JP2014132167A - 内燃機関 - Google Patents
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Abstract
【課題】スワール流の角速度を考慮した燃料噴射を行うことで、燃焼室に燃料を適切に噴射できる内燃機関を提供する。
【解決手段】内燃機関1はスワール流が生成される燃焼室Eに燃料を噴射する燃料噴射弁6を備える。燃焼室Eのうちスワール流が旋回しながらスワール流の回転方向に沿って順に上方に向かって流通する領域E8と下方に向かって流通する領域E2とに燃料を噴射する2つの噴孔611H、611A同士の噴孔間隔F1は基準間隔Fsよりも狭く設定されている。噴孔間隔F3についても同様である。領域E2と領域E4とに燃料を噴射する2つの噴孔611B、611C同士の噴孔間隔F2は基準間隔Fsよりも広く設定されている。噴孔間隔F4についても同様である。
【選択図】図11
【解決手段】内燃機関1はスワール流が生成される燃焼室Eに燃料を噴射する燃料噴射弁6を備える。燃焼室Eのうちスワール流が旋回しながらスワール流の回転方向に沿って順に上方に向かって流通する領域E8と下方に向かって流通する領域E2とに燃料を噴射する2つの噴孔611H、611A同士の噴孔間隔F1は基準間隔Fsよりも狭く設定されている。噴孔間隔F3についても同様である。領域E2と領域E4とに燃料を噴射する2つの噴孔611B、611C同士の噴孔間隔F2は基準間隔Fsよりも広く設定されている。噴孔間隔F4についても同様である。
【選択図】図11
Description
本発明は内燃機関に関する。
圧縮着火式内燃機関(例えばディーゼルエンジン)と火花点火式内燃機関(例えばガソリンエンジン)との間で部品の共通化を図ったり、部品の共通性を高めたりすることがある。特許文献1ではシリンダヘッドをガソリン機関用のシリンダヘッドと共通のシリンダヘッドとした直噴式ディーゼル機関が開示されている。
火花点火式内燃機関と圧縮着火式内燃機関との間でシリンダヘッドの共通化や共通性向上を図るにあたり、各内燃機関はシリンダヘッドの底壁部のうち燃焼室を形成する部分がペントルーフ形状を有する構成とすることができる。この場合に各内燃機関はさらに上記燃焼室に曝されるキャビティが設けられているピストンを備えることができる。かかる各内燃機関では、例えば上記キャビティ内におけるスワール流の回転中心軸線を含む上記燃焼室の断面積が、スワール流の流れに沿った方向において概ね一定になるように上記キャビティの底壁面を設けることができる。
ところが、この場合には上記燃焼室にスワール流を生成するにあたり、上記キャビティの底壁面がスワール流の流れに沿った方向において高さが変化する形状を有することになる。結果、キャビティ内を流通するスワール流が旋回しながら上方に向かって流通したり、下方に向かって流通したりすることになる。そして、このことが燃料噴射時におけるスワール流の角速度に影響を及ぼすことになる。
このため、かかる各内燃機関で燃焼室にスワール流を生成する場合には、スワール流の角速度を考慮した燃料噴射を行うことが望まれる。さもなければ、燃焼室において周方向に沿って隣り合うように噴射される燃料噴霧同士の間隔が不適切になる結果、混合気の燃焼性が低下する虞があるためである。
本発明は上記課題に鑑み、スワール流の角速度を考慮した燃料噴射を行うことで、燃焼室に燃料を適切に噴射できる内燃機関を提供することを目的とする。
本発明はスワール流が生成される燃焼室に燃料を噴射する燃料噴射弁を備え、前記燃料噴射弁が備える複数の噴孔のうち隣り合う2つの噴孔同士の噴孔間隔であって、前記燃焼室のうちスワール流が旋回しながらスワール流の回転方向に沿って順に上方に向かって流通する領域と下方に向かって流通する領域とに燃料を噴射する2つの噴孔同士の噴孔間隔が基準間隔よりも狭く設定されており、前記燃料噴射弁が備える複数の噴孔のうち隣り合う2つの噴孔同士の噴孔間隔であって、前記燃焼室のうちスワール流が旋回しながらスワール流の回転方向に沿って順に下方に向かって流通する領域と上方に向かって流通する領域とに燃料を噴射する2つの噴孔同士の噴孔間隔が基準間隔よりも広く設定されている内燃機関である。
