JP2014133410A - 包装用積層フィルム、包装袋及び製造方法 - Google Patents

包装用積層フィルム、包装袋及び製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 従来の包装袋より高温度の領域においても支障なく熱シールが可能な包装用積層フィルム及びその包装用積層フィルムを用いた包装袋を提供すること。
【解決手段】 少なくとも基材フィルム層と、熱シール可能なシーラント層からなる包装用積層フィルムであって、上記シーラント層は上記基材層1側の第1シーラント層3と、当該第1シーラント層に接合された第2シーラント層5が積層されており、上記第1シーラント層3はアイオノマー樹脂から構成され、上記第2シーラント層5は直鎖状低密度ポリエチレン樹脂又は低密度ポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂から構成されているものであることを特徴とする包装用積層フィルムにより構成される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、従来の包装袋を構成する積層フィルムより高温シール性の良好な包装用積層フィルム、その積層フィルムを用いて形成した包装袋及びその包装用積層フィルムの製造方法に関するものである。
従来、少量の醤油、ソース等の液状調味料を透明の包装用樹脂フィルムに充填した包装袋が用いられている。かかる包装袋に使用されている樹脂フィルムは、基材フィルムの内側に熱シール可能なシーラント層が設けられた積層フィルムが用いられている。
具体的には、ナイロン等の基材層に接着用のアンカーコート剤を塗布した後、押出しラミネート法等により直鎖状低密度ポリエチレン樹脂等からなるシーラント層を積層形成したもの、或いは、タンデムラミネート法により上記シーラント層を2層形成したものが用いられており、このような多層フィルムのシーラント層を対向させ、フィルム外周縁同士を熱シールすることにより、包装袋を形成していた(特許文献1)。
特開2004−223728
ところで、上述のような従来の積層フィルムを用いた製袋工程において、相対向する積層フィルムのシーラント層を熱シールする場合、製造効率を考慮すると、フィルムの送り速度をできるだけ高速化することが好ましい。ここでフィルム速度が高速化すると、フィルムの熱シール装置への接触時間が短くなるので、フィルムの熱シール温度も高温化する必要がある。ところが、従来の積層フィルムでは、熱シール温度を高温化すると、シール部に気泡が発生し、シール強度の低下を来たすおそれがある。
従って、熱シールの適用温度範囲が狭く(例えば約90℃〜100℃前後)、これ以上熱シール温度を高温化できないため、フィルムの送り速度を高速化できないという課題があった。
また、従来の多層フィルムでは、熱シール温度を高温化してシール圧をかけると、シーラント層が容易に溶融しシーラント層の厚みが薄くなる、いわゆる肉痩せが発生し、シール強度が低下するとの課題があった。
本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、従来の包装袋より高温度の領域(例えば150℃〜200℃)においても支障なく熱シールが可能な包装用積層フィルム、その包装用積層フィルムを用いた包装袋及び製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため本発明は、
第1に、少なくとも基材フィルム層と、熱シール可能なシーラント層からなる包装用積層フィルムであって、上記シーラント層は上記基材層側の第1シーラント層と、当該第1シーラント層に接合された第2シーラント層が積層されたものであり、上記第1シーラント層はアイオノマー樹脂から構成されており、上記第2シーラント層は直鎖状低密度ポリエチレン樹脂又は低密度ポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂から構成されているものであることを特徴とする包装用積層フィルムにより構成される。
このように構成すると、2層のシーラント層の内の第1シーラント層としてアイオノマー樹脂を用いることにより、このような包装用積層フィルムの第2シーラント層を対向配置して上記第2シーラント層をヒートシールして袋を製造する際、横シール温度を従来より高温化しても(例えば横シール温度160℃〜195℃の範囲)、袋の横シール部に発泡や樹脂溜りの発生がなく、耐圧性も良好な袋を製造することができる。
第2に、上記第1シーラント層としてのアイオノマー樹脂は、エチレン−メタクリル酸共重合体の分子間を金属イオンで架橋したものであることを特徴とする上記第1記載の包装用積層フィルムにより構成される。
このようにアイオノマー樹脂はイオン架橋が存在するため、アイオノマー樹脂をシーラント層として使用した包装用積層フィルムは、熱シール時のホットタック性に優れており、製袋後もアイオノマー樹脂のイオン結合により強靭性の高い包装袋を形成することができる。
第3に、上記第2シーラント層は、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂から構成されたものである上記第1又は2記載の包装用積層フィルムにより構成される。
