JP2014139969A - 固体レーザ増幅装置および多段レーザ増幅装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光学的な異方性を有するレーザ媒質が使用可能であり、優れた増幅効率が得られる固体レーザ増幅装置および多段レーザ増幅装置を提供する。
【解決手段】固体レーザ増幅装置は、偏光ビームスプリッタ3と、直線偏光の方向を45°変化させるファラデーローテータ4と、光軸垂直方向に光学的な異方性を有する固体レーザ媒質5と、固体レーザ媒質5を通過したレーザ光を反射し、再び固体レーザ媒質5へ入射させるダイクロイックミラー6などを備える。シードレーザ光2は、偏光ビームスプリッタ3およびファラデーローテータ4を経由して固体レーザ媒質5を通過しながら増幅され、続いてダイクロイックミラー6によって反射され、再び固体レーザ媒質5を通過しながら増幅され、ファラデーローテータ4および偏光ビームスプリッタ6を経由して出力レーザ光9として外部に供給される。固体レーザ媒質5を往復するレーザ光の直線偏光の方向は、固体レーザ媒質5の誘導放出断面積の高い方向と平行に設定される。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体レーザ媒質を用いてシードレーザ光を増幅し、出力レーザ光を供給する固体レーザ増幅装置および、これを用いた多段レーザ増幅装置に関する。
従来の固体レーザ増幅装置では、増幅用レーザ媒質として、Nd:YAG等、光学的に異方性のない結晶を使用している(例えば、非特許文献1)。非特許文献1では、シードレーザ光をNd:YAG結晶に往復して2度通過させることにより、高い増幅効率を得ている。Nd:YAG結晶と反射ミラーとの間には1/4波長板が設置され、Nd:YAG結晶を通過する際、復路レーザ光の偏光方向は往路レーザ光の偏光方向と比べて90°回転しており、偏光ビームスプリッタを用いて増幅後のレーザ光を分離している。
他の固体レーザ増幅装置では、増幅用レーザ媒質として、Nd:YVO等の一軸性結晶を使用し、上記レーザ媒質はスラブ形状(平板状)であり、上記レーザ媒質を挟んで相対するミラー間を、レーザ光が偏光方向を維持したまま複数回結晶中を通過する構成が提案されている(例えば、非特許文献2)。
一軸性結晶であるNd:YVO結晶のc軸を、レーザ光の光軸に対して垂直に配置した場合、誘導放出断面積の高いc軸方向の偏光に対する増幅率が高くなる。この構成では、偏光方向を一定方向に維持した状態で増幅用レーザ媒質を複数回通過できるため、増幅後の光強度が効果的に増加する。
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非特許文献1では、Nd:YAG結晶を往復するレーザ光の偏光方向が90°回転している。そのため、光軸垂直方向に光学的な異方性を有する結晶、例えば、a軸カットのNd:YVOのようなレーザ媒質を使用した場合には、往路または復路の増幅ゲインが偏光方向に応じて大きく低下することになる。
また、非特許文献2では、スラブ形状のレーザ媒質を使用しているため、レーザ光の光軸に対して温度分布の円筒対称性が崩れており、非対称熱レンズに起因した非点収差が生じるという問題点がある。さらに、レーザ媒質は、被増幅光軸と一致しないレーザ媒質側面から全体的に励起されており、被増幅光の通過空間とゲイン空間とのマッチング率に限界があるため、増幅効率が低いという問題点もある。
本発明の目的は、光学的な異方性を有するレーザ媒質が使用可能であり、優れた増幅効率が得られる固体レーザ増幅装置および多段レーザ増幅装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、シードレーザ光を増幅して出力レーザ光を供給する固体レーザ増幅装置であって、
互いに直交する直線偏光を有する2つのレーザ光を分離するための偏光ビームスプリッタと、
入射光と出射光との間で直線偏光の方向を45°変化させるファラデーローテータと、
レーザ光を増幅するための固体レーザ媒質と、
固体レーザ媒質を通過したレーザ光を反射し、再び固体レーザ媒質へ入射させるための光反射部とを備え、
シードレーザ光は、偏光ビームスプリッタおよびファラデーローテータを経由して固体レーザ媒質を通過しながら増幅され、続いて光反射部によって反射され、再び固体レーザ媒質を通過しながら増幅され、ファラデーローテータおよび偏光ビームスプリッタを経由して出力レーザ光として外部に供給され、
固体レーザ媒質は、光軸垂直方向に光学的な異方性を有し、
固体レーザ媒質を往復するレーザ光の直線偏光の方向が、固体レーザ媒質の異方性を示す2軸のうち誘導放出断面積の高い方向と平行になるように設定されることを特徴とする。
本発明によれば、ファラデーローテータおよび偏光ビームスプリッタを使用することによって、固体レーザ媒質を往復するレーザ光の直線偏光の方向が一致するようになるため、光学的な異方性を有するレーザ媒質を使用した場合でも、高効率な光増幅を実現することができる。
図1(a)は本発明の実施の形態1を示す構成図であり、図1(b)と図1(c)はレーザ光の偏光方向に関する説明図である。 実施の形態1の光増幅部でのレーザ光のビーム形状を示す説明図である。 本発明の実施の形態2を示す構成図である。 実施の形態2の光増幅部でのレーザ光のビーム形状を示す説明図である。 本発明の実施の形態3を示す構成図である。 実施の形態3の光増幅部でのレーザ光のビーム形状を示す説明図である。 本発明の実施の形態4を示す構成図である。 本発明の実施の形態5を示す構成図である。
実施の形態1.
