JP2014124166A - 酵素のスクリーニング方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】前記三つの活性のうち、1以上の活性を有する酵素をコードするポリヌクレオチドに変異を導入する工程と、変異を導入した前記ポリヌクレオチドを発現ベクターに挿入する工程と、前記ポリヌクレオチドを挿入した発現ベクターで宿主を形質転換する工程と、得られた形質転換体を培養し前記酵素を発現させる工程と、
前記形質転換体の培養液から前記酵素を抽出する工程と、前記酵素の性能を核酸合成により評価する工程と、を含む方法でスクリーニングすることで、前記課題を解決する。
【選択図】図4
Description
(A)(1)RNA依存型DNAポリメラーゼ活性、(2)DNA依存型DNAポリメラーゼ活性、(3)リボヌクレアーゼH(RNase H)活性のうち、1以上、好ましくは2以上の活性を有する酵素をコードするポリヌクレオチドに変異を導入する工程と、
(B)変異を導入した前記ポリヌクレオチドをベクターに挿入する工程と、
(C)前記ポリヌクレオチドを挿入したベクターで宿主を形質転換する工程と、
(D)得られた形質転換体を培養し、前記酵素を発現させる工程と、
(E)前記形質転換体の培養液から前記酵素を抽出する工程と、
(F)前記酵素の性能を評価する工程と、
を含む、前記酵素のスクリーニング方法において、前記(F)の工程における酵素の性能評価を、前記(1)から(3)のうち1以上、好ましくは2以上の活性を必要とする核酸合成を行なうことで評価する、前記スクリーニング方法である。
(I)RNA依存型DNAポリメラーゼ活性を有する酵素により、特定塩基配列又はその配列に相補的な配列に相補的なcDNAを合成する工程、
(II)RNase H活性を有する酵素による、RNA−DNA2本鎖のRNAを分解する工程(1本鎖DNAの生成)、
(III)DNA依存型DNAポリメラーゼ活性を有する酵素による、前記1本鎖DNAを鋳型とした特定塩基配列又はその配列に相補的な配列のRNAを転写可能なプロモーター配列を有する2本鎖DNAを生成する工程、
(IV)DNA依存型RNAポリメラーゼ活性を有する酵素により、前記プロモーター配列から前記2本鎖DNAを鋳型とするRNA転写産物を生成する工程、
(V)前記RNA転写産物が、前記(I)の工程におけるcDNA合成の鋳型となることで、連鎖的にRNA転写産物を生成する工程。
さらに本発明の第五の態様は、前記第一から第四の態様のいずれかに記載のスクリーニング方法で得られた酵素である。
前記形質転換体の培養液から前記酵素を抽出する工程と、前記酵素の性能を評価する工程とを含む前記酵素のスクリーニング方法において、前記酵素の性能評価を、前記三つの活性のうち1以上の活性を必要とする核酸合成を行なうことで評価することを特徴としている。本発明により、前記核酸合成に必要な所望の性能を有した酵素の取得を可能とする。
本発明において、RNA依存型DNAポリメラーゼ活性とは、1本鎖のRNA鎖を鋳型として、それに相補的な塩基配列持つDNA鎖を合成する活性であり、酵素番号E.C.2.7.7.7に分類される酵素が持つ酵素活性である。本発明において、DNA依存型DNAポリメラーゼ活性とは、1本鎖のDNA鎖を鋳型として、それに相補的な塩基配列持つDNA鎖を合成する活性であり、酵素番号E.C.2.7.7.49に分類される酵素が持つ酵素活性である。本発明において、リボヌクレアーゼH(RNase H)活性とは、DNAとRNAのハイブリッド二本鎖を形成しているRNA鎖を切断し、一本鎖DNAを生じるリボヌクレアーゼであり、酵素番号E.C.3.1.26.4に分類される酵素が持つ酵素活性である。
(A)前記(1)から(3)の活性のうち、1以上の活性を有する酵素をコードするポリヌクレオチドに変異を導入する工程と、
(B)変異を導入した前記ポリヌクレオチドをベクターに挿入する工程と、
(C)前記ポリヌクレオチドを挿入したベクターで宿主を形質転換する工程と、
(D)得られた形質転換体を培養し、前記酵素を発現させる工程と、
