JP2014125089A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Yasuyuki Fukuda
康之 福田
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Abstract

【課題】主に、フット開口部から吹き出される空調用空気の温度逆転現象を防止し得るようにする。
【解決手段】空調ケース4の内部に、冷却用熱交換器5と、加熱用熱交換器7と、ミックスドア9と、混合室13とを有し、この混合室13の側面15に、フット開口部17と、フット開口部17を開閉するフットドア18とを備えた車両用空調装置1に関する。上記フットドア18が、上記フット開口部17を閉じる閉位置と、上記フット開口部17を開く開位置との間を移動可能に構成される。そして、上記フットドア18が、上記開位置となった時に、上記冷風バイパス口11を通る冷風6を遮るよう構成される。
【選択図】図2

Description

この発明は、フット開口部から吹き出される空調用空気の温度逆転現象を防止し得るようにした車両用空調装置に関するものである。
自動車などの車両には、車室内の温度調節を行うための車両用空調装置が設けられている。
この車両用空調装置は、通常、車室前部に設けられたインストルメントパネルの内部に設置されている。
この車両用空調装置は、内部に空調用空気が流れる空気通路を有する中空の空調ケースと、この空調ケースの内部に設置されて、上記した空気通路を流れる空調用空気を冷却・除湿する冷却用熱交換器と、上記した空調ケースの内部に設置されて、上記した空調用空気を加熱する加熱用熱交換器と、上記した冷却用熱交換器からの冷風と上記した加熱用熱交換器で加熱された温風との風量割合を調整するミックスドアと、上記した加熱用熱交換器をバイパスする通路に設けられた冷風バイパス口と、上記した加熱用熱交換器で加熱された温風の出口となる温風出口部とに臨む位置で、上記した冷風バイパス口からの冷風と温風出口部からの温風とを混合する混合室とを有するものとされる。
そして、このような車両用空調装置では、上記した混合室の側面に、乗員の足元へ空調用空気を吹き出すためのフット開口部が開口形成されている。このフット開口部には、フット開口部を開閉するためのフットドアが設けられている(例えば、特許文献1参照)。
また、上記した混合室の上部には、乗員の胸元へ向けて空調用空気を吹き出すためのベント開口部などの開口部が開口形成されている。
そして、一般に、上記したフット開口部とベント開口部との両方から空調用空気を吹き出すモード(いわゆるバイレベルモード)の時には、フット開口部およびベント開口部から、混合室で混合されて温度調整された空調用空気を吹き出すのではなく、乗員の快適性を考慮して、フット開口部からは温風(温かい風)が吹き出され、ベント開口部からは冷風(涼しい風)が吹き出されるように吹き出し温度に差を付けるようにしていた(吹出温度差)。
このように吹き出し温度に差を付けるためには、フット開口部を、温風出口部の近くに設置するのが、構造的には好ましい。
しかし、フット開口部を温風出口部の近くに設置した場合、温風出口部は、上記したインストルメントパネルの内部に設けられている車体強度部材(ステアリングサポートメンバのステー)に近い位置にあるため、温風出口部が車体強度部材と干渉することになるので、干渉を防止できるように、フット開口部を上記した車体強度部材から避けるように迂回させたり、フット開口部の大きさを車体強度部材との干渉が回避される程度にまで小さくしたりせざるを得なかった。そのため、フット開口部を通る空調用空気の抵抗が大きくなったり、風量が小さくなったりしていた。
そこで、上記干渉による問題を回避するため、特許文献1のように、フット開口部を、車体強度部材との干渉が起こり得ない位置、例えば、冷却用熱交換器寄りの位置(車両前方)へ移動することが提案されている。このように、フット開口部を冷却用熱交換器寄りに位置させることにより、フット開口部の位置や大きさに対する制限が少なくなるので、空調用空気の抵抗を小さくして、風量を大きくすることが可能となる。
特許第3846283号公報
しかしながら、フット開口部を、車体強度部材との干渉が起こらない、冷却用熱交換器寄りの位置へ移動した場合には、上記したように、バイレベルモードの時に、フット開口部から温風が吹き出され、ベント開口部から冷風が吹き出されるように吹き出し温度に差を付けることが構造的に困難になり、反対に、フット開口部が冷却用熱交換器に近くなったことによって、フット開口部から冷風が吹き出され、ベント開口部から温風が吹き出される、という温度逆転現象が生じてしまうことになる。
しかし、上記した特許文献1のものは、この温度逆転現象についての記載がなく、また、その解決策についても、特に備えてはいなかった。
上記課題を解決するために、請求項1に記載された発明は、
内部に空調用空気が流れる空気通路を有する中空の空調ケースと、
該空調ケースの内部に設置されて、前記空気通路を流れる空調用空気を冷却・除湿する冷却用熱交換器と、
前記空調ケースの内部に設置されて空調用空気を加熱する加熱用熱交換器と、
前記冷却用熱交換器からの冷風と、前記加熱用熱交換器で加熱された温風との風量割合を調整するミックスドアと、
前記加熱用熱交換器をバイパスする通路に設けられた冷風バイパス口と、前記加熱用熱交換器で加熱された温風の出口となる温風出口部とに臨む位置で、前記冷風バイパス口からの冷風と、温風出口部からの温風とを混合する混合室と、
該混合室の側面に開口形成されて、乗員の足元へ空調用空気を吹き出すためのフット開口部と、
前記混合室の側面に沿って移動することにより、前記フット開口部を開閉するフットドアと、を備えた車両用空調装置において、
