JP2014134473A - セシウム除去方法及びこれに用いるセシウム除去装置 - Google Patents

セシウム除去方法及びこれに用いるセシウム除去装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 除染対象土壌を常温に保持しながら、土壌からのセシウム除去が行えるセシウム除染法を提供する。
【解決手段】 セシウムを含有する土壌から当該セシウムを除去するセシウム除去方法において、粉砕機を用いて前記土壌を粉砕して、前記土壌に含まれる粘土鉱物をメカノケミカル処理する工程を備え、前記メカノケミカル処理により前記粘土鉱物の層間に捕獲されたセシウムを揮発させることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、原子力発電所の事故等により広範囲の地域が放射性セシウムに汚染された場合に用いて好適な、大量の土壌や瓦礫等におけるセシウム除染法に関し、特に土壌を常温に保持したままセシウムの除染をする方法及びこれに用いるセシウム除去装置に関する。
原子力発電所の事故等により広範囲に放射性物質に汚染された場合、大量の土壌や瓦礫等の処理が必要になる。放射性汚染物質にはいろいろな種類があるが、例えば、セシウム137とストロンチウム90は現在、チェルノブイリ原子力発電所事故の周囲の地域で発生している放射能の発生源の大部分を占めている。セシウム137は、半減期が30年と長く、体内に入ると血液の流れに乗って腸や肝臓にベータ線とガンマ線を放射し、カリウムと置き換わって筋肉に蓄積したのち、腎臓を経て体外に排出される。セシウム137は、体内に取り込まれてから体外に排出されるまでの100日から200日にわたってベータ線とガンマ線を放射し体内被曝の原因となる。そこで、汚染土壌から放射性セシウムを効率的に除染することは強く求められている。
しかし、汚染された土壌等は大量であるため、体積、重量を減らすことが重要である。そこで、汚染された土壌に含まれる放射性セシウムを分離し回収する必要がある。しかし、セシウムは土壌と強く結合することが知られており、これを安価な費用で効果的に分離することは現状では困難である。
例えば、特許文献1には、セシウムの抽出方法が提案されている。しかし、特許文献1は、経済的に重要なセシウム源の鉱物であるポルサイト(Cs(AlSi))からルビジウムを分離する技術に関するものである。現在におけるセシウムの世界鉱山からの採掘量は年間5から10トンであり、可採年数は数千年にもなるため、わざわざ放射能汚染された土壌からセシウムを分離しても、鉱業として商業的な成功は見込めない。
他方、放射能汚染された土壌の改善も、特許文献2、3で提案されている。
しかし、特許文献2、3の処理対象とする放射性物質はプルトニウムやウランのような重金属を対象としており、セシウムのようなアルカリ金属を対象とするものではない。
そこで、非特許文献1では、セシウムを含む土壌の原位置加熱による分離方法が検討されている。しかし、セシウムを土壌から分離する場合に、下記(a)、(b)の性質があるため、顕著な効果は得られなかった。
(a)水に溶けたセシウムは、土壌中で1価の陽イオンとして振る舞い、負に帯電している土壌粒子表面の粘土層である薄い層状構造の間に取り込まれて、きわめて強く「固定」され、他の陽イオンによって簡単に置き換えることができない。
(b)セシウムを吸着した土壌をセシウムの沸点である685℃や、セシウムの化合物の融点や沸点を考慮した1300℃程度に加熱しても、セシウムの顕著な揮発挙動は見られない。
他方、非特許文献2では、除染対象物が土壌、手法が熱処理で、高性能反応促進剤を特徴とする除染実証技術が開示されている。福島原子力発電所付近の除染対象地域での実証試験の結果によると、当該除染実証技術の除染率は99.9%と湿式分級と比較して格段に高いが、処理費用も20万円/トンと10倍以上の費用がかかる問題点がある。
