JP2014126163A - ショックアブソーバ、フロントフォーク及び鞍乗型車両 - Google Patents

ショックアブソーバ、フロントフォーク及び鞍乗型車両 Download PDF

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Abstract

【課題】減衰力発生の応答性を確保しつつ、作動性を向上させることが可能なショックアブソーバを提供すること。
【解決手段】第一シリンダ部21の一端部を通じて、第二シリンダ部22の内部まで延出され、第二ピストン部42と接続された第二ロッド部32とを備え、第二ロッド部32は、第一ロッド部31の剛性よりも小さな剛性を有し、第一ピストン部41が第一シリンダ部21の一端部側に移動する時に、第一ロッド部31が第一シリンダ部21の内部に進入することにより、第一シリンダ部21の内部空間の体積が減少する一方、第一ピストン部41とともに第二ピストン部42が移動することにより、第一シリンダ部21と連通する第二シリンダ部22の室の体積が増加するように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ショックアブソーバ、フロントフォーク及び鞍乗型車両に関する。
特許文献1は、両ロッドシリンダにより構成されたショックアブソーバを開示している。特許文献1のショックアブソーバは、シリンダと、ピストンと、一対のピストンロッドとを備えている。ピストンは、シリンダ内に設けられ、シリンダ内を2つの油室に区画している。ピストンには、2つの油室間の作動流体減衰力バルブが設置されている。また、ピストンロッドは、ピストンの両面の各々に設けられている。第一のピストンロッドは、ピストンからシリンダの軸線方向に沿って延び、シリンダの一端部の開口を通じて、シリンダ外に突出している。第二のピストンロッドは、第一のピストンロッドと反対方向に延び、第一のピストンロッドと同様に、シリンダの他端部の開口を通じて、シリンダ外に突出している。各ピストンロッドとシリンダの開口との間には、シール部材及び軸受部材が設けられている。各ピストンロッドがシリンダの開口縁(シール部材及び軸受部材)と摺動する。これにより、各ピストンロッドは、シリンダ内のシール性を保ちつつ、シリンダの軸線方向に沿って移動可能である。
特許文献1のショックアブソーバでは、第一のピストンロッドがシリンダ内に進入するにつれて、第二のピストンロッドがシリンダ外に退出するので、ピストンロッドの進退に伴う体積補償が不要となる。従って、特許文献1のショックアブソーバは、片ロッドシリンダにより構成されたショックアブソーバと異なり、リザーバを必要としない。また、特許文献1のショックアブソーバでは、シリンダ内の作動油量の変化が小さくなる。従って、ピストンの移動速度が高い時にシリンダからの流出油量がシリンダへの流入油量よりも大きくなることに起因した減衰力の応答性不良が抑制される。その結果、安定した減衰力の発生が期待される。
特開2004−293660号公報
ところで、特許文献1のショックアブソーバでは、シリンダのヘッド側から突出するピストンロッドが、車体側の部分又は車輪側の部分のいずれか一方の部分に連結される一方、シリンダのキャップ側の部分が他方の部分に連結される。従って、シリンダのヘッド側から突出するピストンロッドは、車体と車輪との間の支持部材としての役割を担う。そのため、シリンダのヘッド側から突出するピストンロッドは、高い強度を必要とする。
また、特許文献1のショックアブソーバは、第一のピストンロッドがシリンダ内に進入することによって減少するシリンダ内の体積を、第二のピストンロッドがシリンダ外に退出することによって補う。従って、第二のピストンロッドは、シリンダから退出することにより、第一のピストンロッドがシリンダ内に進入する際に減少するシリンダ内の体積を補うことができるように構成されていなければならない。そのため、第二のピストンロッドは、例えば、第一のピストンロッドの外径と略同程度の外径を有する。
これらの理由により、特許文献1に示すようなショックアブソーバでは、通常、両方のピストンロッドの剛性が高い。
ところが、ショックアブソーバを曲げようとする力がショックアブソーバに加わる状況下(例えば、フロントフォークとして使用される状況下)では、ピストンロッドの剛性が比較的高いため、ショックアブソーバの伸長時又は圧縮時に生じる摩擦力が必然的に大きくなってしまう。
このような場合、伸長行程と圧縮行程とが切り替わる際に、ピストン及びピストンロッドに働く摩擦力により、運転者が引っ掛かり感を感じる場合がある。このような引っ掛かり感を運転者に与えないためには、ピストンの変位過程における荷重変化が小さいことが好ましい。即ち、ショックアブソーバの作動性(荷重変化の滑らかさ)が向上することが好ましい。
しかしながら、特許文献1のショックアブソーバでは、両ロッドシリンダが採用されているので、上述したように、ピストンロッドの剛性を高くせざるを得ない。そのため、応答性に優れる両ロッドシリンダの利点を維持しつつ、ショックアブソーバの作動性を向上させることは非常に困難であった。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、減衰力発生の応答性を確保しつつ、作動性を向上させることが可能なショックアブソーバ、フロントフォーク及び鞍乗型車両を提供することである。
本発明は、上述した課題を解決するために、以下の構成を採用する。
(1) ショックアブソーバであって、
前記ショックアブソーバは、
第一シリンダ部と、
前記第一シリンダ部の一端部に設けられ、前記第一シリンダ部の前記一端部から前記第一シリンダ部の軸線方向に沿って延びており、前記第一シリンダ部と連通する第二シリンダ部と、
前記第一シリンダ部の内部空間に設けられ、前記第一シリンダ部の軸線方向に沿って移動可能であり、前記第一シリンダ部の内部空間を2つの室に区画する第一ピストン部と、
前記第二シリンダ部の内部空間に設けられ、前記第二シリンダ部の軸線方向に沿って移動可能であり、前記第二シリンダ部の内部空間を2つの室に区画する第二ピストン部と、
前記第一ピストン部に設けられ、前記第一ピストン部から前記第一シリンダ部の軸線方向に沿って、前記第一シリンダ部の他端部を通じて、前記第一シリンダ部の外部まで延出された第一ロッド部と、
前記第一ピストン部と前記第二ピストン部との間に設けられ、前記第一ピストン部から前記第一シリンダ部の軸線方向に沿って、前記第一シリンダ部の前記一端部を通じて、前記第二シリンダ部の内部まで延出され、前記第二ピストン部と接続された第二ロッド部と
を備え、
前記第二ロッド部は、前記第一ロッド部の剛性よりも小さな剛性を有し、
前記ショックアブソーバは、前記第一ピストン部が前記第一シリンダ部の前記一端部側に移動する時に、前記第一ロッド部が前記第一シリンダ部の内部に進入することにより、前記第一シリンダ部の内部空間の体積が減少する一方、前記第一ピストン部とともに前記第二ピストン部が移動することにより、前記第一シリンダ部と連通する前記第二シリンダ部の室の体積が増加するように構成されている。
(1)の構成によれば、第一ピストン部が第一シリンダ部の一端部側に移動する時に、第一ロッド部が第一シリンダ部の内部に進入することにより、第一シリンダ部の内部空間の体積が減少する一方、第一ピストン部とともに第二ピストン部が移動することにより、第一シリンダ部と連通する第二シリンダ部の室の体積が増加する。即ち、(1)のショックアブソーバは、第一ロッド部が第一シリンダ部の内部に進入することによって減少する第一シリンダ部の内部の体積を、第一シリンダ部と連通する第二ピストン部の室の体積を増加させることによって補う。これにより、シリンダ体の内外間での作動流体の流出入量が減少する。従って、減衰力発生の応答性が確保される。
特許文献1のショックアブソーバは、上述したように、第一のピストンロッドがシリンダ内に進入することによって減少するシリンダ内の体積を、第二のピストンロッドがシリンダ外に退出することにより補うため、第二のピストンロッドの剛性が高くなっていた。しかし、(1)の構成では、体積補償を、第一シリンダ部と連通する第二ピストン部の室の体積を増加させることによって行うので、第二ロッド部の体積を大きく確保する必要が無い。そこで、(1)のショックアブソーバでは、第二ロッド部は、第一ロッド部の剛性よりも小さな剛性を有する。
そのため、ショックアブソーバを曲げようとする力がショックアブソーバに加わる状況下においても、ショックアブソーバの伸長時又は圧縮時に生じる摩擦力が大きくなることが抑制される。その結果、ショックアブソーバの作動性を向上させることが可能になる。
従って、(1)のショックアブソーバによれば、減衰力発生の応答性を確保しつつ、作動性を向上させることができる。
(2) (1)のショックアブソーバであって、
前記第二ピストン部は、前記第二シリンダ部の内面上を摺動し、
前記第二ロッド部は、前記第二シリンダ部の内面上を摺動しない。
従来、両ロッドシリンダにより構成されたショックアブソーバ(例えば、特許文献1に示すショックアブソーバ)では、上述したように、第二のピストンロッドの外周面と、シリンダの端部の開口縁(例えば、開口に設けられたシール部材及び軸受部材)とが摺動する。第二のピストンロッドの移動に伴って、第二のピストンロッドの外周面のうち、シリンダの端部の開口縁と摺動する部分が変化する。そのため、第二のピストンロッドの外周面のうち、比較的多くの部分が、シリンダの端部の開口縁を摺動し得るように構成されている必要があった。従って、第二のピストンロッドの外径は軸線方向において一定に保たれる必要があった。また、第二のピストンロッドの外表面がシリンダの端部の開口縁との摺動に耐えられるように、第二のピストンロッドの外表面の硬度が比較的高くされる必要があった。
これに対し、(2)の構成によれば、第二シリンダ部の内周面と摺動する部分は、第二ピストン部であり、第二ロッド部ではない。言い換えると、従来のショックアブソーバでは、第二のピストンロッドの移動に伴って第二のピストンロッドのシリンダとの摺動部分が変化するが、(2)の構成では、第二シリンダ部との摺動部分は、常に第二ピストン部の外周面であり、第二ロッド部の移動に伴って変化しない。従って、(2)の構成では、第二ロッド部の外径が軸線方向において必ずしも一定に保たれる必要がない。また、第二ロッド部の外表面の硬度が高く確保される必要もない。そのため、第二ロッド部は、柔らかいものであってもよく、例えば、樹脂製の棒状体であってもよい。
(2)の構成では、ショックアブソーバが曲げられた際の摺動部分の接触荷重を低くでき、摩擦力を低減できる。また、第二ロッド部の剛性を容易に低くできる。さらに、第二ロッド部が第二シリンダ部の内面上を摺動しないので、第二ピストン部の第一シリンダ部側において、第二ロッド部の外周面の全体と第二シリンダ部の内周面の全体との間の空間が、第一シリンダ部と連通する第二シリンダ部の室内の空間として確保される。従って、第一ロッド部の進退に伴う体積補償を効率よく行うことができる。その結果、減衰力発生の応答性と作動性とを、より高いレベルで満足させることができる。
(3) (1)又は(2)のショックアブソーバであって、
前記第二ロッド部は、前記第二ピストン部の外径よりも小さな外径を有する。
