JP2014133674A - 合成石英ガラス光学部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】深紫外線照射時における透過率低下が抑制され、絶対屈折率の上昇、屈折率分布の変動、および、蛍光の発生がなく、かつ、深紫外線域のエキシマレーザの出力を高めた場合におけるMCの発生が抑制された、合成石英ガラス光学部材の提供。
【解決手段】波長250nm以下の深紫外線用の合成石英ガラス光学部材であって、該合成石英ガラス部材は2つの主面を有し、いずれか一方の主面から深さ1mm以内の表面近傍領域における平均水素分子濃度と、該表面近傍領域を除いた合成石英ガラス部材の主要部における平均水素分子濃度と、の差(平均H2 (主要部) − 平均H2(表面近傍領域))が、前記合成石英ガラス部材の主要部における水素分子濃度のばらつきΔH2(主要部)よりも大きく、かつ、合成石英ガラス部材の主要部における平均水素分子濃度が3×1016〜5×1017分子/cm3であり、表面近傍領域における平均水素分子濃度が3×1016分子/cm3未満であることを特徴とする合成石英ガラス光学部材。
【選択図】なし
【解決手段】波長250nm以下の深紫外線用の合成石英ガラス光学部材であって、該合成石英ガラス部材は2つの主面を有し、いずれか一方の主面から深さ1mm以内の表面近傍領域における平均水素分子濃度と、該表面近傍領域を除いた合成石英ガラス部材の主要部における平均水素分子濃度と、の差(平均H2 (主要部) − 平均H2(表面近傍領域))が、前記合成石英ガラス部材の主要部における水素分子濃度のばらつきΔH2(主要部)よりも大きく、かつ、合成石英ガラス部材の主要部における平均水素分子濃度が3×1016〜5×1017分子/cm3であり、表面近傍領域における平均水素分子濃度が3×1016分子/cm3未満であることを特徴とする合成石英ガラス光学部材。
【選択図】なし
Description
本発明は、KrFエキシマレーザ(波長248nm)やArFエキシマレーザ(波長193nm)といった波長250nm以下の深紫外線を露光光源とする露光装置の光学部材として好適な、深紫外線用の合成石英ガラス光学部材に関する。
以下、本明細書において、「深紫外線」とは波長250nm以下の紫外線を指す。
以下、本明細書において、「深紫外線」とは波長250nm以下の紫外線を指す。
合成石英ガラスは、近赤外域から真空紫外域にわたる広範囲の波長域にわたって透明な材料であること、熱膨張係数がきわめて小さく寸法安定性に優れること、また、金属不純物をほとんど含有しておらず高純度であることなどの特徴を有しているため、従来のg線、i線を光源として用いた光学装置の光学部材に主に用いられてきた。
近年、LSIの高集積化に伴い、ウエハ上に集積回路パターンを描画するリソグラフィ技術において、より線幅の短い微細な描画技術が要求されており、これに対応するために露光光源の短波長化が進められている。すなわち、例えばリソグラフィ用ステッパの光源は、従来のg線(波長436nm)、i線(波長365nm)から進んで、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、またはArFエキシマレーザ(波長193nm)といった深紫外線が露光光源として用いられようとしており、リソグラフィ用ステッパに用いられる光学部材には、深紫外線の波長域までの光透過性、安定性、耐久性が要求される。
近年、LSIの高集積化に伴い、ウエハ上に集積回路パターンを描画するリソグラフィ技術において、より線幅の短い微細な描画技術が要求されており、これに対応するために露光光源の短波長化が進められている。すなわち、例えばリソグラフィ用ステッパの光源は、従来のg線(波長436nm)、i線(波長365nm)から進んで、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、またはArFエキシマレーザ(波長193nm)といった深紫外線が露光光源として用いられようとしており、リソグラフィ用ステッパに用いられる光学部材には、深紫外線の波長域までの光透過性、安定性、耐久性が要求される。
従来用いられている合成石英ガラスでは、例えばKrFエキシマレーザやArFエキシマレーザなどの高エネルギーの深紫外線を照射すると、紫外域に新たな吸収帯を生じるため、深紫外線の波長域のエキシマレーザ光を露光光源とした露光装置の光学部材としては問題があった。すなわち、深紫外線の波長域のエキシマレーザ光が長時間照射されると、いわゆるE’センター(Eプライムセンター)と呼ばれる略215nmの吸収帯とNBOHC(非架橋酸素ラジカル)と呼ばれる略260nmの吸収帯が生起する。
