JP2014125870A - バリケードスタンド - Google Patents

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Abstract

【課題】パイプ軸線方向でパイプを受けて支持する従来のバリケードにおいて、パイプの支持がボルトの先端とパイプとの摩擦力によるものであるため抜けやすいという問題があった。
【解決手段】そこで、渡されるパイプをパイプ軸線方向で受けるパイプ支持具により支持してなるバリケード用のバリケードスタンドであって、前記パイプ支持具は、支持すべきパイプを内挿して支持する筒部と、筒部の一方の開口と接合され、筒部の他方の開口に内挿される前記パイプの長手方向の端部を受ける受け部と、前記内挿されるパイプの外周面と筒部の内周面とのすき間に配置される板状体であって、前記パイプの外周面との摩擦力により前記パイプを固定するすきま板と、すきま板をパイプの外周面に押しつけて前記摩擦力を増大させるボルトと、を有するバリケードスタンドなどを提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、パイプをパイプ軸線方向で受けるパイプ支持具により支持してなるバリケードを構成するバリケードスタンドに関する。
単管と称される金属製のパイプをスタンドの間に掛け渡して支持することで構成されるバリケードは、組立が容易で使い勝手が良いことから工事現場等で数多く用いられている。
実登3140829号公報
特許文献1に開示されているような従来のバリケードには安全面で問題がある。図8は、従来のバリケードの概念図である。バリケードは、一対のバリケードスタンド(0801、0806)の間に2本のパイプ(0804、0805)が渡され、それらのパイプをバリケードスタンドに設けられる支持具(0802、0803、0807、0808)により支持することで立設される。
図9は、パイプがバリケードスタンドに支持される様子を示す概念図であり、側方から視た図(a)と上方から視た図(b)である。バリケードスタンド(0901)には支持具としてクランプ(0902)が設けられている。このクランプは、C字型の金具にパイプ本体を挟んでボルトとナットなどにより締め付けて支持するものである。
このようなバリケードスタンドに対して衝撃が加えられた場合、パイプ(0903)がバリケードスタンドからパイプ軸線方向(0904)に突出してしまうことがある。例えば、複数車線の道路の一部の車線において通行を規制して工事等を行う場合に、バリケードは車両の進行方向と概ね平行に列ねて設置される。そこで、運転を誤ってバリケードスタンドに衝突してしまうことがある。すると、パイプはクランプからずれてバリケードスタンドからパイプ軸線方向に突出し、車両や搭乗者に対して損傷を与えてしまう場合がある。
このような問題を解消するため、パイプ軸線方向にパイプが突出しないように、パイプの端部を受けるための部材を支持具に設けることが考えられる。このような支持具として、例えば、図10に示すような支持具がある。この支持具は、パイプが挿入される筒部(1002)と、この筒部の開口を塞ぐように接合されパイプを軸線方向で受けるための板状体(1001)と備える。そして、筒部を貫通する孔とともにナット(1003)を設け、パイプ(1005)が挿入された状態でボルト(1004)を締め付けることで、パイプをボルトと筒部の内周面とで挟みつけて固定する。このように支持具を構成することにより、上述したようにパイプが支持具から突出することを防止し得る。しかしながら、以下の問題が生じる。
図10に示した支持具の断面図と正面図とを図11に示す。図示するように、係る支持具(1101)は、ナット(1103)が備わる箇所に設けられる貫通孔から筒部(1102)を貫通するボルト(1104)と筒部の内周面とでパイプ(1105)を挟みつけて固定している。しかし、このようなパイプの狭持は、とくにボルトの先端とパイプとの接触が点での接触となるため、当該接触点における摩擦力が生じにくく、パイプに対して支持具から引き抜く方向に力が作用するとパイプが脱落しやすいという問題が生じる。また、パイプを筒部に挿入するときに、ボルトが貫通孔に差し込まれたままであるとパイプの先端がボルトに引っかかるという問題もある。
そこで、上記課題を解決するために本発明において、以下のバリケードスタンドなどを提供する。すなわち、第一の発明としては、渡されるパイプをパイプ軸線方向で受けるパイプ支持具により支持してなるバリケード用のバリケードスタンドであって、前記パイプ支持具は、支持すべきパイプを内挿して支持する筒部と、筒部の一方の開口と接合され、筒部の他方の開口に内挿される前記パイプの長手方向の端部を受ける受け部と、前記内挿されるパイプの外周面と筒部の内周面とのすき間に配置される板状体であって、前記パイプの外周面との摩擦力により前記パイプを固定するすきま板と、すきま板をパイプの外周面に押しつけて前記摩擦力を増大させるボルトと、を有するバリケードスタンドを提供する。
