JP2014124740A - ロボット - Google Patents

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隆 長手
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Abstract

【課題】力覚センサーの温度を一定の温度にすることができ、正確に力覚を検出することができるボットを提供することにある。
【解決手段】ロボットは、回動可能なアームと、前記アームに設置され、前記アームに加わる力を検出する力覚センサーと、前記力覚センサーの温度または前記力覚センサーの周囲の温度を検出する温度センサーと、前記力覚センサーの周囲に配置され、前記力覚センサーに少なくとも一部が接触する金属線によって前記力覚センサーを加熱する加熱部と、前記力覚センサーおよび前記金属線を収納するカバー部材と、前記温度センサーの検出結果に基づいて、前記加熱部の作動を制御する制御部とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ロボットに関するものである。
従来、基台と、基台に対して回動自在に連結されたアームと、アームを回動させるモーターとを備えるロボットが知られている。このロボットは、アームに、そのアームに加わる力を検出する力覚センサーが設置されており、その力覚センサーの検出結果を用いて所定の制御を行う。
しかしながら、力覚センサーは、温度依存性を有しており、力覚センサーの温度変化により、精度が悪くなるという問題がある。そして、特に、力覚センサーは、低温において精度が悪い。
特許文献1には、力覚センサーの歪検出用抵抗素子から所定距離離間し、その歪検出用抵抗素子に対向するように薄膜抵抗が設けられ、薄膜抵抗に通電することにより、薄膜抵抗が発熱し、歪検出用抵抗素子が加熱され力覚センサーの温度が定常状態となる技術が開示されている。
特開2011−209104号公報
しかしながら、特許文献1に記載の力覚センサーをロボットに搭載する場合、力覚センサー内の歪検出用抵抗素子の片面側のみに薄膜抵抗が設置されているので、力覚センサーの温度を安定させることが困難である。
本発明の目的は、力覚センサーの温度変動を抑制し、正確に力覚を検出することができるロボットを提供することにある。
このような目的は、下記の適用例により達成される。
(適用例1)
本適用例のロボットは、回動可能なアームと、
前記アームに設置され、前記アームに加わる力を検出する力覚センサーと、
前記力覚センサーの温度または前記力覚センサーの周囲の温度を検出する温度センサーと、
前記力覚センサーの周囲に配置され、前記力覚センサーに少なくとも一部が接触する金属線によって前記力覚センサーを加熱する加熱部と、
前記力覚センサーおよび前記金属線を収納するカバー部材と、
前記温度センサーの検出結果に基づいて、前記加熱部の作動を制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
これにより、力覚センサーの温度を一定の温度にすることができ、正確に力覚を検出することができる。
特に、カバー部材を有しているので、そのカバー部材内の力覚センサーが収納された収納空間を力覚センサーの一定の温度に保持することができ、力覚センサーの精度を高い状態に保つことができる。
(適用例2)
本適用例のロボットでは、前記制御部は、前記温度センサーにより検出された温度が、閾値よりも小さくなると、前記加熱部を作動して前記力覚センサーを加熱するように制御することが好ましい。
これにより、力覚センサーの温度をより確実に一定の温度にすることができ、より正確に力覚を検出することができる。
(適用例3)
本適用例のロボットでは、前記制御部は、前記温度センサーにより検出された温度が、前記閾値以上になると、前記加熱部の作動を停止させるように制御することが好ましい。
これにより、力覚センサーの温度をより確実に一定の温度にすることができ、より正確に力覚を検出することができる。
(適用例4)
本適用例のロボットでは、前記閾値は、前記力覚センサーの許容温度範囲の下限値よりもa℃大きく設定され、前記aは、5以上、15以下であることが好ましい。
これにより、力覚センサーの温度をより確実に一定の温度にすることができ、より正確に力覚を検出することができる。
(適用例5)
本適用例のロボットでは、前記金属線は、前記力覚センサーを囲うように螺旋状をなしていることが好ましい。
これにより、力覚センサーの温度をより確実に一定の温度にすることができ、より正確に力覚を検出することができる。
(適用例6)
本適用例のロボットでは、前記力覚センサーからの熱を放熱する放熱部を備え、
前記金属線は、前記加熱部の作動を停止し、前記放熱部から離間した第1の状態と、熱による前記金属線の膨張により、前記金属線の一部が前記放熱部に接触し、前記力覚センサーからの熱を前記放熱部へ伝達し、前記放熱部から外部へ放熱する第2の状態とを選択できるように構成されていることが好ましい。
これにより、力覚センサーの温度をより確実に一定の温度にすることができ、より正確に力覚を検出することができる。
(適用例7)
本適用例のロボットでは、前記力覚センサーの熱を放熱する放熱部を有しており、
前記加熱部は、長さの異なる前記金属線を複数本有し、
前記各金属線は、それぞれ、前記加熱部の作動を停止して、前記放熱部から離間した第1の状態と、熱による前記金属線の膨張により、前記金属線の一部が前記放熱部に接触し、前記力覚センサーの熱を前記放熱部へ伝達し、前記放熱部から外部へ放熱する第2の状態とを選択できるように構成されていることが好ましい。
これにより、力覚センサーの温度をより確実に一定の温度にすることができ、より正確に力覚を検出することができる。
(適用例8)
本適用例のロボットでは、前記力覚センサーの温度が高いほど前記第2の状態となる前記金属線の本数が多くなるように、前記各金属線の長さがそれぞれ設定されていることが好ましい。
