ抽選にハズレとなるとRTナビは全く行われなかった。しかしながら、このようにビッグボーナス後に特典が有る/無いを決定するものだけではなく、例えば、ビッグボーナスの終了後に必ず一定量の特典(例えば、3回のRTナビ)が付与されるが、ビッグボーナス中の抽選によって特典の追加(例えば、RTナビの回数を1回ずつ追加)があるものであってもよい。
上記の実施の形態では、特別役の入賞により制御されるボーナスの遊技状態として、ビッグボーナス(A)〜(C)の入賞により制御されるビッグボーナスと、レギュラーボーナスの入賞により制御されるレギュラーボーナスとがあったが、これらに代えて、或いはこれらに加えて、特別役としてチャレンジボーナスを設け、その入賞によりチャレンジボーナスの遊技状態に制御するものとすることができる。
遊技状態がチャレンジボーナスにあるときには、右のリール3Rについての最大停止遅延時間が通常の190ミリ秒から75ミリ秒に短縮され、1コマだけの引き込みが許容されるが、内部抽選の結果に関わらずに、スイカ、ベル、チェリーという小役に入賞することが可能になる(すなわち、これらの小役の当選フラグが内部抽選によらずに設定される)。すなわち、内部抽選の結果によらずに、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に応じて小役入賞させることができるものとなる。チャレンジボーナスの遊技状態は、例えば、遊技者に払い出したメダルの枚数が254枚を越えたときに終了するものとすることができる。
チャレンジボーナスの遊技状態におけるゲームでもRTナビ抽選を行い、これに当選した場合にチャレンジボーナスの遊技状態が終了した後の通常遊技状態(及び特別RT)でRTナビを行うものとする場合は、チャレンジボーナス中においてRTナビ抽選を行うのは、チャレンジボーナスにおける各ゲームにおいて小役のうちでもメダルの払い出し枚数が最も多いベルに必ず入賞すると仮定した場合におけるメダルの払出仮定数が所定数(例えば、255枚)を越える前までとすることができる。払出仮定数が所定数を越えなくても、チャレンジボーナスが終了すればRTナビ抽選が行われなくなることは、上記の実施の形態におけるビッグボーナスの場合と同じである。
上記の実施の形態では、有利RTに遊技状態を制御させるための図柄を小役であるスイカとし、不利RTに遊技状態を制御させるための図柄を再遊技役であるリプレイAとしていた。これに対して、有利RTに遊技状態を制御させるための図柄を何れかの種類の再遊技役としたり、不利RTに遊技状態を制御させるための図柄を何れかの種類の小役とすることもできる。
例えば、有利RTに遊技状態を制御させるための図柄を再遊技役であるリプレイE(例えば、「JAC−スイカ−ベル」)としてもよい。ここで、リプレイEは、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスのそれぞれと同時当選し得る役としてもよい。通常遊技状態、特別RT、レアRT1、レアRT2では、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスとの同時当選の場合を含めて上記の実施の形態におけるチェリーの合計当選確率と同程度の確率でリプレイEに当選するものとする(その分だけ、リプレイA(レアRT2ではリプレイC)の当選確率が低くなる)が、不利RTにおいては、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスとの同時当選でだけリプレイEに当選するものとすることができる。
この場合には、不利RTに遊技状態が制御されている場合も、稀に有利RT図柄であるリプレイEに入賞することがあるので、遊技に意外性が生じることとなり、遊技の興趣を向上させることができる。もっとも、上記の実施の形態のように有利RTも不利RTもゲーム数に制限がある遊技状態である場合には、不利RTにおいて有利RT図柄であるリプレイEに入賞しても、不利RTから有利RTに遊技状態が制御されることはないものとなる。
しかし、不利RTにおいてリプレイEに入賞したときには、必ずビッグボーナス(A)〜(C)またはレギュラーボーナスに当選しているということになるので、通常遊技状態、特別RT、レアRT1またはレアRT2でリプレイEに入賞したときと同様に、或いはそれ以上に(通常遊技状態、特別RT、レアRT1またはレアRT2では、ビッグボーナス(A)〜(C)またはレギュラーボーナスの当選の可能性を期待できるだけ)遊技者の期待感を高めさせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
上記の実施の形態では、ビッグボーナスの終了後に制御される特別RTにおいて、不利RTに遊技状態を制御させるリプレイAには全く当選し得ないものとなっていたが、特別RTにおいては、通常遊技状態とは異なる確率でリプレイAに当選するものとしてもよい。もっとも、特別RTにおけるリプレイAの当選確率は、通常遊技状態におけるリプレイAの当選確率よりも低いものとすることが好ましい。
上記の実施の形態では、演出ステージを振り分ける割合を異ならせる遊技の進行状況の区分は、通常遊技状態、特別RT、レアRT1、レアRT2または残りゲーム数が50ゲーム以下の不利RTの状況1、レギュラーボーナスに当選しているときの有利RTの状況2、ビッグボーナス(A)〜(C)に当選しているときの有利RTの状況3、残りゲーム数が51ゲーム以上である不利RTまたはビッグボーナス(A)〜(C)またはレギュラーボーナスに当選していないときの有利RTの状況4の4つであった。しかしながら、演出ステージを振り分ける割合を異ならせる遊技の進行状況の区分の仕方は、これに限るものではない。
例えば、不利RTに制御されているときには残りゲーム数に関わらずに状況4に区分するものとしてもよい。また、有利RTにだけ制御可能な特別RTと、有利RTにも不利RTにも制御可能な通常遊技状態、レアRT1またはレアRT2とでは、異なる状況に区分するものとしてもよい。この場合、有利RTにだけ制御可能な特別RTにある状況では、有利RTにも不利RTにも制御可能な通常遊技状態、レアRT1またはレアRT2にある状況よりも高い割合で、演出ステージとしてステージ3を選択するものとすることができる。