本発明は前記燃焼室に曝されるキャビティが設けられているピストンを備え、前記キャビティがスワール流の流れに沿った方向において高さが変化する形状を有する底壁面を備えており、前記領域それぞれのうちスワール流が旋回しながら上方に向かって流通する領域が、前記底壁面のうちスワール流の流れに沿った方向において変化する勾配の符号が正となる部分に隣接しており、前記領域それぞれのうちスワール流が旋回しながら下方に向かって流通する領域が、前記底壁面のうち前記勾配の符号が負となる部分に隣接している構成とすることができる。
本発明は前記燃焼室に曝されるキャビティが設けられているピストンを備え、前記キャビティがスワール流の流れに沿った方向において前記燃焼室の断面積を変化させる形状を有する底壁面を備えており、前記断面積が前記ピストンの位置を固定した状態において、前記キャビティ内におけるスワール流の回転中心軸線を含む前記燃焼室の断面のうち当該回転中心軸線から径方向に沿っていずれか一方の側に位置する部分の面積であり、前記領域それぞれのうちスワール流が旋回しながら上方に向かって流通する領域が、前記断面積がスワール流の回転方向に沿って増大する領域であり、前記領域それぞれのうちスワール流が旋回しながら下方に向かって流通する領域が、前記断面積がスワール流の回転方向に沿って減少する領域である構成とすることができる。
本発明によれば、スワール流の角速度を考慮した燃料噴射を行うことで、燃焼室に燃料を適切に噴射できる。
図面を用いて本発明の実施例について説明する。
図1は内燃機関1の概略構成図である。図2は図1に示すA−A断面で内燃機関1を見た図である。図1では内燃機関1のうちシリンダブロック2およびシリンダヘッド3を燃焼室Eの中心軸線である中心軸線P1を含む断面で示す。内燃機関1における上下方向については図1に示す通り、中心軸線P1に沿った方向を上下方向とし、シリンダヘッド3がシリンダブロック2よりも上に位置しているものとする。図1、図2に示す方向Xは内燃機関1の吸排気方向を示す。図2に示す方向Yは内燃機関1のフロント、リア方向を示す。図1、図2では各構成を簡略化して示している。
内燃機関1は圧縮着火式内燃機関であり、燃焼室Eにスワール流が生成される内燃機関となっている。内燃機関1はシリンダブロック2とシリンダヘッド3と吸気弁4と排気弁5と燃料噴射弁6とピストン7とを備えている。シリンダブロック2にはシリンダ21が形成されている。シリンダ21は中心軸線P1を有している。換言すれば、シリンダ21が中心軸線P1を決定している。シリンダ21内にはピストン7が収容されている。シリンダブロック2の上部にはシリンダヘッド3が固定されている。
シリンダヘッド3はシリンダブロック2およびピストン7とともに燃焼室Eを形成している。シリンダヘッド3の底壁部のうち燃焼室Eを形成する部分である中央部31はペントルーフ形状を有している。当該ペントルーフ形状は具体的には方向Xにおいて中心軸線P1から排気側にオフセットした位置に頂部を有する構成となっている。中央部31は方向Xにおいて中心軸線P1に合わせて、或いは中心軸線P1から吸気側にオフセットした位置に頂部が設けられたペントルーフ形状を有していてもよい。
シリンダヘッド3には吸気ポート32および排気ポート33が形成されている。また、吸気弁4および排気弁5が設けられている。吸気ポート32と排気ポート33とはともに燃焼室Eに開口している。吸気ポート32は燃焼室Eに吸気を導き、排気ポート33は燃焼室Eのガスを排気する。吸気弁4は吸気ポート32を開閉し、排気弁5は排気ポート33を開閉する。