図1(a)は本発明の実施の形態1を示す構成図であり、図1(b)と図1(c)はレーザ光の偏光方向に関する説明図である。固体レーザ増幅装置は、偏光ビームスプリッタ(PBS: Polarization Beam Splitter)3と、光増幅部20と、励起光源8などを備え、シード光源1から供給されるシードレーザ光2を増幅して、高出力の出力レーザ光9を外部へ供給する。光増幅部20は、ファラデーローテータ(FR: Faraday Rotator)4と、固体レーザ媒質5と、光反射部としてのダイクロイックミラー6などを備える。
シード光源1は、光増幅部20で利得が得られる波長を有するレーザ光を発生するレーザ光源である。本実施形態では、固体レーザ媒質5としてNd:YVO結晶を使用しているため、シード光源1は、パルス発振の直線偏光レーザ光源(発振波長1064nm)、例えば、Nd:YVOまたはNd:YAGを用いた固体レーザ光源、あるいは波長1064nm発振半導体レーザのYbイオン添加ファイバアンプ光源などが使用できる。
PBS3は、互いに直交する直線偏光を有する2つのレーザ光を分離する機能を有する。本実施形態では、図1(c)に示すように、シードレーザ光2は、A点において紙面垂直な直線偏光を有しており、PBS3に入射するとPBS3の内部界面によって次段のFR4に向けて反射され、B点においても紙面垂直な直線偏光を有する。一方、光増幅部20で増幅されたレーザ光は、G点において紙面平行な直線偏光を有しており、PBS3に入射するとPBS3の内部界面を通過して、H点において紙面平行な直線偏光を有する出力レーザ光9として外部に取り出される。
FR4は、入射光と出射光との間で直線偏光の方向を45°変化させる機能を有する。本実施形態では、図1(c)に示すように、シードレーザ光2は、B点において紙面垂直な直線偏光を有しており、FR4を通過すると、直線偏光の方向が光軸周りに45°回転し、C点において紙面と45°で交差する方向に沿った直線偏光を示すようになる。一方、固体レーザ媒質5を出射したレーザ光は、C点において紙面と45°で交差する方向に沿った直線偏光を有しており、FR4を通過すると、直線偏光の方向が光軸周りに45°回転し、G点において紙面平行な直線偏光を示すようになる。
固体レーザ媒質5は、レーザ光を増幅する機能を有する。本実施形態では、図1(c)に示すように、シードレーザ光2は、C点において紙面と45°で交差する方向に沿った直線偏光を有しており、固体レーザ媒質5を通過する際に増幅され、D点において紙面と45°で交差する方向に沿った直線偏光を有する。往路で増幅されたレーザ光は、光反射部によって反対向きに反射され、E点において紙面と45°で交差する方向に沿った直線偏光を有する。反射したレーザ光は、再び固体レーザ媒質5に入射し、復路に沿って通過する際に増幅され、F点において紙面と45°で交差する方向に沿った直線偏光を有する。
本実施形態では、固体レーザ媒質5として、a軸カットされたNd:YVO結晶を使用している。Nd:YVO結晶は、一軸性の結晶であり、c軸に平行な誘導放出断面積はa軸のそれと比較して3倍以上大きいという性質がある。即ち、c軸に平行な直線偏光を有する被増幅光を結晶に入射させなければ、効率的な増幅動作が得られないことになる。ここでは、図1(b)に示すように、Nd:YVOのc軸が、FR4によって光軸周りに45°回転したレーザ光の直線偏光の方向と平行となるように、即ち、紙面と45°で交差する方向と一致するように、Nd:YVO結晶を配置している。こうした配置により、c軸方向の直線偏光を有するレーザ光がNd:YVO結晶を通過する際、効率的な光増幅を実現できる。
光反射部は、固体レーザ媒質5を通過したレーザ光を反射し、再び固体レーザ媒質5へ入射させる機能を有し、本実施形態では、励起光源8からの励起光を通過し、固体レーザ媒質5で増幅されたレーザ光を反射するダイクロイックミラー6を使用している。