第二の発明としては、前記すきま板は、略U字状に屈曲した板状体からなり、筒部の開口付近にて内周面と外周面とを跨ぐとともに筒部の外周面に接して配置され、前記ボルトは、筒部の内周面に配置される側のすきま板を、筒部に設けられる貫通孔を介して筒部の外周面側からパイプの外周面に押しつける第一の発明に記載のバリケードスタンドを提供する。
第三の発明としては、前記すきま板はさらに筒部の内周に接して配置される第二の発明に記載のバリケードスタンドを提供する。
第四の発明としては、前記すきま板はさらにU字を閉じる方向に付勢されている第二の発明又は第三の発明に記載のバリケードスタンドを提供する。
第五の発明としては、前記すきま板はU字折り返し頂点が筒部の外側よりに設けられている第二の発明から第四の発明のいずれか一に記載のバリケードスタンドを提供する。
第六の発明としては、第一の発明から第五の発明のいずれか一に記載のバリケードスタンドにパイプを渡してなるバリケードを提供する。
本発明により、パイプが脱落しにくい支持具を備えるバリケードスタンドを提供することができる。
実施形態1のバリケードスタンドのパイプ支持具の一例を示す概念図 実施形態1のバリケードスタンドのパイプ支持具の一例を示す概念図 実施形態1のバリケードスタンドのパイプ支持具の一例を示す概念図 実施形態1のバリケードスタンドのパイプ支持具の他の例を示す概念図 実施形態1のバリケードスタンドのパイプ支持具の他の例を示す概念図 実施形態1のバリケードスタンドの一例を示す概念図 実施形態2のバリケードスタンドのパイプ支持具の一例を示す概念図 従来のバリケードの概念図 従来のバリケードのパイプ支持具の概念図 パイプ軸線方向で受ける従来のパイプ支持具を示す概念図 パイプ軸線方向で受ける従来のパイプ支持具を示す概念図
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を用いて説明する。なお、本発明は、これら実施形態に何ら限定されるべきものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得る。
実施形態1は、主に請求項1、2、3、4、6などに関する。実施形態2は、主に請求項5などに関する。
<実施形態1>
<実施形態1 概要>
本実施形態に係るバリケードスタンドは、パイプ支持具の筒部の内周面と筒部に内挿されるパイプの外周面とのすき間に配置するすきま板をボルトによりパイプ外周面に押し付けることで、すきま板とパイプ外周面との摩擦力を増大させることを特徴とする。これにより、点での接触による摩擦力よりも大きな摩擦力がすきま板とパイプ外周面とに生じ、パイプが脱落しにくくなる。
<実施形態1 構成>
本実施形態に係るバリケードスタンドは、渡されるパイプをパイプ軸線方向で受けるパイプ支持具により支持してなるバリケード用のバリケードスタンドであって、前記パイプ支持具は、支持すべきパイプを内挿して支持する筒部と、筒部の一方の開口と接合され、筒部の他方の開口に内挿される前記パイプの長手方向の端部を受ける受け部と、前記内挿されるパイプの外周面と筒部の内周面とのすき間に配置される板状体であって、前記パイプの外周面との摩擦力により前記パイプを固定するすきま板と、すきま板をパイプの外周面に押しつけて前記摩擦力を増大させるボルトと、を有する。
「パイプをパイプ軸線方向で受けて支持する」とは、図9を用いて説明したパイプ軸線方向でパイプを「受けとめて」支持するという意味合いである。したがって、パイプ支持具の一部又は全部が支持するパイプ軸線上に位置し、パイプ本体の端縁の一部又は全部を受ける面の法線方向がパイプ本体軸線方向と一致するように構成される。なお、本実施形態においては、後述する「受け部」がパイプを受けとめる役割を担う。
図1は、本実施形態のバリケードスタンドのパイプ支持具の一例を示した概念図である。このパイプ支持具(0100)は、筒部(0101)と、受け部(0102)と、すきま板(0103)とを有し、すきま板にはボルト(0105)とともに雌雄をなすナット(0104)が設けられる。
「筒部」(0101)は、支持すべきパイプ(0106)を内挿して支持する。ここで、内挿とは筒部の内周面側に筒部の内径より短い外径の筒や棒を挿し込むことを意味する。後述するように、本実施形態のパイプ支持具は、筒部に内挿され支持されるパイプと筒部の内周面とのすき間にすきま板が配置される。従って、筒部は、支持すべきパイプとすきま板のいずれもが内挿されるだけの内径を有する。