前記フットドアが、前記フット開口部を閉じる閉位置と、前記フット開口部を開く開位置との間を移動可能に構成されると共に、
前記フットドアが、前記開位置となった時に、前記冷風バイパス口を通る冷風を遮るよう構成されたことを特徴としている。
請求項2に記載された発明は、上記において、前記フットドアが、少なくとも、前記混合室の側面に対して回動自在に軸支された回動軸部と、該回動軸部に対して一体に設けられると共に回動軸部の軸廻りの回動によって前記フット開口部を開閉可能なドア本体とを有するロータリードアとされ、
前記フットドアが、冷風バイパス口に近い縁部に、前記冷風バイパス口を通る冷風を遮る底面部を有することを特徴としている。
請求項3に記載された発明は、上記において、前記底面部は、前記空調ケースの幅方向の中間部における、冷風バイパス口と対向する部分に、冷風を集中させる冷風集中部を有することを特徴としている。
請求項4に記載された発明は、上記において、前記フットドアが開位置の時に、前記底面部が、前記冷風バイパス口に対して平行になるように設置されたことを特徴としている。
請求項1に記載された発明によれば、上記構成によって、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、フットドアが、開位置となった時に、冷風バイパス口を通る冷風を遮るようにしたことにより、フット開口部に、冷風バイパス口からの冷風が直接流れ込むのを、フットドアを利用して抑制・防止することができる。これにより、構造を大きく変更せずに、フット開口部から冷風が多く吹き出される、いわゆる温度逆転現象を防止することができる。
請求項2に記載された発明によれば、上記構成によって、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、フットドアの冷風バイパス口に近い縁部に設けた底面部が、フット開口部の開時に、冷風バイパス口を通る冷風を冷風バイパス口に近い位置(開位置)で遮ることにより、冷風バイパス口からフット開口部へ直接向かう冷風を底面部で効果的に規制して、フット開口部から吹き出す冷風の割合が多くなるのを確実に防止することが可能となる。
請求項3に記載された発明によれば、上記構成によって、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、上記した底面部における、空調ケースの幅方向の中間部の、冷風バイパス口と対向する部分に、冷風を集中させる冷風集中部を設けたことにより、フットドアを開位置とした時に、冷風バイパス口からの冷風を幅方向の中間部に集中させて混合室へ送ることができる。これにより、冷風バイパス口を通る冷風の混合室への通路を確保しつつ、冷風を(幅方向の両端部に位置する)フット開口部から遠ざけて、冷風が直接フット開口部へ向わない(または向い難い)ようにすることができる。
また、底面部は、幅方向の中間部に位置する冷風集中部以外の部分については、底面部が幅方向に延在していても特に支障はないので、上記した冷風集中部以外の部分で底面部を幅方向に延在させて、左右のフットドア間を連結させるようにすることにより、フットドアの部品としての剛性を確保・向上したりすることや、剛性が向上した分、回動軸部の一部(中間部)を省略したりすることなどが可能となる。
請求項4に記載された発明によれば、上記構成によって、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、フットドアが開位置の時に、底面部を、冷風バイパス口に対して平行になるように設置したことにより、底面部を、温風出口部からフット開口部へ向かう温風の流れにとって抵抗になり難い形状にすることができる。
また、底面部を、冷風バイパス口からの冷風の吹き出しを効率的に妨げることができるものとすることができる。即ち、冷風バイパス口から冷風が吹き出す際に底面部によって発生する抵抗が大きくなり、しかも、各部で均一な抵抗が得られるもの)とすることができる。これに対し、底面部を、冷風バイパス口に対して非平行のものとした場合には、底面部による抵抗が小さくなり、しかも、発生する抵抗が各部で不均一のものとなるので、冷風バイパス口からの冷風の吹き出しを効率的に妨げるのが難しくなるおそれがある。
そして、フット開口部の開時には、冷風バイパス口に対して平行な底面部が、温風をフット開口部へ向けて最適に案内すると共に、フット開口部の閉時には、冷風バイパス口の近傍から退避された底面部が、温風を無関係な方向へ案内しないようにすることができる。
よって、フットドアを、これらの各種の要望を十分に満たすことができる最善の形状とすることができる。
本発明の実施例にかかる車両用空調装置の側方断面図である。 図1の車両用空調装置のフットドア周辺を一部破断した部分拡大斜視図である。 図1のフットドアの斜視図である。但し、立壁部の形状は、図2のものとは異なっている。 (a)は図3の平面図、(b)は図3の側面図、(c)図3の背面図である。 フット開口部が閉じた状態における、フットドア周辺を一部破断した部分拡大斜視図である。 フット開口部が開いた状態における、フットドア周辺を一部破断した部分拡大斜視図である。 底面部の連結部が後縁部側に存する場合の、図2と同様の部分拡大斜視図である。 底面部の連結部が前縁部側と後縁部側とに存する場合の、図2と同様の部分拡大斜視図である。
自動車などの車両には、車室内の温度調節を行うための車両用空調装置(空気調和装置)が設けられている。
この車両用空調装置は、通常、車室前部に設けられたインストルメントパネル(車室前部内装パネルまたは計器パネル)の内部に設置されている。