このようにアイオノマー樹脂と直鎖状低密度ポリエチレン樹脂の2層構造からなるシーラント層とすることにより、従来の包装用積層フィルムと同等(シーラント層の厚み50μm)或いはより薄いシーラント層により(シーラント層の厚み40μm)、良好な高温シール性(例えば横シール温度160℃〜195℃の高温範囲での良好なシール性)を実現することができる。
第4に、上記基材フィルム層にポリウレタン系接着剤からなるアンカーコート層を形成し、当該アンカーコート層に上記第1シーラント層を形成したものであることを特徴とする上記第1〜3の何れかに記載の包装用積層フィルムにより構成される。
第5に、上記第1シーラント層と上記第2シーラント層間にポリウレタン系接着剤からなるアンカーコート層を形成したものであることを特徴とする上記第1〜4の何れかに記載の包装用積層フィルムにより構成される。
第6に、上記第1シーラント層としてのアイオノマー樹脂の厚みは5μm〜40μm、上記第2シーラント層としての直鎖状低密度ポリエチレン樹脂の厚みは10μm〜40μmである上記第3〜5の何れかに記載の包装用積層フィルムにより構成される。
上記アイオノマー樹脂の厚みは、好ましくは10μm又は20μm、上記直鎖状低密度ポリエチレン樹脂の厚みは、好ましくは30μmである。上記基材フィルムの厚みは例えば15μmであるが、基材フィルムについては厚みの制約はない。
第7に、請求項1〜6の何れかに記載の包装用積層フィルムの上記第2シーラント層を対向配置して重ね合わせ、上記第2シーラント層の対向面をヒートシールすることにより形成されたものであることを特徴とする包装袋により構成される。
第8に、基材フィルムの一面にアンカーコート層を形成し、上記アンカーコート層の形成面に、溶融したアイオノマー樹脂を押出機から押し出してアイオノマー樹脂からなる所定厚の第1シーラント層を形成し、上記第1シーラント層にアンカーコート層を形成し、上記第1シーラント層の上記アンカーコート層の形成面に、溶融した直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を押出機から押し出して直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなる所定厚の第2シーラント層を形成することにより包装用積層フィルムを形成することを特徴とする包装用積層フィルムの製造方法により構成される。
本発明の包装用積層フィルムによると、当該フィルムを使用して包装袋を形成する際の熱シール温度を、従来のフィルムより高温化しても(例えば横シール温度が160℃から195℃)、シール部に発泡が生じたり、シール部の肉痩せが生じることなく、耐圧性も良好なシール部を形成することができる。
従って、従来よりも高温度領域で熱シールを行うことが可能となるので、製袋時のフィルムの送り速度を従来のフィルムより高速化することができ、効率的な製袋を行うことができる。
本発明に係る包装用積層フィルムの断面図である。 同上包装用積層フィルムの断面図である。 図1の包装用積層フィルムの製造工程を示す図である。 図2の包装用積層フィルムの製造工程を示す図である。 (a)は同上包装用積層フィルムの製袋の工程を示す図、(b)は同上包装用積層フィルムの製袋の工程における包装袋の切り離しの工程を示す図である。 (a)は4方シール包装袋における上面を開口した状態の正面図、(b)は3方シール包装袋における上面を開口した状態の正面図である。 図5(b)の包装袋のB部(横シール部)の断面図であり、(a)は本発明の包装用積層フィルムを使用した包装袋の断面図、(b)は比較例の包装用積層フィルムを使用した包装袋の断面図である。
以下、本発明に係る包装用積層フィルム及び当該包装用積層フィルムを用いた包装袋及び製造方法を詳細に説明する。
図1、図2に本発明の第1の実施形態による包装用積層フィルムを示す。
(包装用積層フィルムの全体構成)
本発明の包装用積層フィルムは、第1の実施形態として、図1に包装用積層フィルム10として示すように、最外層を形成する基材層(基材フィルム層、第1層)1、接着剤としての第1アンカーコート層(第2層)2、本発明の積層フィルムの特徴的な構成であるアイオノマー樹脂層(第3層)3、接着剤としての第2アンカーコート層(第4層)4、熱シール可能なフィルム層であるシーラント層(第5層)5の5層構造から構成されている。
また、本発明の包装用積層フィルムは、第2の実施形態として、図2に包装用積層フィルム30として示すように、最外層を形成する基材層(第1層)1、接着剤としてのアンカーコート層(第2層)2、本発明の積層フィルムの特徴的な構成であるアイオノマー樹脂層(第3層)3、及び熱シール可能なフィルム層であるシーラント層(第4層)5の4層構造から構成されている。
(第1の実施形態である包装用積層フィルム10の構成)
(基材層1)