これらの吸収帯は、合成石英ガラス中の、≡Si−Si≡などの酸素欠乏型欠陥および≡Si−O−O−Si≡などの酸素過剰型欠陥による固有欠陥がレーザ光照射により、光反応を起こし生成すると考えられている。これらの吸収帯は、透過率の低下、絶対屈折率の上昇、屈折率分布の変動、または蛍光の発生の原因になる。
これらの吸収帯は、合成石英ガラス中の、≡Si−Si≡などの酸素欠乏型欠陥および≡Si−O−O−Si≡などの酸素過剰型欠陥による固有欠陥がレーザ光照射により、光反応を起こし生成すると考えられている。これらの吸収帯は、透過率の低下、絶対屈折率の上昇、屈折率分布の変動、または蛍光の発生の原因になる。
また、KrFエキシマレーザやArFエキシマレーザなどの深紫外線の波長域のエキシマレーザの光子は、従来のg線やi線等に比較してきわめて高エネルギーであることから、これらのエキシマレーザ光を長時間照射すると、紫外域に新たな吸収帯を生じることによる透過率の低下等の問題があった。
この問題を解決するための方法として、種々の方法が検討されており、たとえば、合成石英ガラス中に水素分子を含有させる方法が知られている。特許文献1には、合成石英ガラス中に水素分子を5×1016分子/cm3以上含有させ、かつOH基を100ppm以上含有させることにより、耐紫外線レーザ性を高める方法が開示されている。また、特許文献2〜4には、合成石英ガラス体中のOH基濃度が少なくとも50ppmであり、水素分子含有量が略5×1016分子/cm3以上であることにより、耐紫外線レーザ性が向上することが開示されている。また、特許文献5には、合成石英ガラス中の水素分子含有量が略5×1016分子/cm3以上であり、かつOH基濃度が10ppm以上であることにより、耐紫外線レーザ性が向上することが開示されている。
合成石英ガラス中の水素分子は、E’センターやNBOHCをそれぞれ、波長190〜400nmに吸収帯を有しない≡SiHおよび≡SiOHに置換するはたらきを有すると考えられており、特許文献1〜5に記載の方法は、この水素分子の欠陥修復効果に着目した提案である。
上述したように、深紫外線域のエキシマレーザ光が照射される光学部材として使用される合成石英ガラスにおいて、エキシマレーザ光照射による透過率低下等の光学特性の劣化を防止するためには、合成石英ガラスの水素分子含有量を高めることが好ましい。一方、合成石英ガラスの水素分子含有量が高すぎると、エキシマレーザの出力密度が高い照射条件下でMicrochannel(MC)と呼ばれる微小クラックが発生する。このMCが発生した場合、エキシマレーザはそれによって散乱し、透過率が極端に低下するため、露光特性に著しい問題を引き起こす。MCが発生した光学部材は、その後の使用継続が極めて困難になることから、MCの発生も抑制されるべき現象である。
上述のように、透過率低下量抑制とMC発生抑制は、水素濃度に対して基本的に相反する関係にあり、その両立は原理的に困難な課題であった。ただし、従来はエキシマレーザの出力が十分高くなかったため、水素濃度が高い場合でもMC発生のリスクを考慮する必要はなかった。
しかしながら、リソグラフィ装置のスループットを向上させる目的で、近年、その光源であるエキシマレーザの出力が高まってきており、従来は潜在的であった上記相反性の問題が顕在化しはじめ、その両立のための問題解決を図る必要が出てきた。
本発明は、上記の従来技術の問題点を解決するため、深紫外線照射時における透過率低下が抑制され、絶対屈折率の上昇、屈折率分布の変動、および、蛍光の発生がなく、かつ、深紫外線域のエキシマレーザの出力を高めた場合におけるMCの発生が抑制された、合成石英ガラス光学部材を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本願発明者らは、鋭意検討した結果、MCは、必ずエキシマレーザの出射側の面、およびその極めて近傍で発生することが分かった。
本発明は、上記した知見に基づいてなされたものであり、波長250nm以下の深紫外線用の合成石英ガラス光学部材であって、該合成石英ガラス部材は2つの主面を有し、該合成石英ガラス部材全体の平均水素分子濃度に対して、少なくとも一方の主面の表面付近の水素分子濃度が低いことを特徴とする合成石英ガラス光学部材(1)を提供する。
また、本発明は、波長250nm以下の深紫外線用の合成石英ガラス光学部材であって、該合成石英ガラス部材は2つの主面を有し、
少なくとも一方の主面から深さ1mm以内の表面近傍領域における平均水素分子濃度と、該表面近傍領域を除いた合成石英ガラス部材の主要部における平均水素分子濃度と、の差(平均H2 (主要部) − 平均H2(表面近傍領域))が、前記合成石英ガラス部材の主要部における水素分子濃度のばらつきΔH2(主要部)よりも大きく、かつ、合成石英ガラス部材の主要部における平均水素分子濃度が3×1016〜5×1017分子/cm3であり、表面近傍領域における平均水素分子濃度が3×1016分子/cm3未満であることを特徴とする合成石英ガラス光学部材(2)を提供する。
