JP2014134182A - シリンダヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】排気ガスの冷却効率を向上させることが可能なシリンダヘッドを提供する。
【解決手段】このシリンダヘッド1は、排気ポート6の内壁面に排気ポート6の排気流れ方向に延在する下側突条部7、8、9及び上側突条部10、11を備える。また、排気ポート6の内壁面の上部の上側突条部10及び11と、下部の下側突条部7、8及び9とは、排気ポート6の内壁面の上部と下部とを接続する方向(A方向)から見て重複しないように配置されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、排気ポートを備えるシリンダヘッドに関する。
多気筒型エンジンに用いるシリンダヘッドには、各気筒から排出される排気ガスを排気管に導くための排気ポートが設けられている。
近年の多気筒型エンジンは、一つの気筒から二つ又はそれ以上の排気バルブで排気を行うように構成されている。そのため、排気ポートは、その排気流れ方向の上流端から途中までの上流部が複数に分岐されていて、前記途中から下流端までの下流部が一つに集合されている。
特許文献1には、吸気ポート及び排気ポートの各内周面においてバルブステムより上流側に、それぞれリブを設けるということが記載されている。なお、前記リブは、バルブステムが吸気や排気の抵抗にならないようにして、吸気や排気を滑らかに流すようにするために設けられている。
特開平4−330352号公報
上記特許文献1のように排気ポートの上部のみにリブを設置した場合には、排気ガスは、エンジン運転時(特に高回転時)において、バルブステム座(排気ポートの上壁)に衝突して、排気ポートの下部へ向かう流れや、排気ポート天井部(上部)に設置されたリブから剥離して下部へ向かう流れとなる。このため、排気ポートの上部に設置されたリブのみでは排気ガスを捉えきれないため、排気ガスの冷却効率が低下するという問題点がある。
このような事情に鑑み、本発明は、排気ポートを備えるシリンダヘッドにおいて、排気ガスの冷却効率を向上することを目的としている。
上述の課題を解決するための手段として、本発明によるシリンダヘッドは、以下のように構成されている。
すなわち、本発明によるシリンダヘッドは、排気ポートの内壁面に前記排気ポートの排気流れ方向に延在する突条部を備えた構成を前提とするものである。
また、本発明によるシリンダヘッドでは、前記突条部は、前記排気ポートの内壁面の上部及び下部に設けられ、前記排気ポートの内壁面の上部及び下部に設けられた前記突条部は、前記排気ポートの内壁面の上部と下部とを接続する方向から見て重複しないように配置されていることを特徴としている。
かかる構成を備えるシリンダヘッドによれば、排気ポートの内壁面の上部と下部との両方に設けられた突条部の位相(位置)をオフセットさせるように設置することにより、排気ポートの内壁面の上部の突条部に衝突して下部に向かって放射状に流れるように剥離した排気ガスを排気ポートの内壁面の下部の突条部により捉え易くなるので、排気ガスの冷却効率を向上することができる。
本発明の具体的な構成として、以下の複数のものが挙げられる。
本発明によるシリンダヘッドにおいて、好ましくは、前記突条部は、前記排気ポートの内壁面の上部及び下部のそれぞれに複数設けられ、前記排気ポートの内壁面の上部に設けられた前記複数の突条部間の間隔は、前記排気ポートの内壁面の下部に設けられた前記複数の突条部間の間隔よりも大きいことを特徴とする。このように構成すれば、排気ガスの流速が比較的大きい排気ポートの上部に突条部と突条部との間の間隔(ピッチ間)が大きくなるように突条部を設けることにより、排気ガスの流速が低下してしまう現象を抑制することができる。その一方で、排気ガスの流速が比較的小さい排気ポートの下部に突条部と突条部との間の間隔(ピッチ間)を小さくなるように突条部を設けることにより、排気ポートの下部の表面積が増大するので、排気ガスの冷却性能を向上することができる。
また、本発明によるシリンダヘッドにおいて、好ましくは、前記排気ポートの内壁面の下部に設けられた前記突条部は、前記排気ポートの内壁面の下部から上部へ突出するように形成され、前記排気ポートの内壁面の上部に設けられた前記突条部は、前記排気ポートの内壁面の上部から下部へ突出するように形成され、前記排気ポートの内壁面の下部に設けられた前記突条部の高さは、前記排気ポートの内壁面の上部に設けられた前記突条部の高さよりも大きいことを特徴とする。このように構成すれば、排気ポートの内壁面の上部に設けられた突条部の高さよりも排気ポートの内壁面の下部に設けられた突条部の高さを大きく設定することにより、排気ポートの内壁面の上部に設けられた突条部から剥離した排気ガスを排気ポートの内壁面の下部に設けられた突条部により捉え易くなるので、排気ガスの冷却効率を確保することができる。
