JP2014131886A - サスペンション装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロアアームからの、サスペンションクロスメンバーへの力の入力方向を考慮してロアアーム基端部におけるブッシュの耐久性を向上したサスペンション装置の提供。
【解決手段】車両の骨格部材に支持されるサスペンションクロスメンバー10と、基端部22がサスペンションクロスメンバー10の車幅方向Xの両端部に連結され、基端部22から先端部に向けて下方に傾斜するよう設けられるロアアーム20とを備えるサスペンション装置100であって、ロアアーム20は、基端部22に軸方向が上下方向を向くよう設けられた円筒状のブッシュを備え、サスペンションクロスメンバー10は、ブッシュの上下を挟持してロアアーム20の基端部22を支持する上下一対の座面26を備え、座面26は、ロアアーム20の傾斜方向に沿うように傾斜しているサスペンション装置100。
【選択図】図5

Description

本発明は、サスペンションクロスメンバーにロアアームを取り付けたサスペンション装置に関する。
自動車等の車両では、一対のサイドメンバに、車両幅方向に渡すようにサスペンションクロスメンバーが配置されている。そして、このサスペンションクロスメンバーの左右両端にサスペンション装置のロアアームの基端部が連結されて取り付けられ、ロアアームにタイヤが支持されている(たとえば、〔特許文献1〕、〔特許文献2〕参照)。
ロアアームの基端部には、ブッシュが備えられており、このブッシュを介してロアアームがサスペンションクロスメンバーに連結される。
特開2005−313834号公報 特開2002−370670号公報
ところで、ロアアームの基端部に備えられるブッシュは、内筒とロアアームに取り付けられる外筒、そして内筒と外筒とを連結する弾性部材とで構成され、ブッシュの軸方向が前後方向となるよう設けられることが多い(たとえば、〔特許文献1〕、〔特許文献2〕参照)。この場合、フロントクロスメンバーにブッシュを支持するためのブラケットを設けなければならないため、部品点数が多くなり、重量やコストの面で不利となっていた。
一方で、ブッシュの軸方向を上下方向に設定した場合、ブラケットが不要となるため、コストや重量の面で有利であった。
しかしながら、ブッシュの外筒と内筒との間にねじれが生じた状態、言い換えると内筒の軸方向に対して外筒の軸方向が異なる方向を向いた状態でロアアームが連結されるため、ブッシュの負担が大きくなり、ブッシュの耐久性の点で不利となるおそれがあった。
また、ブッシュの軸方向を上下方向とした場合、ブッシュを挟み込むフロントクロスメンバーの座面が上下に設けられるため、下方側の座面には泥や埃等の異物が堆積しやすく、ロアアームの作動に不具合が生じたり、ブッシュが破損したりするなどの問題があった。
本発明は、ロアアームからの、サスペンションクロスメンバーへの力の入力方向を考慮してロアアーム基端部におけるブッシュの耐久性を向上したサスペンション装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、車両の骨格部材に支持されるサスペンションクロスメンバーと、基端部が前記サスペンションクロスメンバーの車幅方向両端部に連結され、該基端部から先端部に向けて下方に傾斜するよう設けられるロアアームとを備えるサスペンション装置であって、前記ロアアームは、前記基端部に軸方向が上下方向を向くよう設けられた円筒状のブッシュを備え、前記サスペンションクロスメンバーは、前記ブッシュの上下を挟持して前記ロアアームの前記基端部を支持する上下一対の座面を備え、前記座面は、前記ロアアームの傾斜方向に沿うように傾斜していることを特徴とするサスペンション装置にある。
請求項2に記載の発明は、前記座面の水平面に対する傾斜角度は、当該車両に積載荷重が加えられたときに、前記ロアアームの水平面に対する前記傾斜方向と一致し得るように設定されていることを特徴とする請求項1に記載のサスペンション装置にある。
請求項3に記載の発明は、前記上下一対の座面を複数有し、各座面の前記傾斜角度が同一であることを特徴とする請求項1又は2に記載のサスペンション装置にある。