これにより、力覚センサーの温度をより確実に一定の温度にすることができ、より正確に力覚を検出することができる。
(適用例9)
本適用例のロボットでは、前記力覚センサーの断面は、前記アームの関節からの平面視で円形状をなしており、前記各金属線は、それぞれ、前記力覚センサーとの接線の方向に前記力覚センサーから突出していることが好ましい。
これにより、力覚センサーの温度をより確実に一定の温度にすることができ、より正確に力覚を検出することができる。
(適用例10)
本適用例のロボットでは、前記カバー部材は、前記放熱部を兼ねていることが好ましい。
これにより、部品点数を削減することができ、構造を簡素化することができる。
(適用例11)
本適用例のロボットでは、前記力覚センサーの許容温度範囲の上限値よりも所定温度低い温度で前記金属線が前記第2の状態となるよう構成されていることが好ましい。
これにより、力覚センサーの温度をより確実に一定の温度にすることができ、より正確に力覚を検出することができる。
(適用例12)
本適用例のロボットでは、前記金属線は、電熱線であるあることが好ましい。
これにより、簡単な構成で、確実に加熱することができる。
(適用例13)
本適用例のロボットでは、前記アームの先端部には、エンドエフェクタが着脱自在に装着されるよう構成されており、
前記力覚センサーは、前記アームの先端部に設置されていることが好ましい。
これにより、より正確に力覚を検出することができる。
本発明に係わるロボットの第1実施形態を正面側から見た斜視図である。 図1に示すロボットを背面側から見た斜視図である。 図1に示すロボットの概略図である。 図1に示すロボットの主要部のブロック図である。 図1に示すロボットの力覚センサーの近傍を示す断面図である。 図1に示すロボットの温度調整における制御動作を示すフローチャートである。 本発明に係わるロボットの第2実施形態の力覚センサーの近傍を示す断面図である。 本発明に係わるロボットの第2実施形態の力覚センサーの近傍を示す断面図である。 本発明に係わるロボットの第3実施形態の力覚センサーの近傍を示す断面図である。 図9に示すロボットの温度調整における制御動作を示すタイミングチャートである。
以下、本発明に係わるロボットを添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明のロボットの第1実施形態を正面側から見た斜視図である。図2は、図1に示すロボットを背面側から見た斜視図である。図3は、図1に示すロボットの概略図である。図4は、図1に示すロボットの主要部のブロック図である。図5は、図1に示すロボットの力覚センサーの近傍を示す断面図である。図6は、図1に示すロボットの温度調整における制御動作を示すフローチャートである。
なお、以下では、説明の都合上、図1〜図3中の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言う。また、図1〜図3中の基台側を「基端」、その反対側を「先端」と言う。また、図1では、リストの先端面の構成を示すため、カバー部材の図示を省略し、図2も図1に合わせた。
図1〜図3に示すロボット(産業用ロボット)1は、例えば腕時計のような精密機器等を製造する製造工程で用いることができ、ロボット本体10と、ロボット本体10の作動を制御する制御装置(制御部)20(図4参照)とを有している。ロボット本体10と、制御装置20とは、それぞれ、電気的に接続されている。また、制御装置20は、例えば、CPU(Central Processing Unit)が内蔵されたパーソナルコンピューター(PC)等で構成することができる。なお、制御装置20については、後で詳述する。
ロボット本体10は、基台11と、4本のアーム(リンク)12、13、14、15と、リスト(リンク)16と、6つの駆動源401、402、403、404、405、406とを備えている。このロボット本体10は、基台11と、アーム12、13、14、15と、リスト16とが基端側から先端側に向ってこの順に連結された垂直多関節(6軸)ロボット(ロボット本体)である。垂直多関節ロボットでは、基台11と、アーム12〜15と、リスト16とを総称して「アーム」と言うこともでき、アーム12を「第1アーム」、アーム13を「第2アーム」、アーム14を「第3アーム」、アーム15を「第4アーム」、リスト16を「第5アーム、第6アーム」と分けて言うことができる。なお、リスト16は、第5アームと、第6アームとを有していてもよい。リスト16にはエンドエフェクタ等を取り付けることができる。
図3に示すように、アーム12〜15、リスト16は、それぞれ、基台11に対し独立して変位可能に支持されている。このアーム12〜15、リスト16の長さは、それぞれ、特に限定されないが、図示の構成では、アーム12〜14の長さが、他のアーム15およびリスト16よりも長く設定されている。なお、例えば、第3アーム14の長さを第1アーム12および第2アーム13の長さよりも短くしてもよい。
基台11と第1アーム12とは、関節(ジョイント)171を介して連結されている。そして、第1アーム12は、基台11に対し、鉛直方向と平行な第1回転軸O1を回転中心とし、その第1回転軸O1回りに回動自在となっている。第1回転軸O1は、基台11の設置面である床101の上面の法線と一致している。この第1回転軸O1回りの回動は、第1駆動源401の駆動によりなされる。また、第1駆動源401はモーター401Mとケーブル(図示せず)によって駆動され、このモーター401Mは電気的に接続されたモータードライバー301を介して制御装置20により制御される。第1駆動源401はモーター401Mとともに設けた減速機(図示せず)によってモーター401Mからの駆動を伝達されても良く、また、減速機が省略されていてもよい。
