JP2014124567A - 複合半透膜およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】1価イオンに対する2価イオンの選択分離性に優れ、さらに耐久性にも優れる複合半透膜を提供する。
【解決手段】微多孔性支持膜と、前記微多孔性支持膜上に形成された分離機能層とを備え、
前記分離機能層が、下記化合物(A)の加水分解性基の縮合および化合物(A)と化合物(B)との重合により形成される重合物を含有する複合半透膜。
(A)ケイ素原子と、前記ケイ素原子に直接結合したエチレン性不飽和基を有する反応性基と、前記ケイ素原子に直接結合した加水分解性基と、を有するケイ素化合物
(B)塩基性基およびエチレン性不飽和基をそれぞれ1個以上有する前記化合物(A)以外の化合物
【選択図】なし

Description

本発明は、複合半透膜およびその製造方法に関する。
従来、塩などの溶解物成分の透過を阻止する水処理分離膜として利用されている半透膜には、非対称型の酢酸セルロース膜があった(例えば特許文献1)。しかし、この膜は耐加水分解性、耐微生物性が低く、さらに塩阻止率、水透過性のような水処理用分離膜としての基本的な性能も十分ではなかった。このため、非対称型の酢酸セルロース膜は一部の用途には使用されているが広範囲の用途に実用化されるには至っていない。
この非対称型の膜の欠点を補うべく、非対称型の膜とは形態を異にする半透膜として、微多孔性支持膜上に異なる素材を設けて、これが実質的に膜分離性能を与える分離機能層となる複合半透膜が提案された。複合半透膜では、微多孔性支持膜および分離機能層の各々で最適な素材を選択する事が可能であり、製膜技術も種々の方法を選択できる。これまで市販されている複合半透膜の大部分は、多孔質膜支持膜と、多孔性支持膜上での界面重縮合により形成されたポリアミドからなる分離機能層とを備える。
このようなポリアミド製の分離機能層を備える複合半透膜としては、特許文献2に記載された発明が挙げられる。さらに特許文献3では、ポリアミドの構造中にアルコキシ基を有する化合物が含まれる分離機能膜層が開示されている。上記の複合半透膜では酢酸セルロース非対称膜よりも高い脱塩性能が得られており、同時に高い透水性も得られている。
酸化剤に対する耐久性を向上した例としては、例えば特許文献4、特許文献5、特許文献6などでは製膜技術の汎用性が高く、また、原料の選択性の幅も広いエチレン性不飽和化合物を重合した分離機能層を開示している。
米国特許第3,133,132号明細書 米国特許第4,277,344号明細書 特開平9−99228号公報 特開2000−117077号公報 特開2004−17002号公報 国際公開2010−029985号パンフレット
しかしながら従来のポリアミドを用いた複合半透膜は、主鎖にアミド結合を有するため酸化剤に対する耐久性が未だ不十分であり、膜の殺菌に用いられる塩素、過酸化水素などで処理することにより脱塩性能や選択的な分離性能が劣化することがある。
さらに、ROおよびNF膜を用いた水処理における経済的問題として、脱塩性能に加えて、イオンの選択分離性が挙げられる。例えば、1価のイオンは透過させ、2価のイオンは阻止したい場合においては、選択分離性の低い膜であると、膜の片側で過剰にイオン濃度が増加し、膜のその側での浸透圧が増加する。片側での浸透圧が増加すると、膜の両側での圧力の均衡を保つためにイオンがますます膜を透過しようとするため、脱塩された水を強制的に膜透過させるためには、より大きな圧力が必要となるのである。結果として高いエネルギーが必要となり、水処理にかかるコストが大きくなる。
現行のROおよび/またはNF膜は1価イオンに対する2価イオンの選択分離性が十分でなく、全体の脱塩率が高いため、膜の両側で高い浸透圧が形成され、それゆえ実用的な流束を達成するには、より高い圧力すなわち高いエネルギーが必要となっていたため、省エネルギー化という観点では不十分であった。
本発明は、上記のような問題点に鑑み、1価イオンに対する2価イオンの選択分離性に優れ、さらに耐久性にも優れる複合半透膜およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、下記(1)〜(5)のいずれかの構成を備える。
(1)微多孔性支持膜と、前記微多孔性支持膜上に形成された分離機能層とを備え、
前記分離機能層が、下記化合物(A)の加水分解性基の縮合および化合物(A)と化合物(B)との重合により形成される重合物を含有する複合半透膜。