少なくとも一方の主面から深さ1mm以内の表面近傍領域における平均水素分子濃度と、該表面近傍領域を除いた合成石英ガラス部材の主要部における平均水素分子濃度と、の差(平均H2 (主要部) − 平均H2(表面近傍領域))が、前記合成石英ガラス部材の主要部における水素分子濃度のばらつきΔH2(主要部)よりも大きく、かつ、合成石英ガラス部材の主要部における平均水素分子濃度が3×1016〜5×1017分子/cm3であり、表面近傍領域における平均水素分子濃度が3×1016分子/cm3未満であることを特徴とする合成石英ガラス光学部材(2)を提供する。
本発明の合成石英ガラス光学部材(2)において、前記合成石英ガラス部材の主要部における平均水素分子濃度が1×1017〜5×1017分子/cm3であることが好ましい。
本発明の合成石英ガラス光学部材(1)において、表面付近の水素分子濃度が低い前記主面が、光学部材としての使用時における出射側の主面であることが好ましい。
本発明の合成石英ガラス光学部材(2)において、前記表面近傍領域を定義する前記主面が、光学部材としての使用時における出射側の主面であることが好ましい。
本発明の合成石英ガラス光学部材(2)は、主要部における平均水素分子濃度が、3×1016〜5×1017分子/cm3であることにより、深紫外線照射時における透過率の低下、絶対屈折率の上昇、屈折率分布の変動、および、蛍光の発生が抑制されている。
その一方で、本発明の合成石英ガラス光学部材は、光学部材としての使用時における出射側の表面近傍領域における平均水素分子濃度が、該光学部材の主要部における平均水素分子濃度に比べて十分低いため、深紫外線域のエキシマレーザの出力を高めた場合においても、エキシマレーザ光照射時におけるMCの発生を抑制することができる。
その一方で、本発明の合成石英ガラス光学部材は、光学部材としての使用時における出射側の表面近傍領域における平均水素分子濃度が、該光学部材の主要部における平均水素分子濃度に比べて十分低いため、深紫外線域のエキシマレーザの出力を高めた場合においても、エキシマレーザ光照射時におけるMCの発生を抑制することができる。
以下、本発明の合成石英ガラス光学部材について説明する。
本発明の合成石英ガラス光学部材は、KrFエキシマレーザ(波長248nm)やArFエキシマレーザ(波長193nm)といった波長250nm以下の深紫外線を露光光源とする露光装置の光学部材として用いられる深紫外線用の合成石英ガラス光学部材である。
本発明の合成石英ガラス光学部材は2つの主面を有している。深紫外線を露光光源とする露光装置の光学部材として使用する際、これらの主面の一方が露光光の入射面となり、他方が露光光の出射面となる。以下、本明細書において、『露光装置の光学部材』と記載する場合、『深紫外線を露光光源とする露光装置の光学部材』を意味する。
本発明の合成石英ガラス光学部材は、KrFエキシマレーザ(波長248nm)やArFエキシマレーザ(波長193nm)といった波長250nm以下の深紫外線を露光光源とする露光装置の光学部材として用いられる深紫外線用の合成石英ガラス光学部材である。
本発明の合成石英ガラス光学部材は2つの主面を有している。深紫外線を露光光源とする露光装置の光学部材として使用する際、これらの主面の一方が露光光の入射面となり、他方が露光光の出射面となる。以下、本明細書において、『露光装置の光学部材』と記載する場合、『深紫外線を露光光源とする露光装置の光学部材』を意味する。
本発明の合成石英ガラス光学部材の第1態様は、合成石英ガラス部材全体の平均水素分子濃度に対して、少なくとも一方の主面の表面付近の水素分子濃度が低いことを特徴とする。
ここで、合成石英ガラス部材の2つの主面のうち、いずれか一方の主面のみが、合成石英ガラス部材全体の平均水素分子濃度に対して、表面付近の水素分子濃度が低くなっていてもよいし、両方の主面が、合成石英ガラス部材全体の平均水素分子濃度に対して、表面付近の水素分子濃度が低くなっていてもよい。
ここで、合成石英ガラス部材の2つの主面のうち、いずれか一方の主面のみが、合成石英ガラス部材全体の平均水素分子濃度に対して、表面付近の水素分子濃度が低くなっていてもよいし、両方の主面が、合成石英ガラス部材全体の平均水素分子濃度に対して、表面付近の水素分子濃度が低くなっていてもよい。
本発明の合成石英ガラス光学部材の第1態様において、少なくとも一方の主面の表面付近の水素分子濃度が、合成石英ガラス部材全体の平均水素分子濃度に対して低いことが求められる理由は、露光装置の光学部材としての使用時、エキシマレーザ光の出射側の主面付近でMCが発生するからである。