(3)の構成によれば、第二ピストン部の第一シリンダ部側において、第二ロッド部の外周面と第二シリンダ部の内周面との間の空間が、第一シリンダ部と連通する第二シリンダ部の室内の空間として確保される。従って、第一ロッド部の進退に伴う体積補償を効率よく行うことができる。その結果、減衰力発生の応答性を更に向上させることができる。
(4) (1)〜(3)のいずれか1のショックアブソーバであって、
前記第二ロッド部は、前記第一ロッド部の外径よりも小さな外径を有する。
(4)の構成によれば、第二ロッド部の剛性を、容易に第一ロッド部の剛性よりも小さくできる。また、第二ロッド部と第二シリンダ部との間の空間は、第一シリンダ部と連通する第二シリンダ部の室(即ち第一ロッド部の進退に伴う体積補償のための室)として用いられる。(4)のショックアブソーバによれば、第二ロッド部の外径が、第一ロッド部の外径よりも小さいので、第一ロッド部の進退に伴う体積補償のための室の体積を大きく確保し易い。
(5) (1)〜(4)のいずれか1のショックアブソーバであって、
前記第一シリンダ部と連通する前記第二シリンダ部の室は、前記第一シリンダ部の内部空間と前記第二シリンダ部の内部空間との境界面と、前記第二ピストン部における前記第二ロッド側の表面と、前記第二ロッド部の外周面と、前記第二シリンダ部の内周面とにより形成されている。
(5)の構成によれば、第一シリンダ部と連通する第二シリンダ部の室の容積が確保されるので、第一ロッド部の進退に伴う体積補償を効率よく行うことができる。その結果、減衰力発生の応答性を更に向上させることができる。
(6) フロントフォークであって、
前記フロントフォークは、(1)〜(5)のいずれか1のショックアブソーバを備える。
(6)の構成によれば、減衰力発生の応答性を確保しつつ、作動性を向上させることができる。
(7) 鞍乗型車両であって、
前記鞍乗型車両は、(6)のフロントフォークを備える。
(7)の構成によれば、減衰力発生の応答性を確保しつつ、作動性を向上させることができる。その結果、乗り心地と走行性能とを向上させることができる。
本発明のショックアブソーバによれば、減衰力発生の応答性を確保しつつ、作動性を向上させることができる。
この発明の上述の目的およびその他の目的、特徴、局面および利点は、添付図面に関連して行われる以下のこの発明の実施形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
第一実施形態に係るショックアブソーバを模式的に示す断面図である。 (a)は、図1に示すショックアブソーバの伸長時の状態を模式的に示す断面図であり、(b)は、図1に示すショックアブソーバの圧縮時の状態を模式的に示す断面図である。 第二実施形態に係るショックアブソーバの断面図である。 (a)は、図3に示すショックアブソーバの伸長時の状態を模式的に示す断面図であり、(b)は、図3に示すショックアブソーバの圧縮時の状態を模式的に示す断面図である。 ショックアブソーバの変位と荷重との関係を示す図である。 図3に示すショックアブソーバを備えた自動二輪車を模式的に示す側面図である。 図6に示す自動二輪車を模式的に示す部分拡大側面図である。
本発明者は、上述した課題に鑑みて鋭意検討を行い、以下の知見を得た。
従来の両ロッドシリンダにより構成されたショックアブソーバでは、第一のピストンロッドがシリンダ内に進入するにつれて第二のピストンロッドがシリンダ外に退出する。これにより、ピストンロッドの進退に伴う体積補償が不要となり、減衰力発生の応答性が確保されていた。言い換えると、シリンダ内に位置する第二のピストンロッドの体積自体が、ピストンロッドの進退に伴う体積補償に用いられていた。そのため、従来、両ロッドシリンダにより構成されたショックアブソーバでは、第二のピストンロッドの体積を充分に確保することが、当然のこととして考えられていた。その結果、ピストンロッドの剛性が高くなってしまい、作動性が低下してしまっていた。
本発明者は、このような従来の考え方から発想を転換し、第一シリンダ部と連通する第二シリンダ部を設け、第一シリンダ部内への第一ロッド部の進入に伴って、第一シリンダ部の内部空間と連通する第二シリンダ部の室の体積を増加させることに想到した。第二シリンダ部の室の体積変化により体積補償を行うので、応答性を確保しつつ、ピストンロッド自体の体積による体積補償が不要になる。従って、第二ロッド部の剛性を、第一ロッド部の剛性よりも小さくできる。これにより、作動性を向上させることができ、作動性と応答性とを両立できる。
本発明は、上述した知見に基づいて完成した発明である。
以下、図面を参照して実施形態について説明する。
<第一実施形態>
図1は、第一実施形態に係るショックアブソーバを模式的に示す断面図である。
なお、以下においては、シリンダ体20から第一ロッド部31が突出する側(図中下側)を、ヘッド側という。また、ヘッド側の反対側(図中上側)を、キャップ側という。
また、以下の説明では、シリンダ体20の軸線方向を参照して説明する。シリンダ体20の軸線方向は、第一チューブ11の軸線方向、第二チューブ12の軸線方向、並びに第一ロッド部31及び第二ロッド部32の軸線方向と平行である。
第一実施形態に係るショックアブソーバ10は、第一チューブ11(アウターチューブ)と、第二チューブ12(インナーチューブ)と、シリンダ体20とを備える。ショックアブソーバ10において、第一チューブ11は、車体側チューブである。第二チューブ12は、車輪側チューブである。第一チューブ11は、第二チューブ12よりも上側に位置する。
第一チューブ11は、筒状体である。第一チューブ11のヘッド側に位置する第一端部11aは、開端部である。第一端部11aには、開口が設けられている。開口の内径は、第一チューブ11の内径と同じである。第一チューブ11のキャップ側に位置する第二端部11bは、閉端部である。
第二チューブ12は、筒状体である。第二チューブ12のヘッド側に位置する第一端部12aは、閉端部である。第二チューブ12のキャップ側に位置する第二端部12bには、シリンダ体20の軸線方向に第二端部12bを貫通する貫通孔12cが形成されている。貫通孔12cの外径は、第二チューブ12の外径よりも小さい。また、貫通孔12cの外径は、第二チューブ12の内径よりも小さい。
第二チューブ12の第二端部12bは、第一チューブ11の第一端部11a(開端部)内に挿入されている。第二チューブ12は、第二チューブ12の外周面が第一チューブ11の内周面上を摺動し得るように構成されている。これにより、第二チューブ12は、シリンダ体20の軸線方向に沿って、第一チューブ11に対して相対的に往復動可能である。
第一チューブ11の第二端部11bの内側面と、第二チューブ12の第二端部12bの外側面とは、対向している。第二端部11bの内側面と、第二端部12bの外側面との間には、付勢体14(コイルスプリング)が設けられている。第二チューブ12は、付勢体14により、シリンダ体20の軸線方向に沿って、ヘッド側へ向けて付勢されるように構成されている。付勢体14としては、特に限定されず、従来公知の付勢体が採用され得る。
第二チューブ12が第一チューブ11内に挿入された状態において、第一チューブ11の内部に位置する第三空間53は、第二チューブ12の内部に位置する第四空間54と連通している。具体的に、第三空間53は、貫通孔12cを介して、第四空間54と連通している。第二チューブ12及び第一チューブ11の内部には、作動流体(図示せず)が封入されている。第三空間53には、作動流体の液面が存在しており、液面を境にして液面の上側に気室(図示せず)が画成されている。
シリンダ体20は、第一シリンダ部21と、第二シリンダ部22とを備える。
第一シリンダ部21は、筒状体である。第一シリンダ部21は、内部に第一空間51(内部空間)を有する。第一シリンダ部21は、第二チューブ12内に設置されている。第一シリンダ部21の外径は、第二チューブ12の内径よりも小さい。第一シリンダ部21の外周面と、第二チューブ12の内周面の間には、間隔が空けられている。第一シリンダ部21の内径は、シリンダ体20の軸線方向において一定である。
第一シリンダ部21のヘッド側に位置する第一端部21aには、第一端部21aをシリンダ体20の軸線方向に貫通する貫通孔が形成されている。この貫通孔に、後述する第一ロッド部31が挿通される環状のシール部21c(摺動材)が設けられている。
第一シリンダ部21のキャップ側に位置する第二端部21bには、第二シリンダ部22が設けられている。第二シリンダ部22は、筒状体である。第二シリンダ部22は、内部に第二空間52(内部空間)を有する。第二シリンダ部22の外径は、第一シリンダ部21の外径よりも小さい。第二シリンダ部22の内径は、第一シリンダ部21の内径よりも小さい。第二シリンダ部22の内径は、シリンダ体20の軸線方向において一定である。第二シリンダ部22の両端は、開端部である。
第二シリンダ部22は、第一シリンダ部21の第二端部21bから第一シリンダ部21の軸線方向に沿って延びている。第二シリンダ部22の第二空間52は、第一シリンダ部21の第一空間51と連通している。第二空間52の外径は、第一空間51の外径よりも小さい。第一空間51と第二空間52との連通部分において、内部空間の外径が変化する。この外径が変化する部分が、第一空間51と第二空間52との境界面55である。
第二シリンダ部22のキャップ側の端部は、第一チューブ11の第二端部11bに固定されている。即ち、シリンダ体20は、第一チューブ11に固定されている。第二シリンダ部22のキャップ側の側壁には、第二シリンダ部22の径方向に第二シリンダ部22を貫通する連通孔22aが形成されている。第二シリンダ部22の第二空間52と、第一チューブ11の第三空間53とは、連通孔22aを介して連通している。
ショックアブソーバ10は、第一ピストン部41と、第二ピストン部42と、第一ロッド部31と、第二ロッド部32とを備える。
第一ピストン部41は、第一シリンダ部21の第一空間51に設けられている。第一ピストン部41は、第一ピストン部41の外周面が第一シリンダ部21の内周面上を摺動するように構成されている。即ち、第一ピストン部41は、第一シリンダ部21の内面上を摺動する。これにより、第一ピストン部41は、第一シリンダ部21の軸線方向に沿って移動可能である。第一ピストン部41は、第一シリンダ部21の第一空間51を、第一室51aと第二室51bとに区画している。第一室51aは、ヘッド側に位置する。第二室51bは、キャップ側に位置する。
第二ピストン部42は、第二シリンダ部22の第二空間52に設けられている。第二ピストン部42は、シリンダ体20の軸線方向に延びる柱状の中実部42aと、中実部42aの外周面を覆うように設けられた環状のシール部42b(摺動材)とからなる。第二ピストン部42は、第二ピストン部42(シール部42b)の外周面が、第二シリンダ部22の内周面上を摺動するように構成されている。即ち、第二ピストン部42は、第二シリンダ部22の内面上を摺動する。これにより、第二ピストン部42は、第二シリンダ部22の軸線方向に沿って移動可能である。第二ピストン部42は、第二シリンダ部22の第二空間52を、第一室52aと第二室52bとに区画している。第一室52aは、ヘッド側に位置する。第二室52bは、キャップ側に位置する。第二空間52の第一室52aは、第一空間51の第二室51bと連通している。第一空間51及び第一空間51と連通する第一室52aには、作動流体が充填されている。
