JP2014131839A - クリップ - Google Patents

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Abstract

【課題】被挟持物を押圧する圧接片の突出寸法を可及的に小としうるとともに、被挟持物を均一な挟圧力で、かつ大きな挟圧面積をもって安定よく挟持しうるようにしたクリップを提供する。
【解決手段】不使用時において、圧接片6が被取付部材3の外面にそれとほぼ平行をなして圧接するようにし、圧接片6と被取付部材3との間に被挟持物10を挟入し、この被挟持物10の先端が固定片4の遊端部の位置に達するまでは、圧接片6が外方に弾性変形し、被挟持物10の先端が固定片4の遊端部を越える位置まで挟入されたとき、圧接片6が被挟持物10の外面と平行になるとともに、頂片5が被挟持物10の厚さ分だけ外方に移動し、かつ固定片4が遊端部を支点として外方に傾動しうるようにする。
【選択図】 図9

Description

本発明は、例えば筆記具等の被取付部材に取り付けられるクリップに関する。
筆記具用のクリップは、例えば特許文献1に記載されているように、弾性変形可能な圧接片(クリップ本体)の基端部を、筆記具本体の外周面に、これと平行に離間するようにして取付け、圧接片の遊端部内面に突設した突部(玉部)と筆記具本体の外周面との間に挿入した、衣服のポケットの布地やノート、手帳等の被挟持物を弾性的に挟持しうるようにしたものが一般的である。このようなクリップにおいては、次のような問題がある。
(イ)圧接片が、筆記具本体の外周面に大きく突出して取り付けられているので、外観的体裁が悪いだけでなく、多数の筆記具を箱詰等して保管する際などにおいて、保管効率が悪くなる。
(ロ)衣服のポケット等の被挟持物に対し突部がほぼ点で圧接し、被挟持物の挟圧面積や摩擦抵抗が小さいため、筆記具が被挟持物より脱落することがある。特に、クリップが合成樹脂により形成されていると、経年劣化等により圧接片の弾性保持力が次第に弱くなって、クリップとしての十分な機能を果たさなくなることがある。
(ハ)圧接片の弾性変形量及び突部による挟圧力が限られるので、厚さの大きな被挟持物の挟持には適さない。
特許文献3には、上記(イ)及び(ロ)の問題を解決しうるクリップが、また特許文献2には、上記(ハ)の問題を解決しうるクリップが、それぞれ記載されているが、これらのクリップにおいても、次のような課題がある。
特開2003−246189号公報 実開昭57−68387号公報 特開2007−253329号公報
上記特許文献2に記載されているクリップは、ばね鋼等の板材をヘアピン状に折曲し、一方の固定片を、円筒軸の内部に挿入して固定するとともに、被挟持物を挟圧する他方の圧接片を、円筒軸の外周面に当接させ、この他方の圧接片と円筒軸の外周面との間で被挟持物を弾性的に挟持するようにしたものであるので、圧接片が円筒軸の外周面より外方に大きく突出しないだけでなく、被挟持物の挟圧面積及び摩擦抵抗を大としうるという利点がある。
しかし、一方の固定片の長さ方向のほぼ全部が、円筒軸の内面に密着させて固定されているので、被挟持物を挟持する際、他方の圧接片は、折曲部を拡開方向に弾性変形させながら、この折曲部の頂部付近を支点として斜めに起立するように外向きに弾性変形する。そのため、圧接片による被挟持物の挟圧力は、クリップの折曲部に近いほど大きく、遊端部ほど小さくなり、被挟持物を均一な挟持力で挟持することができないという問題がある。この現象は、被挟持物の厚さが大きいほど起きやすく、特に厚さの大きな被挟持物を挟持したときには、圧接片が筆記具本体の外周面及び固定片に対し、折曲部の頂部付近を支点として斜め上方にV字状に弾性変形することとなり、圧接片の遊端部と被挟持物との間に隙間が形成される恐れがある。
また、上記特許文献3に記載されているクリップは、筆記具本体の外周面に突設した凸状部に、クリップ本体の長手方向の中間部を、軸体をもって揺動可能かつ外方に相対移動可能に取付け、筆記具本体とクリップ本体との間に設けた板バネの付勢力により、筆記具本体とクリップ本体との間に挟入した被挟持物を挟持するようにしたものであり、被挟持物を挟持する際に、クリップ本体が筆記具本体に対し外方に相対移動することにより、厚さの大きな被挟持物でも支障なく挟持しうるようになっている。