また、有利RTだけではなく、不利RTにあるときも、ビッグボーナス(A)〜(C)またはレギュラーボーナスに当選しているか否かに応じて、異なる状況に区分するものとすることができる。さらに、有利RTにだけ制御可能な特別RTでも、有利RTにも不利RTにも制御可能な通常遊技状態、レアRT1またはレアRT2でも、ビッグボーナス(A)〜(C)またはレギュラーボーナスに当選しているか否かに応じて、異なる状況に区分するものとすることができる。この場合、ビッグボーナス(A)〜(C)またはレギュラーボーナスに当選しているときの状況では、これらの当選していないときの状況よりも高い割合で、演出ステージとしてステージ3を選択するものとすることができる。
上記の実施の形態では、演出ステージの振り分けに関しては、スロットマシン1の電源を投入した直後のゲームであるか否かによる違いはなかった。これに対して、演出ステージの振り分けも、電源投入後ゲームであるか後続ゲームであるかに応じて異なるものとすることができ、電源投入後ゲームにおいては、後続ゲームよりも高い割合でステージ3が選択されるようにしてもよい。
上記の実施の形態では、遊技状態がビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに制御されているときにはスピーカ7L、7R、7Uからボーナス中楽曲を再生出力し、有利RTに制御されているときには有利RT中楽曲を再生出力し、それ以外の遊技状態にあるときは通常楽曲を再生出力するものとしていた。ここで、純増総数が1000枚を越え、且つ有利RT連荘数が5回以上となっているときには、ボーナス中に再生出力されるボーナス中楽曲はプレミアボーナス中楽曲に変更され、有利RT中に再生出力される有利RT中楽曲はプレミア有利RT中楽曲に変更されていたが、それ以外の遊技状態では、純増総数が1000枚を越え、且つ有利RT連荘数が5回以上となっていたとしても、再生出力される楽曲は、通常楽曲で変わりがなかった。
もっとも、純増総数が1000枚を越えている(或いは、さらに有利RT連荘数も5回以上となっている)ときには、ビッグボーナス、レギュラーボーナス及び有利RT以外の遊技状態であっても、通常楽曲とは異なる楽曲を再生出力するものとしてもよい。ビッグボーナス、レギュラーボーナス及び有利RT以外で純増総数が1000枚を越えている(或いは、さらに有利RT連荘数も5回以上となっている)状態となるのは、不利RT以外の通常遊技状態、特別RT、レアRT1またはレアRT2であり、これらの遊技状態にある間は、純増総数が減少するものと考えられるが、確率的に長期間に亘って継続し得る遊技状態ではないので、これらの遊技状態にある間に純増総数が1000枚を下回ることがあっても特に問題がない。
上記の実施の形態では、不利RTに制御されることなく遊技が継続している間におけるメダルの純増総数が1000枚を越えているときに、さらに有利RT連荘数が5回以上となっていると、ボーナス中楽曲としてプレミアボーナス中楽曲を再生出力し、有利RT中楽曲としてプレミア有利RT中楽曲を再生出力するものとしていた。これに対して、有利RT連荘数に加えて、或いはこれに代えて、不利RTに制御されることなく遊技が継続している間においてボーナス(ビッグボーナスのみとしても、レギュラーボーナスを含むものとしてもよい)に制御された回数に応じて、ボーナス中に再生出力されるボーナス中楽曲および/または有利RT中に再生出力される有利RT中楽曲の種類を変えるものとしてもよい。
例えば、不利RTに制御されることなく遊技が継続している間におけるメダルの純増総数が1000枚を越え、有利RT連荘数が5回以上となっているときに、さらに不利RTに遊技状態が制御されることなく遊技が継続している間においてビッグボーナスに制御された回数が3回以上であれば、ボーナス中楽曲としてプレミアボーナス中楽曲を再生出力するが、3回未満であれば、ボーナス中楽曲Bを再生出力するものとしてもよい。ビッグボーナスに制御された回数が3回以上であれば、プレミアボーナス中楽曲Aを再生出力するが、3回未満であれば、プレミアボーナス中楽曲Bを再生出力するものとしてもよい。
上記の実施の形態では、不利RTに制御されることなく遊技が継続している間におけるメダルの純増枚数は、そのうちで最初に有利RTに制御されたときにカウントを開始していた。もっとも、例えば、不利RTにおいてビッグボーナス(A)〜(C)やレギュラーボーナスに当選し、これに基づいて有利RTよりも先にビッグボーナスやレギュラーボーナスに遊技状態が制御されることもある。このような場合は、不利RTに制御されることなく遊技が継続している間におけるメダルの純増枚数は、最初にビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに制御されたときにカウントを開始してもよい。
上記の実施の形態では、遊技状態がビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに制御されているときにはスピーカ7L、7R、7Uからボーナス中楽曲を再生出力し、有利RTに制御されているときには有利RT中楽曲を再生出力するものとしていた。そして、ボーナス中楽曲には、ボーナス中楽曲A、ボーナス中楽曲B及びプレミアボーナス中楽曲の3種類があり、有利RT中楽曲には、有利RT中楽曲A、有利RT中楽曲B及びプレミア有利RT中楽曲の3種類があったが、ボーナス中、有利RT中において何れの楽曲を再生出力するかは、不利RTに制御されることなく遊技が継続している間における最初に有利RTに制御されたときからのメダルの純増枚数と有利RT連荘数とに従って決められるものとしていた。
これに対して、ボーナス中、有利RT中の演出を、ボーナス中楽曲、有利RT中楽曲の再生に代えて、或いはこれに加えて、他の演出手段で行うものとしてもよい。例えば、遊技状態がビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに制御されているときには液晶表示器4にボーナス中画像を表示し、有利RTに制御されているときには液晶表示器4に有利RT中画像を表示するものとしてもよい。