(A)ケイ素原子と、前記ケイ素原子に直接結合したエチレン性不飽和基を有する反応性基と、前記ケイ素原子に直接結合した加水分解性基と、を有するケイ素化合物
(B)塩基性基およびエチレン性不飽和基をそれぞれ1個以上有する前記化合物(A)以外の化合物
(2)化合物(A)の加水分解性基がアルコキシ基、アルケニルオキシ基、カルボキシ基、ケトオキシム基、ハロゲン原子およびソシアネート基からなる群より選択される少なくとも1つの官能基である(1)の複合半透膜。
(3)化合物(A)が下記一般式(a)で表される(1)または(2)のいずれかの複合半透膜。
Si(R(R(R4−m−n ・・・(a)
(Rはエチレン性不飽和基を含む反応性基を示す。Rはアルコキシ基、アルケニルオキシ基、カルボキシ基、ケトオキシム基、ハロゲン原子またはイソシアネート基のいずれかを表す。RはHまたはアルキル基を表す。m、nはm+n≦4を満たす整数であり、m≧1、n≧1を満たすものとする。R、R、Rそれぞれにおいて2以上の官能基がケイ素原子に結合している場合、同一であっても異なっていてもよい。)
(4)微多孔性支持膜および前記微多孔性支持膜上に形成された分離機能層を備える複合半透膜の製造方法であって、
(a)前記微多孔性支持膜上に下記化合物(A)および化合物(B)を含有する反応液を塗布すること、
(b)前記化合物(A)のエチレン性不飽和基と前記化合物(B)のエチレン性不飽和基とを重合させること並びに
(c)前記化合物(A)の加水分解性基を縮合させること、
を備える複合半透膜の製造方法。
(A)ケイ素原子と、前記ケイ素原子に直接結合したエチレン性不飽和基を有する反応性基と、前記ケイ素原子に直接結合した加水分解性基と、を有するケイ素化合物
(B)塩基性基およびエチレン性不飽和基をそれぞれ1個以上有する前記化合物(A)以外の化合物
本発明により、塩素に代表される薬品への耐薬品性、透水性に優れた複合半透膜が得られる。この膜を用いることで、工業的には低ランニングコスト化、低コスト化、省エネルギー化という改善が期待される。
本発明の微多孔性支持膜は、分離機能層の支持膜として本発明に係る複合半透膜に強度を与える。分離機能層は微多孔性支持膜の少なくとも片面に設けられる。複数の分離機能層を設けても良いが、通常、片面に1層の分離機能層があれば十分である。
本発明で用いる微多孔性支持膜の表面の細孔径は1〜100nmの範囲内であることが好ましく、下限として好ましくは5nm、さらに好ましくは10nm、好ましい上限としては50nmである。
微多孔性支持膜表面の細孔径がこの範囲であれば、得られる複合半透膜が、高い純水透過流束を持ち、かつ加圧運転中に分離機能層が支持膜孔内に落ち込むことなく構造を維持できる。
ここで、微多孔性支持膜の表面の細孔径は、電子顕微鏡写真により算出できる。写真撮影し、観察できる細孔すべての直径を測定し、平均することにより求めた値を指す。細孔が円状でない場合、画像処理装置等によって、細孔が有する面積と等しい面積を有する円(等価円)を求め、等価円直径を細孔の直径とする方法により求めることができる。別の手段としては、示差走査熱量測定(DSC)により求めることができる(石切山他、ジャーナル・オブ・コロイド・アンド・インターフェイス・サイエンス、171巻、p103、アカデミック・プレス・インコーポレーテッド(1995))にその詳細が記載されている。
微多孔性支持膜の厚みは、1μm〜5mmの範囲内にあると好ましく、10〜100μmの範囲内にあるとより好ましい。厚みが小さいと微多孔性支持膜の強度が低下しやすく、その結果、複合半透膜の強度が低下する傾向にある。厚みが大きいと微多孔性支持膜およびそれから得られる複合半透膜を曲げて使うときなど取り扱いにくくなる。また、複合半透膜の強度を上げるため、微多孔性支持膜は布、不織布、紙などで補強されていてもよい。これら補強する材料の好ましい厚みは50〜150μmである。
微多孔性支持膜に用いる素材としては特に限定されない。たとえばポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアミド、ポリエステル、セルロース系ポリマー、ビニル系ポリマー、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンスルフィドスルホン、ポリフェニレンスルホン、ポリフェニレンオキシドなどのホモポリマーあるいはコポリマーが使用できる。これらのポリマーを単独で、またはブレンドして用いることができる。上記のうち、セルロース系ポリマーとしては、酢酸セルロース、硝酸セルロースなどが例示される。