吸気ポート32は具体的には吸気弁4とともに燃焼室Eに対して複数(ここでは2つ)設けられている。排気ポート33も排気弁5とともに燃焼室Eに対して複数(ここでは2つ)設けられている。各吸気ポート32は互いに独立した独立ポートであってもよく、燃焼室Eに対して途中で複数に分岐して開口するサイアミーズポートの一部であってもよい。各吸気ポート32の具体的な形状は互いに異なっていてよい。これらのことは各排気ポート33についても同様である。
シリンダヘッド3にはさらに燃料噴射弁6が設けられている。燃料噴射弁6は燃焼室Eに燃料を噴射する。燃料噴射弁6は噴孔部61を備えている。噴孔部61は燃焼室E上部のうち中央の部分に露出している。燃料噴射弁6の方向Xに沿った位置は中央部31が有するペントルーフ形状の頂部に合わせて設定されている。このため、燃料噴射弁6は具体的には方向Xにおいて中心軸線P1から排気側にオフセットした位置に設けられている。
図3は噴孔部61を示す図である。噴孔部61には噴孔611が設けられている。噴孔部61は燃料噴射弁6のうち噴孔611が設けられている部分であり、中心軸線P2を有している。噴孔部61は具体的には燃料噴射弁6が備えるノズルボディの先端部となっている。噴孔611は噴孔部61の周方向に沿って複数(ここでは8つ)設けられている。複数の噴孔611の数は偶数とすることができる。
図4はピストン7の外観図である。図5はピストン7の上面図である。図6は図5に示すB−B断面でピストン7を見た図である。図7は図5に示すC−C断面でピストン7を見た図である。図4から図7では前述した内燃機関1における上下方向や方向Xや方向Yのほか、吸気側、排気側、フロント側およびリア側の表示によって内燃機関1におけるピストン7の向きを示す。以下に示す説明においては、内燃機関1における状態についても考慮しながらピストン7について説明する。このため、以下に示す説明においても必要に応じてこれらの表示に従ってピストン7について説明する。
ピストン7はキャビティ71を備えている。キャビティ71はピストン7の頂部に設けられている。このため、キャビティ71は内燃機関1において燃焼室Eに曝される。キャビティ71の方向Xに沿った位置は燃料噴射弁6に合わせて設定されている。このため、キャビティ71はピストン7の中心軸線である中心軸線P3から方向Xにおいて排気側にオフセットした位置に設けられている。ピストン7は内燃機関1において中心軸線P3が中心軸線P1と同一の位置に配置されるように設けられる。同一であることは製造誤差の範囲内で互いに異なる場合を含む。同一であることはさらに本発明の作用効果を奏することが可能な範囲内で異なる場合を含むことができる。これは以下でも同様である。
キャビティ71は周縁部711と底壁面712と中間部713とを備えている。周縁部711は円筒状の形状を有している。周縁部711は必ずしも円筒状の形状に限られず、例えば楕円による筒状の形状を有していてもよい。周縁部711はキャビティ71の中心軸線である中心軸線P4を有している。換言すれば、周縁部711が中心軸線P4を決定している。
中心軸線P4は中心軸線P3に沿って延伸している。中心軸線P4はキャビティ71内におけるスワール流の回転中心軸線にも相当する。中心軸線P4は方向Xにおいて中心軸線P3よりも排気側にオフセットした位置に設定されている。中心軸線P4は具体的には内燃機関1において中心軸線P2と同一の位置に配置されるよう設定されている。
底壁面712は隆起した形状を有している。当該形状は中心軸線P3に対して非軸対称で、且つ中心軸線P4に対して軸対称な形状となっている。底壁面712は周縁部711と中心軸線P4を共有している。底壁面712は必ずしも周縁部711と中心軸線P4を共有していなくてもよい。中間部713は周縁部711、底壁面712間に設けられ、周縁部711と底壁面712とを接続している。中間部713は底壁面712に隣接する隣接部Aを備えている。
底壁面712は具体的には中心軸線P4を含むピストン7の各断面(例えば図6または図7に示す断面)において、中心軸線P4を間に挟んだ一方の側および他方の側それぞれで、隣接部Aが設けられている高さから隆起するように設けられている。中心軸線P4を含むピストン7の各断面において、中心軸線P4を間に挟んだ隣接部Aそれぞれの高さは具体的には同一になっている。