ここで、ボーナス中画像には、ボーナス中楽曲A、ボーナス中楽曲B及びプレミアボーナス中楽曲に対応してボーナス中画像A、ボーナス中画像B及びプレミアボーナス中画像の3種類を設けるものとし、有利RT中画像には、有利RT中楽曲A、有利RT中楽曲B及びプレミア有利RT中楽曲に対応して有利RT中画像A、有利RT中画像B及びプレミア有利RT中画像の3種類を設けるものとすることができる。ボーナス中、有利RT中において何れの画像を液晶表示器4に表示するかも、不利RTに制御されることなく遊技が継続している間における最初に有利RTに制御されたときからのメダルの純増枚数と有利RT連荘数とに従って決めるものとすることができる。
ここでのボーナス中画像は、上記の実施の形態においてビッグボーナス中に行われる演出の画像であってもよい。例えば、ボーナス中画像A、ボーナス中画像B及びプレミアボーナス中画像のそれぞれについて、キャラクタA、B、C、Dの4パターンがあり、例えば、純増総数が1000枚を越えていないときに開始されるビッグボーナスが単独当選に基づく入賞によるものであった場合、遊技者は、キャラクタAのパターンでのボーナス中画像A、キャラクタBのパターンでのボーナス中画像A、キャラクタCのパターンでのボーナス中画像Aのうちから、ビッグボーナスの開始時において何れかを選択するものとすることができる。
上記の実施の形態では、不利RTにおいて300ゲームを消化すると通常遊技状態に戻るものとなっていたが、不利RTにおいてリプレイB、リプレイCに入賞しても、それぞれレアRT1、レアRT2に遊技状態が制御されるだけで、通常遊技状態に制御されるものではなかった。これに対して、不利RTにおいて所定の役に入賞したときに、短期間だけ所定の遊技状態に制御し、該所定の遊技状態のゲーム数を消化すると、通常遊技状態に戻るようにしてもよい。
上記の実施の形態では、スイカまたはリプレイBと同時当選したビッグボーナス(A)〜(C)の入賞に基づいて制御されたビッグボーナスが終了した後か、終了までにRTナビ抽選に当選したビッグボーナスが終了した後に、RTナビを行い、スイカに当選した旨を遊技者に報知するものとしていた。これに対して、ビッグボーナスの終了後にRTナビが行われることとなるナビ権利は、ビッグボーナスにおいて遊技者が所定のミッションをクリアしたときに付与するとすることができる。
ビッグボーナス中に課されるミッションとしては、遊技者の技術介入によって達成されるものとすることができ、例えば、何れの小役にも入賞させずにハズレの表示結果を導出させることとしてもよい。もっとも、ビッグボーナス中に遊技者に課されるミッションは、これに限るものではなく、複数種類のものがあってもよい。複数種類のミッションがある場合には、遊技者は、ビッグボーナスの開始時において自らの操作により課されるミッションを選択できるものとしてもよい。
このようにビッグボーナスの終了後においてRTナビが実行されるナビ権利を遊技者の技術介入により達成されるミッションのクリアにより付与することによって、メダルの払出率が1を越え、遊技者に有利な遊技状態となる有利RTへの制御に関して遊技者の技術介入性をさらに高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。さらに、遊技者が課されるミッションの種類を選択できるようにすることで、遊技者の遊技に対する介入感をさらに高めさせ、これによって遊技の興趣を向上させることができる。
なお、ナビ権利は、ミッションをクリアする度に付与するものとし、例えば、1回のミッションクリアで5ゲームのナビ権利が付与されるものとした場合には、遊技者が1回のミッションをクリアしたならばビッグボーナスの終了後に5ゲームを消化するまで、或いは3回のミッションをクリアしたならばビッグボーナスの終了後に15ゲームを消化するまで、スイカの当選を報知するものとすることができる。或いは、1回のミッションで1回のナビ権利が付与されるものとした場合には、遊技者が3回のミッションをクリアしたならば、ビッグボーナスの終了後に3回スイカに当選するまで、スイカに当選した旨を報知するものとすることができる。
上記の実施の形態では、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選は、ボーナス告知ランプ66の点灯により告知される場合の他、左のリール3Lに「チェリー」が停止したゲーム限りで行われる当選報知演出によって報知されるものとしていた。これに対して、複数ゲームの期間に亘って継続して所定の画像を液晶表示器4に表示することにより実行される連続演出によって、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選を報知するものとしてもよい。連続演出における最後のゲームでの演出を上記の実施の形態におけるビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選報知演出のようなものとすることができる。
このような連続演出は、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに制御されていないときにおいて、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかに当選した(他の役に同時当選した場合を含む)ときの他に、チェリーに当選したとき、及びリプレイBに当選したとき(但し、既にビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスに当選している場合を除く)とに開始されるものとすることができる。
また、連続演出の演出パターンとしては、最終段階の演出においてビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選を示す告知パターンと、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れにもハズレとなっていることを示す予告パターンとを用意することができ、演出のシナリオとして、A、B、C、Dの4種類のシナリオのパターンを用意することができる。告知パターンと予告パターンとでは、それぞれ最終段階の演出で示される結果だけが異なる同じシナリオのパターンが用意されている。連続演出は、シナリオ毎に定められた一連のストーリー性を持って展開される。
