以下、本発明の一実施形態に係る遊技機について、図面を参照して具体的に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る遊技機1の構成を示す正面図である。また、図2は、図1に示す遊技機1の裏面側の構成を示す斜視図である。さらに、図3は、図1及び図2に示す遊技機1の電気的構成を示すブロック図である。
遊技機1は、遊技球が流下する遊技領域6が形成された遊技盤2を設けており、遊技盤2の遊技領域6の外周部分には、ガラス枠110が備えられている。このガラス枠110には操作ハンドル3が回動可能に設けられている。
遊技者が操作ハンドル3に触れると、操作ハンドル3内にあるタッチセンサ3bが、操作ハンドル3に遊技者が触れたことを検知し、発射制御基板106にタッチ信号を送信する。発射制御基板106は、タッチセンサ3bからタッチ信号を受信すると、発射用ソレノイド4aの通電を許可する。そして、操作ハンドル3の回転角度を変化させると、操作ハンドル3に直結しているギアが回転し、ギアに連結した発射ボリューム3aのつまみが回転する。この発射ボリューム3aの検出角度に応じた電圧が、遊技球発射機構に設けられた発射用ソレノイド4aに印加される。そして、発射用ソレノイド4aに電圧が印加されると、発射用ソレノイド4aが印加電圧に応じて作動するとともに、操作ハンドル3の回動角度に応じた強さで、遊技領域6に向けて遊技球を発射する。
上記のようにして発射された遊技球は、レール5a、5b間を上昇して遊技盤2の上部位置に達した後、遊技領域6を落下する。このとき、遊技領域6に設けられた不図示の複数の釘や風車によって、遊技球は予測不能に落下することとなる。
また、遊技領域6には、複数の一般入賞口7が設けられている。それぞれの一般入賞口7には、一般入賞口検出スイッチ7aが設けられており、この一般入賞口検出スイッチ7aが遊技球の入球を検出すると、所定の賞球(例えば10個の遊技球)が払い出される。
また、遊技領域6の下部位置には、上記一般入賞口7と同様に、遊技球が入球可能な第1始動口9、第2始動口10が設けられている。第2始動口10は、一対の可動片10bを有しており、一対の可動片10bが閉状態に維持される第1の態様と、一対の可動片10bが開状態となる第2の態様とに可動制御される。なお、第2始動口10が上記第1の態様に制御されているときには、当該第2始動口10の真上に位置する障害物10dによって、遊技球の受入れを不可能又は困難としている。一方で、第2始動口10が上記第2の態様に制御されているときには、上記一対の可動片10bが受け皿として機能し、第2始動口10への遊技球の入球が容易となる。つまり、第2始動口10は、第1の態様にあるときには遊技球の入球機会がほとんどなく、第2の態様にあるときには遊技球の入球機会が増すこととなる。
なお、上記第1始動口9及び第2始動口10には、遊技球の入球を検出する第1始動口検出スイッチ9a及び第2始動口検出スイッチ10aがそれぞれ設けられており、これらの検出スイッチが遊技球の入球を検出すると、後述する大当たり遊技を実行する権利獲得の抽選(以下、「大当たりの抽選」という)が行われる。また、第1始動口検出スイッチ9a、第2始動口検出スイッチ10aが遊技球の入球を検出した場合にも、所定の賞球(例えば3個の遊技球)が払い出される。
さらに、図1に示すように、遊技領域6の下方(上記第2始動口の真下)には、第1大入賞口11が設けられている。この第1大入賞口11は、通常は第1大入賞口開閉扉11bによって閉状態に維持されており、遊技球の入球を不可能としている。これに対して、長当たり遊技が開始されると、第1大入賞口開閉扉11bが開放されるとともに、この第1大入賞口開閉扉11bが遊技球を第1大入賞口11内に導く受け皿として機能し、遊技球が第1大入賞口11に入球可能となる。
また、上記遊技領域6下部の上記第1始動口9の真下には、第2大入賞口90が設けられている。この第2大入賞口90は、通常は第2大入賞口受け皿装置90bが収納されており、遊技球の入球が不可能となっているが、短当たり遊技又は小当たり遊技が開始されると、第2大入賞口受け皿装置90bが手前方向に摺動し、遊技球が入球可能となる。
第1大入賞口11と第2大入賞口90にはそれぞれ第1大入賞口検出スイッチ11aと第2大入賞口検出スイッチ90aが設けられており、この第1大入賞口検出スイッチ11aや第2大入賞口検出スイッチ90aが遊技球の入球を検出した場合は、予め設定された賞球(例えば9個の遊技球)が払い出される。
さらに、上記遊技領域6であって、上記第2始動口10の右方には、普通図柄ゲート8が遊技球を通過可能に設けられている。普通図柄ゲート8には、遊技球の通過を検出するゲート検出スイッチ8aが設けられており、このゲート検出スイッチ8aが遊技球の通過を検出すると、普通図柄の抽選が行われる。
遊技領域6の最下部は、一般入賞口7、第1始動口9、第2始動口10、及び第1大入賞口11のいずれにも入球しなかった遊技球を排出するための排出口12が設けられている。
また、上記遊技盤2には、さまざまな演出を行う演出装置が設けられている。具体的には、上記遊技領域6の略中央部分には、液晶画面(LCD)等からなる液晶表示装置13が設けられており、さらに、遊技盤2の上部位置及び下部位置の双方には、演出用照明装置16が設けられており、上記操作ハンドル3の左側には、遊技者が演出等の選択操作が可能な演出ボタン17が設けられている。演出ボタン17は「操作ボタン」や「チャンスボタン」とも呼ばれ、凸状のボタンにより構成され、遊技者は当該ボタンを押下する等の操作を行う。なお、演出ボタン17は押下するようなタイプのボタンではなく、タッチパネル方式を採用した入力パッド等であってもよい。