また、農地や林地の除染においては、高温に曝すと土壌に含まれる有機性物質が損壊されるため、常温であって、有害な化学物質を用いないセシウム除染法が望まれている。
特開平5−005134号公報 特開平6−051096号公報 特表平10−505903号公報
日本原子力研究開発機構 JAEA−Research 2011−026 福島第一原子力発電所事故に係る避難区域等における除染実証業務報告書 独立行政法人 日本原子力研究開発機構 平成24年6月
本発明は上記課題を解決するもので、除染対象土壌を常温に保持しながら、土壌からのセシウム除去が行えるセシウム除去方法及びセシウム除去装置を提供することを目的とする。
本発明のセシウム除去方法は、上記課題を解決するもので、例えば図1に示すように、セシウムを含有する土壌から当該セシウムを除去するセシウム除去方法において、粉砕機を用いて前記土壌を粉砕して、前記土壌に含まれる粘土鉱物をメカノケミカル処理する工程(120)を備え、前記メカノケミカル処理することで前記粘土鉱物の層間に捕獲されたセシウムを揮発させることを特徴とする。
土壌中のセシウムは、もっぱらゼオライト系の粘土鉱物に捕獲されている。この粘土鉱物は通常5μm以下の層状物質であるため、この粘土物質の層状構造を高エネルギーの粉砕力でメカノケミカルに破壊すれば、閉じ込められたセシウムは空気に触れ酸化セシウムなどの気相安定化合物のかたちで揮発せしめることができる。
「メカノケミカル処理」とは、例えば、ボールミル等の衝撃粉砕装置で機械的エネルギーを加えつつ被処理物を混合粉砕する処理で、ボールの落下に伴う衝撃力による粉砕の過程で被処理物は物理的に引きちぎられ、活性の高い分子面ができる。そのため、メカノケミカル処理を行うことによって、常温では起こり得ない反応(メカノケミカル反応)を進行させることができる。
本発明のセシウム除去方法において、好ましくは、前記メカノケミカル処理に先立つか、若しくは当該メカノケミカル処理の途中で、前記土壌に所定量のNaClを添加する工程を有することを特徴とする。
さらに、NaClは揮発したセシウムを吸着する作用があるため、メカノケミカル反応を行わせる容器内にNaClをおくことで、揮発したセシウムを吸着し散逸を防止することができる。
本発明のセシウム除去方法において、好ましくは、例えば図1に示すように、前記土壌の粉砕処理に先立ち、土壌を約70μm以下に分級する工程(100)を有し、前記分級された粒径が微細な土壌に含まれるシルト分又は粘土鉱物の少なくとも一方に対して粉砕処理を行う工程を有することを特徴とする。
特に好ましくは、土壌の分級レベルを5μm以下とすると、土壌中のセシウムの大部分を捕獲している粘土鉱物を集中的に粉砕処理することができ、特に効果的である。
本発明のセシウム除去方法において、好ましくは、前記粉砕処理にボールミルを用い、当該ボールミルの容器中央にできる空間部に、揮発セシウムを吸着する物質を配し、揮発セシウムを吸着させつつ粉砕処理を行うことを特徴とする。
好ましくは、ボールミルは臨界速度を持たずにボールに粉砕エネルギーを与えうる三次元ボールミルが効果的である。
ここで、ボールミルでの土壌の粉砕処理時に、粉砕により吸着物質も粉砕されることが懸念される。しかし、他方で、粉砕に用いるボール径より大きくかつ見かけ密度もボールより小さい物体は、ボールミルポットで粉砕ボールより内側の中心近くに押し出される性質がある。そこで、この性質を利用して、吸着物質収容物を、粉砕に用いるボール径より大きくかつ見かけ密度もボールより小さい外殻体の中に通気性のある物質で吸着体を包んだ状態で格納することで、吸着物質を粉砕から保護する。