基材層1としては、例えばナイロンフィルムを使用することができ、厚みの制約はないが、その厚みは10μm〜30μmが好ましく、例えば15μmである。基材層1は、製袋の際の熱シール時に、例えば熱シール用ロールに接触して当該ロールの熱をアイオノマー樹脂層3及びシーラント層5に伝達する機能を有するため、融点がアイオノマー樹脂層3及びシーラント層5よりも高く、耐熱性が必要である。このナイロンフィルムの融点は約225℃である。この基材層1の素材フィルムとしては、ナイロン(NL)フィルムの他、OPP(2軸延伸ポリプロピレン、融点約160℃)、PET(ポリエチレンテレフタレート、融点約260℃)、AL(アルミニウム(アルミニウム泊、アルミ蒸着フィルム))等のフィルムを使用することができる。本発明に係るフィルム製造機の横シール温度の使用範囲が140℃〜200℃であることから(「実施例」参照)、これらの基材層1を構成するフィルムの融点は160℃、220℃〜260℃、或いは260℃以上のものを使用することが好ましい。
(第1アンカーコート層2)
第1アンカーコート層2は上記基材層1と上記アイオノマー樹脂層3とを接着するための層であり、いわゆるアンカーコート剤(AC剤)としてポリウレタン系接着剤を使用することができる。この接着剤はメタノールや酢エチル等の有機溶剤に希釈して使用する。塗布量は例えば0.1〜0.3g/mが好ましい。
(アイオノマー樹脂層3、第1のシーラント層)
上記アイオノマー樹脂層3は、第5層としてのシーラント層5と共にシーラント(第1のシーラント層)としての機能を発揮するものである。このアイオノマー樹脂層として使用されるアイオノマー樹脂は、エチレン−メタクリル酸共重合体の分子間を金属イオンで架橋することにより形成されたものである。
このアイオノマー樹脂層3は、後述するポリラミネート法によって押出機から溶融した当該アイオノマー樹脂を押し出すことで、上記第1アンカーコート層2の表面に、5μm〜40μm、好ましくは5μm〜30μmの厚みで形成し、さらに好ましくは、例えば10μm又は20μmの厚みで形成される。このアイオノマー樹脂の融点は、上記基材層1の融点より低く、例えば90℃〜100℃のものを使用することが好まく、例えば約98℃の樹脂を使用する。また、アイオノマー樹脂の密度は940g/cmのものを使用することが好ましい。
アイオノマー樹脂とは、α−オレフィンとカルボキシル基を有するモノマーとの共重合体で、そのカルボキシル基間を金属イオンで架橋されている熱可塑性樹脂であり、透明性が高く、耐油性、耐溶剤性、靭性(傷付性)に優れたものである。
より具体的には、アイオノマー樹脂としては、エチレン−不飽和カルボン酸の共重合体のカルボキシル基を、金属イオンで架橋したものが使用される。不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸等があげられるが、本発明に係る包装袋のシーラント層として用いる場合は、メタクリル酸が好ましい。金属イオンとしては、ナトリウム、カリウム、亜鉛等が挙げられる。このようなアイオノマー樹脂の具体例としては三井・デュポンポリケミカル株式会社製の「ハイミラン」(登録商標)等が販売されている。
特に、このようなアイオノマー樹脂をラミネートフィルムにおいてシーラント層として使用した場合は、熱シール時に、高温領域(シール温度が約160℃〜200℃)において熱シール直後の溶融状態であってもシール強度が高く、基材に対して剥離し難い性質(いわゆるホットタック性)に優れており、かつ溶融流れ性が低い性質を有しているため(MFR(メルトフローレート)が2.8g/10分)、熱シール部に樹脂溜りが発生し難く、シーラント層の厚みを維持し良いという、高温シールに適した性質を有している。
また、当該アイオノマー樹脂は、熱シール温度の高温領域においてホットタック性が、シーラント層として使用される例えば低密度ポリエチレンフィルム(LDPE)に比較して数倍程度優れており、製袋時における液中シールにおける熱シールに適している性質を有するものである。
(第2アンカーコート層4)
第2アンカーコート層2は上記アイオノマー樹脂層3と上記シーラント層5とを接着するための層であり、上記第1アンカーコート層2と同様、いわゆるAC剤としてポリウレタン系接着剤を使用することができる。この接着剤は上記第1アンカーコート層2と同様に、メタノールや酢エチル等の有機溶剤に希釈して使用する。塗布量は例えば0.1〜0.3g/mが好ましい。
(シーラント層5、第2のシーラント層)
シーラント層5(第2のシーラント層)は熱溶着性合成樹脂フィルムにより構成されており、具体的には、直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(L−LDPE)から構成される。このシーラント層5は、後述するポリラミネート法によって押出機から溶融した直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を押し出すことで、上記第2アンカーコート層4の表面に10μm〜40μmの厚みで形成することが好ましく、さらに好ましくは、例えば20μm又は30μm又は40μmの厚みで形成される。直鎖状低密度ポリエチレン樹脂の密度は、例えば0.880〜0.924g/cmのものを使用することが好ましい。