ビニル系ポリマーとしてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリルなどが好ましいものとして例示される。中でも、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアミド、ポリエステル、酢酸セルロース、硝酸セルロース、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンスルフィドスルホンなどのホモポリマーやコポリマーが好ましい。さらに、これらの素材の中でも、化学的安定性、機械的強度、熱安定性が高く、成型が容易であるポリスルホン、ポリエーテルスルホンを用いることが特に好ましい。
本発明の複合半透膜に存在する分離機能層の厚みは5〜500nmの範囲内にあると好ましい。下限としてはより好ましくは5nmである。上限としてより好ましくは200nmである。薄膜化することによりクラックが入りづらくなり欠点による除去率低下を避けることができる。さらにそのように薄膜化した分離機能層は透水性を向上させることができる。
本発明の複合半透膜は、化合物(A)の加水分解性基の縮合および化合物(A)と化合物(B)との重合により形成される重合物を含有する分離機能層を備える。化合物(A)は、ケイ素原子と、前記ケイ素原子に直接結合したエチレン性不飽和基を有する反応性基と、前記ケイ素原子に直接結合した加水分解性基と、を有するケイ素化合物であり、化合物(B)は、塩基性基およびエチレン性不飽和基をそれぞれ1個以上有する前記化合物(A)以外の化合物である。
まず化合物(A)について説明する。
エチレン性不飽和基を有する反応性基はケイ素原子に直接結合している。かような反応性基としては、ビニル基、アリル基、メタクリルオキシエチル基、メタクリルオキシプロピル基、アクリルオキシエチル基、アクリルオキシプロピル基、スチリル基が例示される。重合性の観点から、メタクリルオキシプロピル基、アクリルオキシプロピル基、スチリル基が好ましい。
またケイ素原子に直接結合している加水分解性基が水酸基に変化するなどのプロセスを経て、ケイ素化合物同士がシロキサン結合で結ばれるという縮合反応が生じ、高分子となる。加水分解性基としては以下の官能基が例示される。アルコキシ基、アルケニルオキシ基、カルボキシ基、ケトオキシム基、アミノヒドロキシ基、ハロゲン原子およびイソシアネート基。アルコキシ基の炭素数は1〜10が好ましく、1〜2がさらに好ましい。アルケニルオキシ基の炭素数は2〜10が好ましく、2〜4がより好ましく、さらには3が好ましい。カルボキシ基の炭素数は、2〜10が好ましく、2がより好ましい。炭素数が2であるカルボキシ基とは、すなわちアセトキシ基である。ケトオキシム基としては、メチルエチルケトオキシム基、ジメチルケトオキシム基、ジエチルケトオキシム基が例示される。アミノヒドロキシ基では、酸素を介してアミノ基が酸素原子を介してケイ素原子に結合している。アミノヒドロキシ基としては、ジメチルアミノヒドロキシ基、ジエチルアミノヒドロキシ基、メチルエチルアミノヒドロキシ基が例示される。ハロゲン原子としては、塩素原子が好ましい。
分離機能層の形成にあたっては、上記加水分解性基の一部が加水分解し、シラノール構造をとっているケイ素化合物も使用できる。また2以上のケイ素化合物が、加水分解性基の一部が加水分解、縮合し架橋しない程度に高分子量化したものも使用できる。
ケイ素化合物(A)としては下記一般式(a)で表されることが好ましい。
Si(R(R(R4−m−n ・・・(a)
(Rはエチレン性不飽和基を含む反応性基を示す。Rはアルコキシ基、アルケニルオキシ基、カルボキシ基、ケトオキシム基、ハロゲン原子またはイソシアネート基のいずれかを表す。RはHまたはアルキル基を表す。m、nはm+n≦4を満たす整数であり、m≧1、n≧1を満たすものとする。R、R、Rそれぞれにおいて2以上の官能基がケイ素原子に結合している場合、同一であっても異なっていてもよい。)
はエチレン性不飽和基を含む反応性基であるが、上で解説したとおりである。
は加水分解性基であるが、これらは上で解説したとおりである。Rとなるアルキル基の炭素数としては1〜10のものが好ましく、さらに1〜2のものが好ましい。
加水分解性基としては、分離機能層の形成にあたって、反応液が粘性を持つことからアルコキシ基が好ましく用いられる。