(E)前記形質転換体の培養液から前記酵素を抽出する工程と、
(F)前記酵素の性能を評価する工程と
を含んでおり、工程(F)における条件を適宜選択することにより、所望の性能、例えば向上した(1)から(3)のいずれか1以上の活性、向上した耐熱性、界面活性剤や有機溶剤の影響を受けない性能など、を有する酵素をスクリーニングすることができる。
(I)RNA依存型DNAポリメラーゼ活性を有する酵素による、特定塩基配列又はその配列に相補的な配列に相補的なcDNAを合成する工程、
(II)RNase H活性を有する酵素による、RNA−DNA2本鎖のRNAを分解する工程(1本鎖DNAの生成)、
(III)DNA依存型DNAポリメラーゼ活性を有する酵素による、前記1本鎖DNAを鋳型とした特定塩基配列又はその配列に相補的な配列のRNAを転写可能なプロモーター配列を有する2本鎖DNAを生成する工程、
(IV)DNA依存型RNAポリメラーゼ活性を有する酵素により、前記プロモーター配列から、前記2本鎖DNAを鋳型とするRNA転写産物を生成する工程、
(V)前記RNA転写産物が、前記(I)の工程におけるcDNA合成の鋳型となることで、連鎖的にRNA転写産物を生成する工程。
(I’)第二のプライマーおよびRNA依存型DNAポリメラーゼ活性を有する酵素による、特定塩基配列に相補的なcDNAを合成する工程、
(II’)RNase H活性を有する酵素による、RNA−DNA2本鎖のRNAを分解する工程(1本鎖DNAの生成)、
(III’)第一のプライマーおよびDNA依存型DNAポリメラーゼ活性を有する酵素による、前記1本鎖DNAを鋳型とした特定塩基配列を転写可能なプロモーター配列を有する2本鎖DNAを生成する工程、
(IV’)DNA依存型RNAポリメラーゼ活性を有する酵素による、前記2本鎖DNAを鋳型とするRNA転写産物を生成する工程、
(V’)前記RNA転写産物が、前記(I)の工程におけるcDNA合成の鋳型となることで、連鎖的にRNA転写産物を生成する工程。
(I’’)第二のプライマーおよびRNA依存型DNAポリメラーゼ活性を有する酵素による、特定塩基配列に相補的なcDNAを合成する工程、
(II’’)RNase H活性を有する酵素による、RNA−DNA2本鎖のRNAを分解する工程(1本鎖DNAの生成)、
(III’’)第一のプライマーおよびDNA依存型DNAポリメラーゼ活性を有する酵素による、前記1本鎖DNAを鋳型とした特定塩基配列に相補的配列を転写可能なプロモーター配列を有する2本鎖DNAを生成する工程、
(IV’’)DNA依存型RNAポリメラーゼ活性を有する酵素による、前記2本鎖DNAを鋳型とするRNA転写産物を生成する工程、
(V’’)前記RNA転写産物が、第一のプライマーおよびRNA依存型DNAポリメラーゼ活性を有する酵素による特定塩基配列のcDNAを合成する工程、
(VI’’)RNase H活性を有する酵素による、RNA−DNA2本鎖のRNAを分解する工程(1本鎖DNAの生成)、
(VII’’)第二のプライマーおよびDNA依存型DNAポリメラーゼ活性を有する酵素による、前記1本鎖DNAを鋳型とした特定塩基配列に相補的な配列を転写可能なプロモーター配列を有する2本鎖DNAを生成する工程、
(VIII’’)DNA依存型RNAポリメラーゼ活性を有する酵素による、前記2本鎖DNAを鋳型とするRNA転写産物を生成する工程、
(IX’’)前記(VIII’’)のRNA転写産物が、前記(V’’)の工程におけるcDNA合成の鋳型となることで、連鎖的に特定塩基配列に相補的な配列のRNA転写産物を生成する工程。
特許文献4に記載の方法で大腸菌コドン型のAMV逆転写酵素遺伝子(配列番号5)を持つプラスミドベクターpTrcAMVBを作製した。プラスミドベクターpTrcAMVBの塩基配列情報を配列番号7に示す。作製したプラスミドベクターpTrcAMVBのAMV逆転写酵素遺伝子に以下の手順で変異を導入した。