この場合、好ましくは、前記排気ポートの内壁面の下部に設けられた前記突条部の上端部は、前記排気ポートの内壁面の上部に設けられた前記突条部の下端部よりも上部側に配置されていることを特徴とする。このように構成すれば、上部の突条部から剥離して下部に向かう排気ガスの流れは、上部から下部に向かって放射状に流れるので、下部の突条部の上端部が上部の突条部の下端部よりも上部側に配置されることにより、下部に向かう排気ガスを逃がさずに捉えることができる。
本発明に係るシリンダヘッドでは、排気ガスの冷却効率を向上させることが可能になる。
本発明の第1実施形態に係るシリンダヘッドにおいて排気ポートを主体に記載した平面の模式図である。 図1の100−100線に沿った断面図である。 図1の200−200線に沿った断面図である。 エンジン運転時における排気ポートの排気ガスの流れを説明する図である。 排気ポートにおける排気ガスの上部から下部への流れを説明する図である。 本発明の第2実施形態に係るシリンダヘッドにおいて排気ポートを主体に記載した平面の模式図である。 図6の300−300線に沿った断面図である。 図6の400−400線に沿った断面図である。 エンジン運転時における排気ポートの排気ガスの流れを説明する図である。 排気ポートにおける排気ガスの上部から下部への流れを説明する図である。
以下、本発明を実施するための最良の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1から図5に本発明の第1実施形態を示している。図中、1はシリンダヘッドの全体を示している。この第1実施形態に例示するシリンダヘッド1については、一つの気筒2に、図示していないが、二つの吸気バルブと二つの排気バルブとを用いるタイプとされている。
図2に示すように、シリンダヘッド1の下面において図示していないシリンダブロックの気筒2に対応する位置には、気筒2とピストン3と協力して燃焼室4を作るための凹部1aが設けられている。この凹部1aには、吸気ポート5と排気ポート6とが連通連結されている。排気ポート6は、断面視において略楕円形状(図3参照)を有している。具体的には、排気ポート6は、気筒2の軸方向に沿った短手軸と、短手軸に直交する方向に沿った長手軸とを有している。
図1に示すように、排気ポート6は、その排気流れ方向の上流端から途中までの第1上流部6a及び第2上流部6bが複数(この実施形態では二つ)に分岐されていて、前記途中から下流端までの下流部6cが一つに集合されている。
前記途中が集合起点6d(又は分岐起点)となる。排気ポート6の第1上流部6a及び第2上流部6bの各上流端は、燃焼室4(図2参照)に連通連結されている。一方、排気ポート6の一つの下流部6cの下流端は、シリンダヘッド1の背面1bに開口されている。
図2に示すように、第1上流部6a(第2上流部6b)の中心軸線X1(X2)は、気筒2の中心軸線Yに対して傾斜されており、下流部6cの中心軸線Zは、第1上流部6a(第2上流部6b)の中心軸線X1(X2)に対して傾斜されている。
なお、第1上流部6a(第2上流部6b)の中心軸線X1(X2)は、排気ポート6の上流開口の中心と集合起点6dの中心とを結ぶ直線とされる。下流部6cの中心軸線Zは、集合起点6dの中心と下流開口の中心とを結ぶ直線とされる。
そして、気筒2の中心軸線Yに対する下流部6cの中心軸線Zの傾斜角度βは、気筒2の中心軸線Yに対する第1上流部6a(第2上流部6b)の中心軸線X1(X2)の傾斜角度αより小さく設定されている。
このような排気ポート6を備えるシリンダヘッド1では、図1〜図3に示すように、排気ガスの冷却性能を向上させるために、排気ポート6の内周面(内壁面)の下部に冷却用の3つの下側突条部(フィン)7、8及び9、及び、上部に冷却用の2つの上側突条部(フィン)10及び11が設けられている。これらの下側突条部7〜9及び上側突条部10、11について、以下で詳しく説明する。なお、排気ポート6の内壁面の上部とは、排気ポート6の内壁面のうちピストン3の上死点側(上死点方向)の面のことであり、排気ポート6の内壁面の下部とは、排気ポート6の内壁面のうちピストン3の下死点側(下死点方向)の面のことである。
具体的に、図1〜図3に示すように、下流部6cの内周面において排気ガスが衝突して案内されやすい領域(例えば鉛直方向の下半分領域)において周方向の中央に、下側突条部7が設けられている。この下側突条部7は、下流部6cの中心軸線Z(又は排気流れ方向)に沿って直線状に設けられている。