第一ロッド部31は、第一ピストン部41に設けられている。第一ロッド部31のキャップ側の端部は、第一ピストン部41に固定されている。第一ロッド部31は、第一ピストン部41から第一シリンダ部21の軸線方向に沿って、第一シリンダ部21の第一端部21aを通じて、第一シリンダ部21の外部まで延出されている。第一シリンダ部21の第一端部21aには、上述したように、シール部21cが設けられている。第一ロッド部31は、シール部21c内に挿通され、第一シリンダ部21の外部まで延出されている。第一ロッド部31のヘッド側の端部は、第二チューブ12の第一端部12aに固定されている。第一ロッド部31の外周面と、第一シリンダ部21の内周面とは接触していない。即ち、第一ロッド部31は、第一シリンダ部21の内面上を摺動しない。
第二ロッド部32は、第一ピストン部41と第二ピストン部42との間に設けられている。第二ロッド部32は、第一ピストン部41から第一シリンダ部21の軸線方向に沿って、第一シリンダ部21の第二端部21bを通じて、第二シリンダ部22の内部まで延出され、第二ピストン部42と接続されている。第二ロッド部32のヘッド側の端部は、第一ピストン部41に固定されている。第二ロッド部32のキャップ側の端部は、第二ピストン部42に固定されている。第二ロッド部32の外周面と、第二シリンダ部22の内周面とは接触していない。即ち、第二ロッド部32は、第二シリンダ部22の内面上を摺動しない。これにより、摺動部分の接触荷重が低減され、摩擦力が低減される。
第一ピストン部41、第二ピストン部42、第一ロッド部31及び第二ロッド部32は、一体として、シリンダ体20に対して相対的に移動し得るように構成されている。
このように、ショックアブソーバ10では、第一チューブ11とシリンダ体20とが互いに固定されている。また、第二チューブ12と、第一ピストン部41、第二ピストン部42、第一ロッド部31及び第二ロッド部32とが互いに固定されている。そして、第二チューブ12と、第一ピストン部41、第二ピストン部42、第一ロッド部31及び第二ロッド部32とが、第一チューブ11及びシリンダ体20に対して相対的に移動し得る。
第二ロッド部32は、第一ロッド部31の剛性よりも小さな剛性を有する。ロッド部(第一ロッド部31又は第二ロッド部32)の剛性は、ロッド部の変形(曲げ)を生じさせる際に必要な力で表される。即ち、剛性は、剛性=荷重/変形量により表される。第一ロッド部31及び第二ロッド部32の各々について、ロッド部の一端を固定して、各他端に、ロッド部を曲げようとする力(ロッド部と垂直な力)を加えた場合、第二ロッド部32の変形量は、第一ロッド部31の変形量よりも大きい。第一ロッド部31及び第二ロッド部32が同じ形状を有し且つ異なる材料からなる場合、両者の材料のヤング率を比較することにより、両ロッド部の剛性を比較できる。なお、第一ロッド部31と第二ロッド部32とは、同じ材料により構成されていてもよく、異なる材料により構成されていてもよい。第二ロッド部32の外周面は第二シリンダ部22の内周面と摺動しないので、第二ロッド部32の外表面の硬度が確保されていなくてもよい。従って、例えば、第一ロッド部31が金属製の棒状体からなる一方、第二ロッド部32は、樹脂製の棒状体からなっていてもよい。また、ショックアブソーバ10では、第二ロッド部32は、第二ピストン部42の外径よりも小さな外径を有する。また、第二ロッド部32は、第一ロッド部31の外径よりも小さな外径を有する。これにより、第一室52aの体積が確保される。
第一空間51の第一室51aは、第一シリンダ部21の第一端部21aのキャップ側の表面と、第一シリンダ部21の内表面と、第一ロッド部31の外表面と、第一ピストン部41のヘッド側の表面とにより形成されている。
第一空間51の第二室51bは、第一シリンダ部21の第一空間51と第二シリンダ部22の第二空間52との境界面55と、第二端部21bのヘッド側の表面と、第一ピストン部41における第二ロッド部32側の表面と、第二ロッド部32の外周面と、第一シリンダ部21の内周面とにより形成されている。第一空間51の第二室51bは、第二空間52の第一室52aと連通している。
第二空間52の第一室52aは、第一シリンダ部21の第一空間51と第二シリンダ部22の第二空間52との境界面55と、第二ピストン部42における第二ロッド部32側の表面と、第二ロッド部32の外周面と、第二シリンダ部22の内周面とにより形成されている。これにより、第一室52aの体積が確保される。
第二空間52の第二室52bは、第一チューブ11の第二端部11bのヘッド側の表面と、第二ピストン部42のキャップ側の表面と、第二シリンダ部22の内周面とにより形成されている。
シリンダ体20には、シリンダ体20の外部(第四空間54)からシリンダ体20の内部(第一空間51の第二室51b及び第二空間52の第二室52b)への作動流体の流れを一方向に許容するためのチェックバルブ15が設けられている。チェックバルブ15は、第一シリンダ部21の第二端部21bに設けられている。シリンダ体20の外部からチェックバルブ15を介してシリンダ体20の内部へ流れる作動流体の流れは、実質的に自由流れとなり、減衰力の発生に実質的に寄与しない。一方、チェックバルブ15は、シリンダ体20の内部から外部へ作動流体を流さない。
第一ピストン部41には、第一室51aと第二室51bとの間での作動流体の流れを制限するためのオリフィス16が形成されている。作動流体がオリフィス16を通過する時の圧力損失により減衰力が生じる。
第二チューブ12の第一端部12aと第一ロッド部31とには、シリンダ体20の外部(第四空間54)と、シリンダ体20の内部(第一空間51の第一室51a)とを連通させるための連通路18が形成されている。連通路18は、第二チューブ12の第一端部12aに形成された流路18aと、第一ロッド部31に形成された流路18bとからなる。
連通路18(流路18a)には、流量調整バルブ17(可変オリフィス)が設けられている。流量調整バルブ17により、連通路18を流通する作動流体の流量が調整され得る。
次に、伸縮時のショックアブソーバ10について、図面を用いて説明する。
図2(a)は、図1に示すショックアブソーバの伸長時の状態を模式的に示す断面図である。
伸長行程では、第二チューブ12が、ヘッド側(図中下側)に移動する。これに伴って、第一ロッド部31、第一ピストン部41、第二ロッド部32及び第二ピストン部42が、ヘッド側に移動する。これにより、第一空間51の第一室51aの体積が減少する。一方、第一空間51の第二室51bの体積が増加する。また、第二空間52の第一室52aの体積が減少する。
第一ピストン部41及び第二ピストン部42のヘッド側への移動量をΔL(mm)とする。第一ピストン部41の断面積をP1(mm)とする。第二ピストン部42の断面積をP2(mm)とする。第一ロッド部31の断面積をR1(mm)とする。第二ロッド部の断面積をR2(mm)とする。第一ピストン部41の外径は、第一ロッド部31の外径よりも大きいので、P1>R1が成り立つ。第二ピストン部42の外径は、第二ロッド部32の外径よりも大きいので、P2>R2が成り立つ。第二ピストン部42の外径は、第一ピストン部41の外径よりも小さいので、P2<P1が成り立つ。第二ロッド部32の外径は、第一ロッド部31の外径よりも小さいので、R2<R1が成り立つ。
ショックアブソーバ10では、以下の関係が成立する。
第一空間51の第一室51aの体積減少量(mm)=ΔL(P1−R1)…(i)
第一空間51の第二室51bの体積増加量(mm)=ΔL(P1−R2)…(ii)
上述したように、第二ロッド部32の断面積は、第一ロッド部31の断面積よりも小さい。従って、第一空間51全体で見ると、第一空間51の体積は増加する。
第一空間51の体積増加量(mm)=ΔL(R1−R2)…(iii)
しかし、ショックアブソーバ10では、第一空間51と連通する第二空間52の第一室51aの体積が減少する。
第二空間52の第一室51aの体積減少量(mm)=ΔL(P2−R2)…(iv)
このように、伸長行程において増加する第一空間51の体積(iii)が、第一室52aの体積減少(iv)により補われる。これにより、シリンダ体20の内外間での作動流体の流出入量が減少するので、減衰力発生の応答性が確保される。
従って、第一空間51及び第一空間51と連通する第二空間52の第一室52aの全体で見ると、以下の関係が成立する。
第一空間51及び第一室52aの体積減少量(mm)=ΔL(P2−R1)…(v)
なお、R1がP2よりも大きい場合、ΔL(P2−R1)は負の値となる。この場合、ΔL(P2−R1)は、第一空間51及び第一室52aの体積増加量を意味する。
このように、ショックアブソーバ10では、伸長行程において、第一空間51の体積増加(iii)とともに、第一空間51と連通する第二空間52の第一室51aの体積減少(iv)が生じる。
伸長行程において、第一室51aから、ΔL(P1−R1)に相当する量の作動流体が排出される。第一室51aからオリフィス16を介して第二室51bに、ΔL(P1−P2)に相当する量の作動流体が流入する。第一室51aから流量調整バルブ17を介してシリンダ体20の外部(第四空間54)に、ΔL(P2−R1)に相当する量の作動流体が流出する。
図2(b)は、図1に示すショックアブソーバの圧縮時の状態を模式的に示す断面図である。
圧縮行程では、第二チューブ12が、キャップ側(図中上側)に移動する。これに伴って、第一ロッド部31、第一ピストン部41、第二ロッド部32及び第二ピストン部42が、キャップ側に移動する。これにより、第一空間51の第一室51aの体積が増加する。一方、第一空間51の第二室51bの体積が減少する。また、第二空間52の第一室52aの体積が増加する。
第一ピストン部41及び第二ピストン部42のキャップ側への移動量をΔL(mm)とする。
ショックアブソーバ10では、以下の関係が成立する。
第一空間51の第一室51aの体積増加量(mm)=ΔL(P1−R1)…(i)
第一空間51の第二室51bの体積減少量(mm)=ΔL(P1−R2)…(ii)
第一空間51全体で見ると、第一空間51の体積は減少する。
第一空間51の体積減少量(mm)=ΔL(R1−R2)…(iii)
しかし、ショックアブソーバ10では、第一空間51と連通する第二空間52の第一室51aの体積が増加する。
第二空間52の第一室51aの体積増加量(mm)=ΔL(P2−R2)…(iv)
これにより、シリンダ体20の内外間での作動流体の流出入量が減少するので、減衰力発生の応答性が確保される。これにより、シリンダ体20の内外間での作動流体の流出入量が減少するので、減衰力発生の応答性が確保される。
従って、第一空間51及び第一空間51と連通する第二空間52の第一室52aの全体で見ると、以下の関係が成立する。
第一空間51及び第一室52aの体積増加量(mm)=ΔL(P2−R1)…(v)
なお、R1がP2よりも大きい場合、ΔL(P2−R1)は負の値となる。この場合、ΔL(P2−R1)は、第一空間51及び第一室52aの体積減少量を意味する。
このように、ショックアブソーバ10では、圧縮行程において、第一空間51の体積減少(iii)とともに、第一空間51と連通する第二空間52の第一室51aの体積増加(iv)が生じる。
圧縮行程において、第二室51bからオリフィス16を介して第一室51aに、ΔL(P1−P2)に相当する量の作動流体が流入する。また、シリンダ体20の外部(第四空間54)から流量調整バルブ17を介して第一室51aに、ΔL(P2−R1)に相当する量の作動流体が流入する。その結果、第一室51aに、ΔL(P1−R1)に相当する量の作動流体が流入する。