請求項4に記載の発明は、前記ロアアームは、前記上下一対の座面間に挟持された前記ブッシュに上方側からボルトを挿通して締結することで前記サスペンションクロスメンバーに連結されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1つに記載のサスペンション装置にある。
請求項5に記載の発明は、前記ブッシュは、前記ボルトを挿通可能で上下が前記座面で挟持される内筒と、該内筒の外側に配置されて前記ロアアームに結合された外筒と、前記内筒と前記外筒とを弾性的に連結した連結部材とを有し、当該車両に積載荷重が加えられたときに、前記内筒の軸方向と、外筒の軸方向とが同方向とされるよう前記座面が傾斜されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1つに記載のサスペンション装置にある。
請求項1に係る本発明は、車両の骨格部材に支持されるサスペンションクロスメンバーと、基端部が前記サスペンションクロスメンバーの車幅方向両端部に連結され、該基端部から先端部に向けて下方に傾斜するよう設けられるロアアームとを備えるサスペンション装置であって、前記ロアアームは、前記基端部に軸方向が上下方向を向くよう設けられた円筒状のブッシュを備え、前記サスペンションクロスメンバーは、前記ブッシュの上下を挟持して前記ロアアームの前記基端部を支持する上下一対の座面を備え、前記座面は、前記ロアアームの傾斜方向に沿うように傾斜していることを特徴とするサスペンション装置にあるので、ロアアームからの、サスペンションクロスメンバーへの力の入力方向を考慮し、ロアアーム基端部におけるブッシュの耐久性を向上したサスペンション装置を提供することができる。
請求項2に係る本発明は、前記座面の水平面に対する傾斜角度は、当該車両に積載荷重が加えられたときに、前記ロアアームの水平面に対する前記傾斜方向と一致し得るように設定されていることを特徴とする請求項1に記載のサスペンション装置にあるので、ロアアームからの、サスペンションクロスメンバーへの力の入力方向及び積載荷重を考慮し、ロアアーム基端部におけるブッシュの耐久性を向上したサスペンション装置を提供することができる。
請求項3に係る本発明は、前記上下一対の座面を複数有し、各座面の前記傾斜角度が同一であることを特徴とする請求項1又は2に記載のサスペンション装置にあるので、ロアアームからの、サスペンションクロスメンバーへの力の入力方向を考慮し、ロアアーム基端部におけるブッシュの耐久性を向上するとともに、組み立て性を向上したサスペンション装置を提供することができる。
請求項4に係る本発明は、前記ロアアームは、前記上下一対の座面間に挟持された前記ブッシュに上方側からボルトを挿通して締結することで前記サスペンションクロスメンバーに連結されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1つに記載のサスペンション装置にあるので、ロアアームからの、サスペンションクロスメンバーへの力の入力方向を考慮し、ロアアーム基端部におけるブッシュの耐久性を向上するとともに、締結が緩んだときのボルトの脱落防止による安全性の向上を図り、また締結作業を容易化可能なサスペンション装置を提供することができる。
請求項5に係る本発明は、前記ブッシュは、前記ボルトを挿通可能で上下が前記座面で挟持される内筒と、該内筒の外側に配置されて前記ロアアームに結合された外筒と、前記内筒と前記外筒とを弾性的に連結した連結部材とを有し、当該車両に積載荷重が加えられたときに、前記内筒の軸方向と、外筒の軸方向とが同方向とされるよう前記座面が傾斜されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1つに記載のサスペンション装置にあるので、ロアアームからの、サスペンションクロスメンバーへの力の入力方向を考慮するとともに、座面の角度を積載荷重が加えられたときのブッシュの変形にあわせて設定することでロアアーム基端部におけるブッシュの耐久性を向上したサスペンション装置を提供することができる。