第1上流部6a及び第2上流部6bから下流部6cまでの内周面において排気ガスが案内されやすい領域(例えば鉛直方向の下半分領域)において下側突条部7の両側方に、下側突条部8及び9が第1上流部6a及び第2上流部6bと同数設けられている。
これら下側突条部8及び9は、第1上流部6a及び第2上流部6bにおいてはそれらの中心軸線X1及びX2(又は排気流れ方向)に沿って設けられており、さらに下流部6cにおいては下側突条部7の両側方に下側突条部7とほぼ平行に設けられている。
詳しくは、図1に示すように、下側突条部7は、下流部6cにおいて集合起点6dから下流端までの全長に連続して延びるように設けられている。下側突条部8及び9は、第1上流部6a及び第2上流部6bにおいて上流端よりも集合起点6d寄りの位置から下流部6cの下流端にまで連続して延びるように設けられている。
なお、前記した排気ガスが案内されやすい領域とは、例えば鉛直方向の下半分領域のことであり、この領域に全ての下側突条部7〜9が設置されている。
また、上側突条部10及び11は、平面視において、第1上流部6a及び第2上流部6bから下流部6cまでの内周面において排気ガスが案内されやすい領域(例えば鉛直方向の上半分領域)において下側突条部7の両側方に設けられている。
これら上側突条部10及び11は、図2に示すように、第1上流部6a及び第2上流部6bにおいてはそれらの中心軸線X1及びX2(又は排気流れ方向)に沿って設けられており、さらに下流部6cにおいては下側突条部7の両側方に下側突条部7、8及び9とほぼ平行に設けられている。
詳しくは、図1に示すように、上側突条部10及び11は、第1上流部6a及び第2上流部6bにおいて上流端よりも集合起点6d寄りの位置(例えばバルブガイド12の貫通位置)から下流部6cの下流端にまで連続して延びるように設けられている。
なお、前記した排気ガスが案内されやすい領域とは、例えば鉛直方向の上半分領域のことであり、この領域に全ての上側突条部10及び11が設置されている。
この第1実施形態では、図3に示すように、下側突条部7、8及び9は、上側突条部10及び11と対向するように排気ポート6の内壁面から突出するように設けられている。これらの下側突条部7、8、9及び上側突条部10、11は、各突条部の基端部から先端部にかけて先細り形状(テーパ形状)を有している。
また、排気ポート6の内壁面の下部に設けられた下側突条部7、8、9と、上側突条部10、11とは、排気ポート6の内壁面の上部と下部とを接続する方向(A方向)から見て重複しない(重ならない)ように配置されている。すなわち、図1に示すように、下側突条部7、8及び9と、上側突条部10及び11とは、平面視において、互いに重ならないように配置されている。
排気ポート6の内壁面の下部の下側突条部7、8及び9は、図3に示すように、排気ポート6の断面視における長手方向(B方向)に沿って、間隔p2により等間隔で配置されている。また、下側突条部8と排気ポート6の内壁面との間、及び、下側突条部9と排気ポート6の内壁面との間は、間隔p2である。
排気ポート6の内壁面の上部の上側突条部10及び11は、排気ポート6の断面視における長手方向(B方向)に沿って、間隔p1により配置されている。また、上側突条部10と排気ポート6の内壁面との間、及び、上側突条部11と排気ポート6の内壁面との間は、間隔p1である。また、排気ポート6の上部側の間隔p1は、排気ポート6の下部側の間隔p2よりも大きい。
また、下側突条部8及び9が同じ突出寸法h1に設定されており、下側突条部7の突出寸法h2が下側突条部8及び9の突出寸法h1よりも大きく設定されている。これにより、下側突条部7の突出端の位置と下側突条部8及び9の突出端の位置とが周方向で不揃いになっている。特に、この実施形態の場合には、下側突条部7の突出寸法h2を下流部6cの内周面において上半分領域に近づけるように設定している。
また、排気ポート6の内壁面の上部の上側突条部10及び11は、同じ突出寸法h3に設定されているとともに、上部から下部に向かって、排気ポート6の断面視における短手方向(A方向)の長さの半分以下の突出寸法(高さ)を有している。また、下側突条部7(8、9)の突出寸法h2(h1)は、上側突条部10及び11の突出寸法h3よりも大きい。
次に、図3〜図5を参照して、上記のように構成した排気ポート6における排気ガスの流れを説明する。