連続演出の演出パターンは、連続演出が開始するとき、すなわち上記した開始契機が成立したときに選択される。ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかの当選で連続演出が開始されるときには告知パターンが、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの当選以外の契機で連続演出が開始されるときには予告パターンが選ばれる。連続演出の開始後にビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかに当選したときには、予告パターンから告知パターンに変更される(スイカまたはリプレイBに当選したときは、シナリオの変更もある)。
シナリオの選択については、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかに当選しているときには、例えば、A、B、Cのシナリオのパターンがそれぞれ4%、20%、76%の割合で選ぶことができる。一方、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れにも当選していないときには、A、B、Cのシナリオのパターンが、それぞれ76%、20%、4%の割合で選ぶことができ、最初からシナリオDのパターンが選ばれることはないものとすることができる。
さらに、連続演出は、ビッグボーナス(A)〜(C)に入賞しない限り5ゲームの期間に亘って継続して実行されるものとなるが、この連続演出が実行されているときの各ゲームで、新たにビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスとの同時当選役であるスイカまたはリプレイBに当選したりすることがある。この場合には、そのままスイカまたはリプレイBに入賞する場合が多いので、当該ゲームでのスイカまたはリプレイBの入賞を予め見越して、先に選択されていたシナリオの連続演出の演出パターンに変えて、新たなシナリオの演出パターンに選択変更するものとしている。
より詳細に説明すると、シナリオAのパターンが選択されていた場合には、シナリオBのパターンに変更され、シナリオBのパターンが選択されていた場合には、シナリオCのパターンに変更され、シナリオCのパターンが選択されていた場合には、シナリオDのパターンに変更される。既にシナリオDのパターンが選択されているときに、さらにスイカまたはリプレイBに当選しても、シナリオの選択変更はない。
なお、連続演出の行われるゲーム数は、入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が互いに重複しないボーナスの種類数(ここでは、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの4種類)に、連続演出が実行されている間にリプレイA〜リプレイCに当選するゲーム数の期待値を加算した数よりも小さくなる(そのうちで最大の整数値であることが好ましい)ように定めることができる。このように連続演出のゲーム数を定めることによって、連続演出が終了するまでにビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れにも当選していないことが判明してしまわずに済むものとなる。
また、連続演出が行われている間のゲームで、スイカまたはリプレイBと、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかと同時当選する場合もあり、既に連続演出が行われていても、スイカまたはリプレイBに入賞したときには、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかに当選していることへの期待感が高められるものとなる。連続演出は、その開始時において複数種類のシナリオのパターンの中から何れかのシナリオのパターンが選択されて実行されるが、連続演出が開始された後にスイカまたはリプレイBに入賞したときには、異なるシナリオのパターンに変更されるものとなる。これにより、遊技者の期待感の高まりに沿った演出を行うことができ、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
なお、連続演出のゲーム数は、特定のゲーム数で固定してもよいが、上記の条件を満たす限り、複数種類のものを定めることができる。また、全ての種類のボーナスに当選していないことが判明するまでのゲーム数であることを条件として、連続演出の継続ゲーム数を途中で延長することもできる。また、例えば、リール3Rの2番に「BAR」が配置されていた場合は、ビッグボーナス(B)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とレギュラーボーナスに入賞させるための操作手順が重複することとなるので、依然として入賞させるための操作手順が重複していないビッグボーナス(A)〜(C)の3種類を基準として連続演出の継続ゲーム数を定めるものとすることができる。
上記の実施の形態では、スイカは、単独でのみ当選するものとなっていたが、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかと同時当選することがあってもよい。上記したスイカ、ベル、チェリーの他の小役として1枚役(例えば、「スイカ−スイカ−赤7」)がある場合には、さらにスイカと1枚役とに同時当選となる場合と、スイカとビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかと1枚役とに同時当選となる場合があってもよい。この場合において、スイカの単独当選の確率に対するビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかとスイカとの同時当選の確率の比は、スイカと1枚役の同時当選の確率に対するビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかとスイカと1枚役との同時当選の確率に対する比とは異なるものとすることができる。
