JP2014122857A - 変速機の部品の試験装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】変速機の部品を固定した入力軸及び出力軸と、前記入力軸及び出力軸に設置した軸受けと、前記軸受けを固定したケースと、前記入力軸及び出力軸にそれぞれ接続した駆動モータと、を有する試験装置であって、前記軸受けは、径方向に移動可能な移動手段を備え、前記移動手段は、前記駆動モータの駆動状態に応じて前記軸受けを移動する。
【選択図】図1
Description
本発明は、変速機の部品をサブアセンブリの状態で試験する際に、変速機に組み付けた状態での結果と同等の試験結果を得ることができる技術を提供する。
図1に示すように、本実施形態のサブアセンブリ2は、入力側のドライブ軸シーブ3、出力側のドリブン軸シーブ4及びこれらのシーブ3・4間に架け渡されたCVTベルト5によって構成されるCVTの部品である。
駆動モータ21は、車両に実際に搭載されるエンジンに代えて、その実エンジンの回転を模擬的に出力するものであり、ドライブ軸シーブ3に固定される入力軸6を駆動する。吸収モータ31は、CVTに加わる走行時の抵抗を模擬的に与えるものであり、ドリブン軸シーブ4に固定される出力軸7を駆動する。
ここで、入出力軸6・7の二軸間の平行度誤差θ1とは、例えばx−y平面上に存在する入出力軸6・7を、z軸方向から見た場合の、一方の軸(例えば入力軸6)に平行な直線と他方の軸(例えば出力軸7)とが成す角度θ1のことをいう。また、食い違い誤差θ2とは、例えばx−y平面上に存在する入出力軸6・7を、x軸方向から見た場合の、入力軸6と出力軸7とが成す角度θ2のことをいう。
駆動モデル13は、ECU11に入力されるスロットル指令に基づいたトルク指令を受けて駆動モータ21及び吸収モータ31の駆動を制御するために用いられる。駆動モデル13は、エンジンの爆発変動トルクや車両の動特性による変動トルクをエンジンモデル23及び車両モデル33によって演算し、駆動モータ21及び吸収モータ31のトルクを制御する。
車両モデル33は、CVTの出力軸からタイヤにかけて加わる慣性モーメントやタイヤの路面に対する抵抗などを考慮した制御モデルである。車両モデル33に基づく制御データによって吸収モータ31が制御されて、車両の動特性変動トルクが模擬される。
トランスミッションケース剛性モデルと軸受け箱剛性モデルに関する演算モデルは、予めシミュレーションや実験などによって得られるものである。例えばトランスミッションケース剛性モデルは、サブアセンブリ2をトランスミッション(CVT)に組み付けた状態で、ドライブ軸とドリブン軸に任意のトルクを付与することでドライブ軸とドリブン軸との間に生じるミスアライメント量を計測することで得られる。また、軸受け箱剛性モデルは、サブアセンブリ2を軸受け箱10にセットした状態で、入力軸6と出力軸7に任意のトルクを付与することで入力軸6と出力軸7との間に生じるミスアライメント量を計測することで得られる。
また、ミスアライメントの実測値に関する数値データは、試験装置1を稼働している間に、アクチュエータ41・42を介して軸受け20・30の変位量を計測すること等によって得られる。
トルク計22で取得される入力トルク及びトルク計32で取得される出力トルクの値をトランスミッションケース剛性モデルに入力し、ドライブ軸とドリブン軸との間に生じるミスアライメントの計算結果を算出する(x[μrad])。ここで、実機に生じるミスアライメント量を算出する。
他方、トルク計22で取得される入力トルク及びトルク計32で取得される出力トルクの値を軸受け箱剛性モデルに入力し、入力軸6と出力軸7との間に生じるミスアライメントの計算結果を算出する、若しくは、アクチュエータ41・42の変位量からミスアライメントの実測値を取得する(y[μrad])。ここで、試験装置1に生じるミスアライメント量を算出する。
そして、この差分値(x−y[μrad])に基づいて、アクチュエータ41・42を駆動する量を算出し(z[μm])、ミスアライメント制御指令としてアクチュエータ41・42に送信する。こうして、試験装置1に生じるミスアライメント量を実機に生じるミスアライメント量に補正する。
また、サブアセンブリ2の状態で十分な精度の試験が可能となることにより、車両やユニット単位で行なっていた試験を組み付ける前段階で行うことができる。
さらに、軸受け箱10に窓等を取り付けてサブアセンブリ2の実働挙動を計測することで、各性能向上のためのメカニズム解析やCAE解析とのつき合わせが可能となり、先行段階での製品設計レベルを向上できるとともに、部品精度が各性能にもたらす影響を把握することができ、求められる性能から必要な公差レベルを明確にできる。
この場合も同様に、試験装置1上で実機と同等の動的なミスアライメントを付与することができる。
また、ミスアライメントモデル40によるリアルタイムの演算を行う実施形態に代えて、ECU11に所定のパターン運転に対応するスロットル指令を入力するとともに、前記パターン運転に応じたアクチュエータ41・42のミスアライメント制御指令を入力することで、試験装置1に実機と同等の動的なミスアライメントを付与することも可能である。
Claims (4)
- 変速機の部品を固定した入力軸及び出力軸と、前記入力軸及び出力軸に設置した軸受けと、前記軸受けを固定したケースと、前記入力軸及び出力軸にそれぞれ接続した駆動モータと、を有する試験装置であって、
前記軸受けは、径方向に移動可能な移動手段を備え、
前記移動手段は、前記駆動モータの駆動状態に応じて前記軸受けを移動することを特徴とする変速機の部品の試験装置。 - 前記軸受けの移動手段は、
前記各駆動モータのトルク情報に基づいて、前記変速機のケースの剛性を考慮して得られるミスアライメントの演算モデルを用いて算出されるミスアライメントと、
前記各駆動モータのトルク情報に基づいて、前記軸受けのケースの剛性を考慮して得られるミスアライメントの演算モデルを用いて算出されるミスアライメント、又は、前記軸受けのミスアライメントの実測値と、
の差分値に基づいた駆動量で前記軸受けを移動する請求項1に記載の変速機の部品の試験装置。 - ケース内の軸受けに支持される入力軸及び出力軸に変速機の部品を固定し、前記入力軸および出力軸をそれぞれ駆動モータにより駆動して、前記変速機の部品を試験する方法であって、
前記軸受けを前記駆動モータの駆動状態に応じて径方向に移動することを特徴とする変速機の部品の試験方法。 - 前記各駆動モータのトルク情報に基づいて、前記変速機のケースの剛性を考慮して得られるミスアライメントの演算モデルを用いて算出されるミスアライメントと、
前記各駆動モータのトルク情報に基づいて、前記軸受けのケースの剛性を考慮して得られるミスアライメントの演算モデルを用いて算出されるミスアライメント、又は、前記軸受けのミスアライメントの実測値と、
の差分値に基づいた駆動量で前記軸受けを移動する請求項3に記載の変速機の部品の試験方法。
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