<第二実施形態>
図3は、第二実施形態に係るショックアブソーバの断面図である。
以下においては、第一実施形態と異なる点について説明する。
第二実施形態のショックアブソーバ10では、流量調整バルブ17が、シリンダ体20の内部に設けられている。流量調整バルブ17は、第一ピストン部41に設けられている。流量調整バルブ17は、第一空間51の第一室51aと第二室51bとの間を流通する作動流体の流量を調整するためのバルブである。また、流量調整バルブ17が、第二チューブ12の第一端部12aに設けられていないので、連通路18も設けられていない。また、第二実施形態のショックアブソーバ10では、第一ロッド部31の外径と、第二ピストン部42の外径とが実質的に等しい。従って、R1=P2が成り立つ。
次に、伸縮時のショックアブソーバ10について、図面を用いて説明する。
図4(a)は、図3に示すショックアブソーバの伸長時の状態を模式的に示す断面図である。
第二実施形態のショックアブソーバ10では、以下の関係が成り立つ。
第一空間51の第一室51aの体積減少量(mm)=ΔL(P1−R1)…(i)
第一空間51の第二室51bの体積増加量(mm)=ΔL(P1−R2)…(ii)
第二ロッド部32の断面積は、第一ロッド部31の断面積よりも小さい。従って、第一空間51全体で見ると、第一空間51の体積は増加する。
第一空間51の体積増加量(mm)=ΔL(R1−R2)…(iii)
しかし、ショックアブソーバ10では、第一空間51と連通する第二空間52の第一室51aの体積が減少する。
第二空間52の第一室51aの体積減少量(mm)=ΔL(P2−R2)…(iv)
従って、第一空間51及び第一空間51と連通する第二空間52の第一室52aの全体で見ると、以下の関係が成立する。
第一空間51及び第一室52aの体積減少量(mm)=ΔL(P2−R1)…(v)
第二実施形態のショックアブソーバ10では、R1=P2であるから、第一空間51及び第一室52aの体積減少量は、実質的に0である。このように、第二実施形態のショックアブソーバ10では、伸長行程において増加する第一空間51の体積(iii)が、第一室52aの体積減少(iv)により補われ、これにより、第一空間51及び第一室52aの体積減少量が実質的に0になる。シリンダ体20の内外間での作動流体の流出入量が実質的に0であるから、減衰力発生の応答性が良好に確保される。
伸長行程において、第一室51aからオリフィス16及び流量調整バルブ17を介して第二室51bに、ΔL(P1−R1)に相当する量の作動流体が流れる。シリンダ体20の内外間での作動流体の流出入は実質的に生じない。
図4(b)は、図3に示すショックアブソーバの圧縮時の状態を模式的に示す断面図である。
ショックアブソーバ10では、以下の関係が成立する。
第一空間51の第一室51aの体積増加量(mm)=ΔL(P1−R1)…(i)
第一空間51の第二室51bの体積減少量(mm)=ΔL(P1−R2)…(ii)
第一空間51全体で見ると、第一空間51の体積は減少する。
第一空間51の体積減少量(mm)=ΔL(R1−R2)…(iii)
しかし、ショックアブソーバ10では、第一空間51と連通する第二空間52の第一室51aの体積が増加する。
第二空間52の第一室51aの体積増加量(mm)=ΔL(P2−R2)…(iv)
従って、第一空間51及び第一空間51と連通する第二空間52の第一室52aの全体で見ると、以下の関係が成立する。
第一空間51及び第一室52aの体積増加量(mm)=ΔL(P2−R1)…(v)
第二実施形態のショックアブソーバ10では、R1=P2であるから、第一空間51及び第一室52aの体積増加量は、実質的に0である。このように、圧縮行程において減少する第一空間51の体積(iii)が、第一室52aの体積増加(iv)により補われ、これにより、第一空間51及び第一室52aの体積増加量が実質的に0になる。シリンダ体20の内外間での作動流体の流出入量が実質的に0であるから、減衰力発生の応答性が良好に確保される。
伸長行程において、第二室51bからオリフィス16及び流量調整バルブ17を介して第一室51aに、ΔL(P1−R1)に相当する量の作動流体が流れる。シリンダ体20の内外間での作動流体の流出入は実質的に生じない。
第一実施形態及び第二実施形態のショックアブソーバ10における変位(伸縮量)と荷重との関係について、図面を用いて説明する。
図5は、ショックアブソーバの変位Dと荷重Lとの関係を示す図である。
図中、Cは、特許文献1に示すような従来のショックアブソーバにおける変位Dと荷重Lとの関係を示す。Pは、第一実施形態及び第二実施形態のショックアブソーバ10における変位Dと荷重Lとの関係を示す。
第一実施形態及び第二実施形態のショックアブソーバ10では、第二ロッド部32が、第一ロッド部31の剛性よりも小さな剛性を有するので、伸縮時の摩擦力が小さくなる。従って、図5に示すように、Pにおいてショックアブソーバ10の変位(伸縮)に要する荷重は、Cよりも小さい。また、従来のショックアブソーバでは、伸長行程と圧縮行程とが切り替わる際の荷重変化などが大きくなり、これにより、運転者が引っ掛かり感を感じる場合がある(図中、X)。しかし、第一実施形態及び第二実施形態のショックアブソーバ10では、第二ロッド部32が、第一ロッド部31の剛性よりも小さな剛性を有するので、Pには、このような荷重変化が大きくなる部分Xが生じていない。
次に、上述したショックアブソーバを備えたフロントフォーク、及びショックアブソーバを備えた鞍乗型車両について説明する。
図6は、フロントフォークとして図3に示すショックアブソーバを備えた自動二輪車を模式的に示す側面図である。図7は、図6に示す自動二輪車を模式的に示す部分拡大側面図である。
自動二輪車101は、本体100と、ハンドル115(図6では図示省略。図7参照)と、前輪110と、駆動輪たる後輪111とを備えている。本体100は、燃料タンク117、シート116及びエンジン104を備えている。
図6及び図7に示すように、フロントフォーク113は、自動二輪車101に取り付けられたものである。フロントフォーク113は、自動二輪車101に搭載された状態では、鉛直方向から傾いた方向に延びている。
図6及び図7に示すように、フロントフォーク113は、左右一対のショックアブソーバ10を備えている。ショックアブソーバ10は、第二実施形態のショックアブソーバ10である。但し、フロントフォーク113は、第二実施形態のショックアブソーバ10に代えて、第一実施形態のショックアブソーバ10を備えていてもよい。
また、フロントフォーク113は、左右一対のショックアブソーバ10を結合するアッパーブラケット107とアンダーブラケット108とを備えている。左右一対のショックアブソーバ10は、前輪110が路面(図示せず)から衝撃を受ける際に、衝撃に応じて伸縮する。
上述した自動二輪車101は、鞍乗型車両の一例である。ショックアブソーバ10が設置される対象としては、上述した例に限定されない。ショックアブソーバ10は、車両のフロントフォークとして、好適に用いられ得る。特に、ショックアブソーバ10は、鞍乗型車両のフロントフォークとして、より好適に用いられ得る。鞍乗型車両としては、特に限定されず、例えば、自動二輪車、自動三輪車、不整地走行用車両(ALL−TERRAIN VEHICLE)等が挙げられる。また、自動二輪車としては、例えば、スクータ、モペット、スポーツ型の自動二輪車が挙げられる。
上述した例では、ショックアブソーバ10のキャップ側が上側に位置し、ヘッド側が下側に位置する場合について説明した。しかし、キャップ側が下側に位置し、ヘッド側が上側に位置してもよい。即ち、ショックアブソーバ10は倒置されてもよい。また、上述した例では、第一チューブがアウターチューブであり、第二チューブがインナーチューブである場合について説明したが、ショックアブソーバ10は、この例に限定されない。また、第一実施形態及び第二実施形態のショックアブソーバ10における各バルブ(チェックバルブ15、オリフィス16及び流量調整バルブ17)の配置は、本発明の一例であり、本発明は、この例に限定されない。
ショックアブソーバ10では、第一ロッド部31の外径と第二ピストン部42の外径とが実質的に等しいことが望ましい。伸縮時におけるシリンダ体20の内外間での作動流体の流出入が実質的に生じないので、減衰力発生の応答性が効率よく確保されるからである。しかし、本発明は、この例に限定されない。
また、第一ロッド部31、第二ロッド部32、第一ピストン部41及び第二ピストン部42の構造は、特に限定されない。例えば、第一ロッド部31及び第二ロッド32が一本の棒状体からなり、環状の第一ピストン部41及び第二ピストン部42が一本の棒状体により挿通されることにより、第一ロッド部31、第二ロッド部32、第一ピストン部41及び第二ピストン部42が構成されていてもよい。また、第一ロッド部31と第二ロッド部32とが別個の棒状体であり、板状体の第一ピストン部41及び第二ピストン部42に第一ロッド部31及び第二ロッド部32が取り付けられることにより、第一ロッド部31、第二ロッド部32、第一ピストン部41及び第二ピストン部42が構成されていてもよい。
以上、この発明の好ましい実施形態について説明されたが、この発明の範囲および精神を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能であることは明らかである。この発明の範囲は、添付された請求の範囲のみによって限定される。
10 ショックアブソーバ
11 第一チューブ
11a 開端部
11b 閉端部
12 第二チューブ
12a 第一端部
12b 第二端部
12c 貫通孔
14 付勢体(バネ)
15 チェックバルブ
16 オリフィス
17 流量調整バルブ
18 連通路
18a 流路
18b 流路
20 シリンダ体
21 第一シリンダ部
21a 第一端部
21b 第二端部
21c シール部
22 第二シリンダ部
22a 連通孔
31 第一ロッド部
32 第二ロッド部
41 第一ピストン部
42 第二ピストン部
42a 中実部
42b シール部
51 第一空間
51a 第一室
51b 第二室
52 第二空間
52a 第一室
52b 第二室
53 第三空間
54 第四空間
本発明は、ショックアブソーバ、フロントフォーク及び鞍乗型車両に関する。
特許文献1は、両ロッドシリンダにより構成されたショックアブソーバを開示している。特許文献1のショックアブソーバは、シリンダと、ピストンと、一対のピストンロッドとを備えている。ピストンは、シリンダ内に設けられ、シリンダ内を2つの油室に区画している。ピストンには、2つの油室間の作動流体減衰力バルブが設置されている。また、ピストンロッドは、ピストンの両面の各々に設けられている。第一のピストンロッドは、ピストンからシリンダの軸線方向に沿って延び、シリンダの一端部の開口を通じて、シリンダ外に突出している。第二のピストンロッドは、第一のピストンロッドと反対方向に延び、第一のピストンロッドと同様に、シリンダの他端部の開口を通じて、シリンダ外に突出している。各ピストンロッドとシリンダの開口との間には、シール部材及び軸受部材が設けられている。各ピストンロッドがシリンダの開口縁(シール部材及び軸受部材)と摺動する。これにより、各ピストンロッドは、シリンダ内のシール性を保ちつつ、シリンダの軸線方向に沿って移動可能である。
