JP2014135344A - 配線基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】コアレス工法において、切断除去する余白を少なくして材料コストが低減でき、しかも、作業性のよい配線基板の製造方法を提供する。
【解決手段】支持材となる銅箔Aの両側に物理的に剥離可能な銅箔Bを配置した3層ピーラブル銅箔の両側に、プリプレグと銅箔Cを積層し、支持材付き積層体を形成する工程(1)と、前記支持材付き積層体の銅箔Cから銅箔Bに到る層間接続穴を形成する工程(2)と、前記支持材付き積層体の層間接続穴及び銅箔B上に銅めっきすることにより、前記銅箔Cと銅箔Bとを接続する層間接続と、前記銅箔C及び銅めっきを有する導体層と、を形成する工程(3)と、を有する配線基板の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、配線基板の製造方法に関し、特にはコアレス工法を用いた配線基板の製造方法に関する。
近年、配線基板の薄型化に伴い、銅張り積層板をコアとして用いて多層化を行なうビルドアップ工法では対応が困難となっている。一方、コアとして銅張り積層板を用いなければ薄型化に対応できるが、この場合は、剛性が小さいため、製造プロセスでのハンドリングが困難となり、作業性が悪い。そこで、作業性を確保しつつ、薄型化に対応すべく、製品としての配線基板自体を構成しない支持材を用いて多層化を行った後、この支持材を分離して配線基板を製造する、いわゆるコアレス工法が用いられるようになった。
このようなコアレス工法としては、図1に示すように、支持材として銅張り積層板4を用い、この銅張り積層板4の銅箔A3上に、一回り小さい銅箔B2、プリプレグA5、銅箔C1の順に積層することで、銅箔B2の外周部がプリプレグA5でシールされた支持材付き積層体を形成し、さらに回路、層間接続、絶縁層等を形成して多層化した後、支持材付き積層体の外周部を切断線9で切断除去することで、積層体6から支持材である銅張り積層板4を分離除去し、この積層体6から配線基板を製造する方法がある(特許文献1)。
また、絶縁樹脂上に、キャリア銅箔付きの極薄銅箔(厚さ1〜5μm)を、極薄銅箔を上側にして重ねて積層した後、表面の極薄銅箔上にパターン銅めっきを行い、その上にプリプレグと銅箔を重ねて構成し、積層することによって支持材付き積層体を形成し、さらに層間接続を形成した後、極薄銅箔とキャリア銅箔との間で、支持材であった絶縁樹脂から積層体を分離除去し、この積層体から配線基板を製造する方法がある(特許文献2)。
特許第5029911号公報 特許第4273895号公報
しかし、特許文献1の方法では、支持材として銅張り積層板を用いる必要があること、また、積層体と支持材とを分離する際に、切断除去する余白(外周部)が、積層体の端部から約15mm程度と大きく、材料コスト面で問題がある。
また、特許文献2の方法では、支持材付きの積層体を形成する際に、支持材となる絶縁樹脂の両側に、キャリア銅箔付き極薄銅箔を積層し、パターン銅めっきを行ったり、さらにプリプレグと銅箔を積層し、層間接続を形成する必要があり、工数が多いため、作業性の問題がある。また、支持材となる絶縁樹脂とキャリア銅箔の両者が、製品となる積層体から分離除去されるので、材料の無駄が多い問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、コアレス工法において、切断除去する余白を少なくして材料コストが低減でき、しかも、作業性のよい配線基板の製造方法を提供する。
本発明は、支持材となる銅箔Aの両側に物理的に剥離可能な銅箔Bを配置した3層ピーラブル銅箔の両側に、プリプレグAと銅箔Cを積層し、支持材付き積層板を形成する工程(1)と、前記支持材付き積層体の銅箔Cから銅箔Bに到る層間接続穴を形成する工程(2)と、前記支持材付き積層体の層間接続穴及び銅箔C上に銅めっきすることにより、前記銅箔Cと銅箔Bとを接続する層間接続と、前記銅箔C及び銅めっきを有する導体層と、を形成する工程(3)と、を有する配線基板の製造方法である。