このインストルメントパネルの内部には、ステアリングサポートメンバなどと呼ばれる金属製の車体強度部材が設けられている。この車体強度部材は、少なくとも、車幅方向へ延びる筒状または中空棒状などのメンバ本体と、このメンバ本体の車幅方向中間部から下方に延びるステーとを有している。このステーは、メンバ本体の車幅方向中間部を、フロアパネル(床パネル)に対して支持させるための支持脚である。
上記した車両用空調装置は、このステーの近傍に配置される。
以下、本実施の形態、および、それを具体化した実施例を、図面を用いて詳細に説明する。
図1〜図8は、この実施例およびその変形例を示すものである。
まず、図1に示すように、上記した車両用空調装置1は、内部に空調用空気2が流れる空気通路3を有する中空の空調ケース4と、この空調ケース4の内部に設置されて、上記した空気通路3を流れる空調用空気2を冷却・除湿する冷却用熱交換器5と、上記した空調ケース4の内部に設置されて、上記した空調用空気2(冷却用熱交換器5で冷却・除湿された冷風6(または除湿風))を加熱する加熱用熱交換器7と、上記した冷却用熱交換器5からの冷風6と上記した加熱用熱交換器7で加熱された温風8との風量割合を調整するミックスドア9と、上記した加熱用熱交換器7をバイパスする通路(この場合にはミックスドア9)に設けられた冷風バイパス口11と、上記した加熱用熱交換器7で加熱された温風8の出口となる温風出口部12とのに臨む位置(この場合には、上側)で、上記した冷風バイパス口11からの冷風6と温風出口部12からの温風8とを混合する混合室13とを有するものとされる。
ここで、上記した冷却用熱交換器5は、車両前後方向14の前側に設置され、加熱用熱交換器7は、車両前後方向14の後側(乗員側)に設置される。
そして、この車両用空調装置1では、上記した車体強度部材のステー(図示せず)との干渉を避けるために、上記した混合室13の側面15(紙面と平行な面、或いは、幅方向16(図2参照)に対向する面)に、乗員の足元へ空調用空気2を吹き出すためのフット開口部17が開口形成される。
このフット開口部17には、フット開口部17を開閉するためのフットドア18(図3、図4参照)が設けられている。この場合、フットドア18は、混合室13の側面15にほぼ沿って移動することによって、フット開口部17を開閉するものとされている。
これにより、上記したフット開口部17は、一般的な車両用空調装置1のものよりも、車両前後方向14の前側で、上側の位置に配置されることになる。
また、上記した混合室13の上部には、乗員の胸元へ向けて空調用空気2を吹き出すためのベント開口部21や、窓曇防止のために図示しないフロントウインドウガラスへ向けて空調用空気2を吹き出すためのデフ開口部22などの開口部が形成されている。ベント開口部21やデフ開口部22には、これらを開閉するためのモードドア23が設けられる。
ここで、上記の補足説明を行う。但し、以下の説明は、一例としての好適なものであり、必ずしも、以下の構造に限るものではない。
上記した「空調用空気2」は、空調ケース4の入側に設けられたファン25によって、空調ケース4内へ導入されるようになっている。このファン25は、ファン本体25aと、ファンケース25bとを有しており、車両用空調装置1に対して一体的に設置される。
上記した「空気通路3」は、途中、上記したミックスドア9によって、温風側(温風通路27)と冷風側(上記した冷風バイパス口11)とに分岐されると共に、その後、混合室13にて再び合流されるようになっている。上記した加熱用熱交換器7は、温風通路27内に設けられる。なお、冷風バイパス口11に対して、更に冷風バイパス流路が接続される場合もある。
上記した「空調ケース4」は、この場合、大きく分けて、内部に上記した冷却用熱交換器5を収容する冷却部4aと、内部に上記した加熱用熱交換器7を収容する加熱部4bと、内部に上記した混合室13を形成する混合部4cとを有している。このうち、冷却部4aは上記したファン25の下側の、車両前方の位置に配置され、加熱部4bは冷却部4aの車両後方(乗員側)の位置に配置されて、前後横並び状態とされている。
また、混合部4cは冷却部4aと加熱部4bとの間のほぼ上方の位置に配置されている。そして、これら冷却部4aと加熱部4bと混合部4cとの間の部分に、これらを連結するようにミックスドア収容部4dが形成され、このミックスドア収容部4dに対して、上記したミックスドア9が設置される。
上記した「冷却用熱交換器5」は、内部で冷媒を蒸発させることによって空調用空気2から蒸発潜熱を奪うようにした蒸発器(エバポレータ)とされている。この冷却用熱交換器5は、空調ケース4の冷却部4aの内部に対し、通路断面全体を塞ぐように、縦置きに配置されている。
上記した「加熱用熱交換器7」は、エンジン冷却系統で使われるエンジン冷却液の熱を利用して空調用空気2を加熱するようにした加熱器(ヒータコア)とされている。この加熱用熱交換器7は、空調ケース4の加熱部4b内に形成される上記温風通路27に対し、上側の一部を除く下側の部分を前後に仕切るように、ほぼ縦置きに配置されている。この場合には、加熱用熱交換器7は、若干後傾されている。そして、温風通路27における、上記した上側の一部(即ち、加熱用熱交換器7で仕切られていない部分)が、上記した温風出口部12とされている。
上記した「ミックスドア9」には、各種のものが存在しており、また、その配置も様々であるが、この場合には、以下のようなミックスドア収容部4dに設置されている。
このミックスドア収容部4dは、側面視でほぼ横向きの(ほぼ直角)二等辺三角形状をしている。そして、この二等辺三角形の底辺が、ほぼ上下方向に延びて冷却用熱交換器5の側へ向くと共に、冷却用熱交換器5の近傍に、冷却用熱交換器5とほぼ平行に配置されている。このミックスドア収容部4dの底辺は、上記した冷却部4a(または冷却用熱交換器5)の下側の一部を除いた上側の部分に対して対向するように接続されている。