励起光源8は、固体レーザ媒質5の励起光を供給する機能を有し、本実施形態では、Nd:YVO結晶の吸収帯に一致する808nm近傍の波長を有する励起光を発生するLD(レーザダイオード)を使用している。この場合、ダイクロイックミラー6は、例えば、平面ミラーであって、波長808nmの励起光を通過し、波長1064nmの被増幅光を反射するダイクロイック特性を有するコーティングが施されている。励起光源8からの励起光は、光ファイバ81および、リレーレンズなどの伝送光学系82を経由しダイクロイックミラー6を通過することによって、固体レーザ媒質5に供給される。
次に動作について説明する。シードレーザ光2は、PBS3およびFR4を経由して固体レーザ媒質5を通過しながら増幅され、続いてダイクロイックミラー6によって反射され、再び固体レーザ媒質5を通過しながら増幅され、FR4およびPBS3を経由して出力レーザ光9として外部に供給される。固体レーザ媒質5を往復するレーザ光の直線偏光の方向は、固体レーザ媒質5の誘導放出断面積の高い方向と平行に維持されるため、効率的なダブルパス増幅が実現できる。
図2は、光増幅部20におけるレーザ光のビーム形状を示す説明図である。固体レーザ媒質5であるNd:YVO結晶は、光軸回りに対称な円柱形状であることが好ましく、光軸に沿って通過する励起光の吸収により、光軸回りに回転対称な熱レンズが形成される。そのため本実施形態では、Nd:YVO結晶へ入射させる被増幅光のビーム形状は、発散性のビームとすることが好ましい。このようにすることで、被増幅光は、Nd:YVO結晶内で熱レンズを感じて集束方向に変化し、被増幅光はレーザ媒質5内をほぼコリメート状態で伝搬することが可能になり、非点収差も殆ど生じない。その結果、被増幅光と励起光が吸収された利得エリアとの空間的なマッチングが向上し、増幅効率を高めることができる。さらに、ダイクロイックミラー6の平面反射面の位置と被増幅光のビームウエスト位置を一致させることによって、往復する被増幅光のビーム形状がほぼ一致するようになり、効率的な増幅動作が実現できる。
次に、具体的な動作例について説明する。シードレーザ光2として、繰返し周波数500kHz、パルス幅20ns、平均パワー17.5Wの直線偏光シングルモードビームを使用した。固体レーザ媒質5として、長さ15mmのNd:YVO結晶を使用し、波長808nm、パワー36.0Wの励起光を吸収させた。この際、Nd:YVO結晶は、光軸を中心に二乗屈折率分布が形成され、伝搬光は仮想的な熱レンズを感じる。この屈折率分布n(r)は、下記の式(1)で表される。ここで、nは、Nd:YVO結晶の光軸上の屈折率、rは、光軸に垂直な断面における光軸からの距離である。
n(r)=n − n×r/2 …(1)
上記励起条件では、n値が約2.0×10mm−2相当となる。n値が大きいほど、熱レンズ効果が大きいことになる。上記熱レンズを持つNd:YVO結晶への被増幅光入射径は、1/e強度基準の直径で約0.8mmとした。熱レンズ作用により、ダイクロイックミラー6の平面反射面においてビーム波面が平面になるように、約−340mmの波面曲率の発散性ビームをNd:YVO結晶に入射させた。
この条件で、図1の構成においてレーザ光がNd:YVO結晶を1パス(往路)のみ通過した場合、被増幅光の平均パワーが23.9Wまで増加した。また、レーザ光がNd:YVO結晶を2パス(往復)で通過した場合、被増幅光の平均パワーは33.0Wまで増加した。このとき増幅部20の励起光吸収パワーに対する光効率は、1パス(往路)で17.8%、2パス(往復)で43.1%となり、往復の増幅作用により約2.4倍(=43.1/17.8)の効率向上を達成できた。
また、本実施形態においては、固体レーザ媒質5として、好ましくはNd:YVO結晶を用いた構成を例示したが、固体レーザ媒質5のホスト材料として、YVO結晶の他に、YAGまたはYLF等を使用してもよく、添加イオンとしては、Ndの他に、Yb,Ti,Cr,Er等を使用してもよく、本発明と同様な効果が得られる。
実施の形態2.