本発明は、支持材となる銅箔Aの両側に物理的に剥離可能な銅箔Bを配置した3層ピーラブル銅箔を用いるため、銅箔Aとその上に形成した配線基板の基となる積層体との分離を、銅箔Aと銅箔Bの剥離性を利用して行なえるので、支持材と積層体との分離の際、従来のように、積層体の外周部を切断する必要がなく、材料の無駄や手間を省くことができる。しかも、支持材となる銅箔Aの両側に物理的に剥離可能な銅箔Bを配置した3層ピーラブル銅箔を用い、その両側にプリプレグAと銅箔Cを積層するだけで、配線基板の基になる積層体と支持材とを形成できるので、構成作業が容易になる。
上記において、好ましくは、工程(1)では、3層ピーラブル銅箔の支持材となる銅箔Aの厚さが、この銅箔Aの両側に配置された銅箔Bよりも厚い3層ピーラブル銅箔を用いる。つまり、支持材となる銅箔Aは、より厚い方が、支持層としての剛性が大きくなるので作業性の向上に有効であり、一方、銅箔Aの両側の銅箔Bは、銅箔Aから分離された後は、エッチングにより回路を形成するものであるから、より薄い方が、微細回路の形成に有利となる。
上記において、好ましくは工程(1)では、3層ピーラブル銅箔の大きさが、この3層ピーラブル銅箔の両側に積層されるプリプレグと同等以下である。これにより、3層ピーラブルの外周からプリプレグがはみ出すように構成することができ、3層ピーラブル銅箔の端部をプリプレグの樹脂でシールすることが可能になる。このため、製造プロセスでのハンドリング等で銅箔Aと銅箔Bが剥離したり、銅箔Aと銅箔Bとの間に処理液等が入り込むのを抑制でき、作業性が向上する。なお、プリプレグは、3層ピーラブル銅箔よりも5mm大きい程度でよいので、銅箔Aと銅箔Bとの間で分離する際は、端部を5mm程度切断すればよく、切断の手間や材料の無駄が少ない。
上記において、好ましくは、工程(1)では、3層ピーラブル銅箔が、この3層ピーラブル銅箔の両側に積層されるプリプレグからはみ出さないように構成される。これにより、3層ピーラブルの外周を、確実にプリプレグで覆うことが可能になる。このため、作業性が向上する。
上記において、好ましくは、工程(1)では、3層ピーラブル銅箔の周囲が、この3層ピーラブル銅箔の両側に積層されるプリプレグによりシールされる。これにより、製造プロセスでのハンドリング等で銅箔Aと銅箔Bが剥離したり、銅箔Aと銅箔Bとの間に処理液等が入り込むのを確実に抑制でき、作業性が向上する。
本発明によれば、コアレス工法において、切断除去する余白を少なくして材料コストを低減でき、しかも、作業性のよい配線基板の製造方法を提供することができる。
従来の配線基板の製造方法の一部を表すフロー図である。 本実施の形態の配線基板の製造方法の一部を表すフロー図である。 本実施の形態の配線基板の製造方法の一部を表すフロー図である。 本実施の形態の配線基板の製造方法の一部を表すフロー図である。 本実施の形態の配線基板の製造方法の一部を表すフロー図である。 本実施の形態の配線基板の製造方法の一部を表すフロー図である。 本実施の形態の配線基板の製造方法の一部を表すフロー図である。
本実施の形態の配線基板の製造方法について、図2〜図7を用いて以下に説明する。
本実施の形態の配線基板13の製造方法は、支持材となる銅箔A3の両側に物理的に剥離可能な銅箔B2を配置した3層ピーラブル銅箔7の両側に、プリプレグA5と銅箔C1を積層し、支持体付き積層体14を形成する工程(1)と、前記支持体付き積層体14の銅箔C1から銅箔B2に到る層間接続穴を形成する工程(2)と、前記支持体付き積層体14の層間接続穴及び銅箔C1上に銅めっきすることにより、前記銅箔C1と銅箔B2とを接続する層間接続10と、前記銅箔C1及び銅めっきを有する導体層15と、を形成する工程(3)と、を有する。
図2及び図3に示すように、本実施の形態の工程(1)では、支持材となる銅箔A3の両側に物理的に剥離可能な銅箔B2を配置した3層ピーラブル銅箔7の両側に、プリプレグA5と銅箔C1を積層し、支持材付き積層体14を形成する。具体的には、3層ピーラブル銅箔7、絶縁材であるプリプレグA5及び銅箔C1を準備し、3層ピーラブル銅箔7の両面に、プリプレグA5、銅箔C1の順に配置し、これら3種類の材料を熱プレスにより接着させる。本実施の形態において、支持材である銅箔A3は、製造プロセス中では支持材として用いられるが、製品としての配線基板を構成する材料としては用いられないものである。3層ピーラブル銅箔7とは、支持材となる銅箔A3の両側に物理的に剥離可能な銅箔B2を設けた3層構造を有する銅箔である。3層ピーラブル銅箔7は、配線基板において用いられる、公知のキャリア銅箔付き銅箔(2層ピーラブル銅箔)の技術を用い、3層とすることで製造することができる。3層ピーラブル銅箔7の支持材である銅箔A3が、従来(特許文献1又は2)のコアレス工法において、支持材として用いられる銅張り積層板(図1における銅張り積層板4)の働きを有する。プリプレグA5としては、配線基板において一般的に用いられる絶縁材を用いることができ、例えば、ガラスクロスにエポキシ樹脂を含浸させたものが挙げられる。銅箔C1としては、配線基板に一般的に用いられる銅箔を用いることができる。積層とは、熱プレスにて加熱・加圧することで、プリプレグ中の絶縁樹脂を溶融・硬化させて、銅箔を接着させることである。