かようなケイ素化合物としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、スチリルトリメトキシシラン、スチリルトリエトキシシラン、スチリルエチルトリメトキシシラン、スチリルエチルトリエトキシシラン、メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、アクリロキシメチルトリメトキシシラン、アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、(アクリロキシメチル)フェネチルトリメトキシシランが例示される。
(A)のケイ素化合物の他、エチレン性不飽和基を有する反応性基を有しないが、加水分解性基を有するケイ素化合物を併せて使用することもできる。このようなケイ素化合物としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチレンビストリメトキシシラン、メチレンビストリエトキシシラン、エチレンビストリメトキシシラン、エチレンビストリエトキシシラン、フェニルビストリメトキシシラン、フェニルビストリエトキシシランが例示される。
次に化合物(B)について説明する。
エチレン性不飽和基は付加重合性を有する。かような化合物としてはエチレン、プロピレン、メタアクリル酸、アクリル酸、スチレンおよびこれらの誘導体が例示される。
また、この化合物は、複合半透膜を水溶液の分離などに用いたときに水の選択的透過性を高め、塩の阻止率を上げるために、塩基性基を有する酸可溶性の化合物であることが好ましい。ここでいう塩基性基とは、水中における塩基解離定数(pKb)がその共役酸の酸解離定数(pKa)よりも小さい官能基を指す。
好ましい塩基性基の構造としては、例えば、第一級アミノ基、第二級アミノ基、第三級アミノ基、及び複素環基である。これらの塩基性基およびエチレン性不飽和基をそれぞれ1個以上有する化合物(B)は、2つ以上の塩基性基を含有し得るが、中でも1個〜2個の塩基性基を含有する化合物が好ましい。
上記の塩基性基およびエチレン性不飽和基をそれぞれ1個以上有する化合物としては、アリルアミン、N−メチルアリルアミン、4−アミノスチレン、N,N−ジメチルアリルアミン、4−ビニルベンジルアミンなどの下記一般式(1)で表されるアミン化合物、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノメチルメタクリレート、ジメチルアミノメチルアクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート、ジメチルアミノブチルメタクリレート、ジメチルアミノブチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノプロピルメタクリレート、ジエチルアミノプロピルアクリレート、ジエチルアミノブチルメタクリレート、ジエチルアミノブチルアクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシ(メタ)アクリルアミド、1−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン、3−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、1−ビニルイミダゾール、2−ビニルイミダゾール、4−ビニルイミダゾール、5−ビニルイミダゾール、ビニルピロリドン、2−ビニルオキサゾール、2−ビニル−2−オキサゾリンなどが挙げられる。これらはいずれか1種を単独で用いてもよく、あるいはまた2種以上組み合わせて設けてもよい。
本発明の複合半透膜では、分離機能層を形成するために、(A)のケイ素化合物以外に、塩基性基およびエチレン性不飽和基をそれぞれ1個以上有する化合物、および重合開始剤を含んだ反応液が使用される。この反応液を多孔質膜上に塗布し、さらに加水分解性基を縮合することに加えて、エチレン性不飽和基の重合によって、これら化合物を高分子量化することが必要である。
(A)のケイ素化合物を単独で縮合させた場合、ケイ素原子に架橋鎖の結合が集中し、ケイ素原子周辺とケイ素原子から離れた部分との密度差が大きくなるため、分離機能層中の孔径が不均一となる傾向がある。一方、(A)のケイ素化合物自身の高分子量化および架橋に加え、(B)の塩基性基とエチレン性不飽和基を有する化合物を共重合させることで、加水分解性基の縮合による架橋点とエチレン性不飽和基の重合による架橋点が適度に分散される。このように適度に架橋点を分散させることで、均一な孔径を有する分離機能層が構成され、透水性能と除去性能のバランスが取れた複合半透膜を得ることができる。この際、エチレン性不飽和基を1個以上有する化合物は、低分子量だと複合半透膜使用時に溶出し膜性能低下を引き起こす可能性があるため、高分子量化していることが必要である。