図3は、本発明の実施の形態2を示す構成図である。図4は、光増幅部20におけるレーザ光のビーム形状を示す説明図である。本実施形態では、光反射部として、反射面が凸面状であるダイクロイックミラー10を使用した構成を説明する。反射面を凸面状に形成することによって、ダイクロイックミラー10に集光レンズの機能を付与できる。特に、両側の反射面を凸面状に形成することによって、集光パワーをより高めることができる。こうしたレンズ機能は、励起光の結合レンズとして使用できるため、図1(a)に示した伝送光学系82を省略できる。
図4に示すように、往復する被増幅光のビーム径をほぼ一致させるには、ダイクロイックミラー10の反射面の曲率と、被増幅光の波面曲率とを一致させる必要がある。この場合、ダイクロイックミラー10の反射面に入射する被増幅光は集束性ビームに変換されている。つまり、パワーの強い熱レンズを形成させても往復のビーム形状を一致させることが可能となり、励起光の利用効率が向上し、結果的に高効率の光増幅作用を実現することができる。
実施の形態3.
図5は、本発明の実施の形態3を示す構成図である。図6は、光増幅部20におけるレーザ光のビーム形状を示す説明図である。本実施形態では、光反射部として、固体レーザ媒質5の光軸に対して傾斜して配置されたダイクロイックミラー11と、傾斜したダイクロイックミラー11で反射したレーザ光を再び反射するための全反射平面ミラー12を使用した構成を説明する。
ダイクロイックミラー11は、実施の形態1と同様な平面ミラーであって、励起光を通過し、被増幅光を反射するダイクロイック特性を有するコーティングが施されており、固体レーザ媒質5の光軸に対して任意の角度、例えば、角度22.5°で傾斜している。
固体レーザ媒質5を通過して熱レンズ効果によって収束性ビームに変換されたレーザ光は、傾斜したダイクロイックミラー11によって反射され、新たに設けた光軸に沿って距離Lを伝搬する。そして、レーザ光のビームウエスト位置に全反射平面ミラー12を設置し、垂直入射の配置に設定する。このときダイクロイックミラー11へ入射するレーザ光の偏光方向は、反射率の高いs偏光(偏光方向が紙面垂直)であることが望ましい。反射率が問題にならない場合はp偏光でもよい。また、s偏光とp偏光が混在する場合は、偏光方向が回転しないようにダイクロイックミラーのコーティングをゼロシフトミラーとして設計することが好ましい。
こうした構成によれば、実施の形態2のような凸面ミラーを用いなくとも、往復するレーザ光のモード形状を一致させることが可能になり、励起光の利用効率が向上し、結果的に高効率の光増幅作用を実現することができる。また、図6において、新たに設けた光軸の距離Lが可変であるように構成することで、増幅パワーに応じた高効率の光増幅作用を実現できる。
実施の形態4.
図7は、本発明の実施の形態4を示す構成図である。本実施形態では、光反射部として、励起光源8からの励起光を通過し、固体レーザ媒質4で増幅されたレーザ光を反射するダイクロイックコーティング13を使用した構成を説明する。ダイクロイックコーティング13は、固体レーザ媒質4の励起光入射側の端面に設けられ、この端面は平面研磨されており、ダイクロイックミラー6と同様の機能を有する。
このような構成により、ダイクロイックミラー6が不要となり、低コストで小型の固体レーザ増幅装置が実現できる。
実施の形態5.