また、側面視ほぼ二等辺三角形状をしたミックスドア収容部4dの下側に位置する一方の等辺(下側の等辺)は、その後側(図中右側)の一部が上記した加熱部4bの上部内へ潜り込んだ状態で、上記した加熱部4bに接続されている。この一方の等辺は、後上がりまたは前下がりに傾斜した平坦面となっている。そして、この一方の等辺における、加熱部4bの上部内へ潜り込んだ部分には、温風通路27への入口となる温風開口29が形成されている。この温風開口29は、上記した冷風バイパス口11と対をなすものであり、後方へ向けて斜め下向きに開口されている。
また、側面視ほぼ二等辺三角形状をしたミックスドア収容部4dの上側に位置する他方の等辺(上側の等辺)は、上記した混合部4cの下側に接続されている。或いは、この他方の等辺(上側の等辺)は、混合部4cの底面の一部を形成するものとされている。この他方の等辺は、後下がりまたは前上がりに傾斜した平坦面となっている。この他方の等辺には、上記した混合室13への入口部となる上記冷風バイパス口11が形成されている。この冷風バイパス口11は、後方へ向けて斜め上向きに開口されている。
なお、上記した上下二本の等辺は、図示しないほぼ水平な線を挟んで上下にほぼ対称的な傾斜角度を有するものとされている。これによって、冷風バイパス口11と温風開口29とは、上下にほぼ対称的に形成されている。
そして、上記したミックスドア9は、上記ミックスドア収容部4dに設置された、温風開口29および冷風バイパス口11と、ミックスドア本体31とによって構成されている。このミックスドア本体31は、温風開口29および冷風バイパス口11を開閉したり、開度を調整したりするためのものであり、温風開口29および冷風バイパス口11の形状や大きさに合わせた平坦な矩形板状をしている。ミックスドア本体31の両面には、温風開口29および冷風バイパス口11をシール可能なシール部材(特に明確には図示せず)が取付けられている。
このミックスドア本体31は、空調ケース4の側面15における、上記した二等辺三角形状の上下二本の等辺の交点の位置に軸支された回転軸32によって上下回動可能に取付けられている。この回転軸32は、空調ケース4の幅方向16へ延びるものとされる。そして、この回転軸32は、加熱用熱交換器7の上面とほぼ同じ高さで、加熱用熱交換器7の上面よりも僅かに前側の位置に設置されている。
このように構成されたミックスドア9は、ミックスドア本体31が下方へ傾動して温風開口29を塞ぐと、冷却用熱交換器5からの冷風6が冷風バイパス口11を通って混合室13へ直接送られるように構成されている。
反対に、ミックスドア本体31が上方へ傾動して冷風バイパス口11を塞ぐと、冷却用熱交換器5からの冷風6が温風開口29から温風通路27を通って加熱用熱交換器7で加熱され、加熱用熱交換器7で加熱された温風8が温風出口部12を介して混合室13へ送られるように構成されている。
更に、ミックスドア本体31が温風開口29と冷風バイパス口11との中間の位置になると、冷却用熱交換器5からの冷風6が、ミックスドア本体31の位置に応じて温風側と冷風側とに分配され、上記したような別々の経路を通って最終的に混合室13へ到達し、混合室13で冷風6と温風8とが混合されることによって温度調整され、最適な温度の空調用空気2が得られるようになっている。
上記した「冷風バイパス口11」は、ミックスドア収容部4dの上側に位置する他方の等辺(上側の等辺)における、上記した回転軸32寄りの位置に、ミックスドア本体31と同じ大きさかそれよりも若干小さくなるように形成されている。
即ち、冷風バイパス口11はミックスドア本体31で塞ぎ得るようなものとして形成されている。この冷風バイパス口11は、上記した一方の等辺(下側の等辺)における加熱部4bの上部へ潜り込んだ部分に形成された温風開口29と同じ大きさとなるように、上下に対称的に形成されている。即ち、温風開口29もミックスドア本体31で塞ぎ得るようなものとして形成されている。
上記した「温風出口部12」は、上記したように、温風通路27の上部の位置に対して、冷風バイパス口11とほぼ前後に隣接した状態で設けられている。
上記した「混合室13」は、上記したファン25と前後に隣接するように設けられている。
上記した「フット開口部17」は、混合室13の側面15における、下部(最も低い位置)に形成されている。フット開口部17は、混合室13の両側面15に対し、運転席用および助手席用として、左右一対設けられている。
上記した「フットドア18」については、後述する。
上記した「ベント開口部21」は、この場合、混合室13の上側を細く絞った上端部に設けられている。但し、混合室13の上側は、必ずしも細く絞る必要はない。
上記した「デフ開口部22」は、混合室13の細く絞った上端部近傍から、上記したファン25のケースに沿って車両上斜め前方へ向けて分岐するように設けられている。これにより、ベント開口部21とデフ開口部22とは、ほぼ前後に隣接した状態に設置される。
上記した「モードドア23」は、ベント開口部21とデフ開口部22との一方が開いた時に、他方が閉じるように構成された、共通のものとなっている。モードドア23は、ベント開口部21とデフ開口部22とが分岐する部分に、その回転軸35が設けられている。この回転軸35は、空調ケース4の幅方向16へ延びるものとされる。但し、モードドア23の構成は、上記に限るものではなく、例えば、ベント開口部21とデフ開口部22とに対して、それぞれ別個に設けるようにしても良い。
そして、以上のような基本構成に対し、この実施例のものでは、以下のような構成を備えるようにしている。
<構成>以下、構成について説明する。
(構成1)