「受け部」(0102)は、筒部の一方の開口と接合され、筒部の他方の開口に内挿される前記パイプの長手方向の端部を受ける。受け部により、筒部の一方の開口は塞がれることになり、他方の開口から挿し込まれるパイプは受け部に突き当たりその動きが規制される。この受け部により、従来のクランプなどのパイプ支持具におけるパイプの突出が生じなくなる。
「すきま板」(0103)は、内挿されるパイプの外周面と筒部の内周面とのすき間に配置される板状体であって、前記パイプの外周面との摩擦力により前記パイプを固定する。図示したすきま板は、略U字状に屈曲した板状体からなり、筒部の開口付近にて内周面と外周面とを跨ぐとともに筒部の外周面に接して配置されている。
さらに図2及び図3を用いて説明する。図2は、図1で示したパイプ支持具の断面図(a)及び正面図(b)である。図2に示すように、受け部(0202)と接合される筒部(0201)には貫通孔(0205)が設けられ、その貫通孔に合わせて筒部の外周面側に配置されるすきま板(0203)にも孔が設けられている。さらにそれらの孔と、開口部を合わせたナット(0204)がすきま板に設けられる。
なお、すきま板は筒部の内周に接して配置されるように構成してもよい。正面図から分かるように、すきま板が跨っている筒部の内周面と当該内周面と接するすきま板とがそれぞれ円弧と弦となすように構成してもよい。このように構成することで、すきま板の動きが筒部との接触により規制され、すきま板が歪んだり変形したりすることを防止することができる。
図3は、図1及び図2に示したパイプ支持具と、支持されるパイプとを併せて示した断面図(a)及び正面図(b)である。図3に示すように、筒部(0301)に内挿されるパイプ(0307)と筒部の内周面側に位置するすきま板(0303)とは接し、ナット(0304)にボルト(0306)をねじ込むことにより、すきま板をパイプの外周面に向けて押しつける力(0308)が生じる。すきま板は押しつけられることによりパイプ外周面との接触領域が拡大し双方の間に生じる摩擦力は大きくなり、かつ、押しつける力によってもその摩擦力は増大しパイプがパイプ支持具から抜けて脱落しにくくなる。また、すきま板におけるパイプの外周面との接触領域にゴムや布などを貼付したり表面加工を施すなどして、パイプの外周面との摩擦力が増大するように構成してもよい。
また、すきま板を、U字を閉じる方向に付勢するように構成してもよい。このように構成したすきま板を図4に示す。図4(a)に示すように、すきま板(0402)はU字を閉じる方向に付勢されているため、筒部(0401)の内周面側に位置するすきま板は端の方ほど筒部の内周面に接近する。すなわち、図4(b)に示すように、パイプ(0404)を固定するために締め付けられていたボルト(0403)を緩めるにつれて、すきま板は当該付勢によりU字を閉じる方向に姿勢変化する。この姿勢変化によりすきま板はそれまで接していたパイプ外周面から離れていき、図4(a)に示した姿勢に戻る。したがって、すきま板とパイプの外周面との摩擦力は減少していくこととなり、筒部からパイプをスムーズに抜くことができ、パイプ支持具に対するパイプの挿脱を容易にすることができる。
すきま板は、上述したような略Uに屈曲した板状体からなるものに限られない。図5は、異なる態様のすきま板の例を示す概念図である。図5(a)は、一の板状体を用いてすきま板を構成した態様を示している。図示するように、すきま板(0502)の端部は、筒部(0501)の開口付近の内周面に接合され、その他の部分は筒部の内周面と離隔されている。ボルト(0503)をねじ込むことですきま板は押しつけられ、上述したように支持すべきパイプを固定する。
図5(b)は、二の板状体を用いてすきま板を構成した態様を示している。図示するように、一方の板状体(0512)は筒部(0511)の外周面に接して配置され、他方の板状体(0513)は、一方の板状体と互の端部にて接合され筒部の内周面側にその内周面と離隔して配置される。ボルト(0514)をねじ込むことですきま板を構成する他方の板状体は押しつけられ、上述したように支持すべきパイプを固定する。
本実施形態のバリケードスタンドについて各部の説明を行った。各部を具現するために用いられる材料としては、例えば、鉄や鋼などの金属や、合成樹脂、木材などを挙げることができる。より具体的には、例えば、必要とされるバリケードスタンドの機械的あるいは構造的な強度に応じて適宜材料を選定することができる。
図6は、本実施形態に係るバリケードスタンドの一例を側方から示した概念図である。本図に示すバリケードスタンドは、複数のバリケードスタンドを容易かつ確実に積み重ねることができるように構成したものである。