本発明のセシウム除去装置は、上記課題を解決するもので、例えば図3に示すような、上記のセシウム除去方法に用いるセシウム除去装置であって、ボールミル容器122、ボール124、および吸着構造体を備え、前記吸着構造体は、前記揮発セシウムを吸着する物質、当該吸着物質に対して通気状態を維持しつつ収容する吸着物質収容物、並びに前記吸着物質収容物を前記ボールからの衝撃から保護すると共に、前記吸着物質収容物と前記ボールミル容器内との通気性を保持する外殻体を備えることを特徴とするセシウム除去装置である。
このように構成された装置において、ボールミル容器122とボール124は通常の粒子破砕にもちいるものと同等でよい。好ましくは、ボールミルは臨界速度を持たずにボールに粉砕エネルギーを与えうる三次元ボールミルが効果的である。
吸着物質は気相中のセシウムもしくはその化合物蒸気を常温で吸着できる物質ならば任意のもので良く、例えば塩化ナトリウムなどのハロゲン化土類金属塩を用いることができる。
吸着物質収容物は、吸着物質をボールミル容器内に散逸させず、処理土壌が吸着物質に付着することを防ぐ容器や包装物であり、かつ、通気性を有することが必要であり、例えば布製の袋が用いられる。
外殻体は、ボールの衝突から吸着物質とそれを覆う吸着物質収容物を保護するものであり、ボールより大きな直径を有することで、ボールより内部の空間に存在させうる。なお、外殻体の材質は、金属のような堅牢な物質である場合と、スポンジのようなボールの衝撃吸収体である場合のいずれかであり、共に通気性を確保する構造としてある。
本発明のセシウム除去装置において、好ましくは、セシウム揮発促進剤は、塩化ナトリウムであるとよい。
本発明のセシウム除去方法では、粉砕機を用いて除染対象土壌を粉砕して、当該土壌に含まれる粘土鉱物をメカノケミカル処理することで、セシウムを高濃度で有する土壌を分級すると共に、セシウムの揮発処理も同時進行的に行うことで、セシウム除去率を高く保持し、かつ常温のままでセシウム除去が行える。そこで、例えば農地や林地のように従前の効用を保持することが望まれる分野では、土壌に含まれる有機物が保持されて、好ましい。
さらに、本発明のセシウム除去装置では、除染対象土壌のメカノケミカル処理が容易に行える。
本発明の一実施例を示す原理説明図である。 三次元ボールミルの構成を説明する要部写真である。 ボールミル内での3Dミル粉砕の説明図である。
以下、図面を用いて本発明を説明する。
図1は、本発明の一実施例を示す原理説明図である。
除染処理対象土壌10は、分級工程100にて約70μm以下に分級される。一般に、粒径が約70μm以上の砂礫はセシウムの含有率が少ないため、低線量土壌12として、分別される。好ましくは、土壌の分級レベルを5μm以下とすると、土壌中のセシウムの大部分を捕獲している粘土鉱物を集中的に粉砕処理することができる。
分級工程100で分級された微細土壌22は、ミリング処理工程120にて粉砕されて、微細土壌22に含まれる粘土鉱物がメカノケミカル処理される。すると、微細土壌22の粉砕に伴って、微細土壌22に含まれるセシウムが空気に触れて酸化セシウムの形で揮発する。この場合に、ミリング処理工程120にて、セシウムの吸着物質20や塩化ナトリウム22を微細土壌22に投入すると良い。すると、セシウムの吸着物質20や塩化ナトリウム22に揮発したセシウムの酸化物が吸着されて、セシウム吸着物質24となる。粉砕処理された微細土壌22は、セシウムの酸化物が揮発して除去されるため、線量が減少した微細土壌26が得られる。
図2は、三次元ボールミルの構成を説明する要部写真である。
通常の一軸のボールミル(転動ミルという)には臨界速度というものがあり、それを超えると回転数を上げても粉砕ボールが遠心力で壁面に固定されて粉砕効果が低下する。これに対して、三次元ボールミルは、転動ミルの回転軸に加えてさらに直角方向の回転軸を有するため、臨界速度がなくボールと壁面の間で効果的に粉砕効果が発揮できるため、この三次元ボールミル(3Dミルと呼ぶ)を用いる。