上記フットドア18が、上記フット開口部17を閉じる(この場合には上側の)閉位置(図5参照)と、上記フット開口部17を開く(この場合には下側の)開位置(図6参照)との間を(この場合には上下に)移動可能に構成される。
そして、上記フットドア18が、上記開位置となった時に、上記冷風バイパス口11を通る冷風6を遮るよう構成される。
(補足説明1)
ここで、「上記フット開口部17」は、好ましくは、上記冷却用熱交換器5と上記加熱用熱交換器7との間の位置で、上記温風出口部12よりも上記冷風バイパス口11に近い位置に設けられるようにする。
上記した「冷却用熱交換器5と加熱用熱交換器7との間の位置」は、図1に示すように、冷却用熱交換器5から加熱用熱交換器7へ向かう空調用空気2の流れ方向の中間位置で、更に、上記したように、冷却用熱交換器5および加熱用熱交換器7の上側の位置のことである。この場合、両者の車両前後方向14の中間部周辺の上側のことである。この場合には、冷風バイパス口11よりも若干前寄りの上側となっている。
上記した「温風出口部12よりも冷風バイパス口11に近い位置」とは、温風出口部12から出た温風8がフット開口部17に到達する経路よりも、冷風バイパス口11から出た冷風6がフット開口部17に到達する経路の方が短いという意味である。即ち、温風出口部12と冷風バイパス口11との車両前後方向14の中間位置よりも前側に位置することである。
上記した「フットドア18が、・・閉位置と、・・開位置との間を(上下に)移動可能」は、例えば、完全な上下方向の移動のみに限らず、若干車両前後方向14にズレる上下移動も含まれるものとする。この場合には、後者(上下方向の回動または傾動)とされている。
上記した「フットドア18が、・・冷風6を遮る」は、フットドア18が、冷風バイパス口11の上方に位置することにより、直接または間接的に冷風6を遮ることをいう。
(構成2)
図3、図4(図5、図6も併せて参照)に示すように、上記フットドア18が、少なくとも、上記混合室13の側面15に対して回動自在に軸支された回動軸部42と、この回動軸部42に対して一体に設けられると共に回動軸部42の軸廻りの回動によって上記フット開口部17を開閉可能なドア本体43とを有するロータリードアとされる。
そして、上記フットドア18が、冷風バイパス口11に近い縁部45に、上記冷風バイパス口11を通る冷風6を遮る底面部46を有するものとされる。
(補足説明2)
ここで、上記した「混合室13の側面15」は、この場合、特に明確には図示しないが、フット開口部17の周囲の部分が、部分的に車両後方へ向かって広がる傾斜面とされている。これに伴って、ドア本体43も、平面視で上記した側面15と平行な傾斜形状とされている。なお、上記以外の側面15については、幅方向16とほぼ面直な面とされている。
上記した「回動軸部42」は、空調ケース4の幅方向16へ延びるものとされる。この回動軸部42は、フット開口部17の近傍の位置(この場合には車両後方に若干離れた位置)に軸支されている。この場合、回動軸部42は、各ドア本体43の外面側から幅方向16の外方へ延びる半軸(短い片持軸)とされている。但し、回動軸部42は、これに限るものではなく、各ドア本体43間を連結する連結軸などとしても良い。
上記した「ドア本体43」は、フット開口部17とほぼ同じ形状で、ほぼ同じ大きさか、または、若干大きいものとされる。即ち、ドア本体43は、フット開口部17を塞ぎ得るものとされており、フット開口部17が形成された側面15と平行に設置された板状部材によって形成されている。この場合、ドア本体43には、面方向の外方へ延びるアーム43aが一体に設けられており、このアーム43aの先端部に上記した回動軸部42が一体に設けられている。
但し、このアーム43aは、回動軸部42の位置を調整するための部材(軸位置調整部材)であり、回動軸部42がドア本体43の面上に在る場合には必ずしも必要なものではない。なお、ドア本体43と回動軸部42との位置関係は、フット開口部17と混合室13の側面15における回動軸部42の軸支位置との位置関係と同じになっている。
上記した「フット開口部17」は、フットドア18をロータリードアとする場合には、円形や、半円形や、回動軸部42を中心とする扇形などとするのが一般的である。但し、この場合には、フット開口部17は、扇形に近似した二等辺三角形状や、この二等辺三角形状に近似した五角形状のもの(図1など参照)などとされている。
上記した二等辺三角形の形状は、この場合、上記したミックスドア収容部4dの側面形状とほぼ似た側面形状を有して、ミックスドア収容部4dよりも小型のもの(ほぼ(直角)二等辺三角形状のもの)とされている。即ち、二等辺三角形状とした場合のフット開口部17は、底辺が車両前方へ向いてほぼ上下方向に延びるものなどとされる。また、車両後方の上下二本の等辺が上記した回動軸部42を中心とする二本の半径とほぼ等しいものまたはこれとほぼ平行なものなどとされる。
また、上記したように、五角形状とした場合のフット開口部17は、例えば、正方形を、二本の対角線がほぼ上下方向と車両前後方向14とに向くように斜めに配置して、前側の部分を上下方向に延びる対角線の近くでほぼ上下方向にカットして底辺にしたものなどとされる。また、斜めに配置した正方形部分の後側に位置する上下の二辺が、上記した回動軸部42を中心とする二本の半径とほぼ等しいものまたはこれに平行なものなどとされる。
この場合には、フット開口部17は、上記した五角形状のものとされている。なお、上記したように、ドア本体43もフット開口部17に合わせて、上記した二等辺三角形状やこれに近似した五角形状のもの(この場合には五角形状のもの)とされている。
また、上記フット開口部17の回動軸部42を軸支する部分は、上記した二等辺三角形の等辺の交点や、上記した五角形状の後側に位置する上下の辺の交点の位置よりも若干後側に設定されることにより、回動軸部42を中心とするドア本体43の移動距離が若干大きくなるようにしている。
