JP2019065776A - 内燃機関の燃料噴射ノズル及び内燃機関 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料噴射ノズルを燃料室の中央に配置しても、燃焼室の壁面に沿って流れる吸気の旋回流に対して、斜めの角度で燃料を衝突させて燃料の分裂と吸気との混合を促進でき、煤の排出量を低減しつつ熱効率できる内燃機関の燃料噴射ノズル及び内燃機関を提供する。【解決手段】ノズル本体11、11Aと燃料Fが噴射される噴射孔12a、12Aaが設けられているノズルコーン12、12Aを備えた内燃機関の燃料噴射ノズル10、10Aにおいて、この燃料噴射ノズル10、10Aの軸方向Laから見て、噴射孔12a、12Aaの噴射方向Lbがノズルコーン12、12Xの半径方向Lcに対して斜めになるように、噴射孔12a、12Aaを設けている。【選択図】図1
Description
本発明は、内燃機関の燃料噴射ノズル及び内燃機関に関する。
ディーゼルエンジンなどの直噴式内燃機関では、吸気ポートから吸引した吸気に対して燃料を燃料噴射ノズルからピストン頂部に設けられた凹部形状の燃料室に噴射して、この燃料を吸気と混合させて燃焼させている。
この燃焼に際しては、燃焼室内のスワールと呼ばれる吸気の旋回流に対して、適切な角度で燃料を噴射すると、燃料と吸気との混合性が良くなり、燃焼室内の燃焼が良好になるので熱効率が向上することが知られている。例えば、2つの吸気ポートから噴出された空気流に向けて霧化燃料を噴射することで、旋回流になっている空気の一部がインジェクタに向かって流れるようにした直噴式内燃機関のシリンダヘッドが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、ディーゼルエンジンの燃焼室においては、シリンダの軸方向から見た場合に、燃料噴射ノズルが燃料室の中央に配置される場合があり、この場合に、図7〜図9に示すように、従来技術の燃料噴射ノズル10Xでは、燃料Fは、ノズルコーン12Xの半径方向Lcに噴射されているため、燃焼室20の壁面21に沿って流れる吸気Aの旋回流に対して略直交することになり、燃料Fと吸気Aとの混合距離が短く、燃料Fと吸気Aとの混合性に限界がある。
本発明の目的は、燃料噴射ノズルの噴出孔の形状を工夫することにより、燃料噴射ノズルを燃料室の中央に配置しても、燃焼室の壁面に沿って流れる吸気の旋回流に対して、斜めの角度で燃料を衝突とさせて燃料の分裂と吸気との混合を促進でき、これにより、煤の排出量を低減しつつ、熱効率を向上できる内燃機関の燃料噴射ノズル及び内燃機関を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の内燃機関の燃料噴射ノズルは、ノズル本体と燃料が噴射される噴射孔が設けられているノズルコーンを備えた内燃機関の燃料噴射ノズルにおいて、当該燃料噴射ノズルの軸方向から見て、前記噴射孔の噴射方向がノズルコーンの半径方向に対して斜めになるように、前記噴射孔を設けて構成される。
また、上記の目的を達成するための本発明の内燃機関は、上記の内燃機関の燃料噴射ノズルを備えて構成される。
本発明の内燃機関の燃料噴射ノズル及び内燃機関によれば、燃料噴射ノズルの軸方向から見て、燃料を燃料噴射ノズルのノズルコーンの半径方向に対して傾いた方向に噴射することにより、燃料噴射ノズルを燃料室の中央に配置しても、燃焼室の壁面に沿って流れる吸気の旋回流に対して、斜めの角度で燃料を衝突させることができ、燃料の分裂と吸気との混合を促進できるので、これにより、煤の排出量を低減しつつ、熱効率を向上できる。
以下、本発明に係る実施の形態の内燃機関の燃料噴射ノズル及び内燃機関について図面を参照しながら説明する。なお、ここでいう、燃料噴射ノズルの燃料噴射方向とは、拡散していく円錐台形状(コーン形状)の燃料の中心方向のこと、言い換えれば、この円錐台の軸方向のことを言う。
図1〜図3に示すように、本発明に係る実施の形態の内燃機関の燃料噴射ノズル(以下、燃料噴射ノズルという)10は、ノズル本体11と燃料Fが噴射される噴射孔12aが設けられているノズルコーン12を備えており、燃料噴射ノズル10の軸方向Laから見て、噴射孔12aの噴射方向Lbがノズルコーン12の半径方向(動径方向)Lcに対して斜めになるように、噴射孔12aを設けて構成されている。
言い換えれば、燃料噴射ノズル10の軸方向Laから見て、噴射孔12aの噴射方向Lbと半径方向Lcとが0度よりも大きい角度αを有して構成されている。