表1は、分級による高線量微細土壌成分の取り出しを説明するものである。セシウムは土壌中でも微細土壌、特に5μm以下の粘土鉱物に吸着されていることが知られており、ここで用いた土壌の例では5μm以下の分級で95%の放射能を対象とできる。このように、ボールミル処理の前に分級を行うことで、処理量が大幅に削減でき、効率的な処理が可能となる。

表2は、ミリングによる土壌中セシウムの減量を説明するものである。3Dミルおよび比較のためにスタンプミルで処理を行い、放射性セシウムの減量効果を示してある。表2は、測定後の土壌中の放射性セシウム量を、処理前との比率で示したものであり、100からこの比率値を引いたものが、放射性セシウムの除去率となる。
図3は、ボールミル内での3Dミル粉砕の説明図である。
3Dミルは、ボールミル容器122としての直径20cmの準球形ポットに、ボール124としての直径17.4mmの鋼球40個を入れたものを用いる。3Dミルは、水平回転を行うX軸と垂直回転を行うY軸とがあり、X軸は左右遠心加速度を生成し、Y軸は上下遠心加速度を生成する。X軸とY軸は、ともに回転速度240rpmで被処理土壌126を粉砕処理して、粉砕した被処理土壌128を生成する。
表2の測定値は、3Dミルで被処理土壌126を粉砕処理している場合を示している。3Dミルの処理時間は30分と60分であり、粉砕した被処理土壌128をサンプリングし、その放射性セシウム量を測定した。スタンプミルはポット径10cm、スタンプバー高さ5cmからの落下で行ない、一時間処理後の試料をサンプリングし、その放射性セシウム量を測定した。
スタンプミルでも放射性セシウムは一時間で1/4近く除去されており、メカノケミカル反応でセシウムが粘土鉱物より離脱できていることがわかるが、さらに3Dミルは、ボールミルポット内部壁面とボールの間の接触粉砕力を有効に使えるために、より短時間で処理でき、かつ同一時間の到達放射性セシウム減量もおおきい。

表3はNaCl添加の影響を説明するものである。
NaClは1000℃程度の高温加熱による放射性セシウムの揮発において、揮発の促進効果があることが知られている。3Dミル粉砕(鋼球、回転速度は前出と同条件)においてNaClを添加しないもの、土壌量に対して10%添加したもの、200%添加したものを比較した。10%程度では効果がないが、土壌より多い200%添加すると4割の減量率からさらに2割程度減量できる。

表4は吸着体の効果を説明するものである。
保護ケース中の保護バッグに吸着体(バーミキュライト)を濾紙で包み封じた吸着材パッケージと、吸着材を含まないダミーパッケージを入れ、NaClを10%加えた3Dミル(実験1)およびNaClを200%加えた3Dミル(実験2)で処理し、処理後のセシウム吸着量を測定した。ここで、バーミキュライトは、中国、南アフリカ、オーストラリア、ジンバブエ、米国などに産出する原鉱石の蛭石を800℃ほどで焼結処理し、10倍以上に膨張させたものである。
ダミーバッグを用いたのは、パッケージ材、保護バック、保護ケースとも通気性を持たせているために、粉砕された微細な土壌粒子もパッケージにごくわずかであるが付着するため、その影響を控除するためである。
現時点では気相用のセシウム吸着材が開発されていないので、液中でセシウム吸着能が高いとされるバーミキュライトを用いたが、実験1、実験2とも、吸着材を入れないダミーに対して有意な差を持ち吸着が起きている。