特許文献1のショックアブソーバでは、第一のピストンロッドがシリンダ内に進入するにつれて、第二のピストンロッドがシリンダ外に退出するので、ピストンロッドの進退に伴う体積補償が不要となる。従って、特許文献1のショックアブソーバは、片ロッドシリンダにより構成されたショックアブソーバと異なり、リザーバを必要としない。また、特許文献1のショックアブソーバでは、シリンダ内の作動油量の変化が小さくなる。従って、ピストンの移動速度が高い時にシリンダからの流出油量がシリンダへの流入油量よりも大きくなることに起因した減衰力の応答性不良が抑制される。その結果、安定した減衰力の発生が期待される。
特開2004−293660号公報
ところで、特許文献1のショックアブソーバでは、シリンダのヘッド側から突出するピストンロッドが、車体側の部分又は車輪側の部分のいずれか一方の部分に連結される一方、シリンダのキャップ側の部分が他方の部分に連結される。従って、シリンダのヘッド側から突出するピストンロッドは、車体と車輪との間の支持部材としての役割を担う。そのため、シリンダのヘッド側から突出するピストンロッドは、高い強度を必要とする。
また、特許文献1のショックアブソーバは、第一のピストンロッドがシリンダ内に進入することによって減少するシリンダ内の体積を、第二のピストンロッドがシリンダ外に退出することによって補う。従って、第二のピストンロッドは、シリンダから退出することにより、第一のピストンロッドがシリンダ内に進入する際に減少するシリンダ内の体積を補うことができるように構成されていなければならない。そのため、第二のピストンロッドは、例えば、第一のピストンロッドの外径と略同程度の外径を有する。
これらの理由により、特許文献1に示すようなショックアブソーバでは、通常、両方のピストンロッドの剛性が高い。
ところが、ショックアブソーバを曲げようとする力がショックアブソーバに加わる状況下(例えば、フロントフォークとして使用される状況下)では、ピストンロッドの剛性が比較的高いため、ショックアブソーバの伸長時又は圧縮時に生じる摩擦力が必然的に大きくなってしまう。
このような場合、伸長行程と圧縮行程とが切り替わる際に、ピストン及びピストンロッドに働く摩擦力により、運転者が引っ掛かり感を感じる場合がある。このような引っ掛かり感を運転者に与えないためには、ピストンの変位過程における荷重変化が小さいことが好ましい。即ち、ショックアブソーバの作動性(荷重変化の滑らかさ)が向上することが好ましい。
しかしながら、特許文献1のショックアブソーバでは、両ロッドシリンダが採用されているので、上述したように、ピストンロッドの剛性を高くせざるを得ない。そのため、応答性に優れる両ロッドシリンダの利点を維持しつつ、ショックアブソーバの作動性を向上させることは非常に困難であった。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、減衰力発生の応答性を確保しつつ、作動性を向上させることが可能なショックアブソーバ、フロントフォーク及び鞍乗型車両を提供することである。
本発明は、上述した課題を解決するために、以下の構成を採用する。
(1) ショックアブソーバであって、
前記ショックアブソーバは、
第一シリンダ部と、
前記第一シリンダ部の一端部に設けられ、前記第一シリンダ部の前記一端部から前記第一シリンダ部の軸線方向に沿って延びており、前記第一シリンダ部と連通する第二シリンダ部と、
前記第一シリンダ部の内部空間に設けられ、前記第一シリンダ部の軸線方向に沿って移動可能であり、前記第一シリンダ部の内部空間を2つの室に区画する第一ピストン部と、
前記第二シリンダ部の内部空間に設けられ、前記第二シリンダ部の軸線方向に沿って移動可能であり、前記第二シリンダ部の内部空間を、前記第一シリンダ部と連通する第一室と前記第一シリンダ部と連通しない第二室との2つの室に区画する第二ピストン部と、
前記第一ピストン部に設けられ、前記第一ピストン部から前記第一シリンダ部の軸線方向に沿って、前記第一シリンダ部の他端部を通じて、前記第一シリンダ部の外部まで延出された第一ロッド部と、
前記第一ピストン部と前記第二ピストン部との間に設けられ、前記第一ピストン部から前記第二シリンダ部の軸線方向に沿って、前記第一シリンダ部の前記一端部を通じて、前記第二シリンダ部の内部まで延出され、前記第二ピストン部と接続された第二ロッド部と
を備え、
前記第二ロッド部は、前記第一ロッド部の剛性よりも小さな剛性を有し、
前記ショックアブソーバは、前記第一ピストン部が前記第一シリンダ部の前記一端部側に移動する時に、前記第一ロッド部が前記第一シリンダ部の内部に進入することにより、前記第一シリンダ部の内部空間の体積が減少する一方、前記第一ピストン部とともに前記第二ピストン部が移動することにより、前記第二シリンダ部の前記第一室の体積が増加するように構成されている。
(1)の構成によれば、第一ピストン部が第一シリンダ部の一端部側に移動する時に、第一ロッド部が第一シリンダ部の内部に進入することにより、第一シリンダ部の内部空間の体積が減少する一方、第一ピストン部とともに第二ピストン部が移動することにより、第二シリンダ部の第一室、即ち第二シリンダ部の2つの室のうちの第一シリンダ部と連通する室の体積が増加する。即ち、(1)のショックアブソーバは、第一ロッド部が第一シリンダ部の内部に進入することによって減少する第一シリンダ部の内部の体積を、第二シリンダ部の第一室の体積を増加させることによって補う。これにより、シリンダ体の内外間で流れる作動流体の量が減少する。従って、減衰力発生の応答性が確保される。
特許文献1のショックアブソーバは、上述したように、第一のピストンロッドがシリンダ内に進入することによって減少するシリンダ内の体積を、第二のピストンロッドがシリンダ外に退出することにより補うため、第二のピストンロッドの剛性が高くなっていた。しかし、(1)の構成では、体積補償を、第二シリンダ部の第一室の体積を増加させることによって行うので、第二ロッド部の体積を大きく確保する必要が無い。そこで、(1)のショックアブソーバでは、第二ロッド部は、第一ロッド部の剛性よりも小さな剛性を有する。
そのため、ショックアブソーバを曲げようとする力がショックアブソーバに加わる状況下においても、ショックアブソーバの伸長時又は圧縮時に生じる摩擦力が大きくなることが抑制される。その結果、ショックアブソーバの作動性を向上させることが可能になる。
従って、(1)のショックアブソーバによれば、減衰力発生の応答性を確保しつつ、作動性を向上させることができる。
(2) (1)のショックアブソーバであって、
前記第二ピストン部は、前記第二シリンダ部の内面上を摺動し、
前記第二ロッド部は、前記第二シリンダ部の内面上を摺動しない。
従来、両ロッドシリンダにより構成されたショックアブソーバ(例えば、特許文献1に示すショックアブソーバ)では、上述したように、第二のピストンロッドの外周面と、シリンダの端部の開口縁(例えば、開口に設けられたシール部材及び軸受部材)とが摺動する。第二のピストンロッドの移動に伴って、第二のピストンロッドの外周面のうち、シリンダの端部の開口縁と摺動する部分が変化する。そのため、第二のピストンロッドの外周面のうち、比較的多くの部分が、シリンダの端部の開口縁を摺動し得るように構成されている必要があった。従って、第二のピストンロッドの外径は軸線方向において一定に保たれる必要があった。また、第二のピストンロッドの外表面がシリンダの端部の開口縁との摺動に耐えられるように、第二のピストンロッドの外表面の硬度が比較的高くされる必要があった。
これに対し、(2)の構成によれば、第二シリンダ部の内面と摺動する部分は、第二ピストン部であり、第二ロッド部ではない。言い換えると、従来のショックアブソーバでは、第二のピストンロッドの移動に伴って第二のピストンロッドのシリンダとの摺動部分が変化するが、(2)の構成では、第二シリンダ部との摺動部分は、常に第二ピストン部の外周面であり、第二ロッド部の移動に伴って変化しない。従って、(2)の構成では、第二ロッド部の外径が軸線方向において必ずしも一定に保たれる必要がない。また、第二ロッド部の外表面の硬度が高く確保される必要もない。そのため、第二ロッド部は、柔らかいものであってもよく、例えば、樹脂製の棒状体であってもよい。
(2)の構成では、ショックアブソーバが曲げられた際の摺動部分の接触荷重を低くでき、摩擦力を低減できる。また、第二ロッド部の剛性を容易に低くできる。さらに、第二ロッド部が第二シリンダ部の内面上を摺動しないので、第二ピストン部の第一シリンダ部側において、第二ロッド部の外周面の全体と第二シリンダ部の内周面の全体との間の空間が、第二シリンダ部の第一室内の空間として確保される。従って、第一ロッド部の進退に伴う体積補償を効率よく行うことができる。その結果、減衰力発生の応答性と作動性とを、より高いレベルで満足させることができる。
(3) (1)又は(2)のショックアブソーバであって、
前記第二ロッド部は、前記第二ピストン部の外径よりも小さな外径を有する。
(3)の構成によれば、第二ピストン部の第一シリンダ部側において、第二ロッド部の外周面と第二シリンダ部の内周面との間の空間が、第二シリンダ部の第一室内の空間として確保される。従って、第一ロッド部の進退に伴う体積補償を効率よく行うことができる。その結果、減衰力発生の応答性を更に向上させることができる。
(4) (1)〜(3)のいずれか1のショックアブソーバであって、
前記第二ロッド部は、前記第一ロッド部の外径よりも小さな外径を有する。
(4)の構成によれば、第二ロッド部の剛性を、容易に第一ロッド部の剛性よりも小さくできる。また、第二ロッド部と第二シリンダ部との間の空間は、第二シリンダ部の第一室(即ち第一ロッド部の進退に伴う体積補償のための室)として用いられる。(4)のショックアブソーバによれば、第二ロッド部の外径が、第一ロッド部の外径よりも小さいので、第一ロッド部の進退に伴う体積補償のための室の体積を大きく確保し易い。
(5) (1)〜(4)のいずれか1のショックアブソーバであって、
前記第二シリンダ部の前記第一室は、前記第一シリンダ部の内部空間と前記第二シリンダ部の内部空間との境界面と、前記第二ピストン部における前記第二ロッド側の表面と、前記第二ロッド部の外周面と、前記第二シリンダ部の内周面とにより形成されている。
(5)の構成によれば、第二シリンダ部の第一室の容積が確保されるので、第一ロッド部の進退に伴う体積補償を効率よく行うことができる。その結果、減衰力発生の応答性を更に向上させることができる。
(6) フロントフォークであって、
前記フロントフォークは、(1)〜(5)のいずれか1のショックアブソーバを備える。
(6)の構成によれば、減衰力発生の応答性を確保しつつ、作動性を向上させることができる。
(7) 鞍乗型車両であって、
前記鞍乗型車両は、(6)のフロントフォークを備える。
(7)の構成によれば、減衰力発生の応答性を確保しつつ、作動性を向上させることができる。その結果、乗り心地と走行性能とを向上させることができる。
本発明のショックアブソーバによれば、減衰力発生の応答性を確保しつつ、作動性を向上させることができる。
この発明の上述の目的およびその他の目的、特徴、局面および利点は、添付図面に関連して行われる以下のこの発明の実施形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