本発明を適用したサスペンション装置の一例の斜視図である。 図2(a)は図1に示したロアアーム及びこの周辺の構造を上方から示した拡大斜視図であり、図2(b)は図1に示したロアアーム及びこの周辺の構造を下方から示した拡大斜視図である。 図1に示したロアアーム及びこの周辺の構造を示した拡大平面図である。 図3のA−A断面の概略図である。 図5(a)は図3のB−B断面図であり、図5(b)は図3のC−C断面図である。 図1に示したロアアームが水平方向に対して傾斜してサスペンションクロスメンバーに取り付けられていることを示した背面図である。
図1に、本発明を適用したサスペンション装置の一例の概略を示す。このサスペンション装置は、サスペンションクロスメンバー及びロアアームを備えたサスペンションクロスメンバーのロアアーム取り付け構造(以下、「取り付け構造」)を有している。
本発明を適用したサスペンション装置は、取り付け構造を有するどのような車両にも適用可能であり、かかる車両としては、内燃機関、モータの少なくとも一方を駆動源とする自動車が挙げられる。
同図において、矢印Xはサスペンションクロスメンバーであるフロントクロスメンバー10及び左右一対のロアアーム20を備えた図示しない車両の左右方向すなわち車幅方向に対応しており、矢印Yは車両の前後方向、とくに車両の進行方向である前方に対応しており、矢印Zは車両の上下方向、とくに上方に対応している。X方向、Y方向、Z方向は、これらが図示されている図において同じ方向を示している。
同図において、符号30は、Z方向における下端をフロントクロスメンバー10に溶接されて一体化された、X方向において左右一対の取り付けブラケットを示している。また、符号40は、フロントクロスメンバー10のY方向における後ろ側の左右端部すなわち車幅方向両端部と、取り付けブラケット30のZ方向における上端部とを、車両本体を構成した骨格部材、すなわち、X方向において左右一対の図示しないサイドメンバに取り付け支持させるためのボルトを示している。
図2に、X方向における左側のロアアーム20を拡大して示す。同図(a)は、このロアアーム20を斜め上側から見た状態を示しており、同図(b)は、このロアアーム20を斜め下側から見た状態を示している。
なお、本形態において説明する構成は、フロントクロスメンバー10、ロアアーム20、取り付けブラケット30、サブフレームをはじめとして、全てX方向においてほぼ左右対称の形状であり、X方向において左右対称に取り付けられている。
ロアアーム20は、X方向において、図示しないタイヤからの入力をZ方向における下側から受ける先端部21と、フロントクロスメンバー10に支持された基端部22とを有している。基端部22は、先端部21からフロントクロスメンバー10側に向かう中途部でY方向における前後に2股に分かれており、前側基端部22aと後側基端部22bとからなっている。
図2または図3に示すように、前側基端部22aと後側基端部22bとには、それぞれ軸方向が略上下方向を向くよう設定されたブッシュであるブッシュ装置27が設けられており、ロアアーム20は、ブッシュ装置27を略上下方向を向くように貫通するボルト50とウェルドナット60とによって、フロントクロスメンバー10に締結されて弾性支持されている。よって、ロアアーム20は、基端部22が、Y方向における前方と後方とのそれぞれにおいて、フロントクロスメンバー10の車幅方向両端部に連結されている。Y方向における前側の締結位置を前側締結点、Y方向における後側の締結位置を後側締結点とする。
図3における前側締結点と後側締結点とを通るA−A断面を示した図4、または図1に示されているように、フロントクロスメンバー10は、Z方向における上側に位置するアッパクロスメンバプレート11と、Z方向における下側に位置するロアクロスメンバプレート12とを組み立てて一体化することによって形成されている。
図5(a)は、図3における前側締結点を通るB−B断面を示しており、図5(b)は、図3における後側締結点を通るC−C断面を示している。これらの断面から分かるように、フロントクロスメンバー10は、X方向における各端部で、アッパクロスメンバプレート11の下面とロアクロスメンバプレート12の上面とがZ方向において対向した対向部70を有している。対向部70は、前側締結点と後側締結点とを含むように形成されている。