このシーラント層5は、製袋の際の熱シール時に、例えば熱シール用ロールの熱によって溶融し、対向するシーラント層5と溶着して熱シールを行う機能を有しており、上記基材層1より低い融点を有する樹脂により構成される。この直鎖状低密度ポリエチレン樹脂の融点は、約117℃であり、アイオノマー樹脂と略同様である。また、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂は、アイオノマー樹脂に比較すると若干劣るが、熱シール温度の高温度領域においてホットタック性に優れている性質を有しているため、本発明における160℃以上の温度における熱シールに適している。
本実施形態においては、直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(L−LDPE)により構成されているが、当該樹脂の他にシーラント機構を有する樹脂、例えば、低密度ポリエチレンフィルム(LDPE)、ポリプロピレンフィルム(PP)等を用いることもできる。
(第2の実施形態である包装用積層フィルム30の構成)
図2に本発明に係る第2の実施形態の包装用積層フィルム30を示す。この積層フィルム30の各層を構成する樹脂材料としては、上記第1の実施形態と同様である。即ち、基材層1としてのナイロンフィルム1、アンカーコート層2、アイオノマー樹脂層3、シーラント層5は、各々上記第1の実施形態におけるナイロンフィルム1、第1アンカーコート層2、アイオノマー樹脂層3、シーラント層5と同様である。
但し、後述のように、上記アイオノマー樹脂層3とシーラント層5は、その間にアンカーコート層4を介在させることなく、サンドラミネート法によって積層形成されている。
(本発明の特徴、第1及び第2のシーラント層)
上述のように構成される本発明の包装用積層フィルム10又は30は、シーラント機能を有する層として、アイオノマー樹脂により構成されたアイオノマー樹脂層3(第1のシーラント層)と直鎖状低密度ポリエチレン樹脂により構成されたシーラント層5(第2のシーラント層)が積層して形成されている点に特徴を有している。
即ち、シーラント層として、溶融温度、溶融流れ性の異なる樹脂を積層することにより、高温による熱シールにおいて、両者の性状に基づいて、良好な熱シール部を形成することができる。
即ち、アイオノマー樹脂は、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂に比べて、高温度領域(シール温度が160℃〜200℃)において溶融流れ性が低く、ホットタック性にも優れていることから、従来のシーラント層としてL−LDPE樹脂を2層使用する場合と比較して、シーラント層の1層目をアイオノマー樹脂層3として、シーラント層の2層目を直鎖状低密度ポリエチレン樹脂による2層構造とすることにより、製袋時に、従来の包装用積層フィルムより高温で熱シールを行っても、シール部に気泡が発生せず、しかもシール部の肉痩せが生じ難い良好な熱シール部を形成することができる。
(第1の実施形態の包装用積層フィルム10の製造方法)
図3に示すように、11は基材層1としてのナイロンフィルム1のロールであり、当該ロール11から上記フィルム1が引き出された後、第1塗工部12において上記ナイロンフィルム1の一面に槽内のアンカーコート剤13が塗布ロール14により塗布され、ドライヤー15で乾燥される。その後、第1ラミネート部16において押出機17のTダイから溶融したアイオノマー樹脂を、上記第1アンカーコート層2の形成された面に押し出すことでラミネート加工し、冷却ロール18によって冷却することで上記アイオノマー樹脂を固化し、厚さ10μm又は20μmの押出アイオノマー樹脂層3を形成する。
また、上記押出機17から押し出された直後のアイオノマー樹脂3の溶融薄膜にノズル35からオゾン(O)を含ませた空気を上記溶融薄膜に向けて吹き付けて、上記アイオノマー樹脂3の溶融薄膜にオゾン処理を施す。このオゾン処理は上記押出機17から押し出されるアイオノマー樹脂3の薄膜の面全体に上記空気を均等に吹き付けることにより行われる。オゾン処理されたアイオノマー樹脂3の溶融薄膜面は、オゾン処理面を接着面として基材1のアンカーコート層2に圧着積層される。上記オゾン処理は、エチレン系樹脂であるアイオノマー樹脂3の臭気を防止する効果がある。
その後、第2塗工部19において上記アイオノマー樹脂層3の一面に槽内のアンカーコート剤13が塗布ロール20により塗布され、ドライヤー21で乾燥された後、第2ラミネート部22において押出機23から溶融した直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を、上記第2アンカーコート層4の形成された面に押し出すことでラミネート加工し、冷却ロール24によって冷却することで上記低密度ポリエチレン樹脂を固化し、厚さ20μm又は30μm又は40μmの押出直鎖状低密度ポリエチレン層5を形成する。