当該各断面において、中心軸線P4を間に挟んだ隣接部Aそれぞれはさらに具体的にはキャビティ71の表面のうち最も位置が低い部分となっている。当該各断面のうち図6に示す断面の場合よりも図7に示す断面の場合のほうが、中心軸線P4を間に挟んだ隣接部Aそれぞれの高さは高くなっている。中心軸線P4を含むピストン7の各断面において、中心軸線P4を間に挟んだ隣接部Aそれぞれの高さは必ずしも同一でなくてもよい。
次に底壁面712についてさらに図8、図9、図10を用いて説明する。図8は各種パラメータの変化を示す図である。図9は図8に応じた底壁面712の説明図である。図10は図8、図9に応じた燃焼室Eの説明図である。
図8では各種パラメータとして高さHおよび勾配Gを示す。高さHは底壁面712の高さであり、具体的には中心軸線P4に直交し、且つ底壁面712よりも下方に位置する仮想平面L(図6、図7参照)を基準とした高さである。勾配Gは底壁面712の勾配であり、具体的にはスワール流の流れに沿った方向における底壁面712の勾配である。図8に示す横軸は中心軸線P4を回転中心とした位相(角度位置)を示す。図8では後述する増大部D1、減少部D2および中間部D3と、後述する領域E1からE8とを併せて示す。図9、図10に示す方向Rはスワール流の回転方向を示す。
図8に示す各種パラメータの変化はスワール流の流れに沿った方向における変化となっている。位相M1は中心軸線P4を回転中心とした位相におけるフロント側の位相中心を示す。位相M2は当該位相における排気側の、位相M3は当該位相におけるリア側の、位相M4は当該位相における吸気側の位相中心をそれぞれ示す。スワール流の流れに沿った方向における変化とは具体的には次のような変化であることを意味する。すなわち、ここでキャビティ71内においてスワール流の軌跡は周縁部711の形状に応じたものとなる。
このため、スワール流の流れに沿った方向における変化とは、周縁部711の輪郭に沿った方向における変化であることを意味する。かかる変化は具体的には中心軸線P4を回転中心とする位相に応じた変化であって、且つ周縁部711の形状に応じたスワール流の仮想軌跡C(図10参照)に沿って認められる変化であることを意味する。仮想軌跡Cは具体的には周縁部711と中心軸線P4を共有し、且つ中心軸線P4に沿って見た周縁部711の輪郭と相似となるリング状の軌跡となる。
底壁面712はスワール流の流れに沿った方向において高さHが変化する形状を有している。かかる底壁面712は具体的には次に示す減少部D1と増大部D2と中間部D3とを有する底壁面となっている。
減少部D1は方向Rに沿って位相M1から位相M2に至る区間内と、方向Rに沿って位相M3から位相M4に至る区間内とに設けられている。減少部D11は前者の区間内に設けられた減少部D1であることを示し、減少部D12は後者の区間内に設けられた減少部D1であることを示す。減少部D1は方向Rに沿って高さHが減少する部分となっている。
増大部D2は方向Rに沿って位相M2から位相M3に至る区間内と、方向Rに沿って位相M4から位相M1に至る区間内とに設けられている。増大部D21は前者の区間内に設けられた増大部D2であることを示し、増大部D22は後者の区間内に設けられた増大部D2であることを示す。増大部D2は方向Rに沿って高さHが増大する部分となっている。
中間部D3は位相M1、位相M2、位相M3および位相M4それぞれに対応させて設けられている。中間部D31は位相M1に対応させて設けられた中間部D3であることを示す。中間部D32は位相M2に、中間部D33は位相M3に、中間部D34は位相M4にそれぞれ対応させて設けられた中間部D3であることを示す。中間部D3は方向Rに沿った方向において減少部D1と増大部D2に隣接し、隣接する減少部D1と増大部D2を接続している。中間部D3はスワール流の流れに沿った方向において高さHが一定となる部分となっている。