このように、本実施の形態では、支持材となる銅箔A3の両側に物理的に剥離可能な銅箔B2を配置した3層ピーラブル銅箔7を用いるため、銅箔A3とその上に形成した配線基板の基となる積層体6との分離を、銅箔A3と銅箔B2の剥離性を利用して行なえるので、支持材と積層体との分離の際、従来(特許文献1及び2)のように、積層体6の外周部を切断する必要がなく、材料の無駄や手間を省くことができる。しかも、支持材となる銅箔A3の両側に物理的に剥離可能な銅箔B2を配置した3層ピーラブル銅箔7を用い、その両側にプリプレグA5と銅箔C1を積層するだけで、配線基板の基になる積層体6と支持材(銅箔A3)とを形成できるので、構成作業が容易になる。したがって、余分な手間と材料が削減できるため、コスト低減が可能となる。
図4に示すように、工程(2)では、支持材付き積層体14の銅箔C1から銅箔B2に到る層間接続穴(図示しない。)を形成する。具体的には、コンフォーマルマスク法により、銅箔C1にエッチングで層間接続穴の予定箇所に開口を設け、その開口にレーザーを照射し、プリプレグA5を除去する。層間接続穴とは、絶縁材であるプリプレグA5の両側に配置された銅箔C1と銅箔B2を導通させて層間接続10を形成するための穴である。
図4に示すように、工程(3)では、支持材付き積層体14の層間接続穴及び銅箔C1上に銅めっきすることにより、銅箔C1と銅箔B2とを接続する層間接続10と、銅箔C1及び銅めっき(図示しない。)を有する導体層15と、を形成する。具体的には、工程(2)で形成された層間接続穴内を銅めっきで充填させ、かつ銅箔C1表面上にも銅めっき処理し、導体層15を形成する。つまり、本実施の形態において、導体層15は、銅箔C1と銅めっき層の2層で形成される。
図5に示すように、工程(4)では、銅箔B2を含む積層体6を、支持材である銅箔A3から分離する。具体的には、支持材である銅箔A3と、配線基板の基になる積層体6の一部の銅箔Bとは、剥離性を有しているので、容易に剥離することができる。なお、支持材付き積層体14の端部に、熱プレスを用いた積層によって、プリプレグA5の絶縁樹脂が流れ出して硬化している場合でも、支持材付き積層体14の端部(外周)を5mm程度切断することで剥離が可能である。このため、従来に比べて材料の無駄が少ない。
図6に示すように、工程(5)では、銅箔C1及び銅めっきを有する導体層15と、銅箔B2を回路加工し、内層回路11を形成する。具体的には、配線基板の製造に一般に用いられるエッチングレジストを導体層15と銅箔B2に形成し、公知のサブトラクト法で形成できる。
図7に示すように、内層回路11上に、プリプレグB12、銅箔(図示しない。)の順に配置し、積層する。さらに層間接続10を設け、めっき処理及び回路加工を行なうことで上層回路16を形成する。
好ましくは工程(1)では、3層ピーラブル銅箔の大きさが、この3層ピーラブル銅箔の両側に積層されるプリプレグと同等以下である。これにより、3層ピーラブルの外周からプリプレグがはみ出すように構成することができ、3層ピーラブル銅箔の端部をプリプレグの樹脂でシールすることが可能になる。このため、製造プロセスでのハンドリング等で銅箔Aと銅箔Bが剥離したり、銅箔Aと銅箔Bとの間に処理液等が入り込むのを抑制でき、作業性が向上する。なお、プリプレグは、3層ピーラブル銅箔よりも5mm大きい程度でよいので、銅箔Aと銅箔Bとの間で分離する際は、端部を5mm程度切断すればよく、切断の手間や材料の無駄が少ない。
好ましくは、工程(1)では、3層ピーラブル銅箔が、この3層ピーラブル銅箔の両側に積層されるプリプレグからはみ出さないように構成される。これにより、3層ピーラブルの外周を、確実にプリプレグで覆うことが可能になる。このため、作業性が向上する。