演出用照明装置16は、それぞれ複数のライト16aを備えており、各ライト16aの光の照射方向や発光色を変更しながら、さまざまな演出を行うようにしている。
また、演出ボタン17は、例えば、上記液晶表示装置13の液晶画面上に当該演出ボタン17に似せた演出ボタン画像が表示され、演出ボタンの操作を遊技者に促すような演出がされたときのみ有効となる。なお、演出ボタン17には、演出ボタン検出スイッチ17aが設けられており、この演出ボタン検出スイッチ17aが遊技者の操作を検出すると、この操作に応じて液晶表示装置13、演出用照明装置16及び音声出力装置18等によるさらなる演出が実行される。
また、液晶表示装置13は、遊技が行われていない待機中に画像を表示したり、遊技の進行に応じた画像を表示したりする。例えば、第1始動口9又は第2始動口10に遊技球が入球したときには、抽選結果を遊技者に報知する演出図柄30が変動表示される。演出図柄30は、例えば3つの数字をそれぞれスクロール表示するとともに、所定時間経過後に当該スクロールを停止させて、特定の図柄(数字)を配列表示するものである。これにより、図柄のスクロール中には、あたかも現在抽選が行われているような印象を遊技者に与えるとともに、スクロールの停止時に表示される図柄によって、抽選結果が遊技者に報知される。この演出図柄30の変動表示中に、さまざまな画像やキャラクタ等を表示することによって、大当たりに当選するかもしれないという高い期待感を遊技者に与えるようにしている。
さらに、遊技機1にはスピーカからなる音声出力装置18が設けられており、上記の各演出装置に加えて、音声による演出も行うようにしている。
そして、遊技領域6の下方には、第1特別図柄表示装置19、第2特別図柄表示装置20、普通図柄表示装置21、第1特別図柄保留表示器22、第2特別図柄保留表示器23、普通図柄保留表示器24が設けられている。
上記第1特別図柄表示装置19は、第1始動口9に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選結果を報知するものであり、7セグメントのLEDで構成されている。つまり、大当たりの抽選結果に対応する特別図柄が複数設けられており、この第1特別図柄表示装置19に大当たりの抽選結果に対応する特別図柄を表示することによって、抽選結果を遊技者に報知するようにしている。例えば、大当たりに当選した場合には「7」が表示され、ハズレであった場合には「−」が表示される。このようにして表示される「7」や「−」が特別図柄となるが、この特別図柄はすぐに表示されるわけではなく、所定時間変動表示された後に、停止表示されるようにしている。
より詳細には、第1始動口9に遊技球が入球すると、大当たりの抽選が行われることとなるが、この大当たりの抽選結果は即座に遊技者に報知されるわけではなく、所定時間を経過したところで遊技者に報知される。そして、所定時間が経過したところで、大当たりの抽選結果に対応する特別図柄が停止表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようにしている。なお、第2特別図柄表示装置20は、第2始動口10に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選結果を報知するためのものであり、その表示態様は、上記第1特別図柄表示装置19における特別図柄の表示態様と同一である。
また、普通図柄表示装置21は、普通図柄ゲート8を遊技球が通過したことを契機として行われる普通図柄の抽選結果を報知するためのものである。この普通図柄の抽選によって当たりに当選すると普通図柄表示装置21が点灯し、その後、上記第2始動口10が所定時間、第2の態様に制御される。なお、この普通図柄についても、普通図柄ゲート8を遊技球が通過して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、所定時間が経過するまで、普通図柄表示装置21を点滅させる等、普通図柄が変動表示するようにしている。
さらに、特別図柄の変動表示中や後述する特別遊技中等、第1始動口9又は第2始動口10に遊技球が入球して、即座に大当たりの抽選が行えない場合には、一定の条件のもとで大当たりの抽選の権利が留保される。より詳細には、第1始動口9に遊技球が入球して留保される大当たりの抽選の権利は第1保留として留保され、第2始動口10に遊技球が入球して留保される大当たりの抽選の権利は第2保留として留保される。
これらの保留は、それぞれ上限留保個数を4個に設定し、その留保個数は、それぞれ第1特別図柄保留表示器22と第2特別図柄保留表示器23とに表示される。なお、第1保留が1つの場合には、第1特別図柄保留表示器22の左側のLEDが点灯し、第1保留が2つの場合には、第1特別図柄保留表示器22の2つのLEDが点灯する。また、第1保留が3つの場合には、第1特別図柄保留表示器22の左側のLEDが点滅するとともに右側のLEDが点灯し、第1保留が4つの場合には、第1特別図柄保留表示器22の2つのLEDが点滅する。また、第2特別図柄保留表示器23においても、上記と同様に第2保留の留保個数が表示される。
そして、普通図柄の上限留保個数も4個に設定されており、その留保個数が、上記第1特別図柄保留表示器22及び第2特別図柄保留表示器23と同様の態様によって、普通図柄保留表示器24において表示される。
ガラス枠110は、遊技盤2の前方(遊技者側)において遊技領域6を視認可能に覆うガラス板(不図示)を支持している。ガラス板は、ガラス枠110に対して着脱可能に固定されている。