対向部70は、前側締結点を含む位置において、前側基端部22aを受け入れた状態でボルト50をZ方向の上側から挿通され、ボルト50の下端にウェルドナット60が締め付けられることで、前側基端部22aをブッシュ装置27を介して支持している。対向部70は、後側締結点を含む位置において、後側基端部22bを受け入れた状態でボルト50をZ方向の上側から挿通され、ボルト50の下端にウェルドナット60が締め付けられることで、後側基端部22bをブッシュ装置27を介して支持している。
図4または図5に示すように、前側基端部22aと後側基端部22bとに設けられるブッシュ装置27は、それぞれ、軸方向が略上下方向を向きボルト50が挿通される内筒23と、軸方向が略上下方向を向き内筒23の外側に位置し圧入によってロアアーム20に結合され一体化された外筒24と、内筒23と外筒24との間に位置しこれらを弾性的に連結した連結部材としての弾性部材25とを有し、円筒状となっている。なお、図5においては弾性部材25の図示を省略している。内筒23、外筒24はそれぞれ、軸方向において均一な径の鉄製のパイプである。自然状態において、内筒23の軸方向と外筒24の軸方向とは略同一方で平行であるとともに軸中心が互いに略一致している。
内筒23は、対向部70を形成しているアッパクロスメンバプレート11の下面とロアクロスメンバプレート12の上面との間隔にほぼ一致する長さを有しており、内筒23の上下面が対向部70を形成しているアッパクロスメンバプレート11の下面とロアクロスメンバプレート12の上面に当接して挟持されている。よって、アッパクロスメンバプレート11の下面とロアクロスメンバプレート12の上面は、内筒23に当接して内筒23、内筒23を含む基端部22、具体的には前側基端部22a及び後側基端部22b、さらにはこれらを含むロアアーム20を、Z方向における上下から支持した上下一対の座面26となっている。そのため、この上下一対の座面26はY方向の前後に複数、具体的には2つ備えられており、各一対の座面26は、ブッシュ装置27の上下を挟持してロアアーム20の基端部22、具体的には前側基端部22aと後側基端部22bとを支持している。
座面26とボルト50とは、取り付け構造99を構成している。また、ウェルドナット60、基端部22、対向部70も、取り付け構造99を構成している。取り付け構造99は、対向部70を有する点においてフロントクロスメンバー10を有している。取り付け構造99は、基端部22を有する点においてロアアーム20を有している。そして、サスペンション装置100は、フロントクロスメンバー10とロアアーム20とを有し、取り付け構造99を備えている。
ロアアーム20をフロントクロスメンバー10に取り付けて取り付け構造99、サスペンション装置100を形成するにあたっては、次の組立作業を行う。すなわち、まず、アッパクロスメンバプレート11とロアクロスメンバプレート12とを一体化することで組み立てられたフロントクロスメンバー10の対向部70に、ブッシュ装置27を備えたロアアーム20の基端部22を、図3において矢印Dで示す方向に挿入することで、各ブッシュ装置27を、各一対の座面26間に挟持される状態とする。次いで、前側締結点、後側締結点のそれぞれにおいて、ボルト50を、アッパクロスメンバプレート11の上側から、内筒23内に挿通する。そして、ボルト50の先端がロアクロスメンバプレート12の下側に露出した状態とし、この露出したボルト50の先端にウェルドナット60を締め付けて、基端部22を上下の座面26で挟持して互いに締結した状態とする。
これにより、フロントクロスメンバー10、具体的にはアッパクロスメンバプレート11およびロアクロスメンバプレート12に設けられた座面26が基端部22、具体的には内筒23に上下から当接し内筒23の上下を挟持して基端部22のとくに内筒23を支持した状態となり、ロアアーム20がフロントクロスメンバー10に連結された状態となる。よって、D方向は、フロントクロスメンバー10に対するロアアーム20の艤装方向である。