そして、この角度αに対応して、吸気Aの旋回方向(ここでは燃焼室20の円周方向としている)と燃料の噴射方向Lbとがなす角度βが0度ではなくなるので、燃料噴射ノズル10、10Aを燃料室20の中央に配置しても、燃焼室20の壁面21に沿って流れる吸気Aの旋回流に対して、斜めの角度βで燃料Fを衝突させることができ、燃料Fの分裂と吸気Aとの混合を促進できるので、これにより、煤の排出量を低減できると共に熱効率を向上させることできる。
更に、図4〜図6に示すように、燃料噴射ノズル10Aの軸方向Laから見て、噴射孔12Aaの噴射方向Lb(i)とノズルコーン12Aの半径方向Lcとがなす角度α(i)が、隣接する噴射孔12Aa(i)同士では異なるように構成すると、より多様な燃料噴射が可能となり、より多様な形状の燃焼室20における燃料Fの燃焼をより精度よく調整することができるようになる。この角度α(i)は、燃焼室20の形状に従って、一つおきに同じ大きさとしてもよく、全部異ならせてもよい。
そして、本発明に係る実施の形態の内燃機関は、上記の燃料噴射ノズル10、10Aを備えて構成されている。この燃料噴射ノズル10、10Aは、図2及び図5に示すように、シリンダ30の軸方向から見て燃焼室20の中心に配置される。
上記の構成の本発明に係る実施の形態の内燃機関の燃料噴射ノズル10、10A及び内燃機関によれば、燃料噴射ノズル10、10Aの軸方向Laから見て、燃料Fを燃料噴射ノズル10、10Aのノズルコーン12、12Aの半径方向Lcに対して傾いた噴射方向Lbに噴射することにより、燃料噴射ノズル10、10Aを燃料室20の中央に配置しても、燃焼室20の壁面21に沿って流れる吸気Aの旋回流に対して、斜めの角度β、β(i)で燃料Fを衝突させることができ、燃料Fの分裂と吸気Aとの混合を促進できるので、これにより、煤の排出量を低減しつつ、熱効率を向上できる。
一方、図7〜図9に示すような、従来例の燃料噴射ノズル10Xでは、燃料噴射ノズル10Xの軸方向Laから見て、燃料Fを燃料噴射ノズル10、10Aのノズルコーン12、12Aの半径方向Lcに噴射しているので、燃焼室20の壁面21に沿って流れる吸気Aの旋回流に対して直交状態で燃料Fを衝突させることになり、燃料Fが吸気Aを突き抜けて燃焼室20の壁面21に衝突し易く、燃料Fの分裂と吸気Aとの混合を十分に促進させることができないという問題がある。この問題を本発明は解決できる。
10、10A、1OX 燃料噴射ノズル
11、11A、11X ノズル本体
12、12A、12X ノズルコーン
12a、12Aa、12Xa 噴射孔
20 燃焼室
21 壁面
30 シリンダ
A 吸気
F 燃料
La 燃料噴射ノズルの軸方向
Lb 噴射方向
Lc ノズルコーンの半径方向
α、α(i) ノズルコーンの半径方向と噴射方向とがなす角度
β、β(i) 空気の旋回方向と噴射方向とがなす角度
11、11A、11X ノズル本体
12、12A、12X ノズルコーン
12a、12Aa、12Xa 噴射孔
20 燃焼室
21 壁面
30 シリンダ
A 吸気
F 燃料
La 燃料噴射ノズルの軸方向
Lb 噴射方向
Lc ノズルコーンの半径方向
α、α(i) ノズルコーンの半径方向と噴射方向とがなす角度
β、β(i) 空気の旋回方向と噴射方向とがなす角度
Claims (3)
- ノズル本体と燃料が噴射される噴射孔が設けられているノズルコーンを備えた内燃機関の燃料噴射ノズルにおいて、
当該燃料噴射ノズルの軸方向から見て、前記噴射孔の噴射方向がノズルコーンの半径方向に対して斜めになるように、前記噴射孔を設けていることを特徴とする内燃機関の燃料噴射ノズル。 - 当該燃料噴射ノズルの軸方向から見て、前記噴射孔の噴射方向とノズルコーンの半径方向とがなす角度が、隣接する前記噴射孔同士では異なることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射ノズル。
- 請求項1又は2に記載の内燃機関の燃料噴射ノズルを備えて構成されていることを特徴とする内燃機関。
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JP2017192727A JP2019065776A (ja) | 2017-10-02 | 2017-10-02 | 内燃機関の燃料噴射ノズル及び内燃機関 |
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JP2017192727A JP2019065776A (ja) | 2017-10-02 | 2017-10-02 | 内燃機関の燃料噴射ノズル及び内燃機関 |
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2017
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