ガラス枠110は、左右方向の一端側(例えば遊技機に正対して左側)においてヒンジ機構部111を介して外枠100に連結されており、ヒンジ機構部111を支点として左右方向の他端側(例えば遊技機に正対して右側)を外枠100から開放させる方向に回動可能とされている。ガラス枠110は、ガラス板とともに遊技盤2を覆い、ヒンジ機構部111を支点として扉のように回動することによって、遊技盤2を含む外枠100の内側部分を開放することができる。ガラス枠110の他端側には、ガラス枠110の他端側を外枠100に固定するロック機構が設けられている。ロック機構による固定は、専用の鍵によって解除することが可能とされている。また、ガラス枠110には、ガラス枠110が外枠100から開放されているか否かを検出する扉開放スイッチ33も設けられている。
遊技機1の裏面には、主制御基板101、演出制御基板102、払出制御基板103、電源基板107、遊技情報出力端子板108等が設けられている。また、遊技機1の裏面には電源基板107に遊技機に電力を給電するための電源プラグ50や、電源スイッチ(不図示)も設けられている。
次に、図3を用いて、本実施形態に係る遊技機1による遊技の進行制御について説明する。主制御基板101は遊技の基本動作を制御する装置である。この主制御基板101は、メインCPU101a、メインROM101b、メインRAM101cを備えている。メインCPU101aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号にもとづいて、メインROM101bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM101cは、メインCPU101aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
上記主制御基板101の入力側には、一般入賞口検出スイッチ7a、ゲート検出スイッチ8a、第1始動口検出スイッチ9a、第2始動口検出スイッチ10a、第1大入賞口検出スイッチ11a、第2大入賞口検出スイッチ90aが接続されており、遊技球の検出信号が主制御基板101に入力するようにしている。
また、主制御基板101の出力側には、第2始動口10の一対の可動片10bを開閉動作させる始動口開閉ソレノイド10cと、第1大入賞口開閉扉11bを開閉動作させる大入賞口開閉ソレノイド11cと、第2大入賞口開閉ソレノイド90cとが接続されるとともに、図柄表示装置を構成する第1特別図柄表示装置19と第2特別図柄表示装置20と普通図柄表示装置21と、保留表示器を構成する第1特別図柄保留表示器22と第2特別図柄保留表示器23と普通図柄保留表示器24とが接続されており、出力ポートを介して各種信号が出力される。
また、主制御基板101は、遊技店のホールコンピュータ等において遊技機の管理をするために必要となる外部情報信号を遊技情報出力端子板108に出力する。
主制御基板101のメインROM101bには、遊技制御用のプログラムや各種の遊技に決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
例えば、メインROM101bには、特別図柄変動の停止結果を大当りとするか否かを判定する際に参照される大当り判定テーブル、普通図柄変動の停止結果を当りとするか否かを判定する際に参照される当り判定テーブル、高確率遊技状態を終了するか否かを判定するための転落判定テーブル特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブル、特別図柄にもとづいて遊技状態変更フラグを決定する決定テーブル、遊技状態変更フラグと遊技状態バッファにあるデータとにもとづいて遊技状態を決定するための大当たり終了時設定データテーブル、第1大入賞口開閉扉11bの開閉条件を決定する特別電動役物作動態様決定テーブル、長当たり用開放態様決定テーブル、短当たり用開放態様決定テーブル、小当たり用の開放態様決定テーブル、特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブル等が記憶されている。
なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
主制御基板101のメインRAM101cは、複数の記憶領域を有している。例えば、メインRAM101cには、普通図柄保留数記憶領域、普通図柄保留記憶領域、第1特別図柄保留数記憶領域、第2特別図柄保留数記憶領域、判定記憶領域、第1特別図柄記憶領域、第2特別図柄記憶領域、高確率遊技状態の残り変動回数記憶領域、時短遊技状態の残り変動回数記憶領域、ラウンド遊技回数記憶領域、開放回数記憶領域、大入賞口入球数記憶領域、遊技状態記憶領域、遊技状態バッファ、停止図柄データ記憶領域、遊技状態変更フラグ記憶領域、演出用伝送データ格納領域、各種のタイマカウンタが設けられている。そして、遊技状態記憶領域は、時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域、特図特電処理データ記憶領域、普図普電処理データ記憶領域を備えている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
遊技情報出力端子板108は、主制御基板101において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ等に出力するための基板である。遊技情報出力端子板108は、主制御基板101と配線接続され、外部情報を遊技店のホールコンピュータ等と接続をするためのコネクタが設けられている。