中間部D3は隣接する減少部D1と増大部D2との間において高さHの変化傾向を変化させる変曲部であってもよい。底壁面712は中間部D3を備える代わりに例えば互いに隣接する減少部D1および増大部D2によって形成されるエッジ部を有していてもよい。この場合、当該エッジ部の勾配Gはゼロとみなすことができる。
底壁面712の頂部は平坦になっている。したがって、底壁面712は具体的には頂部以外の部分でスワール流の流れに沿った方向において高さHが変化する形状を有している。中間部713の表面も底壁面712と同様に減少部D1、増大部D2および中間部D3を備えている。底壁面712はさらに中間部713の表面を含む部分とすることができる。
燃焼室Eは複数の領域である領域E1から領域E8を有している。領域E1から領域E8はキャビティ71上に存在している。領域E1は中間部D31に隣接する領域となっている。領域E2は減少部D11に、領域E3は中間部D32に、領域E4は増大部D21に、領域E5は中間部D33に、領域E6は減少部D12に、領域E7は中間部D34に、領域E8は増大部D22にそれぞれ隣接する領域となっている。
領域E4と領域E8とは、スワール流が増大部D2の影響を受けながら流通する結果、スワール流が旋回しながら上方に向かって流通する領域となっている。領域E4と領域E8とは、スワール流が旋回しながら上方に向かって流通する結果、スワール流の角速度が燃料噴射によって減速される領域となっている。領域E4と領域E8とは、底壁面712のうちスワール流の流れに沿った方向において変化する勾配の符号が正となる部分に隣接している。
領域E2と領域E6とは、スワール流が減少部D1の影響を受けながら流通する結果、スワール流が旋回しながら下方に向かって流通する領域となっている。領域E2と領域E6とは、スワール流が旋回しながら下方に向かって流通する結果、スワール流の角速度が燃料噴射によって加速される領域となっている。領域E2と領域E6とは、底壁面712のうちスワール流の流れに沿った方向において変化する勾配の符号が負となる部分に隣接している。
領域E8および領域E2と、領域E4および領域E6とは、スワール流が旋回しながら方向Rに沿って順に上方に向かって流通する領域と下方に向かって流通する領域と構成している。また、領域E2および領域E4と、領域E6および領域E8とは、スワール流が旋回しながら方向Rに沿って順に下方に向かって流通する領域と上方に向かって流通する領域と構成している。
図11は間隔Fの説明図である。図11では複数の噴孔611それぞれをその中心軸線によって示す。複数の噴孔611は領域E2、領域E4、領域E6および領域E8に対応させて設けられている。噴孔611Aと噴孔611Bとは領域E2に燃料を噴射する噴孔611を示す。噴孔611Cと噴孔611Dとは領域E4に、噴孔611Eと噴孔611Fとは領域E6に、噴孔611Gと噴孔611Hとは領域E8に燃料を噴射する噴孔611をそれぞれ示す。
噴孔611Aは噴孔611Bよりも方向Rに沿って手前側に位置する噴孔611を示す。噴孔611Cは噴孔611Dよりも、噴孔611Eは噴孔611Fよりも、噴孔611Gは噴孔611Hよりも方向Rに沿って手前側に位置する噴孔611をそれぞれ示す。
間隔Fは複数の噴孔611のうち隣り合う2つの噴孔同士の噴孔間隔である。間隔Fは具体的には中心軸線P2を回転中心とした位相の間隔となっている。間隔F1は噴孔611H、611A同士の間隔Fを示す。間隔F2は噴孔611B、611C同士の、間隔F3は噴孔611D、611E同士の、間隔F4は噴孔611F、611G同士の間隔Fをそれぞれ示す。
基準間隔Fsは燃焼室Eにスワール流を生成しない場合の噴孔間隔であり、当該噴孔間隔は具体的には複数の噴孔611から噴射される燃料噴霧それぞれをスワール流の流れに沿った方向において均等に配置するように設定される噴孔間隔となっている。このため、基準間隔Fsそれぞれは具体的には互いに等しくなっている。