第一実施形態に係るショックアブソーバを模式的に示す断面図である。 (a)は、図1に示すショックアブソーバの伸長時の状態を模式的に示す断面図であり、(b)は、図1に示すショックアブソーバの圧縮時の状態を模式的に示す断面図である。 第二実施形態に係るショックアブソーバの断面図である。 (a)は、図3に示すショックアブソーバの伸長時の状態を模式的に示す断面図であり、(b)は、図3に示すショックアブソーバの圧縮時の状態を模式的に示す断面図である。 ショックアブソーバの変位と荷重との関係を示す図である。 図3に示すショックアブソーバを備えた自動二輪車を模式的に示す側面図である。 図6に示す自動二輪車を模式的に示す部分拡大側面図である。
本発明者は、上述した課題に鑑みて鋭意検討を行い、以下の知見を得た。
従来の両ロッドシリンダにより構成されたショックアブソーバでは、第一のピストンロッドがシリンダ内に進入するにつれて第二のピストンロッドがシリンダ外に退出する。これにより、ピストンロッドの進退に伴う体積補償が不要となり、減衰力発生の応答性が確保されていた。言い換えると、シリンダから出入りする第二のピストンロッドの体積自体が、ピストンロッドの進退に伴う体積補償に用いられていた。そのため、従来、両ロッドシリンダにより構成されたショックアブソーバでは、第二のピストンロッドの体積を充分に確保することが、当然のこととして考えられていた。その結果、第二のピストンロッドの剛性が高くなってしまい、作動性が低下してしまっていた。
本発明者は、このような従来の考え方から発想を転換し、第一シリンダ部と連通する第二シリンダ部を設け、第一シリンダ部内への第一ロッド部の進入に伴って、第二シリンダ部の第一室、即ち第二シリンダ部の2つの室のうち、第一シリンダ部と連通する室の体積を増加させることに想到した。第二シリンダ部の室の体積変化により体積補償を行うので、応答性を確保しつつ、ピストンロッド自体の体積による体積補償が不要になる。従って、第二ロッド部の剛性を、第一ロッド部の剛性よりも小さくできる。これにより、作動性を向上させることができ、作動性と応答性とを両立できる。
本発明は、上述した知見に基づいて完成した発明である。
以下、図面を参照して実施形態について説明する。
<第一実施形態>
図1は、第一実施形態に係るショックアブソーバを模式的に示す断面図である。
なお、以下においては、シリンダ体20から第一ロッド部31が突出する側(図中下側)を、ヘッド側という。また、ヘッド側の反対側(図中上側)を、キャップ側という。
また、以下の説明では、シリンダ体20の軸線方向を参照して説明する。シリンダ体20の軸線方向は、第一チューブ11の軸線方向、第二チューブ12の軸線方向、並びに第一ロッド部31及び第二ロッド部32の軸線方向と平行である。
第一実施形態に係るショックアブソーバ10は、第一チューブ11(アウターチューブ)と、第二チューブ12(インナーチューブ)と、シリンダ体20とを備える。ショックアブソーバ10において、第一チューブ11は、車体側チューブである。第二チューブ12は、車輪側チューブである。第一チューブ11は、第二チューブ12よりも上側に位置する。
第一チューブ11は、筒状体である。第一チューブ11のヘッド側に位置する第一端部11aは、開端部である。第一端部11aには、開口が設けられている。開口の内径は、第一チューブ11の内径と同じである。第一チューブ11のキャップ側に位置する第二端部11bは、閉端部である。
第二チューブ12は、筒状体である。第二チューブ12のヘッド側に位置する第一端部12aは、閉端部である。第二チューブ12のキャップ側に位置する第二端部12bには、シリンダ体20の軸線方向に第二端部12bを貫通する貫通孔12cが形成されている。貫通孔12cの外径は、第二チューブ12の外径よりも小さい。また、貫通孔12cの外径は、第二チューブ12の内径よりも小さい。
第二チューブ12の第二端部12bは、第一チューブ11の第一端部11a(開端部)内に挿入されている。第二チューブ12は、第二チューブ12の外周面が第一チューブ11の内周面上を摺動し得るように構成されている。これにより、第二チューブ12は、シリンダ体20の軸線方向に沿って、第一チューブ11に対して相対的に往復動可能である。
第一チューブ11の第二端部11bの内側面と、第二チューブ12の第二端部12bの外側面とは、対向している。第二端部11bの内側面と、第二端部12bの外側面との間には、付勢体14(コイルスプリング)が設けられている。第二チューブ12は、付勢体14により、シリンダ体20の軸線方向に沿って、ヘッド側へ向けて付勢されるように構成されている。付勢体14としては、特に限定されず、従来公知の付勢体が採用され得る。
第二チューブ12が第一チューブ11内に挿入された状態において、第一チューブ11の内部に位置する第三空間53は、第二チューブ12の内部に位置する第四空間54と連通している。具体的に、第三空間53は、貫通孔12cを介して、第四空間54と連通している。第二チューブ12及び第一チューブ11の内部には、作動流体(図示せず)が封入されている。第三空間53には、作動流体の液面が存在しており、液面を境にして液面の上側に気室(図示せず)が画成されている。
シリンダ体20は、第一シリンダ部21と、第二シリンダ部22とを備える。
第一シリンダ部21は、筒状体である。第一シリンダ部21は、内部に第一空間51(内部空間)を有する。第一シリンダ部21は、第二チューブ12内に設置されている。第一シリンダ部21の外径は、第二チューブ12の内径よりも小さい。第一シリンダ部21の外周面と、第二チューブ12の内周面の間には、間隔が空けられている。第一シリンダ部21の内径は、シリンダ体20の軸線方向において一定である。
第一シリンダ部21のヘッド側に位置する第一端部21aには、第一端部21aをシリンダ体20の軸線方向に貫通する貫通孔が形成されている。この貫通孔に、後述する第一ロッド部31が挿通される環状のシール部21c(摺動材)が設けられている。
第一シリンダ部21のキャップ側に位置する第二端部21bには、第二シリンダ部22が設けられている。第二シリンダ部22は、筒状体である。第二シリンダ部22は、内部に第二空間52(内部空間)を有する。第二シリンダ部22の外径は、第一シリンダ部21の外径よりも小さい。第二シリンダ部22の内径は、第一シリンダ部21の内径よりも小さい。第二シリンダ部22の内径は、シリンダ体20の軸線方向において一定である。第二シリンダ部22の両端は、開端部である。
第二シリンダ部22は、第一シリンダ部21の第二端部21bから第一シリンダ部21の軸線方向に沿って延びている。第二シリンダ部22の第二空間52は、第一シリンダ部21の第一空間51と連通している。第二空間52の外径は、第一空間51の外径よりも小さい。第一空間51と第二空間52との連通部分において、内部空間の外径が変化する。この外径が変化する部分が、第一空間51と第二空間52との境界面55である。
第二シリンダ部22のキャップ側の端部は、第一チューブ11の第二端部11bに固定されている。即ち、シリンダ体20は、第一チューブ11に固定されている。第二シリンダ部22のキャップ側の側壁には、第二シリンダ部22の径方向に第二シリンダ部22を貫通する連通孔22aが形成されている。第二シリンダ部22の第二空間52と、第一チューブ11の第三空間53とは、連通孔22aを介して連通している。
ショックアブソーバ10は、第一ピストン部41と、第二ピストン部42と、第一ロッド部31と、第二ロッド部32とを備える。
第一ピストン部41は、第一シリンダ部21の第一空間51に設けられている。第一ピストン部41は、第一ピストン部41の外周面が第一シリンダ部21の内周面上を摺動するように構成されている。即ち、第一ピストン部41は、第一シリンダ部21の内面上を摺動する。これにより、第一ピストン部41は、第一シリンダ部21の軸線方向に沿って移動可能である。第一ピストン部41は、第一シリンダ部21の第一空間51を、第一室51aと第二室51bとに区画している。第一室51aは、ヘッド側に位置する。第二室51bは、キャップ側に位置する。
第二ピストン部42は、第二シリンダ部22の第二空間52に設けられている。第二ピストン部42は、シリンダ体20の軸線方向に延びる柱状の中実部42aと、中実部42aの外周面を覆うように設けられた環状のシール部42b(摺動材)とからなる。第二ピストン部42は、第二ピストン部42(シール部42b)の外周面が、第二シリンダ部22の内周面上を摺動するように構成されている。即ち、第二ピストン部42は、第二シリンダ部22の内面上を摺動する。これにより、第二ピストン部42は、第二シリンダ部22の軸線方向に沿って移動可能である。第二ピストン部42は、第二シリンダ部22の第二空間52を、第一室52aと第二室52bとに区画している。第一室52aは、ヘッド側に位置する。第二室52bは、キャップ側に位置する。第二空間52の第一室52aは、第一シリンダ部21(第一空間51)と連通している。第二空間52の第一室52aは、第一空間51の第二室51bと連通している。第二空間52の第二室52bは、第一シリンダ部21(第一空間51)と連通していない。第二空間52の第二室52bは、第一空間51の第二室51bと連通していない。第一空間51及び第一空間51と連通する第一室52aには、作動流体が充填されている。
第一ロッド部31は、第一ピストン部41に設けられている。第一ロッド部31のキャップ側の端部は、第一ピストン部41に固定されている。第一ロッド部31は、第一ピストン部41から第一シリンダ部21の軸線方向に沿って、第一シリンダ部21の第一端部21aを通じて、第一シリンダ部21の外部まで延出されている。第一シリンダ部21の第一端部21aには、上述したように、シール部21cが設けられている。第一ロッド部31は、シール部21c内に挿通され、第一シリンダ部21の外部まで延出されている。第一ロッド部31のヘッド側の端部は、第二チューブ12の第一端部12aに固定されている。第一ロッド部31の外周面と、シール部21cを除く第一シリンダ部21の内周面とは接触していない。即ち、第一ロッド部31は、シール部21cを除く第一シリンダ部21の内面上を摺動しない。
第二ロッド部32は、第一ピストン部41と第二ピストン部42との間に設けられている。第二ロッド部32は、第一ピストン部41から第二シリンダ部22の軸線方向に沿って、第一シリンダ部21の第二端部21bを通じて、第二シリンダ部22の内部まで延出され、第二ピストン部42と接続されている。第二ロッド部32のヘッド側の端部は、第一ピストン部41に固定されている。第二ロッド部32のキャップ側の端部は、第二ピストン部42に固定されている。第二ロッド部32の外周面と、第二シリンダ部22の内周面とは接触していない。即ち、第二ロッド部32は、第二シリンダ部22の内面上を摺動しない。これにより、摺動部分の接触荷重が低減され、摩擦力が低減される。
第一ピストン部41、第二ピストン部42、第一ロッド部31及び第二ロッド部32は、一体として、シリンダ体20に対して相対的に移動し得るように構成されている。
このように、ショックアブソーバ10では、第一チューブ11とシリンダ体20とが互いに固定されている。また、第二チューブ12と、第一ピストン部41、第二ピストン部42、第一ロッド部31及び第二ロッド部32とが互いに固定されている。そして、第二チューブ12と、第一ピストン部41、第二ピストン部42、第一ロッド部31及び第二ロッド部32とが、第一チューブ11及びシリンダ体20に対して相対的に移動し得る。