また、上記と同様に、上記押出機23から押し出された直後の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂5の溶融薄膜にノズル36からオゾン(O)を含ませた空気を上記溶融薄膜に向けて吹き付けて、上記直鎖状低密度ポリエチレン樹脂5の溶融薄膜にオゾン処理を施す。このオゾン処理は上記押出機23から押し出される上記直鎖状低密度ポリエチレン樹脂5の薄膜の面全体に上記空気を均等に吹き付けることにより行われる。オゾン処理された直鎖状低密度ポリエチレン樹脂5の溶融薄膜面は、オゾン処理面を接着面としてアイオノマー樹脂3のアンカーコート層4に圧着積層される。上記オゾン処理は、上記と同様にエチレン系樹脂である直鎖状低密度ポリエチレン樹脂5の臭気を防止するためである。
以上の工程により、5層の包装用積層フィルム10が形成される。この包装用積層フィルム10は巻取軸25にロール10’として巻き取られる。
(第2の実施形態の包装用積層フィルム30の製造方法)
図4に示すように、31は基材層1としてのナイロンフィルム1のロールであり、当該ロール31から上記フィルム1が引き出された後、第1塗工部12において上記ナイロンフィルム1の一面に槽内のアンカーコート剤13が塗布ロール14により塗布され、ドライヤー15で乾燥された後、ポリサンドラミネート部16において、上記ナイロンフィルム1の一面と上記シーラント層5を構成する直鎖状低密度ポリエチレンフィルム5(厚さ20μm又は30μm又は40μm)のロール32から引き出された当該ポリエチレンフィルム5の一面の間に、押出機17から溶融したアイオノマー樹脂を押し出してラミネート加工し、冷却ロール26によって冷却することで上記アイオノマー樹脂を固化し、厚さ10μm又は20μmの押出アイオノマー樹脂層3を形成し、これにより、4層構造の包装用積層フィルム30を形成することができる。
また、上記押出機17から押し出された直後のアイオノマー樹脂3の溶融薄膜の表裏面にノズル37からオゾン(O)を含ませた空気を上記溶融薄膜の表裏面に向けて吹き付けて、上記アイオノマー樹脂3の溶融薄膜の表裏面にオゾン処理を施す。このオゾン処理は上記押出機17から押し出されるアイオノマー樹脂3の薄膜の表面全体に上記空気を均等に吹き付けることにより行われる。オゾン処理されたアイオノマー樹脂3の溶融薄膜面の一面には、オゾン処理面を接着面として基材1のアンカーコート層2に圧着積層される。この上記オゾン処理は、上記第1の実施形態と同様に、エチレン系樹脂であるアイオノマー樹脂3の臭気を防止する効果がある。
この包装用積層フィルム30は巻き取り軸25にロール30’として巻き取られる。
(製袋及び内容物の充填方法)
次に、上記包装用積層フィルム10又は30を用いて製袋及び内容物を充填する方法を説明する。ここでは、製袋と内容物の充填を行ういわゆる液中シールの方法を説明する。図5(a)に示すように、上記ロール10’から包装用積層フィルム10を引き出して、上記フィルム10を三角形のガイド枠28内を通過させることにより上記シーラント層5を内側に2つ折りにして、矢印A方向に一定速度で進行させる。
このとき、上記ガイド枠28の上流側に充填ノズル29を設け、当該充填ノズル29から内容物を充填していく。尚、内容物としては、例えば醤油、ソース、ラー油、各種ドレッシング等である。
そして、当該フィルム10を進行させながら、縦シール用ロール26によって上記シーラント層5の対向面の一定幅を進行方向に沿って熱シールして縦シール部33を形成する。また、上記縦シール用ロール26の下流側に設けられた横シール用ロール27によって進行方向に直交する対向面を一定間隔で熱シールして横シール部34を形成して行く。これらの熱シールは、上記内容物が既に充填されているため、内容物が介在した状態での熱シール、いわゆる液中シールが行われる。
最後に、図5(b)に示すように、上記横シール部34の中心線をカッター35にて切断することで、内容物が充填された3方シール形状の包装袋10’(図6(b)参照)を形成することができる。
尚、上記製法では3方シール形状の包装袋を説明したが、図6(a)に示す4方シール形状の包装袋10”場合は、2枚の包装用積層フィルム10を、それらのシーラント層5を対向させた状態で、長手方向の両端部を縦シールし、横シールについては上記図5と同様の方法により内容物を充填しながらシールすることで形成することができる。
本発明に係る上記包装用積層フィルム10又は30を用い、図5の方法により内容物を充填しながら製袋を行った場合、一定充填速度(例えば包装袋の充填個数が包装袋150個/分)においては、横シール温度を従来品(90℃〜100℃)より高温度化しても(例えば165℃〜200℃の範囲)、シール部に発泡の生じない良好なシール部を有する包装袋を製造することができた。
また、熱シール温度を、従来の横シール温度より高温化(例えば165℃〜195℃)しても、横シール部において樹脂厚みが薄くなること、所謂、肉痩せが発生し難い構造となり、横シール部の近傍に樹脂溜まりが生じない良好なシール部を形成することができた。