しかしながら、筆記具本体の外周面には凸状部が突設され、この凸状部に、クリップ本体を、外方に相対移動可能に取付けてあるので、筆記具本体の外周面からのクリップの突出寸法が、上記特許文献1に記載のクリップに比して、さらに大きくなる問題がある。
また、クリップの部品点数及び組立工数が多いため、筆記具がコスト高となる問題もある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、被挟持物を押圧する圧接片の突出寸法を可及的に小として、被取付部材に取付けうるとともに、被挟持物を均一な挟圧力で、かつ大きな挟圧面積をもって安定よく挟持することにより、被挟持物の挟持力を高めうるようにし、さらには、簡単な構造として、被取付部材に容易に取り付けうるようにし、コスト低減が図れるようにしたクリップを提供することを目的としている。
本発明によると、上記課題は、次の各項のようにして解決される。
(1)被取付部材に取り付けて被挟持物を挟持しうるようにしたクリップであって、前記被取付部材の内面に遊端部が圧接し、かつ遊端部から基端部までの部分が被取付部材の内面から内方に離間するようにして前記被取付部材の内面に取り付けられる弾性変形可能な固定片と、前記固定片の基端部より、前記被取付部材の縁部を覆うように外方に延出する頂片と、前記頂片の遊端部に前記固定片と対向するように連設された弾性変形可能な圧接片とを備え、不使用時において、前記圧接片の長手方向の少なくとも一部が、前記被取付部材の外面にそれとほぼ平行をなして圧接するようにし、前記圧接片と被取付部材との間に前記被挟持物を挟入し、この被挟持物の先端が前記固定片の遊端部の位置に達するまでは、前記圧接片が外方に弾性変形し、被挟持物の先端が前記固定片の遊端部を越える位置まで挟入されたとき、前記圧接片が前記被挟持物の外面とほぼ平行になるとともに、前記頂片が、前記被挟持物の厚さ分だけ外方に移動し、かつ前記固定片が、その遊端部を支点として外方に傾動しうるようにする。
このような構成とすると、不使用時において、圧接片の長手方向の少なくとも一部が、被取付部材の外面にそれと平行をなして圧接し、圧接片の外方への突出寸法が小さくなるので、デザイン的に纏まりがよく、かつ被取付部材をコンパクト化することができる。
また、被挟持物の先端が固定片の遊端部の支点に達するまでは、圧接片のみが頂片を支点として外方に弾性変形するので、被挟持物を軽い力で容易に挿入することができる。被挟持物の先端が固定片の支点の位置を越える位置まで挿入すると、固定片が外方に傾動して圧接片が被挟持物とほぼ平行となり、かつ固定片と圧接片とが拡開方向に弾性変形させられて、圧接片が被挟持物の外面に強く圧接するので、被挟持物の挟持力が大となる。
さらに、被挟持物の外面に圧接片が均一に圧接し、かつ被挟持物の挟圧面積及び摩擦抵抗も大であるので、被挟持物の挟持力を高めて、これを安定よく挟持することができ、被挟持物がみだりに脱落するのが防止される。
(2)上記(1)項において、固定片の長さを圧接片よりも短寸とする。
このような構成とすると、固定片が拡開方向に弾性変形する際の抵抗力が大となり、その弾性反力も大きくなるので、被挟持物の挟持力が高まる。
(3)上記(2)項において、固定片の長さを、圧接片の長さの1/4〜1/2とする。
このような構成とすると、固定片が拡開方向に弾性変形する際に、好ましい抵抗力及び弾性反力が得られ、被挟持物を所要の挟持力で確実に挟持することができる。
(4)上記(1)〜(3)項のいずれかにおいて、固定片の遊端部に、被取付部材の内面に設けた被係合部と係合する係合部を設け、前記被係合部に係合部を係合させることにより、固定片を被取付部材に対し抜止めする。
このような構成とすると、被取付部材に、クリップを、抜止めして容易に取付けることができる。
(5)上記(4)項において、被係合部を凹部または突部とするとともに、係合部を、前記凹部または突部と係合する外向きの係合片とする。
このような構成とすると、固定片を被取付部材の内面に沿って挿入するだけで、固定片の係合片が、被取付部材の内面の凹部または突部と自動的に係合するので、被取付部材へのクリップの取付けがより容易となる。
(6)上記(1)〜(5)項のいずれかにおいて、固定片におけるやや頂片寄りの遊端部の外面と、この部分と対向する被取付部材の内面とのいずれか一方に、被挟持物の挟持時において前記固定片が一定以上外方に傾動したとき、被取付部材と固定片との対向面のいずれか一方に当接することにより、前記固定片の二次的な支点となる突部を設ける。