第二ロッド部32は、第一ロッド部31の剛性よりも小さな剛性を有する。ロッド部(第一ロッド部31又は第二ロッド部32)の剛性は、ロッド部の変形(曲げ)を生じさせる際に必要な力で表される。即ち、剛性は、剛性=荷重/変形量により表される。第一ロッド部31及び第二ロッド部32の各々について、ロッド部の一端を固定して、一端から同じ距離の位置に、ロッド部を曲げようとする力(ロッド部の軸線と垂直な方向にかかる力)を加えた場合、第二ロッド部32の変形量は、第一ロッド部31の変形量よりも大きい。第一ロッド部31及び第二ロッド部32が同じ形状を有し且つ異なる材料からなる場合、両者の材料のヤング率を比較することにより、両ロッド部の剛性を比較できる。なお、第一ロッド部31と第二ロッド部32とは、同じ材料により構成されていてもよく、異なる材料により構成されていてもよい。第二ロッド部32の外周面は第二シリンダ部22の内周面と摺動しないので、第二ロッド部32の外表面の硬度が確保されていなくてもよい。従って、例えば、第一ロッド部31が金属製の棒状体からなる一方、第二ロッド部32は、樹脂製の棒状体からなっていてもよい。また、ショックアブソーバ10では、第二ロッド部32は、第二ピストン部42の外径よりも小さな外径を有する。また、第二ロッド部32は、第一ロッド部31の外径よりも小さな外径を有する。これにより、第一室52aの体積が確保される。
第一空間51の第一室51aは、第一シリンダ部21の第一端部21aのキャップ側の表面と、第一シリンダ部21の内表面と、第一ロッド部31の外表面と、第一ピストン部41のヘッド側の表面とにより形成されている。
第一空間51の第二室51bは、第一シリンダ部21の第一空間51と第二シリンダ部22の第二空間52との境界面55と、第二端部21bのヘッド側の表面と、第一ピストン部41における第二ロッド部32側の表面と、第二ロッド部32の外周面と、第一シリンダ部21の内周面とにより形成されている。第一空間51の第二室51bは、第二空間52の第一室52aと連通している。
第二空間52の第一室52aは、第一シリンダ部21の第一空間51と第二シリンダ部22の第二空間52との境界面55と、第二ピストン部42における第二ロッド部32側の表面と、第二ロッド部32の外周面と、第二シリンダ部22の内周面とにより形成されている。これにより、第一室52aの体積が確保される。
第二空間52の第二室52bは、第一チューブ11の第二端部11bのヘッド側の表面と、第二ピストン部42のキャップ側の表面と、第二シリンダ部22の内周面とにより形成されている。
シリンダ体20には、シリンダ体20の外部(第四空間54)からシリンダ体20の内部(第一空間51の第二室51b及び第二空間52の第一室52a)への作動流体の流れを一方向に許容するためのチェックバルブ15が設けられている。チェックバルブ15は、第一シリンダ部21の第二端部21bに設けられている。シリンダ体20の外部からチェックバルブ15を介してシリンダ体20の内部へ流れる作動流体の流れは、実質的に自由流れとなり、減衰力の発生に実質的に寄与しない。一方、チェックバルブ15は、シリンダ体20の内部から外部へ作動流体を流さない。
第一ピストン部41には、第一室51aと第二室51bとの間での作動流体の流れを制限するためのオリフィス16が形成されている。作動流体がオリフィス16を通過する時の圧力損失により減衰力が生じる。
第二チューブ12の第一端部12aと第一ロッド部31とには、シリンダ体20の外部(第四空間54)と、シリンダ体20の内部(第一空間51の第一室51a)とを連通させるための連通路18が形成されている。連通路18は、第二チューブ12の第一端部12aに形成された流路18aと、第一ロッド部31に形成された流路18bとからなる。
連通路18(流路18a)には、流量調整バルブ17(可変オリフィス)が設けられている。流量調整バルブ17により、連通路18を流通する作動流体の流量が調整され得る。
次に、伸縮時のショックアブソーバ10について、図面を用いて説明する。
図2(a)は、図1に示すショックアブソーバの伸長時の状態を模式的に示す断面図である。
伸長行程では、第二チューブ12が、ヘッド側(図中下側)に移動する。これに伴って、第一ロッド部31、第一ピストン部41、第二ロッド部32及び第二ピストン部42が、ヘッド側に移動する。これにより、第一空間51の第一室51aの体積が減少する。一方、第一空間51の第二室51bの体積が増加する。また、第二空間52の第一室52aの体積が減少する。
第一ピストン部41及び第二ピストン部42のヘッド側への移動量をΔL(mm)とする。第一ピストン部41の断面積をP1(mm)とする。第二ピストン部42の断面積をP2(mm)とする。第一ロッド部31の断面積をR1(mm)とする。第二ロッド部32の断面積をR2(mm)とする。第一ピストン部41の外径は、第一ロッド部31の外径よりも大きいので、P1>R1が成り立つ。第二ピストン部42の外径は、第二ロッド部32の外径よりも大きいので、P2>R2が成り立つ。第二ピストン部42の外径は、第一ピストン部41の外径よりも小さいので、P2<P1が成り立つ。第二ロッド部32の外径は、第一ロッド部31の外径よりも小さいので、R2<R1が成り立つ。
ショックアブソーバ10では、以下の関係が成立する。
第一空間51の第一室51aの体積減少量(mm)=ΔL(P1−R1)…(i)
第一空間51の第二室51bの体積増加量(mm)=ΔL(P1−R2)…(ii)
上述したように、第二ロッド部32の断面積は、第一ロッド部31の断面積よりも小さい。従って、第一空間51全体で見ると、第一空間51の体積は増加する。
第一空間51の体積増加量(mm)=ΔL(R1−R2)…(iii)
しかし、ショックアブソーバ10では、第一空間51と連通する第二空間52の第一室52aの体積が減少する。
第二空間52の第一室52aの体積減少量(mm)=ΔL(P2−R2)…(iv)
このように、伸長行程において増加する第一空間51の体積(iii)が、第一室52aの体積減少(iv)により補われる。これにより、シリンダ体20の内外間で流れる作動流体の量が減少するので、減衰力発生の応答性が確保される。
従って、第一空間51及び第一空間51と連通する第二空間52の第一室52aの全体で見ると、以下の関係が成立する。
第一空間51及び第一室52aの体積減少量(mm)=ΔL(P2−R1)…(v)
なお、R1がP2よりも大きい場合、ΔL(P2−R1)は負の値となる。この場合、ΔL(P2−R1)は、第一空間51及び第一室52aの体積増加量を意味する。
このように、ショックアブソーバ10では、伸長行程において、第一空間51の体積増加(iii)とともに、第一空間51と連通する第二空間52の第一室52aの体積減少(iv)が生じる。
伸長行程において、第一室51aから、ΔL(P1−R1)に相当する量の作動流体が排出される。第一室51aからオリフィス16を介して第二室51bに、ΔL(P1−P2)に相当する量の作動流体が流入する。第一室51aから流量調整バルブ17を介してシリンダ体20の外部(第四空間54)に、ΔL(P2−R1)に相当する量の作動流体が流出する。
図2(b)は、図1に示すショックアブソーバの圧縮時の状態を模式的に示す断面図である。
圧縮行程では、第二チューブ12が、キャップ側(図中上側)に移動する。これに伴って、第一ロッド部31、第一ピストン部41、第二ロッド部32及び第二ピストン部42が、キャップ側に移動する。これにより、第一空間51の第一室51aの体積が増加する。一方、第一空間51の第二室51bの体積が減少する。また、第二空間52の第一室52aの体積が増加する。
第一ピストン部41及び第二ピストン部42のキャップ側への移動量をΔL(mm)とする。
ショックアブソーバ10では、以下の関係が成立する。
第一空間51の第一室51aの体積増加量(mm)=ΔL(P1−R1)…(i)
第一空間51の第二室51bの体積減少量(mm)=ΔL(P1−R2)…(ii)
第一空間51全体で見ると、第一空間51の体積は減少する。
第一空間51の体積減少量(mm)=ΔL(R1−R2)…(iii)
しかし、ショックアブソーバ10では、第一空間51と連通する第二空間52の第一室52aの体積が増加する。
第二空間52の第一室52aの体積増加量(mm)=ΔL(P2−R2)…(iv)
これにより、シリンダ体20の内外間で流れる作動流体の量が減少するので、減衰力発生の応答性が確保される
従って、第一空間51及び第一空間51と連通する第二空間52の第一室52aの全体で見ると、以下の関係が成立する。
第一空間51及び第一室52aの体積増加量(mm)=ΔL(P2−R1)…(v)
なお、R1がP2よりも大きい場合、ΔL(P2−R1)は負の値となる。この場合、ΔL(P2−R1)は、第一空間51及び第一室52aの体積減少量を意味する。
このように、ショックアブソーバ10では、圧縮行程において、第一空間51の体積減少(iii)とともに、第一空間51と連通する第二空間52の第一室52aの体積増加(iv)が生じる。
圧縮行程において、第二室51bからオリフィス16を介して第一室51aに、ΔL(P1−P2)に相当する量の作動流体が流入する。また、シリンダ体20の外部(第四空間54)から流量調整バルブ17を介して第一室51aに、ΔL(P2−R1)に相当する量の作動流体が流入する。その結果、第一室51aに、ΔL(P1−R1)に相当する量の作動流体が流入する。
<第二実施形態>
図3は、第二実施形態に係るショックアブソーバの断面図である。
以下においては、第一実施形態と異なる点について説明する。
第二実施形態のショックアブソーバ10では、流量調整バルブ17が、シリンダ体20の内部に設けられている。流量調整バルブ17は、第一ピストン部41に設けられている。流量調整バルブ17は、第一空間51の第一室51aと第二室51bとの間を流通する作動流体の流量を調整するためのバルブである。また、流量調整バルブ17が、第二チューブ12の第一端部12aに設けられていないので、連通路18も設けられていない。また、第二実施形態のショックアブソーバ10では、第一ロッド部31の外径と、第二ピストン部42の外径とが実質的に等しい。従って、R1=P2が成り立つ。
次に、伸縮時のショックアブソーバ10について、図面を用いて説明する。
図4(a)は、図3に示すショックアブソーバの伸長時の状態を模式的に示す断面図である。
第二実施形態のショックアブソーバ10では、以下の関係が成り立つ。
第一空間51の第一室51aの体積減少量(mm)=ΔL(P1−R1)…(i)
第一空間51の第二室51bの体積増加量(mm)=ΔL(P1−R2)…(ii)
第二ロッド部32の断面積は、第一ロッド部31の断面積よりも小さい。従って、第一空間51全体で見ると、第一空間51の体積は増加する。
第一空間51の体積増加量(mm)=ΔL(R1−R2)…(iii)
しかし、ショックアブソーバ10では、第一空間51と連通する第二空間52の第一室52aの体積が減少する。
第二空間52の第一室52aの体積減少量(mm)=ΔL(P2−R2)…(iv)
従って、第一空間51及び第一空間51と連通する第二空間52の第一室52aの全体で見ると、以下の関係が成立する。
第一空間51及び第一室52aの体積減少量(mm)=ΔL(P2−R1)…(v)