なお、一般に、従来の構造では、ボルトの挿入方向が下方からとなっており、メンテナンス時に車両の下側にもぐりこんで作業を行う際のボルトの挿入が容易であるという、サービス性における利点があった反面、締結に緩みが生じたときにボルトが落下して外れる可能性があった。また、従来の構造では、ボルトの挿入方向が下方からとなっているため、ナットの締結のための工具の作業隙間の確保など、車両に搭載されている部品に作業間隔を設ける必要があった。
これに対し、取り付け構造99、サスペンション装置100ではボルト50を上方から挿入するため、かりにウェルドナット60が外れても、ボルト50が外れること、及びボルト50の外れに起因するロアアーム20の離脱は極めて起こり難く、安全性が大きく向上している。また、取り付け構造99、サスペンション装置100では、ウェルドナット60の締結作業を、ウェルドナット60を目視しながら行うことが可能であるため、ボルト50のねじ山をこじるなどの問題を起こすことなく容易に作業することが可能であって、作業性が高いとともに、ウェルドナット60の締結作業のための工具の作業隙間の確保が不要となり、車両に搭載されている部品に作業間隔を設ける必要がないという利点が得られる。
図6に示すように、ロアアーム20は、フロントクロスメンバー10に取り付けられた状態において、基端部22から先端部21に向けて、太線の実線で示された水平方向に対して、太線の破線で示すように、角度αで下方に傾斜した態様で延在する状態となる。なお、同図は、車両に、少なくとも運転者が搭乗し、路面反力を受け、運転開始可能な状態となっていることを想定した仮想図であり、車両の積載荷重が0の場合、すなわち、乗員も荷物も載せられていない状態よりも、傾斜方向αが小さくなっている状態を示している。車両に最大積載荷重が加えられたときα=0となる。
ロアアーム20は、タイヤからの入力を、先端部21で受けて、基端部22でフロントクロスメンバー10に入力するように伝達する。よって、タイヤからの入力は、角度αでフロントクロスメンバー10に入力される。
そして、取り付け構造99、サスペンション装置100においては、図5に示すように、前側締結点、後側締結点における複数の座面26のそれぞれが、ロアアーム20の傾斜方向である角度αに沿うように、太線の実線で示された水平方向に対して、太線の破線で示すように、角度βで下方に傾斜している。言い換えると、座面26は角度αに合わせて傾けて設定されている。本形態において、角度β=3°である。すなわち、対向部70における上下の座面26は、ともに角度αに合わせて傾けられて平行とされ、水平面に対して角度βとなるように設定されている。
この角度βは、車両に積載荷重が加えられたときに、角度αと一致し得るように設定されており、図6に沿って上述したように、車両が路面反力を受ける積載荷重が加えられたときに、β=αとなる。また、車両の積載荷重が0のときはβ<αであり、車両に最大積載荷重が加えられたときはβ>α=0となる。角度αの、車両の積載荷重に応じた変化は、車両の積載荷重に応じたブッシュ装置27の弾性変形によって内筒23に対する外筒24の角度が変化することで得られる。
タイヤからの入力は、ロアアーム20の基端部22、より具体的には内筒23を介してフロントクロスメンバー10の上下の座面26に伝達されるが、角度βがこのように設定されていることにより、ロアアーム20からの入力方向と座面26の設置方向とが略平行または平行となっている。そのため、内筒23の軸方向も座面26の傾きに合わせて傾いた状態で取り付られるので、ロアアーム20からの入力方向に対して内筒23の軸方向を直角に配置することができる。つまり内筒23に対して外筒24がねじれていない状態、すなわち内筒23の軸方向と外筒24の軸方向とが同一方向を向いた状態でロアアーム20からの入力を受けることができる。
すなわち、車両に積載荷重が加えられたときに、内筒23の軸方向と外筒24の軸方向とが同方向とされるように座面26が傾斜されて設けられている。例えば、ロアアーム20の傾斜角度と座面26の傾斜角度とが大きくずれていると、内筒23と外筒24とが捻れた状態となるため、常にブッシュ装置27の弾性部材25にねじれによる応力が作用する状態となり、ブッシュ装置27の耐久性に悪影響を与えることとなるが、本実施形態では、弾性部材25に不要な応力をかけずにロアアーム20からの入力を受けることが可能となるので、ブッシュ装置27の耐久性を向上させることができる。