したがって、合成石英ガラス部材の2つの主面のうち、いずれか一方の主面のみが、合成石英ガラス部材全体の平均水素分子濃度に対して、表面付近の水素分子濃度が低くなっている場合は、深紫外線用光学部材として使用する際には、表面付近の水素分子濃度が低い主面を、レーザ光の出射側の主面とする必要がある。
一方、合成石英ガラス部材の2つの主面の両方が、合成石英ガラス部材全体の平均水素分子濃度に対して、表面付近の水素分子濃度が低くなっている場合は、深紫外線用光学部材として使用する際に、いずれの主面をレーザ光の出射側の主面としてもよい。
したがって、合成石英ガラス部材の2つの主面のうち、いずれか一方の主面のみが、合成石英ガラス部材全体の平均水素分子濃度に対して、表面付近の水素分子濃度が低くなっている場合は、深紫外線用光学部材として使用する際には、表面付近の水素分子濃度が低い主面を、レーザ光の出射側の主面とする必要がある。
一方、合成石英ガラス部材の2つの主面の両方が、合成石英ガラス部材全体の平均水素分子濃度に対して、表面付近の水素分子濃度が低くなっている場合は、深紫外線用光学部材として使用する際に、いずれの主面をレーザ光の出射側の主面としてもよい。
上述したように、本発明の合成石英ガラス光学部材は、深紫外線照射時における透過率の低下、絶対屈折率の上昇、屈折率分布の変動、および、蛍光の発生を抑制するため、所定濃度の水素分子を含有することが求められる。一方、露光装置の光学部材として使用する際、レーザ光の出射側となる主面については、表面付近の水素分子濃度が、合成石英ガラス部材全体の平均水素分子濃度に対して十分低いことが、MCの発生を抑制するために求められる。
これらの要件を満たすものとしては、以下に示す本発明の合成石英ガラス光学部材の第2態様が好ましい。
これらの要件を満たすものとしては、以下に示す本発明の合成石英ガラス光学部材の第2態様が好ましい。
本発明の合成石英ガラス光学部材の第2態様は、少なくとも一方の主面から深さ1mm以内の部分を該合成石英ガラス光学部材の表面近傍領域とし、該表面近傍領域を除いた合成石英ガラス部材の残りの部分を、該合成石英ガラス部材の主要部とする。
ここで、合成石英ガラス光学部材の2つの主面の両方が上記の表面近傍領域を有していてもよいし、2つの主面のうちいずれか一方の主面のみが上記の表面近傍領域を有していてもよい。2つの主面のうちいずれか一方の主面のみが上記の表面近傍領域を有している場合は、露光装置の光学部材として使用する際、上記の表面近傍領域を有している側の主面を、レーザ光の出射側の主面とする必要がある。
本発明の合成石英ガラス光学部材の第2態様は、少なくとも一方の主面から深さ1mm以内の部分を該合成石英ガラス光学部材の表面近傍領域とし、その平均水素分子濃度と、該表面近傍領域を除いた合成石英ガラス部材の残りの部分(合成石英ガラス部材の主要部)の平均水素分子濃度と、の差を、後述する特定の条件とするのは、主面から深さ1mm以内の部分の平均水素分子濃度が、MCの抑制に影響するからである。
本発明の合成石英ガラス光学部材の第2態様において、光学部材の2つの主面の両方が表面近傍領域を有している場合、これら2つの表面近傍領域を除いた残りの部分が合成石英ガラス部材の主要部となる。一方、2つの主面のうちいずれか一方の主面のみが表面近傍領域を有している場合は、この一つの表面近傍領域を除いた残りの部分が合成石英ガラス部材の主要部となる。
ここで、合成石英ガラス光学部材の2つの主面の両方が上記の表面近傍領域を有していてもよいし、2つの主面のうちいずれか一方の主面のみが上記の表面近傍領域を有していてもよい。2つの主面のうちいずれか一方の主面のみが上記の表面近傍領域を有している場合は、露光装置の光学部材として使用する際、上記の表面近傍領域を有している側の主面を、レーザ光の出射側の主面とする必要がある。
本発明の合成石英ガラス光学部材の第2態様は、少なくとも一方の主面から深さ1mm以内の部分を該合成石英ガラス光学部材の表面近傍領域とし、その平均水素分子濃度と、該表面近傍領域を除いた合成石英ガラス部材の残りの部分(合成石英ガラス部材の主要部)の平均水素分子濃度と、の差を、後述する特定の条件とするのは、主面から深さ1mm以内の部分の平均水素分子濃度が、MCの抑制に影響するからである。
本発明の合成石英ガラス光学部材の第2態様において、光学部材の2つの主面の両方が表面近傍領域を有している場合、これら2つの表面近傍領域を除いた残りの部分が合成石英ガラス部材の主要部となる。一方、2つの主面のうちいずれか一方の主面のみが表面近傍領域を有している場合は、この一つの表面近傍領域を除いた残りの部分が合成石英ガラス部材の主要部となる。