第二実施形態のショックアブソーバ10では、R1=P2であるから、第一空間51及び第一室52aの体積減少量は、実質的に0である。このように、第二実施形態のショックアブソーバ10では、伸長行程において増加する第一空間51の体積(iii)が、第一室52aの体積減少(iv)により補われ、これにより、第一空間51及び第一室52aの体積減少量が実質的に0になる。シリンダ体20の内外間で流れる作動流体の量が実質的に0であるから、減衰力発生の応答性が良好に確保される。
伸長行程において、第一室51aからオリフィス16及び流量調整バルブ17を介して第二室51bに、ΔL(P1−R1)に相当する量の作動流体が流れる。シリンダ体20の内外間での作動流体の流出入は実質的に生じない。
図4(b)は、図3に示すショックアブソーバの圧縮時の状態を模式的に示す断面図である。
ショックアブソーバ10では、以下の関係が成立する。
第一空間51の第一室51aの体積増加量(mm)=ΔL(P1−R1)…(i)
第一空間51の第二室51bの体積減少量(mm)=ΔL(P1−R2)…(ii)
第一空間51全体で見ると、第一空間51の体積は減少する。
第一空間51の体積減少量(mm)=ΔL(R1−R2)…(iii)
しかし、ショックアブソーバ10では、第一空間51と連通する第二空間52の第一室52aの体積が増加する。
第二空間52の第一室52aの体積増加量(mm)=ΔL(P2−R2)…(iv)
従って、第一空間51及び第一空間51と連通する第二空間52の第一室52aの全体で見ると、以下の関係が成立する。
第一空間51及び第一室52aの体積増加量(mm)=ΔL(P2−R1)…(v)
第二実施形態のショックアブソーバ10では、R1=P2であるから、第一空間51及び第一室52aの体積増加量は、実質的に0である。このように、圧縮行程において減少する第一空間51の体積(iii)が、第一室52aの体積増加(iv)により補われ、これにより、第一空間51及び第一室52aの体積増加量が実質的に0になる。シリンダ体20の内外間で流れる作動流体の量が実質的に0であるから、減衰力発生の応答性が良好に確保される。
伸長行程において、第二室51bからオリフィス16及び流量調整バルブ17を介して第一室51aに、ΔL(P1−R1)に相当する量の作動流体が流れる。シリンダ体20の内外間での作動流体の流出入は実質的に生じない。
第一実施形態及び第二実施形態のショックアブソーバ10における変位(伸縮量)と荷重との関係について、図面を用いて説明する。
図5は、ショックアブソーバの変位Dと荷重Lとの関係を示す図である。
図中、Cは、特許文献1に示すような従来のショックアブソーバにおける変位Dと荷重Lとの関係を示す。Pは、第一実施形態及び第二実施形態のショックアブソーバ10における変位Dと荷重Lとの関係を示す。
第一実施形態及び第二実施形態のショックアブソーバ10では、第二ロッド部32が、第一ロッド部31の剛性よりも小さな剛性を有するので、伸縮時の摩擦力が小さくなる。従って、図5に示すように、Pにおいてショックアブソーバ10の変位(伸縮)に要する荷重は、Cよりも小さい。また、従来のショックアブソーバでは、伸長行程と圧縮行程とが切り替わる際の荷重変化などが大きくなり、これにより、運転者が引っ掛かり感を感じる場合がある(図中、X)。しかし、第一実施形態及び第二実施形態のショックアブソーバ10では、第二ロッド部32が、第一ロッド部31の剛性よりも小さな剛性を有するので、Pには、このような荷重変化が大きくなる部分Xが生じていない。
次に、上述したショックアブソーバを備えたフロントフォーク、及びショックアブソーバを備えた鞍乗型車両について説明する。
図6は、フロントフォークとして図3に示すショックアブソーバを備えた自動二輪車を模式的に示す側面図である。図7は、図6に示す自動二輪車を模式的に示す部分拡大側面図である。
自動二輪車101は、本体100と、ハンドル115(図6では図示省略。図7参照)と、前輪110と、駆動輪たる後輪111とを備えている。本体100は、燃料タンク117、シート116及びエンジン104を備えている。
図6及び図7に示すように、フロントフォーク113は、自動二輪車101に取り付けられたものである。フロントフォーク113は、自動二輪車101に搭載された状態では、鉛直方向から傾いた方向に延びている。
図6及び図7に示すように、フロントフォーク113は、左右一対のショックアブソーバ10を備えている。ショックアブソーバ10は、第二実施形態のショックアブソーバ10である。但し、フロントフォーク113は、第二実施形態のショックアブソーバ10に代えて、第一実施形態のショックアブソーバ10を備えていてもよい。
また、フロントフォーク113は、左右一対のショックアブソーバ10を結合するアッパーブラケット107とアンダーブラケット108とを備えている。左右一対のショックアブソーバ10は、前輪110が路面(図示せず)から衝撃を受ける際に、衝撃に応じて伸縮する。
上述した自動二輪車101は、鞍乗型車両の一例である。ショックアブソーバ10が設置される対象としては、上述した例に限定されない。ショックアブソーバ10は、車両のフロントフォークとして、好適に用いられ得る。特に、ショックアブソーバ10は、鞍乗型車両のフロントフォークとして、より好適に用いられ得る。鞍乗型車両としては、特に限定されず、例えば、自動二輪車、自動三輪車、不整地走行用車両(ALL−TERRAIN VEHICLE)等が挙げられる。また、自動二輪車としては、例えば、スクータ、モペット、スポーツ型の自動二輪車が挙げられる。
上述した例では、ショックアブソーバ10のキャップ側が上側に位置し、ヘッド側が下側に位置する場合について説明した。しかし、キャップ側が下側に位置し、ヘッド側が上側に位置してもよい。即ち、ショックアブソーバ10は倒置されてもよい。また、上述した例では、第一チューブがアウターチューブであり、第二チューブがインナーチューブである場合について説明したが、ショックアブソーバ10は、この例に限定されない。また、第一実施形態及び第二実施形態のショックアブソーバ10における各バルブ(チェックバルブ15、オリフィス16及び流量調整バルブ17)の配置は、本発明の一例であり、本発明は、この例に限定されない。
ショックアブソーバ10では、第一ロッド部31の外径と第二ピストン部42の外径とが実質的に等しいことが望ましい。伸縮時におけるシリンダ体20の内外間での作動流体の流出入が実質的に生じないので、減衰力発生の応答性が効率よく確保されるからである。しかし、本発明は、この例に限定されない。
また、第一ロッド部31、第二ロッド部32、第一ピストン部41及び第二ピストン部42の構造は、特に限定されない。例えば、第一ロッド部31及び第二ロッド32が一本の棒状体からなり、環状の第一ピストン部41及び第二ピストン部42が一本の棒状体により挿通されることにより、第一ロッド部31、第二ロッド部32、第一ピストン部41及び第二ピストン部42が構成されていてもよい。また、第一ロッド部31と第二ロッド部32とが別個の棒状体であり、板状体の第一ピストン部41及び第二ピストン部42に第一ロッド部31及び第二ロッド部32が取り付けられることにより、第一ロッド部31、第二ロッド部32、第一ピストン部41及び第二ピストン部42が構成されていてもよい。
以上、この発明の好ましい実施形態について説明されたが、この発明の範囲および精神を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能であることは明らかである。この発明の範囲は、添付された請求の範囲のみによって限定される。
10 ショックアブソーバ
11 第一チューブ
11a 開端部
11b 閉端部
12 第二チューブ
12a 第一端部
12b 第二端部
12c 貫通孔
14 付勢体(バネ)
15 チェックバルブ
16 オリフィス
17 流量調整バルブ
18 連通路
18a 流路
18b 流路
20 シリンダ体
21 第一シリンダ部
21a 第一端部
21b 第二端部
21c シール部
22 第二シリンダ部
22a 連通孔
31 第一ロッド部
32 第二ロッド部
41 第一ピストン部
42 第二ピストン部
42a 中実部
42b シール部
51 第一空間
51a 第一室
51b 第二室
52 第二空間
52a 第一室
52b 第二室
53 第三空間
54 第四空間

Claims (7)

  1. ショックアブソーバであって、
    前記ショックアブソーバは、
    第一シリンダ部と、
    前記第一シリンダ部の一端部に設けられ、前記第一シリンダ部の前記一端部から前記第一シリンダ部の軸線方向に沿って延びており、前記第一シリンダ部と連通する第二シリンダ部と、
    前記第一シリンダ部の内部空間に設けられ、前記第一シリンダ部の軸線方向に沿って移動可能であり、前記第一シリンダ部の内部空間を2つの室に区画する第一ピストン部と、
    前記第二シリンダ部の内部空間に設けられ、前記第二シリンダ部の軸線方向に沿って移動可能であり、前記第二シリンダ部の内部空間を2つの室に区画する第二ピストン部と、
    前記第一ピストン部に設けられ、前記第一ピストン部から前記第一シリンダ部の軸線方向に沿って、前記第一シリンダ部の他端部を通じて、前記第一シリンダ部の外部まで延出された第一ロッド部と、
    前記第一ピストン部と前記第二ピストン部との間に設けられ、前記第一ピストン部から前記第一シリンダ部の軸線方向に沿って、前記第一シリンダ部の前記一端部を通じて、前記第二シリンダ部の内部まで延出され、前記第二ピストン部と接続された第二ロッド部と
    を備え、
    前記第二ロッド部は、前記第一ロッド部の剛性よりも小さな剛性を有し、
    前記ショックアブソーバは、前記第一ピストン部が前記第一シリンダ部の前記一端部側に移動する時に、前記第一ロッド部が前記第一シリンダ部の内部に進入することにより、前記第一シリンダ部の内部空間の体積が減少する一方、前記第一ピストン部とともに前記第二ピストン部が移動することにより、前記第一シリンダ部と連通する前記第二シリンダ部の室の体積が増加するように構成されている。
  2. 請求項1に記載のショックアブソーバであって、
    前記第二ピストン部は、前記第二シリンダ部の内面上を摺動し、
    前記第二ロッド部は、前記第二シリンダ部の内面上を摺動しない。
  3. 請求項1又は2に記載のショックアブソーバであって、
    前記第二ロッド部は、前記第二ピストン部の外径よりも小さな外径を有する。
  4. 請求項1〜3のいずれか1に記載のショックアブソーバであって、
    前記第二ロッド部は、前記第一ロッド部の外径よりも小さな外径を有する。
  5. 請求項1〜4のいずれか1に記載のショックアブソーバであって、
    前記第一シリンダ部と連通する前記第二シリンダ部の室は、前記第一シリンダ部の内部空間と前記第二シリンダ部の内部空間との境界面と、前記第二ピストン部における前記第二ロッド側の表面と、前記第二ロッド部の外周面と、前記第二シリンダ部の内周面とにより形成されている。
  6. フロントフォークであって、
    前記フロントフォークは、請求項1〜5のいずれか1に記載のショックアブソーバを備える。
  7. 鞍乗型車両であって、
    前記鞍乗型車両は、請求項6に記載のフロントフォークを備える。
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