また、座面26は、前側締結点と後側締結点とでともに角度βに設定され、各座面26の傾斜角度βが一致しているため、取り付け構造99、サスペンション装置100を上述のように形成する際の、フロントクロスメンバー10の対向部70へのロアアーム20の基端部22の挿入作業が容易であるとともに、ボルト50の挿入及び締結の作業も容易である。
また、座面26の角度βは水平面に対して傾斜しているため、座面26に泥や雪等の異物が入り込んできても、傾斜により落下しやすくなっているので異物が付着しにくい。しかも、座面26がロアアーム20の傾斜に合わせて傾斜されているので、ロアアーム20と座面26との隙間が比較的広く確保されて異物を排出しやすくなっている。したがって座面26に異物が固着して堆積することを抑制することができる。これにより、異物が座面26に固着、堆積することによる、フロントクロスメンバー10に対するロアアーム20の変位性の低下、この変位性の低下に起因するブッシュ装置27の劣化、フロントクロスメンバー10に対するロアアーム20の変位時の異音が抑制又は防止される。
座面26が水平面に対して角度β傾くように設定されていることに伴い、ボルト50の軸方向は鉛直方向に対して角度β傾き、座面26に直交するように座面26と基端部22のブッシュ装置27とに挿通されて基端部22と座面26とを互いに締結している。内筒23、外筒24の軸方向もボルト50と同様に鉛直方向に対して角度β傾いている。
以上本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
たとえば、座面、ボルトの数は複数でなく1つであってもよいし、複数の場合は3つ以上であっても良い。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
10 サスペンションクロスメンバー
20 ロアアーム
21 先端部
22 基端部
23 内筒
24 外筒
25 弾性部材
26 座面
27 ブッシュ
50 ボルト
100 サスペンション装置
X 車幅方向
α ロアアームの傾斜方向
β 座面の傾斜角度

Claims (5)

  1. 車両の骨格部材に支持されるサスペンションクロスメンバーと、基端部が前記サスペンションクロスメンバーの車幅方向両端部に連結され、該基端部から先端部に向けて下方に傾斜するよう設けられるロアアームとを備えるサスペンション装置であって、
    前記ロアアームは、前記基端部に軸方向が上下方向を向くよう設けられた円筒状のブッシュを備え、
    前記サスペンションクロスメンバーは、前記ブッシュの上下を挟持して前記ロアアームの前記基端部を支持する上下一対の座面を備え、
    前記座面は、前記ロアアームの傾斜方向に沿うように傾斜していることを特徴とするサスペンション装置。
  2. 前記座面の水平面に対する傾斜角度は、当該車両に積載荷重が加えられたときに、前記ロアアームの水平面に対する前記傾斜方向と一致し得るように設定されていることを特徴とする請求項1に記載のサスペンション装置。
  3. 前記上下一対の座面を複数有し、各座面の前記傾斜角度が同一であることを特徴とする請求項1又は2に記載のサスペンション装置。
  4. 前記ロアアームは、前記上下一対の座面間に挟持された前記ブッシュに上方側からボルトを挿通して締結することで前記サスペンションクロスメンバーに連結されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1つに記載のサスペンション装置。
  5. 前記ブッシュは、前記ボルトを挿通可能で上下が前記座面で挟持される内筒と、該内筒の外側に配置されて前記ロアアームに結合された外筒と、前記内筒と前記外筒とを弾性的に連結した弾性部材とを有し、
    当該車両に積載荷重が加えられたときに、前記内筒の軸方向と、外筒の軸方向とが同方向とされるよう前記座面が傾斜されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1つに記載のサスペンション装置。
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