第1アーム12と第2アーム13とは、関節(ジョイント)172を介して連結されている。そして、第2アーム13は、第1アーム12に対し、水平方向と平行な第2回転軸O2を軸中心として回動自在となっている。第2回転軸O2は、第1回転軸O1と直交している。この第2回転軸O2回りの回動は、第2駆動源402の駆動によりなされる。また、第2駆動源402はモーター402Mとケーブル(図示せず)によって駆動され、このモーター402Mは電気的に接続されたモータードライバー302を介して制御装置20により制御される。第2駆動源402はモーター402Mの他に設けた減速機(図示せず)によってモーター402Mからの駆動を伝達されても良く、また、減速機が省略されていてもよい。なお、第2回転軸O2は、第1回転軸O1に直交する軸と平行であってもよい。
第2アーム13と第3アーム14とは、関節(ジョイント)173を介して連結されている。そして、第3アーム14は、第2アーム13に対して水平方向と平行な回転軸O3を回転中心とし、その第3回転軸O3回りに回動可能となっている。第3回転軸O3は、第2回転軸O2と平行である。この第3回転軸O3回りの回動は、第3駆動源403の駆動によりなされる。また、第3駆動源403は、モーター403Mとケーブル(図示せず)によって駆動され、このモーター403Mは電気的に接続されたモータードライバー303を介して制御装置20により制御される。第3駆動源403はモーター403Mの他に減速機(図示せず)も設けてモーター403Mからの駆動を伝達されても良く、また、減速機が省略されていてもよい。
第3アーム14と第4アーム15とは、関節(ジョイント)174を介して連結されている。そして、第4アーム15は、第3アーム14(基台11)に対し、第3アーム14の中心軸方向と平行な第4回転軸O4を回転中心とし、その第4回転軸O4回りに回動自在となっている。第4回転軸O4は、第3回転軸O3と直交している。この第4回転軸O4回りの回動は、第4駆動源404の駆動によりなされる。また、第4駆動源404は、モーター404Mとケーブル(図示せず)によって駆動され、このモーター404Mは電気的に接続されたモータードライバー304を介して制御装置20により制御される。第4駆動源404はモーター404Mとともに設けた減速機(図示せず)によってモーター404Mからの駆動を伝達されてもよく、また、減速機が省略されていてもよい。なお、第4回転軸O4は、第3回転軸O3に直交する軸と平行であってもよい。
第4アーム15とリスト16とは、関節(ジョイント)175を介して連結されている。そして、リスト16は、第4アーム15に対して水平方向(y軸方向)と平行な第5回転軸O5を回転中心とし、その第5回転軸O5回りに回動自在となっている。第5回転軸O5は、第4回転軸O4と直交している。この第5回転軸O5回りの回動は、第5駆動源405の駆動によりなされる。また、第5駆動源405は、モーター405Mとケーブル(図示せず)によって駆動され、このモーター405Mは電気的に接続されたモータードライバー305を介して制御装置20により制御される。第5駆動源405はモーター405Mとともに設けた減速機(図示せず)によってモーター405Mからの駆動を伝達されてもよく、また、減速機が省略されていてもよい。また、リスト16は、関節(ジョイント)176を介して、第5回転軸O5と垂直な第6回転軸O6を回転中心とし、その第6回転軸O6回りにも回動自在となっている。回転軸O6は、回転軸O5と直交している。この第6回転軸O6回りの回動は、第6駆動源406駆動によりなされる。また、第6駆動源406の駆動は、モーター406Mとケーブル(図示せず)によって駆動され、このモーター406Mは電気的に接続されたモータードライバー306を介して制御装置20により制御される。第6駆動源406はモーター406Mの他に減速機(図示せず)も設けてモーター406Mからの駆動を伝達されても良く、また、減速機が省略されていてもよい。なお、第5回転軸O5は、第4回転軸O4に直交する軸と平行であってもよく、また、第6回転軸O6は、第5回転軸O5に直交する軸と平行であってもよい。
駆動源401〜406には、それぞれのモーターまたは減速機に、第1角度センサー411、第2角度センサー412、第3角度センサー413、第4角度センサー414、第5角度センサー415、第6角度センサー416が設けられている。これらの角度センサーとして、エンコーダ、ロータリーエンコーダ等が用いることができる。これらの角度センサー411〜416により、それぞれ、駆動源401〜406のモーターあるいは減速機の回転軸の回転角度を検出する。この駆動源401〜406のモーターとしては、それぞれ、特に限定されず、例えば、ACサーボモーター、DCサーボモーター等のサーボモーターを用いるのが好ましい。また、前記各ケーブルは、それぞれ、ロボット本体10を挿通していてもよい。
ロボット本体10は、制御装置20と電気的に接続されている。すなわち、駆動源401〜406、角度センサー411〜416は、それぞれ、制御装置20と電気的に接続されている。
そして、制御装置20は、アーム12〜15、リスト16をそれぞれ独立して作動させることができる、すなわち、モータードライバー301〜306を介して、駆動源401〜406をそれぞれ独立して制御することができる。この場合、制御装置20は、角度センサー411〜416により検出を行い、その検出結果に基づいて、駆動源401〜406の駆動、例えば、角加速度、角速度、回転角度等をそれぞれ制御する。この制御プログラムは、制御装置20に内蔵された記録媒体に予め記憶されている。
図1、図2に示すように、基台11は、ロボット1が垂直多関節ロボットの場合、当該垂直多関節ロボットの最も下方に位置し、設置スペースの床101に固定される部分である。この固定方法としては、特に限定されず、例えば、図1、図2に示す本実施形態では、複数本のボルト111による固定方法を用いている。なお、基台11の設置スペースでの固定箇所としては、床の他に、設置スペースの壁や天井とすることもできる。