表5は本発明の実施結果を説明する図で、各工程での重量割合と線量割合を示している。ここでは、土壌を篩分けし、5μm以下の粘土物質にNaClをその二倍量加えて内部に吸着材を置いた三次元ボールミルで直径17mmの鋼球ボールgを用い、X軸、Y軸ともに240rpmで1時間処理した例を示している。土壌分級工程では、篩分け篩上に土壌の約98%が残るがその線量は5%以下に落とすことができる。ミリング処理では、三次元ボールミル処理後の重量2.3%の土壌についても、約40%の線量となるため、減容とともに線量も半減以下にすることができた。
吸着材はいまだ気相吸着に適するものは開発されていないが、液相中での吸着に用いられるバーミキュライトでも一部気相からの吸着が行われており、今後気相吸着できる素材が開発されれば、散逸した60%近いセシウムを粉砕段階で吸着し、格納容器がなくとも環境中への散逸を防止できる。
次に、メカノケミカル効果について、説明する。結晶質物質に対し粉砕操作を継続すると、新生表面積の増大と共に継ぎ手を失った表面原子・分子数が増大する。それらの結合状態の乱れは表面層近傍に及び、粉末固体は活性となり、乾式粉砕では微粒子の凝集が起こり、見かけの表面積が減少する。また、この活性表面では空気中の水分やガスが吸着する。これら微粒子凝集やガスの表面吸着は、活性化した微粒子表面の化学ポテンシャルの低下をもたらし安定になる。安定化の結果として、種々の相転移や固体表面で様々な化学反応が起こる。これらの変化を総称してメカノケミカル効果という。
なお、上記のメカノケミカル処理においては、空気中で除染対象土壌を粉砕する場合を示し、本発明はこれに限定されるものではなく、要は特段の加熱処理を行うことなく、常温でメカノケミカル処理するものであればよい。そこで、常温でのセシウムの気相安定化合物として、酸化セシウムの他に、他の元素による化合物セシウムを生成させてもよく、例えば窒素ガスや二酸化炭素ガスを用いて気相安定化合物を生成させても良い。
10 除染対象土壌
14 微細土壌
20 吸着物質
26 減線量微細土壌
100 土壌分級
120 ミリング処理(メカノケミカル処理)

Claims (5)

  1. セシウムを含有する土壌から当該セシウムを除去するセシウム除去方法において、
    粉砕機を用いて前記土壌を粉砕して、前記土壌に含まれる粘土鉱物をメカノケミカル処理する工程を備え、
    前記メカノケミカル処理により前記粘土鉱物の層間に捕獲されたセシウムを揮発させることを特徴とするセシウム除去方法。
  2. 請求項1に記載のセシウム除去方法おいて、
    前記メカノケミカル処理に先立つか、若しくは当該メカノケミカル処理の途中で、前記土壌に所定量のNaClを添加する工程を有することを特徴とするセシウム除去方法。
  3. 請求項1又は2に記載のセシウム除去方法おいて、前記土壌の粉砕処理に先立ち、土壌を約70μm以下に分級する工程を有し、
    前記分級された粒径が微細な土壌に含まれるシルト分又は粘土鉱物の少なくとも一方に対して粉砕処理を行う工程を有することを特徴とするセシウム除去方法。
  4. 請求項1乃至3の何れか1項に記載のセシウム除去方法において、
    前記粉砕処理にボールミルを用い、当該ボールミルの容器中央にできる空間部に、揮発セシウムを吸着する物質を配し、揮発セシウムを吸着させつつ粉砕処理を行うことを特徴とするセシウム除去方法。
  5. 請求項4に記載のセシウム除去方法に用いるセシウム除去装置であって、
    ボールミル容器、ボールおよび吸着構造体を備え、
    前記吸着構造体は、前記揮発セシウムを吸着する物質、当該吸着物質に対して通気状態を維持しつつ収容する吸着物質収容物、並びに前記吸着物質収容物を前記ボールからの衝撃から保護すると共に、前記吸着物質収容物と前記ボールミル容器内との通気性を保持する外殻体を備えることを特徴とするセシウム除去装置。
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