(1)プラスミドベクターpTrcAMVBを鋳型プラスミドとして、表1に示した反応液組成に基づいてエラープローンPCR反応を行なった。PCR反応は、サーマルサイクラー(エッペンドルフ社製)を用い、95℃で2分加熱後、95℃・30秒、55.7℃・30秒、72℃・3.5分の温度サイクルを40回繰り返した。
(3)精製したAMV逆転写酵素遺伝子を含むDNAを制限酵素EcoRIおよびHindIIIで消化後、同酵素で消化したpTrc99aプラスミドにT4リガーゼを用いて4℃で30分反応させ、反応後のDNA溶液をAMV逆転写酵素遺伝子変異体ライブラリーとした。
(4)さらに作製したライブラリーを定法に従い大腸菌HB101株に形質転換し、37℃のLB/Crb寒天培地(10g/L ポリペプトン、5g/L 酵母エキス、10g/L NaCl、15g/L 精製寒天、0.1mg/mL カルベニシリン(pH7.4))で一晩培養し変異体候補株を得た。
96穴プレート(グライナー・ジャパン社製)に2×YT−Pna培地(pH6.0)(16g/L トリプトン、10g/L 酵母エキス、5g/L 塩化ナトリウム、14.5g/L 第一リン酸ナトリウム・二水和物、2.5g/L 第二リン酸ナトリウム・十二水和物、0.1mg/mL カルベニシリンナトリウム)200μL/well分注し、実施例1で作製した変異体候補株を1コロニーずつ植菌し、37℃・2000rpmで一晩振とう培養を行なうことで前培養を行なった。前培養液の一部はグリセロールストックとし−80℃で保存した。
96穴ディープウェルプレート(グライナー・ジャパン社製)に2×YT−Pna培地(pH6.0)(16g/L トリプトン、10g/L 酵母エキス、5g/L 塩化ナトリウム、14.5g/L 第一リン酸ナトリウム・二水和物、2.5g/L 第二リン酸ナトリウム・十二水和物、0.1mg/mL カルベニシリンナトリウム)500μL/well分注し、前培養液を50μLずつ植菌し、37℃・1500rpmで3時間振とう培養を行なった。さらに各ウェルに5mMになるようにIPTGを添加し、25℃・2000rpmで三晩振とう培養を行なうことでトリ骨髄芽細胞腫ウイルス(AMV)逆転写酵素の発現を促した。
培養菌体を4℃・2500rpmで30分間遠心分離を行ない、上清を捨てることで菌体を回収し、−30℃で保存した。
実施例2で回収した菌体に抽出液(BugBuster(商品名)(メルク社製)溶液、50mM Tris−HCl(pH7.2)、0.2mg/mL 卵白リゾチーム、25U/mL Benzonase(商品名)(メルク社製)、10mM DTT)を100μL/well加え、25℃・1500rpmで一時間振とうし、続いて4℃・2500rpmで20分間遠心分離を行ない、上清を回収し抽出液とした。
酵素活性の測定は、特許文献2に記載の核酸増幅法をもとに行なった。表2に記載した組成の反応液(ミックス試薬とする)15μLをPCR用96穴プレート(ABI社製)に分注し、前記抽出液を10mM DTT水溶液で10倍に希釈しものを5μL加えた。
野生型のAMV逆転写酵素と比較し蛍光強度の増加が早いサイクルで観察される変異体を耐熱性変異株として取得した。
実施例3で選択した耐熱性変異株について耐熱性の評価を行なうために、耐熱性変異株の培養と精製を行なった。
(1)試験管に2×YT−Pna培地(pH6.0)(16g/L トリプトン、10g/L 酵母エキス、5g/L 塩化ナトリウム、14.5g/L 第一リン酸ナトリウム・二水和物、2.5g/L 第二リン酸ナトリウム・十二水和物、0.1mg/mL カルベニシリンナトリウム)2mL分注し、実施例2で作製したグリセロールストックを20μL植菌し、37℃・160rpmで一晩振とう培養を行なうことで前培養を行なった。
実施例4で調製した各耐熱性変異株由来のAMV逆転写酵素液の耐熱性評価を行なった。
(1)AMV逆転写酵素液3.2μLに対し40.3μLの滅菌水を加え、さらに5.2μLのDMSO(終濃度10.4%(v/v))を加え混和し酵素反応液とし4℃に保持した。この酵素反応液を非加熱酵素反応液とし、この非加熱酵素反応液の一部をサーマルサイクラー(エッペンドルフ社製)を用いて、46℃で10分加熱後、4℃で3分冷却し加熱酵素反応液とした。