基台11は、中空の基台本体(ハウジング)112を有している。基台本体112は、円筒状をなす円筒状部113と、当該円筒状部113の外周部に一体的に形成された、箱状をなす箱状部114とに分けることができる。そして、このような基台本体112には、例えば、モーター401Mやモータードライバー301〜306が収納されている。
アーム12〜15は、それぞれ、中空のアーム本体2と、駆動機構3と、封止手段4とを有している。なお、以下では、説明の都合上、第1アーム12が有するアーム本体2、駆動機構3、封止手段4をそれぞれ「アーム本体2a」、「駆動機構3a」、「封止手段4a」と言い、第2アーム13が有するアーム本体2、駆動機構3、封止手段4をそれぞれ「アーム本体2b」、「駆動機構3b」、「封止手段4b」と言い、第3アーム14が有するアーム本体2、駆動機構3、封止手段4をそれぞれ「アーム本体2c」、「駆動機構3c」、「封止手段4c」と言い、第4アーム15が有するアーム本体2、駆動機構3、封止手段4をそれぞれ「アーム本体2d」、「駆動機構3d」、「封止手段4d」と言うことがある。
また、関節171〜176は、それぞれ、回動支持機構(図示せず)を有している。この回動支持機構は、互いに連結された2本のアームのうちの一方を他方に対し回動可能に支持する機構、互いに連結された基台11と第1アーム12のうちの一方を他方に対し回動可能に支持する機構、互いに連結された第4アーム15とリスト16のうちの一方を他方に対し回動可能に支持する機構である。互いに連結された第4アーム15とリスト16とを一例とした場合、回動支持機構は、リスト16を第4アーム15に対し回動させることができる。また、各回動支持機構は、それぞれ、対応するモーターの回転速度を所定の減速比で減速して、その駆動力を対応するアーム、リスト16のリスト本体161、支持リング162に伝達する減速機(図示せず)を有している。
第1アーム12は、基台11の上端部(先端部)に水平方向に対し傾斜した姿勢で連結されている。この第1アーム12では、駆動機構3aがモーター402Mを有しており、アーム本体2a内に収納している。また、アーム本体2a内は、封止手段4aにより気密封止されている。
第2アーム13は、第1アーム12の先端部に連結されている。この第2アーム13では、駆動機構3bがモーター403Mを有しており、アーム本体2b内に収納している。また、アーム本体2a内は、封止手段4bにより気密封止されている。
第3アーム14は、第2アーム13の先端部に連結されている。この第3アーム14では、駆動機構3cがモーター404Mを有しており、アーム本体2c内に収納している。また、アーム本体2c内は、封止手段4cにより気密封止されている。
第4アーム15は、第3アーム14の先端部に、その中心軸方向と平行に連結されている。このアーム15では、駆動機構3dがモーター405M、406Mを有しており、アーム本体2d内に収納している。また、アーム本体2d内は、封止手段4dにより気密封止されている。
第4アーム15の先端部(基台11と反対側の端部)には、リスト16が連結されている。このリスト16には、その先端部(第4アーム15と反対側の端部)に、エンドエフェクタとして、本実施形態では、例えば、腕時計等のような精密機器を把持するマニピュレーター9(図5参照)が着脱自在に装着される。マニピュレーター9としては、特に限定されないが、本実施形態では、マニピュレーター9は、2本の指部(フィンガー)17、18と、指部(フィンガー)17、18を駆動する2つの駆動源(図示せず)とを有している。各駆動源の作動は、制御装置20により制御される。そして、このロボット1は、マニピュレーター9で精密機器を把持したまま、アーム12〜15やリスト16等の動作を制御することにより、当該精密機器を搬送することができる。なお、前記精密機器は、ロボット1のロボット本体10が作業する対象物の1例である。また、マニピュレーター9の指部の本数は、2本に限定されず、3本以上であってもよい。
リスト16は、円筒状をなすリスト本体(第6アーム)161と、リスト本体161と別体で構成され、当該リスト本体161の基端部に設けられ、リング状をなす支持リング(第5アーム)162とを有している。
リスト本体161の先端面163は、平坦な面となっており、その先端面163および後述するカバー部材19(図5参照)は、マニピュレーター9等が装着される装着部となる。また、リスト本体161は、関節176を介して、第4アーム15の駆動機構3dに連結されており、当該駆動機構3dのモーター406Mの駆動により、回転軸O6回りに回動する。
支持リング162は、関節175を介して、第4アーム15の駆動機構3dに連結されており、当該駆動機構3dのモーター405Mの駆動により、リスト本体161ごと回転軸O5回りに回動する。
また、図5に示すように、ロボット1のロボット本体10は、リスト16の先端部に設けられた力覚センサー81、温度センサー82、金属製の電熱線(金属線)71および電熱線71に通電する電源72を有している。
力覚センサー81は、リスト16に加わる力やモーメント、すなわち、マニピュレーター9を介してリスト16に加わる力やモーメントを検出するものである。この力覚センサー81としては、特に限定されず、各種のものを用いることができるが、その1例としては、互いに直交する3軸の各軸方向の力および各軸回りのモーメントを検出する6軸力センサー等が挙げられる。この力覚センサー81は、例えば、マニピュレーター9により対象物を把持する場合、そのマニピュレーター9からリスト16に加わる力やモーメントを検出する。なお、以下では、力とモーメントとを含めて力と言う。
力覚センサー81の形状は、特に限定されないが、本実施形態では、力覚センサー81は、平面視で、すなわち図5中の左側から見て、円形をなしている。
この力覚センサー81の検出結果、すなわち、力覚センサー81から出力される信号は、制御装置20に入力され、制御装置20は、力覚センサー81の検出結果に基づいて所定の制御を行う。