これは、第1シーラント層3として使用したアイオノマー樹脂は、低密度ポリエチレンと同様に良好なヒートシール性を有していると共に、高温領域において直鎖状低密度ポリエチレン樹脂に比べて溶融流れ性が低く、ホットタック性が良い性質を有しているため、シーラント層5と基材層1との間に、アイオノマー樹脂層3を介在させることで、熱シール時に、高温時においてもシーラント層が流れることなく当初の厚みを維持し、結果として、樹脂溜まりが生ずることがない良好なシール部を形成できたものと考えられる。即ち、アイオノマー樹脂は、樹脂粘度が高く流動性が少ないため、高温でシールしてもシーラント層の厚みが維持でき、強度を維持し得るからであると考えられる。
また、シーラント層をアイオノマー樹脂のみで構成するのではなく、アイオノマー樹脂層3を第1のシーラント層として、これと直鎖状低密度ポリエチレン樹脂による第2のシーラント層5との積層構造とすることにより、従来の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂による2層構造のシーラント層に比較して、第1のシーラント層としてのアイオノマー樹脂層を薄く(例えば10μm又は20μm)することができ、これにより効率的にシーラント層に熱を伝達することができるものとなった。
上記本発明について実施例を挙げてさらに詳細に説明する。
1 充填評価試験
本発明に係る包装用積層フィルム10について、図5に示す製袋充填方法にて、製袋と内容物の充填を行い、横シール部34の外観評価と耐圧試験を行った。熱シールに関しては、縦シール温度(縦シール用ロールの温度)を一定(170℃)とし、横シール温度(横シール用ロールの温度)を140℃〜200℃まで5℃毎に上昇させ、各温度で製造された包装袋の横シール部34について、外観評価、耐圧試験、シール部の断面観察を行った。
(1)使用した包装用積層フィルム
包装用積層フィルムについては、以下に示す包装用積層フィルム10(図1に示す包装用積層フィルム)について、アイオノマー樹脂層3の厚みを10μmとしたもの(実施例1)と、同樹脂層3の厚みを20μmとしたのも(実施例2)の2種類について評価を行った。
比較例の包装用積層フィルムは、従来用いられている包装用積層フィルムの構造であり、基材層1としてのナイロンフィルムの一面にアンカーコート剤を塗工した後、ポリラミネート部を2台連続して配置したタンデムラミネートの手法により、2台の押出機から直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を連続して押し出して、シーラント層を各々20μmと30μmの2層に構造に積層加工したものである。
尚、実施例1,2の包装用積層フィルムは、何れもアンカーコート層2とアイオノマー樹脂3との間、アンカーコート層4とシーラント層5との間に上記のオゾン処理が施されている。
・実施例1の包装用積層フィルムの構成
基材層1 ナイロンフィルム 厚み 15μm
融点 225℃
アンカーコート剤2 ポリウレタン系接着剤 塗布量0.1〜0.3g/m
アイオノマー樹脂層3 アイオノマー樹脂として、三井・デュポンポリケミカル株式
会社製の「ハイミラン」(登録商標)を使用した。
厚み 10μm
融点 98℃
密度940g/cm
アンカーコート剤4 ポリウレタン系接着剤 塗布量0.1〜0.3g/m
シーラント層5 L−LDPE 厚み 30μm
融点 117℃
密度0.924g/cm
・実施例2の包装用積層フィルムの構成
積層構造は実施例1と同様であり、アイオノマー樹脂層3の厚みを20μmとした
もの。
・比較例(従来品)の包装用積層フィルムの構成
基材層 ナイロンフィルム 厚み 15μm
融点225℃
アンカーコート剤 ポリウレタン系接着剤 塗布量0.1〜0.3g/m
第1シーラント層 L−LDPE 厚み 20μm
融点 117℃
第2シーラント層 L−LDPE 厚み 30μm
融点 117℃
*L−LDPE樹脂は実施例1,2のシーラント層5として使用したものと同じ。
(2)製袋充填条件
製袋充填は、図5に示す方法によって3方シールを行い、内容物としてはソースを液中シールの方法によって充填し、同時に熱シールを行った。
縦シールの圧力は100KPa、横シールの圧力は450KPaとした。横シールのピッチは100mmであり、充填物の液温は40℃、液量は1包装袋当たり30mlとした。充填速度は1分あたり製袋数が150個(150個/分)一定とし、横シールの温度(横シール用ロール27の温度)を140℃から200℃まで5℃単位で上昇させた。
(3)評価方法
出来上がった包装袋の横シール部の「外観評価」と、横シール部の「耐圧試験」、及び、「断面観察」を行った。
(a)外観評価は、以下の観点に基づいて行った。
良好 ◎:シール部に発泡が全くなく、樹脂溜りも存在しない状態。
小発泡 △:シール部に小さな発泡が僅かに認められる状態。
大発泡 ×:シール部に大きな発泡が認められる状態。
樹脂溜り ▽:シール部に肉痩せが生じ、樹脂溜まりが生じている状態。
(b)耐圧試験は、以下の条件により行った。
内容物が充填された包装袋を平板上に載置し、包装袋上に上方から100kgの錘を載置した状態で3分間放置し、破袋が存在するか否かを検証した。評価方法は以下の通りである。
良好 ○:シール部を含めて全く破袋しない状態。
被袋 ×:シール部及びその他の部分が破袋した状態。
(c)断面観察は以下の方法により行った。