図8は、本発明の実施の形態5を示す構成図である。本実施形態では、実施の形態1〜4に係る固体レーザ増幅装置を多段縦列配置することによって、多段レーザ増幅装置を構成している。ここでは実施の形態1に係る固体レーザ増幅装置を2段縦列配置した構成を例示するが、実施の形態1〜4に係る固体レーザ増幅装置のうちの任意の組合せを用いてもよく、さらに3段以上の縦列配置も同様に可能である。
第1段の固体レーザ増幅装置は、実施の形態1と同様に、偏光ビームスプリッタ(PBS)3aと、光増幅部20aと、励起光源8aなどを備え、シード光源1から供給されるシードレーザ光2を増幅して、高出力の出力レーザ光9aを第2段の固体レーザ増幅装置へ供給する。光増幅部20aは、ファラデーローテータ(FR)4aと、固体レーザ媒質5aと、光反射部としてのダイクロイックミラー6aなどを備える。
第2段の固体レーザ増幅装置は、実施の形態1と同様に、PBS3bと、光増幅部20bと、励起光源8bなどを備え、第1段の固体レーザ増幅装置から供給される出力レーザ光9aを増幅して、より高出力の出力レーザ光9bを外部へ供給する。光増幅部20bは、FR4bと、固体レーザ媒質5bと、光反射部としてのダイクロイックミラー6bなどを備える。
第1段および第2段の固体レーザ増幅装置の詳細な構成および動作については、実施の形態1と同様であるため、重複説明を省略する。
なお、第2段の固体レーザ増幅装置については、理解容易のために、図8では第1段の固体レーザ増幅装置と同一平面状に図示したが、実際は、第2段の固体レーザ増幅装置へ入射する偏光方向が90°回転しているため、第2段の固体レーザ増幅装置は、紙面に対し垂直方向に配列した構成になる。代替として、第2段の固体レーザ増幅装置の入射側に、出力レーザ光9aの偏光方向を90°回転させる偏光制御素子、例えば、ファラデーローテータ、1/2波長板などを介在させてもよい。
こうした固体レーザ増幅装置の多段縦列配置により、シンプルな構成で、出力レーザ光のパワーを格段に増加させることが可能である。
1,1a,1b シード光源、 2 シードレーザ光、
3,3a,3b 偏光ビームスプリッタ(PBS)、
4,4a,4b ファラデーローテータ(FR)、
5,5a,5b 固体レーザ媒質、
6,6a,6b,10,11 ダイクロイックミラー、 8,8a,8b 励起光源、
81,81a,81b 光ファイバ、 82,82a,82b 伝送光学系、
9,9a,9b 出力レーザ光、 12 全反射平面ミラー、
13 ダイクロイックコーティング、 20,20a,20b 光増幅部。

Claims (8)

  1. シードレーザ光を増幅して出力レーザ光を供給する固体レーザ増幅装置であって、
    互いに直交する直線偏光を有する2つのレーザ光を分離するための偏光ビームスプリッタと、
    入射光と出射光との間で直線偏光の方向を45°変化させるファラデーローテータと、
    レーザ光を増幅するための固体レーザ媒質と、
    固体レーザ媒質を通過したレーザ光を反射し、再び固体レーザ媒質へ入射させるための光反射部とを備え、
    シードレーザ光は、偏光ビームスプリッタおよびファラデーローテータを経由して固体レーザ媒質を通過しながら増幅され、続いて光反射部によって反射され、再び固体レーザ媒質を通過しながら増幅され、ファラデーローテータおよび偏光ビームスプリッタを経由して出力レーザ光として外部に供給され、
    固体レーザ媒質は、光軸垂直方向に光学的な異方性を有し、
    固体レーザ媒質を往復するレーザ光の直線偏光の方向が、固体レーザ媒質の異方性を示す2軸のうち誘導放出断面積の高い方向と平行になるように設定されることを特徴とする固体レーザ増幅装置。
  2. 固体レーザ媒質は、a軸カットのNd:YVO結晶であることを特徴とする請求項1記載の固体レーザ増幅装置。
  3. シードレーザ光が固体レーザ媒質に最初に入射する際、固体レーザ媒質に対して発散ビームで入射することを特徴とする請求項1記載の固体レーザ増幅装置。
  4. 固体レーザ媒質の励起光を供給する励起光源をさらに備え、
    光反射部は、励起光源からの励起光を通過し、固体レーザ媒質で増幅されたレーザ光を反射するダイクロイックミラーとして構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の固体レーザ増幅装置。
  5. ダイクロイックミラーの反射面が、凸面状であることを特徴とする請求項4記載の固体レーザ増幅装置。
  6. ダイクロイックミラーは、固体レーザ媒質の光軸に対して傾斜して配置され、
    光反射部は、傾斜したダイクロイックミラーで反射したレーザ光を再び反射するための全反射平面ミラーをさらに含むことを特徴とする請求項4記載の固体レーザ増幅装置。
  7. 光反射部は、励起光源からの励起光を通過し、固体レーザ媒質で増幅されたレーザ光を反射するダイクロイックコーティングとして構成され、該ダイクロイックコーティングは、固体レーザ媒質の端面に設けられることを特徴とする請求項4記載の固体レーザ増幅装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の固体レーザ増幅装置が、多段縦列配置されていることを特徴とする多段レーザ増幅装置。
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