本発明の合成石英ガラス光学部材の第2態様は、表面近傍領域における平均水素分子濃度と、該表面近傍領域を除いた合成石英ガラス部材の主要部における平均水素分子濃度と、の差(平均H2 (主要部) − 平均H2(表面近傍領域))が、該合成石英ガラス部材の主要部における水素分子濃度のばらつきΔH2(主要部)よりも大きい。
したがって、表面近傍領域における平均水素分子濃度と、合成石英ガラス部材の主要部における平均水素分子濃度と、の差は、合成石英ガラス部材における水素分子濃度のばらつきよりも大きく、表面近傍領域における平均水素分子濃度は、合成石英ガラス部材の主要部における平均水素分子濃度に対して明確に低くなっている。
したがって、表面近傍領域における平均水素分子濃度と、合成石英ガラス部材の主要部における平均水素分子濃度と、の差は、合成石英ガラス部材における水素分子濃度のばらつきよりも大きく、表面近傍領域における平均水素分子濃度は、合成石英ガラス部材の主要部における平均水素分子濃度に対して明確に低くなっている。
また、本発明の合成石英ガラス光学部材の第2態様は、合成石英ガラス部材の主要部における平均水素分子濃度が3×1016〜5×1017分子/cm3であり、表面近傍領域における平均水素分子濃度が3×1016分子/cm3未満である。
合成石英ガラス部材の主要部における平均水素分子濃度が3×1016〜5×1017分子/cm3であることで、露光装置の光学部材として使用した際に、深紫外線照射時における透過率の低下、絶対屈折率の上昇、屈折率分布の変動、および、蛍光の発生が抑制される。
合成石英ガラス部材の主要部における平均水素分子濃度が3×1016〜5×1017分子/cm3であることで、露光装置の光学部材として使用した際に、深紫外線照射時における透過率の低下、絶対屈折率の上昇、屈折率分布の変動、および、蛍光の発生が抑制される。
本発明の合成石英ガラス光学部材の第2態様は、露光装置の光学部材としての最終形状に加工した段階で、上述した水素分子濃度に関する数値限定を満たすものであってもよいし、ニアネットシェープ加工後(または概レンズ形状加工後)に、上述した水素分子濃度に関する数値限定を満たすものであってもよい。
以下に、実施例を用いて本発明を詳細に説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
SiCl4を原料に用いたVAD法でOH濃度50ppm以下の透明ガラス体を得た後、アニールして仮想温度(Tf)1070℃以下の合成石英ガラスを得た。このガラスから35mm角×厚み70mmの角柱状のサンプルを切り出し、表1に示す条件で水素(H2)ドープ処理を実施した。
水素ドープ処理の後、35mm×70mmからなる4つの側面を均等に研削し、35mm角の面を25mm角の面とした。次いで、25mm角の面を厚み方向に1mm以内の研削量となるように研削し、鏡面研磨し、さらに対向する25mm角の面を厚み方向に9mm以上研削し、鏡面研磨し、25mm角×厚み60mmの角柱状とした。
得られた角柱状のサンプルの各部分の水素濃度を測定した。結果を表1に示す。
厚み方向に1mm以内の研削量となるように研削した面が光路の出射側、対向面が入射側となるように、ArFエキシマレーザ光(193nm)にて、フルエンスを10mJ/cm2/pulseにて照射したところ、表1に示すようにMCの発生を抑制できた。
なお、表1の改善前想定MC発生ショット(shot)数、MC発生ショット(shot)数、および、抑制率は下記手順で求めた。
水素(H2)濃度が既知で、厚みが異なる複数の合成石英ガラスサンプルを用意し、ArFエキシマレーザ光(193nm)にて、フルエンスを10mJ/cm2/pulseにて照射した際の、MC発生時のショット数[pulse数]を確認した。
この結果より、各サンプル厚みにおける、水素(H2)濃度と、MC発生時のショット数と、の関係式を導き出した。
この関係式を用いて、表面水素濃度が各実施例、比較例の場合における、MC発生時ショット(shot)数を算出し、MC発生ショット(shot)数とした。また、表面水素濃度が、主要部水素濃度と同等と仮定した場合における、MC発生時のショット(shot)数を算出し、改善前想定MC発生ショット(shot)数とした。
これらの結果を用いて、下記式により抑制率を算出した。
抑制率(%)=(1− (MC発生shot数)/(改善前想定MC発生shot数))×100
また、表1の「判定」および「誘起吸収」の判断基準は以下の通り。
判定:抑制率が10%以上の場合を○とし、10%未満の場合を×とした。
誘起吸収:フルエンスを10mJ/cm2/pulseにて、1メガ(M)ショット照射した後の透過率の変化を確認した。透過率がほとんど低下しなかった場合を◎とし、透過率が0.2%以上1.0%未満低下した場合を○とし、透過率が1.0%以上低下した場合を×とした。
(実施例1)