このような構成とすると、厚さの大きな被挟持物を挟持し、固定片が一定以上外方に傾動すると、二次的な支点である突部が被取付部材の内面と当接し、突部を支点として固定片が外方に傾動するようになるので、固定片の有効長が実質的に短くなる。その結果、固定片が拡開方向に弾性変形するときの抵抗力及び弾性反力が大となるので、厚さの大きな被挟持物でも、大きな挟持力をもって安定よく挟持することができる。
(7)上記(1)〜(6)項のいずれかにおいて、固定片、頂片及び圧接片を、弾性を有する細長い薄板材を折曲することにより、一体的に形成する。
このような構成とすると、クリップをプレス等により簡単に、かつ安価に製造しうるとともに、薄板材で形成されているので、圧接片の外方への突出寸法が極めて小さくなる。
(8)上記(1)〜(7)項のいずれかにおいて、被取付部材を、筒状軸を有する筆記具とし、前記筒状軸に設けた開口部を介して固定片を筒状軸内に挿入し、固定片の遊端部を筒状軸の内面に圧接させて抜止めするとともに、圧接片を筒状軸の外周面に圧接させる。
このような構成とすると、筆記具の筒状軸に開口部を設けるだけで、筒状軸にクリップを簡単に取付けることができ、かつ筒状軸の外周面からの圧接片の突出寸法を小としうるので、筆記具をコンパクト化することができる。
本発明によれば、被挟持物を押圧する圧接片の突出寸法を可及的に小として、被取付部材に取付けうるとともに、被挟持物を均一な挟圧力で、かつ大きな挟圧面積をもって安定よく挟持することにより、被挟持物の挟持力を高めうるようにしたクリップを提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係るクリップを備える筆記具の側面図である。 クリップの拡大斜視図である。 クリップの拡大側面図である。 図3のクリップを右方より見た図である。 クリップ取付部のキャップの拡大縦断側面図である。 クリップ取付部のキャップの平面図である。 被挟持物の挿入初期のキャップの拡大縦断側面図である。 同じく、被挟持物を固定片の係合片の直前まで挿入したときのキャップの拡大縦断側面図である。 同じく、被挟持物を固定片の係合片を若干越える位置まで挿入したときのキャップの拡大縦断側面図である。 同じく、被挟持物を奥端まで挿入したときのキャップの拡大縦断側面図である。 同じく、厚さの大きな被挟持物を挿入したときのキャップの拡大縦断側面図である。 本発明の第2の実施形態に係るクリップを備えるキャップの要部の拡大縦断側面図である。 本発明の第3の実施形態に係るクリップを備えるキャップの要部の拡大縦断側面図である。 本発明の第4の実施形態に係るクリップを備えるキャップの要部の拡大縦断側面図である。 同じく、厚さの大きな被挟持物を挿入したときのキャップの拡大縦断側面図である。
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るクリップ1を、被取付部材であるボールペン等の筆記具2の円筒状軸、すなわちキャップ3に取付けた例を示す側面図である。なお、以下においては、キャップ3の内周面側を内方、外周面側を外方として説明する。
図2〜図6に示すように、クリップ1は、例えば弾性を有するステンレス鋼よりなる細長い薄板材を折曲して一体的に形成したもので、板厚方向に弾性変形可能な上下方向の固定片4と、その基端である上端に外方に向かってやや斜め上向きに傾斜させて連設された、上面がフラットな短寸の頂片5と、頂片5の遊端に、固定片4と対向するように下向き垂直に連設された、板厚方向に弾性変形可能な圧接片6とを備えている。頂片5を斜め上向きに傾斜させてあるのは、キャップ3の上面も斜め上向きに傾斜しているためであり、このように、頂片5を斜め上向きに傾斜させると、その上面とキャップ3の上面とを同一面に整合させることができる。なお、頂片5は、水平または円弧状等に湾曲したものであってもよく、また、クリップ1全体を硬質合成樹脂等により一体成形することもできる。