図4に示すように、エンジン運転時(特に高回転時)では、燃焼室4内の排気ガスは、バルブリフトが小さい状態から大きい状態までの全域において、バルブステム12aに沿って排気ポート6の第1上流部6a及び第2上流部6bに流れ込む(全量抜けきる)。そして、排気ポート6の内壁面の上部から下部にわたって排気ガスが流れる。また、排気ポート6の内壁面の上部と下部とにおける排気ガスの流速差が比較的大きくなる。特に、排気ポート6の上部における排気ガスの流速は、下部の流速よりも大きくなる。
図3及び図5に示すように、排気ガスの流速が大きい排気ポート6の上部においては、上側突条部10と11との間及び上側突条部10(11)と排気ポート6の内壁面との間の間隔p1が、下側突条部7、8及び9の各間隔及び下側突条部8(9)と排気ポート6の内壁面との間の間隔p2よりも大きくなるように配置されている。これにより、上側突条部10と11との間及び上側突条部10(11)と排気ポート6の内壁面との間を排気ガスが流れやすくなり、排気ガスの流速が低下するのが抑制されることとなる。また、排気ポート6の上部を流れる排気ガスの一部は、上側突条部10及び11により受け止められることにより、排気ポート6の上部における冷却性が確保される。
また、排気ポート6の内壁面の上部を流れる排気ガスのうち上側突条部10及び11に衝突した排気ガスは、上部から下部へ向かう流れとなる。この場合、図5に示すように、上側突条部10及び11に衝突した排気ガスは、上部から下部に向かって放射状に剥離するようにして下部へと流れることとなる。例えば、上側突条部10に衝突した排気ガスは、下側突条部7及び8に向かって流れ、上側突条部11に衝突した排気ガスは、下側突条部7及び9に向かって流れることとなる。
その後、排気ポート6の内壁面の下部へ流れる排気ガスは、下側突条部7、8及び9により受け止められるとともに、下側突条部7、8及び9の各々の間を流れることとなる。これにより、エンジン運転時(特に高回転時)における冷却性が確保される。
以上説明したように、第1実施形態によるシリンダヘッド1によれば、以下に列記するような効果が得られる。
第1実施形態では、上記のように、排気ポート6の内壁面の上部の上側突条部10及び11と、下部の下側突条部7、8及び9とを、排気ポート6の内壁面の上部と下部とを接続する方向(図3に示す突条部が突出するA方向)から見て重複しないように配置する。これにより、排気ポート6の内壁面の上部の上側突条部10及び11と、下部の下側突条部7、8及び9との位相(位置)をオフセットさせるように設置することにより、排気ポート6の内壁面の上部の上側突条部10及び11に衝突して下部に向かって放射状に流れるように剥離した排気ガスを排気ポート6の内壁面の下部の下側突条部7、8及び9により捉え易くなるので、排気ガスの冷却効率を向上することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、排気ポート6の内壁面の上部の上側突条部10及び11の間及び上側突条部10(11)と排気ポート6の内壁面との間の間隔p1を、排気ポート6の内壁面の下部の下側突条部7、8及び9の各間隔及び下側突条部8(9)と排気ポート6の内壁面との間の間隔p2よりも大きくする。これにより、排気ガスの流速が比較的大きい排気ポート6の上部側の間隔p1(ピッチ間)が大きくなるように突条部を設けることにより、排気ガスの流速が低下してしまう現象を抑制することができる。その一方で、排気ガスの流速が比較的小さい排気ポート6の下部側の間隔p2(ピッチ間)が小さくなるように突条部を設置することにより、排気ポート6の下部の表面積が増大するので、排気ガスの冷却性能を向上することができる。
(第2実施形態)
次に、図6〜図10を参照して、第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、下側突条部の上端部を上側突条部の下端部よりも上部側に配置する例について説明する。
この第2実施形態による排気ポート106を備えるシリンダヘッド101では、図6〜図8に示すように、排気ガスの冷却性能を向上させるために、排気ポート106の内周面(内壁面)の下部に冷却用の3つの下側突条部(フィン)107、108、109、及び、上部に冷却用の2つの上側突条部(フィン)110、111が設けられている。これらの下側突条部107〜109及び上側突条部110及び111について、以下で詳しく説明する。
具体的に、図6〜図8に示すように、下流部106cの内周面において排気ガスが衝突して案内されやすい領域(例えば鉛直方向の下半分領域)において周方向の中央に、下側突条部107が設けられている。この下側突条部107は、下流部106cの中心軸線Z(又は排気流れ方向)に沿って直線状に設けられている。