温度センサー82は、力覚センサー81の温度または力覚センサー81が設置されている環境の温度を検出するもの、本実施形態では、力覚センサー81の温度を検出するものである。この温度センサー82としては、特に限定されず、各種のものを用いることができるが、その1例としては、サーミスタ、熱電対等が挙げられる。
この温度センサー82の検出結果、すなわち、温度センサー82から出力される信号は、制御装置20に入力され、制御装置20は、温度センサー82の検出結果に基づいて、電源72の作動等の所定の制御を行う。
また、リスト16の先端部には、円筒状をなすカバー部材19が形成されている。リスト16の先端部にマニピュレーター9が装着されると、カバー部材19と、リスト16と、マニピュレーター9とで、収納空間が形成される。
この収納空間には、力覚センサー81、温度センサー82、電熱線71および電源72が収納される。リスト16の先端面163には、電熱線71に通電、すなわち、電圧を印加する電源72が設置されている。また、電源72の先端部には、温度センサー82が設置されている。また、温度センサー82の先端部には、力覚センサー81が設置されている。
そして、力覚センサー81の外周(周囲)には、電熱線71が配置されている。この電熱線71は、本実施形態では、力覚センサー81を囲うように螺旋状をなしている。また、電熱線71は、その全体が力覚センサー81に接触している。なお、電熱線71は、その一部が力覚センサー81に接触していてもよく、また、力覚センサー81に接触していなくてもよい。
電源72により電熱線71に通電すると、電熱線71が発熱し、力覚センサー81が加熱される。この場合、力覚センサー81の収納空間も加熱され、その収納空間が許容温度範囲(一定の温度)に保持されるので、力覚センサー81を許容温度範囲(一定の温度)に保持することができ、力覚センサー81の精度を高い状態に保つことができる。
なお、電熱線71により、力覚センサー81を加熱する加熱部が構成される。
次に、図1、図2、図4を参照し、制御装置20の構成について説明する。
制御装置20は、ロボット本体10全体、すなわち、第1駆動源401、第2駆動源402、第3駆動源403、第4駆動源404、第5駆動源405、第6駆動源406、リスト16に装着されたマニピュレーター9の駆動源、電源72、力覚センサー81、温度センサー82等の作動をそれぞれ制御する装置である。
図1、図2、図4に示すように、制御装置20は、第1駆動源401の作動を制御する第1駆動源制御部201と、第2駆動源402の作動を制御する第2駆動源制御部202と、第3駆動源403の作動を制御する第3駆動源制御部203と、第4駆動源404の作動を制御する第4駆動源制御部204と、第5駆動源405の作動を制御する第5駆動源制御部205と、第6駆動源406の作動を制御する第6駆動源制御部206とを有している。
ここで、制御装置20は、ロボット1が行う処理の内容に基づいてリスト16の先端部の目標位置、すなわち、リスト16に装着されたエンドエフェクタの目標位置を求め、その目標位置にエンドエフェクタを移動させるための軌道を生成する。そして、制御装置20は、その生成した軌道に沿ってエンドエフェクタ(リスト16)が移動するように、各駆動源401〜406の回転角度を所定の制御周期ごとに測定し、この測定結果に基づいて演算した値をそれぞれ各駆動源401〜406の位置指令Pcとして駆動源制御部201〜206に出力する。なお、前記および以下では、「値が入力、出力」等と表記しているが、これは、「その値に対応する信号が入力、出力」の意味である。
第1駆動源制御部201には、第1駆動源401の位置指令Pcの他、第1角度センサー411から検出信号が入力される。第1駆動源制御部201は、第1角度センサー411の検出信号から算出される第1駆動源401の回転角度(位置フィードバック値Pfb)が位置指令Pcになり、かつ、後述する角速度フィードバック値ωfbが後述する角速度指令ωcになるように、各検出信号を用いたフィードバック制御によって第1駆動源401を駆動する。
すなわち、第1駆動源制御部201の第1減算器(図示せず)には、位置指令Pcが入力され、また、後述する位置フィードバック値Pfbが入力される。第1駆動源制御部201では、第1角度センサー411から入力されるパルス数がカウントされるとともに、そのカウント値に応じた第1駆動源401の回転角度が位置フィードバック値Pfbとして第1減算器に出力される。第1減算器は、これら位置指令Pcと位置フィードバック値Pfbとの偏差(第1駆動源401の回転角度の目標値から位置フィードバック値Pfbを減算した値)を出力する。
また、第1駆動源制御部201は、第1減算器から入力された偏差と、予め定められた係数である比例ゲイン等を用いた所定の演算処理を行うことで、その偏差に応じた第1駆動源401の角速度の目標値を演算する。そして、その第1駆動源401の角速度の目標値(指令値)を示す信号を角速度指令(第1角速度指令)ωcとして第2減算器(図示せず)に出力する。なお、ここでは、本実施形態では、フィードバック制御として、比例制御(P制御)がなされるが、これに限定されるものではない。
また、第1駆動源制御部201は、第1角度センサー411から入力されるパルス信号の周波数に基づいて、第1駆動源401の角速度が算出され、その角速度が角速度フィードバック値ωfbとして第2減算器に出力される。
第2減算器には、角速度指令ωcが入力され、また、角速度フィードバック値ωfbが入力される。第2減算器は、これら角速度指令ωcと角速度フィードバック値ωfbとの偏差(第1駆動源401の角速度の目標値から角速度フィードバック値ωfbを減算した値)を出力する。
また、第1駆動源制御部201は、第2減算器から入力された偏差と、予め定められた係数である比例ゲイン、積分ゲイン等を用い、積分を含む所定の演算処理を行うことで、その偏差に応じた第1駆動源401の角加速度(トルク)の目標値を演算する。そして第1駆動源制御部201は、その第1駆動源401の角加速度の目標値(指令値)を示す信号を角加速度指令(トルク指令)として生成する。なお、ここでは、本実施形態では、フィードバック制御として、PI制御がなされるが、これに限定されるものではない。