圧接片6の遊端部には、被挟持物の挿入を容易とするための外向き円弧状の折曲部6aが形成されている。圧接片6の上下寸法は、この例ではキャップ3の長さとほぼ同等、例えば50mm程度とされ、また固定片4の上下寸法は、圧接片6のそれよりも短かく、この例では圧接片6の長さの概ね1/3とされている。なお、固定片4の長さを長くすると、固定片4が係合片7を支点として弾性変形し易くなり、圧接片6による挟持力が小さくなるので、所要の挟持力を得るためには、固定片4の長さを、圧接片6の長さの約1/4〜1/2の範囲とするのが好ましい。
図2及び図4に示すように、頂片5と圧接片6の幅寸法は等しく、固定片4における遊端から頂片5のやや下部までの幅寸法は、頂片5及び圧接片6の幅寸法よりも若干小としてある。しかし、固定片4、頂片5及び圧接片6よりなるクリップ1全体の幅寸法を等しくしてもよい。
固定片4は、側面視において中央部が外方に膨出するように、なだらかに湾曲され、かつ圧接片6との間の間隔が、基端部から遊端部に向かって漸次小となるように外方に若干折曲されている。固定片4の遊端部には、詳細は後述するが、キャップ3に対し固定片4を抜止めするとともに、固定片4の支点でもある、側面視上向きコ字状の係合片7が外向きに連設されている。この係合片7の外面と圧接片6との対向面間には、キャップ3の周壁の肉厚とほぼ等しい隙間Sが形成されている。なお、この隙間Sは、キャップ3の周壁の肉厚より小としてもよい。
次に、上記構成のクリップ1をキャップ3に取付ける際の要領について説明する。
図5及び図6に示すように、キャップ3のやや斜め上向きに傾斜する上面板3aの外周部には、上方に開口するとともに、キャップ3の内部に連通する平面視方形状の開口部8が形成されている。また、開口部8側において、キャップ3の周壁上部の内面には、上面が斜め下方に傾斜する三角形断面の突部9が、キャップ3の軸芯方向に向かって突設されている。なお、キャップ3の上面から突部9の下端までの寸法と、クリップ1の頂片5の上面から固定片4の係合片7の上端までの寸法とは、ほぼ等しくしてある。
使用に際しては、図5に示すように、キャップ3における周壁の上端の縁部を頂片5により覆うとともに、固定片4の係合片7と圧接片6とにより周壁を挟持するようにして、固定片4を開口部8よりキャップ3の内部に挿入する。すると、係合片7の下端が、突部9の上面の傾斜面に接触することにより、固定片4は内方に若干弾性変形させられ、係合片7が突部9を乗り越えると、突部7の下端に係合片7の上端が自動的に弾性係合する。これにより、固定片4の遊端部が、キャップ3の内面に抜止めされて固定され、不使用時において、圧接片6における遊端部の折曲部6aを除いた部分が、キャップ3の外周面にそれと平行をなして圧接するようになる。
なお、クリップ1の取付け後において、キャップ3の周壁の上端と頂片5の下面との間には、固定片4が係合片7を支点として外方に傾動しうるとともに、クリップ1が上下方向にがたつかない程度の僅かな隙間を設けてある。
次に、図7〜図12を参照して、クリップ1の作用と被挟持物の挟持の態様について説明する。なお、本実施形態では、被取付部材を筆記具2のキャップ3としてあるので、クリップ1の被挟持物10としては、例えば衣服のポケットなどの布地、ノート、手帳またはその背表紙等が挙げられる。
図7及び図8に示すように、被挟持物10を、圧接片6の遊端部に形成された折曲部6aと、キャップ3の外周面との間の隙間より挿入すると、被挟持物10の先端が固定片4の支点である係合片7に達する前までは、圧接片6のみが頂片5の外端を支点として徐々に外方に弾性変形する。
被挟持物10をさらに奥まで挿入し、その先端が固定片4の支点である係合片7の位置を越えると、図9の矢印で示すように、固定片4が係合片7を支点として外方に傾動することにより、頂片5が被挟持物10の厚さ分だけ外方に移動する。これにより、圧接片6は、内方に向かって傾動し、キャップ3及び被挟持物10と平行をなして、その外面に均一に当接する。
また、この際、固定片4と圧接片6とが、被挟持物10の厚さ分だけ拡開方向に弾性変形させられるので、それらの弾性反力により、圧接片6が被挟持物10の外面に圧接し、被挟持物10は、圧接片6とキャップ3の外周面とにより強く挟持される。
この際の挟持力は、圧接片6に対し、固定片4の長さが長くなるほど小さくなる。これは、固定片4の長さが長くなるほど、その遊端部の支点が頂片5より離間し、被挟持物10を挿入した際に、てこの原理により拡開方向に弾性し易くなるためである。従って、固定片4の長さをあまり長くするのは好ましくなく、前述したように、所要の挟持力を得るために、その長さを、圧接片6の長さの約1/4〜1/2の範囲とするのがよい。