出来上がった包装袋10’(図5(b)参照)の横シール部34の破線部分Bを試験片として切り取り、マイクロスコープを用いて断面状況を確認した。
(4)結果及び評価
試験結果を表1、表2に示す。また、マイクロスコープを用いた断面状況を図7(a)(b)に示す。
Figure 2014133410
Figure 2014133410
上記表1,2に示すように、実施例1、実施例2の包装用積層フィルムを使用した場合は、横シール温度の下限は140℃で比較例と同様であるが、横シール温度の上限は、比較例が160℃〜170℃の高温度領域になると、横シール部34に大きな発泡及び肉痩せが生じ、外観上非常に低評価であった。よって、比較例においては、横シール温度を155℃以上に上昇させることはできないという結果となった。
これに対して、本発明に係る実施例1及び実施例2の包装用積層フィルムを使用した場合は、何れの場合も、横シール温度が160℃を超えても、横シール部34に発泡が発生せず、195℃まで全く発泡のない外観上良好な熱シールが可能であった。
また、比較例においては、160℃〜170℃の横シール温度では、横シール部34に樹脂溜まりが発生していることが目視により確認されたのに対し、実施例1,2においては、横シール温度が160℃を超えて200℃までの高温度領域において、横シール部34に樹脂溜まりは発生しておらず、従って、肉痩せのない良好な横シール部34が形成されていることが確認できた。
横シール温度が180℃のときの、包装袋10’の横シール部34の断面を観察したところ、図7(a)に示すような状態であった。比較例の包装用袋においては、図7(b)に示すように、横シール部34はその厚みtが非常に薄くなっており、所謂肉痩せが発生しており、同時に、シーラント層であるL−LDPE樹脂が熱により溶融し、包装袋内部方向に流れて樹脂溜まりCが発生していることが確認できた。このように横シール部34におけるシーラント層の肉痩せが生じるとシール強度の低下につながるという好ましくない状態となることが考えられる。
これに対して、実施例1,2の包装用袋は、図7(a)に示すように、横シール部34において肉痩せ発生しておらず、樹脂溜まりも発生していないため、良好な横シール部34を構成していることが確認できた。
これは、本発明におけるアイオノマー樹脂層3を構成するアイオノマー樹脂は、低密度ポリエチレンと同様に良好なヒートシール性を有していると共に、高温領域(シール温度が約160℃〜200℃)において溶融流れ性が低い性質を有しているため、L−LDPEによるシーラント層5と基材層1との間に、アイオノマー樹脂層3を介在させることで、高温度の熱シール時においても、シーラント層の溶融流れが生じることなく、シーラント層としての厚みを維持し、結果として、樹脂溜まりもない良好な横シール部を形成できたものと考えられる。
本発明における包装袋の優れた特徴は、特に第1シーラント層3を構成するアイオノマー樹脂は、カルボキシル基間を金属イオンで架橋した構造を有しているため、この架橋の存在により溶融状態においても、高温度においてMFR(メタルフローレート)が2.8g/10分であって、直鎖状低密度ポリエチレン(MFR=8.0g/10分)に比較しても溶融流れ性が非常に優れており、従って溶融強度、溶融延伸性においても優れていることに基づくものと考えられる。
また、耐圧試験においても、横シール温度が140℃〜155℃の領域において良好な結果が得られると共に、横シール温度が比較例においては大発泡が認められる160℃〜200℃の範囲においても、シール部に破袋は全く見られず、良好な耐圧性能を発揮した(表1,2参照)。尚、比較例においては横シール温度が175℃以上ではシール部に破袋が発生し良好な耐圧性能は得られなかった(表2参照)。
これは、本発明における包装袋では第1シーラント層5にアイオノマー樹脂を使用しており、当該アイオノマー樹脂は固化した状態ではイオン結合が非常に強くなり、その結果、包装用積層フィルムとしての強靭性が大きくなることに基づくものであると考えられる。
上記実施例において、第1シーラント層としてのアイオノマー樹脂の厚みを10μm(実施例1)とした場合、同樹脂の厚みを20μm(実施例2)とした場合の何れの場合においても、同様の良好な結果が得られた。
また、アイオノマー樹脂と直鎖状低密度ポリエチレン樹脂の2層構造からなるシーラント層とすることにより、比較例の包装用積層フィルム(第1、第2シーラント層の厚み50μm)と同等(実施例2の第1、第2シーラント層の厚み50μm)、或いは、より薄いシーラント層(実施例1の第1、第2シーラント層の厚み40μm)により、横シール温度160℃〜195℃の範囲にて良好なシール性を実現できることがわかった。特に、実施例1の構成によると、従来(比較例)より大幅に高い横シール温度を実現しつつ、より薄い包装用積層フィルムを実現することができた。
2 その他の性能試験(剥離試験)
上記実施例1,2の包装用積層フィルムと、上記比較例の包装用積層フィルムについて、剥離強度を測定した。具体的には、引張試験機(オートグラフ)にて基材層1(ナイロン)とシーラント層5間を上下に引っ張ったときの荷重を測定した。