第1駆動源制御部201は、その角加速度指令に基づいて、第1駆動源401の駆動信号(駆動電流)を生成し、モータードライバー301を介してモーター401Mに供給する。
このようにして、第1駆動源401の角加速度、すなわち、トルクがその目標値と可及的に等しくなり、かつ、位置フィードバック値Pfbが位置指令Pcと可及的に等しくなるとともに、角速度フィードバック値ωfbが角速度指令ωcと可及的に等しくなるように、フィードバック制御がなされ、第1駆動源401の駆動電流が制御される。
なお、駆動減制御部202〜206については、それぞれ、前記第1駆動源制御部201と同様であるので、その説明は省略する。
また、制御装置20は、温度センサー82の検出結果に基づいて、電源72の作動を制御する。
すなわち、制御装置20は、温度センサー82により検出された温度が、予め設定された閾値よりも小さくなると、電源72をオンし、電熱線71に通電して力覚センサー81を加熱する。
また、制御装置20は、温度センサー82により検出された温度が、前記閾値以上になると、電源72をオフし、電熱線71への通電を停止する。
前記閾値は、特に限定されず、諸条件により適宜設定されるものであるが、力覚センサー81の許容温度範囲(一定の温度)の下限値よりもa℃大きく設定されることが好ましい。
また、前記aは、特に限定されず、諸条件により適宜設定されるものであるが、5以上、15以下であることが好ましく、7以上、12以下であることがより好ましい。これにより、力覚センサー81の温度をより確実に許容温度範囲(一定の温度)にすることができ、より正確に力覚を検出することができる。
次に、図6に基づいて、制御装置20の温度調整における制御動作について説明する。
初めは、電熱線71に通電する電源72はオフしている。図6に示すように、まず、温度センサー82により力覚センサー81の温度Tを検出し(ステップS101)、その温度Tが閾値よりも小さいか否かを判断し(ステップS102)、温度Tが閾値以上の場合は、電源72をオフのままにする(ステップS103)。
なお、後述するステップS104が実行され、電源72がオンしている場合は、その電源72をオフする。これにより、電熱線71による力覚センサー81の加熱が中止される。
また、ステップS102において、温度Tが閾値よりも小さい場合は、電源72をオンする(ステップS104)。これにより、電熱線71により、力覚センサー81が加熱され、力覚センサー81の温度が上昇する。
前記ステップS103、ステップS104の後、再度、ステップS101に戻り、ステップS101以降を実行する。これにより、力覚センサー81の温度は、一定の温度に維持される。
以上説明したように、このロボット1では、力覚センサー81の温度を確実に一定の温度にすることができ、その力覚センサー81により、正確に力覚を検出することができる。
そして、カバー部材19を有しているので、そのカバー部材19等で形成された収納空間を一定の温度に保持することができ、力覚センサー81の精度を高い状態に保つことができる。これにより、高い精度でロボット1を制御することができる。
<第2実施形態>
図7は、本発明のロボットの第2実施形態の力覚センサーの近傍を示す断面図である。図8は、本発明のロボットの第2実施形態の力覚センサーの近傍を示す断面図である。
なお、以下では、説明の都合上、図7中の左側を「先端」、右側を「基端」と言う。
以下、第2実施形態について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第2実施形態のロボット1は、力覚センサー81を冷却する機能を有している。
すなわち、カバー部材19は、力覚センサー81の熱を放熱する放熱部を兼ねている。また、電熱線71は、金属で構成されているので、その温度が上昇すると、膨張、すなわち、熱膨張する。そして、図8に示すように、電熱線71は、電源72により電熱線71に通電しない状態で、カバー部材19から離間した第1の状態と、その熱膨張により、電熱線71の一部、本実施形態では、先端部711および基端部712がそれぞれカバー部材19に接触し、力覚センサー81の熱をカバー部材19へ伝達し、カバー部材19から外部へ放熱する第2の状態とをとり得るよう構成されている。
具体的には、電熱線71の先端部711および基端部712は、それぞれ、屈曲した形状、すなわち、L字状をなし、力覚センサー81から所定距離離間し、カバー部材19に向って突出している。
また、電熱線71の先端部711および基端部712は、それぞれ、力覚センサー81の温度が許容温度範囲の上限値よりもb℃低い温度のときは、カバー部材19から離間している。そして、電熱線71は、力覚センサー81の温度が許容温度範囲の上限値よりもc℃(c>b)低い温度まで上昇すると、その熱膨張により、先端部711および基端部712がそれぞれカバー部材19に接触する。これにより、力覚センサー81の熱は、電熱線71を介してカバー部材19へ伝達され、カバー部材19から外部へ放熱される。これにより、力覚センサー81の温度は、許容温度範囲(一定の温度)に保持される。
また、前記bは、特に限定されず、諸条件により適宜設定されるものであるが、1以上、5以下であることが好ましく、2以上、4以下であることがより好ましい。これにより、力覚センサー81の温度をより確実に許容温度範囲(一定の温度)にすることができ、より正確に力覚を検出することができる。
また、前記cは、特に限定されず、諸条件により適宜設定されるものであるが、0.5以上、4以下であることが好ましく、1以上、3以下であることがより好ましい。これにより、力覚センサー81の温度をより確実に許容温度範囲(一定の温度)にすることができ、より正確に力覚を検出することができる。