(2)実施例3に記載した組成でミックス試薬を調製し15μLを0.5mL容PCR用チューブ(GeneAmp Thin−Walled Reaction Tubes、パーキンエルマー社製)に分注し、前記非加熱酵素反応液もしくは前記加熱酵素反応液を5μL加え、46℃で2分保温した。続いて各PCRチューブに開始溶液(18mM MgCl2、100mM KCl、3.8%(w/v) グリセロール、10.4%(v/v) DMSO)を10μL混合し、TRCRapid−160(東ソー社製)を用いて蛍光強度の変化を測定した。
実施例4で培養した菌体の一部から、定法によりプラスミドを抽出し、抽出したプラスミドに含まれるトリ骨髄芽細胞腫ウイルス(AMV)逆転写酵素遺伝子の塩基配列決定を以下の方法で行なった。
(1)Big Dye Terminator v3.1 cycle Sequencing Kit(商品名)(Applied Biosystems社製)を用いて、添付のバッファー2.0μL、プレミックス4.0μL、合成DNAプライマー3.2pmol、鋳型プラスミド500ngを滅菌水にて20μLに調製し、サーマルサイクラー(エッペンドルフ社製)を用い、96℃で1分加熱後、96℃・10秒、50℃・5秒、60℃・4分の温度サイクルを25回繰り返した。
(2)(1)で調製した塩基配列決定用サンプルをCentri−Sepスピンカラム(商品名)(Applied Biosystems社製)を用いて、以下に示す方法で精製した。
(2−1)Centri−Sepスピンカラムに滅菌水を800μL加え、ボルテックスにより乾燥したゲルを十分に水和させた。
(2−2)カラムに気泡がないことを確認後、室温にて2時間以上放置した。
(2−3)上のキャップ、下のストッパーを順に外しカラム内の滅菌水をゲル表面まで自然落下させた後、730×gで2分間遠心分離を行なった。
(2−4)(2−1)から(2−3)により作製したスピンカラムの中央に塩基配列決定用サンプルをアプライし、730×gで2分間遠心分離によりサンプルをチューブに回収した。
(2−5)回収したサンプルについて減圧乾燥を行なった後、ホルムアミドに溶解した。
(3)(2)で調製した塩基配列決定用サンプルを95℃で2分間処理し、氷上で急冷後、ABI PRISM310−DNA Analyzer(商品名)(Applied Biosystems社製)で解析することで、塩基配列を決定した。塩基配列決定に使用した合成DNAプライマーは、配列番号15から22に記載のものを必要に応じて選択し使用した。
(4)決定した塩基配列はGENETYX ver.11.0.1(商品名)(ゼネティクス製)を使用して解析を行なった。
(A)配列番号1記載の当該逆転写酵素アミノ酸配列の658番目のセリンがグリシンに置換されている変異体。この変異を有するトリ骨髄芽細胞腫ウイルス(AMV)逆転写酵素をS658G変異体とし、その遺伝子配列を配列番号23に、アミノ酸配列を配列番号24にそれぞれ示す。
(B)配列番号1記載の当該逆転写酵素アミノ酸配列の813番目のバリンがアラニンに置換されている変異体。この変異を有するトリ骨髄芽細胞腫ウイルス(AMV)逆転写酵素をV813A変異体とし、その遺伝子配列を配列番号25に、アミノ酸配列を配列番号26にそれぞれ示す。
(C)配列番号1記載の当該逆転写酵素アミノ酸配列の192番目のアスパラギン酸がグルタミン酸に置換された変異と、715番目のトレオニンがメチオニンに置換された変異を持つ変異体。この変異を有するトリ骨髄芽細胞腫ウイルス(AMV)逆転写酵素を(D192E,T715M)変異体とし、その遺伝子配列を配列番号27に、アミノ酸配列を配列番号28にそれぞれ示す。また、192番目のアスパラギン酸がグルタミン酸に置換された変異を有するトリ骨髄芽細胞腫ウイルス(AMV)逆転写酵素をD192E変異体とし、その遺伝子配列を配列番号29に、アミノ酸配列を配列番号30にそれぞれ示し、715番目のトレオニンがメチオニンに置換された変異を有するトリ骨髄芽細胞腫ウイルス(AMV)逆転写酵素をT715M変異体とし、その遺伝子配列を配列番号31に、アミノ酸配列を配列番号32にそれぞれ示す。