つまり、分離機能層は、化合物(A)と化合物(B)との重合物であって、化合物(A)の官能基を介した縮合反応により架橋した重合物を含有する。
本発明の製造方法において、(A)エチレン性不飽和基を有する反応性基および加水分解性基がケイ素原子に直接結合したケイ素化合物の含有量は、反応液に含有される固形分量100重量部に対し10重量部以上であることが好ましく、さらに好ましくは20重量部〜50重量部である。ここで、反応液に含有される固形分とは、反応液に含有される全成分のうち、溶媒や留去成分を除いた、本発明の製造方法によって得られた複合半透膜に最終的に分離機能層として含まれる成分のことを指す。(A)のケイ素化合物量が少ないと、架橋度が不足する傾向があるので、膜ろ過時に分離機能層が溶出し分離性能が低下するなどの不具合が発生するおそれがある。
(B)の塩基性基とエチレン性不飽和基を有する化合物の含有量は、反応液に含有される固形分量100重量部に対し90重量部以下であることが好ましく、さらに好ましくは50重量部〜80重量部である。(B)の化合物の含有量がこれらの範囲にあるとき、得られる分離機能層は架橋度が高くなるため、分離機能層が溶出することなく安定に膜ろ過ができる。
次に、本発明の複合半透膜の製造方法における、分離機能層を多孔質支持膜上に形成する方法について説明する。
分離機能層を形成する方法として、例えば、ケイ素化合物(A)および化合物(B)とを含有する反応液を塗布する工程、溶媒を除去する工程、エチレン性不飽和基を重合させる工程、加水分解性基を縮合させる工程を備える方法が挙げられる。各工程は、この順に実行可能である。また、エチレン不飽和基を重合させる工程において、加水分解性基が同時に縮合してもよい。
まず、化合物(A)および(B)を含有する反応液を微多孔性支持膜に接触させる。かかる反応液は、通常溶媒を含有する溶液であるが、かかる溶媒は微多孔性支持膜を破壊せず、化合物(A)および(B)、および必要に応じて添加される重合開始剤を溶解するものであれば特に限定されない。この反応液には、ケイ素化合物(A)のモル数に対して1〜10倍モル量、好ましくは1〜5倍モル量の水を無機酸または有機酸と共に添加して、ケイ素化合物(A)の加水分解を促すことが好ましい。
反応液の溶媒としては、水、アルコール系有機溶媒、エーテル系有機溶媒、ケトン系有機溶媒および、これらを混ぜ合わせたものが好ましい。例えば、アルコール系有機溶媒として、メタノール、エトキシメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、アミルアルコール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、エチレングリコールモノメチルエーテル(2-メトキシエタノール)、エチレングリコールモノアセトエステル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、メトキシブタノール等が挙げられる。
また、エーテル系有機溶媒として、メチラール、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジアミルエーテル、ジエチルアセタール、ジヘキシルエーテル、トリオキサン、ジオキサン等が挙げられる。
また、ケトン系有機溶媒として、アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、メチルシクロヘキシルケトン、ジエチルケトン、エチルブチルケトン、トリメチルノナノン、アセトニトリルアセトン、ジメチルオキシド、ホロン、シクロヘキサノン、ダイアセトンアルコール等が挙げられる。
また、反応液に対する溶媒の添加量としては、50〜99重量部%が好ましく、さらには80〜99重量部%が好ましい。溶剤の添加量が多すぎると膜中に欠点が生じやすい傾向があり、少なすぎると得られる複合半透膜の透水性が低くなる傾向がある。
微多孔性支持膜と反応液との接触は、微多孔性支持膜面上で均一にかつ連続的に行うことが好ましい。具体的には、例えば、反応液をスピンコーター、ワイヤーバー、フローコーター、ダイコーター、ロールコーター、スプレーなどの塗布装置を用いて微多孔性支持膜にコーティングする方法があげられる。また微多孔性支持膜を、反応液に浸漬する方法を挙げることができる。