このロボット1によれば、前述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
そして、このロボット1では、力覚センサー81を冷却することができるので、力覚センサー81の温度をより確実に一定の温度にすることができる。
<第3実施形態>
図9は、本発明のロボットの第3実施形態の力覚センサーの近傍を示す断面図である。図10は、図9に示すロボットの温度調整における制御動作を示すタイミングチャートである。
以下、第3実施形態について、前述した第2実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図9に示すように、第3実施形態のロボット1では、加熱部として、長さの異なる複数、本実施形態では、6本の電熱線731、732、733、734、735および736を有している。
各電熱線731〜736の形状、姿勢、配置等は、それぞれ、特に限定されないが、本実施形態では、各電熱線731〜736は、それぞれ、直線状をなしている。また、本実施形態では、各電熱線731、732、733、734、735および736は、それぞれ、この順序で、その長さが短くなってゆき、また、この順序で、図9中時計回りに配置されている。また、本実施形態では、各電熱線731〜736は、それぞれ、力覚センサー81からその接線の方向に突出している。なお、各電熱線731〜736は、それぞれ、力覚センサー81の軸方向に沿って、複数個並設されていてもよい。
そして、各電熱線731〜736は、それぞれ、電源72により電熱線731〜736に通電しない状態で、カバー部材19から離間した第1の状態と、その熱膨張により、電熱線731〜736の一部、本実施形態では、その端部がそれぞれカバー部材19に接触し、力覚センサー81の熱をカバー部材19へ伝達し、カバー部材19から外部へ放熱する第2の状態とをとり得るよう構成されている。
また、力覚センサー81の温度が高いほど前記第2の状態となる前記電熱線の本数が多くなるように、各電熱線731〜736の長さがそれぞれ設定されている。すなわち、本実施形態では、前記のように、各電熱線731〜736の長さ(カバー部材19との間の離間距離)は、すべて異なっている。
次に、図10に基づいて、制御装置20による力覚センサー81の加熱、冷却の制御動作について、1例を挙げて説明する。
図10に示すように、まず、力覚センサー81の温度が上昇してゆく場合、時間aにおいて、電熱線731がカバー部材19に接触し、これにより、力覚センサー81の熱は、電熱線731を介してカバー部材19へ伝達され、カバー部材19から外部へ放熱される。
次に、時間bにおいて、電熱線732がカバー部材19に接触し、これにより、力覚センサー81の熱は、電熱線732を介してカバー部材19へ伝達され、カバー部材19から外部へ放熱される。
次に、時間cにおいて、電熱線733がカバー部材19に接触し、これにより、力覚センサー81の熱は、電熱線733を介してカバー部材19へ伝達され、カバー部材19から外部へ放熱される。
次に、時間dにおいて、電熱線734がカバー部材19に接触し、これにより、力覚センサー81の熱は、電熱線734を介してカバー部材19へ伝達され、カバー部材19から外部へ放熱される。
次に、時間eにおいて、電熱線735がカバー部材19に接触し、これにより、力覚センサー81の熱は、電熱線735を介してカバー部材19へ伝達され、カバー部材19から外部へ放熱される。
次に、電熱線736がカバー部材19に接触する前に、力覚センサー81の温度が下降してゆき、時間fにおいて、電熱線735がカバー部材19から離間する。
次に、時間gにおいて、電熱線734がカバー部材19から離間する。
次に、時間hにおいて、電熱線733がカバー部材19から離間する。
次に、時間iにおいて、電熱線732がカバー部材19から離間する。
次に、時間jにおいて、電熱線731がカバー部材19から離間する。これにより、すべての電熱線731〜736がカバー部材19から離間する。
次に、時間kにおいて、電源72をオンし、電熱線71に通電して力覚センサー81を加熱する。
次に、力覚センサー81の温度が上昇してゆき、時間lにおいて、電源72をオフし、電熱線71への通電を停止する。
このようにして、力覚センサー81の温度が許容温度範囲(一定の温度)に保持される。
このロボット1によれば、前述した第2実施形態と同様の効果が得られる。
そして、このロボット1では、長さの異なる電熱線731〜736を有しているので、力覚センサー81を必要かつ十分に冷却することができ、力覚センサー81の温度をより確実に一定の温度にすることができる。
以上、本発明に係わるロボットを、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
なお、前記実施形態では、加熱部は、電熱線であるが、本発明では、これに限定されず、例えば、ヒーターと、そのヒーターで発生した熱を伝熱する金属線とで加熱部を構成してもよい。すなわち、金属線は、熱を発生する部材に限らず、熱を伝熱する部材であってもよい。
また、前記実施形態では、力覚センサーは、リストの先端部、すなわち、最も先端側のアームの先端部に設置されているが、本発明では、力覚センサーの位置は、アームおいて外力が作用する箇所であれば、これに限定されるものではない。他の例としては、1つのアームを2つの単位アーム部材で構成する場合、一方の単位アーム部材と他方の単位アーム部材との連結部に力覚センサーを設置することができる。
また、前記実施形態では、温度センサーは、力覚センサーの温度を直接検出しているが、本発明では、これに限定されず、例えば、温度センサーを力覚センサーから離間させ、力覚センサーの温度を間接的に検出してもよい。
また、前記第2、第3実施形態では、カバー部材19が放熱部を兼ねているが、本発明では、これに限定されず、例えば、別途、放熱部を設けてもよい。
また、前記第3実施形態では、電熱線(金属線)の本数は、6本であるが、本発明では、これに限定されず、例えば、2本、3本、4本、5本または7本以上でもよい。