そして、スイカの単独当選またはビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかとスイカの同時当選時にスイカに入賞させるときには、原則として横方向の入賞ラインにスイカの図柄組み合わせを導出させるものとすることができる。“原則として”横方向の入賞ラインにスイカの図柄組み合わせを導出させるとは、少なくとも停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に横方向の入賞ラインにスイカの図柄組み合わせを導出させることができるときは、対角線方向の入賞ラインにも導出させることができるか否かに関わらずに横方向の入賞ラインにスイカの図柄組み合わせを導出させるが、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順により対角線方向の入賞ラインにしかスイカの図柄組み合わせを導出させることができない場合は、例外的に対角線方向の入賞ラインにスイカの図柄組み合わせを導出させるということである。
一方、スイカと1枚役の同時当選またはビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかとスイカと1枚役の同時当選時にスイカに入賞させるときには原則として対角線方向の入賞ラインにスイカの図柄組み合わせを導出させるものとすることができる。これにより、同じようにスイカに入賞した場合であっても、横方向の入賞ラインにスイカの図柄組み合わせが導出されたときには、対角線方向の入賞ラインにスイカの図柄組み合わせが導出されたときよりも、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかに当選していることをより期待できるものとなる。
また、スイカの単独当選の確率に対するビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかとスイカと1枚役との同時当選の確率の比は、スイカと1枚役の同時当選の確率に対するビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかとスイカとの同時当選の確率に対する比と異なるものとすることもでき、スイカの単独当選またはビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかとスイカと1枚役の同時当選時にスイカに入賞させるときには原則として横方向の入賞ラインにスイカの図柄組み合わせを導出させ、スイカと1枚役の同時当選またはビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかとスイカの同時当選時にスイカに入賞させるときには原則として対角線方向の入賞ラインにスイカの図柄組み合わせを導出させるものとしてもよい。
また、例えば、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れとも同時当選とならずにスイカ、スイカ+1枚役に当選することがないものとし、設定値1〜設定値6のうちで所定の設定値(例えば、高設定である設定値4〜6)に設定されているときにおけるビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスとスイカとの同時当選の確率に対するビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスとスイカと1枚役との同時当選の確率の比は、他の設定値に設定されているときにおけるビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスとスイカとの同時当選の確率に対するビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスとスイカと1枚役との同時当選の確率の比とは、異なるものとすることができる。
この場合は、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかとスイカとに同時当選しているときには横方向の入賞ラインでスイカに入賞する割合が高く、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかとスイカと1枚役とに同時当選しているときには対角線方向の入賞ラインでスイカに入賞する割合が高いものとなる。そして、スイカに入賞する入賞ラインが横方向の入賞ラインとなる場合と対角線方向の入賞ラインとなる場合との割合が所定の設定値に設定されているか否かに応じて異なるものとなる。これにより、スイカに入賞する場合にその図柄組み合わせが導出される入賞ラインの割合に応じて設定値を推測することが可能となる。また、スイカの図柄組み合わせが導出された入賞ラインが何れとなった場合でも、所定の設定値である可能性が残っているので、高設定となっていることに対する遊技者の期待感が損なわれることがない。
また、例えば、ビッグボーナス(A)とスイカとの同時当選、ビッグボーナス(A)とスイカと1枚役との同時当選、レギュラーボーナスとスイカとの同時当選、レギュラーボーナスとスイカと1枚役との同時当選の機会を設けてもよい(ここでは、ビッグボーナス(A)またはレギュラーボーナスと同時当選となる場合を除いては、スイカ、スイカ+1枚役に当選しないものとする)。ここで、ビッグボーナス(A)とスイカの同時当選の確率に対するビッグボーナス(A)とスイカと1枚役との同時当選の確率の比を、レギュラーボーナスとスイカの同時当選の確率に対するレギュラーボーナスとスイカと1枚役との同時当選の確率の比と異なるものとすることができる。
この場合において、例えば、ビッグボーナス(A)とスイカとの同時当選またはレギュラーボーナスとスイカとの同時当選時にスイカに入賞させるときには横方向の入賞ラインにスイカの図柄組み合わせを導出させることを原則とし、ビッグボーナス(A)とスイカと1枚役との同時当選またはレギュラーボーナスとスイカと1枚役との同時当選時にスイカに入賞させるときには対角線方向の入賞ラインにスイカの図柄組み合わせを導出させることを原則とするものであってもよい。