第1上流部106a及び第2上流部106bから下流部106cまでの内周面において排気ガスが案内されやすい領域(例えば鉛直方向の下半分領域)において下側突条部107の両側方に、下側突条部108及び109が第1上流部106a及び第2上流部106bと同数設けられている。
これら下側突条部108及び109は、第1上流部106a及び第2上流部106bにおいてはそれらの中心軸線X1及びX2(又は排気流れ方向)に沿って設けられており、さらに下流部106cにおいては下側突条部107の両側方に下側突条部107とほぼ平行に設けられている。
詳しくは、図6に示すように、下側突条部107は、下流部106cにおいて集合起点106dから下流端までの全長に連続して延びるように設けられている。下側突条部108及び109は、第1上流部106a及び第2上流部106bにおいて上流端よりも集合起点106d寄りの位置から下流部106cの下流端にまで連続して延びるように設けられている。
なお、前記した排気ガスが案内されやすい領域とは、例えば鉛直方向の下半分領域のことであり、この領域に全ての下側突条部107〜109が設置されている。
また、上側突条部110及び111は、平面視において、第1上流部106a及び第2上流部106bから下流部106cまでの内周面において排気ガスが案内されやすい領域(例えば鉛直方向の上半分領域)において下側突条部107の両側方に設けられている。
これら上側突条部110及び111は、第1上流部106a及び第2上流部106bにおいてはそれらの中心軸線X1及びX2(又は排気流れ方向)に沿って設けられており、さらに下流部106cにおいては下側突条部107の両側方に下側突条部107、108及び109とほぼ平行に設けられている。
詳しくは、上側突条部110及び111は、第1上流部106a及び第2上流部106bにおいて上流端よりも集合起点106d寄りの位置(例えばバルブガイド12の貫通位置)から下流部106cの下流端にまで連続して延びるように設けられている。
なお、前記した排気ガスが案内されやすい領域とは、例えば鉛直方向の上半分領域のことであり、この領域に全ての上側突条部110及び111が設置されている。
この第2実施形態では、図8(a)に示すように、下側突条部107、108及び109は、上側突条部110及び111と対向するように排気ポート106の内壁面から突出するように設けられている。これらの下側突条部107、108、109及び上側突条部110、111は、突条部の基端部から先端部にかけて先細り形状(テーパ形状)を有している。
また、排気ポート106の内壁面に設けられた下側突条部107、108、109及び、上側突条部110、111は、排気ポート106の内壁面の上部と下部とを接続する方向(A方向)から見て重複しない(重ならない)ように配置されている。すなわち、図6に示すように、下側突条部107、108、109及び上側突条部110、111は、平面視において、互いに重ならないように配置されている。
また、図8(a)に示すように、下側突条部107、108及び109は、同じ突出寸法h11に設定されている。下側突条部107、108及び109は、下部から上部に向かって、排気ポート106の断面視における短手方向(A方向)の長さの半分以上の突出寸法を有している。
また、排気ポート106の内壁面の上部の上側突条部110及び111は、同じ突出寸法h12に設定されているとともに、上部から下部に向かって、排気ポート106の断面視における短手方向(A方向)の長さの半分以下の突出寸法を有している。また、下側突条部107、108及び109の突出寸法h11は、上側突条部110及び111の突出寸法h12よりも大きい。
また、排気ポート106の内壁面の下部の下側突条部107、108及び109は、図8(b)に示すように、排気ポート106の断面視における長手方向(B方向)に沿って、間隔p12により等間隔で配置されている。また、下側突条部108と排気ポート106の内壁面との間、及び、下側突条部109と排気ポート106の内壁面との間は、間隔p13により所定の間隔で配置されている。なお、間隔p13は、間隔p12よりも小さい。
排気ポート106の内壁面の上部の上側突条部110と111との間は、排気ポート106の断面視における長手方向(B方向)に沿って、間隔p11により配置されている。上側突条部110と排気ポート106の内壁面との間、及び、上側突条部111と排気ポート106の内壁面との間は、間隔p11である。また、上側突条部110と111との間の間隔p11は、下側突条部107、108及び109の各々の間隔p12及びp13よりも大きい。