SiCl4を原料に用いたVAD法でOH濃度50ppm以下の透明ガラス体を得た後、アニールして仮想温度(Tf)1070℃以下の合成石英ガラスを得た。このガラスから35mm角×厚み70mmの角柱状のサンプルを切り出し、表1に示す条件で水素(H2)ドープ処理を実施した。
水素ドープ処理の後、35mm×70mmからなる4つの側面を均等に研削し、35mm角の面を25mm角の面とした。次いで、25mm角の面を厚み方向に1mm以内の研削量となるように研削し、鏡面研磨し、さらに対向する25mm角の面を厚み方向に9mm以上研削し、鏡面研磨し、25mm角×厚み60mmの角柱状とした。
得られた角柱状のサンプルの各部分の水素濃度を測定した。結果を表1に示す。
厚み方向に1mm以内の研削量となるように研削した面が光路の出射側、対向面が入射側となるように、ArFエキシマレーザ光(193nm)にて、フルエンスを10mJ/cm2/pulseにて照射したところ、表1に示すようにMCの発生を抑制できた。
なお、表1の改善前想定MC発生ショット(shot)数、MC発生ショット(shot)数、および、抑制率は下記手順で求めた。
水素(H2)濃度が既知で、厚みが異なる複数の合成石英ガラスサンプルを用意し、ArFエキシマレーザ光(193nm)にて、フルエンスを10mJ/cm2/pulseにて照射した際の、MC発生時のショット数[pulse数]を確認した。
この結果より、各サンプル厚みにおける、水素(H2)濃度と、MC発生時のショット数と、の関係式を導き出した。
この関係式を用いて、表面水素濃度が各実施例、比較例の場合における、MC発生時ショット(shot)数を算出し、MC発生ショット(shot)数とした。また、表面水素濃度が、主要部水素濃度と同等と仮定した場合における、MC発生時のショット(shot)数を算出し、改善前想定MC発生ショット(shot)数とした。
これらの結果を用いて、下記式により抑制率を算出した。
抑制率(%)=(1− (MC発生shot数)/(改善前想定MC発生shot数))×100
また、表1の「判定」および「誘起吸収」の判断基準は以下の通り。
判定:抑制率が10%以上の場合を○とし、10%未満の場合を×とした。
誘起吸収:フルエンスを10mJ/cm2/pulseにて、1メガ(M)ショット照射した後の透過率の変化を確認した。透過率がほとんど低下しなかった場合を◎とし、透過率が0.2%以上1.0%未満低下した場合を○とし、透過率が1.0%以上低下した場合を×とした。
(実施例2)
実施例1の35mm角×厚み70mmの角柱状のサンプルの代わりに、縦35mm×横70mm×厚み70mmの角柱状のサンプルを用いて、水素ドープ処理を行い、その後、縦35mm×横70mmの面が25mm角の面になるように縦35mm×厚み70mm面と横70mm×厚み70mm面の4面を上下均等に研削し、次いで、対向する25mm角の2面のうち、1面を厚み方向1mm以内に研削量で研削し、鏡面研磨し、対向する面を厚み方向に9mm以上研削し、鏡面研磨し、厚み60mmにする、以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1の35mm角×厚み70mmの角柱状のサンプルの代わりに、35mm角×厚み62mの角柱状のサンプルを用いて、水素ドープ処理を行い、その後、35mm角の面が25mm角の面になるように35mm×62mmの4面を上下均等に研削し、次いで、対向する25mm角の両面を厚み方向1mm以内に研削量で研削し、鏡面研磨し、厚み60mmにする、以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1の35mm角×厚み70mmの角柱状のサンプルの代わりに、縦35mm×横70mm×厚み62mmのサンプルを用いて、水素ドープ処理を行い、その後、縦35mm×横70mmの面が25mm角の面になるように縦35mm×厚み62mm面と横70mm×厚み62mm面の4面を上下均等に研削し、次いで、対向する25mm角の両面を厚み方向1mm以内に研削量で研削し、鏡面研磨し、厚み60mmにする、以外は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
(実施例5)
実施例1と同様のサンプルを用い、表2に示す条件を用い同様に実施した。結果を表22に示す。