この場合は、スイカに入賞するときにおいて、同時当選しているのがビッグボーナス(A)であるか、これよりも制御されるビッグボーナスの有利度が低いレギュラーボーナスであるかに応じて、スイカの図柄組み合わせが導出されやすい入賞ラインが異なることとなる。このため、スイカに入賞した入賞ラインに応じてビッグボーナス(A)かレギュラーボーナスかの何れが当選しているかという期待感を遊技者に与えることができ、さらに遊技の興趣を向上させることができる。また、スイカの図柄組み合わせが導出された入賞ラインが横方向の入賞ラインとなった場合も対角線方向の入賞ラインとなった場合も、より有利度が高いビッグボーナスへの移行を伴うビッグボーナス(A)の当選に対する遊技者の期待感が損なわれることがない。
なお、ビッグボーナス(A)とスイカとの同時当選の確率に対するレギュラーボーナスとスイカと1枚役との同時当選の確率の比が、ビッグボーナス(A)とスイカと1枚役との同時当選の確率に対するレギュラーボーナスとスイカとの同時当選の確率の比とは異なるものとしてもよく、ビッグボーナス(A)とスイカとの同時当選またはレギュラーボーナスとスイカと1枚役との同時当選時にスイカに入賞させるときには原則として横方向の入賞ラインにスイカの図柄組み合わせを導出させ、ビッグボーナス(A)とスイカと1枚役との同時当選またはレギュラーボーナスとスイカとの同時当選時にスイカに入賞させるときには原則として対角線方向の入賞ラインにスイカの図柄組み合わせを導出させるものとしてもよい。
上記の実施の形態では、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかに当選しても入賞しない限り、何らの遊技状態の移行もないものとなっていた。これに対して、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかに当選したときに、その後に規定ゲーム数(例えば、30ゲーム)を消化するまで、遊技状態をAT(Assist Time)に制御するものとしてもよい。
ATの遊技状態では、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に応じて入賞可能な小役に当選すると、当選した役の種類が遊技者に報知される。この報知は、演出制御基板102のCPU121が、ゲームスタート時に遊技制御基板101から送られる当選状況通知コマンドに基づいて、液晶表示器4に所定の画像を表示させることなどにより行うことができる。
ボーナス当選後に制御されるATで当選が報知される対象となる役は、入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が排他的な複数種類のものからなるものとすることができる(例えば、中と右のリール3C、3Rについて「赤7」、「白7」、「BAR」を互いに7コマ間隔で1つずつ配置し、「ベル−赤7−赤7」を対象役A、「ベル−赤7−白7」を対象役B、「ベル−赤7−BAR」を対象役C、「ベル−白7−赤7」を対象役D、「ベル−白7−白7」を対象役E、「ベル−白7−BAR」を対象役F、「ベル−BAR−赤7」を対象役G、「ベル−BAR−白7」を対象役H、「ベル−BAR−BAR」を対象役I、とする)。
ここで、何れかの種類の対象役に当選しているときに、当選しているものに必ず入賞するものとして計算するとメダルの払出率が1を越えるが、対象役の種類に応じた割合(例えば、上記の対象役A〜Iがあって各々の当選確率が同じだとすると、9分の1)でしか入賞し得ないものと計算するとメダルの払出率が1を下回るように、各対象役の当選確率を設定しておくことができる。
このようにビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかに当選するまでのゲームと、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかに当選した後の規定ゲーム数を消化するまでのゲームとの間の遊技者にとっての有利度の差を、各々の遊技状態における各役の当選確率の差以上に生じさせて、遊技にメリハリを生じさせることができるようになる。しかも、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナスの何れかに当選した後のATは、遊技者の技術介入を前提として真に遊技者にとって有利な遊技状態となるものであるので、遊技の興趣をいっそう向上させることができる。
上記の実施の形態では、遊技制御基板101のRAM112も、演出制御基板102のRAM122も、ともにバッテリバックアップされるものとなっており、スロットマシン1の電源をOFFしても記憶しているデータが保持されるものとなっていた。もっとも、バッテリバックアップしておく必要があるのは、遊技制御基板101のRAM112だけで、演出制御基板102のRAM122は、バッテリバックアップせず、スロットマシン1の電源をOFFしたときには、記憶しているデータが消失してしまうものであってもよい。
上記の実施の形態では、扉開放センサ95は、前面扉が開放状態にあることを検出するものであり、その検出信号に基づいてセキュリティ信号のうちのドア開放信号が外部出力基板105から出力されるものとなっていた。もっとも、扉開放センサ95は、前面扉を開放するための鍵が解除されていることを検出するものであってもよく、この場合には、実際には前面扉は開放されていなくても当該鍵が解除されていれば、すなわち前面扉が開放可能な状態にあることが扉開放センサ95により検出されれば、セキュリティ信号のうちのドア開放信号を外部出力基板105から出力させるものとすることができる。
また、扉開放センサ95の検出信号が遊技制御基板101に入力されるようにし、扉開放センサ95により前面扉が開放状態にあることが検出された場合には、遊技制御基板101のCPU111は、その旨を示す所定のコマンドを演出制御基板102に送信するものとしてもよい。当該所定のコマンドを受信した演出制御基板102のCPU121は、前面扉が開放状態にあることを、例えば、液晶表示器4に所定のメッセージを表示したり、扉開放音を再生してスピーカ7L、7R、7Uから出力させるものとしてもよい。扉開放音を出力するボリュームレベルは、最大レベルとすることが好ましい。