(D)配列番号1記載の当該逆転写酵素アミノ酸配列の583番目のアラニンがトレオニンに置換されている変異体。この変異を有するトリ骨髄芽細胞腫ウイルス(AMV)逆転写酵素をA583T変異体とし、その遺伝子配列を配列番号33に、アミノ酸配列を配列番号34にそれぞれ示す。
(E)配列番号1記載の当該逆転写酵素アミノ酸配列の65番目のセリンがグリシンに置換されている変異体。この変異を有するトリ骨髄芽細胞腫ウイルス(AMV)逆転写酵素をS65G変異体とし、その遺伝子配列を配列番号35に、アミノ酸配列を配列番号36にそれぞれ示す。
(F)配列番号1記載の当該逆転写酵素アミノ酸配列の113番目のフェニルアラニンがセリンに置換されている変異体。この変異を有するトリ骨髄芽細胞腫ウイルス(AMV)逆転写酵素をF113S変異体とし、その遺伝子配列を配列番号37に、アミノ酸配列を配列番号38にそれぞれ示す。
(G)配列番号1記載の当該逆転写酵素アミノ酸配列の689番目のアラニンがバリンに置換されている変異体。この変異を有するトリ骨髄芽細胞腫ウイルス(AMV)逆転写酵素をA689V変異体とし、その遺伝子配列を配列番号39に、アミノ酸配列を配列番号40にそれぞれ示す。
Claims (5)
- (A)(1)RNA依存型DNAポリメラーゼ活性、(2)DNA依存型DNAポリメラーゼ活性、(3)リボヌクレアーゼH(RNase H)活性のうち、2以上の活性を有する酵素をコードするポリヌクレオチドに変異を導入する工程と、
(B)変異を導入した前記ポリヌクレオチドをベクターに挿入する工程と、
(C)前記ポリヌクレオチドを挿入したベクターで宿主を形質転換する工程と、
(D)得られた形質転換体を培養し、前記酵素を発現させる工程と、
(E)前記形質転換体の培養液から前記酵素を抽出する工程と、
(F)前記酵素の性能を評価する工程と、
を含む、前記酵素のスクリーニング方法において、前記(F)の工程における酵素の性能評価を、前記(1)から(3)のうち2以上の活性を必要とする核酸合成を行なうことで評価する、前記スクリーニング方法。 - 酵素が前記(1)から(3)の活性を全て有する酵素である、請求項1に記載のスクリーニング方法。
- 酵素がトリ骨髄芽細胞腫ウイルス(AMV)逆転写酵素である、請求項2に記載のスクリーニング方法。
- 前記(F)の工程における酵素の性能評価を、特定塩基配列の一部と相同的な配列を有する第一のプライマーと、特定塩基配列の一部と相補的な配列を有する第二のプライマー(ここで前記第一または第二のプライマーのいずれか一方はその5’末端にRNAポリメラーゼのプロモーター配列を付加している)を用いて、下記(I)から(V)の工程により前記特定塩基配列又はその配列に相補的な配列を含むRNAを合成することで評価する、請求項1から3のいずれか一項に記載のスクリーニング方法。
(I)RNA依存型DNAポリメラーゼ活性を有する酵素により、特定塩基配列又はその配列に相補的な配列に相補的なcDNAを合成する工程、
(II)RNase H活性を有する酵素による、RNA−DNA2本鎖のRNAを分解する工程(1本鎖DNAの生成)、
(III)DNA依存型DNAポリメラーゼ活性を有する酵素による、前記1本鎖DNAを鋳型とした特定塩基配列又はその配列に相補的な配列のRNAを転写可能なプロモーター配列を有する2本鎖DNAを生成する工程、
(IV)DNA依存型RNAポリメラーゼ活性を有する酵素により、前記プロモーター配列から前記2本鎖DNAを鋳型とするRNA転写産物を生成する工程、
(V)前記RNA転写産物が、前記(I)の工程におけるcDNA合成の鋳型となることで、連鎖的にRNA転写産物を生成する工程。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載のスクリーニング方法で得られた酵素。
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