上記した「冷風バイパス口11に近い縁部45」は、二等辺三角形状やこれに近似した五角形状をしたドア本体43の底辺のことである。即ち、「冷風バイパス口11に近い縁部45」は、回動軸部42から離れた縁部45のことである。この冷風バイパス口11に近い縁部45は、(下側の)開位置とした時に、冷風バイパス口11と対向する縁部45とされる。
上記した「底面部46」は、図2に示すように、上記したロータリードアの底面となるものであり、ドア本体43の上記した縁部45(底辺)から幅方向16の内方へ向かって延びるもの(温風ガイド用底面部)とされる。この場合、底面部46は、左右一対のドア本体43の間を連結するようなものとされているが(連結部46a)、左右一対のドア本体43間を連結しない長さのもの、即ち、各ドア本体43の周辺のみに設けられる部分的なものとしても良い。
(構成3)
上記底面部46は、上記空調ケース4の幅方向16の中間部における、冷風バイパス口11と対向する部分に、冷風6を集中させる冷風集中部47を有するものとされる。
(補足説明3)
ここで、上記した「冷風集中部47」は、底面部46を、左右一対のドア本体43の底辺(縁部45)間を全幅に亘って連結した場合には、幅方向16の中間部(特に、中央部)に対して設けられる切欠部(図2、図7参照)や、開口部(図8参照)などとなる。冷風集中部47における開口部や切欠部の形状は、この場合、ほぼ矩形状となっているが、特に、これに限るものではない。
また、底面部46を、左右一対のドア本体43間を連結しないものとした場合には、左右の底面部46間の切れ目部分(欠如部、特に図示せず)が、上記した冷風集中部47となる。
更に、必要に応じて、温風出口部12に、温風出口部12からの温風8を上記した底面部46(の上面側)へと導く温風ガイド48(出口部ガイド壁)を設けることができる。この温風ガイド48は、例えば、加熱用熱交換器7の上面から、ミックスドア9の回転軸32(の軸受部分)の上側を通って、開位置の時の上記底面部46の後端部の位置まで延びるガイド面とされる。
この温風ガイド48は、単一平面や、複数平面や、曲面などによって構成することができる。この場合、温風ガイド48は、加熱用熱交換器7の上面に沿った第一のガイド面と、開位置の時の上記底面部46に対して直線的に連続する第二のガイド面とを持った屈曲面とされている。
この温風ガイド48は、上記した底面部46がドア本体43の周辺のみに対して設けられる部分的なものである場合には、温風ガイド48に対応した部分のみに対して部分的に設けるようにする。また、上記した底面部46が左右一対のドア本体43間を連結する連結部46aを有するものである場合などには、温風ガイド48は、必要に応じて、全幅に亘って設けるようにしても良い。
このように、温風ガイド48を設けることによって、温風出口部12からの温風8を効率良く上記した底面部46へと導くことができる。底面部46へ導かれた温風8は、そのままフット開口部17へ向けて案内され、フット開口部17から吹き出される。なお、底面部46の上面に対し、ドア本体43との間で、温風ガイド通路41を構成する立壁部51(温風ガイド用内側壁部)を立設するようにしても良い。
加えて、温風ガイド48(の上記した第二のガイド面)における、幅方向16の中央部を切欠くことによって、上記冷風バイパス口11から出て上記底面部46で遮られた冷風6のうち、車両後方(乗員側)へ迂回したものを、温風出口部12の周辺にて、温風出口部12からの温風8と早期に混合させる早期混合部49を形成するようにしても良い。
なお、この早期混合部49は狭い隙間から冷風6を吹き出させることによって機能させるものであるため、図2に示すように、上記した冷風集中部47と連続してしまうと、冷風6が、より開口面積の大きい冷風集中部47の方へ逃げてしまい機能しなくなってしまうので、早期混合部49は、冷風集中部47と連続しないように隔離して設けるのが好ましい。
そのために、冷風集中部47と早期混合部49との間は、底面部46の一部などによって仕切られるようにする。例えば、図7や図8に示すように、底面部46の連結部46aを、冷風集中部47の少なくとも後縁部側に設けるようにするのが好ましい。
このように、早期混合部49を設けることによって、冷風6を温風出口部12から出る直前の温風8と混合室13の下側(入側)の位置でより早くミックスし始めさせることができる。これに対し、早期混合部49を設けない場合には、冷風バイパス口11からの冷風6と温風出口部12からの温風8は、混合室13に入ってから混合が開始されるので、混合に時間がかかったり、温度調整が不十分になったりするおそれがある。
(構成4)
上記フットドア18が開位置の時に、上記底面部46が、上記冷風バイパス口11に対して平行になるように設置される。
(補足説明4)
ここで、上記した「冷風バイパス口11」は、上記したように、平坦な面に形成されているので、底面部46も、冷風バイパス口11と対向する部分に、平坦な面を有するものとされる。
そして、上記した「底面部46」は、冷風バイパス口11に対し、フットドア18が移動(開閉動)できる範囲で最小の隙間を有して平行となるように設置される。
これにより、冷風バイパス口11と底面部46とは、ほぼ車両前後方向14に一定の間隔を有して対向することになる。
(その他の構成)
その他の構成として、図2(図3、図4も併せて参照)に示すように、上記底面部46に、上記ドア本体43との間で、温風ガイド通路41となる一対の通路側壁を構成する立壁部51を立設するようにしても良い。
また、上記立壁部51が、上記底面部46よりも、温風ガイド通路41の温風8の流れ方向の上流側または下流側の少なくとも一方へ延びる延在部55を有するものとしても良い。