スロットマシン1の内部には、各種制御を行うための制御回路を搭載した基板類や、設定値を変更するための設定スイッチ91などが配置されており、これらの操作のためには前面扉を開放しなければならない。もっとも、これらの操作は、本来遊技者が行い得ない操作であって、遊技店の店員でない者によってスロットマシン1の前面扉が開放されているということは、遊技者により不正行為が行われている可能性が極めて高いということになる。前面扉の開放を液晶表示器4へのメッセージの表示や扉開放音の出力で報知することによって、遊技店の店員は、不正行為が行われていることを容易に察知することができるものとなる。
上記の実施の形態では、設定値を変更することによって遊技制御基板101のRAM112が初期化されるが、リールモータ3ML、3MC、3MRをそれぞれ構成するステッピングモータのステップ数をカウントするためのカウンタの値だけは初期化されないものとしていた。これにより、設定値の変更後においてリール3L、3C、3Rが滑らかに回転開始ができずに設定値の変更がされていることが遊技者に察知されてしまうということを防ぐものとしていた。
これに対して、設定値を変更したかどうかに関わらず、すなわち設定キースイッチ92をON状態としてスロットマシン1を起動したか否かに関わらず、スロットマシン1を起動したときには、ステッピングモータのステップ数をカウントするためのカウンタの値を初期化してしまい、ステッピングモータの各励磁相が必ず初期パターンで励磁されるようになるものとしてもよい。この場合には、設定値を変更したか否かに関わらずにリール3L、3C、3Rが起動後直ぐに同じ挙動をするため、設定値の変更がされていることが遊技者に察知されてしまうということを防ぐことができる。
上記の実施の形態では、演出制御基板102のCPU121は、遊技制御基板101から送られてきたコマンドに応じて、演出の処理を行うものとしていた。もっとも、遊技制御基板101から送られてきたコマンドは、先入れ先出し方式のコマンド受信バッファに入れられ、コマンド受信バッファに順次入れられたコマンドに処理落ちが生じないことを前提とするものであった。また、遊技者の操作に応じた信号が、演出制御基板102のCPU121に直接出力されることはなかった。
これに対して、演出制御基板102のCPU121により制御される液晶表示器4の前面に、演出操作手段として遊技者によりタッチされた位置を検出可能なタッチパネルを配置するものとし、このタッチパネルにおいてタッチされた位置に応じた信号が、演出制御基板102のCPU121に出力されるものとしてもよい。そして、CPU121は、遊技制御基板101から受信したコマンドに加えて、タッチパネルにより検出されたタッチ位置に対応した信号に応じて、演出の処理を行うものとすることができる。
また、演出制御基板102には、工場からの出荷前に通常の遊技制御基板102に代えてコマンドシミュレータ(試験用の遊技制御基板)を接続できる構成とすることができ、コマンドシミュレータから入力される各種の検査コマンドに基づいて、演出制御基板102に接続された各演出手段やタッチパネルのような演出操作手段の検査を行えるようにすることができる。
ここで、CPU121は、タッチパネルの動作を検査する検査コマンドを受信した場合には、例えば、タッチパネルを全面有効とするとともに後面の液晶表示器4に「触れてください」というメッセージを表示し、正常にタッチ操作が検出されるかどうかを検査することができる。この場合において、タッチパネルのタッチ操作が検出されるまでは、CPU121は、コマンド受信割込処理を禁止し、新たなコマンドの受信を禁止するものとすることができる。
このようにタッチパネルの動作を検査する検査コマンドを受信し、これに応じてタッチパネルの動作を行う場合には、タッチ操作の検出までコマンド受信割込処理を禁止し、新たなコマンドの受信を禁止するものとしているので、検査コマンドの受信からタッチ操作の検出までに新たなコマンドを受信しても、当該新たなコマンドに基づく処理を行わないものとなっている。このため、タッチパネルの動作チェックの完了を待たずに誤って検査コマンドを送信した場合も、タッチパネルの動作チェックを正常に行うことができるものとなる。なお、演出操作手段として、タッチパネル以外の演出操作手段、例えば、ボタンやダイアルを適用した場合も、同様とすることができる。
上記の実施の形態では、当選フラグの設定状況に基づいて停止制御テーブルを予め選択し、リール3L、3C、3Rの停止時において停止制御テーブルを参照して図柄の停止位置を決定し、当該停止位置でリールを停止させるテーブル方式でリール3L、3C、3Rの回転を停止させるスロットマシンを例として説明した。これに対して、停止条件が成立したときの現在の図柄位置と当選フラグの設定状況に基づいて、当選している役の図柄が揃うように引き込み制御を行ったり、当選していない役の図柄が揃わないように外し制御を行うコントロール方式でリール3L、3C、3Rの回転を停止させるスロットマシンにも本発明を適用することができる。
コントロール方式では、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されたときに、対応するリール3L、3C、3Rについてその時点で表示されている図柄から190ミリ秒(チャレンジボーナス中に右のリール3Rについては75ミリ秒)の最大停止遅延時間の範囲内(表示されている図柄と引き込み分を含めて合計5コマの範囲(チャレンジボーナス中に右のリール3Rについては合計2コマの範囲))に、当選フラグの設定されている役の図柄があるかどうかを判定する。