また、下側突条部107、108及び109は、排気ポート6の断面視における長手方向(B方向)から見て、上側突条部110及び111と部分的に重複するように配置されている。具体的には、下側突条部107(108、109)の上端部107a(108a、109a)は、上側突条部110(111)の下端部110a(111a)よりも上部(高い位置)に配置されている。
次に、図8〜図10を参照して、上記のように構成した排気ポート106における排気ガスの流れを説明する。
図9に示すように、エンジン運転時(特に高回転時)では、燃焼室4内の排気ガスは、バルブリフトが小さい状態から大きい状態までの全域において、バルブステム12aに沿って排気ポート106の第1上流部106a及び第2上流部106bに流れ込む(全量抜けきる)。そして、排気ポート106の内壁面の上部から下部にわたって排気ガスが流れる。また、排気ポート106の内壁面の上部と下部とにおける排気ガスの流速差が比較的大きくなる。特に、排気ポート106内の上部における排気ガスの流速は、下部における排気ガスの流速よりも大きくなる。
図8(b)に示すように、排気ガスの流速が大きい排気ポート106の上部においては、上側突条部110と111との間及び上側突条部110(111)と排気ポート106との間の間隔p11が、下側突条部107、108及び109の各間隔p12及び下側突条部108(109)と排気ポート106の内壁面との間の間隔p13よりも大きくなるように配置されている。
これにより、上側突条部110と111との間及び上側突条部110(111)と排気ポート106の内壁面との間を排気ガスが流れやすくなり、排気ガスの流速が低下するのが抑制されることとなる。また、排気ポート106の上部を流れる排気ガスの一部は、上側突条部110及び111により受け止められることにより、排気ポート6の上部における冷却性が確保される。
また、排気ポート106の内壁面の上部を流れる排気ガスのうち上側突条部110及び111に衝突した排気ガスは、上部から下部へ向かう流れとなる。この場合、図10に示すように、上側突条部110及び111に衝突した排気ガスは、上部から下部に向かって放射状に剥離するようにして下部へと流れることとなる。
すなわち、図8(b)及び図10に示すように、下側突条部107(108、109)の上端部107a(108a、109a)が上側突条部110(111)の下端部110a(111a)よりも高い位置に配置されていることにより、上部から下部へと放射状に流れる排気ガスが下側突条部107、108及び109により逃がさずに捉えられることとなる。これにより、エンジン運転時(特に高回転時)における冷却性が確保される。
以上説明したように、第2実施形態によるシリンダヘッド101によれば、以下に列記するような効果が得られる。
第2実施形態では、上記のように、排気ポート106の内壁面の上部の上側突条部110及び111と、下部の下側突条部107、108及び109とを、排気ポート106の内壁面の上部と下部とを接続する方向(図8に示す突条部が突出するA方向)から見て重複しないように配置する。これにより、排気ポート106の内壁面の上部の上側突条部110及び111と、下部の下側突条部107、108及び109との位相(位置)をオフセットさせるように設置することにより、排気ポート106の内壁面の上部の上側突条部110及び111に衝突して下部に向かって放射状に流れるように剥離した排気ガスを排気ポート106の内壁面の下部の下側突条部107、108及び109により捉え易くなるので、排気ガスの冷却効率を向上することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、排気ポート106の内壁面の上部の上側突条部110及び111の間及び上側突条部110(111)と排気ポート106の内壁面との間の間隔p11を、排気ポート106の内壁面の下部の下側突条部107、108及び109の各間隔p12及び下側突条部108(109)と排気ポート106の内壁面との間の間隔p13よりも大きくする。これにより、排気ガスの流速が比較的大きい排気ポート106の上部側の間隔p11(ピッチ間)が大きくなるように突条部を設けることにより、排気ガスの流速が低下してしまう現象を抑制することができる。その一方で、排気ガスの流速が比較的小さい排気ポート106の下部側の間隔p12及び間隔p13(ピッチ間)が小さくなるように突条部を設置することにより、排気ポート106の下部の表面積が増大するので、排気ガスの冷却性能を向上することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、排気ポート106の内壁面の下部の下側突条部107、108及び109の突出寸法h11を、上部の上側突条部110及び111の高さh12よりも大きくする。