実施例1の35mm角×厚み70mmの角柱状のサンプルの代わりに、縦35mm×横70mm×厚み70mmの角柱状のサンプルを用いて、水素ドープ処理を行い、その後、縦35mm×横70mmの面が25mm角の面になるように縦35mm×厚み70mm面と横70mm×厚み70mm面の4面を上下均等に研削し、次いで、対向する25mm角の2面のうち、1面を厚み方向1mm以内に研削量で研削し、鏡面研磨し、対向する面を厚み方向に9mm以上研削し、鏡面研磨し、厚み60mmにする、以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1の35mm角×厚み70mmの角柱状のサンプルの代わりに、35mm角×厚み62mの角柱状のサンプルを用いて、水素ドープ処理を行い、その後、35mm角の面が25mm角の面になるように35mm×62mmの4面を上下均等に研削し、次いで、対向する25mm角の両面を厚み方向1mm以内に研削量で研削し、鏡面研磨し、厚み60mmにする、以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1の35mm角×厚み70mmの角柱状のサンプルの代わりに、縦35mm×横70mm×厚み62mmのサンプルを用いて、水素ドープ処理を行い、その後、縦35mm×横70mmの面が25mm角の面になるように縦35mm×厚み62mm面と横70mm×厚み62mm面の4面を上下均等に研削し、次いで、対向する25mm角の両面を厚み方向1mm以内に研削量で研削し、鏡面研磨し、厚み60mmにする、以外は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
(実施例5)
実施例1と同様のサンプルを用い、表2に示す条件を用い同様に実施した。結果を表22に示す。
(比較例2〜5)
SiCl4を原料に用いたVAD法でOH濃度50ppm以下の透明ガラス体を得た後、アニールして仮想温度(Tf)1070℃以下の合成石英ガラスを得た。このガラスから35mm角×厚み62mmの角柱状のサンプルを切り出し、表3、4に示す条件で水素(H2)ドープ処理を実施した。
水素ドープ処理の後、35mm×62mmからなる4つの側面を均等に研削し、35mm角の面を25mm角の面とした。次いで、25mm角の面を厚み方向に1mm以内の研削量となるように研削し、鏡面研磨し、さらに対向する25mm角の面を厚み方向に1mm以上研削し、鏡面研磨し、25mm角×厚み60mmの角柱状とした。
得られた角柱状のサンプルの各部分の水素濃度を測定した。結果を表3、4に示す。
厚み方向に1mm以内の研削量となるように研削した面が光路の出射側、対向面が入射側となるように、ArFエキシマレーザ光(193nm)にて、フルエンスを10mJ/cm2/pulseにて照射したところ、表3、4に示すようにMCの発生を抑制できなかった。
SiCl4を原料に用いたVAD法でOH濃度50ppm以下の透明ガラス体を得た後、アニールして仮想温度(Tf)1070℃以下の合成石英ガラスを得た。このガラスから35mm角×厚み62mmの角柱状のサンプルを切り出し、表3、4に示す条件で水素(H2)ドープ処理を実施した。
水素ドープ処理の後、35mm×62mmからなる4つの側面を均等に研削し、35mm角の面を25mm角の面とした。次いで、25mm角の面を厚み方向に1mm以内の研削量となるように研削し、鏡面研磨し、さらに対向する25mm角の面を厚み方向に1mm以上研削し、鏡面研磨し、25mm角×厚み60mmの角柱状とした。
得られた角柱状のサンプルの各部分の水素濃度を測定した。結果を表3、4に示す。
厚み方向に1mm以内の研削量となるように研削した面が光路の出射側、対向面が入射側となるように、ArFエキシマレーザ光(193nm)にて、フルエンスを10mJ/cm2/pulseにて照射したところ、表3、4に示すようにMCの発生を抑制できなかった。
(比較例1)
水素ドープしない以外は比較例2〜5と同様に実施した。結果を表3に示す。
水素ドープしない以外は比較例2〜5と同様に実施した。結果を表3に示す。
上記の手順で作成した合成石英ガラス体の水素分子濃度はラマン分光測定により求めた。なおラマン分光測定における水素分子濃度の評価方法は以下の通りである。
レーザラマンスペクトルの4135cm-1の散乱ピークにより検出した強度I4135と、ケイ素と酸素との間の基本振動である800cm-1の散乱ピークの強度I800と、の強度比(=I4135/I800)×1.22×1021より、水素分子含有量[分子/cm3]を求めた。
(V.S.Khotimchenko,et.al.,J.App.Spectrosec,4632〜4635,1987)
レーザラマンスペクトルの4135cm-1の散乱ピークにより検出した強度I4135と、ケイ素と酸素との間の基本振動である800cm-1の散乱ピークの強度I800と、の強度比(=I4135/I800)×1.22×1021より、水素分子含有量[分子/cm3]を求めた。
(V.S.Khotimchenko,et.al.,J.App.Spectrosec,4632〜4635,1987)
(実施例6)