当選フラグの設定されている役の図柄(重複当選時には、導出が優先される役の図柄から判断する)があれば、当該役を入賞させるための図柄を選択して入賞ライン(既に停止しているリールがあるときには、停止しているリール上の図柄とともに入賞の表示態様を構成可能な入賞ライン)上に導出させる。そうでなければ、いずれの役にも入賞させないための図柄を選択して導出させる。すなわち、このコントロール方式によりリール3L、3C、3Rの停止を制御する場合も、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されてから最大停止遅延時間の範囲で図柄を停止させることにより導出可能となる表示態様であって当選フラグの設定状況に応じた表示態様が、可変表示装置2の表示結果として導出されるものとなる。
上記の実施の形態では、可変表示装置2は、外周部に複数の図柄を所定順に配した3つのリール3L、3C、3Rを備えるものとし、これらのリール3L、3C、3Rの回転駆動によって図柄を可変表示させるものとしていた。しかしながら、液晶表示装置などの表示装置上で仮想的に図柄を可変表示させるものを、上記のような可変表示装置2の代わりに用いてもよい。
上記の実施の形態では、賭け数の設定や入賞に伴う遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシン(いわゆるパロット)であってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができる。
いわゆるパロットでは、遊技媒体として用いられる遊技球は、そのままの物理的形態で貯留皿に貯留されており、遊技者がBETボタンを操作すると、貯留皿(上皿)に貯留されていた遊技球のうちのBET操作に応じた数の遊技球が所定の取り込み経路を介してパロットの内部に取り込まれる。この内部に取り込まれた遊技球によって1ゲームを行うための賭け数が設定されるものとなる。
また、パロットにおいて遊技者が精算ボタンを操作した場合には、既に賭け数が設定されていれば(但し、リプレイ入賞後に賭け数が自動設定された場合を除く)、設定された賭け数に応じた数の遊技球がスロットマシンの下部に設けられた下皿に排出される。賭け数が設定されていなければ(先に賭け数の精算を行った場合を含む)、貯留皿に貯留されている遊技球が所定の経路を通って下皿に排出されるものとなる。下皿には、遊技者が所定のレバーを操作することで貯留された遊技球を下部に通過させるための穴が設けられており、遊技球箱(いわゆるドル箱)を下皿の下においてレバー操作すれば、遊技者が所有する遊技球を容易に遊技球箱に移すことができる。
さらに、本発明は、パチンコ遊技機(特にパチンコ遊技機における特図ゲーム)にも適用することができる。図14は、パチンコ遊技機の全体構造を示す正面図である。図示するように、パチンコ遊技機201は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)202と、遊技盤202を支持固定する遊技機用枠(ガラス扉枠)220とから構成されている。遊技盤202は、ガイドレールによって囲まれたほぼ円形状の遊技領域207を形成している。この遊技領域207のほぼ中央位置に、特図ゲームを行うための可変表示部204が設けられている。
可変表示部204には、左、中及び右の3つの表示領域で特別図柄が変動表示され、特図ゲームは、これら3つの領域で同じ数字が揃って停止することによって大当たりとなる。特に特定の図柄(例えば、奇数図柄)が揃って停止した場合には、確率変動大当たりとなり、大当たり制御が終了した後の特図ゲームの当選確率が高確率となる。また、最終停止までに2つの領域で同じ数字が揃って停止すると、リーチとなる。
遊技者が打球操作ハンドル223を操作して打球供給皿221から遊技領域207に打ち出した遊技球が特別図柄始動口205に入賞したときに抽出した乱数(大当たり決定用乱数)に従って、大入賞口208を一定期間断続的に開放状態とする大当たり状態とするか否かを決定する大当たり抽選を行う。ここでは、さらに抽出した乱数(表示図柄乱数、変動表示パターン決定用乱数)に従って、大当たりの種類(例えば、通常大当たりと確率変動大当たり)を何れとするか、大当たりの表示結果を導出するまでにおける図柄の変動表示パターンを何れとするかも決定する。
ここで、特図ゲームについて決定された変動表示パターンによっては、リーチ表示態様(例えば、3つの図柄を変動表示させるものでは、そのうちの2つの図柄が同じ種類のもので停止し、残りの1つの図柄が変動を続けている態様)となった後に、通常の図柄の変動態様とは異なる変動態様に発展して図柄の変動表示が継続されることがある(リーチパターンの発展)。ここで、リーチパターンが発展される場合は、発展後の図柄の変動表示の部分を上記したスロットマシン1において第3停止ボタンの操作を継続している場合の演出に当て嵌めることができる。
例えば、図柄の変動態様が発展する所定のリーチパターンにおいて、該リーチパターンが発展した後の演出が実行されているときに遊技者がチャンスボタン250の操作を継続している間において、所定時間毎に当該リーチパターンの中で画像として現れる特定物体(上記の実施の形態における弾丸401に相当)が大きくなっていく。特図ゲームでは変動表示の時間が決まっているので、遊技者が所定のボタンの操作を止めたからといって結果が表示されるのではなく、所定の物体が大きくなるのが停止される(或いは、元の大きさに戻る、縮小する)ものとする。
ここで、特図ゲームにおいて所定のリーチパターンに発展した後に遊技者がチャンスボタン250を継続している間の所定時間毎に特定物体の大きさが大きくなっていく程度は、該特図ゲームの結果が通常大当たりとなっているか、確率変動大当たりとなっているか、或いはハズレとなっているかに応じて異なる確率で選択するものとすることができる(付与される価値の高さに応じて確率変動大当たり、通常大当たり、ハズレの順に、特定物体の大きさが大きくなっていく程度が大きいものが選択される)。
なお、パチンコ遊技機における特図ゲームに適用する場合において、所定のリーチパターンが出現した後に遊技者がチャンスボタン250を一旦操作した後、チャンスボタン250の操作を止めた場合には、チャンスボタン250の操作開始(或いはリーチパターンへの発展開始)からの経過時間に関わらずに、特図ゲームの結果を大当たりとするか否かを示すものとしてもよい。もっとも、大当たりの種類は、当該変動表示パターンにおける本来の変動表示時間が経過したタイミングで、再抽選のような演出を行って示すものとしてもよい。