浸漬させる場合、微多孔性支持膜と反応液との接触時間は、0.5〜10分間の範囲内であることが好ましく、1〜3分間の範囲内であるとさらに好ましい。反応液を微多孔性支持膜に接触させたあとは、膜上に液滴が残らないように十分に液切りすることが好ましい。十分に液切りすることで、膜形成後に液滴残存部分が膜欠点となって膜性能が低下することを防ぐことができる。液切りの方法としては、反応液接触後の微多孔性支持膜を垂直方向に把持して過剰の反応液を自然流下させる方法や、エアーノズルから窒素などの風を吹き付け、強制的に液切りする方法などを用いることができる。また、液切り後、膜面を乾燥させ、反応液の溶媒分の一部を除去することもできる。
ケイ素の加水分解性基を縮合させる工程は、微多孔性支持膜上に反応液を接触させた後に加熱処理することによって行われる。このときの加熱温度は、微多孔性支持膜が溶融し分離膜としての性能が低下する温度より低いことが要求される。縮合反応を速やかに進行させるために通常0℃以上で加熱を行うことが好ましく、20℃以上がより好ましい。また、前記反応温度は、150℃以下が好ましく、100℃以下がより好ましい。反応温度が0℃以上であれば、加水分解および縮合反応が速やかに進行し、150℃以下であれば、加水分解および縮合反応の制御が容易になる。また、加水分解または縮合を促進する触媒を添加することで、より低温でも反応を進行させることが可能である。さらに本発明では分離機能層が細孔を有するよう加熱条件および湿度条件を選定し、縮合反応を適切に行うようにする。
ケイ素化合物(A)および(B)の塩基性基とエチレン性不飽和基を有する化合物のエチレン性不飽和基の重合方法としては、熱処理、電磁波照射、電子線照射、プラズマ照射により行うことができる。ここで電磁波とは赤外線、紫外線、X線、γ線などを含む。重合方法は適宜最適な選択をすればよいが、ランニングコスト、生産性などの点から電磁波照射による重合が好ましい。電磁波の中でも赤外線照射や紫外線照射が簡便性の点からより好ましい。実際に赤外線または紫外線を用いて重合を行う際、これらの光源は選択的にこの波長域の光のみを発生する必要はなく、これらの波長域の電磁波を含むものであればよい。しかし、重合時間の短縮、重合条件の制御などのしやすさの点から、これらの電磁波の強度がその他の波長域の電磁波に比べ高いことが好ましい。
電磁波は、ハロゲンランプ、キセノンランプ、UVランプ、エキシマランプ、メタルハライドランプ、希ガス蛍光ランプ、水銀灯などから発生させることができる。電磁波のエネルギーは重合できれば特に制限しないが、中でも高効率で低波長の紫外線が薄膜形成性が高い。かような紫外線は低圧水銀灯、エキシマレーザーランプにより発生させることができる。本発明に係る分離機能層の厚み、形態はそれぞれの重合条件によっても大きく変化することがあり、電磁波による重合であれば電磁波の波長、強度、被照射物との距離、処理時間により大きく変化することがある。そのためこれらの条件は適宜最適化を行う必要がある。
重合速度を速める目的で分離機能層形成の際に重合開始剤、重合促進剤等を添加することが好ましい。ここで、重合開始剤、重合促進剤とは特に限定されるものではなく、用いる化合物の構造、重合手法などに合わせて適宜選択されるものである。
重合開始剤を以下例示する。電磁波による重合の開始剤としては、ベンゾインエーテル、ジアルキルベンジルケタール、ジアルコキシアセトフェノン、アシルホスフィンオキシドもしくはビスアシルホスフィンオキシド、α−ジケトン(例えば、9,10−フェナントレンキノン)、ジアセチルキノン、フリルキノン、アニシルキノン、4,4’−ジクロロベンジルキノンおよび4,4’−ジアルコキシベンジルキノン、およびショウノウキノンが例示される。熱による重合の開始剤としては、アゾ化合物(例えば、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN)もしくはアゾビス−(4−シアノバレリアン酸)、または過酸化物(例えば、過酸化ジベンゾイル、過酸化ジラウロイル、過オクタン酸tert-ブチル、過安息香酸tert-ブチルもしくはジ−(tert-ブチル)ペルオキシド)、さらに芳香族ジアゾニウム塩、ビススルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、アルキルリチウム、クミルカリウム、ナトリウムナフタレン、ジスチリルジアニオンが例示される。なかでもベンゾピナコールおよび2,2’−ジアルキルベンゾピナコールは、ラジカル重合のための開始剤として特に好ましい。