間隔Fそれぞれのうちいずれか2つの間隔に対応する基準間隔Fs同士(例えば間隔F1に対応する基準間隔Fsと、間隔F2に対応する基準間隔Fs)は互いに異なっていてもよい。基準間隔Fsそれぞれが同じではない場合に、基準間隔Fsそれぞれと間隔Fそれぞれとの対応関係は次のようにして把握することができる。
すなわち、この場合には基準間隔Fsを設定するにあたり、中心軸線P2に沿って見て、位相M1と位相M3とを結ぶ直線および中心軸線P2を含む平面と、位相M2と位相M4とを結ぶ直線および中心軸線P2を含む平面それぞれに対して対称な配置となるように複数の噴孔611を配置する。また、この場合に複数の噴孔611それぞれの中心軸線の位相を位相M1、位相M2、位相M3および位相M4以外の位相に設定する。
基準間隔Fsそれぞれが同じではない場合に、基準間隔Fsそれぞれと間隔Fそれぞれとの対応関係は、かかる複数の噴孔611の配置に応じた基準間隔Fsそれぞれと間隔Fそれぞれとを対比することで把握することができる。
噴孔611H、611Aは複数の噴孔611のうち隣り合う2つの噴孔であって、領域E8と領域E2とに燃料を噴射する2つの噴孔となっている。領域E8と領域E2とは前述の通り、スワール流が旋回しながら方向Rに沿って順に上方に向かって流通する領域と下方に向かって流通する領域とを構成している。これに対し、間隔F1は基準間隔Fsよりも狭く設定されている。間隔F3についても同様である。
噴孔611B、611Cは複数の噴孔611のうち隣り合う2つの噴孔であって、領域E2と領域E4とに燃料を噴射する2つの噴孔となっている。領域E2と領域E4とは前述の通り、スワール流が旋回しながら方向Rに沿って順に下方に向かって流通する領域と上方に向かって流通する領域とを構成している。これに対し、間隔F2は基準間隔Fsよりも広く設定されている。間隔F4についても同様である。間隔Fそれぞれは勾配Gに基づき設定されている。
図12は燃焼室Eの断面積Sの説明図である。図12では図6と同様にピストン7を示す。図12ではさらに中央部31および燃料噴射弁6を併せて示す。断面積Sはピストン7の位置を固定した状態において、中心軸線P4を含む燃焼室Eの断面のうち中心軸線P4から径方向に沿っていずれか一方の側に位置する部分の面積である。底壁面712はスワール流の流れに沿った方向において高さHが変化する形状を有することで、具体的にはスワール流の流れに沿った方向において断面積Sを概ね一定にする形状を有している。換言すれば、底壁面712はスワール流の流れに沿った方向における断面積Sの変化を抑制する形状を有している。
次に内燃機関1の主な作用効果について説明する。内燃機関1では間隔F1および間隔F3を基準間隔Fsよりも狭く設定している。また、内燃機関1では間隔F2および間隔F4を基準間隔Fsよりも広く設定している。このため、内燃機関1は燃料噴射によって加減速されるスワール流が輸送する燃料噴霧の位置を適切な位置に補正できる。すなわち、内燃機関1は燃料噴射時におけるスワール流の角速度を考慮した間隔Fそれぞれを設定することで、燃料噴射時におけるスワール流の角速度を考慮した燃料噴射を行うことができる。結果、燃焼室Eに燃料を適切に噴射できる。
内燃機関1は具体的にはキャビティ71が設けられているピストン7を備えるとともに、キャビティ71が底壁面712を備える構成とすることができる。そしてこの場合に、内燃機関1は領域E4および領域E8が、底壁面712のうちスワール流の流れに沿った方向において変化する勾配の符号が正となる部分に隣接し、領域E2および領域E6が、底壁面712のうちスワール流の流れに沿った方向において変化する勾配の符号が負となる部分に隣接する構成とすることができる。
底壁面712はスワール流の流れに沿った方向において燃焼室Eの断面積Sを変化させる形状を有していてよい。この場合には、断面積Sが方向Rに沿って増大するように増大部D2を設けることができる。またこの場合には、断面積Sが方向Rに沿って減少するように減少部D1を設けることができる。