電源基板107は、電源プラグ50を介して遊技機に電力を給電するものであり、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板101に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU101aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU101aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
演出制御基板102は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この演出制御基板102は、サブCPU102a、サブROM102b、サブRAM102cを備えており、主制御基板101に対して、当該主制御基板101から演出制御基板102への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU102aは、主制御基板101から送信されたコマンド、又は、上記演出ボタン検出スイッチ17a、タイマからの入力信号にもとづいて、サブROM102bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理にもとづいて、対応するデータをランプ制御基板104又は画像制御基板105に送信する。サブRAM102cは、サブCPU102aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
演出制御基板102のサブROM102bには、演出制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータ、テーブル等が記憶されている。
例えば、サブROM102bには、主制御基板101から受信した変動パターン指定コマンドにもとづいて演出パターンを決定するための変動演出パターン決定テーブル等が記憶されている。なお、当該テーブルは、本実施形態のテーブルのうち特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
演出制御基板102のサブRAM102cは、複数の記憶領域を有している。例えば、サブRAM102cには、コマンド受信バッファ、遊技状態記憶領域、演出モード記憶領域等が設けられている。なお、これらの記憶領域は、本実施形態の記憶領域のうち特徴的な記憶領域を一例として列挙しているに過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
また、本実施形態では、演出制御基板102には、現在時刻を出力するRTC(リアルタイムクロック)102dが搭載されている。サブCPU102aは、RTC102dから現在の日付を示す日付信号や現在の時刻を示す時刻信号を入力し、現在の日時にもとづいて各種処理を実行する。RTC102dは、通常、遊技機1に電源が供給されているときには遊技機1からの電源によって動作し、遊技機1の電源が切られているときには、電源基板107に搭載されたバックアップ電源から供給される電源によって動作する。したがって、RTC102dは、遊技機1の電源が切られている場合であっても現在の日時を計時することができる。なお、RTC102dは、演出制御基板102上に電池を設けて、かかる電池によって動作するようにしてもよい。
また、RTC102dを設けずに、バックアップRAMとしての機能を有するサブRAM102cに設けたカウンタを、所定時間ごと(例えば2ms毎)にカウントアップすることによって時間を計時してもよい。
払出制御基板103は、遊技球の発射制御と賞球の払い出し制御を行う。この払出制御基板103は、払出CPU103a、払出ROM103b、払出RAM103cを備えており、主制御基板101に対して、双方向に通信可能に接続されている。払出CPU103aは、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数検知スイッチ32、扉開放スイッチ33、タイマからの入力信号にもとづいて、払出ROM103bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理にもとづいて、対応するデータを主制御基板101に送信する。また、払出制御基板103の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の賞球を遊技者に払い出すための賞球払出装置の払出モータ31が接続されている。払出CPU103aは、主制御基板101から送信された払出個数指定コマンドにもとづいて、払出ROM103bから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、賞球払出装置の払出モータ31を制御して所定の賞球を遊技者に払い出す。このとき、払出RAM103cは、払出CPU103aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
また、図示しない遊技球貸出装置(カードユニット)が払出制御基板103に接続されているかを確認し、遊技球貸出装置(カードユニット)が接続されていれば、発射制御基板106に遊技球を発射させることを許可する発射制御データを送信する。
発射制御基板106は、払出制御基板103から発射制御データを受信すると発射の許可を行う。そして、タッチセンサ3bからのタッチ信号及び発射ボリューム3aからの入力信号を読み出し、発射用ソレノイド4aを通電制御し、遊技球を発射させる。