過酸化物およびα−ジケトンは、開始を加速するために、好ましくは、芳香族アミンと組合せて使用される。この組合せはレドックス系とも呼ばれる。このような系の例としては、過酸化ベンゾイルまたはショウノウキノンと、アミン(例えば、N,N−ジメチル-p-トルイジン、N,N−ジヒドロキシエチル-p-トルイジン、p-ジメチル−アミノ安息香酸エチルエステルまたはその誘導体)との組合せである。さらに、過酸化物を、還元剤としてのアスコルビン酸、バルビツレートまたはスルフィン酸と組合せて含有する系もまた好ましい。
次いで、これを約100〜200℃で10分〜3時間程度加熱処理すると重縮合反応が起こり、微多孔性支持膜表面に本発明の複合半透膜を得ることができる。加熱温度は微多孔性支持膜の素材にもよるが、高すぎると溶解が起こり微多孔性支持膜の細孔が閉塞するため、複合半透膜の造水量が低下する。一方低すぎた場合には、重縮合反応が不十分となり機能層の溶出により除去率が低下するようになる。加熱温度は微多孔性支持膜の素材にもよるが、上記好ましい範囲とすると、重縮合反応が十分に起こるので機能層が溶出せず高除去率が保たれる一方、溶解による微多孔性支持膜の細孔閉塞は起こらないので、複合半透膜の高造水量が保たれる。
なお上記の製造方法において、エチレン性不飽和基の重合工程は、加水分解性基による重縮合工程の前に行っても良いし、後に行っても良い。また、重縮合反応と重合反応を同時に行ってもよい。
このようにして得られた複合半透膜はこのままでも使用できるが、使用する前に例えばアルコール含有水溶液、酸水溶液、アルカリ水溶液によって膜の表面を親水化させることが好ましい。
以下、実施例をもって本発明をさらに具体的に説明する。ただし、本発明はこれにより限定されるものではない。
以下の実施例において、複合半透膜の塩透過率の初期性能は次の数式(I)、複合半透膜の膜透過流束の初期性能は次の数式(II)で計算されるものである。また塩素浸漬における性能の変化は、数式(III)を用いて計算される。
塩透過率(%)={1−(供給液の濃度−透過液の濃度)/(供給液の濃度)}×100・・・(I)
純水透過流束(m/m/day)=(1日の透過液量)/(膜面積) ・・(II)
塩素浸漬後の性能保持率=(塩素浸漬前のNaCl除去率)/(塩素浸漬前のNaCl除去率)×100・・・(III)
また微多孔性支持膜の表面の細孔径は60,000倍の電子顕微鏡写真から算出した。
(実施例1)
ポリエステル不織布上にポリスルホンの15.7重量%ジメチルホルムアミド溶液を200μmの厚みで、室温(25℃)でキャストし、ただちに純水中に浸漬して5分間放置することによって微多孔性支持膜を作製した。このようにして得られた微多孔性支持膜の表面の細孔径は21nmであり、厚みは148μmであった。
得られた微多孔性支持膜を、化合物(A)の3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン80mM、化合物(B)の4−ビニルピリジン40mM、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン8.3mMとなるように65%イソプロピルアルコール水溶液に溶解した溶液に1分間接触させ、エアーノズルから窒素を吹き付け支持膜表面から余分な溶液を取り除き微多孔性支持膜上に前記溶液の層を形成した。前記溶液中に含まれる化合物(A)、化合物(B)、化合物(C)およびその他の化合物は表2に示すとおりである。次いで波長365nmの紫外線が照射できるハリソン東芝ライティング社製UV照射装置TOSCURE(登録商標)752を用い、照射強度を20mW/cmに設定し、紫外線を5分間照射して、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、4−ビニルピリジンを原料とする分離機能層を微多孔性支持膜表面に形成した複合半透膜を作製した。
次に、得られた複合半透膜を120℃の熱風乾燥機中で2時間保持して加水分解性基がケイ素原子に直接結合したケイ素化合物を縮合させ、微多孔性支持膜上に分離機能層を有する乾燥複合半透膜を得た。その後、乾燥複合半透膜を10重量%イソプロピルアルコール水溶液に10分間浸漬して親水化を行った。このようにして得られた複合半透膜に、pH6.5に調整した500ppm食塩水を、1.5MPa、25℃の条件下で供給して加圧膜ろ過運転を行い、透過水、供給水の水質を測定することにより、表1に示す結果が得られた。同様に1500ppm硫酸マグネシウム水溶液を1.5MPa、25℃の条件下で供給して加圧膜ろ過運転を行い、透過水、共給水の水質を測定することにより、表1に示す結果が得られた。