また、各駆動源のモーターとしては、それぞれ、前記サーボモーターの他、例えば、ステッピングモーター等が挙げられる。また、モーターとしてステッピングモーターを用いる場合は、位置センサーとして、例えば、ステッピングモーターへ入力する駆動パルスの数を計測することで、モーターの回転角度を検出するものを用いてもよい。
また、各位置センサー、(各角速度センサー)の方式は、それぞれ、特に限定されず、例えば、光学式、磁気式、電磁式、電気式等が挙げられる。
また、前記実施形態では、ロボットの回転軸の数は、6つであるが、本発明では、これに限定されず、ロボットの回転軸の数は、1つ、2つ、3つ、4つ、5つまたは7つ以上でもよい。
すなわち、前記実施形態では、リストが2本のアームを有しているので、ロボットのアームの本数は、6本であるが、本発明では、これに限定されず、ロボットのアームの本数は、1本、2本、3本、4本、5本または7本以上でもよい。
また、前記実施形態では、ロボットは、複数のアームを回動自在に連結してなるアーム連結体を1つ有する単腕ロボットであるが、本発明では、これに限定されず、例えば、複数のアームを回動自在に連結してなるアーム連結体を2つ有する双腕ロボット等、前記アーム連結体を複数有するロボットであってもよい。
また、本発明のロボットは、例えば、スカラーロボットであってもよい。
1……ロボット(産業用ロボット) 10……ロボット本体 11……基台 12、13、14、15……アーム(リンク) 16……リスト(リンク) 161……リスト本体 162……支持リング 163……先端面 171、172、173、174、175、176……関節(ジョイント) 19……カバー部材 2、2a、2b、2c、2d……アーム本体 3、3a、3b、3c、3d……駆動機構 4、4a、4b、4c、4d……封止手段 20……制御装置 201、202、203、204、205、206……駆動源制御部 301、302、303、304、305、306……モータードライバー 401、402、403、404、405、406……駆動源 401M、402M、403M、404M、405M、406M……モーター 411、412、413、414、415、416……位置センサー 71、731〜736……電熱線 711……先端部 712……基端部 72……電源 81……力覚センサー 82……温度センサー O1、O2、O3、O4、O5、O6……回転軸 S101〜S104……ステップ

Claims (13)

  1. 回動可能なアームと、
    前記アームに設置され、前記アームに加わる力を検出する力覚センサーと、
    前記力覚センサーの温度または前記力覚センサーの周囲の温度を検出する温度センサーと、
    前記力覚センサーの周囲に配置され、前記力覚センサーに少なくとも一部が接触する金属線によって前記力覚センサーを加熱する加熱部と、
    前記力覚センサーおよび前記金属線を収納するカバー部材と、
    前記温度センサーの検出結果に基づいて、前記加熱部の作動を制御する制御部と、を備えることを特徴とするロボット。
  2. 前記制御部は、前記温度センサーにより検出された温度が、閾値よりも小さくなると、前記加熱部を作動して前記力覚センサーを加熱するように制御する請求項1に記載のロボット。
  3. 前記制御部は、前記温度センサーにより検出された温度が、前記閾値以上になると、前記加熱部の作動を停止させるように制御する請求項2に記載のロボット。
  4. 前記閾値は、前記力覚センサーの許容温度範囲の下限値よりもa℃大きく設定され、前記aは、5以上、15以下である請求項2または3に記載のロボット。
  5. 前記金属線は、前記力覚センサーを囲うように螺旋状をなしている請求項1ないし4のいずれかに記載のロボット。
  6. 前記力覚センサーからの熱を放熱する放熱部を備え、
    前記金属線は、前記加熱部の作動を停止し、前記放熱部から離間した第1の状態と、熱による前記金属線の膨張により、前記金属線の一部が前記放熱部に接触し、前記力覚センサーからの熱を前記放熱部へ伝達し、前記放熱部から外部へ放熱する第2の状態とを選択できるように構成されている請求項1ないし5のいずれかに記載のロボット。
  7. 前記力覚センサーの熱を放熱する放熱部を有しており、
    前記加熱部は、長さの異なる前記金属線を複数本有し、
    前記各金属線は、それぞれ、前記加熱部の作動を停止して、前記放熱部から離間した第1の状態と、熱による前記金属線の膨張により、前記金属線の一部が前記放熱部に接触し、前記力覚センサーの熱を前記放熱部へ伝達し、前記放熱部から外部へ放熱する第2の状態とを選択できるように構成されている請求項1ないし4のいずれかに記載のロボット。
  8. 前記力覚センサーの温度が高いほど前記第2の状態となる前記金属線の本数が多くなるように、前記各金属線の長さがそれぞれ設定されている請求項7に記載のロボット。
  9. 前記力覚センサーの断面は、前記アームの関節からの平面視で円形状をなしており、
    前記各金属線は、それぞれ、前記力覚センサーとの接線の方向に前記力覚センサーから突出している請求項7または8に記載のロボット。
  10. 前記カバー部材は、前記放熱部を兼ねている請求項6ないし9のいずれかに記載のロボット。
  11. 前記力覚センサーの許容温度範囲の上限値よりも所定温度低い温度で前記金属線が前記第2の状態となるよう構成されている請求項6ないし10のいずれかに記載のロボット。
  12. 前記金属線は、電熱線である請求項1ないし9のいずれかに記載のロボット。
  13. 前記アームの先端部には、エンドエフェクタが着脱自在に装着されるよう構成されており、
    前記力覚センサーは、前記アームの先端部に設置されている請求項1ないし12のいずれかに記載のロボット。
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