ここで、発射用ソレノイド4aの回転速度は、発射制御基板106に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。これにより、1分間における発射遊技数は、発射ソレノイドが1回転する毎に1個発射されるので約99.9(個/分)となる。すなわち、遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。
ランプ制御基板104は、遊技盤2に設けられた演出用照明装置16を点灯制御したり、光の照射方向を変更するためのモータに対する駆動制御をしたりするための、ランプCPU104a、ランプROM104b、ランプRAM104cを備えている。このランプ制御基板104は、演出制御基板102に接続されており、演出制御基板102から送信されたデータにもとづいて、上記各制御を行うこととなる。
画像制御基板105は、上記液晶表示装置13の画像表示制御を行うための画像CPU105a、画像ROM105b、画像RAM105c、VRAM105d、音声CPU105e、音声ROM105f、音声RAM105gを備えている。この画像制御基板105は、上記演出制御基板102に双方向通信可能に接続されており、その出力側に上記液晶表示装置13及び音声出力装置18を接続している。
上記画像ROM105bには、液晶表示装置13に表示される演出図柄30や背景等の画像データが多数格納されており、画像CPU105aが演出制御基板102から送信されたコマンドにもとづいて所定のプログラムを読み出すとともに、所定の画像データを画像ROM105bからVRAM105dに読み出して、液晶表示装置13における表示制御をする。例えば、演出制御基板102から送信されたコマンドにもとづいて画像CPU105aは、背景画像、リーチ演出や特別リーチ演出等の各種演出図柄画像、キャラクタ画像、及び報知画像等を画像ROM105bから読み出してVRAM105dに書き込み、液晶表示装置13の液晶画面上にそれらの画像を表示させる。
なお、液晶表示装置13の液晶画面上では、演出図柄画像やキャラクタ画像は背景画像よりも手前に見えるように表示され、さらに報知画像は演出画像やキャラクタ画像よりも手前に見えるように表示される。このとき、同一位置に背景画像と図柄画像が重なる場合、Zバッファ法等周知の陰面消去法により各画像データのZバッファのZ値を参照することで、図柄画像を優先してVRAM105dに記憶させる。
また、上記音声ROM105fには、音声出力装置18から出力される音声のデータが多数格納されており、音声CPU105eは、演出制御基板102から送信されたコマンドにもとづいて所定のプログラムを読み出すとともに、音声出力装置18における音声出力制御をする。
次に、本発明の一実施形態に係る遊技機1の液晶表示装置の液晶画面上に表示される画像演出制御について図面を参照して説明する。
図4は、本発明の一実施形態に係る遊技機1の主制御基板101の処理を説明するためのフローチャートである。なお、以下に説明する処理は、主制御基板101のメインCPU101aがメインROM101bに格納されているプログラムを実行することにより実現される。
主制御基板101のメインCPU101aは、メイン処理として始動入賞口に遊技球が入賞したことを各検出スイッチで検出すると(ステップS1)、乱数を取得する(ステップS2)。そして、メインCPU102aは、取得した乱数値にもとづいて演出パターン制御コマンドを演出制御基板102に送信する(ステップS3)。
図5は、本発明の一実施形態に係る遊技機1の演出制御基板102の処理を説明するためのフローチャートである。なお、以下に説明する処理は、演出制御基板102のサブCPU102aがサブROM102bに格納されているプログラムを実行することにより実現される。
演出制御基板102のサブCPU102aは、主制御基板101から演出パターン制御コマンドを受信すると(ステップS11)、その演出パターン制御コマンドが特定のコマンドであるか否かを判断する(ステップS12)。本実施形態では、特定のコマンドとしてリーチ演出コマンドを例に挙げて説明する。
すなわち、本実施形態では、演出制御基板102は、主制御基板101からリーチ演出コマンドを受け取ると、画像制御基板105を制御して、当該リーチ演出コマンドに対応した1つ目演出パターンの動画(リーチ演出パターン)を液晶表示装置13の液晶画面上に表示させる。そして、演出制御基板102は、遊技者が演出ボタン17の操作可能時間内に演出ボタン17の操作を行った場合、演出ボタン検出スイッチ17aを介してその操作情報を取得し、画像制御基板105を制御して、液晶表示装置13の液晶画面上に現在表示されているリーチ演出パターンに代えて2つ目の演出パターンの動画(特別リーチ演出パターン)を表示させる。このように、本実施形態に係る遊技機1では、遊技者が演出ボタン17を操作した場合に特別なリーチ演出パターンを液晶表示装置13の液晶画面上に表示させることによって、遊技者に対して例えば大当たりの期待度が高いというような期待感を持たせることができる。
ステップS12において、受信した演出制御コマンドが特定のコマンドであると判断された場合は(YES)、サブCPU102aは、画像制御基板105を制御して、液晶表示装置13に演出パターン(1)(リーチ演出パターン)を表示させる(ステップS13)。具体的には、画像CPU105aは、サブCPU102aからのコマンドにもとづいて、画像ROM105bから1つ目の演出パターンの動画を読み出し、液晶表示装置13に演出パターン(1)(リーチ演出パターン)を表示させる。