これにより、排気ポート106の内壁面の上部の上側突条部110及び111)から剥離した排気ガスを、下部の下側突条部107、108及び109により捉え易くなるので、排気ガスの冷却効率を確保することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、排気ポート106の内壁面の下部の下側突条部107(108、109)の上端部107a(108a、109a)を、上部の上側突条部110(111)の下端部110a(111a)よりも上部側に配置する。ここで、上部の上側突条部110(111)から剥離して下部に向かう排気ガスの流れは、上部から下部に向かって放射状に流れるので、下部の下側突条部107(108、109)の上端部107a(108a、109a)が上部の上側突条部110(111)の下端部110a(111a)よりも上部側に配置されることにより、下部に向かう排気ガスを逃がさずに捉えることができる。
−他の実施形態−
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、上記第1及び第2実施形態では、一つの気筒に、二つの吸気バルブと二つの排気バルブとを用いるタイプのシリンダヘッドに本発明を適用する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、一つの気筒に、二つ以外の数の吸気バルブと二つ以外の数の排気バルブとを用いるタイプのシリンダヘッドに本発明を適用することも可能である。
また、上記第1及び第2実施形態では、排気ポートの内壁面の下部に3つの下側突条部を設けるとともに、上部に2つの上側突条部を設ける例を示したが、本発明はこれに限られない。例えば、排気ポートの内壁面の下部に3つ以外の数の下側突条部を設けるとともに、上部に2つ以外の数の上側突条部を設けてもよい。
また、上記第1及び第2実施形態では、排気ポートの内壁面の下部の下側突条部の突出寸法を、排気ポートの内壁面の上部の上側突条部の突出寸法よりも大きくする例を示したが本発明はこれに限られない。例えば、排気ポートの内壁面の下部の下側突条部の突出寸法を、排気ポートの内壁面の上部の上側突条部の突出寸法よりも小さくしてもよい。
本発明は、排気ポートを備えるシリンダヘッドに好適に利用することが可能である。
1、101 シリンダヘッド
2 気筒
4 燃焼室
6、106 排気ポート
6a、106a 排気ポートの第1上流部
6b、106b 排気ポートの第2上流部
6c、106c 排気ポートの下流部
6d、106d 集合起点(又は分岐起点)
7、107 下側突条部
8、108 下側突条部
9、109 下側突条部
10、110 上側突条部
11、111 上側突条部

Claims (4)

  1. 排気ポートの内壁面に前記排気ポートの排気流れ方向に延在する突条部を備えたシリンダヘッドであって、
    前記突条部は、前記排気ポートの内壁面の上部及び下部に設けられ、
    前記排気ポートの内壁面の上部及び下部に設けられた前記突条部は、前記排気ポートの内壁面の上部と下部とを接続する方向から見て重複しないように配置されていることを特徴とするシリンダヘッド。
  2. 請求項1に記載のシリンダヘッドにおいて、
    前記突条部は、前記排気ポートの内壁面の上部及び下部のそれぞれに複数設けられ、
    前記排気ポートの内壁面の上部に設けられた前記複数の突条部間の間隔は、前記排気ポートの内壁面の下部に設けられた前記複数の突条部間の間隔よりも大きいことを特徴とするシリンダヘッド。
  3. 請求項1又は2に記載のシリンダヘッドにおいて、
    前記排気ポートの内壁面の下部に設けられた前記突条部は、前記排気ポートの内壁面の下部から上部へ突出するように形成され、
    前記排気ポートの内壁面の上部に設けられた前記突条部は、前記排気ポートの内壁面の上部から下部へ突出するように形成され、
    前記排気ポートの内壁面の下部に設けられた前記突条部の高さは、前記排気ポートの内壁面の上部に設けられた前記突条部の高さよりも大きいことを特徴とするシリンダヘッド。
  4. 請求項3に記載のシリンダヘッドにおいて、
    前記排気ポートの内壁面の下部に設けられた前記突条部の上端部は、前記排気ポートの内壁面の上部に設けられた前記突条部の下端部よりも上部側に配置されていることを特徴とするシリンダヘッド。
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