<作用>以下、この実施例の作用について説明する。
ファン25を駆動することによって、空調ケース4に取入れられた空調用空気2は、まず、冷却用熱交換器5で冷却・除湿される。冷却用熱交換器5で冷却・除湿された冷風6は、ミックスドア9で温風側と冷風側とに分配される。
ミックスドア9で温風側に分配された冷風6は、加熱用熱交換器7で加熱されて温風8となり、温風出口部12から混合室13へ送られる。一方、冷風側に分配された冷風6は、冷風バイパス口11からそのまま混合室13へ送られる。
混合室13へ送られた温風8と冷風6は、混合室13を上昇し、その間に混合されて温度が均一化される。混合室13内の空調用空気2は、フット開口部17やベント開口部21やデフ開口部22などの各開口部から車室内の各所へと吹き出される。
この際、各開口部から車室内の各所へ吹き出される空調用空気2の温度調整は、ミックスドア9によって行われる。例えば、ミックスドア9を温風側(温風出口部12を全開)にすると、混合室13へは温風8のみが送られるようになる。反対に、ミックスドア9を冷風側(冷風バイパス口11を全開)にすると、混合室13へは冷風6のみが送られるようになる。また、ミックスドア9を両者の中間位置で変化させることにより、温風8と冷風6との風量割合が変更され温度が変更される。
一方、吹き出しモードの調整は、フットドア18やモードドア23などによって行われる。例えば、フットドア18によってフット開口部17を開くと、乗員の足元に空調用空気2を吹き出させることができる。また、モードドア23によってベント開口部21を開くと、乗員の胸元に空調用空気2を吹き出させることができる。或いは、モードドア23によってデフ開口部22を開くと、フロントウインドウガラスへ向けて空調用空気2を吹き出して窓曇防止を行わせることができる。
そして、上記したフット開口部17とベント開口部21との両方から空調用空気2を吹き出すモード(いわゆるバイレベルモード)にすることもできる。
このバイレベルモードの時などには、フット開口部17およびベント開口部21から、混合室13で混合されて温度調整された空調用空気2を吹き出すのではなく、乗員の快適性を考慮して、フット開口部17からは温風8が吹き出され、ベント開口部21からは冷風6が吹き出されるように、吹き出し温度に差を付けるのが好ましいとされている(吹出温度差)。
この実施例の場合、車体強度部材との干渉が起こらないようにするために、フット開口部17を、車両前方の冷却用熱交換器5寄りに位置させているので、フット開口部17の位置や大きさに対する制限が少なくなり、空調用空気2の抵抗を小さくしたり、風量を大きくしたりすることができるようになっているが、このように、フット開口部17を冷却用熱交換器5寄りに位置させると、上記したように、構造的に、バイレベルモードの時などに、フット開口部17から冷風バイパス口11を通った冷風6が吹き出し易くなり、ベント開口部21から温風出口部12を出た温風8が吹き出し易くなるので、温度逆転現象が生じるものとなる。
そこで、この実施例では、上記した構成として、以下のように、上記温度逆転現象を防止し、フット開口部17から温風出口部12の温風8が吹き出され、ベント開口部21から冷風バイパス口11の冷風6が吹き出されるように、吹き出し温度に差を付けられるようにしている。
<効果>この実施例によれば、以下のような効果を得ることができる。
(効果1)
フットドア18が、(下側の)開位置となった時に、冷風バイパス口11を通る冷風6を遮るようにしたことにより、フット開口部17に、冷風バイパス口11からの冷風6が直接流れ込むのを、フットドア18を利用して抑制・防止することができる。これにより、構造を大きく変更せずに、フット開口部17から冷風6が多く吹き出される、いわゆる温度逆転現象を防止することができる。
(効果2)
フットドア18の冷風バイパス口11に近い縁部45に設けた底面部46が、フット開口部17の開時に、冷風バイパス口11を通る冷風6を冷風バイパス口11に近い位置(下側の開位置)で遮ることにより、冷風バイパス口11からフット開口部17へ直接向かう冷風6を底面部46で効果的に規制して、フット開口部17から吹き出す冷風6の割合が多くなるのを確実に防止することが可能となる。
(効果3)
上記した底面部46における、空調ケース4の幅方向16の中間部の、冷風バイパス口11と対向する部分に、冷風6を集中させる冷風集中部47を設けたことにより、フットドア18を(下側の)開位置とした時に、冷風バイパス口11からの冷風6を幅方向16の中間部に集中させて混合室13へ送ることができる。これにより、冷風バイパス口11を通る冷風6の混合室13への通路を確保しつつ、冷風6を(幅方向16の両端部に位置する)フット開口部17から遠ざけて、冷風6が直接フット開口部17へ向わない(または向い難い)ようにすることができる。
また、底面部46は、幅方向16の中間部に位置する冷風集中部47以外の部分については、底面部46が幅方向16に延在していても特に支障はないので、上記した冷風集中部47以外の部分で底面部46を幅方向16に延在させて、左右のフットドア18間を連結させるようにすることにより、フットドア18の部品としての剛性を確保・向上したりすることや、剛性が向上した分、回動軸部42の一部(中間部)を省略したりすることなどが可能となる。
(効果4)
フットドア18が(下側の)開位置の時に、底面部46を、冷風バイパス口11に対して平行になるように設置したことにより、底面部46を、温風出口部12からフット開口部17へ向かう温風8の流れにとって抵抗になり難い形状にすることができる。