次に、サブCPU102aは、画像制御基板105を制御して、リーチ演出パターンが表示されている液晶表示装置13の液晶画面上に所定期間だけ演出ボタン17の操作を遊技者に促すための報知画像である演出ボタン17に似せた演出ボタン画像を重畳表示させる(ステップS14)。なお、ステップS14の演出ボタン画像表示処理の詳細な説明は後述する。
次に、サブCPU102aは、遊技者によって演出ボタン17の操作が行われたか否かを判断する(ステップS15)。その結果、演出ボタン17が操作されたと判断された場合(YES)、サブCPU102aは、さらに演出ボタン17の操作が当該特定のコマンドに対応してあらかじめ設定された演出ボタン17の操作が有効となっている所定期間内(演出ボタン操作可能時間内)の操作か否かを判断する(ステップS16)。
ステップS16の判断の結果、遊技者のボタン操作が演出ボタン操作可能時間内の操作であると判断された場合(YES)、サブCPU102aは、画像制御基板105を制御して、液晶表示装置13の液晶画面上に重畳表示されている演出ボタン画像の表示を終了する(ステップS18)。そして、サブCPU102aは、演出ボタン画像の表示終了処理を行うのと同時に、画像制御基板105を制御して、演出ボタン17の有効時間内での操作に成功したことを受けた2つ目の演出パターンの動画を画像ROM105bから読み出させて液晶表示装置13に演出パターン(2)(特別リーチ演出パターン)を表示させる(ステップS19)。
一方、ステップS11において、受信した演出パターンコマンドが特定のコマンドではないと判断された場合は(NO)、サブCPU102aは、受信した演出パターンコマンドに応じた他の演出処理を行う(ステップS21)。
また、ステップS15において演出ボタン17の操作が行われなかったと判断された場合は(NO)、演出ボタン17の操作が有効となっている所定期間(演出ボタン操作可能時間)が終了するタイミング(演出ボタン操作終了タイミング)か否かが判断される(ステップS17)。その結果、演出ボタン操作終了タイミングではないと判断された場合(NO)は、前述のステップS15の処理に戻る。
一方、ステップS16において有効時間内の操作と判断されなかった場合(NO)、又はステップS17で演出ボタン操作終了タイミングであると判断された場合(YES)、サブCPU102aは、画像制御基板105を制御して、液晶表示装置13の液晶画面上の演出パターン(1)の表示を終了させる(ステップS20)。
図6は、図5のステップS14における演出ボタン画像表示処理を詳細に説明するためのフローチャートである。また、図7は、本発明の一実施形態に係る遊技機1における演出ボタン17が操作されなかった場合の演出ボタン画像表示処理に関する動作タイミングチャートを示す図である。さらに、図8は、本発明の一実施形態に係る遊技機1における演出ボタン17が操作された場合の演出ボタン画像表示処理に関する動作タイミングチャートを示す図である。さらにまた、図9は、本発明の一実施形態に係る遊技機1の液晶表示装置13上に演出ボタン17の操作可能時間開始前に表示される各種演出画像の例を示す図である。さらにまた、図10は、本発明の一実施形態に係る遊技機1の液晶表示装置13上に演出ボタン17の操作可能時間開始後に表示される各種演出画像の例を示す図である。
ステップS13でリーチ演出パターンが液晶表示装置13に表示されたタイミングは、図7における時刻t1で示される。時刻t1においては、例えば図9(a)に示されるリーチ演出パターンが液晶表示装置13の液晶画面上に表示される。なお、この時点に表示されるリーチ演出パターン上には、後述する遊技者への報知画像である演出ボタン画像及びゲージ画像はまだ重畳表示されていない。
そして、サブCPU102aは、時刻がt2になったか否か、すなわち液晶表示装置13に演出ボタン17の操作が間もなく可能になることを遊技者に示す報知画像の表示タイミングか否かを判断する(ステップS14a)。その結果、時刻がt2になっており報知画像の表示タイミングであると判断された場合(YES)は、演出ボタン予告画像の表示を開始する(ステップS14b)。ここで、本実施形態では、演出ボタン17の操作が有効になるまでに表示される演出ボタン予告画像として、演出ボタン17の操作可能開始タイミングである時刻t3以降に液晶表示装置13の液晶画面上に表示される報知画像(演出ボタン画像)をフェードイン効果によって次第に明確になって表示する動画で表現されたフェードイン画像を用いる。すなわち、画像CPU105aは、サブCPU102aの制御のもとで、演出ボタン画像が次第に明確になって表示されるフェードイン画像を画像ROM102bから読み出して液晶表示装置13の液晶画面上に表示されているリーチ演出パターン上に重畳表示する。
具体的には、演出ボタン予告画像は演出ボタン17による遊技者の操作が可能になる所定時間前(本実施形態では、t2のタイミング)にリーチ演出パターン上に重畳表示され、遊技者に対して演出ボタン17の操作が間もなく有効になることを報知する。本実施形態では、時刻t2からt3にかけて表示される演出ボタン予告画像として、図9(b)に示すような画面左側から光の束F1が画面中央下側の演出ボタン画像が表示される位置F2まで飛翔し、図9(c)に示すように当該位置で光が蓄積されていくようなフェードイン画像(F3)を適用し、この動画を液晶表示装置13の液晶画面上に表示する。なお、本実施形態の演出ボタン予告画像として、上記演出ボタン画像のフェードイン画像に加えて、演出ボタン画像のフェードイン画像(F3)の表示と同じタイミング・効果で、演出ボタン17の操作可能残り時間を棒状のゲージで示すゲージ画像が次第に明確になって表示されるフェードイン画像(F4)も表示するようにする。