したがって、内燃機関1は増大部D2に対応する領域E4および領域E8が、断面積Sが方向Rに沿って増大する領域であり、減少部D1に対応する領域E2および領域E6が、断面積Sが方向Rに沿って減少する領域である構成とすることもできる。また、間隔Fそれぞれは具体的には勾配Gおよび断面積Sのうち少なくともいずれかに基づき設定することができる。なお、スワール流の角速度は断面積Sに応じて次のように変化する。すなわち、スワール流の角速度は断面積Sが相対的に小さい位相では断面積Sが相対的に大きい位相よりも速くなるように変化する。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
内燃機関 1
燃料噴射弁 6
噴孔部 61
ピストン 7
キャビティ 71
底壁面 712
燃料噴射弁 6
噴孔部 61
ピストン 7
キャビティ 71
底壁面 712
Claims (3)
- スワール流が生成される燃焼室に燃料を噴射する燃料噴射弁を備え、
前記燃料噴射弁が備える複数の噴孔のうち隣り合う2つの噴孔同士の噴孔間隔であって、前記燃焼室のうちスワール流が旋回しながらスワール流の回転方向に沿って順に上方に向かって流通する領域と下方に向かって流通する領域とに燃料を噴射する2つの噴孔同士の噴孔間隔が基準間隔よりも狭く設定されており、
前記燃料噴射弁が備える複数の噴孔のうち隣り合う2つの噴孔同士の噴孔間隔であって、前記燃焼室のうちスワール流が旋回しながらスワール流の回転方向に沿って順に下方に向かって流通する領域と上方に向かって流通する領域とに燃料を噴射する2つの噴孔同士の噴孔間隔が基準間隔よりも広く設定されている内燃機関。 - 請求項1記載の内燃機関であって、
前記燃焼室に曝されるキャビティが設けられているピストンを備え、
前記キャビティがスワール流の流れに沿った方向において高さが変化する形状を有する底壁面を備えており、
前記領域それぞれのうちスワール流が旋回しながら上方に向かって流通する領域が、前記底壁面のうちスワール流の流れに沿った方向において変化する勾配の符号が正となる部分に隣接しており、
前記領域それぞれのうちスワール流が旋回しながら下方に向かって流通する領域が、前記底壁面のうち前記勾配の符号が負となる部分に隣接している内燃機関。 - 請求項1記載の内燃機関であって、
前記燃焼室に曝されるキャビティが設けられているピストンを備え、
前記キャビティがスワール流の流れに沿った方向において前記燃焼室の断面積を変化させる形状を有する底壁面を備えており、
前記断面積が前記ピストンの位置を固定した状態において、前記キャビティ内におけるスワール流の回転中心軸線を含む前記燃焼室の断面のうち当該回転中心軸線から径方向に沿っていずれか一方の側に位置する部分の面積であり、
前記領域それぞれのうちスワール流が旋回しながら上方に向かって流通する領域が、前記断面積がスワール流の回転方向に沿って増大する領域であり、
前記領域それぞれのうちスワール流が旋回しながら下方に向かって流通する領域が、前記断面積がスワール流の回転方向に沿って減少する領域である内燃機関。
Priority Applications (1)
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JP2013000698A JP2014132167A (ja) | 2013-01-07 | 2013-01-07 | 内燃機関 |
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-
2013
- 2013-01-07 JP JP2013000698A patent/JP2014132167A/ja active Pending
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