好ましくは、工程(1)では、3層ピーラブル銅箔の周囲が、この3層ピーラブル銅箔の両側に積層されるプリプレグによりシールされる。これにより、製造プロセスでのハンドリング等で銅箔Aと銅箔Bが剥離したり、銅箔Aと銅箔Bとの間に処理液等が入り込むのを確実に抑制でき、作業性が向上する。
以下に、本発明の実施例を説明するが、本発明は本実施例に限定されない。
図2に示すように、厚さ35μmの銅箔Aの両側に、手で引き剥がし可能な厚さ18μmの銅箔B2を配置した3層ピーラブル銅箔7を準備した。次に、その両面に、プリプレグA5として、GEA−679FG(日立化成株式会社製、商品名。厚さ30μm)、銅箔C1として、MT−18S5DH(三井金属鉱業株式会社製、商品名。厚さ18μm)の順に配置した。このとき、3層ピーラブル銅箔7の大きさは、プリプレグA5とより5mm小さくなるように準備し、また、3層ピーラブル銅箔7が、プリプレグA5からはみ出さないように構成した。次に、熱プレスで加熱・加圧して支持材付き積層体14を形成した。このとき、支持材付き積層体14の端部に、熱プレスを用いた積層によって、プリプレグA5の絶縁樹脂が流れ出して硬化し、端部がシールされていた。
図3及び図4に示すように、支持材付き積層体14の銅箔C1をエッチングで除去することで、直径60〜80umのコンフォーマルマスク用の開口を形成し、銅箔C1を除去した開口にレーザを照射し、プリプレグを除去して層間接続穴(図示しない。)を形成した。さらに、銅めっき処理により層間接続穴内を銅めっきで充填し、層間接続10と導体層15を形成した。
図5に示すように、層間接続10を形成した支持材付き積層体14の外周の端部を切断し、3層ピーラブル銅箔7の銅箔A3から積層体6を分離した。このとき、支持体付き積層体14の端部を5mm程度切断すればよく、切断の手間や材料の無駄は少なかった。
図6に示すように、エッチングにて導体層15を回路加工することで内層回路11を形成した。
図7に示すように、内層回路11上に、プリプレグB12として、GEA−679FG(日立化成株式会社製、製品名。厚さ30um)、銅箔として、MT−18S5DH(三井金属鉱業株式会社製、製品名。厚さ18μm)の順に配置し、熱プレスで加熱・加圧することで、プリプレグと銅箔を接着させ、層間接続10を形成し、エッチングにより上層回路16を形成し、配線基板13を作製した。
1:銅箔C
2:銅箔B
3:(支持材である)銅箔A
4:(支持材である)銅張り積層板
5:(絶縁材である)プリプレグA
6:積層体
7:3層ピーラブル銅箔
8:余白
9:切断線
10:層間接続
11:内層回路
12:絶縁層又はプリプレグB
13:配線基板
14:支持材付き積層体
15:導体層
16:上層回路

Claims (5)

  1. 支持材となる銅箔Aの両側に物理的に剥離可能な銅箔Bを配置した3層ピーラブル銅箔の両側に、プリプレグAと銅箔Cを積層し、支持材付き積層体を形成する工程(1)と、前記支持材付き積層体の銅箔Cから銅箔Bに到る層間接続穴を形成する工程(2)と、前記支持材付き積層体の層間接続穴及び銅箔C上に銅めっきすることにより、前記銅箔Cと銅箔Bとを接続する層間接続と、前記銅箔C及び銅めっきを有する導体層と、を形成する工程(3)と、を有する配線基板の製造方法。
  2. 請求項1において、工程(1)では、3層ピーラブル銅箔の支持材となる銅箔Aの厚さが、この銅箔Aの両側に配置された銅箔Bよりも厚い3層ピーラブル銅箔を用いる配線基板の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2において、工程(1)では、3層ピーラブル銅箔の大きさが、この3層ピーラブル銅箔の両側に積層されるプリプレグAと同等以下である配線基板の製造方法。
  4. 請求項1から請求項3の何れかにおいて、工程(1)では、3層ピーラブル銅箔が、この3層ピーラブル銅箔の両側に積層されるプリプレグAからはみ出さないように構成される配線基板の製造方法。
  5. 請求項1から請求項4の何れかにおいて、工程(1)では、3層ピーラブル銅箔の周囲が、この3層ピーラブル銅箔の両側に積層されるプリプレグAによりシールされる配線基板の製造方法。
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