次に、サブCPU102aは、時刻がt3になったか否か、すなわち演出ボタン17の操作が有効となる所定期間(演出ボタン操作可能時間)が開始するタイミングになったか否かを判断する(ステップS14c)。その結果、時刻t3になっており、演出ボタン17の操作が有効になっている場合(YES)、サブCPU102aは、画像制御基板105を制御して、前述のフェードイン効果を持った報知画像である演出ボタン予告画像の表示を終了させるとともに、図10(a)に示すように、明確に描画された演出ボタン画像B1とゲージ画像(G1)とを液晶表示装置13の液晶画面上に表示させる(ステップS14d)。このように本実施形態では、ゲージ画像(G1)が液晶表示装置13の液晶画面上に表示されるタイミングと演出ボタン17の操作が可能となるタイミングとを一致させる。
ステップS14dで演出ボタン画像B1とゲージ画像(G1)とが液晶表示装置13の液晶画面上に表示された後、サブCPU102aは、画像制御基板105を制御して、液晶画面上に表示されているゲージ画像(G1)中の棒状のゲージ部分を時間経過にあわせて逐次減少させた残り時間の表示を開始する(ステップS14e)。ここで本実施形態の画像ROM105bには、棒状のゲージ部分が時間経過前の状態を示すフルの表示態様から全時間が経過した状態を示すゼロの表示態様まで徐々に減少させた態様の複数枚(例えば、3秒間の表示をさせるための90フレーム分)のゲージ画像が記憶されている。なお、本実施形態では、一例として、明るい色等の表示態様で表現されたゲージ部分が残り時間を示し、暗い色又は背景色(すなわち透明色のために背景が視認される)等の表示態様で表現されたゲージ部分が既に経過した時間を示すようにする。そして、画像CPU105aは、時間経過にあわせて画像ROM105bからゲージ画像を逐次読み出して液晶表示装置13の液晶画面上に逐次切り替えて更新して表示させる。
一例として、本実施形態では、画像CPU105aは、サブCPU102aの制御のもとで、図10(a)の状態から時間が経過するにつれて徐々にゲージ画像のゲージ部分の表示を変化させ、図10(b)に示すゲージ画像(G2)のように徐々に残り時間を示す部分を減少させていくように液晶表示装置13の表示画面上に表示する。そして、最終的に残り時間がゼロになったときに(図7の時刻t4)、図10(c)に示すようにゲージ画像(G3)上の残り時間を示す部分もなくなるようにする。このように、演出ボタン画像の表示態様を演出ボタン17の操作が実際に可能になる前後で区別して表示することによって、遊技者に演出ボタン17の操作可能時間が間もなく始まることや、すでに始まっていることを視覚的にわかりやすく報知することができる。
なお、本実施形態では、演出ボタン予告画像として、演出ボタン画像のフェードイン画像と演出ボタン17の操作可能残り時間を示すゲージ画像のフェードイン画像を用いているが、いずれか一方のフェードイン画像だけを表示するようにしてもよい。また、演出ボタン予告画像としてフェードイン画像を用いるのではなく、例えば、演出ボタン画像を加工せずにそのまま使用し、演出ボタン17の操作が実際に可能になったタイミングで演出ボタン画像とゲージ画像の両方を液晶表示装置13の液晶画面上に表示するようにしてもよい。いずれの場合であっても演出ボタン画像の表示態様を演出ボタン17の操作が実際に可能になる前後で区別して表示することになるので、遊技者に演出ボタン17の操作可能時間が間もなく始まることや始まっていることを視覚的にわかりやすく報知することができる。
ここで、人間が目や耳等から情報を入手して実際に体が動くまでには、わずかながら反応時間と呼ばれる反射の伝達に要する時間が発生する。一般に、人間の反応時間は約0.2秒と言われている。一例として、人間のまばたき反射の時間(全反射時間)は0.05〜0.2秒であると紹介されている(岩波書店刊の生物学辞典第4版を参照)。
したがって、演出ボタン17の操作が可能になったことを遊技者に報知する報知画像(演出ボタン予告画像等)が液晶表示装置13の液晶画面上に表示された瞬間に遊技者が気付いた場合であっても、少なくとも0.2秒程度は演出ボタン17の操作までに時間がかかるため、少なくともその分だけ遊技者は演出ボタン17の操作機会を失っている。ましてや遊技中の遊技者であれば、液晶画面に表示されている演出以外の遊技に気を取られ、演出ボタン17の操作機会を0.2秒以上失っている可能性も高い。
そこで本実施形態では、演出ボタン予告画像を6〜7フレーム程度の表示時間、すなわち0.2〜0.23秒程度の表示時間(演出レートは30フレーム/秒)で表示させることにより、遊技者に対して演出ボタン17の操作報知を適切に行うようにする。このように本実施形態では、演出ボタン17の操作が有効になる少し前のタイミング(例えば、約0.2秒前)で液晶表示装置13の液晶画面上に演出ボタン予告画像の表示を開始する。これにより、遊技機1にあらかじめ設定された演出ボタン17の操作可能時間を遊技者に対して実質的に提供することができる。なお、演出ボタン予告画像の表示時間をより長く、例えば8フレーム以上の表示時間(30フレーム/秒の演出レートの場合は、約0.27秒以上の表示時間)にするようにしてもよい。
なお、演出ボタン17の操作可能時間中は、演出ボタン17が操作されない限り演出ボタン画像の表示態様は変えないようにしてもよいし、演出ボタン画像の大きさ、位置、色等の微細な態様変化を持たせるようにしてもよい。