図10に示すように、被挟持物10の先端が係合片7の位置を越えた後は、被挟持物10をさらに奥まで挿入しても、固定片4は殆ど傾動ぜず、圧接片6による被挟持物10の挟圧面積のみが大となる。
図11は、厚さの大きな被挟持物10を挟持した例を示しているが、この際には、被挟持物10の厚さを大とした分だけ、固定片4の傾動量が大きくなるので、上記と同様、圧接片6は被挟持物10の外面と平行となって、それに圧接する。また、被挟持物10の厚さを大とした分だけ、固定片4と圧接片6とが拡開方向に大きく弾性変形させられ、それらの弾性反力が増大するので、被挟持物10の挟持力も大となる。
以上説明したように、上記第1の実施形態のクリップ1においては、不使用時において、圧接片6はキャップ3の外周面に圧接しており、外方への突出寸法が極めて小さいので、デザイン的に纏まりがよく、かつ筆記具2がコンパクト化する。
また、被挟持物10の先端が固定片4の遊端部の支点である係合片7の位置に達するまでは、圧接片6のみが頂片5を支点として外方に弾性変形するので、被挟持物10を軽い力で容易に挿入することができる。被挟持物10の先端が固定片4の支点を越える位置まで挿入すると、固定片4が外方に傾動して圧接片6が被挟持物10と平行となり、かつ固定片4と圧接片6とが拡開方向に弾性変形させられて、圧接片6が被挟持物10の外面に強く圧接するので、被挟持物10の挟持力が大となる。
さらに、被挟持物10の外面に圧接片6が均一に圧接し、かつ被挟持物10の挟圧面積及び摩擦抵抗も大であるので、被挟持物10の挟持力を高めてこれを安定よく挟持することができ、従って、被挟持物10またはキャップ3が脱落するのが防止される。
クリップ1は単体構造であり、かつ固定片4をキャップ3の開口部8より内部に挿入して、その遊端部の係合片7をキャップ3の内面の突部9に弾性係合させるだけで容易に取り付けうるので、部品点数及び組付工数が削減され、コスト低減が図れる。
図12は、第2の実施形態に係るクリップ1を備えるキャップ3の要部を示すもので、この例では、キャップ3の内面に、被係合部としての凹部11を設けるとともに、固定片4の遊端に、係合部としての外向きの係合片12を突設し、この係合片12を凹部11に弾性係合させ、かつ係合片12を支点として固定片4が傾動するようにしてある。この実施形態においても、上記と同様の作用効果を奏することができる。
図13は、第3の実施形態に係るクリップ1を備えるキャップ3の要部を示すもので、この例では、頂片5及び固定片4と圧接片6の基端部の肉厚を大としたものである。このようにすると、被挟持物10の挿入時に、固定片4と圧接片6とが拡開方向に弾性変形する際の抵抗力が増大し、それらの弾性反力も大となるので、被挟持物10の挟持力が高まる。なお、この実施形態のクリップ1は、硬質合成樹脂等により成形することができる。
図14は、第4の実施形態に係るクリップ1を備えるキャップ3の要部を示すもので、この例では、固定片4における係合片7よりもやや頂片5寄りの遊端部の外面に、係合片7よりも突出寸法の若干小さい突部13を突設し、この突部13を、固定片4の二次的な支点としたものである。
このような二次的な支点となる突部13を固定片4に設けると、厚さの小さな被挟持物10を挟持する際には、固定片4は係合片7を支点として傾動するが、図15に示すように、厚さの大きな被挟持物10を挟持して、固定片4が一定以上外方に傾動すると、二次的な支点である突部13がキャップ3の内面と当接し、突部13を支点として、固定片4が外方に傾動するようになる。このようになると、固定片4の有効長が実質的に短くなるので、拡開方向に弾性変形するときの抵抗力及び弾性反力が大となる。その結果、厚さの大きな被挟持物10でも、大きな挟持力をもって安定よく挟持することができる。この実施形態のクリップ1においても、硬質合成樹脂等により成形することができる。また、上記第1の実施形態のような薄板材よりなる固定片4に、突部13を溶接や接着等により固着してもよい。なお、この実施形態においては、突部13を、上記とは反対に、キャップ3側の内面に設けてもよい。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態においては、クリップ1を薄板状としたが、ロッド状のものとしてもよい。