また、底面部46を、冷風バイパス口11からの冷風6の吹き出しを効率的に妨げることができるものとすることができる。即ち、冷風バイパス口11から冷風6が吹き出す際に底面部46によって発生する抵抗が大きくなり、しかも、各部で均一な抵抗が得られるものとすることができる。これに対し、底面部46を、冷風バイパス口11に対して非平行のものとした場合には、底面部46による抵抗が小さくなり、しかも、発生する抵抗が各部で不均一のものとなるので、冷風バイパス口11からの冷風6の吹き出しを効率的に妨げるのが難しくなるおそれがある。
そして、フット開口部17の開時には、冷風バイパス口11に対して平行な底面部46が、温風8をフット開口部17へ向けて最適に案内すると共に、フット開口部17の閉時には、冷風バイパス口11の近傍から退避された底面部46が、温風8を無関係な方向(例えば、ベント開口部21やデフ開口部22以外の、混合室13の壁面の途中へ向かう方向など)へ案内しないようにすることができる。
よって、フットドア18を、これらの各種の要望を十分に満たすことができる最善の形状とすることができる。
(その他の効果)
このように、温風ガイド通路41が、底面部46から立設されて、ドア本体43との間に、一対の通路側壁を構成する立壁部51を有することにより、立壁部51とドア本体43とで通路側壁を規定して、温風8を確実かつ効率的にフット開口部17へ導く温風ガイド通路41を形成することができる。
また、立壁部51が、底面部46よりも、温風ガイド通路41の温風8の流れ方向の上流側または下流側の少なくとも一方へ延びる延在部55を有することにより、延在部55を上流側(温風出口部12側)へ向けて形成した場合には、延在部55を温風ガイド板として、温風出口部12からの温風8を積極的かつ優先的に温風ガイド通路41へと導かせることができる。
反対に、延在部55を下流側へ向けて形成した場合には、延在部55を冷風防止板として、冷風バイパス口11からの冷風6がフット開口部17へ直接向かうのを妨げさせることができる。
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、実施例はこの発明の例示にしか過ぎないものであるため、この発明は実施例の構成にのみ限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。また、例えば、各実施例に複数の構成が含まれている場合には、特に記載がなくとも、これらの構成の可能な組合せが含まれることは勿論である。また、複数の実施例や変形例が示されている場合には、特に記載がなくとも、これらに跨がった構成の組合せのうちの可能なものが含まれることは勿論である。また、図面に描かれている構成については、特に記載がなくとも、含まれることは勿論である。更に、「等」の用語がある場合には、同等のものを含むという意味で用いられている。また、「ほぼ」「約」「程度」などの用語がある場合には、常識的に認められる範囲や精度のものを含むという意味で用いられている。
1 車両用空調装置
2 空調用空気
3 空気通路
4 空調ケース
5 冷却用熱交換器
6 冷風
7 加熱用熱交換器
8 温風
9 ミックスドア
11 冷風バイパス口
12 温風出口部
13 混合室
15 側面
16 幅方向
17 フット開口部
18 フットドア
42 回動軸部
43 ドア本体
45 縁部
46 底面部
47 冷風集中部

Claims (4)

  1. 内部に空調用空気が流れる空気通路を有する中空の空調ケースと、
    該空調ケースの内部に設置されて、前記空気通路を流れる空調用空気を冷却・除湿する冷却用熱交換器と、
    前記空調ケースの内部に設置されて空調用空気を加熱する加熱用熱交換器と、
    前記冷却用熱交換器からの冷風と、前記加熱用熱交換器で加熱された温風との風量割合を調整するミックスドアと、
    前記加熱用熱交換器をバイパスする通路に設けられた冷風バイパス口と、前記加熱用熱交換器で加熱された温風の出口となる温風出口部とに臨む位置で、前記冷風バイパス口からの冷風と、温風出口部からの温風とを混合する混合室と、
    該混合室の側面に開口形成されて、乗員の足元へ空調用空気を吹き出すためのフット開口部と、
    前記混合室の側面に沿って移動することにより、前記フット開口部を開閉するフットドアと、を備えた車両用空調装置において、
    前記フットドアが、前記フット開口部を閉じる閉位置と、前記フット開口部を開く開位置との間を移動可能に構成されると共に、
    前記フットドアが、前記開位置となった時に、前記冷風バイパス口を通る冷風を遮るよう構成されたことを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記フットドアが、少なくとも、前記混合室の側面に対して回動自在に軸支された回動軸部と、該回動軸部に対して一体に設けられると共に回動軸部の軸廻りの回動によって前記フット開口部を開閉可能なドア本体とを有するロータリードアとされ、
    前記フットドアが、冷風バイパス口に近い縁部に、前記冷風バイパス口を通る冷風を遮る底面部を有することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記底面部は、前記空調ケースの幅方向の中間部における、冷風バイパス口と対向する部分に、冷風を集中させる冷風集中部を有することを特徴とする請求項2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記フットドアが開位置の時に、前記底面部が、前記冷風バイパス口に対して平行になるように設置されたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の車両用空調装置。
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