本実施形態では、演出ボタン画像やゲージ画像は、画像制御基板105の画像ROM105bに記憶されている。例えば、画像ROM105bには、色や大きさ等が微細な変化をするシーンを表現するための複数の演出ボタン画像、演出ボタン17の操作が可能な残り時間を表すゲージがフルの状態からゼロの状態に変化する90フレーム分のゲージ画像(3秒間分の画像)、それぞれ6〜7フレーム分の演出ボタン画像とゲージ画像のフェードイン画像等が記憶されている。そして、画像CPU105aは、サブCPU102aの制御のもとで、演出ボタン17の操作が可能な残り時間にあわせたレートで画像ROM105bからゲージ画像を選択してVRAM105dに読み出して、液晶表示装置13の液晶画面上に表示させる。
なお、上記ゲージ画像を液晶表示装置13の液晶画面上に表示する際に、演出ボタン17の操作が可能な時間の長短にあわせてゲージ画像のサイズを伸縮させて、例えば3秒以下の場合はオリジナルのゲージ画像を長さ方向等に縮小して表示し、3秒以上の場合はオリジナルのゲージ画像を長さ方向等に伸長して表示するようにしてもよい。これにより、遊技者に対して演出ボタンの操作可能時間の長さを視覚的にわかりやすく報知することができる。
また、上記ゲージ画像を演出ボタン17の操作が可能な残り時間に応じてリアルタイムで生成、或いは遊技中に予め生成しておき、画像RAM105cやVRAM105dに蓄積(記憶)するようにしてもよい。このようにすることで画像ROM105bに最初から記憶しておく画像データのデータ量を削減することが可能となる。
なお、演出ボタン画像を変化させない場合には1枚の演出ボタン画像を記憶していればよく、90フレーム以上や90フレーム以下でゲージの変化を表現したゲージ画像を記憶するようにしてもよい。また、画像ROM105bには、一般に人間の反応時間と言われる0.2〜0.23秒以上の間を演出ボタン予告画像で表示させるために8フレーム以上のフェードイン画像を記憶するようにしてもよい。
ここで、図8において時刻t4の状態は、遊技者は演出ボタン17の操作を行わなかった状態であるため、サブCPU102aは、画像制御基板105を制御して、遊技機1の液晶表示装置13に表示されていたリーチ演出パターン上に重畳表示されている報知画像(演出ボタン画像及びゲージ画像)の表示を終了させ、時刻t5でリーチ演出パターンの表示も終了させる。なお、本実施形態では、演出ボタン画像の表示終了及びゲージ画像の表示終了のタイミングを同じ時刻t4としているが、ゲージ画像の表示を先に終了して次いで演出ボタン画像の表示を終了する等、両画像の表示終了タイミングを変えてもよい。また、両画像の表示終了タイミング(時刻t4)とリーチ演出画像の表示終了タイミング(時刻t5)を同一時刻としてもよい。
また、前述のステップS15で遊技者が演出ボタン17を操作し、それが当該演出ボタン操作可能期間(時間)内である場合(例えば、図8の時刻t6の場合)、サブCPU102aは、画像制御基板105を制御して、液晶表示装置13の液晶画面上のリーチ演出パターン上に重畳表示させている演出ボタン画像とゲージ画像の表示を終了させる(ステップS18)。そして、サブCPU102aは、画像制御基板105を制御して、特別リーチ演出パターンをそれまで表示していたリーチ演出パターンに代えて時刻t5になるまで液晶表示装置13の液晶画面上に表示させる(ステップS19)。
以上説明した本発明の一実施形態に係る遊技機1の具体的な構成は当該実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、上記実施形態では、特定のコマンドとしてリーチ演出コマンドを一例として用いたが、その他のコマンドであってもよい。例えば、特定のコマンドとしては、大当たり状態の継続中に送信される大当たりコマンド、大当たり状態の処理を開始させるための大当たり開始コマンド、大当たり状態の処理を終了させるための大当たり終了コマンド、周辺部に大当たり前のリーチ状態の処理を実行させるための大当たりリーチコマンド、周辺部に電源投入時の処理を実行させるための電源投入コマンド、周辺部に非遊技状態におけるデモ表示を実行させるための客待ちデモコマンド、周辺部に非遊技状態におけるデモ表示を停止させるための客待ちデモ停止コマンド、周辺部に抽選時の抽選結果がはずれの場合の処理を実行させるためのはずれコマンド、普通電動役物(電動チューリップ)の開放抽選やいわゆるフェイクと呼ばれる大当たりと同様に特別電動役物が短時間だけ開放するような小当たり状態の継続中に送信される小当たりコマンド等であってもよい。また、特定のコマンドとして、上記の他に例えば、電源オフコマンド、はずれリーチコマンド、はずれ非リーチコマンド、ラウンド開始コマンド、ラウンド終了コマンド等であってもよい。
また、上記実施形態では、演出ボタン画像、ゲージ画像、及びそれらのフェードイン画像を用いて演出ボタン17の操作可能タイミングを遊技者に報知するようにしているが、報知画像としてはこれらに限定されることはない。また、演出ボタン画像、ゲージ画像、及びそれらのフェードイン画像の液晶画面内での出現の方法や表示態様等についても上記実施形態に限定はされない。
さらに、演出ボタン画像やゲージ画像の色、形、大きさ、液晶表示装置13の液晶画面上の表示位置等についても上記実施形態に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
さらにまた、上記実施形態では、本発明をパチンコ遊技機に適用する例を示したが、これに限定されず、本発明は、雀球遊技機、アレンジボール等のパチンコ遊技機以外の弾球遊技機、スロットマシン等の回胴式遊技機等の他の遊技機にも適用することができる。これらの遊技機においても、上記実施形態と同様に構成することにより、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。