また、上記実施形態においては、キャップ3の上面に開口部8を設けて、この開口部8より固定片4を挿入するようにしているが、キャップ3の周壁部に開口部を設けて、この開口部より固定片4を挿入するようにしてもよい。
さらに、上記実施形態においては、圧接片6の遊端部に折曲部6aを設けているが、このような折曲部6aを省略して、ストレート状の圧接片6としたり、圧接片6の遊端部における被取付部材との対向面に、突出寸法の小さな玉部を設けたりしてもよい。
上記実施形態では、折曲部6aを除いた圧接片6全体が、不使用時においてキャップ3の外面にそれと平行をなして圧接するようにしているが、例えば圧接片6における長手方向の上端部や中間部等を、キャップ3の外面と離間するように若干外向きに折曲し、その折曲部を除いた圧接片6全体が、不使用時においてキャップ3の外面にそれと平行をなして圧接するようにしてもよい。
上記実施形態では、本発明のクリップ1を、筆記具2のキャップ3に取付けた例を説明したが、例えばノック式のボールペンやシャープペンシル等、キャップのない筆記具の筒状の軸体に取り付けたり、筆記具以外の被取付部材、例えばクリップボード、ブックマーク、ペンライト、指示棒等に取り付けたり、歩数計や各種アクセサリー等のクリップとしても使用可能である。また、クリップ1が取り付け可能なキャップ3は、上記のような円筒状軸の他、楕円や多角形等の非円形をなす筒状軸であってもよい。
1 クリップ
2 筆記具(被取付部材)
3 キャップ(筒状軸)
3a上面板
4 固定片
5 頂片
6 圧接片
6a折曲部
7 係合片(支点)
8 開口部
9 突部
10 被挟持物
11 凹部
12 係合片
13 突部(二次的な支点)
S 隙間

Claims (8)

  1. 被取付部材に取り付けて被挟持物を挟持しうるようにしたクリップであって、
    前記被取付部材の内面に遊端部が圧接し、かつ遊端部から基端部までの部分が被取付部材の内面から内方に離間するようにして前記被取付部材の内面に取り付けられる弾性変形可能な固定片と、
    前記固定片の基端部より、前記被取付部材の縁部を覆うように外方に延出する頂片と、
    前記頂片の遊端部に前記固定片と対向するように連設された弾性変形可能な圧接片とを備え、
    不使用時において、前記圧接片の長手方向の少なくとも一部が、前記被取付部材の外面にそれとほぼ平行をなして圧接するようにし、前記圧接片と被取付部材との間に前記被挟持物を挟入し、この被挟持物の先端が前記固定片の遊端部の位置に達するまでは、前記圧接片が外方に弾性変形し、被挟持物の先端が前記固定片の遊端部を越える位置まで挟入されたとき、前記圧接片が前記被挟持物の外面とほぼ平行になるとともに、前記頂片が、前記被挟持物の厚さ分だけ外方に移動し、かつ前記固定片が、その遊端部を支点として外方に傾動しうるようにしたことを特徴とするクリップ。
  2. 固定片の長さを圧接片よりも短寸としてなる請求項1に記載のクリップ。
  3. 固定片の長さを、圧接片の長さの1/4〜1/2としてなる請求項2に記載のクリップ。
  4. 固定片の遊端部に、被取付部材の内面に設けた被係合部と係合する係合部を設け、前記被係合部に係合部を係合させることにより、固定片を被取付部材に対し抜止めしてなる請求項1〜3のいずれかに記載のクリップ。
  5. 被係合部を凹部または突部とするとともに、係合部を、前記凹部または突部と係合する外向きの係合片とした請求項4に記載のクリップ。
  6. 固定片におけるやや頂片寄りの遊端部の外面と、この部分と対向する被取付部材の内面とのいずれか一方に、被挟持物の挟持時において前記固定片が一定以上外方に傾動したとき、被取付部材と固定片との対向面のいずれか一方に当接することにより、前記固定片の二次的な支点となる突部を設けた請求項1〜5のいずれかに記載のクリップ。
  7. 固定片、頂片及び圧接片を、弾性を有する細長い薄板材を折曲することにより、一体的に形成してなる請求項1〜6のいずれかに記載のクリップ。
  8. 被取付部材を、筒状軸を有する筆記具とし、前記筒状軸に設けた開口部を介して固定片を筒状軸内に挿入し、固定片の遊端部を筒状軸の内面に圧接させて抜止めするとともに、圧接片を筒状軸の外周面に圧接させてなる請求項1〜7のいずれかに記載のクリップ。
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