図示するように、バリケードスタンド(0601)一体につき、パイプ支持具(0602)が2つ設けられる。すなわち、2本のパイプを渡してなるバリケードを構成するためのバリケードスタンドである。
バリケードスタンド(0601)において、パイプ支持具が設けられる箇所の背面側に凹部が設けられる。そして、このバリケードスタンドと重ねられるバリケードスタンド(0603)のパイプ支持具(0604)が、当該凹部に収まる。このように構成することで、姿勢を等しくして積み重ねるための位置決めと、積み重ねた後のずれ防止とが行われる。このように積み重ねやすく構成することで、バリケードの搬送や保管が容易かつ確実に行い得る。
<実施形態1 効果>
本実施形態のバリケードスタンドにより、パイプ本体がバリケードスタンドから突出することを防止することができる。
<実施形態1 効果>
本実施形態のバリケードスタンドにより、パイプが脱落しにくい支持具を備えるバリケードスタンドを提供することができる。
<実施形態2>
<実施形態2 概要>
本実施形態のバリケードスタンドは、略U字状のすきま板においてU字の折り返し頂点が筒部の外側よりに設けられることを特徴とする。このように構成することにより、すきま板がパイプを筒部に内挿する際のガイドとなり、パイプの内挿を容易かつ確実に行うことが可能となる。
<実施形態2 構成>
本実施形態のバリケードスタンドは、実施形態1を基本とし、すきま板はU字折り返し頂点が筒部の外側よりに設けられている。
図7は、本実施形態に係るバリケードスタンドのパイプ支持具の一例を断面図として示す概念図である。図7(a)に示すように、筒部(0701)は一方の開口が受け部(0702)と接合され、略U字状のすきま板(0703)が配置される。
そして、すきま板のU字折り返し頂点(0704)は、筒部の外側よりに設けられている。このように頂点を位置づけることにより、筒部の内周面側に配置されるすきま板は、頂点から筒部の内周面側に向けて傾きをもった姿勢となってから、筒部の内周面に位置することとなる。
図7(b)に示すように、すきま板において傾きをもった姿勢の箇所が、筒部に内挿されようとするパイプ(0705)をガイドすることとなる。その結果、筒部の奥まで容易かつ確実にパイプ(0706)は内挿される。このようなガイドの働きが、バリケードの組立や解体の作業が安全かつ迅速に行われることに資する。
<実施形態2 効果>
本実施形態のバリケードスタンドにより、筒部へのパイプの内挿を容易かつ確実に行うことができ、安全かつ迅速な組立及び解体作業に資する。
0100 パイプ支持具
0101 筒部
0102 受け部
0103 すきま板
0104 ナット
0105 ボルト
0106 パイプ

Claims (6)

  1. 渡されるパイプをパイプ軸線方向で受けるパイプ支持具により支持してなるバリケード用のバリケードスタンドであって、
    前記パイプ支持具は、
    支持すべきパイプを内挿して支持する筒部と、
    筒部の一方の開口と接合され、筒部の他方の開口に内挿される前記パイプの長手方向の端部を受ける受け部と、
    前記内挿されるパイプの外周面と筒の内周面とのすき間に配置される板状体であって、前記パイプの外周面との摩擦力により前記パイプを固定するすきま板と、
    すきま板をパイプの外周面に押しつけて前記摩擦力を増大させるボルトと、
    を有するバリケードスタンド。
  2. 前記すきま板は、略U字状に屈曲した板状体からなり、筒の開口付近にて内周面と外周面とを跨ぐとともに筒の外周面に接して配置され、
    前記ボルトは、筒の内周面に配置される側のすきま板を、筒に設けられる貫通孔を介して筒の外周面側からパイプの外周面に押しつける請求項1に記載のバリケードスタンド。
  3. 前記すきま板はさらに筒の内周に接して配置される請求項2に記載のバリケードスタンド。
  4. 前記すきま板はさらにU字を閉じる方向に付勢されている請求項2又は3に記載のバリケードスタンド。
  5. 前記すきま板はU字折り返し頂点が筒の外側よりに設けられている請求項2から4のいずれか一に記載のバリケードスタンド。
  6. 請求項1から5のいずれか一に記載のバリケードスタンドにパイプを渡してなるバリケード。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016153553A (ja) * 2015-02-20 2016-08-25 ホクシン工業株式会社 バリケードのスタンド
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