その結果、実施例1,2は、比較例と同等の剥離強度を有していることがわかった。このように、本発明に係る包装用積層フィルムは、従来品と同様の剥離強度を維持しながら、熱シール温度の高温化が可能であることがわかった。
尚、第2シーラント層(シーラント層5)が、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)又はポリプロピレンフィルム(PP)を使用して上記1(充填評価試験)、2(その他の性能試験)と同様の実験を行った結果、第2シーラント層として直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を使用した場合と同等の結果が得られた。
また、基材層1、アイオノマー樹脂層3、シーラント層(LLDPE)5の厚みを表3のように設定し、その他の条件は実施例1と同様として上記充填評価試験、上記その他の性能試験(剥離試験)を行ったところ(実施例3〜実施例5)、上記実施例1と略同様の良好な結果が得られた。また、アイオノマー樹脂層3とシーラント層5の厚みの合計は、40μm〜50μmとすることが好ましい。
Figure 2014133410
以上のように、本発明の包装用積層フィルムによると、当該フィルムを使用して包装袋を形成する際の熱シール温度を、従来より高温度化しても、シール部に発泡が生じたり、シール部の肉痩せが生じることなく、良好なシール部を形成することができる。
従って、従来よりも高温度領域で熱シールを行うことが可能となるので、製袋時のフィルムの送り速度を従来より高速化することができ、効率的な製袋を行うことができる。
本発明に係る包装用積層フィルム及び包装袋は、高温による熱シールが可能であり、製袋速度を高速化し得るので、しょうゆ、ドレッシング等の液状食品の包装用の積層フィルム、又は包装袋として広く使用することができる。
1 基材層
2 アンカーコート層
3 第1シーラント層
4 アンカーコート層
5 第2シーラント層
10 包装用積層フィルム
10’ 包装袋
30 包装用積層フィルム

Claims (8)

  1. 少なくとも基材フィルム層と、熱シール可能なシーラント層からなる包装用積層フィルムであって、
    上記シーラント層は上記基材フィルム層側の第1シーラント層と、当該第1シーラント層に接合された第2シーラント層が積層されたものであり、
    上記第1シーラント層はアイオノマー樹脂から構成されており、上記第2シーラント層は直鎖状低密度ポリエチレン樹脂又は低密度ポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂から構成されているものであることを特徴とする包装用積層フィルム。
  2. 上記第1シーラント層としてのアイオノマー樹脂は、エチレン−メタクリル酸共重合体の分子間を金属イオンで架橋したものであることを特徴とする請求項1記載の包装用積層フィルム。
  3. 上記第2シーラント層は、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂から構成されたものである請求項1又は2記載の包装用積層フィルム。
  4. 上記基材フィルム層にポリウレタン系接着剤からなるアンカーコート層を形成し、当該アンカーコート層に上記第1シーラント層を形成したものであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の包装用積層フィルム。
  5. 上記第1シーラント層と上記第2シーラント層間にポリウレタン系接着剤からなるアンカーコート層を形成したものであることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の包装用積層フィルム。
  6. 上記第1シーラント層としてのアイオノマー樹脂の厚みは5μm〜40μm、上記第2シーラント層としての直鎖状低密度ポリエチレン樹脂の厚みは10μm〜40μmである請求項3〜5の何れかに記載の包装用積層フィルム。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載の包装用積層フィルムの上記第2シーラント層を対向配置して重ね合わせ、上記第2シーラント層の対向面をヒートシールすることにより形成されたものであることを特徴とする包装袋。
  8. 基材フィルムの一面にアンカーコート層を形成し、
    上記アンカーコート層の形成面に、溶融したアイオノマー樹脂を押出機から押し出してアイオノマー樹脂からなる所定厚の第1シーラント層を形成し、
    上記第1シーラント層にアンカーコート層を形成し、
    上記第1シーラント層の上記アンカーコート層の形成面に、溶融した直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を押出機から押し出して直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなる所定厚の第2シーラント層を形成することにより包装用積層フィルムを形成することを特徴とする包装用積層フィルムの製造方法。
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