また、得られた複合半透膜を、pH6.5に調整した500ppmの塩素水溶液に2日間浸し、耐塩素性試験を行った。塩素水溶液浸漬前後の500ppm食塩水の除去性能についても表1に示す。
(実施例2)
実施例1で使用した4−ビニルピリジンを2−ビニルピリジンに置き換えた以外は実施例1と同様にして複合半透膜を作製した。得られた複合半透膜を実施例1と同様にして評価を行い、表1に示す結果が得られた。
(比較例1)
実施例1と同じ微多孔性支持膜に、メタフェニレンジアミン3.0重量%、亜硫酸水素ナトリウム0.5重量%を含む水溶液を塗布し、70℃の熱風で1分間乾燥した。その後イソフタル酸クロライド0.4重量%、トリメシン酸クロライド0.1重量%を含むn−デカン溶液を塗布し、100℃の熱風で5分間処理した。その後さらにpH7に調整した100ppmの塩素水溶液に2分間浸漬した後、純水で洗浄した。その結果、ポリアミドからなる分離機能層が設けられた複合半透膜を得た。得られた複合半透膜を実施例1と同様にして評価を行い、表1に示す結果が得られた。
(比較例2)
実施例1で使用した4−ビニルピリジン40mMをp−スチレンスルホン酸ナトリウム40mMに置き換えた以外は実施例1と同様にして複合半透膜を作製した。得られた複合半透膜を実施例1と同様にして評価を行い、表1に示す結果を得た。
Figure 2014124567
表1から、比較例1で得られた複合半透膜では、塩素水溶液浸漬後の性能保持率が大きく低下しているのに対し、実施例1、2で得られた複合半透膜は、塩素水溶液浸漬後も浸漬前と同等の性能を維持していることが読みとれる。したがって、本発明の製造方法によって得られた複合半透膜は、耐塩素性に優れていることが分かる。また、表1から実施例1、2の膜は比較例2の膜に比べて2価イオンの選択除去性が高いことが分かる。
本発明の複合半透膜は、固液分離、液体分離、ろ過、精製、濃縮、汚泥処理、海水淡水化、飲料水製造、純水製造、排水再利用、排水減容化、有価物回収などの水の処理の分野に利用できる。その結果、高性能の膜が提供されると共に、省エネルギー化、ランニングコストの低減などの改善が期待される。

Claims (4)

  1. 微多孔性支持膜と、前記微多孔性支持膜上に形成された分離機能層とを備え、
    前記分離機能層が、下記化合物(A)と化合物(B)との重合および下記化合物(A)の加水分解性基の縮合により形成される重合物を含有する複合半透膜。
    (A)ケイ素原子と、前記ケイ素原子に直接結合したエチレン性不飽和基を有する反応性基と、前記ケイ素原子に直接結合した加水分解性基と、を有するケイ素化合物
    (B)塩基性基およびエチレン性不飽和基をそれぞれ1個以上有する前記化合物(A)以外の化合物
  2. 前記化合物(A)の加水分解性基がアルコキシ基、アルケニルオキシ基、カルボキシ基、ケトオキシム基、ハロゲン原子およびイソシアネート基からなる群より選択される少なくとも1つの官能基である請求項1に記載の複合半透膜。
  3. 前記化合物(A)が下記一般式(a)で表される請求項1または2に記載の複合半透膜。
    Si(R(R(R4−m−n ・・・(a)
    (Rはエチレン性不飽和基を含む反応性基を示す。Rはアルコキシ基、アルケニルオキシ基、カルボキシ基、ケトオキシム基、ハロゲン原子またはイソシアネート基のいずれかを表す。RはHまたはアルキル基を表す。m、nはm+n≦4を満たす整数であり、m≧1、n≧1を満たすものとする。R、R、Rそれぞれにおいて2以上の官能基がケイ素原子に結合している場合、同一であっても異なっていてもよい。)
  4. 微多孔性支持膜および前記微多孔性支持膜上に形成された分離機能層を備える複合半透膜の製造方法であって、
    (a)前記微多孔性支持膜上に下記化合物(A)および化合物(B)を含有する反応液を塗布すること、
    (b)前記化合物(A)のエチレン性不飽和基と前記化合物(B)のエチレン性不飽和基とを重合させること並びに
    (c)前記化合物(A)の加水分解性基を縮合させること、
    を備える複合半透膜の製造方法。
    (A)ケイ素原子と、前記ケイ素原子に直接結合したエチレン性不飽和基を有する反応性基と、前記ケイ素原子に直接結合した加水分解性基と、を有するケイ素化合物
    (B)塩基性基およびエチレン性不飽和基をそれぞれ1個以上有する前記化合物(A)以外の化合物
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