SiCl4を原料に用いたVAD法でOH濃度を50ppm以下の透明ガラス体を得た後、アニールして仮想温度(Tf)1070℃以下の合成石英ガラスを得た。このガラスを、さらに機械加工し、概レンズ形状に加工した。ここでの加工は、最終レンズ形状までの加工代が0.8mm以下となるよう行った。その後、表2に示す条件にて水素ドープ処理を実施した。その後、最終レンズ形状になるまで、研磨を含む加工処理を行った。
水素濃度に関して、実施例1と同様の方法で算出した。
中心平均水素濃度は約5×1017[分子/cm3]で、厚み方向にて1mmしか研削していない研磨面の表面平均水素濃度は約2×1016[分子/cm3]になった。
マイクロチャネル(MC)評価に関しては、ArFエキシマレーザ光(193nm)にて、厚み方向にて1mmしか研削していない研磨面を光路の出射側にし、フルエンスを10mJ/cm2/pulseにて照射し、表2に示すようにMCの発生を抑制できた。
SiCl4を原料に用いたVAD法でOH濃度を50ppm以下の透明ガラス体を得た後、アニールして仮想温度(Tf)1070℃以下の合成石英ガラスを得た。このガラスを、さらに機械加工し、概レンズ形状に加工した。ここでの加工は、最終レンズ形状までの加工代が0.8mm以下となるよう行った。その後、表2に示す条件にて水素ドープ処理を実施した。その後、最終レンズ形状になるまで、研磨を含む加工処理を行った。
水素濃度に関して、実施例1と同様の方法で算出した。
中心平均水素濃度は約5×1017[分子/cm3]で、厚み方向にて1mmしか研削していない研磨面の表面平均水素濃度は約2×1016[分子/cm3]になった。
マイクロチャネル(MC)評価に関しては、ArFエキシマレーザ光(193nm)にて、厚み方向にて1mmしか研削していない研磨面を光路の出射側にし、フルエンスを10mJ/cm2/pulseにて照射し、表2に示すようにMCの発生を抑制できた。
Claims (5)
- 波長250nm以下の深紫外線用の合成石英ガラス光学部材であって、該合成石英ガラス部材は2つの主面を有し、該合成石英ガラス部材全体の平均水素分子濃度に対して、少なくとも一方の主面の表面付近の水素分子濃度が低いことを特徴とする合成石英ガラス光学部材。
- 波長250nm以下の深紫外線用の合成石英ガラス光学部材であって、該合成石英ガラス部材は2つの主面を有し、
少なくとも一方の主面から深さ1mm以内の表面近傍領域における平均水素分子濃度と、該表面近傍領域を除いた合成石英ガラス部材の主要部における平均水素分子濃度と、の差(平均H2 (主要部) − 平均H2(表面近傍領域))が、前記合成石英ガラス部材の主要部における水素分子濃度のばらつきΔH2(主要部)よりも大きく、かつ、合成石英ガラス部材の主要部における平均水素分子濃度が3×1016〜5×1017分子/cm3であり、表面近傍領域における平均水素分子濃度が3×1016分子/cm3未満であることを特徴とする合成石英ガラス光学部材。 - 前記合成石英ガラス部材の主要部における平均水素分子濃度が1×1017〜5×1017分子/cm3である、請求項2に記載の合成石英ガラス光学部材。
- 表面付近の水素分子濃度が低い前記主面が、光学部材としての使用時における出射側の主面である、請求項1に記載の合成石英ガラス光学部材。
- 前記表面近傍領域を定義する前記主面が、光学部材としての使用時における出射側の主面である、請求項2または3に記載の合成石英ガラス光学部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013001695A JP2014133674A (ja) | 2013-01-09 | 2013-01-09 | 合成石英ガラス光学部材 |
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JP2013001695A JP2014133674A (ja) | 2013-01-09 | 2013-01-09 | 合成石英ガラス光学部材 |
Publications (1)
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JP2021107326A (ja) * | 2018-01-23 | 2021-07-29 | 信越化学工業株式会社 | 合成石英ガラス基板 |
-
2013
- 2013-01-09 JP JP2013001695A patent/JP2014133674A/ja active Pending
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JP7044189B2 (ja) | 2018-01-23 | 2022-03-30 | 信越化学工業株式会社 | 合成石英ガラス基板 |
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